JP2003255192A - 双方向光モジュール - Google Patents

双方向光モジュール

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JP2003255192A
JP2003255192A JP2002052364A JP2002052364A JP2003255192A JP 2003255192 A JP2003255192 A JP 2003255192A JP 2002052364 A JP2002052364 A JP 2002052364A JP 2002052364 A JP2002052364 A JP 2002052364A JP 2003255192 A JP2003255192 A JP 2003255192A
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optical fiber
light
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fiber
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JP2002052364A
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Yuji Masuda
雄治 増田
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要最小限の部品点数で結合効率がよく、小
型でしかもアライメントが簡易であり、電気的及び光学
的クロストークの小さい双方向光モジュールを提供する
こと。 【解決手段】 基板1上に、下面に複数の光ファイバ5
と、脚部7を4つ備えたファイバ保持基板2を配設する
とともに、ファイバ保持基板2に設置した各光ファイバ
体6の光入射端6aに対向させた反射鏡を面発光素子3
上部に配置し、モニタ用受光素子4、受信用受光素子5
は基板上に、ファイバ保持基板2上に形成した光素子搭
載溝22ないに設置された光分岐器8,9にて光結合さ
せて成る双方向光モジュールとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,基板上に光ファイ
バ及び発光素子や受光素子等の光素子を配置して、これ
ら光部品を精度よく光学的に結合させることが可能な、
光通信分野で好適に使用される双方向光モジュールに関
する。
【0002】
【従来の技術】現在、CATVや公衆通信の分野におい
て、光ファイバを利用した光通信の実用化が行われてい
る。データ量の増大に伴い、波長1.31μm帯及び
1.55μm帯などの長波長光の信号を用い、1本の光
ファイバを使用して信号を双方向に送り、同時に信号を
送受信できる通信方式(双方向通信方式)が検討されて
いる。この通信方式の利点は光ファイバが1本で済むこ
とである。また、この通信システムに使用される双方向
光モジュールには、空間光学系タイプ、導波路分岐タイ
プ、光ファイバ加工タイプなどがある。
【0003】例えば、図8に示す空間光学系タイプの双
方向光モジュールJ1は、光パッケージ50に、光信号
の入出力用の光ファイバ56と、光信号を分岐させるた
めの光分波器58と、受信用受光素子55と、発光素子
53と及びモニタ用受光素子54を備えてなるものであ
り、さらに光ファイバ56,受信用受光素子55,発光
素子53のそれぞれの直前にレンズ61が設けられてい
る。なお、図中62は光ファイバホルダ、63はレンズ
ホルダ、51はキャンパッケージ型受光モジュール、5
2はキャンパッケージ型発光モジュール、54はモニタ
ー用受光素子、57は光分波器ホルダである。
【0004】上記構成の双方向光モジュールJ1によれ
ば、発光素子53から出射した光信号59は光分波器5
8を通過して光ファイバ56へ入射され、光ファイバ5
6側から導入された光信号60は光分波器58で反射さ
れ受光素子55で受光される。
【0005】また、図9に示す導波路分岐タイプの双方
向光モジュールJ2は、光パッケージ65内にY分岐光
導波路66が形成された基板67と、その基板67上に
光信号を送受信するための発光素子73,受信用受光素
子75と、光信号を分岐するための光分波器78と、光
ファイバ76とを備えてなるものである。なお、図中7
0は光分波器搭載用溝、71は発光素子搭載用電極、7
4はそれぞれボンディングワイヤ、72は受光素子駆動
用電極、79はリード端子である。
【0006】上記構成の双方向光モジュールJ2によれ
ば、発光素子73から出射された光信号は、まず直前の
光導波路を通って、光分波器78を通過して光導波路6
6を通り光ファイバ76へ入射される。一方、光ファイ
バ76側から導入された光信号は光導波路66に入射さ
れ、光分波器78にて反射され受光素子75で受光され
る。
【0007】また、図10に示す光ファイバ加工タイプ
の双方向光モジュールJ3は、光パッケージ80内に、
支持基板81と、光信号を入出力させるための光ファイ
バ86と、光信号を分岐させるための光分波器88と、
受光素子85と、発光素子83とを備えてなるものであ
り、支持基板81には光ファイバ搭載用溝87、及び光
分波器搭載用斜め溝89が備えられている。
【0008】上記双方向光モジュールJ3によれば、発
光素子83から出射された光信号λ1は光ファイバ86
に入射され、支持基板81に形成された光分波器搭載用
斜め溝89に挿入された光分波器88を通過して光ファ
イバ86から出射される。一方、光ファイバ86側より
導入された光信号λ2は光分波器88で反射され受光素
子85で受光される。
【0009】これらは主に加入者系と呼ばれる領域での
実用化が目標とされており、高結合効率化、小型化、低
価格化等の要求がされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示すような双方向光モジュールJ1では、実装方法とし
て半導体レーザ等の発光素子53を発光させて、結合用
のレンズ61や伝送用の光ファイバ56の位置決めを行
ない、最大結合効率が得られる位置で、レンズ61や光
ファイバ56をYAG溶接等の接合方法を用いて固定す
る。いわゆるアクティブアライメントと称する方法を利
用してきた。この実装方法の特徴は、高結合効率と高信
頼性が得られることであるが、反面、組み立て作業が煩
雑となるという問題点があった。特に、特定波長の光の
みを透過させる目的で、波長フィルター等の光学素子5
8を挿入する場合は、さらに調芯箇所が多くなるため、
工程がいっそう複雑になり、組み立て時間も長く、光モ
ジュールが大型化し、その結果コストも多大となる。
【0011】また、図9に示すような双方向光モジュー
ルJ2では、導波路基板67上に発光素子73、受光素
子75を実装する場合、送信側から受信側へ電気信号が
基板を伝わってしまう、いわゆる電気的クロストークを
抑制することが困難であった。通常、送信側では発光素
子73を駆動するために数10mAの電流を流して電気
信号を送るのに対し、受信側では受光素子74にμAオ
ーダー以下の小さな電流の電気信号を受信する。このた
め、電気的クロストークを防ぐためには、基板を流れる
電気信号の電流を数10nAオーダーに抑える必要があ
る。
【0012】そして、光ファイバ76から光導波路66
に入射した受信信号光は光分波器78を通過して、再び
光導波路66に入射することになるが、この時、光導波
路間には集光効果が考慮されておらず出射した光は発散
するため、この時の光導波路66への結合効率は低く、
大きな結合損失が生じる。そのため、できる限り、光導
波路間の間隔を狭くしなければならず、光分波器78の
厚みに近づけるように溝加工を行う必要があった。ま
た、搭載溝の溝幅が光分波器78の厚みに近いため、光
分波器78の挿入が困難であった。
【0013】さらに、図10に示すような従来の双方向
光モジュールJ3では、斜め溝89に挿入した光分波器
88にて反射した信号光λ2を光ファイバ86の上方に
配置した受光素子85にて受信するため、光ファイバ8
6を定位置に埋め込み、発光素子83と調心して結合さ
せ、かつ受光素子85を光ファイバ86の上を跨いで配
置して十分な感度を得ることは難しく、しかも光分波器
88で反射した信号光λ2以外の光ファイバ86から漏
れ出る光を受光してしまうという光学的クロストークの
問題があった。加えて、光ファイバ86から出射した送
信信号光λ1は光分波器88を通過して、再び光ファイ
バ86に入射することになるが、この時、光ファイバ間
には集光効果が考慮されておらず出射した光は発散する
ため、光ファイバ86への結合効率は低く、大きな結合
損失が生じる。そのため、できる限り、光ファイバ間の
間隔を狭くすることが必要で、光分波器88の厚みに近
づけるように斜め溝89の加工を工夫する必要があっ
た。また、斜め溝89を加工するために基板を傾けた
り、ダイシングブレードを斜めにするなどの工夫をする
必要があった。光分波器88の厚みに近づけるように溝
加工を行う必要があった。また、斜め溝89の溝幅が光
分波器88の厚みに近いため、光分波器88の挿入が困
難であった。
【0014】そこで本発明では、必要最小限の部品点数
で結合効率がよく、小型でしかもアライメントが簡易で
あり、電気的及び光学的クロストークの小さい双方向光
モジュールを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、本発明の双方向光モジュールは、基板上に、下面
に光ファイバ体を保持し且つ脚部を備えたファイバ保持
基板と、前記光ファイバ体の一端部に光結合させる発信
用の面発光素子と、該面発光素子の出射光を監視するモ
ニタ用受光素子と、外部からの入射光を受信する受信用
受光素子とを配設し、前記ファイバ保持基板に形成した
反射面により前記面発光素子からの出射光を前記光ファ
イバ体の一端部に入射させた後に他端部から外部へ出射
させるとともに、前記光ファイバ体の他端部へ入射され
た外部からの入射光を前記受信用受光素子で受信するよ
うに成した双方向光モジュールであって、前記光ファイ
バ体は、前記面発光素子からの出射光を入射させる第1
光ファイバと、外部に光を出射させ且つ外部からの光を
入射させる第2光ファイバとが、光分岐手段を介して光
接続されるように成し、且つ該光分岐手段から分岐され
た光を前記モニタ用受光素子及び前記受信用受光素子で
受光するように成したことを特徴とする。
【0016】また、前記第1光ファイバは、前記面発光
素子からの出射光が入射される第1シングルモード光フ
ァイバ、第1グレーテッドインデックスマルチモード光
ファイバ、及び第1コアレス光ファイバが順次接続され
て成り、かつ前記第2光ファイバは、前記光分岐手段に
光接続される第2コアレス光ファイバ、第2グレーテッ
ドインデックスマルチモード光ファイバ、及び第2シン
グルモード光ファイバが順次接続されて成ることを特徴
とする。
【0017】また、前記光分岐手段は光出力分岐器及び
波長分波器から成り、前記光出力分岐器からの分岐光を
モニタ用受光素子で受光し、前記波長分波器からの分岐
光を前記受信用受光素子で受光するように成したことを
特徴とする。
【0018】また、前記ファイバ保持基板は単結晶シリ
コンから成るとともに、該基板の主面は(100)面を
[110]方向に7.7°〜11.7°の範囲で傾斜さ
せた面、またはその面と等価な面であることを特徴とす
る請求項1に記載の双方向光モジュール。
【0019】また、前記面発光素子、前記モニタ用受光
素子、及び前記受信用受光素子は、前記基板上に形成さ
れた電気配線上に配設されているとともに、前記ファイ
バ保持基板の脚部と前記基板との間に前記電気配線と同
一材料の設置用パッドが形成されていることを特徴とす
る請求項1に記載の双方向光モジュール。
【0020】また、前記面発光素子の出射光が入射され
る第1シングルモード光ファイバの先端部が球面状に形
成されていることを特徴とする請求項2に記載の双方向
光モジュール。
【0021】さらに、前記ファイバ保持基板の下面に設
けた前記光ファイバを配設するための溝、及び前記ファ
イバ保持基板の脚部が異方性エッチングにより形成され
たことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る双方向光モジ
ュールの実施形態を模式的に図示した図面に基づき詳細
に説明する。
【0023】まず、本発明の双方向光モジュールの全体
構成について説明する。図1及び図2に示すように、本
発明の光モジュールM1は、基板1上に、下面に光ファ
イバ体6(第1光ファイバ6A,光分岐手段、第2光フ
ァイバ6B)と、脚部7を4つ備えたファイバ保持基板
2を配設するとともに、ファイバ保持基板2に反射面2
aを面発光素子3の発光点の上部に形成している。
【0024】ここで、光ファイバ体6は、面発光素子3
からの出射光を入射させる第1光ファイバ6Aと、外部
に光を出射させ且つ外部からの光を入射させる第2光フ
ァイバ6Bとを、光分岐手段(光分波器8、9)を介し
て光接続されるように成し、この光分岐手段からの分岐
光をモニタ用受光素子4及び受信用受光素子5で受光す
るように成している。
【0025】第1光ファイバ6Aは、面発光素子3から
の出射光が入射される第1シングルモード光ファイバ、
第1グレーテッドインデックスマルチモード光ファイ
バ、及び第1コアレス光ファイバが順次縦列に接続され
て成る。また、第2光ファイバ6Bは、光分波手段に光
接続される第2コアレス光ファイバ、第2グレーテッド
インデックスマルチモード光ファイバ、及び第2シング
ルモード光ファイバが順次縦列に接続されて成る。
【0026】ここで、グレーテッドインデックスマルチ
モード光ファイバは、光ファイバの中心軸から徐々に屈
折率が下がる軸対称の屈折率分布を持つ光ファイバであ
る。ほとんどのグレーテッドインデックスマルチモード
光ファイバはほぼ2乗の屈折率分布を持ちレンズ効果を
有するため、好適な屈折率分布のグレーテッドインデッ
クスマルチモード光ファイバを好適な長さで用いれば結
合光学系を構成することができる。
【0027】グレーテッドインデックスマルチモード光
ファイバ端面に点光源がある場合に、コリメート光にす
る条件は、グレーテッドインデックスマルチモード光フ
ァイバの長さが四分の一周期になる長さ(光線の挙動の
周期に対応させてピッチ(P)で表すとP=0.25)
であるが、実際に結合効率が最も高いのは、端面が対向
するグレーテッドインデックスマルチモード光ファイバ
からのビームウェストの位置が一致するときである。
【0028】P=0.25におけるビームウェストの位
置は、グレーテッドインデックスマルチモード光ファイ
バの出射端面に位置することになり、グレーテッドイン
デックスマルチモード光ファイバ間に光学素子を挿入す
る場合は、ビームウェストの位置は一致しない。そのた
め、グレーテッドインデックスマルチモード光ファイバ
の出射端面から離れた位置にビームウェストを形成する
ためには、四分の一周期になる長さよりも長く(P>
0.25)なる条件が必要になる。
【0029】そこで、コアレス光ファイバの長さは、2
つのグレーテッドインデックスマルチモード光ファイバ
によるビームスポットが中央で一致するように調整して
から、コアレス光ファイバを接続することによって予め
焦点距離を厳密に調整することができ、もともと一本の
光ファイバであるので、これを分断した場合であって
も、光ファイバ間の軸ズレを防止することができる。
【0030】以上のことから、シングルモード光ファイ
バ同士を対向させた場合よりも結合効率が良く、また、
光分波器8、9を搭載するための溝21を斜めに加工す
る必要がなくなり、加工が容易になると同時に、この溝
への光分波器8、9の挿入も容易になる。
【0031】また、光ファイバ体6の光入射端が球面状
に形成されており、この光入射端が前記ファイバ保持基
板2上に形成した反射面2aに対面している。さらに、
面発光素子3が基板1上に形成された電気配線11上に
配設されているとともに、ファイバ保持基板2の脚部7
と基板1との間に電気配線11と同一材料の設置用パッ
ド(13、15)が形成されている。
【0032】また、図4に示すように、脚部7の高さは
ファイバ保持基板2上に形成した台形溝21に配設した
光ファイバ体6の表面高さより高くするようにしてい
る。
【0033】次に、図3に示す基板1の主面における配
線の様子について詳しく説明する。基板1の主面上には
面発光素子3を駆動するための電気配線11とモニタ用
受光素子4および受信用受光素子5を駆動するための電
気配線12、及びファイバ保持基板2の設置用パッド1
3を同一材料で形成する。さらに、Au−Sn合金等の
はんだ14をこれらパターン上に形成する。
【0034】ここで、基板1の材質はセラミックス、ガ
ラス等のように絶縁性を有し、且つはんだ14の溶融温
度に耐性があれば良い。また、電気配線11、12及び
設置用パッド13については単層、多層どちらでもかま
わないが、表層がAu等の耐腐食性に優れた材料である
ことが望ましい。
【0035】基板1の中央部に形成したはんだ14上に
は、図2に示すように、面発光素子3とモニタ用受光素
子4および受信用受光素子5を設置し、ボンディングワ
イヤ(不図示)にて電気配線11、12との電気的接続
を行う。
【0036】ファイバ保持基板2は、図5、及び図6
(a−1),(a−2)に示すように、まず(100)
面を[110]方向に7.7°〜11.7°(最適には
9.7°)傾斜させた面、またはその面と等価な面を表
面とするシリコン単結晶から成る基板(またはウエハ
W)2上に、KOH等アルカリ溶液に耐性のあるエッチ
ングマスク膜を形成した後、長手方向を[110]方向
またはその方向と等価な方向とする長方形のパターンを
形成し、KOH水溶液等のアルカリ溶液に浸漬させ異方
性エッチングにより光ファイバ設置用溝21を形成す
る。
【0037】そして、光ファイバ設置用溝21を形成し
た後に、エッチングマスクを除去し、再度全面にエッチ
ングマスクを形成する。次に、図6(b−1),(b−
2)に示すように、光ファイバ設置用溝21を形成した
基板2と脚部7を形成するシリコン基板とをウエハボン
ディング技術を用いて貼り付ける。貼り付ける面は、前
記光ファイバ設置用溝21が存在する側の表面と脚部7
を形成する側の表面である。
【0038】次に、図6(c−1),(c−2)に示す
ように、KOH等のアルカリ水溶液に浸漬させ異方性エ
ッチングし、光ファイバ設置用溝21を露出させ、脚部
7の表面に電気配線11と同一の材料から成る設置用パ
ッド15を形成する。
【0039】また、同時に台形溝21の斜面にも電気配
線11と同一の材料から成る反射鏡31を形成する。
【0040】次に、図7(a−1),(a−2)に示す
ように、第1シングルモード光ファイバ、第1グレーテ
ッドインデックスマルチモード光ファイバ、コアレス光
ファイバ、第2グレーテッドインデックスマルチモード
光ファイバ、及び第2シングルモード光ファイバが順次
接続され、かつ第1シングルモード光ファイバの先端が
球状加工されてなる光ファイバ体6を、その先端がファ
イバ保持基板2に形成した反射面2aに対向するように
設置する。
【0041】次に、図7(b−1),(b−2)に示す
ように、コアレス光ファイバを2つに分割するととも
に、ファイバ保持基板2上に光学素子設置用溝22を形
成する。
【0042】最後に、図7(c−1),(c−2)に示
すように、前記光学設置用溝22に波長分波器8、光出
力分岐器9を挿入する。
【0043】以上のように、まず基板1上に光ファイバ
体6を設置する台形溝21をシリコンの異方性エッチン
グを用いて形成し、次に、脚部7の高さと同じ厚みのシ
リコン基板を貼り付け、最後に、貼り付けたシリコン基
板を異方性エッチングにより光ファイバ体6を設置する
台形溝21が全部露出するまでエッチングして所望のフ
ァイバ保持基板2を作製することができる。
【0044】光ファイバ体6は、その先端を球状に加工
が施されており、ファイバ保持基板2に設置するときに
光ファイバ体6の球状加工された端面はファイバ保持基
板2上に形成した反射面2aに対向するように設置す
る。
【0045】最後に、光モジュールとして組み立て工程
として、最初に基板1上に面発光素子3及びモニタ用受
光素子4および受信用受光素子5を配設し、各素子を駆
動用電極11、12とワイヤボンディングにより電気的
接続を行い、次に光ファイバ体6及び波長分波器8、光
出力分岐器9を設置したファイバ保持基板2を設置す
る。
【0046】かくして、本発明の双方向光モジュールに
よれば、図4に示すように、脚部7の高さはファイバ保
持基板2上に形成した台形溝21に配設した光ファイバ
体6の表面高さより高くしていることにより、ファイバ
保持基板2を基板1上に実装した際に、基板1に配設し
た面発光素子3の電気配線11と光ファイバ体6とを非
接触にすることができる。これにより、光ファイバ体6
の光軸ずれを極力防止することにより、面発光素子3と
光ファイバ体6の入射端との優れた光結合を実現するこ
とができる。
【0047】また、ファイバ保持基板2の脚部7の先端
を平面にし、さらに、この脚部7と基板1との間に電気
配線11と同一材料の設置用パッドを介在させたことに
より、これを実装する基板1への接着面積を広くするこ
とができ、ファイバ保持基板2を安定してかつ堅固(接
着強度良好に)に基板に配設することができ、これによ
っても、面発光素子3と光ファイバ体6との優れた光結
合を実現させることができる。
【0048】また、ファイバ保持基板2に基板1面に対
して45°の反射鏡23を形成することにより、基板1
に対して垂直に出射された光を光ファイバ体6の光入射
端より90°の方向へ転換させることが可能になり、ま
た光ファイバ体6の光入射端を球状に形成することによ
り、高効率な光結合をすることが可能となり、小型で低
背な光モジュールを提供できる。
【0049】さらに、ファイバ保持基板2の光ファイバ
体6を配設する台形溝21及び脚部7を異方性エッチン
グにより形成することにより、精度良くかつ迅速・簡便
に作製を行うことが可能となる。そして、脚部7の形成
は、光ファイバ体6を設置する台形溝21を(100)
面を[110]方向に7.7°〜11.7°傾斜させた
面(最適には9.74°)、またはその面と等価面な面
を表面とするシリコン基板2上に形成し、前記台形溝2
1を形成した面にウエハボンディング技術を用いてシリ
コン基板を貼りつけることにより、脚部7の高さを均一
にすることが可能となる。また、これらの作製はウエハ
プロセスの工程で行うことができ生産性が良好となる、
【0050】
【実施例】次に、本発明をより具体化した双方向光モジ
ュールについて説明する。
【0051】基板1の作製には単結晶のシリコン基板を
熱酸化し、表面に酸化膜による絶縁層を設け表面上に、
電気配線11、12及び設置用パッド13を上層/下層
の順でAu/Pt/Tiにて形成した。
【0052】また、電気配線11、12上の面発光素子
3実装部、モニタ用受光素子4実装部、受信用受光素子
5実装部及び設置用パッド13上にはAu−Sn合金は
んだ14を形成した。
【0053】次に、ファイバ保持基板2の作製には、
(100)面を[110]方向に9.7°傾斜させた面
を表面とするシリコン基板上にKOH水溶液に耐性のあ
るエッチングマスク膜としてシリコン窒化膜を形成した
後、長手方向を<110>方向とする長方形のパターン
をアレイ状に形成し、48重量%のKOH水溶液に浸漬
させ異方性エッチングにより光ファイバ設置用溝21を
形成した。
【0054】光ファイバ設置用溝21を形成した後に前
記エッチングマスクを除去し、再度全面にシリコン窒化
膜によるエッチングマスクを形成した。次に上述の前記
光ファイバ設置用溝21を形成するのと同様に(10
0)面を[110]方向に9.7°傾斜させた面を表面
とするシリコン基板にエッチングマスクを脚部7の形状
になるようにエッチングパターンを形成した後、光ファ
イバ設置用溝21を形成したシリコン基板2と前記脚部
7を形成するシリコン基板とをウエハボンディング技術
を用いて貼り付けた。
【0055】貼り付ける面は前記光ファイバ設置用溝2
1が有る表面と前記脚部7を形成する側の表面とした。
次に、48重量%のKOH水溶液に浸漬させ異方性エッ
チングを行い光ファイバ設置用溝21を露出させた。次
に、脚部7表面に設置用パッド15を形成した。次に、
先端に集光機能を有する用に球状加工した第1シングル
モード光ファイバ(長さ4.6mm)と、その反対の端
部に第1グレーテッドインデックスマルチモード光ファ
イバ(長さ0.78mm)、さらにその端部にコアレス
光ファイバ(長さ1.6mm)、その端部に第2グレー
テッドインデックスマルチモード光ファイバ(長さ0.
78mm)、さらにその端部に第2シングルモード光フ
ァイバ(長さ1m)が順番に接続された光ファイバ体6
を搭載した。光ファイバ体6の先端はファイバ保持基板
2に設置するときにファイバ保持基板2上に形成された
反射鏡31に対向するように設置した。
【0056】次に、コアレス光ファイバを2つに分断す
るとともに、光学素子設置用溝22を形成した。すなわ
ち、光ファイバ体6を光ファイバ6A、6Bにし、分断
された第1コアレス光ファイバと第2コアレス光ファイ
バの端面が、光学素子設置用溝22をはさんで互いに対
向した状態になるように、光学素子設置用溝22をダイ
シング等で形成した。そして、この光学素子設置用溝2
2に、光波長分波器8及び光出力分岐器9を光学用接着
剤を用い固定した。
【0057】次に、光モジュールとしての作製の手順と
して、最初に、基板1上のはんだ14上に面発光素子
3、モニタ用受光素子5及び受信用受光素子6を設置
し、ボンディングワイヤ41にて電気的接続を行った。
【0058】最後に、光ファイバ体6を設置したファイ
バ保持基板2を基板1上に形成したファイバ保持基板用
設置パッド13とファイバ保持基板2に形成した脚部7
表面の設置用パッド15をファイバ保持基板設置用パッ
ド13上に形成したはんだ14を介して設置した。
【0059】かくして、光ファイバ体6の光軸ずれを極
力防止し、面発光素子3と光ファイバ体6の入射端との
優れた光結合を実現し、小型で低背な双方向光モジュー
ルを生産性良好に提供できた。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の双方向光
モジュールによれば、脚部を備えたファイバ保持基板に
形成した反射面により、基板上に設置した面発光素子か
らの出射光を90°方向転換し効率よく光結合すること
ができ、各光ファイバ途中に光分岐器を設置し、出射光
の一部を面発光素子の出射光をモニタするようにモニタ
用受光素子を配置したので、基板に光ファイバを搭載す
るためには必要最低限のスペースになる。これにより、
基板上に新たな電気配線を形成するスペースを確保する
ことができ、設計の自由度の大きい双方向光モジュール
を提供できる。
【0061】また特に、請求項2の双方向光モジュール
によれば、第1光ファイバを構成する各光ファイバは、
面発光素子からの出射光が入射される第1シングルモー
ド光ファイバ、第1グレーテッドインデックスマルチモ
ード光ファイバ、及び第1コアレス光ファイバが順次接
続されて成り、かつ第2光ファイバを構成する各光ファ
イバは、光分岐手段に光接続される第2コアレス光ファ
イバ、第2グレーテッドインデックスマルチモード光フ
ァイバ、及び第2シングルモード光ファイバが順次接続
されて成るので、面発光素子からの光を損失なく外部へ
伝送させることができる。
【0062】また、請求項3の双方向光モジュールによ
れば、小型で低背化が実現した優れた双方向光モジュー
ルを提供できる。
【0063】また、請求項5の双方向光モジュールによ
れば、面発光素子、モニタ用受光素子及び受信用受光素
子は基板上に形成された電気配線上に配設されていると
ともに、ファイバ保持基板の脚部と基板との間に電気配
線と同一材料の設置用パッドが形成されているので、フ
ァイバ保持基板を堅固(接着強度良好に)に基板に配設
することができる。
【0064】さらに、請求項7に記載の双方向光モジュ
ールによれば、ファイバ保持基板の下面に設けた光ファ
イバを配設するための溝、及びファイバ保持基板の脚部
が異方性エッチングにより形成されるので、ファイバ保
持基板を精度良くかつ迅速・簡便に作製を行うことが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る双方向光モジュールを模式的に説
明する斜視図である。
【図2】本発明に係る双方向光モジュールを模式的に説
明する図であり、(a)は上面図、(b)は正面図、
(c)は側面図である。
【図3】本発明に係る双方向光モジュールに用いられる
基板の主面の様子を模式的に説明する図であり、(a)
は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図4】本発明に係る双方向光モジュールに用いられる
ファイバ保持基板を下面側からみた様子を模式的に説明
する図であり、(a)は平面図、(c)は正面図であ
る。
【図5】本発明に係る双方向光モジュールに使用される
ウエハの斜視図である。
【図6】本発明に係る双方向光モジュールに用いられる
ファイバ保持基板の製造工程を模式的に示した断面図で
あり、(a−1)〜(c−1)は側面図、(a−2)〜
(c−2)は正面図である。
【図7】本発明に係る双方向光モジュールに用いられる
ファイバ保持基板の製造工程を模式的に示した断面図で
あり、(a−1)〜(c−1)は側面図、(a−2)〜
(c−2)は正面図である。
【図8】双方向光モジュールの従来例を示す断面図であ
る。
【図9】双方向光モジュールの他の従来例を示す平面図
である。
【図10】双方向光モジュールのさらに他の従来例を示
す断面図である。
【符号の説明】
1:基板 2:ファイバ保持基板 3:面発光素子 4:モニタ用受光素子 5:受信用受光素子 6:光ファイバ 6A:第1光ファイバ 6B:第2光ファイバ 6a:先端に集光機能を有する第1シングルモード光フ
ァイバ 6b:第1グレーテッドインデックスマルチモード光フ
ァイバ 6c:第1コアレス光ファイバ 6d:第2コアレス光ファイバ 6e:第2グレーテッドインデックスマルチモード光フ
ァイバ 6f:第2シングルモード光ファイバ 7:脚部 8:光波長分波器(光分岐手段) 9:光出力分岐器(光分岐手段) 11:電気配線 12:電気配線 13:ファイバ保持基板設置用パッド 14:はんだ 15:設置用パッド 21:光ファイバ設置用溝 22:光学素子設置用溝 M1:双方向光モジュール

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、下面に光ファイバ体を保持し
    且つ脚部を備えたファイバ保持基板と、面発光素子と、
    該面発光素子の出射光を監視するモニタ用受光素子と、
    外部からの入射光を受信する受信用受光素子とを配設
    し、前記ファイバ保持基板に形成した反射面により前記
    面発光素子からの出射光を前記光ファイバ体の一端部に
    入射させた後に他端部から外部へ出射させるとともに、
    前記光ファイバ体の他端部へ入射された外部からの入射
    光を前記受信用受光素子で受信するように成した双方向
    光モジュールであって、前記光ファイバ体は、前記面発
    光素子からの出射光を入射させる第1光ファイバと、外
    部に光を出射させ且つ外部からの光を入射させる第2光
    ファイバとを、光分岐手段を介して光接続されるように
    成し、且つ該光分岐手段からの分岐光を前記モニタ用受
    光素子及び前記受信用受光素子で受光するようにしたこ
    とを特徴とする双方向光モジュール。
  2. 【請求項2】 前記第1光ファイバは、前記面発光素子
    からの出射光が入射される第1シングルモード光ファイ
    バ、第1グレーテッドインデックスマルチモード光ファ
    イバ、及び第1コアレス光ファイバが順次接続されて成
    り、かつ前記第2光ファイバは、前記光分岐手段に光接
    続される第2コアレス光ファイバ、第2グレーテッドイ
    ンデックスマルチモード光ファイバ、及び第2シングル
    モード光ファイバが順次接続されて成ることを特徴とす
    る双方向光モジュール。
  3. 【請求項3】 前記光分岐手段は光出力分岐器及び波長
    分波器から成り、前記光出力分岐器からの分岐光をモニ
    タ用受光素子で受光し、前記波長分波器からの分岐光を
    前記受信用受光素子で受光するように成したことを特徴
    とする双方向光モジュール。
  4. 【請求項4】 前記ファイバ保持基板は単結晶シリコン
    から成るとともに、該基板の主面は(100)面を[1
    10]方向に7.7°〜11.7°の範囲で傾斜させた
    面、またはその面と等価な面であることを特徴とする請
    求項1に記載の双方向光モジュール。
  5. 【請求項5】 前記面発光素子、前記モニタ用受光素
    子、及び前記受信用受光素子は、前記基板上に形成され
    た電気配線上に配設されているとともに、前記ファイバ
    保持基板の脚部と前記基板との間に前記電気配線と同一
    材料の設置用パッドが形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の双方向光モジュール。
  6. 【請求項6】 前記面発光素子の出射光が入射される第
    1シングルモード光ファイバの先端部が球面状に形成さ
    れていることを特徴とする請求項2に記載の双方向光モ
    ジュール。
  7. 【請求項7】 前記ファイバ保持基板の下面に設けた前
    記光ファイバを配設するための溝、及び前記ファイバ保
    持基板の脚部が異方性エッチングにより形成されたこと
    を特徴とする請求項1に記載の双方向光モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013025113A (ja) * 2011-07-21 2013-02-04 Citizen Holdings Co Ltd 光モジュール

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