JP2003246310A - シート成形体及びその製造方法 - Google Patents

シート成形体及びその製造方法

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JP2003246310A
JP2003246310A JP2002045300A JP2002045300A JP2003246310A JP 2003246310 A JP2003246310 A JP 2003246310A JP 2002045300 A JP2002045300 A JP 2002045300A JP 2002045300 A JP2002045300 A JP 2002045300A JP 2003246310 A JP2003246310 A JP 2003246310A
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Mitsuaki Juso
光章 十楚
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Kashiwagi Mold KK
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KASHIWAGI MOLD KK
Kashiwagi Mold KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汎用のシート成形装置で製造でき、保管また
は運送時にはコンパクトに折り畳んで取り扱いが可能
で、しかも使用時には引き伸ばして高さや容量を大きく
して使用可能なシート成形体及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 柔軟性を有する合成樹脂シートをシート
成形して製作した有底なシート成形体としての伸縮容器
1であって、側壁部2の高さ方向の途中部に環状段部3
を形成して、側壁部2のうちの環状段部3よりも上側の
上側壁部5の外形を環状段部3よりも下側の下側壁部4
の外形よりも大きく設定し、上側壁部5と下側壁部4と
を上下に配置させた伸張姿勢と、環状段部3を中心とし
て下側壁部4を折り返してその内外を反転させ、上側壁
部5の内側に下側壁部4を配置させた折畳姿勢とに姿勢
切り換え可能となした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空成形、圧空真
空成形、熱プレス成形等のシート成形で製造される有底
なシート成形体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シート成形によるカップ型容器として
は、飲料用コップを始め、ゼリー、ヨーグルト等の食品
容器等、様々なものが供給されている。一般的にはポリ
プロピレン(PP)やポリスチレン(PS)、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)等の熱可塑性合成樹脂シ
ートを、圧空真空成形機や真空成形機で成形した後、イ
ンラインで連続プレス抜きをするか、オフラインでダイ
プレス等を用いてトリミング加工をして作られている。
シート成形では、一旦シートになった材料を引き伸ばし
て成形するため、射出成形に較べて薄肉のものはできる
が、シートの伸びに限界があって、深さは間口の大きさ
に依存するため、間口の直径の1.5倍〜2倍以上もあ
る極端に深いものの成形は非常に難しかった。今日では
成形技術の進歩により、口径の2倍以上の深さのコップ
型容器も成形できるようになってきたが、それには特殊
な成形機と特殊な金型が必要であった。
【0003】また、現在一般にこのような成形容器の製
造に使われている連続仕様の真空成形機や圧空真空成形
機は、前記の特殊な成形機を含めて、その最大成形可能
高さは、一般的には120mmぐらいから一番大きなもの
でも150mm程度であり、それ以上の深さの容器をシー
ト成形で製造しようとすると、別注仕様で成形可能高さ
のより大きな成形機とトリミング機を作るか、厚板成形
用の単発成形機を用いて成形し、トリミングはダイプレ
スによる加工ではなく、NCリューター等を用いての機
械加工か手加工で行うほかは無かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の特殊な
成形機の場合は、金型費用が汎用の成形機の数倍〜十数
倍も掛かるため、大量使用される一部の食品容器等には
利用できるが、少量生産の容器に利用するには初期コス
トの上で大きな問題があった。また、前記単発成形機は
本来、ロールに巻けない厚板を枚葉で用いて、機械カバ
ー等の大型の成形品を作るためのもので、食品等の容器
を作るには生産性が低く製造コストがかかりすぎて不適
当であり、成形可能高さの大きな連続成形機を製作する
となると、成形高さに応じてストロークを大きくしなけ
ればならない上に、機械サイズはストロークに倍して大
きくなるため、一般の成形機に較べ製作費が非常に高く
なり、また、成形された容器を打ち抜くトリミング機
も、ストロークの大きなものを作らねばならず、非常に
大きな設備投資が必要になるという問題があった。
【0005】更に、比較的深底の容器においては、例え
ば化学薬品等の輸送に用いられるペール缶の内装袋で見
られるように、ポリエチレンの円筒状のチューブの両端
部に、真空成形等により別途製作した底板とフランジ部
を熱熔着したものが実用化されているが、加工コストが
高く、手作業での熔着作業のため生産性にも問題があっ
た。また内装袋の上下に継ぎ目があるため、内容物が継
ぎ目に入り込んで残ったり、熔着不良による穴開き等が
発生するという問題があった。
【0006】本発明の目的は、汎用のシート成形装置で
製造でき、保管または運送時にはコンパクトに折り畳ん
で取り扱いが可能で、しかも使用時には引き伸ばして高
さや容量を大きくして使用可能なシート成形体及びその
製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明に係
るシート成形体は、柔軟性を有する合成樹脂シートをシ
ート成形して製作した有底なシート成形体であって、側
壁部の高さ方向の途中部に環状段部を形成して、側壁部
のうちの環状段部よりも上側の上側壁部の外形を環状段
部よりも下側の下側壁部の外形よりも大きく設定し、上
側壁部と下側壁部とを上下に配置させた伸張姿勢と、環
状段部を中心として上側壁部又は下側壁部の一方を折り
返してその内外を反転させ、上側壁部の内側に下側壁部
を配置させた折畳姿勢とに姿勢切り換え可能となしたも
のである。
【0008】このシート成形体においては、上側壁部と
下側壁部とを上下に配置させた伸張姿勢と、環状段部を
中心として上側壁部又は下側壁部の一方を折り返してそ
の内外を反転させ、上側壁部の内側に下側壁部を配置さ
せた折畳姿勢とに姿勢切り換え可能なので、保管または
運送時等においては、折畳姿勢にしてコンパクトに収納
でき、使用時には伸張姿勢に切り換えることで、高さや
容量を大きくすることが可能となる。しかも、シート成
形するときに、折畳姿勢のシート成形体に適合する形状
の成形型を用いることで、伸張姿勢において深底に姿勢
切り換え可能なシート成形体を無理なく製作することが
可能となる。例えば、上側壁部と下側壁部の高さを略同
じに設定することで、汎用のシート成形装置において成
形可能なシート成形体の1.5〜2倍の深さのシート成
形体を製作できる。
【0009】ここで、前記上側壁部の上端部に補強フラ
ンジを形成してもよい。この場合には、収納時及び使用
時におけるシート成形体の形状安定性を向上できる。ま
た、上側壁部又は下側壁部を反転させるときに補強フラ
ンジを保持して容易に反転させることが可能となり、反
転させるときの操作性を向上できる。
【0010】反転させる壁部とそれに連なる部分とを円
弧面で滑らかに連ねてもよい。このように構成すること
で、シート成形体の伸張姿勢への操作を円滑に行うこと
が可能となる。また、反転させる壁部の両端部に円弧面
を形成することで、伸張姿勢において、反転させる壁部
とそれに連なる部分とを滑らかに連設させることが可能
となり、伸張姿勢における伸張容器の外観を向上でき
る。
【0011】反転させる壁部に伸縮方向に延びる縦リブ
を設けたり、反転させる壁部を横断面略波形状に形成し
てもよい。即ち、反転させる壁部においては、成形時に
円周の短い内径側が、反転により円周の大きい外径側の
外側に配置されるため、該壁部には反転によりシワが発
生し易いが、この発明では、反転させる壁部に伸縮方向
に延びる縦リブを設けたり、反転させる壁部を横断面略
波形状に形成することで、反転させる壁部に対してその
周方向に対して若干の伸縮性が付与されるので、反転時
に発生するシワを吸収して、伸張姿勢における伸縮容器
の外観を向上できる。
【0012】本発明に係るシート成形体の製造方法は、
請求項1〜5のいずれか1項記載のシート成形体の製造
方法であって、このシート成形体の折畳姿勢に適合する
成形型を用いてシート成形するものである。この製造方
法では、前記シート成形体において説明したように、汎
用のシート成形機を用いつつ、従来製作困難であると考
えられていた、深底の容器等のシート成形品を製作する
ことが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。本実施例はカップ状やコッ
プ状の伸縮容器に本発明を適用した場合のものである。 (第1実施例)図1〜図3に示すように、この第1実施
例のシート成形体としての伸縮容器1は、柔軟性を有す
る合成樹脂シートをシート成形して有底なカップ状やコ
ップ状に成形したもので、側壁部2の高さ方向の途中部
に環状段部3を形成して、側壁部2のうちの環状段部3
よりも上側の上側壁部5の外形を環状段部3よりも下側
の下側壁部4の外形よりも大きく設定し、上側壁部5と
下側壁部4とを上下に配置させた図2に図示の伸張姿勢
と、環状段部3を中心として下側壁部4及び底壁部6を
折り返してその内外を反転させ、上側壁部5の内側に下
側壁部4を配置させた図3に図示の折畳姿勢とに姿勢切
り換え可能となしたものである。
【0014】伸縮容器1の素材シートは、柔軟性を有し
屈曲可能な熱可塑性合成樹脂からなるシートであれば任
意の素材からなるものを利用でき、ポリプロピレン、ポ
リエチレンなどのオレフィン系樹等を好適に利用でき
る。また、これらの合成樹脂シートに無機系フィラーを
配合したものや、合成樹脂シートの外面側に不織布を熱
融着したものを使用しても良く、この場合には、シート
の折曲により白化が発生しても、それを覆うことが可能
となり、伸縮容器1の外観を向上できる。
【0015】シート成形としては、真空成形、圧空真空
成形、熱プレス成形等の周知の成形技術を採用できる。
また、このシート成形時には、折畳姿勢の伸縮容器1に
適合する成形型を用いて成形することになる。このよう
にシート成形することで、伸張姿勢の約半分の高さの伸
縮容器1を成形すればよいことになるので、汎用の成形
機を用いつつ、伸張姿勢における高さが該成形機の成形
限界高さの1.5〜2倍の伸縮容器1を製作することが
可能となる。例えば、最大150mmの高さの成形品を
製作可能な汎用機を用いると、最大300mmの伸縮容
器を製作できる。
【0016】上側壁部5及び下側壁部4は上側へ行くに
したがって大径になる緩やかな抜き勾配を有する円筒状
に形成され、上側壁部5の下端の外径は下側壁部4の上
端部の外径よりも大径に構成され、上側壁部5と下側壁
部4間には底壁部6と略平行な環状段部3が形成されて
いる。上側壁部5の上端部には補強フランジ7が形成さ
れ、この補強フランジ7により、伸縮容器1の使用時に
おける保形性が向上するように構成されている。尚、上
側壁部5と下側壁部4とは円筒状以外の形状、例えば角
筒状に形成してもよい。
【0017】反転させる壁部としての下側壁部4とそれ
に連なる部分とは、円弧状の案内面8,9を介して滑ら
かに連設されている。即ち下側壁部4とそれに連なる環
状段部3とは環状段部3の幅と略同じ半径の曲面R1で
形成された円弧状の第1案内面8で滑らかに連設され、
下側壁部4とそれに連なる底壁部6とは円弧状の第2案
内面9で滑らかに連設され、両案内面8,9により、後
述するように伸縮容器1の伸縮操作を向上できるととも
に、伸張姿勢における伸縮容器1の外観低下を防止でき
るように構成されている。
【0018】上側壁部5と下側壁部4との上下方向の長
さは略同じ設定され、伸張姿勢の伸縮容器1は、折畳姿
勢の伸縮容器1の約2倍の高さになるように設定されて
いる。但し、上側壁部5の上下方向の長さを下側壁部4
よりも多少長く設定してもよい。また、下側壁部4の上
下方向の長さを上側壁部5よりも多少長く設定し、折畳
状態で下側壁部4の下端部が上側壁部5から下側へ突出
するように構成すると、下側壁部4の下端部を摘んで伸
縮容器1を伸張させることが可能となるので、伸縮容器
1の伸縮操作性を向上できる。
【0019】この伸縮容器1においては、前述のように
折畳姿勢でシート成形し、これを伸張姿勢に伸張させて
使用することになるので、汎用の成形機を採用しつつ、
その成形限界高さの1.5〜2倍の高さの伸縮容器1を
成形することが可能となる。また、折畳姿勢から伸張姿
勢への切り替えは、下側壁部4を無理やり反転させて行
うことも可能であるが、図4に示すように、底壁部6の
一側部を上側壁部5内に押し込むようにして下側壁部4
を反転させ、元の形状に復帰しないように、第2案内面
9を中心に下壁部を反転させてから、底壁部6の隣の部
分を同様にして上側壁部5内に押し込んで、底壁部6及
び下側壁部4を順次反転させることで、折畳姿勢から伸
張姿勢への操作を円滑に行うことが可能となる。また、
反転させる下側壁部4の上下両端部に第1案内面8と第
2案内面9を形成することで、伸張姿勢において下側壁
部4と上側壁部5とが第1案内面8を介して滑らかに連
なり、また下側壁部4と底壁部6とが第2案内面9を介
して滑らかに連なるので、伸張姿勢における伸張容器の
外観低下を防止できる。
【0020】(第2実施例)図5〜図7に示すように、
この第2実施例のシート成形体としての伸縮容器10
は、柔軟性を有する合成樹脂シートをシート成形して有
底なカップ状やコップ状に成形したもので、側壁部11
の高さ方向の途中部に第1環状段部12を形成して、側
壁部11のうちの第1環状段部12よりも上側の上側壁
部13の外形を環状段部12よりも下側の下側壁部14
の外形よりも大きく設定し、上側壁部13と下側壁部1
4とを上下に配置させた図6に図示の伸張姿勢と、環状
段部12を中心として上側壁部13を折り返してその内
外を反転させ、上側壁部13の内側に下側壁部14を配
置させた図7に図示の折畳姿勢とに姿勢切り換え可能と
なしたものである。
【0021】伸縮容器10の素材シートとしては、前記
第1実施例の伸縮容器10と同様の素材からなるものを
採用できる。また、第1実施例と同様に、折畳姿勢の伸
縮容器10に適合する成形型を用いてシート成形するこ
とで、汎用の成形機を用いつつ、伸張姿勢における高さ
が該成形機の成形限界高さの1.5〜2倍の伸縮容器1
0を製作することが可能となる。
【0022】上側壁部13及び下側壁部14は上側へ行
くにしたがって大径になる緩やかな抜き勾配を有する円
筒状に形成され、上側壁部13の下端の外径は下側壁部
14の上端部の外径よりも大径に構成され、上側壁部1
3と下側壁部14間には底壁部15と略平行な第1環状
段部12が形成されている。上側壁部13よりも上側に
は上側壁部13よりも大径の短尺な補強筒部16が形成
され、上側壁部13と補強筒部16間には底壁部15と
略平行な第2環状段部17が形成され、補強筒部16の
上端部には補強フランジ18が形成されている。つま
り、この伸縮容器10では、上側壁部13の内外を反転
させることになるが、補強フランジ18は反転できない
ので、補強フランジ18が反転しないように、上側壁部
13の上端部に第2環状段部17を形成して、この第2
環状段部17でそれよりも上側の補強筒部16や補強フ
ランジ18が反転し難いように構成されている。また、
この補強フランジ18と第2環状段部17と補強筒部1
6とにより、伸縮容器10の使用時における保形性が向
上するように構成されている。尚、上側壁部13と下側
壁部14とは円筒状以外の形状に、例えば角筒状に形成
してもよい。
【0023】反転させる壁部としての上側壁部13とそ
れに連なる部分とは、円弧状の案内面19,20を介し
て滑らかに連設されている。即ち上側壁部13とそれに
連なる第1環状段部12とは第1環状段部12の幅と略
同じ半径の曲面R2で形成された円弧状の第1案内面1
9で滑らかに連設され、上側壁部13とそれに連なる第
2環状段部17とは第2環状段部17の幅と略同じ半径
の曲面R3で形成された円弧状の第2案内面20で滑ら
かに連設され、このような2つの案内面19,20を設
けることで、後述するように伸縮容器10の伸縮操作を
向上できるとともに、伸張姿勢における伸縮容器10の
外観低下を防止できるように構成されている。尚、下側
壁部14と底壁部15とは折曲状に連設してもよいし、
円弧状の湾曲面で滑らかに連設してもよい。
【0024】上側壁部13と下側壁部14との上下方向
の長さは略同じ設定され、伸張姿勢の伸縮容器10は、
折畳姿勢の伸縮容器10の約2倍の高さになるように設
定されている。但し、上側壁部13の上下方向の長さを
下側壁部14よりも多少長く設定してもよい。また、下
側壁部14の上下方向の長さを上側壁部13よりも多少
長く設定し、折畳状態で下側壁部14の下端部が上側壁
部13から下側へ突出するように構成すると、下側壁部
14の下端部を摘んで伸縮容器10を伸張させることが
可能となるので、伸縮容器10の伸縮操作性を向上でき
る。
【0025】この伸縮容器10においては、前述のよう
に折畳姿勢でシート成形し、これを伸張姿勢に伸張させ
て使用することになるので、汎用の成形機を採用しつ
つ、その成形限界高さの約2倍の高さの伸縮容器10を
成形することが可能となる。また、折畳姿勢から伸張姿
勢への切り替えは、上側壁部13を無理やり反転させて
行うことも可能であるが、例えば、図8に示すように、
補強フランジ18を保持してこれ下側壁部14と相対的
に上方へ移動させることで、第2環状段部17から上側
壁部13を順次反転させることにより、円滑に切り替え
ることが可能となる。また、反転させる上側壁部13の
両端部に第1案内面19と第2案内面20を形成するこ
とで、伸張姿勢において下側壁部14と上側壁部13と
が第1案内面19を介して滑らかに連なり、また下側壁
部14と補強筒部16とが第2案内面20を介して滑ら
かに連なるので、伸張姿勢における伸縮容器10の外観
低下を防止できる。
【0026】尚、前記伸縮容器1,10の構成を部分的
に変更して次のように構成してもよい。即ち、伸縮容器
1においては、折畳姿勢における下側壁部4の同一高さ
位置における内面側の半径が外面側の半径よりもシート
の厚さ分短くなることに起因して、下側壁部4の内外を
反転させて折畳姿勢から伸張姿勢に切り換えたときに、
下側壁部4に縦方向のシワが発生する。また伸縮容器1
0においても同様、内外を反転させる上側壁部13に縦
方向のシワが発生する。
【0027】そこで、第1実施例の伸縮容器1において
は、図9に示すように、下側壁部4に伸縮方向としての
上下方向の略全長にわたって、折畳姿勢において外側へ
突出する突条からなる縦リブ25を円周方向に一定間隔
おきに設け、内外面を反転させることに起因するシワの
発生を縦リブ25で吸収してもよい。また、第2実施例
の伸縮容器10においては、図10に示すように、上側
壁部13に伸縮方向としての上下方向の略全長にわたっ
て、折畳姿勢において内側へ突出する突条からなる縦リ
ブ26を円周方向に一定間隔おきに設け、内外面を反転
させることに起因するシワの発生を縦リブ26で吸収し
て防止してもよい。尚、縦リブ25,26の本数は任意
に設定可能であるし、縦リブ25,26の突出方向の内
外を反対にしてもよい。また、反転させる壁部としての
伸縮容器1の下側壁部4及び伸縮容器10の上側壁部1
3に代えて、図11に示すように、横断面がサイン波状
や矩形状などの波形状の下側壁部4Aや上側壁部13A
を設けてもよい。
【0028】尚、伸縮容器の側壁部の途中部に複数の環
状段部を高さ方向に間隔をあけて形成し、これら複数の
環状段部において側壁部を折り返して、伸縮容器を多段
に伸張可能に構成してもよい。本実施例では、伸縮容器
に本発明を適用した場合について説明したが、有底な深
底状のシート成形体であれば、任意の構成のシート成形
体に対しても本発明を同様に適用できる。但し、本発明
における有底なシート成形体とは、底壁部に貫通孔を形
成したようなシート成形体をも含むものとする。
【0029】
【発明の効果】本発明に係るシート成形体によれば、シ
ート成形体の折畳姿勢の高さが、伸張姿勢の約半分程度
になるため、流通や保管時にはコンパクトに取り扱うこ
とができる。例えば、粉末のインスタントスープ等を1
食づつカップをつけて販売する場合、通常はカップの中
に内容物の入った袋を入れ、蓋をしてシュリンクフィル
ム等で包装したりすることが多いが、このような場合で
も本発明に係るシート成形体からなる伸縮容器を用いる
と、背の低い状態で包装をして使用時に容器を引き伸ば
して使用できるので、輸送や保管時にはコンパクトに折
り畳んで取り扱うことが可能となる。
【0030】また、特別仕様の成形機やトリミング機を
用いなくても、汎用のシート成形装置を用いつつ、伸張
姿勢におけるシート成形体の高さが、該成形機の成形限
界高さの1.5〜2倍のコップ状やカップ状の容器等の
シート成形体を製作することが可能となる。例えば、化
学薬品等の輸送に用いられる18リットルのペール缶の
内装袋であって、口径が約280mmで300mm以上の深
さの内装袋を、熔着等によりシート体を接合したりする
ことなく製作でき、熔着部の継ぎ目が無い、穴あきの心
配の無い内装袋を安価に製作することが可能となる。
【0031】ここで、上側壁部の上端部に補強フランジ
を形成すると、収納時及び使用時におけるシート成形体
の形状安定性を向上できる。また、上側壁部又は下側壁
部を反転させるときに補強フランジを保持して容易に反
転させることが可能となり、反転させるときの操作性を
向上できる。
【0032】反転させる壁部とそれに連なる部分とを円
弧面で滑らかに連設すると、シート成形体の伸張姿勢へ
の操作を円滑に行うことが可能となる。また、反転させ
る壁部の両端部に円弧面を形成することで、伸張姿勢に
おいて、反転させる壁部とそれに連なる部分とを滑らか
に連設させることが可能となり、伸張姿勢における伸張
容器の外観を向上できる。
【0033】反転させる壁部に伸縮方向に延びる縦リブ
を設けたり、反転させる壁部を横断面略波形状に形成す
ると、反転させる壁部に対してその周方向に若干の伸縮
性を付与できるので、反転時に発生するシワを吸収し
て、伸張姿勢における伸縮容器の外観を向上できる。
【0034】本発明に係るシート成形体の製造方法によ
れば、前記シート成形体の折畳姿勢に適合する成形型を
用いてシート成形するものであるので、汎用のシート成
形機を用いつつ、従来製作困難であると考えられてい
た、深底の容器等のシート成形品を容易に製作すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の伸縮容器の伸張姿勢における斜
視図
【図2】 同伸縮容器の伸張姿勢における縦断面図
【図3】 同伸縮容器の折畳姿勢における縦断面図
【図4】 同伸縮容器の折畳姿勢から伸張姿勢への切り
替え方法の説明図
【図5】 第2実施例の伸縮容器の伸張姿勢における斜
視図
【図6】 同伸縮容器の伸張姿勢における縦断面図
【図7】 同伸縮容器の折畳姿勢における縦断面図
【図8】 同伸縮容器の折畳姿勢から伸張姿勢への切り
替え方法の説明図
【図9】 第1実施例の変形例の伸張容器の折畳姿勢で
の要部切欠斜視図
【図10】 第2実施例の変形例の伸縮容器の折畳姿勢
での斜視図
【図11】 他の実施例に係る反転させる壁部の横断面
【符号の説明】
1 伸縮容器 2 側壁部 3 環状段部 4 下側壁部 5 上側壁部 6 底壁部 7 補強フランジ 8 第1案内面 9 第2案内面 10 伸縮容器 11 側壁部 12 第1環状段部 13 上側壁部 14 下側壁部 15 底壁部 16 補強筒部 17 第2環状段部 18 補強フランジ 19 第1案内面 20 第2案内面 25 縦リブ 26 縦リブ 4A 下側壁部 13A 上側壁部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柔軟性を有する合成樹脂シートをシート
    成形して製作した有底なシート成形体であって、 側壁部の高さ方向の途中部に環状段部を形成して、側壁
    部のうちの環状段部よりも上側の上側壁部の外形を環状
    段部よりも下側の下側壁部の外形よりも大きく設定し、
    上側壁部と下側壁部とを上下に配置させた伸張姿勢と、
    環状段部を中心として上側壁部又は下側壁部の一方を折
    り返してその内外を反転させ、上側壁部の内側に下側壁
    部を配置させた折畳姿勢とに姿勢切り換え可能となし
    た、 ことを特徴とするシート成形体。
  2. 【請求項2】 前記上側壁部の上端部に補強フランジを
    形成した請求項1記載のシート成形体。
  3. 【請求項3】 反転させる壁部とそれに連なる部分とを
    円弧面で滑らかに連設させた請求項1又は2記載のシー
    ト成形体。
  4. 【請求項4】 反転させる壁部に伸縮方向に延びる縦リ
    ブを設けた請求項1〜3のいずれか1項記載のシート成
    形体。
  5. 【請求項5】 反転させる壁部を横断面略波形状に形成
    した請求項1〜3のいずれか1項記載のシート成形体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項記載のシー
    ト成形体の製造方法であって、このシート成形体の折畳
    姿勢に適合する成形型を用いてシート成形することを特
    徴とするシート成形体の製造方法。
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