JP2003254198A - 燃料噴射弁を製造するための方法 - Google Patents
燃料噴射弁を製造するための方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 燃料噴射弁を迅速かつ安価に製造することが
できる方法を提供する。 【解決手段】 燃料噴射弁を製造するための方法であっ
て、該燃料噴射弁は少なくとも２つの構成部分１，３を
有しており、これらの構成部分１，３が扁平な接触面１
０１，１０３で互いに接しており、これらの接触面１０
１，１０３を貫通して少なくとも１つの高圧通路１１が
貫通しており、この場合に、少なくとも一方の接触面１
０１，１０３に隆起面３０が形成されており、該隆起面
３０が、少なくとも１つの接触面１０１，１０３を貫通
する少なくとも１つの高圧通路１１の貫通部を取り囲ん
でいる形式のものにおいて、隆起面３０をエンボス加工
によって製造する。
できる方法を提供する。 【解決手段】 燃料噴射弁を製造するための方法であっ
て、該燃料噴射弁は少なくとも２つの構成部分１，３を
有しており、これらの構成部分１，３が扁平な接触面１
０１，１０３で互いに接しており、これらの接触面１０
１，１０３を貫通して少なくとも１つの高圧通路１１が
貫通しており、この場合に、少なくとも一方の接触面１
０１，１０３に隆起面３０が形成されており、該隆起面
３０が、少なくとも１つの接触面１０１，１０３を貫通
する少なくとも１つの高圧通路１１の貫通部を取り囲ん
でいる形式のものにおいて、隆起面３０をエンボス加工
によって製造する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料噴射弁を製造
するための方法であって、該燃料噴射弁は少なくとも２
つの構成部分を有しており、これらの構成部分が扁平な
接触面で互いに接しており、これらの接触面を貫通して
少なくとも１つの高圧通路が貫通しており、この場合
に、少なくとも一方の接触面に隆起面が形成されてお
り、該隆起面が、少なくとも１つの接触面を貫通する少
なくとも１つの高圧通路の貫通部を取り囲んでいる形式
のものに関する。
するための方法であって、該燃料噴射弁は少なくとも２
つの構成部分を有しており、これらの構成部分が扁平な
接触面で互いに接しており、これらの接触面を貫通して
少なくとも１つの高圧通路が貫通しており、この場合
に、少なくとも一方の接触面に隆起面が形成されてお
り、該隆起面が、少なくとも１つの接触面を貫通する少
なくとも１つの高圧通路の貫通部を取り囲んでいる形式
のものに関する。
【０００２】
【従来の技術】先行技術により、扁平な接触面で互いに
接触する２つの構成部分を有した燃料噴射弁が公知であ
る。この場合、これらの構成部分は、例えば燃料噴射弁
の弁本体と弁保持体である。両構成部分の扁平な接触面
を高圧通路が貫通する。この高圧通路を通って燃料が高
圧下で案内される。このための一例は、ドイツ連邦共和
国特許出願公開第１９８２７２６７号明細書に記載され
た燃料噴射弁である。
接触する２つの構成部分を有した燃料噴射弁が公知であ
る。この場合、これらの構成部分は、例えば燃料噴射弁
の弁本体と弁保持体である。両構成部分の扁平な接触面
を高圧通路が貫通する。この高圧通路を通って燃料が高
圧下で案内される。このための一例は、ドイツ連邦共和
国特許出願公開第１９８２７２６７号明細書に記載され
た燃料噴射弁である。
【０００３】接触面を貫通する高圧通路の貫通部におけ
るシール性を保証するために、接触面が精密に扁平に研
削加工される。これらの接触面は所定の力で互いに押し
付けられ、これにより高圧通路を一般的には十分にシー
ルしている。最近の燃料噴射弁では、噴射圧が、ひいて
は高圧通路における圧力が、技術的なさらなる発展の過
程で、噴射燃料をさらに良好に噴霧するためにますます
高められる。一連のこれらの圧力上昇においては、扁平
な接触面により得られるシール性は、極めて高い圧力の
ものとではもはや十分でないことがわかった。これに対
応するために、この領域の接触面の互いの押圧力を高め
るために、扁平な接触面に、接触面を貫通する高圧通路
の貫通部を取り囲む隆起面を形成することが公知であ
る。このような隆起面のための一例は、ドイツ連邦共和
国特許出願公開第１９８２７６２８号明細書により公知
である。
るシール性を保証するために、接触面が精密に扁平に研
削加工される。これらの接触面は所定の力で互いに押し
付けられ、これにより高圧通路を一般的には十分にシー
ルしている。最近の燃料噴射弁では、噴射圧が、ひいて
は高圧通路における圧力が、技術的なさらなる発展の過
程で、噴射燃料をさらに良好に噴霧するためにますます
高められる。一連のこれらの圧力上昇においては、扁平
な接触面により得られるシール性は、極めて高い圧力の
ものとではもはや十分でないことがわかった。これに対
応するために、この領域の接触面の互いの押圧力を高め
るために、扁平な接触面に、接触面を貫通する高圧通路
の貫通部を取り囲む隆起面を形成することが公知であ
る。このような隆起面のための一例は、ドイツ連邦共和
国特許出願公開第１９８２７６２８号明細書により公知
である。
【０００４】隆起面を製造するために、接触面のその他
の部分を後退させる必要がある。このことは種々様々な
方法で行うことができ、例えば機械的な研削または電気
的な浸食またはエッチングにより行うことができる。し
かしながらこのような形式の方法は、極めて手間がかか
り、ひいてはコストがかかり、研削のような方法は、処
理中に削り屑が生じるという欠点を有する。このような
削り屑は、引き続いて行われる接触面の後処理の際に完
全に取り除くことはできない。このことは組み付け状態
で燃料噴射弁の機能に不都合に影響する。
の部分を後退させる必要がある。このことは種々様々な
方法で行うことができ、例えば機械的な研削または電気
的な浸食またはエッチングにより行うことができる。し
かしながらこのような形式の方法は、極めて手間がかか
り、ひいてはコストがかかり、研削のような方法は、処
理中に削り屑が生じるという欠点を有する。このような
削り屑は、引き続いて行われる接触面の後処理の際に完
全に取り除くことはできない。このことは組み付け状態
で燃料噴射弁の機能に不都合に影響する。
【０００５】
【特許文献１】ドイツ連邦共和国特許出願公開第１９８
２７２６７号明細書
２７２６７号明細書
【特許文献２】ドイツ連邦共和国特許出願公開第１９８
２７６２８号明細書
２７６２８号明細書
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭
で述べた形式の燃料噴射弁を製造する方法を改良して、
迅速かつ安価に製造することができる方法を提供するこ
とである。
で述べた形式の燃料噴射弁を製造する方法を改良して、
迅速かつ安価に製造することができる方法を提供するこ
とである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の方法では、隆起面をエンボス加工によって製
造するようにした。
に本発明の方法では、隆起面をエンボス加工によって製
造するようにした。
【０００８】
【発明の効果】本発明による、燃料噴射弁を製造するた
めの方法は、隆起面を削り屑のでない方法で迅速かつ安
価に製造することができるという利点を有している。こ
のために、隆起面はエンボス加工により製造される。隆
起面が、相応の構成部分の硬化されていない状態でエン
ボス加工され、接触面の硬化が、エンボス加工後に初め
て行われると特に有利である。
めの方法は、隆起面を削り屑のでない方法で迅速かつ安
価に製造することができるという利点を有している。こ
のために、隆起面はエンボス加工により製造される。隆
起面が、相応の構成部分の硬化されていない状態でエン
ボス加工され、接触面の硬化が、エンボス加工後に初め
て行われると特に有利である。
【０００９】
【発明の実施の形態】次に図面につき本発明の実施の形
態を詳しく説明する。
態を詳しく説明する。
【００１０】図１には、本発明の方法により製造可能な
燃料噴射弁が示されている。燃料噴射弁は、弁保持体１
として形成されている第１の構成部分１と、弁本体３と
して形成されている第２の構成部分３とを有している。
弁保持体１は接触面１０１を有しており、この接触面１
０１は扁平に形成されていて、弁本体３の接触面１０３
に扁平に接触している。弁保持体１と弁本体３とは緊締
ナット４によって軸方向で互いに押し付けられている。
弁本体３には孔５が形成されており、該孔５内ではピス
トン状の弁ニードル７が長手方向摺動可能に配置されて
いる。弁ニードル７は、燃焼室とは反対側の区分で孔５
に密にガイドされていて、燃焼室に向かって、圧力肩部
８を形成しながら減径している。弁ニードル７は燃焼室
側の端部で、弁シール面１４に移行している。この弁シ
ール面１４は、孔５の、燃焼室側の端部に形成された弁
座１２と協働している。弁座１２には噴射開口１６が形
成されている。この噴射開口１６は、弁座１２から弁シ
ール面１４が持ち上がった状態で、燃料が、弁ニードル
７と孔５の壁との間に形成された圧力室１０から、弁シ
ール面１４と弁座１２との間を通って噴射開口１６へと
流れ、ここから内燃機関の燃焼室へと噴射されるよう
に、弁座１２と弁シール面１４との協働によって制御さ
れる。弁シール面１４が弁座１２に接触した状態では、
この噴射開口１６への燃料流は遮断され、燃料は燃焼室
へと流れない。圧力室１０は圧力肩部８の高さで半径方
向に拡大されていて、圧力室１０のこの半径方向拡大部
に、弁本体３と弁保持体１とにおいて延びる高圧通路１
１が開口している。高圧通路１１は所望の噴射圧の燃料
を圧力室１０に供給し、この場合、弁保持体１の接触面
１０１と、弁本体３の接触面１０３とを貫通する。
燃料噴射弁が示されている。燃料噴射弁は、弁保持体１
として形成されている第１の構成部分１と、弁本体３と
して形成されている第２の構成部分３とを有している。
弁保持体１は接触面１０１を有しており、この接触面１
０１は扁平に形成されていて、弁本体３の接触面１０３
に扁平に接触している。弁保持体１と弁本体３とは緊締
ナット４によって軸方向で互いに押し付けられている。
弁本体３には孔５が形成されており、該孔５内ではピス
トン状の弁ニードル７が長手方向摺動可能に配置されて
いる。弁ニードル７は、燃焼室とは反対側の区分で孔５
に密にガイドされていて、燃焼室に向かって、圧力肩部
８を形成しながら減径している。弁ニードル７は燃焼室
側の端部で、弁シール面１４に移行している。この弁シ
ール面１４は、孔５の、燃焼室側の端部に形成された弁
座１２と協働している。弁座１２には噴射開口１６が形
成されている。この噴射開口１６は、弁座１２から弁シ
ール面１４が持ち上がった状態で、燃料が、弁ニードル
７と孔５の壁との間に形成された圧力室１０から、弁シ
ール面１４と弁座１２との間を通って噴射開口１６へと
流れ、ここから内燃機関の燃焼室へと噴射されるよう
に、弁座１２と弁シール面１４との協働によって制御さ
れる。弁シール面１４が弁座１２に接触した状態では、
この噴射開口１６への燃料流は遮断され、燃料は燃焼室
へと流れない。圧力室１０は圧力肩部８の高さで半径方
向に拡大されていて、圧力室１０のこの半径方向拡大部
に、弁本体３と弁保持体１とにおいて延びる高圧通路１
１が開口している。高圧通路１１は所望の噴射圧の燃料
を圧力室１０に供給し、この場合、弁保持体１の接触面
１０１と、弁本体３の接触面１０３とを貫通する。
【００１１】弁本体３の孔５に対して同心的に、弁保持
体１にはピストン孔２０が形成されている。ピストン孔
２０の、弁本体３に面した端部はばね室２６として形成
されている。ピストン孔２０には弁部材２２が長手方向
摺動可能に配置されている。この弁部材２２は弁ニード
ル７に当接しており、弁ニードル７とは反対側の端面で
は、弁ピストン２４に当接している。従って弁ニードル
７と、押圧部材２２と、弁ピストン２４とは、常に同期
的に、孔５もしくはピストン孔２０の長手方向で運動す
る。弁ピストン２４を介して、図示されていない装置に
よって制御可能な力が、軸方向で弁ニードル７に加えら
れる。さらに、ばね室２６には閉鎖ばね２８が位置して
いる。これは圧縮コイルばねとして形成されていて、プ
レロードによって常に力を弁ニードル７に、弁座１２の
方向で加えている。しかしながら、閉鎖ばね２８の力
は、弁ピストン２４を介して弁ニードル７に加えられる
閉鎖力よりは、燃料噴射弁の機能のためには、重要では
ない。
体１にはピストン孔２０が形成されている。ピストン孔
２０の、弁本体３に面した端部はばね室２６として形成
されている。ピストン孔２０には弁部材２２が長手方向
摺動可能に配置されている。この弁部材２２は弁ニード
ル７に当接しており、弁ニードル７とは反対側の端面で
は、弁ピストン２４に当接している。従って弁ニードル
７と、押圧部材２２と、弁ピストン２４とは、常に同期
的に、孔５もしくはピストン孔２０の長手方向で運動す
る。弁ピストン２４を介して、図示されていない装置に
よって制御可能な力が、軸方向で弁ニードル７に加えら
れる。さらに、ばね室２６には閉鎖ばね２８が位置して
いる。これは圧縮コイルばねとして形成されていて、プ
レロードによって常に力を弁ニードル７に、弁座１２の
方向で加えている。しかしながら、閉鎖ばね２８の力
は、弁ピストン２４を介して弁ニードル７に加えられる
閉鎖力よりは、燃料噴射弁の機能のためには、重要では
ない。
【００１２】圧力室１０ひいては高圧通路１１でも、常
に所定の燃料圧が形成されている。この燃料圧は、使用
する噴射システムによって、１００ＭＰａ〜２００ＭＰ
ａであってよい。この圧力によって液圧的な力が、圧力
肩部８と、弁シール面１４の部分へと加えられ、この力
によって軸方向で作用する力が弁ニードル７へと加えら
れる。弁ピストン２４を介して弁ニードル７に加えられ
る閉鎖力を高めるまたは減じることにより、弁ニードル
７の長手方向の運動、ひいては燃料の噴射を制御するこ
とができる。
に所定の燃料圧が形成されている。この燃料圧は、使用
する噴射システムによって、１００ＭＰａ〜２００ＭＰ
ａであってよい。この圧力によって液圧的な力が、圧力
肩部８と、弁シール面１４の部分へと加えられ、この力
によって軸方向で作用する力が弁ニードル７へと加えら
れる。弁ピストン２４を介して弁ニードル７に加えられ
る閉鎖力を高めるまたは減じることにより、弁ニードル
７の長手方向の運動、ひいては燃料の噴射を制御するこ
とができる。
【００１３】図２には弁保持体１の接触面１０１の平面
図と、この平面図のＢ−Ｂ線に沿って断面した弁保持体
１の縦断面図が示されている。接触面１０１を貫通する
高圧通路１１の貫通部を、円環プレート状に形成されて
いる隆起面３０が取り囲んでいる。さらにこの図面には
２つのセンタリングピン孔３２が示されている。この孔
内には、燃料噴射弁において適当なセンタリングピンが
位置している。このセンタリングピンは、弁本体３を弁
保持体１に対して正確に方向付けるために働く。隆起面
３０は、その他の接触面１０１に対して高さｈを有して
いる。この高さｈは図Ｂ−Ｂでは誇張されて示されてい
る。高さｈは、少なくとも１／１０ｍｍのオーダで変動
し、必要に応じては１／１０ｍｍ以下である。隆起面３
０は、エンボス加工法によって製造されている。この場
合、平滑で扁平な面の側方に、隆起面３０の型の凹部を
有しているポンチが、接触面１０１に押し付けられる。
これは極めて迅速な方法であるので、このためのコスト
は、例えば電気浸食法によりかかるコストよりも極めて
安価である。
図と、この平面図のＢ−Ｂ線に沿って断面した弁保持体
１の縦断面図が示されている。接触面１０１を貫通する
高圧通路１１の貫通部を、円環プレート状に形成されて
いる隆起面３０が取り囲んでいる。さらにこの図面には
２つのセンタリングピン孔３２が示されている。この孔
内には、燃料噴射弁において適当なセンタリングピンが
位置している。このセンタリングピンは、弁本体３を弁
保持体１に対して正確に方向付けるために働く。隆起面
３０は、その他の接触面１０１に対して高さｈを有して
いる。この高さｈは図Ｂ−Ｂでは誇張されて示されてい
る。高さｈは、少なくとも１／１０ｍｍのオーダで変動
し、必要に応じては１／１０ｍｍ以下である。隆起面３
０は、エンボス加工法によって製造されている。この場
合、平滑で扁平な面の側方に、隆起面３０の型の凹部を
有しているポンチが、接触面１０１に押し付けられる。
これは極めて迅速な方法であるので、このためのコスト
は、例えば電気浸食法によりかかるコストよりも極めて
安価である。
【００１４】製造された燃料噴射弁では、弁保持体１
は、燃料高圧による力に耐えることができるよう硬化さ
れた鋼から成っている。従ってエンボス加工法は、接触
面１０１が硬化される前に行われる。即ち、弁保持体１
の鋼がまだ比較的柔らかい状態で行われる。隆起面３０
がエンボス加工法によって加工成形された後で接触面１
０１は硬化される。この場合、接触面１０１の、エンボ
ス加工された形状は維持される。
は、燃料高圧による力に耐えることができるよう硬化さ
れた鋼から成っている。従ってエンボス加工法は、接触
面１０１が硬化される前に行われる。即ち、弁保持体１
の鋼がまだ比較的柔らかい状態で行われる。隆起面３０
がエンボス加工法によって加工成形された後で接触面１
０１は硬化される。この場合、接触面１０１の、エンボ
ス加工された形状は維持される。
【００１５】図３には接触面１０１の別の実施例が示さ
れている。高圧通路１１の、接触面１０１を貫通する貫
通部を取り囲む隆起面３０の他に、別の隆起面３０が接
触面１０１に形成されている。この別の隆起面３０は、
第１の隆起面３０と同じ高さおよび形状を有しており、
接触面１０１において、第１の隆起面３０の反対側に配
置されている。これにより、押圧力が均一に分配され
る。何故ならば、そうでなければ、一方で、接触面１０
１と接触面１０３との間で隆起面３０により幾分、傾斜
された状態になる恐れがあるからである。
れている。高圧通路１１の、接触面１０１を貫通する貫
通部を取り囲む隆起面３０の他に、別の隆起面３０が接
触面１０１に形成されている。この別の隆起面３０は、
第１の隆起面３０と同じ高さおよび形状を有しており、
接触面１０１において、第１の隆起面３０の反対側に配
置されている。これにより、押圧力が均一に分配され
る。何故ならば、そうでなければ、一方で、接触面１０
１と接触面１０３との間で隆起面３０により幾分、傾斜
された状態になる恐れがあるからである。
【００１６】図４には本発明による隆起面３０の別の実
施例が示されている。この場合、図４の下方部分は、弁
保持体１の接触面１０１の一部を示しており、図４の上
方の部分は、Ａ−Ａ線に沿った弁保持体１の横断面図を
示している。単に円環プレート状の隆起面の代わりに、
この場合、横断面がＶ字形に形成されているポンチが、
接触面１０１に押し込まれる。このポンチによって環状
溝３５が、高圧通路１１の貫通部を取り囲むように押し
込みエンボス加工される。これにより、相応に材料が押
しのけられることにより、環状溝３５を制限する２つの
環状凸部３７が形成される。環状凸部３７の端面は、１
つの隆起面３０もしくは複数の隆起面３７を形成し、こ
れらは、高圧通路１１のシール性を高める。Ｖ字形のポ
ンチの開放角度αはこの場合、約６０°である。この場
合、ほぼ０．０２ｍｍ〜０．０３ｍｍの深さを有したポ
ンチが、接触面１０１に押し込まれる。隆起された環状
凸部３７は、これにより、約０．００２ｍｍ〜０．０１
ｍｍの高さｈに達する。有利にはこれらの環状凸部３７
の間隔ｂは約０．０５ｍｍ〜０．１ｍｍである。使用さ
れるポンチは、Ｖ字形の横断面を有した相応の環状突起
しか有していないか、この環状突起の他に相応の扁平な
面を有していてよい。この扁平な面は、接触面１０１の
他の領域を、即ち、隆起面３０の外側に位置する部分を
後方に下げる。
施例が示されている。この場合、図４の下方部分は、弁
保持体１の接触面１０１の一部を示しており、図４の上
方の部分は、Ａ−Ａ線に沿った弁保持体１の横断面図を
示している。単に円環プレート状の隆起面の代わりに、
この場合、横断面がＶ字形に形成されているポンチが、
接触面１０１に押し込まれる。このポンチによって環状
溝３５が、高圧通路１１の貫通部を取り囲むように押し
込みエンボス加工される。これにより、相応に材料が押
しのけられることにより、環状溝３５を制限する２つの
環状凸部３７が形成される。環状凸部３７の端面は、１
つの隆起面３０もしくは複数の隆起面３７を形成し、こ
れらは、高圧通路１１のシール性を高める。Ｖ字形のポ
ンチの開放角度αはこの場合、約６０°である。この場
合、ほぼ０．０２ｍｍ〜０．０３ｍｍの深さを有したポ
ンチが、接触面１０１に押し込まれる。隆起された環状
凸部３７は、これにより、約０．００２ｍｍ〜０．０１
ｍｍの高さｈに達する。有利にはこれらの環状凸部３７
の間隔ｂは約０．０５ｍｍ〜０．１ｍｍである。使用さ
れるポンチは、Ｖ字形の横断面を有した相応の環状突起
しか有していないか、この環状突起の他に相応の扁平な
面を有していてよい。この扁平な面は、接触面１０１の
他の領域を、即ち、隆起面３０の外側に位置する部分を
後方に下げる。
【００１７】弁本体３に弁保持体１を押し付ける際に、
隆起面３０が、弁本体３の扁平な接触面に押し付けられ
る。これにより、変形が生じ、隆起面３０は著しく押し
込まれる。高圧通路１１の貫通部の周りの面圧を僅かに
高めることしか所望されないならば、隆起面３０の高さ
は、１０μｍ〜２０μｍで十分である。隆起面３０を、
弁保持体１の端面１０１と、弁本体３の端面１０３とに
形成することも考えられる。さらに、考えられる全ての
構成の隆起面３０を、接触面１０１にエンボス加工する
ことができる。これにより本発明による方法は、複数の
高圧通路１１が接触面１０１を貫通する場合も、または
その他の中空室をシールする場合にも使用することがで
きる。
隆起面３０が、弁本体３の扁平な接触面に押し付けられ
る。これにより、変形が生じ、隆起面３０は著しく押し
込まれる。高圧通路１１の貫通部の周りの面圧を僅かに
高めることしか所望されないならば、隆起面３０の高さ
は、１０μｍ〜２０μｍで十分である。隆起面３０を、
弁保持体１の端面１０１と、弁本体３の端面１０３とに
形成することも考えられる。さらに、考えられる全ての
構成の隆起面３０を、接触面１０１にエンボス加工する
ことができる。これにより本発明による方法は、複数の
高圧通路１１が接触面１０１を貫通する場合も、または
その他の中空室をシールする場合にも使用することがで
きる。
【図１】燃料噴射弁の縦断面図を示した図である。
【図２】弁保持体の接触面の平面図を縦断面図とともに
示した図である。
示した図である。
【図３】本発明の方法により製造された、弁保持体の接
触面の隆起面の別の実施例を示した図である。
触面の隆起面の別の実施例を示した図である。
【図４】本発明の方法により製造された、弁保持体の接
触面の隆起面のさらに別の実施例を示した図である。
触面の隆起面のさらに別の実施例を示した図である。
１ 弁保持体、 ３ 弁本体、 ４ 緊締ナット、 ５
孔、 ７ 弁ニードル、 ８ 圧力肩部、 １０ 圧
力室、 １１ 高圧通路、 １２ 弁座、 １４ 弁シ
ール面、 １６ 噴射開口、 ２０ ピストン孔、 ２
２ 押圧部材、２４ 弁ピストン ２６ ばね室、 ２
８ 閉鎖ばね、 ３０ 隆起面、 ３２ センタリング
ピン孔、 ３５ 環状溝、 ３７ 環状凸部、 １０
１，１０３ 接触面
孔、 ７ 弁ニードル、 ８ 圧力肩部、 １０ 圧
力室、 １１ 高圧通路、 １２ 弁座、 １４ 弁シ
ール面、 １６ 噴射開口、 ２０ ピストン孔、 ２
２ 押圧部材、２４ 弁ピストン ２６ ばね室、 ２
８ 閉鎖ばね、 ３０ 隆起面、 ３２ センタリング
ピン孔、 ３５ 環状溝、 ３７ 環状凸部、 １０
１，１０３ 接触面
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 トーマス パウアー
ドイツ連邦共和国 フライベルク グロー
セ エッカー 10
Ｆターム(参考） 3G066 AA07 AB02 BA55 CC01 CC03
CC14 CD04 CD10
Claims (5)
- 【請求項１】 燃料噴射弁を製造するための方法であっ
て、該燃料噴射弁は少なくとも２つの構成部分（１，
３）を有しており、これらの構成部分（１，３）が扁平
な接触面（１０１，１０３）で互いに接しており、これ
らの接触面（１０１，１０３）を貫通して少なくとも１
つの高圧通路（１１）が貫通しており、この場合に、少
なくとも一方の接触面（１０１，１０３）に隆起面（３
０）が形成されており、該隆起面（３０）が、少なくと
も１つの接触面（１０１，１０３）を貫通する少なくと
も１つの高圧通路（１１）の貫通部を取り囲んでいる形
式のものにおいて、 隆起面（３０）をエンボス加工によって製造することを
特徴とする、燃料噴射弁を製造するための方法。 - 【請求項２】 少なくとも１つの隆起面（３０）を有す
る接触面（１０１，１０３）を、エンボス加工後に硬化
させる、請求項１記載の方法。 - 【請求項３】 隆起面（３０）が２つの部分面を有して
おり、これらの部分面を、互いに同心的に環状プレート
状に形成する、請求項１記載の方法。 - 【請求項４】 エンボス加工のために使用するポンチ
が、Ｖ字形の横断面を備えた少なくとも１つの環状突起
を有しており、該環状突起をエンボス加工の際に、高圧
通路（１１）の貫通部の周りの、接触面（１０１，１０
３）へと押し込む、請求項１記載の方法。 - 【請求項５】 請求項１から４までのいずれか１項記載
の方法により製造された、内燃機関のための燃料噴射
弁。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| DE2002109116 DE10209116A1 (de) | 2002-03-01 | 2002-03-01 | Verfahren zur Herstellung eines Kraftstoffeinspritzventils |
| DE10209116.1 | 2002-03-01 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003254198A true JP2003254198A (ja) | 2003-09-10 |
Family
ID=27675159
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003054272A Pending JP2003254198A (ja) | 2002-03-01 | 2003-02-28 | 燃料噴射弁を製造するための方法 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP1340907A3 (ja) |
| JP (1) | JP2003254198A (ja) |
| DE (1) | DE10209116A1 (ja) |
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|---|---|---|---|---|
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| JP4123384B2 (ja) | 2004-09-13 | 2008-07-23 | 株式会社デンソー | 燃料噴射弁 |
| DE102005040366A1 (de) * | 2005-08-26 | 2007-03-01 | Robert Bosch Gmbh | Kraftstoffhochdruckvorrichtung |
| DE202006002663U1 (de) * | 2006-02-20 | 2006-04-13 | Robert Bosch Gmbh | Kraftstoffinjektor für Brennkraftmaschinen |
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| DE102011008468A1 (de) * | 2011-01-13 | 2012-07-19 | Continental Automotive Gmbh | Kraftstoffinjektor und Verfahren zum Herstellen eines Kraftstoffinjektors |
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| DE19827267A1 (de) | 1998-06-18 | 1999-12-23 | Bosch Gmbh Robert | Kraftstoff-Einspritzventil für Hochdruck-Einspritzung mit verbesserter Steuerung der Kraftstoffzufuhr |
| DE19827628A1 (de) | 1998-06-20 | 1999-12-23 | Daimler Chrysler Ag | Kraftstoffeinspritzventil für Brennkraftmaschinen |
| DE19914720B4 (de) * | 1999-03-31 | 2005-10-13 | Siemens Ag | Kraftstoffeinspritzventil für eine Brennkraftmaschine |
| DE10102233A1 (de) * | 2001-01-19 | 2002-07-25 | Bosch Gmbh Robert | Kraftstoffhochdrucksystem für Brennkraftmaschinen |
| DE10213380B4 (de) * | 2001-09-04 | 2010-08-12 | Robert Bosch Gmbh | Kraftstoffeinspritzventil für eine Brennkraftmaschine |
-
2002
- 2002-03-01 DE DE2002109116 patent/DE10209116A1/de not_active Ceased
-
2003
- 2003-02-05 EP EP03002436A patent/EP1340907A3/de not_active Withdrawn
- 2003-02-28 JP JP2003054272A patent/JP2003254198A/ja active Pending
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| DE10209116A1 (de) | 2003-09-18 |
| EP1340907A3 (de) | 2005-01-05 |
| EP1340907A2 (de) | 2003-09-03 |
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