JP2003254979A - 自動分析装置 - Google Patents

自動分析装置

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JP2003254979A
JP2003254979A JP2002052561A JP2002052561A JP2003254979A JP 2003254979 A JP2003254979 A JP 2003254979A JP 2002052561 A JP2002052561 A JP 2002052561A JP 2002052561 A JP2002052561 A JP 2002052561A JP 2003254979 A JP2003254979 A JP 2003254979A
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亘  重範
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克宏 神原
Hiroyasu Uchida
裕康 内田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動分析装置において、非接触攪拌を実現する
ための超音波発生源のもつ個々の電気的特性のばらつき
によらず、人手による調整作業なしで一定の強度の超音
波を発生させ、使用する超音波発生源の違いによる分析
結果の差異を生じさせないことと、超音波による攪拌を
行ううえで、超音波発生源の劣化等による発生超音波の
強度不足の検出や、不要時の超音波出力有無の検出、お
よび攪拌状態の良否を検出し、自動分析装置の信頼性を
高める。 【解決手段】超音波発生源への印加波形を検出し、検出
した波形を用いて制御を行うために、超音波発生源への
印加波形を検出する印加波形検出部を攪拌部に設置す
る。また、超音波攪拌を行ううえで、超音波の強度不
足,不要時の超音波出力の有無,攪拌状態の良否を検出
するためにも印加波形検出部を攪拌部に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試薬等を使用して
分析対象である検体の成分分析を行う分析部と、検体と
試薬等攪拌する攪拌部と、分析部,攪拌部等を統括制御
する制御部等を備えた自動分析装置において、超音波発
生源を音源とし、超音波による振動,音響流動,音響放
射圧等を利用して試薬等と検体の攪拌を行う機能を備え
た自動分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動分析装置の攪拌部では、反応
容器中に直接ヘラ状の攪拌棒等を入れ、回転または、往
復運動させることにより検体と試薬等の混合,攪拌を行
う方法が一般的であった。しかし、攪拌棒の洗浄が十分
に行えない場合には、攪拌棒に付着した試薬または検体
が、次の分析結果に影響を与えるキャリーオーバーと言
われる現象が起こる可能性があったため、超音波による
攪拌が提案されてきている。
【0003】超音波を用いた攪拌は、キャリーオーバー
の問題が生じないというメリットをもつ一方、被攪拌物
への照射条件をうまく調整しないと、充分な攪拌ができ
ない恐れがあったため、照射条件を調整するための各種
方法が提案されている。例えば、特開2001−124
784号公報には、発生した超音波の強度を測定するセ
ンサを設置し、センサ出力に応じて超音波発生源の発生
する周波数を変化させることにより、一定の強度の超音
波出力が得られるようにして、常に均一な攪拌が実行で
きるような技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】超音波発生源とは別体
に超音波センサを設けることは、機構の複雑化による信
頼性低下やコストの上昇が懸念される。
【0005】超音波による攪拌を効率的に行おうとする
場合、超音波の照射される領域に反射材を設置すること
もあることから、外部センサを設置することが不可能と
なる場合が生じる。
【0006】また、超音波の放射圧や超音波により誘起
される流速を測定する外部センサでは有効測定領域や角
度,音源からの距離等の物理的条件に左右されやすく、
高い位置精度が要求される。
【0007】温度センサ等も超音波照射エネルギーを測
定する上では有効であるが、応答速度が遅いため攪拌状
態のモニタとしては不十分である。
【0008】さらに、複数の電極を使用し、超音波の照
射位置が変更されるシステムでは、センサ位置も変化さ
せるか、電極毎にセンサを設ける必要があるためコスト
が上昇する。
【0009】本発明の目的は、簡単な構成で一定の強度
の超音波出力が得られるような攪拌機構を備える自動分
析装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は以下の通りである。
【0011】試薬と分析対象である検体を反応させて検
体の成分分析を行う分析部と、超音波発生源を音源とし
て超音波を発生させる超音波発生源と、超音波発生源を
駆動する駆動回路とを備えた攪拌部と、を備えた自動分
析装置において、更に、超音波発生源から発生した超音
波の波形を検出する波形検出部と、該波形検出部からの
検出波形に基づいて、前記駆動回路を制御する制御部を
備えており、該波形検出部は前記超音波発生源または前
記駆動回路と一体で形成されている自動分析装置。
【0012】すなわち、波形検出部は従来のように超音
波発生源または駆動回路と別体、例えば被攪拌物が収容
される反応容器の表面や、照射された超音波が被攪拌物
を透過して到達する部位に設置するものではなく、超音
波発生源または駆動回路と一体で設けるものである。こ
れにより、構成が簡単になるとともに、超音波発生源毎
に必要になる駆動周波数および駆動電圧の調整作業を簡
素化することができる。超音波発生源から発生する波形
を検出する波形検出部から得られた信号により、超音波
発生源を駆動する駆動波形を変化させ、発生する超音波
の強度を変化し、攪拌状態を変化させる機能を付加した
攪拌部を備える。
【0013】
【発明の実施の形態】自動分析装置の攪拌部において超
音波を用いることは、検体や試薬等に非接触で攪拌が行
え、他の検体や試薬等を汚染しないことと、攪拌棒が不
要なため、反応容器を小型化でき、検体、および試薬の
量を少なくすることができる利点があるが、超音波発生
源に超音波を発生させ、超音波によって攪拌を行おうと
する場合、検体と試薬の攪拌に十分な超音波の音圧を発
生させるには、音源を構成する要素である圧電素子電極
に、変位が最大になる機械的共振周波数で十分な変位量
を発生させる電圧振幅を持った電力を供給する必要があ
り、超音波発生源の特性のばらつきで共振周波数が異な
ることを考慮すると、同一の振幅,周波数の電力供給を
行って超音波発生源を駆動しても、発生する超音波の音
圧強度が異なり、攪拌状態に差が生じることが考えられ
る。
【0014】共振周波数のばらつきは、共振周波数が存
在すると推定される範囲内で、周波数をスイープするこ
とにより吸収することができるが、電圧に関しては、複
数の超音波発生源を同時に駆動しようとする場合、総負
荷としてインピーダンスの低下および隣接電極との相互
作用により、駆動波形が変化し、発生する超音波の強度
が変化することがある。
【0015】また、装置に搭載した後、超音波発生源に
後天的に発生した傷,脱分極,音源表面への付着物等に
より超音波発生源の特性が変化することも考えられる。
【0016】更に超音波攪拌実行中においても、攪拌対
象の入った容器内に気泡が張り付き、音響放射圧により
生起される旋回流を阻害することにより駆動波形が変化
するとともに、攪拌状態が変化することがある。
【0017】本発明の目的は、超音波攪拌に使用する超
音波発生源の違いによらず分析結果の信頼性を高め、煩
雑な調整作業を軽減することと、超音波による攪拌を行
ううえで攪拌状態を検出し、自動分析装置の信頼性を高
めることにある。
【0018】以下本発明を実施例により詳細に説明す
る。
【0019】(実施例1)図1は、本発明による自動分
析装置における一実施例の概略構成図である。
【0020】図1において、自動分析装置101は、制
御部102,格納部103,分析部104,攪拌部10
5により構成されている。
【0021】制御部102は、各部の詳細な動作制御を
行う電子回路や記憶装置により各部の動作を制御する。
【0022】格納部103は、検体106を入れた検体
格納部107と試薬109を入れた試薬格納部114か
ら構成されている。
【0023】分析部104は、分析部の反応容器108
中で、検体106と試薬109が反応させたものに光源
117から光を透過させ、分光器118で組成分析を行
う。
【0024】攪拌部105は、検体格納部107から反
応容器108に吐出された検体と、試薬格納部114か
ら反応容器108に吐出された試薬109を、圧電素子
110で発生した超音波111により攪拌を行う。
【0025】攪拌部105と分析部104にある反応容
器108は、反応槽112にためられた水を代表とする
保温媒体113に浸っており、一定の温度に保たれてい
る。
【0026】また、これら複数の反応容器108は、反
応ディスク115上に配置され、反応ディスクモータ1
16を制御部102で制御することにより、反応ディス
ク115と共に回転又は移動し、攪拌部105と分光器
118との間を行き来する。
【0027】図2は、攪拌部の概略構成図である。
【0028】攪拌部105の圧電素子110への印加波
形を検出できる印加波形検出部119として、同一圧電素
子内に設けた電極を使用する。
【0029】攪拌部105は、制御部102で設定され
た駆動条件で駆動回路120を制御し、圧電素子110
を駆動して超音波111を照射する。
【0030】圧電素子110は反応槽112に取り付け
られており、保温媒体113としての水を超音波111
の伝達媒体として利用する。故障が発生した場合に、保
温媒体113への漏電の危険性を考慮し、圧電素子11
0の保温媒体113と接触する側の面はGND電極と
し、さらに絶縁層を設けて保温媒体113と接触する構
造とする。
【0031】分析毎に攪拌対象となる液量が変化する自
動分析装置101における使用条件において、良好な攪
拌状態を得るためには、液量によって超音波111を照
射する位置を変更する必要があるため、圧電素子110
は一枚の圧電材の上に複数の電極を備え、同時に漏水検
出電極203と印加波形検出電極202を設ける。漏水
検出、および、印加波形検出は開閉器等により構成され
る圧電素子選択部201で任意の電極を選択できるように
することも可能である。
【0032】電極に印加された電圧により圧電素子11
0が機械的に伸縮することにより、超音波111を発生
するが、同時に、圧電素子110に設けた印加波形検出
電極202にも圧電作用により電圧が発生するため、印
加波形検出部119により発生した電圧を測定し、制御
部102にフィードバックする。
【0033】制御部102は、予め必要な攪拌状態が得
られる時の印加波形検出部119の出力波形から設定し
た比較用波形と現在の出力波形を比較して、両波形の類
似度が設定した範囲に入るまで、制御部102の指令に
基づき、圧電素子110に印加する電圧を調整する。
【0034】圧電素子選択部201は、液量によって超
音波111の照射すべき高さにあった電極を制御部10
2の命令により選択する。また、攪拌が必要ない反応容
器108での攪拌が実施されないように、超音波111
の照射が不要なときには、駆動回路120との接続を遮
断する。さらに、次の照射を行う前に、圧電素子110
での漏水がないかをチェックを行う漏水検出電極203
と漏水検出部204との接続を行う。
【0035】図3は、圧電素子の周波数と電気的インピ
ーダンスの概略関係図である。
【0036】圧電素子の持つ超音波強度の周波数特性に
は、ある周波数において極大となる機械的共振周波数が
存在する。圧電素子の場合、機械的共振周波数は電気的
インピーダンスの共振点303近傍に存在しているが、
圧電素子110それぞれによって微妙に異なっており、
特に超音波強度の周波数特性に急峻なピークを持ち、圧
電素子110の共振点303のばらつきが大きい圧電材
を使用する場合、ある圧電素子で検体106と試薬10
9を混合,攪拌するのに十分の音圧が得られた場合で
も、同じ生産工程で作られた別の圧電素子に対して、同
じ周波数を印加しても、検体106と試薬109を攪拌
するのに十分の音圧が得られない場合がある。
【0037】また、同じ圧電材の上に構成された電極間
でも、機械的に動きやすい位置に配置した圧電材中央付
近の電極と機械的に拘束されやすい圧電材周辺部に構成
された電極とでは、電気的インピーダンスに違いが見ら
れ、同じ電圧を印加しても同じ音圧は得られない。
【0038】さらに、同じ圧電材上の複数電極を同時に
駆動しようとする場合には、単一電極でのインピーダン
ス特性304に比べ、複数電極でのインピーダンス特性
305の方が電気的インピーダンスは低くなり、共振点3
03も低くなる傾向が見られる。
【0039】駆動回路120を他励発振方式のパワーア
ンプで構成した場合、攪拌部105を複数箇所に設け、
1台の駆動回路120で複数の圧電素子110の複数の
電極を同時に駆動することも可能ではあるが、駆動する
負荷の数により、共振点,出力電圧とも変化してしま
う。
【0040】図4は、圧電素子に印加する発振周波数の
変化方法の概略図である。
【0041】共振点303の変化を吸収する手段として
は、予め共振点303の変化する幅が分かっている場合
には、最低周波数fminから最高周波数fmaxまでをカバ
ーするように三角波によるリニアスイープ等の周波数変
調波形402を与えることで、発振周波数を強制的に変
化させることが可能であるが、圧電素子110が最も強
力な超音波111を発生できる機械的共振周波数以外の
周波数で駆動している時間が存在することとなり、時間
平均での超音波強度は低下してしまう。
【0042】周波数変調をかける変調周波数を低くした
り、印加電圧をON/OFFまたは振幅を大小と変化さ
せることにより、反応容器108内に液体の脈動を発生
させて攪拌効率を向上することが可能であるが、脈動効
果による補助があっても攪拌が十分でない場合が発生す
ることも十分考慮する必要があり、超音波111の出力
強度を直接または間接的にモニタし、フィードバックを
かけて出力強度を調節することが、安定な攪拌状態を作
り出すための根本的解決策である。
【0043】図5は、攪拌時の検出波形の一例の概略図
である。
【0044】圧電素子110は電圧を印加することによ
り圧電作用により伸縮を起こし超音波111を発生する
が、同時に外力により電圧を発生する。超音波111
は、音響インピーダンスの差がある部分で反射すること
から、反応容器108内に気泡が存在し、音響放射圧に
より生起される旋回流を阻害している状態では気泡から
反射された超音波111が圧電素子110へ戻ってくる
ため、反射波の影響により印加波形が変化する。気泡が
反応容器108内で回転し始めると反射波の影響はなく
なり、印加波形は圧電素子110に印加することを意図
していた波形と等しくなる。
【0045】安定な攪拌状態を得るためには、音響放射
圧により生起される旋回流が安定して発生している際に
観られる印加波形になるように制御を行えばよく、印加
電圧が弱い、あるいは系全体のインピーダンスが高く音
響放射圧により生起される旋回流が発生していない場合
の波形の特徴を示していれば、印加電圧を高くし、良好
な攪拌状態での印加波形503に近づける。
【0046】また、印加波形を監視することにより、良
好な攪拌状態での印加波形503が観測されない場合に
は、攪拌不良が発生していることを知ることができる。
【0047】図6は、検出波形により出力制御を行う手
順例である。
【0048】超音波駆動信号の周波数に比較して十分な
サンプリング周波数および処理能力を有している場合に
は、下記手順で出力制御を行うことにより安定した攪拌
状態を得ることができる。 ステップ1(S1)1周期分の印加波形検出部119に
よる検出波形のサンプリングを行う。 ステップ2(S2)検出波形の最大値,最小値から振幅
と周波数の正規化を行う。 ステップ3(S3)既知の攪拌状態が良好な際に得られ
る検出波形を予めリファレンスとして設定しておき、検
出された波形との比較を行う。 ステップ4(S4)リファレンスとの差分の抽出を行
う。 ステップ5(S5)抽出した差分から特徴点を探す。攪
拌状態が良好であれば、リファレンスとの差はほとんど
無く、気泡が旋回流を阻害している場合には、波形の1
周期内にピーク以外に極大極小点が存在することが多く
リファレンスとの差分に大きな変化が表れる。
【0049】素子が熱破壊等で圧電性を失っている場合
には、正弦波の形状をとらず、差分はピーク点以外でリ
ファレンスとの乖離が見られる。 ステップ6(S6)検出波形が良好な攪拌状態を示して
いる場合は、現状の駆動状態を維持する。 ステップ7(S7)気泡が旋回流を阻害している特長が
見られる場合には、旋回流の妨げとなる気泡を排除する
必要があり、一時的に出力を増強する必要があり、印加
電圧振幅を増加させる。
【0050】印加電圧振幅増加後もステップ1(S1)
に戻り同様に検出波形から現状の状態を把握し、制御を
進める。 ステップ8(S8)素子の破壊の特徴を示す波形が見ら
れる場合には、印加電圧振幅を増大させても攪拌状態は
変化することがなく、一様に攪拌不良となる。
【0051】素子が破壊されている場合には、素子の駆
動を止め素子破壊のエラーを表示する。
【0052】(実施例2)図7は、回路的に超音波出力
調節を行う構成の概略図である。
【0053】駆動回路をSEPPで構成した場合、駆動
回路120は発振部701,プリアンプ702,バイア
ス回路703等から構成される。
【0054】発振部701は、最終的に圧電素子110
に印加される電圧波形の基となる基本波形を発振する部
分であり、各種発振波形を出力する機能を備えている。
【0055】プリアンプ702は、電圧増幅を行う部分
であり、場合によっては複数段の増幅段から構成され
る。
【0056】バイアス回路703は、プッシュプル動作
による電流増幅を行うために、プリアンプ702で増幅
された電圧波形を後段のFETの動作点に合わせるため
の回路である。
【0057】圧電素子110に印加される電力は、電流
増幅段から直接圧電素子110に供給しても構わない
が、大きな電圧振幅を得る目的と圧電素子110とのイ
ンピーダンスマッチングをとるためにトランス704を
使用することも可能である。
【0058】回路的に超音波出力の調節を行うために
は、実施例1のように圧電素子110に印加波形検出電
極202を設けてもよいが、トランス704を使用した
場合には、トランス704に別の巻き線を設けて圧電素
子110への電流波形を検出することが可能である。
【0059】図8は、駆動電流を検出して超音波出力を
調節する構成の概略図である。
【0060】図7のトランス704を広義で捉えた電流
検出部805とすると、電流検出部805は、駆動回路
120から圧電素子110に電力を供給する際に、金属
やフェライトで閉磁路を構成した場合、電磁誘導により
同じ閉磁路に交差する導体に電流が流れることを利用し
て電流を検出することが可能である。
【0061】圧電素子110の駆動周波数が速く、ディ
ジタル処理が間に合わない場合には、ハードウェアで平
均化処理等を行い、圧電素子110への供給電力をもっ
て攪拌力の評価とすることも可能である。
【0062】電流検出部805で圧電素子110への供
給電流を検出し、電流電圧変換部801により、電圧に
変換する。変換された電圧は、整流部802で整流し、
フィルタ部803で波形整形した後、積分部804で積
分して平均電流を検出する。
【0063】圧電素子110への印加電圧を予め決めて
おけば、平均電圧と平均電流を乗算することにより平均
電力を算出することができる。
【0064】平均電力から攪拌力を推定し、平均電力が
不十分であれば印加電圧を増すといった制御を行うこと
が可能である。
【0065】また、制御を行わなくても攪拌に十分な電
力が供給できていない場合には、攪拌不足が発生してい
るとの警告を発するといった使用方法も考えられる。
【0066】実際の攪拌力と平均電力には相関がある
が、より厳密に攪拌力を評価することを考えるのであれ
ば、有効電力の検出が必要である。
【0067】図9は、状態による検出電流波形の概略図
である。
【0068】超音波出力強度が大きい場合には、検出電
流振幅が大となり、超音波出力強度が小さい場合には、
検出電流振幅は小となる。攪拌が可能である最低強度の
時の電流波形と素子が破壊されている場合の検出電流波
形を比較しても、素子が破壊されている場合の検出電流
波形の振幅の方が小さいので、電流振幅のみの監視でも
十分に素子の状態を監視することが可能である。
【0069】電圧波形で素子の状態を監視した場合に
は、正常な状態と破壊時の電圧振幅の差は極めて小さい
ため電流波形の検出を行うのが、素子の状態監視には有
効である。
【0070】
【発明の効果】本発明によると、自動分析装置におい
て、超音波による検体と試薬等の攪拌を行う攪拌部に、
超音波発生源印加波形を検出する印加波形検出部を設置
し、印加波形を用いて出力制御を行うことによって、超
音波発生源の個々に電気的特性のばらつきがある場合
や、複数の超音波発生源を同時に駆動した場合の合成さ
れた負荷の影響による電気的特性の変化の影響を軽減す
ることが可能であり、攪拌部の調整作業を簡素化できる
とともに、超音波の出力を安定化させて攪拌状態を安定
化することにより、分析の信頼性を向上させることがで
きる。
【0071】また、印加波形検出部を設けることによ
り、超音波発生源の劣化等による発生超音波の強度不足
の検出や、不要時の超音波出力有無の検出、および攪拌
状態の良否が検出でき、自動分析装置の信頼性を高める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動分析装置における一実施例の概略構成図。
【図2】攪拌部の概略構成図。
【図3】圧電素子の周波数と電気的インピーダンスの概
略関係図。
【図4】圧電素子に印加する発振周波数の変化方法の概
略図。
【図5】攪拌時の検出波形の一例の概略図。
【図6】検出波形により出力制御を行う手順例。
【図7】回路的に超音波出力調節を行う構成の概略図。
【図8】駆動電流を検出して超音波出力を調節する構成
の概略図。
【図9】状態による検出電流波形の概略図。
【符号の説明】
101…自動分析装置、102…制御部、103…格納
部、104…分析部、105…攪拌部、106…検体、
107…検体格納部、108…反応容器、109…試薬、
110…圧電素子、111…超音波、112…反応槽、
113…保温媒体、114…試薬格納部、115…反応
ディスク、116…反応ディスクモータ、117…光
源、118…分光器、119…印加波形検出部、120
…駆動回路、201…圧電素子選択部、202…印加波
形検出電極、203…漏水検出電極、204…漏水検出
部、301…インピーダンス軸、302…周波数軸、3
03…共振点、304…単一電極でのインピーダンス特
性、305…複数電極でのインピーダンス特性、40
1,501,904…時間軸、402…周波数変調波
形、502…電圧軸、503…良好な攪拌状態での印加
波形、504…気泡により攪拌が阻害されている状態の
印加波形、701…発振部、702…プリアンプ、70
3…バイアス回路、704…トランス、801…電流電
圧変換部、802…整流部、803…フィルタ部、80
4…積分部、805…電流検出部、901…出力大時検
出電流波形、902…出力小時検出電流波形、903…
素子は開示検出電流波形、905…電流軸、fmax…最
高周波数、fc…中心周波数、fmin…最低周波数、S
1〜S8…検出波形により出力制御を行う際の動作フロ
ーのステップ。
フロントページの続き (72)発明者 亘 重範 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立ハイテクノロジーズ設計・製造 統括本部那珂事業所内 (72)発明者 神原 克宏 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立ハイテクノロジーズ設計・製造 統括本部那珂事業所内 (72)発明者 内田 裕康 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立ハイテクノロジーズ設計・製造 統括本部那珂事業所内 (72)発明者 加藤 宗 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 2G058 BB02 BB09 BB11 BB17 FA01 GA03 GB10 GD00 GE00 4G036 AB22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試薬と分析対象である検体を反応させて検
    体の成分分析行う分析部と、 超音波発生源を音源として超音波を発生させる超音波発
    生源と、超音波発生源を駆動する駆動回路とを備えた攪
    拌部と、を備えた自動分析装置において、 更に、超音波発生源から発生した超音波の波形を検出す
    る波形検出部と、該波形検出部からの検出波形に基づい
    て、前記駆動回路を制御する制御部を備えてお り、該波形検出部は前記超音波発生源または前記駆動回
    路と一体で形成されていることを特徴とする自動分析装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の自動分析装置において、 前記超音波発生源は駆動電力を印加するための複数の電
    極を備える圧電素子であり、前記波形検出部は該圧電素
    子の基板上に設けられ、前記圧電素子基板上の複数の電
    極とは異なる電極からなることを特徴とする自動分析装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の自動分析装置において、 前記超音波発生源はトランスを介して駆動電力が供給さ
    れ、前記波形検出部は該トランスに磁気的に結合され、
    かつ該駆動電力とは電気的に絶縁されていることを特徴
    とする自動分析装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3の何れかに記載の自動分析装
    置において、 前記制御部は前記波形検出部で検出された信号波形と、
    予め準備した必要な攪拌状態が得られる時の信号波形を
    比較し、比較結果に基づいて前記駆動回路を制御するこ
    とを特徴とする自動分析装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の自動分析装置において、 前記制御部での比較はパターンマッチングを行い、比較
    する両波形の類似度が予め設定した範囲に入るように超
    音波発生源に印加する電圧を調整するものであることを
    特徴とする自動分析装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5の何れかに記載の自動分析装
    置において、 前記波形検出部の信号波形を用いて攪拌状態の推定を行
    うことを特徴とする自動分析装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の自動分析装置において、 前記超音波発生源は駆動電力を印加するための複数の電
    極を備える圧電素子であり、前記波形検出部で検出され
    た信号波形に基づいて、前記圧電素子の駆動電力を印加
    する電極の数を変化させることを特徴とする自動分析装
    置。
  8. 【請求項8】請求項1〜7の何れかに記載の自動分析装
    置において、 前記波形検出部は超音波の照射が不要な時間も前記超音
    波発生源からの出力波形を測定し、超音波の発生の有無
    を検出することを特徴とする自動分析装置。
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