JP2003257502A - 電池の過充電検出方法とパック電池 - Google Patents
電池の過充電検出方法とパック電池Info
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- Battery Mounting, Suspending (AREA)
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Abstract
放電されながら充電される電池の過充電を正確に検出す
る。 【解決手段】 過充電検出方法は、充電している電池の
電圧を検出し、電池の電圧が設定電圧よりも高くなる時
間が設定時間よりも長くなると過充電と判定する。さら
に、過充電検出方法は、電池電圧が設定電圧を越えた
後、一時的に設定電圧よりも低くなり、その後、再び設
定電圧よりも高くなるとき、設定電圧よりも低くなって
いる電圧低下時間が、あらかじめ設定している無視時間
よりも短いときに、設定電圧よりも低くなっているのを
無視して過充電を検出する。
Description
て電池の過充電を検出する過充電検出方法とこの過充電
を検出して充電を停止する保護回路を内蔵するパック電
池に関する。
いは破裂することがある。したがって、過充電を正確に
検出して充電を停止させることが大切である。二次電池
は、電池電圧を検出して過充電を検出できる。たとえ
ば、リチウムイオン二次電池は、充電しているときの電
池電圧が設定電圧を越えるまで上昇すると過充電された
と判定して充電を停止させる。リチウムイオン二次電池
の過充電を判定する設定電圧は、電極材料等によって
4.1〜4.3Vに設定している。しかしながら、電池
の電圧が設定電圧を越えると直ちに過充電と判定する方
法では、ノイズ等の影響で、過充電されない電池を誤っ
て過充電と判定する欠点がある。この欠点を避けるため
に、設定時間以上、たとえば1秒以上連続して電池の電
圧が設定電圧を越えるときに過充電と判定する方法が開
発されている。
法は、別の問題が発生する。それは、電池が充電しなが
ら放電されるとき、必ずしも正確に過充電を検出できな
くなることである。この状態は、たとえば、携帯電話で
通話をしながら電池を充電するときに発生する。使用状
態にある携帯電話は、送信するときに、図1に示すよう
に電池にパルス電流の放電電流が流れる。とくに、最近
のデジタル機器は、負荷電流がパルス電流となって、瞬
間的に大きな放電電流が流れる。このようにパルス電流
を流す状態で電池が充電されるとき、電池電圧が設定電
圧を越えるようになっても、図1のように大きなパルス
の瞬間電流が流れると、電池の電圧は図2に示すよう
に、一時的に設定電圧よりも低くなることがある。大き
なパルス電流が、電池の出力電圧を低下させるからであ
る。電池の出力電圧は、内部抵抗による電圧降下で低下
する。内部抵抗による電圧降下は、電流に比例して大き
くなる。したがって、電池の負荷電流が大きくなると出
力電圧は低下する。
定時間に比較して極めて短いので、大きなパルス電流が
流れるときに、設定時間よりも高くなっていた電池電圧
が設定電圧よりも低くなる。このため、図2に示すよう
に、パルス電流に同期して、電池電圧が設定電圧よりも
低下するタイミングが発生する。この状態になると、現
実の電池電圧が設定電圧を越える状態まで充電されてい
るにも関わらず、過充電を検出できなくなってしまう。
を目的に開発されたものである。本発明の重要な目的
は、ノイズの影響による誤動作を防止しながら、放電さ
れながら充電される電池の過充電を正確に検出できる過
充電検出方法とパック電池を提供することにある。
は、充電している電池の電圧を検出し、電池の電圧が設
定電圧よりも高くなる時間が設定時間よりも長くなると
過充電と判定する。さらに、過充電検出方法は、電池電
圧が設定電圧を越えた後、一時的に設定電圧よりも低く
なり、その後、再び設定電圧よりも高くなるとき、設定
電圧よりも低くなっている電圧低下時間が、あらかじめ
設定している無視時間よりも短いときに、設定電圧より
も低くなっているのを無視して過充電を検出する。
ている電池の電圧を検出し、電池の電圧が設定電圧より
も高くなる時間が設定時間よりも長くなると過充電と判
定して充電を停止させる保護回路2を内蔵している。保
護回路2は、電池電圧が設定電圧を越えた後、一時的に
設定電圧よりも低くなり、その後、再び設定電圧よりも
高くなるとき、設定電圧よりも低くなっている電圧低下
時間が、あらかじめ設定している無視時間よりも短いと
きに、設定電圧よりも低くなっているのを無視して過充
電を検出する演算回路4を内蔵している。
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための過充電検出方法とパック
電池を例示するものであって、本発明は過充電検出方法
とパック電池を以下のものに特定しない。
理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する
番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決
するための手段の欄」に示される部材に付記している。
ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材
に特定するものでは決してない。
池1が充電されて過充電になると充電を停止させる保護
回路2を内蔵している。二次電池1は、リチウムイオン
二次電池である。リチウムイオン二次電池は、充電して
いるときの電池電圧が設定電圧を越えるまで上昇すると
過充電されたと判定できる。リチウムイオン二次電池の
過充電を判定する設定電圧は、4.1〜4.3Vに設定
している。
ているスイッチング素子3A、3Bと、このスイッチン
グ素子3A、3Bをオンオフに制御する演算回路4とを
備える。スイッチング素子3A、3BはFETである。
ただし、スイッチング素子には、FETに代わってトラ
ンジスターも使用できる。さらに、図のパック電池の保
護回路2は、二次電池1と直列にPTC5も備える。P
TC5は、二次電池1に熱結合して配置されて、電池温
度が設定温度よりも高くなり、あるいは過大な電流が流
れると、温度が上昇してそれ自体の抵抗を増加させて電
流をほぼ遮断する。
検出する。演算回路4は、電池が過充電されることを検
出すると、スイッチング素子3Aをオフに切り換えて充
電を停止させる。図のパック電池は充電用と放電用のス
イッチング素子3A、3Bを備えているので、演算回路
4は、過充電を検出するときに充電用のスイッチング素
子3Aをオフに切り換えて充電を停止させる。放電用の
スイッチング素子3Bは、電池が過放電される状態にな
るとオフに切り換えられる。したがって、演算回路4
は、放電している電池の過放電をも検出して、過放電で
あることを検出すると放電用のスイッチング素子3Bを
オフに切り換える。充電用と放電用のスイッチング素子
3A、3Bは、寄生ダイオードのあるMOSFETであ
る。このスイッチング素子3A、3Bは、オフの状態で
寄生ダイオードを通過して電流が流れる。したがって、
過充電を検出して充電用のスイッチング素子3Aをオフ
に切り換えている状態で、寄生ダイオードを介して放電
電流を流して放電できる。また、放電用のスイッチング
素子3Bをオフに切り換える状態で、このスイッチング
素子3Bの寄生ダイオードを介して充電電流を流して充
電することもできる。
検出し、電池の電圧が設定電圧よりも高くなる時間が設
定時間よりも長くなると過充電と判定し、充電用のスイ
ッチング素子3Aをオフに切り換えて充電を停止させ
る。過充電と判定する設定時間は、例えば1秒に設定さ
れる。ただし、設定時間は、100msec〜100s
ec、好ましくは200msec〜60sec、さらに
好ましくは300msec〜30secの範囲に設定す
ることもできる。設定時間を長くすると、ノイズによる
誤検出を少なくできるが、電池を過充電する弊害が大き
くなる。反対に設定時間を短くすると過充電による弊害
を少なくできるが、ノイズによる誤検出の確率が高くな
る。したがって、設定時間は、ノイズによる誤検出を防
止しながら過充電による弊害を少なくできるように、前
述の範囲に設定する。
に、電池電圧が設定電圧を越えた後、一時的に設定電圧
よりも低くなり、その後、再び設定電圧よりも高くなる
ときには、設定電圧よりも低くなっている電圧低下時間
が、あらかじめ設定している無視時間よりも短いとき
に、設定電圧よりも低くなっているのを無視して過充電
を検出する。無視時間は、たとえば50msecに設定
する。無視時間は、電池に流れるパルス電流で電池電圧
が低下する時間幅よりも長く設定される。したがって、
無視時間は、パルス電流の時間幅を考慮して、たとえば
10msec〜200msecの範囲に設定することも
できる。無視時間を長く設定する場合においても、過充
電を検出する設定時間よりも短く、設定時間の1/5以
下、好ましくは1/10以下に設定される。
た時間をカウントするタイマー6を内蔵している。タイ
マー6は、設定時間を記憶している。タイマー6は、カ
ウント値が設定時間になるとタイムアップして、過充電
信号を出力する。演算回路4は、タイマー6から過充電
信号が出力されると電池が過充電されたと判定して、充
電用のスイッチング素子3Aをオフにする信号を出力す
る。
充電と判定する設定時間を変更する場合と、過充電と判
定する設定時間を変更しない場合とがある。設定時間を
変更する演算回路は、無視時間よりも短い電圧低下時間
においては、タイマーがカウントを一時的に停止し、電
圧低下時間を経過するとカウントを再開する。ただし、
電圧低下時間が無視時間よりも長くなると、タイマーは
リセットされる。設定時間を変更しない演算回路は、無
視時間よりも短い電圧低下時間においてもタイマーのカ
ウントを停止させない。
ブロック図である。この図のタイマー6は、電池電圧を
設定電圧に比較して、電池電圧が設定電圧よりも高いと
きに”H”信号を出力するコンパレータ7と、このコン
パレータ7の出力を遅延させる遅延回路8と、遅延回路
8の出力とコンパレータ7の出力が入力されて、いずれ
かが”H”信号のときに”H”を出力するOR回路9
と、このOR回路9から”H”が出力されるときにカウ
ントするカウンター10とを備える。遅延回路8の遅延
時間は無視時間である。このタイマー6は、以下の動作
を動作する。 (1) 充電される電池の電圧が設定電圧を越えるとコン
パレータ7が”H”を出力する。電池電圧が設定電圧よ
りも低いとき、コンパレータ7の出力は”Low”とな
っている。 (2) コンパレータ7の”H”信号は、OR回路9と遅
延回路8に入力される。 (3) OR回路9は、コンパレータ7から入力される”
H”信号で出力を”H”にする。 (4) その後、電池にパルス電流が流れて、電池電圧が
設定電圧よりも低くなると、コンパレータ7の出力は”
H”から”Low”になる。このため、コンパレータ7
からOR回路9に入力される信号は”Low”となる。 (5) しかしながら、OR回路9には遅延回路8から”
H”信号が入力されているので、OR回路9は出力を”
H”に保持する。 (6) 遅延回路8は、設定された遅延時間である無視時
間が経過するまでは”H”の出力を保持する。したがっ
て、電池電圧が設定電圧よりも低下する電圧低下時間
が、遅延回路8の遅延時間よりも短いときは、遅延回路
8の出力が”Low”になるときに、コンパレータ7の
出力は”Low”から”H”になっている。OR回路9
はコンパレータ7と遅延回路8のいずれかから”H”が
入力されると”H”を出力するので、電圧低下時間が無
視時間よりも短いとき、OR回路9は”H”を出力し続
ける。したがって、カウンター10には連続して”H”
が入力されてカウントを続け、設定時間になるとタイム
アップして過充電信号を出力する。 (7) しかしながら、電池電圧が設定電圧よりも低くな
る電圧低下時間が無視時間よりも長くなると、遅延回路
8の出力が”H”から”Low”に切り換えられたと
き、コンパレータ7の出力は”Low”となっている。
このため、OR回路9の出力は”Low”となる。した
がって、カウンター10は、OR回路9から出力され
る”Low”信号でリセットされる。
電を検出することもできる。図5はマイコンが過充電を
検出するフローチャートを示す。このフローチャート
は、以下のようにして、過充電を検出する。 [n=1のステップ]最初にこのステップでタイマーの
カウント値をリセットする。 [n=2のステップ]このステップで、電池電圧が設定
電圧を越えたかどうかを識別する。電池電圧が設定電圧
を越えるまで、このステップをループする。 [n=3のステップ]電池電圧が設定電圧を越えると、
タイマーがカウントを開始する。 [n=4のステップ]再び、電池の電圧が設定電圧より
も高いかどうかを判定する。 [n=5のステップ]電池電圧が設定電圧よりも低下す
ると、電圧が設定電圧よりも低くなる電圧低下時間が無
視時間よりも短いかどうかを判別し、電圧低下時間が無
視時間よりも長いと、n=1のステップにジャンプして
タイマーをリセットする。 [n=6〜7のステップ]電圧低下時間が無視時間より
も短いと、タイマーは継続してカウントし、また、電池
の電圧が設定電圧よりも低下しないときも、タイマーは
継続してカウントする。タイマーがタイムアップしてカ
ウント値が設定時間になると、過充電と判定して充電を
停止する。タイマーが設定時間になるまでは、n=4の
ステップにジャンプして、n=4〜6のステップをルー
プする。
おいてタイマー6のカウントを停止させないので、電池
電圧が設定電圧よりも低くなる電圧低下時間があって
も、過充電と判定する設定時間を変更しない。演算回路
は、電圧低下時間においてタイマーのカウントを一時的
に停止して設定時間を変更することもできる。このフロ
ーチャートを図6に示す。このフローチャートは、以下
のステップで過充電を検出する。 [n=1〜4のステップ]このステップは図5と同じ。 [n=5のステップ]電池電圧が設定電圧よりも高くな
った後、設定電圧よりも低下すると、このステップでタ
イマーのカウントを一時的に停止させる。 [n=6のステップ]このステップは図5のn=5のス
テップと同じ。 [n=7のステップ]電圧低下時間が無視時間よりも短
いと、このステップでタイマーのカウントを再開させ
る。 [n=8〜9のステップ]このステップは図5のn=6
〜7と同じ。
は、ノイズの影響による誤動作を防止しながら、放電さ
れながら充電される電池の過充電を正確に検出できる特
長がある。それは、本発明の過充電検出方法とパック電
池が、電池電圧が設定電圧よりも高くなる時間が設定時
間よりも長くなると過充電と判定しており、電池電圧が
設定電圧を越えた後、一時的に設定電圧より低くなって
も、電圧低下時間があらかじめ設定している無視時間よ
りも短いときには、このことを無視して過充電を検出し
ているからである。このため、本発明は、ノイズ等の影
響で、過充電されない電池を誤って過充電と判定するこ
となく、また、電池電圧が設定電圧を越えた後、放電電
流によって一時的に電池電圧が設定電圧よりも低くなっ
ても、誤判定することなく電池の過充電を正確に検出で
きる。
示すグラフ
ロック図
過充電を検出するフローチャート
検出するフローチャート
Claims (2)
- 【請求項1】 充電している電池の電圧を検出し、電池
の電圧が設定電圧よりも高くなる時間が設定時間よりも
長くなると過充電と判定する過充電検出方法において、 電池電圧が設定電圧を越えた後、一時的に設定電圧より
も低くなり、その後、再び設定電圧よりも高くなると
き、設定電圧よりも低くなっている電圧低下時間が、あ
らかじめ設定している無視時間よりも短いときに、設定
電圧よりも低くなっているのを無視して過充電を検出す
ることを特徴とする電池の過充電検出方法。 - 【請求項2】 充電している電池の電圧を検出し、電池
の電圧が設定電圧よりも高くなる時間が設定時間よりも
長くなると過充電と判定して充電を停止させる保護回路
(2)を内蔵するパック電池において、 保護回路(2)が、電池電圧が設定電圧を越えた後、一時
的に設定電圧よりも低くなり、その後、再び設定電圧よ
りも高くなるとき、設定電圧よりも低くなっている電圧
低下時間が、あらかじめ設定している無視時間よりも短
いときに、設定電圧よりも低くなっているのを無視して
過充電を検出する演算回路(4)を内蔵することを特徴と
するパック電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002053369A JP4169520B2 (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 電池の過充電検出方法とパック電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002053369A JP4169520B2 (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 電池の過充電検出方法とパック電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003257502A true JP2003257502A (ja) | 2003-09-12 |
JP4169520B2 JP4169520B2 (ja) | 2008-10-22 |
Family
ID=28664816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002053369A Expired - Fee Related JP4169520B2 (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 電池の過充電検出方法とパック電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4169520B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009055761A (ja) * | 2007-08-29 | 2009-03-12 | Seiko Instruments Inc | 充放電制御回路および充電式電源装置 |
WO2011024243A1 (ja) * | 2009-08-26 | 2011-03-03 | パナソニック株式会社 | 過充電保護回路、電池パック、及び充電システム |
-
2002
- 2002-02-28 JP JP2002053369A patent/JP4169520B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009055761A (ja) * | 2007-08-29 | 2009-03-12 | Seiko Instruments Inc | 充放電制御回路および充電式電源装置 |
WO2011024243A1 (ja) * | 2009-08-26 | 2011-03-03 | パナソニック株式会社 | 過充電保護回路、電池パック、及び充電システム |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP4169520B2 (ja) | 2008-10-22 |
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