JP2003241770A - ネットワークを介したコンテンツ提供方法及び装置並びにコンテンツ取得方法及び装置 - Google Patents

ネットワークを介したコンテンツ提供方法及び装置並びにコンテンツ取得方法及び装置

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JP2003241770A
JP2003241770A JP2002368768A JP2002368768A JP2003241770A JP 2003241770 A JP2003241770 A JP 2003241770A JP 2002368768 A JP2002368768 A JP 2002368768A JP 2002368768 A JP2002368768 A JP 2002368768A JP 2003241770 A JP2003241770 A JP 2003241770A
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  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネットワークを介してコンテンツを提供する
システムにおいて、コンテンツ提供者及びユーザーの双
方の利便と保護を図りながら、利用し易くする。 【解決手段】 サーバーは、楽曲を再生可能に記録した
データである提供用コンテンツと、該楽曲の一部を再生
可能に記録したデータである試用コンテンツとを、通信
ネットワークを介してクライアントに提供可能である。
クライアントから楽曲の選択情報が発生されると、これ
に応じて当該楽曲に対応する試用コンテンツを提供し、
また、この楽曲の選択情報の発生に応じて提供中(又は
取得中)の試用コンテンツに対応する楽曲のプロフィー
ルを表すプロフィール情報の提供要求(又は取得要求)
がクライアントから発生されると、これに応じて該提供
する試用コンテンツに対応するプロフィール情報をサー
バから提供する。プロフィール情報によって楽曲のプロ
フィールをさらに知ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、音楽を含むコン
テンツを通信ネットワークを介して提供するコンテンツ
提供方法及び装置及び記録媒体に関し、更にはネットワ
ークを介したコンテンツ取得方法及び装置及び記録媒体
に関し、例えばネットワークを介してオンラインで音楽
コンテンツを販売するような場合において応用可能なも
のである。
【0002】
【従来の技術】販売に供される音楽ソフトの代表的な形
態は、今日ではCD(コンパクト・ディスク)メディア
を用いたものであり、楽曲の楽器演奏音及び歌唱音声を
含む全演奏音をPCM(パルス・コード変調)方式によ
ってディジタル符号化し、これをCDに記録してなるも
のである。一方、MIDI(Musical Instrument Digit
al Interface)規格のディジタル演奏情報からなる楽曲
データを記録してなるメディア(MIDI曲集)の販売
も行われている。これらの音楽ソフトの通常の販売形態
は、ユーザーが販売店に出向き、所望のメディアを購入
するのが普通である。その場合、販売されている曲がど
のようなものかを試聴することは容易にはできず、せい
ぜい販売店に予め用意されている限られた曲についての
試聴メディアを聴くことができるにすぎなかった。ま
た、特開平10−275186号公報においては、販売
用データを販売するにあたって、試用データあるいは購
入惹起データをユーザに提供し、ユーザのデータ購入意
欲を高めるようにしたオン・デマンド販売方法が示され
ている。ここで、購入惹起データとは、ユーザデータや
販売実績データなどから作成した週間ランキングや、新
曲販売促進用のイメージビデオ、著名人のコメントなど
を含むデータからなっている。また、購入惹起データの
ランキングにリストされた特定のデータを、ユーザが指
定することで、試用データを入手できるようにしたこと
が示されている。また、「国際公開第99/21186
号パンフレット」においては、種々の楽曲に関するデー
タ(音声、MIDI、歌詞など)をネットワークを介し
てユーザに提供する方法が示されている。また、「日経
エレクトロニクス1999年3月8日、No.738,
87頁〜111頁」においては、デジタルデータとして
流通する音楽データの著作権を保護する目的で、流通さ
せる音楽データにそれぞれ固有の情報を付加し、不正コ
ピーなどがあった場合の追跡を可能にすることが示され
ている。
【0003】一方、いわゆる通信カラオケの分野では、
MIDI演奏情報からなるカラオケソフトを通信ネット
ワークを介して端末に伝送配信することが従来より行わ
れている。しかし、個人のユーザーが自由にネットにア
クセスして、所望の曲データを購入できるものではな
く、従って、購入前にユーザーが曲の試聴を行えるよう
なシステムではなかった。また、伝送配信される曲もカ
ラオケ曲に限られていた。最近では、インタネットの普
及により、MIDI演奏情報からなる楽曲データをクラ
イアントの要求に応じてインタネット経由でサーバーか
ら配信するシステムも一部運営されるようになってきて
いる。例えば、最近ではラジオやテレビのような既存の
マスメディアとは異なった新しい番組の提供形態として
インターネット放送局が出現してきている。インターネ
ット放送局は、視聴者からの要求に応じて通信ネットワ
ークを介して音楽番組を配信することを意図している。
すなわち、パーソナルコンピュータ(PC)等の端末機
(クライアント)からの視聴者の配信要求に基づいて、
インターネット等の通信ネットワークを経由してwww
(World Wide Web)サーバに接続し、該wwwサーバに
格納されている曲データあるいはビデオ(映像)データ
等からなる番組を受信して、クライアント側で該受信デ
ータを基にして番組を再生できるようにすることを意図
するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、数ある音楽ソ
フトの中には無料で万人に提供できるものがあるかもし
れないが、通常は、MIDI演奏情報からなる楽曲デー
タは経済的に価値のあるものであるから、この種のイン
ターネット放送局を通じて無制限に楽曲データをダウン
ロードできるようにするのは好ましくない。そこで、こ
の種のインターネット放送局などのシステムを用いて、
MIDI演奏情報等からなる楽曲データをクライアント
の購入要求に応じて通信ネットワーク経由でサーバーか
ら配信して販売する、といった新しい形態の音楽ソフト
若しくはコンテンツ(内容)の販売システムが考えられ
るようになってきている。しかし、そのようなネットワ
ークを用いたコンテンツの販売システムにおいては、ユ
ーザーによる試聴を如何に可能にするかとか、販売後の
不法コピーにどう対処するか、といったような種々の解
決されるべき課題をかかえており、その対策が不十分で
ある。例えば、試聴システムが十分でない場合は、内容
不明のためにユーザーに購入動機づけができないとか、
あるいは内容不明のまま購入することでユーザーに不測
の不利益を与えたり、といった問題がある。また、ユー
ザーがダウンロード購入したコンテンツの保証若しくは
保護をどう行うか、ということが問題となる。すなわ
ち、保守サービス等の保証をユーザーに対して行えるよ
うに工夫する必要があるし、また、不法コピーの氾濫か
ら著作権者等を保護することが行い易いように工夫する
必要もある。このように解決されるべき種々の問題が残
されているため、この種の新規なコンテンツ販売システ
ムに販売用コンテンツを提供する者が増えず、また、こ
の種のシステムを利用してコンテンツを購入しようとす
るユーザーも増えず、本来便利で使い易いシステムであ
るはずのこの種のコンテンツ販売システムの普及を妨げ
る一因ともなっていた。
【0005】この発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、楽曲を再生可能に記録したデータを含むコンテンツ
をネットワークを介して提供する場合において、あるい
は楽曲を再生可能に記録したデータを含む音楽を含むコ
ンテンツをネットワークを介してクライアントがサーバ
から取得する場合において、コンテンツの提供者側及び
ユーザー(購入者)側の双方の利便と保護を図りなが
ら、この種の提供システムあるいは取得システムの利用
を促進することができるようにした工夫を提案しようと
するものである。例えばコンテンツを販売する場合、コ
ンテンツそれ自体の構成を工夫して購入意欲をそそるこ
とができるようにした方法またはシステムを構築すると
共に、試用のし易さを追求した方法またはシステムを構
築できるようにしようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係るネットワ
ークを介したコンテンツ提供方法は、楽曲を再生可能に
記録したデータである提供用コンテンツと該楽曲の一部
を再生可能に記録したデータである試用コンテンツとを
通信ネットワークを介してサーバからクライアントに提
供する方法であって、楽曲の選択情報の発生に応じて当
該楽曲に対応する前記試用コンテンツを提供するステッ
プと、前記楽曲の選択情報の発生に応じて提供中の試用
コンテンツに対応する楽曲のプロフィールを表すプロフ
ィール情報の提供要求の発生に応じて、前記提供中の試
用コンテンツに対応する前記プロフィール情報を提供す
るステップとを具えたことを特徴とするものである。ま
た、この発明に係るネットワークを介したコンテンツ取
得方法は、楽曲を再生可能に記録したデータである提供
用コンテンツと該楽曲の一部を再生可能に記録したデー
タである試用コンテンツとを通信ネットワークを介して
クライアントがサーバから取得する方法であって、楽曲
の選択情報の発生に応じて当該楽曲に対応する前記試用
コンテンツを取得するステップと、前記楽曲の選択情報
の発生に応じて取得中の試用コンテンツに対応する楽曲
のプロフィールを表すプロフィール情報の取得要求の発
生に応じて、前記取得中の試用コンテンツに対応する前
記プロフィール情報を取得するステップとを具えたこと
を特徴とする。
【0007】例えば、サーバにおいて、クライアントに
おけるユーザに対して提供用コンテンツあるいは試用コ
ンテンツで再生可能とされる楽曲の選択および提供用コ
ンテンツの提供要求あるいは試用コンテンツの提供要求
を促すことを行い、これに応答してクライアントから与
えられる提供用コンテンツあるいは試用コンテンツの提
供要求を受信して、該要求に応じた楽曲の提供用コンテ
ンツあるいは試用コンテンツをクライアントに対して送
信する。このように、楽曲を再生可能に記録したデータ
である提供用コンテンツとは別途に、その一部を含む試
用コンテンツを提供し、ユーザー側でこの試用コンテン
ツを取得して試聴等を容易に行うことができるようにし
たことにより、試用によるコンテンツの取得動機づけと
内容確認のシステムを確立することができ、ユーザーに
とって極めて使い易いものとなる。
【0008】ここで、本発明によれば、クライアントか
ら楽曲の選択情報が発生されると、これに応じて当該楽
曲に対応する試用コンテンツを提供し、また、この楽曲
の選択情報の発生に応じて提供中(又は取得中)の試用
コンテンツに対応する楽曲のプロフィールを表すプロフ
ィール情報の提供要求(又は取得要求)がクライアント
から発生されると、これに応じて該提供する試用コンテ
ンツに対応するプロフィール情報をサーバから提供する
ようになっているので、クライアントにおけるユーザ
に、効率的かつ的確に、望むコンテンツ又は情報が受け
取られるようにすることができる、という優れた効果を
奏する。すなわち、試用コンテンツを提供するだけの場
合は、該試用コンテンツを提供するために必要最小限の
処理ステップと処理時間で処理が済むので、効率的であ
る。例えば、ユーザが試用コンテンツのみでは購入の決
断がつきかね、更に追加の情報を望む場合に、プロフィ
ール情報の提供要求(又は取得要求)を発生すること
で、プロフィール情報が提供され、このプロフィール情
報によって楽曲のプロフィールをさらに知ることができ
る。従って、試用コンテンツとプロフィール情報とを一
律的に同時に提供するような場合に比べて、はるかに効
率的かつ的確に、ユーザに望む情報を提供することがで
きる。また、プロフィール情報は、提供中(又は取得
中)の試用コンテンツに対応して提供されるので、ユー
ザは提供されたプロフィール情報がどの楽曲に対応する
ものかを直感的に理解することができる、という利点も
ある。なお、前述の従来技術に示された購入惹起データ
なる情報は、その実態は提供可能な曲のリストを、ラン
キングやコメントを付加して提示するものでしかなく、
ユーザはその曲リストを見て試用コンテンツを入手でき
るように促されるにすぎないものである。これに対し
て、本発明における「プロフィール情報」は「楽曲の選
択情報の発生に応じて提供中(又は取得中)の試用コン
テンツに対応する楽曲のプロフィールを表す」情報であ
り、現在提供中(又は取得中)の個々の試用コンテンツ
に対応する固有のものである。これによって、ユーザ
は、試用コンテンツのみを提供してそれに対応する提供
用コンテンツの購入を決意したり、あるいは更にプロフ
ィール情報の取得を受けてプロフィール情報を参考にし
て提供用コンテンツの購入を決意したりする、という自
由な選択を、提供中の個々の試用コンテンツ毎に、行う
ことができ、従って、これらのユーザの望むコンテンツ
又は情報の、効率的かつ的確な、提供を行うことができ
る、という従来技術では期待できない効果を奏する。
【0009】この発明は、方法発明として構成し、実施
することができるのみならず、システム又は装置発明と
して構成し、実施することができる。また、本発明は、
コンピュータまたはDSP等のプロセッサのプログラム
の形態で実施することができるし、そのようなプログラ
ムを記憶した記録媒体の形態で実施することもできる。
また、この発明はサーバー側における方法又は装置若し
くはプログラム又はその記録媒体の形態で実施すること
もできるし、クライアント側における方法又は装置若し
くはプログラム又はその記録媒体の形態で実施すること
もできる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照してこの発
明の実施の形態を詳細に説明しよう。図1はこの発明の
一実施例の全体システム構成を略示するブロック図で、
コンテンツを提供するサーバー1とそのコンテンツを利
用するユーザー端末(クライアント)2が通信ネットワ
ーク3を介して双方向通信可能に接続されている。通信
ネットワーク3は有線回線に限らず、衛星通信回線等そ
の他の無線回線を含んでいてもよい。また、公衆電話回
線やインターネットに限らず、LAN等からなっていて
もよい。コンテンツ提供サイトであるサーバー1は、1
個に限らず、複数有ってよく、各サーバー1が夫々独自
に用意したコンテンツを提供しうるようになっていてよ
い。勿論、各サーバー1は、この発明に従う処理を実行
しうるように必要なプログラムが搭載されたサーバーコ
ンピュータと多数のコンテンツを蓄積したデータベース
等を含む。ユーザー端末(クライアント)2は、通常の
パーソナルコンピュータからなっていてよく、また、汎
用コンピュータに限らず、電子楽器等何らかの専用機能
を持つ機器内に内蔵されたマイクロコンピュータ若しく
はプロセッサ等によってこの発明に従う処理を実行しう
るようになっていてもよい。勿論、ユーザー端末(クラ
イアント)2においては、以下一実施例として説明する
ようなこの発明に係る処理を実行しうるように専用のア
プリケーションソフトウェアをインストールしておく。
【0011】図2は、サーバー1におけるコンテンツの
準備の仕方を概略例示すると共に、サーバー1とユーザ
ー端末2との間での情報のやりとり例を例示するブロッ
ク図である。まず、サーバー1の側で準備する「提供用
コンテンツ」について説明する。なお、以下の実施例で
はこの「提供用コンテンツ」を販売するようになってい
るため、以下、これを「販売用コンテンツ」ということ
にする。しかし、本発明にかかるコンテンツ提供技術
は、販売を行う場合に限らず、サーバーからユーザー
(クライアント)に対する音楽を含むコンテンツの提供
に際して広く応用することができる。すなわち、対価を
伴わずにコンテンツを提供する実施形態も本発明の範囲
に当然含まれる。1つの楽曲に対応する販売用コンテン
ツ(すなわち提供用コンテンツ)は、当該楽曲のMID
I演奏データ(MIDI規格からなる自動演奏のための
ディジタル演奏情報)のファイル(以下、MIDIファ
イルと略称する)Mfileと、当該楽曲に関連する音
声情報のファイル(以下、オーディオファイルと略称す
る)Afileと、当該楽曲に関連する画像及び譜面の
ファイルGfileを含んでいる。図2では特に図示し
ていないが、オーディオファイルAfileには、少な
くとも楽曲の一部をなす曲中音声情報(典型的には歌唱
音声及び/またはコーラス音声、あるいはMIDIでは
表現困難な特殊効果音などの音声波形データ)と、MC
音声のような該楽曲に関連する解説音声情報(これも音
声波形データ)とが含まれている。勿論、オーディオフ
ァイルAfileにおける曲中音声情報のファイルは、
曲の再生演奏時に、MIDI演奏データに同期して再生
される。また、オーディオファイルAfileにおける
解説音声情報は、所定の再生シーケンスに従って曲の開
始前あるいは終了後、ときには曲中で、等々適宜の時点
で自動的に再生されるようになっていてもよいし、ユー
ザー等による選択に応じて単独で随時呼び出して再生す
るようにすることもできる。勿論、これらの音声波形デ
ータのディジタル符号化形式はPCMに限らず、その他
適宜にデータ圧縮された形式であってもよい。解説音声
は、例えば、ラジオのディスクジョッキーのようなスタ
イルで曲の解説を行ったり、その他、適宜のスタイルで
解説を行うものであってよい。また、画像及び譜面のフ
ァイルGfileは、当該コンテンツの再生中に端末2
のビディオディスプレイで表示される背景画像やその他
説明等のための画像のファイルと、当該楽曲の譜面を画
像表示するための譜面ファイルなど、複数の画像ファイ
ルを含んでいる。これらの各画像ファイルも、所定の再
生シーケンスに従って曲の開始前、曲中、あるいは終了
後等適宜の時点で自動的に再生されるようになっていて
もよいし、ユーザー等による選択に応じて単独で随時呼
び出して再生表示するようにすることもできる。勿論、
画像ファイルに含まれるデータは、動画像又は静止画像
またはその両方であってもよい。
【0012】1つの楽曲についての上記のような異なる
性格の複数種類のファイルMfile,Afile,G
fileがまず製作され、これらのファイルに基づき販
売用コンテンツ及び試用コンテンツ等を作成し、データ
ベースに蓄積する。図3は、そのようなサーバーデータ
ベース構築処理の手順例を略示するものである。まず、
上記のように製作された1つの楽曲についての各ファイ
ルMfile,Afile,Gfileを取得し、これ
らに当該曲に共通の曲ID(識別コード)を付与する
(ステップS1)。次に、各ファイルのデータ中の適宜
の領域において、電子的透かし情報の形態で、著作権者
表示、製作者表示、販売者表示等の各種の電子的署名情
報を埋め込み、かつ、データ量の多いオーディオファイ
ルAfileと画像及び譜面ファイルGfileのデー
タに対して所定のデータ圧縮処理を施す(ステップS
2)。次に、透かし埋め込み済み及び圧縮処理済みの各
ファイルのデータを1つにまとめて所定の暗号化処理を
施す(ステップS3)。
【0013】次に、ステップS4では、暗号化処理済み
のデータから各ファイル毎に鍵情報を分離し、暗号化M
IDIファイルMcと、暗号化オーディオファイルAc
と、暗号化画像・譜面ファイルGcとからなる販売用コ
ンテンツのメイン部Ccと、MIDIファイル鍵情報M
kと、オーディオファイル鍵情報Akと、画像・譜面フ
ァイル鍵情報Gkとからなる販売用コンテンツの鍵情報
部Ckとを作成する(図2参照)。販売用コンテンツの
メイン部Ccは、サーバーのメインデータベース4に、
当該楽曲のIDに対応づけて読出し格納なように蓄積さ
れる。販売用コンテンツの鍵情報部Ckは、サーバーの
鍵データベース5に、当該楽曲のIDに対応づけて読出
し格納なように蓄積される。こうして、複数の各楽曲の
販売用コンテンツがメイン部Ccと鍵情報部Ckとに分
離されて、それぞれの曲IDで管理可能なように、デー
タベース4,5に蓄積される。
【0014】従って、1つの楽曲の販売用コンテンツ
は、メイン部Ccと鍵情報部Ckとからなり、メイン部
Ccのみでは再生不可能なようにセキュリティ対策がと
られている。これは、ハッカー等によってメインデータ
ベース4に不法侵入されたり、ネットでのダウンロード
転送途中でデータを盗まれたような場合であっても、す
べてのデータが揃わない限り容易には再現できないよう
にするためである。前述のステップS3での暗号化処理
及びステップS2の各種透かしの埋め込み処理も、同様
のセキュリティ対策に係る処置である。
【0015】このとき、所定の放送局チャンネル毎に各
曲が分類され、チャンネル指定呼び出しに応じて当該チ
ャンネルに属する曲の案内情報をデータベース4,5か
ら呼び出すことができるように、チャンネル別にも管理
される。すなわち、ステップS5において、当該曲が属
するチャンネルに対応づけて当該曲のIDをテーブル等
に記憶する。ユーザーからチャンネル指定呼び出しがあ
った場合、該テーブルを参照して当該チャンネルに属す
る曲の販売用コンテンツのリストをユーザーに送付する
ことができる。なお、放送局チャンネルとは、コンテン
ツの供給元を、丁度ラジオやテレビの放送局チャンネル
のイメージで多数チャンネルに分類し、ユーザーがコン
テンツの選択をし易いようにする概念である。例えば、
音楽のジャンルや、演奏者別、レコード会社別、プロダ
クション別等、様々な基準に従ってチャンネル分類がな
されていてよい。勿論、1つのサーバー1が複数チャン
ネルに対応していてもよいし、1つのチャンネルのみに
対応していてもよい。
【0016】次に試用コンテンツの作成について説明す
る。図3で、ステップS6では、前記ステップS2で処
理された透かし埋め込み済み及び圧縮処理済みの各ファ
イルのデータの一部をサンプルとして切り出す。切り出
した各ファイルのデータは試用コンテンツの元となるデ
ータである。ステップS7では、上記切り出した各ファ
イルのデータのうち所定のファイルのデータの分解能を
落とし、また、各ファイルのデータに対して所定の暗号
化処理を施す。この暗号化処理もセキュリティ対策であ
るが、試用コンテンツであるため、ステップS3で行う
メインの販売用コンテンツに対する暗号化よりは簡単な
ものであってよい。また、データ分解能の落とし方とし
ては、オーディオファイルはサンプリングレートを下
げ、画像・譜面ファイルは解像度(dpi)を下げる、
等を行う。これは、これらのファイルのデータ量が多く
なりがちであるため、試用コンテンツ全体のデータ量を
減少させるためである。また、試用コンテンツであるた
め、多少の分解能の低下は許容範囲と考えられるからで
ある。このような工夫によって、通信ネットワークを介
した試用コンテンツのデータ転送効率を上げることがで
きる。次に、ステップS8では、暗号化処理した各ファ
イルの切り出しデータを試用コンテンツとして、当該楽
曲のIDに対応づけて、試用コンテンツ用のデータベー
ス6に蓄積する。それから、前記ステップS5の処理を
行い、この試用コンテンツ用のデータベース6に蓄積し
た試用コンテンツについても、そのIDとチャンネルと
の対応付けを行う。従って、ユーザーからチャンネル指
定呼び出しがあった場合、当該チャンネルに属する曲の
試用コンテンツのリストをユーザーに送付することがで
きる。
【0017】更に、ステップS6における各ファイルの
データからの試用コンテンツ用のデータの切り出し方に
ついて一例を説明する。ユーザーの試聴のためには、そ
の曲を最も強く印象づける部分の演奏データを試用コン
テンツとして切り出すことが望ましい。そのため、MI
DIファイルからの演奏情報の切り出し、オーディオフ
ァイルからそれに対応する曲中音声情報の切り出しとが
重要である。そこで、これらの情報からの試用コンテン
ツの作成法の一例を図4及び図5を参照して説明する。
【0018】図4において、ステップS10では、MI
DIファイルの演奏データからその演奏パターンを分析
し、分析したパターンに応じて該MIDI演奏データを
複数の区間に区切る。例えば、小節単位等、特定の繰り
返しパターンが現われやすい区間で区切ればよい。例え
ば、同じような演奏パターンが時間を置いて現われる場
合、あるいは連続して繰り返される場合など、それは曲
のさびの部分若しくは特徴づける部分である可能性が高
いので、演奏パターン分析に基づく区間分けは有効と思
われる。なお、試用コンテンツの再生時間を指定入力し
てやり、この指定入力された再生時間に対応する時間を
単位として演奏パターンの分析と区間分けを行うように
してもよい。次に、ステップS11では、オーディオフ
ァイルに含まれる曲中音声情報(歌唱音声やコーラス音
声)のエンベロープを検出し、検出したエンベロープの
増減傾向から該音声情報を複数の区間に区切る。歌唱音
声のエンベロープは、演奏の盛り上がりであるとか、さ
びなどに或る程度対応して存在感を示すので、曲の重要
箇所を探るための参考になりうる。
【0019】次に、ステップS12では、上記各ステッ
プで区切ったMIDIデータ及び音声情報の各区間を照
合して楽曲を特徴づける切り出し範囲(例えばさびの部
分と思われる範囲)を決定する。この場合、必ずしも、
MIDIデータ及び音声情報の両方の区間分けを考慮す
ることなく、一方のみから、曲の重要な部分が明らかで
ある場合は、その部分を切り出し範囲として決定するよ
うにしてよい。例えば、MIDIデータにおいて同じよ
うな演奏パターンが時間を置いて繰り返し現われ、か
つ、その場所が曲のさびの部分に該当することが多い箇
所である場合は、その演奏パターンに関する範囲を切り
出し範囲として決定するようにしてよい。あるいは、M
IDIデータの各区間毎のパターンの類否に基づき代表
的パタ−ンを抽出し(例えば繰り返し現われるパターン
を代表的パタ−ンとする)、音声情報の各区間のエンベ
ロープの傾向から代表的エンベロープ区間(例えば盛り
上がりを示している部分)を抽出し、代表的パターンと
代表的エンベロープ区間とが重なる部分を含むように切
り出し範囲を決定してもよい。
【0020】図5(a)は、音声エンベロープとMID
Iファィルのパターンの出方を模式的に示した図であ
り、パターンAが繰り返されており、かつ初めのパター
ンAの箇所が音声エンベロープの盛り上がりに対応して
いるので、その範囲を切り出し範囲として決定する。図
5(a)の例では、更に切り出し時間が指定されてお
り、決定した切り出し範囲から更にその指定された時間
分の範囲を切り出すようにしている。
【0021】次に、ステップS13では、決定された切
り出し範囲に対応する部分のデータをMIDIファイル
及びオーディオファイルから取り出し、各部分の始まり
と終わりに対応してそれぞれフェードイン及びフェード
アウト処理を施す情報加工処理を行い、処理済みのもの
を試用コンテンツとして提供する。図5(b)は、フェ
ードイン及びフェードアウト処理を施す例を示したもの
で、音声情報(オーディオ信号)に対してはフェードイ
ン及びフェードアウトのエンベロープを施し、MIDI
データについては音量アップと音量ダウンを指示するデ
ータを挿入すればよい。フェードイン及びフェードアウ
ト処理のほかに他の適宜の情報加工処理を施すようにし
てもよい。
【0022】なお、画像・譜面ファイルについては、M
IDIファイル及びオーディオファイル(曲中音声情
報)で試用コンテンツとして切り出した切り出し範囲に
対応する譜面データを切り出し、また、その切り出し範
囲に対応する画像があればそれを切り出す。なければ、
適当な画像の部分を切り出すようにしてよい。また、画
像・譜面ファイルの試用コンテンツのデータ中には、例
えば「SAMPLE」のような表示を挿入し、試用コン
テンツの再生時においてそれが試用コンテンツであるこ
とを明らかにするとよい。また、サンプル画像はそのサ
イズを縮小してもよい。また、オーディオファイル中の
解説音声については、適宜の部分を切り出すようにすれ
ばよく、また、不要であれば切り出さなくてもよい。以
上のようにして、部分的に取り出した各ファイルのデー
タをひとまためにして試用ファイルとして、前述のよう
にデータベース6に蓄積する。なお、試用コンテンツの
その他の切り出し法として、例えば、ステップS2で透
かし情報を埋め込んだ箇所から試用コンテンツのデータ
を切り出すようにしてもよい。以上のように、楽曲のデ
ィジタル演奏情報と該楽曲に含まれる音声情報(歌唱音
声又はコーラス音声)の両方を考慮して楽曲を特徴づけ
る切り出し範囲(例えばさびの部分)を自動的に決定す
ることができ、試用コンテンツを容易かつ効率的に作成
することができる。
【0023】図2に戻ると、プロフィールサーバー7
は、データベース4,5,6に記憶した各楽曲について
のプロフィール(曲名、ジャンル、アーティスト、製作
者、レーベル、ファイル種別、演奏時間、価格等の情
報)をそのIDに対応づけて記憶するものである。例え
ば、図3において、ステップS1で曲の各ファイルMf
ile,Afile,Gfileを取得した後、ステッ
プS9の処理を適宜行い、取得した曲についてのプロフ
ィールを作成し、これを曲IDに対応づけてプロフィー
ルサーバー7に記憶する。こうして、1つの楽曲に固有
のIDに応じて、各データベース4〜7から、当該曲の
販売用コンテンツのメイン部Cc,鍵情報部Ck,試用
コンテンツ、プロフィールをそれぞれ読み出すことがで
きる。
【0024】次に、ユーザー端末(クライアント)2側
の処理につき、これに応答するサーバー1の処理と共に
説明する。ユーザー端末2側においては、図2に示すよ
うに、本発明にかかわる処理を行うために専用アプリケ
ーションソフト8を具えている。また、インターネット
通信のためにWEBブラウザ9も具えている。このほ
か、MIDI演奏データの再生機能(可聴的再生を含
む)、オーディオデータの可聴的再生機能、画像データ
の電子的ディスプレイ及び/又はプリンタによる再生機
能等、本発明を実施するために必要な諸機能を具備する
のは勿論である。専用アプリケーションソフト8に従っ
て実行されるユーザー端末2側の処理の概略が図6の左
側に示されている。また、このユーザー端末2での処理
に対応して双方向で実行されるサーバー1側の処理の概
略が図6の右側に示されている。
【0025】まず、ユーザー端末2で専用アプリケーシ
ョンソフト8を立ち上げると、サーバー1に放送中チャ
ンネルを要求する(ステップS20)。同時に、図7に
示すような操作パネルがユーザー端末2のディスプレイ
における適宜の領域に表示される。サーバー1では、ユ
ーザーからの要求に応じて、現在放送可能なチャンネル
の情報(ジャンルや製作者情報など)をユーザー端末2
に送信する(ステップS21)。ユーザー端末2ではサ
ーバー1から送信された現在放送可能なチャンネル情報
を取得する(ステップS22)。
【0026】図7に示された操作パネル上の「チャンネ
ル表示」エリアは、上記取得した放送可能なチャンネル
情報に基づき、選択された放送局チャンネルの名称(サ
イト名あるいはチャンネル名若しくはチャンネル番号)
を表示し、選択可能にするものである。例えば、ここに
マウスを持ってくると選択可能なチャンネルがリストア
ップされ、その中から所望のチャンネルをクリックする
ことにより所望の放送局チャンネルの選局・変更を行う
ことができ、選択されたチャンネルを指定する情報がサ
ーバー1に送信される(ステップS23)。これに応じ
て、サーバー1からは、選択されたチャンネルに対応づ
けられている複数楽曲のIDをユーザー端末2に送信す
る(ステップS24)。同時に、選択されたチャンネル
に対応して用意されている楽曲目録その他を解説する音
声、あるいは雰囲気を出すためのBGM音楽等が、ユー
ザー端末2に対して、一括ダウンロードで送信される
か、あるいはストリーミングで送信される。これらの音
声及びBGM音楽はユーザー側で可聴再生される。これ
によって、ユーザーは、丁度ラジオを聴いているような
雰囲気でリラックスして接することができる。図7に示
された操作パネル上の「番組コメント等」のエリアに
は、選択されたチャンネルで用意している番組の紹介コ
メント等を表示する。
【0027】図7に示された操作パネル上の「チャンネ
ル放送曲」エリアでは、選択されたチャンネルに対応し
て上記のようにして送信されてきた楽曲ID等に基づ
き、該チャンネルで選択可能な楽曲の選択枝を表示す
る。例えば、ここにマウスを持ってくると選択可能な楽
曲がリストアップされ、その中から所望の曲をクリック
することにより所望の曲を選択することができ、選択さ
れた曲IDをサーバー1に送信する(ステップS2
5)。ここでの曲選択は、サンプル要求、つまり試用コ
ンテンツの選択に相当する。この曲選択(試用コンテン
ツ選択)は、複数曲をまとめて選択することができる。
【0028】サーバー1では、ユーザーによって選択さ
れた曲ID(試用コンテンツの選択)に応じて、試用コ
ンテンツデータベース6から該IDに対応する試用コン
テンツを読み出し、これを再生してユーザー端末2に送
信するか、若しくはファイルのままユーザー端末2に送
信する(ステップS26)。サーバー1側で試用コンテ
ンツを再生してからユーザー端末2に送信する場合は、
ストリーミング送信となり、ユーザー端末2では、スト
リーミング送信されてきた試用コンテンツの再生データ
をリアルタイムで可聴再生及び可視表示する(ステップ
S27)。一方、サーバー1側から試用コンテンツをフ
ァイルのままユーザー端末2に送信する場合は、ユーザ
ー端末2では送信されてきた試用コンテンツをダウンロ
ードし、その各ファイルのデータの暗号化をデコードし
ながら可聴再生及び可視表示する(ステップS27)。
こうして試用コンテンツにより販売用コンテンツの一部
サンプルを試聴することができる。試聴再生の際には、
図7の操作パネルの下部の所定エリアにおいて、音声情
報に適用されているサンプリング周波数や、ネットとの
通信速度、曲の時間情報等を表示するとよい。ダウンロ
ードした試用コンテンツは、専用アプリケーションソフ
ト8の実行中はバッファに保存され、何回でも再生でき
る。その場合、図7に示す操作パネル上の再生ボタンP
LAYや停止ボタンSTOPを操作し、また、巻戻しボ
タンREWを操作して所望位置に巻戻ししたり、早送り
ボタンFFを操作して所望位置まで早送りしたりするこ
とができる。また、複数の試用コンテンツの再生シーケ
ンスをユーザーが自由に指示し、そのシーケンスに従っ
て、再生することもできる。その場合は簡易BGM番組
を構成できる。なお、ネットのデータ転送速度が速くな
い場合には、ステップS26におけるストリーミング送
信を行うことはあまり得策ではない。従って、ネットの
データ転送速度が十分に速い場合にステップS26にお
けるストリーミング送信を行うようにするとよい。な
お、バッファに保存したダウンロードした試用コンテン
ツは、専用アプリケーションソフト8を終了するときに
すべて消去される。
【0029】図7に示す操作パネル上のモア・インフォ
・ボタンInfoは、所望の試用コンテンツの選択に応
じて、又は選択された試用コンテンツの再生が行われて
いるとき、操作パネルに現われ、該ボタンInfoをク
リックすることにより、該再生中のつまり試聴中の試用
コンテンツについての更なる情報つまりプロフィール情
報を要求する(ステップS28)。例えばモア・インフ
ォ・ボタンInfoのクリックに応じて通常のWEBブ
ラウザ9を介してインタネットに自動的に接続し、プロ
フィールサーバー7における当該曲IDのプロフィール
情報が格納されているアドレスに自動的に飛ぶ(要する
にリンクする)ようにしておくとよい。これに応じて、
プロフィールサーバー7は当該曲IDのプロフィール情
報を読み出してユーザー端末2に送信する(ステップS
29)。
【0030】ユーザー端末2では、プロフィール情報を
受け取ると、操作パネルが例えば図8のような画面に切
り替わり、受信したプロフィールの内容(曲名、ジャン
ル、アーティスト、製作者、レーベル、ファイル種別、
演奏時間、価格等)を表示する。ユーザーは購入ボタン
をクリックすることで、当該曲IDに係る販売用コンテ
ンツを購入することができる。販売用コンテンツはその
全ファイルに限らず、一部ファイルのみを選択して購入
することも可能である。そのためには、関連商品ボタン
をクリックする。関連商品ボタンをクリックすると、
「演奏曲」、「歌詞音声」、「解説音声」、「譜面」、
「画像」、「他の関連曲」等の関連商品メニューが表示
され、そのうち所望の品目を選択的に組み合わせてコン
テンツを購入することが可能である。その後、購入ボタ
ンをクリックすると、購入要求がサーバー1に送信され
る(ステップS30)。サーバー1では、購入要求と共
に送られてきた曲IDに応じて、該当する販売用コンテ
ンツのメイン部Ccと鍵情報部Ckとをデータベース
4,5から読み出し、ユーザー端末2へ送信する(ステ
ップS31)。ユーザー端末2では、受信した販売用コ
ンテンツをダウンロードし、そのメイン部Ccと鍵情報
部Ckとを用いて、各ファイル毎に暗号化データをデコ
ードし、利用可能なデータに復元する(ステップS3
2)。その際に、ステップS30で一部ファイルのみの
購入組み合わせが選択された場合は、選択されたファイ
ルのみをデコードして利用可能とし、他の選択さなかっ
たファイルのデータはデコードせずに廃棄する。勿論、
これに限らず、サーバー1側で、購入組み合わせが選択
された一部ファイルのデータのみを読み出し、ユーザー
に送信するようにしてもよい。このように一部ファイル
のみの購入組み合わせが選択できることにより、ユーザ
ーの便宜が図れる。
【0031】更に、購入された販売用コンテンツの各フ
ァイルの中に、個別購入毎に特有の付加情報を付加する
処理を行う(ステップS33)。この付加情報として
は、「購入者情報」、「ファイル固有値」(シリアル番
号)、「購入年月日」、「購入したサイト名(アドレ
ス)」等がある。この付加情報は、購入した販売用コン
テンツの各ファイルの中に単純なテキストとして付加し
てもよいし、コンテンツのデータ内に透かし情報として
埋め込むようにしてもよい。このように販売した(購入
した)コンテンツの中に固有の付加情報を付加すること
により、正規の購入品であることの刻印が打たれたこと
になり、ユーザーに対する保証書として機能して、所定
の保証期間中の製品保証や、保守サービスの保証を受け
るための証となり、ユーザーの保護に役立つ。また、か
かる付加情報が存在していないコンテンツは不正品であ
ることが明白となるため不正コピー等に対する製作者や
著作権者の権利保護に役立つ。
【0032】なお、ファイルの種類に応じて、更に、マ
シンIDを付加情報として追加して付加するようにして
よい。マシンIDとは、ユーザで使用する個別コンピュ
ータに固有のID番号であり、このマシンIDを付加し
たファイルは、当該マシンIDに対応するコンピュータ
でのみ再生できるように制限する。例えば、MIDIフ
ァイルは再生マシンをあまりにも限定するとかえって使
い勝手が悪くなるため、マシンIDは追加付加せず、他
のオーディオファイルや画像・譜面ファイルはマシンI
Dを付加情報として追加付加する、といった形態があ
る。また、画像・譜面ファイルのハードコピーの氾濫を
防ぐために、画像・譜面ファイルをプリントアウトした
ときは、ファイル内に埋め込まれている著作権者名や購
入者名が一緒にプリントアウトされるようにするとよ
い。この場合、マシンIDは例えばユーザーIDとパス
ワードとで構成し、端末コンピュータのハードを変更し
た場合に対応でせきるようにするとよい。なお、付加情
報は、サーバー1側で送信する販売用コンテンツ内に付
加するようにしてもよい。
【0033】なお、コンテンツ購入の際に、再生回数限
定付きで通常よりも安い価格で購入できるようにしても
よい。例えば、図8の関連商品ボタンをクリックして関
連商品選択を行ったとき、同一の販売用コンテンツに関
して複数の販売金額をユーザーに対して提示し、ユーザ
ーが所望の金額の選択ができるようにする。このために
は、図6のステップS30の処理をそのように変更すれ
ばよい。そして、ユーザーの購入が確定したときにユー
ザーに対して提供する販売用コンテンツに対して前記選
択された販売金額に対応する再生回数限定情報を付加す
る。このためには、図6のステップS33の処理をその
ように変更すればよい。あるいはサーバー1側でその再
生回数限定情報を透かし情報としてコンテンツ内に埋め
込み、それをユーザーに配信するようにしてもよい。そ
の後、ユーザーが購入したコンテンツの再生回数を管理
し、付加情報として記録された前記再生回数限定情報に
対応する再生回数に達したら、当該コンテンツを再生不
能とする。この場合の再生回数管理の仕方としては、例
えば、コンテンツ内に書替え可能な情報として再生回数
データを記録し、このデータを最初は0で記録し、再生
を行う毎にカウントアップする、というようにすればよ
い。そして、再生回数データが再生回数限定情報に達し
たら、「購入時の規定回数に達したため再生できませ
ん。」といったような表示または告知をユーザーに対し
て行うようにするとよい。更には、コンテンツの再生時
において、「あと何回再生できます。」といったような
表示または告知をユーザーに対して行うようにしてもよ
い。
【0034】なお、コンテンツの再生時において、各フ
ァイル間での同期を適切にとりながら再生を行うことが
望ましい。そのための同期再生法としては、適宜の手法
を用いてよい。MIDIファイル、オーディオファイ
ル、画像ファイルについての最も簡単な同期方法として
は、予めこれらの再生時間を合わせ込んだ状態でデータ
を作成し、これらのファイルの再生開始を同時に行え
ば、自然に同期がとれることになる。その他の手法とし
て、オーディオファイルあるいは画像ファイルを起動さ
せるべきタイミングでMIDIファイルの中に例えばイ
クスクルーシブデータとして起動指示データを組み込ん
でおき、MIDI演奏の再生に同期してイクスクルーシ
ブデータが読み出されることで、これらオーディオファ
イルあるいは画像ファイルを起動させるようにしてもよ
い。その場合は、MIDI演奏のテンポ変更に連動して
オーディオファイルあるいは画像ファイルの起動時点も
変化する。
【0035】更に、すべてのファイルの再生スケジュー
ルを統括して管理する再生スケジュール管理情報を使用
して、再生開始時からの時間経過に従って、MIDIフ
ァイル、オーディオファイル、画像ファイルの各データ
の再生タイミングをそれぞれ管理するようにしてもよ
い。MIDIファイルは再生テンポが確定しているの
で、イベント間のタイミングを示すメタイベントを加算
することにより再生の冒頭からの経過時間が判り、再生
すべき箇所の時間を把握することができる。また、オー
ディオファイルにおいても、再生サンプリング周波数が
確定しているので、各サンプル点位置についての再生開
始時からの経過時間が確定することになり、各サンプル
点位置の時間を把握することができる。また、画像ファ
イルは、画像の各コマに再生開始時からの時間情報を予
め入力しておけばよい。これによって、各ファイルを再
生開始時からの共通の時間軸で統合して管理することが
でき、各ファイルの再生処理がそれぞれ別ルーチンで行
われていても、その再生時間位置が合うように各ファイ
ルの再生位置を随時修正するようにすればよい。以上の
ように、各ファイルの再生同期を適切にとることによ
り、ダウンロードしてきた複数曲のデータの巻戻しや早
送りを行って選択的に再生をおこなわせることが可能で
ある。また、MIDIのイクスクルーシブを利用する方
式や統合的に再生時間を管理する方式では、曲中の特定
小節等、特定箇所での再生指示等も容易に行うことがで
きる。
【0036】図9(a)に示すように、ユーザー端末2
は、携帯電話やPHSのような無線式携帯端末20であ
ってもよい。その場合、無線式携帯端末20には、適宜
の楽音生成機能(音源機能やシーケンサ機能)を持たせ
るものとする。図9(b)は楽音生成機能を持たせた無
線式携帯端末20の内部構成例を示すブロック図であ
る。無線式携帯端末20は、通常の携帯電話側回路21
のほかに、CPU22、RAM23、ROM24を含む
マイクロコンピュータを内蔵しており、携帯電話側回路
21と該マイクロコンピュータとの間は通信インターフ
ェイス25を介して相互に通信する。携帯電話側回路2
1では、インターネット機能若しくは簡易インターネッ
ト機能を有しており、インターネット通信時においてサ
ーバー1との間の無線電話接続を確立すると内部の通信
インターフェイス25を介して上記内蔵マイクロコンピ
ュータとサーバー1との間の情報通信を可能にする。R
OM24においては、楽音生成機能に必要なプログラム
及びデータ類を記憶し、更に、本発明に係るアプリケー
ションソフトウェアを記憶させておく。この場合、RO
M24を、フラッシュROMのような書換え可能なメモ
リを使用し、楽音生成用のプログラムやデータあるいは
本発明に係るアプリケーションソフトウェアの内容を随
時更新できるようにしてもよい。
【0037】なお、入力操作用の各種スイッチやマウス
の機能は、携帯電話側回路21で具備するスイッチ類を
利用するものとする。その場合、内部の通信インターフ
ェイス25を介して、携帯電話側回路21でのスイッチ
操作情報を上記内蔵マイクロコンピュータで受け取り、
これらの操作入力信号に応じて上述の本発明に従う処理
を進める。また、この処理の過程でサーバー1から受け
取った試用コンテンツあるいは提供用コンテンツ等の各
種データは、携帯電話側回路21から通信インターフェ
イス25を介して内蔵マイクロコンピュータに送られ、
RAM23に記憶される。更に、内蔵マイクロコンピュ
ータで生成した各種表示データは、通信インターフェイ
ス25を介して携帯電話側回路21に送られ、そのディ
スプレイで表示させることができる。また、内蔵マイク
ロコンピュータの側で生成した演奏データも通信インタ
ーフェイス25を介して携帯電話側回路21に送り、そ
こから無線電話回線を介して所望の端末に対して送信す
ることができる。また、内蔵マイクロコンピュータの側
で生成した楽音再生データも通信インターフェイス25
を介して携帯電話側回路21に送り、その内蔵スピーカ
から放音させることができる。なお、MIDIイターフ
ェイス26を具備し、外部との間でMIDI演奏データ
の送受を行えるようにしてもよい。更に、上記のように
してサーバー1から取り込んだ楽音・音色データ、楽曲
データ、画像データ等のうち好みのものを適宜手段によ
って保存しておき、これらを携帯電話の着信音や着信メ
ロディ、あるいは着信を知らせる画像データ等として利
用することが可能である。また、これらの楽音・音色デ
ータ、楽曲データ、画像データ等のうち好みのものを、
通話中のバックグラウンドミュージックあるいはバック
グラウンドビジュアル画像として使用することも可能で
ある。なお、無線式携帯端末20としては、専用の携帯
電話に限らず、例えばその他適宜の携帯機器(例えば携
帯ナビゲータ)に携帯電話機能若しくは無線通信機能を
付加したものを使用することができる。
【0038】
【発明の効果】以上の通り、この発明によれば、クライ
アントから楽曲の選択情報が発生されると、これに応じ
て当該楽曲に対応する試用コンテンツを提供し、また、
この楽曲の選択情報の発生に応じて提供中(又は取得
中)の試用コンテンツに対応する楽曲のプロフィールを
表すプロフィール情報の提供要求(又は取得要求)がク
ライアントから発生されると、これに応じて該提供する
試用コンテンツに対応するプロフィール情報をサーバか
ら提供するようになっているので、クライアントにおけ
るユーザに、効率的かつ的確に、望むコンテンツ又は情
報が受け取られるようにすることができる、という優れ
た効果を奏する。すなわち、試用コンテンツを提供する
だけの場合は、該試用コンテンツを提供するために必要
最小限の処理ステップと処理時間で処理が済むので、効
率的である。例えば、ユーザが試用コンテンツのみでは
購入の決断がつきかね、更に追加の情報を望む場合に、
プロフィール情報の提供要求(又は取得要求)を発生す
ることで、プロフィール情報が提供され、このプロフィ
ール情報によって楽曲のプロフィールをさらに知ること
ができる。従って、試用コンテンツとプロフィール情報
とを一律的に同時に提供するような場合に比べて、はる
かに効率的かつ的確に、ユーザに望む情報を提供するこ
とができる。また、プロフィール情報は、提供中(又は
取得中)の試用コンテンツに対応して提供されるので、
ユーザは提供されたプロフィール情報がどの楽曲に対応
するものかを直感的に理解することができる、という利
点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例の全体システム構成を略
示するブロック図。
【図2】 サーバーにおけるコンテンツの準備の仕方を
概略例示すると共に、サーバーとユーザー端末との間で
の情報のやりとり例を示すブロック図。この発明の一実
施例の全体システム構成を略示するブロック図。
【図3】 サーバーデータベース構築処理の手順例を略
示するフロー図。
【図4】 試用コンテンツの作成法の一例を示すフロー
図。
【図5】 音声エンベロープとMIDIファィルのパタ
ーンの関係に基づき試用コンテンツとなるサンプルの切
り出し例を示す図。
【図6】 ユーザー端末とサーバーとの間で双方向で実
行される処理の概略例を示すフロー図。
【図7】 ユーザー端末における操作パネルの一例を示
す図。
【図8】 ユーザー端末における操作パネルの別の表示
例を示す図。
【図9】 ユーザー端末の別の例として無線式携帯端末
を使用する例を示すブロック図。
【符号の説明】
1 サーバー 2 ユーザー端末(クライアント) 3 通信ネットワーク 4 販売用コンテンツのメインデータベース 5 販売用コンテンツの鍵情報データベース 6 試用コンテンツのデータベース 20 無線式携帯端末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 宏明 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 (72)発明者 寺田 好成 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 Fターム(参考) 5B075 KK07 ND14 NK02 NK44 PP13 PP22 PQ32

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楽曲を再生可能に記録したデータである
    提供用コンテンツと該楽曲の一部を再生可能に記録した
    データである試用コンテンツとを通信ネットワークを介
    してサーバからクライアントに提供する方法であって、 楽曲の選択情報の発生に応じて当該楽曲に対応する前記
    試用コンテンツを提供するステップと、 前記楽曲の選択情報の発生に応じて提供中の試用コンテ
    ンツに対応する楽曲のプロフィールを表すプロフィール
    情報の提供要求の発生に応じて、前記提供中の試用コン
    テンツに対応する前記プロフィール情報を提供するステ
    ップとを具えたことを特徴とするネットワークを介した
    コンテンツ提供方法。
  2. 【請求項2】 前記プロフィール情報は、前記提供する
    試用コンテンツに対応する楽曲のプロフィールと、さら
    に、前記提供用コンテンツに関する情報を含み、 前記プロフィール情報に含まれる前記提供用コンテンツ
    に関する情報に応じた前記提供用コンテンツの提供要求
    が発生したことに応じて、前記提供用コンテンツを提供
    するステップをさらに具えたことを特徴とする請求項1
    に記載のネットワークを介したコンテンツ提供方法。
  3. 【請求項3】 前記試用コンテンツはストリーミング送
    信で提供し、前記提供用コンテンツはダウンロードで提
    供することを特徴とする請求項1又は2に記載のネット
    ワークを介したコンテンツ提供方法。
  4. 【請求項4】 楽曲を再生可能に記録したデータである
    提供用コンテンツと該楽曲の一部を再生可能に記録した
    データである試用コンテンツとを通信ネットワークを介
    してクライアントがサーバから取得する方法であって、 楽曲の選択情報の発生に応じて当該楽曲に対応する前記
    試用コンテンツを取得するステップと、 前記楽曲の選択情報の発生に応じて取得中の試用コンテ
    ンツに対応する楽曲のプロフィールを表すプロフィール
    情報の取得要求の発生に応じて、前記取得中の試用コン
    テンツに対応する前記プロフィール情報を取得するステ
    ップとを具えたことを特徴とするネットワークを介した
    コンテンツ取得方法。
  5. 【請求項5】 前記プロフィール情報は、前記取得する
    試用コンテンツに対応する楽曲のプロフィールと、さら
    に、前記提供用コンテンツに関する情報を含み、 前記プロフィール情報に含まれる前記提供用コンテンツ
    に関する情報に基づいた前記提供用コンテンツの取得要
    求を発生することに応じて、該提供用コンテンツの提供
    を前記サーバから受け、これを取得するステップをさら
    に具えたことを特徴とする請求項3に記載のネットワー
    クを介したコンテンツ取得方法。
  6. 【請求項6】 前記試用コンテンツはストリーミング送
    信で取得し、前記提供用コンテンツはダウンロードで取
    得することを特徴とする請求項4又は5に記載のネット
    ワークを介したコンテンツ取得方法。
  7. 【請求項7】 前記請求項1乃至6のいずれかに記載の
    ネットワークを介したコンテンツ提供方法又はコンテン
    ツ取得方法をコンピュータに実行させるプログラムを記
    憶してなることを特徴とするコンピュータ読み取り可能
    な記憶媒体。
  8. 【請求項8】 楽曲を再生可能に記録したデータである
    提供用コンテンツと該楽曲の一部を再生可能に記録した
    データである試用コンテンツとを通信ネットワークを介
    してクライアントに提供するサーバ装置であって、 楽曲の選択情報の発生に応じて当該楽曲に対応する前記
    試用コンテンツを提供する手段と、 前記楽曲の選択情報の発生に応じて提供中の試用コンテ
    ンツに対応する楽曲のプロフィールを表すプロフィール
    情報の提供要求の発生に応じて、前記提供中の試用コン
    テンツに対応する前記プロフィール情報を提供する手段
    とを具えたことを特徴とするサーバ装置。
  9. 【請求項9】 楽曲を再生可能に記録したデータである
    提供用コンテンツと該楽曲の一部を再生可能に記録した
    データである試用コンテンツとを通信ネットワークを介
    してサーバから取得するクライアント装置であって、 楽曲の選択情報の発生に応じて当該楽曲に対応する前記
    試用コンテンツを取得する手段と、 前記楽曲の選択情報の発生に応じて取得中の試用コンテ
    ンツに対応する楽曲のプロフィールを表すプロフィール
    情報の取得要求の発生に応じて、前記取得中のコンテン
    ツに対応する前記プロフィール情報を取得する手段とを
    具えたことを特徴とするクライアント装置。
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