JP2003243650A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2003243650A
JP2003243650A JP2002041398A JP2002041398A JP2003243650A JP 2003243650 A JP2003243650 A JP 2003243650A JP 2002041398 A JP2002041398 A JP 2002041398A JP 2002041398 A JP2002041398 A JP 2002041398A JP 2003243650 A JP2003243650 A JP 2003243650A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】不純物が導入されたゲート電極でサイドエッチ
ングや下地の損傷を防止できる半導体装置の製造方法を
提供する。 【解決手段】半導体層にp型不純物およびn型不純物の
イオン注入を行い、少なくとも表層部分をアモルファス
化させながら、半導体層に不純物を導入する工程と、イ
オン注入により半導体層に発生した欠陥の回復と、アモ
ルファスの結晶化が進行する温度以上で、かつ不純物が
半導体層の底部に拡散する温度未満で加熱を行う工程
と、半導体層にドライエッチングを行い、電界効果トラ
ンジスタのゲート電極を形成する工程とを有する半導体
装置の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、特に、電界効果トランジスタ(FET)の
ゲート電極形成工程を含む半導体装置の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の高集積化に伴
い、微細加工技術への要求が厳しいものとなっている。
例えば、ポリシリコンをはじめとするシリコン系材料を
用いたゲート加工に関しても、異方性と高選択比を両立
するプロセスの開発が強く望まれている。
【0003】酸化膜系以外の材料をプラズマエッチング
した場合における、異方性形状の確保については、エッ
チング断面に形成される側壁保護膜によってなされてい
る。側壁保護膜は、プラズマエッチング時に生成して気
化した反応生成物が、プラズマ中で再解離あるいは反応
し、エッチング断面に堆積することにより形成される。
【0004】側壁保護膜が厚く形成された場合、設計寸
法とエッチング後の実際の寸法との寸法変換差が大きく
なったり、寸法変換差のばらつきが大きくなったりしや
すい。そこで、最近、寸法変換差の絶対値とばらつきを
小さくする目的で、高速排気を行いながらエッチングが
行われている。この場合、エッチング処理中に反応生成
物がプラズマ中で再解離するのが抑制され、堆積物が少
なくなり、側壁保護膜が薄膜化する。
【0005】しかしながら、このように側壁保護膜を薄
膜化すると、エッチング断面が局所的に過剰にエッチン
グされるサイドエッチングやノッチングが発生しやすく
なる。サイドエッチングやノッチングを防止する方法と
しては、基板印加バイアスを上昇させ、エッチング速度
を高くする方法があるが、この場合には、下地のゲート
絶縁膜とゲート材料とのエッチング選択比が低下した
り、ゲート絶縁膜にプラズマダメージが発生したりする
おそれがある。
【0006】一方、nチャネルMOSFET(nMOS
FET)とpチャネルMOSFET(pMOSFET)
とで構成されるCMOS半導体装置においては、pMO
SFETとnMOSFETのゲート電極として、ともに
n型ポリシリコンゲート電極が用いられることが多い。
この場合は、nMOSFETは表面チャネル型、pMO
SFETは埋め込みチャネル型として使用される。
【0007】しかしながら、CMOS半導体装置を微細
化するに伴い、埋め込みチャネル型では短チャネル効果
の抑制が困難となって来ている。pMOSFETも埋め
込みチャネル型でなく表面チャネル型とするためには、
nMOSFETのゲート電極としてn型ポリシリコンゲ
ート電極を用いるのと同様に、pMOSFETのゲート
電極としてp型ポリシリコンゲート電極を用いる、デュ
アルゲート構造を採用する必要がある。デュアルゲート
構造を採用した場合、同一のポリシリコン膜からなるゲ
ート電極にp型領域とn型領域とが混在することにな
る。
【0008】このようなp型領域とn型領域を作製する
には、化学的気相成長法(CVD)またはスパッタリン
グ法等でポリシリコン膜を成長させた後、nMOSFE
Tの形成予定領域にn型不純物を、また、pMOSFE
Tの形成予定領域にp型不純物を、イオン注入法で打ち
分けて導入し、それぞれn型ドープトポリシリコン、p
型ドープトポリシリコンとする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ポリシ
リコン膜に不純物のイオン注入を行うことにより、ポリ
シリコン表層部は損傷を受け、アモルファス化する。そ
の後、ゲート電極の加工、すなわち、不純物を導入した
ポリシリコン膜のドライエッチングを行うと、局所的に
サイドエッチングが入る問題がある。
【0010】図8(a)は、サイドエッチングが入った
ゲート電極を示す断面図である。図8(a)に示すよう
に、シリコン基板31上にゲート絶縁膜としてシリコン
酸化膜32が形成されている。シリコン酸化膜32上に
ゲート電極としてポリシリコン膜33が形成されてい
る。アモルファス化部分34は、ポリシリコン膜33の
表層部がイオン注入によりアモルファス化した部分であ
る。
【0011】ポリシリコン膜33にイオン注入を行い、
アモルファス化部分34が形成された後、アモルファス
化部分34の上層にシリコン酸化膜35が形成される。
シリコン酸化膜35は、ゲート電極の加工を行うための
エッチングマスクとして用いられる。シリコン酸化膜3
5は、レジスト(不図示)をマスクとしたエッチングに
より、図8(a)に示すように、ゲート電極のパターン
に加工される。
【0012】シリコン酸化膜35をマスクとして、高速
排気プロセスによりポリシリコン膜33およびアモルフ
ァス化部分34にドライエッチングを行うと、アモルフ
ァス化部分34に局所的にサイドエッチング36が入
る。また、高速排気プロセスの場合、ゲート電極の側壁
保護膜は薄膜化されるため、図示していない。
【0013】このようなサイドエッチング36は、高速
排気プロセスにより側壁保護膜が薄膜化され、ゲート電
極の側壁保護が弱くなることに加えて、アモルファス化
部分34でアモルファス化していないポリシリコン膜3
3よりもエッチングレートが速くなることに起因して発
生する。
【0014】ゲート電極の加工後、ゲート電極の側壁に
は絶縁膜からなるサイドウォールスペーサが形成され
る。サイドウォールスペーサは、ゲート電極上およびソ
ース/ドレイン領域上に自己整合的にシリサイドを形成
するプロセス(サリサイドプロセス)において、ゲート
電極側壁のシリサイド化によりゲート上のシリサイドと
ソース/ドレイン領域上のシリサイドが短絡するのを防
止する目的で設けられる。
【0015】サイドウォールスペーサを形成するには、
ゲート電極を被覆するように、全面に絶縁膜を形成して
から、絶縁膜にエッチバックを行ってゲート電極側壁の
みに絶縁膜を残す。サイドウォールスペーサ形成用の膜
としては、段差被覆性に優れたシリコン窒化膜が用いら
れることが多い。
【0016】図8(b)は、図8(a)に示すゲート電
極に、シリコン窒化膜を用いてサイドウォールスペーサ
を形成した状態を示す断面図である。図8(b)に示す
ように、シリコン窒化膜が段差被覆性に優れることか
ら、サイドウォールスペーサ37のシリコン窒化膜は、
サイドエッチング36部分に入り込む。これにより、サ
イドエッチング36が発生した部分においては、ポリシ
リコン膜33からなるゲート電極の上面がシリコン窒化
膜(サイドウォールスペーサ37)の一部によって覆わ
れてしまう。
【0017】サイドウォールスペーサの形成後、ゲート
電極の低抵抗化の目的で、ゲート電極の表面をシリサイ
ド化する場合には、ゲート電極上の絶縁膜が除去され
る。図9(c)は、図8(b)のシリコン酸化膜35を
除去した状態を示す断面図である。図9(c)に示すよ
うに、サイドエッチング36部分に入り込んだサイドウ
ォールスペーサ37は除去されず、ポリシリコン膜33
を被覆したままとなる。
【0018】その後、全面に高融点金属層を形成してか
ら、熱処理を行うことにより、シリコン上に高融点金属
シリサイド層が形成される。また、未反応部分の高融点
金属層は除去される。図9(d)は、ゲート電極上およ
びゲート電極以外の部分のシリコン基板31上に、高融
点金属シリサイド層として例えばチタンシリサイド層3
8が形成された状態を示す断面図である。
【0019】図9(d)に示すように、サイドエッチン
グ36部分のポリシリコン膜33がシリサイド化されな
いため、ゲート電極上のチタンシリサイド層38の形成
面積が小さくなる。したがって、実質的に配線が微細化
され、細線効果により配線抵抗が上昇する可能性があ
る。
【0020】上記のような局所的なサイドエッチング
は、エッチング前に被エッチング膜に熱処理を加えるこ
とで抑制できる(第45回応用物理学関係連合講演会講演
予稿集、28a-YA-2(1998)参照)。例えば、ノンドープ
トポリシリコン膜にリンをイオン注入した後、窒素ガス
雰囲気中、600℃で30分の熱処理を行ってから、プ
ラズマエッチングを行う。
【0021】この場合、サイドエッチングを防止できる
ことが、断面走査電子顕微鏡(断面SEM)により確認
されている。また、熱処理に伴い、ポリシリコン膜の膜
質も変化することが昇温脱離分析(TDS)、2次イオ
ン質量分析(SIMS)等により確認されている。
【0022】しかしながら、例えば800℃以上の高温
で加熱すると、不純物の拡散が生じる。一般に、n型不
純物はドライエッチング時のエッチャントであるイオン
等に電子を供与しやすい。したがって、被エッチング膜
がポリシリコン膜であり、ポリシリコン膜中にリン、ヒ
素等の周期律表第5B族元素のn型不純物が拡散した場
合、ポリシリコン膜のエッチングレートは増加する。
【0023】逆に、p型不純物はエッチャントに電子を
供与しにくいことから、ホウ素に代表される周期律表第
3B族元素のp型不純物がポリシリコン膜に拡散した場
合、ポリシリコン膜のエッチングレートは減少すること
が知られている。
【0024】したがって、ゲート電極に導入された不純
物がゲート絶縁膜近傍まで拡散した場合、ゲート絶縁膜
に接する部分のゲート電極の線幅、すなわちゲート長が
エッチングレートの増減の影響を受けて変動する。さら
に、ゲート絶縁膜や基板への不純物の突き抜けが発生
し、所望のデバイス特性が得られなくなるおそれがあっ
た。
【0025】ゲート形成時のサイドエッチングを抑制で
きる方法として、特開2001−7222号公報には、
ポリシリコン膜にn型不純物を注入した後、n型不純物
を拡散させる熱処理を行い、p型不純物を注入した後は
熱処理を行わない半導体装置の製造方法が開示されてい
る。この公報においては、サイドエッチングの原因が、
高濃度にリンが存在することであると推察している。ま
た、ホウ素の基板への突き抜けを防止するため、p型不
純物の注入後に熱処理を行っていない。
【0026】この方法によれば、リン濃度に依存したエ
ッチングレートの増大を抑制することは可能であるが、
イオン注入による点欠陥等の損傷や、アモルファス化に
よるエッチングレートの増大は考慮されていない。した
がって、特にp型ポリシリコンゲートが形成されるpM
OSFETで、不純物濃度以外の要因によるエッチング
レートの増大を抑制できない。また、n型不純物の注入
後の熱処理でn型不純物の拡散が起こった場合、ゲート
絶縁膜近傍のポリシリコン膜でエッチングレートの増大
が起こり、ゲート長が変動する可能性がある。
【0027】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、したがって本発明は、不純物が導入されたゲ
ート電極でサイドエッチングや下地の損傷を防止できる
半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体層にイオ
ン注入を行い、前記半導体層の少なくとも表層部分をア
モルファス化させながら、前記半導体層に不純物を導入
する工程と、前記イオン注入により前記半導体層に発生
した欠陥の回復と、前記アモルファスの結晶化が進行す
る温度以上で、かつ前記不純物が前記半導体層の底部に
拡散する温度未満で加熱を行う工程と、前記半導体層に
ドライエッチングを行う工程とを有することを特徴とす
る。
【0029】好適には、前記半導体層は、半導体基板上
にゲート絶縁膜を介して形成された半導体層であって、
前記半導体層にドライエッチングを行う工程は、電界効
果トランジスタのゲート電極を加工する工程を含む。
【0030】好適には、前記イオン注入を行う工程は、
第1導電型電界効果トランジスタ形成領域の前記半導体
層に第1導電型不純物をイオン注入する工程と、第2導
電型電界効果トランジスタ形成領域の前記半導体層に第
2導電型不純物をイオン注入する工程を含む。
【0031】これにより、イオン注入された半導体層に
ドライエッチングを行った場合にも、サイドエッチング
が防止され、線幅の変動が抑制される。イオン注入後の
被エッチング膜には、注入されたイオンによってもたら
される点欠陥等の損傷、結晶のアモルファス化がみら
れ、エッチングレートが大きい。
【0032】加熱を行うことにより、損傷を受けた部分
に存在する点欠陥等の回復や、アモルファス部分の結晶
化を進行させることができる。その結果、損傷の影響が
低減され、エッチングレートも小さくなるため、局所的
なサイドエッチングを防止しながらドライエッチングを
行うことが可能となる。
【0033】また、加熱温度を不純物が拡散する温度よ
りも低温とすることにより、不純物の拡散に起因する、
例えばゲート絶縁膜等の下地の損傷を防止できる。さら
に、不純物の拡散によってエッチングレートが変化する
のも防止できるため、ドライエッチングで加工される線
幅を均一にできる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の半導体装置の製
造方法の実施の形態について、図面を参照して説明す
る。 (実施形態1)本実施形態は、n型ポリシリコンゲート
電極の形成例であり、レジストマスクを用いてゲート電
極を加工する前に、抵抗加熱の電気炉により熱処理を施
すものである。
【0035】まず、図1(a)に示すように、シリコン
基板1上にゲート絶縁膜としてシリコン酸化膜2を形成
し、その上層にゲート電極材料としてポリシリコン膜3
を形成する。シリコン酸化膜2は通常の熱酸化法によ
り、例えば膜厚1.8nmで形成する。ポリシリコン膜
3は通常のCVDにより、例えば膜厚200nmで形成
する。
【0036】次に、図1(b)に示すように、イオン注
入法によりポリシリコン膜3中へn型不純物であるリン
を導入する。このイオン注入の条件は、例えばドーズ量
を3.0×1015atoms/cm2 、注入エネルギー
を30keVとする。このイオン注入により、ポリシリ
コン膜3の表層部分にアモルファス化部分4が形成され
る。アモルファス化部分4にリンイオンが導入されてい
る。アモルファス化部分4ではそれ以外のポリシリコン
膜3に比較してエッチングレートが大きくなる。
【0037】次に、図1(c)に示すように、抵抗加熱
の電気炉を用いて熱処理を行う。この加熱により、アモ
ルファス化部分4で損傷の回復と結晶化の進行が起こ
り、結晶化されたリンイオン注入部5が形成される。リ
ンイオン注入部5では図1(b)のアモルファス化部分
4に比較してエッチングレートが小さくなる。
【0038】熱処理条件は、例えば温度を600℃、窒
素雰囲気、圧力を101kPa、時間を30分間とす
る。この加熱温度(600℃)では、n型不純物である
リンの拡散は生じない。したがって、シリコン酸化膜2
近傍にリンが拡散せず、エッチングレートの増大による
ゲート長の変動を防止できる。
【0039】次に、図2(d)に示すように、ゲートエ
ッチングのマスクとしてフォトレジスト6を、通常のフ
ォトリソグラフィ法により膜厚400nmで形成する。
ここで、ポリシリコン膜3(リンイオン注入部5)の最
表面には、図示しない自然酸化膜が存在する。
【0040】この自然酸化膜は、次の工程で行われるゲ
ートエッチングの進行を阻害する。そこで、この自然酸
化膜をプラズマエッチング処理により除去する。自然酸
化膜の除去条件は、例えばCl2 ガスを流量120sc
cmで供給し、温度を20℃、マイクロ波(2.45G
Hz)出力を400W、基板バイアス高周波(400k
Hz)出力を50W、圧力を0.5Paとする。
【0041】次に、図2(e)に示すように、フォトレ
ジスト6をマスクとして、リンイオン注入部5を含むポ
リシリコン膜3のドライエッチングを行う。ドライエッ
チング条件は、例えばCl2 ガスを流量30sccm、
2 ガスを流量5sccm、HBrガスを流量90sc
cmで供給し、温度を20℃、マイクロ波(2.45G
Hz)出力を400W、基板バイアス高周波(400k
Hz)出力を25W、圧力を0.5Paとする。
【0042】その後、図2(f)に示すように、常法で
アッシングや洗浄を含むエッチング後処理を行い、フォ
トレジスト6および図示しない反応生成物を除去する。
以上の工程により、n型不純物であるリンが導入された
ポリシリコン膜3の表層部分にサイドエッチングが発生
することなく、ゲート電極が形成される。
【0043】上記の本実施形態の半導体装置の製造方法
によれば、イオン注入によりポリシリコン膜3の表層部
分に発生する点欠陥等の損傷やアモルファス化部分4
が、エッチング前の熱処理で回復する。その結果、熱処
理前に比較してエッチングレートが小さくなり、ポリシ
リコン膜3の局所的なサイドエッチングが防止される。
【0044】また、加熱温度を不純物が拡散する温度未
満としていることから、n型不純物であるリンの拡散が
防止される。したがって、ゲート絶縁膜(シリコン酸化
膜2)近傍でゲート電極のエッチングレートの増減が起
こらず、ゲート長の変動が抑制される。さらに、ゲート
絶縁膜(シリコン酸化膜2)およびシリコン基板1への
不純物の突き抜けも防止される。
【0045】上記の本実施形態で形成されたゲート電極
上をシリサイド化した場合、ポリシリコン膜3(リンイ
オン注入部5)の表面全体にシリサイド層が形成され
る。したがって、シリサイド層の細線効果が抑制され、
ゲート電極を低抵抗化できる。
【0046】(実施形態2)本実施形態は、ポリメタル
ゲートの形成例であり、ハードマスクとして用いられる
シリコン窒化膜の成膜時の熱を利用して、ポリシリコン
膜に熱処理を施すものである。ポリメタルゲートは、単
にメタルゲートとも呼ばれ、ポリシリコン上にバリアメ
タルを介してメタル膜が形成されたものである。
【0047】ポリメタルゲートにおいては、不純物を導
入するポリシリコン膜の表面がバリアメタルとなる窒化
タングステンと、タングステン等のメタル膜で覆われる
ため、ゲート加工後の工程、例えばソース/ドレイン領
域の形成工程等でゲートポリシリコンに不純物を導入す
るのは困難である。したがって、ポリメタルゲートを用
いてデュアルゲートを形成するためには、バリアメタル
形成前に予め、該当領域にn型不純物やp型不純物を導
入しておく必要がある。
【0048】以下、本実施形態の半導体装置の製造方法
を説明する。まず、図3(a)に示すように、シリコン
基板11上にゲート絶縁膜としてシリコン酸化窒化膜
(SiON膜)12を形成する。シリコン酸化窒化膜1
2は、例えば熱酸化法で形成したシリコン酸化膜に、プ
ラズマ窒化あるいは熱窒化等の方法で窒素を導入するこ
とにより形成できる。シリコン酸化窒化膜12の膜厚は
例えば1.8nmとする。シリコン酸化窒化膜12の上
層に、ゲート電極材料の一部としてポリシリコン膜13
を形成する。ポリシリコン膜13は、CVDにより例え
ば膜厚200nmで形成する。
【0049】次に、図3(b)に示すように、nMOS
FET形成領域以外をフォトレジスト14で被覆する。
続いて、図3(c)に示すように、フォトレジスト14
をマスクとして、nMOSFET形成領域にイオン注入
によりn型不純物であるリンを導入する。
【0050】このイオン注入の条件は、例えばドーズ量
を3.0×1015atoms/cm 2 、注入エネルギー
量を30keVとする。このイオン注入により、フォト
レジスト14で被覆されていないポリシリコン膜13の
表層部分にはアモルファス化部分15が形成される。ア
モルファス化部分15にリンイオンが導入されている。
【0051】次に、図4(d)に示すように、フォトレ
ジスト14を常法の処理、例えばアッシングと洗浄によ
り除去する。次に、図4(e)に示すように、pMOS
FET形成領域以外をフォトレジスト16で被覆する。
続いて、図4(f)に示すように、フォトレジスト16
をマスクとして、pMOSFET形成領域にイオン注入
によりp型不純物であるホウ素を導入する。
【0052】このイオン注入の条件は、イオン種として
二フッ化ホウ素(BF2 )を用い、ドーズ量を3.0×
1015atoms/cm2 、注入エネルギー量を30k
eVとする。このイオン注入により、フォトレジスト1
6で被覆されていないポリシリコン膜13の表層部分に
はアモルファス化部分17が形成される。アモルファス
化部分17にホウ素が導入されている。その後、図5
(g)に示すように、フォトレジスト16を常法の処
理、例えばアッシングと洗浄により除去する。
【0053】次に、図5(h)に示すように、ポリシリ
コン膜13上にバリアメタルとして窒化タングステン膜
18を、例えば膜厚5nmで形成する。その上層に、タ
ングステン膜19を、例えば膜厚100nmで形成す
る。これらの膜18、19は例えばスパッタリングによ
り形成する。
【0054】次に、図5(i)に示すように、ゲートエ
ッチング時のハードマスクとなるシリコン窒化膜20
を、タングステン膜19上に形成する。シリコン窒化膜
20は、CVDにより例えば膜厚120nmで形成す
る。シリコン窒化膜20の成膜条件は、例えばSiH2
Cl2 ガスを流量100sccm、NH3 ガスを流量5
00sccmで供給し、温度を650℃、圧力を26P
aとする。
【0055】成膜時の加熱によりポリシリコン膜13も
加熱され、リンがイオン注入されたアモルファス化部分
15と、ホウ素がイオン注入されたアモルファス化部分
17で損傷の回復と結晶化の進行が起こる。これによ
り、結晶化されたリンイオン注入部21および結晶化さ
れたホウ素イオン注入部22がそれぞれ形成される。こ
の成膜温度(650℃)では、n型不純物であるリンお
よびp型不純物であるホウ素の拡散は生じない。
【0056】次に、図6(j)に示すように、シリコン
窒化膜20上にフォトレジスト23を例えば膜厚400
nmで形成する。フォトレジスト23は通常のフォトリ
ソグラフィ法によりゲートパターンで形成する。
【0057】次に、図6(k)に示すように、フォトレ
ジスト23をマスクとしてシリコン窒化膜20にドライ
エッチングを行い、シリコン窒化膜20からなるハード
マスクを形成する。シリコン窒化膜のエッチング条件
は、例えばCF2 ガスを流量100sccm、Arガス
を流量1000sccmで供給し、温度を30℃、高周
波(13.56MHz)出力を1000W、圧力を13
3Paとする。
【0058】次に、図7(l)に示すように、ハードマ
スク(シリコン窒化膜20)を用いてタングステン膜1
9、窒化タングステン膜18およびポリシリコン膜13
にドライエッチングを行う。ここで、ポリシリコン膜1
3は熱処理後の結晶化されたリンイオン注入部21およ
びホウ素イオン注入部22を含む。
【0059】タングステン膜19および窒化タングステ
ン膜18のドライエッチング条件は、例えばCF4 ガス
を流量30sccm、O2 ガスを流量10sccmで供
給し、温度を30℃、マイクロ波(2.45GHz)出
力を800W、基板バイアス高周波(400kHz)出
力を30W、圧力を0.4Paとする。
【0060】リンイオン注入部21およびホウ素イオン
注入部22を含むポリシリコン膜13のドライエッチン
グ条件は、例えばCl2 ガスを流量30sccm、O2
ガスを流量5sccm、HBrガスを流量90sccm
で供給し、温度を30℃、マイクロ波(2.45GH
z)出力を400W、基板バイアス高周波(400kH
z)出力を25W、圧力を0.5Paとする。その後、
図7(m)に示すように、常法でアッシングおよび洗浄
を含むエッチング後処理を行い、フォトレジスト23お
よび図示しない反応生成物を除去する。
【0061】以上の工程により、n型不純物であるリン
およびp型不純物であるホウ素が導入されたポリシリコ
ン膜13の表層部分にサイドエッチングが発生すること
なく、ゲート電極を形成できる。また、シリコン窒化膜
20の成膜温度が、ポリシリコン膜13中での不純物の
拡散を防止できる範囲内であることから、不純物の拡散
に起因する線幅(ゲート長)変動やゲート絶縁膜、基板
への不純物の突き抜けも発生しない。
【0062】上記の本発明の実施形態の半導体装置の製
造方法によれば、イオン注入によって損傷を受けた部分
のゲート電極に局所的なサイドエッチングが発生せず、
ゲート電極の線幅の変動を防止できる。また、ゲート電
極に導入された不純物がゲート電極の下地に拡散し、ゲ
ート絶縁膜が損傷したり、基板の抵抗が変化したりする
のを防止できる。
【0063】本発明の半導体装置の製造方法の実施形態
は、上記の説明に限定されない。例えば、ゲート電極材
料として実施形態1ではポリシリコン、実施形態2では
ポリシリコンとメタル膜の積層膜を用いているが、シリ
コンゲルマニウム等、不純物がイオン注入により導入さ
れるような他の材料に変更してもよい。
【0064】また、加熱方法として、実施形態1では抵
抗加熱の電気炉、実施形態2では成膜時の熱を利用して
いるが、ランプ加熱やレーザーアニール等、他の加熱方
法に変更してもよい。その他、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲で、種々の変更が可能である。
【0065】
【発明の効果】本発明の半導体装置の製造方法によれ
ば、ゲート電極の局所的なサイドエッチングや線幅の変
動を抑制できる。また、ゲート電極下地への不純物の拡
散に起因する半導体装置の性能の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜(c)は本発明の実施形態1に係
る半導体装置の製造方法の製造工程を示す断面図であ
る。
【図2】図2(d)〜(f)は本発明の実施形態1に係
る半導体装置の製造方法の製造工程を示す断面図であ
る。
【図3】図3(a)〜(c)は本発明の実施形態2に係
る半導体装置の製造方法の製造工程を示す断面図であ
る。
【図4】図4(d)〜(f)は本発明の実施形態2に係
る半導体装置の製造方法の製造工程を示す断面図であ
る。
【図5】図5(g)〜(i)は本発明の実施形態2に係
る半導体装置の製造方法の製造工程を示す断面図であ
る。
【図6】図6(j)および(k)は本発明の実施形態2
に係る半導体装置の製造方法の製造工程を示す断面図で
ある。
【図7】図7(l)および(m)は本発明の実施形態2
に係る半導体装置の製造方法の製造工程を示す断面図で
ある。
【図8】図8(a)および(b)は従来の半導体装置の
製造方法の製造工程を示す断面図である。
【図9】図9(c)および(d)は従来の半導体装置の
製造方法の製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…シリコン酸化膜、3…ポリシリ
コン膜、4…アモルファス化部分、5…リンイオン注入
部、6…フォトレジスト、11…シリコン基板、12…
シリコン酸化窒化膜、13…ポリシリコン膜、14…フ
ォトレジスト、15…アモルファス化部分、16…フォ
トレジスト、17…アモルファス化部分、18…窒化タ
ングステン膜、19…タングステン膜、20…シリコン
窒化膜、21…リンイオン注入部、22…ホウ素イオン
注入部、23…フォトレジスト、31…シリコン基板、
32…シリコン酸化膜、33…ポリシリコン膜、34…
アモルファス化部分、35…シリコン酸化膜、36…サ
イドエッチング、37…サイドウォールスペーサ、38
…チタンシリサイド層。
フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 AA01 BB01 CC05 DD55 DD65 DD71 DD79 DD80 DD82 DD84 FF18 GG09 GG10 GG14 HH14 5F048 AA07 AC03 BA01 BB04 BB06 BB07 BB08 BB09 BB11 BB12 BB13 5F140 AA00 AA28 AB03 BA01 BD09 BE07 BE08 BF01 BF04 BF11 BF18 BF20 BF21 BF27 BF30 BF37 BG26 BG28 BG32 BG33 BG38 BG45 BG56

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体層にイオン注入を行い、前記半導体
    層の少なくとも表層部分をアモルファス化させながら、
    前記半導体層に不純物を導入する工程と、 前記イオン注入により前記半導体層に発生した欠陥の回
    復と、前記アモルファスの結晶化が進行する温度以上
    で、かつ前記不純物が前記半導体層の底部に拡散する温
    度未満で加熱を行う工程と、 前記半導体層にドライエッチングを行う工程とを有する
    半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】前記半導体層は、半導体基板上にゲート絶
    縁膜を介して形成された半導体層であって、 前記半導体層にドライエッチングを行う工程は、電界効
    果トランジスタのゲート電極を加工する工程を含む請求
    項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】前記イオン注入を行う工程は、第1導電型
    電界効果トランジスタ形成領域の前記半導体層に第1導
    電型不純物をイオン注入する工程と、第2導電型電界効
    果トランジスタ形成領域の前記半導体層に第2導電型不
    純物をイオン注入する工程を含む請求項2記載の半導体
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記半導体層は多結晶膜である請求項1記
    載の半導体装置の製造方法。
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