JP2003250752A - 蛍光診断用システム - Google Patents

蛍光診断用システム

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JP2003250752A JP2002056985A JP2002056985A JP2003250752A JP 2003250752 A JP2003250752 A JP 2003250752A JP 2002056985 A JP2002056985 A JP 2002056985A JP 2002056985 A JP2002056985 A JP 2002056985A JP 2003250752 A JP2003250752 A JP 2003250752A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対象帯域及び参照帯域の組を複数組設定す
る。 【解決手段】 ホイール33の外周に沿ったリング状領
域に、第1乃至第4帯域(λ1〜λ4)のみを夫々透過
させる複数のフィルタが、周方向に順に設けられてい
る。その内側のリング状領域には、より長波長側の第5
乃至第8帯域(λ5〜λ8)用の各フィルタが、同様に
設けられている。生体からの自家蛍光は、一対の光束に
分割され、その一方に各フィルタ(λ1〜λ4)が順次
挿入され、他方に各フィルタ(λ5〜λ8)が順次挿入
される。各フィルタ(λ1〜λ4)を透過した成分の強
度が対象帯域の強度として、各フィルタ(λ5〜λ8)
を透過した成分の強度が参照帯域の強度として夫々利用
される。そして、対象帯域の強度と参照帯域の強度との
比に基づき、診断用情報が生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体から発せられ
る自家蛍光に基づき、術者による診断用の情報を取得す
る蛍光診断用システムに、関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生体組織に対して紫外光(励起
光)が照射されると、この生体組織は励起されて蛍光
(自家蛍光)を発することが、知られている。さらに、
腫瘍等の病変が生じた生体組織が発する自家蛍光は、正
常な生体組織が発する蛍光とは異なる性質を有すること
が、知られている。特に、病変が生じた組織からの自家
蛍光における緑色帯域の成分の強度は、正常な組織から
のものよりも小さくなっている。但し、病変が生じた組
織からの自家蛍光における赤色帯域の成分の強度は、正
常な組織からのものと、同程度である。従って、病変が
生じた組織からの自家蛍光の緑色帯域の強度と赤色帯域
の強度との比は、正常な組織からのものよりも小さくな
っている。
【0003】そこで、診断のために有用な情報(診断用
情報)として、自家蛍光の緑色帯域の強度と赤色帯域の
強度との比を測定し、術者に提供する蛍光診断用システ
ムが、開発されてきている。図19は、励起光及び自家
蛍光の特性を示すグラフである。この図19のグラフの
横軸は光の波長を示し、縦軸はその強度を示している。
励起光は、波長λeに強度のピークを有する紫外光であ
る。この波長λeは、例えば、λe=365nmに設定
されている。但し、可視帯域における短波長側の光が、
励起光として利用されることもある。そして、自家蛍光
における波長λaを中心とする波長帯域(対象帯域),
及び,波長λbを中心とする波長帯域(参照帯域)が、
夫々測定される。これら波長λa及び波長λbは、例え
ば、緑色帯域及び赤色帯域中に夫々設定されている。な
お、λa<λbである。
【0004】上記の蛍光診断用システムは、プローブ及
び診断用補助装置を備えている。プローブは、励起光を
導く多数の照射用光ファイバと、蛍光を導く多数の検出
用光ファイバとが、束ねられて構成されている。具体的
には、両光ファイバは、その先端側では複合バンドルと
して束ねられており、基端側では、照射用光ファイバの
みの照射用バンドルと、検出用光ファイバのみの検出用
バンドルとして、個別に束ねられている。そして、プロ
ーブは、その基端側が診断用補助装置に連結されてい
る。通常、このプローブは、その先端側が内視鏡の鉗子
チャネル内へ引き通されて、使用される。即ち、術者
は、内視鏡の先端からプローブを突出させた状態で、こ
の内視鏡の先端を被検体に対向させる。そして、術者
は、プローブの先端を、被検体に当接させる。
【0005】診断用補助装置は、励起光を射出する励起
光源部,及び生体からの光を検出する検出部を備えてい
る。そして、励起光源部から射出された励起光は、プロ
ーブに、その照射用バンドルの基端面から入射して導か
れ、複合バンドルの先端面から被検体へ向けて射出され
る。すると、被検体は、励起光により励起されて自家蛍
光を発する。発せられた自家蛍光は、プローブに、その
複合バンドルの先端面から入射して導かれ、検出用バン
ドルの基端面から検出光として射出される。そして、検
出部は、この検出光の対象帯域の強度と参照帯域の強度
との比を取得し、取得した強度の比を、キャラクタやグ
ラフとしてモニタに表示する。術者は、表示された強度
の比が大きければ、当該被検体が正常であると判断し、
小さければ、当該被検体に病変が生じていると判断す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
蛍光診断システムでは、自家蛍光における波長λaを中
心とする対象帯域の強度と波長λbを中心とする参照帯
域の強度とからなる1組のデータのみが、取得される。
なお、測定される体内の器官の種類や部位に応じて、自
家蛍光の特性は異なっている。上記の対象帯域及び参照
帯域は、夫々、この自家蛍光の特性に対応させて設定さ
れることが好ましい。但し、現状では、器官の種類や部
位に応じた自家蛍光の特性について充分な情報が得られ
ていないことが多い。このような場合には、ある対象帯
域及び参照帯域の強度からなる1組のデータのみでは、
診断に有用な情報が得られないおそれがある。
【0007】そこで、対象帯域及び参照帯域の組を複数
組設定可能な蛍光診断用システムを提供することを、本
発明の課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による蛍光診断用
システムは、上記課題を解決するために、以下のような
構成を採用した。
【0009】即ち、この蛍光診断用システムは、生体を
励起して自家蛍光を放出させるための励起光を被検体に
照射する照射光学系と、前記励起光が照射されることに
より前記被検体から発せられた自家蛍光を、取得する検
出光学系と、前記検出光学系が取得した自家蛍光におけ
る3つ以上の波長帯域の成分の強度を夫々検出し、各波
長帯域の強度を夫々示す3つ以上の強度信号として出力
する強度検出部と、前記強度検出部から出力された各強
度信号から選択される強度信号の対の比に基づく診断用
情報を生成する分析部とを、備えたことを特徴とする。
【0010】このように構成されると、取得された自家
蛍光における3つ以上の波長帯域の成分の強度から選択
された強度の対に基づいて、強度の比が複数算出され、
これら強度の比が、診断用情報として利用される。
【0011】なお、強度検出部は、自家蛍光の光路中に
各波長帯域のみを夫々透過させる複数のフィルタを切り
換えて挿入することにより、前記各波長帯域の成分を抽
出してもよい。これら各フィルタは、回転駆動されるホ
イールの周方向に順に配列されていてもよい。また、自
家蛍光は、複数の光束に分割され、分割された各光束の
夫々に、フィルタが挿入されてもよい。
【0012】上記フィルタは、3つ以上設けられてい
る。例えば、3つのフィルタが設けられている場合に
は、これら各フィルタが自家蛍光の光路中に挿入される
ことにより、対応する3つの強度信号が得られる。これ
ら強度信号に基づいて、強度信号の対が複数選択可能で
あり、選択された各強度信号の対に関して複数の強度の
比が夫々求められる。4つ以上のフィルタが設けられて
いる場合には、対応する4つ以上の強度信号が得られ、
同様に複数の強度の比が求められる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を説明する。
【0014】
【第1実施形態】図1は、本実施形態の蛍光診断用シス
テムを模式的に示す概略構成図である。この蛍光診断用
システムは、電子内視鏡(以下、内視鏡と略記)1,光
源プロセッサ装置2,プローブP,診断用補助装置3,
第1のモニタ41,及び第2のモニタ42を、備えてい
る。
【0015】<内視鏡>まず、内視鏡1について、説明
する。この内視鏡1は、生体内に挿入される可撓管状の
挿入部を、有している。但し、図1には、この内視鏡1
の詳細な形状は、図示されていない。この挿入部の先端
には湾曲部が組み込まれており、この湾曲部の先端に
は、硬質部材製の先端部が固定されている。また、挿入
部の基端には操作部が連結されている。この操作部に
は、湾曲部を湾曲操作するためのダイヤル及び各種操作
スイッチが、設けられている。
【0016】この内視鏡1の先端部には、少なくとも3
つの貫通孔が穿たれており、そのうちの一対の貫通孔に
は、配光レンズ11及び対物レンズ12が夫々填め込ま
れている。他の1つの貫通孔は、鉗子孔13として利用
される。具体的には、この鉗子孔13と操作部に開けら
れた開口(基端側の鉗子孔14)とを結ぶチューブが、
内視鏡1内を引き通されており、このチューブを通じて
両鉗子孔13,14の間に形成される管が、鉗子チャネ
ルとして利用される。
【0017】さらに、内視鏡1は、ライトガイド15
を、有している。このライトガイド15は、光ファイバ
が多数束ねられてなるファイババンドルである。そし
て、このライトガイド15は、その先端面が配光レンズ
11に対向した状態で、内視鏡1内を引き通され、その
基端が、光源プロセッサ装置2内に引き通されている。
【0018】さらに、内視鏡1は、CCDエリアセンサ
からなる撮像素子16を、有している。この撮像素子1
6の撮像面は、内視鏡1の先端部が被検体に対向配置さ
れたときに対物レンズ12が当該被検体像を結ぶ位置の
近傍に、配置されている。そして、撮像素子16は、被
検体像に基づく画像データを取得して、信号線17へ出
力する。
【0019】<光源プロセッサ装置>次に、光源プロセ
ッサ装置2について説明する。この光源プロセッサ装置
2は、互いに接続されたシステムコントローラ21及び
タイミングジェネレータ22を、備えている。システム
コントローラ21は、光源プロセッサ装置2全体を制御
するコントローラである。タイミングジェネレータ22
は、各種基準信号を生成する回路であり、光源プロセッ
サ装置2における各種処理は、この基準信号に従って進
行する。
【0020】さらに、光源プロセッサ装置2は、白色光
源23,及び集光レンズ24を、備えている。白色光源
23は、白色光を平行光として射出する。集光レンズ2
4は、白色光源23により射出された白色光の光路上に
配置されており、この白色光をライトガイド15の基端
面上に収束させる。
【0021】これら集光レンズ24及びライトガイド1
5間の光路上には、RGBホイール25が、挿入されて
いる。このRGBホイール25は、円板状の外形を有
し、その外周に沿ったリング状の領域に3つの開口が設
けられている。これら各開口には、入射した光のうちの
赤色帯域のみを透過させるRフィルタ,緑色帯域のみを
透過させるGフィルタ,及び青色帯域のみを透過させる
Bフィルタが、夫々嵌め込まれている。
【0022】このRGBホイール25の中心は、モータ
25Mの出力軸に対して固定されている。このモータ2
5Mは、タイミングジェネレータ22に接続されてい
る。そして、モータ25Mは、タイミングジェネレータ
22からの基準信号に従って、RGBホイール25のR
フィルタ,Gフィルタ,及びBフィルタを、集光レンズ
24及びライトガイド15間の光路中に、順次、繰り返
して挿入させるように、当該RGBホイール25を回転
させる。
【0023】すると、ライトガイド15の基端面には、
赤色光(R光),緑色光(G光),及び青色光(B光)
が、順次繰り返して入射する。入射したR光,G光,及
びB光は、ライトガイド15に導かれ、配光レンズ11
により拡散されて、内視鏡1の先端に対向した被検体を
照明する。すると、撮像素子16の撮像面には、被検体
のR光による像,G光による像,及びB光による像が、
順次形成される。そして、この撮像素子16は、被検体
のR光による像,G光による像,及びB光による像を、
夫々、画像信号に夫々変換し信号線17へ順次出力す
る。
【0024】さらに、光源プロセッサ装置2は、タイミ
ングジェネレータ22に夫々接続された1つの前段処理
部26,3つのメモリ27R,27G,27B,及び3
つの後段処理部28R,28G,28Bを、備えてい
る。前段処理部26は、信号線17に接続され、撮像素
子16から出力された画像信号を順次取得して、信号処
理及びA/D変換することにより、デジタル画像データ
として出力する。この前段処理部26には、各メモリ2
7R,27G,27Bが、夫々接続されている。そし
て、タイミングジェネレータ22から各メモリ27R,
27G,27Bに入力される基準信号に従って、R光照
射時に前段処理部26から出力されたデジタル画像デー
タはR画像データとしてメモリ27Rに、G光照射時に
前段処理部26から出力されたデジタル画像データはG
画像データとしてメモリ27Gに、B光照射時に前段処
理部26から出力されたデジタル画像データはB画像デ
ータとしてメモリ27Bに、夫々格納される。
【0025】これら各メモリ27R,27G,27Bに
は、各後段処理部28R,28G,28Bが、夫々接続
されている。そして、各後段処理部28R,28G,2
8Bは、夫々、各メモリ27R,27G,27Bに格納
されたR画像データ,G画像データ,及びB画像データ
を順次読み出して、信号処理及びD/A変換することに
より、アナログ画像信号であるR画像信号,G画像信
号,及びB画像信号を出力する。出力されたR画像信
号,G画像信号,及びB画像信号は、タイミングジェネ
レータ22から出力された同期信号(Sync)ととも
に、一組の映像信号として、図示せぬ映像出力端子へ出
力される。第1のモニタ41は、この映像出力端子に接
続されており、出力された映像信号を取得して、画面表
示する。即ち、モニタ41には、被検体のカラー映像が
動画表示される。
【0026】<プローブ>次に、プローブPについて説
明する。図2は、プローブPの構成を示す模式図であ
る。このプローブPは、生体組織を励起して自家蛍光を
放出させるための励起光を導く第1の光ファイバF1,
及び,生体組織からの光を導くための第2の光ファイバ
F2を、いずれも多数備えている。
【0027】そして、両光ファイバF1,F2はその先
端から過半の領域において、複合バンドルとして束ねら
れている。この複合バンドル及びそれを被覆するチュー
ブが、複合部P0を構成している。
【0028】図3は、複合部P0の横断面図である。チ
ューブTは、可撓性を有する細管状の部材であり、内視
鏡1の鉗子チャネルに挿通可能な外径を、有している。
そして、このチューブT内に、両光ファイバF1,F2
が充填されている。具体的には、チューブTの中心軸周
辺の領域に、第2の光ファイバF2が充填され、その外
側に第1の光ファイバF1が充填されている。
【0029】図2に示されるように、第1の光ファイバ
F1は、その基端側において、第1の分岐バンドルとし
て束ねられている。この第1の分岐バンドルは、可撓性
を有する管状部材である第1の分岐チューブ(図示せ
ず)に被覆されている。これら第1の分岐バンドル及び
第1の分岐チューブが、第1の分岐部P1を構成してい
る。
【0030】同様に、第2の光ファイバF2は、その基
端側において、第2の分岐バンドルとして束ねられてい
る。この第2の分岐バンドルは、可撓性を有する管状部
材である第2の分岐チューブ(図示せず)に被覆されて
いる。これら第2の分岐バンドル及び第2の分岐チュー
ブが、第2の分岐部P2を構成している。
【0031】そして、このプローブPは、その複合部P
0が鉗子チャネルに挿通されるとともに、その先端が鉗
子孔13から突出した状態で、使用される。なお、この
プローブPにおける両分岐部P1,P2の基端側は、夫
々、診断用補助装置3内に引き通されている。
【0032】<診断用補助装置>次に、図4を参照し
て、診断用補助装置3について説明する。この診断用補
助装置3は、励起光源E,及び励起光用の集光レンズL
1を、備えている。励起光源Eは、波長λeに強度のピ
ークを有する所定帯域の紫外光である励起光を、平行光
として射出する。集光レンズL1は、励起光源Eから射
出された励起光の光路上に配置されており、この励起光
を、第1の分岐部P1における分岐バンドルの基端面上
に収束させる。収束した励起光は、第1の分岐部P1に
おける各光ファイバF1内に入射する。入射した励起光
は、これら各光ファイバF1に導かれて、複合部P0の
先端面から射出される。
【0033】この複合部P0の先端面が、生体組織等の
被検体に対向した状態において、この被検体は、複合部
P0の先端面から射出された励起光を照射される。する
と、被検体は励起されて、自家蛍光を発する。なお、励
起光の一部は、被検体表面で反射される。このため、反
射された励起光及び発せられた自家蛍光の一部が、複合
部P0の先端面へ向かう。そして、これら励起光及び自
家蛍光のうち、第2の光ファイバF2に入射したもの
は、これら第2の光ファイバF2に導かれて、第2の分
岐バンドルの基端面から射出される。
【0034】さらに、診断用補助装置3は、コリメータ
レンズL2,励起光カットフィルタ31,ビームスプリ
ッタ32,ミラーM,ホイール33,及び検出器Da,
Dbを、備えている。
【0035】コリメータレンズL2は、第2の分岐部P
2における分岐バンドルの基端面から射出された光(検
出光)の光路上に配置されており、この検出光を平行光
に変換する。このコリメータレンズL2から射出された
平行光の光路上には、励起光カットフィルタ31及びビ
ームスプリッタ32が、順に配置されている。励起光カ
ットフィルタ31は、入射した検出光のうちの励起光の
成分を遮断するとともに自家蛍光の成分を透過させる。
従って、励起光カットフィルタ31からは、自家蛍光の
みが射出される。そして、ビームスプリッタ32は、こ
の自家蛍光の一部を透過させるとともに一部を反射させ
る。なお、ビームスプリッタ32を透過した自家蛍光
は、ミラーMにより反射される。
【0036】図5は、ホイール33の正面図である。こ
のホイール33は、円板状の外形を有し、その外周に沿
ったリング状の領域が周方向に4等分に分割されてい
る。そして、分割された各部分には、波長λ1を中心と
した第1帯域のみを透過させる第1のフィルタ(33−
λ1),波長λ2を中心とした第2帯域のみを透過させ
る第2のフィルタ(33−λ2),波長λ3を中心とし
た第3帯域のみを透過させる第3のフィルタ(33−λ
3),及び波長λ4を中心とした第4帯域のみを透過さ
せる第4のフィルタ(33−λ4)が、反時計方向に順
に設けられている。
【0037】さらに、このホイール33における上記第
1乃至第4のフィルタ(33−λ1〜λ4)の内側のリ
ング状の領域も、同様に周方向に4等分に分割されてい
る。そして、分割された各部分には、波長λ5を中心と
した第5帯域のみを透過させる第5のフィルタ(33−
λ5),波長λ6を中心とした第6帯域のみを透過させ
る第6のフィルタ(33−λ6),波長λ7を中心とし
た第7帯域のみを透過させる第7のフィルタ(33−λ
7),及び波長λ8を中心とした第8帯域のみを透過さ
せる第8のフィルタ(33−λ8)が、反時計方向に順
に設けられている。
【0038】なお、第1及び第7のフィルタ(33−λ
1,λ7)は、ホイール33の面上における中心角90
°の扇形の領域内に、位置している。同様に、第2及び
第8のフィルタ(33−λ2,λ8),第3及び第5の
フィルタ(33−λ3,λ5),並びに第4及び第6の
フィルタ(33−λ4,λ6)は、ホイール33の面上
における中心角90°の扇形の領域に、夫々配置されて
いる。
【0039】図6は、各波長λ1〜λ8の設定例を示す
グラフである。この図6に示されるように、各波長λ1
〜λ4は、自家蛍光における比較的短波長側に設定され
ている。そして、ホイール33における第1乃至第4の
フィルタ(33−λ1〜λ4)は、自家蛍光における対
象帯域の成分を抽出するために用いられる。一方、各波
長λ5〜λ8は、自家蛍光における比較的長波長側に設
定されている。そして、ホイール33における第5乃至
第8のフィルタ(33−λ5〜λ8)は、自家蛍光にお
ける参照帯域の成分を抽出するために用いられる。
【0040】このホイール33の中心は、図4に示され
たモータ33Mの出力軸に対して固定されている。この
モータ33Mには、回転角検出器33Dが取り付けられ
ている。そして、回転角検出器33Dは、モータ33M
の1回転毎に1パルスを発生して信号SP1として出力
するとともに、モータ33Mの回転角に応じて1回転当
たり400パルスを発生して信号SP2として出力す
る。
【0041】これらホイール33,モータ33M,及び
回転角検出器33Dは、ミラーMにより反射された光の
光路上にホイール33の外側のリング状の領域が位置す
るとともに、ビームスプリッタ32により反射された光
の光路上にホイール33の内側のリング状の領域が位置
するように、配置されている。なお、ミラーMにより反
射された光がホイール33に入射する位置と、ビームス
プリッタ32により反射された光がホイール33に入射
する位置とは、このホイール33の直径上の中心を挟ん
だ両側に分かれている。
【0042】そして、ホイール33がモータ33Mに駆
動されて時計方向に等速回転すると、図7のタイミング
チャートに示されるように、信号SP1のパルスが発せ
られた時点以降の1/4回転の期間中(信号SP2の1
00パルス分)、ミラーMにより反射された光は第1の
フィルタ(33−λ1)に入射するとともにビームスプ
リッタ32により反射された光は第5のフィルタ(33
−λ5)に入射する。
【0043】同様に、次の1/4回転の期間中(信号S
P2の100パルス分)、ミラーMにより反射された光
は第2のフィルタ(33−λ2)に入射するとともにビ
ームスプリッタ32により反射された光は第6のフィル
タ(33−λ6)に入射する。次の1/4回転の期間中
(信号SP2の100パルス分)、ミラーMにより反射
された光は第3のフィルタ(33−λ3)に入射すると
ともにビームスプリッタ32により反射された光は第7
のフィルタ(33−λ7)に入射する。次の1/4回転
の期間中(信号SP2の100パルス分)、ミラーMに
より反射された光は第4のフィルタ(33−λ4)に入
射するとともにビームスプリッタ32により反射された
光は第8のフィルタ(33−λ8)に入射する。
【0044】このホイール33の外側のフィルタ(33
−λ1〜λ4)を透過した光の光路上には、第1の検出
器Daが配置されている。一方、ホイール33の内側の
フィルタ(33−λ5〜λ8)を透過した光の光路上に
は、第2の検出器Dbが配置されている。
【0045】そして、ホイール33が等速回転すると、
信号SP1のパルスが発せられた時点以降の1/4回転
の期間中、両検出器Da,Dbには、自家蛍光における
第1帯域(λ1)及び第5帯域(λ5)の成分が、夫々
入射する。これら両検出器Da,Dbは、第1帯域(λ
1)及び第5帯域(λ5)の成分の強度を示す電気信号
を、夫々出力する。
【0046】同様に、次の1/4回転の期間中、自家蛍
光における第2帯域(λ2)及び第6帯域(λ6)の成
分が、夫々、両検出器Da,Dbに入射し、当該成分の
強度を示す電気信号に変換されて出力される。次の1/
4回転の期間中、自家蛍光における第3帯域(λ3)及
び第7帯域(λ7)の成分が、夫々、両検出器Da,D
bに入射し、当該成分の強度を示す電気信号に変換され
て出力される。次の1/4回転の期間中、自家蛍光にお
ける第4帯域(λ4)及び第8帯域(λ8)の成分が、
夫々、両検出器Da,Dbに入射し、当該成分の強度を
示す電気信号に変換されて出力される。
【0047】さらに、図4に示されるように、診断用補
助装置3は、増幅器34a,34b,フィルタ回路35
a,35b,A/D変換器36a,36b,及び演算器
37を、備えている。第1の増幅器34aは、第1の検
出器Daに接続されており、該検出器Daから出力され
た信号を、所定の増幅率で増幅して出力する。第1のフ
ィルタ回路35aは、第1の増幅器34aに接続されて
おり、該増幅器34aから出力された信号を取得し、ノ
イズの成分を除去して出力する。第1のA/D変換器3
6aは、第1のフィルタ回路35aに接続されており、
該フィルタ回路35aから出力されたアナログ信号を、
デジタル信号に変換して、対象帯域の強度データとして
出力する。
【0048】一方、第2の増幅器34bは、第2の検出
器Dbに接続されており、該検出器Dbから出力された
信号を、所定の増幅率で増幅して出力する。第2のフィ
ルタ回路35bは、第2の増幅器34bに接続されてお
り、該増幅器34bから出力された信号を取得し、ノイ
ズの成分を除去して出力する。第2のA/D変換器36
bは、第2のフィルタ回路35bに接続されており、該
フィルタ回路35bから出力されたアナログ信号を、デ
ジタル信号に変換して、参照帯域の強度データとして出
力する。
【0049】図8は、演算器37を示すブロック図であ
る。この演算器37は、CPU371,並びに該CPU
371に夫々接続されたROM372,RAM373,
及びディスプレイコントローラ374を、備えている。
CPU371は、ROM372に格納されたプログラム
に従って、RAM373に対するデータの読出及び書込
を実行しつつ後述する強度比データを算出する。ディス
プレイコントローラ374は、モニタ42に接続されて
おり、このモニタ42における表示の制御を行う。そし
て、CPU371は、ディスプレイコントローラ374
を制御して、後述する診断用情報をモニタ42に表示さ
せる。
【0050】さらに、CPU371は、回転角検出器3
3Dに接続されており、信号SP1,SP2を取得する
ことにより、ホイール33の位相を認識することができ
る。より具体的には、CPU371は、信号SP1のパ
ルスを検出すると、その時点がホイール33の回転の基
点であると認識し、その時点を基準として信号SP2の
パルスをカウントしてゆくことにより、ホイール33の
位相を正確に認識することができる。
【0051】また、このCPU371は、両A/D変換
器36a,36bに夫々接続されており、対象帯域及び
参照帯域の強度データを取得する。そして、CPU37
1は、取得した対象帯域の強度データと参照帯域の強度
データとの比を算出して出力する。これら両強度データ
の比が診断用情報として利用される。
【0052】なお、図8に示されるように、CPU37
1は、光源プロセッサ装置2のシステムコントローラ2
1に接続されている。また、システムコントローラ21
には、スイッチSWが接続されている。このスイッチS
Wは、フットスイッチであってもよく、光源プロセッサ
装置2のフロントパネルに設けられたフロントパネルス
イッチ,又は内視鏡1の操作部に設けられた操作スイッ
チであってもよい。そして、術者が、このスイッチSW
を操作すると、システムコントローラ21は、CPU3
71に対して診断用情報の生成処理を開始する旨を指示
する。すると、CPU371は、図9のフローチャート
に示された診断用情報の生成処理を開始する。なお、こ
の図9のフローチャートは、術者がスイッチSWを再度
操作することにより、終了する。
【0053】以下、この図9のフローチャートを参照し
て、診断用情報の生成処理について説明する。まず、C
PU371は、ホイール33の位相に基づいて、両検出
器Da,Dbに入射している光が、第1帯域(λ1)及
び第5帯域(λ5)の組,第2帯域(λ2)及び第6帯
域(λ6)の組,第3帯域(λ3)及び第7帯域(λ
7)の組,並びに第4帯域(λ4)及び第8帯域(λ
8)の組のうちのどの組に対応しているのかを、判別す
る(S101)。
【0054】そして、CPU371は、S101におい
て、入射している光が第1帯域(λ1)及び第5帯域
(λ5)の組であると判別した場合に、これら第1帯域
(λ1)及び第5帯域(λ5)に夫々対応した対象帯域
の強度データ及び参照帯域の強度データの比を算出する
(S102)。さらに、CPU371は、ディスプレイ
コントローラ374を制御して、S102で算出した両
強度データの比を、グラフ及びキャラクタとしてモニタ
42に表示させる(S103)。例えば、図10に示さ
れるように、「λ1/λ5」に対応する両強度データの
比が「50%」と表示される。
【0055】一方、CPU371は、S101におい
て、入射している光が第2帯域(λ2)及び第6帯域
(λ6)の組であると判別した場合に、これら第2帯域
(λ2)及び第6帯域(λ6)に夫々対応した対象帯域
の強度データ及び参照帯域の強度データの比を算出する
(S104)。さらに、CPU371は、ディスプレイ
コントローラ374を制御して、S104で算出した両
強度データの比を、グラフ及びキャラクタとしてモニタ
42に表示させる(S105)。例えば、図10に示さ
れるように、「λ2/λ6」に対応する両強度データの
比が「58%」と表示される。
【0056】一方、CPU371は、S101におい
て、入射している光が第3帯域(λ3)及び第7帯域
(λ7)の組であると判別した場合に、これら第3帯域
(λ3)及び第7帯域(λ7)に夫々対応した対象帯域
の強度データ及び参照帯域の強度データの比を算出する
(S106)。さらに、CPU371は、ディスプレイ
コントローラ374を制御して、S106で算出した両
強度データの比を、グラフ及びキャラクタとしてモニタ
42に表示させる(S107)。例えば、図10に示さ
れるように、「λ3/λ7」に対応する両強度データの
比が「41%」と表示される。
【0057】一方、CPU371は、S101におい
て、入射している光が第4帯域(λ4)及び第8帯域
(λ8)の組であると判別した場合に、これら第4帯域
(λ4)及び第8帯域(λ8)に夫々対応した対象帯域
の強度データ及び参照帯域の強度データの比を算出する
(S108)。さらに、CPU371は、ディスプレイ
コントローラ374を制御して、S108で算出した両
強度データの比を、グラフ及びキャラクタとしてモニタ
42に表示させる(S109)。例えば、図10に示さ
れるように、「λ4/λ8」に対応する両強度データの
比が「38%」と表示される。
【0058】上述の如く、対象帯域として設定された複
数の帯域の強度データと、参照帯域として設定された複
数の帯域の強度データとの組み合わせに基づいて、複数
の比が診断用情報として取得され、図10に示されたよ
うに同時に表示される。即ち、1回の観察で、複数の帯
域の組み合わせによる診断用情報が得られる。従って、
術者は、多様かつ有用な情報に基づいて正確な診断を下
すことができる。
【0059】上記の説明では、被検体のカラー映像が第
1のモニタ41に表示され、診断用情報が第2のモニタ
42に表示されているが、これらカラー映像及び診断用
情報は、単一のモニタに同時に表示されてもよい。より
具体的には、システムコントローラ21が、演算器37
から出力された診断用情報を取得し、各後段処理部28
R,28G,28Bを制御して、この診断用情報を映像
信号に含ませることにより、第1のモニタ41に、診断
用情報をスーパーインポーズした状態の映像を、表示さ
せてもよい。
【0060】なお、診断用補助装置3の励起光源E,及
び集光レンズL1,並びにプローブPの第1の光ファイ
バF1は、照射光学系に相当する。また、プローブPの
第2の光ファイバF2,並びに診断用補助装置3のコリ
メータレンズL2,励起光カットフィルタ,ビームスプ
リッタ32,及びミラーMは、検出光学系に相当する。
また、診断用補助装置3のホイール33,モータ33
M,及び両検出部Da,Dbは、強度検出部に相当す
る。さらに、モータ33Mは、フィルタ挿入機構及び回
転駆動機構に相当する。また、診断用補助装置3の演算
器37は、分析部に相当する。
【0061】
【第2実施形態】本実施形態は、第1実施形態の構成に
おいて、その診断用補助装置3ではなく、図11に示さ
れた本実施形態の診断用補助装置5が設けられた点を、
特徴としている。
【0062】この診断用補助装置5は、励起光源E,及
び励起光用の集光レンズL1を、備えている。励起光源
Eは、波長λeに強度のピークを有する所定帯域の紫外
光である励起光を、平行光として射出する。集光レンズ
L1は、励起光源Eから射出された励起光の光路上に配
置されており、この励起光を、第1の分岐部P1におけ
る分岐バンドルの基端面上に収束させる。収束した励起
光は、第1の分岐部P1における各光ファイバF1内に
入射する。入射した励起光は、これら各光ファイバF1
に導かれて、複合部P0の先端面から射出される。
【0063】この複合部P0の先端面が、生体組織等の
被検体に対向した状態において、この被検体は、複合部
P0の先端面から射出された励起光を照射される。する
と、被検体は励起されて、自家蛍光を発する。なお、励
起光の一部は、被検体表面で反射される。このため、反
射された励起光及び発せられた自家蛍光の一部が、複合
部P0の先端面へ向かう。そして、これら励起光及び自
家蛍光のうち、第2の光ファイバF2に入射したもの
は、これら第2の光ファイバF2に導かれて、第2の分
岐バンドルの基端面から射出される。
【0064】さらに、診断用補助装置5は、コリメータ
レンズL2,励起光カットフィルタ51,ビームスプリ
ッタ52,ミラーM,ホイール53,及び検出器Da,
Dbを、備えている。
【0065】コリメータレンズL2は、第2の分岐部P
2における分岐バンドルの基端面から射出された光(検
出光)の光路上に配置されており、この検出光を平行光
に変換する。このコリメータレンズL2から射出された
平行光の光路上には、励起光カットフィルタ51及びビ
ームスプリッタ52が、順に配置されている。励起光カ
ットフィルタ51は、入射した検出光のうちの励起光の
成分を遮断するとともに自家蛍光の成分を透過させる。
従って、励起光カットフィルタ51からは、自家蛍光の
みが射出される。そして、ビームスプリッタ52は、こ
の自家蛍光の一部を透過させるとともに一部を反射させ
る。なお、ビームスプリッタ52を透過した自家蛍光
は、ミラーMにより反射される。
【0066】図12は、ホイール53の正面図である。
このホイール53は、円板状の外形を有し、その外周に
沿ったリング状の領域が周方向に4等分に分割されてい
る。そして、分割された各部分には、波長λ1´を中心
とした第1帯域のみを透過させる第1のフィルタ(53
−λ1´),波長λ2´を中心とした第2帯域のみを透
過させる第2のフィルタ(53−λ2´),波長λ3´
を中心とした第3帯域のみを透過させる第3のフィルタ
(53−λ3´),及び波長λ4´を中心とした第4帯
域のみを透過させる第4のフィルタ(53−λ4´)
が、反時計方向に順に設けられている。
【0067】図13は、各波長λ1´〜λ4´の設定例
を示すグラフである。この図13に示されるように、両
波長λ1´,λ2´は、自家蛍光における比較的短波長
側に設定されている。そして、ホイール53における第
1及び第2のフィルタ(53−λ1´,λ2´)は、自
家蛍光における対象帯域の成分を抽出するために用いら
れる。一方、両波長λ3´,λ4´は、自家蛍光におけ
る比較的長波長側に設定されている。そして、ホイール
53における第3及び第4のフィルタ(53−λ3´,
λ4´)は、自家蛍光における参照帯域の成分を抽出す
るために用いられる。
【0068】このホイール53の中心は、図11に示さ
れたモータ53Mの出力軸に対して固定されている。こ
のモータ53Mには、回転角検出器53Dが取り付けら
れている。そして、回転角検出器53Dは、モータ53
Mの1回転毎に1パルスを発生して信号SP1として出
力するとともに、モータ53Mの回転角に応じて1回転
当たり400パルスを発生して信号SP2として出力す
る。
【0069】これらホイール53,モータ53M,及び
回転角検出器53Dは、ミラーMにより反射された光の
光路上,及びビームスプリッタ52により反射された光
の光路上に、ホイール53のリング状の領域が位置する
ように、配置されている。なお、ミラーMにより反射さ
れた光がホイール53に入射する位置と、ビームスプリ
ッタ52により反射された光がホイール53に入射する
位置とは、このホイール53の直径上の中心を挟んだ両
側に分かれている。
【0070】そして、ホイール53がモータ53Mに駆
動されて時計方向に等速回転すると、図14のタイミン
グチャートに示されるように、信号SP1のパルスが発
せられた時点以降の1/4回転の期間中(信号SP2の
100パルス分)、ミラーMにより反射された光は第1
のフィルタ(53−λ1´)に入射するとともにビーム
スプリッタ52により反射された光は第3のフィルタ
(53−λ3´)に入射する。
【0071】同様に、次の1/4回転の期間中(信号S
P2の100パルス分)、ミラーMにより反射された光
は第2のフィルタ(53−λ2´)に入射するとともに
ビームスプリッタ52により反射された光は第4のフィ
ルタ(53−λ4´)に入射する。次の1/4回転の期
間中(信号SP2の100パルス分)、ミラーMにより
反射された光は第3のフィルタ(53−λ3´)に入射
するとともにビームスプリッタ52により反射された光
は第1のフィルタ(53−λ1´)に入射する。次の1
/4回転の期間中(信号SP2の100パルス分)、ミ
ラーMにより反射された光は第4のフィルタ(53−λ
4´)に入射するとともにビームスプリッタ32により
反射された光は第2のフィルタ(53−λ2´)に入射
する。
【0072】さらに、ミラーMにより反射された光の光
路上におけるホイール53の後側には、第1の検出器D
aが配置されている。一方、ビームスプリッタ53によ
り反射された光の光路上におけるホイール53の後側に
は、第2の検出器Dbが配置されている。
【0073】そして、ホイール53が等速回転すると、
信号SP1のパルスが発せられた時点以降の1/4回転
の期間中、両検出器Da,Dbには、自家蛍光における
第1帯域(λ1´)及び第3帯域(λ3´)の成分が、
夫々入射する。これら両検出器Da,Dbは、第1帯域
(λ1´)及び第3帯域(λ3´)の成分の強度を示す
電気信号を、夫々出力する。
【0074】同様に、次の1/4回転の期間中、自家蛍
光における第2帯域(λ2´)及び第4帯域(λ4´)
の成分が、夫々、両検出器Da,Dbに入射し、当該成
分の強度を示す電気信号に変換されて出力される。次の
1/4回転の期間中、自家蛍光における第3帯域(λ3
´)及び第1帯域(λ1´)の成分が、夫々、両検出器
Da,Dbに入射し、当該成分の強度を示す電気信号に
変換されて出力される。次の1/4回転の期間中、自家
蛍光における第4帯域(λ4´)及び第2帯域(λ2
´)の成分が、夫々、両検出器Da,Dbに入射し、当
該成分の強度を示す電気信号に変換されて出力される。
【0075】さらに、図11に示されるように、診断用
補助装置5は、増幅器541,542,フィルタ回路5
51,552,切換器56,A/D変換器571,57
2,及び演算器58を、備えている。第1の増幅器54
1は、第1の検出器Daに接続されており、該検出器D
aから出力された信号を、所定の増幅率で増幅して出力
する。第1のフィルタ回路551は、第1の増幅器54
1に接続されており、該増幅器541から出力された信
号を取得し、ノイズの成分を除去して出力する。
【0076】一方、第2の増幅器542は、第2の検出
器Dbに接続されており、該検出器Dbから出力された
信号を、所定の増幅率で増幅して出力する。第2のフィ
ルタ回路552は、第2の増幅器542に接続されてお
り、該増幅器542から出力された信号を取得し、ノイ
ズの成分を除去して出力する。
【0077】切換器56は、端子a,b,c,dを有し
ており、端子aと端子bとを接続するとともに端子cと
端子dとを接続する第1の状態,及び,端子aと端子d
とを接続するとともに端子cと端子bとを接続する第2
の状態のうちのいずれか一方の状態に設定される。そし
て、両フィルタ回路551,552は、この切換器56
の両端子a,cに夫々接続されている。また、この切換
器56の両端子b,dには、夫々、両A/D変換器57
1,572が接続されている。
【0078】そして、切換器56が第1の状態に設定さ
れている場合に、第1のA/D変換器571は、第1の
フィルタ回路551から出力されたアナログ信号を、デ
ジタル信号に変換して、対象帯域の強度データとして出
力し、第2のA/D変換器572は、第2のフィルタ回
路552から出力されたアナログ信号を、デジタル信号
に変換して、参照帯域の強度データとして出力する。
【0079】一方、切換器56が第2の状態に設定され
ている場合に、第1のA/D変換器571は、第2のフ
ィルタ回路552から出力されたアナログ信号を、デジ
タル信号に変換して、対象帯域の強度データとして出力
し、第2のA/D変換器572は、第1のフィルタ回路
551から出力されたアナログ信号を、デジタル信号に
変換して、参照帯域の強度データとして出力する。
【0080】これら両A/D変換器571,572は、
夫々、演算器58に接続されている。そして、演算器5
8は、これら両A/D変換器571,572から対象帯
域の強度データ及び参照帯域の強度データを取得し、取
得した対象帯域の強度データと参照帯域の強度データと
の比を算出して出力する。これら両強度データの比が診
断用情報として利用される。
【0081】さらに、演算器58は、回転角検出器53
Dに接続されており、信号SP1,SP2を取得するこ
とにより、ホイール53の位相を認識することができ
る。より具体的には、演算器58は、信号SP1のパル
スを検出すると、その時点がホイール53の回転の基点
であると認識することができる。なお、演算器58は、
切換器56に接続されており、信号SCをこの切換器5
6へ出力することによりその状態を制御する。より具体
的には、演算器58は、信号SCを0に設定することに
よって切換器56を第1の状態に設定し、信号SCを1
に設定することによって切換器56を第2の状態に設定
する。そして、演算器58は、信号SP1のパルスを検
出すると同時に、この切換器56を第1の状態に設定す
る。その後、演算器58は、当該時点から信号SP2の
100パルス毎に、ミラーM及びビームスプリッタ52
以降の光路に差し掛かるホイール53のフィルタ(53
−λ1´〜λ4´)が切り換わることを認識して、切換
器56の設定を切り換える。
【0082】より具体的には、ホイール53がモータ5
3Mに駆動されて等速回転すると、図14のタイミング
チャートに示されるように、信号SP1のパルスが発せ
られた時点以降の1/4回転の期間中(信号SP2の1
00パルス分)、ミラーMにより反射された光は第1の
フィルタ(53−λ1´)に入射するとともにビームス
プリッタ52により反射された光は第3のフィルタ(5
3−λ3´)に入射する。この期間中には、切換器58
は第1の状態(SC=0)に設定されているので、第1
のフィルタ回路551からの出力信号は、切換器58の
端子a及び端子bを経て第1のA/D変換器571に入
力され、第2のフィルタ回路552からの出力信号は、
切換器58の端子c及び端子dを経て第2のA/D変換
器572に入力される。そして、演算器58は、第1の
A/D変換器571から出力されたデータを、第1帯域
(λ1´)に対応した対象帯域の強度データとして取得
するとともに、第2のA/D変換器572から出力され
たデータを、第3帯域(λ3´)に対応した参照帯域の
強度データとして取得する。そして、演算器58は、取
得した対象帯域の強度データと参照帯域の強度データと
の比を、グラフ及びキャラクタとしてモニタ42に表示
させる(図15の「λ1/λ3」)。
【0083】次の1/4回転の期間中(信号SP2の1
00パルス分)、ミラーMにより反射された光は第2の
フィルタ(53−λ2´)に入射するとともにビームス
プリッタ52により反射された光は第4のフィルタ(5
3−λ4´)に入射する。この期間中には、切換器58
は第1の状態(SC=0)に設定されているので、第1
のフィルタ回路551からの出力信号は、切換器58の
端子a及び端子bを経て第1のA/D変換器571に入
力され、第2のフィルタ回路552からの出力信号は、
切換器58の端子c及び端子dを経て第2のA/D変換
器572に入力される。そして、演算器58は、第1の
A/D変換器571から出力されたデータを、第2帯域
(λ2´)に対応した対象帯域の強度データとして取得
するとともに、第2のA/D変換器572から出力され
たデータを、第4帯域(λ4´)に対応した参照帯域の
強度データとして取得する。そして、演算器58は、取
得した対象帯域の強度データと参照帯域の強度データと
の比を、グラフ及びキャラクタとしてモニタ42に表示
させる(図15の「λ2/λ4」)。なお、この期間が
終了すると、演算器58は、切換器56を第2の状態
(SC=1)に切り換える。
【0084】次の1/4回転の期間中(信号SP2の1
00パルス分)、ミラーMにより反射された光は第3の
フィルタ(53−λ3´)に入射するとともにビームス
プリッタ52により反射された光は第1のフィルタ(5
3−λ1´)に入射する。この期間中には、切換器58
は第2の状態(SC=1)に設定されているので、第1
のフィルタ回路551からの出力信号は、切換器58の
端子a及び端子dを経て第2のA/D変換器572に入
力され、第2のフィルタ回路552からの出力信号は、
切換器58の端子c及び端子bを経て第1のA/D変換
器571に入力される。そして、演算器58は、第1の
A/D変換器571から出力されたデータを、第1帯域
(λ1´)に対応した対象帯域の強度データとして取得
するとともに、第2のA/D変換器572から出力され
たデータを、第3帯域(λ3´)に対応した参照対象帯
域の強度データとして取得する。そして、演算器58
は、取得した対象帯域の強度データと参照帯域の強度デ
ータとの比に基づき、モニタ42の表示を更新する(図
15の「λ1/λ3」)。
【0085】次の1/4回転の期間中(信号SP2の1
00パルス分)、ミラーMにより反射された光は第4の
フィルタ(53−λ4´)に入射するとともにビームス
プリッタ52により反射された光は第2のフィルタ(5
3−λ2´)に入射する。この期間中には、切換器58
は第2の状態(SC=1)に設定されているので、第1
のフィルタ回路551からの出力信号は、切換器58の
端子a及び端子dを経て第2のA/D変換器572に入
力され、第2のフィルタ回路552からの出力信号は、
切換器58の端子c及び端子bを経て第1のA/D変換
器571に入力される。そして、演算器58は、第1の
A/D変換器571から出力されたデータを、第2帯域
(λ2´)に対応した対象帯域の強度データとして取得
するとともに、第2のA/D変換器572から出力され
たデータを、第4帯域(λ4´)に対応した参照帯域の
強度データとして取得する。そして、演算器58は、取
得した対象帯域の強度データと参照帯域の強度データと
の比に基づき、モニタ42の表示を更新する(図15の
「λ2/λ4」)。
【0086】上述のように、本実施形態では、簡単な構
成のホイール53で、対象帯域として設定された一対の
帯域の強度データと、参照帯域として設定された一対の
帯域の強度データが取得され、これら強度データの組み
合わせに基づいて、複数の比が診断用情報として取得さ
れる。
【0087】
【第3実施形態】本実施形態は、第1実施形態の構成に
おいて、その診断用補助装置3ではなく、図16に示さ
れた本実施形態の診断用補助装置6が設けられた点を、
特徴としている。
【0088】この診断用補助装置6は、励起光源E,及
び励起光用の集光レンズL1を、備えている。励起光源
Eは、波長λeに強度のピークを有する所定帯域の紫外
光である励起光を、平行光として射出する。集光レンズ
L1は、励起光源Eから射出された励起光の光路上に配
置されており、この励起光を、第1の分岐部P1におけ
る分岐バンドルの基端面上に収束させる。収束した励起
光は、第1の分岐部P1における各光ファイバF1内に
入射する。入射した励起光は、これら各光ファイバF1
に導かれて、複合部P0の先端面から射出される。
【0089】この複合部P0の先端面が、生体組織等の
被検体に対向した状態において、この被検体は、複合部
P0の先端面から射出された励起光を照射される。する
と、被検体は励起されて、自家蛍光を発する。なお、励
起光の一部は、被検体表面で反射される。このため、反
射された励起光及び発せられた自家蛍光の一部が、複合
部P0の先端面へ向かう。そして、これら励起光及び自
家蛍光のうち、第2の光ファイバF2に入射したもの
は、これら第2の光ファイバF2に導かれて、第2の分
岐バンドルの基端面から射出される。
【0090】さらに、診断用補助装置6は、コリメータ
レンズL2,励起光カットフィルタ61,ミラーM,ホ
イール62,及び検出器Dを、備えている。コリメータ
レンズL2は、第2の分岐部P2における分岐バンドル
の基端面から射出された光(検出光)の光路上に配置さ
れており、この検出光を平行光に変換する。このコリメ
ータレンズL2から射出された平行光の光路上には、励
起光カットフィルタ61及びミラーMが、順に配置され
ている。励起光カットフィルタ61は、入射した検出光
のうちの励起光の成分を遮断するとともに自家蛍光の成
分を透過させる。従って、励起光カットフィルタ61か
らは、自家蛍光のみが射出される。
【0091】図17は、ホイール62の正面図である。
このホイール62は、円板状の外形を有し、その外周に
沿ったリング状の領域が周方向に4等分に分割されてい
る。そして、分割された各部分には、波長λ1´を中心
とした第1帯域のみを透過させる第1のフィルタ(62
−λ1´),波長λ3´を中心とした第3帯域のみを透
過させる第3のフィルタ(62−λ3´),波長λ2´
を中心とした第2帯域のみを透過させる第2のフィルタ
(62−λ2´),及び波長λ4´を中心とした第4帯
域のみを透過させる第4のフィルタ(62−λ4´)
が、反時計方向に順に設けられている。なお、これら各
波長λ1´〜λ4´は、第2実施形態と同様に、図13
のグラフに示されるように、設定されている。
【0092】このホイール62の中心は、図16に示さ
れたモータ62Mの出力軸に対して固定されている。こ
のモータ62Mには、回転角検出器62Dが取り付けら
れている。そして、回転角検出器62Dは、モータ62
Mの1回転毎に1パルスを発生して信号SP1として出
力するとともに、モータ62Mの回転角に応じて1回転
当たり400パルスを発生して信号SP2として出力す
る。
【0093】これらホイール62,モータ62M,及び
回転角検出器62Dは、ミラーMにより反射された光の
光路上に、ホイール62のリング状の領域が位置するよ
うに、配置されている。そして、ホイール62がモータ
62Mに駆動されて時計方向に等速回転すると、図18
のタイミングチャートに示されるように、信号SP1の
パルスが発せられた時点以降の1/4回転の期間中(信
号SP2の100パルス分)、ミラーMにより反射され
た光は第1のフィルタ(62−λ1´)に入射する。
【0094】同様に、次の1/4回転の期間中(信号S
P2の100パルス分)、ミラーMにより反射された光
は第3のフィルタ(62−λ3´)に入射する。次の1
/4回転の期間中(信号SP2の100パルス分)、ミ
ラーMにより反射された光は第2のフィルタ(62−λ
2´)に入射する。次の1/4回転の期間中(信号SP
2の100パルス分)、ミラーMにより反射された光は
第4のフィルタ(62−λ4´)に入射する。
【0095】さらに、ミラーMにより反射された光の光
路上におけるホイール62の後側には、検出器Dが配置
されている。そして、ホイール62が等速回転すると、
信号SP1のパルスが発せられた時点以降の1/4回転
の期間中、検出器Dには、自家蛍光における第1帯域
(λ1´)の成分が入射する。すると、この検出器D
は、第1帯域(λ1´)の成分の強度を示す電気信号
を、出力する。
【0096】同様に、次の1/4回転の期間中、自家蛍
光における第3帯域(λ3´)の成分が検出器Dに入射
し、当該成分の強度を示す電気信号に変換されて出力さ
れる。次の1/4回転の期間中、自家蛍光における第2
帯域(λ2´)の成分が検出器Dに入射し、当該成分の
強度を示す電気信号に変換されて出力される。次の1/
4回転の期間中、自家蛍光における第4帯域(λ4´)
の成分が検出器Dに入射し、当該成分の強度を示す電気
信号に変換されて出力される。
【0097】さらに、図16に示されるように、診断用
補助装置3は、増幅器63,フィルタ回路64,切換器
65,A/D変換器661,662,データホールド回
路67,及び演算器68を、備えている。増幅器63
は、検出器Dに接続されており、該検出器Dから出力さ
れた信号を、所定の増幅率で増幅して出力する。フィル
タ回路64は、増幅器63に接続されており、該増幅器
63から出力された信号を取得し、ノイズの成分を除去
して出力する。
【0098】切換器65は、端子a,b,cを有してお
り、端子aと端子bを接続する第1の状態,及び,端子
aと端子cを接続する第2の状態のうちのいずれか一方
の状態に設定される。そして、フィルタ回路64は、こ
の切換器65の端子aに接続されている。また、この切
換器65の両端子b,cには、夫々、両A/D変換器6
61,662が接続されている。
【0099】そして、切換器65が第1の状態に設定さ
れている場合に、第1のA/D変換器661は、フィル
タ回路64から出力されたアナログ信号を、デジタル信
号に変換して、対象帯域の強度データとして出力する。
なお、データホールド回路67は、第1のA/D変換器
661及び演算器68に夫々接続されている。そして、
演算器68は、データホールド回路67を制御して、第
1のA/D変換器661から出力された対象帯域の強度
データを、保持しておくことができる。一方、切換器6
5が第2の状態に設定されている場合に、第2のA/D
変換器662は、フィルタ回路64から出力されたアナ
ログ信号を、デジタル信号に変換して、参照帯域の強度
データとして出力する。
【0100】さらに、演算器68は、回転角検出器62
Dに接続されており、信号SP1,SP2を取得するこ
とにより、ホイール62の位相を認識することができ
る。より具体的には、演算器68は、信号SP1のパル
スを検出すると、その時点がホイール62の回転の基点
であると認識することができる。
【0101】なお、演算器68は、切換器65に接続さ
れており、信号SCをこの切換器65へ出力することに
よりその状態を制御する。より具体的には、演算器68
は、信号SCを0に設定することによって切換器65を
第1の状態に設定し、信号SCを1に設定することによ
って切換器65を第2の状態に設定する。
【0102】そして、演算器68は、信号SP1のパル
スを検出すると同時に、切換器65を第1の状態(SC
=0)に設定する。その後、演算器68は、当該時点か
ら信号SP2の100パルス毎に、ミラーM以降の光路
に差し掛かるホイール62のフィルタ(62−λ1´〜
λ4´)が切り換わることを認識して、切換器65の設
定を切り換える。
【0103】より具体的には、ホイール62がモータ6
2Mに駆動されて等速回転すると、図18のタイミング
チャートに示されるように、信号SP1のパルスが発せ
られた時点以降の1/4回転の期間中(信号SP2の1
00パルス分)、ミラーMにより反射された光は第1の
フィルタ(62−λ1´)に入射する。この期間中に
は、切換器65は第1の状態(SC=0)に設定されて
いるので、フィルタ回路64からの出力信号は、切換器
65の端子a及び端子bを経て第1のA/D変換器66
1に入力される。この第1のA/D変換器661から出
力されたデータは、データホールド回路67に保持され
る。
【0104】次の1/4回転の期間中(信号SP2の1
00パルス分)、ミラーMにより反射された光は第3の
フィルタ(62−λ3´)に入射する。この期間中に
は、切換器65は第2の状態(SC=1)に設定されて
いるので、フィルタ回路64からの出力信号は、切換器
65の端子a及び端子cを経て第2のA/D変換器66
2に入力される。そして、演算器68は、第2のA/D
変換器662から出力されたデータを、第3帯域(λ3
´)に対応した参照帯域の強度データとして取得すると
ともに、データホールド回路67が保持しているデータ
を、第1帯域(λ1´)に対応した対象帯域の強度デー
タとして取得する。そのうえで、演算器68は、取得し
た対象帯域の強度データと参照帯域の強度データとの比
を、グラフ及びキャラクタとしてモニタ42に表示させ
る(図15の「λ1/λ3」)。
【0105】次の1/4回転の期間中(信号SP2の1
00パルス分)、ミラーMにより反射された光は第2の
フィルタ(62−λ2´)に入射する。この期間中に
は、切換器65は第1の状態(SC=0)に設定されて
いるので、フィルタ回路64からの出力信号は、切換器
65の端子a及び端子bを経て第1のA/D変換器66
1に入力される。この第1のA/D変換器661から出
力されたデータは、データホールド回路67に保持され
る。
【0106】次の1/4回転の期間中(信号SP2の1
00パルス分)、ミラーMにより反射された光は第4の
フィルタ(62−λ4´)に入射する。この期間中に
は、切換器65は第2の状態(SC=1)に設定されて
いるので、フィルタ回路64からの出力信号は、切換器
65の端子a及び端子cを経て第2のA/D変換器66
2に入力される。そして、演算器68は、第2のA/D
変換器662から出力されたデータを、第4帯域(λ4
´)に対応した参照帯域の強度データとして取得すると
ともに、データホールド回路67が保持しているデータ
を、第2帯域(λ2´)に対応した対象帯域の強度デー
タとして取得する。そのうえで、演算器68は、取得し
た対象帯域の強度データと参照帯域の強度データとの比
を、グラフ及びキャラクタとしてモニタ42に表示させ
る(図15の「λ2/λ4」)。
【0107】上述のように、本実施形態では、単一の検
出器Dにより、対象帯域として設定された一対の帯域,
及び参照帯域として設定された一対の帯域の組み合わせ
による複数の強度信号が取得される。この強度信号に基
づいて、多様かつ有用な診断用情報が取得される。な
お、強度信号の取得に複数の検出器が用いられる場合に
は、これら検出器の温度ドリフト等の特性が互いに一致
していることが好ましいが、本実施形態では、強度信号
が単一の検出器Dにより取得されるので、診断用情報
は、検出器Dの特性による影響を受けることがない。従
って、正確な診断用情報が得られる。
【0108】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の蛍光診
断用システムによると、自家蛍光における3つ以上の波
長帯域の成分の強度が、夫々取得され、取得された各波
長帯域の成分の強度から選択された強度の対に基づい
て、診断用情報が生成される。このため、1回の観察
で、複数の波長帯域の組み合わせによる多様かつ有用な
診断用情報が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の蛍光診断用システム
を示す構成図
【図2】 プローブの構成を示す模式図
【図3】 プローブにおける複合部の横断面図
【図4】 本発明の第1実施形態の診断用補助装置を示
す構成図
【図5】 本発明の第1実施形態のホイールを示す正面
【図6】 本発明の第1実施形態の第1乃至第8帯域を
示すグラフ
【図7】 本発明の第1実施形態の処理を示すタイミン
グチャート
【図8】 本発明の第1実施形態の演算器を示すブロッ
ク図
【図9】 本発明の第1実施形態の処理を示すフローチ
ャート
【図10】 本発明の第1実施形態の表示例を示す模式
【図11】 本発明の第2実施形態の診断用補助装置を
示す構成図
【図12】 本発明の第2実施形態のホイールを示す正
面図
【図13】 本発明の第2実施形態の第1乃至第4帯域
を示すグラフ
【図14】 本発明の第2実施形態の処理を示すタイミ
ングチャート
【図15】 本発明の第2実施形態の表示例を示す模式
【図16】 本発明の第3実施形態の診断用補助装置を
示す構成図
【図17】 本発明の第3実施形態のホイールを示す正
面図
【図18】 本発明の第3実施形態の処理を示すタイミ
ングチャート
【図19】 従来例の励起光及び測定対象の光の特性を
示すグラフ
【符号の説明】
1 電子内視鏡 2 光源プロセッサ装置 3,5,6 診断用補助装置 33,53,62 ホイール 37,58,68 演算器 E 励起光源 Da,Db,D 検出器 41,42 モニタ P プローブ F1 第1の光ファイバ F2 第2の光ファイバ
フロントページの続き Fターム(参考) 2G043 AA03 BA16 CA05 EA01 FA01 FA06 GA04 GA08 GB01 GB18 GB19 GB21 HA01 HA02 HA05 JA02 JA03 LA03 NA01 4C061 BB08 CC07 GG01 HH54 MM03 NN05 PP12 QQ04 RR05 RR18 RR26 WW12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体を励起して自家蛍光を放出させるため
    の励起光を被検体に照射する照射光学系と、 前記励起光が照射されることにより前記被検体から発せ
    られた自家蛍光を、取得する検出光学系と、 前記検出光学系が取得した自家蛍光における3つ以上の
    波長帯域の成分の強度を夫々検出し、各波長帯域の強度
    を夫々示す3つ以上の強度信号として出力する強度検出
    部と、 前記強度検出部から出力された各強度信号から選択され
    る強度信号の対の比に基づく診断用情報を生成する分析
    部とを備えたことを特徴とする蛍光診断用システム。
  2. 【請求項2】前記強度検出部は、前記各波長帯域のみを
    夫々透過させる3つ以上のフィルタと、 前記検出光学系が取得した自家蛍光の光路中に、前記各
    フィルタを切り換えて挿入するフィルタ挿入機構と、 前記各フィルタを透過した前記自家蛍光の各波長帯域の
    成分の強度を、夫々検出する検出器とを、備えたことを
    特徴とする請求項1記載の蛍光診断用システム。
  3. 【請求項3】前記検出光学系は、前記自家蛍光を複数本
    の光束に分岐し、 前記強度検出部のフィルタ挿入機構は、前記検出光学系
    が分岐した各光束に、前記各フィルタを挿入することを
    特徴とする請求項2記載の蛍光診断用システム。
  4. 【請求項4】強度検出部は、前記各波長帯域のみを夫々
    透過させる3つ以上のフィルタが周方向に設けられたホ
    イールと、 前記ホイールの各フィルタが、前記検出光学系が取得し
    た自家蛍光の光路中に順次挿入されるように、当該ホイ
    ールを回転させる回転駆動機構と、 前記各フィルタを透過した前記自家蛍光の各波長帯域の
    成分の強度を、順次取得する検出器とを、備えたことを
    特徴とする請求項1記載の蛍光診断用システム。
  5. 【請求項5】前記検出光学系は、前記自家蛍光を複数本
    の光束に分岐し、 前記強度検出部は、前記各波長帯域のみを夫々透過させ
    る3つ以上のフィルタが周方向に設けられたホイール
    と、 前記ホイールの各フィルタが、前記検出光学系が分岐し
    た各光束に順次挿入されるように、当該ホイールを回転
    させる回転駆動機構と、 前記各フィルタを透過した前記各光束の強度を夫々取得
    する複数の検出器とを、備えたことを特徴とする請求項
    1記載の蛍光診断用システム。
  6. 【請求項6】前記検出光学系は、前記自家蛍光を一対の
    光束に分岐し、 前記強度検出部は、前記各波長帯域のみを夫々透過させ
    る複数のフィルタが、外側の周方向及び内側の周方向に
    設けられたホイールと、 前記ホイールの外側のフィルタが前記検出光学系が分岐
    した一方の光束に挿入されるとともに、内側のフィルタ
    が前記検出光学系が分岐した他方の光束に挿入されるよ
    うに、当該ホイールを回転させる回転駆動機構と、 前記各フィルタを透過した前記両光束の強度を夫々取得
    する一対の検出器とを、備えたことを特徴とする請求項
    1記載の蛍光診断用システム。
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