JP2003234026A - 高精度発泡同軸ケーブル - Google Patents

高精度発泡同軸ケーブル

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JP2003234026A JP2002033044A JP2002033044A JP2003234026A JP 2003234026 A JP2003234026 A JP 2003234026A JP 2002033044 A JP2002033044 A JP 2002033044A JP 2002033044 A JP2002033044 A JP 2002033044A JP 2003234026 A JP2003234026 A JP 2003234026A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送速度を高速化し、特性インピーダンス値
の精度を向上させ、ケーブルの柔軟性を良くし、ケーブ
ルに加わる曲げ、捻り、押圧、摺動等の機械的ストレス
を受けても、そのストレスを低減することで所定の機械
的強度を維持すると共に特性インピーダンス値の変化を
少なくすることができる高精度発泡同軸ケーブルを提供
する。 【解決手段】 内部導体1、発泡絶縁体2、外部導体
3、外被4の順で内部から外部へ向かい形成される高精
度発泡同軸ケーブルを、内部導体1の外径寸法の精度を
4/1000mm以下とし、発泡絶縁体2の外径寸法の
精度を±0.02mmにすると共に、その形状を真円状
に形成し、外部導体3の外径寸法の精度を外径中心値の
±2%にすると共に、その形状を真円状に形成し、発泡
絶縁体2を介在した内部導体1と外部導体3間の特性イ
ンピーダンス値の精度を±1Ωとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部導体外周の絶
縁体を多孔質テープ体により形成し、外部導体を編組シ
ールド体で形成した高精度発泡同軸ケーブルに関し、例
えば、情報通信機器及び、その機器に適用される半導体
素子の試験・検査装置等に適用され特性インピーダンス
値の変化の少ない高精度発泡同軸ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の高度情報化社会の進展により、情
報通信機器及び、その機器に適用される半導体素子の試
験・検査装置等の伝送速度の高速化及び伝送精度向上の
要請が高まっている。この為、その機器及び装置等に適
用される同軸ケーブル及び同軸コードにあっても、伝送
速度の高速化及び伝送精度の向上が求められる。
【0003】ここで、同軸ケーブルに要求される代表的
な電気的特性を記述すると、以下のようになる。
【0004】 伝搬遅延時間(Td)=√ε/0.3(nS/m) 相対伝送速度(V)=100/√ε(%) 特性インピーダンス(Zo)=60/√ε・LnD/d
(Ω) 静電容量(C)=55.63ε/LnD/d(PF/
m) 但し、ε:絶縁体の比誘電率、D:絶縁体の外径(外部
導体の内径)、d:導体外径(内部導体の外径)とす
る。
【0005】このことから同軸ケーブルの伝送特性に
は、絶縁体の比誘電率、内部導体及び絶縁体の外径が関
与し、比誘電率に関しては、その値が小さい程、伝送特
性が向上し、内部導体及び絶縁体の外径に関しては、そ
の比率とバラツキが大きく関与することが理解できる。
特に、特性インピーダンスと静電容量については、絶縁
体の比誘電率が小さく、且つそのバラツキが少ないこと
と、内部導体と絶縁体の外径(シールド層の内径)等の
バラツキが少なく、且つそれらの形状がより真円円筒体
状に形成されることが理想であることが理解できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の同軸ケ
ーブルにおいては、次の〜に記述するような問題が
あった。
【0007】同軸ケーブルに適用される内部導体は、
AWG20〜30の銀メッキ軟銅線または、それらを撚
り合わせした撚り合わせ導体であるが、銀メッキ軟銅線
の外径公差は、±3/1000mmであり、撚り合わせ
導体においては、例えば、それらの7本の撚り合わせに
すると、それらの撚り合わせ外径の公差は±3×3/1
000mmとなる。この為、それらの外径の±公差内で
ケーブル化を図ると、前述した特性インピーダンス、静
電容量等において大きな変動要因となる。この影響は、
内部導体が細くなるほど大きくなる。
【0008】同軸ケーブルに適用される発泡絶縁体
は、ケーブルの伝搬遅延時間をできるだけ小さくして、
伝送速度を速めることを目的として、現在では、その気
孔率(発泡率)を60%以上として、空隙を多く設ける
ことで、絶縁体の比誘電率(ε)を1.4以下とするこ
とによって、伝送時間の短縮、減衰量の減少等を図って
いる。気孔率を60%以上とし、比誘電率を1.4以下
とした絶縁体材質として、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)の多孔質テープ体(特公昭42−1356
0号公報、特公昭51−18991号公報などに記載)
を内部導体外周に巻回し、巻回時または巻回後に焼成処
理してなるものが適用され、この他の多孔質テープ体と
して、500万以上の重量平均分子量のポリエチレンテ
ープ体を適用したものがある(特願2000−1106
43号)。
【0009】しかし、これらの絶縁体層は、多孔質テー
プ体の性質上、その厚さ、気孔率のバラツキが大きく、
同軸ケーブルの伝送特性の安定度においては、その改善
が強く要望されている。特に内部導体サイズをAWG2
4以上の細径導体とし、特性インピーダンス値を50Ω
とした同軸ケーブルでは、厚さ、外径、気孔率、そして
焼成等のバラツキにより伝送特性のバラツキを無くして
安定化を図る上で大きな障害となっていた。
【0010】また、前記絶縁体層は、内部導体外周に多
孔質テープ体を重ねて巻回して構成するので、導体外周
のテープ体の重ね部で、空隙部と重ねによる外形の凸凹
が生じ、比誘電率及び外径のバラツキが極めて大きくな
る。
【0011】また、この絶縁体層は、機械的強度が極め
て小さい多孔質テープ体の巻回で構成するので、テープ
体自体の巻回時の伸び、切れをなくす為と、極細内部導
体の伸び、断線を無くす為に、テープ体の張力は極めて
小さくする必要が有る。このため、巻回後の絶縁体は、
外形の凸凹、外径のバラツキが更に大きくなると共に、
内部導体との密着度が極めて弱く、比誘電率と外径のバ
ラツキが更に拡大する。
【0012】更に、この絶縁体層は、ケーブルの伝搬遅
延時間をできるだけ小さくして、伝送速度を速めること
を主目的として比誘電率を小さくしているので、機械的
強度、即ち同軸ケーブルが受ける曲げ、捻り、押圧、摺
動等の機械的ストレスにより、同軸ケーブルとしての構
造寸法を維持することができにくいといった欠点を含有
したままである。最大の欠点は、絶縁体外径を所定外径
に維持して、そのバラツキを無くし、更に絶縁体形状を
円筒体状に形成することができにくいことである。
【0013】同軸ケーブルの伝送特性に大きく関与す
る外部導体は、従来のこの種の同軸ケーブルにおいて、
片面に銅等の金属層を有するプラスチックテープ体を絶
縁体外周に巻回するかまたは縦添えして構成したもの、
または、外径公差をJIS規格で±3/1000mmの
銀メッキ軟銅線または錫メッキ軟銅線で編組した編組体
で構成したもの、更には、上記のテープ体と上記の編組
体との組み合わせによるもの等が適用されてきた。
【0014】しかし、上記のテープ体を巻回するか縦添
えしたものは、ケーブルの柔軟性が不足して、ケーブル
に加わる曲げ、捻り等の機械的ストレスにより容易に外
部導体が破壊してしまい外部導体の機能が果たせなくな
る。銀メッキ軟銅線の編組体では、銀の滑り性が小さい
ために、銀メッキ軟銅線同志の接触による摩擦力が大き
くなり、ケーブルに加わる曲げ、捻り等の機械的ストレ
スにより編組体を構成する各素線の動きが無くなり、ケ
ーブルの柔軟性が欠如し、絶縁層を変形させて、特性イ
ンピーダンス値が変動すると共に、機械的ストレスよる
影響を低減することができずケーブル寿命が短くなる等
の間題点を内蔵している。
【0015】錫メッキ軟銅線の編組体では、高温下(8
0℃以上)で使用した場合、銅が錫メッキ層に拡散し、
拡散応力により、錫ウィスカの発生・成長を促進する。
このウィスカが大きく成長すると、極薄絶縁体を突き破
り内部導体とのショートを起こすことも有った。更に、
上記の各外部導体は、上記の絶縁体の説明で記述した
ように、絶縁体外形の凸凹と、外径のバラツキを有した
ままの絶縁体外周に形成されるので、外部導体の内外部
は凸凹で、外径のバラツキが大きいままで、外部導体と
絶縁体層間に多くの空隙部を有して比誘電率の変動要因
を残したままで有った。
【0016】外部導体外周に設けられる外被は、従来
では、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂
により形成されたもの、またはそれらを架橋したものに
より構成され、その機能は、同軸心を物理的に保護する
ことと、外部導体の動きを無くすこと、仕上がり外径を
できるだけ細くすると言うこと等が優先されて、編組体
の隙間にも外被樹脂を充填されるという構成であった。
この為に、同軸ケーブルに曲げ、捻り、摺動等の機械的
ストレスが加わった際、外被内で同軸心がストレスを緩
和する為の動き(編組体の各素線の動き)を許容するこ
とができなかった。
【0017】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、伝送速度を高速化し、特性インピーダンス値の
精度を向上させ、ケーブルの柔軟性を良くし、ケーブル
に加わる曲げ、捻り、押圧、摺動等の機械的ストレスを
受けても、そのストレスを低減することで所定の機械的
強度を維持すると共に特性インピーダンス値の変化を少
なくすることができる高精度発泡同軸ケーブルを提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の高精度発泡同軸ケーブルは、複数の導電線
を撚り合わせた内部導体と、この内部導体の外周に形成
された多孔質テープ体による低誘電率の発泡絶縁体と、
この発泡絶縁体の外周に編組された多数の導電細線によ
る外部導体と、この外部導体の外周に形成された耐熱性
を有する樹脂による外被とから成る高精度発泡同軸ケー
ブルにおいて、前記内部導体の外径寸法の精度を4/1
000mm以下とし、前記発泡絶縁体の外径寸法の精度
を±0.02mmにすると共に、その形状を真円状に形
成し、前記外部導体の外径寸法の精度を外径中心値の±
2%にすると共に、その形状を真円状に形成し、前記発
泡絶縁体を介在した前記内部導体と前記外部導体間の特
性インピーダンス値の精度を±1Ωとしたことを特徴と
している。
【0019】この構成によれば、高精度発泡同軸ケーブ
ルを構成する内部導体、絶縁体、外部導体等の外形の凸
凹と外径のバラツキを少なくして外径寸法の精度を向上
させ、各部材が真円状にすることができ、特性インピー
ダンス値の変動を少なくすることができる。
【0020】また、前記内部導体は、外径寸法の精度が
2/1000mm以下で、1〜3μm厚の銀メッキが施
された銀メッキ軟銅線を撚り合わせて成り、その撚り合
わせピッチが、層芯径の20倍以下であることを特徴と
している。
【0021】この構成によれば、特性インピーダンス値
の変動を少なくする為の、内部導体の凸凹と外径変動を
小さくすることができる。
【0022】また、前記発泡絶縁体は、前記多孔質テー
プ体を前記内部導体の外周に、角度80度、1/2重ね
巻きで巻回して成り、この巻回後の発泡絶縁体の厚さの
変動が±0.01mm、外径の変動が±0.02mmで
あることを特徴としている。
【0023】この構成によれば、内部導体と絶縁体間の
テープ巻回により生じる空隙を無くして内部導体と絶縁
体の密着度を大きくし、絶縁体外形を真円状に近づけ
て、外径のバラツキを少なくすることができる。
【0024】また、前記発泡絶縁体は、前記多孔質テー
プ体を前記内部導体の外周に、多孔質テープ体自体が重
ならないように巻回角度80度で巻回して成り、その巻
回される多孔質テープ体の幅が前記発泡絶縁体の外径寸
法の3倍で且つその幅の精度が±1%であることを特徴
としている。
【0025】また、前記発泡絶縁体は、前記多孔質テー
プ体を少なくとも2枚以上有し、各々がテープ幅間隔で
前記内部導体の外周に同方向に重ならないように巻回さ
れて成ることを特徴としている。
【0026】これらの構成によれば、テープ体の巻回に
より構成される絶縁体のテープ体の重ねを無くして、テ
ープ体巻回の重ねにより生じる導体と絶縁体間の空隙及
び絶縁体外周の空隙と凸凹がなくなり、外径のバラツキ
が少なくなり、絶縁体の比誘電率が一定化する。
【0027】また、前記発泡絶縁体は、その外周にポリ
エチレンテレフタレートのプラスチックテープ体を巻回
して構成される外径保持層を有することを特徴としてい
る。
【0028】この構成によれば、絶縁体外径の凸凹、変
動を押さえ、絶縁体外径を均一化すると共に、絶縁体の
機械的強度を強化できる。
【0029】また、前記多孔質テープ体は、その気孔率
が60%以上、気孔精度が±5%、厚さの公差が±3μ
m、圧縮応力が0.24〜0.28Kg重である場合
に、圧縮変形歪みが0.6〜0.8%の焼成PTFEテ
ープ体であることを特徴としている。
【0030】また、前記多孔質テープ体は、その気孔率
が60%以上、気孔精度が±5%、厚さの公差が±3μ
mである重量平均分子量500万以上のポリエチレンテ
ープ体であることを特徴としている。
【0031】これらの構成によれば、発泡絶縁体を構成
する多孔質テープ体の比誘電率と、厚さと、機械的強度
等のバラツキを少なくして、絶縁体の比誘電率と外径の
変動を少なくするとともにテープ体の巻回張力を一定化
とすることができる。
【0032】また、前記外部導体は、厚さ1〜3μmの
銀メッキ軟銅線に、厚さ0.2〜0.5μmの錫合金メ
ッキを施して外径公差±2/1000mmとした2層メ
ッキ軟銅線の編組体により成ることを特徴としている。
【0033】また、前記外部導体は、厚さ1〜3μmの
ニッケルメッキ軟銅線に、厚さ0.2〜0.5μmの錫
合金メッキを施して外径公差±2/1000mmとした
2層メッキ軟銅線の編組体により成ることを特徴として
いる。
【0034】これらの構成によれば、編組体を構成する
各打の素線が、ケーブルに機械的ストレスを受けた際に
個々に移動可能となる。又編組体の滑り性が向上したの
で柔軟性が良くなり、滑り性と柔軟性とが向上したので
編組体の成形が可能となり、編組体の凸凹外径変動を小
さくして、絶縁体への密着度が向上する。
【0035】また、前記錫合金メッキは、錫と銅とから
成り、銅の含有比率は0.6〜2.5%であることを特
徴としている。
【0036】この構成によれば、銅の拡散が防止され、
ウィスカの発生、成長が抑制され、導電率を維持した編
細体とし、編組体素線の滑り性が良くなる。
【0037】また、前記外部導体を構成する編組体は、
編組体を構成する各編組打数が1オーバー1アンダーで
編組されたことを特徴としている。
【0038】この構成によれば、編組体を構成する各打
が1オーバー・1アンダーで編組されるので、編組体自
体の形状維持力が大きくなるので絶縁体を保持する保持
力が大きくなり、絶縁体との密着が向上する。
【0039】また、前記外被は、その厚さを前記外部導
体の厚さの0.5倍以上の厚さとし、この厚さの精度を
3/100mm以下とし、前記外部導体との密着力を2
3℃において20g/mm2以上とし、FEP樹脂の押
し出し成形により成ることを特徴としている。
【0040】この構成によれば、外部導体の円筒状外形
を維持して、その解放を抑えることができ、特性インピ
ーダンス値の精度を向上させることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0042】(実施の形態)図1は、本発明の実施の形
態に係る高精度発泡同軸ケーブルの構成を示す斜視図で
ある。
【0043】この図1に示す高精度発泡同軸ケーブル
は、複数の素線を有する内部導体1に、絶縁体2と、編
組体による外部導体3と、外被4とを、この順で被覆し
て構成されるものであり、絶縁線心10が、図2(イ)
(ロ)に示すように、内部導体1と、この内部導体1に
多孔質テープ体21を1/2重ねで巻回することにより
構成した絶縁体2とから成る。
【0044】この高精度発泡同軸ケーブルは、例えば情
報通信機器及び、その機器に適用される半導体素子の試
験・検査装置等に適用されるが、このような機器や装置
に適用される高精度発泡同軸ケーブルに要求される特性
は、柔軟性を有して、曲げ、捻り、摺動等の機械的スト
レスによる影響が少くなく、伝送特性、特に特性インピ
ーダンス値が安定し、機械的ストレスが付加されてもそ
の特性値の変動が少なく、更に、外径が細く耐熱性を有
すること等が挙げられる。
【0045】また、同軸ケーブルの柔軟性を良くする為
の条件としては、次の〜の内容が挙げられる。内
部導体1を構成する各素線が、柔軟性を有し、撚り線に
した場合に各素線が移動可能で有ること。内部導体1
と絶縁体2が密着(一体化)されておらず個々に移動可
能で有ること。外部導体3が編組体で構成されている
こと。絶縁体2と外部導体3が密着(一体化)されて
おらず個々に移動可能で有ること。外部導体3の各素
線が個々に移動可能で有ること。外部導体3と外被4
とが、密着(一体化)されておらず個々に移動可能で有
ること等の条件が必要となる。即ち機械的ストレスの影
響を少なくして、柔軟性を良くするために、同軸ケーブ
ルを構成する各部材1,2,3,4が個々に移動可能で
有ることが不可欠条件となる。
【0046】また、同軸ケーブルの特性インピーダンス
値の精度を向上させる為の条件としては、次の〜の
内容が挙げられる。内部導体1を構成する各素線は、
一体化されて真円状に形成され、外径の変動が小さいこ
と。絶縁体2は、比誘電率が一定であり、真円状に形
成され、外径の変動が小さく、内部導体1と密着(一体
化)していること。外部導体3は一体化されて真円状
体に形成され、外径と厚さの変動がなく、一絶縁体と密
着(一体化)していること。外被4は、外部導体3と
密着一体化し、外被4内で外部導体3の動きを規制する
こと等の条件が必要となる。つまり、特性インピーダン
ス値の精度向上させるには、各構成部材の密着一体化
と、真円状に仕上げて、外径の変動を少なくすること
と、比誘電率の一定化とが不可欠条件となる。これらの
ことから、同軸ケーブルに柔軟性を持たせる為の条件
と、特性インピーダンス値の精度を向上さす為の条件と
は、全く正反対の内容となる。
【0047】従って、本実施の形態の高精度発泡同軸ケ
ーブルにおいては、次に記述する〜の条件を満足さ
せるようにした。内部導体1は、撚り線で構成し、各
素線の動きが可能で、撚り外径が均一であり、その変動
が少なく、且つ真円状にした。絶縁体2は、比誘電率
を小さくするために多孔質テープ体を適用し、その気孔
率、厚さ、機械的強度が一定で有るようにした。絶縁
体2は、多孔質テープ体で構成され、内部導体1と密着
一体化して、その比誘電率、厚さ、外観の変動が少な
く、外径が真円状で有るようにした。外部導体3は、
編組体で構成され、形状維持力が大きくて、柔軟性を有
して、絶縁体2と密着一体化して、外径、厚さの変動が
少なく、内径が真円状で有るようにした。外被4は、
耐熱性、柔軟性を有して、熱、機械的ストレスを受けて
も、外部導体3、絶縁体2、内部導体1への影響を少な
くして、仕上がり外径が細くなるようにした。
【0048】このことから、本実施の形態の高精度発泡
同軸ケーブルは、図2(イ)(ロ)に示すように、内部
導体1(導体サイズはAWG#26を適用した例で記
す)は、厚さ1〜3μmの銀メッキを施した軟銅線で、
その外径が0.16mmで、その外径精度が2/100
0mm以下としたものを適用して撚り合わせ導体とした
ものであり、本実施の形態では、7本の撚り合わせ導体
として、撚り合わせptは層芯径の20倍以下とし、そ
の層芯径の精度は4/1000mm以下とした。
【0049】銀メッキ軟銅線素線の外径精度を2/10
00mm以下にするには、伸線ダイスの内径精度を1/
1000mm以下にすると共に、物理特性の管理及び引
き取り速度を±1%とすることにより行う。また、撚り
合わせ外径精度を4/1000mm以下にするには、撚
り合わせ時の巻取り張力を±5%とすることにより行
う。
【0050】銀メッキ軟銅線素線の外径精度及び、その
撚り合わせ外径精度を限定する理由は、細径同軸ケーブ
ルにおける内部導体1の外径のバラツキを少なくし、真
円状に形成して特性インピーダンス値の変動を無くし、
その精度を向上させる為に、不可欠な条件である。
【0051】各素線の外径精度を3/1000mm以下
にすると、7本の撚り合わせ外径のバラツキが、数式1
となる。一方、撚り合わせ外径の精度を5/1000m
mとすると、従来例に記述した特性インピーダンス値の
算出式より、絶縁体2の外径が0.02mm変動した場
合、特性インピーダンス値±1Ωを満足することができ
ないことがわかる。
【数式1】
【0052】絶縁体2は、気孔率が60%以上で、その
精度が±5%とし、厚さの公差が±3μmで、圧縮応力
0.24〜0.28Kg重の時圧縮変形歪0.6〜0.
8%の焼成多孔質PTFEテープ体か、または重量平均
分子量500万以上のポリエチレン多孔質テープ体等を
適用して、テープ体幅4.6mm、厚さ0.09mmの
テープ体を、内部導体への巻回角度を80度、1/2重
ねで巻回して、更に、幅6.9mm、厚さ0.09mm
のテープ体を巻回角度80度、1/2重ねで巻回して構
成する。
【0053】テープ体を巻回して構成された絶縁線心1
0は、外径の変動を絶縁体外径の中心値の±1.5%に
形成される。気孔率を60%以上にし、その精度を±5
%とするのは、伝搬遅延時間を速める(比誘電率1.4
以下を満足させる)為であり、また、特性インピーダン
ス値の精度にも、絶縁体の比誘電率の精度が影響するか
らである。その厚さの公差を±3μmにすることと、テ
ープの巻回の重ねを1/2とするのは、絶縁体2の厚さ
の精度を上げるためである。
【0054】圧縮応力0.24〜0.28Kg重の時圧
縮変形歪が0.6〜0.8%の焼成PTFEテープを用
い、且つ巻回角度を80度とするのは、巻回の際のテー
プ体の潰れを軽減させるためである。絶縁体2の外径の
変動を±1%に形成する方法は、テープ体巻回後または
後述する編組体層の形成時等に絶縁体2の外径を所定外
径に成形する成形ダイスに絶縁線心10を挿通して成形
処理によりなされる。
【0055】この成形処理は、図2(イ)(ロ)に示さ
れた多孔質テープ体(テープ巻き体)21により生じる
内部導体1の周りと、絶縁体2の外部の空隙部a,bを
なくして、絶縁体2の内部導体への密着化を図り、巻回
による絶縁体2の内外周の凸凹を無くすものである。こ
の処理によって、絶縁体2の厚さが均一化され、外径の
バラツキが無くなり、外径が真円円筒体状に形成され
る。
【0056】この成形処理は、多孔質テープ体21の気
孔率を60%以上にしても、その厚さを上記の数値に限
定したために可能となるものである。従来の伝送速度を
速くするだけの発泡度を70以上にした同軸ケーブルに
おいては、多孔質テープ体21の機械的強度が弱い為
と、絶縁体2の外径の変動、凸凹によりできなかった。
【0057】その外径の変動を±1.5%に形成された
絶縁線心10、即ち絶縁体2の外周には、外部導体3が
形成される。外部導体3は、外径が0.05〜0.10
mmの軟銅線を適用して、その外周に厚さ1〜3μmの
銀またはニッケルのメッキ層を施して、更に、厚さ0.
20〜0.50μmの錫合金のメッキ層を施し、外径公
差が±2/1000mmの二層メッキ層を有する軟銅線
を適用して、編組角度65〜75°、編組密度95%以
上で編組し、編組外径精度を±1%に形成する。
【0058】外部導体3に編組体を適用する理由は、高
精度発泡同軸ケーブルに曲げ、捻り、押圧、摺動、その
他の機械的ストレスが付加された時に、絶縁体2及び外
部導体3にダメージを与えないことと、ケーブルに柔軟
性を持たせる為である。
【0059】また、編組素線に銀またはニッケル等のメ
ッキ層と、錫合金メッキ層との二層のメッキ層を有する
軟銅線を適用するのは、素線表面の摩擦抵抗を小さくし
て、滑り性を良くして、ケーブルに機械的ストレスが付
加された時に、各素線が動き易く、ストレスを分散し
て、絶縁体2に影響させないためと、編組体の形状が維
持されて絶縁体2を保持し、編組体の挫屈を防ぐと同時
に内部応力の解放を防ぐためである。
【0060】各素線外周に錫合金メッキ層設ける理由
は、上記の滑り性を良くする他、ウィスカ防止の為であ
る。錫合金の内容は錫と銅からなり、銅の含有比率は
0.6〜2.5%で構成される。また、その他に銀が
0.3〜3.5%、ビスマスが1〜10%含有したもの
など、一般的に鉛フリー半田メッキと呼ばれるものの適
用も可能である。各素線のメッキ構成については、導電
率が大きく、動的摩擦係数の小さい錫メッキを適用する
のが有効であるが、錫単独では、高温下で使用すると、
銅が錫メッキ層に拡散し、拡散応力によりウィスカの発
生・成長が促進され、成長したウィスカによる内部導体
1と外部導体3とのショートを防止するためであり、ウ
ィスカを防止するには、次の〜のことが有効であ
る。
【0061】内部の銅の拡散を防止する。錫に添加
物を入れる。熱処理による内部応力を減少させる。
メッキの厚さを薄くする。ここで、銀メッキ、ニッケル
メッキ等のメッキ層を設けることは、銅の拡散防止とな
るが動的摩擦係数が大きい為、素線同士の動きが悪くな
り、ケーブルの柔軟性を無くす。
【0062】素線同士の動きを良くしてケーブルに柔軟
性を持たせる為には、上記のメッキ層の上に更に、0.
20〜O.50μmの錫合金溶融メッキ層を施した軟銅
線を適用することにより対応できた。下地の銀、または
ニッケル等のメッキ層の厚さを1〜3μmとするのは、
銅の拡散防止には1μm以上の厚さが必要であるが、厚
すぎるとケーブルの柔軟性に悪影響する。錫合金メッキ
の厚さを0.2μm以下にすると下地の銀メッキが露出
して、柔軟性に欠け、また、0.5μm以上にするとウ
ィスカが発生し易くなる。ここで、各金属の動的摩擦係
数の概要を記述すると、銀は1.30、銅は0.90、
錫合金は0.55となり、この値から動的摩擦係数の小
さい錫合金メッキを編組体の素線に適用することが有効
であることが理解できる。なお、各金属の動的摩擦係数
は、Bowden型低加重摩耗試験器により求めたもの
である。
【0063】編組体の外径精度を±2%に成形すること
により、編組体層がその長さ方向に絞られるようにな
り、編組体自体の空隙部がなくなり、編組体が絶縁体に
より密着して編組体と絶縁体間との空隙部もなくなり、
編組体内径がより真円円筒体状に近づき、特性インピー
ダンス値の一定化と、その変動を少なくする。編組体層
の外径精度を±2%に形成する方法は、編組後または後
述する同軸ケーブル外被4の成形時等に編組体層外径を
所定外径に成形する成形ダイスに編組体層付き線心を挿
通させて成形処理によりなされる。
【0064】この成形処理は、多孔質テープ体21を前
述した内容に限定したために絶縁体2の機械的強度が向
上し、更に絶縁体2の外径の変動、凸凹がなくなり、編
組体の外径変動、凸凹が無くなった為に可能となり、さ
らに、編組体を錫合金メッキ層を有する軟銅線で構成す
ることにより、摩擦抵抗を小さくして成形ダイスヘの挿
通が可能となり、成形処理ができるようになった。
【0065】なお、従来の伝送速度を速くするだけの発
泡度70以上にしたテープ巻き絶縁体の同軸ケーブルに
おいては、編組体シールド層の外径変動、外径凸凹が大
きい為に、この成形処理はできなかった。
【0066】上記の成形処理によって外径精度が±2%
に成形された編組体層外周には、外被4が、その厚さを
外部導体3の厚さの0.5倍以上の厚さとして、編組体
層との密着力が23℃において、20g/mm2以上と
して、FEP樹脂の押し出し成形により構成される。こ
こで、厚さを限定する理由は、ケーブルに機械的ストレ
スが付加された時、編組体の形状を維持し挫屈を防止す
るためであり、密着力が20g/mm2未満であると、
編組体の内部応力の解放をおさえることができない。こ
の結果、特性インピーダンス値の精度の安定性に欠け
る。密着力が20g/mm2以上であれば、内部応力の
解放を抑えることができる。
【0067】次に、図3を参照して、多孔質テープ体2
1の巻回と、絶縁体2の外径の変動を±1.5%に成形
する方法を説明する。
【0068】撚り合わせ導体(内部導体)1を、テープ
巻き装置の第1、第2、第3のガイドダイス30a,3
0b,30cと、成形ダイス31a,31bに図示せぬ
供給部から供給する。供給された導体1は、矢印Y1の
方向に所定の回転数で回転させる。この回転する導体1
は、所定速度で矢印Y2の方向に送られることにより、
第1のガイドダイス30aを通過した後、第2ダイス3
0bの手前で、テープ体供給部15から供給された多孔
質テープ体21が巻回される。これは、多孔質テープ体
21を導体1に対して、角度80°、テープ張力300
gにして、導体1自体の矢印Y1方向の回転により、導
体1の外周に1/2重ねで巻回し、更に、その外周にも
う一度テープ体を巻回するものである。
【0069】このように多孔質テープ体21を巻回して
第2ダイス30bを通過したテープ巻体は、第2と第3
のガイドダイス30b,30c間に配置された第1と第
2の成形ダイス31a,31bに挿通される。ここで、
内径1.13mm、内径長3.0mmの第1成形ダイス
31aで、外径の変動が±2%で成形される。第1成形
ダイス31aを通過した多孔質テープ体21は、次に第
2成形ダイス31bに挿通され、ここで、内径1.12
mm、内径長3.00mmの寸法で、所定外径とその公
差で成形される。以上の成形処理により多孔質テープ体
21の外径が真円円筒体状になり、導体1との密着が良
くなり、厚さの不均一、外径の凸凹、外径のバラツキ等
が減少される。成形ダイス31a,31bにより成形さ
れる多孔質テープ体21の成形をよりスムースに行う場
合は、成形ダイス31a,31b等を所定の回転数を持
って回転させながら行うこともできる。更にテープ巻き
と、テープ体の焼成とを同時に行う場合は、成形ダイス
31a,31bを焼成温度に加熱しても良い。
【0070】次に、図4を参照して、編組体(外部導
体)3の編組と、編組体外径精度を±1%に形成する方
法の概要を説明する。
【0071】導体1の外周にテープ体を巻回して、所定
外径と、所定外径精度に成形されたテープ巻体絶縁線心
10は編組装置40に供給され、編組装置40の第1、
第2のガイドダイス41,42と、成形ダイス43に挿
通される。
【0072】第1ガイドダイス41は、絶縁線心10の
ガイドを行う他に、編組する前の絶縁線心10を所定外
径と所定外径精度に成形する。第1ガイドダイス41を
通過した絶縁線心10は、複数の編組用素線44を有し
て交互に反対方向に回転する編組装置40の回転によ
り、編組用素線44が編み込まれて第2ガイドダイス4
2の直前で編組される。第2ガイドダイス42は、編組
体3をガイドするとともに、編組体3の外周の成形をも
行う。
【0073】第2ガイドダイス(編組用ダイス)42を
通過した編組体3は、内径1.50mm、内径長3.0
0mmの内径を有する成形ダイス43に挿通され、成形
ダイス43により編組体3が成形される。この成形によ
り、編組体3がその長さ方向に引っ張られて、絞られる
為に編組体3自体の空隙部がなくなり編組体3が絶縁体
2に、より密着して編組体3と絶縁体2間の空隙部がな
くなり編組体3内径がより絶縁体2外径の値に近くな
り、編組体3厚さの不均一、外径の凸凹、外径のバラツ
キ等を減少させて、真円円筒体状に近づき、特性インピ
ーダンス値の一定化とその変動を少なくする。
【0074】次に、この他の実施の形態を、図5〜図1
0を参照して説明する。
【0075】まず、図5(イ)に示すように、他の実施
の形態の同軸ケーブル50は、内部導体1と、この導体
1の外周に多孔質テープ体を巻回して構成された絶縁体
2と、絶縁体2の外周に設けられた編組体による外部導
体3と、外部導体3の外周に設けられた外被4とから成
る。さらに、図5(ロ)に示す同軸ケーブル55は、絶
縁体2の外周に外径保持層56が形成されている。
【0076】絶縁体2は、気孔率が60%以上で、その
精度が±5%であり、厚さが±3μmで、圧縮弾性歪が
0.6〜0.8%の焼成多孔質PTFEテープ体、また
は、500万以上の重量平均分子量のポリエチレン多孔
質テープ体等を適用して、図6に示すように、テープ体
幅2.5mm±3μmで、厚さ0.180mmのテープ
体21aを内部導体1への巻回角度80度をもって、テ
ープ体21aの重ねを無くして二回巻として構成する。
または、図7に示すように、内部導体1の外周に2枚の
テープ体21bを持って、テープ体21bの幅の間隔を
持って重ねを無くして巻回することによって絶縁体2を
形成すると、テープ体21aの重ねが無いので、導体1
側の空隙、絶縁体2の外部の凸凹が無くなり、絶縁体2
は、外径の変動を、絶縁体2の外径の中心値の±1.5
%に形成することができる。
【0077】また、外径の変動が±1%に形成された絶
縁体2の外周には、プラスチックテープ体を持って、巻
回角度80度で重なりを無くして巻回された外径保持層
56を設けても良い。この外径保持層56は、絶縁体2
の外径を±1%に成形した後、成形された外径が時間の
経過と共に元に戻るのを阻止する為のものであり、厚さ
0.025mm、幅7.5mmのポリエチレンテレフタ
レートテープ等を適用することができる。
【0078】外径の変動が±2%に形成された絶縁体2
の外周には、外部導体3が形成される。外部導体3は編
組体により構成され、編組体の適用仕様は、上記した内
容と同じである。異なる点は、編組の仕方であり、編組
の仕方は、図8(ロ)に示すように、従来の編組の編み
方が各打数の内、2打を上にして(この場合2オーバー
とする)、次は他の2打の下を通って(この場合2アン
ダーとする)編組されている。
【0079】本実施の形態は、この編み方を適用しても
よいが、図8(イ)に示す各打数の編み方が1打毎に1
オーバー、1アンダーで編組すると、各打が締まり、絶
縁体2との密着力が大きくなり、絶縁体2の保持力が大
きくなる。更に編組体自体が各打の締まりにより円筒化
し易くなる。
【0080】次に、絶縁体2が、テープ幅を絶縁体2の
外径の3倍として、テープ体幅の精度を±1%として、
巻回角度80度をもって、内部導体1の外周に重ねをな
くして巻回される場合(請求項4に対応)の絶縁体2の
構成方法を、図9を参照して説明する。
【0081】撚り合わせ導体(内部導体)1を、テープ
巻装置の第1、第2、第3、第4のガイドダイス93
a,93b,93c,93dと、成形ダイス94とに、
図示せぬ供給部から供給して挿通する。この供給された
導体1は、矢印Y1の方向に所定回転数で図示せぬ回転
駆動部の回転駆動により回転され、図示せぬ引き取り部
によって所定速度で矢印Y2の方向に引き取られる。
【0082】第1のガイドダイス93aを通過した導体
1は、第2のガイドダイス93bの手前で、テープ体供
給部91から所定角度をもって供給される多孔質テープ
体21cが、導体1の矢印Y1の回転と、矢印Y2の進
行とにより、その外周に重ね無しで巻回される。
【0083】テープ21cが巻回された導体1は、第2
のガイドダイス93bを通過し、第3のガイド93cの
手前で、テープ体供給部92からテープ21cと反対方
向に供給されるテープ体21dが、その外周に巻回され
る。このテープ巻回により、テープ体21は重ね無しで
導体1に二重に巻回される。テープ体21dを巻回し
て、第3のガイドダイス93cを通過したテープ巻体
は、第3と第4のガイドダイス93c,93d間に配置
された成形ダイス94に挿通され、内径1・12mm、
ダイス長3.00mmのダイスを通ることにより、絶縁
体2の外径の変動が±2%で成形される。
【0084】以上のテープ体21の巻回と成形により、
絶縁体2の外径は真円状になり、導体1との密着が向上
して、厚さの不均一、外径の凸凹、外径のバラツキ等が
減少される。テープ巻体21を成形ダイス94で成形し
た後に、その成形精度を維持させる為に、第4のガイド
ダイス93dにおいて厚さが薄くても機械的強度の高い
テープ体21を巻回して外形保持層を設けても良い。
【0085】次に、絶縁体2が、多孔質テープ体21を
少なくとも2枚以上有し、各々テープ幅間隔で、内部導
体1の外周に、互いに同方向に重ねをなくして巻回され
て構成される場合(請求項5に対応)の絶縁体2の構成
方法を、図10を参照して説明する。
【0086】第2のガイドダイス93bの手前で、第1
のテープ供給部91から供給された多孔質テープ体21
cを、テープ体幅の間隔で導体1の外周に巻回する。次
に、ガイドダイス93cの手前で、先に巻回されたテー
プ体の巻回されていない所に、第2のテープ供給部92
から供給されたテープ体21dを巻回する。このように
2つのテープ体21c、21dを、重ねを無くして巻回
することにより、導体1の外周にテープ巻回により生じ
る凸凹、外形のバラツキ等を少なくすることができる。
絶縁体比誘電率のバラツキをも少なくすることができ
る。ガイドダイス93cを通過して、重ねを無くして巻
き回されたテープ巻体21を、成形ダイス94に挿通し
て、テープ巻体21の外形変動を±1%で成形する。テ
ープ巻体21の外周に、他のテープ体を巻回して外形保
持層を成形しても良い。
【0087】次に、各同軸ケーブルの構造およびその特
性を、次の表1および表2に表す。
【0088】
【表1】
【表2】 これら表1および表2において、内部導体は、銀メッキ
軟銅線の0.16mmの7ケ撚りとし、絶縁体の多孔質
テープ体は、孔多率70%のPTFEテープ体を適用し
た。外部導体は、銀メッキ軟銅線を適用したものはAg
で表示し、軟銅線そのものを適用したものはCuで表示
し、錫合金メッキ軟銅線を適用したものはAg−Snで
表示した。本発明であるAg−Snのもので絶縁体、編
組体ともに成形ダイスに挿通して成形したものをSML
1で表し、絶縁体、編組体ともに成形しないものをSM
L2で表した。
【0089】上記の各同軸ケーブルの特性を比較するた
めに実施した試験の内容を、次の〜に記述する。
【0090】曲げ試験:500mmにカットしたケー
ブルの特性インピーダンス値(A)を測定し、ケーブル
の中央部約200mmを外径5.0mmのマンドレルに
張力200gで10回巻き付け、その状態での特性イン
ピーダンス値(B)を測定し、(A)−(B)にて特性
インピーダンス値の変化を求める。その結果を表1に表
した。結果として、編組体素線に動摩擦係数の小さい錫
合金を用いて、絶縁体、編組体共に、その外径を成形し
たので特性インピーダンス値の変動が少なく、ケーブル
の柔軟性が良くなり、曲げによる特性インピーダンス値
の変化が小さくなった。
【0091】柔軟性試験:長さ150mmとしたケー
ブルの略中央部に72mmの標線を付け、温度23±2
℃、相対湿度65%以下で2時間放置した試験片2本
を、その両端を40mm迄に圧縮させた時の力の値を求
める。その結果を表1に示した。結果として、編組体素
線に錫合金メッキ軟銅線を用いて、編組体としたので、
編組体の各素線が動き易くなり、柔軟性が良くなった。
【0092】特性インピーダンスの測定値:TDR測
定法を適用して、先のSML1,2の測定値を表2に示
す。結果として、SML1の特性インピーダンスはバラ
ツキが少なく安定しており、SML2は、特性インピー
ダンスのバラツキが大きく、±1Ωを満足することがで
きない。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
内部導体、発泡絶縁体、外部導体、外被の順で内部から
外部へ向かい形成される高精度発泡同軸ケーブルを、内
部導体の外径寸法の精度を4/1000mm以下とし、
発泡絶縁体の外径寸法の精度を±0.02mmにすると
共に、その形状を真円状に形成し、外部導体の外径寸法
の精度を外径中心値の±2%にすると共に、その形状を
真円状に形成し、発泡絶縁体を介在した内部導体と外部
導体間の特性インピーダンス値の精度を±1Ωとしたの
で、高精度発泡同軸ケーブルを構成する内部導体、絶縁
体、外部導体等の外形の凸凹と外径のバラヅキを少なく
して外径寸法の精度を向上させ、各部材が真円状にする
ことができ、特性インピーダンス値の変動を少なくする
ことができる。従って、ケーブルに柔軟性を持たせるこ
とができ、特性インピーダンス値を±1Ωにすることが
できた。又、特性インピーダンス値は、ケーブルに各種
機械的ストレスが付加されてもその精度を維持すること
ができた。
【0094】また、上記の内部導体は、外径寸法の精度
が2/1000mm以下で、1〜3μm厚の銀メッキが
施された銀メッキ軟銅線を撚り合わせて成り、その撚り
合わせピッチが、層芯径の20倍以下であるようにした
ので、特性インピーダンス値の変動を少なくする為の、
内部導体の凸凹と外径変動を小さくすることができる。
従って、内部導体に柔軟性と、機械的強度を持たせて、
更に特性インピーダンス値を±1Ωにすることができ
た。
【0095】また、発泡絶縁体は、多孔質テープ体を内
部導体の外周に、角度80度、1/2重ね巻きで巻回し
て成り、この巻回後の発泡絶縁体の厚さの変動が±0.
01mm、外径の変動が±0.02mmであるようにし
たので、内部導体と絶縁体間のテープ巻回により生じる
空隙を無くして内部導体と絶縁体の密着度を大きくし、
絶縁体外形を真円状に近づけて、外径のバラツキを少な
くすることができる。従って、ケーブルに機械的ストレ
スが付加されても絶縁体形状が変化せず、内部導体との
密着を維持することができて、特性インピーダンス値の
変化を小さくすることができた。
【0096】また、発泡絶縁体は、多孔質テープ体を内
部導体の外周に、多孔質テープ体自体が重ならないよう
に巻回角度80度で巻回して成り、その巻回される多孔
質テープ体の幅が発泡絶縁体の外径寸法の3倍で且つそ
の幅の精度が±1%である。さらに、発泡絶縁体は、多
孔質テープ体を少なくとも2枚以上有し、各々がテープ
幅間隔で内部導体の外周に同方向に重ならないように巻
回されて成るようにしたので、テープ体の巻回により構
成される絶縁体のテープ体の重ねを無くして、テープ体
巻回の重ねにより生じる導体と絶縁体間の空隙及び絶縁
体外周の空隙と凸凹がなくなり、外径のバラツキが少な
くなり、絶縁体の比誘電率が一定化する。従って、テー
プ巻き工程でのテープ断線が無くなり生産性が向上し
た。
【0097】また、発泡絶縁体は、その外周にポリエチ
レンテレフタレートのプラスチックテープ体を巻回して
構成される外径保持層を有するので、絶縁体外径の凸
凹、変動を押さえ、絶縁体外径を均一化すると共に、絶
縁体の機械的強度を強化できる。従って、絶縁体の機械
的強度を向上させ、特性インピーダンス値を±1Ωにす
ることができた。
【0098】また、多孔質テープ体は、その気孔率が6
0%以上、気孔精度が±5%、厚さの公差が±3μm、
圧縮応力が0.24〜0.28Kg重である場合に、圧
縮変形歪みが0.6〜0.8%の焼成PTFEテープ体
である。さらに、多孔質テープ体は、その気孔率が60
%以上、気孔精度が±5%、厚さの公差が±3μmであ
る重量平均分子量500万以上のポリエチレンテープ体
であるようにしたので、発泡絶縁体を構成する多孔質テ
ープ体の比誘電率と、厚さと、機械的強度等のバラツキ
を少なくして、絶縁体の比誘電率と外径の変動を少なく
するとともにテープ体の巻回張力を一定化とすることが
できる。従って、特性インピーダンス値を±1Ωにする
ことができた。
【0099】また、外部導体は、厚さ1〜3μmの銀メ
ッキ軟銅線に、厚さ0.2〜0.5μmの錫合金メッキ
を施して外径公差±2/1000mmとした2層メッキ
軟銅線の編組体により成る。さらに、外部導体は、厚さ
1〜3μmのニッケルメッキ軟銅線に、厚さ0.2〜
0.5μmの錫合金メッキを施して外径公差±2/10
00mmとした2層メッキ軟銅線の編組体により成るの
で、編組体を構成する各打の素線が、ケーブルに機械的
ストレスを受けた際に個々に移動可能となる。又編組体
の滑り性が向上したので柔軟性が良くなり、滑り性と柔
軟性とが向上したので編組体の成形が可能となり、編組
体の凸凹外径変動を小さくして、絶縁体への密着度が向
上する。従って、ケーブルの柔軟性を向上させ、機械的
ストレスが付加されても特性インピーダンス値の変化を
小さくすることができた。
【0100】また、錫合金メッキは、錫と銅とから成
り、銅の含有比率は0.6〜2.5%であるようにした
ので、銅の拡散が防止され、ウィスカの発生、成長が抑
制され、導電率を維持した編細体とし、編組体素線の滑
り性が良くなる。従って、ケーブルに柔軟性をもたせ、
特性インピーダンス値の精度を保つことができた。
【0101】また、外部導体を構成する編組体は、編組
体を構成する各編組打数が1オーバー1アンダーで編組
したので、編組体を構成する各打が1オーバー・1アン
ダーで編組されるので、編組体自体の形状維持力が大き
くなるので絶縁体を保持する保持力が大きくなり、絶縁
体との密着が向上する。従って、編組体が柔軟性を有し
たまま、形状維持力、絶縁体保持力が大きく成るので、
ケーブルに付加される機械的ストレスの影響が少なく、
特性インピーダンス値の変化を小さくすることができ
る。
【0102】また、外被は、その厚さを外部導体の厚さ
の0.5倍以上の厚さとし、この厚さの精度を3/10
0mm以下とし、外部導体との密着力を23℃において
20g/mm2以上とし、FEP樹脂の押し出し成形に
より成るようにしたので、外部導体の円筒状外形を維持
して、その解放を抑えることができ、特性インピーダン
ス値の精度を向上させることができる。従って、ケーブ
ルに柔軟性を持たせ、特性インピーダンス値の精度を保
つことができた。
【0103】以上説明したとおり、本発明の高精度発泡
同軸ケーブルは、柔軟性を有して、ケーブルに加わる曲
げ、捻り、摺動等の機械的ストレスを受けても、その影
響を受けず、伝送特性が安定し、機械的ストレスを受け
ても伝送特性の変動が少なくでき、且つ特性インピーダ
ンス値の精度を小さくできるので、工業化に際して多大
な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケー
ブルの構成を示す斜視図である。
【図2】上記実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブル
における多孔質テープ体を内部導体外周に巻回した構成
を示す図である。
【図3】上記実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブル
における多孔質テープ体の巻回方法を説明するための図
である。
【図4】上記実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブル
における外部導体の製造方法を説明するための図であ
る。
【図5】他の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブル
の構成を示す断面図である。
【図6】他の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブル
において、2枚の多孔質テープ体を、重ねを無くして巻
回した線心の断面図である。
【図7】他の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブル
において、2枚の多孔質テープ体を互いに所定間隔で巻
回する様子を示す図である。
【図8】他の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブル
における編組体の構造を示す図である。
【図9】他の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブル
において、2枚の多孔質テープ体を、重ねを無くして巻
き回する様子を示す図である。
【図10】他の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブ
ルにおいて、2枚の多孔質テープ体を、互いに所定間隔
で巻き回する様子を示す図である。
【符号の説明】
1 内部導体 2 絶縁体(発泡絶縁体) 3 外部導体 4 外被 10 絶縁線心 21,21a,21b,21c,21d 多孔質テープ
体 15,91,92 テープ体供給部 30a,30b,30c,41,42,93a,93
b,93c,93d ガイドダイス 31a,31b,43,94 成形ダイス 40 編組装置 44 編組用素線 50,55 他の実施の形態の高精度発泡同軸ケーブル 56 外径保持層 a,b 絶縁体2の外部の空隙部 Y1 回転方向 Y2 移動方向
フロントページの続き (72)発明者 岩崎 光男 茨城県猿島郡総和町大字東牛ヶ谷1144番地 平河ヒューテック株式会社古河工場内 (72)発明者 石戸 隆雄 茨城県猿島郡総和町大字東牛ヶ谷1144番地 平河ヒューテック株式会社古河工場内 (72)発明者 草間 孝秋 茨城県猿島郡総和町大字東牛ヶ谷1144番地 平河ヒューテック株式会社古河工場内 (72)発明者 村山 茂 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 (72)発明者 松村 茂 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 Fターム(参考) 5G319 FA01 FA08 FC06 FC12 FC15 FC20 FC26

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の導電線を撚り合わせた内部導体
    と、この内部導体の外周に形成された多孔質テープ体に
    よる低誘電率の発泡絶縁体と、この発泡絶縁体の外周に
    編組された多数の導電細線による外部導体と、この外部
    導体の外周に形成された耐熱性を有する樹脂による外被
    とから成る高精度発泡同軸ケーブルにおいて、 前記内部導体の外径寸法の精度を4/1000mm以下
    とし、 前記発泡絶縁体の外径寸法の精度を±0.02mmにす
    ると共に、その形状を真円状に形成し、 前記外部導体の外径寸法の精度を外径中心値の±2%に
    すると共に、その形状を真円状に形成し、 前記発泡絶縁体を介在した前記内部導体と前記外部導体
    間の特性インピーダンス値の精度を±1Ωとしたことを
    特徴とする高精度発泡同軸ケーブル。
  2. 【請求項2】 前記内部導体は、外径寸法の精度が2/
    1000mm以下で、1〜3μm厚の銀メッキが施され
    た銀メッキ軟銅線を撚り合わせて成り、その撚り合わせ
    ピッチが、層芯径の20倍以下であることを特徴とする
    請求項1に記載の高精度発泡同軸ケーブル。
  3. 【請求項3】 前記発泡絶縁体は、前記多孔質テープ体
    を前記内部導体の外周に、角度80度、1/2重ね巻き
    で巻回して成り、この巻回後の発泡絶縁体の厚さの変動
    が±0.01mm、外径の変動が±0.02mmである
    ことを特徴とする請求項1に記載の高精度発泡同軸ケー
    ブル。
  4. 【請求項4】 前記発泡絶縁体は、前記多孔質テープ体
    を前記内部導体の外周に、多孔質テープ体自体が重なら
    ないように巻回角度80度で巻回して成り、その巻回さ
    れる多孔質テープ体の幅が前記発泡絶縁体の外径寸法の
    3倍で且つその幅の精度が±1%であることを特徴とす
    る請求項1に記載の高精度発泡同軸ケーブル。
  5. 【請求項5】 前記発泡絶縁体は、前記多孔質テープ体
    を少なくとも2枚以上有し、各々がテープ幅間隔で前記
    内部導体の外周に同方向に重ならないように巻回されて
    成ることを特徴とする請求項1に記載の高精度発泡同軸
    ケーブル。
  6. 【請求項6】 前記発泡絶縁体は、その外周にポリエチ
    レンテレフタレートのプラスチックテープ体を巻回して
    構成される外径保持層を有することを特徴とする請求項
    3〜5のいずれかに記載の高精度発泡同軸ケーブル。
  7. 【請求項7】 前記多孔質テープ体は、その気孔率が6
    0%以上、気孔精度が±5%、厚さの公差が±3μm、
    圧縮応力が0.24〜0.28Kg重である場合に、圧
    縮変形歪みが0.6〜0.8%の焼成PTFEテープ体
    であることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載
    の高精度発泡同軸ケーブル。
  8. 【請求項8】 前記多孔質テープ体は、その気孔率が6
    0%以上、気孔精度が±5%、厚さの公差が±3μmで
    ある重量平均分子量500万以上のポリエチレンテープ
    体であることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記
    載の高精度発泡同軸ケーブル。
  9. 【請求項9】 前記外部導体は、厚さ1〜3μmの銀メ
    ッキ軟銅線に、厚さ0.2〜0.5μmの錫合金メッキ
    を施して外径公差±2/1000mmとした2層メッキ
    軟銅線の編組体により成ることを特徴とする請求項1に
    記載の高精度発泡同軸ケーブル。
  10. 【請求項10】 前記外部導体は、厚さ1〜3μmのニ
    ッケルメッキ軟銅線に、厚さ0.2〜0.5μmの錫合
    金メッキを施して外径公差±2/1000mmとした2
    層メッキ軟銅線の編組体により成ることを特徴とする請
    求項1に記載の高精度発泡同軸ケーブル。
  11. 【請求項11】 前記錫合金メッキは、錫と銅とから成
    り、銅の含有比率は0.6〜2.5%であることを特徴
    とする請求項9または10に記載の高精度発泡同軸ケー
    ブル。
  12. 【請求項12】 前記外部導体を構成する編組体は、編
    組体を構成する各編組打数が1オーバー1アンダーで編
    組されたことを特徴とする請求項1,9,10のいずれ
    かに記載の高精度発泡同軸ケーブル。
  13. 【請求項13】 前記外被は、その厚さを前記外部導体
    の厚さの0.5倍以上の厚さとし、この厚さの精度を3
    /100mm以下とし、前記外部導体との密着力を23
    ℃において20g/mm2以上とし、FEP樹脂の押し
    出し成形により成ることを特徴とする請求項1に記載の
    高精度発泡同軸ケーブル。
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