JP2003260395A - 機能性素子基板、画像表示装置およびその製造装置 - Google Patents

機能性素子基板、画像表示装置およびその製造装置

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JP2003260395A
JP2003260395A JP2002066667A JP2002066667A JP2003260395A JP 2003260395 A JP2003260395 A JP 2003260395A JP 2002066667 A JP2002066667 A JP 2002066667A JP 2002066667 A JP2002066667 A JP 2002066667A JP 2003260395 A JP2003260395 A JP 2003260395A
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Takuro Sekiya
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最下流のフィルターの着脱交換を行うと、そ
れにより下流の噴射ヘッドのノズルに目詰まりを引き起
こすので、最下流のフィルターの着脱交換を行わない。 【解決手段】 噴射ヘッド11より基板14上に機能性
材料を含有する溶液の液滴を噴射付与し、溶液中の揮発
成分を揮発させ、固形分を前記基板上に残留させること
によって機能性素子基板を製造する。噴射ヘッド11に
供給される溶液は噴射ヘッド11とは独立に設けられた
容器51に貯留され、容器51と噴射ヘッド11とは可
撓性の供給路58を介して連結されている。容器51よ
り下流側に少なくとも2種類のフィルター55,57を
設け、最下流に設けたフィルター57は着脱不可に固定
し、それより上流側に設けたフィルター55を着脱可能
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吐出装置を用いた
機能性材料の膜形成、特に膜パターン形成製造装置およ
びそれによって形成された機能性素子基板ならびにその
機能性素子基板を用いた画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶ディスプレイに替わる自発光
型ディスプレイとして有機物を用いた発光素子の開発が
加速している。このような、素子形成は、機能材料のパ
ターン化により行われ、一般的にはフォトリソグラフィ
ー法により行われている。例えば、有機物を用いた有機
エレクトロルミネッセンス(以下有機ELと記す)素子
としては、Appl.Phys.Lett.51(1
2),21September 1987の913ペー
ジから示されているように低分子を蒸着法で成膜する方
法が報告されている。また有機EL素子において、カラ
ー化の手段としては、マスク越しに異なる発光材料を所
望の画素上に蒸着し形成する方法が行われている。しか
しながら、このような真空成膜による方法、フォトリソ
グラフィー法による方法は、大面積にわたって素子を形
成するには、工程数も多く、生産コストが高いといった
欠点がある。
【0003】上述のような課題に対して、本発明者は、
上述のごとき有機EL素子に代表されるような機能性素
子形成のための、機能性材料膜の形成およびパターン化
にあたり、米国特許第3060429号,米国特許第3
298030号,米国特許第3596275号,米国特
許第3416153号,米国特許第3747120号,
米国特許第5729257号等として知られるようなイ
ンクジェット液滴付与手段によって、真空成膜法とフォ
トリソグラフィー・エッチング法等によらずに、安定的
に歩留まり良くかつ低コストで機能性材料を所望の位置
に付与することができるのではないかと考えた。
【0004】例えば、機能性素子の一例として有機EL
素子を考えた場合、このような有機EL素子を構成する
正孔注入/輸送材料ならびに発光材料を溶媒に溶解また
は分散させた組成物を、インクジェットヘッドから吐出
させて透明電極基板上にパターニング塗布し、正孔注入
/輸送層ならびに発光材層をパターン形成すれば実現で
きると考えたのである。
【0005】しかしながら、インクジェット技術は、通
常、パーソナルユースであり、使用するインク(液体)
の量も少量である。これに対して、前述のような機能性
素子形成の場合は、工業的ユースであり、扱う溶液(液
体)の量はパーソナルユースとは比較にならない量であ
るとともに、噴射ヘッドの目詰まり等に要求される厳し
さはパーソナルユースとは比較にならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のごと
き実情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、機
能性素子群および機能性素子基板を形成するための新規
な製造装置を提案するとともに、このような製造装置
が、噴射ヘッドの目詰まりがなく安定した稼動ができる
ようにすることにある。
【0007】また第2の目的は、機能性素子群および機
能性素子基板を形成するための製造装置が噴射ヘッドの
目詰まりがなく安定した稼動ができるようにするための
具体的な構成を提案することにある。さらに第3の目的
は、機能性素子群および機能性素子基板を形成するため
の製造装置が、噴射ヘッドの目詰まりがなく安定した稼
動ができるようにするための他の具体的な構成を提案す
ることにある。
【0008】また第4の目的は、機能性素子群および機
能性素子基板を形成するための製造装置が、噴射ヘッド
の目詰まりがなく安定した稼動ができるようにするため
の具体的な構成を提案するとともに、そのメンテナンス
が容易な構成を提案することにある。さらに第5の目的
は、上述のごとき製造装置によって製作され、機能性素
子群が高品質かつ高精度な位置で形成された機能性素子
基板を提案することにある。また第6の目的は、このよ
うな製造装置によって製作された高品質かつ高精度な機
能性素子基板を用いた画像表示装置を提案することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、第1に、所定の駆動信号を入力すること
により機能を発する機能性素子群が、基板上に機能性材
料を含有する溶液の液滴を噴射付与し、該溶液中の揮発
成分を揮発させ、固形分を前記基板上に残留させること
によって形成される機能性素子基板の製造装置であっ
て、前記基板に相対する位置に配され、該基板に対して
機能性材料を含有した溶液を噴射する噴射ヘッドと、該
噴射ヘッドに液滴付与情報を入力する情報入力手段とを
有し、前記基板における前記機能性素子群の形成面と前
記噴射ヘッドの溶液噴射口面とが一定の距離を保持し、
前記基板と前記噴射ヘッドとが前記機能性素子群の形成
面に対して平行に相対移動を行うように構成され、前記
噴射ヘッドは、前記情報入力手段により入力された前記
液滴付与情報に基づいて前記基板の所望の位置に前記溶
液を噴射することにより前記機能性素子群を形成する製
造装置において、前記噴射ヘッドに供給される前記溶液
は前記噴射ヘッドとは独立に設けられた容器に貯留さ
れ、該容器と前記噴射ヘッドとは可撓性の供給路を介し
て連結されるとともに、前記容器より下流側に少なくと
も2種類のフィルターを設け、最下流に設けたフィルタ
ーは着脱不可に固定し、それより上流側に設けたフィル
ターを着脱可能とした。
【0010】第2に、上記第1の機能性素子基板の製造
装置において、前記最下流に設けたフィルターは、前記
噴射ヘッド内に設けるとともにそれより上流側に設けた
フィルターより、フィルターメッシュサイズが大である
ようにした。第3に、上記第1,第2のいずれか1に記
載の機能性素子基板の製造装置において、前記最下流に
設けたフィルターは、前記噴射ヘッド内に設けるととも
にそれより上流側に設けたフィルターより、フィルター
トラップ容量が小であるようにした。
【0011】第4に、上記第1〜第3のいずれか1に記
載の機能性素子基板の製造装置において、 前記上流側
に設けたフィルターは、カートリッジ化されたユニット
であるようにした。第5に、上記第1〜第4のいずれか
1の機能性素子基板の製造装置によって機能性素子基板
を形成するようにした。第6に、上記第5の機能性素子
基板と、この機能性素子基板に対向して配置されたカバ
ープレートとを有するような画像表示装置とした。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、機能性素子の一例として
有機EL素子を考えた場合である。ここでは、モザイク
状に区切られたITO(インジウムチンオキサイド)透
明電極パターン4,および透明電極部分を囲む障壁3付
きガラス基板5の当該電極上に、赤,緑,青に発色する
有機EL材料を溶解した溶液2を各色モザイク状に配列
するように、ノズル1より噴射して付与する例を示して
いる。溶液の組成はたとえば、以下のとおりである。 溶液組成物 溶媒・・ドデシルベンゼン/ジクロロベンゼン(1/
1,体積比) 赤・・・ポリフルオレン /ペリレン染料(98/2,
重量比) 緑・・・ポリフルオレン/クマリン染料(98.5/1.
5,重量比) 青・・・ポリフルオレン
【0013】固形物の溶媒に対する割合は、例えば、
0.4%(重量/体積)とされる。ここで、このような
溶液を付与された基板は、例えば、100℃で加熱し、
溶媒を除去してからこの基板上に適当な金属マスクをし
アルミニウムを2000オングストローム蒸着し(不図
示)、ITOとアルミニウムよりリード線を引き出し、
ITOを陽極、アルミニウムを陰極として素子が完成す
る。印加電圧は15ボルト程度で所定の形状で赤,緑,
青色に発光する素子が得られる。なお、先に基板上に電
極を形成しておいて、後からこのような溶液の液滴を噴
射付与し、溶液中の揮発成分を揮発させ、固形分を前記
基板上に残留させることによって素子形成を行ってもよ
い。
【0014】そして、このような素子を構成した基板
は、ガラスあるいはプラスチック等の透明カバープレー
トを対向配置,ケーシング(パッケージング)すること
により、自発光型の有機ELディスプレイ等の画像表示
装置とすることができる。なお、ここでは、機能性素子
の一例として有機EL素子を考えた場合であるが、必ず
しもこのような素子、材料に限定されるものではない。
例えば、電子放出素子を考えた場合、パラジウム系の化
合物を含有する溶液が使用される。この場合は、最終形
態としては、この電子放出素子基板に蛍光体を具備した
フェースプレートを対向配置してパッケージングされた
電子放出型ディスプレイとなる。また、機能性素子とし
て有機トランジスタなども好適に製作できる。また、上
記例の障壁3を形成するためのレジスト材料なども本発
明に使用する溶液として利用される。
【0015】ここで、上述のごとき機能性材料を含有し
た溶液を付与する手段として、本発明では、インクジェ
ットの技術が適用される。以下にその具体的方法を説明
する。図2は、本発明の機能性素子基板の製造装置の一
実施例を説明するための図で、図中、11は吐出ヘッド
ユニット(噴射ヘッド)、12はキャリッジ、13は基
板保持台、14は機能性素子を形成する基板、15は機
能性材料を含有する溶液の供給チューブ、16は信号供
給ケーブル、17は噴射ヘッドコントロールボックス、
18はキャリッジ12のX方向スキャンモータ、19は
キャリッジ12のY方向スキャンモータ、20はコンピ
ュータ、21はコントロールボックス、22(22
1,22Y1,22X2,22Y2)は基板位置決め/保
持手段である。
【0016】図3は、本発明の機能性素子基板の製造に
適用される液滴付与装置の構成を示す概略図で、図4
は、図3の液滴付与装置の吐出ヘッドユニットの要部概
略構成図である。図3の構成は、図2の構成と異なり、
基板14側を移動させて機能性素子群を基板に形成する
ものである。図3及び図4において、31はヘッドアラ
イメント制御機構、32は検出光学系、33は噴射ヘッ
ド、34はヘッドアライメント微動機構、35は制御コ
ンピュータ、36は画像識別機構、37はXY方向走査
機構、38は位置検出機構、39は位置補正制御機構、
40はインクジェットヘッド駆動・制御機構、41は光
軸、42は素子電極、43は液滴、44は液滴着弾位置
である。
【0017】吐出ヘッドユニット11の液滴付与装置
(噴射ヘッド33)としては、任意の液滴を定量吐出で
きるものであればいかなる機構でも良く、特に数〜数1
00pl程度の液滴を形成できるインクジェット方式の
機構が望ましい。インクジェット方式としては、例え
ば、米国特許第3683212号明細書に開示されてい
る方式(Zoltan方式)、米国特許第374712
0号明細書に開示されている方式(Stemme方
式)、米国特許第3946398号明細書に開示されて
いる方式(Kyser方式)のようにピエゾ振動素子
に、電気的信号を印加し、この電気的信号をピエゾ振動
素子の機械的振動に変え、該機械的振動に従って微細な
ノズルから液滴を吐出飛翔させるものがあり、通常、総
称してドロップオンデマンド方式と呼ばれている。
【0018】他の方式として、米国特許第359627
5号明細書、米国特許第3298030号明細書等に開
示されている方式(Sweet方式)がある。これは連
続振動発生法によって帯電量の制御された記録液体の小
滴を発生させ、この発生された帯電量の制御された小滴
を、一様の電界が掛けられている偏向電極間を飛翔させ
ることで、記録部材上に記録を行うものであり、通常、
連続流方式、あるいは荷電制御方式と呼ばれている。
【0019】さらに、他の方式として、特公昭56−9
429号公報に開示されている方式がある。これは液体
中で気泡を発生せしめ、その気泡の作用力により微細な
ノズルから液滴を吐出飛翔させるものであり、サーマル
インクジェット方式、あるいはバブルインクジェット方
式と呼ばれている。このように液滴を噴射する方式は、
ドロップオンデマンド方式、連続流方式、サーマルイン
クジェット方式等あるが、必要に応じて適宜その方式を
選べばよい。
【0020】本発明では、図2に示したような機能性素
子基板の製造装置において、基板14は、この装置の基
板位置決め/保持手段22によってその保持位置を調整
して決められる。図2では簡略化しているが、基板位置
決め/保持手段22は基板14の各辺に当接されるとと
もに、X方向およびそれに直交するY方向にμmオーダ
ーで微調整できるようになっているとともに、噴射ヘッ
ドコントロールボックス17、コンピュータ20、コン
トロールボックス21等と接続され、その位置決め情報
および微調整変位情報等と、液滴付与の位置情報、タイ
ミング等は、たえずフィードバックできるようになって
いる。
【0021】さらに、本発明の機能性素子基板の製造装
置では、X,Y方向の位置調整機構の他に図示しない
(基板14の下に位置するために見えない)、回転位置
調整機構を有している。これに関連して、先に、本発明
の機能性素子基板の形状および形成される機能性素子群
の配列に関して説明する。
【0022】本発明の機能性素子基板は、石英ガラス,
Na等の不純物含有量を低減させたガラス,青板ガラ
ス,SiOを表面に堆積させたガラス基板およびアル
ミナ等のセラミックス基板等が用いられる。また、軽量
化あるいは可撓性を目的として、PETを始めとする各
種プラスチック基板も好適に用いられる。いずれにし
ろ、その形状はこのような基板を経済的に生産、供給す
る、あるいは最終的に製作される機能性素子基板の用途
から、Siウエハなどとは違って、矩形(直角4辺形)
である。つまり、その矩形形状を構成する縦2辺,横2
辺はそれぞれ、縦2辺が互いに平行,横2辺が互いに平
行であり、かつ縦横の辺は直角をなすような基板であ
る。
【0023】上述のような基板に対して、本発明では、
形成される機能性素子群をマトリックス状に配列し、こ
のマトリックスの互いに直交する2方向が、この基板の
縦方向の辺あるいは横方向の辺の方向と平行であるよう
に機能性素子群を配列する。このように、機能性素子群
をマトリックス状に配列する理由、および、基板の縦横
の辺をそのマトリックスの直交する2方向と平行になる
ようにする理由を以下に述べる。
【0024】図2あるいは図3に示したように、本発明
では、最初に基板14と吐出ヘッドユニット11の溶液
噴射口面の位置関係が決められた後は、特に位置制御を
行うことはない。つまり、吐出ヘッドユニット11は基
板14に対して一定の距離を保ちながら機能性素子群の
形成面に対して平行にX,Y方向の相対移動を行いつ
つ、上記溶液(たとえば有機EL材料、あるいは導電性
材料を溶解した溶液、レジスト材料など)の噴射を行
う。つまり、このX方向及びY方向は互いに直交する2
方向であり、基板の位置決めを行う際に、基板の縦辺あ
るいは横辺をそのY方向あるいはX方向と平行になるよ
うにしておけば、形成される機能性素子群もそのマトリ
ックス状配列の2方向がそれぞれ平行であるため、相対
移動を行いつつ噴射する機構のみで高精度の素子群形成
を行うことができる。言い換えるならば、本発明のよう
な基板形状、機能性素子群のマトリックス状配列、直交
するX,Yの2方向の相対移動装置にすれば、素子形成
の液滴噴射を行う前の基板の位置決めを正確に行えば、
高精度な機能性素子群のマトリックス状配列が得られる
ということである。
【0025】ここで、先ほどの回転位置調整機構に戻っ
て説明する。前述のように、本発明では、素子形成の液
滴噴射を行う前の基板の位置決めを正確に行い、Xおよ
びY方向の相対移動のみを行い、他の制御を行わず、高
精度な機能性素子群のマトリックス状配列を得ようとい
うものである。その際、問題となるのは、最初に基板の
位置決めを行う際の回転方向(X,Yの2方向で決定さ
れる平面に対して垂直方向の軸に対する回転方向)のズ
レである。
【0026】この回転方向のズレを補正するために、本
発明では、前述のように、図示しない(基板14の下に
位置して見えない)、回転位置調整機構を有している。
これにより回転方向のズレも補正し、基板の辺を位置決
めすると、本発明の装置では、XおよびY方向のみの相
対移動で、高精度な機能性素子群のマトリックス状配列
が得られる。
【0027】以上は、回転位置調整機構を、図2の基板
位置決め/保持手段で22(22X 1,22Y1,22X
,22Y)とは別物の機構として説明した(基板1
4の下に位置して見えない)が、基板位置決め/保持手
段22に回転位置調整機構を持たせることも可能であ
る。例えば、基板位置決め/保持手段22は、基板14
の辺に当接され、基板位置決め/保持手段22全体が、
X方向あるいはY方向に位置を調整できるようになって
いるが、基板位置決め/保持手段22の基板14の辺に
当接される部分において、距離をおいて設けられた2本
のネジが独立に動くようにしておけば、角度調整が可能
である。なお、この回転位置制御情報も、上記のX,Y
方向の位置決め情報および微調整変位情報等と同様に噴
射ヘッドコントロールボックス17、コンピュータ2
0、コントロールボックス21等と接続され、液滴付与
の位置情報、タイミング等が、たえずフィードバックで
きるようになっている。
【0028】次に、本発明の位置決めの他の手段,構成
について説明する。上記の説明において、基板位置決め
/保持手段22は、基板14の辺に当接され、基板位置
決め/保持手段22全体が、X方向あるいはY方向に位
置を調整できるようにしたものであるが、ここでは、基
板14の辺ではなく、基板上に互いに直交する2方向に
帯状パターンを設けるようにした例について説明する。
前述のように、本発明では基板上に機能性素子群をマト
リックス状に配列して形成されるが、ここでは、前記の
ような互いに直交する2方向の帯状パターンをこのマト
リックスの互いに直交する2方向と平行になるように形
成しておく。このようなパターンは、基板上にフォトフ
ァブリケーション技術によって容易に形成できる。
【0029】あるいは、上述のようなパターンをその目
的のためだけに作成するのではなく、素子電極42(図
4参照)や、各素子のX方向配線やY方向配線等の配線
パターンを、本発明の互いに直交する2方向の帯状パタ
ーンとみなしてもよい。このような帯状パターンを設け
ておけば、図4で後述するような、CCDカメラとレン
ズとを用いた検出光学系32によってパターン検出がで
き、位置調整にフィードバックできる。
【0030】次に、上記X,Y方向に対して垂直方向で
あるZ方向であるが、本発明では、最初に基板14と吐
出ヘッドユニット11の溶液噴射口面の位置関係が決め
られた後は、特に位置制御を行うことはない。つまり、
吐出ヘッドユニット11は基板14に対して一定の距離
を保ちながらX,Y方向の相対移動を行いつつ、機能性
材料を含有する溶液の噴射を行うが、その噴射時には、
吐出ヘッドユニット11のZ方向の位置制御は特に行わ
ない。その理由は、噴射時にその制御を行うと、機構,
制御システム等が複雑になるだけではなく、基板14へ
の液滴付与による機能性素子の形成が遅くなり、生産性
が著しく低下するからである。
【0031】かわりに、本発明では、基板14の平面度
やその基板14を保持する部分の装置の平面度、さらに
吐出ヘッドユニット11をX,Y方向に相対移動を行わ
せるキャリッジ機構等の精度を高めるようにすること
で、噴射時のZ方向制御を行わず、吐出ヘッドユニット
11と基板14のX,Y方向の相対移動を高速で行い、
生産性を高めている。一例をあげると、本発明の溶液付
与時(噴射時)における基板14と吐出ヘッドユニット
11の溶液噴射口面の距離の変動は5mm以下におさえ
られている(基板14のサイズが200mm×200m
m以上、4000mm×4000mm以下の場合)。
【0032】なお、通常X,Y方向の2方向で決まる平
面は水平(鉛直方向に対して垂直な面)に維持されるよ
うに装置構成されるが、基板14が小さい場合(例えば
500mm×500mm以下の場合)には必ずしもX,
Y方向の2方向で決まる平面を水平にする必要はなく、
その装置にとってもっとも効率的な基板14の配置の位
置関係になるようにすればよい。
【0033】次に、本発明の他の実施例を説明するが、
本発明は、これらの例に限定されるものではない。図3
は、前記図2の場合と違い、吐出ヘッドユニット11と
基板(機能性素子基板)14の相対移動を行う際に、機
能性素子基板14側を移動させる例である。図4は、図
3の装置の吐出ヘッドユニットを拡大して示した概略構
成図である。まず、図3において、37はXY方向走査
機構であり、その上に機能性素子基板14が載置してあ
る。基板14上の機能性素子は、例えば、図1のものと
同じ構成であり、単素子としては、図1に示した構成と
同様に、ガラス基板5(機能性素子基板14に相当す
る),障壁3,ITO透明電極4よりなっている。この
機能性素子基板14の上方に液滴を付与する吐出ヘッド
ユニット11が位置している。本実施例では、吐出ヘッ
ドユニット11は固定で、機能性素子基板14がXY方
向走査機構37により任意の位置に移動することで吐出
ヘッドユニット11と機能性素子基板14との相対移動
が実現される。
【0034】次に、図4により吐出ヘッドユニット11
の構成を説明する。図4において、32は基板14上の
画像情報を取り込む検出光学系であり、素子電極42間
に液滴43を吐出させるインクジェットヘッド33に近
接し、検出光学系32の光軸41および焦点位置と、イ
ンクジェットヘッド33による液滴43の着弾位置44
とが一致するよう配置されている。この場合、図3に示
す検出光学系32とインクジェットヘッド33との位置
関係はヘッドアライメント微動機構34とヘッドアライ
メント制御機構31により精密に調整できるようになっ
ている。また、検出光学系32には、CCDカメラとレ
ンズとを用いている。
【0035】図3において、36は検出光学系32で取
り込まれた画像情報を識別する画像識別機構であり、画
像のコントラストを2値化し、2値化した特定コントラ
スト部分の重心位置を算出する機能を有したものであ
る。具体的には、(株)キーエンス製の高精度画像認識
装置、VX−4210を用いることができる。これによ
って得られた画像情報に機能性素子基板14上における
位置情報を与える手段が位置検出機構38である。これ
には、XY方向走査機構37に設けられたリニアエンコ
ーダ等の測長器を利用することができる。また、これら
の画像情報と機能性素子基板14上での位置情報をもと
に、位置補正を行うのが位置補正制御機構39であり、
この機構によりXY方向走査機構37の動きに補正が加
えられる。また、インクジェットヘッド駆動・制御機構
40によってインクジェットヘッド33が駆動され、液
滴が機能性素子基板14上に付与される。これまで述べ
た各制御機構は、制御用コンピュータ35により集中制
御される。
【0036】なお、以上の説明において、吐出ヘッドユ
ニット11は固定で、機能性素子基板14がXY方向走
査機構37により任意の位置に移動することで吐出ヘッ
ドユニット11と機能性素子基板14との相対移動を実
現しているが、図2のように、機能性素子基板14を固
定とし、吐出ヘッドユニット11がXY方向に走査する
ような構成としてもよいことはいうまでもない。特に2
00mm×200mm程度の中型基板〜2000mm×
2000mmあるいはそれ以上の大型基板の製作に適用
する場合には、後者のように機能性素子基板14を固定
とし、吐出ヘッドユニット11が直交するX,Yの2方
向に走査するようにし、溶液の液滴の付与をこのような
直交する2方向に順次行うようにする構成としたほうが
よい。
【0037】また、逆に、例えば、軽いプラスチック基
板を使用し、そのサイズも200mm×200mm〜4
00mm×400mm程度の中型基板の場合において
は、インクジェットプリンタの紙搬送を行うようにする
ことも考えられる。つまり、キャリッジ12に搭載され
た吐出ヘッドユニット11が、X方向のみ(もしくはY
方向のみ)に走査され、基板がY方向(もしくはX方
向)に搬送される。その場合は生産性が著しく向上す
る。
【0038】基板14のサイズが200mm×200m
m程度以下の場合には、液滴付与のための吐出ヘッドユ
ニットを200mmの範囲をカバーできるラージアレイ
マルチノズルタイプとし、吐出ヘッドユニットと基板の
相対移動を直交する2方向(X方向、Y方向)に行うこ
となく、1方向のみ(例えばX方向のみ)に相対移動さ
せて行うことも可能であり、また量産性も高くすること
ができるが、基板サイズが200mm×200mm以上
の場合には、そのような200mmの範囲をカバーでき
るラージアレイマルチノズルタイプの吐出ヘッドユニッ
トを製作することは技術的/コスト的に実現困難であ
り、本発明のように、吐出ヘッドユニット11が直交す
るX,Yの2方向に走査するようにし、溶液の液滴の付
与をこのような直交する2方向に順次行うようにする構
成とした方がよい。
【0039】特に、最終的な基板としては、200mm
×200mmより小さいものを製作する場合であって
も、大きな基板から複数個取りして製作するような場合
には、その元の基板は、400mm×400mm〜20
00mm×2000mmあるいはそれ以上のものを使用
することになるので、吐出ヘッドユニット11が直交す
るX,Yの2方向に走査するようにし、溶液の液滴の付
与をこのような直交する2方向に順次行うようにする構
成とした方がよい。
【0040】液滴43の材料には、先に述べた有機EL
材料の他に、例えば、ポリフェニレンビニレン系(ポリ
パラフェニリレンビニレン系誘導体)、ポリフェニレン
系誘導体、その他、ベンゼン誘導体に可溶な低分子系有
機EL材料、高分子系有機EL材料、ポリビニルカルバ
ゾール等の材料を用いることができる。有機EL材料の
具体例としては、ルブレン、ペリレン、9,10−ジフ
ェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイ
ルレッド、クマリン6、キナクリドン、ポリチオフェン
誘導体等が挙げられる。また、有機EL表示における周
辺材料である電子輸送性、ホール輸送性材料も本発明の
機能性素子を製作する機能材料として使用される。
【0041】本発明の他の機能性素子を製作する機能材
料としては、この他に半導体等に多用される層間絶縁膜
のシリコンガラスの前駆物質であるか、シリカガラス形
成材料を挙げることができる。かかる前駆物質として、
ポリシラザン(例えば東燃製)、有機SOG材料等が挙
げられる。また有機金属化合物を用いても良い。
【0042】更に、他の例として、カラーフィルター用
材料が挙げられる。具体的には、スミカレッドB(商品
名,住友化学製染料)、カヤロンフアストイエローGL
(商品名,日本化薬製染料)、ダイアセリンフアストブ
リリアンブルーB(商品名,三菱化成製染料)等の昇華
染料等を用いることができる。
【0043】本発明の溶液組成物において、ベンゼン誘
導体の沸点が150℃以上であることが好ましい。この
ような溶媒の具体例としては、O−ジクロロベンゼン、
m−ジクロロベンゼン、1,2,3−トリクロロベンゼ
ン、O−クロロトルエン、p−クロロトルエン、1−ク
ロロナフタレン、ブロモベンゼン、O−ジブロモベンゼ
ン、1−ジブロモナフタレン等が挙げられる。これらの
溶媒を用いることにより、溶媒の揮散が防げるので好適
である。これらの溶媒は芳香族化合物に対する溶解度が
大きく好適である。また、本発明の溶液組成物ドデシル
ベンゼンを含むことが好ましい。ドデシルベンゼンとし
てはn−ドデシルベンゼン単一でも良く、また異性体の
混合物を用いることもできる。
【0044】この溶媒は沸点300℃以上、粘度6cp
以上(20℃)の特性を有し、この溶媒単一でももちろ
ん良いが、他の溶媒に加えることにより、溶媒の揮散を
効果的に防げ、好適である。また、上記溶媒のうちドデ
シルベンゼン以外は粘度が比較的小さいため、この溶媒
を加えることにより粘度も調整できるため非常に好適で
ある。本発明によれば、上述したような溶液組成物を吐
出装置により基板上に吐出により供給した後、基板を吐
出時温度より高温で処理して膜化する機能膜形成法が提
供される。吐出温度は室温であり、吐出後基板を加熱す
ることが好ましい。このような処理をすることにより、
吐出時溶媒の揮散、温度の低下により析出した内容物が
再溶解され、均一、均質な機能膜を得ることができる。
【0045】上述の機能膜の作製法において、吐出組成
物を吐出装置により基板上に供給後、基板を吐出時温度
より高温に処理する際に、加圧しながら加熱することが
好ましい。このように処理することにより、加熱時の溶
媒の揮散を遅らすことができ、内容物の再溶解が更に促
進される。その結果、均一、均質な機能膜を得ることが
できる。また、上述の機能膜の作製法において、前記基
板を高温処理後直ちに減圧し、溶媒を除去することが好
ましい。このように処理することにより、溶媒の濃縮時
の内容物の相分離を防ぐことができる。
【0046】いずれの材料、あるいは機能性素子におい
ても、本発明は、溶液中の揮発成分を揮発させ、固形分
を前記基板上に残留させることによって素子形成を行う
ものであり、この固形物がそれぞれの素子の機能を発生
させるものであり、溶媒(揮発成分)はインクジェット
原理で液滴を噴射付与するための手段(vehicle)であ
る。
【0047】液滴43を吐出ヘッドユニット(噴射ヘッ
ド)11により所望の素子電極部に付与する際には、付
与すべき位置を検出光学系32と画像識別機構36とで
計測し、その計測データ、吐出ヘッドユニット(噴射ヘ
ッド)11の吐出口面と機能性素子基板14の距離、キ
ャリッジの移動速度に基づいて補正座標を生成し、この
補正座標通りに機能性素子基板14前面を吐出ヘッドユ
ニット(噴射ヘッド)11をX,Y方向に移動せしめな
がら液滴を付与する。検出光学系32としては、CCD
カメラ等とレンズを組み合わせたものを用い、画像識別
機構36としては、市販のもので画像を2値化しその重
心位置を求めるもの等を用いることができる。
【0048】上述のように、本発明では、吐出ヘッドユ
ニット(噴射ヘッド)11は機能性素子基板14に対し
て一定の距離を保ちながら平行にX方向(あるいはY方
向、もしくはX,Yの2方向)にキャリッジ移動を行い
つつ溶液の噴射を行い、機能性素子群を形成する。その
際、各素子を形成するための溶液の噴射を行う毎にキャ
リッジ移動を止めて噴射を行うと高精度な素子群を形成
することが可能である。しかし、生産性が著しく低下す
るので、前述のように、そのキャリッジ移動を止めるこ
となく、順次溶液の噴射を行うようにしている。
【0049】図5は、図2に示した本発明の製造装置の
特徴を説明するために模式的に示したものであり、必ず
しも全ての構成を示しているわけではない。図5におい
て、11は吐出ヘッドユニット(噴射ヘッド)、12は
キャリッジ、13は基板保持台、14は機能性素子を形
成する基板、15は機能性材料を含有する溶液の供給チ
ューブ、49は空気層、50は補助容器、51は液容
器、52は容器保持部材、53は容器保持部材の縁、5
4はポンプ、55はフィルター1、56は溶液、57は
フィルター2である。
【0050】図5より明らかなように、本発明の機能性
材料を含有する溶液の液容器51は、基板保持台13に
載せられた機能性素子を形成する基板14よりも下に配
置されている。こうすることによって、万が一、この液
容器51から溶液があふれたり漏れたりしても、液容器
51が基板14よりも下になるように配置されているの
で、基板14の機能性素子群形成面を漏れた溶液によっ
て汚すという事故は皆無となる。また、その液容器51
は容器保持部材52に載置される。よって、この場合
も、不慮の事故によって、溶液が漏れるようなことがあ
っても、漏れたよう溶液は、まず、最初に容器保持部材
52上にとどまり、床にすぐ流れて床を汚したり、ある
いは、近傍の電装系を濡らしたりするということがな
く、大事に至る事故を誘発することがない。
【0051】しかしながら、大量に溶液が流れ出た場合
などは、単なる平板上の容器保持部材の場合は、その容
器保持部材から流れ出ることもある。本発明は、このよ
うな点も考慮し、容器保持部材52に、液容器51の外
側をとり囲むような縁53を有するようにするととも
に、その縁53の高さを、液容器51の溶液の最大液位
(液面57)より高くなるように(大であるように)し
ている。このような構成にすれば、溶液は絶対に縁53
を超えて外へ流れ出るということはない。
【0052】また、他の構成として、容器保持部材52
を、液容器51の外側をとり囲む縁を有するようにする
とともに、縁53の高さを、その縁53の高さで決定さ
れる容器保持部材52の容積が、液容器51の液容量よ
り大となる高さにすることも好適な例である。このよう
な構成にすれば、不慮の事故によって液容器51の溶液
が漏れたとしても、漏れた溶液を保持でき他への流出を
食い止めることができるので、大事に至らないようにす
ることができる。以上2つの構成例を説明したが、この
ような構成にすることによって、万が一不慮の事故によ
って液容器51内の全部の溶液が漏れたとしても、容器
保持部材52で、溶液の他への流出を阻止することがで
き、本発明の製造装置の電気系統の破損を皆無とするこ
とができる。
【0053】次に、本発明の他の特徴について説明す
る。本発明では上記のように、機能性材料を含有する溶
液の液容器51は基板保持台13に載せられた機能性素
子を形成する基板14よりも下に配置されている。そし
て、その溶液は、基板保持台13あるいはそれに載せら
れた機能性素子を形成する基板14よりも上に位置する
噴射ヘッド11まで、供給されなければならない。溶液
の使用量が少なく、また液滴として噴射する頻度も遅い
(たとえば1個のノズルあたり、数10Hz〜数100
Hz)場合であれば、溶液供給チューブ15内を毛管現
象の原理で自然供給しても事足りるが、ノズル数を複数
個(数個〜数100個)有するような噴射ヘッド11を
用い、かつ液滴として噴射する頻度も大(例えば1個の
ノズルあたり、数kHz〜数10kHz)の場合には、溶
液の供給は自然供給ではなく、何らかの作用によって行
う必要がある。特に、本発明の場合、液容器51は基板
保持台13に載せられた機能性素子を形成する基板14
よりも下に配置しているので、その水頭差を補償する意
味でも、何らかの強制的な作用によって液供給すること
が必要である。
【0054】本発明では、図5に示したように、噴射ヘ
ッド11と液容器51の間にポンプ54を介在させてい
る。こうすることによって、たとえ上記のような水頭差
があっても、また大量にかつ高頻度で使用しても(噴射
ヘッド11を高い駆動周波数で稼動させても)、溶液の
供給能力不足による液滴の空噴射が生じて、機能性素子
形成不良を生じさせることがない。
【0055】なお、本発明では、このポンプ54も、基
板保持台13に載せられた機能性素子を形成する基板1
4よりも下に配置している。よって、上記液容器51の
溶液漏れと同様に、仮に不慮の事故によってこのポンプ
54から溶液漏れが起きた場合も、基板14の機能性素
子群形成面を漏れた溶液によって汚すという事故は皆無
となる。
【0056】また、図5には示さなかったが、本発明の
ポンプ54も、液容器51の保持する容器保持部材52
のようなポンプ保持部材(図示せず)に載置し、漏れた
溶液を他へ流出しないようにされる。
【0057】上述のように機能性材料を含有する溶液
は、ポンプ54によって、液供給路58、溶液の供給チ
ューブ15を通って補助容器50から噴射ヘッド11へ
と運ばれるが、間にフィルター55、フィルター57を
介在させている。噴射ヘッド11は、キャリッジ12に
搭載され、機能性素子を形成する基板14と対向する位
置で、キャリッジ往復運動を行う。そのため、溶液の供
給チューブ15には可撓性の材料が選ばれる。例えば、
ポリエチレンチューブ、ポリプロピレンチューブ、テフ
ロン(登録商標)チューブなどが好適に使用される。ま
た、使用する機能性材料を含有する溶液によっては、光
を遮断する必要があるものもある。例えば、感光性の樹
脂であったり、光硬化型の接着剤であったりした場合な
どは、その材料が感光する波長の光を遮断する供給チュ
ーブ15を使用すればよい。
【0058】なお、供給される溶液は、噴射ヘッド11
へ運ばれる前にいったん補助容器50に入る。補助容器
50は溶液56を一時貯留する役割があるが、図5に示
すように、補助容器50の容量いっぱいに溶液56を貯
留するのではなく、空気層49が存在するような形で貯
留する。つまり、ポンプ54によって、供給された溶液
は、ポンプ54の脈動があるため、いったん補助容器5
0に入れて、その空気層49を緩衝手段として脈動を除
去し、その後、毛管現象で噴射ヘッド11に供給され
る。このような溶液供給を行うことにより、噴射ヘッド
11における液滴噴射性能は安定化し、良好な機能性素
子群を形成することが可能となる。
【0059】図6は、本発明の溶液の流れの系統図(ポ
ンプ54、補助容器50は省略)である。本発明では、
液容器51より下流側に少なくとも2種類のフィルター
を設けている(フィルター55、フィルター57)。こ
れは、本発明では、インクジェット原理によって、微小
なノズルから溶液を噴射するため、ノズルの目詰まりを
生じさせないようにするためである。
【0060】ここで、フィルター55は、本発明の噴射
システムのメインフィルターであり、例えば孔径(フィ
ルターメッシュサイズ)0.45μmのメンブレンフィ
ルター(0.45μm以上の異物を除去(トラップ)可
能)が用いられる。フィルター材質は、ニトロセルロー
ス、アセトセルロース、ポリカーボネート、テフロン
(登録商標)等よりなるが、これは使用する機能性材料
を含有する溶液との適合性(compatibility)を考慮し
て適宜選ばれる。なお、これよりもっと孔径の小さい
(たとえば0.2μm)のメンブレンフィルターも使用
可能であるが、あまりに孔径が小さいと、フィルターが
すぐにつまり、溶液の流れが悪くなり、交換を頻繁にし
なければならなくなるので、交換頻度を考慮して、その
孔径を決めるのがよい。ただし2μm以上のものは、本
発明の噴射システムとしてはフィルター機能として役立
たないのでそれ以下にしなければならない。
【0061】本発明では、0.45μmのメンブレンフ
ィルターを好適に使用するが、本発明の噴射システムに
おいては、液容器51から噴射ヘッド11へ流れる溶液
中のほとんどの異物をここでトラップする。よって、こ
のフィルター55のフィルタートラップ容量(異物トラ
ップ容量)は、最下流のフィルター57よりはるかに大
とされる。
【0062】図7は、本発明の溶液の流れの系統図の他
の例である。この例も、液容器51より下流側に少なく
とも2種類のフィルターを設けている(フィルター5
5,フィルター57)が、ここでは、フィルター57を
噴射ヘッド11に組み込んだ例を示している。このよう
な構成の噴射ヘッド11およびフィルター57よりなる
噴射ユニット59の例を、溶液の液滴噴射の原理とあわ
せて図8,図9に示す。
【0063】この液体噴射ヘッド11は、溶液56が導
入される流路45内にエネルギー作用部としてピエゾ素
子46を設けたものである。ピエゾ素子46にパルス状
の信号電圧を印加して、図8(A)に示すように、ピエ
ゾ素子46を歪ませると、流路45の容積が減少すると
共に圧力波が発生し、その圧力波によってノズル1から
液滴43が吐出する。図8(B)は、ピエゾ素子46の
歪みがなくなって流路45の容積が増大した状態であ
る。
【0064】ここで、ノズル1直前の流路45に導入さ
れる溶液56は、図9に示すように、フィルター57を
通過してきたものである。本発明では、このように、フ
ィルター57を噴射ヘッド11内に設け、ノズル1の最
近傍にフィルター除去機能を持たせている。これは、前
述のメインフィルター(フィルター55)で、ほとんど
100%近い確率で、異物除去を行ってはいるものの、
後述するように、メインフィルター(フィルター55)
交換時に混入する異物などは、メインフィルター(フィ
ルター55)で除去できないので、このようにノズル1
の最近傍にフィルター57を設けているのである。よっ
て、このフィルター57は、ノズル1の最近傍に設ける
ものであるため、着脱不可としている(これを着脱交換
するとまたその作業にともなう異物混入が起きるた
め)。
【0065】しかしながら、本発明の噴射システムにお
ける異物除去の主体は、メインフィルター(フィルター
55)であり、このフィルター57はあくまでも補助的
手段である。よって、前述のように、確実に異物除去を
行うために、メインフィルター(フィルター55)はそ
のフィルタートラップ容量を、フィルター57よりはる
かに大とするとともにその孔径(フィルターメッシュサ
イズ)は、フィルター57より小さくする。つまり、フ
ィルター57はフィルタートラップ容量を小さくし、そ
の孔径(フィルターメッシュサイズ)をフィルター55
よりも大とするような小型の簡易フィルターとすること
によって、図9に示したように、噴射ヘッド11内に組
み込むことが可能となっている。そして噴射ヘッド11
そのものもコンパクト化を実現できている。
【0066】また、図6に示したように、噴射ヘッド1
1の外にフィルター57を設ける場合も、上記説明と同
様に、小型の簡易フィルターとすることによって、図5
に示したキャリッジ12上に搭載でき、キャリッジのコ
ンパクト化が実現する。このような、フィルター57
は、例えば、ステンレスメッシュフィルターが好適に用
いられ、その孔径(フィルターメッシュサイズ)は、2
μm〜3μmとされる。このフィルター57はあくまで
も補助の小型簡易フィルターであるため、前述のような
小さいフィルターメッシュサイズを選ぶとすぐにフィル
ター詰まりを起こし(噴射ヘッド11内に組み込まれる
ような小型サイズであるためフィルタートラップ容量が
小さいから)使用不可能になるので、フィルター55よ
りも大であるフィルターメッシュサイズとされる。
【0067】次に、本発明の他の特徴について説明す
る。図10〜図14は、本発明のメインフィルター、す
なわち、最下流に設け、着脱不可に固定したフィルター
57より上流側に設けたフィルター(フィルター55)
を交換する例(ただし、この場合は装着する例)を示し
たものである。図10〜図14において、60はフィル
ターカートリッジ、61はメンブレンフィルター、62
は流入口、63は流出口、64は入口側支持体、65は
入口側保持部、66は入口側供給路針、67は出口側支
持体、68は出口側保持部、69は出口側供給路針であ
る。
【0068】図10において、60はメンブレンフィル
ター61を内包したフィルターカートリッジであり、本
発明では、このようにフィルターカートリッジ化された
フィルターユニットを交換するようにしているので、そ
の交換時に作業者が溶液で手を汚したり、溶液を周囲に
まき散らしたりするということがない。図11,図12
は、フィルターカートリッジ60を入口側支持体64に
装着する例を示しており、図11の矢印方向にフィルタ
ーカートリッジ60を押し込み、流入口62に入口側供
給路針66を差し込むようにしている。入口側供給路針
66は、注射針のように内部が空洞になっていてそこを
溶液が流れるようになっている。また、流入口62は、
ゴムのような弾性体で形成されている。入口側保持部6
5もゴムのような弾性体で形成されており、フィルター
カートリッジ60を支えるのみならず、万が一、流入口
62の部分から溶液漏れが生じた場合にも、O−リング
のようなシーリング作用を果たすようになっている。
【0069】図13,図14は、出口側支持体67を、
図13の矢印方向に押し込み、フィルターカートリッジ
60を押さえ保持して装着が完了する例を示している。
出口側支持体67も入口側支持体64と同様に、出口側
保持部68、出口側供給路針69があり、機能は同じで
ある。なお、入口側供給路針66、出口側供給路針69
とも液供給路58につながっている。また、ここでいう
入口,出口とは、溶液の流れる方向を指しており、入口
が上流、出口が下流の意味である。
【0070】このように、本発明では、上流側に設けた
フィルターは、カートリッジ化されたユニットであるよ
うにしたので、噴射ヘッドの目詰まりがなく安定した稼
動ができ、しかもフィルター交換のメンテナンス作業
は、作業者の手や周囲を汚すことなく簡単に行えるよう
になった。
【0071】なお、上記説明はフィルター55とフィル
ター57の2つのフィルターを有する例で説明したが、
本発明は、必ずしも2つのフィルターに限定されるもの
ではない。これら2つのフィルター以外に第3、第4の
フィルターを設けてもよい。
【0072】本発明のポイントは、液容器より下流側に
少なくとも2種類のフィルターを設け、最下流に設けた
フィルターは着脱不可に固定し、それより上流側に設け
たフィルターを着脱可能としたものであり、上流側に設
けたフィルターは複数あってもよい。
【0073】また、他のポイントは、最下流に設けたフ
ィルターは、噴射ヘッド内に設けるとともにそれより上
流側に設けたフィルターより、フィルターメッシュサイ
ズが大としたことである。さらに、最下流に設けたフィ
ルターは、噴射ヘッド内に設けるとともにそれより上流
側に設けたフィルターより、フィルタートラップ容量が
小としたことである。この内容(フィルターメッシュサ
イズおよびフィルタートラップ容量)を満足するもので
あれば、最下流に設けたフィルターより上流側に設けた
フィルターは複数あってもよい。
【0074】次に、このような本発明の製造装置を用い
て実際に溶液を噴射し、機能性素子として有機EL素子
を形成した場合の条件の1例を以下に示す。使用した溶
液は、O−ジクロロベンゼン/ドデシルベンゼンの混合
溶液にポリヘキシルオキシフェニレンビニレンを0.1
重量パーセント混合した溶液である。また、使用した噴
射ヘッドは、ピエゾ素子を利用したドロップオンデマン
ド型インクジェットヘッドで、ノズル径はΦ24μm
で、ノズル数256のマルチノズルタイプとした。ピエ
ゾ素子への入力電圧を28Vとし、駆動周波数は、12
kHzとした。その際ジェット初速度として、8m/s
を得ており、1滴の質量は5plである。キャリッジ走
査速度(X方向)は、5m/sとした。なお噴射ヘッド
ノズルと基板間の距離は3mmとした。
【0075】また、滴飛翔時の滴の形状を、素子形成と
同じ条件で別途噴射、観察し、その形状が、基板面に付
着する直前(本発明例では3mm)にほぼ丸い滴になる
ように駆動波形を制御して噴射させた。なお、完全に丸
い球状が得られず、飛翔方向に伸びた柱状であっても、
駆動波形を制御し、その直径の3倍以内の長さにした。
また、その際、飛翔滴後方に複数の微小な滴を伴うこと
のない駆動条件(駆動波形)を選んだ。その後、ITO
とアルミニウムよりリード線を引き出し、ITOを陽
極、アルミニウムを陰極として10Vの電圧を印加した
ところ、良好に橙色の発光が得られた。なお、本発明
は、このようなピエゾ素子を利用したドロップオンデマ
ンド型インクジェットヘッドの例に限定されず、サーマ
ルインクジェット原理の噴射ヘッドも好適に利用できる
ことはいうまでもない。
【0076】ところで、最初に、図1で障壁3の中に液
滴を噴射付与する例を示しているが、本発明の機能性素
子群を形成するに当たっては、必ずしも、図1に示した
ような障壁3は必要ではなく、平板上の基板に直接電極
パターン形成や、液滴付与による機能性素子を形成して
いることをことわっておく。また、図4で液滴が基板面
に斜めに噴射する例を示したが、これは検出光学系32
と、噴射ヘッド33とを併せて示するために、液滴が斜
めに飛翔している図としたが、実際には、基板に対して
ほぼ垂直に当たるように噴射付与することもことわって
おく。
【0077】なお、説明は機能性素子として発光素子を
形成した場合で行っているが、形成された発光素子基板
は、その後、ガラスあるいはプラスチック等の透明カバ
ープレートを対向配置、ケーシング(パッケージング)
することにより、ディスプレイ装置として活用される。
【0078】また、単にディスプレイ装置に適用するの
みならず、機能性素子として有機トランジスタなども本
発明の手法を利用して好適に製作される。さらに、噴射
溶液としてレジスト材料などを用いることによって、レ
ジストパターンやレジスト材料による3次元構造体を形
成する場合にも適用され、本発明でいうところの機能性
素子とは、このようなレジスト材料のような樹脂材料の
よって形成される膜パターンあるいは3次元構造体も含
むものである。
【0079】
【発明の効果】請求項1に対応した効果 所定の駆動信号を入力することにより機能を発する機能
性素子群が、基板上に機能性材料を含有する溶液の液滴
を噴射付与し、該溶液中の揮発成分を揮発させ、固形分
を前記基板上に残留させることによって形成される機能
性素子基板の製造装置であって、前記基板に相対する位
置に配され、該基板に対して機能性材料を含有した溶液
を噴射する噴射ヘッドと、該噴射ヘッドに液滴付与情報
を入力する情報入力手段とを有し、前記基板における前
記機能性素子群の形成面と前記噴射ヘッドの溶液噴射口
面とが一定の距離を保持し、前記基板と前記噴射ヘッド
とが前記機能性素子群の形成面に対して平行に相対移動
を行うように構成され、前記噴射ヘッドは、前記情報入
力手段により入力された前記液滴付与情報に基づいて前
記基板の所望の位置に前記溶液を噴射することにより前
記機能性素子群を形成する製造装置において、前記噴射
ヘッドに供給される前記溶液は前記噴射ヘッドとは独立
に設けられた容器に貯留され、該容器と前記噴射ヘッド
とは可撓性の供給路を介して連結されるとともに、前記
容器より下流側に少なくとも2種類のフィルターを設
け、最下流に設けたフィルターは着脱不可に固定し、そ
れより上流側に設けたフィルターを着脱可能としたの
で、このような製造装置が噴射ヘッドの目詰まりがなく
安定した稼動ができるようになった。特に最下流のフィ
ルターの着脱交換を行うと、着脱交換時に混入した異物
がそれより下流の噴射ヘッドのノズル部分に流れていっ
て目詰まりを引き起こすが、本発明においては最下流の
フィルターの着脱交換を行わないので、そのようなこと
は皆無となる。
【0080】請求項2に対応した効果 機能性素子基板の製造装置において、前記最下流に設け
たフィルターは、前記噴射ヘッド内に設けるとともにそ
れより上流側に設けたフィルターより、フィルターメッ
シュサイズが大であるようにしたので、最下流に設けた
フィルターがすぐに詰まって、溶液が流れにくくなると
いう不具合がなく、安定した稼動ができるようになっ
た。
【0081】請求項3に対応した効果 機能性素子基板の製造装置において、前記最下流に設け
たフィルターは、前記噴射ヘッド内に設けるとともにそ
れより上流側に設けたフィルターより、フィルタートラ
ップ容量が小であるようにしたので、フィルターによる
目詰まり防止機能は備えつつ、そのフィルターは小型に
できるので、噴射ヘッドユニットをコンパクトにするこ
とができた。
【0082】請求項4に対応した効果 機能性素子基板の製造装置において、前記上流側に設け
たフィルターは、カートリッジ化されたユニットである
ようにしたので、噴射ヘッドの目詰まりがなく安定した
稼動ができ、しかもフィルター交換のメンテナンス作業
は、作業者の手や周囲を汚すことなく簡単に行えるよう
になった。
【0083】請求項5に対応した効果 噴射ヘッドの目詰まりがなく安定した稼動ができる製造
装置によって製作される機能性素子群を形成された機能
性素子基板であるので、歩留まりが高く低コストで、高
品質かつ高精度の機能性素子群を形成した機能性素子基
板が実現できるようになった。
【0084】請求項6に対応した効果 高品質かつ高精度に形成された機能性素子基板を画像表
示装置に使用するようにしたので、高画質の画像表示装
置が得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例にかかる吐出組成物を用い機
能性素子を作製する一工程を模式的に示す斜視図であ
る。
【図2】 本発明の機能性素子基板の製造装置の一実施
例を説明するための図である。
【図3】 本発明の機能性素子基板の製造に適用される
液滴付与装置を示す概略構成図である。
【図4】 図3の液滴付与装置の吐出ヘッドユニットの
要部概略構成図である。
【図5】 本発明の機能性素子基板の製造装置における
主要ユニットの位置関係を示す概略構成図である。
【図6】 本発明の噴射システムの系統図である。
【図7】 本発明の噴射システムの他の例を示す系統図
である。
【図8】 本発明に好適に使用される噴射ヘッドの液滴
噴射原理を説明する図である。
【図9】 本発明に好適に使用される噴射ヘッドにフィ
ルターを設けた例を示す図である。
【図10】 本発明に好適に使用されるカートリッジ化
されたフィルター構成を説明するための図である。
【図11】 フィルターカートリッジを入口側支持体に
装着する例を示す図である。
【図12】 フィルターカートリッジを入口側支持体に
装着した例を示す図である。
【図13】 出口側支持体にて、フィルターカートリッ
ジを押さえ保持する作業例を示す図である。
【図14】 出口側支持体にて、フィルターカートリッ
ジを押さえ保持して装着が完了した例を示す図である。
【符号の説明】 1…(液体噴射ヘッド)ノズル、2…吐出される有機E
L材料、3…有機物(ポリイミド)障壁、4…ITO透
明電極、5…ガラス基板、11…吐出ヘッドユニット
(噴射ヘッド)、12…キャリッジ、13…基板保持
台、14…基板、15…機能性材料を含有する溶液の供
給チューブ、16…信号供給ケーブル、17,21…コ
ントロールボックス、18…X方向スキャンモータ、1
9…Y方向スキャンモータ、20…コンピュータ、22
…基板位置決め/保持手段、31…ヘッドアライメント
制御機構、32…検出光学系、33…インクジェットヘ
ッド、34…ヘッドアライメント微動機構、35…制御
コンピュータ、36…画像識別機構、37…XY方向走
査機構、38…位置検出機構、39…位置補正制御機
構、40…インクジェットヘッド駆動・制御機構、41
…光軸、42…素子電極、43…液滴、44…液滴着弾
位置、45…流路、46…ピエゾ素子、49…空気層、
50…補助容器、51…液容器、52…容器保持部材、
53…縁、54…ポンプ、55…フィルター、56…溶
液、57…フィルター、58…液供給路、59…噴射ユ
ニット、60…フィルターカートリッジ、61…メンブ
レンフィルター、62…流入口、63…流出口、64…
入口側支持体、65…入口側保持部、66…入口側供給
路針、67…出口側支持体、68…出口側保持部、69
…出口側供給路針。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 FA04 FB01 KB25 3K007 AB18 DB03 FA01 4D075 AC06 AC07 CA22 CA47 CB08 DA06 DB13 DC24 EA07 4F041 AA02 AB02 BA10 BA13 BA22 BA32 BA34 BA38

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の駆動信号を入力することにより機
    能を発する機能性素子群が、基板上に機能性材料を含有
    する溶液の液滴を噴射付与し、該溶液中の揮発成分を揮
    発させ、固形分を前記基板上に残留させることによって
    形成される機能性素子基板の製造装置であって、前記基
    板に相対する位置に配され、該基板に対して機能性材料
    を含有した溶液を噴射する噴射ヘッドと、該噴射ヘッド
    に液滴付与情報を入力する情報入力手段とを有し、前記
    基板における前記機能性素子群の形成面と前記噴射ヘッ
    ドの溶液噴射口面とが一定の距離を保持し、前記基板と
    前記噴射ヘッドとが前記機能性素子群の形成面に対して
    平行に相対移動を行うように構成され、前記噴射ヘッド
    は、前記情報入力手段により入力された前記液滴付与情
    報に基づいて前記基板の所望の位置に前記溶液を噴射す
    ることにより前記機能性素子群を形成する製造装置にお
    いて、前記噴射ヘッドに供給される前記溶液は前記噴射
    ヘッドとは独立に設けられた容器に貯留され、該容器と
    前記噴射ヘッドとは可撓性の供給路を介して連結される
    とともに、前記容器より下流側に少なくとも2種類のフ
    ィルターを設け、最下流に設けたフィルターは着脱不可
    に固定し、それより上流側に設けたフィルターを着脱可
    能としたことを特徴とする機能性素子基板の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記最下流に設けたフィルターは、前記
    噴射ヘッド内に設けるとともにそれより上流側に設けた
    フィルターより、フィルターメッシュサイズが大である
    ことを特徴とする請求項1記載の機能性素子基板の製造
    装置。
  3. 【請求項3】 前記最下流に設けたフィルターは、前記
    噴射ヘッド内に設けるとともにそれより上流側に設けた
    フィルターより、フィルタートラップ容量が小であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2のいずれか1に記載の機
    能性素子基板の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記上流側に設けたフィルターは、カー
    トリッジ化されたユニットであることを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれか1に記載の機能性素子基板の製造
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかの機能
    性素子基板の製造装置によって形成されることを特徴と
    する機能性素子基板。
  6. 【請求項6】 請求項5の機能性素子基板と、この機能
    性素子基板に対向して配置されたカバープレートとを有
    することを特徴とする画像表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009266422A (ja) * 2008-04-22 2009-11-12 Ricoh Co Ltd 機能性素子基板製造システム

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