JP2003260034A - 脳波測定用ヘルメット - Google Patents

脳波測定用ヘルメット

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JP2003260034A
JP2003260034A JP2002063182A JP2002063182A JP2003260034A JP 2003260034 A JP2003260034 A JP 2003260034A JP 2002063182 A JP2002063182 A JP 2002063182A JP 2002063182 A JP2002063182 A JP 2002063182A JP 2003260034 A JP2003260034 A JP 2003260034A
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electroencephalogram
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scalp
measuring
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Riichi Ogura
理一 小倉
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JAPAN AQUA TEC CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に装着して位置調整できる脳波測定用ヘ
ルメットを提供する。 【解決手段】 頭部を覆う外皮部2と、この外皮部2の
内側に設けられたクッション部材3と、このクッション
部材3の複数箇所に配置され、頭皮4に接触して脳波を
測定するセンサ部材5とを備えた脳波測定用ヘルメット
1において、外皮部2には、各センサ部材5の配置位置
と対応する部位に、圧縮気体を送り込むための貫通孔7
がそれぞれ形成され、各センサ部材5には、貫通孔7に
連通し、貫通孔7から送り込まれる圧縮気体を頭部に噴
出させる噴出孔6が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脳波の計測を行う
ときに着用する脳波測定用ヘルメットに関する。
【0002】
【従来の技術】少子高齢化が急速に進む現代において、
アルツハイマー性等痴呆症の患者は、今後ますます増大
すると予想されている。現在、この痴呆症の発症への対
応は、MRI(magnetic resonance imaging:磁気共鳴
映像法)や脳血流シンチグラフィー等の診断のみが高価
な医療装置を用いて行われている。
【0003】最近、アルツハイマー痴呆を回避する研究
が進められており、アルツハイマー痴呆の早期の段階
(すなわち脳機能の変化の段階)に、過剰なストレスを
除去し、脳に心地良い刺激を与えれば、脳内のニューロ
ンの増産能力が回復することが、複数の大学の研究機関
によって指摘され始めている。
【0004】また、本出願人は、医療機関、大学および
地域企業の連携と、地域住民の協力によって、アルツハ
イマー痴呆を早期発見し、温水流リハビリを施すことに
より、正常者へ回復することを確認している。
【0005】脳波を測定するためには、頭部に複数の接
点センサを取り付けてから行う。この接点センサは、1
つずつ頭部に取り付けることが多いが、例えば、特開平
5−115451号公報には、接点センサの振動による
ずれを解消する脳波測定用ヘルメットが記載されてい
る。このヘルメットは、内部に電極を備え、外側からゼ
リー状の電解質を注入して電極と頭皮を接触させる構造
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記接
点センサを1つずつ取り付ける方法によると、この接点
センサの接触位置の調整が困難であるため、作業を行う
ことが容易ではなく、装着および調整に長時間を要する
という問題がある。また、前述した特開平5−1154
51号公報に記載されたヘルメットにおいても、ヘルメ
ットを被った後に外側から電解質を注入する必要がある
ため、この作業を短時間で行うことは困難である。
【0007】そこで本発明が解決しようとする課題は、
簡単に装着して位置調整できる脳波測定用ヘルメットを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の脳波測定用ヘルメットは、頭部を覆う外皮
部と、この外皮部の内側に設けられたクッション部材
と、このクッション部材の複数箇所に配置され、頭皮に
接触して脳波を測定するセンサ部材とを備えた脳波測定
用ヘルメットにおいて、前記外皮部には、各センサ部材
の配置位置と対応する部位に、圧縮気体を送り込むため
の貫通孔がそれぞれ形成され、各センサ部材には、前記
貫通孔に連通し、前記貫通孔から送り込まれる圧縮気体
を頭部に噴出させる噴出孔が形成されている。圧縮気体
には例えば空気や酸素、窒素等を用いることができる。
ヘルメットの内側に噴出孔を形成したセンサ部材を設け
たので、噴出孔から送り込む気体によってセンサ部材が
頭髪を掻き分けて頭皮に接触し、頭皮への接触位置の微
調整が簡単且つ迅速に行われ、装着が簡単になる。
【0009】また、前記クッション部材を、気体が封入
されたバッグにすると、気体量の調整により、頭部への
圧迫感を少なくしてリラックスでき、測定開始までの時
間が短縮される。また、クッション部材とセンサ部材へ
の気体圧の制御だけで頭部の装着状態を制御できるの
で、装置を簡単且つ軽量に形成できる。
【0010】また、前記センサ部材の頭皮との接触部分
に、柔軟性および導電性を備えた多数の突起部材を設け
ると、突起部材の先端が髪の毛の間の隙間を通過して頭
皮に直接触れるので、接触抵抗が小さくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
に係る脳波測定用ヘルメットの断面図、図2は同脳波測
定用ヘルメットのセンサ部材を示す部分断面図、図3は
同センサ部材の突起部材を示す部分断面図である。
【0012】第1の実施の形態に係る脳波測定用ヘルメ
ット1は、頭部を覆う半球状の金属または硬質プラスチ
ック製の外皮部2と、外皮部2の内側に設けられ、空気
が封入されたクッション部材の一例であるエアバッグ3
と、エアバッグ3の複数箇所、例えば21カ所に設けら
れ、それぞれ頭皮4に接触して脳波を測定するセンサ部
材5とを備えている。
【0013】エアバッグ3は、図示しない可撓性チュー
ブを介して気圧調整可能なエアタンクに接続されてい
る。このため、エアタンクから送られる空気の圧力を調
整することにより、センサ部材5を頭部に密着させるこ
とができる。
【0014】センサ部材5は、中央部に噴出孔6を備え
て、例えば直径1〜3mm程度の円柱状、または先細の
円錐台状に形成されており、噴出孔6は、外皮部2に形
成された貫通孔7に連通している。センサ部材5の内側
端部には、柔軟性および導電性を備えた高分子材料から
なって頭皮4に接触する多数の針状の突起部材8が設け
られている。また、外皮部2の全ての貫通孔7には、図
示しない気体送入装置が可撓性チューブ9を介して接続
されている。
【0015】脳波を測定しようとするときには、脳波測
定用ヘルメット1を被って、気体送入装置から空気を噴
出させると、この空気は可撓性チューブ9、外皮部2の
貫通孔7を介してセンサ部材5の噴出孔6を通過する。
そして、この空気圧によって、頭髪9が掻き分けられ、
センサ部材5が頭皮4に当接する。
【0016】また、気体送入装置が、断続的に空気を噴
出すると、センサ部材5と頭皮4が離接を繰り返して振
動が発生する。この振動と隙間19を通過する空気によ
って、センサ部材5の突起部材8が頭髪10をかき分け
て頭皮4に到達し、これに確実に当接する。このように
して、被検者は、簡単に脳波測定の準備を行うことがで
きる。
【0017】(第2の実施の形態)図4は、本発明の第
2の実施の形態に係る脳波測定用ヘルメットに用いられ
るセンサ部材20の斜視図である。センサ部材20は、
厚み3mm、直径6〜7mm程度の円柱状の本体部21
と、本体部21の元側に形成されて外皮部2の貫通孔7
に連通する接続チューブ22と、本体部21の内部に形
成され、二つに分岐して出口を二カ所に形成した噴出孔
23を有している。また、本体部21の先側端面には、
先部を丸めた長さ3mm程度の突起部材24が、噴出孔
23を避けた位置に6〜7本設けられている。 (第3の実施の形態)図5は、本発明に係る脳波解析シ
ステムの構成を示す説明図である。
【0018】本発明の第3の実施の形態に係る脳波解析
システム11は、前述した脳波測定用ヘルメット1と、
これに接続された検査手段12と、この検査手段12と
は異なる場所にある解析手段13と、検査手段12およ
び解析手段13との間でデータの送受信を行う通信手段
14とを有している。また、検査手段12には、検査手
段12からの命令によって脳波測定用ヘルメット1に空
気を送る気体送入装置18が接続されている。
【0019】検査手段12は、例えば、表示手段の一例
であるディスプレイ15と、音声を出力するスピーカ部
16とを備えたパーソナルコンピュータで構成されてい
る。また、検査手段12は、脳波測定用ヘルメット1の
センサ部材5から測定データを収集する計測手段と、前
記センサ部材5からのデータ収集の開始と終了を制御す
る制御手段とをメモリ上に展開されたプログラムの状態
で有している。
【0020】スピーカ部16は、制御手段12からの命
令によって、音声により測定についての指示を与えると
共に音楽を出力する。音声による指示を行うので、検査
手順を明確にして誤操作を防止することができ、また、
音楽によって緊張感を和らげることができる。なお、ス
ピーカ部16は、検査手段12に内蔵しても、外付けし
てもよく、また、脳波測定用ヘルメット1内に設けて、
被検者のみに音が聞こえるようにしてもよい。脳波測定
用ヘルメット1と、検査手段12とを有しているので、
脳波の測定を病院に行かなくても簡単に行うことができ
る。また、制御手段で自動的に測定を開始および終了さ
せるので、測定を確実に行うことができる。
【0021】解析手段13は、医療機関や専門機関に設
置され、入力された測定データを、例えば、双極子追跡
法を用いることによって脳波の解析を行う装置で、演算
したデータを解析結果として出力する。
【0022】通信手段14は、検査手段12および解析
手段13の間で、測定データおよび解析結果の送受信を
行う装置で、例えば、通信機器の他に専用回線やインタ
ーネット等の通信回線も含まれる。
【0023】かかる構成によって、検査手段12は、測
定データを解析手段13に送信し、解析手段13は、受
信した測定データを解析して解析結果を出力し、これを
検査手段12に送信する。そして、検査手段12は、こ
の解析結果を受信して、ディスプレイ15に表示するこ
とができる。被検者は、この結果を見て自己の状態を把
握し、脳波に異常を示す兆候がある場合には、迅速に診
療を受け、治療を開始することができる。このように、
通信手段14を備えているので、測定データを離れた場
所にある解析手段13に送って、解析データを得ること
ができ、脳波の状態についての正確な判断を、病院に行
かずに行うことができる。
【0024】次に、脳波解析システム11の使用手順に
ついて説明する。検査手段12は複数の被検者の自宅
に、解析手段13は医療機関にそれぞれ設置されてお
り、通信手段14は通信機器および通信回線からなっ
て、検査手段12および解析手段13を接続した状態と
なっている。
【0025】まず、被検者は、検査手段12の制御手段
(制御プログラム)を作動させる。制御手段は、スピー
カ部16からの音声によって、脳波測定用ヘルメット1
の装着手順を示し、被検者は、音声に従って脳波測定用
ヘルメット1の装着を行う。また、制御手段は、気体送
入装置18を作動させて、断続的に各センサ部材5にエ
アを噴出して、頭部に対する当接位置の微調整を行う。
【0026】制御手段の微調整が終わると、スピーカ部
16から音楽を流して被検者をリラックスさせる。この
とき、21点の測定点のうち10点を用いて脳波の状態
が安定しているかどうかを調べる。
【0027】脳波が十分に安定した後に、所定時間だけ
脳波の測定を行う。測定データは、検査手段12に一旦
蓄積された後、通信手段14を介して解析手段13に送
られる。
【0028】解析手段13では、複数の検査手段12か
ら送られてくる測定データを随時データベースに保存し
て、順に解析を行う。
【0029】解析が終了したデータは、データベースに
保存すると共に通信手段14を介して検査手段12に送
信する。送信された解析結果は、ディスプレイ15に映
されるので、被検者はこれを見て、現在の脳波の状態を
確認する。
【0030】このように、本発明に係る脳波解析システ
ム11を用いることによって、自宅において短時間に脳
波の測定を行い、また、離れた場所にある解析装置13
から出力された解析結果も得ることもできるので、アル
ツハイマー痴呆を予防し、早期発見することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば次の効果を奏する。 (1)脳波測定用ヘルメットの内側に噴出孔を形成した
センサ部材を設けたので、簡単に装着でき、頭皮に対す
る接触位置の微調整を簡単且つ迅速に行うことができ
る。 (2)クッション部材に気体を封入すると、気体量の調
整により、頭部への圧迫感を少なくしてリラックスで
き、脳波が早期に安定して測定開始までの時間が短縮さ
れるので、トータルの測定時間が短くなる。また、クッ
ション部材とセンサ部材への気体圧の制御だけで頭部の
装着状態を制御でき、装置を簡単且つ軽量に形成でき
る。 (3)センサ部材に、柔軟性および導電性を備えた多数
の突起部材を設けると、突起部材の先端が髪の毛の間の
隙間を通過して頭皮に直接触れるので、接触抵抗が小さ
くなり、安定した測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る脳波測定用
ヘルメットの断面図である。
【図2】 同脳波測定用ヘルメットのセンサ部材を示す
部分断面図である。
【図3】 同センサ部材の突起部材を示す部分断面図で
ある。
【図4】 本発明の第2の実施の形態に係る脳波測定用
ヘルメットに用いられるセンサ部材の斜視図である。
【図5】 本発明の第3の実施の形態に係る脳波解析シ
ステムの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 脳波測定用ヘルメット 2 外皮部 3 エアバッグ(クッション部材) 4 頭皮 5 センサ部材 6 噴出孔 7 貫通孔 8 突起部材 9 可撓性チューブ 10 頭髪 11 脳波解析システム 12 検査手段 13 解析手段 14 通信手段 15 ディスプレイ(表示手段) 16 スピーカ部 18 気体送入装置 19 隙間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頭部を覆う外皮部と、この外皮部の内側
    に設けられたクッション部材と、このクッション部材の
    複数箇所に配置され、頭皮に接触して脳波を測定するセ
    ンサ部材とを備えた脳波測定用ヘルメットにおいて、前
    記外皮部には、各センサ部材の配置位置と対応する部位
    に、圧縮気体を送り込むための貫通孔がそれぞれ形成さ
    れ、各センサ部材には、前記貫通孔に連通し、前記貫通
    孔から送り込まれる圧縮気体を頭部に噴出させる噴出孔
    が形成されていることを特徴とする脳波測定用ヘルメッ
    ト。
  2. 【請求項2】 前記クッション部材は、気体が封入され
    たバッグであることを特徴とする請求項1に記載の脳波
    測定用ヘルメット。
  3. 【請求項3】 前記センサ部材の頭皮との接触部分に
    は、柔軟性および導電性を備えた多数の突起部材が設け
    られていることを特徴とする請求項1または2に記載の
    脳波測定用ヘルメット。
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