JP2003241317A - 透過型スクリーン - Google Patents

透過型スクリーン

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JP2003241317A
JP2003241317A JP2002042741A JP2002042741A JP2003241317A JP 2003241317 A JP2003241317 A JP 2003241317A JP 2002042741 A JP2002042741 A JP 2002042741A JP 2002042741 A JP2002042741 A JP 2002042741A JP 2003241317 A JP2003241317 A JP 2003241317A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液晶投射方式とCRT投射方式の両方式に使用
可能なデジタル高精細(HDTV)放送にも使用できる
透過型スクリーンを提供することを目的とする。 【解決手段】フレネル基材11にフレネルレンズ12が
形成されたフレネルレンズシート10を作製する。ポリ
エステルシートからなるレンズ基材21の一方の面に入
射レンチキュラーレンズ22を、他方の面にブラックス
トライプ24を形成した表レンズシート27を作製す
る。レンズ基材25の一方の面に出射レンチキュラーレ
ンズ26を形成した裏レンズシート28を作製する。表
レンズシート27と裏レンズシート28を貼り合わせ、
レンチキュラーシート20を作製する。フレネルレンズ
10、レンチキュラーシート20及び前面基材31にマ
イクロレンズ32及びハードコート層33が形成された
前面板30を組み上げて、透過型スクリーン100を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投射型プロジェク
ションディスプレイ等に用いられる透過型スクリーンに
関する
【0002】
【従来の技術】従来の透過型スクリーンの一つとして、
CRT投射プロジェクタを具備する投射型プロジェクシ
ョンテレビ向けに汎用的に使用されている透過型スクリ
ーンが公知である(図2参照)。前記透過型スクリーン
200は、通常、観察者側から順に、少なくとも両面レ
ンチキュラーレンズシート50とフレネルレンズシート
40の2枚のレンズシート部材から構成され、観察者側
の最外位置に平坦な保護板60が配置される場合もあ
る。
【0003】両面レンチキュラーレンズシート50は、
垂直方向を長手方向とする縦長のシリンドリカルレンズ
を水平方向に連続して複数配列した入射レンチキュラー
レンズ52及び出射レンチキュラーレンズ53がレンズ
基材51の両面に形成されており、入射レンチキュラー
レンズ52はプロジェクタから投射される映像光を水平
方向に屈折拡散させる作用を、出射レンチキュラーレン
ズ53は入射レンチキュラーレンズ52との相乗作用に
より、カラーシフト(軸外しで配置される3管式のプロ
ジェクタに起因する出射光の色ずれの問題)を修正する
作用および映像光を水平方向に屈折拡散させる作用を持
つ。
【0004】一方、映像光は、水平のみならず垂直方向
にも視域を拡げて観察者に視覚させる必要があり、垂直
方向については、レンズによる屈折拡散作用でなく光拡
散材による拡散作用により視域を拡げることが行なわれ
ており、両面レンチキュラーレンズシートに光拡散材を
適用するする手法が採用されている。
【0005】光拡散材の適用にあたっては、レンズ基材
51自体に光拡散材を混入して、レンズ基材51内部に
光拡散材を分散させたり、または、レンズ基材51とは
別部材として、光拡散材を含むインキをレンズ基材51
表面に塗布形成したり、光拡散材を練り込んで押し出し
成形された樹脂シートを両面レンチキュラーレンズシー
トに積層する等の手法が適宜に採用されている。
【0006】また、両面レンチキュラーレンズシート5
0の観察者側の出射レンチキュラーレンズ53の境界部
に凸部を設け、その頂点の平坦部に印刷や転写法などに
より、遮光層54を形成する構成が一般的である。遮光
層54を形成する目的は、視覚される映像のコントラス
トを向上させることと、外光を吸収し、スクリーン表面
での照り返しを観察者に視覚させないことが主である。
【0007】両面レンチキュラーレンズシート50で
は、露出する観察者側に凹凸があるため、ホコリ、ゴミ
等が付着し易く、ホコリ、ゴミ等の付着防止、または遮
光層54を保護するために、保護板60が配置される場
合もある。通常、保護板60は保護基材61の表面に耐
擦傷性のハードコートや帯電防止処理などの表面処理層
62が施されているのが一般的である。
【0008】上記方法で作製された両面レンチキュラー
レンズシートはレンチキュラーレンズ間のピッチが0.
3mm以下のファイン化は難しく、デジタル高精細(H
DTV)画像に対応した高精細パネルを使用した液晶投
射プロジェクタを用いたプロジェクションテレビなどで
はモワレが出たり、解像度などの点で限界がある。
【0009】近年、CRT投射プロジェクタを具備する
背面投影式の投射型プロジェクションテレビ(以下、C
RTリアプロジェクションテレビと称する)に対して、
消費電力が少ない,軽量かつ薄型であるなどの特徴を持
つ液晶投射プロジェクタを具備する背面投影式の投射型
プロジェクションテレビ(以下、液晶リアプロジェクシ
ョンテレビと称する)が普及してきた。
【0010】特に、デジタル高精細対応などで映像ソー
スの高度化に伴って、高精細な液晶パネルを用いた方式
のテレビの開発が盛んであり、液晶リアプロジェクショ
ンテレビにおいても、明るく高解像度で、水平・垂直の
双方で広い視野角を持ち、コントラストに優れ、鮮明な
画像が観察できる透過型スクリーンが求められている。
【0011】CRTリアプロジェクションテレビの場合
は、上記のように、R、G、Bの3管投射管より投射さ
れ、その3管投射管のそれぞれの位置差によって発生す
るカラーシフトを修正するために、透過型スクリーンに
は両面レンチキュラーレンズシートが使われるのに対し
て、液晶リアプロジェクションテレビの場合は、液晶パ
ネルによって規定される映像光が単眼のレンズを通して
投射され、投射位置差によるカラーシフトが発生しない
ため、透過型スクリーンには片面のみにレンズ部を有す
る片面レンチキュラーレンズシートが使用される。
【0012】既存のCRTリアプロジェクションテレビ
では、透過型スクリーンを構成するレンチキュラーレン
ズシートのレンズピッチや遮光層のピッチが0.5mm
以上でも、画質(鮮明さ)の点で問題になってはおら
ず、狭レンズピッチ化の限度が0.7mm程度までの、
熱可塑性樹脂を用いたプレス成形や溶融押し出し成形に
より、レンズシートが製造されている。
【0013】これに対して、高精細な液晶パネルを用い
た高解像度の液晶リアプロジェクションテレビの場合に
は、0.3mm以下のファインピッチ化が求められてお
り、その要求は一層大きくなることが予想される。ファ
インピッチ化に対応するレンズ成形法として、紫外線
(UV)硬化型樹脂や電子線(EB)硬化型樹脂などの
放射線硬化型樹脂や、電離線も含めた電離放射線硬化型
樹脂を用いたレンズ成形が好適であり、2P法(Pho
to Polymer 法)が採用されている。
【0014】液晶リアプロジェクションテレビに使用さ
れる透過型スクリーンの一例を図3に示す。透過型スク
リーン300は、少なくともレンチキュラーシート8
0、フレネルレンズシート70の2枚の部材で構成され
る。
【0015】レンチキュラーシート80は、一般に、ス
クリーン面の垂直方向を長手方向とする縦長のシリンド
リカルレンズからなるレンチキュラーレンズ82をスク
リーン面の水平方向に連続して複数配列してなるレンズ
部を片面のみに形成した構成であり、映像光を水平方向
に屈折拡散する作用を持つ。
【0016】レンチキュラーシート80の出射面(観察
者側)のレンズ基材81の平坦面には、フォトポリマー
層83をパターン露光して粘着、非粘着パターンを形成
し、転写法にて、ブラックストライプ84を形成し、外
光による反射防止と画像のコントラスト向上を図ってい
る。
【0017】また、光拡散材による拡散作用により視域
を拡げることが必要であり、レンチキュラーシートに光
拡散層を付加する手法が採用される。本出願人は、片面
レンチキュラーシートの遮光層上に光拡散層を形成した
構成のレンチキュラーシートを特開平9−120101
号公報に提案している。光拡散層としては、光拡散材を
含むインキをレンチキュラーシート80のブラックスト
ライプ84上に塗布形成したり、光拡散材を練り込んで
押し出し成形された拡散基材をレンチキュラーシートに
積層する等手法が適宜に採用される。後者の場合、別途
に製造された拡散基材を粘着層を介してレンチキュラー
シート80に貼り合わせると、レンチキュラーシートの
剛性を付与する作用も併せ持つことになる。図3は、拡
散基材91の出射側表面に、ハードコート、帯電防止、
反射防止等を行なう表面処理層92を形成した光拡散板
90を設けた例で、粘着層を介して貼り合わせて光拡散
層の役目を持たせることができる。尚、レンチキュラー
シート80と光拡散板90とは必ずしも貼り合わせる必
要はなく、同図では粘着層の図示は省略する。
【0018】しかし、この液晶投射用スクリーンに用い
られているレンチキュラーシートは、入射側のみの片面
レンズのため従来より使用されてきているCRT投射用
スクリーンに使用する場合、RGBの3管を使用するた
めのカラーシフトが見られ、そのままでは使用できな
い。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑み考案されたもので、液晶投射方式とCRT投射方式
の両方式に使用可能なデジタル高精細(HDTV)放送
にも使用できる透過型スクリーンを比較的低コストで提
供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するため、まず請求項1においては、プロジェク
ターからの投射光をほぼ平行光として出射する作用をも
つフレネルレンズ10と、該フレネルレンズからの出射
光を水平方向に拡げて出射する作用を持つレンチキュラ
ースクリーン20と、該レンチキュラースクリーン20
からの出射光を全方向に拡散する作用を持つ前面板30
とからなる透過型スクリーン100であって、前記レン
チキュラースクリーン20が、入射面に入射レンチキュ
ラーレンズ22と、出射面に出射レンチキュラーレンズ
26とを備えていることを特徴とする透過型スクリーン
としたものである。
【0021】また、請求項2においては、前記レンチキ
ュラースクリーン20の入射レンチキュラーレンズ22
と出射レンチキュラーレンズ26との間に光学的に形成
されたブラックストライプ24が設けられていることを
特徴とする請求項1に記載の透過型スクリーンとしたも
のである。
【0022】また、請求項3においては、前記前面板3
0は入射面に拡散する作用を持つマイクロレンズ32を
備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の
透過型スクリーンとしたものである。
【0023】さらにまた、請求項4においては、前記レ
ンチキュラースクリーン20の入射レンチキュラーレン
ズ22及び出射レンチキュラーレンズ26のレンズピッ
チをP1、前記前面板30のマイクロレンズ32のレン
ズピッチをP2としたとき、P 1>P2なる関係が満たさ
れていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいず
れか一項に記載の透過型スクリーンとしたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の透過型スクリーンの構成
について説明する。図1及び図2に本発明の透過型スク
リーンの模式構成部分断面図を示す。本発明の透過型ス
クリーンは、図1及び図2に示すように、プロジェクタ
ー投射側よりフレネルレンズシート10と、レンチキュ
ラーシート20と、前面板30とを備えた構成になって
いる。フレネルレンズシート10は、プロジェクターよ
り投射された投影光をスクリーン全体に均一な明かるさ
にするためで、投射光をほぼ平行光にしてレンチキュラ
ーシート20へ出射する。
【0025】中央部に位置するレンチキュラーシート2
0は、レンズ基材21のプロジェクタ投射側に入射レン
チキュラーレンズ22を、観察者側にコントラストの向
上や外光反射を防ぐためのブラックストライプ24を設
けた表レンズシート27と、レンズ基材25の片面に出
射レンチキュラーレンズ26を設けた裏レンズシート2
8とを両者のレンズ光軸を位置合わせして、貼り合わせ
たものである。請求項1に係わる発明は、レンチキュラ
ーシート20の出射側に出射レンチキュラーレンズ26
を備えているため、本発明の透過型スクリーンをCRT
投射用スクリーンとして使用する場合、RGB投射3管
の位置の違いによる色ズレを補正され、色ズレのない彩
度に優れた画像が得られると同時に、液晶投射方式とC
RT投射方式の両方式の透過型スクリーンとしての併用
使用を可能にしたものである。さらに、入射レンチキュ
ラーレンズ22及び出射レンチキュラーレンズ26のレ
ンズピッチはデジタル高精細(HDTV)画像に対応し
た高精細パネルを使用した液晶投射用テレビ向けに画素
とのモワレ減少や解像度向上のためレンチキュラーレン
ズのレンズピッチを0.3mm以下にしている。
【0026】請求項2に係わる発明は、入射レンチキュ
ラーレンズ22と出射レンチキュラーレンズ26との間
に入射レンチキュラーレンズ22を用いた光学的プロセ
スにより形成したブラックストライプ24を設けること
により、ブラックストライプ比率(遮光幅/透過率)の
高い、コントラストに優れた画像が得られるようにした
ものである。
【0027】請求項3に係わる発明は、前面板30の入
射面にマイクロレンズ32を設けることにより、レンチ
キュラーシート20からの光が上下左右に拡がる拡散効
果を有し、観察者側から見て視野角の広いスクリーンを
得ることができる。また、透明な前面基材31に拡散材
などを混入していないため、解像度に優れた明るい画像
が得られるようにしたものである。さらに、前面板30
の出射面に反射防止、帯電防止及び耐擦傷機能を備えた
表面処理層33を設けることにより、外光の反射防止を
行ったり、明るい部屋でもコントラストの良い画像が得
られるようにしたり、スクリーン面へのほこり等の付着
防止を行ったり、ひっかき傷等の傷発生を防止してい
る。尚、必要に応じて、前面基材31に若干の拡散材を
混入しても良い。上記表面処理層33は、反射防止効果
を有する反射防止層と、帯電防止効果を有する帯電防止
層と耐擦傷性を有するハードコート層とを個々に設ける
場合と、反射防止と帯電防止機能とを兼ね備えた層、も
しくは反射防止と耐擦傷性機能を兼ね備えた層、もしく
は帯電防止と耐擦傷性機能を兼ね備えた層、もしくは反
射防止と帯電防止と耐擦傷性機能を兼ね備えた層等と、
適宜組み合わせて使用される。
【0028】請求項4に係わる発明は、前面板30の入
射面に設けたマイクロレンズのレンズピッチP2を、レ
ンチキュラーシート20の入射レンチキュラーレンズ2
2及び出射レンチキュラーレンズ26のレンズピッチP
1よりも小さくすることにより、特に液晶投射プロジェ
クタを使用した場合モアレの発生を防止し、解像度に優
れた画像を得ることができるようにしたものである。
【0029】以下、透過型スクリーン100の作製法に
ついて説明する。まず、公知の方法(機械切削等)にて
作製したフレネル金型を用いて、プレス成形あるいはU
V転写成型等により、アクリル樹脂等からなるフレネル
基材11上にフレネルレンズ12を形成し、フレネルレ
ンズシート10を作製する。次に、ポリエステルシート
からなるレンズ基材21の一方の面にUV樹脂によるレ
ンズ成型を行って入射レンチキュラーレンズ22を形成
する。ここで、入射レンチキュラーレンズ22のレンズ
ピッチは0.3mm以下にする。さらに、レンズ基材2
1の他方の面に感光性樹脂を塗布し、粘着性を有するフ
ォトポリマー層23を形成し、入射レンチキュラーレン
ズ22を露光マスクにしてフォトポリマー層23に平行
光露光を行い、露光された部分が非粘着、未露光部分が
粘着性を有する交互パターンを形成する。この粘着、非
粘着の交互パターンを有するフォトポリマー層23上に
転写プロセスにて黒色の転写層を転写し、レンズ基材2
1の観察者側にブラックストライプ24を形成した表
(入射)レンズシート27を作製する。この方式では、
入射レンチキュラーレンズ22と同期したブラックスト
ライプ24が得られるだけでなく、ブラックストライプ
比率(遮光幅/透過幅)の高い性能が得られるためコン
トラストの良いスクリーンが得られる。
【0030】次に、ポリエステルシートからなるレンズ
基材25の一方の面にUV樹脂によるレンズ成型を行っ
て出射レンチキュラーレンズ26を形成し、裏(出射)
レンズシート28を作製する。次に、表(入射)レンズ
シート27のブラックストライプ24上に粘着層を形成
し、裏(出射)レンズシート28の出射レンチキュラー
レンズ26の光軸と表(入射)レンズシート27の入射
レンチキュラーレンズ22の光軸とを位置合わせして、
貼り合わせ、レンチキュラーシート20を作製する。
【0031】次に、アクリル樹脂を型成形等のレンズ成
型を行って、前面基材31及びマイクロレンズ32を形
成し、前面基材31の出射面に反射防止、帯電防止及び
表面強度機能を備えた表面処理層33を形成し、前面板
30を作製する。
【0032】最後に、フレネルレンズ10、レンチキュ
ラースクリーン20及び前面板30を組み上げて、透過
型スクリーン100を得る。
【0033】
【実施例】まず、シリンダーロール表面にレンズピッチ
150μmの非球面状のレンチキュラーレンズ金型を形
成し、この金型上に紫外線により硬化するUV樹脂を塗
布してUV樹脂層を形成し、ポリエステルフィルからな
るレンズ基材21をUV樹脂層に重ね合わせ、レンズ基
材21側から紫外線を照射し、金型内のUV樹脂を硬化
させ、レンズ基材21上に入射レンチキュラーレンズ2
2を作製した。
【0034】次に、入射レンチキュラーレンズ22が形
成されたレンズ基材21の出射面に、露光することによ
り粘着性が消失する粘着性を有するフォトポリマー層を
形成し、入射レンチキュラーレンズ22を通してUV露
光を行うことにより、粘着、非粘着性の交互パターンを
有するフォトポリマー層23を形成し、転写プロセスに
て黒色の転写層を転写してブラックストライプ24を形
成し、表(入射)レンズシート27を作製した。
【0035】次に、シリンダーロール表面にレンズピッ
チ150μmの非球面状のレンチキュラーレンズ金型を
形成し、この金型上に紫外線により硬化するUV樹脂を
塗布してUV樹脂層を形成し、ポリエステルフィルから
なるレンズ基材25をUV樹脂層に重ね合わせ、レンズ
基材25側から紫外線を照射し、金型内のUV樹脂を硬
化させ、レンズ基材25上に出射レンチキュラーレンズ
26を形成し、裏(出射)レンズシート28を作製し
た。
【0036】次に、表(入射)レンズシート27のブラ
ックストライプ24上に転写プロセスにより粘着層を形
成し、表(入射)レンズシート27の入射レンチキュラ
ーレンズ22の光軸と裏(出射)レンズシート28の出
射レンチキュラーレンズ25の光軸を位置合わせして、
表(入射)レンズシート27と裏(出射)レンズシート
28とを貼り合わせレンチキュラーシート20を作製し
た。
【0037】次に、75μm厚のポリエステルフィルム
上に上記レンチキュラーレンズ作製法と同じ型成形にて
前面基材31及びマイクロレンズ32を形成し、メチル
メタアクリル/スチレン共重合樹脂(MS樹脂)からな
る2mm厚の前面基材31の入射面にマイクロレンズ3
2が形成されたポリエステルフィルムを粘着層を介して
貼り合わせ、前面基材31の出射面にアクリル樹脂に帯
電防止剤及びフィラーを分散混合した樹脂インキを塗
布、乾燥して表面処理層33を形成して、前面板30を
作製した。
【0038】次に、機械切削等により作製したフレネル
レンズ金型を用いてプレス成型を行い、メチルメタアク
リル/スチレン共重合樹脂(MS樹脂)からなる1mm
厚のレンズ基材11の片面に同心円状のレンズ部12を
有するフレネルレンズシート10を作製した。
【0039】次に、上記フレネルレンズシート10、レ
ンチキュラーシート20及び前面板30を組み立て、本
発明の透過型スクリーン100を得た。
【0040】<比較例1>まず、拡散材を混入したアク
リル樹脂を押し出し成型法によりレンズピッチ0.5m
mのレンチキュラーレンズ52及び53を有するレンチ
キュラーシートを作製し、出射側のレンチキュラーレン
ズ53間の土手に転写法により遮光層54を形成した両
面レンチキュラーレンズシート50を作製した。
【0041】次に、機械切削等により作製したフレネル
レンズ金型を用いてプレス成型を行い、メチルメタアク
リル/スチレン共重合樹脂(MS樹脂)からなる1mm
厚のレンズ基材41の片面に同心円状のレンズ部42を
有するフレネルレンズシート40を作製した。
【0042】メチルメタアクリル/スチレン共重合樹脂
(MS樹脂)からなる2mm厚の前面基材61の出射面
にアクリル樹脂に帯電防止剤及びフィラーを分散混合し
た樹脂インキを塗布、乾燥してハードコート層62を形
成して、前面板60を作製した。フレネルレンズシート
40、両面レンチキュラーレンズシート50及び前面板
60を組み立て、比較例1の透過型スクリーン200を
得た。
【0043】<比較例2>まず、ポリエステルフィルか
らなるレンズ基材81の入射面に実施例と同じ方法でレ
ンズピッチ150μmの入射レンチキュラーレンズ82
を形成し、レンズ基材81の出射面に実施例と同じ方法
でフォトポリマー層83上にブラックストライプ84を
形成したレンチキュラーシート80を作製した。
【0044】次に、機械切削等により作製したフレネル
レンズ金型を用いてプレス成型を行い、ビーズ状の拡散
材が混入されたメチルメタアクリル/スチレン共重合樹
脂(MS樹脂)からなる1mm厚のレンズ基材71の片
面に同心円状のレンズ部72を有するフレネルレンズシ
ート70を作製した。
【0045】メチルメタアクリル/スチレン共重合樹脂
(MS樹脂)からなる2mm厚の前面基材91の出射面
に帯電防止剤及びフィラーを分散混合した樹脂インキを
塗布、乾燥してハードコート層92を形成して、前面板
90を作製した。フレネルレンズシート70、両面レン
チキュラーレンズシート80及び前面板90を組み立
て、比較例2の透過型スクリーン300を得た。
【0046】上記本発明の透過型スクリーン100、比
較例1の透過型スクリーン200及び比較例2の透過型
スクリーン300にCRT投射プロジェクター、もしく
は液晶投射プロジェクターをを取り付け、投写型プロジ
ェクションディスプレイを作製し、スクリーン特性を評
価した結果を図4に示す。本発明の透過型スクリーン1
00では、CRT投射プロジェクターを用いた場合カラ
ーシフトの発生が無く、しかもファインピッチのレンズ
を用いているため、液晶投射プロジェクター使用の場合
でもモアレが発生せず、解像度に優れた画像を得ること
ができた。また、ブラックストライプがファインピッチ
で高濃度で形成されているため、外光反射率が低く、コ
ントラストに優れた、明るい画像を得ることができた。
しかも、前面板の入射側にマイクロレンズが形成されて
いるため、全方向への拡散効果が大きく水平視野角に優
れた画像を得ることができた。
【0047】比較例1の透過型スクリーン200では、
レンズピッチが0.5mmと粗いため、液晶投射プロジ
ェクターを用いた場合画像画素とのピッチが接近してい
るためモアレが発生し易く、解像度の低い画像となっ
た。CRT投射プロジェクターを用いた場合カラーシフ
トの少ない画像が得られるが、視野角特性は不十分であ
る。それは出射レンチキュラーレンズ53間の凸部に遮
光層54を形成しているため、水平斜め方向から見た場
合ある角度から急に画像が暗くなり、水平視野角特性を
狭くしている。また、遮光層54の面積を大きくでき
ず、結果としてコントラストの不十分な画像となる。ま
た、垂直視野角特性ではレンズ基材51に含まれる拡散
剤の拡散成分のみで広げているため、上下の垂直視野角
は狭くなる。
【0048】比較例2の透過型スクリーン300では、
ファインピッチの入射レンチキュラーレンズ82が形成
できるため、画素密度の高い液晶投射プロジェクタを用
いても、モアレの発生が少なく、解像度に優れた明るい
画像が得られるが、CRTプロジェクタを用いた場合
R、G、B投射管の位置の違いによるカラーシフトを抑
えることができず、CRT投射プロジェクタを用いた投
写型プロジェクションディスプレイの透過スクリーンと
しては使えない。
【0049】さらに、上記本発明の透過型スクリーン1
00、比較例1の透過型スクリーン200及び比較例2
の透過型スクリーン300にCRT投射プロジェクター
を取り付け、投写型プロジェクションディスプレイを作
製し、スクリーン上のカラーシフト特性を測定した結果
を図5、図6及び図7に示す。本発明の透過型スクリー
ン100では、R、G、Bの輝度差が小さく、斜め方向
のカラーシフトが目立ち難くなっている(図5参照)。
比較例1の透過型スクリーン200では、CRT投射プ
ロジェクタによく使用されており、上記透過型スクリー
ン100同様R、G、Bの輝度差が小さく、斜め方向の
カラーシフトも目立ちにくい(図6参照)。比較例2の
透過型スクリーン300では、R、G、Bの輝度差が大
きく、斜め方向のカラーシフトが大きく、目立つ(図7
参照)。
【0050】上記の比較評価結果から、本発明の透過型
スクリーン100を用いて作製したた投写型プロジェク
ションディスプレイはCRT投射方式と液晶投射方式の
いずれのスクリーン特性も満足する値が得られ、CRT
投射方式と液晶投射方式の透過型スクリーンとして対応
できることが確認できた。
【0051】
【発明の効果】本発明の透過型スクリーンは、レンチキ
ュラースクリーンの出射側に色ズレ補正用の出射レンチ
キュラーレンズを設けているため、液晶投射方式とCR
T投射方式の両方の透過型スクリーンとして使用でき
る。さらに、前面板の入射面に光が上下左右方向に拡が
る拡散効果を持つマイクロレンズを設けているため、観
察面での全域で視野角が広く、解像度のよいデジタルH
DTVにも対応できるスクリーンを得ることができる。
さらに、前面板に拡散作用をもたせる拡散材などを用い
てないため、解像度の良い、明るい画像が得られる。さ
らにまた、入射レンチキュラーレンズを用いてブラック
ストライプを作製しているため、入射レンチキュラーレ
ンズとの位置合わせ精度に優れた高精度のブラックスト
ライプを作製でき、コントラストの良い透過型スクリー
ンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透過型スクリーンの一実施例を示す模
式構成部分断面図である。
【図2】従来のCRT投写型スクリーンの一例を示す模
式構成部分断面図である。
【図3】従来の液晶投写型スクリーンの一例を示す模式
構成部分断面図である。
【図4】各種透過型スクリーンを用いて作成した投写型
プロジェクションディスプレイのスクリーン特性の比較
を示す説明図である。
【図5】本発明の透過型スクリーン100にCRT投射
プロジェクタを取り付けて作製した投写型プロジェクシ
ョンディスプレイのカラーシフト特性を示す説明図であ
る。
【図6】比較例1の透過型スクリーン200にCRT投
射プロジェクタを取り付けて作製した投写型プロジェク
ションディスプレイのカラーシフト特性を示す説明図で
ある。
【図7】比較例2の透過型スクリーン300にCRT投
射プロジェクタを取り付けて作製した投写型プロジェク
ションディスプレイのカラーシフト特性を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
10、40、70……フレネルレンズシート 11……フレネル基材 12、42、72……フレネルレンズ 20、80……レンチキュラーシート 21、51、81……レンズ基材 22、52、82……入射レンチキュラーレンズ 23、83……フォトポリマー層 24、83……ブラックストライプ 25……レンズ基材 26、53……出射レンチキュラーレンズ 27……表(入射)レンズシート 28……裏(出射)レンズシート 30……前面板 31……前面基材 32……マイクロレンズ 33……表面処理層 50……両面レンチキュラーレンズシート 54……遮光層 60……保護板 61……保護基材 62、92……表面処理層 90……光拡散板 91……拡散基材 100、200、300……透過型スクリーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H021 BA24 BA26 BA27 BA28 2H042 AA09 AA28 BA04 BA12 BA14 BA19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロジェクターからの投射光をほぼ平行光
    として出射する作用をもつフレネルレンズ(10)と、
    該フレネルレンズからの出射光を水平方向に拡げて出射
    する作用を持つレンチキュラースクリーン(20)と、
    該レンチキュラースクリーン(20)からの出射光を全
    方向に拡散する作用を持つ前面板(30)とからなる透
    過型スクリーン(100)であって、前記レンチキュラ
    ースクリーン(20)が、入射面に入射レンチキュラー
    レンズ(22)と、出射面に出射レンチキュラーレンズ
    (26)とを備えていることを特徴とする透過型スクリ
    ーン。
  2. 【請求項2】前記レンチキュラースクリーン(20)の
    入射レンチキュラーレンズ(22)と出射レンチキュラ
    ーレンズ(26)との間に光学的に形成されたブラック
    ストライプ(24)が設けられていることを特徴とする
    請求項1に記載の透過型スクリーン。
  3. 【請求項3】前記前面板(30)は入射面に拡散する作
    用を持つマイクロレンズ(32)を備えていることを特
    徴とする請求項1または2に記載の透過型スクリーン。
  4. 【請求項4】前記レンチキュラースクリーン(20)の
    入射レンチキュラーレンズ(22)及び出射レンチキュ
    ラーレンズ(26)のレンズピッチをP1、前記前面板
    (30)のマイクロレンズ(32)のレンズピッチをP
    2としたとき、P1>P2なる関係が満たされていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記
    載の透過型スクリーン。
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