JP2003241190A - フロントライトユニット及び反射型液晶表示装置 - Google Patents

フロントライトユニット及び反射型液晶表示装置

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JP2003241190A
JP2003241190A JP2002038236A JP2002038236A JP2003241190A JP 2003241190 A JP2003241190 A JP 2003241190A JP 2002038236 A JP2002038236 A JP 2002038236A JP 2002038236 A JP2002038236 A JP 2002038236A JP 2003241190 A JP2003241190 A JP 2003241190A
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JP2002038236A
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Hisanori Yamaguchi
久典 山口
Shigeaki Soto
成明 素都
Koji Hiramoto
幸治 平本
Yoshio Iwai
義夫 岩井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロントライトの光の利用効率が高く、かつ
表示面にモアレが生じないフロントライトユニット及び
反射型液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 フロントライトユニットから入射される
光の利用効率が最大となるように、表示面において上記
フロントライトユニットの光源側18の導光板端面17
aと導光板17に形成された溝の方向Yとのなす角度
θ、もしくは、導光板17に形成された溝と偏光フィル
ムの吸収軸又は透過軸21とのなす角度φを設定する。
もしくは、表示面上に表れるモアレが最小限となるよ
う、導光板17に形成された溝と隣接するドット中央を
結んでできるラインがなす角度を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示面上に配され
るフロントライトユニット及びこのフロントライトユニ
ットと反射型液晶表示素子とからなる反射型液晶表示装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、薄く、軽いので、携帯
型情報端末等の情報通信機器の表示面をはじめとして様
々な用途に広く用いられている。液晶表示素子は、自ら
は発光せず、光の透過強度を変化させて表示を行う受光
型素子であり、数ボルトの実効電圧で駆動できるため、
液晶表示素子の下側に反射板を備えて外部光の反射光で
表示を見る反射型として用いれば、極めて消費電力の低
い表示素子となる。
【0003】従来の反射型のカラー液晶表示素子は、カ
ラーフィルタを備えた液晶セルとこの液晶セルを挟んで
配置された一対の偏光フィルムからなっている。一枚の
偏光板の透過率は、せいぜい45%程度であり、このと
き偏光フィルムの吸収軸に平行な偏光の透過率はほぼ0
%で、垂直な偏光の透過率はほぼ90%である。したが
って、偏光板を二枚用いる反射型の液晶表示素子では、
光が偏光フィルムを4回通って出射するため、カラーフ
ィルタによる吸収を考えないとき、(0.9) 4×50
%=32.8%となり、反射率は白黒パネルでも約33
%が限界となる。
【0004】そこで、表示を明るくするために、偏光フ
ィルムを液晶セルの上側の1枚だけにして、液晶セルを
1枚の偏光フィルムと反射板で挟む構成がいくつか提案
されている(特開平07−146469号公報、特開平
07−84252号公報)。この場合、入射された光は
偏光フィルムを2回しか通らないので、カラーフィルタ
の吸収を考えないとき、(0.9)2×50%=40.
5%となり、偏光フィルムを2枚用いた構成に対して最
大約23.5%の反射率の向上が期待できる。
【0005】ところが、このように外光の利用効率を高
めても、反射型で表示を行う以上、使用環境での照度が
50lxより小さいといった外光がほとんど利用できな
い状態では、表示を認識することは極めて困難となる。
【0006】このため、表示パネルの後方(下方側)の
バックライトにより光を入射させるバックライトユニッ
トを上記構成に加えた半透過型液晶表示装置とすること
が考えられる。しかし、反射モード部分と透過モード部
分とをセル内で分離することになり、反射モードで用い
た場合の反射率を犠牲にしなければならない。
【0007】そこで、図6に示すように、一対の上下基
板12a,12b間に液晶を封入した液晶セルからなる
表示部Lの表示面G上に偏光フィルムの外側にフロント
ライトユニットFUを設ける構成がある。フロントライ
トユニットFUは、光源18と導光板17とリフレクタ
ー19とを備え、導光板17は光源からの光を反射して
液晶セルへ入射させる機能と液晶セルから出射された光
を透過させる機能を有する。図6中、符号10は偏光フ
ィルム、11a,11bは2枚の位相差フィルム、12
aは上側透明基板、13はカラーフィルタ層、14aは
透明電極、14bは散乱金属電極、12bは下側透明基
板、15a,15bは配向膜、16はTN液晶層であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
フロントライトユニットを用いた反射型液晶表示素子で
は、フロントライトユニットから液晶セルへ入射する光
の利用効率が低く、また、導光板に形成された溝と液晶
セル内の画素を形成するドットが干渉を起こしてモアレ
現象を生じさせ、表示を悪化させるという課題を有して
いた。
【0009】そこで本発明の目的は、フロントライトの
光の利用効率が高く、かつ表示面にモアレが生じないフ
ロントライトユニット及び反射型液晶表示装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
フロントライトユニットは、表示面上に、一側面側に配
される光源からの光を導光させる所定厚の導光板を備
え、導光板に表示面へ光源からの光を入射させる溝が所
定方向に形成されたフロントライトユニットにおいて、
上記導光板の光源側の一側面側端面と導光板に形成され
た溝の方向とのなす角度が30°以下であり、さらに好
ましくは、前記導光板の光源側の一側面側端面と導光板
に形成された溝の方向とのなす角度が15°以下である
ことを特徴とする
【0011】この発明によれば、光源から導光板に入射
される光は、導光板に形成された溝において反射して液
晶セルに入射されるが、その溝の方向と導光板の光源側
端面(つまり光源側の一側面側端面)とのなす角度を上
記30°以下、もしくは、上記15°以下に設定するこ
とにより、光源から入射される光が液晶セルに入射され
る利用効率が高くなり、輝度の高い反射率液晶表示素子
が得られる。具体的には、入射光の利用効率、すなわ
ち、光源から出射された光が液晶セルへ入射する光に変
換される率は、導光板に形成された溝と光源が平行のと
き(θ=0°)、最大となり、導光板に形成された溝と
光源が垂直のとき(θ=90°)、最小となる。入射光
の利用効率は、光源方向(導光板の光源側の一側面側端
面)と導光板に形成された溝の方向との内積の関数(c
os(θ)の関数)となるためである。そして、θが小
さい(0に近い)ほど輝度が高い、すなわち、入射光の
利用効率が高いことが分かる。輝度は、最大輝度からの
低下が2%以内であれば実用上十分であり、そのように
なるのはθが30°以内となるときである(図4参
照)。また、より好ましくは、θを15°以内とする
と、最大輝度からの低下が0.5%以内となる。
【0012】本発明の請求項2記載の反射型液晶表示装
置は、一対の上下基板間に液晶を封入した液晶セルから
なる表示部の表示面上に、一側面側に配される光源から
の光を導光させる所定厚の導光板を備え、導光板に表示
面へ光源からの光を入射させる溝が所定方向に形成され
たフロントライトユニットと、表示面と導光板との間に
配される少なくとも一枚の偏光フィルムを備えた反射型
液晶表示素子とからなる反射型液晶表示装置において、
上記偏光フィルムの吸収軸又は透過軸と導光板に形成さ
れた溝の方向とのなす角度が30°以下であり、さらに
好ましくは、上記偏光フィルムの吸収軸又は透過軸と導
光板に形成された溝の方向とのなす角度が10°以下で
あることを特徴とする反射型液晶表示装置
【0013】この発明によれば、フロントライトユニッ
トの光源から入射される光は、導光板に形成された溝に
おいて液晶セル側に反射されるが、偏光フィルムを通過
する際、偏光強度の最大成分は導光板に形成された溝と
平行又は垂直の方向にあるため、導光板に形成された溝
が偏光フィルムの吸収軸又は透過軸とのなす角度を30
°以下、もしくは、上記10°以下に設定することによ
り、光源から導光板に入射される光が液晶セルに入射さ
れる利用効率が高くなり、輝度の高い反射率液晶表示装
置が得られる。
【0014】本発明の請求項3記載の液晶表示装置は、
一対の上下基板間に液晶を封入した液晶セルからなる表
示部の表示面上に、一側面側に配される光源からの光を
導光させる所定厚の導光板を備え、導光板に表示面へ光
源からの光を入射させる溝が所定方向に形成されたフロ
ントライトユニットと、表示面と導光板との間に配され
る少なくとも一枚の偏光フィルムを備えた反射型液晶表
示素子とからなる反射型液晶表示装置において、前記液
晶セルには複数のドットで画素が形成されていて、導光
板に形成された溝の方向と、隣接するドット中央を結ん
でできるラインとのなす角度が5°以上8°以下、もし
くは、95°以上175°以下であることを特徴とす
る。
【0015】この発明によれば、導光板に形成された溝
と、隣接するドット中央を結んでできるラインがなす角
度を常に5°以上85°以下、もしくは、95°以上1
75°以下に設定することにより、画素を形成するドッ
トの間隔(ドットピッチ)と導光板に形成された溝の間
隔(溝ピッチ)との干渉により生じるモアレを最小限と
することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を引用しながら説明する。本実施の形態は、TFT方
式のカラー反射型液晶表示素子Lとフロントライトユニ
ットFUとからなる反射型液晶表示装置であり、図1
は、その断面図である。ガラスなどから成る一方の透明
基板(下側基板)12a上には、図示しないマトリクス
状に形成されるTFTと、層間絶縁膜(図示せず)を介
して反射電極(散乱金属電極)14bが形成され、その
上に配向膜15bが設けられている。なお、反射電極1
4bの表面は、散乱性および集光性を付与するため凹凸
形状となっているものもある。
【0017】他方の透明基板(上側基板)12aの対向
内面には、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色のカラ
ーフィルタ層13が形成され、カラーフィルタ層13を
液晶層(TN液晶層)16側において覆うように、アル
ミニウムや銀などからなる透明電極14aが設けられ、
透明電極14aの上には配向膜15aが設けられてい
る。カラー表示においては、画素をR(赤)、G
(緑)、B(青)の3色に分割するので、RGB3色ひ
とまとめにして画素(Pixel)と呼び、この画素をRG
Bで3分割した1/3ドット(画素)をサブ画素(Sub
Pixel)と呼ぶ。一方、白黒表示では1画素1ドットと
なる。なお、ドット(文字やグラフィックを表示する最
小単位)を縦横に多数並べて表示する画面構成をマトリ
ックス表示と呼び、その最小単位のドットを画素と呼
ぶ。カラーフィルタ層13には、外光がTFTの部分で
鏡面反射されることによりコントラストが低下するのを
防止するためにブラックマトリックス13aが設けられ
ている。図3は、カラーフィルタ層13に形成される画
素(ドット)の構成図である。図3中の符号30はドッ
ト、31はドット中央、32は隣接するドット30中央
を結ぶラインを示す。図3(a)に示す配列をストライ
プ配列、(b)に示す配列をデルタ配列という。
【0018】他方の透明基板(上側基板)12aの液晶
層液晶層(TN液晶層)16との対向外面には、高分子
フィルムからなる偏光フィルム10が1枚と、2枚の高
分子フィルムからなる位相差フィルム11a,11bが
上から順に貼合わされている。偏光フィルム10は、入
射光に対して特定の偏光のみを透過させる機能を有する
光学部材であり、本実施の形態では1枚配されている。
このような構成の反射型の液晶表示装置は、1枚偏光板
方式と呼ばれ、従来の2枚偏光板方式に比較して、入射
光の偏光板通過回数が4回から2回になり、明るい表示
が可能になる。また反射電極を液晶セルに内蔵できるこ
とから、視差のない表示が得られる。とりわけカラーフ
ィルタとの組合せによるカラー反射型の液晶表示装置の
場合には、入射光と出射光が異なる色領域を通過する確
率がほぼ最小化されるので、高色純度の表示が可能とな
る。
【0019】図2は、本実施の形態におけるフロントラ
イトユニットFUの構成図である。フロントライトユニ
ットFUは、光を照射する冷陰極管や蛍光放電管等から
成る光源18と、光源18からの光を導光させる所定厚
の導光板17と、光源を包囲するように配されるリフレ
クター19を備える。導光板17には、この導光板17
に表示面Gへ光源18からの光を入射させるプリズム加
工された溝が所定方向に形成されている。
【0020】ここで、図2中における符号21は偏光フ
ィルム10の透過軸または吸収軸の方向を示し、θは光
源18側の導光板端面17aと導光板17に形成された
溝の方向(図2中の矢印Y)とのなす角度を示し、φは
偏光フィルム10の透過軸又は吸収軸21と導光板に形
成された溝の方向とのなす角度を示す。
【0021】したがって、本実施の形態によれば、フロ
ントライトユニットの光源18の光は、導光板17にお
いて反射及び集光され、偏光フィルム10へ入射され
る。その後、TN液晶層16で変調され、散乱金属電極
14bで上側基板12a方向に反射させ、再びフロント
ライトユニットFUを通じて表示部である液晶表示素子
Lの表示面Gへ出射される。
【0022】本実施の形態において、評価を行うために
作成した反射型液晶表示装置の製造方法を説明する。上
側基板12a、下側基板12bにはそれぞれガラス基板
を用い、上側基板12aの上にカラーフィルタ層13と
して顔料分散タイプで赤、緑、青をフォトリソグラフィ
ーで形成した。カラーフィルタ層のドット配列は図3
(a)、(b)に示すように、ストライプ配列のものと
デルタ配列のものをそれぞれ作成した。その後、透明電
極14aとしてITO(Indium Tin Oxide)を形成し
た。一方、下側基板12b上に駆動用の薄膜トランジス
タ(TFT)を形成し、更にアクリル製感光樹脂で凹凸
を形成した上にアルミニウムで反射電極を蒸着して散乱
金属電極14bを形成した。透明電極14a及び散乱金
属電極14bの上にポリアミク酸のγブチロラクトン5
重量%溶液を印刷し、オーブンにて250℃で硬化して
ポリイミド化した後、63°のツイスト角度となるよう
にレーヨン布を用いた回転ラビング法による配向処理を
行って配向膜15a,15bを形成した。
【0023】次いで、上側基板12a上の周辺部には、
所定の径のガラスファイバーを1.5重量%混入した熱
硬化性シール樹脂(例えば、ストラクトボンド:三井東
圧化学(株)製)を印刷し、さらに直径3.0μmの樹
脂ビーズを150個/mm2の割合で撒布し、下側基板
12bと貼り合わせ、150℃で熱硬化性シール樹脂を
硬化した後、複屈折量が0.09のエステル系ネマティ
ック液晶を真空注入し、紫外線硬化性樹脂で封口した
後、紫外線光により硬化した。
【0024】次いで、上側基板12a上に、ポリカーボ
ネート製の二軸性に延伸された高分子フィルム11a,
11bを貼り付け、さらに、偏光フィルム10として、
ニュートラルグレーでアンチグレア処理と表面反射防止
処理の施された偏光フィルム(例えば、NPF−HEG
1425DU−AGT1/ARS:日東電工(株)製)
を貼り付け、反射型液晶表示素子Lとした。
【0025】その後、偏光フィルム10の上に、光を反
射及び集光する溝を形成したアクリル製の導光板17
と、冷陰極管を用いた光源18と、アルミニウムを蒸着
したプラスティックシートを用いたリフレクター19よ
りなるフロントライトユニットFUをステンレス製のフ
レーム20を用いて設置した。
【0026】(実施例1)上記により作成した反射型液
晶表示装置において、フロントライトユニットFUの光
源18が設置された側の導光板17の端面(光源側の一
側面側端面)17aと導光板17に形成された溝の方向
(図2中の矢印Y)とのなす角度θを変化させたときの
反射型液晶表示素子Lの輝度の変化を評価した。その結
果を図4に示す。
【0027】図4によると、θが小さい(0に近い)ほ
ど輝度が高い、すなわち、入射光の利用効率が高いこと
が分かる。輝度は、最大輝度からの低下が2%以内であ
れば実用上十分であり、そのようになるのはθが30°
以内となるときである。また、より好ましくは、θを1
5°以内とすると、最大輝度からの低下が0.5%以内
となる。入射光の利用効率、すなわち、光源18から出
射された光が液晶セルへ入射する光に変換される率は、
導光板17に形成された溝の方向Yと光源18(すなわ
ち、光源側の一側面側端面17a)が平行のとき(θ=
0°)最大となり、導光板17に形成された溝の方向Y
と光源18(すなわち、光源側の一側面側端面17a)
が垂直のとき(θ=90°)最小となる。光利用効率
は、光源方向(導光板の光源側の一側面側端面)と導光
板17に形成された溝の方向Yとの内積の関数(cos
(θ)の関数)となるためである。
【0028】(実施例2)次に、偏光フィルム10の透
過軸又は吸収軸21と導光板17に形成された溝の方向
Yとのなす角度φを変化させたときの、反射型液晶表示
素子Lの輝度の変化を評価した。その結果を図5に示
す。
【0029】図5によると、φが小さい(0に近い)ほ
ど輝度が高い、すなわち、入射光の利用効率が高いこと
が分かる。輝度は、最大輝度からの低下が2%以内であ
れば実用上十分であり、そのようになるのはφが30°
以内となるときである。また、より好ましくは、φを1
0°以内とすると、最大輝度からの低下が0.5%以内
となる。これは、導光板17に形成された溝により、入
射光が液晶セル側に反射されるときの偏光強度の最大成
分が、導光板17に形成された溝の方向Yと平行又は垂
直の方向にあるためで、従って、その方向に偏光フィル
ム10の透過軸又は吸収軸21を合わせたときに光利用
効率が最大となるためである。
【0030】(実施例3)次に、画素を形成するドット
において、隣接するドット中央を結ぶライン32と、導
光板17に形成された溝の方向Yとのなす角度と表示の
関係を評価した。評価は、図3(a)及び(b)に示す
ように、ストライプ配列及びデルタ配列の画素を形成し
た反射型液晶表示素子Lについてそれぞれ行った。その
結果、隣接するドット中央を結ぶライン32と、導光板
17に形成された溝の方向Yとのなす角度が0°(平
行)または90°(垂直)に近づくにつれ、画素を形成
するドット30の間隔(ドットピッチ)と導光板17に
形成された溝の間隔(溝ピッチ)との干渉によるモアレ
が現出し、表示が劣化した。また、隣接するドット中央
を結ぶライン32と導光板17に形成された溝の方向Y
とのなす角度を5°以上85°以下、もしくは、95°
以上175°以下とした場合に、ドットピッチと溝ピッ
チの干渉がなくなり、モアレが現出せず、良好な表示が
得られることが確認できた。
【0031】以上、本実施の形態では、1枚の偏光フィ
ルムとTN液晶を用いたTFT駆動タイプの反射型液晶
表示素子にフロントライトユニットを組み合わせたもの
としたが、本発明はこれに限定されることはない。例え
ば、STN液晶を用いたものでも良く、また、本実施の
形態では反射手段が液晶セルの内側に形成したもので説
明したが、液晶セルの外側に反射手段を形成したもので
も良く、さらに、反射手段は、鏡面反射電極と前方散乱
フィルムを組み合わせたものでも良く、2枚の偏光フィ
ルムを用いたものなどでも、本発明の構成要件を満たし
ていれば同様の効果を得ることができる。また、導光板
に形成された溝の形状は、図1に示されるように鋸歯状
に限らず、反射および集光ができる溝形状であればよ
い。例えば、鋸歯の頂点が流線型となったものでも、本
発明の構成要件を満たしていれば同様の効果を得ること
ができる。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、フロント
ライトユニットの光源側の導光板端面と導光板に形成さ
れた溝の方向とのなす角度を設定することにより、フロ
ントライトユニットから入射される光の利用効率を大き
くすることができる。
【0033】請求項2記載の発明によれば、導光板に形
成された溝と偏光フィルムの吸収軸又は透過軸とのなす
角度を設定することにより、フロントライトユニットか
ら入射される光の利用効率を大きくすることができる。
よって、従来の反射型液晶表示装置に比べて輝度の高い
反射型液晶表示装置が得られる。
【0034】請求項3記載の発明によれば、導光板に形
成された溝と、隣接するドット中央を結んでできるライ
ンがなす角度を設定することにより、表示面上に表れる
モアレを少なくすることができる。よって、従来の反射
型液晶表示装置に比べてモアレの少ない反射型液晶表示
装置が得られる。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における反射型液晶表示
装置の断面を示す図である。
【図2】上記一実施の形態におけるフロントライトユニ
ットを示す図であり、(a)はその上面図であり、
(b)はその側面図である。
【図3】上記一実施の形態におけるドットの模式図であ
り、(a)はストライプ配列を示し、(b)はデルタ配
列を示す図である。
【図4】上記一実施の形態において導光板の光源側の一
側面側端面と導光板に形成された溝の方向とのなす角度
θを変化させたときの液晶表示素子の輝度の変化を示す
図である。
【図5】上記一実施の形態において偏光フィルムの透過
軸又は吸収軸と導光板に形成された溝の方向とのなす角
度φを変化させたときの液晶表示素子の輝度の変化を示
す図である。
【図6】従来の反射型液晶表示素子の断面を示す図
【符号の説明】
10 偏光フィルム 11a,11b 位相差フィルム 12a 上側基板 12b 下側基板 13 カラーフィルタ層 13a ブラックマトリクス 14a 透明電極 14b 散乱金属電極(反射手段) 15a、15b 配向膜 16 TN液晶層 17 導光板 17a 導光板の光源側端面 18 光源 19 リフレクター 20 フレーム 21 偏光フィルムの透過軸又は吸収軸 θ 導光板端面と導光板に形成された溝
の方向とのなす角度 φ 偏光フィルムの透過軸又は吸収軸と
導光板に形成された溝の 方向とのなす角度 Y 導光板に形成された溝の方向 30 ドット 31 ドット中央 32 隣接するドット中央を結ぶライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平本 幸治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 岩井 義夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H038 AA55 BA06 2H091 FA02Y FA08X FA11X FA14Y FA23X FA42X FC14 FD06 FD07 FD22 HA07 KA10 LA18 LA21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示面上に、一側面側に配される光源か
    らの光を導光させる所定厚の導光板を備え、導光板に表
    示面へ光源からの光を入射させる溝が所定方向に形成さ
    れたフロントライトユニットにおいて、 上記導光板の光源側の一側面側端面と導光板に形成され
    た溝の方向とのなす角度が30°以下であり、さらに好
    ましくは、前記導光板の光源側の一側面側端面と導光板
    に形成された溝の方向とのなす角度が15°以下である
    ことを特徴とするフロントライトユニット。
  2. 【請求項2】 一対の上下基板間に液晶を封入した液晶
    セルからなる表示部の表示面上に、一側面側に配される
    光源からの光を導光させる所定厚の導光板を備え、導光
    板に表示面へ光源からの光を入射させる溝が所定方向に
    形成されたフロントライトユニットと、表示面と導光板
    との間に配される少なくとも一枚の偏光フィルムを備え
    た反射型液晶表示素子とからなる反射型液晶表示装置に
    おいて、 上記偏光フィルムの吸収軸又は透過軸と導光板に形成さ
    れた溝の方向とのなす角度が30°以下であり、さらに
    好ましくは、上記偏光フィルムの吸収軸又は透過軸と導
    光板に形成された溝の方向とのなす角度が10°以下で
    あることを特徴とする反射型液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 一対の上下基板間に液晶を封入した液晶
    セルからなる表示部の表示面上に、一側面側に配される
    光源からの光を導光させる所定厚の導光板を備え、導光
    板に表示面へ光源からの光を入射させる溝が所定方向に
    形成されたフロントライトユニットと、表示面と導光板
    との間に配される少なくとも一枚の偏光フィルムを備え
    た反射型液晶表示素子とからなる反射型液晶表示装置に
    おいて、 前記液晶セルには複数のドットで画素が形成されてい
    て、導光板に形成された溝の方向と、隣接するドット中
    央を結んでできるラインとのなす角度が5°以上85°
    以下、もしくは、95°以上175°以下であることを
    特徴とする反射型液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007199445A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Epson Imaging Devices Corp 液晶表示装置および電子機器

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