JP2003236525A - 閉鎖性水域の浄化方法 - Google Patents

閉鎖性水域の浄化方法

Info

Publication number
JP2003236525A
JP2003236525A JP2002034260A JP2002034260A JP2003236525A JP 2003236525 A JP2003236525 A JP 2003236525A JP 2002034260 A JP2002034260 A JP 2002034260A JP 2002034260 A JP2002034260 A JP 2002034260A JP 2003236525 A JP2003236525 A JP 2003236525A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
area
purification
purified
closed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002034260A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Yamaguchi
修一 山口
Kazuhiro Nomura
和弘 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hazama Corp
Original Assignee
Hazama Gumi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hazama Gumi Ltd filed Critical Hazama Gumi Ltd
Priority to JP2002034260A priority Critical patent/JP2003236525A/ja
Publication of JP2003236525A publication Critical patent/JP2003236525A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水質改善期間と水質維持期間に必要になる浄
化設備の浄化容量の差を減少させ、浄化設備が過剰にな
ることを防止することができる閉鎖性水域における浄化
方法を提供する。 【解決手段】 湖沼、堀、池などの閉鎖性水域の汚濁水
を浄化設備で浄化する方法であって、閉鎖性水域10に
おける所定範囲11,12,13,14を仕切り部材2
1により画定し、この画定した水域の汚濁水を浄化設備
15,16に循環させて浄化し、残りの非浄化水域にお
いても所定範囲の画定工程と浄化設備による浄化工程と
を順次行なうことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は閉鎖性水域における
浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、湖沼、堀、池などの閉鎖性水域に
おいて水質が悪化した水を接触酸化法などの浄化設備を
用いて浄化する場合、当該水域の水を浄化設備に導いて
浄化した後に、閉鎖性水域に還流させることにより、当
該水域の水質を徐々に浄化する方法が取られている。
【0003】ここで、上記従来の浄化方法を説明するた
めに下記のように記号を定義する。 V:浄化対象水域の水の総量(m3) A:浄化開始当初の汚濁物質(COD、SS等)の総量
(g) a:浄化開始当初の汚濁の程度A/V(mg/L) B:浄化後の目標とする汚濁物質(COD、SS等)の総量
(g) b:浄化後の目標とする汚濁の程度B/V(mg/L) C:汚濁自体の内部生産や流入・流出負荷の差により1
日に増加するV中の汚濁物質(COD、SS等)の総量
(g) T:aの水質をbまで浄化するための期間(d) なお、前記CODは化学的酸素要求量により汚濁物質を定
量化したものであり、前記SSは浮遊物質の重量である。
【0004】上記のような浄化方法において、浄化開始
当初のT日間、すなわち、水質改善期間には1日あたり
C+(A−B)/Tの汚濁物質を浄化設備で除去する必
要がある。またT日間後、すなわち、汚濁の程度が目標
値まで達した後は、水質が悪化しないように維持するだ
けで良く、この水質維持期間には1日あたりCの値のみ
の汚濁物質を除去すれば良いことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、問題となるの
は、水質改善期間と水質維持期間に必要になる浄化設備
の浄化容量の差である。従来の浄化方法では、浄化開始
当初における汚濁物質の除去期間Tを短くすればするほ
ど、(A−B)/Tが増加し、水質改善期間に比較的大
規模な浄化設備が必要になる。一方で、水質維持期間に
はCの値のみに対応した小規模な浄化設備で充分であ
り、当初に設置した大規模な浄化設備は無駄になるとい
う問題点があった。
【0006】また植物プランクトン自体も汚濁物質であ
り、Cのうち汚濁の内部生産は主に植物プランクトンの
増殖によるものである。充分な生息条件が整った環境下
では、プランクトンは指数関数的に増殖する。例えば、
1日に2倍に増殖するという環境下では、10gの植物
プランクトンは20gに増加するのに対し、1gの植物
プランクトンは2gに増加するだけであり、Cは浄化期
間を通じて一定にならない。したがって、特にプランク
トンが多い浄化開始直後には、Cの値が多大なものにな
り、浄化が進んで或る程度までプランクトンの含有量が
減少した場合にはCの値も減少する。このことも、水質
維持期間に比べて、浄化開始当初に比較的大きな浄化負
荷が生じる原因であった。
【0007】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたものであり、その課題は、水質改善期間と
水質維持期間に必要になる浄化設備の浄化容量の差を減
少させ、浄化設備が過剰になることを防止することがで
きる閉鎖性水域における浄化方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明によれば、湖沼、堀、池などの閉鎖性水域の汚濁水を
浄化設備で浄化する方法であって、前記閉鎖性水域にお
ける所定範囲を仕切り材により画定し、該画定した水域
の汚濁水を浄化設備に循環させて浄化し、該浄化された
範囲と非浄化水域とを仕切った状態を維持しながら、既
に浄化された範囲では浄化設備により水質を維持すると
共に、残りの非浄化水域では前記所定範囲の画定工程と
前記浄化設備による浄化工程とを順次行なうことを特徴
とする閉鎖性水域の浄化方法が提供される。
【0009】上記請求項1の発明は、浄化対象水域を複
数の区域に分けて、そのうちの一つの区域をシートなど
の仕切り材で仕切ってから、当該仕切られた比較的小さ
な区域のみを浄化設備により目標とする水質まで浄化
し、その後、浄化された範囲と非浄化水域との仕切った
状態を維持しながら、非浄化水域も同様にして仕切り工
程と浄化工程を順次行うものである。したがって、浄化
設備は、浄化対象水域の全域を同時に浄化できるような
大きなものを当初に設置する必要がなく、仕切られた比
較的小さな区域のみを浄化できる小さなものであれば良
いため、浄化設備の効率的な稼動が可能になるものであ
る。なお、目標とする水質まで浄化が完了した区域につ
いては、隣接した先行浄化完了区域との水質の差がなく
なるため、先行浄化完了区域との間のシートなどの仕切
り材は撤去することができる。
【0010】ここで、前記仕切り材としては、海洋工事
や河川工事で水域の汚濁拡散防止用に一般的に多用され
ているシルトフェンスなどを使用することが可能であ
り、このシルトフェンスは、例えば、下端付近に錘が取
付けられると共に上端付近に浮きが設けられたシート材
を備えるものがある。前記浄化設備は、湖沼、堀、池な
どの閉鎖性水域の汚濁水を浄化することができる慣用の
設備を使用するものであり、例えば、接触酸化法、凝集
沈殿法、砂濾過法、膜濾過法などにより構成された浄化
設備を使用することができる。
【0011】次に、請求項2に記載された発明によれ
ば、湖沼、堀、池などの閉鎖性水域の汚濁水を浄化設備
で浄化する方法であって、前記閉鎖性水域における浄化
対象の水域を遮光により遮光し、該遮光した水域の汚濁
水を前記浄化設備に循環させることを特徴とする閉鎖性
水域の浄化方法が提供される。
【0012】上記請求項2の発明では、浄化開始当初の
汚濁の大きい、したがって、内部生産の原因となる植物
プランクトンの含有量も大きい時点において、浄化対象
水域の水面を遮光シートなどの遮光手段で覆うことによ
り、日光を遮り、植物プランクトンの活動を停止させる
ことにより内部生産を減少させるものである。このこと
により内部生産に起因する汚濁の生成が大幅に減少する
ため、当初の水質改善期間における浄化設備で除去すべ
き汚濁物質量が大幅に減少し、比較的小さな浄化設備で
水質改善が可能になる。水質改善が進んだ時点では、残
存する植物プランクトンの含有量も少なくなるので、遮
光シートなどの遮光手段を撤去して本来の増殖速度に戻
ったとしても1日あたりの内部生産量は遥かに小さくな
り、比較的小さな浄化設備で水質維持が可能になる。
【0013】当初の水質改善期間における内部生産を抑
制するために、当該水域に直接凝集沈殿剤や殺藻剤を投
入してプランクトンを沈降させたり、死滅させて増殖を
抑えるというようなことも行われることもあるが、薬剤
の投入は水域の生態系に悪影響を及ぼすという問題点が
あった。また、浮島などを設置して日光を遮断し、プラ
ンクトンの増殖を抑えることも行われるが、これには景
観上や水面の利用上の問題点があった。これに対して、
本発明では、上記のような薬剤を使用せず、遮光シート
などの遮光手段によるため生態系に悪影響を与えず、ま
た水質改善期間が終了すれば簡単に撤去できるので景観
上や水面の利用上の問題点も少ないという利点がある。
ここで、遮光手段としては、これにより湖沼、堀、池な
どの閉鎖性水域の汚濁水域を覆ったときに、植物プラン
クトンの増殖を抑制することができる程度の遮光性を有
するものであれば良く、例えば、農業用に使用されてい
るものを使用することができる。
【0014】なお、本願の請求項1と請求項2はそれぞ
れ独立する方法として記載したが、請求項2は請求項1
に従属する態様で実施することも可能である。すなわ
ち、湖沼、堀、池などの閉鎖性水域の汚濁水を浄化設備
で浄化する方法であって、該浄化方法は、前記閉鎖性水
域における所定範囲を仕切り材により画定し、該画定し
た水域を遮光手段により遮光し、該画定して遮光した水
域の汚濁水を浄化設備に循環させて浄化し、該浄化され
た範囲と非浄化水域とを仕切った状態を維持しながら、
既に浄化された範囲では浄化設備により水質を維持する
と共に、残りの非浄化水域では前記所定範囲の画定工
程、遮光工程及び前記浄化設備による浄化工程とを順次
行なうように構成しても良い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施形態を説明する。
【0016】図1は本発明の閉鎖性水域における浄化方
法の概念図であり、各工程をSTEP1からSTEP5まで時系列
的に並べている。STEP1において、浄化対象の閉鎖性水
域10を第一区域11から第四区域14まで4分割し、
第一区域11と他の区域12,13,14との間に仕切
り材21としてのシルトフェンスを設置し、第一区域1
1と浄化設備15とを還流管Aと送水管Bにより接続し
た。そして、浄化設備15を稼動させると、汚濁水は送
水管Bを通って第一区域11から浄化設備15に送ら
れ、浄化設備15で浄化された後に、還流管Aを通って
浄化設備15から第一区域11に還流する。これによ
り、閉鎖性水域10のうちで第一区域11のみが浄化さ
れ、他の区域12,13,14は浄化されずに残され
る。またSTEP1では、浄化設備15は水質改善のための
運転を行うが、浄化設備16は停止状態であり稼動して
いない。なお、以上では閉鎖性水域10を4分割するも
のを例示したが、分割する区域数やそれぞれの広さは、
浄化対象水域の形状や規模に応じて適宜定められる。
【0017】第一区域11における水質が目標値に達し
たら、次に、STEP2の工程を実施する。STEP2では、第
一区域11と第二区域12との間の仕切り材21をその
まま残し、新たに第二区域12と第三区域13との間を
仕切り材21で仕切ると共に、第一区域11は還流管C
と送水管Dにより浄化設備16へ接続し、第二区域12
は還流管Aと送水管Bにより浄化設備15へ接続した。
第二区域12における汚濁水は、還流管Aと送水管Bに
より浄化設備15との間で循環されて水質が改善される
一方で、既に浄化された第一区域11の水は還流管Cと
送水管Dにより浄化設備16との間で循環されて汚染が
進まないように水質が維持される。
【0018】第二区域12における水質が目標値に達し
たら、次に、STEP3の工程を実施する。STEP3では、第
一区域11と第二区域12との間の仕切り材21を取り
除く一方で、第二区域12と第三区域13との間の仕切
り材21はそのまま残し、さらに、第三区域13と第四
区域14との間を新たな仕切り材21で仕切る。また還
流管Cと送水管DはSTEP2のものを残し、これにより第
一区域11と第二区域12の両区域を浄化設備16に接
続し、第三区域13には還流管Aと送水管Bを設けて浄
化設備15へ接続する。浄化設備15,16を稼動する
と、第三区域13における汚濁水は、還流管Aと送水管
Bにより浄化設備15との間で循環して水質が改善され
る一方で、既に浄化された第一区域11と第二区域12
の水は還流管Cと送水管Dにより浄化設備16との間で
循環されて汚染が進まないように水質が維持される。
【0019】さらに、第三区域13における水質が目標
値に達したら、次に、STEP4の工程を実施する。STEP4
では、第二区域12と第三区域13との間の仕切り材2
1を取り除き、第3区域13と第四区域14との間の仕
切り材21はそのまま残す。また還流管Cと送水管Dは
STEP3のものを残し、これにより既に浄化された区域1
1,12,13を浄化設備16に接続し、第四区域14
には還流管Aと送水管Bを設けて浄化設備15へ接続す
る。浄化設備15,16を稼動すると、第四区域14に
おける汚濁水は、還流管Aと送水管Bにより浄化設備1
5との間で循環して水質が改善される一方で、既に浄化
された区域11,12,13の水は還流管Cと送水管D
により浄化設備16との間で循環されて汚染が進まない
ように水質が維持される。
【0020】第四区域14における水質が目標値に達し
たら、第3区域13と第四区域14との間の仕切り材2
1を取り除き、還流管A,Cと送水管B,DはSTEP4の
状態で残して閉鎖性水域10と浄化設備15,16とを
接続し、浄化設備15,16を稼動させる。これによ
り、閉鎖性水域10における水質は汚染が進まないよう
に維持される。
【0021】次に、図2を参照して別の浄化方法につい
て説明する。図2は閉鎖性水域における別の浄化方法の
概念図であり、ここでは、STEP1の工程を実施した後にS
TEP2の工程を実施するものである。図2のSTEP1で
は、浄化対象の閉鎖性水域30の水面31上に遮光シー
ト32を広げ、閉鎖性水域30と浄化設備33とを還流
管と送水管により接続した。そして、浄化設備33を稼
動させ、汚濁水を閉鎖性水域30から送水管を通して浄
化設備33に送り、浄化設備33で浄化した後に、還流
管を通して浄化設備33から閉鎖性水域30に還流させ
る。以上のような水質改善工程において、閉鎖性水域3
0は遮光シート32で覆われて日光が遮られることによ
り、植物プランクトンの活動は抑制されて内部生産が減
少し、汚濁の生成が大幅に減少する。したがって、当初
の水質改善期間において、浄化設備で除去すべき汚濁物
質量は大幅に減少し、比較的小さな浄化設備でも水質改
善が可能になる。閉鎖性水域30の水質が目標値に達し
たら、次に、STEP2の工程に移る。ここでは、閉鎖性水
域30と浄化設備33とを還流管と送水管により接続し
たままで、遮光シート32を取り除く。浄化設備33
は、浄化後の閉鎖性水域30で汚染が進まないように水
質を維持するために適宜稼動される。
【0022】次に、実存するA池に本発明を適用するた
めの設計例について説明する。A池は冬期以外の期間は
ボート池として利用されており、面積がほぼ3万m2
貯水量がほぼ26000m3である。A池は、現状の水
質(SS)がa=34mg/L、目標水質がb=5mg/Lであ
る。このとき、滞留時間0.9時間、浄化槽の空隙率9
5%の浄化設備を用いて浄化を行なう場合、実験や計算
により以下のことが明らかになった。なお、遮光材は遮
光率が90%程度の遮光シートを使用した。 (1)水質改善期間に遮光を併用しないで汚濁水をその
まま浄化する場合には、汚濁水は1日につき14.9回
ほど浄化設備に循環させる必要がある。 (2)水質改善期間に遮光を併用して水を浄化する場合
には、汚濁水は1日につき3.1回ほど浄化設備に循環
させる必要がある。 (3)水質改善期間が終了して水質(SS)が5mg/L以
下になった場合には、遮光を併用しなくても、1日につ
き1.1回ほど浄化設備に循環させれば、水質(SS)を
継続的に5mg/L以下に維持できる。
【0023】上記(1)〜(3)を満たすべく、3ケー
スについて試算した結果を下記に示す。ケース1は、従
来方法であって、仕切り材による分割と、遮光材による
日光の遮断とを行わないで閉鎖性水域の全ての水を対象
に浄化を行うものである。またケース2は、総貯水量V
=26000m3を1区域当たり5200m3の5区域に
分割して順次浄化を行うものである。さらにケース3
は、ケース2における浄化区域に遮光シートによる日光
の遮断を併用するものである。上記3ケースについて、
浄化槽の必要容量、その容積比、イニシャルコストを求
めた結果を表1に示す。なお、イニシャルコストには、
浄化槽を含めた浄化設備の全体の費用、浄化設備への給
排水設備費用を含んでいる。またケース2とケース3に
ついては、区域ごとに仕切るためのシート等の設置費用
とその撤去費用、遮光シートの設置費用とその撤去費用
を含んでいる。
【表1】
【0024】表1に示したように、従来方法のケース1
と、本発明のケース2とを比較すると、ケース2では浄
化槽の必要容量を従来の26%まで小さくすることがで
きて、イニシャルコストでも従来の約31%まで削減で
きた。また、本発明のケース3では、従来方法のケース
1に比べて、浄化槽の必要容量を従来の10%まで小さ
くすることができて、イニシャルコストでも従来の約1
4%まで削減できた。ケース2とケース3は、イニシャ
ルコストに、区域ごとに仕切るためのコストと、遮光す
るためのコストとが含まれるものであるが、このような
コスト増加要因を含めても上述のようなコスト削減効果
が得られることから、本発明の設備効率化の優位性が判
る。
【0025】またケース2とケース3では、浄化槽の必
要容量が小さくなるため、浄化設備の設置面積も小さく
なり、敷地に充分な余裕がない場所でも実施可能であ
る。なお、上記設計例の場合、水質改善に要する期間は
余裕をもたせても、各区域ごとに3週間程度であるた
め、5区域全ての水質改善が終了するまで15週間程度
となり、その後は区域を画定するための仕切り材や、日
光を遮蔽するための遮光シートは全て撤去できる。した
がって、冬期に水質改善を行えば、他の季節におけるボ
ート池としての水面の利用も可能になるという利点があ
る。
【0026】
【発明の効果】本発明では、浄化対象水域のうちの所定
区域をシートなどの仕切り材で仕切ってから、当該仕切
られた比較的小さな区域のみを浄化設備により目標とす
る水質まで浄化するものであるため、浄化設備は、浄化
対象水域の全域を同時に浄化できるような大きなものを
当初に設置する必要がなく、仕切られた比較的小さな区
域のみを浄化できる小さなものであれば良く、したがっ
て、浄化設備の効率的な稼動が可能になるものである。
【0027】また本発明では、浄化対象水域の水面を遮
光シートなどの遮光手段で覆いながら、浄化設備により
目標とする水質まで浄化するものであるため、浄化開始
当初の植物プランクトンの含有量が大きい時点におい
て、植物プランクトンの活動を停止させることにより内
部生産を減少させ、これにより内部生産に起因する汚濁
の生成が大幅に減少するため、当初の水質改善期間にお
ける浄化設備で除去すべき汚濁物質量が大幅に減少し、
比較的小さな浄化設備で水質改善が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の閉鎖性水域における浄化方法の概念図
である。
【図2】図1とは異なる本発明の閉鎖性水域における浄
化方法の概念図である。
【符号の説明】
10 閉鎖性水域 15 浄化設備 16 浄化設備 21 仕切り材 30 閉鎖性水域 32 遮光シート 33 浄化設備

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湖沼、堀、池などの閉鎖性水域の汚濁水
    を浄化設備で浄化する方法であって、前記閉鎖性水域に
    おける所定範囲を仕切り材により画定し、該画定した水
    域の汚濁水を前記浄化設備に循環させて浄化し、該浄化
    された範囲と非浄化水域とを仕切った状態を維持しなが
    ら、既に浄化された範囲では浄化設備により水質を維持
    すると共に、残りの非浄化水域では前記所定範囲の画定
    工程と前記浄化設備による浄化工程とを順次行なうこと
    を特徴とする閉鎖性水域の浄化方法。
  2. 【請求項2】 湖沼、堀、池などの閉鎖性水域の汚濁水
    を浄化設備で浄化する方法であって、前記閉鎖性水域に
    おける浄化対象の水域を遮光手段により遮光し、該遮光
    した水域の汚濁水を前記浄化設備に循環させることを特
    徴とする閉鎖性水域の浄化方法。
JP2002034260A 2002-02-12 2002-02-12 閉鎖性水域の浄化方法 Pending JP2003236525A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002034260A JP2003236525A (ja) 2002-02-12 2002-02-12 閉鎖性水域の浄化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002034260A JP2003236525A (ja) 2002-02-12 2002-02-12 閉鎖性水域の浄化方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003236525A true JP2003236525A (ja) 2003-08-26

Family

ID=27776822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002034260A Pending JP2003236525A (ja) 2002-02-12 2002-02-12 閉鎖性水域の浄化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003236525A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108609816A (zh) 一种河道污水综合处理系统及其处理方法
KR100820863B1 (ko) 오수처리용 인공습지 시설
KR101815246B1 (ko) 고효율 복합 인공습지 시스템
KR100424658B1 (ko) 생태공학적 수처리시스템 및 그 처리방법
CN105123599A (zh) 一种适合高密度水产养殖的零排放循环水系统
CN103613255B (zh) 生活污水处理一体化设备与处理方法
CN111392964B (zh) 一种雨污合流泵站污水的处理方法及其装置
KR100275090B1 (ko) 담수의 수질정화 시스템
KR200417720Y1 (ko) 습지를 이용한 완충 저류시설
KR100563077B1 (ko) 활성적니를 이용한 식생정화 방법과 그 장치
CN106517524A (zh) 一种微曝气折流湿地滤池处理城镇污水的装置和方法
JP2005000784A (ja) 閉鎖性水域浄化装置
JP2003290784A (ja) 除鉄・除マンガン装置及びその方法
KR100409108B1 (ko) 물리적 정수기법을 이용한 인공연못
JP2003236525A (ja) 閉鎖性水域の浄化方法
JP2003159587A (ja) 水槽等の浄化方法および浄化装置
KR200293086Y1 (ko) 자연친화형 무동력 하수 처리장치
CN208667426U (zh) 一种河道污水综合处理系统
CN104961288B (zh) 生态氧化沟与生态箱湿地结合的污水处理系统
JPH09248585A (ja) 池水浄化方法及び装置
KR20100115856A (ko) 분산처리식 용수공급시스템
KR200303060Y1 (ko) 인위적인 공기공급식 자연친화형 하수 처리장치
KR100375172B1 (ko) 수생식물과 제오라이트를 이용한 인공연못
TWI583633B (zh) Aquaculture Water Recycling Water Purification System and Its Aeration Treatment Module
CN211311223U (zh) 基于水生植物和底栖动物协调作用的循环生态净水设施

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20041115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080415

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20080613

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081007