JP2003239210A - 舗装仕上材原料、舗装仕上材の製造方法および舗装仕上方法 - Google Patents

舗装仕上材原料、舗装仕上材の製造方法および舗装仕上方法

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JP2003239210A
JP2003239210A JP2002038186A JP2002038186A JP2003239210A JP 2003239210 A JP2003239210 A JP 2003239210A JP 2002038186 A JP2002038186 A JP 2002038186A JP 2002038186 A JP2002038186 A JP 2002038186A JP 2003239210 A JP2003239210 A JP 2003239210A
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pavement
finishing material
shirasu
finishing
pavement finishing
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Masayasu Niitome
昌泰 新留
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Takachiho Corp
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TAKACHIHO KK
Takachiho Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、シラスを含む天然素材を用い、優
れた透水性、断熱性、および保温性を有し、かつ軽量で
ある舗装仕上材原料、舗装仕上材の製造方法、および舗
装仕上方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、組成として、シラス62〜8
2%、およびセメント12〜32%を含む舗装仕上材原
料を水と混合して舗装仕上材を調整する工程と、基盤上
にその舗装仕上材を塗布し、たたき固め、仕上材層を形
成する工程と、仕上材層を養生する工程と、を含む舗装
仕上方法により課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然の火山噴出物
であるシラスを主成分とし、優れた透水性、断熱性およ
び保温性を有し、かつ軽量である舗装仕上材原料、舗装
仕上材の製造方法、および舗装仕上方法に関する。
【0002】
【従来の技術】火山噴出物の一種であるシラスは、南九
州に広く分布する白色粗しょうの火山噴出物と、それに
由来する2次堆積物の総称である。そのシラスは、水に
大変浸食されやすいため、雨水等によりその地表面が崩
壊し易く、時には、この崩壊により被害が発生すること
もある。
【0003】この様な中で近年、シラスを豊富な資源と
して有効に活用しようとする様々な試みが為されてお
り、例えば、シラスを急速加熱して得られるシラスバル
ーンの利用が挙げられる。シラスを急速加熱すると、シ
ラスガラスの軟化と水分の蒸発とが同時に起こって発泡
し、中空の球状となった、いわゆるシラスバルーンが生
成される。シラスバルーンはもともとシラス中にも天然
に含まれるが、その大きさは約30〜600μmであ
り、これに対し、近年、人工的に生産されているものの
大きさは600〜3000μmである。このようなシラ
スバルーンは、軽量で厚塗りが可能な工業用塗料、比較
的強度必要としない天井材等の建築材料等としてその利
用が本格的になってきている。
【0004】一方、近年、不透水性材料を用いた建築、
舗装等による都市化が進むに従い、多方面にわたり様々
な弊害が指摘されている。
【0005】例えば、コンクリートやアスファルトに代
表される不透水性材料による舗装は、地表面への水の浸
透を遮蔽し、地下水の減少、これによる地盤沈下、土中
生物の生態系破壊、樹木の発育阻害、降雨時の路面上の
廃水不良、河川の洪水またはヒートアイランド現象と呼
ばれる地表温度の上昇等を引き起こす原因となってお
り、大きな社会問題となっている。
【0006】このような問題を解決する手段として、従
来より透水性を有するコンクリート、アスファルトを利
用することがよく知られている。透水性を有するこれら
の材料は、ポーラスな構造をしており、路面上の水を路
床または排水溝に素早く透過させる。例えば、特許登録
第1966352号では、透水性セメントコンクリート
舗装を構築する方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これまでに出願人は、
シラスを建築仕上用塗材として完成しており(米国特許
6,171,655号、および特願2000−3918
56号)、商業的な成功を収めている。そして、出願人
は、さらにシラスを他の用途に応用すべく、また、上記
を鑑みて、シラスを舗装仕上材として活用することと
し、本発明を完成するに至った。
【0008】ところで、特開平5−93405号では、
シラスを用いた透水性材料による舗装方法が開示されて
いる。しかしながら、この透水性材料は、バインダとし
て液状の合成樹脂を用いているため環境にいい影響を与
えないばかりか、そのリサイクルを困難なものとしてお
り、本発明は、この課題をも考慮にいれて開発を行った
ものである。
【0009】すなわち、本発明は、シラスを含む天然素
材を基本的に用い、優れた透水性、断熱性、および保温
性を有し、かつ軽量である舗装仕上材原料、舗装仕上材
の製造方法、および舗装仕上方法を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、組成として、シラス62〜82%、およ
びセメント12〜32%を含む、舗装仕上材原料をその
特徴としている。
【0011】また、シラスの含水率は0.8%以下であ
ることが好ましく、0.3以下であることがより好まし
い。また、シラス粒径は2〜5mmであることが好まし
い。さらに、上記組成の他に、石灰3.5〜6.5%、
クレーサンド0.1〜0.6%、接着補強剤0.005
〜0.02%、または、顔料を適宜含みうる。
【0012】ここで、本明細書において「舗装」とは、
屋内外を問わず、あらゆる地面に対し被覆加工を施すこ
とを意味し、例えば、限定されないが、車道(公道を除
く)、駐車場(加重が5t以下)、サイクリングコー
ス、歩道等はもちろん、好ましくは、土間、犬走り、ポ
ーチ、テラスまたは浴室の洗い場などの宅地敷地内、校
庭、プールサイドなどの学校敷地内、けが人やお年寄り
が利用するスロープ、庭などの病院敷地内、トラック、
テニスコート、野球場などのスポーツ競技場の敷地内、
水産加工場、公園、調理場、駅のホーム、波止場、河川
敷またはビル屋上の緑化内歩道等の人が利用する場所の
床面、通路面等であって、水はけの良さが望まれる場所
が挙げられる。
【0013】また、本発明は、シラス62〜82%、お
よびセメント12〜32%を含む、舗装仕上材原料を調
合する工程と、舗装仕上材原料と所定量の水とを混合す
る工程と、を含む、舗装仕上材の製造方法をその特徴と
し、舗装仕上材原料100重量部に対して、水を20〜
25重量部加えることが好ましい。
【0014】さらに、本発明は、シラス62〜82%、
およびセメント12〜32%を含む舗装仕上材原料と所
定量の水を混合して、舗装仕舗装上材を準備する工程
と、舗装仕上材を基盤に塗布し、たたき固め、仕上材層
を形成する工程と、仕上材層を養生する工程と、を含
む、舗装仕上方法をその特徴とし、仕上材層は3〜10
cmの厚さであることが好ましい。
【0015】ここで、本発明における「基盤」とは、透
水性である路盤、または、不透水性表層を意味し、施工
場所の様々な条件を考慮して本発明の舗装仕上材を塗布
する基盤の選択、決定を行う。
【0016】また、本発明における「たたき固め」と
は、基本的には人が左官ゴテ等で本発明の舗装仕上材表
面をたたいて締固め、同時にその厚さ、形を整える平坦
仕上げを含むものである。もちろん、部分的に押圧して
もよく、また、その施工面積が広い場合には、本発明の
舗装仕上材層中の多孔質構造が破壊されないような軽量
の機械等によりたたき、押し固めて成形しても良い。
【0017】したがって、以上のような特徴を有する本
発明によれば、透水性、断熱性、および保温性に優れ、
かつ軽量であることはもちろん、シラスを有効に活用す
ることができ、しかもその組成が基本的に天然成分であ
るため環境、リサイクルに好適である舗装仕上材原料、
また、原料加工において化石燃料を一切使用しない舗装
仕上材の製造方法を提供することができ、さらに、大掛
かりな機械を使用せずに素人でも容易に施工を行うこと
のできる舗装仕上方法を提供することが可能である。
【0018】以下、本発明を詳細に説明するが、この開
示の一部を為す記載および図面は本発明の範囲をなんら
限定するものではなく、当業者には様々な代替実施の形
態、実施例、および運用技術が明らかとなろう。したが
って、本発明の技術的範囲は、明細書および図面から妥
当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定
められるものである。
【0019】
【発明の実施の形態】シラスは、高温のマグマの主成分
であるSiO2、Al23、Fe23、FeO、Mg
O、CaO、Na2O、K2O等が互いに集まり鉱物とし
て晶出し、その後ほどなく爆発的に噴出して形成された
ものである。シラスの約3割は結晶鉱物であり、約7割
は非晶質火山ガラスから成っている。結晶鉱物は、斜長
石が最も多く、他に紫蘇輝石、石英、普通輝石、磁鉄鉱
などが多少含まれている。また、非晶質火山ガラスは、
マグマ中の揮発性成分が急激に放出され、多孔質の軽石
状となり、SiO2が65〜73%、Al23が12〜
16%、CaOが2〜4%、Na2Oが3〜4%、K2
が2〜4%と鉄分1〜3%を含んでいる。すなわち、上
記のような組成であるシラスは、精度の高い天然セラミ
ックであり、紫外線、気温の変化などに対し高い耐性を
有する。
【0020】本発明ではこのようなシラスを2次加工す
ることなく利用することができるが、好ましくは、シラ
スを採取した後、篩等で2〜5mmの粒径となるよう整
粒し、さらに、自然乾燥することで、その含水率を好ま
しくは、0.8%以下、より好ましくは0.3%以下、
にしたものを用いる。
【0021】本発明に用いるセメントは、ポルトランド
セメント等、一般的に使用されているものでよく、特に
限定されない。
【0022】本発明の舗装仕上材原料は、上記のような
シラス62〜82%、およびセメント12〜32%を含
むように混合することで得ることができ、好ましくは、
それぞれ、シラス67%〜77%、セメント17%〜2
7%である。
【0023】また、本発明の舗装仕上材原料は、必須成
分であるシラスおよびセメントに加え、石灰、クレーサ
ンド、接着補強剤または顔料等がそれぞれ適宜添加され
うる。これらは、本発明の舗装仕上材の塗布作業時の作
業性、舗装仕上完了後の強度や美観を向上させようとす
る場合に添加されることが好ましい。
【0024】本発明に用いる石灰としては、通常、市販
されているものであれば特に限定されず、好ましくは舗
装仕上材原料に対し3.5〜6.5%、更に好ましく
は、5.0〜6.0%添加する。
【0025】本発明に用いるクレーサンドとしては、湿
気を帯びると可塑性を示し、乾くと剛性を呈する含水珪
酸塩鉱物、例えば、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、
酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタ
ン等を組成物として含む粘土系セメントであり、好まし
くは舗装仕上材原料に対し0.1〜0.6%、更に好ま
しくは、0.2〜0.4%添加する。
【0026】本発明に用いる接着補強剤としては、天然
のセルロース(パルプ繊維)を原料とし、このセルロー
スの水酸基の水素原子の一部をメチル基、ヒドロキシプ
ロピル基、あるいはヒドロキシエチル基等で置換するこ
とにより、水素結合を消失させてセルロース分子間に水
が入り込みやすい、高い保水性を有するものとした非イ
オン性の水溶性セルロースエーテル、あるいはヒドロキ
シプロピルメチルセルロース等を、好ましくは舗装仕上
材原料に対し0.005〜0.02%添加する。また、
舗装表面に対してできる限り照りや艶を持たせないよう
な、粘度約400〜4000mPa・s等の粘度グレー
ドのものであることが好ましい。
【0027】本発明に用いる顔料としては、耐アルカリ
性を有した無機質顔料や有機質顔料、あるいは一部無機
質・有機質顔料との混合体等があり、特に限定されず、
セメント、石灰等の本発明の組成の粒子間に介在または
付着することにより目的の色を現すものであり、任意の
量添加することができる。このような顔料としては、例
えば、酸化チタン、酸化クロム、酸化亜鉛、鉛白、硫酸
バリウム、白亜、炭素、カオリン、タルク、ベントナイ
ト、ベンガラ、黄鉛、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化第二
鉄、群青、コバルト青、コバルト紫、ジンククロメー
ト、およびこれらのシリコン処理物等の無機質顔料、あ
るいはキナクリドン、ウォッチアングレッド、ジオキサ
ンバイオレット等の有機質顔料が挙げられる。
【0028】この他、本発明の舗装仕上材を着色する方
法として、舗装仕上完了後の舗装表面に、舗装仕上層中
の多孔質構造を表面にて塞がないように、塗料を刷毛、
スプレー等により塗布し、着色してもよい。この場合、
所望の色、デザインを容易に得ることができる。
【0029】次に、本発明の舗装仕上材原料を、現場に
て所定量の水と混合し、舗装仕上材を製造する。
【0030】混合する水の所定量としては、舗装仕上材
原料の組成、およびその混合比により適宜決定されるも
のであるが、好ましくは、舗装仕上材原料100重量部
に対して、20〜25重量部であり、より好ましくは2
1〜23重量部である。また、舗装仕上材原料と水を混
合する方法としては、特に限定されず、モルタルミキサ
ー等でこれらが十分に混合するまで攪拌すればよい。
【0031】次に、得られた舗装仕上材を基盤に塗布す
る工程となるが、ここで、塗布しようとする箇所が路床
である場合には、その上に路盤を形成し、これを基盤と
することが好ましい。この路盤の形成は、公知の方法で
行えば良く、例えば、直径約30〜40mm程度の砕石
を路床上に敷きならし、これを転圧し、好ましくはその
厚さが3〜15cmとなるように形成する(図1(a)、
(b))。この路盤の厚さは、路盤上に形成される舗装仕
上材層の厚さ、および舗装後の利用形態により適宜決定
するものであり、人が運動をする場所、サイクリングコ
ースまたは駐車場等、舗装面にかかる加重が大きくなり
うる場所ほど、その厚さを大きくする。
【0032】また、塗布しようとする箇所がコンクリー
トまたはタイルのような不透水性表層である場合、この
上面に前述のような路盤を形成し、基盤とするか(図2
(a)、(b))、または、不透水性表層自身を基盤として、
本発明の仕上材を直接塗布してもよい(図3(a)、
(b))。ただし、いずれの場合にしても、本発明の透水
性舗装仕上材表面から透過してくる水が不透水性表層表
面に達した後に、これを誘導し、排水するための勾配、
排水溝等が不透水性表層に対し設計されている必要があ
る。さらに、その排水溝上に路盤または舗装仕上材を舗
設する場合には、溝が埋まらないように排水のみを通す
仕切りを路盤または舗装仕上材と排水溝の間に設置する
ことが好ましい。
【0033】また、可能であれば、塗布しようとする箇
所の不透水性表層を除去し、路床が見える状態にした
後、前述の通り、路盤を形成し、これを基盤とする。
【0034】上記のように基盤を決定もしくは形成した
後に、その上面にコテ等により本発明の舗装仕上材を塗
布する。(図1(c)、図2(c)、図3(b))ここで、本発
明の舗装仕上材は透水性であるため塗布時に勾配をとる
必要はなく、水平に塗布すればよいため施工が容易であ
る。もちろん、凹凸、勾配等の水平ではない基盤面に沿
って塗布してもよく、この場合も水たまりなどは生じな
い(図4)。
【0035】また、基盤に塗布し、形成する本発明の舗
装仕上材層の厚さは、特に限定されず、路盤の形成時と
同様、舗装面にかかる加重が大きくなりうる場所ほどそ
の厚さを大きくすればよく、好ましくは、3〜10cm
である。また、基盤に舗装仕上材を塗布する他の方法と
して、仕上材を塗布する基盤の回りを型枠にて囲み、場
合によっては目地材を型枠の内側に配置した後、型枠内
に本発明の舗装仕上材を流し込み、これをコテ、ならし
鍬等でならしてもよい。
【0036】さらに、本発明の舗装仕上材層の、基盤に
対する厚さは、その利用形態、舗装現場の諸条件等を考
慮して適宜決定されるべきであるが、例えば、主に人が
歩行、利用する場所においては、路床上に形成した8〜
12cm程度の路盤層の厚さに対して、本発明の舗装仕
上層を4〜6cm程度形成することが好ましい。また、
6〜8cm程度の厚さである不透水性の表層に対して
は、直接、表層上に舗装仕上層を形成する場合は、その
厚さを3〜4cm程度とすることが好ましく、不透水性
表層上に路盤を形成する場合には、表層上の3〜4cm
程度の路盤層の厚さに対し、舗装仕上層を4〜5cm程
度形成することが好ましい。さらに、駐車場等の車が利
用する場所においては、路床上に敷きならした砕石を1
トン以上の力で転圧し、形成した12〜15cm程度の
厚さの路盤に対し、舗装仕上材層を6〜10cm程度形
成することが好ましい。
【0037】上記のように本発明の舗装仕上材を塗布し
た後は、厚さの調整、形の成形も含め、その強度を向上
させるために、コテ等によりたたき固める。このとき、
締固め、平坦仕上げ用の建機は特に必要とせず、人の力
のみで十分である。ただし、舗装面積が大きい場合に
は、本発明の舗装仕上材層中の多孔質構造が破壊されな
いように、ハンドトロウェルやタンパー等の建機により
たたき、押し固めて成形しても良い。さらにこの際、美
観を考慮して、化粧石等を舗装仕上表面に散らし、舗装
仕上材と一緒に押し固めても良い。また、型枠をはめて
施工した場合には、たたき固めた後にこれを外す。型枠
に目地材を配置していた場合には舗装仕上層側面に目地
が形成されている。なお、目地材の形成としては、すべ
ての舗装仕上完了後にカッター等で舗装仕上層に溝を切
り、そこへ目地剤を注入してもよい。
【0038】最後に、舗装仕上材層の養生を行い、舗装
仕上が完成する。養生の方法は特に限定されず公知の方
法により行う。また、養生する期間は、天候、湿度、気
温等により左右されるが、5時間以上行えばよく、さら
に、十分な強度を得るためには14〜28日養生するこ
とが好ましい。
【0039】また、本発明の舗装仕上方法の他の形態と
して、あらかじめ工場などで所定寸法を有する本発明の
舗装仕上材のブロックを形成し、これを基盤の上に舗設
してもよい。この場合、基盤と舗装仕上材ブロックの間
の接着には、モルタルや通常使用されている接着剤等を
使用することができるが、好ましくは、本発明の舗装仕
上材を接着剤として用いる。本発明の舗装仕上材は、主
な組成がシラスであるため通常のコンクリートブロック
等に比べ非常に軽量であり、このような舗装方法におい
ても容易に舗装仕上を行うことができる。
【0040】以上のようにして形成される本発明の舗装
仕上材は、その構造が非常に多孔質でありその空隙率が
大きいため、透水性、断熱性および保温性に優れ、かつ
軽量であり、また、空隙づまりによる不具合が発生しに
くく、その性能を長期間保持することができる。また、
天然成分のみを使用しているため環境、リサイクルに大
変適している。
【0041】したがって、例えば、ビル屋上の緑化内の
歩道として利用した場合、多孔質構造である本発明の舗
装仕上材は、優れた断熱性を有するために屋上緑化の目
的であるヒートアイランド現象の緩和に一層貢献するこ
とができ、また、透水性であるため滑りにくく、さらに
は雨水を地中に浸透させることができ、樹木の育成を阻
害することがなく、好適である。もちろん屋上緑化に限
らず、公園、河川敷、遊歩道等、周辺に樹木の多い場所
においても好適であり、このようなところでは舗装仕上
表面からの照り返し、地下水の枯渇等を防止し、暴雨時
には排水溝の負担を軽減し、洪水を防止するという効果
も奏する。
【0042】ところで、出願人は、特願2000−39
1856号において、天然シラスが有する弱イオン交換
機能に基づくマイナスイオン発生効果、およびシラスが
空気中の水分あるいは水素と反応して発生する活性酸素
種による殺菌、消臭効果について開示している。マイナ
スイオンが人体の健康によい効果をもたらすことはよく
知られていることであり、例えば、疲労感や緊張感の緩
和、集中力の向上、体内での酸化抑制などが挙げられ
る。
【0043】したがって、このような効果を発揮するシ
ラスを含む本発明の舗装仕上材を、例えば、大衆浴場、
シャワールーム、浴室の洗い場等の床面に適用した場
合、そこからマイナスイオンが発生するため、上記のよ
うな人体の健康によい効果をもたらすことが期待でき、
さらには、表面が凹凸で、水はけもよいため滑りにくい
という利点も備える。また、例えば、水産加工場では、
舗装仕上材の消臭効果により魚の生臭さを緩和し、殺菌
作用により衛生面においても優れた効果を奏し、さらに
は水はけがよいという効果も奏するため好適である。
【0044】以上の他にも本発明の舗装仕上材は、例え
ば、車道(公道を除く)、駐車場(加重が5t以下)、
サイクリングコース、歩道等の路面に適用することが可
能であり、特に、土間、犬走り、ポーチ、またはテラス
などの宅地敷地内、校庭、プールサイドなどの学校敷地
内、けが人やお年寄りが利用するスロープ、庭などの病
院敷地内、トラック、テニスコート、野球場などのスポ
ーツ競技場の敷地内、さらには調理場、駅のホーム、ま
たは波止場等の人が利用する場所の床面、通路面等であ
って、水はけの良さが望まれる場所に好適である。
【0045】
【発明の効果】以上より、透水性、断熱性、および保温
性に優れ、かつ軽量であることはもちろん、シラスを有
効に活用することができ、しかもその組成が基本的に天
然成分であるため環境、リサイクルに好適である舗装仕
上材原料、また、原料加工において化石燃料を一切使用
しない舗装仕上材の製造方法を提供することができ、さ
らに、施工が容易な舗装仕上方法を提供することが可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の舗装仕上方法の一例を示す模式図。
【図2】 不透水性表層上に路盤を形成する場合の本発
明の舗装仕上方法の一例を示す模式図。
【図3】 不透水性表層上に直接本発明の舗装仕上材を
塗布する場合の舗装仕上方法の一例を示す模式図。
【図4】 不透水性表層上に沿って直接本発明の舗装仕
上材を塗布した場合の状態を示す模式図。
【符号の説明】
1 路床 2 路盤 3 舗装仕上材 4 排水溝 5 不透水性表層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 14:10 C04B 24:38 B 24:38 14:02 A 14:02)

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成として、シラス62〜82%、およ
    びセメント12〜32%を含む、舗装仕上材原料。
  2. 【請求項2】 前記シラスの含水率が0.8%以下であ
    る、請求項1記載の舗装仕上材原料。
  3. 【請求項3】 前記シラス粒径が2〜5mmである、請
    求項1または2記載の舗装仕上材原料。
  4. 【請求項4】 石灰3.5〜6.5%をさらに含む、請
    求項1〜3のいずれか記載の舗装仕上材原料。
  5. 【請求項5】 クレーサンド0.1〜0.6%をさらに
    含む、請求項1〜4のいずれか記載の舗装仕上材原料。
  6. 【請求項6】 接着補強剤0.005〜0.02%をさ
    らに含む、請求項1〜5のいずれか記載の舗装仕上材原
    料。
  7. 【請求項7】 顔料をさらに含む、請求項1〜6のいず
    れか記載の舗装仕上材原料。
  8. 【請求項8】 シラス62〜82%、およびセメント1
    2〜32%を含む、舗装仕上材原料を調合する工程と、 前記原料と所定量の水とを混合する工程と、を含む、舗
    装仕上材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記舗装仕上材原料100重量部に対し
    て、前記水を20〜25重量部加える、請求項8記載の
    舗装仕上材の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記シラスの含水率が0.8%以下で
    ある、請求項8または9記載の舗装仕上材の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記シラス粒径が2〜5mmである、
    請求項8〜10のいずれか記載の舗装仕上材の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 石灰3.5〜6.5%をさらに含む、
    請求項8〜11のいずれか記載の舗装仕上材の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 クレーサンド0.1〜0.6%をさら
    に含む、請求項8〜12のいずれか記載の舗装仕上材の
    製造方法。
  14. 【請求項14】 接着補強剤0.005〜0.02%を
    さらに含む、請求項8〜13のいずれか記載の舗装仕上
    材の製造方法。
  15. 【請求項15】 顔料をさらに含む、請求項8〜14の
    いずれか記載の舗装仕上材の製造方法。
  16. 【請求項16】 シラス62〜82%、およびセメント
    12〜32%を含む舗装仕上材原料と所定量の水を混合
    して、舗装仕上材を準備する工程と、 前記仕上材を基盤上に塗布し、たたき固め、仕上材層を
    形成する工程と、 前記仕上材層を養生する工程と、を含む、舗装仕上方
    法。
  17. 【請求項17】 前記仕上材層の厚さが3〜10cmで
    ある、請求項16記載の舗装仕上方法。
  18. 【請求項18】 前記舗装仕上材原料100重量部に対
    して、前記水を20〜25重量部加える、請求項16ま
    たは17記載の舗装仕上方法。
  19. 【請求項19】 前記シラスの含水率が0.8%以下で
    ある、請求項16〜18のいずれか記載の舗装仕上方
    法。
  20. 【請求項20】 前記シラス粒径が2〜5mmである、
    請求項16〜19のいずれか記載の舗装仕上方法。
  21. 【請求項21】 石灰3.5〜6.5%をさらに含む、
    請求項16〜20のいずれか記載の舗装仕上方法。
  22. 【請求項22】 クレーサンド0.1〜0.6%をさら
    に含む、請求項16〜21のいずれか記載の舗装仕上方
    法。
  23. 【請求項23】 接着補強剤0.005〜0.02%を
    さらに含む、請求項16〜22のいずれか記載の舗装仕
    上方法。
  24. 【請求項24】 顔料をさらに含む、請求項16〜23
    のいずれか記載の舗装仕上方法。
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