JP2003254915A - オンライン配向測定における補正係数算出方法および配向測定方法 - Google Patents

オンライン配向測定における補正係数算出方法および配向測定方法

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紳一 永田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的異方性の小さい試料に対しても、精度良
く配向性(配向角度および配向度)を測定すること。 【解決手段】複数の誘電体共振器を備える測定ヘッド上
に何も置かない状態で、各誘電体共振器の共振周波数を
測定することによりブランク時共振周波数を求め、次に
少なくとも全ての誘電体共振器の測定面を覆う実質的に
無配向の標準試料を測定ヘッド上に載せ、各誘電体共振
器の共振周波数を測定し、得られた各誘電体共振器毎の
共振周波数の差から標準試料シフト量を算出し、得られ
た各誘電体共振器の標準試料シフト量を平均し、得られ
た平均値と各誘電体共振器の標準シフト量を演算して各
誘電体共振器毎の補正係数を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙、不織布、フィ
ルムをはじめとするシート状物質のみならず、プラスチ
ック、ゴム、セラミックなどの成型品のような立体的物
品も含めて、それらの配向性あるいは誘電的異方性をマ
イクロ波誘電体共振器を用いて測定する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】シート状物質の配向を測定する方法とし
ては、従来からX線回折、赤外二色性、力学的破断強
度、超音波伝搬速度、複屈折、偏光蛍光法、マイクロ波
法などが用いられてきている。これらのほとんどはラボ
用途であり、試料が走行中に測定できる、いわゆるオン
ライン測定方法として実用化されている方法は複屈折に
よる方法のみである。これは、屈折率の異方性つまりシ
ート面内での複屈折率あるいはレターデーション(複屈
折率×厚さ)を測定する方法であり、特開平4−895
53号公報などに開示されている。
【0003】しかし、この複屈折を用いる方法は、可視
光(偏光)を透過させて測定する必要があるため、透明
フィルムのようにある程度光を透過する物質でないと測
定できないという問題があった。また、PET(ポリエ
チレンテレフタレート)フィルムのように波長分散性が
大きくかつ異方性が大きい試料に対しては、光学次数の
決定が難しいため実際上測定が難しいという問題があっ
た。
【0004】そこで、発明者らはマイクロ波誘電体共振
器を用いて、試料の片側から検出部を接触もしくは近接
させることにより、透明・不透明を問わず、オンライン
で試料のもつ配向性あるいは誘電的異方性を測定する方
法を出願している。特開平10−325811号公報、
特開2001−91476号公報参照。この方法は、誘
電体共振器が試料の片側から接触あるいは近接したとき
の共振周波数の変化を利用するものであり、測定の基本
原理は一言で表現すれば、「誘電率の異方性を見てい
る」ということになる。前述の複屈折法における屈折率
と本方法で用いる誘電率の起源はどちらも電子分極であ
り、光のような高周波数領域においては屈折率の2乗が
誘電率に等しいことからも、両者は結局同じものを見て
いることになる。
【0005】実際的には図1に示すような誘電体共振器
を複数個使用する。図1は一つの誘電体共振器の平面図
(1)および断面図(2)である。誘電体となる直方体
状のセラミック11がアルミブロック製の金属ケース1
2の中にその上面が金属ケース12の上面と面位置にな
るように固定される。セラミックの近傍にはロッドアン
テナ13a,13bが設けられこのアンテナにマイクロ
波が入出力されて、セラッミクが共振させられる。セラ
ミック11と金属ケース12の間の隙間にはゴミ等の侵
入を防止するためテトラフルオロエチレン樹脂製のカバ
ー14が設けられている。このような誘電体共振器1〜
5を図2に示すように複数個、この図では5個配置して
測定ヘッド15を構成する。図2は測定ヘッドの平面図
である。
【0006】図3に示すように、試料の有無における共
振周波数のシフト量が試料の誘電率に依存している(厳
密には誘電率×厚みに依存するが、厚みが均一とみなし
た場合)ことを利用して、試料が無い場合の共振周波数
と試料がある場合の共振周波数との差(以後シフト量と
呼ぶ)を測定する。図3はブランク(試料の無い状態)
時と各試料測定時の共振周波数のシフト量を表わす図で
ある。試料は0°の向きと90°の向きの2方向に設置
した2種類の状態を示している。このシフト量を各誘電
体共振器の設置方向に対応して極座標上にプロットして
楕円近似をかければ、異方性がある場合は、例えば図4
のような配向パターンが得られる。図4は配向パターン
の一例を示す図である。図4において、異方性が無けれ
ば即ち無配向であれば、この配向パターンは円になる。
ここで、楕円の長軸方向がシフト量最大の方向であり、
誘電率(あるいは屈折率)最大の方向を示していること
になる。つまり、この方向が分子鎖が並んでいる方向と
なる。また、配向度はこの楕円の長軸と短軸との差また
は両者の比によって表すことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記公開公報に記載さ
れるような種々の改良の結果、PETフィルムなどの延
伸された高分子フィルムについては図4に示すような配
向パターンを精度よく測定できるようになった。しか
し、PETフィルムなどの延伸された高分子フィルムに
比べて、紙、不織布などの有する誘電的異方性は比較的
小さい。また、ポリプロピレンやポリスチレンなどの高
分子はPETフィルムやポリエチレンフィルムと異な
り、比較的分極率の大きな側鎖構造を持つため、マクロ
的に見た誘電的異方性は小さくなる傾向にある。さらに
は、同じ高分子フィルムでも結晶化度が小さい場合や、
元来非晶性の高分子の場合もやはり誘電的異方性は小さ
くなる傾向にある。このような比較的誘電的異方性が小
さい測定対象に適用するためには、複数個の誘電体共振
器における共振周波数のシフト量(試料が無い状態での
共振周波数と有る状態での共振周波数との差)をより正
確に捉える必要があることはもちろんであるが、複数の
誘電体共振器の個体差(同一試料を接触させても同一の
共振周波数シフトをしないで、わずかに差異が生ずるこ
と)をできるだけ小さくする必要があることがわかっ
た。
【0008】これを解決する手段としては、もちろん個
々の誘電体共振器の外形寸法や誘電率などハードウエア
的に同一仕様で製作することは必須条件ではあるが、現
実問題として全くその特性を同一にすることは難しい。
結局、同一試料に対して同一条件で測定したときの共振
周波数およびブランク時からの共振周波数のシフト量を
同一にすることができないのが現状である。
【0009】以上のようにハードウエアで均一に出来な
かった個体差を、ソフトウエア的に補正することによっ
て比較的異方性の小さい試料に対しても、精度良く配向
性(配向角度および配向度)を測定することを目的とす
る。このような比較的異方性の小さい試料としては、
紙、あるいは未延伸のフィルム、バランスよく2軸延伸
されたフィルム、非晶性のフィルム、側鎖に分極の大き
な基がぶら下がった分子構造を有するフィルム等が挙げ
られる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、測定対象試料
の配向を求めるオンライン配向測定方法における次のス
テップを備えた補正係数算出方法である。 (ステップ1)試料の一面側のみに配置された複数の誘
電体共振器を備える測定ヘッド上に何も置かない状態
で、各誘電体共振器の共振周波数を測定することにより
ブランク時共振周波数を求めるステップ。 (ステップ2)少なくとも全ての誘電体共振器の測定面
を覆う実質的に無配向の標準試料を測定ヘッド上に載
せ、各誘電体共振器の共振周波数を測定するステップ。 (ステップ3)ステップ1および2にて得られた各誘電
体共振器毎の共振周波数の差から標準試料シフト量を算
出し、得られた各誘電体共振器の標準試料シフト量を平
均し、得られた平均値と各誘電体共振器の標準シフト量
を演算して各誘電体共振器毎の補正係数を算出するステ
ップ。
【0011】本発明は、測定対象試料の配向を求めるオ
ンライン配向測定方法における次のステップを備えた補
正係数算出方法である。 (ステップ1)試料の一面側のみに配置された複数(n
個)の誘電体共振器を備える測定ヘッド上に何も置かな
い状態で、各誘電体共振器の共振周波数を測定すること
によりブランク時共振周波数を求めるステップ。 (ステップ2)少なくとも全ての誘電体共振器の測定面
を覆う実質的に無配向の標準試料を測定ヘッド上に載
せ、各誘電体共振器の共振周波数を測定するステップ。 (ステップ3)ステップ2において各誘電体共振器に対
して定まった標準試料の特定の領域(1からn番目の領
域)について、試料を少なくとも(n−1)回置き換え
て、全ての1からn番領域に対して各誘電体共振器毎に
共振周波数を測定するステップ。 (ステップ4)全ての1からn番領域に対して各誘電体
共振器毎に測定した共振周波数と各誘電体共振器のブラ
ンク時共振周波数との差から各領域(1からn番目の領
域)毎に各誘電体共振器の標準試料シフト量を算出する
ステップ。 (ステップ5)ステップ4で得られた各誘電体共振器の
標準試料シフト量の平均値を各領域(1からn番目の領
域)毎に算出し、その平均値と各誘電体共振器の標準試
料シフト量を演算し、各領域毎に規格化した各誘電体共
振器の標準試料シフト量を算出し、次にその各規格化し
た各誘電体共振器の標準試料シフト量を各誘電体共振器
毎に平均化して、各誘電体共振器毎の補正係数を算出す
るステップ。
【0012】本発明は、測定対象試料の配向を求めるオ
ンライン配向測定方法における次のステップを備えた補
正係数算出方法である。 (ステップ1)試料の一面側のみに配置された複数の誘
電体共振器を備える測定ヘッド上に何も置かない状態
で、各誘電体共振器の共振周波数を測定することにより
ブランク時共振周波数を求めるステップ。 (ステップ2)少なくとも全ての誘電体共振器の測定面
を覆う実質的に無配向の標準試料を測定ヘッド上に載
せ、各誘電体共振器の共振周波数を測定するステップ。 (ステップ3)ステップ2において各誘電体共振器に対
して定まった標準試料の特定の領域(1からn番目の領
域:これを仮にA,B,C…のn個の領域として以下
A,B,C…の記号を使用)について、試料を少なくと
も(n−1)回置き換えて、全ての1からn番領域に対
して各誘電体共振器毎に各領域に対する共振周波数を測
定するステップ。 (ステップ4)全ての1からn番領域に対して各誘電体
共振器毎に測定した共振周波数と各誘電体共振器のブラ
ンク時共振周波数との差から各領域毎に各誘電体共振器
の標準試料シフト量を算出するステップ。 (ステップ5)ステップ4で得られた各誘電体共振器の
標準試料シフト量の平均値を各領域(A,B,C…のn
個の領域)毎に算出し、その平均値と各誘電体共振器の
各領域における標準試料シフト量を演算し、各領域毎に
規格化した各誘電体共振器の標準試料シフト量を算出す
るステップ(この値を規格化シフト量と呼ぶ)。 (ステップ6)各誘電体共振器毎に予め決めた任意の補
正係数初期値(αI1、αI2、αI3…αIn)を規格化
シフト量(SV1A,SV1B,SV1C,…S
2A,SV2B…SV3A,SV3B…)に演算し、
補正後規格化シフト量初期値(X1A,X1B
1C,…X2A,X2B…X3A,X3B…)を得て、こ
の補正後規格化シフト量初期値についての式(1)
【0013】
【数2】 において補正係数初期値(αI1、αI2、αI3
αIn)から徐々に各初期値を変化させて計算を繰り返
し、akを最小にする最終的に定まる補正係数となるαL
…αLnを算出するステップ。
【0014】本発明は、上記の補正係数算出方法を必要
に応じて一つまたは二つ組み合わせて更に次のステップ
を備えて測定対象試料の配向を求めるオンライン配向測
定方法である。 (ステップ1)走行する測定対象試料に測定ヘッドを接
触または近接させた状態で、各誘電体共振器の共振周波
数を測定するステップ。 (ステップ2)ステップ1で得られた各誘電体共振器の
共振周波数とブランク時共振周波数の差から測定試料シ
フト量を算出するステップ。 (ステップ3)ステップ2で得られた周波数シフト量に
請求項1記載の誘電体共振器ヘッドの補正係数を演算し
て補正後のシフト量とし、その値を元に測定対象試料の
配向を求めるステップ。
【0015】
【発明の実施の形態】ソフトウエア的方法によって、複
数の誘電体共振器の個体差を補正する方法の基本的な考
え方としては以下の方法が考えられる。個々の誘電体共
振器の検出部よりも一回り程度大きいサイズの標準試料
を1枚用意し、これを順次各誘電体共振器の上に載せて
各誘電体共振器のシフト量を測定し、その後各シフト量
の平均値を各誘電体共振器のシフト量で除すことによっ
て各誘電体共振器に対する補正係数を算出する方法であ
る。実際の測定対象試料の測定では、時々刻々と測定さ
れる測定試料シフト量にこの補正係数を掛けることによ
って補正を行うという考え方である。
【0016】しかし、この方法を試行した場合に、実際
的には全誘電体共振器の補正係数を求めるための時間が
かかることや得られる補正係数の再現性も良くないとい
う欠点があることが分かった。この原因としては、標準
試料を複数回置き直す際の位置決め精度やその際の検出
部との接触程度の問題、例えば常に同一の条件で均一に
接触しているか、他の共振器との関連等の問題があると
推察された。
【0017】そこで、本発明者らは時間をかけずに、再
現性よく補正ができ、実用的でかつ効果的な2つの補正
方法を発明するに至った。これによって誘電体共振器の
個体差を無くし、高精度の測定ができることを確認し
た。
【0018】第一の方法は、無配向の大きな試料を用い
る方法であり、ここで大きなとは実質的に全ての誘電体
共振器の検出部を覆う程度の大きさを意味する。以後本
方法を簡易型補正法と呼ぶ。等方性のシート(誘電率あ
るいは屈折率の面方向での異方性が実質的にないシー
ト)を標準試料とし、これを測定したときの各誘電体共
振器のシフト量(ブランク時の共振周波数と試料が有る
ときの共振周波数との差)が同じになるように予め補正
係数を求めておき、測定時にはこの補正係数をシフト量
に掛けて補正するという方法である。この方法は、無配
向の標準試料があれば簡単に補正係数を求められる利点
があり、日常のキャリブレーションには有効な手段であ
る。特に、温度、湿度の経時的な変化に対して、短い周
期で行う補正方法としては非常に有効である。しかし、
厳密には完全に無配向の試料はあり得ないし、無配向に
極めて近い物質も現実的には入手が難しいという問題が
ある。できるだけ配向を等方的にさせた試料を実質的に
無配向の試料とし、これを標準試料とする。
【0019】そこで、このような厳密には少々配向があ
る標準試料を用いた場合にも精密な補正ができる方法と
して、第2の方法を案出した。この方法は、単純化して
説明すれば標準試料を誘電体共振器の個数に対応して、
一定の角度ずつ回転させながらその都度共振周波数を測
定し、その結果に対して数値的処理を行うことによって
各誘電体共振器の補正係数を求める方法である。以後、
本方法を回転型補正法と呼ぶ。本補正法は、後に説明す
る逐次補正法と同様に測定装置が元来もっている各誘電
体共振器の本質的な個体差を補正するために用いる方法
として位置付けられる。これらの方法と測定中の外乱
(温度、湿度など)の影響による個体差補正を行う前述
の簡易型補正法とを併用した場合は、極めて高精度な測
定が可能となるものである。
【0020】まず、簡易型補正法の考え方を図5に示
す。図5は各々を角度=72°づつ変化させて配置した
5個の誘電体共振器によって構成された測定ヘッドに標
準試料16を載せて測定する状態を示した図である。こ
のような複数の測定部を使用した場合、信号処理的に
は、図6のようにマイクロ波掃引発振器から出た信号を
5個の誘電体共振器に分配し、透過強度を検波ダイオー
ドで電圧に変換する。これを増幅、A/D変換し、ピー
ク検出回路によってピーク位置が検出される。周波数の
掃引は一定の周期で繰り返され、かつ掃引中のみハイレ
ベルとなる同期信号が同時にマイクロ波掃引発振器から
出ているため、この同期信号がハイレベルになる瞬間か
ら透過強度が最大値をとるまでの時間を測定すれば、共
振周波数が求められる。図6は5個の誘電体共振器から
の信号を処理する回路のブロック図である。例えば、2
50MHzを10msecで掃引する場合のタイムチャ
ートを図7に示す。図7は図6に示したブロック図にお
ける信号の処理を示すタイムチャートである。次に、補
正係数を求める手順を示す。
【0021】1.測定ヘッド上に何も置かない状態で、
各誘電体共振器の共振周波数を測定することによりブラ
ンク時共振周波数を求める。 2.少なくとも全ての誘電体共振器の測定面を覆う実質
的に無配向の標準試料を測定ヘッド上に載せ、各誘電体
共振器の共振周波数を測定する。 3.ステップ1および2にて得られた各誘電体共振器毎
の共振周波数の差から標準試料シフト量を算出する。 4.得られた各誘電体共振器の標準試料シフト量を平均
し、得られた平均値を各誘電体共振器の標準試料シフト
量で除して各誘電体共振器毎の補正係数を算出する。 以上のステップで各誘電体共振器毎の補正係数が定ま
る。実際の測定では、その後以下のステップにしたがっ
て配向を求めることになる。
【0022】1.走行する測定対象試料に測定ヘッドを
接触または近接させた状態で、各誘電体共振器の共振周
波数を測定する。 2.ステップ1で得られた各誘電体共振器の共振周波数
とブランク時共振周波数の差から測定試料シフト量を算
出する。 3.ステップ2で得られた周波数シフト量に先に求めた
誘電体共振器ヘッドの各々の補正係数を掛けて補正後の
シフト量とし、その値を元に測定対象試料の配向を求め
る。具体的には補正後のシフト量を極座標上にプロット
し、配向パターンを求める。
【0023】以上の各誘電体共振器毎の補正係数を算出
する手順の中のステップ4において「…得られた平均値
を各誘電体共振器の標準シフト量で除して各誘電体共振
器毎の補正係数」を得ているが、この補正係数は配向を
求める手順の中のステップ3の「…各々の補正係数を掛
けて…」に対応して「除し」て得られている。逆に「…
各誘電体共振器の標準シフト量を得られた平均値で除し
て各誘電体共振器毎の補正係数」を得た場合は「…各々
の補正係数によって割る…」ことによって補正後のシフ
ト量が得られる。従ってこのことをまとめて表現するた
めに補正係数を算出する手順の中のステップ4では「…
得られた平均値と各誘電体共振器の標準シフト量を演算
して各誘電体共振器毎の補正係数を算出する…」と表現
した。また更に配向を求める手順の中のステップ3では
「…各々の補正係数を演算して…」と表現した。
【0024】次に、第1の回転型補正法の試料測定段取
りを図8に示す。図8は図5と同様に誘電体共振器の数
が5個の場合を示している。以下に補正係数を求める手
順を示す。 1.測定ヘッド上に何も置かない状態で、各誘電体共振
器の共振周波数を測定することによりブランク時共振周
波数を求める。 2.少なくとも全ての誘電体共振器の測定面を覆う実質
的に無配向の標準試料を測定ヘッド上に載せ、各誘電体
共振器の共振周波数を測定する。図8(2)参照、Pos
1は標準試料のPos1領域の中心線を一点鎖線によって
表わしている、Pos1領域を誘電体共振器1が測定して
いる。以下各誘電体共振器も同様である。 3.測定ヘッド上で、標準試料を一定の角度θ(θ=3
60°/誘電体共振器の数)、従ってこの場合は72°
回転させた後、同様にして各誘電体共振器の共振周波数
を測定する。図8(3)参照。ここでは誘電体共振器2
がPos1領域を測定している。この72°の回転と測定
を総計で誘電体共振器の数だけ繰り返し行う。従って、
このステップ2と3では試料の5分割された扇形の各領
域に対して5個の各誘電体共振器毎に共振周波数を測定
していることになる。即ち標準試料が元の位置まで1回
転すれば終了である。
【0025】4.全ての領域に対して各誘電体共振器毎
に測定した共振周波数と各誘電体共振器のブランク時共
振周波数との差から各領域毎に各誘電体共振器の標準試
料シフト量を算出する。 5.以上の結果を図9に示した。図9では表計算ソフト
ウエアを用いて第1段階のような表に整理する。この表
において、左上から右下に斜めも並んだデータ(標準試
料シフト量)は、標準試料の同一領域を各誘電体共振器
が測定していることになる。例えば図で網掛けの領域は
PosBの領域を各誘電体共振器が測定したデータであ
る。同様に、一行下のデータについても左上から右下に
沿ったデータは、標準試料の別の領域ではあるが、各誘
電体共振器からみれば同じ領域を測定したデータとなっ
ている。 6.そこで、各斜めのデータをそれぞれ縦に並び替える
と、第2段階の表のようになる。この表で、各列は標準
試料の同一領域のデータになっているので、誘電体共振
器の個体差が無ければすべて同じ値になるはずである。
そこで、各列毎に平均を計算する。 7.この平均を各列のデータで除すことにより、平均値
で規格化した値が得られ、行毎でみると各誘電体共振器
毎に規格化された値が並んでいることになり、各行毎の
平均をとれば、これが各誘電体共振器の補正係数とな
る。この状態が第3段階の表に示されている。次の第4
段階では第2段階の表を上記各補正係数により補正した
後のデータを示している。
【0026】各誘電体共振器の補正係数が求まれば、先
に説明した方法により同様に配向を求められる。また以
上の例では円周上に角度を変えて配置した複数の誘電体
共振器によって構成した測定ヘッド上に標準試料を同心
になるようにおいて回転方向に位置を変えながら補正係
数を求めた。
【0027】この考え方を直線上に角度を変えて配置し
た複数の誘電体共振器によって構成した測定ヘッドに適
用することも可能である。このような測定ヘッドの例を
図10に示した。この場合標準試料は帯状の試料をこの
誘電体共振器の列にそって一つの誘電体共振器の測定領
域毎にずらしながら測定を繰り返して同様に補正係数を
求められる。この際、回転型補正の場合は標準試料を回
転させることにより全ての誘電体共振器が同一の各領域
に対する測定を自然に行えるのに対して帯状試料を単に
ずらす場合は最初の測定以降別の領域が次々加わること
になる。この場合はあまり良好な補正係数が得られにく
いと考えられる。従ってその欠点を改善するために、帯
状標準試料を誘電体共振器の数に合わせてずらす方向に
領域毎に等分割し、それぞれの領域をテープ等でつない
でおき、1回1回の測定後テープ等をはずして領域を順
送りに並べ変えて測定するような方法をとることも可能
である。このような測定方法を以降簡単のために逐次補
正法と呼ぶ。この逐次補正方法と第1の回転型補正法の
両方の補正係数算出方法の両方含むようにに表現すると
以下のような方法になる。
【0028】次のステップを備えた補正係数算出方法。 (ステップ1)試料の一面側のみに配置された複数(n
個)の誘電体共振器を備える測定ヘッド上に何も置かな
い状態で、各誘電体共振器の共振周波数を測定すること
によりブランク時共振周波数を求めるステップ。 (ステップ2)少なくとも全ての誘電体共振器の測定面
を覆う実質的に無配向の標準試料を測定ヘッド上に載
せ、各誘電体共振器の共振周波数を測定するステップ。 (ステップ3)ステップ2において各誘電体共振器に対
して定まった標準試料の特定の領域(1からn番目の領
域)について、試料を少なくとも(n−1)回置き換え
て、全ての1からn番領域に対して各誘電体共振器毎に
共振周波数を測定するステップ。 (ステップ4)全ての1からn番領域に対して各誘電体
共振器毎に測定した共振周波数と各誘電体共振器のブラ
ンク時共振周波数との差から各領域(1からn番目の領
域)毎に各誘電体共振器の標準試料シフト量を算出する
ステップ。 (ステップ5)ステップ4で得られた各誘電体共振器の
標準試料シフト量の平均値を各領域(1からn番目の領
域)毎に算出し、その平均値を各誘電体共振器の標準試
料シフト量で除し、各領域毎に規格化した各誘電体共振
器の標準試料シフト量を算出し、次にその各規格化した
各誘電体共振器の標準試料シフト量を各誘電体共振器毎
に平均化して、各誘電体共振器毎の補正係数を算出する
ステップ。
【0029】更に、簡易型補正法の項で説明したように
補正係数を最終的にかけるかまたは補正係数で除するか
について両方を意味するように書き換えると以下のよう
になる。次のステップを備えた補正係数算出方法。 (ステップ1)試料の一面側のみに配置された複数(n
個)の誘電体共振器を備える測定ヘッド上に何も置かな
い状態で、各誘電体共振器の共振周波数を測定すること
によりブランク時共振周波数を求めるステップ。 (ステップ2)少なくとも全ての誘電体共振器の測定面
を覆う実質的に無配向の標準試料を測定ヘッド上に載
せ、各誘電体共振器の共振周波数を測定するステップ。 (ステップ3)ステップ2において各誘電体共振器に対
して定まった標準試料の特定の領域(1からn番目の領
域)について、試料を少なくとも(n−1)回置き換え
て、全ての1からn番領域に対して各誘電体共振器毎に
共振周波数を測定するステップ。 (ステップ4)全ての1からn番領域に対して各誘電体
共振器毎に測定した共振周波数と各誘電体共振器のブラ
ンク時共振周波数との差から各領域(1からn番目の領
域)毎に各誘電体共振器の標準試料シフト量を算出する
ステップ。 (ステップ5)ステップ4で得られた各誘電体共振器の
標準試料シフト量の平均値を各領域(1からn番目の領
域)毎に算出し、その平均値を各誘電体共振器の標準試
料シフト量と演算し、各領域毎に規格化した各誘電体共
振器の標準試料シフト量を算出し、次にその各規格化し
た各誘電体共振器の標準試料シフト量を各誘電体共振器
毎に平均化して、各誘電体共振器毎の補正係数を算出す
るステップ。
【0030】回転型補正方法の別法として図11に説明
するような方法によって補正係数を求めることもでき
る。この方法を第2の回転型補正法と呼ぶ。図11は表
計算ソフトウエアを用いて第2の回転型補正法によりデ
ータを処理する状態を示す図である。以下に手順を示
す。 1.測定ヘッド上に何も置かない状態で、各誘電体共振
器の共振周波数を測定することによりブランク時共振周
波数を求める。 2.少なくとも全ての誘電体共振器の測定面を覆う実質
的に無配向の標準試料を測定ヘッド上に載せ、各誘電体
共振器の共振周波数を測定する。図8(2)参照、Pos
1は標準試料のPos1領域の中心線を一点鎖線によって
表わしている、Pos1領域を誘電体共振器1が測定して
いる。以下各誘電体共振器も同様である。 3.測定ヘッド上で、標準試料を一定の角度θ(θ=3
60°/誘電体共振器の数)、従ってこの場合は72°
回転させた後、同様にして各誘電体共振器の共振周波数
を測定する。図8(3)参照。ここでは誘電体共振器2
がPos1領域を測定している。この72°の回転と測定
を総計で誘電体共振器の数だけ繰り返し行う。従って、
このステップ2と3では試料の5分割された扇形の各領
域に対して5個の各誘電体共振器毎に共振周波数を測定
していることになる。即ち標準試料が元の位置まで1回
転すれば終了である。
【0031】4.全ての領域に対して各誘電体共振器毎
に測定した共振周波数と各誘電体共振器のブランク時共
振周波数との差から各領域毎に各誘電体共振器の標準試
料シフト量を算出する。 5.以上の結果を図9に示した。図9では表計算を用い
て第1段階のような表に整理する。この表において、左
上から右下に引いた線に沿ったデータ(標準試料シフト
量)は、標準試料の同一領域を各誘電体共振器が測定し
ていることになる。例えば図で網掛けの領域はPosBの
領域を各誘電体共振器が測定したデータである。同様
に、一行下のデータについても左上から右下に沿ったデ
ータは、標準試料の別の領域ではあるが、各誘電体共振
器からみれば同じ領域を測定したデータとなっている。 6.そこで、各斜めのデータをそれぞれ縦に並び替える
と、第2段階の表のようになる。この表で、各列は標準
試料の同一領域のデータになっているので、誘電体共振
器の固体差が無ければすべて同じ値になるはずである。
そこで、各列毎に平均を計算する。 7.第3段階に示すように、この平均を各列のデータ
(標準試料シフト量)で除すことにより、平均値で規格
化した値:規格化シフト量が得られる。 8.第4段階に示すように、各誘電体共振器毎の補正係
数初期値を予め適当に決めておき、まずこの補正係数初
期値と対応する各誘電体共振器の規格値を乗算し、その
結果を5×5のマトリックスに入れる。25個のデータ
ができる限り1.000に近づけばよいので、各誘電体
共振器の補正係数初期値から少しずつ変えながら、その
作業を繰り返す。これは各データと1.000との差の
2乗の和(25個の2乗和)を最少にする最終的に定ま
る各誘電体共振器毎の補正係数を算出することになる。
第5段階では、補正係数初期値を使用したときのこの2
乗和を算出した状態を示している。最終的にこの2乗和
を最小にする補正係数が算出されたとき、このときが最
も全体としてながめた場合に、25個のデータが同じ値
(平均値で規格化した規格化シフト量の1.000)に
最も近づく時である。次の第6段階では第2段階の表を
上記各補正係数により補正した後のデータを示してい
る。
【0032】上記、8.のステップをもう少し詳細に説
明すると以下のようなフローになる。 各ヘッドの補正係数αn(n=1,2,3,…)の初期値
(αI1、αI2、αI3…αIn)を決める 第3段階におけるマトリックスをn行×n列として、
各行について補正係数を掛け、以下の式(1)で定まる
ijを求める。 Xij=Xnj×αIn(n=1,2,3,…n、j=1,2,3,…n)…(1) (n×n)個のXijについて、次の式(2)を計算する
【0033】
【数3】 αInを変えて同様の計算を繰り返し行い、このak
最も最小値をとるときのαL1…αLnを求める。その時
のαが求める補正係数となる。つまり、この時がn×n
個の補正された規格化値が全体としてみた場合、最も1
に近くなる。すなわち、各領域(列)での値が最もバラ
ツキが小さくなる(n個のシフト量が平均値に最も近づ
く)。
【0034】以上の例も第1の回転型補正法と同様に逐
次補正方法にも適用できる。更には補正係数を最終的に
かけるか補正係数で除するかについて両方を意味するよ
うに書き換えることもできる。そのように表現すると以
下のようになる。次のステップを備えた補正係数算出方
法。 (ステップ1)試料の一面側のみに配置された複数(n
個)の誘電体共振器を備える測定ヘッド上に何も置かな
い状態で、各誘電体共振器の共振周波数を測定すること
によりブランク時共振周波数を求めるステップ。 (ステップ2)少なくとも全ての誘電体共振器の測定面
を覆う実質的に無配向の標準試料を測定ヘッド上に載
せ、各誘電体共振器の共振周波数を測定するステップ。 (ステップ3)ステップ2において各誘電体共振器に対
して定まった標準試料の特定の領域(1からn番目の領
域:これを仮にA,B,C…のn個の領域として以下
A,B,C…の記号を使用)について、試料を少なくと
も(n−1)回置き換えて、全ての1からn番領域に対
して各誘電体共振器毎に各領域に対する共振周波数を測
定するステップ。 (ステップ4)全ての1からn番領域に対して各誘電体
共振器毎に測定した共振周波数と各誘電体共振器のブラ
ンク時共振周波数との差から各領域毎に各誘電体共振器
の標準試料シフト量を算出するステップ。 (ステップ5)ステップ4で得られた各誘電体共振器の
標準試料シフト量の平均値を各領域(A,B,C…のn
個の領域)毎に算出し、その平均値と各誘電体共振器の
各領域における標準試料シフト量を演算し、各領域毎に
規格化した各誘電体共振器の標準試料シフト量を算出す
るステップ。(この値を規格化シフト量とする) (ステップ6)各誘電体共振器毎に予め決めた任意の補
正係数初期値(αI1、αI2、αI3…αIn)を規格化
シフト量(SV1A,SV1B,SV1C,…S
2A,SV2B…SV3A,SV3B…)に演算し、
補正後規格化シフト量初期値(SV1A×αI1
1A,SV1B×αI1=X1BSV1C×αI1
1C,…SV2A×αI2=X2A,SV2B×αI2
=X2B…SV3A×α I3=X3A,SV3B×αI3
3B…)を得て、この補正後規格化シフト量初期値に
ついての下式(1)において補正係数初期値(αI1
αI2、αI3…αIn)から徐々に各初期値から変化さ
せて計算を繰り返し、akを最小にする最終的に定まる
補正係数となるαL1…αLnを算出するステップ。
【0035】
【数4】
【0036】以上の説明中の式は最終的に定まる補正係
数をかける場合に適用される式を説明上付け加えてい
る。以上いずれの方法にせよ得られた補正係数により簡
易型補正法において説明したような配向を測定するステ
ップを加えて最終的には配向を求めることができる。以
上のような演算ステップをマイクロコンピュータ等によ
りプログラム化して補正係数の演算を自動化することは
容易である。この場合、標準試料の測定が自動化されな
いときは、測定毎に手動操作が加わることになる。以上
のようにオンラインにて配向パターンが測定できれば、
その測定結果をコンピュータによって演算し、抄紙機や
延伸機のパラメータ、例えばJ/W比(ジェットワイヤ
ー比)や延伸倍率(延伸ロール回転速度差)を調整する
こと等によって配向パターンをオンライン制御できるこ
とはいうまでもない。
【0037】
【実施例】実施例1 図5に示した測定ヘッドを使用し、図6に示した回路構
成をとって図7のようなタイムチャートにしたがって測
定を行った。図12に簡易型補正法を施した結果を示し
た。図12は中程度の配向度を有する紙を300m/m
inで走行している時の繊維配向を測定した時の配向パ
ターンを示す。図13には同一サンプルを同条件で測定
しているときの経時変化を示すデータを示す。上半分が
配向角度(−90〜+90°表示)、下半分が配向度
(0〜800KHz)を示し、5秒毎にプロットしたもの
であり、安定して測定できているのがわかる。オフライ
ンで測定した結果ともよく一致した。
【0038】実施例2 実施例1と同様の測定系によって測定を行った。図14
に回転型補正を施した測定データを示す。試料はほとん
ど配向のない紙を用い、同様に300m/minで走行
中のものを測定した。配向度は16KHzとほとんど無配
向に近いデータが出ている。図15に同試料を同条件で
測定したときの経時変化を示すデータを示す。ほとんど
無配向に近いにもかかわらず、安定して測定されてお
り、かつ配向角度もオフラインで従来の配向測定装置に
よって得られた測定結果とよく一致した。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば比較的異
方性の小さい試料に対しても、精度良く配向性(配向角
度および配向度)を測定することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】誘電体共振器の(1)は平面図、(2)は垂直
断面図である。
【図2】5個の誘電体共振器を一つの金属ケースに配置
して得られた測定ヘッドの一例を示す平面図。
【図3】ブランク(試料の無い状態)時と試料測定時の
共振周波数のシフト量を表わす図。
【図4】配向パターンの一例を示す図。
【図5】図5は各々を角度=72°づつ変化させて配置
した5個の誘電体共振器によって構成された測定ヘッド
に標準試料を載せて測定する状態を示した図。
【図6】5個の誘電体共振器からの信号を処理する回路
のブロック図。
【図7】図6に示したブロック図における信号の処理を
示すタイムチャート。
【図8】回転型補正法の試料測定段取りを示す図。
【図9】表計算ソフトウエアを用いて第1の回転型補正
法によりデータを処理する状態を示す図。
【図10】直線上に角度を変えて配置した複数の誘電体
共振器によって構成した測定ヘッドの一例を示す図。
【図11】表計算ソフトウエアを用いて第2の回転型補
正法によりデータを処理する状態を示す図。
【図12】中程度の配向度を有する紙を300m/mi
nで走行している時の繊維配向を測定し簡易型補正法に
より処理した時のディスプレイを示す図。
【図13】図12のサンプルを測定しているときの経時
変化を示す図。
【図14】ほとんど配向のない紙を300m/minで
走行中している時の繊維配向を測定し第1の回転型補正
法により処理した時のディスプレイを示す図。
【図15】図14のサンプルを測定しているときの経時
変化を示す図。
【符号の説明】
1〜5:誘電体共振器 15:測定ヘッド 16:標準試料

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定対象試料の配向を求めるオンライン配
    向測定方法における次のステップを備えた補正係数算出
    方法。 (ステップ1)試料の一面側のみに配置された複数の誘
    電体共振器を備える測定ヘッド上に何も置かない状態
    で、各誘電体共振器の共振周波数を測定することにより
    ブランク時共振周波数を求めるステップ。 (ステップ2)少なくとも全ての誘電体共振器の測定面
    を覆う実質的に無配向の標準試料を測定ヘッド上に載
    せ、各誘電体共振器の共振周波数を測定するステップ。 (ステップ3)ステップ1および2にて得られた各誘電
    体共振器毎の共振周波数の差から標準試料シフト量を算
    出し、得られた各誘電体共振器の標準試料シフト量を平
    均し、得られた平均値と各誘電体共振器の標準シフト量
    を演算して各誘電体共振器毎の補正係数を算出するステ
    ップ。
  2. 【請求項2】測定対象試料の配向を求めるオンライン配
    向測定方法における次のステップを備えた補正係数算出
    方法。 (ステップ1)試料の一面側のみに配置された複数(n
    個)の誘電体共振器を備える測定ヘッド上に何も置かな
    い状態で、各誘電体共振器の共振周波数を測定すること
    によりブランク時共振周波数を求めるステップ。 (ステップ2)少なくとも全ての誘電体共振器の測定面
    を覆う実質的に無配向の標準試料を測定ヘッド上に載
    せ、各誘電体共振器の共振周波数を測定するステップ。 (ステップ3)ステップ2において各誘電体共振器に対
    して定まった標準試料の特定の領域(1からn番目の領
    域)について、試料を少なくとも(n−1)回置き換え
    て、全ての1からn番領域に対して各誘電体共振器毎に
    共振周波数を測定するステップ。 (ステップ4)全ての1からn番領域に対して各誘電体
    共振器毎に測定した共振周波数と各誘電体共振器のブラ
    ンク時共振周波数との差から各領域(1からn番目の領
    域)毎に各誘電体共振器の標準試料シフト量を算出する
    ステップ。 (ステップ5)ステップ4で得られた各誘電体共振器の
    標準試料シフト量の平均値を各領域(1からn番目の領
    域)毎に算出し、その平均値と各誘電体共振器の標準試
    料シフト量を演算し、各領域毎に規格化した各誘電体共
    振器の標準試料シフト量を算出し、次にその各規格化し
    た各誘電体共振器の標準試料シフト量を各誘電体共振器
    毎に平均化して、各誘電体共振器毎の補正係数を算出す
    るステップ。
  3. 【請求項3】測定対象試料の配向を求めるオンライン配
    向測定方法における次のステップを備えた補正係数算出
    方法。 (ステップ1)試料の一面側のみに配置された複数の誘
    電体共振器を備える測定ヘッド上に何も置かない状態
    で、各誘電体共振器の共振周波数を測定することにより
    ブランク時共振周波数を求めるステップ。 (ステップ2)少なくとも全ての誘電体共振器の測定面
    を覆う実質的に無配向の標準試料を測定ヘッド上に載
    せ、各誘電体共振器の共振周波数を測定するステップ。 (ステップ3)ステップ2において各誘電体共振器に対
    して定まった標準試料の特定の領域(1からn番目の領
    域:これを仮にA,B,C…のn個の領域として以下
    A,B,C…の記号を使用)について、試料を少なくと
    も(n−1)回置き換えて、全ての1からn番領域に対
    して各誘電体共振器毎に各領域に対する共振周波数を測
    定するステップ。 (ステップ4)全ての1からn番領域に対して各誘電体
    共振器毎に測定した共振周波数と各誘電体共振器のブラ
    ンク時共振周波数との差から各領域毎に各誘電体共振器
    の標準試料シフト量を算出するステップ。 (ステップ5)ステップ4で得られた各誘電体共振器の
    標準試料シフト量の平均値を各領域(A,B,C…のn
    個の領域)毎に算出し、その平均値と各誘電体共振器の
    各領域における標準試料シフト量を演算し、各領域毎に
    規格化した各誘電体共振器の標準試料シフト量を算出す
    るステップ(この値を規格化シフト量と呼ぶ)。 (ステップ6)各誘電体共振器毎に予め決めた任意の補
    正係数初期値(αI1、αI2、αI3…αIn)を規格化
    シフト量(SV1A,SV1B,SV1C,…S
    2A,SV2B…SV3A,SV3B…)に演算し、
    補正後規格化シフト量初期値(X1A,X1B
    1C,…X2A,X2B…X3A,X3B…)を得て、こ
    の補正後規格化シフト量初期値についての式(1) 【数1】 において補正係数初期値(αI1、αI2、αI3
    αIn)から徐々に各初期値を変化させて計算を繰り返
    し、akを最小にする最終的に定まる補正係数となるαL
    …αLnを算出するステップ。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載の補正係数算出
    方法に更に次のステップを備えて測定対象試料の配向を
    求めるオンライン配向測定方法。 (ステップ1)走行する測定対象試料に測定ヘッドを接
    触または近接させた状態で、各誘電体共振器の共振周波
    数を測定するステップ。 (ステップ2)ステップ1で得られた各誘電体共振器の
    共振周波数とブランク時共振周波数の差から測定試料シ
    フト量を算出するステップ。 (ステップ3)ステップ2で得られた周波数シフト量に
    請求項1記載の誘電体共振器ヘッドの補正係数を演算し
    て補正後のシフト量とし、その値を元に測定対象試料の
    配向を求めるステップ。
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