JP2003250566A - アデノウイルスベクター - Google Patents

アデノウイルスベクター

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JP2003250566A
JP2003250566A JP2002056331A JP2002056331A JP2003250566A JP 2003250566 A JP2003250566 A JP 2003250566A JP 2002056331 A JP2002056331 A JP 2002056331A JP 2002056331 A JP2002056331 A JP 2002056331A JP 2003250566 A JP2003250566 A JP 2003250566A
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rgd
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adenovirus vector
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JP2002056331A
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English (en)
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Hiroyuki Mizuguchi
裕之 水口
Akio Hayakawa
堯夫 早川
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KOKURITSU IYAKUHIN SHOKUHIN EI
National Institute of Health Sciences
Original Assignee
KOKURITSU IYAKUHIN SHOKUHIN EI
National Institute of Health Sciences
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 様々な細胞系統に対して優れた遺伝子導入活
性を示すアデノウイルスベクターを提供する。 【解決手段】 ファイバーのHIループコード遺伝子配列
及び、ファイバーのC末端をコードする遺伝子配列に、
Csp451および/又はClaIであるユニークな制
限酵素認識配列を挿入し、外来ペプチドをコードする塩
基配列を導入したアデノウイルスベクター及びその作成
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、対象の細
胞に対して目的の遺伝子を導入する際に使用されるアデ
ノウイルスベクターに関する。
【0002】
【従来技術】アデノウイルスベクターは、種々のタイプ
の細胞へin vivoまたはin vitroで遺伝子を導入するた
めの魅力的なビヒクルとして汎用されている。アデノウ
イルスはエンベロープを持たず、252個のカプソメアよ
りなる正20面体構造をしている。そのうち頂点にある12
個のカプソメアは突起構造を持ったペントン(ペントン
ベースとファイバーから成る)と呼ばれ、他の240個は
ヘキソンと呼ばれる。ウイルスの細胞内への侵入(感染)
は、ファイバーが受容体のCARに結合し(詳細について
は、Bergelson J M ら、Isolation of a common recept
or for Coxsackie B viruses and adenoviruses 2 and
5. Science 275:1320-1323, 1997を参照されたい)、そ
の後ペントンベースのRGDモチーフが細胞表面上のイン
テグリンに結合することによって起こる(Bai M, Harfe
B, Freimuth P、Mutations that alter an Arg-Gly-Asp
(RGD) sequence in the adenovirus type 2penton bas
e protein abolish its cell-rounding activity and d
elay virusreproduction in flat cells.,J Virol 67:
5198-5205, 1993;Wickham T Jら、Integrins αvβ3 a
nd αvβ5 promote adenovirus internalization but n
ot virus attachment. Cell 73:309-319, 1993)。エン
ドソームに達したウイルスは酸性条件下でカプシド蛋白
質の構造変化を起こし、エンドソームを破壊して、細胞
質内に侵入する。従って、細胞表面上の受容体であるCA
Rに、ウイルスのファイバーが結合するのが感染の第一
ステップであり、ファイバーを修飾することにより、ベ
クターの感染域を変えることができると考えられる(Pai
llard, F.,Dressing up adenoviruses to modify their
tropism. Hum Gene Ther 10:2575-2576, 1999)。
【0003】ファイバー遺伝子はウイルス後期遺伝子の
L5領域に位置し、5型ウイルスにおいては581アミノ酸
からなり3量体を形成している。その構造はテール、シ
ャフト、ノブの部分に分けられ、C末端のノブが受容体
のCARと結合する。従来のアデノウイルスベクターの大
きな問題点として、ベクターの感染域に組織特異性がな
く、全身投与した場合多くの組織細胞に非特異的に移行
すること、また、アデノウイルス受容体(coxsackievir
us-adenovirus receptor (CAR);遺伝子治療のためのベ
クターとして通常用いられているアデノウイルス2型や
5型における受容体。詳細については、Bergelson J M
ら、上掲、を参照されたい)の発現がない細胞には感染
できないことがあげられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、様々
な細胞系統に対して優れた遺伝子導入活性を示すアデノ
ウイルスベクターを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ファ
イバーのHIループコード遺伝子配列及び、ファイバーの
C末端をコードする遺伝子配列に、それぞれ外来ペプチ
ドをコードする塩基配列を含むことを特徴とするアデノ
ウィルスベクターである。本発明に係るアデノウィルス
ベクターは、好ましくは、ファイバーのHIループコード
遺伝子配列に、トリペプチド(R-G-D)を含むペプチド
をコードする塩基配列を含み、ファイバーのC末端をコ
ードする遺伝子配列にポリリジンを含むペプチドをコー
ドする塩基配列を含む。
【0006】本発明に係るアデノウィルスベクターは、
好ましくは、ファイバーのHIループコード遺伝子配列及
びC末端をコードする遺伝子配列に、ユニークな制限酵
素部位を有する。ここで、ユニークな制限酵素としては
Csp45Iおよび/またはClaIであることが好ましい。本発
明に係るアデノウィルスベクターは、好ましくは、E1欠
損領域に導入目的の遺伝子を含む。また、本発明は、上
述したアデノウィルスベクターから作製されたアデノウ
ィルスである。
【0007】さらに、本発明は、上述したアデノウィル
スを導入対象の細胞に感染させる工程を含む遺伝子導入
方法である。さらにまた、本発明は、ファイバーのHIル
ープコード遺伝子配列及びC末端をコードする遺伝子配
列に、それぞれユニークな制限酵素認識配列を挿入し、
該遺伝子配列中にそれぞれ外来ペプチドコードDNAを導
入することを特徴とするアデノウイルスベクターの作製
方法である。
【0008】本発明に係るアデノウィルスベクターの作
製方法は、好ましくは、ユニークな制限酵素がCsp45Iお
よび/またはClaIである。本発明に係るアデノウィルス
ベクターの作製方法は、好ましくは、HIループコード遺
伝子配列に導入する外来ペプチドコードDNAが、トリペ
プチド(R-G-D)をコードする塩基配列を含み、C末端を
コードする遺伝子配列に導入する外来ペプチドコードDN
Aが、ポリリジンをコードする塩基配列を含む。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のアデノウイルスベクター
は、ファイバーのHIループコード遺伝子配列及びC末端
をコードする遺伝子配列それぞれに、外来ペプチドコー
ドDNAを導入することで作製することができる。
【0010】ファイバーのHIループコード遺伝子配列と
は、ファイバー分子のアミノ酸537から549までの領域を
コードする塩基配列をさす。HIループのアミノ酸は大部
分が親水基であり、ノブ領域の外側に配向している。こ
の領域に外来ペプチドが挿入されてもファイバーの3量
体形成には影響を及ぼさない。例えば、5型アデノウイ
ルスにおいては、HIループコード遺伝子配列は、該ウイ
ルスのゲノムDNAの32647〜32685番目に相当する。
【0011】ファイバーのC末端をコードする遺伝子配
列とは、ファイバー分子のC末端アミノ酸から数えて10
個のアミノ酸をコードする塩基配列をさす。したがっ
て、外来ペプチドコードDNAは、ファイバー分子のC末端
アミノ酸をから数えて10個のアミノ酸をコードする塩基
配列に導入する。具体的にファイバー分子の最後のアミ
ノ酸(581番目)をコードする塩基配列は、5型アデノ
ウイルスにおいて該ウイルスのゲノムDNAの32782〜3278
4番目に相当する。したがって、外来ペプチドコードDNA
は、アデノウイルスゲノムDNAの32754〜32785番目の間
に、フレームを合わせて導入する。例えば、外来ペプチ
ドをファイバー分子のC末端に導入する場合には、アデ
ノウイルスゲノムDNAの32784〜32785番目の間に、外来
ペプチドコードDNAを導入する。なお、ファイバー分子
のC末端に外来ペプチドが挿入されてもファイバーの3
量体形成には影響を及ぼさない。
【0012】HIループコード遺伝子配列及びC末端をコ
ードする遺伝子配列それぞれに、外来ペプチドコードDN
Aを導入する際には、例えば、これら遺伝子配列にユニ
ークな制限酵素認識配列を導入し、これら制限酵素認識
配列を用いることができる。ユニークな制限酵素認識配
列とは、アデノウイルスゲノムDNAに本来存在しない制
限酵素認識配列を意味し、例えば、制限酵素Csp45I、Cl
aI、SwaI、PacI、XbaI、I-CeuI、PI-SceI、I-PpoI、I-S
ceIにより認識される配列が挙げられる。上記認識配列
のHIループコード遺伝子配列及びC末端をコードする遺
伝子配列への挿入は、例えば本実施例に記載したように
して実施することができる。
【0013】外来ペプチドをコードするDNAの導入は、
例えば、該ペプチドコードDNAと上記のユニークな制限
酵素認識配列とを有するオリゴヌクレオチドDNAを合成
し、対応する酵素で消化したHIループコード遺伝子配列
及びC末端コード遺伝子配列に直接ライゲーションする
ことによって達成することができる。
【0014】外来ペプチドをコードするDNAとしては、
限定されるものではないが、例えば、RGDを含むペプチ
ドをコードするDNA、ヘパラン硫酸との親和性を有する
ペプチド(KKKKKKK:配列番号1)をコードするDNA、NGR
を含むペプチドをコードするDNA、ラミニン受容体との
親和性を有するペプチド(TS(GYIGSR)3SS:配列番号2ま
たはTSAA(SIKVAV)2:配列番号3)をコードするDNA、E-
セレクチンとの親和性を有するペプチド(TRSDITWDQLWDL
MKTS:配列番号4)をコードするDNA等を挙げることがで
きる。これら外来ペプチドを適宜選択することにより、
ベクターの行き先(組織・細胞等)における遺伝子導入効
率を改善することができる。
【0015】特に、HIループコード遺伝子配列にRGDを
含むペプチドをコードするDNAを導入し、且つ、C末端を
コードする遺伝子配列にヘパラン硫酸との親和性を有す
るペプチド(KKKKKKK:配列番号1)をコードするDNAを導
入することによって、細胞系統に拘わらずいかなる細胞
に対しても優れた遺伝子導入効率を達成することができ
る。
【0016】RGDを含むペプチドとしては、RGD配列を含
みかつ細胞表面のインテグリンに対する結合親和性を有
する限り限定されるものではないが、例えば、RGDを含
めて5〜20個のアミノ酸からなるものが好ましく、具体
的には、例えば、RGD-4Cペプチド(CDCRGDCFC:配列番号
5)を挙げることができる。
【0017】また、ヘパラン硫酸との親和性を有するペ
プチドとしては、KKKKKKK配列を含み、且つヘパラン硫
酸との結合親和性を有する限り限定されるものではない
が、例えば、KKKKKKK配列を含めて7〜50個のアミノ
酸、好ましくは、7〜40個のアミノ酸からなるものが
好ましい。例えば、ヘパラン硫酸との親和性を有するペ
プチドとしては、KKKKKKK配列のN末端側に、柔軟性連結
(flexible linker)配列であるGSGSGSGS配列を付加し
たしたものが挙げられる(GSGSGSGSKKKKKKK:配列番号
6)。
【0018】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらにより限定されるもので
はない。 〔実施例1〕ファイバーのHIループ及びC末端に外来ペプチドを付与
したアデノウイルスベクターの作製 ・プラスミドの作製 先ず、プラスミドpAdHM41を以下のように構築した。先
ず、5型アデノウィルス(以下、「Ad」と略称する)の
ApaI/MunI断片(Adゲノムにおける32679番目及び32680
番目の間にCsp54I/ClaIサイトを有し、Adゲノムの31905
〜32825番目までの断片)を含むpBR-AM11をClaI及びMun
Iで切断した。これをオリゴヌクレオチド1(5'-CGAACCC
AAGTGCATACTCTATGTCATTTTCATGGGACTGGTCTGGCCACAACTACA
TTAATGAAATATTTGCCACATC-3':配列番号7)、オリゴヌク
レオチド2(5'-GGCAAATATTTCATTAATGTAGTTGTGGCCAGACCA
GTCCCATGAAAATGACATAGAGTATGCACTTGGGTT-3':配列番号
8)、オリゴヌクレオチド3(5'-CTCTTACACTTTTTCATACAT
TGCCCAAGAAATCGATTAAAGAATCGTTTGTGTTATGTTTCAACGTGTTT
ATTTTTC-3':配列番号9)及びオリゴヌクレオチド4(5'
-AATTGAAAAATAAACACGTTGAAACATAACACAAACGATTCTTTAATCG
ATTTCTTGGGCAATGTATGAAAAAGTGTAAGAGGATGT-3':配列番
号10)とともに3-ピースライゲーション反応を行い、p
Csp-Cla-FGを得た。なお、オリゴヌクレオチド3及びオ
リゴヌクレオチド4において、下線はClaI認識配列を示
している。
【0019】次に、得られたpCsp-Cla-FGをHpaI及びMun
Iで切断し、これをpEco-ITR5(Mizuguchiら、Gene The
r. 8, 730-735 (2001))のHpaI/MunI断片と連結した。
次に、得られたプラスミドpEco-ITR14をEcoRI及びKpnI
で切断し、Adゲノムにおける28133〜30818番目を欠損し
た27331から右末端までの領域を含むpHM14-Eco1のEcoRI
/KpnI断片と連結した。
【0020】得られたプラスミドpHM14-Eco2を、Csp45I
及びSpeIで切断し、これをpAdHM15(Mizuguchiら、Gene
Ther. 8, 730-735 (2001))のCsp45I/XbaI断片と連結
した。なお、pHM14-Eco2におけるCsp45I認識配列は、フ
ァイバーにおけるHIループをコードする領域に存在し、
pHM14-Eco2におけるSpeI認識配列は、Adゲノムにおける
3'ITRの外側に存在する。得られたプラスミドをpAdHM41
とした。
【0021】pAdHM41は、E1/E3領域を除く全Adゲノムを
有しており、E1欠損領域にI-Ceu、SwaI及びPI-SceI認識
配列を、更にAdゲノムにおける32679番目と32680番目の
間(ファイバータンパク質における546番目のトレオニ
ンと547番目のプロリンとの間に相当)にCsp45I認識配
列を有している。pAdHM41において、Csp45I認識配列
は、ファイバータンパク質のHIループをコードする領域
に存在し、ClaI認識配列は、Adゲノムにおける32784番
目と32785番目との間(ファイバータンパク質における5
81番目のグルタミン酸(末端アミノ酸)と終止コドンと
の間に相当)に存在する。すなわち、pAdHM41は、Csp45
I認識配列及びClaI認識配列(それぞれ6bp)がそれぞれ
所定の領域に導入されたものとなっている。
【0022】・ウィルスベクターの作製 Adベクターは、MizuguchiらのHum. Gene Ther. 9, 2577
-2583(1998)及びMizuguchiらのHum. Gene Ther. 10, 20
13-2017(1999)に記載された手法に基づいてinvitroライ
ゲーション反応によって構築した。
【0023】すなわち、pAdHM41-RGD(HI)-K7(C)-L2を構
築する際には、図1に示すように、先ず、ClaIで切断し
たpAdHM41をオリゴヌクレオチド5(5'-CGGATCCGGTTCAGG
GAGTGGCTCTAAAAAGAAGAAAAAGAAGAAGTAAGG-3':配列番号
11)及びオリゴヌクレオチド6(5'-CGCCTTACTTCTTCTTT
TTCTTCTTTTTAGAGCCACTCCCTGAACCGGATC-3':配列番号1
2)と連結してpAdHM41-K7(C)を得た。次に、Csp45Iで切
断したpAdHM41-K7(C)をオリゴヌクレオチド7(5'-CGGCC
TGTGACTGCCGCGGAGACTGTTTCTGCGATG-3':配列番号13)
及びオリゴヌクレオチド8(5'-CGCATCGCAGAAACAGTCTCCG
CGGCAGTCACAGGC-3':配列番号14)と連結してpAdHM41-
RGD(HI)-K7(C)を得た。なお、オリゴヌクレオチド5/6
は、柔軟性連結配列であるGSGSGSGSとヘパラン硫酸に対
して高度に親和性を示すK7ペプチド(KKKKKKK)とをコ
ードする配列を含んでいる。また、オリゴヌクレオチド
7/8は、インテグリン(αvβ3及びαvβ5)と高度に親
和性を有するRGD(RDG-4C)ペプチド(CDCGRDCFC)をコ
ードする配列を含んでいる。オリゴヌクレオチド5/6及
びオリゴヌクレオチド7/8は、陽性組み換えプラスミド
がそれぞれCsp45I認識配列及びClaI認識配列を欠くよう
に設計された。
【0024】得られたライゲーション産物をCsp45I或い
はClaIで切断することによって、セルフライゲーション
したものを小断片とし、陽性クローンを同定しやすくし
た。最後に、I-CeuI及びPI-SecIで切断したpAdHM41-RGD
(HI)-K7(C)とpCMVL1(Mizuguchiら、Gene Ther. 8, 730
-735(2001))とを連結することによってpAdHM41-RGD(H
I)-K7(C)-L2を構築した。
【0025】また、pAdHM41-K7(C)-L2は、オリゴヌクレ
オチド5/6とルシフェラーゼ発現カセット(I-CeuI及びP
I-SecIで切断したpCMVL1断片)とを、それぞれpAdHM41
におけるClaI認識配列及びI-CeuI/PI-SecI認識配列の間
に挿入することによって構築した。
【0026】さらに、pAdHM41-RGD(C)-L2は、オリゴヌ
クレオチド9(5'-CGGATCCGGTTCAGGGAGTGGCTCTGCCTGTGAC
TGCCGCGGAGACTGTTTCTGCGGCTAAGG-3':配列番号15)及
びオリゴヌクレオチド10(5'-CGCCTTAGCCGCAGAAACAGTC
TCCGCGGCAGTCACAGGCAGAGCCACTCCCTGAACCGGATC-3':配列
番号16)とルシフェラーゼ発現カセットとを、それぞ
れpAdHM41におけるClaI認識配列及びI-CeuI/PI-SecI認
識配列の間に挿入することによって構築した。
【0027】以上のように、本実施例においては、ファ
イバータンパク質のHIループ及びC末端に対して、互い
に異なるペプチドを挿入する新規な手法を確立すること
ができた。すなわち、この手法では、ファイバータンパ
ク質のHIループをコードする領域及びC末端をコードす
る領域それぞれにCsp45I認識配列及びClaI認識配列を含
んだプラスミドpAdHM41を構築した。このプラスミドpAd
HM41は、更にE1欠損領域にI-CeuI/SwaI/PI-SecI認識配
列を有しており、この領域に所望の遺伝子発現カセット
を挿入することができた。得られたプラスミドpAdHM41-
RGD(HI)-K7(C)-L2、pAdHM41-K7(C)-L2及びpAdHM41-RGD
(C)-L2は、挿入部位を配列決定することによって目的の
配列を有することを確認した。
【0028】すなわち、配列決定によって、pAdHM41-RG
D(HI)-K7(C)-L2は、ファイバータンパク質のHIループを
コードする領域にRGDペプチドをコードする配列を含
み、ファイバータンパク質のC末端をコードする領域にK
7ペプチドをコードする配列を含んでいることが判っ
た。また、pAdHM41-RGD(HI)-K7(C)-L2は、E1欠損領域に
CMVプロモーターで発現制御されるルシフェラーゼ発現
カセットを含んでいることが判った。同様に、pAdHM41-
K7(C)-L2はファイバータンパク質のC末端をコードする
領域にK7ペプチドをコードする配列を含んでおり、pAdH
M41-RGD(C)-L2は、ファイバータンパク質のC末端をコー
ドする領域にRGDペプチドをコードする配列を含んでい
ることが判った。
【0029】・遺伝子導入効率の検討 得られたプラスミドpAdHM41-RGD(HI)-K7(C)-L2、pAdHM4
1-K7(C)-L2及びpAdHM41-RGD(C)-L2をPacIで切断し、そ
の後フェノール-クロロフォルム抽出及びエタノール沈
殿によって精製し、ウィルスを生じさせた。PacIで切断
して得られた直鎖DNAを、製造元の説明書に従ってSu
perFect(Qiagen社製)とともに60mm径のディッシュに
蒔かれた293細胞にトランスフェクトした。プラスミドp
AdHM41-RGD(HI)-K7(C)-L2由来のウィルスAd-RGD(HI)-K7
(C)-L2、プラスミドpAdHM41-K7(C)-L2由来のウィルスAd
-K7(C)-L2及びプラスミドpAdHM41-RGD(HI)-L2由来のウ
ィルスAd-RGD(C)-L2は、Mizuguchiら、Gene Ther. 8, 7
30-735(2001)に記載の方法に準じて調製した。また、ウ
ィルスAd-L2及びウィルスAd-RGD(HI)-L2もまた、Mizugu
chiら、Gene Ther. 8, 730-735(2001)の記載に準じて調
製した。得られたウィルスについて、力価は、Maizelら
の方法に従って分光光学的に測定した。なお、得られた
ウィルスについて、Adベクター名と外来ペプチドとの関
係を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】次に、得られたウィルス及び様々な細胞系
統を用いて、各細胞に対する遺伝子導入活性を以下の方
法で検討した。先ず、96穴皿に細胞(1×104個)を蒔い
た翌日、ウィルスAd-L2、ウィルスAd-RGD(HI)-L2、ウィ
ルスAd-RGD(HI)-K7(C)-L2、ウィルスAd-K7(C)-L2若しく
はウィルスAd-RGD(C)-L2を1.5時間形質転換した。この
とき、細胞1個あたりベクター粒子(ウィルス粒子)3
00個または3000個となるように調整して形質転換
した。48時間後、細胞におけるルシフェラーゼタンパ
ク質を、ルシフェラーゼアッセイシステム(PicaGene L
T2.0 東洋インキ社製)を用いて測定した。
【0032】それぞれのAdベクターについて、SK HEP-1
及び数種類のヒト神経膠腫細胞(LN319、LN444及びSF29
5)における遺伝子導入活性を、従来のAdベクターと比
較した。なお、SK HEP-1及びLN319はCAR陽性であり、LN
444及びSF295はCAR陰性である。結果を図2に示す。SK
HEP-1及びLN319については、Ad-RGD(C)-L2の遺伝子導入
活性がやや低く、Ad-K7(C)-L2の遺伝子導入活性がやや
高かったが、全てのベクターがほぼ同等の遺伝子導入活
性を示した。LN444及びSF295については、ファイバータ
ンパク質を修飾したAdベクターが、野生型のAd-L2と比
較して高い(ログオーダで1〜2倍)遺伝子導入活性を
示した。しかしながら、Ad-RGD(HI)-L2の遺伝子導入活
性は、Ad-K7(C)-L2と比較してLN444の場合にやや高く、
Ad-K7(C)-L2と比較してSF295の場合にやや低い値を示し
た。さらに、Ad-RGD(HI)-K7(C)-L2は、全ての細胞系の
場合に最も高い遺伝子導入活性を示した。
【0033】なお、SK HEP-1は、ヒト肝臓由来の内皮細
胞系統であり(Heffelfingerら、InVitro Cell Dev Bio
l. 28A, 136-142(1992))、10%ウシ胎児血清(FCS)を含
むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中で培養した。LN
319はヒト神経膠腫細胞系統の未分化星細胞腫であり、L
N444及びSF295はヒト神経膠腫細胞系統のグリア芽細胞
腫である。これらLN319、LN444及びSF295は、10%FCSを
含むDMEM中で培養した。LN319、LN444及びSF295はDr.Mi
tsuhiro Tada(多田光宏博士,北海道大学)より供与さ
れた。
【0034】次に、それぞれのAdベクターについて、マ
ウス細胞(NIH3T3、L及びB16BL6)における遺伝子導入
活性を従来のAdベクターと比較した。結果を図3に示
す。これらマウス細胞NIH3T3、L及びB16BL6においてはC
ARが発現しないため、Ad-L2によるルシフェラーゼ産物
は非常に僅かであった。
【0035】Ad-RGD(HI)-L2は、Ad-K7(C)-L2と比較して
NIH3T3の場合に低い遺伝子導入活性を示し、Ad-K7(C)-L
2と比較してB16BL6の場合に優れた遺伝子導入活性を示
した。また、Ad-RGD(HI)-L2及びAd-K7(C)-L2は、Lの場
合にはほぼ同等の遺伝子導入活性を示した。これに対し
て、Ad-RGD(HI)-K7(C)-L2は、全てのマウス細胞の場合
に最も高い遺伝子導入活性を示した。なお、NIH3T3はマ
ウス胚繊維芽細胞(Human Science Research Resources
Bank (HSRRB), JCRB0615)であり、Lはマウス皮膚繊維
芽細胞(Lcl1D、HSRRB、JCRB0722)である。これらNIH3
T3及びLは、10%FCSを含む最小必須培地(MEM)で培養し
た。B16BL6は、マウス黒色腫であり、10%FCSを含むMEM
で培養した。
【0036】次に、それぞれのAdベクターについて、ラ
ット由来の細胞系(RL-34、C6及びL6)における遺伝子
導入活性を従来のAdベクターと比較した。なお、RL-34
はCAR陽性であり、C6及びL6はCAR陰性である。結果を図
4に示す。Ad-RGD(HI)-K7(C)-L2は、ラット由来の細胞
系(RL-34、C6及びL6)においても同様に優れた遺伝子
導入活性を示した。Ad-RGD(HI)-K7(C)-L2は、C6及びL6
の場合に最も優れた遺伝子導入活性を示した。Ad-K7(C)
-L2は、Ad-RGD(HI)-L2と比較してC6及びL6の場合に優れ
た遺伝子導入活性を示した。Ad-RGD(C)-L2は、Ad-RGD(H
I)-L2と比較して全てのラット由来細胞系に対して低い
遺伝子導入活性を示した。
【0037】なお、RL-34は、ラット由来肝臓上皮細胞
(HSRRB、JCRB0247)であり、10%FCSを含むDMEM中で培
養した。C6は、ラット由来神経膠腫(HSRRB、JCRB909
6)であり、10%FCSを含むHam's F10培地で培養した。L
6はラット由来骨格筋芽細胞(HSRRB、JCRB9081)であ
り、10%FCSを含むDMEM中で培養した。これら全ての結
果(図2〜4)より、Ad-RGD(HI)-K7(C)-L2は、Ad-K7
(C)-L2及びAd-RGD(HI)-L2両方の指向性をカバーするこ
とが判り、この結果から最も優れた遺伝子導入活性を示
すと結論づけることができる。また全ての結果(図2〜
5)を総合すると、HIループにRGDを含むペプチドを導
入し、且つC末端にK7を含むペプチドを導入したファイ
バータンパク質を有するアデノウィルスを、ベクターと
して使用することによって、いかなる系統の細胞に対し
ても優れた遺伝子導入活性を示すことが判った。
【0038】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、様々な細胞系統に対して優れた遺伝子導入活性
を示すアデノウィルスベクター及びアデノウィルスを提
供することができる。また、本発明によれば、様々な細
胞系統に対して優れた遺伝子導入活性を示すアデノウィ
ルスの作製方法を提供することができる。
【0039】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Koichi Shudo, Director-General, National Institute of Health Scien ces Hiroyuki Mizuguchi Takao Hayakawa <120> Adenovirus Vector <130> P02-0033 <160> 16 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 7 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Peptide having affinity with heparan sulfate <400> 1 Lys Lys Lys Lys Lys Lys Lys 1 5 <210> 2 <211> 22 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Peptide having affinity with laminin receptor <400> 2 Thr Ser Gly Tyr Ile Gly Ser Arg Gly Tyr Ile Gly Ser Arg Gly Tyr 1 5 10 15 Ile Gly Ser Arg Ser Ser 20 <210> 3 <211> 16 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Peptide having affinity with laminin receptor <400> 3 Thr Ser Ala Ala Ser Ile Lys Val Ala Val Ser Ile Lys Val Ala Val 1 5 10 15 <210> 4 <211> 17 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Peptide having affinity with E-selectin <400> 4 Thr Arg Ser Asp Ile Thr Trp Asp Gln Leu Trp Asp Leu Met Lys Thr 1 5 10 15 Ser <210> 5 <211> 9 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:RGD-4C peptide <400> 5 Cys Asp Cys Arg Gly Asp Cys Phe Cys 1 5 <210> 6 <211> 15 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Peptide having affinity with heparan sulfate and flexible linker peptide <400> 6 Gly Ser Gly Ser Gly Ser Gly Ser Lys Lys Lys Lys Lys Lys Lys 1 5 10 15 <210> 7 <211> 79 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Oligonucleotide 1. <400> 7 cgaacccaag tgcatactct atgtcatttt catgggactg gtctggccac aactacatta 60 atgaaatatt tgccacatc 79 <210> 8 <211> 72 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Oligonucleotide 2. <400> 8 ggcaaatatt tcattaatgt agttgtggcc agaccagtcc catgaaaatg acatagagta 60 tgcacttggg tt 72 <210> 9 <211> 78 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Oligonucleotide 3. <400> 9 ctcttacact ttttcataca ttgcccaaga aatcgattaa agaatcgttt gtgttatgtt 60 tcaacgtgtt tatttttc 78 <210> 10 <211> 87 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Oligonucleotide 4. <400> 10 aattgaaaaa taaacacgtt gaaacataac acaaacgatt ctttaatcga tttcttgggc 60 aatgtatgaa aaagtgtaag aggatgt 87 <210> 11 <211> 51 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Oligonucleotide 5. <400> 11 cggatccggt tcagggagtg gctctaaaaa gaagaaaaag aagaagtaag g 51 <210> 12 <211> 51 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Oligonucleotide 6. <400> 12 cgccttactt cttctttttc ttctttttag agccactccc tgaaccggat c 51 <210> 13 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Oligonucleotide 7. <400> 13 cggcctgtga ctgccgcgga gactgtttct gcgatg 36 <210> 14 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Oligonucleotide 8. <400> 14 cgcatcgcag aaacagtctc cgcggcagtc acaggc 36 <210> 15 <211> 63 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Oligonucleotide 9. <400> 15 cggatccggt tcagggagtg gctctgcctg tgactgccgc ggagactgtt tctgcggcta 60 agg 63 <210> 16 <211> 63 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Oligonucleotide 10. <400> 16 cgccttagcc gcagaaacag tctccgcggc agtcacaggc agagccactc cctgaaccgg 60 atc 63
【図面の簡単な説明】
【図1】Ad-RGD(HI)-K7(C)-L2構築方法説明するための
概略図である。
【図2】Ad-L2、Ad-RGD(HI)-L2、Ad-RGD(C)-L2、Ad-K7
(C)-L2及びAd-RGD(HI)-K7(C)-L2を用いて形質転換を行
った培養細胞(SK HEP-1、LN319、LN444及びSF295)に
おける、ルシフェラーゼタンパク質の発現量を示す特性
図である。図中、「300 VP/cell」は細胞1個あたりベ
クター粒子(ウィルス粒子)が300個となるように形質
転換した結果であり、「3000 VP/cell」は細胞1個あた
りベクター粒子(ウィルス粒子)が3000個となるように
形質転換した結果である。なお、データは4回ずつ行な
った試験データの平均値±S.D.で示す。
【図3】Ad-L2、Ad-RGD(HI)-L2、Ad-RGD(C)-L2、Ad-K7
(C)-L2及びAd-RGD(HI)-K7(C)-L2を用いて形質転換を行
った培養細胞(NIH3T3、L及びB16BL6)における、ルシ
フェラーゼタンパク質の発現量を示す特性図である。図
中、「300 VP/cell」は細胞1個あたりベクター粒子
(ウィルス粒子)が300個となるように形質転換した結
果であり、「3000 VP/cell」は細胞1個あたりベクター
粒子(ウィルス粒子)が3000個となるように形質転換し
た結果である。なお、データは4回ずつ行なった試験デ
ータの平均値±S.D.で示す。
【図4】Ad-L2、Ad-RGD(HI)-L2、Ad-RGD(C)-L2、Ad-K7
(C)-L2及びAd-RGD(HI)-K7(C)-L2を用いて形質転換を行
った培養細胞(RL-34、C6及びL6)における、ルシフェ
ラーゼタンパク質の発現量を示す特性図である。図中、
「300 VP/cell」は細胞1個あたりベクター粒子(ウィ
ルス粒子)が300個となるように形質転換した結果であ
り、「3000 VP/cell」は細胞1個あたりベクター粒子
(ウィルス粒子)が3000個となるように形質転換した結
果である。なお、データは4回ずつ行なった試験データ
の平均値±S.D.で示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水口 裕之 東京都世田谷区上用賀1−18−1 国立医 薬品食品衛生研究所 生物薬品部内 (72)発明者 早川 堯夫 東京都世田谷区上用賀1−18−1 国立医 薬品食品衛生研究所 生物薬品部内 Fターム(参考) 4B024 AA20 BA07 CA02 CA20 DA02 EA02 GA11 HA09 HA12 HA17 4B065 AA93X AA95Y AB01 BA02 CA27 CA44

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファイバーのHIループコード遺伝子配列
    及び、ファイバーのC末端をコードする遺伝子配列に、
    それぞれ外来ペプチドをコードする塩基配列を含むこと
    を特徴とするアデノウィルスベクター。
  2. 【請求項2】 ファイバーのHIループコード遺伝子配列
    に、トリペプチド(R-G-D)を含むペプチドをコードす
    る塩基配列を含み、ファイバーのC末端をコードする遺
    伝子配列にポリリジンを含むペプチドをコードする塩基
    配列を含むことを特徴とする請求項1記載のアデノウィ
    ルスベクター。
  3. 【請求項3】 ファイバーのHIループコード遺伝子配列
    及びC末端をコードする遺伝子配列に、ユニークな制限
    酵素部位を有することを特徴とする請求項1記載のアデ
    ノウイルスベクター。
  4. 【請求項4】 ユニークな制限酵素がCsp45Iおよび/ま
    たはClaIであることを特徴とする請求項3記載のアデノ
    ウイルスベクター。
  5. 【請求項5】 E1欠損領域に、導入目的の遺伝子を含む
    ことを特徴とする請求項1記載のアデノウィルスベクタ
    ー。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれか一項記載のアデノ
    ウィルスベクターから作製されたアデノウィルス。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のアデノウィルスを導入対
    象の細胞に感染させる工程を含む遺伝子導入方法。
  8. 【請求項8】 ファイバーのHIループコード遺伝子配列
    及びC末端をコードする遺伝子配列に、それぞれユニー
    クな制限酵素認識配列を挿入し、該遺伝子配列中にそれ
    ぞれ外来ペプチドコードDNAを導入することを特徴とす
    るアデノウイルスベクターの作製方法。
  9. 【請求項9】 ユニークな制限酵素がCsp45Iおよび/ま
    たはClaIであることを特徴とする請求項8記載のアデノ
    ウイルスベクターの作製方法。
  10. 【請求項10】 HIループコード遺伝子配列に導入する
    外来ペプチドコードDNAが、トリペプチド(R-G-D)をコ
    ードする塩基配列を含み、C末端をコードする遺伝子配
    列に導入する外来ペプチドコードDNAが、ポリリジンを
    コードする塩基配列を含むことを特徴とする請求項8記
    載のアデノウイルスベクターの作製方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011052504A1 (ja) 2009-10-28 2011-05-05 財団法人ヒューマンサイエンス振興財団 幹細胞から肝細胞への分化誘導方法
WO2014168157A1 (ja) 2013-04-08 2014-10-16 独立行政法人医薬基盤研究所 肝幹前駆様細胞の培養方法及びその培養物

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