JP2003260140A - 医療用ガイドワイヤ芯材およびこれを用いた医療用ガイドワイヤ - Google Patents

医療用ガイドワイヤ芯材およびこれを用いた医療用ガイドワイヤ

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JP2003260140A
JP2003260140A JP2002066807A JP2002066807A JP2003260140A JP 2003260140 A JP2003260140 A JP 2003260140A JP 2002066807 A JP2002066807 A JP 2002066807A JP 2002066807 A JP2002066807 A JP 2002066807A JP 2003260140 A JP2003260140 A JP 2003260140A
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Yoshinobu Kageyama
喜信 陰山
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Tokusen Kogyo Co Ltd
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Tokusen Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合部における曲げ耐力と接合強度を大幅に
向上するとともに、安価に製造できる、2種の異なる金
属からなる導入部材と接合部材とを一体に接合した医療
用ガイドワイヤ芯材およびこれを用いた医療用ガイドワ
イヤを提供することを課題とする。 【解決手段】 芯材1は、挿入部材2と導入部材3と管
状接合部材4とから成り、挿入部材2と導入部材3の細
径化した接合部2a、3aの当接面には重合部分Aを有
し、また接合部2a、3aと管状接合部材4との圧着面
には点状の拘止部分Bを複数有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は治療や検査を必要と
する血管、消化管、気管その他体腔(以下、要治療管と
いう)内に導入する細い管状のカテーテルを案内するの
に用いる医療用ガイドワイヤ芯材(以下、芯材ともい
う)、およびその芯材を用いた医療用ガイドワイヤ(以
下ガイドワイヤともいう)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガイドワイヤの構造は用途に応じ種々の
ものがあるが、一般的には図6(a)に示すように、所
定長さの芯材20の周囲を合成樹脂21で被覆したもの
と、図6(b)に示すように、所定長さの芯材22の周
囲をコイルスプリング23で被包したものとがある。そ
して、図6(a)(b)に示すように、芯材20と22
にはガイドワイヤとしての挿入部分に柔軟性を付与する
ため、挿入部20aと22aは次第に断面積が減少する
先細形状に形成されている。
【0003】上記芯材には、ステンレス鋼線またはピア
ノ線が従来から用いられている。しかし、この種の芯材
を用いたガイドワイヤは、先端部分を先細形状にしても
柔軟性に欠け、複雑に蛇行する分岐血管等に対しては適
用し難いという問題があった。
【0004】そこで、芯材として、超弾性合金である、
(1)Ti−Ni−Fe系合金を用いたガイドワイヤ
(例えば、特公平4−2273号公報)、(2)Ti−
Ni系合金を用いたガイドワイヤ(例えば、特公平4−
8065号公報)、(3)Co−Ni−Cr−Fe系合
金を用いたガイドワイヤ(例えば、特開平6−6315
1号公報)等が提案されている。
【0005】ここで、超弾性とは、特開平6−6315
1号公報第1欄第50行〜第2欄第7行にも記載されて
いるように、回復可能な弾性歪みが数%から数十%と大
きく、しかも歪みが増加しても荷重の大きさが変わらな
いという特性を意味する。
【0006】上記超弾性合金からなる芯材は、柔軟でか
なりの範囲までの変形(約8%の歪み)に対しても復元
性を有するため、手元操作中、折れ曲がりが生じ難く、
且つ曲がりぐせがつきにくいなどの利点を有している。
【0007】ところで、ガイドワイヤとして重要な性能
は、手元操作によって要治療管内にスムーズに挿入でき
て、カテーテルを目的部位に正確に案内導入できること
である。このため、ガイドワイヤに用いる芯材には、挿
入部が複雑に蛇行する要治療管に対応し、且つ要治療管
の内壁を傷つけることなく挿入し得る形態順応性を備
え、これに続く導入部が手元での微妙な操作量でも挿入
部に正確に伝達するトルク伝達性を備えていることが要
求されている。
【0008】そして、今日、医療技術の発達に応じて、
複雑な分岐血管に対しても適用できるようにするため、
ガイドワイヤの芯材には、挿入部の形態順応性と導入部
のトルク伝達性を、より一層向上することが求められて
いる。
【0009】しかし、上記(1)および(3)の芯材を
用いたガイドワイヤは、芯材が超弾性の単一材料からな
るため、全体として、超弾性があって形態順応性を充分
に備えているが、伝達可能トルク及びねじり剛性がステ
ンレス鋼線またはピアノ線に比較して劣るため、導入部
のトルク伝達性に難点がある。
【0010】また、上記(2)の芯材を用いたガイドワ
イヤは、超弾性合金の単一材料で構成した芯材の挿入部
と導入部の熱処理条件を変えることにより、挿入部に形
態順応性を付与し、導入部にトルク伝達性を付与したも
のであるが、高価な超弾性合金を用いて熱処理している
ため、材料コストおよび処理コストが高くなり、製造コ
ストが上昇する。
【0011】上記問題を解決する手段として、形態順応
性を備えた線材とトルク伝達性を備えた線材とを管状接
合部材により接合したガイドワイヤが提案されている。
例えば、特開平4−9162号公報には、環状接合部材
(管状接合部材)の内径が第1の線条体(挿入部材)の
先端の外径および第2の線条体(導入部材)の後端部の
外径より若干小さい内径を有する形状を記憶しており、
内径を強制的に拡径することにより、内径を拡大した
後、上記の線条体の接合部に被嵌し、そして、所定温度
に加熱あるいは冷却することにより、記憶している形状
に復元させて両線条体を固着させたガイドワイヤが提案
されている。また、特開平11−57014号公報に
は、先端に向かって徐々に細径にした第1のワイヤ(挿
入部材)の後端部に1〜10μm厚みの金属薄膜を、蒸
着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、プ
ラズマCVD法、電解メッキ法等により形成させ、この
金属薄膜を接合補助用として、接合部材の内面と挿入部
材との外面間(ろう充填空間)に充填したろうによりろ
う付けして固着するガイドワイヤが提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
ガイドワイヤは、管状接合部材の内径を強制的に拡径し
て製造されるものであって、管状接合部材の内径は0.
3mm程度と非常に小さいため、これを強制的に拡径す
るには時間と熟練を要し、コストの上昇は避けられな
い。また、後者のガイドワイヤは、蒸着方法やイオンプ
レーティング方法等により表面に金属被膜を形成させて
製造されるものであって、蒸着装置やイオンプレーティ
ング装置等の金属被膜を形成させる装置は高価であり、
また、これらの装置によって数ミクロン厚の金属被膜を
形成させるには長時間を要し、しかも、ろう付けは時間
がかかるため1本当たりの製造時間が長く、製造コスト
が上昇するとともに、接合部の外径が挿入部材外径及び
導入部材外径に比べ著しく太径となるといった問題を有
していた。ガイドワイヤの一部分に大きな凸部が存在す
ると、要治療管へのスムーズな挿入に支承をきたす。
【0013】さらに、図5(a)に示すような、接合部
端部11、12を単に突き合わせて管状接合部材13で
以て接合したガイドワイヤ芯材10は、突き合わせ箇所
Aで折れ曲がりやすいということが発明者等の研究の結
果明らかとなった。というのは、上記図5(a)に示す
構造のガイドワイヤ芯材10は、取り扱い等において突
き合わせ箇所Aに曲げ応力が作用すると、図5(b)に
示すように突き合わせ箇所Aで容易に折れ曲るからであ
る。折れ曲がった芯材10′はガイドワイヤ用としては
不適なものである。したがって、2種類の芯材を接合し
たガイドワイヤ芯材においては、接合部が曲げ応力に対
して容易に折れ曲がらない充分なる耐力を有しているこ
とが必要であることを知見した。
【0014】本発明は、形態順応性を備えた挿入部材と
トルク伝達性を備えた導入部材とを、その細径化した接
合部に被包した管状接合部材で以て一体に接合した芯材
において、接合部における曲げ耐力と接合強度を大幅に
向上するとともに、安価に製造できる医療用ガイドワイ
ヤ芯材及びこれを用いた医療用ガイドワイヤを提供する
ことを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の医療用ガイドワ
イヤ芯材は、形態順応性を備えた挿入部材とトルク伝達
性を備えた導入部材の細径化した接合部の当接面には重
合部分を有し、かつ接合部と管状接合部材との圧着面に
は、一方の一部が他方の一部に点状又は線状に食い込ん
だ拘止部分を有することを特徴とする。
【0016】この手段によれば、接合部の当接面に重合
部分を有し、かつ接合部と管状接合部材との圧着面に拘
止部分を有しているから、重合部分によって曲げに対す
る耐力が発揮され、拘止部分によって一種のアンカー効
果が発揮される。また、このアンカー効果は、接合強度
向上だけでなく曲げ耐力の向上にも寄与する。よって、
接合部における曲げ耐力と接合強度が格段に大きくな
る。また、接合部と管状接合部材とは挿入、圧着によっ
て固定されるから、接合に時間と熟練を要せず、高価な
設備も不要となり、製造コストの低減が図れる。
【0017】本発明において、接合部の当接面は、互い
に重合する傾斜面又は段付面である構成が好適である。
【0018】接合部の重合部分の長さとしては、挿入部
材及び導入部材の細径化した部分の最大径以上にするの
が好ましい。
【0019】また、圧着後の管状接合部の外径として
は、各接合部に隣接する挿入部材及び導入部材の径(接
合部分最近傍の、細径化されていない部分の径)の1.
0〜1.5倍であるのが好ましい。というのは、このよ
うにすると、管状接合部材と接合部とを接合した部分が
挿入部材(導入部材)の径に比して太径にならず、要治
療管に無理なく挿入されるからである。
【0020】ここで、形態順応性とは、複雑な分岐血管
にも内壁を傷つけることなく容易に挿入しうる特性を意
味し、トルク伝達性とは、微妙な手元操作量を先端部
(挿入部)に正確に伝達し得る特性を意味し、具体的に
は、挿入部材の材質としては、形態順応性を考慮して、
Ni−Ti系合金、Cu−Al−Ni系合金またはFe
−Ni−Cr−Ti系合金を用いるのが好適である。ま
た、導入部材の材質としては、トルク伝達性を考慮し
て、炭素鋼、ステンレス鋼、またはCo−Ni−Cr−
Fe系合金を用いるのが好適である。炭素鋼線としては
硬鋼線やピアノ線がある。
【0021】また、管状接合部材の材質としては、挿入
部材と導入部材との親和性を考慮して、ステンレス鋼、
NiあるいはNi系合金を用いるのが好適である。
【0022】本発明の医療用ガイドワイヤは、上記構成
の芯材を用いて、少なくとも挿入部材を合成樹脂や複合
材料等で被覆したり、コイルスプリングで被包すること
により構成することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。
【0024】図1は、本発明の芯材の接合部を示す要部
概略断面図である。図1において、芯材1は、挿入部材
2と導入部材3と管状接合部材4とから成り、挿入部材
2と導入部材3の細径化した接合部2a、3aの当接面
には重合部分Aを有し、また接合部2a、3aと管状接
合部材4との圧着面には点状の拘止部分Bを複数有して
成る。
【0025】上記重合部分Aは、挿入部材2と導入部材
3の接合部2a、3aの端面を互いに重なり合うように
斜めに平面加工した傾斜面によって形成される。また、
拘止部分Bは、上記接合部2a、3aの周面の適所に複
数個の凹部を設け、接合部に被包した管状接合部材4を
圧延ロール又はかしめによって縮径することにより、管
状接合部材4の一部が凹部内に食い込んで形成される。
【0026】図2で示す異なる実施の形態では、重合部
分Aを、挿入部材2と導入部材3の細径化した接合部2
a、3aの端面が互いに重合する略L字状に平面加工し
た段付面によって形成したものである。
【0027】これら構成によるときは、管状接合部材4
の縮径とこれによって形成された拘止部分Bとで以て挿
入部材1と導入部材2とが強固に接合され、かつ拘止部
分Bと重合部分Aとで以て曲げに対する耐力が向上した
芯材1を簡単に製造することができる。
【0028】これらの場合において、圧着面の拘止部分
Bの数としては、複数個形成したが、少なくとも各接合
部に1個あればよい。また、形状としては、接合部と管
状接合部材のいずれか一方が食い込んだ形状であればよ
い。具体的には、接合部に予め設けた小さな点状の凹部
によって形成したが、これに代えて、小さな、凸部(突
起)や凹部と凸部の両方によって形成してもよく、さら
に、点状に代えて、条溝や突条のような線状のものであ
ってもよい。
【0029】挿入部材の材質としては、Ni−Ti系合
金、Cu−Al−Ni系合金又はFe−Ni−Co−T
i系合金を用いることができる。また、導入部材の材質
としては、炭素鋼、ステンレス鋼、またはCo−Ni−
Cr−Fe系合金を用いることができる。ところで、挿
入部材と導入部材とは、上記材質のものを適宜組み合わ
して使用することができるが、ガイドワイヤの操作性を
考慮すると、挿入部材の弾性限度(形態順応性に関連)
が導入部材の弾性限度より大きく、導入部材のねじり剛
性(トルク伝達性に関連)が挿入部材のねじり剛性より
大きくなる関係を満たすように選択して組み合わすのが
最も効果的である。また、挿入部材と導入部材の線径
は、通常0.2〜0.7mm程度の範囲のものを使用す
る。
【0030】管状接合部材の材質としては、挿入部材と
導入部材との親和性を考慮して、ステンレス鋼、Niあ
るいはNi系合金を用いるのが最も好ましい。また、そ
の長さは、特に限定されるものではなく、接合部の長さ
に応じて設定すればよいが、接合強度と柔軟性を考慮す
ると、2.0〜10.0mmの範囲のものが好ましい。
【0031】さらに、管状接合部材の外径は、圧延加工
後又はかしめ加工後において、挿入部材2及び導入部材
3の接合部に隣接する部分(細径化していない箇所)の
外径に対し、1.0〜1.5倍となる径が好ましい。と
いうのは、1.0倍より小さいと強度が低下するから
で、1.5倍を越えると、接合部分が凸形状となり、要
治療管へのスムーズな挿入に支承をきたすからである。
【0032】重合部分Aの長さLは、重合部分を形成す
る傾斜面、段付面によって加工性、曲げに対する強度を
考慮して設定するが、細径化した接合部の最大外径d以
上が好ましい。というのは、最大径より短いと曲げに対
する耐力が不足し、接合部で折れ曲がってしまうからで
ある。
【0033】上記構成の芯材は、全体又は挿入部材のみ
を合成樹脂で被覆することによって所望の医療用ガイド
ワイヤを形成することができる。合成樹脂としては、ポ
リエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレ
タン、シリコーンゴム等の公知の材料を使用することが
できる。
【0034】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。まず、炭
素含有量が0.82重量%のピアノ線で線径が0.30
mmの導入部材と、Ni51原子%で残部がTiからな
るNi−Ti系合金で線径が0.30mmの挿入部材と
を製造し、これら各部材の片端をセンタレス加工により
径0.25mmまで切削加工し細径化した。この細径化
した部分の端部を表1に示す各種形状に加工して、これ
らを長さ3.0mm、外径0.35mm、内径0.26
mmのNi管状接合部材に挿入し、接合部を圧延ローラ
にて圧延して外径0.31mmまで縮径し、挿入部材お
よび導入部材と管状接合部材とを一体に接合した。そし
て、これら芯材の曲げ耐力を比較した。
【0035】
【表1】
【0036】次に、圧着面に設ける拘止部分の影響を比
較した。まず、炭素含有量が0.82重量%で線径が
0.30mmの導入部材と、Ni51原子%で残部がT
iからなるTi−Ni系合金で線径が0.30mmの挿
入部材とを製造し、これら各線材の片端をセンタレス加
工により径0.25mmまで切削加工した。上記切削加
工(センタレス加工)においては、幅1mmの突条を残
したものと、切削後に円盤状の切断砥石で周方向に幅1
mmの条溝を設けたものとを製造した。そして、各線材
の切削加工部(接合部)を、長さ3.0mm、外径0.
35mm、内径0.26mmのNi管状接合部材に細径
部端面を突き合わせるように挿入し、この接合部を圧延
ローラにて圧延して縮径し、挿入部材および導入部材と
管状接合部材とを一体に接合した。
【0037】上記ガイドワイヤ芯材の製造においては、
突条の高さ、及び条溝の深さを変化させ、種々のガイド
ワイヤ芯材を製造した。また、突条も条溝も有さないガ
イドワイヤ芯材も同時に製造した。そして、上記それぞ
れの芯材を、圧延ローラで、外径0.30mmと0.3
3mmまで圧延縮径して、それぞれにおいて接合強度を
比較した。
【0038】なお、上記曲げ耐力は、図5に示す曲げて
折れが発生した角度Cで、接合強度は、引張試験により
接合部から挿入部材又は導入部材が外れるまでの引張荷
重で、それぞれ比較した。上記曲げ耐力の比較結果を図
3に、また、上記接合強度の比較結果を図4に示す。曲
げ耐力は50°以上、接合強度は20N以上あれば使用
上全く問題がない。
【0039】図3に示すグラフから本発明の医療用ガイ
ドワイヤ芯材は、曲げに対する充分なる耐力を有し、し
かも図4に示すグラフから接合部の表面に拘止部分を設
けると接合強度が格段に向上することがわかる。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る芯材によれば、重合部分に
よって曲げに対する耐力が発揮され、拘止部分によって
一種のアンカー効果が発揮されるから、接合部分におけ
る曲げ耐力と接合強度を従来例に比較して大幅に向上す
ることができる。また、接合部と管状接合部材とは、挿
入、圧着によって固定されるから、接合時間と熟練を要
せず、高価な設備も不要となり、安価に製造することが
できる。さらに、管状接合部材と接合部とを接合した部
分が挿入部材及び導入部材の径に比して太径とならず、
要治療管への挿入に支承を生ずることがない。本発明に
係るガイドワイヤによれば、形態順応性とトルク伝達性
を備え、かつ接合部分の曲げ耐力と接合強度及び要治療
管への挿入容易性を備えた芯材を用いているから、ガイ
ドワイヤの品質を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】芯材の要部概略断面図である。
【図2】異なる実施の形態を示す芯材の要部概略断面図
である。
【図3】重合部長さと曲げ耐力との関係を示すグラフで
ある。
【図4】拘止部深さ(高さ)と接合強度の関係を示すグ
ラフである。
【図5】(a)従来の医療用ガイドワイヤ芯材の接合部
を示す要部概略断面図である。 (b)上記(a)に示す従来の医療用ガイドワイヤ芯材
に曲げ応力を付加したときの折れ曲がりを説明するため
の要部概略断面図である。
【図6】従来の医療用ガイドワイヤの断面図である。
【符号の説明】
1 ガイドワイヤ芯材 2 挿入部材 3 導入部材 2a、3a 接合部 4 管状接合部材 A 重合部分 B 拘止部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形態順応性を備えた挿入部材とトルク伝
    達性を備えた導入部材とを、その細径化した接合部に被
    包した管状接合部材で以て一体に接合した医療用ガイド
    ワイヤ芯材であって、上記接合部の当接面には重合部分
    を有し、かつ接合部と管状接合部材との圧着面には、一
    方の一部が他方の一部に点状又は線状に食い込んだ拘止
    部分を有することを特徴とする医療用ガイドワイヤ芯
    材。
  2. 【請求項2】 重合部分が、互いに重合する傾斜面又は
    段付面である請求項1に記載の医療用ガイドワイヤ芯
    材。
  3. 【請求項3】 重合部分の長さが、挿入部材及び導入部
    材の細径化した部分の最大径以上である請求項1又は2
    に記載の医療用ガイドワイヤ芯材。
  4. 【請求項4】 圧接後の管状接合部の外径が各接合部に
    隣接する挿入部材及び導入部材の径の1.0〜1.5倍
    である請求項1に記載の医療用ガイドワイヤ芯材。
  5. 【請求項5】 挿入部材がNi−Ti系合金、Cu−A
    l−Ni系合金またはFe−Ni−Co−Ti系合金、
    導入部材が炭素鋼、ステンレス鋼またはCo−Ni−C
    r−Fe系合金であり、管状接合部材がステンレス鋼ま
    たはNiあるいはNi系合金である請求項1に記載の医
    療用ガイドワイヤ芯材。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の医療
    用ガイドワイヤ芯材を用いたガイドワイヤ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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