JP2003260022A - 内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡装置

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JP2003260022A
JP2003260022A JP2002060933A JP2002060933A JP2003260022A JP 2003260022 A JP2003260022 A JP 2003260022A JP 2002060933 A JP2002060933 A JP 2002060933A JP 2002060933 A JP2002060933 A JP 2002060933A JP 2003260022 A JP2003260022 A JP 2003260022A
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endoscope
tube
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fluid
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JP2002060933A
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English (en)
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Kunihide Kaji
国英 梶
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気管チューブなどの医療用チューブなどと組
み合わせて使用する内視鏡において、チューブとの隙間
(クリアランス)が小さい場合でも、チューブへの挿入
時の抵抗が少ない内視鏡装置を提供する。 【解決手段】 内視鏡装置は、柔軟性を有する材料から
なり、被検体内に挿入される管状で細長のチューブ部材
3と、このチューブ部材3に挿通される細長の挿入部が
先端側に形成されている内視鏡1と、この内視鏡1の挿
入部2よりも内視鏡1の手元側に設けられ、この内視鏡
1の内部に流体を注入可能な注入口17と、内視鏡挿入
部2の内部でこの注入口17に連通されている流体通路
と、この流体通路に連通するとともに内視鏡挿入部2の
外周面に開口を有し、この流体通路を通じて注入された
流体をチューブ部材3の内周面に向けて噴出する孔部と
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、柔軟な挿入部を
有する内視鏡と、この内視鏡挿入部を体腔内に案内する
医療用チューブとを組み合わせて使用する内視鏡装置に
関する。 【0002】 【従来の技術】医療分野で広く用いられている内視鏡を
体腔内に挿入する際、パイプあるいはチューブ状の案内
管に内視鏡の挿入部を通して使用することがある。例え
ば、気管支内視鏡検査の場合は、予め経口的または経鼻
的に気管チューブと呼ばれる柔軟なチューブを挿入して
おき、これを経由して気管支内視鏡を挿入する。また、
全身麻酔の際に患者の呼吸を管理・維持するためにも気
管チューブを挿入(以下、この操作を挿管という)し、
気管チューブを経由して酸素を投与したり、麻酔器や人
工呼吸器を接続したりする。通常、挿管は喉頭鏡と呼ば
れる器具を使用して、声帯を直視下で観察しつつ行な
う。しかし、患者の声帯を直視することができない場
合、内視鏡をガイドにして気管チューブを気管内に挿管
する手段がとられる。 【0003】そして、これら何れのケースにおいても、
最終的に気管チューブに内視鏡を通す作業が必要とな
る。経口・経鼻どちらのルートをとる場合も、より内視
鏡の外周面と気管チューブ内周面とに差があるものを組
み合わせて使用する方が一般に挿通性の面からは有利で
ある。 【0004】しかし、例えば人体に対して自然な状態で
内視鏡挿入部先端部を気管内にアプローチさせるには人
体解剖学上、気管チューブが湾曲形状をとっている。こ
のため、単純に気管チューブの内径寸法と、内視鏡挿入
部の外径寸法とで滑り性を議論することは困難である。
すなわち、気管チューブの素材と内視鏡外周面の素材と
の相性により、滑り性が異なるので、例えば内視鏡挿入
部の外径寸法に対して気管チューブの内径が大きくても
滑り性が良いとは限らない。 【0005】また、従来から内視鏡挿入部の外周面に
は、気管チューブとの摩擦抵抗を減じるために潤滑剤を
塗布して使用するのが一般的である。このような技術の
他に、例えば特開平6−217937号公報に開示され
ているように、内視鏡挿入部の外周面に溝を設けてチュ
ーブとの接触面積を減らしたものがある。また、内視鏡
以外の他の医療器具では、例えば特公平1−33181
号公報に開示されているものがある。これは、内視鏡挿
入部と同様に医療用チューブに挿通して使用するスタイ
レットやガイドワイヤなどに対して表面に被覆層を設け
て湿潤時にこの表面に潤滑性を有するように構成したも
のである。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−217937号公報に開示された技術の場合は、接
触面積は減少するものの、医療用チューブの内面と内視
鏡挿入部の外面とが接するという状況は改善されていな
い。特に、チューブの内面の素材と内視鏡挿入部の外面
との素材との滑り性が悪い場合はその効果を期待するこ
とができず、根本的な解決策にはなり得ないと考えられ
る。また、特公平1−33181号公報に開示された技
術は、内視鏡のように繰返し再使用するような器具に
は、不向きである。 【0007】また、前述したように、一般に気管チュー
ブの内径寸法と内視鏡挿入部の外径寸法とに差のあるも
のを組み合わせて使用すると挿通性の面からは有利であ
る。しかし、内視鏡をガイドにして気管チューブを挿管
するケースでは、気管チューブが声門を通過する様子を
内視鏡で確認することができない。このため、内視鏡と
気管チューブとのクリアランス(隙間)が大きい場合
は、気管チューブ先端部を声帯に引っかけてしまう可能
性がある。この点からも、実使用上は気管チューブと内
視鏡挿入部との隙間は極力小さくすることが望ましいと
されている。 【0008】(目的)この発明は、上記事情に鑑みてな
されたものであり、気管チューブなどの医療用チューブ
などと組み合わせて使用する内視鏡において、チューブ
との隙間(クリアランス)が小さい場合でも、チューブ
への挿入時の抵抗が少ない内視鏡装置を提供することを
目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】(手段)上記課題を解決
するために、この発明の、細長の挿入部の基端部に術者
が把持してこの挿入部を操作する操作部が連結された内
視鏡と、前記内視鏡挿入部を被検体内に案内するチュー
ブ部材とを具備し、このチューブ部材に前記内視鏡挿入
部を挿通させて使用する内視鏡装置においては、前記内
視鏡の操作部と挿入部とのそれぞれの内部を連通する流
体通路を形成し、この流体通路に外部から流体を注入す
る注入口を前記内視鏡操作部に設けるとともに、前記流
体通路から外部に流体を噴出する複数の孔部を前記内視
鏡挿入部に設けて、前記注入口から注入される流体を前
記流体通路を通して前記孔部から前記内視鏡の挿入部と
前記チューブ部材との間に噴出させて、これら挿入部と
前記チューブ部材との間に潤滑性を付与する潤滑性付与
手段を設けたことを特徴とするものである。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明のいくつかの好ましい実施の形態について説明する。 【0011】[第1の実施の形態]まず、第1の実施の
形態について図1ないし図6を用いて説明する。 【0012】(構成)図1に示すように、この実施の形
態にかかる内視鏡1は、術者が把持するとともに操作を
行なう操作部23と、この操作部23の先端部に設けら
れた細長く可撓性を有する挿入部2とからなる。内視鏡
操作部23には、図示しない湾曲部を湾曲操作するアン
グルレバー6と、図示しない鉗子などが内視鏡挿入部2
に挿通されるチャンネル口金8とが設けられている。ま
た、この操作部23には、ユニバーサルコード42aを
介して内視鏡光源42が接続されている。さらに、挿入
部2と同一の軸上には、挿入部2の先端部14の内視鏡
像を術者が観察する接眼部13が操作部23の最も手元
側に設けられている。また、内視鏡挿入部2の先端部1
4近傍には、上述したアングルレバー6によって操作さ
れる湾曲部が設けられている。 【0013】図2および図3に示すように、内視鏡操作
部23の先端で、上述した内視鏡挿入部2が接続されて
一体化されている。 【0014】この内視鏡操作部23の最外周部には、術
者が把持するグリップ部15aが形成されている。この
グリップ部15aから側方に操作部23内に気体を送気
する送気口金(注入口)17が突設されている。また、
このグリップ部15aの内部には、中空部材16aが設
けられ、この中空部材16aの内部が内蔵物収納部(内
蔵物収納空間)16となっている。この内蔵物収納部1
6には、内視鏡挿入部2に挿通されるライトガイドファ
イバー、チャンネルおよびイメージファイバーまたはC
CDケーブルなどの内蔵物が、送気口金17の内部の管
路とは独立して配設されている。この内蔵物収納部16
は内視鏡挿入部2の先端部14まで連通されている。な
お、グリップ部15aと中空部材16aとの接続部に
は、O−リング50が嵌められ、挿入部2および内蔵物
収納部16の気密が保持されている。 【0015】また、図2に示すように、グリップ部15
aの先端部には、後述するシース接続部18aに接続す
る内視鏡接続部52aがO−リング54を介して装着さ
れている。この内視鏡接続部52aと中空部材16aと
の間には間隙22aが設けられている。この間隙22a
とグリップ部15aの送気口金17とは連通されてい
る。また、内視鏡接続部52aの先端部は円筒状に形成
され、かつ、内蔵物収納部16の周りが開放されて開放
部37となっている。さらに、内視鏡接続部52aの先
端部の外周部は、外面に雄ねじ部20aが設けられてい
る。 【0016】また、操作部23の先端には、カバーシー
ス21が着脱可能に配設されている。このカバーシース
21は上述した雄ねじ部20aに螺着するねじ穴部20
bを有するシース接続部18aと、この接続部18aに
一体化されたカバーシース挿入部24とからなる。この
ため、このカバーシース21は内視鏡操作部23から着
脱可能である。また、内視鏡接続部52aの先端部近傍
にはO−リング19aが設けられ、シース接続部18a
の基端部が螺着されて、図3に示すように気密が保持さ
れる。シース接続部18aと内視鏡挿入部2との間には
間隙が設けられて送気通路(流体通路)22bが形成さ
れている。この送気通路22bは上述した間隙22aに
連通されている。なお、カバーシース21のシース接続
部18aは、例えばシリコーンゴム材などの弾性を有す
る材質からなることが好適である。このシース接続部1
8aは、柔軟な内視鏡挿入部2に曲げ方向の力が加わっ
た場合に、上述した内蔵物が屈曲してダメージを受ける
ことを防止するとともに、挿入部2の折れ曲がり防止部
材としても働く。 【0017】また、図4の(a)は、内視鏡挿入部2の
先端部14とカバーシース挿入部24の先端部との連結
部分の構成を示すものである。図4の(a)に示すよう
に、カバーシース挿入部24の先端部にはリング状の先
端枠27が装着されている。この先端枠27は中空とな
っているので、先端部が開口された観察窓28が形成さ
れている。また、内視鏡挿入部2の先端部近傍には、周
方向にO−リング溝25が設けられ、この溝25にO−
リング26が配設されている。このO−リング26は内
視鏡挿入部2の先端部14側の送気通路22bの閉塞部
となっている。このようにして送気通路22bが間隙2
2aを介して送気口金17に連通されている。 【0018】なお、内視鏡挿入部2の先端部14とカバ
ーシース挿入部24の先端部との連結部分の構成の変形
例として、図4の(b)に示すものがある。図4の
(a)で示す第1の実施の形態のカバーシース挿入部2
4の先端部と同様に、図4の(b)に示すように、カバ
ーシース挿入部24の先端部には、先端枠27が配設さ
れている。この先端枠27には内視鏡観察を行なう透明
窓29が固定されている。このため、内視鏡挿入部2の
外周とカバーシース挿入部24との間の気密が保持され
る。すなわち、透明窓29は内視鏡挿入部2の先端部1
4側の送気通路22bの閉塞部となっている。このよう
にして送気通路22bが間隙22aを介して送気口金1
7に連通されていても良い。 【0019】次に、図5に示すように、カバーシース挿
入部24は、以下のように形成されている。図5の
(a)に示すように、上述したカバーシース挿入部24
の内視鏡湾曲部に相当する位置には、0.1mmないし
1mm程度の小さな直径を有する小孔(孔部)60が全
周的に適当な配置に多数設けられている。このような径
の小孔60によって、気体をある程度の噴出力を持って
カバーシース挿入部24の外部に向かって吹き出され
る。 【0020】次に、このようなカバーシース21を装着
した内視鏡1が挿通される医療用チューブの一種である
気管チューブ(チューブ部材)3について、図1を用い
て説明する。 【0021】この実施の形態にかかる気管チューブ3
は、内視鏡挿入部2よりも大径で、可撓性を有する柔軟
な材料で成形されている。この気管チューブ3の一端部
は他端部よりも大径に口金部4が形成されている。この
口金部4には、側方に突出したコネクタ部5が設けられ
ている。このコネクタ部5には酸素ボンベ44が接続さ
れ、口金部4を介して気管チューブ3内に酸素を供給可
能となっている。また、口金部4の近傍では、後述する
カフ用の口金9が設けられている。このカフ用口金9は
気管チューブ3に沿って気体の挿通孔(図示せず)が設
けられている。この挿通孔は、気管チューブ3の他端部
近傍まで挿通され、その端部には、カフ7が気管チュー
ブ3の周りに膨張および収縮可能に設けられている。こ
のカフ7を膨張させた場合、気管チューブ3が気管10
に固定される。 【0022】(作用)次に、このような内視鏡1を気管
チューブ3を介して経口的に体腔内に挿入して内視鏡装
置を形成する操作について図1を用いて説明する。 【0023】まず、気管10内への挿管操作について説
明する。 【0024】予め内視鏡挿入部2に気管チューブ3を装
着した状態で、内視鏡1のグリップ部15aを保持す
る。接眼部13を覗いて内視鏡先端部14の内視鏡像を
確認しながらアングルレバー6を操作するなどして声帯
12を通過させて、気管10内に挿入する。内視鏡先端
部14をある程度気管10に挿入した状態で、内視鏡挿
入部2をガイドにして気管チューブ3を気管10内に挿
入していく。 【0025】このとき、送気口金17から酸素を流入さ
せて、酸素を患者に供給するとともに、内視鏡挿入部2
とカバーシース挿入部24との間の間隙22aおよび送
気通路22bに酸素が供給される。このように間隙22
aおよび送気通路22bを流れる酸素が潤滑剤となって
内視鏡挿入部2とカバーシース挿入部24との密着が防
止される。また、カバーシース挿入部24と気管チュー
ブ3との間の滑り抵抗は、カバーシース挿入部24の小
孔60から噴出される酸素が潤滑材(潤滑性付与手段)
となって減少する。 【0026】この後、内視鏡挿入部2と気管チューブ3
とが所望の位置に配置された場合には、カフ用口金9か
ら空気などが送られる。そして、気管チューブ3の先端
外周に設けられたカフ7を膨張させて、気管チューブ3
を気管10に支持させる。 【0027】なお、この状態で、患者は気管チューブ3
を介して呼吸を行なうことになるが、全身麻酔を行なう
場合は、コネクタ部5に麻酔器や人工呼吸器の回路を接
続して呼吸を維持・管理する。 【0028】続いて、気管支鏡検査について説明する。 【0029】上述のように気管内挿管を行なった後、内
視鏡先端部14をさらに奥の気管支に挿入して気管支内
の観察あるいは処置を行なう。なお、検査の場合は気管
チューブ3のカフ7を収縮した状態で使用することもで
きる。 【0030】挿管した場合、患者の呼吸を管理・維持す
るために酸素を投与することが多い。通常は、気管チュ
ーブ3の口金部4から延出するコネクタ部5に装着され
た酸素ボンベ44から酸素を投与したり、内視鏡先端部
14に開口している内視鏡チャンネルに通じるチャンネ
ル口金8から酸素を投与するが、この実施の形態によれ
ば、送気口金17から酸素を流入させて、酸素を患者に
供給するとともに、カバーシース挿入部24と気管チュ
ーブ3との間の滑り抵抗を減少させた状態で検査を行な
うことが可能である。 【0031】(効果)以上説明したように、この実施の
形態から、以下のことがいえる。 【0032】送気口金17から酸素を流入させること
で、酸素を患者に供給することと、内視鏡挿入部2と気
管チューブ3の密着の防止とを同時に実現することがで
きる。さらに、内視鏡湾曲部は内視鏡挿入部2の全長の
中でも特に湾曲力が強く加わる部分であるため、機関チ
ューブ3の内面と大きな抵抗を生じやすい部分である
が、この部分に小孔60を多数設けることにより、内視
鏡挿入時の摩擦抵抗を減少させることが可能となる。 【0033】気管10に挿管を行なう場合、カバーシー
ス挿入部24と気管チューブ3との間のクリアランスに
酸素などの流体が潤滑材として働いて、内視鏡1を気管
チューブ3に対して滑らかに挿通することができる。流
体の潤滑作用によって、気管チューブ3径をカバーシー
ス挿入部24に近い径にまで細くすることができる。し
たがって、気管チューブ3の先端部を声帯に引っかける
可能性を大きく低下させることができる。 【0034】また、カバーシース21を内視鏡操作部2
3の先端部に対して着脱自在にしたので、カバーシース
21を使い捨てにすることができる。また、繰り返し使
用する場合であっても洗浄を行なう場合は分解した状態
で行なうことができる。このため、カバーシース21内
を容易に洗浄することができる。また、効率的に口金1
7の内部の管路を洗浄することができる。 【0035】次に、この実施の形態にかかる内視鏡装置
の構成の変形例について説明する。 【0036】図5の(b)および(c)、並びに図6に
示すように、カバーシース21は以下のように形成され
ていても良い。図5の(b)に示すように、上述した小
孔60をカバーシース挿入部24の先端部からこのカバ
ーシース挿入部24の長さの半分程度まで全周的に適当
な配置に多数設けても良い。 【0037】また、図5の(c)に示すように、上述し
た小孔60を内視鏡挿入部2の最大外径部付近に全周的
に適当な配置に複数設けても良い。すなわち、内視鏡挿
入部2の外径が他の部分よりも太くなり、後述する気管
チューブ3などの内面に密着して大きな摩擦抵抗が生じ
る可能性がある位置に小孔60を配置することが好適で
ある。なお、他の部分より太くなる部分とは、例えば内
視鏡湾曲部の付根部分やCCDを収納する部分などをい
う。 【0038】また、図6の(a)に示すように、カバー
シース挿入部24の中心軸方向に沿った方向に、偏りを
もって小孔60を多数設けても良い。図1に示すよう
に、通常、気管10内に内視鏡1を挿入する場合、内視
鏡挿入部2を大きく湾曲させる。このため、内視鏡挿入
部2の外面と気管チューブ3の内面とは図1中の矢印A
側で接するので、図6の(a)に示す小孔60は内視鏡
挿入部2の湾曲DOWN側に設けることが好適である。 【0039】さらに、図6の(b)に示すように、カバ
ーシース挿入部24の先端部から半分の位置までには、
気体のみ透過し、液体を遮る、例えば多孔質構造のPT
FE材などからなる多孔質チューブ31を用いることが
好適である。このような多孔質構造を有するものとし
て、例えばゴアテックス(登録商標)などがある。この
ように、カバーシース挿入部24に多孔質チューブ31
を用いることによって、送気通路22bに送気される気
体が多孔質チューブ31の表面の至る所から放出可能と
なっている。 【0040】[第2の実施の形態]次に、第2の実施の
形態について図7および図8を用いて説明する。この実
施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、同一の部
材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。 【0041】(構成)図7に示すように、この実施の形
態にかかる内視鏡操作部23の先端で、上述した内視鏡
挿入部2が接続されて一体化されている。 【0042】内視鏡操作部23の最外周部には、術者が
把持するグリップ部15bが形成されている。このグリ
ップ部15bから側方には内視鏡操作部23内に気体を
送気する送気口金17が突設されている。また、このグ
リップ部15bの内部には、中空部材16bが設けられ
ている。この中空部材16bの内部は、第1の実施の形
態と同様に内蔵物収納部(内蔵物収納空間)16となっ
ている。この内蔵物収納部16には、内視鏡挿入部2に
挿通されるライトガイドファイバー、チャンネルおよび
イメージファイバーまたはCCDケーブルなどの内蔵物
が配設されている。この内蔵物収納部16は内視鏡挿入
部2の先端部14まで連通されて流体通路となってい
る。なお、送気口金17には嵌合可能なキャップ32が
設けられ、洗浄時に使用される。 【0043】また、グリップ部15bの先端部には、内
視鏡接続部52bがO−リング54を介して装着されて
いる。この内視鏡接続部52bの先端部には、後述する
雄ねじ部64aが螺着される雌ねじ部64bが設けられ
ている。また、内視鏡接続部52bの内周部の先端部近
傍にはO−リング19bが設けられ、中空部材16bと
内視鏡接続部52bとの気密が保持される。 【0044】さらに、内視鏡接続部52bの先端部には
内視鏡挿入部2の先端部14側を先細にしたテーパ状の
接続部18bが設けられている。この接続部18bは上
述した雌ねじ部64bに螺着する雄ねじ部64aを有す
る。なお、接続部18bは、例えばシリコーンゴム材な
どの弾性を有する材質からなることが好適である。この
接続部18bは、柔軟な内視鏡挿入部2に曲げ方向の力
が加わった場合に、前述した内蔵物が屈曲してダメージ
を受けることを防止するとともに、挿入部2の折れ曲が
り防止部材としても働く。 【0045】また、図8の(a)に示すように、内視鏡
挿入部2の先端部14近傍には、挿入部チューブ35が
設けられている。この挿入部チューブ35には、図8の
(b)に示すように、湾曲部取付部34を介して内視鏡
湾曲部33が複数の固定ねじ36によって固定されてい
る。これら固定ねじ36と同一の内視鏡挿入部2の周上
には、複数の小孔(孔部)62が設けられている。これ
ら小孔62は内蔵物収納部16から外部に連通されて開
放されている。一般にこのような湾曲部取付部34は外
径が挿入部2よりも大きくなる傾向にある。このため、
このような位置に小孔62を設けて気管チューブ3との
抵抗を減らすには有効である。特に、図6の(b)に示
すように、小孔62の代わりにゴアテックスチューブを
用いる場合には、内蔵物収納部16に体液や洗浄液が流
入することを防止することができるので有効である。 【0046】(作用)次に、このような内視鏡1を気管
チューブ3を介して経口的に体腔内に挿入する操作につ
いて図1を用いて説明する。なお、図1中の符号21で
示されている部材は、この実施の形態では、符号2で示
されている内視鏡挿入部を指すものである。 【0047】まず、気管10内への挿管操作について説
明する。 【0048】予め内視鏡挿入部2に気管チューブ3を装
着した状態で、内視鏡1のグリップ部15bを保持す
る。接眼部13を覗いて内視鏡先端部14の内視鏡像を
確認しながらアングルレバー6を操作するなどして声帯
12を通過させて、気管10内に挿入する。内視鏡先端
部14をある程度気管10に挿入した状態で、内視鏡挿
入部2をガイドにして気管チューブ3を気管10内に挿
入していく。 【0049】このとき、送気口金17から内視鏡操作部
23内部に酸素を流入させて、内視鏡挿入部2の小孔6
2から酸素を噴出させる。そして、酸素を患者に供給す
る。このため、内視鏡挿入部2と気管チューブ3との間
の滑り抵抗は、噴出する酸素などの流体が潤滑材(潤滑
性付与手段)となって減少する。 【0050】この後、内視鏡挿入部2と気管チューブ3
とが所望の位置に配置された場合には、カフ用口金9か
ら空気などが送られる。そして、気管チューブ3の先端
外周に設けられたカフ7を膨張させて、気管チューブ3
を気管10に支持させる。 【0051】なお、この状態で、患者は気管チューブ3
を介して呼吸を行なうことになるが、全身麻酔を行なう
場合は、コネクタ部5に麻酔器や人工呼吸器の回路を接
続して呼吸を維持・管理する。 【0052】続いて、気管支鏡検査について説明する。 【0053】上述のように気管内挿管を行なった後、内
視鏡先端部14をさらに奥の気管支に挿入して気管支内
の観察あるいは処置を行なう。なお、検査の場合は気管
チューブ3のカフ7を収縮した状態で使用することもで
きる。 【0054】挿管した場合、患者の呼吸を管理・維持す
るために酸素を投与することが多い。通常は、気管チュ
ーブ3の口金部4から延出するコネクタ部5に装着され
た酸素ボンベ44から酸素を投与したり、内視鏡先端部
14に開口している内視鏡チャンネルに通じるチャンネ
ル口金8から酸素を投与するが、この実施の形態によれ
ば、送気口金17から酸素を流入させて、酸素を患者に
供給するとともに、カバーシース挿入部24と気管チュ
ーブ3との間の滑り抵抗を減少させた状態で検査を行な
うことが可能である。 【0055】(効果)以上説明したように、この実施の
形態から、以下のことがいえる。 【0056】内視鏡挿入部2の径を大きくする必要がな
く、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。このため、気管支鏡検査に用いる内視鏡1など、挿
入部2の径をできるだけ小さくしたい内視鏡に好適であ
る。 【0057】なお、内視鏡1をEOG(エチレンオキサ
イドガス)と呼ばれる滅菌手段に導入する場合について
説明する。このとき、内視鏡1の雰囲気を陰圧にする工
程があるために、内蔵物収納部16と内視鏡1の外部と
の間に圧力差が生じて、湾曲部33を被覆するゴムチュ
ーブ35が破裂したり、ダメージを与えたりする可能性
がある。通常、内蔵物収納部16と内視鏡1の外部とを
連通させる口金などを設けている。しかし、この実施の
形態では、内蔵物収納部16と内視鏡1の外部とを連通
する口金17が既に設けられているため、対策をとる必
要がない。 【0058】これまで、いくつかの実施の形態について
図面を参照しながら具体的に説明したが、本発明は、上
述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨
を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。 【0059】上記説明によれば、下記の事項の発明が得
られる。また、各項の組み合わせも可能である。 【0060】[付記] (付記項1) 体腔内に案内する中空の部材に挿入して
使用し、柔軟な挿入部を有している内視鏡において、内
視鏡の操作部近傍に設けられ、内視鏡挿入部の内部に通
じる口金と、内視鏡挿入部の少なくとも一部に設けられ
た前記口金と連通する開口部とを有し、口金から酸素な
どの気体を流すことにより、挿入部の前記開口部より気
体を吹き出させることを特徴とする。 【0061】(付記項2) 付記項1において、前記内
視鏡は内視鏡本体と内視鏡挿入部を被覆するチューブ状
の部材からなり、内視鏡とチューブ部材とは着脱自在で
あり、取付け状態において、チューブ状部材の遠位端お
よび近位端で内視鏡本体と気密を確保する手段を有する
ことを特徴とする。 【0062】(付記項3) 付記項1において、前記挿
入部は気体のみ透過するチューブ素材からなることを特
徴とする。 【0063】(付記項4) 付記項1において、前記開
口部は前記挿入部の最大外径部近傍に全周的に設けられ
ていることを特徴とする。 【0064】(付記項5) 付記項1において、前記開
口部は前記挿入部のある1側面(好ましくは前記中空部
材と接する側)に挿入部の長軸に並行に配列されている
ことを特徴とする。 【0065】(付記項6) 柔軟性を有する材料からな
り、被検体内に挿入される管状で細長のチューブ部材
と、このチューブ部材に挿通される細長の挿入部が先端
側に形成されている内視鏡と、この内視鏡の挿入部より
も内視鏡の手元側に設けられ、この内視鏡の内部に流体
を注入可能な注入口と、前記挿入部の内部でこの注入口
に連通されている流体通路と、この流体通路に連通する
とともに前記挿入部の外周面に開口を有し、この流体通
路を通じて注入された流体を前記チューブ部材の内周面
に向けて噴出する孔部と、を具備することを特徴とする
内視鏡装置。 【0066】 【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、気管チューブなどの医療用チューブなどと組み合わ
せて使用する内視鏡において、チューブとの隙間(クリ
アランス)が小さい場合でも、チューブへの挿入時の抵
抗が少ない内視鏡装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】気管チューブを気管内に挿管した状態、あるい
は、気管支鏡検査の様子を示す概略図。 【図2】第1の実施の形態にかかり、内視鏡のグリップ
部と挿入部との接続部近傍を示す概略的な断面図。 【図3】内視鏡のグリップ部と挿入部との接続部近傍を
示す概略的な断面図。 【図4】(a)はカバーシース挿入部および内視鏡挿入
部の先端部の連結構造を示す概略的な断面図、(b)は
カバーシース挿入部および内視鏡挿入部の先端部の連結
構造の変形例を示す概略的な断面図。 【図5】(a)は内視鏡のカバーシースの側面図、
(b)は第1の実施の形態の第1の変形例を示す側面
図、(c)は第1の実施の形態の第2の変形例を示す側
面図。 【図6】(a)はカバーシースの第3の変形例を示す側
面図、(b)はカバーシースの第4の変形例を示す側面
図。 【図7】第2の実施の形態にかかり、内視鏡のグリップ
部と挿入部との接続部近傍を示す概略的な断面図。 【図8】(a)は内視鏡湾曲部取付部の一部に小孔を設
けた状態を示す内視鏡挿入部先端部近傍の概略的な部分
断面図、(b)は(a)のA−A線による断面を矢印方
向から見た状態を示す断面図。 【符号の説明】 1…内視鏡、2…内視鏡挿入部、3…気管チューブ(チ
ューブ部材)、4…口金部、5…コネクタ部、10…気
管、11…食道、12…声門、14…内視鏡先端部、1
6…内蔵物収納部(送気通路)、17…送気口金(注入
口)、18a…シース接続部、18b…接続部、21…
カバーシース、22a…間隙(流体通路)、22b…送
気通路(流体通路)、23…内視鏡操作部、24…カバ
ーシース挿入部、31…多孔質チューブ、60,62…
孔部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 細長の挿入部の基端部に術者が把持して
    この挿入部を操作する操作部が連結された内視鏡と、 前記内視鏡挿入部を被検体内に案内するチューブ部材
    と、 を具備し、このチューブ部材に前記内視鏡挿入部を挿通
    させて使用する内視鏡装置において、 前記内視鏡の操作部と挿入部とのそれぞれの内部を連通
    する流体通路を形成し、この流体通路に外部から流体を
    注入する注入口を前記内視鏡操作部に設けるとともに、
    前記流体通路から外部に流体を噴出する複数の孔部を前
    記内視鏡挿入部に設けて、 前記注入口から注入される流体を前記流体通路を通して
    前記孔部から前記内視鏡の挿入部と前記チューブ部材と
    の間に噴出させて、これら挿入部と前記チューブ部材と
    の間に潤滑性を付与する潤滑性付与手段を設けたことを
    特徴とする内視鏡装置。
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