JP2003241052A - 画像読取装置における固体撮像素子の取付装置 - Google Patents
画像読取装置における固体撮像素子の取付装置Info
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Abstract
置ずれの発生しない画像読取装置における固体撮像素子
の取付構造を提供する。 【解決手段】 固体撮像素子20を取付た基板23と第
1の取付部材25とをネジ26で固定し、結像レンズL
を保持したレンズ保持枠30を第2の取付部材27に固
定し、第1の取付部材25の第2取付面25bに、取付
ネジ28の下に板バネ29を介装して取付ネジ28によ
り仮固定する。テスト用のサンプル画像を結像レンズL
を通して固体撮像素子20上に投影し、固体撮像素子2
0からの出力をモニターで監視しながら、第1の取付部
材25と結像レンズLと間隔、及び第2の取付部材27
とフレーム11との間隔を調整し、取付ネジ28を本締
付けして強固に固定する。板バネ29のバネ定数、爪部
の形状や配置、板厚などを適切に選択することで取付作
業時の固体撮像素子位置ずれを防ぐことができる。
Description
像読取装置における固体撮像素子の取付装置に関する。
装置では、固体撮像素子、例えばCCDを使用して原稿
画像を読み取る画像読取装置が使用されている。このよ
うな画像読取装置では、結像レンズと固体撮像素子との
位置関係は、形成された画像の品質に大きく影響するた
め、ミクロンオーダーの精密な位置決めが求められてい
る。
法としては、フレーム上に結像レンズと固体撮像素子と
を仮組立てし、テスト用のサンプル画像を結像レンズを
通して固体撮像素子上に投影し、固体撮像素子の出力を
モニターで監視しながら、結像レンズと固体撮像素子と
の相対位置を調整する方法が一般的である。
の固体撮像素子がフレーム上で移動しないように強固に
固定することが求められ、しかも固定時に位置が変化し
ないことは勿論、経年変化によっても許容誤差範囲内に
あることが必要である。
る。例えば、結像レンズを取付けた第1の取付部材と固
体撮像素子を取付けた第2の取付部材とをフレーム上に
ネジで固定する方法、前記第1の取付部材と第2の取付
部材との間隔をネジとばね部材で調整しつつフレーム上
に固定する方法、前記第1の取付部材と第2の取付部材
との間隔を保ちながら両者の間を半田で固定する方法、
固体撮像素子のパッケージ或いは固体撮像素子の樹脂部
を接着剤で固定する方法などがある。
段のうち、接着剤で固定する方法は、接着面に樹脂が介
在するため、剛性及び耐震性、並びに環境対策の面から
不安があり、特に剛性及び耐震性が劣ることは、高速動
作する画像読取装置への適用には十分でなく、剛性及び
耐震性を高めるための何等かの対策が必要となる。
金属板であるときは錫メッキ等の表面処理が必要とな
り、コストを上昇させる結果となる。また、固定後に生
じる半田収縮を見越した固定が必要で、固定作業の管理
が困難となる。さらに、半田は鉛等の有害金属を含むも
のがあり、環境対策の面から不安がある。
をネジとばね部材で調整しつつフレーム上に固定する方
法は、構造が複雑でコストを上昇させる結果となる他、
重量が増加する等の不都合がある。
耐え信頼性の高い固定方法は、取付部材をネジで固定す
る方法であるが、この方法では、ネジを締め付けると
き、ネジと取付部材との間の摩擦力により取付部材がず
れてしまうことで、数十ミクロンのずれが発生してしま
う場合があるが、このずれを数ミクロンの許容誤差の範
囲内に収めることが求められる。この発明は、この課題
を解決することを目的とするものである。
決するもので、請求項1の発明は、結像レンズと固体撮
像素子とを備え、結像レンズを介して画像を固体撮像素
子上に投影して画像信号に変換して出力する画像読取装
置において、固体撮像素子が取付られた第1の取付部材
と、結像レンズと前記第1の取付部材とが取付られた第
2の取付部材と、を備え、前記第2の取付部材上に取付
られた第1の取付部材は、固定手段を介して前記固体撮
像素子を結像レンズの光軸方向に位置調整可能に取付ら
れており、前記固定手段は、固定ネジ部材と、該固定ネ
ジ部材と前記第2の取付部材との間に装着された弾性部
材とを備えることを特徴とする画像読取装置における固
体撮像素子の取付装置である。
部材上の固体撮像素子の画素配列方向の両端部外側に対
応する位置に、画素配列方向に沿って少なくとも2箇所
配置するとよい。
は、前記第2の取付部材に係合する爪部を備え、該爪部
は前記結像レンズの光軸方向のバネ定数が前記固体撮像
素子の画素配列方向のバネ定数よりも大きい形状とする
とよい。
撮像素子の画素配列方向に対し垂直方向に配置するとよ
い。
れた第1の取付部材の板厚の120%以上200%未満
とするとよい。
明する。
装置における固体撮像素子の取付構造を示す分解斜視
図、図2はその組立状態を示す斜視図である。
ンズLの光軸方向をX軸、固体撮像素子の画素配列方向
をY軸、フレームに対する結像レンズLの光軸の高さの
方向(X軸及びY軸に直交する方向)をZ軸方向とす
る。
部のユニットであるレンズCCDユニット10はフレー
ム11の上に組立てられており、フレーム11の上には
フレーム11に対する高さ(Z軸方向)を調整できる調
整基板12が、フレーム11に略平行に配置されてい
る。
込み可能に配置された3本の高さ調整ネジ11aに対応
する位置に高さ調整ネジ11aの頭部に嵌合する孔が形
成されており、この孔と高さ調整ネジ11aの頭部とを
嵌合させることで、調整基板12は高さ調整ネジ11a
の上端近くに設けられた鍔(図示せず)により裏面側か
ら支えられ、上下方向に移動可能に支持される。このほ
か、調整基板12は2組設けられている板バネ14を介
在させたネジ13によりフレーム11に向けて下向きに
付勢されている。この構成により、調整基板12のフレ
ーム11からの高さは、高さ調整ネジ11aのフレーム
11へのねじ込み量を加減することで調整することがで
きる。
撮像素子パッケージ21に収納された固体撮像素子20
はソケット22に着脱可能に装着されている。ソケット
22は基板23に半田付け等の手段で固定して取付けら
れている。
形成されて第1取付面25aと、これに直角な第2取付
面25bとを備えており、第1取付面25aには固体撮
像素子のパッケージ21に対応する部分に開孔部25c
が形成され、開孔部25cの固体撮像素子20の画素配
列方向の両端外側にはそれぞれブラケット25dが形成
され、基板23とブラケット25dとはネジ26で固定
される。
は、第1の取付部材25を後述する第2の取付部材27
に取り付ける面であって、固体撮像素子20の画素配列
方向(Y軸方向)の両端部外側に対応する位置には、後
述する結像レンズLの光軸方向に平行に伸びた細長の2
つの取付孔25eと、取付孔25eのそれぞれに接近し
て後述する板バネの爪部29aに係合する係合孔25g
が形成されている。
保持したレンズ保持枠30が固定されており、また、第
2の取付部材27には、第1の取付部材25の第2取付
面25bを固定するネジ孔27eが2箇所形成されてい
る。
に取り付ける固定手段は、図1及び図2に示すように、
固定ネジ部材である固定ネジ28と弾性部材である板バ
ネ29とから構成され、板バネ29には、図3、図4を
参照すると明らかであるが、爪部29aが形成されてい
る。
3本のネジ15で固定されるが、結像レンズLの光軸方
向(X軸方向)に調整可能に構成されている。
ついて説明する。まず、撮像素子パッケージ21に収納
された固体撮像素子20をソケット22に装着し、基板
23に半田付け等の手段で固定する。第1の取付部材2
5の第1取付面25aに形成された開孔部25cに基板
23上の撮像素子パッケージ21を嵌め、基板23と第
1の取付部材25とをネジ26で固定する。
を第2の取付部材27に固定し、第2の取付部材27の
位置を調整しながら、調整基板12に3本のネジ15で
固定する。なお、第2の取付部材27を調整基板12に
固定するときは、X軸方向のおよその位置を決定して固
定すればよい。結像レンズLと固体撮像素子との取付位
置の調整は、後述するように、第1の取付部材25を第
2の取付部材27に取付けるときに精密に調整する。
を調整して調整基板12のフレーム11からの高さを調
整して固定する。
第2の取付部材27の取付位置に置き、固定ネジ28の
下に板バネ29を介装し、板バネ29の爪部29aを係
合孔25gに係合させた上で、固定ネジ28を取付孔2
5eを通し、第2の取付部材27に形成されたネジ孔2
7eにねじ込んで仮固定する。
に平行な方向(X軸方向)に移動可能で、また調整基板
12はフレーム11に対して高さ方向(Z軸方向)に移
動可能であり、その移動可能な範囲は、結像レンズLの
共役長のばらつき、及びその他の部品の製造誤差を吸収
するに十分な範囲であるものとする。
付位置の調整を行う。テスト用のサンプル画像を結像レ
ンズLを通して固体撮像素子20上に投影し、固体撮像
素子20からの出力信号を図示しないモニターで監視し
ながら、第1の取付部材25と結像レンズLと間隔、及
び第2の取付部材27とフレーム11との間隔を調整
し、モニター出力が目標の誤差範囲内に収まるように設
定する。
撮像素子20と結像レンズLとの間隔は、工具を使用し
て特に精密なミクロン単位での調整を行う。
取付部材27を調整基板12に固定するネジ15を本締
付けして強固に固定する。次に、第1の取付部材25を
第2の取付部材27の上に仮固定した固定ネジ28を本
締付けして強固に固定する。
の取付部材25と第2の取付部材27との相対位置、即
ち固体撮像素子20と結像レンズLとの相対位置がずれ
ると、解像力の低下、部分的な倍率変化、像の歪みなど
が生じ、画像品質を維持できなくなる。
1の取付部材25の上の取付孔25eに固定ネジ28を
差し込むとき、固定ネジ28の下側に板バネ29を介装
し、固定ネジ28を締付けるとき固定ネジ28と第1の
取付部材25とが摩擦接触して生じる摩擦力により第1
の取付部材25がずれることを防止している。板バネ2
9の構成と作用、その寸法等については後で詳細に説明
する。
板バネ29で構成された固定手段の構成と作用を説明す
る図で、図3は第1の取付部材25と第2の取付部材2
7とが固定ネジ28と板バネ29で固定された状態を横
からみた説明図、図4は斜上方向からみた説明図であ
る。
により板バネ29は弾性変形し、板バネ29の中央部分
は固体撮像素子20が取付られている第1の取付部材2
5に摩擦接触している。このため、固定ネジ28の締付
けにより板バネ29を介して固体撮像素子20がずれて
しまうおそれがある。
5に摩擦接触していても、接触摩擦力が十分に大きく、
且つ板バネ29が十分な剛性を有して締付け後も弾性変
形しなければ、第1の取付部材25、即ち固体撮像素子
20はずれないが、板バネ29の剛性が大き過ぎると締
付強度が低下する等の不都合が発生するから、むやみに
剛性を大きくすることはできない。板バネ29の板厚
や、爪部の寸法などを適切な寸法にすることが必要とな
る。
バネについて、締付けにより発生するずれ、即ち変形量
について考察する。板バネの結像レンズLの光軸方向
(X軸方向)に向かう変形量をδx、固体撮像素子の画
素配列方向(Y軸方向)に向かう変形量をδyとする
と、画素配列方向(Y軸方向)に向かう変形量δyは一
般的に電気的に補正可能であるから多少の変形は問題に
ならない。固体撮像素子の有効画素の範囲は画像領域の
外まで伸びて余裕があるのが一般的で、電気的な補正が
可能である。
向)に向かう変形量δxはピント調整に関わるもので、
電気的に変形量δxを補正することは困難である。そこ
で、変形量δxが変形量δyよりも小さくなる板バネの
設計について考察する。
けにより板バネ29に加わる力をF1、板バネ29のY
軸方向のバネ定数をEy、X軸方向のバネ定数をEx、
Z軸方向のバネ定数をEz、固定ネジ28と板バネ29
との間の摩擦係数をμ1、板バネ29と第1の取付部材
25との間の摩擦係数、或いは板バネ29と第2の取付
部材27との間の摩擦係数のいずれか小さい方の摩擦係
数をμ2、板バネ29のZ軸方向の変形量をδzとする
と、力の釣合い式から、変形量δyは以下の式(1)で
表すことができる。
に反比例し、Z軸方向のバネ定数をEzに比例し、変形
量δxはX軸方向のバネ定数をExに反比例し、Z軸方
向のバネ定数をEzに比例することが分る。
(X軸方向)に平行な方向にのみ爪部29aを設けると
きは、Ex>Eyとなり、変形量はδx<δyとなるか
ら、光軸方向のずれを抑えるのに適した板バネを得るこ
とができる。
バネ定数Ez及びZ軸方向の変形量δzに比例し、固定
ネジ28が板バネ29に及ぼす力F1に反比例する。
量δyは、Z軸方向の変形量δz、Z軸方向のバネ定数
Ez、固定ネジ28が板バネ29に及ぼす力F1に比例
するから、爪部29aの長さHは変形量(ずれ量)に感
度が高いと考えられ、板バネ29の設計に際して重要な
パラメータである。
像素子を取り付ける第1の取付部材25の板厚よりも大
きくないと板バネ29のバネ性を持たなくなり、板バネ
29としての意味をなさない。また、爪部29aの長さ
Hが大き過ぎるとバネ定数Ezが大きくなり、X軸方向
の変形量δx及びY軸方向の変形量δyも大きくなる。
爪部29aの長さHの最適な範囲は、実験により確認し
たところでは、第1の取付部材25の板厚Tに対して、
板厚Tの120%よりも大きく、200%よりも小さい
範囲内とするのが適当である。
するには、固定ネジ28と板バネ29との間の摩擦係数
をμ1を小さくすればよい。
上記した実施の形態には、以下に記載する発明も含まれ
る。
数が固体撮像素子を取り付ける第1の取付部材の摩擦係
数よりも小さい材料で構成されることを特徴とする画像
読取装置における固体撮像素子の取付装置。
ル方式の画像読取装置における固体撮像素子の取付装置
は、固体撮像素子が取付られた第1の取付部材を結像レ
ンズが取付られた第2の取付部材上に結像レンズの光軸
方向に位置調整可能に固定するとき、固定手段を固定ネ
ジ部材と弾性部材とで構成し、固定ネジ部材と第2の取
付部材との間に弾性部材を装着するように構成したもの
であるから、簡単な構成で、固定ネジ部材の締め付け時
に生じる第2の取付部材の位置のずれを大幅に低減する
ことができる。
部を設け、その結像レンズの光軸方向のバネ定数が固体
撮像素子の画素配列方向のバネ定数よりも大きい形状と
する、固体撮像素子の画素配列方向に対し垂直方向に配
置する、或いは爪部の板厚を第1の取付部材の板厚の1
20%以上200%未満とするなど、爪部の形状や配
置、板厚などを適切に決定することにより、取付ネジの
締め付けによる固体撮像素子の取り付け位置の誤差を十
数ミクロン以下にまで抑えることが可能となる。
固体撮像素子の取付構造を示す分解斜視図。
を示す斜視図。
説明する図(その1)。
説明する図(その2)。
Claims (5)
- 【請求項1】 結像レンズと固体撮像素子とを備え、結
像レンズを介して画像を固体撮像素子上に投影して画像
信号に変換して出力する画像読取装置において、 固体撮像素子が取付られた第1の取付部材と、 結像レンズと前記第1の取付部材とが取付られた第2の
取付部材と、を備え、 前記第2の取付部材上に取付られた第1の取付部材は、
固定手段を介して前記固体撮像素子を結像レンズの光軸
方向に位置調整可能に取付られており、 前記固定手段は、固定ネジ部材と、該固定ネジ部材と前
記第2の取付部材との間に装着された弾性部材とを備え
ることを特徴とする画像読取装置における固体撮像素子
の取付装置。 - 【請求項2】 前記固定手段は、前記第1の取付部材上
の固体撮像素子の画素配列方向の両端部外側に対応する
位置に、画素配列方向に沿って少なくとも2箇所配置さ
れていることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置
における固体撮像素子の取付装置。 - 【請求項3】 前記固定手段を構成する弾性部材は、前
記第2の取付部材に係合する爪部を備え、該爪部は前記
結像レンズの光軸方向のバネ定数が前記固体撮像素子の
画素配列方向のバネ定数よりも大きい形状であることを
特徴とする請求項1記載の画像読取装置における固体撮
像素子の取付装置。 - 【請求項4】 前記弾性部材の爪部は、前記固体撮像素
子の画素配列方向に対し垂直方向に配置されていること
を特徴とする請求項3記載の画像読取装置における固体
撮像素子の取付装置。 - 【請求項5】 前記弾性部材の爪部は、前記固体撮像素
子が固定された第1の取付部材の板厚の120%以上2
00%未満であることを特徴とする請求項3記載の画像
読取装置における固体撮像素子の取付装置。
Priority Applications (1)
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Publications (2)
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- 2002-02-14 JP JP2002036978A patent/JP3867588B2/ja not_active Expired - Fee Related
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