JP2003247679A - 管継手のシール構造 - Google Patents

管継手のシール構造

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JP2003247679A JP2002050779A JP2002050779A JP2003247679A JP 2003247679 A JP2003247679 A JP 2003247679A JP 2002050779 A JP2002050779 A JP 2002050779A JP 2002050779 A JP2002050779 A JP 2002050779A JP 2003247679 A JP2003247679 A JP 2003247679A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】管継手が仮組立状態であっても管継手を分解せ
ずに、接続管を挿入できるようにし、管挿入時にゴムパ
ッキンが心ズレを起こすことないようにし、管挿入後に
軽く締め付けただけでも水漏れが発生しないようにす
る。 【解決手段】テーパー状の受口部3を有する管又は継手
本体2に、無ねじの接合管1を挿入し、押輪7等の緊締
手段によって管又は継手本体に環状のゴムパッキン20
を挿嵌介在せしめてシールする管継手のシール構造にお
いて、押輪7は継手本体2の受口部3の外周面に外嵌装
着されると共に、ゴムパッキン20の後端面側に外嵌装
着される段部21を有しており、ゴムパッキン20の管
1又は継手本体2のテーパー状の受口部3と接触する部
位及び押輪7等の緊締手段と接触するテーパ状の部位の
双方に、環状の凹凸条14,15を管1の軸心線と同じ
方向に設けるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テーパー状の受口
部を有する管又は継手本体に、無ねじの接合管を挿入
し、押輪等の緊締手段によって管又は継手本体に環状の
ゴムパッキンを挿嵌介在せしめてシールする管継手のシ
ール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の管継手として図4の部分縦断面
図に示すようなものがある。この管継手は、接合管1,
1どうしを継手本体2で接続するようにしたものであ
る。すなわち、テーパー状受口部3の内径が接合管1の
外径よりも大きく設定され、軸線方向の中央部が太鼓状
に膨れて内部に広い空腔4の形成された継手本体2を準
備し、前記受口部3に、接合管1の挿口部5を挿入して
いる。そして、継手本体2の挿口部外周面と、継手本体
2の受口部3との間にシール用の環状のゴムパッキン6
を嵌挿し、背後から押輪7で継手本体2に対して押し込
むようにしている。この押し込みは、継手本体2の端面
外周に形成された突出部8のボルト孔10と、該ボルト孔
10に対応する押輪7のボルト孔9とに、緊締ボルト11を
挿通してナット12で緊締することにより行っている。
【0003】これにより、環状ゴムパッキン6の外周く
さび面と内周くさび面とが継手本体2のテーパー状受口
部3と接合管1の外周面との間に押圧され、接合管1と
継手本体2とが同心的に保持されると共に、接続部位か
らの流体の漏洩をシールしている。この状態にあって
は、接合管1の管端は、継手本体2の空腔4で継手本体
2の内壁と干渉することなく、自由に動き得ることが可
能であり、継手本体2の軸線に対して屈折することがで
き、可撓性を有している。また接合管1の軸線方向に作
用する引張力に対してもある程度の伸縮を行うことが可
能である。つまり、この管継手は、可撓伸縮性を保持す
るものである。
【0004】ところで、前記管継手のゴムパッキン6
は、前述した通り、その外周くさび面が継手本体2のテ
ーパー状受口部3に押圧付勢されて密着し、内周くさび
面が接合管1の外周面に押圧付勢されて密着すること
で、テーパー状受口部3と接合管1の外周面との間のシ
ール性を確保している。このシール性を更に確実にする
ためには、ゴムパッキン6がテーパー状受口部3と接合
管1の外周面とに強く密着する必要がある。そのために
は、ゴムパッキン6の内径を接合管1の外径寸法よりも
1〜3%小さくしておく必要がある。このような管継手
の装着要領は、先ず押輪7を接合管の外周面に装着し、
次に管外径よりも1〜3%だけ小さい内径を有するゴム
パッキン6を装着し、最後に押輪7をボルト11及びナッ
ト12で締結している。
【0005】ところが、ゴムパッキン6の内径が小さい
と、このゴムパッキン6の中央の貫通孔への接合管1の
挿入が難しく、継手本体2に仮締め状態で搬送されるゴ
ムパッキン6及び押輪7へ、その仮締めのままの状態で
外部から接合管1を挿入することは不可能であった。そ
のため、継手本体2から押輪7及びゴムパッキン6を分
解して取り外し、これを接合管1の外周面上へ外嵌装着
した後、接合管1の挿口部5を継手本体2の受口部3へ
挿嵌して押輪7のボルト11及びナット12を締結しな
ければならず、分解及び再組立を必要とするため管継手
の接続作業が極めて煩雑になるという欠点があった。
【0006】このような煩雑さを解決する手段として本
出願人は、特開平07−113487号公報で開示され
た図5に示す技術を既に出願済みである。この先願技術
は、緊締したときに縮径する寸法が大きいゴムパッキン
13を用いることにより、予めゴムパッキン13の内径
寸法を接合管1の外径寸法よりも大きくしておき、仮組
立したままの状態で接合管1をゴムパッキン13及び継
手本体2の空腔4内へ挿通することのできるようにした
ものである。ゴムパッキン13は、継手本体2の受口部
3のテーパー面と接触する部位に、複数の環状の凸条1
4と、凸条14どうしの間に形成される環状の凹部15
とが一体成形されている。凸条14は、一定間隔で且つ
接合管1の軸線と同じ方向(水平方向)に設けられてい
る。尚、図5において、符号16は、間隔保持用のプラ
スック製のスペーサである。このスペーサ16は、仮組
立の状態において、押輪7がゴムパッキン13を押し込
まないようにするためのものであり、組立時はスペーサ
16を装着したまま押輪7による緊締作業を行うことが
可能である。スペーサ16は、脆性破壊され、緊締作業
に支障をきたすことはない。
【0007】締結時にあって、ゴムパッキン13は、押
輪7の先端面に押圧付勢されて前進し、やがてテーパー
面の凸条14が先ず継手本体2の受口部内周面へ当接す
るようになる。そして、更に押輪7を緊締すると、凸条
14は圧縮されて図6の実線で示すように圧縮変形す
る。これによって、ゴムパッキン13の本体は、前記凸
条14を支点としてテーパー状受口部3のテーパー面に
沿って斜め下方へ移動し、縮径するようになる。次に、
前記凸条14は次第にその位置で圧縮による変形を起こ
し、テーパー状受口部3とゴムパッキン凹部15との間の
空間で広がるようになる。そして、凸条14のこの変形
により、ゴムパッキン13はテーパー面と接触している部
分を支点として、図7の矢符で示すように、摩擦抵抗と
は無関係にテーパー面に沿ったころがりを行うようにな
る。ゴムパッキン13は斜め下方へ抵抗無く移動して更
に縮径し、接合管1との大きな密着力が得られる。
【0008】このように、本出願人の先願技術では、ゴ
ムパッキン13の内径を接合管1の外径よりも大きく
し、継手部分の各部材を分解せずとも仮組立の状態のま
まで接合管1を差し込んで押輪7のボルト11及びナッ
ト12を締結することで組立を完了することができるよ
うにし、管継手全体の接続作業を著しく簡略化するよう
にしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図5のよう
に、継手本体2の受口部3がテーパー面と管軸線に平行
な内周面(円筒状内周面)とで構成される継手にあって
は、ゴムパッキン13の中心軸線と継手本体2の円筒状
内周面の中心軸線とは同心状にあり、また押輪7もスペ
ーサ16の働きによって同心状に保持されている。その
ため、管5の差込は容易である。ところが、図4に示す
管継手の場合は、管外径よりも大きい内径のゴムパッキ
ン6を用いると、ゴムパッキン6の保持される部分が受
口部3にないため、押輪7と受口部3内の空間でゴムパ
ッキン6が下方に垂れ下がり、心ズレを起こし、管5の
差込作業が難しくなるという欠点があった。そのため、
図4に示す場合は、ゴムパッキン6の内径を管外径より
も小さくし、ボルト11及びナット12を外して全ての
部材を分解して組立を行わなければならなかった。
【0010】また図4に示す管継手に、図5に示すよう
な管外径よりも大きな内径を有するゴムパッキンを用い
た場合は、管5を差し込んだ状態において、ゴムパッキ
ンの先端側下方が受口部3のテーパー面下方より食み出
し、上方部はゴムパッキンテーパー面が受口部3のテー
パー面へ深く入り込むようになる。そのため、締結を行
うと、ゴムパッキンの先端側下方が管外周面と受口部内
周面との間に挟まれ、ゴムパッキンの凹凸条がテーパー
面に沿って転がることができず、十分な縮径動作が得ら
れなくなる。このような管継手において、各ボルト11
及びナット12を均等に締め付けても押輪7と受口部3
とが傾いたり、押輪7と受口部3との隙間が周方向に均
一になるように締め付けると、締め付け不足のところが
出来たりして軽い締め付けトルクでは漏水することがあ
った。従って、図4に示す管継手に、図5に示すような
ゴムパッキンは採用することができないでいた。
【0011】なお、図4に示す受口部3がテーパー面で
のみ構成される継手本体に、呼び径75mmの接続管を
接続する管継手において、図5に示す構造のゴムパッキ
ンを採用し、ゴムパッキン内径を管外径よりも大きくし
てゴムパッキンのテーパー面に管軸線方向と同じ方向の
凹凸条を設けた実験結果では、締付トルクが10N・m
のときは水圧1.3Mpaで漏水し、締付トルクが15
N・mのときは水圧3.3Mpaで漏水した。一方、図
4に示す構造の管継手及びゴムパッキンを用い、ゴムパ
ッキン内径を管外径よりも3%小さく設定した呼び径7
5mmの接続管の実験結果では、10N・mのとき水圧
3.3Mpaで漏水した。この実験結果から明らかなこ
とは、図5に示すゴムパッキンを用いる場合は、図4に
示すゴムパッキンの場合に比較して締付トルクを5N・
m増し締めしないと同じ水密性が得られないということ
であり、水密性の点で劣っていた。しかも、締め付け
後、数日経過した状態では更に低い水圧で漏水した。
【0012】一方、図5に示す管継手構造にあっては、
押輪7と継手本体2とがプラスチックスペーサ16でリ
ジットに保持されている場合は、押輪7と継手本体2と
が同心状であるが、プラスチックスペーサ16がない場
合は、両者の同心が得られず、心ズレを発生させてい
た。そのため、接続管5の差込時に接続管5とゴムパッ
キン13と受口部3とが干渉し、円滑な挿通作業ができ
ないという欠点があった。従って、この場合も複数のボ
ルト11及びナット12を外して分解し、組立を行うと
いう方法に頼っていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の前記課題
に鑑みてこれを改良除去したものであって、受口部がテ
ーパー構造の管継手において、リジット又はリジットで
ない仮組立状態で継手本体受口部外周面に外嵌する構造
の押輪と、ゴムパッキンと、受口部とが心ズレを起こす
ことのないようにし、円滑な接続管の挿通ができること
と、軽く締め付けるだけの軽い作業で水漏れの発生しな
い優れた水密性を得ることのできる管継手用のシール構
造を提供せんとするものである。
【0014】而して、前記課題を解決するために本発明
が採用した請求項1の手段は、テーパー状の受口部を有
する管又は継手本体に、無ねじの接合管を挿入し、押輪
等の緊締手段によって管又は継手本体に環状のゴムパッ
キンを挿嵌介在せしめてシールする管継手のシール構造
において、押輪は継手本体の受口部分の外周面側に外嵌
装着される部分を有すると共に、ゴムパッキンの後端面
側及び外周面側と接触する部位に段部が形成されてお
り、ゴムパッキンの管又は継手本体のテーパー状の受口
面と接触する部位及び押輪等の緊締手段と接触するテー
パ状の部位に、環状の凹凸条を管の軸線と同じ方向に複
数個設け、ゴムパッキン内径を管外径よりも大きくした
ことを特徴とする管継手のシール構造である。この発明
では、ゴムパッキンが押輪の中で一定の位置で収まり、
管挿通に際し、ゴムパッキンと干渉しないため、円滑な
挿通作業ができる。また緊締に際し、ゴムパッキンの前
後面の凸条部が圧縮変形し、受口部のテーパー面と押輪
側テーパー面とにおいて中心方向へ転がり、ゴムパッキ
ンの縮径動作が前後面で得られるので二重のシール効果
と管保持力が発揮される。
【0015】また本発明が採用した請求項2の手段は、
前記請求項1の構成に加えて、ゴムパッキンの内周面全
面に環状の凹凸条を複数個設け、凸条の内径を管の外径
よりも大きくしている。従って、この発明では、前記請
求項1の発明の作用効果に加えて、緊締するとゴムパッ
キンの内周面に設けた環状の凸条先端が管外周面とゴム
パッキン本体内周面との間で環状に圧縮変形し、転がる
ことにより押輪の移動にしたがって摩擦抵抗なくゴムパ
ッキン全体が管軸方向に圧縮され、ボルト・ナットの締
付力は効率的に管中心方向に縮径する。従って、軽い締
付力で強大な水密性を発揮することができる。なお、ゴ
ムパッキンの内周面の全面を管外周面へ圧接する従来技
術では、押輪の移動に伴い、摩擦抵抗が急に高まり、ゴ
ムパッキンへの縮径力が分散されてしまい、ボルト・ナ
ットを軽く締め付けただけでは水漏れの問題があった。
【0016】更に本発明が採用した請求項3の手段は、
ゴムパッキン外周面から位置決め用リブを外径方向へ突
設し、該位置決め用リブを押輪と継手本体との嵌め合い
隙間に介在させた前記請求項1又は2に記載の管継手の
シール構造である。ゴムパッキンの位置決め用リブによ
り、継手本体テーパー部と、ゴムパッキンと、押輪とを
同心状に保持することができ、接続管の挿通作業が容易
である。しかも、位置決め用のリブはゴム材料であり、
押輪と継手本体の寸法誤差を吸収することができ、精度
を要しないことから製作が容易である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の構成を図面に示
す実施例に基づいて説明すると次の通りである。なお、
従来と同一符号は同一部材である。図1は本発明の第1
の実施の形態に係る管継手の縦断面図である。同図に示
す如く、この実施の形態にあっては、押輪7のゴムパッ
キン20と接触部位にこれを保持するための段部21を
形成し、段部21にテーパ面を設けている。またゴムパ
ッキン20の継手本体2の受口部3のテーパー面と接触
する部位と、押輪7の前記段部21のテーパ面と接触す
る部位とに、複数の環状の凸条14と、凸条14どうし
の間に形成される環状の凹部15とを一体成形により設
けている。凸条14は、一定間隔で且つ接合管1の軸線
と同じ方向(水平方向)に設けられている。またゴムパ
ッキン20の内径寸法は、接合管1の外径寸法よりも若
干大きくなるように設定されている。
【0018】このように構成された管継手にあっては、
継手本体2のテーパー状受口部3にゴムパッキン20の
先端側を内嵌装着すると共に、押輪7の段部21にゴム
パッキン20の後端側を内嵌装着してこれに保持させて
いる。また押輪7と継手本体2とは、プラスチック製の
スペーサ16又は仮止め部材を押輪7とボルト保持部8
との間に設置し、リジッドに連結保持させている。そし
て、ボルト11及びナット12を仮締めの状態にした1
セットの管継手として工場から出荷している。すなわ
ち、管継手の全体を仮組立てた状態で工場から出荷する
ようにしている。この仮組立の状態にあって、ゴムパッ
キン20は押輪7の段部21に内嵌装着されており、そ
の中心位置は継手本体2の軸心線と一致し、心ズレを起
こすことはない。
【0019】次に、このような状態から図1に示すよう
に、接合管1の挿口部5を押輪7へ挿通し、更に継手本
体2の受口部3へ内嵌保持されたゴムパッキン20を貫
通して受口部3の空腔4へ介在させるようにしている。
この場合に、ゴムパッキン20の内径は接合管1の外径
よりも大きく設定されており、またゴムパッキン20
は、押輪7の段部21によって心ズレが発生しないよう
に保持されているので、接合管1の挿通作業はゴムパッ
キン20の状態が外部から目視できなくても容易に行う
ことが可能である。最後に、押輪7をボルト11及びナ
ット12で締結するようにしている。
【0020】而して、この締結時にあって、押輪7に押
圧付勢されたゴムパッキン20は、押輪7の段部21の
テーパ面と接触する凸条14と、継手本体2の受口部3
のテーパ面と接触する凸条14とが、圧縮されて図6に
示すように変形し、ゴムパッキン20の本体は、前記凸
条14を支点として段部21及び受口部3のテーパー面
に沿って、ゴムパッキン20の全体が均一に斜め下方へ
移動し、縮径するようになる。なお、図6は、ゴムパッ
キン20の先端側に相当する部分の縮径動作のみを示し
ているが、図1の管継手構造では、ゴムパッキン20の
後端側においても同様の縮径動作が得られるものであ
る。
【0021】そして、更に、押輪7の緊締が進むと、ゴ
ムパッキン20は、段部21及び受口部3のテーパー面
と接触している部分を支点として、図7の矢符で示すよ
うに、摩擦抵抗とは無関係にテーパー面に沿ったころが
りを行うようになる。これにより、ゴムパッキン20は
その全体が斜め下方へ抵抗無く均一に移動し、更に縮径
をする。このゴムパッキン20の全体にわたる均一な縮
径動作により、ゴムパッキン20と接合管1との密着力
は著しく増大し、優れた水密性及び管の保持力を発揮す
る。なお、この状態から更に押輪7を緊締すると、図7
に示すように、ゴムパッキン20の凹部15の底面はテ
ーパー状受口部3と接合するようになる。そして後は、
ゴムパッキン20の全体が圧縮による変形をし、更に接
合管1との密着力を増大させる。
【0022】このように、ゴムパッキン20の内径を接
合管1の外径よりも若干大きめにしても管の十分な緊締
保持力を得ることができる結果、管継手の接続作業に際
し、継手部分の各部材を分解せずとも接合管1を差し込
んで押輪7のボルト11及びナット12を締結すること
で組立を完了することができる。そのため、管継手全体
の接続作業を著しく簡略化することが可能である。しか
も、増し締めしたものは、ゴムパッキン20が管1の中
心方向に両面(前後面)で縮径するので、管外周面との
摩擦抵抗が大きくなり、管保持力及び水密性が共に優れ
たものとなる。これにより、図5に示す、先願技術の受
口部3の形状と押輪7の形状にしなくても、同等以上の
効果を奏することが可能である。
【0023】図2は本発明の第2の実施の形態に係る継
手部の縦断面図である。この実施の形態では、前記第1
の実施の形態の構成に加えて、ゴムパッキン20の内周
面側の全面に、環状の凸条22及び凹条23を交互に複
数個設けている。凹条23は、凸条22の圧縮変形空間
領域である。凸条22の内径は接合管1の外径よりも大
きく設定されている。従って、この発明では、前記請求
項1の発明の縮径作用に加えて、ゴムパッキン20の内
周面側に設けた環状の凸条22の先端が接合管1の外周
面へ圧接されるようになり、凹条23の空間領域内で圧
縮変形する。そして、締結する過程で管受口部3と押輪
7との間隔が狭まることにより、ゴムパッキン20は、
凸条22の圧縮変形している部分のうち、接続管1と接
する部分が管外周面上を転がり、抵抗なくゴムパッキン
20の全体が均一に圧縮されるようになる。
【0024】このようなゴムパッキン20の縮径転動動
作により、管1との摩擦抵抗がないため、ゴムパッキン
20に内部歪みが蓄積されることがなくなり、締結後の
相当期間が経過した場合であっても弛むということがな
い。このことを前記請求項1の発明に係る第1の実施の
形態の場合と比較すると、第1の実施の形態では、ゴム
パッキン20の内周面全面が管外周面へ圧接される構造
であり、縮径過程はでは軽く締まるものの、ゴムパッキ
ン20と管外周面とが接した段階で急に締まり難くな
る。これは受口部3と押輪7の間隙が狭まる過程で、ゴ
ムパッキン20と管外周面の摩擦抵抗によりゴムパッキ
ン20が縮径しないようにする作用が働くからである。
ところが、その摩擦抵抗は、時間の経過と共に減少し、
ゴムパッキン20の内周面と管外周面は徐々に滑り出
し、ゴムパッキン全体が弛む現象が生じる。従って、軽
く締め付けただけでは、後日漏水を起こすという虞れが
あった。この実施の形態では、呼び径75mmの管を用
いた実験では、締付トルク10N・mですでに水圧4M
pa以上の水密性を確保していた。
【0025】図3は本発明の第3の実施の形態に係る継
手の縦断面図である。前記第1及び第2の実施の形態で
は、押輪7と継手本体2とがスペーサ16を用いてリジ
ッドに仮組立されていたが、この実施の形態ではスペー
サ16の代わりに位置決め用リブ24を用いるようにし
ている。その他の構成は前記第1及び第2の実施の形態
と同じである。位置決め用リブ24は、ゴムパッキン2
0と一体成形されており、ゴムパッキン20の外周面か
ら外径方向へ突設して延長した部分を有し、該延長した
部分は継手本体2の外周面とこれに外嵌装着される押輪
7の内周面との間の部分25まで延長されており、更に
押輪7の前端面側で外径方向へ突設された部分27が設
けられている。
【0026】このようなゴムパッキン20を用いた管継
手にあっては、継手本体のテーパー状受口部3にゴムパ
ッキン20の先端側を内嵌装着すると共に、ゴムパッキ
ン20の外周面側に突設した位置決め用リブ24の部分
25を継手本体2の外周面側へ外嵌装着する。そして、
ゴムパッキン20の後端側に押輪7の段部21を外嵌装
着してこれに保持させ、最後にボルト11及びナット1
2を締結すればよい。なお、ボルト11の挿通する部分
においては、ゴムパッキン20及び位置決め用リブ24
とは別の仮止めスペーサ26を挟み込むようにすればよ
い。これにより、管継手部材の仮組立が可能である。
【0027】この仮組立状態にあって、押輪7は継手本
体2の外周面へ外嵌装着されており、またこの外嵌装着
部分にはゴムパッキン20の位置決め用リブ24の部分
25が介在しており、更にゴムパッキン20の後端側は
押輪7の段部21に内嵌装着された状態であるため、ゴ
ムパッキン20はその凹凸状14及び15が常に管軸線
方向と同方向を向くようにその姿勢が保持される。仮
に、押輪7の段部21と継手本体2のテーパー状受口部
3の間隔が大きくなり、ゴムパッキン20が少々移動で
きるような緩い仮組立状態であっても、位置決め用リブ
24の部分25の働きによりゴムパッキン20をテーパ
ー状受口部3内において正常な姿勢に保持することがで
きる。つまり、継手本体2とゴムパッキン20と押輪7
とが常に同心状に保持されることになり、心ズレを起こ
すことがなくなる。そのため、仮組立の状態のままで、
接続管1の挿通が極めて容易である。
【0028】なお、継手本体2の外周面と、これに外嵌
装着される押輪7の内周面との間にゴムパッキン20の
位置決め用リブ24の部分25を介在させており、これ
により、押輪7と継手本体2とが多少ラフに製作された
ものであっても、その寸法誤差を前記リブの部分25の
弾性力が吸収することができので製作しやすいというメ
リットもある。またボルト及びナットの締結部における
仮止めスペーサ26は、管挿通後取り除いてもよいし、
管挿通直前に取り外してもよい。管挿通後は、複数のボ
ルト11及びナット12で本締めし、管継手の組立を完
了する。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明にあっては、
ゴムパッキンの管又は継手本体のテーパー状の受口面と
接触する部位及び押輪等の緊締手段と接触する部位の双
方に、環状の凹凸条を管の軸心線と同じ方向に設けるよ
うにしている。また押輪には、ゴムパッキンを内嵌する
ための段部がある。そのため、心ズレを起こすことがな
く、差し込む管が押輪とゴムパッキン及び継手本体と干
渉しなくなり、挿通作業が容易である。またゴムパッキ
ンの前後端面において大きな縮径作用を得ることができ
るので、ゴムパッキンの二重の管保持力とシール効果が
発揮される。更に、従来のように複数のボルト及びナッ
トを外し、押輪と継手本体とゴムパッキンとに分解した
後、再度組み立てる必要がなく、前記管の挿通作業が容
易なことと相まって施工作業が極めて短時間で且つ容易
に行えるという利点がある。
【0030】また本発明にあっては、前記構成に加え
て、ゴムパッキンの内周面側にも環状の凸条を複数個設
け、該凸条の内径を管の外径よりも大きくしている。緊
締すると、ゴムパッキンの内周面に設けた環状の凸条先
端が管外周面とゴムパッキン本体内周面との間で圧縮変
形し、転がることにより押輪の移動にしたがって抵抗な
くゴムパッキン全体が管軸方向に均一に圧縮され、更に
テーパー面の凸条の転がりによって管の中心方向へ縮径
し、ボルト及びナットの締付力は効率的に管の中心方向
に縮径する作用となる。従って、軽い締付力でも後日ゴ
ムパッキンの弛みの現象もなく、漏水の問題もない。ま
た従来の管外径よりも小さいゴムパッキンを使用したと
きよりも水密性が良く、更には従来のように仮組立で工
場出荷したものを現場で分解して再組立をすることが不
要であり、工場出荷した仮組立のままのものを直接管を
挿通することが可能である。このように、分解せずに管
挿通作業が行えて組立作業を完了することができるの
で、施工作業が極めて短時間で行え且つ容易である。
【0031】更に、本発明にあっては、前記構成の押輪
の構造、継手本体受口部のテーパー状の構造において、
ゴムパッキンの外周面から突設して延長した位置決め用
リブを押輪と継手本体との嵌め合い部に介在させてい
る。そのため、ゴムパッキンの位置決め用リブにより、
継手本体テーパー部と、ゴムパッキンと、押輪とを同心
状に保持することができ、接続管の挿通作業が容易であ
る。しかも、前記押輪と継手本体の嵌め合い部に介在さ
せた位置決め用のリブもゴムパッキンと同一材料で成形
されたゴム材料であり、精度を要しないことから押輪と
継手本体の寸法誤差を吸収することができ、製作が容易
である。また従来のプラスチックスペーサを製作する必
要がなく、コスト的にも安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る管継手の縦断
面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る管継手の縦断
面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る管継手の縦断
面図である。
【図4】従来の管継手を示す縦断面図である。
【図5】先願技術に係る管継手を示す部分縦断面図であ
る。
【図6】先願技術のゴムパッキンの圧縮による変形並び
に縮径作用を説明する部分拡大縦断面図である。
【図7】先願技術のゴムパッキンの圧縮による変形並び
に縮径作用を説明する部分拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1…接合管、2…継手本体、3…受口部、4…空腔、7
…押輪、14…ゴムパッキンの凸条、15…ゴムパッキ
ンの凹部、17…ユニオンナット、20…ゴムパッキ
ン、21…段部、22…ゴムパッキンの内周面凸条、2
3…ゴムパッキンの内周面凹条、24…位置決め用リブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テーパー状の受口部を有する管又は継手本
    体に、無ねじの接合管を挿入し、押輪等の緊締手段によ
    って管又は継手本体に環状のゴムパッキンを挿嵌介在せ
    しめてシールする管継手のシール構造において、押輪は
    継手本体の受口部分の外周面側に外嵌装着される部分を
    有すると共に、ゴムパッキンの後端面側及び外周面側と
    接触する部位に段部が形成されており、ゴムパッキンの
    管又は継手本体のテーパー状の受口面と接触する部位及
    び押輪等の緊締手段と接触するテーパ状の部位に、環状
    の凹凸条を管の軸線と同じ方向に複数個設け、ゴムパッ
    キン内径を管外径よりも大きくしたことを特徴とする管
    継手のシール構造。
  2. 【請求項2】テーパー状の受口部を有する管又は継手本
    体に、無ねじの接合管を挿入し、押輪等の緊締手段によ
    って管又は継手本体に環状のゴムパッキンを挿嵌介在せ
    しめてシールする管継手のシール構造において、押輪は
    継手本体の受口部分の外周面側に外嵌装着される部分を
    有すると共に、ゴムパッキンの後端面側及び外周面側と
    接触する部位に段部が形成されており、ゴムパッキンの
    管又は継手本体のテーパー状の受口面と接触する部位及
    び押輪等の緊締手段と接触するテーパ状の部位に、環状
    の凹凸条を管の軸線と同じ方向に複数個設けると共に、
    ゴムパッキンの内周面全面に環状の凹凸条を複数個設
    け、凸条の内径を管の外径よりも大きくしたことを特徴
    とする管継手のシール構造。
  3. 【請求項3】ゴムパッキン外周面から位置決め用リブを
    外径方向へ突設し、該位置決め用リブを押輪と継手本体
    との嵌め合い隙間に介在させた前記請求項1又は2に記
    載の管継手のシール構造。
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CN103574206A (zh) * 2012-07-18 2014-02-12 上海汽车空调配件有限公司 一种冷却系统密封连接口
CN108150742A (zh) * 2017-11-15 2018-06-12 四川佳世特橡胶有限公司 一种波纹钢管廊承插口密封结构
JP2019210986A (ja) * 2018-06-01 2019-12-12 日本ピラー工業株式会社 ガスケットの装着構造及びガスケット

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