JP2003254006A - シール装置及び蒸気タービン - Google Patents

シール装置及び蒸気タービン

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JP2003254006A
JP2003254006A JP2002051139A JP2002051139A JP2003254006A JP 2003254006 A JP2003254006 A JP 2003254006A JP 2002051139 A JP2002051139 A JP 2002051139A JP 2002051139 A JP2002051139 A JP 2002051139A JP 2003254006 A JP2003254006 A JP 2003254006A
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seal
rotor
turbine
long
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JP2002051139A
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Masataka Kikuchi
地 正 孝 菊
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Toshiba Corp
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  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来不可能だったシールフィンの列数の大幅
な増加をラビング等の不都合な事象を誘発することなく
安全に実現する事ができ、蒸気タービンに適用すること
により、ラビングの発生を引き起こすことなくシール部
の漏洩流量を低減することが可能で、高性能かつ安全で
信頼性の高いシール装置を得ること。 【解決手段】 静止体に付設されたラビリンスの長いシ
ールフィン9のピッチを回転体の軸方向伸び差の変動幅
と同等またはそれ以下の寸法に設定してシールフィンを
密に配置するとともに、静止体に付設されたラビリンス
を半径方向に移動可能とし、ターボ機械の起動停止時に
おいては回転体の凸部6と静止体側のラビリンスの長い
シールフィン9の先端とが半径方向に間隙を有し、ター
ボ機械の高負荷運転時には回転体側の凸部6と静止体の
ラビリンスの長いシールフィン9の先端とがロータ軸方
向から見て半径方向に重なり部を形成するように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ターボ機械のシー
ル装置ならびにそのシール装置を適用するターボ機械に
関するものであり、特に、蒸気タービンのシール装置お
よびそのシール装置を適用した蒸気タービンに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、蒸気タービンの静翼は翼列をな
してロータに近接してケーシングに取り付けられ、ロー
タに翼列をなして取り付けられる動翼と組み合わされて
段落を形成し、タービン内に流入した蒸気を静翼にて膨
張させて高速にし、この高速の蒸気流を動翼に流入させ
ることによりロータを回転している。従って静翼とロー
タとの間にはロータの回転を可能にするために間隙が設
けられている。ところが、静翼に流入する蒸気の一部は
上記間隙から静翼をバイパスする漏れ蒸気となって流れ
るため、タービンの性能低下の一因となる。そこで、こ
の漏れ蒸気量を小さくするため、静翼内輪がロータに近
接する部分に非接触のラビリンスシールが設けられてい
る。
【0003】このようなラビリンスシールとして従来か
らハイロー型のラビリンスシールが知られている。蒸気
タービンは高温蒸気を使用し高速でロータが回転する回
転機械であり、タービンの性能を向上させるためには作
動流体である蒸気が少しでも多く静翼および動翼に流入
するように、ロータと静翼内輪の間の間隙や動翼先端と
静翼外輪の間の間隙、または動翼先端とケーシングの間
の間隙を通って漏洩する蒸気の量を出来るだけ少なくす
る必要がある。蒸気タービンは高速回転機械であり接触
式のシール装置の適用は困難なことから蒸気タービンの
回転構造物と静止構造物との間のシールには上述のよう
な非接触式のラビリンスシールが適用されてきている。
【0004】図12は従来のハイロー型ラビリンスシー
ル装置の代表例を示している。図中、符号1は図示しな
いケーシングに嵌合して取り付けられたノズルダイアフ
ラム2の内輪、すなわち静翼内輪であり、その静翼内輪
1の内周に通常は板ばね等の弾性体3を介してパッキン
リング4が取り付けられている。シール部分の回転構造
物であるロータ5の表面には複数の周方向に延びる凸部
6が形成され、これら凸部6によってロータ5のシール
部表面には凹部7が形成されている。静止構造物である
パッキンリング4の内周側にはパッキンリング4と一体
または別体に形成された複数列のシールフィンが内径側
に向かって伸びている。これらパッキンリング4の内周
側に設けられたシールフィンは回転構造物のロータ5の
凸部6に対応する複数列の短いシールフィン8とロータ
5の凹部7に対応する複数列の長いシールフィン9とか
ら成っている。このような基本構造を有する非接触型の
シール装置を一般にハイロー型ラビリンスシールと称し
ており、短いシールフィン8の先端の半径方向間隙a
および長いシールフィン9の先端の半径方向間隙b
微小に設定し、静翼をバイパスしてこれらの半径方向間
隙aおよび半径方向間隙bを通って漏れ出る蒸気S
を少なくして漏洩損失を低減させている。
【0005】上記ハイロー型ラビリンスシール装置にお
いては、一般にロータ5に相対する静止構造物であるパ
ッキンリング4に形成された短いシールフィン8はロー
タ5の凸部6と微少な半径方向間隙を有するように形成
され、パッキンリング4に形成された長いシールフィン
9はロータ5の凹部7と微少な半径方向間隙を有するよ
うに形成され、かつロータ5の凸部6とパッキンリング
4に形成された長いシールフィン9とが互いに食い違う
ように、ロータ5の凸部6の外径よりもパッキンリング
4に形成された長いシールフィン9の内径の方が小さく
なるように形成されている。蒸気タービンのように温度
が大気温度に比べて大きく異なる流体を作動流体として
用いるターボ機械においては、主として回転構造物の温
度と静止構造物の温度の差や、回転構造物を構成する部
品の材料の線膨張率と静止構造物を構成する部品の材料
の線膨張率との差に起因する熱膨張量の違いによって、
回転構造物の軸方向熱伸び量と静止構造物の軸方向熱伸
び量が異なって静止構造物と回転構造物との間に軸方向
熱伸び差が生じる。このような温度によって静止構造物
と回転構造物との間に生じる軸方向熱伸び差など、運転
によって生じる静止構造物と回転構造物との間に生じる
タービン軸方向変位量の差の総計を一般的に軸方向伸び
差と称している。
【0006】一般にハイロー型ラビリンスシール装置に
おいては、上述の軸方向伸び差が発生した場合において
も静止構造物であるパッキンリング4に形成された長い
シールフィン9がロータ5の凸部6と接触することがな
いように、ロータ5のシール部に形成される凹部7の幅
を設定している。運転中における軸方向伸び差の最大値
と最小値との差を伸び差変動幅と称することにすると、
ロータ5のシール部に形成される凹部7の幅は少なくと
も伸び差変動幅よりも大きく設定しなければならない。
蒸気タービンにおける伸び差変動幅は一般に数mmから
数十mmもの値となることから、パッキンリング4に形
成される長いシールフィン9またはロータ5に形成され
る凸部6の数が制限されることになる。
【0007】以上、静翼内輪1とロータ5との間のシー
ル装置について説明したが、動翼10の先端と静翼外輪
11または図示しないケーシングとの間の間隙について
も同様の問題がある。図13(a)および(b)に従来
から適用されてきた蒸気タービンの動翼10の先端と静
翼外輪11の間に設けられたハイロー型ラビリンスシー
ル装置の代表例を示している。図13(a)または
(b)において動翼10の先端に設けられたシュラウド
カバー12と静翼外輪11との間または図示しないケー
シングとの間には、動翼10の回転を可能にするために
間隙が設けられている。このため、動翼10に流入する
蒸気の一部はこの間隙から動翼10をバイパスする漏れ
蒸気となって流れ、タービン性能を低下させる一因とな
っている。この漏れ蒸気を小さくするために、回転構造
物であるシュラウドカバー12の表面には複数の周方向
に延びる凸部13が形成され、これらの凸部13によっ
てシュラウドカバー12のシール部表面には凸部13と
凹部14が形成されている。
【0008】静止構造物である静翼外輪11(またはケ
ーシング)またはパッキンリング15の内周側には複数
列のシールフィンが内径側に向かって伸びている。これ
ら静翼外輪11やパッキンリング15の内周側に設けら
れたシールフィンは回転構造物のシュラウドカバー12
の凸部13に対応する複数列の短いシールフィン16と
シュラウドカバー12の凹部14に対応する複数列の長
いシールフィン17とから成っている。短いシールフィ
ン16はシュラウドカバー12の凸部13と微少な半径
方向間隙aを有するように形成され、長いシールフィ
ン17はシュラウドカバー12の凹部14と微少な半径
方向間隙bを有するように形成され、かつシュラウド
カバー12の凸部13と長いシールフィン17とが互い
に食い違うようにシュラウドカバー12の凸部13の外
径よりも静止構造物側のラビリンスの長いシールフィン
17の内径の方が小さくなるように形成されている。
【0009】このシール装置においては、軸方向伸び差
が発生した場合においても静止構造物に形成された長い
シールフィン17がシュラウドカバー12の凸部13と
接触することがないようにシュラウドカバー12のシー
ル部に形成される凹部14の幅を設定している。また、
シュラウドカバー12のシール部に形成される凹部14
の幅は少なくとも伸び差変動幅よりも大きく設定しなけ
ればならない。蒸気タービンにおける伸び差変動幅は一
般に数mmから数十mmもの値となることから静止構造
物に形成される長いシールフィン17またはシュラウド
カバー12に形成される凸部13の数が制限されること
になる。
【0010】ところで、図12及び図13に示したよう
なラビリンスシール装置のシール性能は一般にシールフ
ィン先端の半径方向間隙を小さくすれば向上する。他
方、ラビリンスシール装置のシールフィン先端の半径方
向間隙が小さすぎて何らかの要因、例えばケーシングの
過大な熱変形などにより回転構造物と静止構造物が接触
するいわゆるラビング現象が発生すると、タービンの軸
振動が激変してタービンの運転の継続が困難なほどの過
大な軸振動を引き起こすことがある。
【0011】このように、ラビリンスシール装置のシー
ル性能を更に向上させる一つの方法はこの半径方向間隙
を大幅に狭めることであるが、蒸気タービンには起動停
止に伴うケーシングの不均一温度分布に起因する猫背現
象や逆猫背現象、ケーシングや静翼とロータや動翼の熱
膨張量の差異、回転構造物の遠心力による変形、軸受油
膜によるロータ軸心の移動、アライメント変化、軸振動
などの現象が発生することから、現状の半径方向間隙設
定が、ハードなラビング現象を発生させないための最小
限の間隙設定である。しかしながら、従来のラビリンス
シールのままでは大幅なシール性能の向上は望めない。
【0012】これに対して、近年、特公昭49−299
75号あるいは米国特許4,436,311号に代表さ
れるような、クリアランスコントロールシステムと称さ
れるラビリンスシール装置の半径方向間隙制御手法が発
明され、非接触ラビリンスシール装置のシール性能の向
上を目指して、このようなクリアランスコントロールが
蒸気タービンに適用される場合がある。
【0013】このようなクリアランスコントロールシス
テムは、ハイロー型ラビリンスシール装置に適用した図
14(a)に示するように、ラビングの発生が最も懸念
されていた起動停止時にはシールフィン先端の半径方向
間隙を広く設定してラビングを回避するとともに、高い
シール性能が要求されるタービン高負荷時においては、
図14(b)に示すように、静止側ラビリンスを内径方
向に押し出すことによって、シールフィン先端間隙をク
リアランスコントロールシステムを用いていない場合よ
りも狭く設定してタービン高負荷時のシール性能を向上
させようとするものである。
【0014】近年、蒸気タービンの高性能化が従来に増
して要求されてきており、蒸気タービンの性能向上のた
めには静翼および動翼における性能向上や排気損失低減
など種々の改善が講じられるなど日々進歩してきてい
る。このような改善の中において、ロータと静翼内輪の
間隙や動翼先端と静翼外輪の間隙を通って漏洩する蒸気
の量を出来るだけ少なくするというシール性能の向上は
タービンの性能向上に大きく貢献するものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、図12
及び図13に示したようなラビリンスシール装置におい
ては、一般にシールフィン先端の半径方向間隙を小さく
すればシール部の間隙の環状面積が小さくなるのでシー
ル性能は向上する。また、ラビリンスシール装置のシー
ル性能は、一般にシールフィンの列数を増やすことによ
り向上する。
【0016】他方、ラビリンスシール装置のシールフィ
ン先端の半径方向間隙が小さすぎて何らかの要因、例え
ばケーシングの過大な熱変形などにより回転構造物と静
止構造物が接触するいわゆるラビング現象が発生する
と、タービンの軸振動が激変してタービンの運転の継続
が困難なほどの過大な軸振動を引き起こすことがある。
【0017】このように、ラビリンスシール装置のシー
ル性能を更に向上させるために、この半径方向間隙を大
幅に狭めることには問題がある。しかしながら、蒸気タ
ービンには起動停止に伴うケーシングの不均一温度分布
に起因する猫背現象や逆猫背現象、ケーシングや静翼と
ロータや動翼の熱膨張量の差異、回転構造物の遠心力に
よる変形、軸受油膜によるロータ軸心の移動、アライメ
ント変化、軸振動などの現象が発生しすることから現状
の半径方向間隙設定がハードなラビング現象を発生させ
ないための最小限の間隙設定であるとはいえ、従来のラ
ビリンスシールのままでは大幅なシール性能の向上は望
めない。
【0018】静翼内輪1に設けられたパッキンリング4
との間のハイロー型ラビリンスシール装置を例にとる
と、ロータ5の表面の円周上の一部分とシールフィンの
特に長いシールフィン6が接触した場合、ロータ5の接
触部位の温度が上昇してロータ5の接触部分近傍に温度
分布が発生し、接触部位が高温によって熱膨張するため
にロータ5に若干の変形が生じる。そのため、ラビング
現象が一旦発生すると、ロータ5の接触部位の温度上昇
により接触部位が大きく熱膨張してロータ5のしかも特
に強く接触した円周上の一部分が凸になるように、ロー
タ5が弓なりに変形する。その場合、更に接触が強くな
るとハードなラビング現象に至り、過大な軸振動を生じ
てタービンの運転の停止を余儀なくされたり、ロータ5
の接触部に熱応力による永久ひずみが発生したり、ロー
タ接触部の溶融などによる残留ひずみが永久ひずみとし
て発生したりしてロータ5に永久曲がりを生じさせてし
まうことがある等の問題があった。
【0019】また、図13に示した動翼10の先端部分
に設けられたハイロー型ラビリンスシール装置は、ロー
タ5のラビリンスシール装置と同様にその半径方向間隙
が変化し、その変化の程度によっては静翼外輪11また
はパッキンリング15のシールフィンが動翼10の先端
に設けられたシュラウドカバー12に接触することがあ
る。その場合、ロータ5のラビリンスシール装置と同様
にタービン軸振動が発生して蒸気タービンの信頼性に影
響を与える。また、接触すると摩擦熱の発生によって接
触部の温度が上昇するが、動翼10は回転運動をしてい
る物体であり回転による強大な遠心力が作用する物体で
あることから、蒸気タービンの動翼10の先端に配設さ
れているシュラウドカバー12の温度が接触による摩擦
熱によって高温となる。そした、高温により材料強度が
低下したシュラウドカバー12は遠心力により変形して
半径方向に膨らみ、更に接触が強くなってハードなラビ
ング現象に至り、過大な振動を生じてタービンの運転の
停止を余儀なくされたり、動翼10の先端のシュラウド
カバー12に永久ひずみが発生したりする事態を引き起
こすという問題があった。
【0020】このような問題の解決手段の一つとしてク
リアランスコントロールシステムが適用されることがあ
り、その場合、タービン高負荷時の半径方向間隙を狭く
することが可能になることからタービン高負荷時のシー
ル性能向上に効果がある。
【0021】しかしながら、タービン高負荷時において
も蒸気タービンは幾ばくかのロータ軸振動や偏心あるい
はケーシングの熱変形を有しており、クリアランスコン
トロールシステムを適用した場合においてもタービン高
負荷時における半径方向間隙を確保しておく必要があ
り、それ以上の性能向上は望める状況にない。
【0022】ラビリンスシール装置の半径方向間隙が最
小限の設定となっていてそれ以上狭くすることが出来な
い場合、ラビリンスシール装置の性能向上策としてシー
ルフィンの列数を増やすことが考えられる。しかしなが
ら、蒸気タービンなどの高温流体を扱うターボ機械にお
いてはロータの温度分布とケーシングの温度分布との違
いによってロータとケーシングの熱伸び量に大きな差異
が生じることからシールフィンの列数を大幅に増やすこ
とは困難な状況にある。
【0023】蒸気タービンは一般に500℃ないし600℃程
度の高温の水蒸気を導入して蒸気の熱エネルギーをター
ビンロータの回転という機械エネルギーに変換するため
の機械装置であるために、高温にさらされる機械であ
る。蒸気タービンの回転構造物であるロータは静止構造
物のケーシングに比べて大きさ、重量ともに小さく、熱
容量的にもケーシングに比べて小さいものとなってい
る。また、回転構造物であるロータは熱伝導率もケーシ
ングに比べて大きい。そのために、蒸気タービンの起動
時に高温の蒸気がタービンに流入してくるとロータを構
成するロータ5の方が図示しないケーシングよりも速や
かに高温になる。
【0024】その結果、冷機状態における起動前に図1
5(a)に示すような位置関係にあった回転側ラビリン
スと静止側ラビリンスは、起動運転時には図15(b)
に示すようにロータ5の熱膨張量がケーシングの熱膨張
量よりも大きくなってタービン軸方向の相対位置が変化
する。尚、この状態をロータロング状態と称する。一般
にこの相対変位量は伸び差と称され、ロータの変位拘束
位置であるスラスト軸受(図示しない)から離れるほど
大きくなり、また蒸気温度が高いほど大きくなる。ター
ビンの負荷が大きくなって定常運転になると図15
(c)に示すように、ロータとケーシングの温度差が小
さくなるのでこのタービン軸方向の相対変位量(伸び
差)も小さくなって或る一定値に近づく。この状態をス
テディ状態と称する。他方、タービン停止に向けて負荷
が減少するとタービンに温度の低い蒸気が流入するよう
になってロータは速やかに温度低下するのに対してケー
シングの温度低下は緩やかであり、ロータの熱膨張量が
ケーシングの熱膨張量よりも小さくなって伸び差が小さ
くなり図15(d)に示すように反対方向の伸び差が生
じることになる。尚、この状態をロータショート状態と
称する。
【0025】従来用いられてきたハイロー型ラビリンス
シール装置においては、タービン起動時あるいはタービ
ン停止時のようにロータロング状態あるいはロータショ
ート状態で大きな伸び差が生じるような状況下において
も、図15(b)あるいは(d)に示すように回転側ラ
ビリンスの凸部と静止側ラビリンスの長いシールフィン
が軸方向に接触することがないように、設計誤差等も十
分に考慮した上で長いシールフィンの軸方向ピッチを設
定している。従って、長いシールフィンのピッチは、ロ
ータロング状態における最大伸び差とロータショート状
態における最大伸び差の和すなわち伸び差変動幅よりも
大きい値に設定されている。このように、従来のハイロ
ー型ラビリンスシール装置においては、長いシールフィ
ンのピッチの最小値がタービンの軸方向の伸び差によっ
て制限されており、シール性能確保の観点から通常は最
小のシールフィンピッチが採用されている。それ故に、
シールフィンの列数を大幅に増加させてシール性能の向
上を図ることが困難な状況となっている。
【0026】尚、従来適用されているクリアランスコン
トロールシステムにおいてはラビリンスのシールフィン
ピッチは従来のままであり、半径方向間隙の変化による
シール性能向上しか念頭に置かれていなかった。
【0027】すなわち、従来技術のままでは、蒸気ター
ビンに適用されたハイロー型ラビリンスシール装置にお
けるシール性能の向上は限界状態にあり、更なるシール
性能向上が困難な状態に陥っていた。
【0028】本発明は、このような点に鑑み、シールフ
ィンの列数の大幅な増加をラビング等の不都合を生ずる
ことなく実現でき、シール性能の向上を図るとともに、
蒸気タービンに適用することにより、シール部の漏洩流
量を低減することが可能で、高性能かつ安全で信頼性の
高いシール装置を得ることを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
ロータの如き回転体とその回転体の外周に配設されたケ
ーシングの如き静止体を有し、回転体の外周面に周方向
に延びる凸部からなるラビリンスを形成するとともに、
静止体の内面には回転体の凸部に対応する短いシールフ
ィンと回転体側の凹部に対応する長いシールフィンとか
らなるラビリンスを形成し、回転体と静止体の間隙から
漏洩する流体の流量を低減するようにした非接触式のタ
ーボ機械用シール装置において、静止体に付設されたラ
ビリンスの長いシールフィンのピッチを回転体の軸方向
伸び差の変動幅と同等またはそれ以下の寸法に設定して
シールフィンを密に配置するとともに、静止体に付設さ
れたラビリンスを半径方向に移動可能とし、ターボ機械
の起動停止時においては回転体の凸部と静止体側のラビ
リンスの長いシールフィンの先端とが半径方向に間隙を
有し、ターボ機械の高負荷運転時には回転体側の凸部と
静止体のラビリンスの長いシールフィンの先端とがロー
タ軸方向から見て半径方向に重なり部を形成するように
構成したことを特徴とする。
【0030】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明において、ターボ機械の高負荷運転時においては、回
転体の凸部と静止体側のラビリンスの短いシールフィン
の先端との間の半径方向の間隙が、回転体の凹部と静止
体側のラビリンスの長いシールフィンの先端との間の半
径方向の間隙よりも小さくなるように構成したことを特
徴とする。
【0031】また、請求項3に係る発明は、請求項1又
は2に係る発明において、ターボ機械の高負荷運転時
に、静止体側のラビリンスの長いシールフィンが回転体
のラビリンスの凹部の中央よりも上流側に位置するよう
に構成したことを特徴とする。請求項4に係る発明は、
請求項1乃至3のいずれかに係る発明において、蒸気タ
ービン設備に適用されたシール装置においては、その起
動過程において、蒸気タービンの負荷が定格出力の5%
から50%の範囲内にあるときに、シール装置における
半径方向クリアランスコントロールシステムの作動が完
了し、かつそれ以上の蒸気タービン負荷においては静止
体に付設されたラビリンスが常に最小の半径位置に保た
れることを特徴とする。
【0032】請求項5に係る発明は、蒸気タービン設備
において、請求項1乃至4のいずれかに記載のシール装
置を適用したことを特徴とする。
【0033】さらに、請求項6に係る発明は、高圧ター
ビンと低圧タービン、または高中圧タービンと低圧ター
ビン、或いは高圧タービンと中低圧タービンを有し、各
タービン段落に請求項1乃至4のいずれかに記載のシー
ル装置を適用した蒸気タービン設備において、ロータ軸
に設けられたスラスト軸受の設置位置に応じて、高圧側
と低圧側の各段落におけるシール装置の回転構造物側の
ラビリンスの凹部もしくは静止構造体のラビリンスの長
いシールフィンピッチの幅を互いに異なるようにしたこ
とを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を、図面を
参照して説明する。尚、以下においては、ターボ機械の
ひとつである蒸気タービンを例にとり、その中でも、ロ
ータと静翼内輪の間に設けられたシール装置を例にとっ
て説明する。また、以下の説明は、動翼の先端のシュラ
ウドカバーと静翼外輪またはケーシングの間に設けられ
たシール装置においても同様のことが言える。さらに、
一般にグランドと称されるところのロータとケーシング
との間に設けられたシール装置においても同様のことが
言える。
【0035】図1はシール装置としての本実施形態にお
けるハイロー型ラビリンスシール装置の部分を示した断
面図である。図中、符号1は図示しないケーシングに嵌
合して取り付けられたノズルダイアフラム2の内輪、す
なわち静翼内輪であり、その静翼内輪1の内周に通常は
板ばね等の弾性体を介してパッキンリング4が取り付け
られている。シール部分の回転構造物であるロータ5の
表面には複数の周方向に延びる凸部6が形成され、これ
ら凸部6によってロータ5のシール部表面には凹部7が
形成されている。静止構造物であるパッキンリング4の
内周側にはパッキンリング4と一体または別体に形成さ
れた複数列のシールフィンが内径側に向かって伸びてい
る。これらパッキンリング4の内周側に設けられたシー
ルフィンは回転構造物のロータ5の凸部6に対応する複
数列の短いシールフィン8とロータ5の凹部7に対応す
る複数列の長いシールフィン9とから成っている。そし
て、静止構造物であるパッキンリング4に形成された短
いシールフィン8はロータ5の凸部6と微少な半径方向
間隙を有するように形成され、パッキンリング4に形成
された長いシールフィン9はロータ5の凹部7と微少な
半径方向間隙を有するように形成され、かつロータ5の
凸部6とパッキンリング4に形成された長いシールフィ
ン9とがロータ軸方向から見て互いに重なり合うよう
に、ロータ5の凸部6の外径よりもパッキンリング4に
形成された長いシールフィン9の内径の方が小さくなる
ように形成されている。
【0036】上記構成は従来のものと同一であるが、本
発明においては、ターボ機械の高負荷運転時において、
回転構造物側のラビリンスの凸部6と静止構造物側のラ
ビリンスの短いシールフィン8の先端との間の半径方向
の間隙sが回転構造物側ラビリンスの凹部7と静止構
造物側のラビリンスの長いシールフィン9の先端との間
の半径方向の間隙sよりも小さくなるように構成され
ている。また、ラビリンスの長いシールフィン9のピッ
チをターボ機械の軸方向伸び差の変動幅と同等またはそ
れ以下の寸法に設定してフィンが密に配置されている。
【0037】また、本発明によるハイロー型ラビリンス
シール装置は、起動停止時にはシールフィン先端の半径
方向間隙を広く設定してラビングを回避するとともに、
高いシール性能が要求されるタービン高負荷時において
は静止側ラビリンスを内径方向に押し出してシールフィ
ン先端の半径方向間隙を狭く設定することによりシール
性能を向上させるクリアランスコントロールシステムが
適用されている。
【0038】そして、冷機状態からタービン起動後にロ
ータの熱伸びによって静止構造物側のラビリンスの長い
シールフィン9が回転構造物側のラビリンスの凸部6の
軸方向位置を乗り越えるまでは、静止構造物側のラビリ
ンスの長いシールフィン9の先端と回転構造物側のラビ
リンスの凸部6の先端の間に半径方向間隙を有するよう
に構成されている。
【0039】図2(a)は、蒸気タービン起動前の冷機
状態における本実施形態のハイロー型ラビリンスシール
装置の状態を示す断面図である。図2(b)は蒸気ター
ビンの起動後の無負荷状態からの負荷上昇の際の極低負
荷までの非定常運転状態における本実施形態のハイロー
型ラビリンスシール装置の状態を示す断面図であって、
いわゆるロータロング状態を示している。また、図2
(c)は蒸気タービンの定常運転状態における本実施形
態のハイロー型ラビリンスシールの状態を示す断面図で
あって、いわゆるステディ状態を示している。さらに、
図2(d)はタービン短時間停止後の急速暖機起動時の
極低負荷運転状態、あるいは負荷遮断直後の無負荷運転
時などにおける非定常運転状態における本実施形態のハ
イロー型ラビリンスシールの状態を示す断面図であっ
て、いわゆるロータショート状態を示している。
【0040】図3は、本発明に適用するクリアランスコ
ントロールシステムの作動説明図である。図3におい
て、Aはクリアランスコントロールシステム適用パッキ
ンの半径位置、Bはパッキンを支持する静止構造物と回
転構造物との半径方向相対変位、Eはクリアランスコン
トロールシステム適用パッキンの作動量、Hはクリアラ
ンスコントロールシステム非適用パッキンの半径位置を
示す。
【0041】そこで、蒸気タービン設備の起動過程にお
いて、線Aに示すように、蒸気タービンの負荷が定格出
力の5%から50%の範囲内にあるときに、シール装置
における半径方向クリアランスコントロールシステムの
作動が完了し、かつそれ以上の蒸気タービン負荷におい
ては静止構造物側に付設されたラビリンスが常に最小の
半径位置に保たれる。
【0042】本発明においては、前述のように、シール
フィンのピッチがタービン起動時(ロータロング状態)
の軸方向の伸び差の最大値とタービン停止時(ロータシ
ョート状態)の軸方向の伸び差の最大値との和すなわち
伸び差の変動幅より小さい値に設定してある。したがっ
て、回転側ラビリンスと静止側ラビリンスのシールフィ
ンとの軸方向の間隙は少なくともロータロング状態かあ
るいはロータショート状態のいずれかの状態において干
渉することになる。図2(b)がこの状態を示してお
り、軸方向の位置関係のみに注目してみれば、図2
(a)から図2(b)に変化する途中で回転側ラビリン
スは静止側ラビリンスのシールフィンと干渉し、図2
(b)に至って静止側ラビリンスのシールフィンを乗り
越えた軸方向位置に達している。この時、もし回転側ラ
ビリンスと静止側ラビリンスのシールフィンとの半径方
向位置関係に大きな変化がなければ、これらシールフィ
ンが接触して過大な軸振動を引き起こし、タービンの運
転に支障をきたすことになる。また、たとえ運転を継続
することが出来たとしても、接触したシールフィンの損
傷によって半径方向の重なり部がほとんど形成できなく
なるのでシール性能の低下は免れない。
【0043】しかしながら、図1に示した本発明におい
ては、シールフィンのピッチを小さく設定してシールフ
ィンを密に配設するとともに、クリアランスコントロー
ルを適用して起動停止時にはシールフィン先端の半径方
向間隙を広く設定することによりラビングが回避され
る。また、高いシール性能が要求されるタービン高負荷
時においてはクリアランスコントロールによって静止側
ラビリンスが内径方向に押し出されることによりシール
フィン先端間隙を狭くなり(図2(c))、タービン高
負荷時のシール性能が向上される。
【0044】このように、蒸気タービンに用いられるハ
イロー型ラビリンスシール装置に本発明を適用すること
にり、従来不可能だったシールフィンの列数の大幅な増
加を軸方向ラビング等の不都合な事象を誘発することな
く安全に実現する事ができる。その結果、ハイロー型ラ
ビリンスシール装置のシール性能が大幅に向上し、蒸気
タービンの性能向上に大きく貢献する。
【0045】すなわち、図4は、シールフィンの列数と
漏れ流量との関係を示す線図であり、図4に示すよう
に、一般にシールフィンの列数を増やすことにより漏れ
流量が減少する。そこで、本発明においては、上述のよ
うにシールフィンの列数を大幅に増加することにより、
その性能を大きく向上させることができる。
【0046】また、ターボ機械の高負荷運転時において
回転構造物側のラビリンスの凸部と静止構造物側のラビ
リンスの短いシールフィンの先端との間の半径方向の間
隙s が、回転構造物側ラビリンスの凹部と静止構造物
側のラビリンスの長いシールフィンの先端との間の半径
方向の間隙sよりも小さくなるように構成することに
より、回転構造物側ラビリンスの凹部7と静止構造物側
ラビリンスの長いシールフィン9とが半径方向の間隙を
食いつぶして接触することはないといえる。他方、回転
構造物側のラビリンスの凸部6と静止構造物側ラビリン
スの短いシールフィン8とによって形成される半径方向
の間隙sは小さく設定され、好ましくは従来の1/2
程度の間隙に設定されるために、半径方向に接触する危
険性が指摘されるが、仮にこのような回転構造物側ラビ
リンスの凸部が接触してもその接触部の溶融・凝固や熱
影響による永久歪みの発生範囲は凸部のごく表面近傍に
発生するだけであって凸部の根元部まで及ばないのでロ
ータが曲がることはなく、従って運転に支障をきたすよ
うな大きな軸振動を発生することが無く、しかも高負荷
運転時には従来に増してシール性能が向上しタービンの
性能向上に貢献するという作用効果を発揮する。
【0047】なお、蒸気タービンにおいて半径方向間隙
の変化が生じて接触の危険性が高まるのは主にタービン
の起動時、停止時あるいは低負荷における大きな負荷変
化時等の非定常運転時であって、このような運転状態に
おいてはクリアランスシールによってクリアランスが大
きく設定されているので、もとより接触の危険性は小さ
い。
【0048】また、図5に示すように、ターボ機械の高
負荷運転時に静止構造物側のラビリンスの長いシールフ
ィン9が回転構造物側のラビリンスの凹部7の中央より
も上流側に位置するように構成してもよい。このよう
に、ハイロー型ラビリンスシール装置においては、ター
ボ機械の高負荷運転時に静止構造物側のラビリンスの長
いシールフィンが回転構造物側のラビリンスの凹部の中
央よりも上流側に位置するように構成することにより、
シール性能の向上が期待できる。すなわち、ハイロー型
ラビリンスシール装置において静止構造物側のラビリン
スの長いシールフィンが回転構造物側のラビリンスの凹
部の中央よりも下流側に位置する場合は、ラビリンスを
通過する流体の主要な流れが大きな渦を形成することな
く一方向に流れる割合が大きいので流れのエネルギー損
失が小さく、故にラビリンスを通過して流れる漏洩流量
が多くなってラビリンスのシール性能が低下する。一
方、静止構造物側のラビリンスの長いシールフィンが回
転構造物側のラビリンスの凹部の中央よりも上流側に位
置する場合は、ラビリンスを通過する流体の主要な流れ
が大きな渦を形成するので流れの損失が大きく、故にラ
ビリンスを通過して流れる漏洩流量が少なくなってラビ
リンスのシール性能が向上する。このように、ハイロー
型ラビリンスシール装置においては、ターボ機械の高負
荷運転時に静止構造物側のラビリンスの長いシールフィ
ンが回転構造物側のラビリンスの凹部の中央よりも上流
側に位置するように構成することにより、シール性能を
さらに向上させることができる。
【0049】蒸気タービンにおいて、半径方向間隙の変
化が生じるのは主に起動時、停止時あるいは低負荷にお
ける大きな負荷変化時等の非定常運転時である。クリア
ランスコントロールシステムを使用していない従来型の
蒸気タービンにおけるタービン起動から定格負荷までの
半径方向間隙の変化量を図6に示す。蒸気タービンにお
いては、半径方向間隙変化量は、曲線Bのように、一般
的に2%から5%のタービン負荷で最大になり、一般的
に5%から20%のタービン負荷において極小値とな
る。
【0050】また、例えば蒸気タービンの高圧部におい
て、軸方向の伸び差がロータロング状態で最大になるの
は完全冷機起動時の低負荷状態であり、他方、ロータシ
ョート状態で軸方向伸び差が最大になるのはタービン短
時間停止後の急速暖機起動時の極低負荷運転状態、ある
いは負荷遮断直後の無負荷運転時などである。また、蒸
気タービンの性能が重視されるのは一般的に言ってター
ビン負荷が定格出力の50%以上となる高負荷の状態に
おいてである。従って、蒸気タービン設備の起動過程に
おいて、半径方向間隙の変化量が最大値となるタービン
負荷を越えた負荷状態で、かつ、少なくともロータショ
ート状態での最大伸び差が発生するタービン負荷を越え
た負荷状態であるところの、蒸気タービンの負荷が定格
出力の5%から50%の範囲内においてシール装置にお
ける半径方向クリアランスコントロールシステムの作動
が完了するように構成することにより、シールフィンピ
ッチを小さくしてシール性能の向上を図ると同時に半径
方向ならびに軸方向の接触を回避することが可能とな
る。
【0051】本発明のシール装置を適用する蒸気タービ
ン設備の代表的な例として、高圧タービン20から低圧
タービン21までのロータが一体に形成されたタービン
ロータが使用され、このロータの高圧部から低圧部まで
のタービン段落が一つのタービンケーシングに格納され
る構造を有し、それらタービン段落が単流構造の蒸気通
路を形成している高低圧一体蒸気タービンの縦断面図を
図7に示す。図7に示す形態の蒸気タービンは、80M
W以上の定格出力を有し、主蒸気が10MPa以上の蒸
気圧力と500℃以上の蒸気温度を有し、タービン段落
には図1等に記載のシール装置が適用されている。当該
シール装置は、半径方向クリアランスコントロールの手
法を用いてターボ機械の起動停止時及び極低負荷運転時
には回転側ラビリンスの凸部の先端と静止側ラビリンス
の長いシールフィンの先端とが半径方向に間隙を有し、
かつ高負荷運転時には回転側ラビリンスの凸部の先端と
静止側ラビリンスの長いシールフィンの先端とがロータ
軸方向から見て半径方向に重なり部を形成するように構
成されている。そして、スラスト軸受22が高圧タービ
ン20側の軸端近傍に位置している。
【0052】しかして、この場合には、蒸気温度が高い
高圧タービンの近くにスラスト軸受け22が設けられて
おり、低圧タービンがスラスト軸受け22から離れてい
るので、高圧段落側では比較的軸方向の伸び差が小さ
く、低圧段落側で軸方向の伸び差が大きくなる。したが
って、高圧段落側の回転側ラビリンスの凸部もしくは静
止側ラビリンスの長いシールフィンのピッチが、従来の
当該蒸気タービンで考えられていたハイロー型ラビリン
スの長いシールフィンピッチよりも小さい8mm以下、
好ましくは6mm以下とし、低圧段落のラビリンスの凸
部もしくは長いシールフィンピッチが従来の当該蒸気タ
ービンで考えられていたハイロー型ラビリンスの長いシ
ールフィンピッチよりも小さい14mm以下、好ましく
は10mm以下とすることが好ましい。尚、ここで言う
静止側とは回転側に対する用語であり非回転側すなわち
静止構造物側を意味する。また、ここで言う長いシール
フィンのピッチとはクリアランスコントロール装置によ
って静止側ラビリンスが内径方向に作動したときにロー
タ軸方向から見て静止側ラビリンスのシールフィンが回
転側ラビリンスの凸部と重なり部を形成する長いシール
フィンのフィンピッチを意味する。重なり部を形成する
長いシールフィンの間に重なり部を形成しない短いシー
ルフィンがある場合にはその短いシールフィンを無視し
たときのフィンピッチである。これらの用語は以降の実
施形態においてもその意味するところは同様である。
【0053】このように、蒸気タービン設備に本発明の
シール装置を適用することにより、ラビングの発生を引
き起こすことなくシール部の漏洩流量を低減することが
可能となって、高性能かつ安全で信頼性の高い蒸気ター
ビン設備を提供することができる。
【0054】図8は本発明の他の実施の形態を示す図で
あり、高圧タービン20と中圧タービン23と低圧ター
ビン21を有し、中圧タービン23と低圧タービン21
のロータが一体に形成された中低圧タービン24からな
り、この中低圧タービン24のロータと別体で製作され
た高圧タービン20のロータを機械的に結合して一本の
ロータを構成し、高圧部のタービン段落が高圧タービン
ケーシングに格納される構造を有し中低圧部のタービン
段落が高圧タービンケーシングとは別体の中低圧タービ
ンケーシングに格納される構造を有している。そして、
それらのタービン段落が単流構造の蒸気通路を形成し、
スラスト軸受22が高圧タービン20側の軸端近傍に位
置している。図8に示す形態の蒸気タービンは、100
MW以上の定格出力を有し、主蒸気が10MPa以上の
蒸気圧力と520℃以上の蒸気温度を有し、タービン段
落に用いるシール装置として図1等に記載されているシ
ール装置が適用されている。
【0055】しかして、この場合にも高圧段落側がスラ
スト軸受け22に近いので図7の場合と同様に、高圧段
落側の回転側ラビリンスの凸部もしくは静止側ラビリン
スの長いシールフィンのピッチを従来の当該蒸気タービ
ンで考えられていたハイロー型ラビリンスの長いシール
フィンピッチよりも小さい8mm以下、好ましくは6m
m以下とし、低圧段落のラビリンスの凸部もしくは長い
シールフィンピッチを従来の当該蒸気タービンで考えら
れていたハイロー型ラビリンスの長いシールフィンピッ
チよりも小さい14mm以下、好ましくは10mm以下
とする。
【0056】また、図9は、図8の変形例を示す図であ
り、スラスト軸受22が高圧タービン20と中圧タービ
ン23との間に設けられている。したがって、この場合
には低圧段落側も図8の場合に比しスラスト軸受け22
に近くなることから、高圧段落の回転側ラビリンスの凸
部もしくは静止側ラビリンスの長いシールフィンのピッ
チは従来の当該蒸気タービンで考えられていたハイロー
型ラビリンスの長いシールフィンピッチよりも小さい8
mm以下、好ましくは6mm以下とし、低圧段落のラビ
リンスの凸部もしくは長いシールフィンピッチを従来の
当該蒸気タービンで考えられていたハイロー型ラビリン
スの長いシールフィンピッチよりも小さい12mm以
下、好ましくは9mm以下とすることが好ましい。
【0057】しかして、スラスト軸受け22の位置に応
じて回転側ラビリンスの凸部もしくは静止側ラビリンス
の長いシールフィンのピッチを変更することができ、ラ
ビングの発生を引き起こすことなくシール部の漏洩流量
を低減することが可能となって、高性能かつ安全で信頼
性の高い蒸気タービン設備を提供することができる。
【0058】また、図10は、高圧タービン20と中圧
タービン23のロータが一体に形成された高中圧タービ
ン25からなり、この高中圧タービン25のロータと別
体で製作された低圧タービン21のロータを機械的に結
合して一本のロータを構成し、高中圧部のタービン段落
が高中圧タービンケーシングに格納される構造を有し低
圧部のタービン段落が高中圧タービンケーシングとは別
体の低圧タービンケーシングに格納される構造を有し、
低圧タービン21の段落が複流構造の蒸気通路を形成し
ている蒸気タービン設備を示す図である。そして、スラ
スト軸受22が高圧タービン側の軸端近傍に位置してい
る。
【0059】しかして、この場合には、図8に示すもの
と同様に、低圧段落側では軸方向伸び差が大きくなる。
したがって、高圧段落のラビリンスの凸部もしくは長い
シールフィンピッチを従来の当該蒸気タービンで考えら
れていたハイロー型ラビリンスの長いシールフィンピッ
チよりも小さい8mm以下、好ましくは6mm以下と
し、低圧段落のラビリンスの凸部もしくは長いシールフ
ィンピッチを従来の当該蒸気タービンで考えられていた
ハイロー型ラビリンスの長いシールフィンピッチよりも
小さい16mm以下、好ましくは12mm以下とするこ
とが好ましい。
【0060】図11は、図10の変形例を示す図であ
り、スラスト軸受22が高中圧タービン25と低圧ター
ビン21の間に位置している。したがって、この場合に
は図9の場合と同様に、低圧側も比較的スラスト軸受け
22に近いことから、ラビリンスの凸部もしくは長いシ
ールフィンピッチを小さくすることが可能となる。すな
わち、高圧段落の回転側ラビリンスの凸部もしくは静止
側ラビリンスの長いシールフィンのピッチが従来の当該
蒸気タービンで考えられていたハイロー型ラビリンスの
長いシールフィンピッチよりも小さい12mm以下、好
ましくは9mm以下とし、低圧段落のラビリンスの凸部
もしくは長いシールフィンピッチが、従来の当該蒸気タ
ービンで考えられていたハイロー型ラビリンスの長いシ
ールフィンピッチよりも小さい10mm以下、好ましく
は8mm以下とすることが好ましい。
【0061】このように、スラスト軸受22の位置に応
じて各段落におけるシール装置の回転側ラビリンスの凸
部もしくは静止側ラビリンスの長いシールフィンのピッ
チを適宜選定することができ、ラビングの発生を引き起
こすことなくシール部の漏洩流量を低減することが可能
となって、高性能かつ安全で信頼性の高い蒸気タービン
設備を提供することができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、シールフィンのピッチを小さく設定してシールフィ
ンを密に配設するとともに、クリアランスコントロール
を適用して起動停止時にはシールフィン先端の半径方向
間隙を広く設定してラビングを回避し、また、高いシー
ル性能が要求されるタービン高負荷時においてはクリア
ランスコントロールによって静止側ラビリンスを内径方
向に押し出してシールフィン先端間隙を狭くすることに
よりタービン高負荷時のシール性能を向上させることが
できる。したがって、本発明を適用することにり、従来
不可能だったシールフィンの列数の大幅な増加をラビン
グ等の不都合な事象を誘発することなく安全に実現する
事ができるという効果を奏する。また、本発明によるシ
ール装置を蒸気タービンに適用することにより、ラビン
グの発生を引き起こすことなくシール部の漏洩流量を低
減することが可能となって、高性能かつ安全で信頼性の
高い蒸気タービン設備を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるハイロー型ラビリンスシール装
置の部分を示した断面図。
【図2】(a)〜(d)は、本発明のシール装置の作動
説明図。
【図3】本発明に適用するクリアランスコントロールシ
ステムの作動説明図。
【図4】ラビリンスシール装置のシール性能とシールフ
ィン列数との関係を示す図。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す断面図。
【図6】クリアランスコントロールシステムを使用して
いない従来型の蒸気タービンにおけるタービン起動から
定格負荷までの半径方向間隙の変化を説明する模式図。
【図7】本発明のシール装置を適用する代表的な蒸気タ
ービンの構成図。
【図8】本発明のシール装置を適用する他の代表的な蒸
気タービンの構成図。
【図9】本発明のシール装置を適用する他の代表的な蒸
気タービンの構成図。
【図10】本発明のシール装置を適用する他の代表的な
蒸気タービンの構成図。
【図11】本発明のシール装置を適用する他の代表的な
蒸気タービンの構成図。
【図12】静翼内輪とロータ間の間隙のシールに用いら
れてきた従来のハイロー型ラビリンスシール装置の代表
例を示すシール部分の断面図。
【図13】(a)、(b)は、それぞれ動翼先端と静翼
外輪またはケーシングとの間の間隙のシールに用いられ
てきた従来の重なり部を有するラビリンスシール装置の
代表例を示す断面図。
【図14】(a)、(b)は、クリアランスコントロー
ルシステムを適用したハイロー型ラビリンスシール装置
の作動説明図。
【図15】(a)〜(d)は、タービン運転状態変化に
伴う従来のハイロー型ラビリンスシール装置の静止側ラ
ビリンスと回転側ラビリンスの位置関係を示す説明図。
【符号の説明】
1 静翼内輪 4 パッキンリング 5 ロータ 6 凸部 7 凹部 8 短いシールフィン 9 長いシールフィン 20 高圧タービン 21 低圧タービン 22 スラスト軸受け 23 中圧タービン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロータの如き回転体とその回転体の外周に
    配設されたケーシングの如き静止体を有し、回転体の外
    周面に周方向に延びる凸部からなるラビリンスを形成す
    るとともに、静止体の内面には回転体の凸部に対応する
    短いシールフィンと回転体側の凹部に対応する長いシー
    ルフィンとからなるラビリンスを形成し、回転体と静止
    体の間隙から漏洩する流体の流量を低減するようにした
    非接触式のターボ機械用のシール装置において、静止体
    に付設されたラビリンスの長いシールフィンのピッチを
    回転体の軸方向伸び差の変動幅と同等またはそれ以下の
    寸法に設定してシールフィンを密に配置するとともに、
    静止体に付設されたラビリンスを半径方向に移動可能と
    し、ターボ機械の起動停止時においては回転体の凸部と
    静止体側のラビリンスの長いシールフィンの先端とが半
    径方向に間隙を有し、ターボ機械の高負荷運転時には回
    転体側の凸部と静止体のラビリンスの長いシールフィン
    の先端とがロータ軸方向から見て半径方向に重なり部を
    形成するように構成したことを特徴とするシール装置。
  2. 【請求項2】ターボ機械の高負荷運転時においては、回
    転体の凸部と静止体側のラビリンスの短いシールフィン
    の先端との間の半径方向の間隙が、回転体の凹部と静止
    体側のラビリンスの長いシールフィンの先端との間の半
    径方向の間隙よりも小さくなるように構成したことを特
    徴とする、請求項1記載のシール装置。
  3. 【請求項3】ターボ機械の高負荷運転時に、静止体側の
    ラビリンスの長いシールフィンが回転体のラビリンスの
    凹部の中央よりも上流側に位置するように構成したこと
    を特徴とする、請求項1または2記載のシール装置。
  4. 【請求項4】蒸気タービン設備に適用されたシール装置
    においては、その起動過程において、蒸気タービンの負
    荷が定格出力の5%から50%の範囲内にあるときに、
    シール装置における半径方向クリアランスコントロール
    システムの作動が完了し、かつそれ以上の蒸気タービン
    負荷においては静止体に付設されたラビリンスが常に最
    小の半径位置に保たれることを特徴とする、請求項1乃
    至3のいずれかに記載のシール装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載のシール
    装置を適用したことを特徴とする、蒸気タービン設備。
  6. 【請求項6】高圧タービンと低圧タービン、または高中
    圧タービンと低圧タービン、或いは高圧タービンと中低
    圧タービンを有し、各タービン段落に請求項1乃至4の
    いずれかに記載のシール装置を適用した蒸気タービン設
    備において、ロータ軸に設けられたスラスト軸受の設置
    位置に応じて、高圧側と低圧側の各段落におけるシール
    装置の回転構造物側のラビリンスの凹部もしくは静止構
    造体のラビリンスの長いシールフィンピッチの幅を互い
    に異なるようにしたことを特徴とする蒸気タービン設
    備。
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