JP2003256794A - Icカードの製造方法及びicカード - Google Patents

Icカードの製造方法及びicカード

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JP2003256794A
JP2003256794A JP2002052870A JP2002052870A JP2003256794A JP 2003256794 A JP2003256794 A JP 2003256794A JP 2002052870 A JP2002052870 A JP 2002052870A JP 2002052870 A JP2002052870 A JP 2002052870A JP 2003256794 A JP2003256794 A JP 2003256794A
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card
layer
resin
sheet material
adhesive
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Shinji Uchihiro
晋治 内廣
Ryoji Hattori
良司 服部
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】断裁加工が容易で、かつ印字性、折り曲げ耐久
性が良く、プリンタ搬送性の良い。 【解決手段】第1のシート材1と第2のシート材2と
を、接着剤層6,7内にICモジュールを介在して貼り
合わせてカード状にするICカードの製造方法におい
て、印字、画像転写、硬化箔転写の少なくとも1工程を
有するカードプリンタで、印字、転写する工程を有し、
カードプリンタを通過する前後でカード剛性値が減少す
る.

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ICチップ及び
アンテナを有するICモジュールを内蔵した自動車免許
証等の免許証類、身分証明書、パスポート、外国人登録
証、図書館利用カード、キャッシュカード、クレジット
カード、従業者証、社員証、会員証、医療カード及び学
生証等のICカードの製造方法及びICカードに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、身分証明書カードや、キャッ
シュカード、クレジットカード等のIDカードには、磁
気記録方式によりデータを記録する磁気カードが広く利
用される場合が多い。磁気カードはデータの書き換えが
比較的容易にできるため、データの改ざん防止が十分で
ないこと、媒体が磁気のため外的な影響を受けやすく、
データの保護が十分でないこと、更には、記録できる容
量が少ないなどの問題点がある。
【0003】そこで、近年、ICチップを内蔵したIC
カードが普及し始めている。ICカードは、表面に設け
られた電気接点や、カード内部のループアンテナを介し
て外部の機器とデータの読み書きをするようになされ
る。ICカードは磁気カードに比べて記憶容量が大き
く、セキュリティ性も大きく向上している。
【0004】このようなICカードとして、例えば表面
シート材と裏面シート材とが接着剤を介して貼り合わさ
れ、その接着剤層中にICチップ及びアンテナを有する
ICモジュールを封入するものがある。
【0005】特に、ICチップと外部との情報のやりと
りをするためのアンテナをカード内部に内蔵し、カード
外部に電気接点を一切持たない非接触式のICカード
は、電気接点をカード表面に有した接触式のICカード
に比べてセキュリティ性に優れることから、データの機
密性と偽変造防止性を高く要求する用途に使用されつつ
ある。
【0006】ICカードの作成は、ICチップ、アンテ
ナを実装した回路基板を有するインレットを、2枚のポ
リエチレンテレフタレート(PET)ベースの間に挿入
し、湿気硬化型の接着剤やUV硬化型、2液混合型接着
剤等を用いて貼り合わせ、硬化後にカード状に打ち抜い
て作成されることが一般的である。
【0007】これらの接着剤の中でも、支持体の搬送
性、支持体の熱による収縮、反り等によるカード基材搬
送性の観点から接着剤を介して貼り合わせる場合に80
℃以下で貼り合わせることが求められるため、低温接着
剤の中でも湿気硬化型の接着剤が好ましく用いられてい
る。
【0008】硬化後にカード状に打ち抜かれる時には、
接着剤は硬くて伸びのしないものが、切り口がきれいで
手触りの良いものが得られる。つまり、いわゆる破断伸
度の値が低い接着剤が大変扱いやすい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ICカード
全体が硬くなってしまうため、一般に使用される際には
硬いためにもろくなる傾向がある。ICカードとして使
用される場合には、例えばズボンの後ろポケット等、強
い曲げ応力がかかり、ICカード自体が折れやすくな
る。そして、ICカードとして表面印刷等が施される場
合には、ICカードに柔軟性がなく硬いために印字性が
劣化するといった問題が発生していた。
【0010】さらに、ICチップは一般的に損傷しやす
いため、これを保護するための補強板を用いる必要があ
る。補強板は、ICチップと同面積あるいはそれより大
きく厚みがあるため、部分的に強度の強い場所が発生す
るため、チップ部分ではいっそう折れやすくなるという
重大な問題が発生している。そこで、ICカードに用い
る接着剤を柔らかくするという手段を取らざるを得なく
なり、そのためICカードの断裁加工が困難となり、断
裁加工時に切り損ねが発生して人手を用したり、頻繁な
刃の取り換えが生じ工程が混乱し、解決が強く求められ
ていた。
【0011】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、断裁加工が容易で、かつ印字性、折り曲げ耐久性
が良く、プリンタ搬送性の良いICカードを作成するI
Cカードの製造方法及びICカードを提供することを目
的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、この発明は、以下のように構成
した。
【0013】請求項1に記載の発明は、『第1のシート
材と第2のシート材とを、接着剤層内にICモジュール
を介在して貼り合わせてカード状にするICカードの製
造方法において、印字、画像転写、硬化箔転写の少なく
とも1工程を有するカードプリンタで、印字、転写する
工程を有し、前記カードプリンタを通過する前後でカー
ド剛性値が減少することを特徴とするICカードの製造
方法。』である。
【0014】この請求項1に記載の発明によれば、カー
ドプリンタを通過する前後でカード剛性値が減少するこ
とで、カード自体がもろくなって割れやすくなることが
防止でき、折り曲げ耐久性が良く、プリンタ搬送性が良
い。
【0015】請求項2に記載の発明は、『前記カード剛
性値の減少する割合が3%以上20%以下であることを
特徴とする請求項1に記載のICカードの製造方法。』
である。
【0016】この請求項2に記載の発明によれば、カー
ド剛性値の減少する割合が3%より少ないと剛性低下の
効果がなく、20%より大きいとカード自体の強度低下
が大きく、耐久性が低下する。
【0017】請求項3に記載の発明は、『前記印字、転
写する工程は、カードホッパー部でカード加熱が行われ
ることを特徴とする請求項1に記載のICカードの製造
方法。』である。
【0018】この請求項3に記載の発明によれば、簡単
な構造でカード加熱が行われ、印字、転写する工程で折
り曲げ耐久性が良く、プリンタ搬送性が良い。
【0019】請求項4に記載の発明は、『第1のシート
材と第2のシート材とを、接着剤層内にICモジュール
を介在して貼り合わせてカード状にするICカードの製
造方法において、印字、画像転写、硬化箔転写の少なく
とも1工程を有するカードプリンタで印字、転写する工
程を有し、前記カードプリンタを通過するプリンタ通過
前の前記カード内部の前記接着剤の破断伸度の値をA
1、プリンタ通過後の前記カード内部の前記接着剤の破
断伸度の値をA2とした時、A1、A2の範囲が、50
<A1<350 かつ A2>2×A1であることを特
徴とするICカードの製造方法。』である。
【0020】この請求項4に記載の発明によれば、カー
ドプリンタを通過するプリンタ通過前のカード内部の接
着剤の破断伸度の値A1と、プリンタ通過後のカード内
部の接着剤の破断伸度の値A2を規定することで、カー
ド断裁加工時とカード使用時のカードに柔軟性があり、
取り扱いがしやすくなる。
【0021】請求項5に記載の発明は、『第1のシート
材と第2のシート材とを、接着剤層内にICモジュール
を介在して貼り合わせてカード状にするICカードの製
造方法において、印字、画像転写、硬化箔転写の少なく
とも1工程を有するカードプリンタで、印字、転写する
工程を有し、カード断裁後の搬送工程でカード剛性値が
低下することを特徴とするICカードの製造方法。』で
ある。
【0022】この請求項5に記載の発明によれば、カー
ド断裁後の搬送工程でカード剛性値が低下することで、
折り曲げ耐久性が良い。
【0023】請求項6に記載の発明は、『前記印字、転
写する工程での温度範囲が、60℃以上300℃未満で
あることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか
1項に記載のICカードの製造方法。』である。
【0024】この請求項6に記載の発明によれば、印
字、転写する工程での温度範囲が、60℃以上300℃
未満であり、印字性、折り曲げ耐久性が良く、さらにプ
リンタ搬送性が良い。
【0025】請求項7に記載の発明は、『前記接着剤
が、湿気硬化反応型のホットメルト接着剤であることを
特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載
のICカードの製造方法。』である。
【0026】この請求項7に記載の発明によれば、湿気
硬化反応型のホットメルト接着剤を用いることで、熱に
よる収縮、反り等を抑えることができる。
【0027】請求項8に記載の発明は、『前記ホットメ
ルト接着剤の120℃における粘度が5000mPs以
上20000mPs以下であることを特徴する請求項7
に記載のICカードの製造方法。』である。
【0028】この請求項8に記載の発明によれば、硬化
後のカード表面強度が低下するといった問題や、バリや
ヒゲといった問題の発生を抑えることができる。
【0029】請求項9に記載の発明は、『前記ホットメ
ルト接着剤の溶融温度が40℃以上150℃以下である
ことを特徴する請求項7に記載のICカードの製造方
法。』である。
【0030】この請求項9に記載の発明によれば、第1
のシート材と第2のシート材がそりやすいとか、カード
表面に感熱転写による画像形成のための受像層など高温
加工に弱い層が設けられている場合に層がダメージを受
けることがなく、或いは高温で貼り合わせるために第1
のシート材と第2のシート材が熱収縮等を起こし寸法及
び貼り合わせ時の位置精度が低下することを防止でき
る。
【0031】請求項10に記載の発明は、『前記カード
状に打ち抜く前に、貼り合わせ品を枚葉シート状に断裁
することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか
1項に記載のICカードの製造方法。』である。
【0032】この請求項10に記載の発明によれば、貼
り合わせ品を枚葉シート状に断裁してカード状に打ち抜
くことで、取扱が容易で、かつ打ち抜き精度が向上す
る。
【0033】請求項11に記載の発明は、『前記カード
状に打ち抜く前に、フォーマット印刷を施すことを特徴
とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の
ICカードの製造方法。』である。
【0034】この請求項11に記載の発明によれば、フ
ォーマット印刷を施してカード状に打ち抜くことで、取
扱が容易で、かつフォーマット印刷の精度が向上する。
【0035】請求項12に記載の発明は、『第1のシー
ト材または第2のシート材の少なくとも片面に受像層を
有し、昇華熱転写及び/または溶融熱転写方式、または
インクジェット方式による氏名、顔画像を含む個人識別
情報を設け、前記第1のシート材または第2のシート材
の他の片面に筆記可能な筆記層を設けていることを特徴
とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の
ICカードの製造方法。』である。
【0036】この請求項12に記載の発明によれば、自
動車免許証等の免許証類、身分証明書、パスポート、外
国人登録証、図書館利用カード、キャッシュカード、ク
レジットカード、従業者証、社員証、会員証、医療カー
ド及び学生証等に用いることができる。
【0037】請求項13に記載の発明は、『前記氏名、
顔画像を含む個人識別情報を設けた上面に、透明保護層
が設けられ、この透明保護層が活性光線硬化樹脂からな
ることを特徴とする請求項12に記載のICカードの製
造方法。』である。
【0038】この請求項13に記載の発明によれば、個
人識別情報を設けた上面に透明保護層を設けることで、
個人識別情報が保護され、耐久性が向上する。
【0039】請求項14に記載の発明は、『前記ICモ
ジュールは、ICチップを有し、このICチップが顔画
像部分と重なる位置に存在しないことを特徴とする請求
項12または請求項13に記載のICカードの製造方
法。』である。
【0040】この請求項14に記載の発明によれば、I
Cチップが顔画像部分と重なる位置に存在しないこと
で、表面の平滑性がよくなり、印字性が向上する。
【0041】請求項15に記載の発明は、『前記ICチ
ップの周辺部のICカード表面は、平面凹凸性が±10
μm以内であることを特徴とする請求項12乃至請求項
14のいずれか1項に記載のICカードの製造方法。』
である。
【0042】この請求項15に記載の発明によれば、I
Cチップの周辺部のICカード表面は、平面凹凸性が±
10μm以内であり、表面の平滑性がよくなり、印字性
が向上する。
【0043】請求項16に記載の発明は、『請求項1乃
至請求項15のいずれか1項に記載のICカードの製造
方法により製造されたICカードが非接触式であること
を特徴とするICカード。』である。
【0044】この請求項16に記載の発明によれば、セ
キュリティ性に優れることから、データの機密性と偽変
造防止性を高く要求する用途に使用することができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、この発明のICカードの製
造方法及びICカードの実施の形態を、図面に基づいて
詳細に説明するが、この発明は、この実施の形態に限定
されない。
【0046】図1はICカードの作成工程の概略構成図
である。
【0047】このICカードの作成工程では、長尺シー
ト状の第1のシート材(裏シート)1が第1のシート材
供給部Aに配備され、長尺シート状の第2のシート材
(表シート)2が第2のシート材供給部Bに配備され
る。第2のシート材2に接着剤供給部Cから接着剤を供
給して塗工し、接着剤加熱部Dで加熱してインレット供
給部Eへ送る。
【0048】インレット供給部Eでは、ICチップ、ア
ンテナを有するICモジュールを含む部品のインレット
3が供給され、第2のシート材2の所定位置に載置さ
れ、この第2のシート材2をバックローラ部Fへ送る。
【0049】第1のシート材1に接着剤供給部Gから接
着剤を供給して塗工し、接着剤加熱部Hで加熱してバッ
クローラ部Fへ送る。
【0050】バックローラ部Fは、温度調節可能なラミ
ネートローラ4を有し、このラミネートローラ4を用い
て第1のシート材1と第2のシート材2とを貼り合わせ
る。このラミネートローラ4の対ローラ4a,4bの温
度差が0℃以上100℃以下である。この実施の形態で
は、第2のシート材2が受像層を有し、第1のシート材
1が筆記層を有し、対ローラ4a,4bは、受像層側の
ローラの温度が筆記層側のローラの温度より低い温度で
ある。
【0051】このバックローラ部Fの後段に加熱ローラ
部Iが配置され、バックローラ部Fにより貼り合わせ後
に加熱ローラ部Iの対ローラ5a,5bにより加熱す
る。このように、第1のシート材1と第2のシート材2
とを貼り合わせる前にシート材の塗工された接着剤層を
再加熱し、キャタピラプレス部Jへ送る。
【0052】バックローラ部F、加熱ローラ部I、キャ
タピラプレス部Jは、貼り合わせの同一ライン上にキャ
タピラプレス部Jが配置され、キャタピラプレス部J
は、加熱プレス部J1と冷却プレス部J2とを有し、加
熱加圧した後に冷却加圧する。キャタピラプレス部Jに
より加熱加圧、冷却加圧された後に、貼り合わせ品が裁
断部Kへ送られる。裁断部Kでは、貼り合わせ品を枚葉
シート状に断裁する。その後に、打ち抜き部Lへ送り、
カード状に打ち抜く。この打ち抜き部Lでカード状に打
ち抜く前に、第1のシート材1と第2のシート材2のい
ずれか一方にフォーマット印刷を施す。
【0053】カード状に打ち抜く前に、貼り合わせ品を
枚葉シート状に断裁すること、取扱が容易で、かつ打ち
抜き精度が向上する。また、カード状に打ち抜く前に、
フォーマット印刷を施すことで、フォーマット印刷を施
してカード状に打ち抜くことで、取扱が容易で、かつフ
ォーマット印刷の精度が向上する。
【0054】図2はICカードの貼り合わせ品の画像形
成体の断面図である。ICカードの貼り合わせ品のIC
カード基材は、第1のシート材1と第2のシート材2と
の間に所定の厚みの電子部品3aとを備えている。電子
部品3aは、アンテナ3a1、ICチップ3a2等から
なり、この電子部品3aのICモジュールはインレット
3に備えられている。第1のシート材1と第2のシート
材2との間にインレット3を配置し、接着剤層6,7を
介在して積層した積層構造である。
【0055】この第1のシート材1または第2のシート
材2の、少なくとも片面に受像層を有し、熱転写方式ま
たはインクジェット方式による氏名、顔画像を含む個人
識別情報を設け、少なくとも一部に筆記可能な筆記層を
設けている。
【0056】また、氏名、顔画像を含む個人識別情報を
設けた上面に透明保護層が設けられ、この透明保護層が
活性光線硬化樹脂からなる。
【0057】また、ICチップが顔画像部分と重なる位
置に存在しない。また、ICモジュールを含む部品を有
し、非接触式である。 [バックロール温調]この発明におけるバックローラ部
Fのラミネートローラには、温度調整機構が設けられ、
このラミネートローラの上下の温度差が0℃以上100
℃以下であることが好ましい。この温度調整機構として
は、ラミネートローラを電気的に加熱したり、ラミネー
トローラ内部に熱風を吹き込んだり、温調した液体を循
環させる方法などがあるが、温水を循環させる方法が簡
便で好ましい。好ましい温度範囲としては筆記層側のラ
ミネートローラ温度が50〜120℃、受像層側のラミ
ネートローラ温度が20〜80℃である。より好ましく
は筆記層側のラミネートローラ温度が50〜80℃、受
像層側のラミネートローラ温度が20〜70℃である。
さらに好ましくは筆記層側のラミネートローラ温度が6
0〜80℃、受像層側のラミネートローラ温度が50〜
65℃であり、この範囲外では熱収縮がおきて凹凸性劣
化の原因となる。 [複数の加熱ローラ」この発明においては、バックロー
ラ部Fの後段に加熱ローラ部Iが配置され、ラミネート
ローラの後に複数のラミネートロールが設置されること
が好ましい。これらのラミネートローラも温調されるこ
とが好ましい。ラミネートローラのラミネートギャップ
幅はバックローラ部Fのギャップ幅と同幅かもしくはよ
り狭いものが良い。また、ローラは複数あるほうが段階
的に厚みが強制されるため平滑性が向上する。
【0058】これらのラミネートローラの後にキャタピ
ラプレス部Jを設けることができる。キャタピラプレス
部Jは加熱プレス部J1を設けて加熱しても良い。ラミ
ネートローラのみでシート材を平滑化できない場合はキ
ャタピラを接着剤の溶融温度以上に加熱すると、貼り合
わされたシート材の表面に発生した凹凸を潰すためカー
ドの平滑化には有効である。
【0059】キャタピラプレス部Jに加熱プレス部J1
を設けて加熱した場合は、さらにそれに続いて冷却プレ
ス部J2を設置したほうが、出来上がりシート材の貼り
合せ後に発生する歪みやウネリを防止するという点で好
ましい。冷却プレスがないと、搬送時においてゆがみが
生じ、カード化した後にICチップ周辺部に折れが発生
しICチップ周辺部の凹凸性が劣化する。単独もしくは
複数のラミネートロールのみで平滑化できる場合は、キ
ャタピラプレス部Jは冷却プレス部J2のみで良い。 [接着剤比率]この発明において、構成されるアンテナ
から近いシートまでの樹脂の厚みと、受像層側のシート
材と筆記層側のシート材との2つのシート材間の樹脂の
厚みとの比率は0.01〜0.15である。受像層側の
シート材のほうが近いこと、すなわち受像側のシート材
からアンテナまでの間の樹脂の厚みが、筆記層側のシー
ト材からアンテナまでの間の樹脂の厚みより薄いほうが
好ましい。
【0060】この発明では、受像側のシート材からアン
テナまでの間の樹脂の厚みが30μm以下であることが
好ましく、より好ましくは20μm以下である。また、
受像層側のシート材と筆記層側のシート材との2つのシ
ート材間の樹脂の厚みとの比率は好ましくは0.04か
ら0.12の間である。 [不織布インレット]この発明で用いられるメッシュシ
ートは、メッシュ構造の部材であり、2次元網目構造を
なすものが用いられる。2次元網目構造としては深さ方
向に開口部を持ち、開口部以外の部分は接続もしくは一
体化され面方向にシート構造となっているものとする。
【0061】この発明の趣旨に適合していれば、例えば
以下のような素材を使用することができる。不織布など
のメッシュ状織物や、平織、綾織、繻子織の織物などが
ある。また、モケット、プラッシュベロア、シール、ベ
ルベット、スウェードと呼ばれるパイルを有する織物な
どを用いることができる。
【0062】この発明では開口部が規則的に多角形形状
になっているのが好ましい。多角形形状としては、プラ
スチックシートをエンボッシング加工し、延伸すること
によって作成することができる。また、プラスチックシ
ートを穴あけ加工し得られた部材を用いることができ
る。材質としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロ
ン8等のポリアミド系、ポリエチレンテレフタレート等
のポリエステル系、ポリエチレン等のポリオレフィン
系、ポリビニルアルコール系、ポリ塩化ビニリデン系、
ポリ塩化ビニル系、ポリアクリロニトリル、アクリルア
ミド、メタクリルアミド等のアクリル系、ポリシアン化
ビニリデン系、ポリフルオロエチレン系、ポリウレタン
系等の合成樹脂、絹、綿、羊毛、セルロース系、セルロ
ースエステル系等の天然繊維、再生繊維(レーヨン、ア
セテート)、アラミド繊維の中から選ばれる1種又は2
種以上を組み合わせた繊維が挙げられる。これらの繊維
材料において好ましくは、ナイロン6、ナイロン66等
のポリアミド系、ポリアクリロニトリル、アクリルアミ
ド、メタクリルアイド等のアクリル系、ポリエチレンテ
レフタレート等のポリエステル系、再生繊維としてのセ
ルロース系、セルロースエステル系であるレーヨン及び
アセテート、アラミド繊維があげられ、これらから一つ
以上含むほうが耐久性上好ましい。補強板の厚さはIC
チップを保護するのに充分な厚さがあれば良いが、チッ
プ上部に設置した時にカードの平面凹凸をなくし印字性
を向上させるためには薄いほうが好ましい。補強板の位
置はICチップ上方と限定されることはなく、ICチッ
プを覆う形状や周囲をめぐらす構造であってもよい。 [ICカード基材作成用接着剤]この発明の貼り合わせ
材料としては、ホットメルト接着剤、熱可塑性樹脂等を
用いることが好ましい。例えば、ホットメルト接着剤
は、一般に使用されているものを用いることができる。
ホットメルト接着剤の主成分としては、例えばエチレン
・酢酸ビニル共重合体(EVA)系、ポリエステル系、
ポリアミド系、熱可塑性エラストマー系、ポリオレフィ
ン系などが挙げられる。
【0063】但し、この発明においては、支持体の搬送
性、支持体の熱による収縮、反りなどによるカード基材
搬送性の観点から接着剤を介して張り合わせる場合に8
0℃以下で貼り合わせることが好ましく、さらには10
〜80℃、さらに好ましくは20〜80であることが好
ましい。低温接着剤の中でも具体的には光硬化型接着剤
若しくは湿気硬化型接着剤、弾性エポキシ接着剤等が好
ましい。
【0064】反応型ホットメルト接着剤として湿気硬化
型の材料で特開2000−036026、特開2000
−219855、特開2000−211278、特開2
000−219855、特願2000−369855で
開示されている。光硬化型接着剤として特開平10−3
16959号、特開平11−5964号等が開示されて
いる。弾性エポキシ接着剤としては、特開平10−12
0764号、特開2000−229927、特開平6−
87190号、特開平5−295272号等が開示され
ているこれら接着剤のいずれを使用してもよく、低温接
着ができれば特に制限はない材料を用いることができ
る。
【0065】接着剤の膜厚は、電子部品を含めた厚さで
100〜600μmが好ましく、より好ましくは150
〜500μm、更に好ましくは150μ〜450μmで
ある。また、この発明の接着部材の硬化後とは、温度2
5℃、湿度50%RHの条件化で7日以上放置したも
の、或いはこれら接着剤が硬化に必要となる条件で硬化
したものであれば特に限定はしない。
【0066】また、130℃における粘度が2000m
Psよりも小さい場合はカードを貼り合わせる際に気泡
が多く発生し、平面凹凸性が悪化し、40000mPs
よりも大きい場合では接着剤の塗布性が劣化するため、
平面凹凸性が悪化する。硬化後のカード表面強度が低下
するといった問題や、バリやヒゲといった問題が発生す
るため、好ましくは5000mPs以上30000mP
s以下であり、より好ましくは10000mPs以上2
2000mPs以下である。
【0067】また、これら接着剤に添加剤を混合するこ
とで、この発明の特性を有する接着部材を作成してもよ
く、添加剤は、特に限定はしないが、例えば有機、無機
顔料や樹脂材料としてフェノール樹脂、キシレン樹脂、
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリカーボ
ネート等があげられる。 [電子部品]電子部品とは、情報記録部材のことを示
し、具体的には、ICカードの利用者の情報を電気的に
記憶するICチップおよびICチップに接続されたコイ
ル状のアンテナである。ICチップはメモリのみやそれ
に加えてマイクロコンピューターなどである。場合によ
り電子部品にコンデンサーを含んでもよい。この発明は
これに限定はされず情報記録部材に必要な電子部品であ
れば特に限定はない。
【0068】ICモジュールはアンテナコイルを有する
ものであるが、アンテナパターンを有する場合、導電性
ペースト印刷加工、或いは銅箔エッチング加工、巻線溶
着加工等のいずれかの方法を用いてもよい。プリント基
板としては、ポリエステル等の熱可塑性のフィルムが用
いられ、更に耐熱性が要求される場合はポリイミドが有
利である。
【0069】ICチップとアンテナパターンとの接合は
銀ペースト、銅ペースト、カーボンペースト等の導電性
接着剤(日立化成工業のEN−4000シリーズ、東芝
ケミカルのXAPシリーズ等)や、異方性導電フィルム
(日立化成工業製アニソルム等)を用いる方法、或いは
半田接合を行う方法が知られているがいずれの方法を用
いてもよい。予めICチップを含む部品を所定の位置に
載置してから樹脂を充填するために、樹脂の流動による
剪断力で接合部が外れたり、樹脂の流動や冷却に起因し
て表面の平滑性を損なったりと安定性に欠けることを解
消するため、予め基板シートに樹脂層を形成しておいて
樹脂層内に部品を封入するために電子部品を多孔質の樹
脂フィルム、多孔質の発泡性樹脂フィルム、可撓性の樹
脂シート、多孔性の樹脂シートまたは不織布シート状に
し使用されることが好ましい。例えば特願平11−10
5476号等に記載されている方法等を用いることがで
きる。また、ICチップは点圧強度が弱いためにICチ
ップ近傍に補強板を有することも好ましい。電子部品の
全厚さは10〜300μmが好ましく、より好ましくは
30〜300μm、更に好ましくは30〜250μmが
好ましい。 [第1のシート材と、第2のシート材との間に電子部品
とを備える方法]この発明の第1のシート材と第2のシ
ート材との間に所定の電子部品とを備えるための製造方
式としては、熱貼合法、接着剤貼合法及び射出成形法が
知られているが、いずれの方法で貼り合わせてもよい。
また、第1のシート材と第2のシート材は貼り合わせる
前後いずれかにフォーマット印刷または、情報記録を行
ってもよく、オフセット印刷、グラビア印刷、シルク印
刷、スクリーン印刷、凹版印刷、凸版印刷、インクジェ
ット方式、昇華転写方式、電子写真方式、熱溶融方式等
のいずれの方式によって形成することができる。
【0070】この発明のIC搭載カード基材の製造方法
は、特開2000−036026、特開2000−21
9855、特開2000−211278、特開2000
−219855、特開平10−316959号、特開平
11−5964号等のように貼り合わせ、塗設方法が開
示されている。いずれの貼り合わせ方式、塗設方式方法
等を用いることができ、この発明には特に制限はない。
【0071】また、特定の位置に接着剤を配置させる方
法としては、スクリーン印刷法、グラビア印刷法などに
より、所定位置に接着剤を塗布することにより製造する
ことができる。また、ホットメルト接着剤を使用する場
合には、ハンドガンタイプのホットメルトアプリケータ
ーにより、ノズルから接着剤をビード状に塗布すること
でそれぞれの配置へ塗布することも可能である。或い
は、フィルム状に加工された接着剤を、所定の配置に設
置するべく断裁し、それぞれの配置へ設置した後に、加
熱、加圧処理を施して貼り合わせることもできる。 [ICカード基材用のシート材]第1のシート材と第2
のシート材のICカード基材としては例えば、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等
のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリフッ
化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレ
ン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、等のポリフ
ッ化エチレン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6.6等の
ポリアミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/
ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビ
ニロン等のビニル重合体、生分解性脂肪族ポリエステ
ル、 生分解性ポリカーボネート、生分解性ポリ乳酸、
生分解性ポリビニルアルコール、生分解性セルロースア
セテート、生分解性ポリカプロラクトン等の生分解性樹
脂、三酢酸セルロース、セロファン等のセルロース系樹
脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エ
チル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、
等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリアリレート、ポリイミド等の合成樹脂シート、
又は上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙等の紙、金属
箔等の単層体或いはこれら2層以上の積層体が挙げられ
る。
【0072】この発明の支持体の厚みは30〜300μ
m、望ましくは50〜200μmである。この発明にお
いては支持体の熱による収縮、反りなどによるカード基
材搬送性の観点から低温接着剤の他にシート部材として
150℃/30minにおける熱収縮率が縦(MD)で
1.2%以下、横(TD)で0.5%以下が好ましい。
また、支持体上に後加工上密着性向上のため易接処理を
行っていても良く、チップ保護のために帯電防止処理を
行っていても良い。
【0073】具体的には、帝人デュポンフィルム株式会
社製のU2シリーズ、U4シリーズ、ULシリーズ、東
洋紡績株式会社製クリスパーGシリーズ、東レ株式会社
製のE00シリーズ、E20シリーズ、E22シリー
ズ、X20シリーズ、E40シリーズ、E60シリーズ
QEシリーズを好適に用いることができる。
【0074】この発明の第2のシート材は、カード利用
者の顔画像を形成するため受像層のほかにクッション層
を設けてもよい。個人認証カード基体表面には画像要素
が設けられ、顔画像等の認証識別画像、属性情報画像、
フォーマット印刷から選ばれる少なくとも一つが設けら
れたものであってもよく、また全く印刷部分のないホワ
イトカードであってもよい。 [貼り合せ]この発明は、貼り合わせ時には、シート基
材の表面平滑性、第1のシート材と第2のシート材との
間に所定の電子部品の密着性をあげるために加熱および
加圧を行うことが好ましく、上下プレス方式、ラミネー
ト方式等で製造することが好ましい。加熱は、10〜1
80℃が好ましく、より好ましくは30〜150であ
る。加圧は、1.0〜300kgf/cm2が好まし
く、より好ましくは1.0〜200kgf/cm2であ
る。これより圧が高いとICチップが破損する。加熱及
び加圧時間は好ましくは、0.001〜90secより
好ましくは0.001〜60secである。これより時
間が長いと製造効率が低下する。
【0075】第1のシート材と第2のシート材が接着剤
を介して貼り合わされ、その接着剤層中にICチップお
よびアンテナを有するICモジュールを有するICカー
ド用のシートは、所定の条件下で保管された後に、IC
カード用のシートを打ち抜き金型に供給し、前記打ち抜
き金型によって、ICカード用のシートからICカード
を打ち抜くことによって、ICカードは製造される。こ
の場合、打ち抜き加工の前に、認証識別画像や書誌事項
を記録してもよい。 [光硬化型樹脂層]光硬化型樹脂層は、付加重合性また
は開環重合性を有する素材からなるものであり、付加重
合成化合物とは、ラジカル重合性化合物、例えば特開平
7−159983号、特公平7−31399号、特願平
7−231444号等の各号公報及び特願平7−231
444号明細書に記載されている光重合成(熱重合性も
含む)組成物を用いた光硬化型材料であってもよい。付
加重合成化合物とは、カチオン重合系の光硬化型材料が
知られており、最近では可視光以上の長波長域に増感さ
れた光カチオン重合系の光硬化材料も例えば、特開平6
−43633号公報等に公開されている。ハイブリッド
型重合系の光硬化材料としては特開平4−181944
号等で組成物が開示されている。具体的には、上記カチ
オン系開始剤、カチオン重合性化合物、ラジカル系開始
剤、ラジカル重合性化合物のいずれかを含む光硬化層で
あり、この発明の目的においてはいずれの光硬化層を用
いても構わない。 [熱硬化型樹脂層]この発明において、熱硬化性樹脂組
成物としては、例えばエポキシ系、ポリエステル系、ア
クリル系等の樹脂に硬化剤や硬化触媒、流展剤、その他
添加剤等を配合してもよい。ポリエステル樹脂の組成と
しては、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、イソフ
タル酸等の芳香族ジカルボン酸を主体とし、ジオール成
分としてエチレングリコール、ネオペンチルグリコール
等の脂肪族ジオールを主体とするものがよく、これらに
アジピン酸やアゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸、ト
リメリット酸やピロメリット酸等の三価以上のカルボン
酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリト−ル等の三価以上のアルコール等を少
量含んでいるものは溶融流動性、架橋反応性が向上する
のでより好ましい。また、ポリエステル樹脂の平均重合
度は5〜50の範囲のものが好ましい。これより低いも
のはフィルムにしたとき十分な強度が得られず、これよ
り高いものは粉砕が困難になる。次に硬化剤としては、
ポリエステルの末端基が−OH型のものはイソシアナー
ト化合物やメラミン樹脂、例えばε−カプロラクタムブ
ロックイソシアナートやメチル化メラミン等がある。末
端基が−COOH型のものはエポキシ樹脂やトリグリシ
ジルイソシアヌレート等がある。 [熱または光硬化型樹脂層作成方法]熱または光硬化型
樹脂層を画像記録体上に作成する場合、塗布方式で作成
するか若しくは転写箔で形成することが好ましい。画像
記録体上に保護する方法として塗布を選択する場合、従
来公知の方法、例えば回転塗布、ワイヤーバー塗布、デ
ィップ塗布、フェルト塗布、エアーナイフ塗布、スプレ
イ塗布、エアースプレイ塗布、静電エアースプレイ塗
布、ロール塗布ブレード塗布及びカーテン塗布等の方法
が用いられる。この際塗布量は用途により異なるが、例
えば固形分として0.05〜50.0g/m2の塗布量
が好ましい。なお、塗布量が少なくなるにつれて見掛の
感度が大になるが画像形成層の皮膜特性、耐薬品性が低
下する。塗布後硬化させる方法として活性な電磁波を発
生させるものは全て用いることができる。例えば、レー
ザー、発光ダイオード、キセノンフラッシュランプ、ハ
ロゲンランプ、カーボンアーク燈、メタルハライドラン
プ、タングステンランプ、水銀灯、無電極光源等をあげ
ることができる。好ましくは、キセノンランプ、ハロゲ
ンランプ、カーボンアーク燈、メタルハライドランプ、
タングステンランプ、水銀灯等の光源が挙げられ、この
際加えられるエネルギーは、重合開始剤の種類のより、
露光距離、時間、強度を調整することにより適時選択し
て用いることができる。 [活性硬化線]レーザーを光源として用いる場合には、
露光面積を微小サイズに絞ることが容易であり、高解像
度の画像形成が可能となる。レーザー光源としてはアル
ゴンレーザー、He−Neガスレーザー、YAGレーザ
ー、半導体レーザー等を何れも好適に用いることが可能
である。また、活性光線を用い光硬化を行う場合、減圧
下、窒素気流中で光硬化を安定化する手段等を用いても
かまわない。 [熱処理]熱エネルギーを加えることもでき手段として
は、オーブン、ヒ−トロ−ル、ホットスタンプ、サーマ
ルヘッド、レーザー光、赤外線フラッシュ、熱ペンなど
を適時選択して用いることができる。この発明の熱また
は光硬化型樹脂層からなる保護は、耐熱性の支持体、例
えばポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム上に塗工
によって形成された透明保護層リボンもしくは透明保護
箔を予め用意しておき、これを、例えば、サーマルヘッ
ドや熱転写ロールを用いて、熱転写することによって形
成することができる。
【0076】MDI量は1%未満であることが好まし
い。MDIとは正式名称でジフェニルメタンジイソシア
ネートのことであり、形状は通常固体であり、沸点19
0℃、擬固点39℃、引火点220℃、蒸気圧160℃
であり、常温では腐食性が少ない。MDIは毒性がある
ため1%未満であることが好ましく、労働省では「変異
原性が認められた化合物」となっている。
【0077】次に、この発明に使用する転写箔材料の詳
細な説明する。
【0078】この発明の転写箔は、離型層、透明樹脂層
を有する支持体からなることが好ましく、より好ましく
は離型層、透明樹脂層、中間層、バリヤー層、プライマ
ー層、接着層を少なくとも1つから成る層で構成されて
いることが好ましい。この発明の場合、ICチップによ
り偽変造等の防止を行えるが、目的で目視判別のために
光学変化素子層を設けることも可能である。 [転写箔用支持体]支持体としては例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
エチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等の
ポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリフッ化
ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレ
ン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、等のポリフ
ッ化エチレン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6.6等の
ポリアミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/
ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビ
ニロン等のビニル重合体、三酢酸セルロース、セロファ
ン等のセルロース系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、
ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポ
リアクリル酸ブチル、等のアクリル系樹脂、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等
の合成樹脂シート、又は上質紙、薄葉紙、グラシン紙、
硫酸紙等の紙、金属箔等の単層体或いはこれら2層以上
の積層体が挙げられる。
【0079】この発明の支持体の厚みは10〜200μ
m、望ましくは15〜80μmである。10μm以下で
あると支持体が転写時に破壊してしまい問題である。こ
の発明の特定離型層においては、ポリエチレンテレフタ
レートが好ましい。本発明の支持体は必要に応じて凹凸
を有することができる。凹凸作成手段としては、マット
剤練り込み、サンドブラスト加工、ヘアライン加工、マ
ットコーティング、もしくはケミカルエッチング等が挙
げられる。マットコーティングの場合有機物及び無機物
のいずれでもよい。例えば、無機物としては、スイス特
許第330,158号等に記載のシリカ、仏国特許第
1,296,995号等に記載のガラス粉、英国特許第
1,173,181号等に記載のアルカリ土類金属また
はカドミウム、亜鉛等の炭酸塩、等をマット剤として用
いることができる。
【0080】有機物としては、米国特許第2,322,
037号等に記載の澱粉、ベルギー特許第625,45
1号や英国特許第981,198号等に記載された澱粉
誘導体、特公昭44−3643号等に記載のポリビニル
アルコール、スイス特許第330,158号等に記載の
ポリスチレン或いはポリメタアクリレート、米国特許第
3,079,257号等に記載のポリアクリロニトリ
ル、米国特許第3,022,169号等に記載されたポ
リカーボネートの様な有機マット剤を用いることができ
る。マット剤の付着方法は、予め塗布液中に分散させて
塗布する方法であってもよいし、塗布液を塗布した後、
乾燥が終了する以前にマット剤を噴霧する方法を用いて
もよい。また、複数の種類のマット剤を添加する場合
は、両方の方法を併用してもよい。この発明で凹凸加工
する場合、転写面、背面のいずれか片面以上に施すこと
が可能である。 [転写箔離型層]剥離層としては、高ガラス転移温度を
有するアクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ボリ
ビニルブチラール樹脂などの樹脂、ワックス類、シリコ
ンオイル類、フッ素化合物、水溶性を有するポリビニル
ピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、Si変性
ポリビニルアルコール、メチルセルロース樹脂、ヒドロ
キシセルロース樹脂、シリコン樹脂、パラフィンワック
ス、アクリル変性シリコーン、ポリエチレンワックス、
エチレン酢酸ビニルなどの樹脂が挙げられ、他にポリジ
メチルシロキサンやその変性物、例えばポリエステル変
性シリコーン、アクリル変性シリコーン、ウレタン変性
シリコーン、アルキッド変性シリコーン、アミノ変性シ
リコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエーテル変性
シリコーン等のオイルや樹脂、またはこの硬化物、等が
挙げられる。
【0081】他のフッ素系化合物としては、フッ素化オ
レフィン、パーフルオロ燐酸エステル系化合物が挙げら
れる。好ましいオレフィン系化合物としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等の分散物、ポリエチレンイミン
オクタデシル等の長鎖アルキル系化合物等が挙げられ
る。これらの離型剤で溶解性の乏しいものは分散するな
どして用いることができる。転写箔を2枚転写する場合
は熱可塑性エラストマーを添加してもよい。熱可塑性エ
ラストマーは具体的にスチレン系(スチレン・ブロック
・コポリマー(SBC))、オレフィン系(TP)、ウ
レタン系(TPU)、ポリエステル系(TPEE)、ポ
リアミド系(TPAE)、1,2−ポリブタジエン系、
塩ビ系(TPVC)、フッ素系、アイオノマー樹脂、塩
素化ポリエチレン、シリコーン系等が上げられ具体的に
は1996年度版「12996の化学商品」(化学工業
日報社)等に記載されている。
【0082】この発明で好適に用いられる、ポリスチレ
ンとポリオレフィンのブロックポリマーからなる引っ張
り伸びが100%以上の熱可塑性エラストマーとは、ス
チレンおよび炭素数10以下の直鎖または分岐の飽和ア
ルキルのブロックからなる熱可塑性樹脂(以下熱可塑性
樹脂S1ともいう)を言う。特に、ポリスチレン相とポ
リオレフィンを水素添加した相をもつブロックポリマー
であるスチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、ス
チレン−イソプレン−スチレン(SIS)、スチレン−
エチレン/ブチレン−スチレン(SEBS)、スチレン
−エチレン/プロピレン−スチレン(SEPS)、スチ
レン−エチレン/プロピレン(SEP)のブロックポリ
マー等があげられる。
【0083】また、必要に応じて、この発明の離型層と
樹脂層或いは活性光線硬化層との間に熱硬化型樹脂層を
用いてもよい。具体的には、ポリエステル樹脂、アクリ
ル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、フェノール樹脂、ポリイ
ミド樹脂、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、
ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
【0084】転写箔の透明樹脂層は、ポリビニルブチラ
ール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂、ノボラック樹脂、スチレ
ン、パラメチルスチレン、メタクリル酸エステル、アク
リル酸エステル等のビニル単量体やセルロース系、熱可
塑性ポリエステル、天然樹脂等、他の任意の高分子重合
体を併用してもよい。また、その他、赤松清監修、「新
・感光性樹脂の実際技術」、(シーエムシー、1987
年)や「10188の化学商品」657〜767頁(化
学工業日報社、1988年)記載の業界公知の有機高分
子重合体を併用してもよい。
【0085】この発明においては、ICカード上に保護
をする目的で光または/熱硬化性層を転写箔で設けるこ
とが好ましい。光または/熱硬化性層とは前記記載の組
成物からなる材料であれば特に制限はない。透明樹脂層
の厚みは0.3〜50μmが好ましく、より好ましくは
0.3〜30μm、特に好ましくは0.3〜20μmで
ある。
【0086】転写箔の中間層としては、中間層1層以上
の層から構成されることが好ましく場合によりプライマ
ー層、バリヤ層として介在させて層間の接着性をさらに
向上させてもよい。例えば塩化ビニル系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアセタール系
樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリビニルアルコ
ール、ポリカーボネート、セルロース系樹脂、スチレン
系樹脂、ウレタン系樹脂、アミド系樹脂、尿素系樹脂、
エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカプロラクトン樹
脂、ポリアクリロニトリル樹脂、SEBS樹脂、SEP
S樹脂、およびそれらの変性物などを用いることができ
る。
【0087】上述した樹脂の中でもこの発明の目的に好
ましいのは、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、
アクリル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、スチレ
ン系樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、ウレタンア
クリレート樹脂、SEBS樹脂、SEPS樹脂である。
これらの樹脂は一種を単独に用いることもできるし、二
種以上を組み合わせて用いることもできる。具体的な化
合物としては、ポリスチレンとポリオレフィンのブロッ
クポリマーからなる熱可塑性樹脂、ポリビニルブチラー
ル等が好ましい。
【0088】この発明の中間層において、重合度が10
00以上のポリビニルブチラール樹脂としては積水化学
工業(株)製のエスレックBH−3、BX−1、BX−
2、BX−5、BX−55、BH−S、電気化学工業
(株)製のデンカブチラール#4000−2、#500
0−A、#6000−EP等が市販されている。中間層
のポリブチラールの熱硬化樹脂としては熱硬化前の重合
度に限定はなく低重合度の樹脂でもよく、熱硬化にはイ
ソシアネート硬化剤やエポキシ硬化剤等を用いることが
でき、熱硬化条件は50〜90℃で1〜24時間が好ま
しい。中間層の厚みは0.1〜1.0μmが好ましい。
【0089】前記熱接着性樹脂としては、転写箔の接着
層としては、熱貼着性樹脂としてエチレン酢酸ビニル樹
脂、エチンエチルアクリレート樹脂、エチレンアクリル
酸樹脂、アイオノマー樹脂、ポリブタジエン樹脂、アク
リル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、オレ
フィン樹脂、ウレタン樹脂、粘着付与剤(例えばフェノ
ール樹脂、ロジン樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂など)
などが挙げられそれらの共重合体や混合物でもよい。具
体的には、ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共
重合体としては東邦化学工業(株)製のハイテックS−
6254、S−6254B、S−3129等が市販さ
れ、ポリアクリル酸エステル共重合体としては日本純薬
(株)製のジュリマーAT−210、AT−510、A
T−613、互応化学工業(株)製のプラスサイズL−
201、SR−102、SR−103、J−4等が市販
されている。ウレタン変性エチレンエチルアクリレート
共重合体とポリアクリル酸エステル共重合体の重量比は
9:1から2:8が好ましく、接着層の厚みは0.1〜
1.0μmが好ましい。場合により偽変造防止の目的で
光学変化素子層転写層設けることが可能である。
【0090】光学変化素子(Optical Vari
able Device:OVD)とは、1)キネグラ
ムのような回析格子の2次元のCG画像であり、線画像
構成の画像が移動、回転、膨張、縮小等自由に動き変化
する点に特徴があるもの、2)Pixelgramのよ
うな画像がポジとネガに変化する特徴があるようなも
の、3)OSD(Optical Security
Device)のような色が金色から緑色に変化するも
の、4)LEAD(Long LastingEcon
omical Anticopy Device)のよ
うな像画が変化して見えるもの、5)ストライブ型OV
D、6)金属箔等を表し、日本印刷学会誌(1998
年)第35巻第6号P482〜P496記載にあるよう
な用紙の素材、特殊な印刷技法、特殊インキ等でセキュ
リティを維持してもよい。
【0091】この発明においては、ホログラムがとくに
好ましい。この発明で用いるホログラムは、レリーフホ
ログラム、フレネルホログラム、フラウンホーファーホ
ログラム、レンズレスフーリエ変換ホログラム、イメー
ジホログラム等のレーザー再生ホログラム、リップマン
ホログラム、レインボーホログラム等の白色再生ホログ
ラム、カラーホログラム、コンピュータホログラム、ホ
ログラムディスプレイ、マルチフレックスホログラム、
ホログラムフレックステレオグラム、ホログラフィック
回折格子等任意に採用できる。
【0092】光学変化素子層は、例えばホログラムシー
トを受像層上に接着することによって形成することがで
きる。ホログラムシートとしては、レリーフ型ホログラ
ムシートを使用することができる。レリーフ型ホログラ
ムシートは、支持体フィルム上にホログラム形成層とホ
ログラム効果層とをこの順に積層してなる。具体的に言
うと、ホログラムシートは、例えばポリエチレンテフタ
レートフィルム等の支持体フィルムの表面に、常温で固
体であり、しかも熱形成性を有する樹脂層、例えば常温
で固体の熱可塑成性の電子線硬化性樹脂層(ホログラム
形成層)を形成し、この面にホログラムの干渉模様が凹
凸状に形成されているホログラム原版を加圧圧縮させ
て、凹凸形状を樹脂表面に転写し、硬化し、さらに凹凸
形状の表面に十分な透明性とある角度での大きな反射性
を兼ね備え、かつホログラム形成層と屈折率が異なる材
料(たとえばTiO2、SiO2、ZnSの蒸着膜)か
らなる薄膜のホログラム効果層を形成することによって
得ることができる。昼光、照明光等の白色光で像が再生
されるホログラムは、通常の状態でもホログラム像が観
察されるので、装飾性にも優れている。一方、レーザー
光によって像が再生されるタイプのものは、改ざんの発
見性に優れている。
【0093】また、この発明では、ビーズ保有層を設け
ることができ、この発明にかかるビーズを有するビーズ
保有層は、人射光の一部に位相差を付与して再合成し、
特定波長領域の光成分を干渉により強調し入射光とは異
なる色調の着色光を入射光進入方向へ帰還させ、反射基
板と、基板上に整列配置された透明なビーズとを有す
る。ビーズを有するビーズ保有層は、反射基板上に樹脂
層を設け、更にその表層側にガラス等よりなるビーズ径
が10〜60μm、好ましくは15〜40μmのビーズ
を多数整列配置して構成され、ビーズの光屈折率は1.
6〜2.1が好ましく、1.7〜2.0が更に好まし
い。外方より入射した入射光は、ビーズ内に進行し、少
なくともその一部は透明なビーズより樹脂層を介して反
射基板に反射され、再度ビーズに帰還し、外方へ進行す
る。ビーズの外方へ突出している面は球面であるので、
人射角の多少の変動があっても同様な作用を生じ、入射
方向へ反射光を帰還させることができる。
【0094】次に、この発明では、反射性層を設けるこ
とができ、この発明の反射性層は、反射性層としては、
少なくとも金属薄膜、金属酸化物薄膜、光干渉性物質及
び光回折層から選ばれる。反射性層は干渉性物質、金属
酸化物、雲母等干渉色を発現できる粉末を含有する塗料
を任意の紋様に印刷することで設けることが好ましい。
【0095】金属酸化物としては二酸化チタン、酸化
鉄、低次酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化珪素、酸
化アルミニウム、酸化コバルト、酸化ニッケル、チタン
酸コバルトなど、及びLi2CoTi3O8あるいはK
NiTiOxなどの複合酸化物、あるいはこれらの金属
酸化物の混合物などが挙げられるが、干渉色を発現でき
る金属酸化物であれば、特にこれらに限定されるもので
はない。干渉物質層としては、金属膜の表面を酸化する
ことによって得られる干渉色を持った金属膜を用いるこ
とができる。これらの金属膜は、金属アルミニウム、金
属チタン、ステンレス膜などを陽極酸化する方法や、干
渉色を発現できる金属酸化物をゾルーゲル法によって調
製し、これをコートする方法あるいは干渉色を発現でき
る金属のアルコキシドを金属膜に塗布してこれを加熱分
解する方法、及びCVDやPVDのような蒸着操作法な
どが拳げられる。 [ICカード上への転写箔付与方法]転写箔の被転写材
への転写は通常サーマルヘッド、ヒートローラー、ホッ
トスタンプマシンなどの加熱しながら加圧を行える手手
段を用い転写を行う。 [熱転写記録法で昇華もしくは熱拡散性染料画像を受容
する受像層]第2のシート材に有する受像層は、バイン
ダーと各種の添加剤で形成することができる。この発明
における受像層は、昇華型熱転写方式により階調情報含
有画像を形成すると共に、昇華型熱転写方式または溶融
型熱転写方式により文字情報含有画像を形成するので、
昇華性色素の染着性、または昇華性色素の染着性ととも
に熱溶融性インクの接着性も良好でなければならない。
かかる特別な性質を受像層に付与するには、後述するよ
うに、バインダー、および各種の添加剤の種類およびそ
れらの配合量を適宜に調整することが必要である。
【0096】以下、受像層を形成する成分について詳述
する。
【0097】この発明における受像層用のバインダー
は、通常に知られている昇華型感熱転写記録受像層用の
バインダーを適宜に用いることができる。主なバインダ
ーとしては、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルブ
チラール系樹脂などさまざまのバインダーを使用するこ
とができる。
【0098】ただし、この発明によって形成される画像
につき、実際的要求(たとえば発行されるIDカードに
所定の耐熱性が要求されるなど)が存在するのであれ
ば、そのような要求項目を満たすようにバインダーの種
類あるいは組み合わせを考慮することが必要になる。画
像の耐熱性を例にすると、60℃以上の耐熱性が要求さ
れるのであれば、昇華性色素のにじみを考慮して、Tg
が60℃以上であるバインダーを使用するのが好まし
い。
【0099】また、受像層を形成するに際して、必要に
応じて、例えば金属イオン含有化合物を含有させるのが
好ましい場合がある。特に熱移行性化合物がこの金属イ
オン含有化合物と反応してキレートを形成する場合であ
る。
【0100】前記金属イオン含有化合物を構成する金属
イオンとしては、例えば周期律表の第I〜第VIII族
に属する2価および多価の金属が挙げられるが、中でも
Al、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Mo、N
i、Sn、Ti、Zn等が好ましく、特にNi、Cu、
Co、Cr、Zn等が好ましい。これらの金属イオンを
含有する化合物としては、該金属の無機または有機の塩
および該金属の錯体が好ましい。具体例を挙げると、N
i2+、Cu2+、Co2+、Cr2+およびZn2+を含
有した下記一般式で表される錯体が好ましく用いられ
る。[M(Q1)k(Q2)m(Q3)n]p+p(L
−)ただし、式中Mは金属イオンを表し、Q1、Q2、
Q3は各々Mで表される金属イオンと配位結合可能な配
位化合物を表し、これらの配位化合物としては例えば
「キレート化学(5)(南江堂)」に記載されている配
位化合物から選択することができる。特に好ましくは、
金属と配位結合する少なくとも一個のアミノ基を有する
配位化合物を挙げることができ、更に具体的には、エチ
レンジアミンおよびその誘導体、グリシンアミドおよび
その誘導体、ピコリンアミドおよびその誘導体が挙げら
れる。
【0101】Lは錯体を形成しうる対アニオンであり、
Cr、SO4、ClO4 等の無機化合物アニオンやベ
ンゼンスルホン酸誘導体、アルキルスルホン酸誘導体等
の有機化合物アニオンが挙げられるが、特に好ましくは
テトラフェニルホウ素アニオンおよびその誘導体、なら
びにアルキルベンゼンスルホン酸アニオンおよびその誘
導体である。kは1、2または3の整数を表し、mは
1、2または0を表し、nは1または0を表すが、これ
らは前記一般式で表される錯体が4座配位か、6座配位
かによって決定されるか、あるいはQ1、Q2、Q3の
配位子の数によって決定される。pは1、2または3を
表す。
【0102】この種の金属イオン含有化合物としては、
米国特許第4,987,049号明細書に例示されたも
のを挙げることができる。前記金属イオン含有化合物を
添加する場合、その添加量は受像層に対して、0.5〜
20g/m2が好ましく、1〜15g/m2がより好まし
い。
【0103】また、受像層には、離型剤を添加すること
が好ましい。有効な離型剤としては、用いるバインダー
と相溶性のあるものが好ましく、具体的には変性シリコ
ーンオイル、変性シリコーンポリマーが代表的であり、
例えばアミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリ
コーンオイル、ポリエステル変性シリコーンオイル、ア
クリル変性シリコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹
脂などが挙げられる。このなかでもポリエステル変性シ
リコーンオイルはインクシートとの融着を防止するが、
受像層の2次加工性を妨げないという点で特に優れてい
る。受像層の2次加工性とは、マジックインキでの筆記
性、できた画像を保護する際に問題となるラミネート性
などを指す。この他離型剤としてはシリカ等の微粒子も
有効である。2次加工性を問題としない場合は融着防止
策として硬化型シリコーン化合物の使用も有効である。
紫外線硬化型シリコーン、反応硬化型シリコーンなどが
入手可能であり、大きな離型効果が期待できる。
【0104】この発明における受像層は、その形成成分
を溶媒に分散あるいは溶解してなる受像層用塗工液を調
製し、その受像層用塗工液を前記支持体の表面に塗布
し、乾燥する塗工法によって製造することができる。支
持体の表面に形成される受像層の厚みは、一般に1〜5
0μm、好ましくは2〜10μm程度である。
【0105】この発明においては、支持体と受像層との
間にクッション層あるいはバリヤー層を設けることもで
きる。クッション層を設けると、ノイズが少なくて、画
像情報に対応した画像を再現性良く転写記録することが
できる。クッション層を構成する材質としては例えばウ
レタン樹脂、アクリル樹脂、エチレン系樹脂、ポリプロ
ピレン系樹脂、ブタジエンラバー、エポキシ樹脂、特願
2001−16934等に記載の光硬化型樹脂等が挙げ
られる。クッション層の厚さは通常、1〜50μm、好
ましくは3〜30μmである。
【0106】この発明の受像層は、受像層とICカード
基材製造装置搬送部材の距離関係が、次式1の関係にあ
ることが好ましい。第2のシート材に有する受像層と搬
送部材の距離関係式−1が受像層と搬送部材の距離/第
2のシート材または第1のシート材の厚さ=0〜0.3
で有ることが更に好ましい。0.3以上であると受像層
の役割が低下し印字性等の性能が劣化してしまい問題で
ある。
【0107】この発明においては、受像層上にフォーマ
ット印刷からなる情報坦持体層を設けることができる。
フォーマット印刷からなる情報坦持体とは、識別情報及
び書籍情報を記録した複数から選ばれる少なくとも一つ
が設けられた情報坦持体を表し、具体的には、罫線、社
名、カード名称、注意事項、発行元電話番号等を表す。
フォーマット印刷からなる情報坦持体の形成には、日本
印刷技術協会出版の「平版印刷技術」、「新・印刷技術
概論」、「オフセット印刷技術」、「製版・印刷はやわ
かり図鑑」等に記載されている一般的なインキを用いて
形成することができ、光硬化型インキ、油溶性インキ、
溶剤型インキなどにカーボンなどのインキにより形成さ
れる。また、場合により目視による偽造防止の為に透か
し印刷、ホログラム、細紋等が採用されてもよく、偽造
変造防止層としては印刷物、ホログラム、バーコード、
マット調柄、細紋、地紋、凹凸パターンなどで適時選択
さ、可視光吸収色材、紫外線吸収材、赤外線吸収材、蛍
光増白材、金属蒸着層、ガラス蒸着層、ビーズ層、光学
変化素子層、パールインキ層、隣片顔料層、帯電防止層
などから表シートに印刷等で設けることも可能である。
【0108】この発明のクッション層を形成する材料と
しては、特願2001−1693記載の光硬化型樹脂、
ポリオレフィンが好ましい。例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−ブタジエン−
スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブタジ
エン−スチレンブロック共重合体、スチレン−水素添加
イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブタジエ
ンの様な柔軟性を有し、熱伝導性の低いものが適する。 [クッション層]この発明のクッション層を形成する材
料としては、ポリオレフィンが好ましい。例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチ
レン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレ
ン−水素添加イソプレン−スチレンブロック共重合体、
ポリブタジエン、光硬化型樹脂層の様な柔軟性を有し、
熱伝導性の低いものが適する。具体的には、特願200
1−16934等のクッション層を使用することができ
る。この発明でいうクッション層とは、受像層と電子部
品の間にクッション層を有する形態であれば特に制限は
ないが、シート基体と実質的に同質の別支持体の第2の
シート材もしくは第1、第2のシート材両面上に塗設あ
るいは貼合されて、形成されることが特に好ましい。 [筆記層]筆記層は、IDカードの裏面に筆記をするこ
とができるようにした層である。このような筆記層とし
ては、例えば炭酸カルシウム、タルク、ケイソウ土、酸
化チタン、硫酸バリウム等の無機微細粉末を熱可塑性樹
脂(ポリエチレン等のポリオレフィン類や、各種共重合
体等)のフィルムに含有せしめて形成することができ
る。特開平1−205155号公報に記載の「書き込み
層」をもって形成することができる。前記筆記層は支持
体における、複数の層が積層されていない第1のシート
材に形成される。 [低温接着剤]この発明のICカードに用いられるホッ
トメルト接着剤は、一般に使用されているものを用いる
ことができる。ホットメルト接着剤の主成分としては、
例えばエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)系、ポ
リエステル系、ポリアミド系、熱可塑性エラストマー
系、ポリオレフィン系などが挙げられる。ただし、この
発明においては、カード基体がそりやすいとか、カード
表面に感熱転写による画像形成のための受像層など高温
加工に弱い層が設けられている場合に層がダメージを受
ける。或いは高温で貼り合わせるためにシート基材が熱
収縮等を起こし寸法および貼り合わせ時の位置精度が劣
化する等の問題点から接着剤を介して貼り合わせる場合
に80℃以下で貼り合わせることが好ましく、さらには
10〜80℃、さらに好ましくは20〜80であること
が好ましい。低温接着剤の中でも具体的には反応型ホッ
トメルト接着剤が好ましい。
【0109】特に、ホットメルト湿気硬化型接着剤の溶
融温度が、50℃以上70℃以下であることが好まし
く、低温接着が可能でシート材の表面が熱により損傷す
ることを防止でき、しかもカード化後の保存性や耐熱性
が向上する。
【0110】反応型ホットメルト接着剤として湿気硬化
型の材料で特開2000−036026、特開2000
−219855、特開2000−211278、特開2
000−219855、特願2000−369855で
開示されている。光硬化型接着剤として特開平10−3
16959号、特開平11−5964号等が開示されて
いる。これら接着剤のいずれも使用してもよく、この発
明には制限はない材料を用いることが好ましい。接着剤
の膜厚は、電子部品と含めた厚さで10〜600μmが
好ましく、より好ましくは10〜500μm、更に好ま
しくは10μ〜450μmである。 [ICカード作成方法]ここでホットメルト接着剤を使
用したこの発明のICカードの作製方法の一例を挙げ
る。ICカードの作製に当たっては、先ず表裏のシート
にアプリケーターでホットメルト接着剤を所定の厚さに
塗工する。塗工方法としては、図1又は図23に示す方
法で行い、貼合せた後は所定形状に打ち抜くなり、カー
ド状に断裁するなりしてカード化する。接着剤に反応型
接着剤を用いた場合は所定時間硬化反応させた後にカー
ド状に断裁する。硬化促進のために貼り合わせたシート
のカードサイズの周囲に反応に必要な水分供給のための
穴を開ける方法が有効である。
【0111】この発明においてカード状サイズに基材を
作成する場合、製造方法として、例えば第1のシート材
と第2のシート材が接着剤を介して貼り合わせ、接着後
積層されたシート基材にをカード状サイズに成形する方
法する選択される。カードサイズ状に成形する方法とし
ては打ち抜く方法、断裁する方法等が主に選択される。 [熱硬化型樹脂層]この発明において、画像記録体保護
層としての熱硬化性樹脂組成物は、例えばエポキシ系、
ポリエステル系、アクリル系等の樹脂に硬化剤や硬化触
媒、流展剤、その他添加剤等を配合からなるものを用い
ることができる。
【0112】ポリエステル樹脂の組成としては、ジカル
ボン酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸等の芳香
族ジカルボン酸を主体とし、ジオール成分としてエチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオ
ールを主体とするものがよく、これらにアジピン酸やア
ゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸、トリメリット酸や
ピロメリット酸等の三価以上のカルボン酸、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
ト−ル等の三価以上のアルコール等を少量含んでいるも
のは溶融流動性、架橋反応性が向上するのでより好まし
い。
【0113】また、ポリエステル樹脂の平均重合度は5
〜50の範囲のものが好ましい。これより低いものはフ
ィルムにしたとき十分な強度が得られず、これより高い
ものは粉砕が困難になる。次に硬化剤としては、ポリエ
ステルの末端基が−OH型のものはイソシアナート化合
物やメラミン樹脂、例えばε−カプロラクタムブロック
イソシアナートやメチル化メラミン等がある。末端基が
−COOH型のものはエポキシ樹脂やトリグリシジルイ
ソシアヌレート等がある。 [光硬化型樹脂層]具体的には、画像記録体保護層とし
ての光硬化型樹脂層は、付加重合性又は開環重合性を有
する素材からなるものであり、付加重合成化合物とは、
ラジカル重合性化合物、例えば特開平7−159983
号、特公平7−31399号、特願平7−231444
号等の各号公報及び特願平7−231444号明細書に
記載されている光重合成(熱重合性も含む)組成物を用
いた光硬化型材料であってもよい。付加重合成化合物と
は、カチオン重合系の光硬化型材料が知られており、最
近では可視光以上の長波長域に増感された光カチオン重
合系の光硬化材料も例えば、特開平6−43633号公
報等に公開されている。ハイブリッド型重合系の光硬化
材料としては特開平4−181944号等で組成物が開
示されている。具体的には、上記カチオン系開始剤、カ
チオン重合性化合物、ラジカル系開始剤、ラジカル重合
性化合物のいずれかを含む光硬化層であり、この発明の
目的においてはいずれの光硬化層を用いても構わない。 [ラジカル重合開始剤]ラジカル重合開始剤としては、
特公昭59−1281号、特公昭61−9621号、及
び特開昭60−60104号等の各公報記載のトリアジ
ン誘導体、特開昭59−1504号及び特開昭61−2
43807号等の各公報に記載の有機過酸化物、特公昭
43−23684号、特公昭44−6413号、特公昭
44−6413号及び特公昭47−1604号等の各公
報並びに米国特許第3,567,453号明細書に記載
のジアゾニウム化合物、米国特許第2,848,328
号、同第2,852,379号及び同2,940,85
3号各明細書に記載の有機アジド化合物、特公昭36−
22062号、特公昭37−13109号、特公昭38
−18015号、特公昭45−9610号等の各公報に
記載のオルト−キノンジアジド類、特公昭55−391
62号、特開昭59−14023号等の各公報及び「マ
クロモレキュルス(Macromolecules)、
第10巻、第1307頁(1977年)に記載の各種オ
ニウム化合物、特開昭59−142205号公報に記載
のアゾ化合物、特開平1−54440号公報、ヨーロッ
パ特許第109,851号、ヨーロッパ特許第126,
712号等の各明細書、「ジャーナル・オブ・イメージ
ング・サイエンス」(J.Imag.Sci.)」、第
30巻、第174頁(1986年)に記載の金属アレン
錯体、特願平4−56831号明細書及び特願平4−8
9535号明細書に記載の(オキソ)スルホニウム有機
ホウ素錯体、特開昭61−151197号公報に記載の
チタノセン類、「コーディネーション・ケミストリー・
レビュー(CoordinantionChemist
ry Review)」、第84巻、第85〜第277
頁)(1988年)及び特開平2−182701号公報
に記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯
体、特開平3−209477号公報に記載の2,4,5
−トリアリールイミダゾール二量体、四臭化炭素や特開
昭59−107344号公報記載の有機ハロゲン化合物
等が挙げられる。これらの重合開始剤はラジカル重合可
能なエチレン不飽和結合を有する化合物100重量部に
対して0.01から10重量部の範囲で含有されるのが
好ましい。
【0114】ラジカル重合性化合物を含有する感光性組
成物には、ラジカル重合性モノマーの熱重合開始剤とし
て、一般にラジカル重合による高分子合成反応に用いら
れる公知のラジカル重合開始剤を特に制限なく含有させ
ることができる。ここで、熱重合開始剤とは、熱エネル
ギーを与えることにより重合性のラジカルを発生するこ
とが可能な化合物である。
【0115】このような化合物としては、例えば、2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビ
スプロピオニトリル等のアゾビスニトリル系化合物、過
酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、
過安息香酸t−ブチル、α−クミルヒドロパーオキサイ
ド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルパ
ーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプ
ロピルカーボネート、過酸類、アルキルパーオキシカル
バメート類、ニトロソアリールアシルアミン類等の有機
過酸化物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過塩
素酸カリウム等の無機過酸化物、ジアゾアミノベンゼ
ン、p−ニトロベンゼンジアゾニウム、アゾビス置換ア
ルカン類、ジアゾチオエーテル類、アリールアゾスルフ
ォン類等のアゾ又はジアゾ系化合物、ニトロソフェニル
尿素、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジアリール
ジスルフィド類、ジベンゾイルジスルフィド、テトラア
ルキルチウラムジスルフィド類、ジアルキルキサントゲ
ン酸ジスルフィド類、アリールスルフィン酸類、アリー
ルアルキルスルフォン類、1−アルカンスルフィン酸類
等を挙げることができる。
【0116】これらの中で特に好ましいものは、常温で
の安定性に優れ、加熱時の分解速度が速く、かつ分解時
に無色となる化合物であり、開始剤は、全重合性の組成
物中通常0.1〜30重量%が好ましく、0.5〜20
重量%の範囲がより好ましい。 [ラジカル重合系光硬化樹脂]ラジカル重合性組成物に
含有されるラジカル重合性化合物には、通常の光重合性
化合物及び熱重合性化合物が包含される。ラジカル重合
性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合
を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエ
チレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であ
ればどのようなものでもよく、モノマー、オリゴマー、
ポリマー等の化学形態をもつものが含まれる。ラジカル
重合性化合物は1種のみ用いてもよく、また目的とする
特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用して
もよい。
【0117】ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合
を有する化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイ
ン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、
ウレタン、アミドや無水物、アクリロニトリル、スチレ
ン、さらに種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエー
テル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル
重合性化合物が挙げられる。
【0118】具体的には、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエ
チルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリ
レート、ベンジルアクリレート、ビス(4−アクリロキ
シポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリ
コールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジア
クリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポ
リプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テ
トラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエス
テルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジ
アセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のア
クリル酸誘導体、メチルメタクリレート、n−ブチルメ
タクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラ
ウリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチ
ルアミノメチルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリ
レート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポ
リエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレ
ングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタン
トリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエ
トキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、その
他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、
トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体が
挙げられ、さらに具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハ
ンドブック」、(1981年大成社);加藤清視編、
「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985
年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・E
B硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シ
ーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハン
ドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載
の市販品もしくは業界で公知のラジカル重合性ないし架
橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いること
ができる。上記ラジカル重合性化合物のラジカル重合性
組成物中の添加量は好ましくは1〜97重量%であり、
より好ましくは30〜95重量%である。 [酸架橋系光硬化樹脂]この発明の酸架橋性組成物にお
いて用いられる架橋剤は、活性光または放射線の照射に
より前記この発明の特定化合物から発生する酸により架
橋反応を起こす化合物である。この発明において好適に
用いられる架橋剤は、分子内に2個以上のヒドロキシメ
チル基、アルコキシメチル基、エポキシ基またはビニル
エーテル基を有する化合物である。好ましくはこれらの
架橋性官能基が芳香環に直接結合した化合物である。具
体的には、メチロールメラミン、レゾール樹脂、エポキ
シ化されたノボラック樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。
さらに、「架橋剤ハンドブック」(山下晋三、金子東助
著、大成社(株))に記載されている化合物も好まし
い。特に、分子内に2個以上のヒドロキシメチル基また
はアルコキシメチル基を有するフェノール誘導体は画像
形成した際の画像部の強度が良好であり好ましい。この
ようなフェノール誘導体として、具体的には、レゾール
樹脂を挙げることができる。
【0119】しかしながら、これらの架橋剤は熱に対し
て不安定であり、画像記録材料を作製したあとの保存時
の安定性があまりよくない。これに対し、分子内にベン
ゼン環に結合する2個以上のヒドロキシメチル基または
アルコキシメチル基を有し、さらに分子量が1,200
以下であるフェノール誘導体は、保存時の安定性も良好
であり、この発明において最も好適に用いられる。アル
コキシメチル基としては、炭素数6以下のものが好まし
い。具体的にはメトキシメチル基、エトキシメチル基、
n−プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、n
−ブトキシメチル基、イソブトキシメチル基、sec−
ブトキシメチル基、t−ブトキシメチル基が好ましい。
さらに、2−メトキシエトキシメチル基および2−メト
キシ−1−プロポキシメチル基のように、アルコキシ置
換されたアルコキシメチル基も好ましい。具体的には、
特開平6−282067号公報、特開平7−64285
号公報、EP632,003A1号明細書等に記載され
ている化合物を挙げることができる。
【0120】この発明において好適に用いられる他の架
橋剤としては、アルデヒドやケトン化合物を挙げること
ができる。好ましくは、分子内に2個以上のアルデヒド
またはケトンを有する化合物である。
【0121】この発明において、架橋剤は全画像記録材
料固形分中、5〜70重量%、好ましくは10〜65重
量%の添加量で用いられる。架橋剤の添加量が5重量%
未満であると画像記録した際の画像部の膜強度が悪化
し、また、70重量%を越えると保存時の安定性の点で
好ましくない。これらの架橋剤は単独で使用してもよ
く、また2種類以上を組み合わせて使用してもよい。 [カチオン系重合開始剤]開始剤としては、カチオン重
合開始剤が好ましく、具体的には芳香族オニウム塩を挙
げることができる。この芳香族オニウム塩として、周期
表第Va族元素の塩たとえばホスホニウム塩(たとえば
ヘキサフルオロリン酸トリフェニルフェナシルホスホニ
ウムなど)、第VIa族元素の塩たとえばスルホニウム
塩(たとえばテトラフルオロホウ酸トリフェニルスルホ
ニウム、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルスルホニウ
ム、ヘキサフルオロリン酸トリス(4−チオメトキシフ
ェニル)、スルホニウムおよびヘキシサフルオロアンチ
モン酸トリフェニルスルホニウムなど)、及び第VII
a族元素の塩たとえばヨードニウム塩(たとえば塩化ジ
フェニルヨードニウムなど)を挙げることができる。
【0122】このような芳香族オニウム塩をエポキシ化
合物の重合におけるカチオン重合開始剤として使用する
ことは、米国特許第4,058,401号、同第4,0
69,055号、同第4,101,513号および同第
4,161,478号公報に詳述されている。
【0123】好ましいカチオン重合開始剤としては、第
VIa族元素のスルホニウム塩が挙げられる。その中で
も、紫外線硬化性と紫外線硬化性の組成物の貯蔵安定性
の観点からすると、ヘキサフルオロアンチモン酸トリア
リールスホニウムが好ましい。またフォトポリマーハン
ドブック(フォトポリマー懇話会編 工業調査会発行1
989年)の39〜56頁に記載の公知の光重合開始
剤、特開昭64−13142号、特開平2−4804号
に記載されている化合物を任意に用いることが可能であ
る。 [カチオン重合系光硬化樹脂]カチオン重合により高分
子化の起こるタイプ(主にエポキシタイプ)のエポキシ
タイプの紫外線硬化性プレポリマー、モノマーは、1分
子内にエポキシ基を2個以上含有するプレポリマーを挙
げることができる。このようなプレポリマーとしては、
例えば、脂環式ポリエポキシド類、多塩基酸のポリグリ
シジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジルエ
ーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリグリ
シジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジル
エーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテ
ル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化合物
類およびエポキシ化ポリブタジエン類等を挙げることが
できる。これらのプレポリマーは、その一種を単独で使
用することもできるし、また、その二種以上を混合して
使用することもできる。
【0124】エポキシ基を1分子内に2個以上有するプ
レポリマーの含有量は70重量%以上であるのが好まし
い。カチオン重合性組成物中に含有されるカチオン重合
性化合物としては、他に例えば下記の(1)スチレン誘
導体、(2)ビニルナフタレン誘導体、(3)ビニルエ
ーテル類及び(4)N−ビニル化合物類を挙げることが
できる。 (1)スチレン誘導体 例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、β−メチルスチレン、p−メチル−β−メチ
ルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシ−β−
メチルスチレン等 (2)ビニルナフタレン誘導体 例えば、1−ビニルナフタレン、α−メチル−1−ビニ
ルナフタレン、β−メチル−1−ビニルナフタレン、4
−メチル−1−ビニルナフタレン、4−メトキシ−1−
ビニルナフタレン等 (3)ビニルエーテル類 例えば、イソブチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、フェニルビニルエーテル、p−メチルフェニルビ
ニルエーテル、p−メトキシフェニルビニルエーテル、
α−メチルフェニルビニルエーテル、β−メチルイソブ
チルビニルエーテル、β−クロロイソブチルビニルエー
テル等 (4)N−ビニル化合物類 例えばN−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリド
ン、N−ビニルインドール、N−ビニルピロール、N−
ビニルフェノチアジン、N−ビニルアセトアニリド、N
−ビニルエチルアセトアミド、N−ビニルスクシンイミ
ド、N−ビニルフタルイミド、N−ビニルカプロラクタ
ム、N−ビニルイミダゾール等。
【0125】上記カチオン重合性化合物のカチオン重合
性組成物中の含有量は1〜97重量%が好ましく、より
好ましくは30〜95重量%である。 [ハイブリット系光硬化型樹脂層]ハイブリットタイプ
(ラジカル重合性タイプとカチオン重合タイプの併用)
が用いられる場合は、特開平4−181944号等で組
成物が開示されている。具体的には、上記カチオン系開
始剤、カチオン重合性化合物、ラジカル系開始剤、ラジ
カル重合性化合物のいずれかを含めばよく、特にこの発
明の場合は、カチオン系重合性化合物がビニルエーテル
系化合物を用いることが好ましい。 [光硬化型接着剤添加剤]この発明の目的の第1シート
部材と第2シート部材との間に所定の電子部品の接着可
能な温度を80℃以下にするために添加剤として、添加
することがより好ましい。添加量は光硬化型接着層全固
形分中5〜80重量%が好ましく、より好ましくは10
〜70重量%である。
【0126】好ましい粘着アクリル系ポリマーとして
は、例えば、アルキル基の炭素数が1〜14であるアル
キル(メタ)アクリレートモノマーの単独重合体または
共重合体を挙げることができ、より好ましくは、上記ア
ルキル(メタ)アクリレートモノマーと、該アルキル
(メタ)アクリレートモノマーと共重合可能な不飽和結
合を有するビニルモノマーとの共重合体を挙げることが
できる。
【0127】上記アルキル(メタ)アクリレートモノマ
ーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチ
ル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリ
レート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリス
チル(メタ)アクリレートなどを例示することができ
る。
【0128】上記ビニルモノマーとしては、上記アルキ
ル(メタ)アクリレートモノマーと共重合可能な不飽和
結合を有する化合物であれば特に限定されず、上記アル
キル(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリル酸エ
ステル、酢酸ビニル、スチレン、塩化ビニル、エチレ
ン、プロピレン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
ε−カプロラクトン(メタ)アクリレート、2−アクリ
ロイルオキシエチル(プロピル)琥珀酸、(メタ)アク
リロニトリル、N−ビニルピロリドン、イソボルタニル
(メタ)アクリレート、N−アクリロイルモルフォリ
ン、ベンジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート、N−ビニルカプロラクトン、N−ビ
ニルピペリジン、(メタ)アクリル酸、ロジンエポキシ
(メタ)アクリレート、ロジンエステル(メタ)アクリ
レートなどのロジン変性(メタ)アクリレートがあげら
れる。ロジンエポキシ(メタ)アクリレートとしては、
たとえばロジン類と(メタ)アクリル酸グリシジルとの
反応生成物、ロジン類と脂環式エポキシ基を有する(メ
タ)アクリル単量体、無水マレイン酸、クロトン酸、イ
タコン酸などを挙げることができる。これらからアクリ
ル共重合体の平均分子量Mwは500〜1000000
が好ましく、より好ましくは10000〜100000
0である。 [光硬化型樹脂層へのその他添加剤] <増感剤>この発明の感光性組成物は、種々の増感剤と
組み合わせた組成物とすることによって、紫外から近赤
外領域にかけての光に対する活性を高め、極めて高感度
な重合性組成物とすることが可能である。この発明でい
う増感剤の具体例としては、カルコン誘導体やジベンザ
ルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルや
カンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導
体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノ
ン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、
チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサン
トン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シ
アニン誘導体、スチリル誘導体、メロシアニン誘導体、
オキソノール誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘
導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導
体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム
誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、
テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタ
ン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピ
ラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、
テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロ
ポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブ
フタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリ
ウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、
スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオス
ピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム
錯体等が挙げられ、その他さらに具体的には大河原信ら
編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大
河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シー
エムシー)、池森忠三朗ら編、「特殊機能材料」(19
86年、シーエムシー)、特願平7−108045号明
細書等に記載の色素および増感剤が挙げられるがこれら
に限定されるものではなく、その他、紫外が近赤外域に
かけての光に対して吸収を示す色素や増感剤が挙げら
れ、これらは必要に応じて任意の比率で二種以上用いて
もかまわない。 <重合促進剤、連鎖移動剤等>この発明の感光性組成物
には重合促進剤や連鎖移動触媒を添加できる。その具体
例としては、例えば、N−フェニルグリシン、トリエタ
ノールアミン、N,N−ジエチルアニリン等のアミン
類、米国特許第4,414,312号や特開昭64−1
3144号記載のチオール類、特開平2−291561
号記載のジスルフィド類、米国特許第3,558,32
2号や特開昭64−17048号記載のチオン類、特開
平2−291560号記載のo−アシルチオヒドロキサ
メートやN−アルコキシピリジンチオン類が挙げられ
る。 <重合禁止剤>ラジカル重合性化合物を含有するラジカ
ル重合性組成物中には光硬化性樹脂層中に液保存時の重
合を防止する目的で重合禁止剤を含有させることができ
る。ラジカル重合性組成物に添加可能な熱重合禁止剤の
具体例としては、p−メトキシフェノール、ハイドロキ
ノン、アルキル置換ハイドロキノン、カテコール、te
rt−ブチルカテコール、フェノチアジン等を挙げるこ
とができ、これらの熱重合禁止剤は、ラジカル重合可能
なエチレン性不飽和結合を有する化合物100重量部に
対して0.001から5重量部の範囲で添加されるのが
好ましい。 <帯電防止剤>帯電防止剤としては、カチオン系界面活
性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン性界面活性剤、
高分子帯電防止剤、導電性微粒子などのほか「1129
0の化学商品」化学工業日報社、p875〜876など
に記載の化合物などが挙げられる。 <界面活性剤>また、この発明の画像形成材料の画像形
成層中には、特開昭62−251740号、特開平3−
208514号等の各号公報に記載されているような非
イオン界面活性剤、或いは特開昭59−121044
号、特開平4−13149号等の各号公報に記載されて
いるような両性界面活性剤を添加することができる。
【0129】また、シリコーン油、シリコーン−アルキ
レンオキシド共重合体(たとえばユニオンカーバイド社
から市販されているL−5410)のような界面活性
剤、日本ユニカー製のようなシリコーン系活性剤、シリ
コーン油含有脂肪族エポキシド類、ケイ素含有モノエポ
キシド等を挙げることができる。東芝シリコーン株式会
社1994年発行の「新シリコーンとその応用」、アズ
マックス株式会社1996年発行の「特殊シリコーン試
薬カタログ」等に記載されているSi系添加剤を使用す
ることもできる。添加量は0.001〜1重量%が好ま
しい。 <樹脂>粘着剤ポリマーの他にポリビニルブチラール樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂、ノボラック樹脂、スチレン、パラ
メチルスチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エ
ステル等のビニル単量体やセルロース系、熱可塑性ポリ
エステル、天然樹脂等、他の任意の高分子重合体を併用
してもよい。また、その他、赤松清監修、「新・感光性
樹脂の実際技術」、(シーエムシー、1987年)や
「10188の化学商品」657〜767頁(化学工業
日報社、1988年)記載の業界公知の有機高分子重合
体を併用してもよい。
【0130】この発明で特に好ましくは不飽和基含有樹
脂が好ましく、ラジカルまたは酸により重合可能な基を
含むことを特徴としており、不飽和基とはここでは、グ
リシジル基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基等を表
す。具体的には下記に示すような構造を持つ樹脂を挙げ
ることができる。感光性組成物中におけるこれら高分子
重合体の含有量は、1〜70重量%の範囲が好ましく、
5〜50重量%の範囲が更に好ましい。 <塗布溶剤>この発明では、塗布溶剤に制限はなく、塗
布溶剤を使用する場合は講談社発行「溶剤ハンドブッ
ク」に詳述されている。なお、これらの有機溶剤の使用
にあたっては、特に制限はない。
【0131】この発明の感光性組成物はさらに目的に応
じて、染料、有機および無機顔料、ホスフィン、ホスホ
ネート、ホスファイト等の酸素除去剤や還元剤、カブリ
防止剤、退色防止剤、ハレーション防止剤、蛍光増白
剤、着色剤、増量剤、可塑剤、難燃剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、発砲剤、防カビ剤、磁性体やその他種々の
特性を付与する添加剤、希釈溶剤等と混合して使用して
も良い。 [熱または光硬化型樹脂層形成方法]熱または光硬化型
樹脂層を画像記録体上に作成する場合、塗布方式で作成
するか若しくは転写箔で形成することが好ましい。
【0132】画像記録体上に保護する方法として塗布を
選択する場合、従来公知の方法、例えば回転塗布、ワイ
ヤーバー塗布、ディップ塗布、フェルト塗布、エアーナ
イフ塗布、スプレイ塗布、エアースプレイ塗布、静電エ
アースプレイ塗布、ロール塗布ブレード塗布及びカーテ
ン塗布等の方法が用いられる。この際塗布量は用途によ
り異なるが、例えば固形分として0.05〜50.0g
/m2の塗布量が好ましい。なお、塗布量が少なくなる
につれて見掛の感度が大になるが画像形成層の皮膜特
性、耐薬品性が低下する。
【0133】塗布後硬化させる方法として活性な電磁波
を発生させるものは全て用いることができる。例えば、
レーザー、発光ダイオード、キセノンフラッシュラン
プ、ハロゲンランプ、カーボンアーク燈、メタルハライ
ドランプ、タングステンランプ、水銀灯、無電極光源等
をあげることができる。好ましくは、キセノンランプ、
ハロゲンランプ、カーボンアーク燈、メタルハライドラ
ンプ、タングステンランプ、水銀灯等の光源が挙げら
れ、この際加えられるエネルギーは、重合開始剤の種類
の、露光距離、時間、強度を調整することにより適時選
択して用いることができる。 [活性硬化線]レーザーを光源として用いる場合には、
露光面積を微小サイズに絞ることが容易であり、高解像
度の画像形成が可能となる。レーザー光源としてはアル
ゴンレーザー、He−Neガスレーザー、YAGレーザ
ー、半導体レーザー等を何れも好適に用いることが可能
である。
【0134】また、活性光線を用い光硬化を行う場合、
減圧下、窒素気流中で光硬化を安定化する手段等を用い
てもかまわない。 [熱処理]熱エネルギーを加えることもでき手段として
は、オーブン、ヒ−トロ−ル、ホットスタンプ、サーマ
ルヘッド、レーザー光、赤外線フラッシュ、熱ペンなど
を適時選択して用いることができる。
【0135】この発明の熱または光硬化型樹脂層からな
る保護は、耐熱性の支持体、例えばポリエチレンテレフ
タレート樹脂フィルム上に塗工によって形成された透明
保護層リボンもしくは透明保護箔をあらかじめ用意して
おき、これを、例えば、サーマルヘッドや熱転写ロール
を用いて、熱転写することによって形成することができ
る。 <画像記録体の画像形成方法の一般記載>この発明には
画像要素が設けられ、顔画像等の認証識別画像、属性情
報画像、フォーマット印刷から選ばれる少なくとも一つ
が設けられた基体上の該画像または印刷面側に形成した
ものである。
【0136】顔画像は通常の場合、階調を有するフルカ
ラー画像で、例えば昇華型感熱転写記録方式、ハロゲン
化銀カラー写真方式等により作製される。また、文字情
報画像は二値画像よりなり、例えば溶融型感熱転写記録
方式、昇華型感熱転写記録方式、ハロゲン化銀カラー写
真方式、電子写真方式、インクジェット方式等により作
製されている。この発明においては、昇華型感熱転写記
録方式により顔画像等の認証識別画像、属性情報画像を
記録することが好ましい。
【0137】属性情報は氏名、住所、生年月日、資格等
であり、属性情報は通常文字情報として記録され溶融型
感熱転写記録方法が一般的である。フォーマット印刷ま
たは、情報記録を行ってもよく、オフセット印刷、グラ
ビア印刷、シルク印刷、スクリーン印刷、凹版印刷、凸
版印刷、インクジェット方式、昇華転写方式、電子写真
方式、熱溶融方式等のいずれの方式によっても形成する
ことができる。
【0138】さらに、偽変造防止の目的では透かし印
刷、ホログラム、細紋等が採用されてもよい。偽造変造
防止層としては印刷物、ホログラム、バーコード、マッ
ト調柄、細紋、地紋、凹凸パターンなどで適時選択さ
れ、可視光吸収色材、紫外線吸収材、赤外線吸収材、蛍
光増白材、金属蒸着層、ガラス蒸着層、ビーズ層、光学
変化素子層、パールインキ層、隣片顔料層などから成
る。 <昇華画像形成方法>昇華型感熱転写記録用インクシー
トは、支持体とその上に形成された昇華性色素含有イン
ク層とで構成することができる。 −支持体− 支持体としては、寸法安定性がよく、感熱ヘッドでの記
録の際の熱に耐える限り特に制限がなく、従来から公知
のものを使用することができる。 −昇華性色素含有インク層− 上記昇華性色素含有インク層は、基本的に昇華性色素と
バインダーとを含有する。
【0139】前記昇華性色素としてはシアン色素、マゼ
ンタ色素およびイエロー色素を挙げることができる。
【0140】前記シアン色素としては、特開昭59−7
8896号公報、同59−227948号公報、同60
−24966号公報、同60−53563号公報、同6
0−130735号公報、同60−131292号公
報、同60−239289号公報、同61−19396
号公報、同61−22993号公報、同61−3129
2号公報、同61−31467号公報、同61−359
94号公報、同61−49893号公報、同61−14
8269号公報、同62−191191号公報、同63
−91288号公報、同63−91287号公報、同6
3−290793号公報などに記載されているナフトキ
ノン系色素、アントラキノン系色素、アゾメチン系色素
等が挙げられる。
【0141】前記マゼンタ色素としては、特開昭59−
78896号公報、同60−30392号公報、同60
−30394号公報、同60−253595号公報、同
61−262190号公報、同63−5992号公報、
同63−205288号公報、同64−159号、同6
4−63194号公報等の各公報に記載されているアン
トラキノン系色素、アゾ色素、アゾメチン系色素等が挙
げられる。
【0142】イエロー色素としては、特開昭59−78
896号公報、同60−27594号公報、同60−3
1560号公報、同60−53565号公報、同61−
12394号公報、同63−122594号公報等の各
公報に記載されているメチン系色素、アゾ系色素、キノ
フタロン系色素およびアントライソチアゾール系色素が
挙げられる。
【0143】また、昇華性色素として特に好ましいの
は、開鎖型または閉鎖型の活性メチレン基を有する化合
物をp−フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp−
アミノフェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応
により得られるアゾメチン色素およびフェノールまたは
ナフトール誘導体またはp−フェニレンジアミン誘導体
の酸化体またはp−アミノフェノール誘導体の酸化体の
とのカップリング反応により得られるインドアニリン色
素である。
【0144】また、受像層中に金属イオン含有化合物が
配合されているときには、この金属イオン含有化合物と
反応してキレートを形成する昇華性色素を、昇華性色素
含有インク層中に含めておくのが良い。このようなキレ
ート形成可能な昇華性色素としては、例えば特開昭59
−78893号、同59−109349号、特願平2−
213303号、同2−214719号、同2−203
742号に記載されている、少なくとも2座のキレート
を形成することができるシアン色素、マゼンタ色素およ
びイエロー色素を挙げることができる。
【0145】キレートの形成可能な好ましい昇華性色素
は、下記一般式で表わすことができる。
【0146】X1−N=N−X2−G ただし、式中X1は、少なくとも一つの環が5〜7個の
原子から構成される芳香族の炭素環、または複素環を完
成するのに必要な原子の集まりを表わし、アゾ結合に結
合する炭素原子の隣接位の少なくとも一つが、窒素原子
またはキレート化基で置換された炭素原子である。X2
は、少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構成され
る芳香族複素環または、芳香族炭素環を表わす。Gはキ
レート化基を表わす。
【0147】いずれの昇華性色素に関しても前記昇華性
色素含有インク層に含有される昇華性色素は、形成しよ
うとする画像が単色であるならば、イエロー色素、マゼ
ンタ色素、およびシアン色素の何れであっても良く、形
成しようとする画像の色調によっては、前記三種の色素
のいずれか二種以上もしくは他の昇華性色素を含んでい
ても良い。前記昇華性色素の使用量は、通常、支持体1
2当たり0.1〜20g、好ましくは0.2〜5gで
ある。
【0148】インク層のバインダーとしては特に制限が
なく従来から公知のものを使用することができる。さら
に前記インク層には、従来から公知の各種添加剤を適宜
に添加することができる。
【0149】以下、図面を参照しながら、この発明の実
施形態としてのICカードの画像記録体、その製造装置
及びその製造方法について説明する。
【0150】尚、この発明におけるICカード基材の厚
さは特に制限はないが、好ましくは100μm〜120
0μmが好ましく、より好ましくは200μm〜100
0μmであり、更に好ましくは200μm〜900μm
である。ICカード基材より作成されたICカードの厚
さは特に制限はないが、好ましくは200μm〜150
0μmが好ましく、より好ましくは250μm〜120
0μmであり、更に好ましくは300μm〜1000μ
mである。 <ICカード基材及びICカードの作成方法>図3は表
シートの第1実施の形態を示し、図3(a)は表シート
の断面図、図3(b)は表シートの表面図、図3(c)
は表シートを用いたICカードの構成を示す斜視図であ
る。表シートのカード基材は、図3(a)に示すよう
に、基材の一面側に、クッション層、受像層、情報坦持
体層、透明樹脂層、鱗片層が順に積層され、受像層に画
像が形成される。また、基材の他面側には、IC隠蔽層
が設けられている。情報坦持体層は、図3(b)に示す
ように、従業員証、氏名を表し、それらの集合体からな
る図17のICカード基材作成シートを用い図3(c)
に示すようなICカードが作成される。
【0151】図4は表シートの第2実施の形態を示し、
図4(a)は表シートの断面図、図4(b)は表シート
の表面図、図4(c)は表シートを用いたICカードの
構成を示す斜視図である。表シートのカード基材は、図
4(a)に示すように、基材の一面側に、クッション
層、受像層、情報坦持体層、透明樹脂層が順に積層さ
れ、受像層に画像が形成される。情報坦持体層は、図4
(b)に示すように、従業員証、氏名を表し、それらの
集合体からなる図17のICカード基材作成シートを用
い図4(c)に示すようなICカードが作成される。
【0152】図5は裏シートの第1実施の形態を示し、
図5(a)は裏シートの断面図、図5(b)は裏シート
の表面図である。裏シートのカード基材は、図5(a)
に示すように、基材の一面側に、筆記層、情報坦持体層
が順に積層される。また、基材の他面側には、IC隠蔽
層が設けられている。筆記層上の情報坦持体には、図5
(b)に示すように、罫線、発行者、発行者氏名、追記
事項を表し、それらの集合体からなる図18のICカー
ド基材作成シートを用いICカードが作成される。
【0153】図6は裏シートの第2実施の形態を示し、
図6(a)は裏シートの断面図、図6(b)は裏シート
の表面図である。裏シートのカード基材は、図6(a)
に示すように、基材に、筆記層、情報坦持体層が順に積
層される。筆記層上の情報坦持体には、図6(b)に示
すように、罫線、発行者、発行者氏名、追記事項を表
し、それらの集合体からなる図18のICカード基材作
成シートを用いICカードが作成される。
【0154】図7及び図8は隠蔽層の印刷模様を示す図
である。この印刷模様は、図3の表シートの基材の上に
印刷して設けられ、また図5の裏シートの基材の上に印
刷して設けられる。
【0155】次に、図9乃至図11は、第1のシート材
である裏シート及び第2のシート材である表シートを用
いて作成するICカード用材料を示す。図9はICカー
ド用材料のICモジュールの模式図であり、銅線を巻い
たアンテナコイルのアンテナ3a1にICチップ3a2
が接合され、電子部品3aのICモジュールである。
【0156】図10のインレットの構造は、不織布タイ
プであり、プリントパターンが形成された不織布3a4
とICチップ3a2がボンディング等で、図12に示す
ように接合され、ICチップ3a2には補強板3a3が
ICチップ3a2を50%以上覆うようにして介在して
いる模式図である。日立マクセル株式会社製ICカード
シート「FTシリーズ」も使用することも可能である。
【0157】図11はプリント基板タイプであり、プリ
ントパターンが形成されたプリント基板3a5とICチ
ップ3a2がボンディング等で、図13に示すように接
合され、ICチップ3a2には補強板3a3がICチッ
プ3a2を50%以上覆うようにして介在している模式
図である。
【0158】図14は表シートの斜視図、図15は裏シ
ートの斜視図である。
【0159】図16及び図17は仕上がったICカード
の断面図である。図16は第2のシート材2上に接着層
7、インレット3、接着層6、第1のシート材1から順
になるICカードを示した。
【0160】図17は第2のシート材2上に平板状粒子
入り接着層7、インレット3、平板状粒子入り接着層
6、第1のシート材1から順になるICカードを示し
た。
【0161】図18乃至図21は仕上がったICカード
の平面図である。図18と図19のICカードは、イン
レットの構造がICチップ3a2に隣接した補強板3a
3を有し、アンテナ3a1との接続位置が異なってい
る。
【0162】図20のICカードは、インレットの構造
がICチップ3a2に隣接した補強板3a3を有し、ア
ンテナ3a1との接続位置が図22と同様であるが、I
Cモジュールは網目状に開口部3a41を持つ2次元網
目構造のメッシュシートである不織布3a4に挟まれた
状態で挿入されている。
【0163】図21のICカードは、図7に示す隠蔽層
の印刷模様を用いたもので、隠蔽層によってICチップ
3a2及び補強板3a3が隠蔽される。
【0164】図22はICカードの作成装置の概略構成
図である。
【0165】図22は、ICカードの作成装置としての
カードプリンタであり、カードプリンタには、上方位置
にカード基材供給部10及び情報記録部20が配置さ
れ、下方位置に、透明保護層及び/又は光学変化素子転
写層付与部/又は樹脂層付与部70が配置され、この後
更に透明保護層及び/又は光学変化素子転写層付与部/
又は樹脂層付与部70が配置され、画像記録体としてカ
ードを作成する。
【0166】カード基材供給部10には、例えば、図1
で作成されたカード使用者の個人情報を書き込むために
予め枚葉状にカットされた複数枚のカード基材50が、
顔写真を記録する面を上に向けてストックされている。
この例では、カード基材50が支持体と受像層からな
り、このカード基材50は1枚づつカード基材供給部1
0から所定のタイミングで自動供給される。
【0167】情報記録部20には、イエローリボンカセ
ット21、マゼンタリボンカセット22、シアンリボン
カセット23、ブラックリボンカセット24が配置さ
れ、それぞれに対応して記録ヘッド25〜28が配置さ
れている。イエローリボン、マゼンタリボン、シアンリ
ボン等の熱転写シートによる熱転写で、カード基材50
が移動されている間に、その受像層の所定領域にカード
使用者の顔写真等の諧調を有する画像領域が記録され
る。
【0168】また、文字リボンカセット31及び記録ヘ
ッド32が配置され、文字リボン等の熱転写シートによ
る熱転写で、その氏名やカード発行日等の認証識別情報
が記録され、画像記録層が形成される。この情報記録部
20では、イメージワイズに加熱して前記受像層に諧調
情報画像を形成し、画像を形成する際の記録ヘッド条件
は0.01〜0.3kg/cm2の範囲で加圧し、ヘッ
ドの温度50〜500℃で形成する。
【0169】透明保護層及び/又は光学変化素子転写層
付与部/又は樹脂層付与部70では、転写箔カセット7
1が配置され、この転写箔カセット71に対応して熱転
写ヘッド72が配置されている。光学変化素子転写箔4
3及び/又は透明保護転写箔64、硬化型転写箔66を
転写し、光学変化素子転写層及び/透明保護転写層、硬
化型済保護層含有転写層が設けられる。
【0170】情報記録部20の印字、転写する工程での
温度範囲が、60℃以上300℃未満であり、印字性、
折り曲げ耐久性が良く、さらにプリンタ搬送性が良い。
【0171】この発明のカードプリンタは、情報記録部
20の印字、画像転写、硬化箔転写の少なくとも1工程
を有し、このカードプリンタを通過する前後でカード剛
性値が減少する。
【0172】ここで、カード剛性とはカードが曲げられ
た時など、カードに一定の荷重をかけたときに発生する
カード自体のもつ反発力であり、いわゆるコシのことで
ある。カード剛性の値が高いと曲げ応力等に対しては強
くなるが、カード剛性の値が高すぎるとカード自体がも
ろくなって割れやすくなるため、適度の剛性値が必要で
ある。
【0173】カードプリンタを通過する前後でカード剛
性値が減少することで、カード自体がもろくなって割れ
やすくなることが防止でき、折り曲げ耐久性が良く、プ
リンタ搬送性が良い。
【0174】このカード剛性値の減少する割合が3%以
上20%以下であることが好ましく、カード剛性値の減
少する割合が3%より少ないと剛性低下の効果がなく、
20%より大きいとカード自体の強度低下が大きく、耐
久性が低下する。
【0175】また、情報記録部20の印字、転写する工
程は、カード基材供給部10のカードホッパー部でカー
ド加熱が行われ、簡単な構造でカード加熱が行われ、印
字、転写する工程で折り曲げ耐久性が良く、プリンタ搬
送性が良い。
【0176】また、このカードプリンタを通過するプリ
ンタ通過前のカード内部の接着剤の破断伸度の値をA
1、プリンタ通過後のカード内部の接着剤の破断伸度の
値をA2とした時、A1、A2の範囲が、 50<A1<350 かつ A2>2×A1 であることが好ましい。
【0177】ここで、接着剤の破断伸度とは接着剤を一
定の速さで引っ張り続けると、ある時点で接着剤がちぎ
れて破断する。その時までに伸びた接着剤の伸び率のこ
とである。一般に破断伸度が小さいとはさみ状の刃物で
断裁を行うときに切れやすく、破断伸度が大きいと接着
剤が切れるまでの伸びが大きいため、はさみ状の刃物で
断裁するときには切れにくく不利である。一方、第1の
シート材1と第2のシート材2のカード基材の一部とし
て接着剤を用いる時は、カードが曲げられたり折られた
りした時には、破断伸度の値が大きいほうが、柔軟性が
あり好ましい。
【0178】前記したように、カードプリンタを通過す
るプリンタ通過前で、カード断裁をする時点でのカード
内部の接着剤の破断伸度の値をA1、プリンタ通過後の
カード使用時のカード内部の接着剤の破断伸度の値をA
2とした時、A1、A2の範囲が、 50<A1<350 かつ A2>2×A1 を満たす範囲であると、カード断裁加工時とカード使用
時のカードの取り扱いがしやすくなり好ましい。この破
断伸度の変化がプリンター通過前後もしくはカード断裁
加工前後で行われるとより好ましい。
【0179】また、この発明では、図1に示す裁断部K
で、貼り合わせ品を枚葉シート状に断裁し、その後に、
打ち抜き部Lへ送り、カード状に打ち抜き、図22のカ
ードプリンタへ搬送し、このカード断裁後の搬送工程で
カード剛性値が低下するようにしてもよい。このカード
断裁後の搬送工程でカード剛性値が低下することで、折
り曲げ耐久性が良い。
【0180】
【実施例】以下、実施例を挙げてこの発明を詳細に説明
するが、この発明の態様はこれに限定されない。なお、
以下において「部」は「重量部」を示す。 (接着剤の作成) 接着剤1 Henkel社製Macroplast QR3460 80部 多孔質高シリカアルミノシリケート(AMT−SILICA#200B;水澤化 学工業製) 表に示す量 上記成分を温度180℃にて60分間、ホモジナイザー
にて攪拌し、接着剤1を作成した。 接着剤2 積水化学工業製 エスダイン 表に示す接着剤種類 95部 多孔質高シリカアルミノシリケート (AMT−SILICA#200B;水澤化学工業製) 表に示す量 上記成分を温度180℃にて60分間、ホモジナイザー
にて攪拌し、接着剤2を作成した。 接着剤3 日立化成ポリマー製 ハイボン 表に示す接着剤種類 90部 多孔質高シリカアルミノシリケート(AMT−SILICA#200B;水澤化 学工業製) 表に示す量 上記成分を温度180℃にて60分間、ホモジナイザー
にて攪拌し、接着剤3を作成した。 <第1のシート材(裏シート)の作成>表面シート及び
裏面シートとして帝人デュポンフィルム株式会社製U2
L98W低熱収グレード188μmを使用した。 (筆記層の作成)前記支持体裏シート188μmに下記
組成の第1筆記層形成用塗工液、第2筆記層形成用塗工
液及び第3筆記層形成用塗工液をこの順に塗布乾燥し
て、それぞれの厚みが5μm、15μm、0.2μmに
なるように積層することにより筆記層を形成した。 〈第1筆記層形成用塗工液〉 ポリエステル樹脂〔東洋紡績(株)製:バイロン200〕 8部 イソシアネート 1部 〔日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートHX〕 カーボンブラック 微量 二酸化チタン粒子〔石原産業(株)製:CR80〕 1部 メチルエチルケトン 80部 酢酸ブチル 10部 〈第2筆記層形成用塗工液〉 ポリエステル樹脂 4部 〔東洋紡績(株)製:バイロナールMD1200〕 シリカ 5部 二酸化チタン粒子〔石原産業(株)製:CR80〕 1部 水 90部 〈第3筆記層形成用塗工液〉 ポリアミド樹脂〔三和化学工業(株)製:サンマイド55〕 5部 メタノール 95部 得られた筆記層の中心線平均粗さは1.34μmであっ
た。 (筆記層へのフォーマット印刷層の形成)オフセット印
刷法により、フォーマット印刷(罫線、発行者名、発行
者電話番号)を行った。印刷インキはUV墨インキを用
いた。印刷時のUV照射条件は、高圧水銀灯で200m
j相当であった。 (IC隠蔽層の作成)樹脂凸印刷法により、筆記層とは
反対側の支持体最表面に透かし印刷を行った。印刷紋様
は図7または図8の何れかで行った。実施した紋様は表
1に記載する。印刷印刷インキはUV墨インキにより印
刷を行った。印刷時のUV照射条件は、高圧水銀灯で2
00mj相当であった。膜厚は1.0μmであった。 <第2のシート材(表シート)の作成>表面シート及び
裏面シートとして帝人デュポンフィルム株式会社製U2
L98W低熱収グレードを使用した。
【0181】PETシートの厚みは表裏とも188μm
である。 (表シートの作成)前記支持体表シート188μmに下
記組成物からなるクッション層、受像層を順次塗工乾燥
してなる第2のシート材(表面シート1)を形成した。 (光硬化型クッション層) 膜厚10μm ウレタンアクリレートオリゴマー (新中村化学社製:NKオリゴUA512) 55部 ポリエステルアクリレート (東亞合成社製:アロニックスM6200) 15部 ウレタンアクリレートオリゴマー (新中村化学社製:NKオリゴUA4000) 25部 ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン (チバ・スペシャリティー・ケミカルズ:イルガキュア184) 5部 メチルエチルケトン 100部 塗布後の活性光線硬化性化合物は、90℃/30sec
で乾燥を行い、次いで水銀灯(300mJ/cm2)で
光硬化を行った。 (受像層)上記クッション層上に下記組成の第1受像層
形成用塗工液、第2受像層形成用塗工液及び第3受像層
形成用塗工液をこの順に塗布乾燥して、それぞれの厚み
が0.2μm、2.5μm、0.5μmになるように積
層することにより受像層を形成した。 〈第1受像層形成用塗工液〉 ポリビニルブチラール樹脂 9部 〔積水化学工業(株)製:エスレックBL−1〕 イソシアネート 1部 〔日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートHX〕 メチルエチルケトン 80部 酢酸ブチル 10部 〈第2受像層形成用塗工液〉 ポリビニルブチラール樹脂 6部 〔積水化学工業(株)製:エスレックBX−1〕 金属イオン含有化合物(化合物MS) 4部 メチルエチルケトン 80部 酢酸ブチル 10部 〈第3受像層形成用塗工液〉 ポリエチレンワックス 2部 〔東邦化学工業(株)製:ハイテックE1000〕 ウレタン変性エチレンアクリル酸共重合体 8部 〔東邦化学工業(株)製:ハイテックS6254〕 メチルセルロース〔信越化学工業(株)製:SM15〕 0.1部 水 90部 (フォーマット印刷層からなる情報坦持体形成)受像層
上にオフセット印刷法により、フォーマット印刷(従業
員証、氏名)を行った。印刷インキはUV墨インキを用
いた。印刷時のUV照射条件は、高圧水銀灯で200m
j相当であった。 (透明樹脂層形成)下記組成物からなる印刷インキを用
いロールミルにより混合し、印刷インキを作成した。オ
フセット印刷法により受像層上に印刷を行った。印刷時
のUV照射条件は、高圧水銀灯で200mj相当であっ
た。 (透明樹脂層組成物1) ウレタンアクリレートオリゴマー 50部 脂肪族ポリエステルアクリレートオリゴマー 35部 ダイロキュア1173(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製) 5部 トリメチロールプロパンアクリレート 10部 (IC隠蔽層の作成)樹脂凸印刷法により、受像層面と
は反対側の支持体最表面に透かし印刷を行った。印刷紋
様は図7または図8の何れかで行った。実施した紋様は
表1に記載する。印刷印刷インキはUV墨インキにより
印刷を行った。印刷時のUV照射条件は、高圧水銀灯で
200mj相当であった。膜厚は1.0μmであった。 <ICカード用画像記録体の作成>次に、ICカード基
材作成装置について説明する。 [ICカード基材作成方法1]まず、実施形態としての
ICカード基材作成装置について説明をする。図23は
ICカード基材作成装置を示す構成図である。このIC
カード基材作成装置には、図14に示す第2のシート材
(表面シート)と、図15に示す長尺シート状の第1の
シート材(裏面シート)とが配備される。
【0182】第2のシート材は、第2のシート材(表面
シート)供給部により供給され、第1のシート搬送部に
より搬送される。A液供給部からA液を投入し、B液供
給部からB液を投入し、混合部で混合し、脱泡部で脱泡
し、接着剤供給部DからTダイ塗布方式により第2のシ
ート材に接着剤を供給し、その塗布部上に厚さ300μ
mのIC/固定部材(図10または図11から構成され
る電子部品)がIC/固定部材供給部から配置される。
【0183】また、接着剤供給部DからTダイ塗布方式
により第1のシート材に接着剤を供給した。
【0184】上記、低温接着剤塗工された第1のシート
材、第2のシート材を加熱/加圧ロールで、圧力0.2
kg/cm2、ロール表面温度60℃により貼り合わさ
れ、IC搭載カード基材搬送部で搬送され、ICカード
基材原板が作成される。 接着剤供給部には、別表に示
す接着剤を投入し、第1または第2のシート材に塗工
し、760μmのICカード用画像記録体を得た。
【0185】接着剤が硬化したことを確認後、打ち抜き
機で化粧断裁をし55mm×85mmサイズのICカー
ド用画像記録体を作成した。 [ICカード基材作成方法2]この実施形態としてのI
Cカード基材作成装置について説明をする。このICカ
ード基材作成装置は、接着剤供給部からTダイ塗布方式
により第2のシート材に接着剤を供給した。
【0186】その第2のシート材上に、厚さ300μm
のIC/固定部材(図10または図11から構成される
電子部品)がIC/固定部材供給部から配置される。
【0187】長尺シート状の第1のシート材(裏面シー
ト)は、第1のシート材(表面シート)供給部により供
給されて搬送される。接着剤供給部からTダイ塗布方式
により第1のシート材に接着剤を供給した。
【0188】上記、低温接着剤塗工及び露光された第1
のシート材、第2のシート材を加熱/加圧ロールで、圧
力3kg/cm2、ロール表面温度70℃により貼り合
わされ、ICカード基材原板が作成される。
【0189】接着剤供給部には、別表に示す接着剤を投
入し、第1または第2のシート材に塗工し、760μm
のICカード用画像記録体を得た。
【0190】接着剤が硬化したことを確認後、打ち抜き
機で化粧断裁をし55mm×85mmサイズのICカー
ド用画像記録体を作成した。 (打ち抜き)このように作成されたICカード用のシー
トを、以下のICカードを打ち抜き金型装置によって、
打ち抜き加工を施した。
【0191】図24は打抜金型装置の全体概略斜視図で
あり、図25は打抜金型装置の主要部の正面端面図であ
る。この打抜金型装置は、上刃210及び下刃220を
有する打抜金型を有する。そして、上刃210は、外延
の内側に逃げ241が設けられた打抜用ポンチ211を
含み、下刃220は、打抜用ダイス221を有する。打
抜用ポンチ211を、打抜用ダイス221の中央に設け
られたダイス孔222に、下降させることにより、ダイ
ス孔222と同じサイズのICカードを打ち抜く。ま
た、このために、打抜用ポンチ211のサイズは、ダイ
ス孔222のサイズより若干小さくなっている。
【0192】次に、ICカード作成方法について説明す
る。 [ICカードへ認証識別画像、属性情報画像の記載方
法] (昇華型感熱転写記録用のインクシートの作成)裏面に
融着防止加工した厚さ6μmのポリエチレンテレフタレ
ートシートに下記組成のイエローインク層形成用塗工
液、マゼンタインク層形成用塗工液、シアンインク層形
成用塗工液を各々の厚みが1μmになるように設け、イ
エロー、マゼンタ、シアンの3色のインクシートを得
た。 〈イエローインク層形成用塗工液〉 イエロー染料(三井東圧染料(株)製MSYellow) 3部 ポリビニルアセタール 5.5部 〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕 ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 1部 〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕 ウレタン変性シリコンオイル 0.5部 〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕 メチルエチルケトン 70部 トルエン 20部 〈マゼンタインク層形成用塗工液〉 マゼンタ染料 (三井東圧染料(株)製 MS Magenta) 2部 ポリビニルアセタール 5.5部 〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕 ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 2部 〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕 ウレタン変性シリコンオイル 0.5部 〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕 メチルエチルケトン 70部 トルエン 20部 〈シアンインク層形成用塗工液〉 シアン染料(日本化薬(株)製 カヤセットブルー136) 3部 ポリビニルアセタール 5.6部 〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕 ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 1部 〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕 ウレタン変性シリコンオイル 0.5部 〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕 メチルエチルケトン 20部 (溶融型感熱転写記録用のインクシートの作成)裏面に
融着防止加工した厚さ6μmのポリエチレンテレフタレ
ートシートに下記組成のインク層形成用塗工液を厚みが
2μmになるように塗布乾燥してインクシートを得た。 〈インク層形成用塗工液〉 カルナバワックス 1部 エチレン酢酸ビニル共重合体 1部 〔三井デュポンケミカル社製:EV40Y〕 カーボンブラック 3部 フェノール樹脂〔荒川化学工業(株)製:タマノル521〕 5部 メチルエチルケトン 90部 (顔画像の形成)受像層または透明樹脂部、情報印刷部
と昇華型感熱転写記録用のインクシートのインク側を重
ね合わせインクシート側からサーマルヘッドを用いて出
力0.23W/ドット、パルス幅0.3〜4.5m秒、
ドット密度16ドット/mmの条件で加熱することによ
り画像に階調性のある人物画像を受像層に形成した。こ
の画像においては上記色素と受像層のニッケルが錯体を
形成している。 (文字情報の形成)透明樹脂部または鱗片顔料含有層と
溶融型感熱転写記録用のインクシートのインク側を重ね
合わせインクシート側からサーマルヘッドを用いて出力
0.5W/ドット、パルス幅1.0m秒、ドット密度1
6ドット/mmの条件で加熱することにより文字情報を
ICカード用画像記録体上に形成した。
【0193】上記により顔画像と属性情報を設けた。 (ICカード表面保護層添加樹脂合成例1)窒素気流下
の三ツ口フラスコに、メタアクリル酸メチル73部、ス
チレン15部、メタアクリル酸12部とエタノール50
0部、α、α′−アゾビスイソブチロニトリル3部を入
れ、窒素気流中80℃のオイルバスで6時間反応させ
た。その後、トリエチルアンモニウムクロライド3部、
グリシジルメタクリレート1.0部を加え、3時間反応
させ目的のアクリル系共重合体の合成バインダー1を得
た。 保護層1 (透明樹脂転写箔1の作成)ダイアホイルヘキスト
(株)製ポリエチレンテレフタレート(S−25)の片
面に下記処方をワイヤーバーコーティングにて塗工乾燥
して、保護層を形成した。 (離型層) 膜厚 0.5μm アクリル系樹脂(三菱レイヨン(株)製 ダイアナールBR−87) 5部 ポリビニルアセトアセタール(SP値:9.4) (積水化学(株) KS−1) 5部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 50部 塗布後、90℃/30secで乾燥を行った。 〈中間層形成塗工液〉 膜厚0.3μm ポリビニルブチラール樹脂〔積水化学(株)製:エスレックBX−1〕 5部 タフテックスM−1913(旭化成) 3.5部 硬化剤 ポリイソシアネート[コロネートHX 日本ポリウレタン製] 1.5部 メチルエチルケトン 20部 トルエン 70部 塗布後、90℃/30secで乾燥を行い、硬化剤の硬
化は、50℃、24時間で行った。 〈バリヤー層形成塗工液〉 膜厚0.5μm BX−1(ポリビニルブチラール樹脂) 4部 〔積水化学(株)製:エスレックBシリーズ〕 タフテックスM−1913(旭化成) 4部 硬化剤 ポリイソシアネート[コロネートHX 日本ポリウレタン製] 2部 トルエン 50部 メチルエチルケトン 40部 塗布後、70℃/30secで乾燥を行った。 〈接着層形成塗工液〉 膜厚0.3μm ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共重合体 〔東邦化学工業(株)製:ハイテックS6254B〕 8部 ポリアクリル酸エステル共重合体 〔日本純薬(株)製:ジュリマーAT510〕 2部 水 45部 エタノール 45部 塗布後、70℃/30secで乾燥を行った。
【0194】上記の組成の剥離層、中間層、接着層で構
成される透明樹脂転写箔1を作成した。
【0195】さらに、画像、文字が記録された前記受像
体上に前記構成からなる透明保護層を有する各実施例、
比較例記載の転写箔を用いて表面温度200℃に加熱し
た直径5cmゴム硬度85のヒートローラーを用いて圧
力150kg/cm2で1.2秒間熱をかけて転写を行
なった。
【0196】前記転写箔1が転写された前記受像体上に
前記紫外線硬化樹脂含有塗布液を20g/m2の塗布量
になるように特定の地模様を持つグラビアロールコータ
ーにより塗布し、下記の硬化条件にて紫外線硬化樹脂含
有塗布液を硬化させて紫外線硬化保護層を形成した。
【0197】 硬化条件 光照射源 60w/cm2の高圧水銀ランプ 照射距離 10cm 照射モード 3cm/秒で光走査 〈紫外線硬化樹脂含有塗布液〉 ビス(3,4−エポキシー6−メチルシクロヘキシルメチル)アジパート 70部 ビスフェノールAグリシジルエーテル 10部 1,4−ブタンジオールグリシジルエーテル 13部 トリアリールスルホニウムフルオロアンチモン 7部 保護層2 [活性光線硬化型転写箔の作成] (離型層形成塗工液) 膜厚0.2μm ポリビニルアルコール(GL−05) (日本合成化学(株)製) 10部 水 90部 離型層は、90℃/30secの乾燥条件により塗工を
行った。 (活性光線硬化性化合物) 膜厚7.0μm 新中村化学社製 A−9300/新中村化学社製 EA−1020= 35/11.75部 反応開始剤 イルガキュア184日本チバガイギー社製 5部 活性光線硬化層使用樹脂1 48部 大日本インキ界面活性剤F−179 0.25部 トルエン 500部 塗布後の活性光線硬化性化合物は、90℃/30sec
で乾燥を行い、次いで水銀灯(300mJ/cm2)で
光硬化を行った。 〈中間層形成塗工液〉 膜厚1.0μm ポリビニルブチラール樹脂 〔積水化学(株)製:エスレックBX−1〕 3.5部 タフテックスM−1913(旭化成) 5部 硬化剤 ポリイソシアネート[コロネートHX 日本ポリウレタン製] 1.5部 メチルエチルケトン 90部 塗布後硬化剤の硬化は、50℃、24時間で行った。 〈接着層形成塗工液〉 膜厚0.5μm ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共重合体 〔東邦化学工業(株)製:ハイテックS6254B〕 8部 ポリアクリル酸エステル共重合体 〔日本純薬(株)製:ジュリマーAT510〕 2部 水 45部 エタノール 45部 塗布後、70℃/30secで乾燥を行った。
【0198】さらに、画像、文字が記録された前記受像
体または透明樹脂層、鱗片顔料含有層上に前記構成から
なる活性光線硬化型転写箔1を用いて表面温度200℃
に加熱した、直径5cmゴム硬度85のヒートローラー
を用いて圧力150kg/cm2で1.2秒間熱をかけ
て転写を行なった。 保護層3 [光学変化素子転写箔の作成] (離型層形成塗工液) 膜厚0.2μm ポリビニルアルコール(GL−05) (日本合成化学(株)製) 10部 水 90部 塗布後、90℃/30secで乾燥を行った。 (光学変換素子層) 膜厚2μm 〈中間層形成塗工液〉 膜厚1.0μm ポリビニルブチラール樹脂 〔積水化学(株)製:エスレックBX−1〕 3.5部 タフテックスM−1913(旭化成) 5部 硬化剤 ポリイソシアネート[コロネートHX 日本ポリウレタン製] 1.5部 メチルエチルケトン 90部 塗布後、90℃/30secで乾燥を行い、塗布後硬化
剤の硬化は、50℃、24時間で行った。 〈接着層形成塗工液〉 膜厚0.5μm ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共重合体 〔東邦化学工業(株)製:ハイテックS6254B〕 8部 ポリアクリル酸エステル共重合体 〔日本純薬(株)製:ジュリマーAT510〕 2部 水 45部 エタノール 45部 塗布後、70℃/30secで乾燥を行った。
【0199】さらに、画像、文字が記録された前記受像
体上に前記構成からなる光学変化素子転写箔を用いて表
面温度200℃に加熱した、直径5cmゴム硬度85の
ヒートローラーを用いて圧力150kg/cm2で1.
2秒間熱をかけて転写を行なった。
【0200】ここまでのカードへの印字、画像形成、転
写箔掛けまでの工程は、図22に示すカードプリンタを
用いて行なった。
【0201】以下、物性の評価について説明し、評価結
果を表1に示す。 (破断伸度の測定)樹脂破断伸度(%)は、23℃55
%RHの条件下で光硬化後樹脂層を24時間以上放置し
た後、株式会社オリエンテックテンシロン万能試験機R
TA 100を用い、データー処理は、テンシロン多機
能型データー処理TYPE MP−100/200S
Ver.44を用い測定を行った。
【0202】樹脂の固定手段はエアーチャック方式で固
定した。クロスヘッドスピードは、5〜100mm/m
in、RANGEは5〜100%、荷重は0.1〜50
0kgを選択することができるが、この発明の評価で
は、クロスヘッドスピードは、30mm/min、RA
NGEは20%、荷重は100kgの条件で評価を行っ
た。 (カード剛性の測定)打ち抜いたカードを間隙を40m
mにした幅10mmのコの字型の治具の上にカードの中
心が治具の中央になるように載せ、幅10mm厚み3m
mの平板状の棒で上部から5cm/分の速さで、応力が
600gになるまで押し込み、応力値の減衰を測定し
た。そして500秒後に示した応力値を記録した。記録
した応力値が最初にかけた応力の600gに近いと剛性
が強いことを意味する。 (画像印字性)顔画像および文字情報を形成した後の形
成性を5段階で評価した 5 チップ周辺部に文字や画像のカスレが全くなくきれ
いである。 4 チップ周辺部に文字や画像のカスレはないが、凹凸
により文字や画像がやや見にくい。 3 チップ周辺部に文字や画像のカスレが見られる。 2 チップ周辺部で文字や画像が全く形成されていない
部分が一部ある。 1 チップ周辺部だけでなく文字や画像が全く形成され
ていない部分が多数ある。
【0203】4と5が実用可のレベルである。 (プリンタ搬送性)図22に示すカードプリンタで前記
記載のカードへの印字、顔画像作成、転写箔作成を行
い、10000枚のカードを連続で処理した。このとき
の、カードの搬送状態を調査し、5段階で評価した。4
と5が実用可のレベルである。 5:搬送不良を起こしたカードが1枚もなく、カードへ
の印画に問題がない。 4:搬送不良を起こしたカードの枚数が5枚未満であ
り、カードへの印画に問題がない。 3:搬送不良を起こしたカードの枚数が5枚以上50枚
以下である。カードへの印画には問題がない。 2:搬送不良を起こしたカードの枚数が50枚以上10
0枚以下である。カードへの印画に問題のあるものがあ
る。 1:カード搬送がほとんどできない。 (カード耐久性)このように最後まで作成された個人認
証カードを、図26に示すように、カードの長辺方向:
たわみ35mm、カードの短辺方向:たわみ15mmと
なるように、125回毎に長辺方向、短辺方向を周期3
0/minの条件で合計1000回のテストを行った。
その後市販のリーダーライターでIC機能を確認し、3
段階で評価を行った。得られた結果を表1に示す。 ○:変形がなく、IC機能も問題ない。 △:変形はないが、IC機能が失われている。 ×:折れ曲がってしまい、IC機能が失われている。 (接着剤塗布性)図1に示すラミネート機を用いて接着
剤を塗布したときの幅方向の凹凸性について5段階で評
価した。4と5が実用可のレベルである。 5:接着剤の厚みばらつきが±5μm未満である。 4:接着剤の厚みばらつきが±5μm以上±10μm未
満である。 3:接着剤の厚みばらつきが±10μm以上±50μm
未満である。 2:接着剤の厚みばらつきが±50μm以上±100μ
m未満である。 1:全体的に塗布ムラが発生し、ところどころ塗れてい
ない部分がある。 (断裁性)カード状にシートを打ち抜くときの、打ち抜
かれたカードの状態を5段階で評価した。4と5が実用
可のレベルである。 5:カードの側面が滑らかで、バリがない。 4:カードの側面がややざらつくが、バリがなく、プリ
ンタ搬送に問題がない。 3:カードは打ち抜けるが、カードの周囲から接着剤が
残り、側面が滑らかでない。 2:カードは打ち抜けるが、カードの周囲から接着剤が
はみ出て残りプリンターで搬送できない。 1:シート材は断裁されているが接着剤が断裁されず、
カードが打ち抜けないで残る。 表1
【0204】
【発明の効果】前記したように、請求項1に記載の発明
では、カードプリンタを通過する前後でカード剛性値が
減少することで、カード自体がもろくなって割れやすく
なることが防止でき、折り曲げ耐久性が良く、プリンタ
搬送性が良い。
【0205】請求項2に記載の発明では、カード剛性値
の減少する割合が3%より少ないと剛性低下の効果がな
く、20%より大きいとカード自体の強度低下が大き
く、耐久性が低下する。
【0206】請求項3に記載の発明では、簡単な構造で
カード加熱が行われ、印字、転写する工程で折り曲げ耐
久性が良く、プリンタ搬送性が良い。
【0207】請求項4に記載の発明では、カードプリン
タを通過するプリンタ通過前のカード内部の接着剤の破
断伸度の値A1と、プリンタ通過後のカード内部の接着
剤の破断伸度の値A2を規定することで、カード断裁加
工時とカード使用時のカードに柔軟性があり、取り扱い
がしやすくなる。
【0208】請求項5に記載の発明では、カード断裁後
の搬送工程でカード剛性値が低下することで、折り曲げ
耐久性が良い。
【0209】請求項6に記載の発明では、印字、転写す
る工程での温度範囲が、60℃以上300℃未満であ
り、印字性、折り曲げ耐久性が良く、さらにプリンタ搬
送性が良い。
【0210】請求項7に記載の発明では、湿気硬化反応
型のホットメルト接着剤を用いることで、熱による収
縮、反り等を抑えることができる。
【0211】請求項8に記載の発明では、硬化後のカー
ド表面強度が低下するといった問題や、バリやヒゲとい
った問題の発生を抑えることができる。
【0212】請求項9に記載の発明では、第1のシート
材と第2のシート材がそりやすいとか、カード表面に感
熱転写による画像形成のための受像層など高温加工に弱
い層が設けられている場合に層がダメージを受けること
がなく、或いは高温で貼り合わせるために第1のシート
材と第2のシート材が熱収縮等を起こし寸法及び貼り合
わせ時の位置精度が低下することを防止できる。
【0213】請求項10に記載の発明では、貼り合わせ
品を枚葉シート状に断裁してカード状に打ち抜くこと
で、取扱が容易で、かつ打ち抜き精度が向上する。
【0214】請求項11に記載の発明では、フォーマッ
ト印刷を施してカード状に打ち抜くことで、取扱が容易
で、かつフォーマット印刷の精度が向上する。
【0215】請求項12に記載の発明では、自動車免許
証等の免許証類、身分証明書、パスポート、外国人登録
証、図書館利用カード、キャッシュカード、クレジット
カード、従業者証、社員証、会員証、医療カード及び学
生証等に用いることができる。
【0216】請求項13に記載の発明では、個人識別情
報を設けた上面に透明保護層を設けることで、個人識別
情報が保護され、耐久性が向上する。
【0217】請求項14に記載の発明では、ICチップ
が顔画像部分と重なる位置に存在しないことで、表面の
平滑性がよくなり、印字性が向上する。
【0218】請求項15に記載の発明では、ICチップ
の周辺部のICカード表面は、平面凹凸性が±10μm
以内であり、表面の平滑性がよくなり、印字性が向上す
る。
【0219】請求項16に記載の発明では、セキュリテ
ィ性に優れることから、データの機密性と偽変造防止性
を高く要求する用途に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ICカードの作成工程の概略構成図である。
【図2】ICカードの貼り合わせ品の画像形成体の断面
図である。
【図3】表シートの第1実施の形態を示す図である。
【図4】表シートの第2実施の形態を示す図である。
【図5】裏シートの第1実施の形態を示す図である。
【図6】裏シートの第2実施の形態を示す図である。
【図7】隠蔽層の印刷模様を示す図である。
【図8】隠蔽層の印刷模様を示す図である。
【図9】ICカード用材料のICモジュールの模式図で
ある。
【図10】IC固定層の模式図である。
【図11】IC固定層の模式図である。
【図12】インレットの構造を示す図である。
【図13】インレットの構造を示す図である。
【図14】表シートの斜視図である。
【図15】裏シートの斜視図である。
【図16】仕上がったICカードの断面図である。
【図17】仕上がったICカードの断面図である。
【図18】仕上がったICカードの平面図である。
【図19】仕上がったICカードの平面図である。
【図20】仕上がったICカードの平面図である。
【図21】仕上がったICカードの平面図である。
【図22】ICカードの作成装置の概略構成図である。
【図23】ICカード基材作成装置を示す構成図であ
る。
【図24】打抜金型装置の全体概略斜視図である。
【図25】打抜金型装置の主要部の正面端面図である。
【図26】カード耐久性を測定する図である。
【符号の説明】
1 第1のシート材 2 第2のシート材 4 ラミネートローラ 10 カード基材供給部 20 情報記録部 70 透明保護層及び/又は光学変化素子転写層付与部
/又は樹脂層付与部 A 第1のシート材供給部 B 第2のシート材供給部 C 接着剤供給部 D 接着剤加熱部 E インレット供給部 F バックローラ部 G 接着剤供給部 H 接着剤加熱部 I 加熱ローラ部 J キャタピラプレス部 K 裁断部 L 打ち抜き部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 KA06 KA26 KA37 KA38 KA45 LA13 LA14 LA27 MA07 MA11 MA19 MB01 MB08 NA08 NA09 PA18 PA19 5B035 AA04 AA08 AA14 BA03 BA05 BB09 BB11 BB12 BC01 CA01 CA03 CA06 CA23

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のシート材と第2のシート材とを、接
    着剤層内にICモジュールを介在して貼り合わせてカー
    ド状にするICカードの製造方法において、 印字、画像転写、硬化箔転写の少なくとも1工程を有す
    るカードプリンタで、印字、転写する工程を有し、 前記カードプリンタを通過する前後でカード剛性値が減
    少することを特徴とするICカードの製造方法。
  2. 【請求項2】前記カード剛性値の減少する割合が3%以
    上20%以下であることを特徴とする請求項1に記載の
    ICカードの製造方法。
  3. 【請求項3】前記印字、転写する工程は、カードホッパ
    ー部でカード加熱が行われることを特徴とする請求項1
    に記載のICカードの製造方法。
  4. 【請求項4】第1のシート材と第2のシート材とを、接
    着剤層内にICモジュールを介在して貼り合わせてカー
    ド状にするICカードの製造方法において、 印字、画像転写、硬化箔転写の少なくとも1工程を有す
    るカードプリンタで印字、転写する工程を有し、 前記カードプリンタを通過するプリンタ通過前の前記カ
    ード内部の前記接着剤の破断伸度の値をA1、プリンタ
    通過後の前記カード内部の前記接着剤の破断伸度の値を
    A2とした時、A1、A2の範囲が、 50<A1<350 かつ A2>2×A1 であることを特徴とするICカードの製造方法。
  5. 【請求項5】第1のシート材と第2のシート材とを、接
    着剤層内にICモジュールを介在して貼り合わせてカー
    ド状にするICカードの製造方法において、 印字、画像転写、硬化箔転写の少なくとも1工程を有す
    るカードプリンタで、印字、転写する工程を有し、 カード断裁後の搬送工程でカード剛性値が低下すること
    を特徴とするICカードの製造方法。
  6. 【請求項6】前記印字、転写する工程での温度範囲が、
    60℃以上300℃未満であることを特徴とする請求項
    1乃至請求項5のいずれか1項に記載のICカードの製
    造方法。
  7. 【請求項7】前記接着剤が、湿気硬化反応型のホットメ
    ルト接着剤であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    5のいずれか1項に記載のICカードの製造方法。
  8. 【請求項8】前記ホットメルト接着剤の120℃におけ
    る粘度が5000mPs以上20000mPs以下であ
    ることを特徴する請求項7に記載のICカードの製造方
    法。
  9. 【請求項9】前記ホットメルト接着剤の溶融温度が40
    ℃以上150℃以下であることを特徴する請求項7に記
    載のICカードの製造方法。
  10. 【請求項10】前記カード状に打ち抜く前に、貼り合わ
    せ品を枚葉シート状に断裁することを特徴とする請求項
    1乃至請求項9のいずれか1項に記載のICカードの製
    造方法。
  11. 【請求項11】前記カード状に打ち抜く前に、フォーマ
    ット印刷を施すことを特徴とする請求項1乃至請求項1
    0のいずれか1項に記載のICカードの製造方法。
  12. 【請求項12】第1のシート材または第2のシート材の
    少なくとも片面に受像層を有し、 昇華熱転写及び/または溶融熱転写方式、またはインク
    ジェット方式による氏名、顔画像を含む個人識別情報を
    設け、 前記第1のシート材または第2のシート材の他の片面に
    筆記可能な筆記層を設けていることを特徴とする請求項
    1乃至請求項11のいずれか1項に記載のICカードの
    製造方法。
  13. 【請求項13】前記氏名、顔画像を含む個人識別情報を
    設けた上面に、透明保護層が設けられ、この透明保護層
    が活性光線硬化樹脂からなることを特徴とする請求項1
    2に記載のICカードの製造方法。
  14. 【請求項14】前記ICモジュールは、ICチップを有
    し、このICチップが顔画像部分と重なる位置に存在し
    ないことを特徴とする請求項12または請求項13に記
    載のICカードの製造方法。
  15. 【請求項15】前記ICチップの周辺部のICカード表
    面は、平面凹凸性が±10μm以内であることを特徴と
    する請求項12乃至請求項14のいずれか1項に記載の
    ICカードの製造方法。
  16. 【請求項16】請求項1乃至請求項15のいずれか1項
    に記載のICカードの製造方法により製造されたICカ
    ードが非接触式であることを特徴とするICカード。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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