JP2003245976A - 熱可塑性樹脂で成形されたプラスチック成形品の溶融固定方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂で成形されたプラスチック成形品の溶融固定方法Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【技術課題】 熱可塑性樹脂で成形された成形品の一部
に一体成形された変形部を、電圧を印加することにより
発熱する抵抗発熱体を用いて熱変形させることにより被
固定物を固定させる熱可塑性樹脂で成形されたプラスチ
ック成形品用溶融固定方法において、成形品の変形部を
軟化溶融するため高くなった抵抗発熱体の温度を短時間
で冷却しさらに常温に戻すことが可能なプラスチック成
形用溶融固定方法を提供する。 【解決手段】 抵抗発熱体10へ設定時間電圧印加した
後、電圧印加を停止すると共に、2酸化炭素2と圧縮空
気3を同時に抵抗発熱体へ吹きかけて冷却する。設定時
間経過後2酸化炭素を止め圧縮空気のみ吹きかける。ま
たは、電圧印加を停止した後、2酸化炭素を吹きかけて
設定時間経過後2酸化炭素を止めると共に圧縮空気を抵
抗発熱体へ吹きかける。
に一体成形された変形部を、電圧を印加することにより
発熱する抵抗発熱体を用いて熱変形させることにより被
固定物を固定させる熱可塑性樹脂で成形されたプラスチ
ック成形品用溶融固定方法において、成形品の変形部を
軟化溶融するため高くなった抵抗発熱体の温度を短時間
で冷却しさらに常温に戻すことが可能なプラスチック成
形用溶融固定方法を提供する。 【解決手段】 抵抗発熱体10へ設定時間電圧印加した
後、電圧印加を停止すると共に、2酸化炭素2と圧縮空
気3を同時に抵抗発熱体へ吹きかけて冷却する。設定時
間経過後2酸化炭素を止め圧縮空気のみ吹きかける。ま
たは、電圧印加を停止した後、2酸化炭素を吹きかけて
設定時間経過後2酸化炭素を止めると共に圧縮空気を抵
抗発熱体へ吹きかける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂で成
形された成形品側に形成した変形部を被固定物側に形成
した固定孔へ挿入し、この固定孔から突き出た変形部の
先端側を加熱溶融し、加圧して変形させることにより、
固定孔より直径が大きい膨大部を形成して被固定物を前
記成形品に固定する、又は、変形部を加熱軟化させて被
固定物の一部に被せることにより被固定物を前記成形品
に固定するプラスチック成形品用溶融固定方法に関する
ものである。
形された成形品側に形成した変形部を被固定物側に形成
した固定孔へ挿入し、この固定孔から突き出た変形部の
先端側を加熱溶融し、加圧して変形させることにより、
固定孔より直径が大きい膨大部を形成して被固定物を前
記成形品に固定する、又は、変形部を加熱軟化させて被
固定物の一部に被せることにより被固定物を前記成形品
に固定するプラスチック成形品用溶融固定方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に熱可塑性樹脂で成形された成形
品に被固定物を固定する方法として、先ず、成形品に一
体成形されたボスを被固定物側に形成された固定孔に通
す。次に、この固定孔から突き出たボスの先端側を加熱
溶融して固定孔より大きい膨大部を形成し、この膨大部
により被固定物を成形品に固定する方法がある。
品に被固定物を固定する方法として、先ず、成形品に一
体成形されたボスを被固定物側に形成された固定孔に通
す。次に、この固定孔から突き出たボスの先端側を加熱
溶融して固定孔より大きい膨大部を形成し、この膨大部
により被固定物を成形品に固定する方法がある。
【0003】前記の様な固定方法を行う固定装置の1例
として、特許第1735109号にはプラスチック用溶
着装置が開示されている。この装置は、電気抵抗によっ
て発熱する抵抗発熱体と、給電するための一対の電線
と、抵抗発熱体に内部から冷却用エアーを吹きかけるた
めのノズルと、抵抗発熱体にはノズルからの冷却用エア
ーを外部に逃がすためのスリットを形成した構成から成
るものである。
として、特許第1735109号にはプラスチック用溶
着装置が開示されている。この装置は、電気抵抗によっ
て発熱する抵抗発熱体と、給電するための一対の電線
と、抵抗発熱体に内部から冷却用エアーを吹きかけるた
めのノズルと、抵抗発熱体にはノズルからの冷却用エア
ーを外部に逃がすためのスリットを形成した構成から成
るものである。
【0004】前記プラスチック用溶着装置を使用する溶
着方法は、抵抗発熱体を接合部の一部へ押圧しながら、
ボスを加熱して膨大部を形成し、その後、押しつけたま
ま抵抗発熱体に冷却用エアーを内部より吹きかけるた
め、急速に膨大部が冷却され、硬化し溶着作業が完了す
る。
着方法は、抵抗発熱体を接合部の一部へ押圧しながら、
ボスを加熱して膨大部を形成し、その後、押しつけたま
ま抵抗発熱体に冷却用エアーを内部より吹きかけるた
め、急速に膨大部が冷却され、硬化し溶着作業が完了す
る。
【0005】以上の手順によると、被固定物を固定する
成形品に押し付けながら冷却することから、被固定物と
成形品が密着した状態を保ちつつ、膨大部が冷却するの
で溶着部分に隙間が発生せず、溶着によるガタつきの無
い安定した品質の固定物が得られる。また、他の固定方
法として、変形部を溶融せず加熱軟化させて被固定物の
一部に被せることにより被固定物を前記成形品に固定す
る固定方法もある。
成形品に押し付けながら冷却することから、被固定物と
成形品が密着した状態を保ちつつ、膨大部が冷却するの
で溶着部分に隙間が発生せず、溶着によるガタつきの無
い安定した品質の固定物が得られる。また、他の固定方
法として、変形部を溶融せず加熱軟化させて被固定物の
一部に被せることにより被固定物を前記成形品に固定す
る固定方法もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、抵抗発熱体に
電圧を印加して発熱(ジュール熱)させる方法は、常に
等しい発熱量を得るため抵抗発熱体の抵抗値を一定にす
ることが必要である。つまり、抵抗発熱体の抵抗値は抵
抗発熱体の温度に抵抗値が依存するため、前固定作業が
終了した後次の固定作業においては抵抗発熱体の温度が
前作業で一旦高くなっていることから、固定強度を安定
させるためには、規定の温度へ降下するまで電圧を印加
することができなく待つことになる。したがって、固定
作業の時間短縮を図る場合この冷却時間が支障となり作
業時間の短縮を得ることができなかった。特に10秒な
どの様に非常に短いタクトタイムで生産する場合冷却時
間が大きく影響していた。上記の欠点を解決するため、
成形品の変形部を軟化溶融するため高くなった抵抗発熱
体の温度を短時間で冷却し、さらに規定の温度へ戻すこ
とが可能なプラスチック成形用溶融固定方法を提供する
のが本発明の目的である。
電圧を印加して発熱(ジュール熱)させる方法は、常に
等しい発熱量を得るため抵抗発熱体の抵抗値を一定にす
ることが必要である。つまり、抵抗発熱体の抵抗値は抵
抗発熱体の温度に抵抗値が依存するため、前固定作業が
終了した後次の固定作業においては抵抗発熱体の温度が
前作業で一旦高くなっていることから、固定強度を安定
させるためには、規定の温度へ降下するまで電圧を印加
することができなく待つことになる。したがって、固定
作業の時間短縮を図る場合この冷却時間が支障となり作
業時間の短縮を得ることができなかった。特に10秒な
どの様に非常に短いタクトタイムで生産する場合冷却時
間が大きく影響していた。上記の欠点を解決するため、
成形品の変形部を軟化溶融するため高くなった抵抗発熱
体の温度を短時間で冷却し、さらに規定の温度へ戻すこ
とが可能なプラスチック成形用溶融固定方法を提供する
のが本発明の目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
には、請求項1記載の熱可塑性樹脂で成形された成形品
の一部に一体成形された変形部を、電圧を印加すること
により発熱する抵抗発熱体を用いて熱変形させることに
より被固定物を固定させる熱可塑性樹脂で成形されたプ
ラスチック成形品の溶融固定方法において、(a)変形
部へ抵抗発熱体を適宜な力で押しつける準備工程、
(b)抵抗発熱体へ電圧を印加して発熱させ変形部を溶
融又は軟化させる加熱工程、(c)電圧印加を止め抵抗
発熱体の内部に2酸化炭素と圧縮空気を同時に吹き付け
て冷却させ溶融又は軟化した前期変形部を固化させる冷
却固化工程、(d)2酸化炭素の吹き付けを止めた後、
圧縮空気のみ抵抗発熱体の内部に吹き付けて抵抗発熱体
の温度を規定の温度に戻す復帰工程、(e)抵抗発熱体
を変形部から離脱する離脱工程、からなることを特徴と
するものである。
には、請求項1記載の熱可塑性樹脂で成形された成形品
の一部に一体成形された変形部を、電圧を印加すること
により発熱する抵抗発熱体を用いて熱変形させることに
より被固定物を固定させる熱可塑性樹脂で成形されたプ
ラスチック成形品の溶融固定方法において、(a)変形
部へ抵抗発熱体を適宜な力で押しつける準備工程、
(b)抵抗発熱体へ電圧を印加して発熱させ変形部を溶
融又は軟化させる加熱工程、(c)電圧印加を止め抵抗
発熱体の内部に2酸化炭素と圧縮空気を同時に吹き付け
て冷却させ溶融又は軟化した前期変形部を固化させる冷
却固化工程、(d)2酸化炭素の吹き付けを止めた後、
圧縮空気のみ抵抗発熱体の内部に吹き付けて抵抗発熱体
の温度を規定の温度に戻す復帰工程、(e)抵抗発熱体
を変形部から離脱する離脱工程、からなることを特徴と
するものである。
【0008】更に、請求項2に記載の発明においては、
熱可塑性樹脂で成形されたプラスチック成形品の溶融固
定方法において、圧縮空気の吹き付けは、2酸化炭素と
同時又は一定時間遅れて吹き付けることを特徴とするも
のである。
熱可塑性樹脂で成形されたプラスチック成形品の溶融固
定方法において、圧縮空気の吹き付けは、2酸化炭素と
同時又は一定時間遅れて吹き付けることを特徴とするも
のである。
【0009】更に、請求項3記載の発明においては、熱
可塑性樹脂で成形された成形品の一部に一体成形された
変形部を、電圧を印加することにより発熱する抵抗発熱
体を用いて熱変形させることにより被固定物を固定させ
る熱可塑性樹脂で成形されたプラスチック成形品の溶融
固定方法において、(a)変形部へ抵抗発熱体を適宜な
力で押しつける準備工程、(b)抵抗発熱体へ電圧を印
加して発熱させ変形部を溶融又は軟化させる加熱工程、
(c)電圧印加を止め抵抗発熱体の内部に2酸化炭素を
吹き付けて冷却させ溶融又は軟化した前期変形部を固化
させる冷却固化工程、(d)2酸化炭素の吹き付けを止
めた後、圧縮空気を抵抗発熱体の内部に吹き付けて抵抗
発熱体の温度を加熱工程前の規定の温度に戻す復帰工
程、(e)抵抗発熱体を変形部から離脱する離脱工程、
からなることを特徴とするものである。
可塑性樹脂で成形された成形品の一部に一体成形された
変形部を、電圧を印加することにより発熱する抵抗発熱
体を用いて熱変形させることにより被固定物を固定させ
る熱可塑性樹脂で成形されたプラスチック成形品の溶融
固定方法において、(a)変形部へ抵抗発熱体を適宜な
力で押しつける準備工程、(b)抵抗発熱体へ電圧を印
加して発熱させ変形部を溶融又は軟化させる加熱工程、
(c)電圧印加を止め抵抗発熱体の内部に2酸化炭素を
吹き付けて冷却させ溶融又は軟化した前期変形部を固化
させる冷却固化工程、(d)2酸化炭素の吹き付けを止
めた後、圧縮空気を抵抗発熱体の内部に吹き付けて抵抗
発熱体の温度を加熱工程前の規定の温度に戻す復帰工
程、(e)抵抗発熱体を変形部から離脱する離脱工程、
からなることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】流体を用いて抵抗発熱体の冷却を行うメカニズ
ムは、抵抗発熱体の表面からの熱エネルギーを速やかに
運び取り去ることが必要である。したがって、熱を奪い
取る流体(2酸化炭素、圧縮空気等)の流速及び温度に
冷却速度は依存することが考えられる。本発明では、2
酸化炭素単独で吹き付ける場合と2酸化炭素と圧縮空気
を混合して吹き付ける場合とがある。2酸化炭素単独の
場合は混合吹きかけより上記の理由により、流速を得る
ため比較的多くの2酸化炭素が必要となる。
ムは、抵抗発熱体の表面からの熱エネルギーを速やかに
運び取り去ることが必要である。したがって、熱を奪い
取る流体(2酸化炭素、圧縮空気等)の流速及び温度に
冷却速度は依存することが考えられる。本発明では、2
酸化炭素単独で吹き付ける場合と2酸化炭素と圧縮空気
を混合して吹き付ける場合とがある。2酸化炭素単独の
場合は混合吹きかけより上記の理由により、流速を得る
ため比較的多くの2酸化炭素が必要となる。
【0011】以下、本発明の作用について説明する。請
求項1及び2に記載されたプラスチック成形品用溶融固
定方法は、まず、準備工程として、抵抗発熱体を成形品
へ一体成形された変形部に適宜な力で溶融固定装置を押
しつける。次に、前記の押し圧を維持しながら抵抗発熱
体へ電圧を印加する事によりジュール熱で抵抗発熱体が
急速に発熱し、その熱で変形部を溶融させて膨大部を形
成したり又は軟化させて変形部の一部である挟持部を被
固定物へ被せる加熱工程を行う。
求項1及び2に記載されたプラスチック成形品用溶融固
定方法は、まず、準備工程として、抵抗発熱体を成形品
へ一体成形された変形部に適宜な力で溶融固定装置を押
しつける。次に、前記の押し圧を維持しながら抵抗発熱
体へ電圧を印加する事によりジュール熱で抵抗発熱体が
急速に発熱し、その熱で変形部を溶融させて膨大部を形
成したり又は軟化させて変形部の一部である挟持部を被
固定物へ被せる加熱工程を行う。
【0012】設定時間経過後、抵抗発熱体を押しつけた
状態を維持しながら抵抗発熱体への電圧印加を止めると
共に、抵抗発熱体の内部に2酸化炭素と圧縮空気を同時
に又は圧縮空気側を少し遅らせて吹き付ける。2酸化炭
素の冷熱と気化熱効果により、従来、圧縮空気で冷却し
ているより急速に抵抗発熱体を冷却させることができ
る。また、同時に吹き出すことにより流速が高まる。そ
の結果、抵抗発熱体が短時間で冷却され、さらに、抵抗
発熱体を押しつけて冷却固化させるため膨大部や挟持部
などが被固定物と密着して固定される(冷却固化工
程)。
状態を維持しながら抵抗発熱体への電圧印加を止めると
共に、抵抗発熱体の内部に2酸化炭素と圧縮空気を同時
に又は圧縮空気側を少し遅らせて吹き付ける。2酸化炭
素の冷熱と気化熱効果により、従来、圧縮空気で冷却し
ているより急速に抵抗発熱体を冷却させることができ
る。また、同時に吹き出すことにより流速が高まる。そ
の結果、抵抗発熱体が短時間で冷却され、さらに、抵抗
発熱体を押しつけて冷却固化させるため膨大部や挟持部
などが被固定物と密着して固定される(冷却固化工
程)。
【0013】2酸化炭素の吹き付けを止めた後、圧縮空
気のみ抵抗発熱体の内部に吹き付けたことにより規定温
度以下に降下した抵抗発熱体の温度を加熱工程前の規定
温度に戻すことができる(復帰工程)。例えば、2酸化
炭素を停止した後圧縮空気を吹き付けないと、次の固定
作業時に抵抗発熱体が規定温度より低い温度であるた
め、その分加熱時間を多くする必要があり、効率的に良
くない。また、低い温度であるため結露する場合があ
り、圧縮空気を吹き付けて水滴を吹き飛ばすことにより
その結露の影響を防ぎ溶着条件のばらつきを押さえる効
果がある。因に、2酸化炭素の吹き出し温度は−60℃
〜−70℃である。但し、この温度は一例であって、限
定的ではない。
気のみ抵抗発熱体の内部に吹き付けたことにより規定温
度以下に降下した抵抗発熱体の温度を加熱工程前の規定
温度に戻すことができる(復帰工程)。例えば、2酸化
炭素を停止した後圧縮空気を吹き付けないと、次の固定
作業時に抵抗発熱体が規定温度より低い温度であるた
め、その分加熱時間を多くする必要があり、効率的に良
くない。また、低い温度であるため結露する場合があ
り、圧縮空気を吹き付けて水滴を吹き飛ばすことにより
その結露の影響を防ぎ溶着条件のばらつきを押さえる効
果がある。因に、2酸化炭素の吹き出し温度は−60℃
〜−70℃である。但し、この温度は一例であって、限
定的ではない。
【0014】前記の復帰工程後、抵抗発熱体を変形部か
ら離脱し、被固定物が固定された成形品を得ることがで
きる(離脱工程)。請求項2に記載されたプラスチック
成形品用溶融固定方法については、請求項2では2酸化
炭素と圧縮空気を同時に抵抗発熱体へ吹き付けていた
が、本冷却方法では、まず、2酸化炭素のみ吹き付け、
その後、2酸化炭素を止めると共に圧縮空気を吹き付け
ることにある。
ら離脱し、被固定物が固定された成形品を得ることがで
きる(離脱工程)。請求項2に記載されたプラスチック
成形品用溶融固定方法については、請求項2では2酸化
炭素と圧縮空気を同時に抵抗発熱体へ吹き付けていた
が、本冷却方法では、まず、2酸化炭素のみ吹き付け、
その後、2酸化炭素を止めると共に圧縮空気を吹き付け
ることにある。
【0015】
【発明の実施の形態】各図に基づいて請求項及び請求項
2に係る熱可塑性樹脂で成形されたプラスチック成形品
の溶融固定方法について説明する。
2に係る熱可塑性樹脂で成形されたプラスチック成形品
の溶融固定方法について説明する。
【0016】
【実施例1】まず、請求項1に記載した溶融固定方法の
用いる溶着固定装置1について説明する。図1(a)は
本発明の溶着固定装置1の中心をなす円筒状の抵抗発熱
体10の側面図、図1(b)は抵抗発熱10体の正面
図、図2は抵抗発熱体10の断面図、図3は溶着固定装
置1の部品配置斜視図、図4は抵抗発熱体10に各部品
を取り付けた組立斜視図、図5は組立完成した溶着固定
装置1の斜視図、図6は組立完成した溶着固定装置1の
断面図である。
用いる溶着固定装置1について説明する。図1(a)は
本発明の溶着固定装置1の中心をなす円筒状の抵抗発熱
体10の側面図、図1(b)は抵抗発熱10体の正面
図、図2は抵抗発熱体10の断面図、図3は溶着固定装
置1の部品配置斜視図、図4は抵抗発熱体10に各部品
を取り付けた組立斜視図、図5は組立完成した溶着固定
装置1の斜視図、図6は組立完成した溶着固定装置1の
断面図である。
【0017】本実施例に用いる抵抗発熱体10について
図1,図2により説明する。抵抗発熱体10は本実施例
の場合ステンレス鋼を切削加工によって形成され、全体
的に一方が開口した直径が18mmの円筒形状で、正面側
には扁平な当接面11が形成されている。当接面11の
周囲には抵抗発熱体10の外側側面の一部である周壁1
2を周設しており、膨大部の形状を当接面11と周壁1
2にて形成することができる。
図1,図2により説明する。抵抗発熱体10は本実施例
の場合ステンレス鋼を切削加工によって形成され、全体
的に一方が開口した直径が18mmの円筒形状で、正面側
には扁平な当接面11が形成されている。当接面11の
周囲には抵抗発熱体10の外側側面の一部である周壁1
2を周設しており、膨大部の形状を当接面11と周壁1
2にて形成することができる。
【0018】抵抗発熱体10において、当接面11の後
方側面には、冷却用流体(2酸化炭素、圧縮空気)を外
部に逃がすためのスリット13を相対するように2カ所
設け、当接面11付近では排気効率を高めるためにスリ
ット13をさらに大きく開口したスリット拡大部14を
形成した。抵抗発熱体10内部には、わずかに開口部1
6方向の内径が大きくなる段部15を設け絶縁管20の
挿入位置決めとした。
方側面には、冷却用流体(2酸化炭素、圧縮空気)を外
部に逃がすためのスリット13を相対するように2カ所
設け、当接面11付近では排気効率を高めるためにスリ
ット13をさらに大きく開口したスリット拡大部14を
形成した。抵抗発熱体10内部には、わずかに開口部1
6方向の内径が大きくなる段部15を設け絶縁管20の
挿入位置決めとした。
【0019】図3は、溶着固定装置1の部品配置図であ
る。抵抗発熱体10についてはすでに説明した。20
は、セラミック製である支持部材の絶縁管である。軸方
向に圧縮空気用パイプ30を挿入する挿入孔A21と2
酸化炭素用パイプ31を挿入する挿入孔B22が貫通さ
れている。40はスリット13で分割された抵抗発熱体
10の側面に溶接等にて接続される電線である。なお、
圧縮空気用パイプ30の内径は2mm、2酸化炭素用パイ
プ31の内径は0.5mmを用いている。
る。抵抗発熱体10についてはすでに説明した。20
は、セラミック製である支持部材の絶縁管である。軸方
向に圧縮空気用パイプ30を挿入する挿入孔A21と2
酸化炭素用パイプ31を挿入する挿入孔B22が貫通さ
れている。40はスリット13で分割された抵抗発熱体
10の側面に溶接等にて接続される電線である。なお、
圧縮空気用パイプ30の内径は2mm、2酸化炭素用パイ
プ31の内径は0.5mmを用いている。
【0020】組立方法を図4、図5を用いて説明する。
まず、当接面11の他端側におけるスリット13で分割
された各の抵抗発熱体10の両側面に、一対の電線40
を溶接等で電気的に接続する。絶縁管20における挿入
孔A21に圧縮空気用パイプ30、挿入孔B22に2酸
化炭素用パイプ31を挿入取り付けた後、抵抗発熱体1
0の開口部16から絶縁管20を位置決め用の段部15
まで挿入する。そのことにより各のパイプ及び電線40
を抵抗発熱体10に対して所定の位置関係を保持固定す
る役目の他に、抵抗発熱体10にかかる外圧の影響を防
いでいる。
まず、当接面11の他端側におけるスリット13で分割
された各の抵抗発熱体10の両側面に、一対の電線40
を溶接等で電気的に接続する。絶縁管20における挿入
孔A21に圧縮空気用パイプ30、挿入孔B22に2酸
化炭素用パイプ31を挿入取り付けた後、抵抗発熱体1
0の開口部16から絶縁管20を位置決め用の段部15
まで挿入する。そのことにより各のパイプ及び電線40
を抵抗発熱体10に対して所定の位置関係を保持固定す
る役目の他に、抵抗発熱体10にかかる外圧の影響を防
いでいる。
【0021】前記組み込んだ後、図5に示すように耐熱
樹脂(例えば、金属粉入りエポキシ樹脂)からなるカバ
ー50により、抵抗発熱体10の一部、絶縁管20、圧
縮空気用パイプ30、2酸化炭素用パイプ31、各電線
40の一部を被覆固定して、本実施例の溶着固定装置1
が完成した。組立終了後の溶着固定装置1の断面図を図
6に示した。
樹脂(例えば、金属粉入りエポキシ樹脂)からなるカバ
ー50により、抵抗発熱体10の一部、絶縁管20、圧
縮空気用パイプ30、2酸化炭素用パイプ31、各電線
40の一部を被覆固定して、本実施例の溶着固定装置1
が完成した。組立終了後の溶着固定装置1の断面図を図
6に示した。
【0022】
【実施例2】次に、実施例1における溶着固定装置1を
用いて溶着する場合、本発明の効果を確認するため実験
を行った。溶融する樹脂の代わりに耐熱ゴム60を用
い、耐熱ゴム60に溶着固定装置1を押し当てて温度変
化を測定した。測定場所としては、図7に示す様に抵抗
発熱体10内部当接面の裏側(A)、抵抗発熱体10が
当接している耐熱ゴム60の表面(成形品の変形部の温
度を想定)(B)、耐熱ゴム60の内部(深さ約1mm)
(成形品の内部温度を想定)(C)、周囲温度(D)の
4カ所とした。
用いて溶着する場合、本発明の効果を確認するため実験
を行った。溶融する樹脂の代わりに耐熱ゴム60を用
い、耐熱ゴム60に溶着固定装置1を押し当てて温度変
化を測定した。測定場所としては、図7に示す様に抵抗
発熱体10内部当接面の裏側(A)、抵抗発熱体10が
当接している耐熱ゴム60の表面(成形品の変形部の温
度を想定)(B)、耐熱ゴム60の内部(深さ約1mm)
(成形品の内部温度を想定)(C)、周囲温度(D)の
4カ所とした。
【0023】また溶着固定作業における各工程時間は次
に様に事前に設定した。 電圧印加スタート(AC:340A)。(加熱工程) 1次加熱(2.7秒)→加熱遮断(2.0秒)→2次加熱(0.
8秒)→加熱遮断(2.0秒)→3次加熱(0.6秒) 電圧印加を止めると同時に2酸化炭素(圧力7Mpa)2
と圧縮空気3(圧力0.5Mpa)とを抵抗発熱体10へ吹き
付ける。(冷却固化工程) 吹き付けから8秒後2酸化炭素2のみ吹き付け停止。
(復帰工程) 吹き付けから15秒後圧縮空気3の吹き付けを停止し
終了。 各温度測定ポイントにおける到達時間を表1に示す。ま
た温度変化を図14に示す。
に様に事前に設定した。 電圧印加スタート(AC:340A)。(加熱工程) 1次加熱(2.7秒)→加熱遮断(2.0秒)→2次加熱(0.
8秒)→加熱遮断(2.0秒)→3次加熱(0.6秒) 電圧印加を止めると同時に2酸化炭素(圧力7Mpa)2
と圧縮空気3(圧力0.5Mpa)とを抵抗発熱体10へ吹き
付ける。(冷却固化工程) 吹き付けから8秒後2酸化炭素2のみ吹き付け停止。
(復帰工程) 吹き付けから15秒後圧縮空気3の吹き付けを停止し
終了。 各温度測定ポイントにおける到達時間を表1に示す。ま
た温度変化を図14に示す。
【0024】
【実施例3】実施例3では、2酸化炭素2の吹き付けを
停止した後に圧縮空気3を吹き付ける以外は実施例2と
全く同一に行った。設定時間は次の様に事前に設定し
た。 電圧印加スタート 時間は実施例2と同一(加熱工
程)。 電圧印加を止めると同時に2酸化炭素2を抵抗発熱体
10へ5秒間吹き付ける(冷却固化工程)。 2酸化炭素2を停止すると共に圧縮空気3を吹き付け
る(復帰工程)。 圧縮空気3の吹き付けから5秒後吹き付けを停止し終
了。 各温度測定ポイントにおける到達時間を表1に示す。ま
た温度変化を図15に示す。
停止した後に圧縮空気3を吹き付ける以外は実施例2と
全く同一に行った。設定時間は次の様に事前に設定し
た。 電圧印加スタート 時間は実施例2と同一(加熱工
程)。 電圧印加を止めると同時に2酸化炭素2を抵抗発熱体
10へ5秒間吹き付ける(冷却固化工程)。 2酸化炭素2を停止すると共に圧縮空気3を吹き付け
る(復帰工程)。 圧縮空気3の吹き付けから5秒後吹き付けを停止し終
了。 各温度測定ポイントにおける到達時間を表1に示す。ま
た温度変化を図15に示す。
【0025】
【比較例1】比較例1では、冷却に圧縮空気3のみ吹き
付ける以外は実施例2と全く同一に行った。設定時間は
次に様に事前に設定した。 電圧印加スタート 時間は実施例2と同一。 電圧印加を止めると同時に圧縮空気3を吹き付ける。 圧縮空気3の吹き付けから15秒後吹き付けを停止し
終了。 各温度測定ポイントにおける到達時間を表1に示す。ま
た温度変化を図16に示す。
付ける以外は実施例2と全く同一に行った。設定時間は
次に様に事前に設定した。 電圧印加スタート 時間は実施例2と同一。 電圧印加を止めると同時に圧縮空気3を吹き付ける。 圧縮空気3の吹き付けから15秒後吹き付けを停止し
終了。 各温度測定ポイントにおける到達時間を表1に示す。ま
た温度変化を図16に示す。
【表1】
表1に示すように本発明の溶着固定装置を用いれば樹脂
内部が50℃に戻る時間が圧縮空気の冷却より50%及
び30%の時間短縮が図れることがわかる。
内部が50℃に戻る時間が圧縮空気の冷却より50%及
び30%の時間短縮が図れることがわかる。
【0026】
【実施例4】実施例4では、他の固定方法として、加熱
軟化させて被固定物の一部に被せることにより被固定物
を前記成形品に固定する固定方法について説明する。図
8は実施例4に用いる溶着固定装置4の部品配置斜視
図、図9は抵抗抵抗発熱体100に各部品を取り付けた
組立斜視図、図10は組立完成した溶着固定装置4の斜
視図、図11は組立完成した溶着固定装置4の断面図で
ある。100は抵抗発熱体、200は絶縁管、130は
通気孔、40は電線、30は圧縮空気用のパイプ、31
は2酸化炭素用のパイプである。組立方法は実施例1と
ほぼ同じで最終的にカバー500を取り付けて完成であ
る。実施例4による溶着固定装置4を用いて溶着固定す
る対象は、熱可塑性樹脂成形品であるレンズ窓70へレ
ンズ80を固定することである。
軟化させて被固定物の一部に被せることにより被固定物
を前記成形品に固定する固定方法について説明する。図
8は実施例4に用いる溶着固定装置4の部品配置斜視
図、図9は抵抗抵抗発熱体100に各部品を取り付けた
組立斜視図、図10は組立完成した溶着固定装置4の斜
視図、図11は組立完成した溶着固定装置4の断面図で
ある。100は抵抗発熱体、200は絶縁管、130は
通気孔、40は電線、30は圧縮空気用のパイプ、31
は2酸化炭素用のパイプである。組立方法は実施例1と
ほぼ同じで最終的にカバー500を取り付けて完成であ
る。実施例4による溶着固定装置4を用いて溶着固定す
る対象は、熱可塑性樹脂成形品であるレンズ窓70へレ
ンズ80を固定することである。
【0027】図12、図13に基づいて説明する。ま
ず、溶着固定における設定時間は次に様に事前に設定し
た。 電圧印加スタート(AC4V)1.2秒(加熱工
程)。 電圧印加を止めると同時に2酸化炭素2(圧力7Mpa)
と圧縮空気3(圧力0.5Mpa)とを抵抗発熱体100へ吹
き付ける(冷却固化工程)。 吹き付けから3秒後2酸化炭素2のみ吹き付け停止
(復帰工程)。 吹き付けから7秒後圧縮空気3の吹き付けを停止し終
了。
ず、溶着固定における設定時間は次に様に事前に設定し
た。 電圧印加スタート(AC4V)1.2秒(加熱工
程)。 電圧印加を止めると同時に2酸化炭素2(圧力7Mpa)
と圧縮空気3(圧力0.5Mpa)とを抵抗発熱体100へ吹
き付ける(冷却固化工程)。 吹き付けから3秒後2酸化炭素2のみ吹き付け停止
(復帰工程)。 吹き付けから7秒後圧縮空気3の吹き付けを停止し終
了。
【0028】以上設定後、レンズ窓70の固定用リブ7
1へ溶着固定装置4を当接させ(準備工程)抵抗発熱体
100へ電圧を印加すると(加熱工程)、固定リブ71
が軟化しレンズ80への周囲に覆い被さるように変形し
レンズ80表面に密着する。次に、電圧の印加を止め2
酸化炭素2と圧縮空気3を同時に抵抗発熱体100の内
側に吹きかけ(冷却固化工程)、4秒後後に2酸化炭素
2、10秒後に圧縮空気3を止める(復帰工程)と溶着
固定作業が終了した。なお、2酸化炭素2や圧縮空気3
は絶縁管200に貫通された通気孔130により外部へ
排出することができる(図13)。本実施例における溶
着固定作業時間は8.2秒であった。また、抵抗発熱体
100は結露することなく良好な状態で次の作業への待
機ができた。
1へ溶着固定装置4を当接させ(準備工程)抵抗発熱体
100へ電圧を印加すると(加熱工程)、固定リブ71
が軟化しレンズ80への周囲に覆い被さるように変形し
レンズ80表面に密着する。次に、電圧の印加を止め2
酸化炭素2と圧縮空気3を同時に抵抗発熱体100の内
側に吹きかけ(冷却固化工程)、4秒後後に2酸化炭素
2、10秒後に圧縮空気3を止める(復帰工程)と溶着
固定作業が終了した。なお、2酸化炭素2や圧縮空気3
は絶縁管200に貫通された通気孔130により外部へ
排出することができる(図13)。本実施例における溶
着固定作業時間は8.2秒であった。また、抵抗発熱体
100は結露することなく良好な状態で次の作業への待
機ができた。
【0029】
【比較例2】実施例4の用いた溶着固定装置4を用い、
冷却は圧縮空気3のみで行った。軟化した固定リブ71
が固化するまでの時間は、14秒を必要とした。従っ
て、実施例4は41%の時間短縮が得られた。
冷却は圧縮空気3のみで行った。軟化した固定リブ71
が固化するまでの時間は、14秒を必要とした。従っ
て、実施例4は41%の時間短縮が得られた。
【0030】
【発明の効果】本発明のプラスチック成形品の溶融固定
方法は、発熱体の発熱が終了後、 2酸化炭素と圧縮空気を同時に又は圧縮空気を少し
遅れて発熱体に吹きかけ、その後、規定時間経過後2酸
化炭素を止め圧縮空気のみを吹きかける、 2酸化炭素のみ発熱体に吹きかけ、その後、規定時
間経過後2酸化炭素を止め圧縮空気のみを吹きかける、
との冷却方法により次の様な効果を得ることができる。 a.発熱体を従来に比べて急速に冷却し、また冷却後の
抵抗値(温度)を規定値に戻すことができるので、電圧
を印加したときの発熱体の温度を安定させることができ
る。したがって、溶融固定作業のサイクルタイムを短縮
できるばかりでなく、溶着強度を安定させることができ
る。 b.2酸化炭素を抵抗発熱体へ吹きかけた後、圧縮空気
を吹きかけることにより、発熱体の抵抗値を規定値に戻
す際に、発熱体に付着した結露を吹き飛ばすことができ
るので、発熱体の温度復帰時間を短縮することができる
と共に発熱体の寿命を延ばすことができる。
方法は、発熱体の発熱が終了後、 2酸化炭素と圧縮空気を同時に又は圧縮空気を少し
遅れて発熱体に吹きかけ、その後、規定時間経過後2酸
化炭素を止め圧縮空気のみを吹きかける、 2酸化炭素のみ発熱体に吹きかけ、その後、規定時
間経過後2酸化炭素を止め圧縮空気のみを吹きかける、
との冷却方法により次の様な効果を得ることができる。 a.発熱体を従来に比べて急速に冷却し、また冷却後の
抵抗値(温度)を規定値に戻すことができるので、電圧
を印加したときの発熱体の温度を安定させることができ
る。したがって、溶融固定作業のサイクルタイムを短縮
できるばかりでなく、溶着強度を安定させることができ
る。 b.2酸化炭素を抵抗発熱体へ吹きかけた後、圧縮空気
を吹きかけることにより、発熱体の抵抗値を規定値に戻
す際に、発熱体に付着した結露を吹き飛ばすことができ
るので、発熱体の温度復帰時間を短縮することができる
と共に発熱体の寿命を延ばすことができる。
【図1】実施例1による(a)は本発明の溶着固定装置
1の中心をなす円筒状の抵抗発熱体10の側面図、
(b)は抵抗発熱10体の正面図。
1の中心をなす円筒状の抵抗発熱体10の側面図、
(b)は抵抗発熱10体の正面図。
【図2】実施例1による抵抗発熱体10の断面図。
【図3】実施例1による溶着固定装置1の部品配置斜視
図。
図。
【図4】実施例1による抵抗発熱体10に各部品を取り
付けた組立斜視図。
付けた組立斜視図。
【図5】実施例1によるは組立完成した溶着固定装置1
の斜視図。
の斜視図。
【図6】実施例1によるは組立完成した溶着固定装置1
の断面図。
の断面図。
【図7】実施例2及び実施例3における温度測定ポイン
トの説明図。
トの説明図。
【図8】実施例4に用いる溶着固定装置4の部品配置斜
視図。
視図。
【図9】実施例4による抵抗抵抗発熱体100に各部品
を取り付けた組立斜視図。
を取り付けた組立斜視図。
【図10】実施例4による組立完成した溶着固定装置4
の斜視図。
の斜視図。
【図11】実施例4による組立完成した溶着固定装置4
の断面図。
の断面図。
【図12】実施例4において溶着固定装置を固定用リブ
へ当接させた図。
へ当接させた図。
【図13】実施例4において溶着固定装置により固定用
リブを変形させた後2酸化炭素と圧縮空気を吹きかけて
冷却している図。
リブを変形させた後2酸化炭素と圧縮空気を吹きかけて
冷却している図。
【図14】実施例2における温度変化を示す説明図(グ
ラフ)。
ラフ)。
【図15】実施例3における温度変化を示す説明図(グ
ラフ)。
ラフ)。
【図16】比較例1における温度変化を示す説明図(グ
ラフ)。
ラフ)。
1 溶着固定装置
2 2酸化炭素
3 圧縮空気
4 溶着固定装置
10、100 抵抗発熱体
30 圧縮空気用パイプ
31 2酸化炭素用パイプ
40 電線
60 耐熱ゴム
71 固定用リブ
80 レンズ
A 抵抗発熱体裏面温度測定ポイント
B ゴム(成形品)表面温度測定ポイント
C ゴム(成形品)内部温度測定ポイント
D 周囲温度
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 尾形 英司
福島県福島市蓬莢町一丁目11番1号 東北
ムネカタ株式会社内
(72)発明者 日下石 進
福島県福島市蓬莢町一丁目11番1号 東北
ムネカタ株式会社内
Fターム(参考) 4F211 AK02 AK09 AP10 TA01 TA13
TC23 TN29 TQ01 TQ10 TQ11
Claims (3)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂で成形された成形品の一部
に一体成形された変形部を、電圧を印加することにより
発熱する抵抗発熱体を用いて熱変形させることにより被
固定物を固定させる熱可塑性樹脂で成形されたプラスチ
ック成形品用溶融固定方法において、(a)変形部へ抵
抗発熱体を適宜な力で押しつける準備工程、(b)抵抗
発熱体へ電圧を印加して発熱させ変形部を溶融又は軟化
させる加熱工程、(c)電圧印加を止め抵抗発熱体の内
部に2酸化炭素と圧縮空気を吹き付けて冷却させ溶融又
は軟化した前期変形部を固化させる冷却固化工程、
(d)2酸化炭素の吹き付けを止めた後、圧縮空気のみ
抵抗発熱体の内部に吹き付けて抵抗発熱体の温度を規定
の温度に戻す復帰工程、(e)抵抗発熱体を変形部から
離脱する離脱工程、からなることを特徴とする熱可塑性
樹脂で成形されたプラスチック成形品の溶融固定方法。 - 【請求項2】 圧縮空気の吹き付けは、2酸化炭素と同
時又は一定時間遅れて吹き付けることを特徴とする熱可
塑性樹脂で成形されたプラスチック成形品の溶融固定方
法。 - 【請求項3】 熱可塑性樹脂で成形された成形品の一部
に一体成形された変形部を、電圧を印加することにより
発熱する抵抗発熱体を用いて熱変形させることにより被
固定物を固定させる熱可塑性樹脂で成形されたプラスチ
ック成形品用溶融固定方法において、(a)変形部へ抵
抗発熱体を適宜な力で押しつける準備工程、(b)抵抗
発熱体へ電圧を印加して発熱させ変形部を溶融又は軟化
させる加熱工程、(c)電圧印加を止め抵抗発熱体の内
部に2酸化炭素を吹き付けて冷却させ溶融又は軟化した
前期変形部を固化させる冷却固化工程、(d)2酸化炭
素の吹き付けを止めた後、圧縮空気を抵抗発熱体の内部
に吹き付けて抵抗発熱体の温度を加熱工程前の規定の温
度に戻す復帰工程、(e)抵抗発熱体を変形部から離脱
する離脱工程、からなることを特徴とする熱可塑性樹脂
で成形されたプラスチック成形品の溶融固定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002049074A JP2003245976A (ja) | 2002-02-26 | 2002-02-26 | 熱可塑性樹脂で成形されたプラスチック成形品の溶融固定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002049074A JP2003245976A (ja) | 2002-02-26 | 2002-02-26 | 熱可塑性樹脂で成形されたプラスチック成形品の溶融固定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003245976A true JP2003245976A (ja) | 2003-09-02 |
Family
ID=28661681
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002049074A Pending JP2003245976A (ja) | 2002-02-26 | 2002-02-26 | 熱可塑性樹脂で成形されたプラスチック成形品の溶融固定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003245976A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5832685B1 (ja) * | 2015-04-22 | 2015-12-16 | アール・ビー・コントロールズ株式会社 | 筒状体の端部封止構造 |
-
2002
- 2002-02-26 JP JP2002049074A patent/JP2003245976A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5832685B1 (ja) * | 2015-04-22 | 2015-12-16 | アール・ビー・コントロールズ株式会社 | 筒状体の端部封止構造 |
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