JP2003250814A - 振動付加型歯科用ハンドピース - Google Patents

振動付加型歯科用ハンドピース

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JP2003250814A
JP2003250814A JP2002060458A JP2002060458A JP2003250814A JP 2003250814 A JP2003250814 A JP 2003250814A JP 2002060458 A JP2002060458 A JP 2002060458A JP 2002060458 A JP2002060458 A JP 2002060458A JP 2003250814 A JP2003250814 A JP 2003250814A
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vibration
vibration generator
compressed air
handpiece
dental handpiece
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JP2002060458A
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Mitsutoshi Yatsuno
光俊 八野
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Micron Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転刃具に振動を付加することにより麻酔効
果を与えることが可能で、心臓ペースメーカーを装着し
た患者にも安心して使用可能な、振動付加型タービンハ
ンドピースを提供する。 【解決手段】 ハンドピース(10)の先端のヘッド部
(14)には、切削穿孔用刃具(38)を回転駆動するため
のタービン装置(24)に加えて、圧縮空気駆動の振動発
生装置(26)が組み込んである。ハンドピース(10)に
歯科用ホースを接続し、圧縮空気を供給すると、タービ
ンが回転すると同時に振動発生装置(26)が作動する。
振動発生装置(26)は回転刃具(38)を高振動数で加振
し、歯牙の神経に麻酔効果を与えると共に、切削抵抗を
低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タービンハンドピ
ースのような歯科用ハンドピースに関する。本発明は、
特に、歯牙を切削又は穿孔するための回転刃具に振動を
付加することにより麻酔効果を与えるようになった振動
付加型歯科用ハンドピースに関する。
【0002】
【従来の技術】歯牙を切削又は穿孔するために圧縮空気
駆動のタービン又はエアモータを備えたハンドピースが
広く使用されている。タービンハンドピースなどによる
歯牙の切削又は穿孔は、殆どの場合、患者に疼痛を与え
る。そこで、先行技術には、切削穿孔中の歯牙に超音波
振動を伝えることにより麻酔効果を与え、麻酔注射によ
ることなく無痛で歯科治療を行うようになった歯牙切削
装置が提案されている(例えば、特公昭60-58853号)。
この装置は、切削刃具を回転する回転装置と、歯牙或い
は切削刃具に超音波ねじり振動或いは超音波縦振動を与
える電歪式振動発生装置とを備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来の装置の第1
の問題点は、電歪式振動発生装置の電歪変換器から放射
された電磁波によって心臓ペースメーカー等の人体埋込
式その他の医療用電子機器が誤動作するおそれがあると
いうことである。この装置の他の問題点は、回転装置へ
の圧縮空気の供給の他に、電歪式の超音波振動発生装置
を作動させるために電力を供給しなければならないの
で、ハンドピースと歯科用ユニットとの間に、圧縮空気
を供給するための通常の歯科用ホースとは別に、専用の
電気コードを設けるか、歯科用ユニットとは別の電源装
置を設けなければならないということである。更に他の
問題点は、ねじり振動子と切削刃具との間に長い可撓軸
が配置してあり、装置の全長が長くなるので、切削刃具
を口腔内の所望の任意の被処置箇所に挿入し位置決めす
るのが非常に難かしいということである。
【0004】そこで、本発明の目的は、心臓ペースメー
カーその他の人体埋込式医療用電子機器などに悪影響を
与えることのない振動付加型歯科用ハンドピースを提供
することにある。本発明の他の目的は、余計な電気コー
ドや別の電源装置を必要とせず、圧縮空気を供給するた
めの歯科用ホースに接続するだけで使用可能な、コンパ
クトで構造簡素な振動付加型歯科用ハンドピースを提供
することにある。本発明の他の目的は、小型のヘッドを
備え、口腔内の所望の部位に刃具を容易に持ち来すこと
の可能な振動付加型歯科用ハンドピースを提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の振動付加型歯科
用ハンドピースは、ヘッド部を備え歯科用ホースに接続
可能なハンドピース本体と、ヘッド部に組み込まれた圧
縮空気駆動式刃具回転装置(タービンやエアモータ)
と、この回転装置に装着された歯牙切削又は穿孔用の回
転刃具に振動を伝達するべく配置された圧縮空気駆動式
振動発生装置、とを備えている。
【0006】このように、本発明によれば、麻酔効果を
得るための振動は圧縮空気駆動の振動発生装置によって
発生され、この圧縮空気駆動の振動発生装置は心臓ペー
スメーカーなどに悪影響を与える電磁波を放射すること
がないので、本発明のハンドピースは誰に対してでも安
心して使用することができる。また、この圧縮空気駆動
式振動発生装置は刃具回転装置と共通に圧縮空気によっ
て駆動されるので、本発明のハンドピースは電気コード
を必要としない。
【0007】好ましい実施態様においては、振動発生装
置は円盤状の振動子を備え、振動発生装置は前記振動子
の軸線と回転刃具の軸線とがほぼ整列(即ち、整線)す
るようにヘッド部に組み込まれている。この構成によれ
ば、振動発生装置で発生した弾性波振動(縦振動)が効
果的に切削刃具に伝達される。
【0008】他の実施態様においては、振動発生装置は
回転刃具の軸線に対して振動子の軸線が交差するように
ハンドピース本体に組み込まれている。このように振動
発生装置をハンドピース本体に組み込んだ場合には、ハ
ンドピースのヘッドを小型化することができ、歯科処置
を容易にすることができる。好ましくは、圧縮空気駆動
式振動発生装置は約12,000Hz以上、より好ましくは約1
5,000Hz以上の振動数で作動する。このように超音波帯
域の下限(約20,000Hz)に近い振動数で作動させれば、
高い麻酔効果が得られると共に、騒音が低減する。
【0009】
【発明の実施の形態】添付図面には刃具回転装置として
タービンを用いた実施例を示す。図1を参照するに、本
発明の歯科用ハンドピース10は手で把持するようにな
った細長いハンドピース本体12を備え、このハンドピ
ース本体12は先端にヘッド部14を有する。ハンドピ
ース本体12の後端には歯科用ユニット(図示せず)か
ら延長する歯科用ホース16を接続するためのホース接
続部18(図面には概念的に示す)が設けてあり、歯科
用ユニットのエアコンプレッサ20から歯科用ホース1
6を介して圧縮空気の供給を受けるようになっている。
【0010】ヘッド部14には、本体12にほぼ垂直に
段付き孔22が形成してあり、この段付き孔22内に刃
具回転用タービン装置24および圧縮空気駆動式の振動
発生装置26が組み込んである。図示した実施例では、
タービン装置24と振動発生装置26は金属で形成され
た段付き円筒形の共通の外ケーシング28を備え、この
外ケーシング28がヘッド部14の段付き孔22に嵌合
されている。段付き孔22と外ケーシング28の外周面
との間は複数のOリング(その1つを30で示す)によ
って防振支持かつシールされている。
【0011】タービン装置24は、外ケーシング28の
下部にボールベアリング装置32を介して回転可能に支
持された回転軸34と、この回転軸34と一体回転する
べく回転軸34に固定されたタービン羽根36とを備え
ている。回転軸34は周知のようにダイヤモンドバーそ
の他の歯牙切削用回転刃具38を着脱自在に取付けるよ
うになっている。
【0012】タービン装置24のタービン羽根36は従
来形状のもので、三方切替弁42と圧縮空気通路48と
環状の空気充満室50と接線方向噴射ノズル52を介し
てタービン羽根36に接線方向に圧縮空気を噴射するこ
とにより高速回転せられ、これに伴い歯牙切削刃具38
が高速で回転駆動される。図示した実施例では切替弁4
2はハンドピース本体12の後部に内蔵してあるが、歯
科用ユニット(図示せず)に設けてもよいし、或いはフ
ットペダル操作の切替弁として床上に設置してもよい。
【0013】振動発生装置26は特開平10-314673号に
開示された原理に基づくもので、その軸線とタービン装
置24の軸線とが整列するように配置してある。より詳
しくは、図2(A)の拡大図から良く分かるように、振
動発生装置26は、中央開口を夫々備えた上下一対の円
盤状の側板54および56と、側板54と56の間に挟
持された空気噴射リング58を備えている。これらの部
品54、56、58は、外ケーシング28の内周面に形
成した肩部62に下側側板56を押し付けながら外ケー
シング28に保持ナット60を螺合することにより、外
ケーシング28内に一体に保持される。
【0014】側板54および56と空気噴射リング58
により円盤状の作用室64が形成され、この作用室64
内には穴あき円盤状の振動子66が運動自由に配置して
ある。振動子66と側板54および56は高速度鋼のよ
うな耐摩耗性に優れた材料で形成されている。振動発生
装置26が発生する振動の周波数は振動子66の寸法を
小さくすればするほど高くなるので、振動発生装置26
を超音波帯域に近い高い振動数で作動させるには振動子
66は充分小さくする必要がある。しかし、振動子66
を小さくすれば、反面、その耐久性が犠牲になるという
不利がある。
【0015】噴射リング58には例えば3つの噴射ノズ
ル68が形成してある。図面を簡素化するため図1には
概念的にしか示してないが、実際には図2(B)の断面
図に示したように、噴射ノズル68は作用室64に対し
て接線方向に開口しており、噴射ノズル68から作用室
64内に噴射された空気が旋回流69を発生するように
なっている。噴射リング58の噴射ノズル68は、外ケ
ーシング28に形成した環状の空気充満室70と、入口
ポート72と、ハンドピース本体12に形成した圧縮空
気通路74を介して三方切替弁42に接続されている。
【0016】特開平10-314673号の教示に従い、振動発
生装置26の各側板54、56の中央開口には、各側板
の内側面よりも僅かに作用室64内に突出するカラー7
6および78が圧入してあり、振動発生装置26の非作
動時に振動子66が側板54、56の内側面に密着する
のを防止するようになっている。ヘッド部14に組み込
まれたタービン装置24および振動発生装置26はヘッ
ド部14に螺合したキャップ80によって締結されてい
る。ハンドピース本体12とヘッド部14には、回転刃
具38を冷却すると共に切削部を洗浄するための水回路
82が設けてある。
【0017】次に、このハンドピース10の使用の態様
と作動を説明するに、切替弁42を操作することにより
圧縮空気をタービン装置24に送って回転刃具38を高
速回転させ、刃具38の切削又は穿孔作用により窩洞形
成などの歯科処置を行う。
【0018】切替弁42を切替えることにより、同時に
振動発生装置26にも圧縮空気を供給すると、作用室6
4内に発生した圧縮空気旋回流69により振動子66は
特開平10-314673号に開示されたように回転しながら揺
動し、側板54、56を打撃して振動を発生する。発生
した振動は外ケーシング28を介して回転刃具38に伝
達される。振動発生装置26が発生する振動は、振動子
66が側板54、56を打撃することによる弾性波振動
(縦振動)と、旋回する卓上のコインのように運動する
振動子66が側板54、56に与える揺動運動であると
考えられる。これにより、回転刃具38は軸方向に振動
すると共に、回転刃具38の軸線を中心とした首振り運
動を行う。回転刃具38の振動は切削穿孔中の歯牙の神
経に麻酔効果を与えると共に、回転刃具38の切削抵抗
を低減させる。切削抵抗の減少は、また、患者の疼痛を
軽減することに寄与する。振動子66の小型化と適当な
圧縮空気圧力の設定により約15,000Hz以上の高い振動数
で作動させれば、高い麻酔効果が得られると共に、騒音
が低減する。
【0019】図3から図7には本発明の他の実施例を示
す。これらの図においては、前述した実施例の構成要素
と共通する構成要素は共通する参照番号で示し、重複す
る説明は省略する。相違点のみ説明するに、図3に示し
た第2実施例では、ヘッド部14に適宜防振支持された
外ケーシング28には振動発生装置26のみが組み込ん
であり、側板54および56と空気噴射リング58と振
動子66と外ケーシング28と保持ナット60からなる
振動発生装置26は交換可能或いは使い捨て可能なモジ
ュールとして構成されている。タービン装置24はボー
ルベアリング32によって直接にヘッド部14に回転支
持されており、ボールベアリング32のアウターレース
はOリング30によってヘッド部14に対して防振支持
されている。外ケーシング28の下面中央には円錐形の
突起84が形成してあり、この円錐形突起84は回転軸
34の上端面に形成した円錐形の凹み86と点接触によ
り係合している。
【0020】この実施例では、振動発生装置26の外ケ
ーシング28は回転軸34に直かに接触しているので、
振動発生装置26に発生した振動を縦振動と首振り振動
の双方において効果的に回転刃具38に伝達することが
でき、麻酔効果を向上させる。外ケーシング28と回転
軸34との間の接触は点接触であるので、タービン装置
24の回転をさほど干渉することがない。振動子66や
側板54および56の摩耗により振動発生装置26の出
力が低下した場合には、振動発生装置26を外ケーシン
グ28および保持ナット60ごとそっくりと交換するこ
とができる。
【0021】図4に示した第3実施例は、振動発生装置
26をタービン装置24の回転軸34と一体に回転する
ように構成したこと、および、タービン装置24の排気
を利用して振動発生装置26を駆動するようにしたこと
を特徴としている。
【0022】より詳しくは、図4を参照するに、振動発
生装置26の外ケーシング28はタービン回転軸34と
一体に形成してあり、この外ケーシング28の内側に側
板54および56と空気噴射リング58が配置してあっ
て保持ナット60により締結してある。タービン回転軸
34および外ケーシング28はボールベアリング装置3
2および88によって夫々回転支持され、ボールベアリ
ング装置32および88のアウターレースはOリング3
0および90によって夫々防振支持されている。外ケー
シング28には複数の半径方向貫通孔92が設けてあ
り、タービン羽根36とボールベアリング装置88との
間の空間を噴射リング58の噴射ノズル68に連通する
ようになっている。
【0023】この第3実施例のハンドピースでは、使用
に当たりタービン装置24に圧縮空気を送ると、振動発
生装置26はタービン羽根36および回転軸34と一体
に回転する。タービン羽根36を駆動した圧縮空気は外
ケーシング28の貫通孔92を介して噴射ノズル68か
ら噴射され、振動発生装置26を作動させる。第2実施
例と同様に、振動は効果的に回転刃具38に伝達され、
回転刃具38に縦振動と首振り振動を与え、歯牙に麻酔
効果を与えると共に、切削抵抗を低減する。この実施例
では、振動発生装置26の構成部品やボールベアリング
装置32又は88が摩耗した場合には、キャップ80を
取り外し、振動発生装置26とタービン装置24との組
立体をそっくりと交換することができる。
【0024】図5に示した第4実施例は、振動発生装置
26をハンドピース本体12内に配置したことを特徴と
している。また、振動発生装置26はタービン装置24
の排気を利用して駆動される。
【0025】図5を参照するに、この実施例では、ハン
ドピース10は、ハンドピース本体12と、ヘッド部1
4を備えた首部94とで構成され、首部94はOリング
96などによってハンドピース本体12に対して振動自
在に防振支持されている。ヘッド部14には従来のター
ビンハンドピースと同様にタービン装置24が組み込ん
である。
【0026】振動発生装置26はハンドピース本体12
に組み込んであり、振動発生装置26の軸線がタービン
装置24の軸線に交差するようになっている。振動発生
装置26の外ケーシング28はOリング98などによっ
てハンドピース本体12に対して防振支持してある。こ
の実施例の振動発生装置26は、実質的に、図1に示し
たものと同じ構造を有し同じ様に作動する。振動発生装
置26の外ケーシング28と首部94とは例えばねじ1
00により強固に連結されており、振動発生装置26に
発生した振動がヘッド部14に直に伝達されるようにな
っている。振動発生装置26への圧縮空気の供給は、図
5に破線で示した圧縮空気通路102などを介して、タ
ービン装置24の排気を利用して行われる。
【0027】ホース接続部18に歯科用ホースを接続
し、圧縮空気の供給を開始すると、タービン装置24が
作動すると共に、その排気により振動発生装置26が作
動する。振動発生装置26および首部94はハンドピー
ス本体12に対して弾性支持してあるので、ヘッド部1
4およびそこに組み込まれたタービン装置24はハンド
ピース本体12に対して高振動数で首振り運動をする。
また、振動発生装置26に発生した縦振動も首部94を
介してヘッド部14に伝達され、回転刃具38を振動さ
せる。この第4実施例では、振動発生装置26はハンド
ピース本体12に組み込んであるので、ヘッド部14を
コンパクトにすることができるという利点がある。
【0028】図6および図7は、前述した振動発生装置
26とは異なる原理に基づく振動発生装置を用いた実施
例を示す。前述した実施例の構成要素と共通する構成要
素は共通する参照番号で示し、相違点のみ説明する。図
6および図7の実施例は、円筒形振動子を備えた振動発
生装置を組み込んだことを特徴としている。
【0029】図6を参照するに、この実施例でも、図5
の実施例と同様に、ハンドピース10はハンドピース本
体12に対して弾性支持された首部94を備え、ヘッド
部14には従来型のタービン装置24が組み込んであ
る。タービン装置24への圧縮空気の供給は圧縮空気通
路48を介して行われる。
【0030】振動発生装置110は米国再発行特許29,6
87号の原理に基づくもので、中空の撓みロッド112と
円筒形の振動子114を備えている。ロッド112の一
端は例えばねじ結合により首部94に強固に連結されて
おり、図示しない他端はハンドピース本体12に弾性支
持されている。米国再発行特許29,687号の教示に従い、
振動子114は撓みロッド112の最大振幅位置に配置
してあり、ロッド112には振動子114の内側に接線
方向に圧縮空気を噴射するための噴射ノズル116が穿
孔してある。振動発生装置110はタービン装置24の
排気を利用して駆動され、圧縮空気通路102およびロ
ッド112の内部通路118を介して噴射ノズル116
に圧縮空気が供給される。
【0031】使用にあたり歯科用ホースを接続し、圧縮
空気の供給を開始すると、タービン装置24が作動す
る。タービンの排気は通路102および118を介して
振動発生装置110に送られ、噴射ノズル116から振
動子114の内側に向かって噴射される。これにより振
動子114が回転してロッド112を加振し、ロッド1
12に撓み振動を生じさせる。ロッド112の撓み振動
は首部94およびヘッド部14の首振り振動を生じさ
せ、回転する刃具38を振動させる。この第5実施例で
も、振動発生装置110がハンドピース本体12に組み
込んであるので、ヘッド部14をコンパクトにすること
ができるという利点がある。しかし、円筒形振動子11
4の回転運動により振動を発生させるので、振動数に限
界があるという不便がある。
【0032】図7に示した実施例では、振動発生装置1
10は図6に示したものと同様の構造を有し、噴射ノズ
ル116を備えた撓みロッド112と円筒形振動子11
4を備えている。但し、この実施例では、撓みロッド1
12の中央部は例えばOリング120などによってハン
ドピース本体12に対して弾性支持してあり、振動発生
装置110は撓みロッド112の図中右端付近に配置し
てある。撓みロッド112の左自由端にはピン122が
設けてあり、図3の構造と同様にタービン装置24の回
転軸34の端面と点接触により係合するようになってい
る。
【0033】この実施例では、振動発生装置110への
圧縮空気の供給はタービン装置24とは独立に行われる
ので、切換弁42(図1参照)の操作によりタービン装
置24だけを作動させることもできるし、タービン装置
24と振動発生装置110とを同時に作動させることも
できる。両者を同時に作動させた時には、振動発生装置
110に発生した振動はロッド112の撓み振動を惹き
起し、この振動はピン122を介してタービン回転軸3
4に伝えられタービン回転軸34を軸方向に加振する。
【0034】以上には本発明の特定の実施例を説明した
が、本発明は図示した実施例に限定されるものではな
く、種々の設計変更を施すことができる。例えば、圧縮
空気駆動式の刃具回転装置としては、タービン装置に代
えて、より低速のエアモータを採用してもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、麻酔効果を得るための
振動は圧縮空気駆動の振動発生装置によって発生される
ので、心臓ペースメーカーなどに悪影響を与える電磁波
を放射することがない。従って、本発明のハンドピース
は誰に対してでも安心して使用することができる。ま
た、麻酔効果を得るための振動は圧縮空気駆動の振動発
生装置によって発生され、この圧縮空気駆動式振動発生
装置はタービン装置と共通に圧縮空気によって駆動され
るので、電気コードを省略することができる。従って、
本発明のハンドピースは圧縮空気供給用の歯科用ホース
に接続するだけで簡単に使用することができる。
【0036】ハンドピースのヘッド部には刃具回転装置
と振動発生装置とがコンパクトに組み込まれており、ヘ
ッド部は小型であるので、切削刃具を口腔内の所望の任
意の箇所に容易に挿入することができる。振動発生装置
をハンドピース本体内に配置した場合には、ヘッド部の
サイズが増大することがないので、使い勝手のよいハン
ドピースが提供される。本発明のハンドピースの刃具回
転装置および振動発生装置は圧縮空気駆動式であり、そ
の構成部品は容易にオートクレーブ滅菌することができ
るので、患者間感染のおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るハンドピースの一部
断面図で、ホース接続部は模式的に示してある。
【図2】(A)は図1に示した振動発生装置の拡大断面
図であり、(B)は図1(A)のB−B線に沿った噴射
リングの断面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係るハンドピースの一部
断面図である。
【図4】本発明の第3実施例に係るハンドピースの一部
の断面図である。
【図5】本発明の第4実施例に係るハンドピースの一部
断面図である。
【図6】本発明の第5実施例に係るハンドピースの一部
断面図である。
【図7】本発明の第6実施例に係るハンドピースの一部
の断面図である。
【符号の説明】
10: ハンドピース 12: ハンドピース本体 14: ヘッド部 24: タービン装置 26、110: 振動発生装置 34: タービン回転軸 38: 回転刃具 66: 振動子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッド部を備え歯科用ホースに接続可能
    なハンドピース本体と、前記ヘッド部に組み込まれた圧
    縮空気駆動式刃具回転装置と、前記回転装置に装着され
    た回転刃具に振動を伝達するべく配置された圧縮空気駆
    動式振動発生装置、とを備えた振動付加型歯科用ハンド
    ピース。
  2. 【請求項2】 前記振動発生装置は圧縮空気によって駆
    動される円盤状の振動子を備え、前記振動発生装置は前
    記振動子の軸線と回転刃具の軸線とがほぼ整列するよう
    にヘッド部に組み込まれていることを特徴とする請求項
    1に基づく振動付加型歯科用ハンドピース。
  3. 【請求項3】 前記振動発生装置は前記刃具回転装置の
    回転軸に振動を伝達するべく配置されていることを特徴
    とする請求項2に基づく振動付加型歯科用ハンドピー
    ス。
  4. 【請求項4】 前記振動発生装置は前記刃具回転装置の
    回転軸と一体に回転するべく配置されていることを特徴
    とする請求項3に基づく振動付加型歯科用ハンドピー
    ス。
  5. 【請求項5】 前記振動発生装置は圧縮空気によって駆
    動される円盤状の振動子を備え、前記振動発生装置は回
    転刃具の軸線に対して前記振動子の軸線が交差するよう
    にハンドピース本体内に配置されていることを特徴とす
    る請求項1に基づく振動付加型歯科用ハンドピース。
  6. 【請求項6】 前記振動発生装置は約12,000Hz以上の振
    動数で作動することを特徴とする請求項1から5のいづ
    れかに基づく振動付加型歯科用ハンドピース。
  7. 【請求項7】 前記振動発生装置は圧縮空気によって駆
    動される円筒形の振動子を備え、前記振動発生装置は回
    転刃具の軸線に対して前記振動子の軸線が交差するよう
    にハンドピース本体に組み込まれていることを特徴とす
    る請求項1に基づく振動付加型歯科用ハンドピース。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3238653A1 (de) * 2016-04-28 2017-11-01 W & H Dentalwerk Bürmoos GmbH Medizinisches oder dentales winkelstück
JP2020058483A (ja) * 2018-10-05 2020-04-16 尚子 三木 歯間のスペースメイキング装置およびスペースメイキング方法

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