JP2003238967A - 廃プラスチック含有造粒炭 - Google Patents
廃プラスチック含有造粒炭Info
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Abstract
(強度)の悪化を抑制出来る造粒炭とした廃プラスチッ
ク含有造粒炭を提供する。 【解決手段】 微粉石炭にバインダーと廃プラスチック
を添加して混合した後、加圧成型する造粒炭において、
該廃プラスチックを粒度0.8mm以下の粒状および/
または厚さ0.8mm以下のフィルム状とした廃プラス
チック含有造粒炭。また、フィルム状廃プラスチックの
長さが15mm以下とした廃プラスチック含有造粒炭。
さらに、造粒炭への廃プラスチック添加率を6質量%以
下とした廃プラスチック含有造粒炭。
Description
炭に廃プラスチックを添加して加圧成型した造粒炭(成
型炭または塊成炭)に関するものである。
ピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン
テレフタレート(PET)およびポリ塩化ビニル(PV
C)等からなる一般家庭用または産業用の廃プラスチッ
クの大部分が、埋立てあるいは焼却処理されていたが、
環境(大気、土壌)への悪影響は避けられないものであ
った。このため、近年、その有効利用の開発が盛んに行
われるようになり、その一つとして、高炉用コークスを
製造するため、0.3mm以下のコークス用微粉炭にバ
インダーを添加、混合して加圧成型した造粒炭に前記廃
プラスチックを含有させる方法がある。
28565号公報には、コークス炉に装入する石炭と同
程度(3mm以下)の粒径に破砕されたプラスチックを
そのまま、またはペレット化して装入炭に混ぜて成型炭
とし、前記成型炭を装入炭に混ぜてコークス炉で乾留す
る方法が提案されている。また、特開2000−319
674号公報には、石炭に平均粒径が5mm程度の粒状
廃プラスチックとバインダーを混合した混合物を、該廃
プラスチックの軟化温度以上で融点より低い温度で加熱
・混練し、その後、加圧成型する方法が提案されてい
る。さらに、特開2001−11468号公報には、粉
砕した粒状の廃プラスチックを6mm未満の細粒と6m
m以上の粗粒とに区分し、細粒を成型炭中に混合し、粗
粒を石炭に混合する方法が提案されている。
報に記載されているものの何れも、数mm程度の粒径の
廃プラスチックを微粉炭に混合して加圧成型して造粒炭
とし、これを他の石炭と混合してコークス炉に装入し
て、乾留して高炉用コークスとするものである。この乾
留時に、造粒炭中の前記数mm程度の廃プラスチックが
ガス化して、その部分に空隙が発生して、コークス品質
(強度)が低下することから、廃プラスチックの添加量
を少なくせざるを得ない問題を有するものであった。本
発明は、廃プラスチックを添加してもコークス品質(強
度)の悪化を抑制出来る造粒炭とすることを課題とする
ものである。
消するために、発明者らは、造粒炭への廃プラスチック
添加条件のコークス強度への影響について種々実験、検
討した結果、添加する廃プラスチックの粒度、または、
厚さが0.8mm以下の粒状またはフィルム状とするこ
とによりコークス強度低減を大幅に抑制可能となること
を判明した。本発明は、この知見に基づいてなされたも
のであり、その発明の要旨とするところは、 (1)微粉石炭にバインダーと廃プラスチックを添加し
て混合した後、加圧成型する造粒炭において、該廃プラ
スチックを粒度0.8mm以下の粒状および/または厚
さ0.8mm以下のフィルム状としたことを特徴とする
廃プラスチック含有造粒炭。
15mm以下としたことを特徴とする前記(1)記載の
廃プラスチック含有造粒炭。 (3)造粒炭への廃プラスチック添加率を6質量%以下
としたことを特徴とする前記(1)または(2)に記載
の廃プラスチック含有造粒炭。 (4)造粒炭をその他の石炭に混合してコークス炉に装
入するに際し、該コークス炉に装入する廃プラスチック
を微粉炭および前記その他の合計石炭の2質量%以下と
なるように、該造粒炭中の廃プラスチック量を調整した
ことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載
の廃プラスチック含有造粒炭である。
丸状の粒状物であり、また、フィルム状とは薄い膜状の
ものであり、さらに、長さ15mm以下とは、フイルム
状廃プラスチックを破砕した後、篩装置で分級を行うの
であるが、この篩装置に設けた網目15mmの篩網を通
過したものである。
する。本発明者等は、0.3mm以下の微粉炭に長さ1
0mm以下のフィルム状廃プラスチック3%とタールバ
インダー6%を添加混合し、線圧4トン/cmの平ロー
ル型塊成機により厚さ10mmの平板状の塊成炭を製造
し、この塊成炭を粒径0.3mm以上の石炭に30質量
%配合(対装入炭の配合割合1%)して装入炭とし、こ
の装入炭をコークス炉で乾留してコークスを製造した
後、このコークスの強度を測定する試験を行った。その
際に、厚さの異なる種々の廃プラスチックを使用して、
その厚さとコークス強度の関係を調査した結果を図1に
示す。
ラスチックの厚さが0.8mm以下となるとコークス強
度の低下を大幅に抑制可能となることが判明した。ま
た、粒度が0.8mm以下の粒状廃プラスチックについ
ても前記同様の試験を行ったが、図1と同様の結果を得
た。これは塊成炭が加圧成型されて密度が高い状態とな
っていることから、廃プラスチックの厚さ、または粒度
が0.8mm以下のフィルム状または粒状であれば、コ
ークス炉で塊成炭が乾留される際に、該廃プラスチック
が溶融して塊成炭中に空隙が発生したとしても、その塊
成炭を構成する微粉炭の炭化時における膨張圧により直
ちに前記空隙が埋まって、新しいコークス組織を形成
し、コークス強度に影響を与えないものと推定される。
しかし、廃プラスチックの厚さ、または粒度が0.8m
mを超えると、その空隙の全部を埋めることが出来なく
なり、コークスになった際に、廃プラスチック由来の大
きな気孔が発生して、その周囲が脆弱な組織となり強度
が低下するものと推定される。
フィルム状の廃プラスチックが単独でも良く、また、こ
の両者が混在していても良いことは当然であり、また、
0.8mm以下の厚さ、または粒度の廃プラスチックが
主体(80%以上、好ましくは90%以上)であれば良
く、その他は厚さ、または粒度が0.8mmを若干超え
るものを含んでも差し支えない。また、前記粒状廃プラ
スチックはフィルム状廃プラスチックに比較して、体積
的に非常に小さくする必要があるために、破砕に時間が
掛かると共にハンドリングが複雑となり、フィルム状と
することが好ましい。
プラスチックで、その長さを種々変えて前記同様の試験
を行った結果を図2に示す。この図2からフィルム状廃
プラスチックの長さが15mm以下になるとコークス強
度の低下を抑制可能となることが判明した。また、10
mm以下になるとコークス強度の低下が殆ど無くなり好
ましいことが判明した。
が15mm以下になると、該フィルム状廃プラスチック
の殆どが造粒炭中に包含されるために前記のように生じ
た空隙の全部を埋めることが出来、コークス強度の低下
が殆ど無いものと思われる。しかし、長さが15mmを
超えると、該フィルム状廃プラスチックの1部が造粒炭
よりはみ出る場合が多くなり、これが、0.3mm以上
のその他の石炭と混合して装入炭として装入すると、造
粒炭よりはみ出したフィルム状廃プラスチックがその他
の石炭との間に介在して、この部分がコークス強度を低
下するものと思われる(その他の石炭は造粒炭のように
加圧されていないため、フィルム状廃プラスチックが溶
融すると、その溶融部分が空隙として残るため)。
チックの成型炭への添加量は6質量%以下であれば、コ
ークス強度(DI)の低下は殆ど認められないために好
ましい。これは、前記のように、乾留時に廃プラスチッ
クがガス化して空隙が発生した際に、その空隙を成型炭
を構成する微粉炭自体が埋めるためであると思われる。
しかし、6質量%を超えるとその作用が不足してコーク
ス強度が低下するものと推定される。粒状、またはフィ
ルム状の廃プラスチックのコークス炉への装入量は、該
コークス炉に装入する全装入石炭(造粒炭として装入す
る微粉炭とその他の石炭との和)の2質量%以下とする
ことが望ましい。これも、前記同様に22質量%以下で
あればコークス強度の低下は殆ど認められず、これを超
えるとコークス強度が低下する。
石炭の配合割合を一定とする場合には、造粒炭の廃プラ
スチック添加量が6質量%以下の範囲で、その添加量を
調整する。また、造粒炭とその他の石炭の配合割合を調
整可能な場合には、造粒炭の廃プラスチック添加量を一
定にして、その他の石炭への造粒炭の配合割合を調整す
る。しかし、造粒炭の配合割合を調整すると、このこと
でコークス強度は変化することから前者である造粒炭中
への廃プラスチック添加量を調整することが好ましい。
廃プラスチック含有造粒炭の製造工程を図3を参照して
説明する。図3において、各種のコークス用の原料炭1
を配合槽2より切り出し、粉砕機3にて−3mmが80
%になるように粉砕し、その後、乾燥・分級装置4によ
り乾燥しつつ、微粉炭5と粗粒炭6に分級(分級点0.
3mm)する。そして、分級された乾燥微粉炭5を混合
装置9へ送り、タールバインダー7を6質量%と一般廃
棄物廃プラスチック8を添加混合後、線圧4トン/cm
を有する平ロール塊成機(コンパクティングマシーン)
10にて加圧・成型して1mm以上が90%の造粒炭
(塊成炭)11とした。そして、この造粒炭11を前記
粗粒炭6に配合して装入炭12とし、試験コークス炉
(炉温:1150℃、乾留時間:18.5h、装入量:
60kg)13に装入し乾留した。なお、本実施例では
ロールプレスとして、コンパクティングマシーンを使用
したが、ブリケットマシーンを使用しても良い。
1に示す。この表から、本発明例No.1〜3はフイル
ム状廃プラスチックを添加した例で、本発明例No.4
は粒状廃プラスチックを添加した例で、本発明例No.
5はフイルム状と粒状の廃プラスチックを添加した例で
あり、何れもNo.10に示すベースである廃プラスチ
ックを添加しない場合におけるコークス強度と遜色がな
く、コークス強度の低下を防止出来た。
であり、フイルム状廃プラスチックの長さが、請求項2
の上限を外れた場合であり、比較例No.7は請求項3
に対する比較例であり、造粒炭へのフイルム状廃プラス
チックの添加量が請求項3の上限を外れ、装入炭に対す
る廃プラスチックの割合が2質量%を超えた場合であ
り、比較例No.8は請求項1に対する比較例であり、
造粒炭に添加したフイルム状廃プラスチックの厚さが、
請求項1の上限を外れた場合であり、何れもベースのコ
ークス強度より若干低下したが、操業上問題となるもの
ではなかった。従来例No.9は造粒炭への粒状廃プラ
スチックの添加量が3質量%ではあるが、粒径が3mm
以下のため本発明例に比較して大幅にコークス強度が低
下した。
クス強度の低下を抑制することが出来、コークス炉で廃
プラスチックを大量(従来の2倍程度)に使用すること
が可能となり、この分野における効果は大きい。
度の関係を示す図、
度の関係を示す図、
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 微粉石炭にバインダーと廃プラスチック
を添加して混合した後、加圧成型する造粒炭において、
該廃プラスチックを粒度0.8mm以下の粒状および/
または厚さ0.8mm以下のフィルム状としたことを特
徴とする廃プラスチック含有造粒炭。 - 【請求項2】 フィルム状廃プラスチックの長さが15
mm以下としたことを特徴とする請求項1記載の廃プラ
スチック含有造粒炭。 - 【請求項3】 造粒炭への廃プラスチック添加率を6質
量%以下としたことを特徴とする請求項1または2に記
載の廃プラスチック含有造粒炭。 - 【請求項4】 造粒炭をその他の石炭に混合してコーク
ス炉に装入するに際し、該コークス炉に装入する廃プラ
スチックを微粉炭および前記その他の合計石炭の2質量
%以下となるように、該造粒炭中の廃プラスチック量を
調整したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
載の廃プラスチック含有造粒炭。
Priority Applications (1)
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JP2002037843A JP3995496B2 (ja) | 2002-02-15 | 2002-02-15 | 廃プラスチック含有造粒炭 |
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JP3995496B2 JP3995496B2 (ja) | 2007-10-24 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005240009A (ja) * | 2004-01-30 | 2005-09-08 | Jfe Steel Kk | 成型炭の製造方法およびコークスの製造方法 |
JP2008019316A (ja) * | 2006-07-11 | 2008-01-31 | Nippon Steel Corp | コークス炉の操業方法 |
JP2008266411A (ja) * | 2007-04-18 | 2008-11-06 | Nippon Steel Corp | 廃棄プラスチックを用いた高炉用コークスの製造方法 |
KR100908319B1 (ko) * | 2008-06-02 | 2009-07-17 | 박영덕 | 석탄과 코크스 분말을 이용한 고체 연료 및 이를 이용한보일러 |
WO2012137893A1 (ja) * | 2011-04-06 | 2012-10-11 | 株式会社神戸製鋼所 | 石炭成型体 |
CN109395664A (zh) * | 2018-12-24 | 2019-03-01 | 中冶南方都市环保工程技术股份有限公司 | 一种柱状活性焦造粒系统及方法 |
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2002
- 2002-02-15 JP JP2002037843A patent/JP3995496B2/ja not_active Expired - Fee Related
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