JP2003251132A - ガス処理装置および処理方法 - Google Patents
ガス処理装置および処理方法Info
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- JP2003251132A JP2003251132A JP2002054317A JP2002054317A JP2003251132A JP 2003251132 A JP2003251132 A JP 2003251132A JP 2002054317 A JP2002054317 A JP 2002054317A JP 2002054317 A JP2002054317 A JP 2002054317A JP 2003251132 A JP2003251132 A JP 2003251132A
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Abstract
いて、メタノール等の低級アルコールの除去を効率的、
安定的に行うガス処理方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】活性炭素材に低級アルコールを含む被処理
ガスを吸着させる吸着工程と、吸着した成分を水蒸気に
よって活性炭から脱離させる脱着工程を連続又は交互に
行い、全酸性基量が0.5meq/g以上であってBE
T法による比表面積が1500m2/g以下の活性炭素材
を用いることを特徴とするガス処理装置である。
Description
場などの工業プロセスから単独、または他の有機溶剤と
の混合で多くの量が排出されているメタノールなどの低
級アルコールの吸着除去を効率的に行うガス処理方法に
関する。
性、低分子径物質であるため、単独であっても活性炭へ
の吸着量は小さく、まして他の低極性物質(例えば炭化
水素類、ケトン類、エステル類)と混合して存在する場
合には、後者のみが活性炭に選択的に吸着されて、特に
分子径が小さく、極性の高いメタノールは有効に吸着さ
れないという欠点がある。
への物理吸着よりもむしろ活性炭に吸着した水分への吸
収吸着によるものであり、水分吸着時にメタノールも同
時に除去され、活性炭の水分吸着がなくなった時点でメ
タノールも吸着しなくなる。従って、水分吸着量の多い
活性炭はメタノールの吸着量も多い。
0%以下)での平衡水分率は非常に低く、高湿度(相対
湿度60%以上)で急激に平衡水分率が高くなる特性が
ある。これは活性炭表面の親水性官能基が少なく水との
親和性が低いが、相対湿度が高くなると徐々に活性炭表
面に水分子の核が生成し、その核を中心に一気に吸湿す
るためと考えられる。
域では細孔径及び親水性官能基量に依存し、高湿度域で
は比表面積や細孔容積に依存する。すなわち、相対湿度
60%以下の領域では、表面にカルボキシル基や水酸基
に代表される親水性官能基を多量に持つ活性炭は平衡水
分率が高く、前記したようにメタノールの平衡吸着率も
平衡水分率に相関して高くなる。一方、相対湿度が80
%を超える領域では平衡水分率は活性炭の比表面積が大
きいほど高くなり、メタノールの水への吸収吸着量も増
加する。
ると活性炭に余分な水分が付着し、被処理ガスが通り難
くなり、ガスのショートパスによって吸着性能が低下し
たり、活性炭の濡れによってメタノール以外の有機溶剤
成分の吸着量が低下するという別の問題が生じる。
水性官能基が減少することにより、比表面積が大きくな
りすぎると逆に高湿度での平衡素分率が低下したり、賦
活によってメタノールの吸着に関与する微細孔が減少
し、低湿度でメタノールの吸着率が低い領域において、
一層メタノールの吸着率が低下するといった問題が生じ
る。
返して溶剤を連続的に吸着回収する装置の場合は、脱着
後の雰囲気の相対湿度が100%を超えることから、吸
着時に活性炭に一定量の水分が付着することになり、親
水性官能基量や平衡水分率といった特性が活性炭の濡れ
性やメタノール及びその他の有機溶剤成分の吸着性に影
響を与え易く、活性炭の選定及び吸着条件の決定等の設
計が非常にシビアであった。
ノールの吸着が非常に不安定であることやメタノールが
比較的安価で従来排ガス規制が緩やかである等の理由か
ら、メタノール以外の高価で排ガス規制の厳しい成分
(ジクロロメタン等)の除去率を優先し、メタノールの
排出ガス濃度は成り行きとせざるを得ない場合が多かっ
た。
えたい場合には吸着材の充填量を上げて層高を厚くせざ
るを得ず、吸着装置が大型となり、イニシャル及びラン
ニングコストが過大となるケースもあった。
は化学工場等のユーザーの環境への配慮(自主規制)や
法規制等により、排ガス濃度を抑制したいというニーズ
が高まってきており、メタノールもその例外でなくなっ
てきている。また、処理要求濃度範囲も幅広くなってき
ており、高濃度(数万ppm)で低排出濃度(数十pp
m以下)の高度処理を要求されるケースも増えている。
であるので、親水性でかつ分子径の小さいメタノールの
吸着量は他の有機溶剤に比べて小さく、従来の活性炭に
よる吸着処理設備では十分な除去性能が発揮できない。
また、逆に十分な除去性能を保つためには、吸着材の層
高を厚くする必要があり、設備、ランニングのトータル
コストが嵩むという欠点があった。
たものであって、活性炭を用いた水蒸気脱着式溶剤回収
装置において、メタノール等の低級アルコールの除去を
効率的、安定的に行うガス処理方法を提供することを目
的とする。
明は、水蒸気脱着後の活性炭の保有水を低く抑えること
と平衡水分吸着量の大きい活性炭を適用することによ
り、メタノール等の低級アルコールを効率的に吸着回収
するものである。
上述のような目的を達成するために、活性炭素材に低級
アルコールを含む被処理ガスを吸着させる吸着工程と、
吸着した成分を水蒸気によって活性炭から脱離させる脱
着工程を連続又は交互に行い、全酸性基量が0.5me
q/g以上であってBET法による比表面積が1500
m2/g以下の活性炭素材を用いることを特徴とするガス
処理装置である。
で、被処理ガスの相対湿度は50%以上、露点は10℃
以上であることが望ましいが、ガスクーラーの冷却水又
は冷水の使用量及び加湿に用いる水蒸気の使用量等のラ
ンニングコスト及びメタノール以外の有機溶剤成分の吸
着性能、活性炭の濡れ性を考慮すると相対湿度は50〜
80%、露点は10〜25℃が望ましく、より望ましく
は、相対湿度は50〜60%、露点は10〜20℃であ
る。
ーラーによって被処理ガス温度を下げ、相対湿度及び露
点をコントロールする方法が望ましい。このことによっ
て、吸着温度が下がり吸着量が向上する効果が期待でき
る。また、従来、一般の有機溶剤処理には必要であった
相対湿度低減のためのガスクーラー後のヒーターは必要
なくなり、設備、ランニングコストを安くできるという
メリットがある。
では、相対湿度及び露点が十分に制御できない場合は、
加湿手段を別途設けても良い。加湿媒体として脱着に使
用する水蒸気と同じものを用いることができるので、配
管類は最小限で済む。
しく、レーヨン系、ポリアクリロニトリル系、フェノー
ル系、ピッチ系等種々の繊維状活性炭が使用できるが、
より疎水性であって従って濡れ性が低く、しかも溶剤吸
着処理装置の吸着材料として加工性と強度を併せ持つフ
ェノール系の繊維状活性炭が好適である。
しい。空気酸化等によって親水性の表面官能基を付与し
全酸性基量が1meq/g以上とすれば、平衡水分率増
加によるメタノールの吸着性能の向上がさらに期待でき
る。
減少し水分吸着量が低下してメタノールの平衡吸着量が
小さくなるのと、水分及びメタノールの吸着に関与する
微細孔が減少すること及び比表面積の増加によって水蒸
気脱着による付着水量が増加し、濡れによる除去目的成
分の吸着性が阻害されるといった理由から、活性炭の比
表面積は1500m2/g以下が望ましく、さらには、
1300m2/g以下が望ましい。
説明する。図1に、メタノールを含むガスを吸着処理す
るガス処理装置を示す。
吸着槽2はその内部に、筒状かご型の巻芯に繊維状活性
炭からなるフェルト状物を層状に巻き付けた中空円筒構
造でその外周面を金網で固定した吸着エレメント21を
着脱可能に設けている。なお吸着エレメント21の底部
は閉鎖されている。吸着エレメント21の上部開口部2
2には、三方電磁弁29a、29bを介して被処理ガス
排出パイプ31と脱着用水蒸気供給手段に連結される脱
着用水蒸気導入パイプ32とが接続されている。吸着槽
2の下部側面開口部には、三方電磁弁28a、28bを
介して被処理ガス供給パイプ30と脱着用水蒸気排出パ
イプ33とが接続されている。
処理中、右側に設けた吸着槽は脱着処理中とする。まず
吸着処理について説明する。被処理ガスはフィルター3
により塵埃を除去された後、送風機6により被処理ガス
供給パイプ30を通り、三方電磁弁28aから吸着槽2
へ供給され吸着エレメント21を通過して被処理ガス成
分が吸着槽に吸着され、処理済みガスは上部開口部22
から三方電磁弁29aを通って排出される。この時三方
電磁弁28aの脱着用ガス排出パイプ33側及び三方電
磁弁29aの脱着用ガス導入パイプ32側はいずれも閉
状態となっている。なお被処理ガス供給パイプ30の途
中に設けた温湿度検出器7により検出した値に基づき、
温湿度調整器であるクーラー4及びヒーター5を制御し
被処理ガスの温度、湿度を特定範囲に調整してもよい。
ス供給手段8から供給された脱着用ガス、例えば加熱蒸
気は、脱着用ガス供給パイプ32を通って三方電磁弁2
9bを介して吸着槽2へ供給され、開口部22を通って
吸着エレメント21を通過して、吸着エレメント21の
吸着層から被処理ガス成分を脱着し吸着エレメント21
を再生させる。被処理ガス成分を含む脱着用水蒸気は、
吸着槽2の下部側面開口部から三方電磁弁28bを介し
て脱着用水蒸気排出パイプ33を通り冷却水熱交換器9
で冷却され、パイプ35を通って続く冷水熱交換器10
でさらに冷却され回収液となる。回収液はパイプ37を
通って回収タンク11に貯留される。この時、三方電磁
弁29bの被処理ガス排出パイプ31側及び三方電磁弁
28bの被処理ガス供給パイプ30側はいずれも閉状態
である。
明する。前記吸着用エレメント21は、下側の円形の無
孔フランジ23の中央部と、中心に円形のガス流通孔2
4が形成された上側の円形の有孔フランジ22の中央部
とに、吸着材巻付け用の巻き芯25の両端部を各別に連
結し、前記巻き芯25が縦姿勢の吸着材巻付け体を形成
してある。
定厚さの繊維状活性炭材層になる状態に、前記巻き芯2
5に巻付けて、繊維状活性炭材層の径方向外方向側から
の被処理ガスを繊維状活性炭材26により吸着処理する
とともに、巻き芯25の内部空間と有孔フランジ22の
ガス流通孔を通して排出するよう構成している。
剤を吸着処理した結果を示す。
した時の吸着ガスの相対湿度と破過時間の関係を示す。
ここで、破過時間とは吸着時の吸着槽出口濃度が処理ガ
ス濃度の5%に達した時間であり、95%の除去率で吸
脱着サイクルを5回以上繰り返して充分に系内の濃度、
温度等の条件が安定した後に吸着時間を延ばしてガス濃
度を測定した。ガス濃度測定はガスクロマトグラフによ
って行った。
とする繊維状活性炭で、賦活度を変えることによって比
表面積を変えた素材[A][B][C]である。各素材
の特性を表1にまとめて示した。各特性は以下の方法に
よって測定した。
間真空乾燥後秤量した。上記サンプルの液体窒素の沸点
(−195.8℃)における窒素ガスの吸着量を相対圧
が0.0〜0.2の範囲で徐々に高めながら数点測定し
た。結果をBETプロットし、重量当たりの比表面積を
求めた。
湿度60%で測定を実施した値を用いた。
燥に続き12時間の真空乾燥を施した後、秤量を行っ
た。上記サンプルを、250mlの1/10規定NaO
H標準溶液に浸漬した状態で、25℃で10時間振とう
した。上記溶液をガラスろ過器でろ過した後、ろ液25
mlを正確に分取し、これを1/10規定HCl標準溶
液にて滴定した。指示薬は、フェノールナフタレインを
使用した。同様の操作を繊維状活性炭素材を入れない状
態で行い、これを空試験の滴定量とした。活性炭素材重
量当たりの表面全酸性基量は、次式により求めた。
g] ここでDは空試験の滴定量から繊維状活性炭素材を入れ
た時の滴定量を差し引いた値[ml]である。fは1/
10規定のHCl標準溶液のファクターである。Wは活
性炭素材の重量[g]である。
いて、トルエン蒸気濃度 を飽和濃度の1/10にして
求めた値である。
り。繊維状活性炭を約3kg巻き付けた前記形状のエレ
メントを装着した吸着槽を2槽併設した吸着装置に、濃
度100ppm、風量10m3/min、温度30℃の
メタノールガスを通流させ、メタノールを一定時間吸着
し、吸着終了後に前記エレメントに加熱水蒸気を噴出さ
せてメタノールを脱着するサイクルを繰り返し行った。
も吸着ガスの相対湿度が高いほど破過時間が長くなり、
メタノールの吸着性能が向上していることがわかる。
が長くなるのは、吸着水分量が増えることによって、前
述したような活性炭表面の吸着水へのメタノールの吸収
吸着量が増加するためである。
も、トルエン吸着率の低い素材Bの方がメタノール破過
時間が長くなっており、メタノールの吸着量が比表面積
に因らず、表面の親水性官能基量の多少による平衡水分
吸着量に依存しているためである。
表面積の小さい素材Cはメタノール破過時間の向上が認
められる。
[A][B][C]を450℃、1時間、空気中で酸化
させた素材[D][E][F]について、30℃でメタ
ノールを吸着処理した時の吸着ガスの相対湿度と破過時
間の関係を、表2に各素材の特性を示した。尚、評価装
置、方法は実施例1と同じである。
空気酸化前よりも表面の全酸性基量が増加し、平衡水分
が向上したことによりメタノール破過時間が長くなって
いる。特に処理前後のメタノール破過時間向上率は比表
面積が1500m2/g以下の素材D及びEが高いこと
がわかる。
方法は吸着と水蒸気による脱着を繰り返し有機溶剤を連
続的に吸着回収する装置において、特にメタノールのよ
うな極性が高く、活性炭に対する吸着性の低い溶剤の処
理に効果を発することができる。従って、コンパクトで
低コストの装置で化学工場、医薬工場などのメタノール
等の低級アルコールを含むプロセス排ガスの排出濃度を
低減でき、環境浄化、リサイクルに貢献できる。
過時間の関係を示す図例
の関係を示す図例
Claims (5)
- 【請求項1】 活性炭素材に低級アルコールを含む被処
理ガスを吸着させる吸着工程と、吸着した成分を水蒸気
によって活性炭から脱離させる脱着工程を連続又は交互
に行い、全酸性基量が0.5meq/g以上であってB
ET法による比表面積が1500m2/g以下の活性炭素
材を用いることを特徴とするガス処理装置。 - 【請求項2】 被処理ガスの相対湿度が50%以上、露
点が10℃以上であることを特徴とする請求項1に記載
のガス処理装置。 - 【請求項3】 活性活性材がフェノール系繊維を賦活処
理したものであることを特徴とする請求項1乃至2のい
ずれかに記載のガス処理装置。 - 【請求項4】 被処理ガスの相対湿度及び露点をガスク
ーラー又はガスクーラーとヒーターの組み合わせによっ
て制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
に記載のガス処理装置。 - 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載のガス処
理装置を用いたガス処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002054317A JP3620650B2 (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | ガス処理装置および処理方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3620650B2 JP3620650B2 (ja) | 2005-02-16 |
Family
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008100186A (ja) * | 2006-10-20 | 2008-05-01 | Toyobo Co Ltd | ガス吸着処理装置 |
JP2011105545A (ja) * | 2009-11-17 | 2011-06-02 | Toyobo Co Ltd | 活性炭素繊維 |
KR101620516B1 (ko) * | 2014-06-03 | 2016-05-13 | 이태호 | 활성탄 카트리지 |
JP2019098324A (ja) * | 2017-11-30 | 2019-06-24 | フタムラ化学株式会社 | 極性物質吸着活性炭 |
-
2002
- 2002-02-28 JP JP2002054317A patent/JP3620650B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2011105545A (ja) * | 2009-11-17 | 2011-06-02 | Toyobo Co Ltd | 活性炭素繊維 |
KR101620516B1 (ko) * | 2014-06-03 | 2016-05-13 | 이태호 | 활성탄 카트리지 |
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