JP2003243948A - マイクロ波電力増幅器 - Google Patents

マイクロ波電力増幅器

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JP2003243948A
JP2003243948A JP2002037984A JP2002037984A JP2003243948A JP 2003243948 A JP2003243948 A JP 2003243948A JP 2002037984 A JP2002037984 A JP 2002037984A JP 2002037984 A JP2002037984 A JP 2002037984A JP 2003243948 A JP2003243948 A JP 2003243948A
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amplifying
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パルス電源回路と電力増幅素子との線路長を
短くしたマイクロ波電力増幅器を提供すること。 【解決手段】 マイクロ波パルス信号を増幅する並列接
続された複数の増幅回路12a〜12dと、この複数の
増幅回路12a〜12dに供給する電源電圧を生成する
主電源回路17と、この主電源回路17が生成する電源
電圧を断続し、前記増幅回路12a〜12dに印加する
パルス状電源電圧を生成するスイッチ回路18とを具備
したマイクロ波電力増幅器において、複数の増幅回路1
2a〜12dを所定の第1の高さに配置し、スイッチ回
路18を複数の増幅回路12a〜12dと相違する第2
の高さに配置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーダ用送信信号
などに用いられるパルス信号を増幅するマイクロ波電力
増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】レーダ用送信信号たとえばパルス信号を
増幅する場合、大電力のマイクロ波電力増幅器が使用さ
れる。大電力マイクロ波電力増幅器には、たとえばGa
AsFETで構成した複数の電力増幅素子を並列に接続
し、それぞれの電力増幅素子で増幅したマイクロ波信号
を合成する方法が採用されている。
【0003】ここで、従来のマイクロ波電力増幅器につ
いて図4を参照して説明する。マイクロ波パルス信号た
とえばレーダ用パルス信号が高周波入力端子INから入
力する。レーダ用パルス信号は分配器41でたとえば4
分され、互いに並列接続された4個の電力増幅素子42
a〜42dで増幅される。増幅されたレーダ用パルス信
号は、その後、合成器43で合成され、出力端子OUT
に出力する。
【0004】また、主電源回路44から供給される電源
電圧がパルス電源回路45で断続され、パルス化したパ
ルス状電源電圧がそれぞれの電力増幅素子42a〜42
dに加えられる。
【0005】上記した構成のマイクロ波電力増幅器は、
マイクロ波パルス信号を増幅する場合、通常、A級動作
あるいはAB級動作で使用される。このため、マイクロ
波パルス信号の入力の有無に関係なく電力が消費され
る。したがって、消費電力を低減し、あるいは、発熱量
を低減するために、電力増幅素子にパルス状電源電圧を
供給し、たとえばマイクロ波パルス信号が入力するオン
の期間に電力増幅素子を動作させ、マイクロ波パルス信
号が入力しないオフの期間は電力増幅素子を動作させな
い方法が取られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のマイクロ波電力
増幅器は、マイクロ波パルス信号を増幅する場合、たと
えば複数の電力増幅素子を並列に接続し、それぞれの電
力増幅素子に対して共通のパルス電源回路から電源電圧
を供給する構成になっている。この場合、複数の電力増
幅素子やパルス電源回路は、通常、同じ高さたとえば同
じ基板上の別々の領域に形成される。そのため、広い面
積の基板が必要とされ、全体の構造が大型化する。ま
た、パルス電源回路から遠い側に位置する電力増幅素子
とパルス電源回路との線路長が長くなり、線路長による
インダクタンス成分が影響するようになる。
【0007】たとえば、マイクロ波パルス信号の立ち上
がりや立ち下がり時間が1μsよりも小さくなると、パ
ルス電源回路および電力増幅素子間の線路のインダクタ
ンス成分が影響し、電力増幅素子に加えるパルス状電源
電圧の波形にスパイクやリンギングが発生する。その結
果、マイクロ波パルス信号に振幅変調が生じ、その振幅
変調分が電力増幅素子の耐電圧を超えると、増幅素子を
劣化させたり、あるいは、破壊したりする。
【0008】本発明は、上記した欠点を解決し、パルス
電源回路と電力増幅素子との線路長を短くしたマイクロ
波電力増幅器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、マイクロ波パ
ルス信号を増幅する並列接続された複数の増幅素子と、
この複数の増幅素子に供給する電源電圧を生成する主電
源回路と、この主電源回路が生成する前記電源電圧を断
続し、前記増幅素子に印加するパルス状電源電圧を生成
するスイッチ回路とを具備したマイクロ波電力増幅器に
おいて、前記複数の増幅素子を所定の第1の高さに配置
し、前記スイッチ回路を前記複数の増幅素子と相違する
第2の高さに配置したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態についてその回
路構成を図1で説明する。
【0011】符号11はマイクロ波パルス信号を入力す
る高周波入力端子で、高周波入力端子INには、マイク
ロ波パルス信号をたとえば4分岐する分配器11が接続
されている。分配器11のそれぞれの分岐に電力増幅回
路12a〜12dが接続され、4個の電力増幅回路12
a〜12dは互いに並列に接続されている。
【0012】各電力増幅回路12a〜12dは同じ構成
で、電力増幅回路12aの場合、増幅素子たとえば電界
効果型トランジスタ(以後、FETという)13などか
ら構成されている。FET13はゲート電極G1および
ドレイン電極D1、ソース電極S1を有し、ゲート電極
G1が分配器11に接続されている。また、ゲート電極
G1および分配器11間にバイアス回路14が接続され
ている。バイアス回路14は1/4波長線路14aやコ
ンデンサ14bなどから構成されている。ドレイン電極
D1はバイアス回路となる1/4波長線路15に接続さ
れ、同時に、合成器16に接続されている。ソース電極
S1は接地されている。
【0013】なお、合成器16は出力端子OUTに接続
されている。
【0014】符号17は電源電圧を発生する主電源回路
で、主電源回路17はパルス電源回路18に接続されて
いる。パルス電源回路18は、たとえばスイッチ回路を
形成するFET19や制御回路20、コンデンサ21な
どから構成されている。FET19はソース電極S2お
よびドレイン電極D2、ゲート電極G2を有し、ドレイ
ン電極D2がコンデンサ21に接続されている。ソース
電極S2は各電力増幅回路12a〜12dの1/4波長
線路15に接続されている。制御回路20はゲート電極
G2に接続され、FET19をオン状態あるいはオフ状
態に切り換える。
【0015】上記した構成において、高周波入力端子I
Nから入力したマイクロ波パルス信号は分配器11でた
とえば4分岐され、それぞれが電力増幅回路12a〜1
2dで増幅される。増幅されたマイクロ波パルス信号
は、その後、合成器16で合成され、出力端子OUTに
出力する。
【0016】なお、高周波入力端子INからマイクロ波
パルス信号が入力すると、このマイクロ波パルス信号の
オン/オフに合わせて、制御回路20の制御によりFE
T19はオン状態あるいはオフ状態に設定される。たと
えばマイクロ波パルス信号がオンの場合にFET19は
オン状態に設定される。このとき、主電源回路17の電
源電圧によって蓄積されていたコンデンサ21の充電電
圧が各電力増幅回路12a〜12dの1/4波長線路1
5を経てドレイン電極D1に加えられ、各電力増幅回路
12a〜12dは動作状態に入る。
【0017】この場合、FET19はマイクロ波パルス
信号のオンやオフに合わせてオン状態やオフ状態を繰り
返し、FET13のドレイン電極D1にパルス状電源電
圧が加えられる。
【0018】次に、上記したマイクロ波電力増幅器の概
略の構造について図2を参照して説明する。図2では、
図1に対応する部分には同じ符号を付し重複する説明を
一部省略する。
【0019】符号101は回路基板で、この回路基板1
01上に、たとえば高周波入力端子INおよび分配器1
1、電力増幅回路12a〜12d、合成器16、出力端
子OUT、主電源回路17などが形成されている。そし
て、パルス電源回路18を構成するFET19および制
御回路20、コンデンサ21が、電力増幅回路12a〜
12dなどが形成されている回路基板101上の第1の
面と相違する高さの第2の面102、たとえば回路基板
101面に垂直方向の合成器16上方に位置する面に形
成されている。
【0020】この場合、たとえば合成器16を、上下の
2つの接地導体の間に線路導体が挟まれた3導体構造と
し、その上部接地導体を第2の面102にして、その第
2の面102上の外側にFET19および制御回路20
が形成されている。
【0021】また、分配器11や合成器16は、平面回
路で構成できるようにたとえばウィルキンソン型で形成
してもよい。
【0022】上記した構造によれば、パルス電源回路1
8を構成するFET19および制御回路20、コンデン
サ21が電力増幅回路12a〜12dなどと相違する高
さに立体的に配置されている。したがって、パルス電源
回路18や電力増幅回路12a〜12dなどを配置する
場合に必要とされる面積が小さくなり、全体の構造が小
型化する。また、パルス電源回路18のFET19やコ
ンデンサ21と各電力増幅回路12a〜12dとの距離
が短くなる。そのため、パルス電源回路18と各電力増
幅回路12a〜12dを結ぶ線路長が短くなり、インダ
クタンス成分の影響が小さくなる。たとえば各電力増幅
回路12a〜12dに印加するパルス状電源電圧の波形
にスパイクやリンギングが発生せず、望ましい矩形形状
のパルス状電源電圧を供給できる。その結果、マイクロ
波パルス信号の振幅変調分によって電力増幅素子が劣化
したり、あるいは、破壊したりするようなことがなくな
る。
【0023】また、マイクロストリップ線路などのマイ
クロ波平面回路の場合、その上方にも電磁界分布があ
る。したがって、マイクロ波平面回路の上方に他の回路
を配置すると、マイクロ波平面回路を伝送するマイクロ
波信号が上方の回路に重畳したり、あるいは、マイクロ
波平面回路に予期しないフィードバックがかかって発振
したりすることがある。
【0024】しかし、上記した構成の場合、合成器をた
とえば3導体構造にし、その上部接地導体上の外側にパ
ルス電源回路を配置している。そのため、パルス電源回
路へのマイクロ波信号の影響はない。
【0025】また、パルス電源回路が電力増幅回路など
と相違する面に形成されている。この場合、パルス電源
回路用の基板面を広くとれるため、たとえばパルス電源
回路の配線パターンの厚さや幅を大きくすることがで
き、インダクタンス成分をより小さくできる。
【0026】上記の実施形態では、合成器をたとえば上
下を接地した3導体構造にし、その上部接地導体上にパ
ルス電源回路を配置している。しかし、図3に示すよう
に、たとえば電力増幅回路と合成器とを結ぶ伝送線路た
とえばマイクロストリップ線路を、2つの接地導体3
1、32とその間に挟まれた4個の線路導体33a〜3
3dとで構成し、たとえば接地導体31上の外側にパル
ス電源回路18を配置する構造にすることもできる。ま
た、パルス電源回路を配置するための3導体構造は合成
器などに限らず、その他のマイクロ波パルス信号が伝送
する線路部分に設けることができる。
【0027】また、上記の各実施形態の場合、合成器や
線路導体の上方にパルス電源回路を構成するスイッチ回
路のFETおよび制御回路を配置している。しかし、ス
イッチ回路のFETだけを合成器や線路導体の上方に配
置することもできる。コンデンサを、電力増幅回路など
と一緒に合成器や線路導体と同一の面に配置することも
できる。
【0028】また、上記した構成の場合、電力増幅回路
に印加するパルス状電源電圧の波形が劣化しないよう
に、電力増幅回路とパルス電源回路を接近させている。
この場合、電力増幅回路とパルス電源回路たとえばスイ
ッチ回路とを高さが相違する位置に立体的に配置させれ
ばよく、合成器や線路導体の上方に限らず、スイッチ回
路などを配置する位置は適宜選択できる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、パルス電源回路と電力
増幅素子との線路長を短くしたマイクロ波電力増幅器を
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための回路構成図
である。
【図2】本発明の実施形態を説明するための概略の構造
図である。
【図3】本発明の他の実施形態を説明するための概略の
構造図で、伝送線路の部分を抜き出した図である。
【図4】従来例を説明するための回路構成図である。
【符号の説明】
11…分配器 12a〜12d…電力増幅回路 13…FET 14…バイアス回路 15…1/4波長線路 16…合成器 17…主電源回路 18…パルス電源回路 19…FET 20…制御回路 21…コンデンサ 101…回路基板 102…第2の面 IN…入力端子 OUT…出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J067 AA01 AA04 AA21 AA41 CA54 CA57 FA16 HA09 HA29 HA39 KA00 KA12 KA66 KA68 KS01 LS11 QA04 QS02 SA13 TA01 5J069 AA01 AA04 AA21 AA41 CA54 CA57 FA16 HA09 HA29 HA39 KA00 KA12 KA66 KA68 QA04 SA13 TA01 5J500 AA01 AA04 AA21 AA41 AC54 AC57 AF16 AH09 AH29 AH39 AK00 AK12 AK66 AK68 AQ04 AS13 AT01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波パルス信号を増幅する並列接
    続された複数の増幅素子と、この複数の増幅素子に供給
    する電源電圧を生成する主電源回路と、この主電源回路
    が生成する前記電源電圧を断続し、前記増幅素子に印加
    するパルス状電源電圧を生成するスイッチ回路とを具備
    し、前記複数の増幅素子を所定の第1の高さに配置し、
    前記スイッチ回路を前記複数の増幅素子と相違する第2
    の高さに配置したことを特徴とするマイクロ波電力増幅
    器。
  2. 【請求項2】 回路基板と、この回路基板上に並列接続
    で設けられたマイクロ波パルス信号を増幅する複数の増
    幅素子と、この複数の増幅素子に供給する電源電圧を生
    成する主電源回路と、この主電源回路が生成する前記電
    源電圧を断続し、前記増幅素子に印加するパルス状電源
    電圧を生成するスイッチ回路とを具備し、前記回路基板
    の上方に位置する接地導体の外側に前記スイッチ回路を
    設けたことを特徴とするマイクロ波電力増幅器。
  3. 【請求項3】 回路基板と、この回路基板上に並列接続
    で設けられたマイクロ波パルス信号を増幅する複数の増
    幅素子と、この複数の増幅素子に供給する電源電圧を生
    成する主電源回路と、この主電源回路が生成する前記電
    源電圧を断続し、前記増幅素子に印加するパルス状電源
    電圧を生成するスイッチ回路と、前記回路基板上に形成
    された前記マイクロ波パルス信号が伝送する線路部分と
    を具備し、前記線路部分を上下の接地導体の間に線路導
    体が挟まれた3導体構造とし、前記接地導体の外側に前
    記スイッチ回路を設けたことを特徴とするマイクロ波電
    力増幅器。
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