JP2003249707A - 狭帯域化ガスレーザ装置 - Google Patents
狭帯域化ガスレーザ装置Info
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Abstract
純度0.5pm以下とするためにASEの放出を抑えた
フッ素レーザ装置等の狭帯域化ガスレーザ装置。 【解決手段】 F2 を含むレーザガスが封入されたレー
ザチェンバ1内に放電電極2を有し、レーザ共振器内に
設置した波長選択素子8を含む狭帯域化モジュール6に
より狭帯域化されたレーザビームを放出する狭帯域化ガ
スレーザ装置において、レーザ共振器から放出されるレ
ーザビームにASEが含まれないように、放電により発
光する時点からレーザビームが発生するまでの時間が設
定されており、サイドライトの立ち上がりが緩やかで、
サイドライトの第1ピークの時点以降にレーザパルスの
起点が存在するように設定されでいる。
Description
ザ装置に関し、特に、F2 レーザ装置等のガスレーザ装
置からのレーザビームにASE(Amplified Spontaneou
s Emission)が含まれないようにして、スペクトル線幅
0.2pm以下、スペクトル純度0.5pm以下に狭帯
域化したガスレーザ装置に関するものである。
置等のF2 を含むレーザガスを使用するガスレーザ装置
からのレーザビームにASEが含まれないようにして、
スペクトル線幅、スペクトル純度の更なる狭帯域化を施
したガスレーザ装置に関するものである。
れて、その製造用の露光装置においては解像力の向上が
要請されている。このため、露光用光源から放出される
露光光の短波長化が進められており、半導体露光用光源
として、従来の水銀ランプから波長248nmのKrF
レーザ装置や更なる短波長光源として、波長193nm
のArFレーザ装置が用いられ始めている。
積回路を半導体上に実現するための露光技術において、
波長160nm以下の露光用光源が要求されている。そ
して、現在、波長157nm付近の紫外線を放出するF
2 (フッ素分子)レーザ装置がその光源とし有力視さ
れ、露光装置搭載への研究開発が急ピッチで行われてい
る。本発明は、KrFレーザ装置、ArFレーザ装置の
性能改善、及び、半導体露光装置へF2 レーザ装置を搭
載すべく、F2 レーザ装置の性能改善に係わるものであ
る。
る。
いた投影光学系がある。露光技術では、光学系内での色
収差補正方法が1つの大きな問題である。屈折系では、
種類の違う屈折率を有するレンズ等の光学素子を組み合
わせることによって、色収差補正を実現してきた。ただ
し、157nm付近の波長域において透過性を有する使
用可能な光学材料の種類に制限があり、現状ではCaF
2 (蛍石)以外は使用できない状況にある。
学素子には色分散がないため、反射光学素子と屈折光学
素子とを組み合わせることにより、色収差の発生が抑え
られる。そのために、反射屈折系を用いた露光装置が、
現状の157nm付近の波長域では有望視されている。
ただし、反射屈折系は、従来の屈折系と比較して、露光
機の光軸調整が困難なため、敬遠される傾向にある。
この157nm付近の波長域に対して適応させる有力な
手段が現状で1つある。それは、放出されるレーザビー
ムが狭帯域化されたF2 レーザ装置を露光装置の光源と
して用いることである。
般的に狭帯域化されていない(フリーランニング動作
の)場合、F2 レーザビームのスペクトルの半値全幅
(FWHM)は約1.5〜1.2pm付近にある。屈折
系においては、このスペクトルの半値全幅を0.2pm
以下に狭帯域化することが要求される。また、KrFレ
ーザ装置、ArFレーザ装置においても、フリーランニ
ング動作時のレーザビームのスペクトルの半値全幅(F
WHM)数100nmと広帯域であるので、やはり狭帯
域化することが要求される。本発明はその狭帯域化技術
に係わるものである。
グレーテング(回折格子)を用いた狭帯域化F2 レーザ
装置の構成例を示す。なお、狭帯域化KrFレーザ装
置、ArFレーザ装置も同様な構成となる。
質ガス(以下、レーザガスと称する。)が充填されてい
る。高電圧パルス発生装置3からレーザチェンバ1内に
所定距離だけ離間して対向配置された一対の電極2に高
電圧パルスが印加され、電極2間に放電が発生し、この
放電部におけるレーザガスが励起される。励起されたレ
ーザガスよりレーザビームとなる種光が発生する。レー
ザチェンバ1内には、さらにファン4とラジエター(図
示されていないが)が設置されている。レーザガスはこ
のファン4によってレーザチェンバ1内で循環し、放電
により高温になったレーザガスはラジエターと熱交換さ
れて冷却される。レーザチェンバ1には、図1のよう
に、ウインドー部5にウィンドー部材がハの字の形でブ
リュ−スタ角度で、又は、平行ブリュ−スター角度で設
置されている。なお、電極2は、紙面垂直方向に所定距
離だけ離間してアノード電極とカソード電極とが配置さ
れている。
ール6に搭載された回折格子8と出力ミラー9とにより
構成される。
域化モジュール6中に設置されている回折格子(グレー
テング)8及び拡大プリズム7、放電部、及び、出力ミ
ラー9の間を往復し、出力ミラー9からレーザビームと
して取り出される。
の一部はビームスプリッター10により波長モニター1
1へ導入され、波長モニター11で出力、中心波長等が
計測される。
有する光学的狭帯域化モジュール6を配置することによ
りなされる。例えば、狭帯域化モジュール6は、ケーシ
ングとケーシング内に設置された回折格子(グレーテン
グ)8及び拡大プリズム7から構成され、回折格子8に
よる波長選択によりスペクトルの狭帯域化が実現する。
か1つの回転によって発振中心波長を変化させることが
可能である。
任意の位置に高反射ミラーを設置し、この高反射ミラー
を回転させて回折格子8への光の入射角度を変えること
によって発振中心波長を変化させることも可能である。
にコントローラ12は狭帯域化モジュール6内の回折格
子8、拡大プリズム7、又は、図示されていないが、レ
ーザチェンバ1と回折格子8間の任意の位置に設置され
て高反射ミラーの何れか1つの回転させて波長制御を行
う。
2 レーザ装置の狭帯域化手段として、レーザ共振器内に
分光機能を有する光学的狭帯域化モジュールを用いて
も、露光装置の屈折系において要求される前記のスペク
トル線幅(FWHM)0.2pm以下の狭帯域化性能を
得ることが困難であった。
る光線幅をW、回折格子のブレーズ角(=リトロー角)
をθとすると、 Δλ∝cosθ/W なる関係がある。すなわち、スペクトル幅Δλは回折格
子のブレーズ角θ、回折格子に入射する光線幅Wが大き
くなる程狭くなる。
の拡大率を大きくしたり、拡大プリズムの個数を増やす
ことと、回折格子の幅を広くすることが必要である。し
かしながら、露光用光源とする場合、露光現場における
装置サイズの制約から、狭帯域化モジュールの大きさも
制限される。また、拡大プリズムの光透過率は、波長1
57nmの光に対して100%ではないので、個数を増
やせば増す程発振効率が低下する。すなわち、拡大プリ
ズムの個数を増加したり、回折格子の幅を大きくするに
は限界がある。
ある。例えば、回折格子の製作限界によりブレーズ角は
所定値以上に大きくできない。
には限界がある。
679.(1999)1030〜1037には、レーザ
パルス幅が長くなると、それに伴って、レーザ光のスペ
クトル線幅が狭くなっていくことが記載されており、実
際、本発明者等の実験でもこれは証明された。
を超えて更なる狭帯域化を実現するには、レーザビーム
のロングパルス化(パルスストレッチ)が必要となる。
も、スペクトル線幅(FWHM)0.2pm以下の狭帯
域化性能を得るのは難しい。
レーザ装置は、エキシマレーザ(KrF,ArF,Xe
Cl等)と同様、利得が大きい。レーザ装置において利
得が大きいということは、狭帯域化モジュールを用いて
共振することなくレーザ装置の出力ミラーから出射され
る光(ASE:Amplified Spontaneous Emission;寄生
発振光)が多いことを意味する。ASEはレーザ共振器
を往復せず出力ミラーより放出される光なので、狭帯域
化モジュールを通過しないか、通過しても1回であると
考えられ、狭帯域化はほとんど行われない。従来の狭帯
域化F2 レーザ装置から放出されるレーザビームはこの
ASE成分を含むので、レーザビームのスペクトル線幅
(FWHM)を0.2pm以下に狭帯域化することは困
難であった。以下に、ASE発生について、詳細に述べ
る。
M)0.2pm以下の狭帯域化性能が得られないF2 レ
ーザ装置の場合の、レーザ発振時サイドライト(以下、
サイドライトと言う。)波形、レーザパルス波形、スペ
クトル線幅の時間的移り変わりを示す図である。なお、
この波形取得時の回折格子と出力ミラーとが作るレーザ
共振器の長さは1500mmであった。
り励起されたレーザガスにより発生する光を「サイドラ
イト」と称することにする。サイドライトの観測は、レ
ーザ共振器上にない位置(例えば、電極の長手方向と略
垂直方向の電極サイド位置)からなされる。
得分布を示すものである。すなわち、このサイドライト
はレーザ発振時のゲイン分布を示している。
に閾値を超えて急激に立ち上がる。すなわち、メインの
レーザ発振(ASEではない発振)は、サイドライトの
第1のピークを起点に急激に立ち上がる。
(0ns)から20nsを越えた位置に1つのピークが
観測される。このピーク位置のA時点でのスペクトル線
幅は、フリーランニングのときのスペクトル線幅と略同
程度であった(なお、図2におけるスペクトル線幅を示
す縦軸はリニアではない。A時点でのスペクトル線幅は
0.4pm程度に見えるが、実際はもっと大きい。)。
シマレーザ(KrF,ArF,XeCl等)と同様、利
得が大きい。利得の大きいレーザ装置においては、利得
が立ち上がった後の所定の値を超えると(すなわち、利
得の立ち上がりから所定時間遅れて)、光が共振器を往
復することなくワンパス通過することによる発振(AS
E)が生じる。
ピークは、レーザ共振器の光軸をずらしてミスアライメ
ント状態にしても観測された。したがって、レーザパル
ス波形の最初のピーク部分の光はASEと考えられる。
前記したように、ASEはレーザ共振器を往復せずに出
力ミラーより放出される光なので、狭帯域化モジュール
を通過しないか、通過しても1回であると考えられるの
で、狭帯域化はほとんど行われない。
ーザ共振器を往復し、狭帯域化され、やがてレーザビー
ムとして取り出される。
図3(a)に模式的に示すように、レーザパルス内各時
点での各スペクトル線幅の時間的積分値となるので、レ
ーザパルス初期にASEが放出されると、結果的にスペ
クトル線幅は0.2pm以下とするのは困難であった。
すなわち、図3(b)に模式的に示すように、0.6p
m以上のスペクトル線幅を有するASEがレーザパルス
のスペクトル特性にかぶさってしまい、レーザパルス全
体の積分スペクトルとしては、メインのレーザ発振スペ
クトル線幅が0.2pm以下でも、全体としては0.2
pm以上のスペクトル線幅になってしまう。
波形では、スペクトル純度の点で、露光用光源としての
仕様を満足することが困難になる。
トルエネルギーの集中度に関する1つの指標であり、図
4に示す通り、スペクトル波形の「ある面積比率」を含
む線幅をいう。例えば、一般によく使われる「95%純
度」とは、そのスペクトル波形の全面積の中、中心側か
ら95%の面積を含む線幅のことで指す。通常、屈折系
露光用光源として要求されるスペクトル純度は、0.5
pmである。
域化されていない光である。すなわち、いかにロングパ
ルス化(パルスストレッチ)が行われようとも、ASE
成分が存在する限り、図3に示すスペクトルの積分波形
の裾のあたりの波形は変わらない。したがって、露光装
置側の要求によっては、スペクトル純度についての仕様
を満足することができない。波長により要求されるスペ
クトル線幅、スペクトル純度の要求値は変わるが、上記
のような問題はKrFレーザ装置、ArFレーザ装置に
対しても当てはまる。
てなされたものであり、その目的は、KrFレーザ装
置、ArFレーザ装置、F2 レーザ装置等のF2 を含む
レーザガスを用いるガスレーザ装置において狭帯域化性
能の向上を実現し、特にF2 レーザ装置において、スペ
クトル線幅0.2pm以下、スペクトル純度0.5pm
以下を実現するためにASEの放出を抑えた狭帯域化ガ
スレーザ装置を提供することである。
明の第1の狭帯域化ガスレーザ装置は、F2 を含むレー
ザガスが封入されたレーザチェンバ内に放電電極を有
し、レーザ共振器内に設置した波長選択素子を含む狭帯
域化モジュールにより狭帯域化されたレーザビームを放
出する狭帯域化ガスレーザ装置において、レーザ共振器
から放出されるレーザビームに実質的にASEが含まれ
ないように、放電により発光する時点からレーザビーム
が発生するまでの時間が設定されていることを特徴とす
るものである。
は、F2 を含むレーザガスが封入されたレーザチェンバ
内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置した波長選
択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯域化された
レーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ装置におい
て、レーザ共振器から放出されるレーザビームの発生時
点においてレーザビームが所定のスペクトル線幅(FW
HM)及び/又はスペクトル純度を有するように、放電
により発光する時点からレーザビームが発生するまでの
時間が設定されていることを特徴とするものである。
は、F2 を含むレーザガスが封入されたレーザチェンバ
内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置した波長選
択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯域化された
レーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ装置におい
て、レーザ共振器から放出されるレーザビームに実質的
にASEが含まれず、かつ、レーザ共振器から放出され
るレーザビームの発生時点においてレーザビームが所定
のスペクトル線幅(FWHM)及び/又はスペクトル純
度を有するように、放電により発光する時点からレーザ
ビームが発生するまでの時間が設定されていることを特
徴とするものである。
は、F2 を含むレーザガスが封入されたレーザチェンバ
内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置した波長選
択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯域化された
レーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ装置におい
て、放電による発光の時間的パルス波形を計測する放電
発光計測器(サイドライトディテクター)と、レーザビ
ームの時間的パルス波形を計測するレーザパルス計測器
(レーザパルスディテクター)と、放電電極への印加電
圧、レーザガスのF 2 濃度、レーザチェンバ内のレーザ
ガス圧力の少なくとも1つを制御可能なコントローラと
を有し、前記コントローラは、前記放電発光計測器から
のデータより、放電発光波形の起点を原点としたときの
放電発光波形の第1ピークが発生する時刻TSL1 を求
め、前記レーザパルス計測器からのデータより、放電発
光波形の起点を原点としたときのレーザパルス波形の第
1ピークが発生する時刻TLP1 を求め、TSL1 >T LP1
とならないように放電電極への印加電圧、レーザガスの
F2 濃度、レーザチェンバ内のレーザガス圧力の少なく
とも1つを制御して、レーザ共振器から放出されるレー
ザビームに実質的にASEが含まれないようにすること
を特徴とするものである。
は、F2 を含むレーザガスが封入されたレーザチェンバ
内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置した波長選
択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯域化された
レーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ装置におい
て、放電による発光の時間的パルス波形を計測する放電
発光計測器(サイドライトディテクター)と、レーザビ
ームの時間的パルス波形を計測するレーザパルス計測器
(レーザパルスディテクター)と、放電電極への印加電
圧、レーザガスのF 2 濃度、レーザチェンバ内のレーザ
ガス圧力の少なくとも1つを制御可能なコントローラと
を有し、前記コントローラは、前記放電発光計測器から
のデータより、放電発光波形の起点を原点としたときの
放電発光波形の第1ピークが発生する時刻TSL1 を求
め、前記レーザパルス計測器からのデータより、放電発
光波形の起点を原点としたときのレーザパルス波形が発
生する時刻TLPS を求め、TSL1 >TLPS とならないよ
うに放電電極への印加電圧、レーザガスのF2 濃度、レ
ーザチェンバ内のレーザガス圧力の少なくとも1つを制
御して、レーザ共振器から放出されるレーザビームに実
質的にASEが含まれないようにすることを特徴とする
ものである。
は、F2 を含むレーザガスが封入されたレーザチェンバ
内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置した波長選
択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯域化された
レーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ装置におい
て、放電による発光の時間的パルス波形を計測する放電
発光計測器(サイドライトディテクター)と、放電電極
への印加電圧、レーザガスのF2 濃度、レーザチェンバ
内のレーザガス圧力の少なくとも1つを制御可能なコン
トローラとを有し、前記コントローラは、ASEが発生
しないときの放電発光波形の第1ピークの立上りの最大
勾配の最大値ΔT1 を予め記憶しておき、前記放電発光
計測器からのデータより、放電発光波形の第1ピークの
立上りの最大勾配ΔTS を求め、ΔTS >ΔT1 となら
ないように放電電極への印加電圧、レーザガスのF2 濃
度、レーザチェンバ内のレーザガス圧力の少なくとも1
つを制御して、レーザ共振器から放出されるレーザビー
ムに実質的にASEが含まれないようにすることを特徴
とするものである。
は、F2 を含むレーザガスが封入されたレーザチェンバ
内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置した波長選
択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯域化された
レーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ装置におい
て、放電による発光の時間的パルス波形を計測する放電
発光計測器(サイドライトディテクター)と、放電電極
への印加電圧、レーザガスのF2 濃度、レーザチェンバ
内のレーザガス圧力の少なくとも1つを制御可能なコン
トローラとを有し、前記コントローラは、レーザ共振器
内を往復する光のスペクトル線幅及び/又はスペクトル
純度の時間的推移データと、このデータから求められる
放電発光波形の起点を原点としたときの所定のスペクト
ル線幅及び/又はスペクトル純度の値が得られる時刻T
bwを記憶しておき、前記放電発光計測器からのデータよ
り、放電発光波形の起点を原点としたときの放電発光波
形の第1ピークが発生する時刻TSL1 を求め、TSL1 <
Tbwとならないように放電電極への印加電圧、レーザガ
スのF2 濃度、レーザチェンバ内のレーザガス圧力の少
なくとも1つを制御して、レーザ共振器から放出される
レーザビームの発生時点においてレーザビームが所定の
スペクトル線幅(FWHM)及び/又はスペクトル純度
を有するようにすることを特徴とするものである。
は、F2 を含むレーザガスが封入されたレーザチェンバ
内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置した波長選
択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯域化された
レーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ装置におい
て、放電による発光の時間的パルス波形を計測する放電
発光計測器(サイドライトディテクター)と、レーザビ
ームの時間的パルス波形を計測するレーザパルス計測器
(レーザパルスディテクター)と、放電電極への印加電
圧、レーザガスのF 2 濃度、レーザチェンバ内のレーザ
ガス圧力の少なくとも1つを制御可能なコントローラと
を有し、前記コントローラは、レーザ共振器内を往復す
る光のスペクトル線幅及び/又はスペクトル純度の時間
的推移データと、このデータから求められる放電発光波
形の起点を原点としたときの所定のスペクトル線幅及び
/又はスペクトル純度の値が得られる時刻Tbwを記憶し
ておき、前記レーザパルス計測器からのデータより、放
電発光波形の起点を原点としたときのレーザパルス波形
が発生する時刻T LPS を求め、TLPS <Tbwとならない
ように放電電極への印加電圧、レーザガスのF2 濃度、
レーザチェンバ内のレーザガス圧力の少なくとも1つを
制御して、レーザ共振器から放出されるレーザビームの
発生時点においてレーザビームが所定のスペクトル線幅
(FWHM)及び/又はスペクトル純度を有するように
することを特徴とするものである。
封入されたレーザチェンバ内に放電電極を有し、レーザ
共振器内に設置した波長選択素子を含む狭帯域化モジュ
ールにより狭帯域化されたレーザビームを放出する狭帯
域化ガスレーザ装置において、放電による発光の時間的
パルス波形を計測する放電発光計測器(サイドライトデ
ィテクター)と、レーザビームの時間的パルス波形を計
測するレーザパルス計測器(レーザパルスディテクタ
ー)と、放電電極への印加電圧、レーザガスのF 2 濃
度、レーザチェンバ内のレーザガス圧力の少なくとも1
つを制御可能なコントローラとを有し、前記コントロー
ラは、上記第4、第5、第6の何れかの狭帯域化レーザ
装置のコントローラのASE制御機能と、上記第7又は
第8の狭帯域化レーザ装置のコントローラのスペクトル
線幅(FWHM)及び/又はスペクトル純度機能とを併
せ持ち、レーザ共振器から放出されるレーザビームに実
質的にASEが含まれず、かつ、レーザ共振器から放出
されるレーザビームの発生時点においてレーザビームが
所定のスペクトル線幅(FWHM)及び/又はスペクト
ル純度を有するようにする狭帯域化ガスレーザ装置を含
むものである。
らなる2ステージ方式の狭帯域化ガスレーザ装置であっ
て、発振段レーザが上記第1から第9の何れかの狭帯域
化ガスレーザ装置である狭帯域化ガスレーザ装置を含む
ものである。
装置において、前記増幅段レーザが、放電による発光の
時間的パルス波形を計測する放電発光計測器(サイドラ
イトディデクター)と、前記増幅段レーザの放電電極へ
の印加電圧、レーザガスのF 2 濃度、レーザチェンバ内
のレーザガス圧力の少なくとも1つを制御可能なコント
ローラとを有し、前記コントローラは、前記発振段レー
ザのコントローラから発振段レーザのレーザパルスが立
ち上がるタイミングデータTLPS を受信し、このデータ
を基に前記発振段レーザのレーザパルスが立ち上がった
後に増幅段レーザの放電を開始するようにすることが望
ましい。
がりを緩やかにして、サイドライトの第1ピークの時点
以降にレーザパルスの起点が存在するようにすることに
より、ASEの放出が抑制可能となり、F2 レーザ装置
において、スペクトル線幅0.2pm以下、スペクトル
純度0.5pm以下の超狭帯域化ガスレーザ装置を実現
することが可能となる。また、KrFレーザ装置、Ar
Fレーザ装置においても、狭帯域化性能を向上させるこ
とが可能となる。
置を提供するのに、インジェクション・ロック方式やM
OPA方式を採用し、狭帯域化手段を有する発振段レー
ザにおいて、このようにサイドライトの立ち上がりを緩
やかにして、サイドライトの第1ピークの時点以降にレ
ーザパルスの起点が存在するようにすることにより、ス
ペクトル線幅が0.2pm以下で、かつ、パルスエネル
ギーが5mJ以上のレーザビームを得ることができるよ
うになる。
装置、ArFレーザ装置を提供するのに、インジェクシ
ョン・ロック方式やMOPA方式を採用し、狭帯域化手
段を有する発振段レーザにおいて、このようにサイドラ
イトの立ち上がりを緩やかにして、サイドライトの第1
ピークの時点以降にレーザパルスの起点が存在するよう
にすることにより、スペクトル線幅が露光装置からの要
求線幅以下で、かつ、パルスエネルギーが5mJ以上の
レーザビームを得ることができるようになる。
題の説明から、スペクトル線幅0.2pm以下、スペク
トル純度0.5pm以下を実現するためには、狭帯域化
F2 レーザ装置から放出される光からASE成分を抑制
・除去することが必要であることが理解される。また、
狭帯域化性能を向上させるためには、狭帯域化KrFレ
ーザ装置、ArFレーザ装置から放出される光からAS
E成分を抑制・除去することが必要であることが理解さ
れる。
ような狭帯域化F2 レーザ装置から放出される光からA
SE成分を抑制・除去するには、レーザ利得の立ち上が
りを緩やかにし、レーザパルスの立ち上がり開始時点を
遅らせることが有効であることを発見した。これは、狭
帯域化KrFレーザ装置、ArFレーザ装置についても
同様であった。以下、狭帯域化F2 レーザ装置を例にと
って説明する。
ーザパルス波形、サイドライト波形、スペクトル線幅の
時間的推移(a)と従来の同様の時間的推移(b)を比
較して示す。図5(b)は図2と同じである。なお、図
5(a)の場合も、波形取得時の回折格子と出力ミラー
とが作るレーザ共振器の長さは、図2のときと同様、1
500mmであった。また、狭帯域化モジュールの構成
も同じである。
(図5(a))のサイドライトの立ち上がり(すなわ
ち、レーザ利得の立ち上がり)は従来例(図5(b))
と比較して遅く、ASE成分もレーザパルス波形に存在
していない。また、サイドライトが立ち上がる時点(0
ns)を起点としたとき、レーザパルス波形の立ち上が
り開始時点は、本発明(図5(a))の方が従来例(図
5(b))と比較して遅い。
立ちあがり)が遅いと、このようにASE成分が抑制さ
れるのは、以下の理由によるものと考えられる。上記し
たように、従来例(図2)の場合、サイドライトの立ち
あがり(レーザ利得の立ちあがり)が速く、放電により
発生した光は急速に増幅され、レーザビームとして所定
のしきい値を超えてレーザ共振器から取り出される前
に、レーザ共振器を往復しないまま増幅された光がAS
Eとして取り出される。
ドライトの立ちあがり(レーザ利得の立ちあがり)が遅
いので、放電により発生した光は緩やかに増幅される。
そして、ASEとしてレーザ共振器から取り出される程
急激に光が増幅されずにレーザ共振器内を往復して、や
がてしきい値を超えてレーザ共振器よりレーザビームと
して取り出される。すなわち、レーザ装置から放出され
る光にASEは存在しない。
て、レーザパルス波形のロングパルス化(パルスストレ
ッチ)があげられていたが、この手法では、条件によっ
ては、図2に示すようにレーザパルス波形にASE成分
が含まれ、スペクトル線幅0.2pm以下、スペクトル
純度0.5pm以下を実現するのが困難な場合があっ
た。
かったサイドライトの立ちあがり(レーザ利得の立ちあ
がり)を制御することにより、上記のように、ASEの
発生を抑制することが可能となった。そのため、狭帯域
化モジュールの性能、レーザ共振器長の適宜設定や、レ
ーザパルス幅のロングパルス化等を行うことにより、屈
折系の露光装置用光源に要求されるスペクトル線幅、ス
ペクトル純度を満足した狭帯域化F2 レーザ装置が実現
可能となった。
ル線幅の時間的推移とレーザパルス波形をまとめると、
図6のようになる。
場合、サイドライトの立ちあがり(レーザ利得の立ちあ
がり)が遅いので、放電により発生した光の増幅スピー
ドが遅い。よって、サイドライトが立ち上がる時点を起
点としたとき、図6で明らかなように、レーザパルス波
形の立ち上がり開始時点は、本発明(図5(a))の方
が従来例(図5(b))と比較して遅い。
発明(図5(a))のスペクトル線幅の時間的推移は、
略同一曲線上に乗っており、本発明のレーザパルス波形
が立ち上がった時点で、スペクトル線は、同時点の従来
例でのスペクトル線幅と略同じである。
開始後)に発生した光がレーザビームとしてレーザ共振
器から取り出されるまで(レーザパルスが立ち上がるま
で)にレーザ共振器内を往復する光は、狭帯域化モジュ
ールを何回か通過するので、ある程度狭帯域化されてい
ると考えられる。
(レーザ利得の立ちあがり)を制御して、レーザ共振器
内の光が所定のスペクトル線幅まで狭帯域化された後に
レーザパルスが立ち上がるようにすることにより、スペ
クトル線幅(積分値)を所定値までに狭くし、スペクト
ル純度も向上させることが可能となる。
慮されていなかったサイドライトの立ちあがり(レーザ
利得の立ちあがり)を制御することにより、ASEの発
生を抑制すると共に、レーザパルス発生時点からある程
度狭帯域化されたレーザビーム発生させることが可能と
なったので、屈折系の露光装置用光源に要求されるスペ
クトル線幅、スペクトル純度を満足した狭帯域化F2 レ
ーザ装置が提供可能となった。
ライト第1ピークが発生するまでの時間(黒丸)及びA
SEを含むレーザパルス波形の起点(四角)と、レーザ
パルスのスペクトル線幅(FWHM)との関係を示す。
ここで、図7におけるスペクトル線幅(FWHM)は、
前記したように、図3に示すようなレーザパルス内各時
点での各スペクトル線幅の時間的積分値である。なお、
回折格子と出力ミラーとが作るレーザ共振器の長さは1
500mmであった。
形の起点は、波形からは正確に定め難いので、ここでは
各波形の第1ピーク発生以前であって、かつ、第1ピー
クの強度の5%となる時点をサイドライト波形、レーザ
パルス波形の起点とした。しかしながら、強度が5%未
満である時点、例えば強度が1%である時点と強度が5
%である時点との差は非常に小さいので、各波形の第1
ピーク発生以前であって、かつ、第1ピークの強度の5
%未満である任意の時点をサイドライト波形、レーザパ
ルス波形の起点としてもよい。
観測したところ、サイドライトの第1パルスが上記で定
義したサイドライトの起点から約35ns以前に発生す
るとき、レーザパルス波形にASE成分が含まれた。こ
のとき、図2に示すように、サイドライトの第1ピーク
の時点以前に、レーザパルス波形の起点が発生した。
ライトの起点から約35ns以降に発生するとき、レー
ザパルス波形にASE成分が含まれなかった。このと
き、図5(a)に示すように、サイドライトの第1ピー
クの時点近傍若しくは以後に、レーザパルス波形の起点
が発生した。
イトの第1ピークがサイドライトの起点から40ns以
降に発生するとき、スペクトル線幅は0.2pm未満と
なった。また、図7では示していないが、スペクトル純
度も0.5pm以下となった。
がりを緩やかにして、サイドライトの第1ピークの時点
以降にレーザパルスの起点が存在するとき、レーザパル
ス波形にASE成分が含まれないことが分った。
がりの制御(ASE抑制制御)について説明する。
の立ち上がりを制御して、ASEの発生を抑制するこ
と、及び、レーザ共振器を往復する光が所定値以下に狭
帯域化されるまでレーザパルスの立ち上がりを遅らせる
ことに特徴がある。
ち、レーザパルスの立ち上がりの起点を制御)する制御
パラメータは、主に以下に示すものがあることが分っ
た。
ザチェンバ内のガス混合比、ガス圧力)下で、高電圧パ
ルス発生装置から電極に印加される印加電圧を変化させ
たときのスペクトル線幅及びサイドライトの立ち上がり
の起点からレーザパルスの立ち上がりの起点までの遅延
時間Tdを示す図である。
る印加電圧を低くすると、遅延時間Tdは図8のように
遅くなる。すなわち、印加電圧の減少によりレーザの利
得が減少しレーザパルスの立ち上がりの起点が遅くな
る。
のときには、利得が高いためにASEが発生し、上記遅
延時間はT3と短く、スペクトル線幅も0.2pmを上
回っている。
と比較して電圧値が小さく、ASEが発生していない。
そのときの遅延時間はT2であり、T3よりも長いが、
光がレーザ共振器を往復する回数が十分ではないので、
スペクトル線幅は0.2pmを上回っている。
のときと比較してさらに電圧値が小さく、ASEが発生
していない。そのときの遅延時間はT1であり、T2よ
りも長く、光がレーザ共振器を往復する回数が十分であ
り、スペクトル線幅は0.2pmを下回っている。
一ガス条件下では、高電圧パルス発生装置から電極に印
加される印加電圧を制御することにより、サイドライト
の立ち上がり時期を制御して、ASEの発生を抑制する
ことができると共に、十分狭帯域化されてからレーザパ
ルスが立ち上がるように、サイドライトの立ち上がりの
起点からレーザパルスの立ち上がりの起点までの遅延時
間Tdを制御することも可能となる。
ガス圧力下で、レーザガスに含まれるF2 濃度を変化さ
せたときのスペクトル線幅及びサイドライトの立ち上が
りの起点からレーザパルスの立ち上がりの起点までの遅
延時間Tdを示す図である。
延時間Tdは図9のように遅くなる。すなわち、F2 濃
度の減少によりレーザの利得が減少し、レーザパルスの
立ち上がりの起点が遅くなる。
ときには、利得が高いためにASEが発生し、上記遅延
時間はT3と短く、スペクトル線幅も0.2pmを上回
っている。
てF2 濃度が小さく、ASEが発生していない。そのと
きの遅延時間はT2であり、T3よりも長いが、光がレ
ーザ共振器を往復する回数が十分ではないので、スペク
トル線幅は0.2pmを上回っている。
比較してさらにF2 濃度が小さく、ASEが発生してい
ない。そのときの遅延時間はT1であり、T2よりも長
く、光がレーザ共振器を往復する回数が十分であり、ス
ペクトル線幅は0.2pmを下回っている。
一印加電圧、同一ガス圧力下では、レーザガスに含まれ
るF2 濃度を制御することにより、サイドライトの立ち
上がりを制御して、ASEの発生を抑制することができ
ると共に、十分狭帯域化されてからレーザパルスが立ち
上がるように、サイドライトの立ち上がりの起点からレ
ーザパルスの立ち上がりの起点までの遅延時間Tdを制
御することも可能となる。
一F2 濃度下で、レーザチェンバ内のレーザガス圧力
(以下、全圧と称する。)を変化させたときのスペクト
ル線幅及びサイドライトの立ち上がりの起点からレーザ
パルスの立ち上がりの起点までの遅延時間Tdを示す図
である。
のように遅くなる。すなわち、全圧の減少によりレーザ
の利得が減少し、レーザパルスの立ち上がりの起点が遅
くなる。
ときには、利得が高いためにASEが発生し、上記遅延
時間はT3と短く、スペクトル線幅も0.2pmを上回
っている。
て、全圧が低くASEが発生していない。そのときの遅
延時間はT2であり、T3よりも長いが、光がレーザ共
振器を往復する回数が十分ではないので、スペクトル線
幅は0.2pmを上回っている。
比較してさらに全圧が低く、ASEが発生していない。
そのときの遅延時間はT1であり、T2よりも長く、光
がレーザ共振器を往復する回数が十分であり、スペクト
ル線幅は0.2pmを下回っている。
一印加電圧、同一F2 濃度下では、全圧を制御すること
により、サイドライトの立ち上がりを制御して、ASE
の発生を抑制することができると共に、十分狭帯域化さ
れてからレーザパルスが立ち上がるように、サイドライ
トの立ち上がりの起点からレーザパルスの立ち上がりの
起点までの遅延時間Tdを制御することも可能となる。
りを制御する具体例を説明する。
置の構成例を示す。ここで、図1と共通する部分は、同
等の機能を有するため説明を省略する。
内にF2 ガスや希ガス等のバッファーガスを供給するた
めのガス供給ライン26とレーザチェンバ内のガスを排
気するための排気ライン27とが接続されている。
るためのラインと、希ガス等のバッファーガスを供給す
るためのラインとからなる。希ガス等のバッファーガス
を供給するためのラインはバルブV1を介して不図示の
バッファーガス供給源と接続され、F2 ガスを供給する
ためのラインはバルブV2を介して不図示のF2 ガス供
給源と接続されている。なお、F2 ガスは反応性が極め
て高いので、通常F2ガ供給源からF2 ガスを希ガス等
で希釈した希釈F2 ガスが供給される。
ラインは統合されてレーザチェンバ1と接続される。
て不図示の排気手段に接続されている。
3の開閉を制御して、レーザチェンバ1内へのガスの供
給・排気を行う。
向と略垂直方向の電極サイド位置)には、サイドライト
を観測するための観測窓部23が設けられている。サイ
ドライトの時間的なパルス波形はサイドライトディデク
ター24により測定され、測定データはコントローラ2
2へ送出される。
ビームの一部はビームスプリッター10によりレーザパ
ルスディデクター21により測定され、測定データはコ
ントローラ22へ送出される。
発生装置3を制御して、電極2へ印加する印加電圧の値
を制御する。
内のレーザガスの圧力を測定する圧力計25が備えら
れ、圧力データはコントローラ22に送出される。
は、詳細に実験結果等を解析することにより、次のよう
な知見を得ている。すなわち、図12、図13のよう
に、サイドライトの第1ピーク時間TSL1 とレーザパル
スの第1ピーク時間TLP1 を比較したとき、TSL1 >T
LP1 ならASEが発生し(図12)、TSL1 ≦TLP1 な
らASEが発生しない(図13)。なお、図12、図1
3において、TLPS はレーザパルスの起点である。この
ような知見に基づき、以下のように制御してASEの発
生を抑制する。 (1)電圧制御 電圧制御によってASEの発生を抑制するフローチャー
トを図14に示す。
発生装置(以下、電源と称する。)3に指令を出力して
レーザ放電を発生させ、レーザ発振を開始する(ステッ
プS101)。
レーザパルスディデクター21により、サイドライトの
時間的パルス波形、レーザパルスの時間的パルス波形を
検出し(ステップS102)、その検出データをコント
ローラ22に送出する(ステップS103)。
データから、サイドライトの起点を原点として、サイド
ライトの第1ピーク時間TSL1 とレーザパルスの第1ピ
ーク時間TLP1 を算出し(ステップS104)、TSL1
とTLP1 との大小を比較する(ステップS105)。
生していないと判断する。一方、T SL1 >TLP1 である
とき、図8に示すようにASEは電極2への印加電圧が
所定値以下のとき発生しなくなるので、コントローラ2
2は電源3に指令を出力して電極2への印加電圧を所定
値だけ下げる(ステップS106)。
ップS101〜ステップS106を繰り返す。 (2)F2 濃度、全圧制御 上記(1)の電圧制御では、電極2への印加電圧を制御
して、ASEの発生を抑制したが、上記した図9、図1
0から明らかなように、レーザガス中のF2 濃度やレー
ザガスの圧力を制御してASEの発生を抑制してもよ
い。
と同様に、図15のステップS101〜S105(図1
4のステップS101〜S105と同じ)を行い、ステ
ップS105において一方のTSL1 >TLP1 であると
き、コントローラ22は圧力計25からの圧力データを
観測しながらバルブV3を開けてレーザチェンバ1内の
レーザガスを排気し、レーザガス圧力が所定圧力になっ
たら、バルブV3を閉じる(ステップS107)。
らの圧力データを観測しながらバルブV1を開け(この
とき、バルブV2は閉状態)、バッファーガスをレーザ
チェンバ1内に充填し、レーザガス圧力が所定圧力にな
ったら、バルブV1を閉じる(ステップS108)。
量のバッファーガスを充填することにより、レーザガス
中のF2 濃度を減少させる。
ップS101〜ステップS108を繰り返す。
の発生を抑制する場合は、ステップ108を省略すれば
よい。
サイドライトの立ち上がりを緩やかにして、サイドライ
トの第1ピークの時点以降にレーザパルスの起点が存在
するとき、レーザパルス波形にASE成分が含まれない
ことが判明している。したがって、ASE発生の判定を
サイドライトの第1ピーク時間TSL1 とレーザパルスの
起点TLPS (図12、図13)とを比較することにより
行ってもよい。具体的な制御は、上記制御において、レ
ーザパルスの第1ピーク時間TLP1 をの代わりにレーザ
パルスの起点TLPS を用いることにより達成される。
LPS は、上記したように、レーザパルス波形の第1ピー
ク発生以前であって、かつ、第1ピークの強度の5%で
あるとなる時点としたが、レーザパルス波形の第1ピー
ク発生以前であって、かつ、第1ピークの強度の5%未
満である任意の時点をレーザパルス波形の起点TLPS と
してもよい。
うにサイドライトの第1ピーク時間TSL1 とレーザパル
スの第1ピーク時間TLP1 との比較結果により可能なこ
とは分ったが、以下のような別の判別法によってもAS
E発生の判定を行うことができることが、本発明者等の
試験により明らかになった。
勾配ΔTs が所定値ΔT1 を超えるとASEの発生が起
こることが、発明者等の試験にて明らかになった。図1
6にサイドライト波形とレーザパルス波形を示すよう
に、サイドライト1の場合に得られるレーザパルス1に
はASEが含まれている。このときのサイドライト立ち
上がり時の最大勾配ΔTs はΔTs1であり、所定値ΔT
1 とΔTs1の関係は、ΔT1 <ΔTs1であった。
ーザパルス2にはASEが含まれていない。このときの
サイドライト立ち上がり時の最大勾配ΔTs はΔTs2で
あり、所定値ΔT1 とΔTs2の関係は、ΔT1 ≧ΔTs1
であった。
最大勾配ΔTs を計測し、所定値ΔT1 に対する最大勾
配ΔTs の緩急によってASEのの発生の有無が判定で
きる。
もサイドライト立ち上がり時間と同様にレーザ励起媒質
の利得によって変化する。利得が低いとΔTs は緩やか
になり、利得が高いと急峻になる。サイドライト立ち上
がりの最大勾配ΔTs の制御パラメータは、前述の印加
電圧、F2 濃度、全圧である。
ように制御してASEの発生を抑制する。 (1)電圧制御 この場合の電圧制御によってASEの発生を抑制するフ
ローチャートを図17に示す。
6の性能(例えば、拡大プリズム7の拡大率、回折格子
8のブレーズ角)や、レーザ共振器長に依存する。コン
トローラ22は、レーザ装置の上記依存条件に基づいて
得られた所定値ΔT1 を予め記憶しておく。
令を出力してレーザ放電を発生させ、レーザ発振を開始
する(ステップS201)。
より、サイドライトの時間的パルス波形を検出し(ステ
ップS202)、検出データをコントローラ22に送出
する(ステップS203)。
データから、サイドライトの起点から第1ピークまでの
範囲からサイドライト立ち上がりの最大勾配ΔTs を算
出し(ステップS204)、ΔTs とΔT1 との大小を
比較する(ステップS205)。
生していないと判断する。一方、ΔTs >ΔT1 である
とき、図8に示すようにASEは電極2への印加電圧が
所定値以下のとき発生しなくなるので、コントローラ2
2は電源3に指令を出力して電極2への印加電圧を所定
値だけ下げる(ステップS206)。
ップS201〜ステップS206を繰り返す。 (2)F2 濃度、全圧制御 上記(1)の電圧制御では、電極2への印加電圧を制御
してASEの発生を抑制したが、上記したように、レー
ザガス中のF2 濃度やレーザガスの圧力を制御してAS
Eの発生を抑制してもよい。
と同様に、図18のステップS201〜S205(図1
7のステップS201〜S205と同じ)を行い、ステ
ップS205において一方のΔTs >ΔT1 であると
き、コントローラ22は圧力計25からの圧力データを
観測しながらバルブV3を開けてレーザチェンバ1内の
レーザガスを排気し、レーザガス圧力が所定圧力になっ
たら、バルブV3を閉じる(ステップS207)。
らの圧力データを観測しながらバルブV1を開け(この
ときバルブV2は閉状態)、バッファーガスをレーザチ
ェンバ1内に充填し、レーザガス圧力が所定圧力になっ
たら、バルブV1を閉じる(ステップS208)。
量のバッファーガスを充填することにより、レーザガス
中のF2 濃度を減少させる。
ップS201〜ステップS208を繰り返す。
の発生を抑制する場合は、ステップ208を省略すれば
よい。
では、制御パラメータとして電極2への印加電圧、レー
ザチェンバ1内のレーザガス中のF2 ガス濃度、レーザ
チェンバ1内のレーザガス圧力の何れか1つを用いた
が、これに限るものではなく、上記パラメータを複数組
み合わせて制御を行うことも可能である。
より、レーザパルス中にASE成分がなくなり、狭帯域
化モジュール6の性能、レーザ共振器長の適宜設定やレ
ーザパルス幅のロングパルス化等を行うことにより、屈
折系の露光装置用光源に要求されるスペクトル線幅、ス
ペクトル純度を満足することが可能となった。
性能によっては、ASEの発生を抑制しても、所定のス
ペクトル線幅(例えば、0.2pm以下)にならない場
合がある。例えば、図8における印加電圧Bのとき、図
9におけるF2 濃度Eのとき、図10におけるレーザガ
ス全圧Hのときには、ASEが発生していないが、何れ
もスペクトル線幅は0.2pmを上回っている。
したときの狭帯域化モジュール6の性能では、上記条件
(印加電圧B、濃度E、全圧H)における遅延時間Td
(サイドライトの立ち上がりの起点からレーザパルスの
立ち上がりの起点までの遅延時間)では、光がレーザ共
振器を往復する回数が十分ではなく、光が十分狭帯域化
される前にレーザパルスが立ち上がっているためである
と考えられる。
を所定の値以下に制御する制御方法を示す。
開始後(サイドライト発光開始後)に発生した光がレー
ザビームとしてレーザ共振器から取り出されるまで(レ
ーザパルスが立ち上がるまで)にレーザ共振器内を往復
する光は、狭帯域化モジュール6を何回か通過するの
で、ある程度狭帯域化されていると考えられる。
中のF2 濃度、レーザガス圧力の少なくとも1つを制御
して、サイドライトの立ち上がりの起点からレーザパル
スの立ち上がりの起点までの遅延時間を変化させ、遅延
時間の異なる複数のレーザパルスを得る。そして、その
ときのスペクトル線幅の時間的推移を測定する。
モジュール性能、同一のレーザ共振器長条件において
は、上記複数のレーザパルスのスペクトル線幅の時間的
推移(サイドライトの立ち上がりの起点を原点とする)
は、同一曲線上にある。
立ち上がりの起点を原点とするスペクトル線幅の時間的
推移特性が得られ、レーザパルスが立ち上がる前にレー
ザ共振器内を往復する光のスペクトル線幅の時間的推移
特性が推定される。このようにして得られたサイドライ
トの立ち上がりの起点を原点とするスペクトル線幅の時
間的推移特性が、そのとき使用したレーザ装置の狭帯域
化モジュールの性能、レーザ共振器長、ロングパルス化
されたレーザパルス幅等から決定される特性と考えられ
る。
がりの起点を原点とするスペクトル線幅の時間的推移特
性と、サイドライト波形、レーザパルス波形から、スペ
クトル線幅の値が所定値以下かどうかを判断する。
イトの立ち上がりの起点を原点とするスペクトル線幅の
時間的推移特性において、スペクトル線幅が0.2pm
となる時点Tbwを求めておく(図20)。一般に、AS
Eが発生しない場合、サイドライトの第1ピークの時点
近傍でレーザパルス波形の起点が発生する。よって、時
点Tbwとサイドライトの第1ピークの発生時間TSL1 と
を比較することにより、レーザパルス発生前にレーザ共
振器を往復する光が所定値(例えば0.2pm以下)に
狭帯域化されているかどうかを判断する。
なる時点Tbwとサイドライトの第1ピーク時間TSL1 を
比較したとき、TSL1 <Tbwならレーザパルス発生前に
レーザ共振器を往復する光が0.2pm以下に狭帯域化
されておらず、TSL1 ≧Tbwのときはレーザパルス発生
前にレーザ共振器を往復する光が0.2pm以下に狭帯
域化されている。
るサイドライト1のときは、レーザパルス発生前にレー
ザ共振器を往復する光が0.2pm以下に狭帯域化され
ておらず、TSL1'≧Tbwとなるサイドライト2のとき
は、レーザパルス発生前にレーザ共振器を往復する光が
0.2pm以下に狭帯域化されている。
m以下の狭帯域化を達成するように設計・設定した狭帯
域化モジュール、レーザ共振器長、レーザパルス幅を有
するレーザ装置によれば、サイドライトの起点から時点
Tbwまでの時間以降にレーザパルスが発生する場合、A
SEは発生しなかった。
レーザパルス発生前にレーザ共振器を往復する光が0.
2pm以下に狭帯域化され、その結果0.2pm以下の
スペクトル線幅を持つレーザビームを得た。 (1)電圧制御 この場合の電圧制御によって0.2pm以下のスペクト
ル線幅に制御するフローチャートを図21に示す。
ライトの起点を原点とするスペクトル線幅の時間的推移
を求め、スペクトル線幅が所定値(例えば0.2pm)
となる時点Tbwを求める。コントローラ22は、上記時
点Tbwを予め記憶しておく。
出力してレーザ放電を発生させ、レーザ発振を開始する
(ステップS301)。
より、サイドライトの時間的パルス波形を検出し(ステ
ップS302)、検出データをコントローラ22に送出
する(ステップS303)。
から、サイドライトの起点を原点として、サイドライト
の第1ピーク時間TSL1 を算出し(ステップS30
4)、T SL1 とTbwとの大小を比較する(ステップS3
05)。
発生前にレーザ共振器を往復する光が0.2pm以下に
狭帯域化されていると判断する。一方、TSL1 <Tbwで
あるとき、コントローラ22は電源3に指令を出力して
電極2への印加電圧を所定値だけ下げる(ステップS3
06)。
S301〜ステップS306を繰り返す。 (2)F2 濃度、全圧制御 上記(1)の電圧制御では、電極2への印加電圧を制御
して、レーザパルスが立ち上がる前にレーザ共振器を往
復する光が所定値(0.2pm以下)となるようにした
が、レーザガス中のF2 濃度やレーザガスの圧力を制御
してもよい。
と同様に、図22のステップS301〜S305(図2
1のステップS301〜S305と同じ)を行い、ステ
ップS305においてTSL1 <Tbwであるとき、コント
ローラ22は圧力計25からの圧力データを観測しなが
らバルブV3を開けてレーザチェンバ1内のレーザガス
を排気し、レーザガス圧力が所定圧力になったら、バル
ブV3を閉じる(ステップS307)。
らの圧力データを観測しながらバルブV1を開け(この
ときバルブV2は閉状態)、バッファーガスをレーザチ
ェンバ1内に充填し、レーザガス圧力が所定圧力になっ
たら、バルブV1を閉じる(ステップS308)。
量のバッファーガスを充填することにより、レーザガス
中のF2 濃度を減少させる。
S301〜ステップS308を繰り返す。
ザパルスが立ち上がる前にレーザ共振器を往復する光が
所定値(0.2pm以下)となるようにする場合は、ス
テップ308を省略すればよい。
器を往復する光が所定値(0.2pm以下)以下になっ
たかどうかの判定は、上記のようにサイドライトの第1
ピーク時間TSLと、予め求めておいたサイドライトの立
ち上がりの起点を原点とするスペクトル線幅の時間的推
移特性において、スペクトル線幅が0.2pmとなる時
点Tbwとの比較結果により可能であることが分ったが、
図23に示すように、レーザパルスの立ち上がりの起点
TLPS と時点Tbwとの比較結果により判定してもよい。
なる時点Tbwとレーザパルスの立ち上がりの起点TLPS
とを比較したとき、TLPS ≦Tbwならレーザパルス発生
前にレーザ共振器を往復する光が0.2pm以下に狭帯
域化されておらず、TLPS >Tbwのときはレーザパルス
発生前にレーザ共振器を往復する光が0.2pm以下に
狭帯域化されている。
ザパルス1のときは、レーザパルス発生前にレーザ共振
器を往復する光が0.2pm以下に狭帯域化されておら
ず、TLPS2>Tbwとなるレーザパルス2のときには、レ
ーザパルス発生前にレーザ共振器を往復する光が0.2
pm以下に狭帯域化されている。
LPS は、上記したように、レーザパルス波形の第1ピー
ク発生以前であって、かつ、第1ピークの強度の5%で
あるとなる時点としたが、レーザパルス波形の第1ピー
ク発生以前であって、かつ、第1ピークの強度の5%未
満である任意の時点をレーザパルス波形の起点TLPS と
してもよい。
m以下の狭帯域化を達成するように設計・設定した狭帯
域化モジュール、レーザ共振器長、レーザパルス幅を有
するレーザ装置によれば、サイドライトの起点から時点
Tbwまでの時間以降にレーザパルスが発生する場合、A
SEは発生しなかった。
レーザパルス発生前にレーザ共振器を往復する光が0.
2pm以下に狭帯域化し、その結果0.2pm以下のス
ペクトル線幅を持つレーザビームを得た。 (1)電圧制御 この場合の電圧制御によって0.2pm以下のスペクト
ル線幅に制御するフローチャートを図24に示す。
ライトの起点を原点とするスペクトル線幅の時間的推移
を求め、スペクトル線幅が所定値(例えば0.2pm)
となる時点Tbwを求める。コントローラ22は、上記時
点Tbwを予め記憶しておく。
出力してレーザ放電を発生させ、レーザ発振を開始する
(ステップS401)。
より、レーザパルスの時間的パルス波形を検出し(ステ
ップS402)、検出データをコントローラ22に送出
する(ステップS403)。
から、レーザパルスの起点を原点として、レーザパルス
の立ち上がりの起点TLPS を算出し(ステップS40
4)、TLPS とTbwとの大小を比較する(ステップS4
05)。
発生前にレーザ共振器を往復する光が0.2pm以下に
狭帯域化されていると判断する。一方、TLPS <Tbwで
あるとき、コントローラ22は電源3に指令を出力して
電極2への印加電圧を所定値だけ下げる(ステップS4
06)。
S401〜ステップS406を繰り返す。 (2)F2 濃度、全圧制御 上記(1)の電圧制御では、電極2への印加電圧を制御
して、レーザパルスが立ち上がる前にレーザ共振器を往
復する光が所定値(0.2pm以下)となるようにした
が、レーザガス中のF2 濃度やレーザガスの圧力を制御
してもよい。
と同様に、図25のステップS401〜S405(図2
4のステップS401〜S405と同じ)を行い、ステ
ップS405において、TLPS <Tbwであるとき、コン
トローラ22は圧力計25からの圧力データを観測しな
がらバルブV3を開けてレーザチェンバ1内のレーザガ
スを排気し、レーザガス圧力が所定圧力になったら、バ
ルブV3を閉じる(ステップS407)。
らの圧力データを観測しながらバルブV1を開け(この
ときバルブV2は閉状態)、バッファーガスをレーザチ
ェンバ1内に充填し、レーザガス圧力が所定圧力になっ
たら、バルブV1を閉じる(ステップS408)。
量のバッファーガスを充填することにより、レーザガス
中のF2 濃度を減少させる。
S401〜ステップS408を繰り返す。
ザパルスが立ち上がる前にレーザ共振器を往復する光が
所定値(0.2pm以下)となるようにする場合は、ス
テップ408を省略すればよい。
て、予め狭帯域化モジュール、レーザ共振器長等に依存
するサイドライトの起点を原点とするスペクトル線幅の
時間的推移を求め、レーザ共振器内を往復する光が所定
のスペクトル線幅となる時点Tbwを求め、検出したサイ
ドライト第1ピーク時間TSL若しくはレーザパルス立ち
上がり時間TLPS と比較較した結果に基づき、レーザパ
ルスが立ち上がる前にレーザ共振器内を往復する光が所
定のスペクトル線幅となるようにすることが可能とな
る。
極2への印加電圧、レーザチェンバ1内のレーザガス中
のF2 ガス濃度、レーザチェンバ1内のレーザガス圧力
の何れか1つを用いたが、これに限るものではなく、上
記パラメータを複数組み合わせて制御を行うことも可能
である。
の起点を原点とするスペクトル線幅の時間的推移を求め
て、それを用いてレーザパルスが立ち上がる前にレーザ
共振器内を往復する光が所定のスペクトル線幅となるよ
うに制御したが、予めサイドライトの起点を原点とする
スペクトル純度の時間的推移を求めて、それを用いて上
記と同様の手順でレーザパルスが立ち上がる前にレーザ
共振器内を往復する光が所定のスペクトル純度となるよ
うに制御することも可能である。
とするスペクトル線幅、スペクトル純度の時間的推移を
求めて、上記と同様の手順でレーザパルスが立ち上がる
前にレーザ共振器内を往復する光が所定のスペクトル線
幅、スペクトル純度となるように制御することも可能で
ある。
制御においては、本発明者等の設計したスペクトル線幅
0.2pm以下の超狭帯域化実現のための狭帯域化モジ
ュールや現状の狭帯域化モジュールを用いた場合、上記
時点以降にレーザパルスが発生する場合、ASEは発生
しなかった。
トル線幅、スペクトル純度の制御を行うのであれば、先
に示したASE制御(図14、図15、図17、図1
8)、スペクトル線幅、スペクトル純度制御(図21、
図22、図24、図25)を組み合わせるとよい。
て、サイドライト立ち上がりの最大勾配ΔTs を求めて
ASEを抑制し(図17)、レーザパルスの立ち上がり
の起点TLPS を求めてスペクトル線幅を制御する(図2
4)例を示す。図26はその制御を行うフローチャート
である。
の最大勾配ΔTs 所定値ΔT1 を超えると、ASEの発
生が起こることが判明した。上記所定値ΔT1 は、狭帯
域化モジュール6の性能(例えば、拡大プリズム7の拡
大率、回折格子8のブレーズ角)や、レーザ共振器長に
依存する。コントローラ22は、レーザ装置の上記依存
条件に基づいて得られた所定値ΔT1 を予め記憶してお
く。
ライトの起点を原点とするスペクトル線幅の時間的推移
を求め、スペクトル線幅が所定値(例えば0.2pm)
となる時点Tbwを求める。コントローラ22は、上記時
点Tbwを予め記憶しておく。
令を出力してレーザ放電を発生させ、レーザ発振を開始
する(ステップS501)。
より、サイドライトの時間的パルス波形を検出し(ステ
ップS502)、検出データをコントローラ22に送出
する(ステップS503)。
データから、サイドライトの起点から第1ピークまでの
範囲からサイドライト立ち上がりの最大勾配ΔTs を算
出し(ステップS504)、ΔTs とΔT1 との大小を
比較する(ステップS505)。
生していないと判断する。一方、ΔTs >ΔT1 である
とき、図8に示すようにASEは電極2への印加電圧が
所定値以下のとき発生しなくなるので、コントローラ2
2は電源3に指令を出力して電極2への印加電圧を所定
値だけ下げる(ステップS506)。
ップS501〜ステップS506を繰り返す。
次いで、レーザパルスディテクタ21により、レーザパ
ルスの時間的パルス波形を検出し(ステップS50
7)、検出データをコントローラ22に送出する(ステ
ップS508)。
から、レーザパルスの起点を原点として、レーザパルス
の立ち上がりの起点TLPS を算出し(ステップS50
9)、TLPS とTbwとの大小を比較する(ステップS5
10)。
発生前にレーザ共振器を往復する光が0.2pm以下に
狭帯域化されていると判断する。一方、TLPS <Tbwで
あるとき、コントローラ22は電源3に指令を出力して
電極2への印加電圧を所定値だけ下げる(ステップS5
11)。
S508〜ステップS511を繰り返す。
行った後に、スペクトル線幅の制御を行っているが、こ
れに限るものではなく、先にスペクトル線幅の制御を行
った後に、ASEの抑制制御を行うようにしてもよい。
判定をサイドライトの立上りの最大勾配を用いて行った
が、これに限るものではなく、上記したように、サイド
ライトの第1ピーク時間TSL1 とレーザパルスの第1ピ
ーク時間TLP1 (図14、図15)若しくはレーザパル
スの起点TLPS を用いてASEの判定を行ってもよい。
の制御をレーザパルスの立上り時間の起点TLPS を検出
して行ったが、上記したように、サイドライトの第1ピ
ーク時間TSL1 (図21、図22)を検出して行っても
よい。
ペクトル線幅の制御を行ったが、スペクトル線幅の制御
の代わりにスペクトル純度の制御を行ってもよく、スペ
クトル線幅とスペクトル純度の制御を両方を行うように
してもよい。
ザ装置を例にとって説明してきたが、本発明はKrFレ
ーザ装置、ArFレーザ装置にも適用可能である。例え
ば、スペクトル線幅の制御は、露光装置からKrFレー
ザ装置、ArFレーザ装置に要求されるスペクトル線幅
以下となるように行えばよい。
において、狭帯域化モジュール6はグレーテング(回折
格子)8及び拡大プリズム7で構成されてスペクトルの
狭帯域化が実現されている。狭帯域化モジュール6とし
て、このようなグレーテング−プリズム方式以外に、エ
タロンを使用した構成を用いることができる。エタロン
を用いた場合は、エタロンの回転又はエタロンギャップ
間のガス圧力変化(気体の屈折率変化)によって発振中
心波長を変化させることが可能となる。
レーザ装置に要求される平均出力は、例えば20Wであ
る。すなわち、F2 レーザ装置の繰返し周波数が2kH
zのとき、1パルス当たりのパルスエネルギーは10m
Jであり、繰り返し周波数が4kHzのとき1パルス当
たりのパルスエネルギーは5mJとなる。
するエネルギーを大きくすると、レーザパルスの立ち上
がりが速くなってしまい、また、ASEも出現してしま
うために、パルスエネルギー5〜10mJで狭帯域化を
行うことは困難である。
が0.2pm以下で、かつ、パルスエネルギーが5mJ
以上のレーザビームを得るには、例えば、発振段レーザ
と増幅段レーザとからなる2ステージレーザシステムの
採用すればよい。すなわち、発振段レーザで低出力では
あるがスペクトル線幅が0.2pm以下であるレーザビ
ームを発生させ、このレーザビームを増幅段レーザで増
幅して、スペクトル線幅が0.2pm以下で、かつ、パ
ルスエネルギーが5mJ以上のレーザビームを得ること
ができる。
インジェクション・ロッキング(Injection Locking )
及びMOPA(Master Oscillator Power Amplifie
r )がある。前者は、増幅段レーザにレーザ共振器を備
える構成であり、後者は増幅段レーザにレーザ共振器を
持たない構成である。
て、図27を用いて、インジェクション・ロッキングを
説明する。先に述べたように、インジェクション・ロッ
キングシステムでは、発振段レーザ30と増幅段レーザ
40を使用する。発振段(オシレ−タ)レーザ30は、
レーザシステムのシードレーザ(種レーザ光)としての
機能を有する。増幅段(アンプ)レーザ40は、そのシ
ードレーザを増幅する機能を有する。
特性によりレーザシステムの全体のスペクトル特性が決
定される。そして、増幅段レーザ40によってレーザシ
ステムからのレーザ出力(エネルギー又はパワー)が決
定される。
ば図27に示すように、グレーテング(回折格子)8及
び拡大プリズム7で構成された狭帯域化モジュール6が
搭載されており、スペクトルが狭帯域化レーザが発振段
レーザ30より出力される。なお、図27の場合、発振
段レーザ30のレーザチェンバ1の両側の共振器内に
は、発振段レーザ30のレーザビームを制限するアパー
チャ31が設けられている。
ードレーザビーム)は、反射ミラー32等を含むビーム
伝播系により増幅段レーザ40へ導かれ、注入される。
インジェクション・ロック方式では、小入力でも増幅で
きるように、増幅段レーザ40には、凹面ミラー42と
凸面ミラー43からなり、例えば倍率が3倍以上の不安
定型共振器が採用される。
ラー42には穴が開いており、この穴を通して導入され
たシードレーザビームは凸面ミラー43で矢印のように
反射して拡大され、レーザチェンバ41の放電部を有効
に通過しレーザビームのパワーが増大する。そして、凸
面ミラー43からレーザが出射される。凹面ミラー42
の中心部には空間的穴が施してあり、周囲には高反射率
ミラーコートが施されている。凸面ミラー43の中心部
には高反射率ミラーコートが施され、周囲のレーザ出射
部には反射防止コートが施されている。凹面ミラー42
の穴は空間的に開いているのではなく、穴部のみ反射防
止コートが施されたミラー基板を用いてもよい。また、
ミラーに透過部を持たせない不安定共振器を用いてもよ
い。
ラー42、凸面ミラー43を用いない場合、本システム
はMOPAとなる。すなわち、増幅段レーザ40には共
振用ミラー(凹面ミラー42、凸面ミラー43)がない
ため、増幅段レーザ40は発振段レーザ30の一パス増
幅器として機能する。
MOPA等の2ステージレーザシステムにおいて、増幅
段レーザから放出されるレーザビームの特性は、増幅段
レーザ光の立ち上がり時に注入された発振段レーザ光の
影響を受ける。すなわち、増幅段レーザのレーザガス中
に注入される発振段レーザからのレーザパルスにおい
て、増幅段レーザ光の立ち上がり時点での発振段レーザ
パルス瞬時のスペクトルが2ステージレーザのスペクト
ル線幅特性に直接影響を及ぼす。
2 レーザ装置は、例えば、以下のようにしてこの図27
の2ステージレーザ装置に適用される。すなわち、図2
7の発振段レーザ30を本発明のレーザ装置とし、発振
段レーザ30のレーザパルスの立ち上がりの起点TLPS
を検出する。この立ち上がりの起点以降に増幅段レーザ
40のサイドライトが立ち上がるように(すなわち、放
電が開始するように)する。このようにすることによ
り、増幅段レーザ光立ち上がり時点での発振段レーザパ
ルス瞬時のスペクトルが0.2pm以下となるので、2
ステージレーザのスペクトル線幅特性もそれに影響を及
ぼされ、結果的に高出力、超狭帯域化レーザ装置が実現
される。
ジレーザシステムは、KrFレーザ装置、ArFレーザ
装置にも適用可能であり、スペクトル線幅が露光装置か
らの要求線幅以下で、かつ、パルスエネルギーが5mJ
以上のレーザビームを得ることができるようになる。
その原理と実施例の説明に基づいて説明してきたが、本
発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能であ
る。
等の狭帯域化ガスレーザ装置において、サイドライトの
立ち上がりを緩やかにして、サイドライトの第1ピーク
の時点以降にレーザパルスの起点が存在するようにする
ことにより、ASEの放出が抑制可能となり、スペクト
ル線幅0.2pm以下、スペクトル純度0.5pm以下
の超狭帯域化ガスレーザ装置を実現することが可能とな
った。また、KrFレーザ装置、ArFレーザ装置にお
いても狭帯域化性能が向上した狭帯域化ガスレーザ装置
を実現することが可能となった。さらに、高出力・超狭
帯域化フッ素レーザ装置を提供するのに、インジェクシ
ョン・ロック方式やMOPA方式を採用し、狭帯域化手
段を有する発振段レーザにおいて、このようにサイドラ
イトの立ち上がりを緩やかにして、サイドライトの第1
ピークの時点以降にレーザパルスの起点が存在するよう
にすることにより、スペクトル線幅が0.2pm以下
で、かつ、パルスエネルギーが5mJ以上のレーザビー
ムを得ることができるようになった。
装置、ArFレーザ装置を提供するのに、インジェクシ
ョン・ロック方式やMOPA方式を採用し、狭帯域化手
段を有する発振段レーザにおいて、このようにサイドラ
イトの立ち上がりを緩やかにして、サイドライトの第1
ピークの時点以降にレーザパルスの起点が存在するよう
にすることにより、スペクトル線幅が露光装置からの要
求線幅以下で、かつ、パルスエネルギーが5mJ以上の
レーザビームを得ることができるようになった。
ある。
トとレーザパルスの波形とスペクトル線幅の時間的推移
を示す図である。
間的変化と成分を示す図である。
ト波形、スペクトル線幅の時間的推移(a)と従来の同
様の時間的推移(b)を比較して示す図である。
推移とレーザパルス波形をまとめた図である。
ークが発生するまでの時間及びASEを含むレーザパル
ス波形の起点とレーザパルスのスペクトル線幅との関係
を示す図である。
びサイドライトの立ち上がりの起点からレーザパルスの
立ち上がりの起点までの遅延時間を示す図である。
びサイドライトの立ち上がりの起点からレーザパルスの
立ち上がりの起点までの遅延時間を示す図である。
ル線幅及びサイドライトの立ち上がりの起点からレーザ
パルスの立ち上がりの起点までの遅延時間を示す図であ
る。
示す図である。
ザパルスの第1ピーク時間TLP1がTSL1 >TLP1 でA
SEが発生する場合のレーザパルス波形、サイドライト
波形を示す図である。
ザパルスの第1ピーク時間TLP1がTSL1 ≦TLP1 でA
SEが発生しない場合のレーザパルス波形、サイドライ
ト波形を示す図である。
実施例のフローチャートである。
抑制する1実施例のフローチャートである。
レーザパルス波形を示す図である。
の実施例のフローチャートである。
抑制する別の実施例のフローチャートである。
るスペクトル線幅の時間的推移特性を示す図である。
るスペクトル線幅の時間的推移特性においてスペクトル
線幅が0.2pmとなる時点を示す図である。
ル線幅に制御する1実施例のフローチャートを示す図で
ある。
のスペクトル線幅に制御する1実施例のフローチャート
を示す図である。
ペクトル線幅が0.2pmとなる時点Tbwとレーザパル
ス波形の関連を示す図である。
ル線幅に制御する別の実施例のフローチャートを示す図
である。
のスペクトル線幅に制御する別の実施例のフローチャー
トを示す図である。
求めてASEを抑制し、レーザパルスの立ち上がりの起
点TLPS を求めてスペクトル線幅を制御する実施例のフ
ローチャートを示す図である。
クション・ロック方式の狭帯域化F2 レーザ装置の構成
例を示す図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 F2 を含むレーザガスが封入されたレー
ザチェンバ内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置
した波長選択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯
域化されたレーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ
装置において、 レーザ共振器から放出されるレーザビームに実質的にA
SEが含まれないように、放電により発光する時点から
レーザビームが発生するまでの時間が設定されているこ
とを特徴とする狭帯域化ガスレーザ装置。 - 【請求項2】 F2 を含むレーザガスが封入されたレー
ザチェンバ内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置
した波長選択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯
域化されたレーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ
装置において、 レーザ共振器から放出されるレーザビームの発生時点に
おいてレーザビームが所定のスペクトル線幅(FWH
M)及び/又はスペクトル純度を有するように、放電に
より発光する時点からレーザビームが発生するまでの時
間が設定されていることを特徴とする狭帯域化ガスレー
ザ装置。 - 【請求項3】 F2 を含むレーザガスが封入されたレー
ザチェンバ内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置
した波長選択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯
域化されたレーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ
装置において、 レーザ共振器から放出されるレーザビームに実質的にA
SEが含まれず、かつ、レーザ共振器から放出されるレ
ーザビームの発生時点においてレーザビームが所定のス
ペクトル線幅(FWHM)及び/又はスペクトル純度を
有するように、放電により発光する時点からレーザビー
ムが発生するまでの時間が設定されていることを特徴と
する狭帯域化ガスレーザ装置。 - 【請求項4】 F2 を含むレーザガスが封入されたレー
ザチェンバ内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置
した波長選択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯
域化されたレーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ
装置において、 放電による発光の時間的パルス波形を計測する放電発光
計測器(サイドライトディテクター)と、レーザビーム
の時間的パルス波形を計測するレーザパルス計測器(レ
ーザパルスディテクター)と、放電電極への印加電圧、
レーザガスのF 2 濃度、レーザチェンバ内のレーザガス
圧力の少なくとも1つを制御可能なコントローラとを有
し、 前記コントローラは、前記放電発光計測器からのデータ
より、放電発光波形の起点を原点としたときの放電発光
波形の第1ピークが発生する時刻TSL1 を求め、前記レ
ーザパルス計測器からのデータより、放電発光波形の起
点を原点としたときのレーザパルス波形の第1ピークが
発生する時刻TLP1 を求め、TSL1 >T LP1 とならない
ように放電電極への印加電圧、レーザガスのF2 濃度、
レーザチェンバ内のレーザガス圧力の少なくとも1つを
制御して、レーザ共振器から放出されるレーザビームに
実質的にASEが含まれないようにすることを特徴とす
る狭帯域化ガスレーザ装置。 - 【請求項5】 F2 を含むレーザガスが封入されたレー
ザチェンバ内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置
した波長選択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯
域化されたレーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ
装置において、 放電による発光の時間的パルス波形を計測する放電発光
計測器(サイドライトディテクター)と、レーザビーム
の時間的パルス波形を計測するレーザパルス計測器(レ
ーザパルスディテクター)と、放電電極への印加電圧、
レーザガスのF 2 濃度、レーザチェンバ内のレーザガス
圧力の少なくとも1つを制御可能なコントローラとを有
し、 前記コントローラは、前記放電発光計測器からのデータ
より、放電発光波形の起点を原点としたときの放電発光
波形の第1ピークが発生する時刻TSL1 を求め、前記レ
ーザパルス計測器からのデータより、放電発光波形の起
点を原点としたときのレーザパルス波形が発生する時刻
TLPS を求め、TSL1 >TLPS とならないように放電電
極への印加電圧、レーザガスのF2 濃度、レーザチェン
バ内のレーザガス圧力の少なくとも1つを制御して、レ
ーザ共振器から放出されるレーザビームに実質的にAS
Eが含まれないようにすることを特徴とする狭帯域化ガ
スレーザ装置。 - 【請求項6】 F2 を含むレーザガスが封入されたレー
ザチェンバ内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置
した波長選択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯
域化されたレーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ
装置において、 放電による発光の時間的パルス波形を計測する放電発光
計測器(サイドライトディテクター)と、放電電極への
印加電圧、レーザガスのF2 濃度、レーザチェンバ内の
レーザガス圧力の少なくとも1つを制御可能なコントロ
ーラとを有し、 前記コントローラは、ASEが発生しないときの放電発
光波形の第1ピークの立上りの最大勾配の最大値ΔT1
を予め記憶しておき、前記放電発光計測器からのデータ
より、放電発光波形の第1ピークの立上りの最大勾配Δ
TS を求め、ΔTS >ΔT1 とならないように放電電極
への印加電圧、レーザガスのF2 濃度、レーザチェンバ
内のレーザガス圧力の少なくとも1つを制御して、レー
ザ共振器から放出されるレーザビームに実質的にASE
が含まれないようにすることを特徴とする狭帯域化ガス
レーザ装置。 - 【請求項7】 F2 を含むレーザガスが封入されたレー
ザチェンバ内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置
した波長選択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯
域化されたレーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ
装置において、 放電による発光の時間的パルス波形を計測する放電発光
計測器(サイドライトディテクター)と、放電電極への
印加電圧、レーザガスのF2 濃度、レーザチェンバ内の
レーザガス圧力の少なくとも1つを制御可能なコントロ
ーラとを有し、 前記コントローラは、レーザ共振器内を往復する光のス
ペクトル線幅及び/又はスペクトル純度の時間的推移デ
ータと、このデータから求められる放電発光波形の起点
を原点としたときの所定のスペクトル線幅及び/又はス
ペクトル純度の値が得られる時刻Tbwを記憶しておき、
前記放電発光計測器からのデータより、放電発光波形の
起点を原点としたときの放電発光波形の第1ピークが発
生する時刻TSL1 を求め、TSL1 <Tbwとならないよう
に放電電極への印加電圧、レーザガスのF2 濃度、レー
ザチェンバ内のレーザガス圧力の少なくとも1つを制御
して、 レーザ共振器から放出されるレーザビームの発
生時点においてレーザビームが所定のスペクトル線幅
(FWHM)及び/又はスペクトル純度を有するように
することを特徴とする狭帯域化ガスレーザ装置。 - 【請求項8】 F2 を含むレーザガスが封入されたレー
ザチェンバ内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置
した波長選択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯
域化されたレーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ
装置において、 放電による発光の時間的パルス波形を計測する放電発光
計測器(サイドライトディテクター)と、レーザビーム
の時間的パルス波形を計測するレーザパルス計測器(レ
ーザパルスディテクター)と、放電電極への印加電圧、
レーザガスのF 2 濃度、レーザチェンバ内のレーザガス
圧力の少なくとも1つを制御可能なコントローラとを有
し、 前記コントローラは、レーザ共振器内を往復する光のス
ペクトル線幅及び/又はスペクトル純度の時間的推移デ
ータと、このデータから求められる放電発光波形の起点
を原点としたときの所定のスペクトル線幅及び/又はス
ペクトル純度の値が得られる時刻Tbwを記憶しておき、
前記レーザパルス計測器からのデータより、放電発光波
形の起点を原点としたときのレーザパルス波形が発生す
る時刻T LPS を求め、TLPS <Tbwとならないように放
電電極への印加電圧、レーザガスのF2 濃度、レーザチ
ェンバ内のレーザガス圧力の少なくとも1つを制御し
て、レーザ共振器から放出されるレーザビームの発生時
点においてレーザビームが所定のスペクトル線幅(FW
HM)及び/又はスペクトル純度を有するようにするこ
とを特徴とする狭帯域化ガスレーザ装置。 - 【請求項9】 F2 を含むレーザガスが封入されたレー
ザチェンバ内に放電電極を有し、レーザ共振器内に設置
した波長選択素子を含む狭帯域化モジュールにより狭帯
域化されたレーザビームを放出する狭帯域化ガスレーザ
装置において、 放電による発光の時間的パルス波形を計測する放電発光
計測器(サイドライトディテクター)と、レーザビーム
の時間的パルス波形を計測するレーザパルス計測器(レ
ーザパルスディテクター)と、放電電極への印加電圧、
レーザガスのF 2 濃度、レーザチェンバ内のレーザガス
圧力の少なくとも1つを制御可能なコントローラとを有
し、 前記コントローラは、請求項4、5、6の何れか1項記
載の狭帯域化レーザ装置のコントローラのASE制御機
能と、請求項7又は8記載の狭帯域化レーザ装置のコン
トローラのスペクトル線幅(FWHM)及び/又はスペ
クトル純度機能とを併せ持ち、レーザ共振器から放出さ
れるレーザビームに実質的にASEが含まれず、かつ、
レーザ共振器から放出されるレーザビームの発生時点に
おいてレーザビームが所定のスペクトル線幅(FWH
M)及び/又はスペクトル純度を有するようにすること
を特徴とする狭帯域化ガスレーザ装置。 - 【請求項10】 発振段レーザと増幅段レーザとからな
る2ステージ方式の狭帯域化ガスレーザ装置であって、
発振段レーザが請求項1から9の何れか1項記載の狭帯
域化ガスレーザ装置であることを特徴とする狭帯域化ガ
スレーザ装置。 - 【請求項11】 前記増幅段レーザが、放電による発光
の時間的パルス波形を計測する放電発光計測器(サイド
ライトディデクター)と、前記増幅段レーザの放電電極
への印加電圧、レーザガスのF2 濃度、レーザチェンバ
内のレーザガス圧力の少なくとも1つを制御可能なコン
トローラとを有し、前記コントローラは、前記発振段レ
ーザのコントローラから発振段レーザのレーザパルスが
立ち上がるタイミングデータTLPS を受信し、このデー
タを基に前記発振段レーザのレーザパルスが立ち上がっ
た後に増幅段レーザの放電を開始することを特徴とする
請求項10に記載の狭帯域化ガスレーザ装置。
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