JP2003232790A - C−place1003238に対するリガンドのスクリーニング方法 - Google Patents

C−place1003238に対するリガンドのスクリーニング方法

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JP2003232790A
JP2003232790A JP2002034569A JP2002034569A JP2003232790A JP 2003232790 A JP2003232790 A JP 2003232790A JP 2002034569 A JP2002034569 A JP 2002034569A JP 2002034569 A JP2002034569 A JP 2002034569A JP 2003232790 A JP2003232790 A JP 2003232790A
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Japan
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polypeptide
protein
ile
ser
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JP2002034569A
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English (en)
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Hidefumi Sato
英史 佐藤
Noriaki Imanishi
典昭 今西
Shoji Kaneoka
昌治 金岡
Takaatsu Negoro
尚温 根来
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーファンGPCR、C-PLACE1003238に対す
るリガンド(生理的リガンド、アゴニスト、インバース
アゴニスト)のスクリーニング法の提供。 【解決手段】 C-PLACE1003238又はその均等物を含む脂
質二重層膜、並びにGiファミリーに属するG蛋白質α
サブユニットの少なくともGPCRとの結合に関与する
領域及びグアニンヌクレオチドとの結合に関与する領域
を含むポリペプチドを構成要素として含む系において、
該サブユニットのGDP・GTP交換反応又は該サブユ
ニットを含むポリペプチドと相互作用する効果器の活性
を、被験物質の存在下と非存在下で比較することを特徴
とする、C-PLACE1003238に対するリガンドのスクリーニ
ング方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、C-PLACE1003238に
対するリガンドのスクリーニング方法及びスクリーニン
グ系に関する。詳細には、本発明は、泌尿器系組織等で
高発現するオーファンGPCR、C-PLACE1003238とそれ
に共役するGiファミリーに属するG蛋白質αサブユニ
ットを構成要素として含むスクリーニング系、該スクリ
ーニング系を用いた該GPCRに対する生理的リガン
ド、アゴニスト又はインバースアゴニストのスクリーニ
ング方法に関する。本発明はまた、上記スクリーニング
系を用いた泌尿器等における疾患の予防治療剤又は疾患
マーカーのスクリーニング方法、生体試料中の該疾患マ
ーカー量を測定することによる該疾患の診断方法に関す
る。本発明はまた、C-PLACE1003238の特定の部分アミノ
酸配列を特異的に認識する抗体に関する。
【0002】
【従来の技術】細胞は外界から情報を受け取るいくつか
のシステムを持っている。その中でも代表的なものとし
て、細胞膜上にある受容体の活性化により、三量体GT
P結合性蛋白質(以下、G蛋白質)を介して細胞内に情
報を伝達する仕組みが挙げられる。このようなタイプの
受容体をG蛋白質共役型受容体(以下、GPCR)とい
う。
【0003】調査によれば、既存の医薬品の約半数が細
胞膜上の受容体を介して作用を発現することがわかって
おり、中でもGPCRは特に大きな割合を占めているこ
とから、最も可能性のある創薬ターゲットとして注目さ
れている(例えば、Drews, J. Science 2000; 287:1960
-1964. Andrew D.Howard et al. Trends Pharmacol.Sc
i. 2001; 22:132-140.)。
【0004】最近のゲノム解析研究の急速な進展に伴
い、新規なGPCR遺伝子が次々と見出されており、ヒ
トの場合、その総数は2000以上にものぼると推定さ
れている。その1つとして、これまでにヒト胎盤組織c
DNAライブラリーからGPCRをコードするcDNA
クローンが探索された結果、新規なGPCRであるC-PL
ACE1003238が単離されている(WO 01/09322号公報)。
【0005】しかしながら、このようなGPCRの大半
はその生理的リガンドが不明(すなわち「オーファン
(=orphan)」)であるため、そのほとんどは、これま
で創薬のターゲットとすることができなかった。近年の
コンビナトリアルケミストリー技術の進歩の成果である
充実した化合物ライブラリー群の利用と、ロボット技術
の導入等によるスクリーニングのハイスループット化に
より、リガンド探索に費やされる時間と労力は従来に比
べて軽減されてはいるものの、受容体に対する生理的リ
ガンドの同定は依然として容易ではない。前述のC-PLAC
E1003238についても、未だその生理的リガンドの同定に
は至っていない。
【0006】このような事情を考慮すれば、生理的リガ
ンドを必要としないGPCRのアゴニストやアンタゴニ
ストのスクリーニング法の開発が極めて重要である。一
般に、GPCRは7回膜貫通型蛋白質であり、7つの疎
水性の高い膜貫通ドメインと、細胞外にそれらを繋ぐ3
つのループとN末端鎖、細胞内に3つのループとC末端
鎖を有している。このうちC末端部の細胞内領域および
細胞内第3ループがG蛋白質との会合(共役)に重要で
ある。G蛋白質はα、β及びγの3つのサブユニットか
ら構成されている。不活性な状態ではαサブユニット
(Gα)にはGDPが結合しており、Gβγと共にヘテ
ロ三量体を形成している。リガンドが結合すると、GP
CRはコンフォメーション変化を起こしてG蛋白質を活
性化する。即ち、リガンドを結合したGPCRはGαか
らのGDPの遊離を促進し、GαをGTP結合型(活性
化状態)に変える。GTP結合型GαはGβγから解離
し、効果器(アデニル酸シクラーゼ、ホスホリパーゼC
等)に作用して、cAMPやCa2+等のセカンドメッセ
ンジャーのレベルを正又は負に調節することにより、細
胞外情報を細胞内に伝達する。従って、GPCRとこれ
に共役するGαとを発現する細胞あるいはその細胞膜含
有画分を用いれば、該GαにおけるGDP・GTP交換
反応や効果器が仲介する反応を指標として、GPCRの
アゴニストやインバースアゴニストをスクリーニングす
ることが可能である。
【0007】Gαは一次構造の相違によりGs、Gi、G
q、G12の4つのファミリーに大きく分類され、それぞ
れ作用する効果器の種類やその調節様式を異にするが、
1つのGPCRは通常Gαのある特定のファミリーとの
み共役し得る。従って、上記のスクリーニング系の開発
のためには、目的のGPCRと共役するGαのファミリ
ーを同定しなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、オーファン
GPCR、C-PLACE1003238と共役するGαのファミリー
を同定し、C-PLACE1003238及び該Gαとを発現する細胞
あるいはその細胞膜含有画分を用いて、生理的リガンド
を必要とせずにC-PLACE1003238のアゴニスト又はインバ
ースアゴニストをスクリーニングする方法を提供するこ
とを目的とする。本発明のさらなる目的は、上記スクリ
ーニング法を用いてC-PLACE1003238を高発現する組織、
例えば、泌尿器系組織、胎盤及び扁桃における疾患の予
防及び治療に有効な薬剤を提供することである。また別
の本発明の目的は、上記疾患の疾患マーカーを同定し、
該マーカーの体内動態を調べることによる当該疾患の診
断方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】通常、GPCRはリガン
ドが結合していない状態ではG蛋白質を活性化できな
い。近年、β2アドレナリン受容体など、共役G蛋白質
が判明しているGPCRに関しては、GPCRと共役G
蛋白質のGαを融合蛋白質として発現させることによ
り、リガンド非依存的なG蛋白質の活性化が起こった例
が報告されている(例えば、Roland S. et al., J. Bio
l. Chem. 1998;273:5109-5116)。本発明者らは、オー
ファンGPCRにおいて同様の手法を適用すれば、共役
G蛋白質を同定できると共に、共役G蛋白質との融合に
より活性化状態となった恒常的活性化GPCRを用いる
ことにより、リガンド非存在下においてもアゴニストの
みならずインバースアゴニストのスクリーニングが可能
となるのではないかと発想し、C-PLACE1003238と種々の
Gαとの融合蛋白質をコードするDNAを含む発現ベク
ターを作製し、これを動物細胞にトランスフェクトして
該動物細胞膜上にこれらの融合蛋白質を発現させた。そ
の結果、C-PLACE1003238は、Giファミリーに属するG
αとの融合蛋白質として発現させた場合にのみGαを恒
常的に活性化した。即ち、オーファンGPCRにおいて
も、Gαとの融合蛋白質として発現させることにより、
リガンドの非存在下においてもGαを活性化し得ること
が実証されるとともに、C-PLACE1003238と共役するGα
がGiファミリーに属するものであることが明らかとな
った。かかる知見に基づいて、本発明者らは、C-PLACE1
003238とGiファミリーに属するGαとを発現する各種
動物細胞及び該動物細胞の細胞膜含有画分、あるいはC-
PLACE1003238とGiファミリーに属するGαとを少なく
とも人工脂質二重層膜上に含む再構成系を構築して、本
発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、C-PLACE1003238に対
するリガンドのスクリーニング系であって、C-PLACE100
3238又はその均等物を含む脂質二重層膜、並びにGi
ァミリーに属するGαのGPCRとの結合に関与する領
域及び任意のGαのグアニンヌクレオチドとの結合に関
与する領域を少なくとも含むポリペプチドを構成要素と
して含むことを特徴とするスクリーニング系を提供す
る。当該スクリーニング系において、C-PLACE1003238に
対するリガンドは、該グアニンヌクレオチド結合領域で
のGDP・GTP交換反応又は該2つの領域を含むポリ
ペプチドと相互作用する効果器の活性を、被験物質の存
在下と非存在下で比較することによりスクリーニングす
ることができる。効果器の活性を指標とする場合、該サ
ブユニットを含むポリペプチドは、Giファミリーに属
するGαの効果器と相互作用するためのドメインもしく
は他のファミリーに属するGαの効果器と相互作用する
ためのドメインをさらに含み、また、該脂質二重層膜は
いずれかのサブユニットに対応する効果器をさらに含
む。
【0011】このようなスクリーニング系の代表的な例
として、(1)C-PLACE1003238又はその均等物をコード
するDNAを含む発現ベクターと、Giファミリーに属
するGαのGPCRとの結合に関与する領域及び任意の
Gαのグアニンヌクレオチドとの結合に関与する領域を
少なくとも含むポリペプチドをコードするDNAを含む
発現ベクターとでトランスフェクトした宿主動物細胞、
(2)C-PLACE1003238又はその均等物と該2つのサブユ
ニット領域を含むポリペプチドとの融合蛋白質をコード
するDNAを含む発現ベクターでトランスフェクトした
宿主動物細胞、又は(3)C-PLACE1003238又はその均等
物をコードするDNAを含む発現ベクターでトランスフ
ェクトした、Giファミリーに属するGαを内因的に発
現する宿主動物細胞、あるいは上記のいずれかの細胞ホ
モジネート又は該細胞由来の膜画分が挙げられる。
【0012】上記のスクリーニング系及びそれを用いた
スクリーニング法によって得られるC-PLACE1003238に対
するリガンドは、泌尿器、胎盤又は扁桃における疾患の
予防及び治療に有効であると考えられる。従って、本発
明はまた、泌尿器、胎盤又は扁桃における疾患の予防及
び治療化合物のスクリーニング系及びスクリーニング方
法を提供する。本発明はさらに、当該化合物と医薬上許
容される担体とを配合することによる、当該疾患の予防
及び治療剤の製造方法を提供する。
【0013】同様に、上記のスクリーニング系及びそれ
を用いたスクリーニング法によってC-PLACE1003238に対
するリガンドであると認定された生体物質は、泌尿器、
胎盤又は扁桃における疾患の疾患マーカーとなり得る。
従って、本発明はまた、泌尿器、胎盤又は扁桃における
疾患のマーカー物質の同定方法を提供する。さらに本発
明は、同定された当該疾患マーカーの、泌尿器、胎盤又
は扁桃由来の生体試料中での存在量を測定することによ
る、当該疾患の診断方法を提供する。
【0014】本発明はまた、C-PLACE1003238の特定の部
分アミノ酸配列を特異的に認識し得る抗体を提供する。
【0015】本発明のさらなる特徴及び本発明の利点に
ついて、以下の「発明の実施の形態」においてより詳細
に説明する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、C-PLACE1003238に対す
るリガンドのスクリーニング系及びそれを用いた当該リ
ガンドのスクリーニング方法を提供する。本明細書にお
いて「リガンド」とは、特にことわらない限り、生理的
(即ち、「ネイティブ(=native)」)リガンドだけで
なく、アゴニスト(即ち、受容体の生理的リガンド結合
部位に結合して、リガンド様の活性を示す物質)やイン
バースアゴニスト(受容体のいずれかの部位に結合して
コンフォメーションを変化させ、受容体を不活性化する
物質)をも包含するものとする。
【0017】本発明のスクリーニング系は、C-PLACE100
3238又はその均等物を含む脂質二重層膜、並びにGi
ァミリーに属するGαのGPCRとの結合に関与する領
域及び任意のGαのグアニンヌクレオチドとの結合に関
与する領域を少なくとも含むポリペプチドを、必須の構
成要素として少なくとも含むことを特徴とする。ここで
「C-PLACE1003238」とは、配列番号1記載のアミノ酸配
列からなるポリペプチドをいい、「その均等物」とは、
該アミノ酸配列において、1もしくは数個のアミノ酸が
置換、欠失、挿入、付加または修飾されたアミノ酸配列
からなり、C-PLACE1003238と同等のリガンド−受容体相
互作用を示し、且つGiファミリーに属するG蛋白質α
サブユニットと共役して該サブユニットのGDP・GT
P交換反応を促進する活性を有するポリペプチドをい
う。例えば、ウシ、ブタ、サル、マウス、ラット等のヒ
ト以外の哺乳動物由来のC-PLACE1003238に対応するGP
CRが挙げられ、これらは、哺乳動物の泌尿器系組織、
胎盤、扁桃等の組織由来の膜含有画分から、抗C-PLACE1
003238抗体を用いたアフィニティークロマトグラフィー
により単離することができる。あるいは、当該組織由来
のcDNAライブラリーもしくはゲノミックライブラリ
ーから、C-PLACE1003238のcDNAクローンをプローブ
として単離されるDNAクローンを適当な発現ベクター
中にクローニングし、宿主細胞に導入して発現させ、細
胞培養物の膜含有画分から抗C-PLACE1003238抗体や、Hi
s-tag、GST-tag等を用いたアフィニティークロマトグラ
フィーにより精製することもできる。また、当該均等物
は、C-PLACE1003238のcDNAクローンを基に、部位特
異的変異誘発等の人為的処理により一部に変異を導入し
たものであってもよい。しかしながら、リガンド結合ド
メイン、好ましくはさらにインバースアゴニストが結合
し得る細胞外ループ及びN末端鎖は高度に保存されてい
る必要があるので、このような領域には変異を導入しな
いことが望ましい。保存的アミノ酸置換は周知であり、
当業者はC-PLACE1003238の特性を変化させない範囲で、
C-PLACE1003238に適宜変異を導入することができる。
【0018】C-PLACE1003238又はその均等物を保持する
脂質二重層膜の由来は、当該受容体ポリペプチドがC-PL
ACE1003238の本来の立体構造をとることができる限り特
に制限されないが、好ましくはヒト、ウシ、ブタ、サ
ル、マウス、ラット等の哺乳動物細胞の細胞膜を含有す
る画分、例えば、無傷細胞、細胞ホモジネート、あるい
は該ホモジネートから遠心分離等により分画される細胞
膜画分が挙げられる。しかしながら、例えば、ホスファ
チジルコリン、ホスファチジルセリン、コレステロール
等の各種脂質を適当な比率、好ましくは哺乳動物細胞の
細胞膜におけるそれに近い比率で混合した溶液から常法
により調製される人工脂質二重膜もまた、本発明の一実
施態様において好ましく使用され得る。
【0019】Giファミリーに属するGα(以下、Giα
ともいう)の種類も特に制限はないが、好ましくはアデ
ニル酸シクラーゼを効果器とし、その活性を抑制するG
i-1α、Gi-2α、Gi-3αあるいはGzα等が挙げられ
る。本発明のGiαを含むポリペプチドは、少なくとも
iαのGPCRとの結合に関与する領域及び任意のG
αのグアニンヌクレオチドとの結合に関与する領域を有
することが必要である。GαのX線結晶構造解析の結果
等から、GPCRとの結合にはC末端の約5アミノ酸程
度の配列が重要であり、一方、グアニンヌクレオチド結
合領域は、ras蛋白質のヌクレオチド結合部位と相同
な領域(N末端側から、Pボックス、G'ボックス、G
ボックス、G"ボックスと呼ばれるアミノ酸モチーフ、
並びに高度にヘリックス化したドメイン内のαEヘリッ
クスの先頭及びαFヘリックスなど)であることが明ら
かになっている。C-PLACE1003238に対する生理的リガン
ド又はアゴニストが該受容体に結合すると、該受容体の
Gα活性化ドメインとGiαのGPCR結合領域とが相
互作用してGαのコンフォメーション変化を生じ、グア
ニンヌクレオチド結合領域からGDPが解離して速やか
にGTPを結合する。一方、インバースアゴニストが結
合すると、受容体のコンフォメーション変化によりGα
活性化ドメインが不活性化されるので、活性化型のGα
−GTPレベルが減少する。ここで、GTPの代わりに
35S標識したGTPγS(GαのGTPase活性によ
って加水分解を受けないGTPアナログ)を系に添加し
ておけば、被験物質の存在下と非存在下での膜に結合し
た放射活性を測定・比較することにより、C-PLACE10032
38のアゴニスト又はインバースアゴニストをスクリーニ
ングすることができる。即ち、被験物質の存在下で放射
活性が増加すれば、該被験物質はアゴニストであり、放
射活性が減少すればインバースアゴニストである。
【0020】C-PLACE1003238のリガンドの活性は、Gi
αを含むポリペプチドの効果器への作用を指標として測
定することもできる。この場合、本発明のスクリーニン
グ系は、C-PLACE1003238又はその均等物に加えて、さら
に効果器を含む脂質二重層膜を構成要素として含む必要
がある。また、Giαを含むポリペプチドは該効果器と
相互作用するための領域をさらに含む必要がある。当該
領域はGiα自身の効果器相互作用領域であってもよい
し、別のファミリーに属するGαの効果器相互作用領域
であってもよい。別のファミリーに属するGαとしては
qα、Gsα、G12α等が挙げられる。別のファミリー
に属するGαの効果器相互作用領域を含むキメラ蛋白質
の最も簡便な例としては、別のファミリーに属するGα
のC末端の約5アミノ酸程度を、GiαのC末端配列で
置換したものが挙げられる。
【0021】Giαを含むポリペプチドが、Giα自身の
効果器相互作用領域を含む場合、使用するサブファミリ
ーに対応する効果器を適宜選択して使用する必要がある
が、Gi-1α、Gi-2α、Gi-3αあるいはGzαを使用す
る場合は、効果器としてアデニル酸シクラーゼを含む脂
質二重層膜が用いられる。一方、Giαを含むポリペプ
チドが、Gqαの効果器相互作用領域を含むキメラ蛋白
質の場合は、効果器としてホスホリパーゼCを含む脂質
二重層膜を用いる必要がある。尚、Giαを含むポリペ
プチドが、Gsαの効果器相互作用領域を含むキメラ蛋
白質の場合は、効果器としてアデニル酸シクラーゼを含
む脂質二重層膜が用いられ、Giαの場合とは逆に、ア
デニル酸シクラーゼ活性の促進作用を指標としてリガン
ド活性が評価される。
【0022】効果器としてアデニル酸シクラーゼ(以
下、ACともいう)を含むスクリーニング系において
は、Giαを含むポリペプチドの効果器への作用は、A
C活性を直接測定することにより評価することができ
る。AC活性の測定には公知のいかなる手法を用いても
よく、例えば、ACを含む膜画分にATPを添加し、生
成するcAMP量を、抗cAMP抗体を用いてRI(
125I)、酵素(アルカリホスファターゼ、ペルオキシ
ダーゼ等)、蛍光物質(FITC、ローダミン等)等で
標識したcAMPとの競合イムノアッセイにより測定す
る方法や、ACを含む膜画分に[α-32P]ATPを添
加し、生成する[32P]cAMPをアルミナカラム等で
分離後、その放射活性を測定する方法が挙げられるが、
これに限定されない。被験物質の存在下及び非存在下で
AC活性を測定・比較し、被験物質存在下でAC活性が
増加すれば該被験物質はC-PLACE1003238のインバースア
ゴニストであり、活性が減少すればアゴニストである。
【0023】スクリーニング系として無傷動物細胞を用
いる場合は、Giαを含むポリペプチドのACへの作用
は、細胞内のcAMP量を測定するか、あるいは細胞を
3H]アデニンで標識し、生成した[3H]cAMPの
放射活性を測定することによっても評価することができ
る。細胞内cAMP量は、被験物質の存在下及び非存在
下で細胞を適当な時間インキュベートした後、細胞を破
砕して得られる抽出液について、上記の競合イムノアッ
セイを実施することにより測定することができるが、公
知の他のいかなる方法も使用することができる。
【0024】別の態様として、cAMP量をcAMP応
答エレメント(CRE)の制御下にあるリポーター遺伝
子の発現量を測定することにより、評価する方法もあ
る。ここで使用される発現ベクターについては後に詳述
するが、概説すると、CREを含むプロモーターの下流
にリポーター蛋白質をコードするDNAを連結した発現
カセットを含むベクターを導入された動物細胞を、被験
物質の存在下及び非存在下で適当な時間培養し、細胞を
破砕して得られた抽出液におけるリポーター遺伝子の発
現を公知の手法を用いて測定・比較することにより、細
胞内cAMP量を評価するというものである。
【0025】従って、被験物質の存在下で細胞内cAM
P量(もしくはCRE制御下にあるリポーター遺伝子の
発現量)が増加すれば、該被験物質はC-PLACE1003238の
インバースアゴニストであり、減少すればアゴニストで
ある。
【0026】一方、効果器としてホスホリパーゼC(以
下、PLCともいう)を含むスクリーニング系(即ち、
iαを含むポリペプチドがGqαの効果器相互作用領域
を含むキメラ蛋白質の場合)においては、該キメラGα
ポリペプチドの効果器への作用は、PLC活性を直接測
定することにより評価することができる。PLC活性
は、例えば、3H標識したホスファチジルイノシトール
−4,5−二リン酸をPLC含有膜画分に添加し、生成
するイノシトールリン酸量を、公知の手法を用いて測定
することにより評価することができる。被験物質の存在
下及び非存在下でPLC活性を測定・比較し、被験物質
存在下でPLC活性が増加すれば該被験物質はC-PLACE1
003238のアゴニストであり、活性が減少すればインバー
スアゴニストである。
【0027】スクリーニング系として無傷動物細胞を用
いる場合は、Giα−GqαキメラポリペプチドのPLC
への作用は、細胞に[3H]イノシトールを添加し、生
成した[3H]イノシトールリン酸の放射活性を測定し
たり、細胞内のCa2+量を測定することによっても評価
することができる。細胞内Ca2+量は、被験物質の存在
下及び非存在下で細胞を適当な時間インキュベートした
後、蛍光プローブ(fura-2、indo-1、fluor-3、Calcium
-Green I等)を用いて分光学的に測定するか、カルシウ
ム感受性発光蛋白質であるエクオリン等を用いて測定す
ることができるが、公知の他のいかなる方法を使用して
もよい。蛍光プローブを用いた分光学的測定に適した装
置として、FLIPR(Molecular Devices社)システムが挙
げられる。
【0028】別の態様として、Ca2+によりアップレギ
ュレートされるTPA(12−O−テトラデカノイルホル
ボール−13−アセテート)応答エレメント(TRE)の
制御下にあるリポーター遺伝子の発現量を測定すること
により、Ca2+量を評価する方法もある。ここで使用さ
れる発現ベクターについては後に詳述するが、概説する
と、TREを含むプロモーターの下流にリポーター蛋白
質をコードするDNAを連結した発現カセットを含むベ
クターを導入された動物細胞を、被験物質の存在下及び
非存在下で適当な時間培養し、細胞を破砕して得られた
抽出液におけるリポーター遺伝子の発現を公知の手法を
用いて測定・比較することにより、細胞内Ca2+量を評
価するというものである。
【0029】従って、被験物質の存在下で細胞内Ca2+
量(もしくはTRE制御下にあるリポーター遺伝子の発
現量)が増加すれば、該被験物質はC-PLACE1003238のア
ゴニストであり、減少すればインバースアゴニストであ
る。
【0030】本発明のスクリーニング法に供される被験
物質は、いかなる公知化合物及び新規化合物であっても
よく、例えば、コンビナトリアルケミストリー技術を用
いて作製された化合物ライブラリー、固相合成やファー
ジディスプレイ法により作製されたランダムペプチドラ
イブラリー、あるいは微生物、動植物、海洋生物等由来
の天然成分等が挙げられる。
【0031】本発明のスクリーニング法のために提供さ
れる、C-PLACE1003238又はその均等物を含む脂質二重層
膜、及びGiαを含むポリペプチドを構成要素として含
有するスクリーニング系の好ましい一実施態様は、C-PL
ACE1003238又はその均等物をコードするDNAを含む発
現ベクターと、GiαのGPCRとの結合に関与する領
域及び任意のGαのグアニンヌクレオチドとの結合に関
与する領域を少なくとも含むポリペプチドをコードする
DNAを含む発現ベクターとでトランスフェクトした宿
主動物細胞、該細胞のホモジネートまたは該細胞由来の
膜画分である。
【0032】「C-PLACE1003238又はその均等物をコード
するDNA」は、配列番号1記載のアミノ酸配列からな
るポリペプチド、あるいは該アミノ酸配列において、1
もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、付加また
は修飾されたアミノ酸配列からなり、C-PLACE1003238と
同等のリガンド−受容体相互作用を示し、且つGiαと
共役して該サブユニットのGDP・GTP交換反応を促
進する活性を有するポリペプチドをコードするDNAで
あれば特に制限はない。C-PLACE1003238 cDNAのコ
ーディング領域(配列番号2)の他、ウシ、ブタ、サ
ル、マウス、ラット等のヒト以外の哺乳動物由来のC-PL
ACE1003238に対応するGPCRをコードするDNA等が
例示され、これらは、哺乳動物の泌尿器系組織、胎盤、
扁桃等の組織由来のcDNAライブラリーもしくはゲノ
ミックライブラリーから、C-PLACE1003238のcDNAク
ローンをプローブとして単離され得る。また、当該均等
物は、C-PLACE1003238のcDNAクローンを基に、部位
特異的変異誘発等の人為的処理により一部に変異を導入
したものであってもよい。
【0033】Giαの種類には特に制限はないが、好ま
しくはアデニル酸シクラーゼを効果器とするGi-1α、
i-2α、Gi-3αあるいはGzα等が挙げられる。これ
らのG iα遺伝子は公知であり、容易に入手可能であ
る。Giαを含むポリペプチドをコードするDNAは、
少なくともGiαのGPCRとの結合に関与する領域を
コードする配列と、任意のGαのグアニンヌクレオチド
との結合に関与する領域をコードする配列を有すること
が必要である。上述の通り、GαのX線結晶構造解析の
結果から、GPCR結合領域及びグアニンヌクレオチド
結合領域はよく知られており、当業者は、所望によりG
iαのコーディング配列の一部を欠失したフラグメント
を容易に構築することができる。
【0034】効果器としてホスホリパーゼCを用いる本
発明のスクリーニング方法のために提供されるスクリー
ニング系においては、Giαを含むポリペプチドをコー
ドするDNAは、Gqαの効果器相互作用領域のコード
するヌクレオチド配列をさらに含むキメラDNAである
必要がある。Gqαの種類としてはGq、GL1α、GL2α
のG16α等が挙げられる。これらの遺伝子は公知であ
り、容易に入手可能である。また、Gqαの効果器相互
作用領域もよく知られている。従って、当業者は、公知
の遺伝子工学的手法を適宜組み合わせることにより、容
易にGiα−Gqαキメラ蛋白質をコードするDNAを構
築することができる。当該キメラ蛋白質をコードするD
NAの最も簡便な例としては、GqαのcDNAのC末
端の約5アミノ酸をコードする配列を、PCR等の公知
の手法を用いてGiαのC末端配列をコードするDNA
配列に置換したものが挙げられる。
【0035】C-PLACE1003238又はその均等物をコードす
るDNA、及びGiαを含むポリペプチドをコードする
DNAは、宿主哺乳動物細胞内でプロモーター活性を発
揮し得るプロモーターに機能的に連結されていなければ
ならない。使用されるプロモーターは、哺乳動物細胞内
で機能し得るものであれば特に制限はないが、例えば、
SV40由来初期プロモーター、サイトメガロウイルス
LTR、ラウス肉腫ウイルスLTR、MoMuLV由来
LTR、アデノウイルス由来初期プロモーター等のウイ
ルスプロモーター、並びにβ−アクチン遺伝子プロモー
ター、PGK遺伝子プロモーター、トランスフェリン遺
伝子プロモーター等の哺乳動物の構成蛋白質遺伝子のプ
ロモーターなどが挙げられる。使用される発現ベクター
は、上記プロモーターに加えて、その下流に転写終結シ
グナル、すなわちターミネーター領域を含有することが
好ましく、プロモーター領域とターミネーター領域の間
にコーディングDNAを挿入し得るように、適当な制限
酵素認識部位、好ましくは該ベクターを1箇所のみで切
断するユニークな制限酵素認識部位を有することが望ま
しい。さらに、該発現ベクターは、選択マーカー遺伝子
(テトラサイクリン、アンピシリン、カナマイシン、ハ
イグロマイシン、ホスフィノスリシン等の薬剤抵抗性遺
伝子、栄養要求性変異相補遺伝子等)をさらに含有して
いてもよい。
【0036】本発明のスクリーニング系に使用されるベ
クターとしては、ヒト等の哺乳動物での使用に好適なレ
トロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、
ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルス、ポックスウイ
ルス、ポリオウイルス、シンドビスウイルス、センダイ
ウイルス等のウイルスベクターが挙げられる。
【0037】C-PLACE1003238又はその均等物をコードす
るDNAと、Giαを含むポリペプチドをコードするD
NAは、2つの別個の発現ベクター上に担持されて宿主
細胞に共トランスフェクトされてもよいし、あるいは、
1つのベクター上に、ジシストロニックもしくはモノシ
ストロニックに挿入されて、宿主細胞内に導入されても
よい。
【0038】宿主細胞は、ヒト、サル、マウス、ラッ
ト、ハムスター等の哺乳動物細胞であれば特に制限はな
い。具体的には、COP、L、C127、Sp2/0、NS-1、NIH3T
3、ST2等のマウス由来細胞、ラット由来細胞、BHK、CHO
等のハムスター由来細胞、COS1、COS3、COS7、CV1、Ver
o等のサル由来細胞、およびHeLa、293等のヒト由来細胞
などが例示される。
【0039】宿主細胞への遺伝子導入は、哺乳動物細胞
の遺伝子導入に使用できる公知のいかなる方法を用いて
行ってもよく、例えば、リン酸カルシウム共沈殿法、エ
レクトロポレーション法、リポソーム法、マイクロイン
ジェクション法等が挙げられる。
【0040】遺伝子を導入された宿主細胞は、例えば、
約5〜20%のウシ胎仔血清を含む最少必須培地(ME
M)、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、RPMI1640
培地、199培地等を用いて培養することができる。培地
のpHは約6〜約8であるのが好ましく、培養温度は、
通常約30〜約40℃である。
【0041】上記のようにして得られる、C-PLACE10032
38又はその均等物をコードするDNA及びGiαを含む
ポリペプチドをコードするDNAを導入された動物細胞
は、使用するスクリーニング法に応じてそのまま無傷細
胞として使用してもよいし、あるいは適当な緩衝液中で
該細胞を破砕して得られる細胞ホモジネートや、該ホモ
ジネートを適当な条件で遠心分離するなどして(例え
ば、約1,000×g程度で遠心して上清を回収した
後、約100,000×g程度で遠心して沈渣を回収す
る)単離される膜画分の形態であってもよい。
【0042】例えば、GTPγS結合アッセイや、効果
器の活性を直接測定することにより、被験物質のリガン
ド特性を評価する場合には、使用するスクリーニング系
は、好ましくは、上記のようにして細胞から調製される
膜画分である。一方、細胞内cAMP量(もしくはcA
MP応答性リポーターの発現量)や細胞内Ca2+量(も
しくはCa2+応答性リポーターの発現量)を測定するこ
とにより、被験物質のリガンド特性を評価する場合に
は、使用するスクリーニング系は無傷動物細胞である。
【0043】尚、リガンド活性の評価を、cAMP応答
性リポーター(効果器がアデニル酸シクラーゼの場合)
もしくはCa2+応答性リポーター(効果器がホスホリパ
ーゼCの場合)の発現量を指標として行う場合には、宿
主動物細胞は、cAMP応答エレメント(CRE)また
はTPA応答エレメント(TRE)を含むプロモーター
領域の下流にリポーター蛋白質をコードするDNAが機
能的に連結した発現カセットを含むベクターを導入され
たものである必要がある。CREはcAMPの存在下に
遺伝子の転写を活性化するシスエレメントであり、コン
センサス配列としてTGACGTCAを含む配列が挙げられる
が、cAMP応答性を保持する限り当該配列の一部に欠
失、置換、挿入または付加を含む配列であってもよい。
一方、TREはCa2+の存在下に遺伝子の転写を活性化
するシスエレメントであり、コンセンサス配列としてTG
ACTCAを含む配列が挙げられるが、Ca2+応答性を保持
する限り当該配列の一部に欠失、置換、挿入または付加
を含む配列であってもよい。CRE又はTREを含むプ
ロモーター配列としては、上記のようなウイルスプロモ
ーターや哺乳動物の構成蛋白質遺伝子プロモーターが同
様に使用可能であり、制限酵素及びDNAリガーゼを用
いて、あるいはPCR等を利用して、該プロモーター配
列の下流にCREまたはTRE配列を挿入することがで
きる。CRE又はTREの制御下におかれるリポーター
遺伝子としては、迅速且つ簡便に遺伝子発現を検出・定
量できる公知のいかなる遺伝子を使用してもよく、例え
ば、ルシフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼ、β−グル
クロニダーゼ、アルカリホスファターゼ、ペルオキシダ
ーゼ等のリポーター蛋白質をコードするDNAが挙げら
れるが、これらに限定されない。リポーター遺伝子の下
流にはターミネーター配列が配置されることがより好ま
しい。このようなCRE(又はTRE)−リポーター発
現カセットを担持するベクターとしては、公知のプラス
ミドベクター又はウイルスベクターを使用することがで
きる。
【0044】本発明のスクリーニング法のために提供さ
れる、C-PLACE1003238又はその均等物を含む脂質二重層
膜、及びGiαを含むポリペプチドを構成要素として含
有するスクリーニング系の別の好ましい実施態様は、C-
PLACE1003238又はその均等物のC末端側に、GiαのG
PCR結合領域及び任意のGαのグアニンヌクレオチド
結合領域を少なくとも含むポリペプチドが連結した融合
蛋白質をコードするDNAを含む発現ベクターでトラン
スフェクトした宿主動物細胞、該細胞のホモジネートま
たは該細胞由来の膜画分である。
【0045】C-PLACE1003238又はその均等物をコードす
るDNA、及びGiαのGPCR結合領域及び任意のG
αのグアニンヌクレオチド結合領域を含むポリペプチド
をコードするDNAは、上述のようにして取得すること
ができる。当業者は、これらのDNA配列をもとにし
て、公知の遺伝子工学的手法を適宜組み合わせることに
より、C-PLACE1003238とGiαを含むポリペプチドとの
融合蛋白質をコードするDNAを構築することができ
る。具体的には、後記実施例1で詳述されるような方法
を使用することができる。簡潔にいえば、PCR等を用
いてC-PLACE1003238をコードするDNAの終始コドンを
除去したものに、Giαを含むポリペプチドをコードす
るDNAを読み枠が合うように、即ちインフレームに、
DNAリガーゼを用いてライゲーションする。この際、
C-PLACE1003238のC末の一部を欠失させたり、C-PLACE1
003238とGiαとの間にHisタグ等のリンカー配列を挿入
してもよい。
【0046】得られた融合蛋白質をコードするDNA
は、上述のような発現ベクター中に挿入され、宿主哺乳
動物細胞に上記の遺伝子導入技術を用いて導入される。
得られた動物細胞の膜上に当該融合蛋白質が発現する
と、受容体の細胞内第3ループ上のGα活性化ドメイン
とGiαの受容体結合領域とは、C-PLACE1003238に対す
る生理的リガンドの非存在下に相互作用して、Gαにお
けるGDP・GTP交換反応を促進し得る。従って、G
αは恒常的に活性化された状態となる。
【0047】受容体−Giα融合蛋白質発現細胞を、Gi
αの効果器への作用を指標にしたスクリーニングに使用
する場合において、Giαが受容体と連結していること
が効果器との相互作用の妨げとなる場合には、受容体と
iαとのジャンクション部位に、特異的なプロテアー
ゼによって切断されるアミノ酸配列(例えば、トロンビ
ン感受性配列等)を導入し、融合蛋白質を膜上に発現さ
せた後に当該プロテアーゼを作用させて受容体とGiα
とを切り離すことができる。
【0048】受容体−Giα融合蛋白質発現細胞につい
ても、使用するスクリーニング法に応じて、無傷細胞、
細胞ホモジネート、膜画分のいずれかの形態を適宜選択
して用いることができる。
【0049】本発明のスクリーニング法のために提供さ
れる、C-PLACE1003238又はその均等物を含む脂質二重層
膜、及びGiαを含むポリペプチドを構成要素として含
有するスクリーニング系のさらに別の実施態様は、Gi
αを内因的に発現する宿主動物細胞を、C-PLACE1003238
又はその均等物をコードするDNAを含む発現ベクター
でトランスフェクトすることにより調製される細胞、該
細胞のホモジネートまたは該細胞由来の膜画分である。
この場合、Giαを含むポリペプチドはネイティブなGi
αであるので、効果器としてホスホリパーゼCを用いる
スクリーニング法には適用できない。
【0050】Giαのうち、Gi-2αやGi-3αは広く全
般的な組織で発現しているので、使用する宿主動物細胞
の由来に特に制限はない。C-PLACE1003238又はその均等
物をコードするDNA、該DNAを挿入する発現ベクタ
ー、該発現ベクターの宿主細胞への導入法は、上述の通
りのものを使用することができる。
【0051】本発明のさらに別の態様においては、C-PL
ACE1003238又はその均等物を含む脂質二重層膜、及びG
iαを含むポリペプチドを構成要素として含有するスク
リーニング系として、精製したC-PLACE1003238又はその
均等物とGiαを含むポリペプチド、あるいは精製した
該受容体とGiαとの融合蛋白質を、人工脂質二重層膜
中に再構成させたものを使用することができる。C-PLAC
E1003238又はその均等物は、ヒト又は他の哺乳動物の泌
尿器系組織、胎盤、扁桃等の組織から得られる膜画分か
ら、抗C-PLACE1003238抗体を用いたアフィニティークロ
マトグラフィー等により精製することができる。あるい
は、該受容体は、C-PLACE1003238又はその均等物をコー
ドするDNAを含む発現ベクターを導入された組換え細
胞から、抗C-PLACE1003238抗体や、His-tag、GST-tag等
を用いたアフィニティークロマトグラフィー等により精
製することもできる。同様に、該受容体とGiαとの融
合蛋白質も、該融合蛋白質をコードするDNAを含む発
現ベクターを導入された組換え細胞から、抗C-PLACE100
3238抗体や、His-tag、GST-tag等を用いたアフィニティ
ークロマトグラフィー等により精製することができる。
【0052】人工脂質二重層膜を構成する脂質として
は、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルセ
リン(PS)、コレステロール(Ch)、ホスファチジ
ルイノシトール(PI)、ホスファチジルエタノールア
ミン(PE)等が挙げられ、これら1種または2種以上
を適当な比率で混合したものが好ましく使用される。
【0053】例えば、受容体とGiα、又は受容体−Gi
α融合蛋白質を組み込んだ人工脂質二重層膜(プロテオ
リポソーム)は、PC:PI:Ch=12:12:1の
混合脂質クロロホルム溶液を適当量ガラスチューブに分
取し、窒素ガス蒸気でクロロホルムを蒸発させて脂質を
フィルム状に乾燥させた後、適当な緩衝液を加えて懸
濁、次いで超音波処理により均一に分散させ、コール酸
ナトリウム等の界面活性剤を含む緩衝液をさらに加えて
脂質を完全に懸濁する。ここに、精製した受容体とGi
α、又は受容体−Giα融合蛋白質を、適量添加し、氷
中で時々攪拌しながら20〜30分間程度インキュベー
トした後、適当な緩衝液に対して透析する。約100,
000×gで30〜60分間遠心して沈渣を回収するこ
とにより、プロテオリポソームを調製することができ
る。
【0054】本発明はまた、泌尿器、胎盤又は扁桃等の
組織における疾患の予防及び治療に有効な化合物のスク
リーニング方法を提供する。後記実施例の参考例1に示
される通り、C-PLACE1003238は、膀胱、前立腺、尿管等
の泌尿器系組織、胎盤及び扁桃で比較的高発現している
ことから、C-PLACE1003238に対するリガンドは、これら
の組織における疾患又は症状、例えば、前立腺肥大症
や、上気道炎、肺炎、気管支炎、肺結核等による痰の蓄
積、喘息、前立腺癌、膀胱癌、肺癌等の予防及び治療に
有効であると考えられる。これらの疾患又は症状に対す
る治療活性を有するリガンドは、適当な添加剤と組み合
わせることにより、当該疾患の予防及び治療剤とするこ
とができる。従って、本発明はまた、本発明のスクリー
ニング法により選抜されたC-PLACE1003238に対するリガ
ンドと、医薬上許容される担体とを配合させることによ
る、泌尿器、胎盤又は扁桃等の組織における疾患の予防
及び治療剤、より詳細には、前立腺肥大症の治療薬、去
痰剤、喘息治療薬、抗癌剤等の製造方法を提供する。
【0055】医薬上許容される担体としては、例えば、
ショ糖、デンプン、マンニット、ソルビット、乳糖、グ
ルコース、セルロース、タルク、リン酸カルシウム、炭
酸カルシウム等の賦形剤、セルロース、メチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリプロピルピロ
リドン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリエチレングリコ
ール、ショ糖、デンプン等の結合剤、デンプン、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、
ナトリウム−グリコール−スターチ、炭酸水素ナトリウ
ム、リン酸カルシウム、クエン酸カルシウム等の崩壊
剤、ステアリン酸マグネシウム、エアロジル、タルク、
ラウリル硫酸ナトリウム等の滑剤、クエン酸、メントー
ル、グリシルリシン・アンモニウム塩、グリシン、オレ
ンジ粉等の芳香剤、安息香酸ナトリウム、亜硫酸水素ナ
トリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン等の保存
剤、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸等の安定剤、
メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ステアリン
酸アルミニウム等の懸濁剤、界面活性剤等の分散剤、
水、生理食塩水、オレンジジュース等の希釈剤、カカオ
脂、ポリエチレングリコール、白灯油等のベースワック
スなどが挙げられるが、それらに限定されるものではな
い。
【0056】経口投与に好適な製剤は、水、生理食塩
水、オレンジジュースのような希釈液に有効量のリガン
ドを溶解させた液剤、有効量のリガンドを固体や顆粒と
して含んでいるカプセル剤、サッシェ剤または錠剤、適
当な分散媒中に有効量のリガンドを懸濁させた懸濁液
剤、有効量のリガンドを溶解させた溶液を適当な分散媒
中に分散させ乳化させた乳剤等である。
【0057】非経口的な投与(例えば、皮下注射、筋肉
注射、局所注入、腹腔内投与など)に好適な製剤として
は、水性および非水性の等張な無菌の注射液剤があり、
これには抗酸化剤、緩衝液、制菌剤、等張化剤等が含ま
れていてもよい。また、水性および非水性の無菌の懸濁
液剤が挙げられ、これには懸濁剤、可溶化剤、肥厚剤、
安定化剤、防腐剤等が含まれていてもよい。あるいは、
コラーゲン等の生体親和性の材料を用いて、徐放性製剤
とすることもできる。当該リガンド製剤は、アンプルや
バイアルのように単位投与量あるいは複数回投与量ずつ
容器に封入することができる。また、リガンドおよび医
薬上許容される担体を凍結乾燥し、使用直前に適当な無
菌のビヒクルに溶解または懸濁すればよい状態で保存す
ることもできる。
【0058】ヒト由来の生体試料、特に泌尿器、胎盤又
は扁桃等のC-PLACE1003238高発現組織由来の生体試料
(例えば、剖検サンプル、尿、血液、唾液、精液等)か
ら単離された被験物質群をスクリーニングして得られた
C-PLACE1003238に対するリガンドは、これらの組織にお
ける疾患の疾患マーカーとなり得る。そこで、C-PLACE1
003238に対するリガンドであると認定された生体物質に
ついて、泌尿器、胎盤又は扁桃等由来の生体試料中での
存在量を、当該組織に疾患を有する患者と正常人とで測
定し、正常人に比べて患者において体内濃度が有意に増
加もしくは減少しているリガンドを抽出することによ
り、当該疾患の疾患マーカーを同定することができる。
【0059】このようにして複数の疾患マーカーが同定
されれば、泌尿器、胎盤又は扁桃等の組織由来の生体試
料中での各マーカーの存在量を測定することにより、発
症の有無、将来の発症リスク、病気の進行度、症状のタ
イプ、適合する治療薬等を診断することができる。
【0060】本発明はまた、C-PLACE1003238のAsn-12か
らLeu-36までの25アミノ酸配列(配列番号20)又は
C-PLACE1003238均等物の対応するアミノ酸配列と特異的
親和性を有する抗体を提供する。該抗体は、C-PLACE100
3238を特異的に認識する抗体であることから、C-PLACE
が関与する疾患の疾患マーカーとして、また当該疾患の
予防及び治療剤(C-PLACE1003238発現細胞へのターゲッ
ティングの役割を担う場合を含む)として、有効に用い
られる。
【0061】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、これらは単なる例示であって、本発明の範
囲を何ら限定するものではない。
【0062】参考例1 ヒト組織におけるC-PLACE10032
38の発現分布 発現組織特異性の検討を目的として、市販(Clontechあ
るいはBiochain)の組織由来cDNAパネルを用いた半
定量PCRを行った。使用したプライマーの塩基配列
は、センス:5'-GTCAAGCCATTTGGGGACTCTCGGA-3'(配列
番号3)、アンチセンス:5'-CGTATGCCATTTGACCCCCAAAG
GA-3'(配列番号4)である。PCRはPE9600(アプラ
イド・バイオシステムズ)を利用し、KOD-Dash(東洋紡
績)を用いて94℃、1分/(98℃、10秒/72
℃、30秒)×35サイクルの条件で実施した。内部標
準として使用したG3PDHについては、AmpliTaq(ア
プライド・バイオシステムズ)を用いて94℃、1分/
(94℃、30秒/60℃、45秒/72℃、2分)×
25サイクル/72℃、7分の条件で行った。結果を図
1に示す。
【0063】C-PLACE1003238は、尿管、膀胱、前立腺、
胎盤及び扁桃で比較的強い発現が認められ、精巣、胸腺
でも発現が認められた。循環器系では、動脈、静脈、心
嚢で発現が認められ、左心房でもわずかに発現が認めら
れた。
【0064】実施例1 GPCR−Gα融合蛋白質発現
プラスミドの構築 C-PLACE1003238とGαの融合蛋白質を発現させるプラス
ミドは以下の方法で構築した。まず、ヒトGα(G16α
およびGi-2α)の全コーディング領域を発現ベクターp
cDNA3.1(+)にPCRクローニングした。さらに、PCR
反応を利用し、Gαコーディング領域の直前に6×His
タグを含む配列を付加したpcHISGα16およびpcHISGαi2
を作製した。即ち、ヒト脾臓cDNA(Clontech)を2
0倍に希釈し、うち1μlを増幅の鋳型とした。増幅反
応は、20μlの反応液でKOD-plus(TOYOBO)に添付の
反応バッファーを使用した。G16α cDNAを増幅す
るためにはプライマーGNA15F1(配列番号5)とGNA15R1
(配列番号6)を、またGi-2αを増幅するためにはプ
ライマーGNAi2F1(配列番号7)とGNAi2R1(配列番号
8)を使用した。増幅は、GeneAmp PCR System 9600(A
pplied Biosystems)を用い、94℃、2分→(94
℃、15秒→68℃、120秒)×40サイクルで行
い、目的のサイズのPCR産物を得た。各PCR産物の末
端をリン酸化し、アガロースゲルにより分離精製後、発
現プラスミドpcDNA3.1(+)を制限酵素EcoRVで切断し、C
IAP処理したものに挿入した。このようにして得られ
た各G蛋白質発現プラスミドをそれぞれ、pcGα16およ
びpcGαi2と命名した。次に、各G蛋白質のN末側にHIS
タグを介してGPCRを融合することが出来るように、
各G蛋白質の開始コドンATGの直前にHISタグ配列を
連結し、さらに制限酵素EcoRVの認識部位を付加した。
即ち、先ず、pcGα16およびpcGαi2それぞれ10ngを
鋳型として、プライマー(GNA15ATG:配列番号9、GNAi
2ATG:配列番号10)とベクター部分のプライマー(pc
DNARV:配列番号11)でPCRを行った。増幅は、9
4℃、2分→(94℃、15秒→58℃、30秒→68
℃、60秒)×20サイクルで行い、目的の大きさのP
CR産物を得た。次に、HIS2リンカー(配列番号12)
とHIS2リンカー(R)(配列番号13)をアニーリング
し、末端をリン酸化後、各PCR産物とライゲーション
した。制限酵素EcoRV、XhoIで切断後、目的DNA断片
をアガロースゲル電気泳動で分離、精製した。回収した
DNA断片を、EcoRVおよびXhoIで切断した発現プラス
ミドpcDNA3.1(+)に挿入した。このようにして得られた
プラスミドをそれぞれpcHISGα16およびpcHISGαi2と命
名した。pcHISGα16中に含まれる挿入cDNA配列を配
列番号14に、該配列にコードされるポリペプチドのア
ミノ酸配列を配列番号15にそれぞれ示す。またpcHISG
αi2中に含まれる挿入cDNA配列を配列番号16に、
該配列にコードされるポリペプチドのアミノ酸配列を配
列番号17にそれぞれ示す。またpcHISGα16およびpcHI
SGαi2の構築の工程を図2に示す。
【0065】次に、C-PLACE1003238発現プラスミド、pM
E-CPLACE(WO 01/09322号公報の実施例1において構築
されるプラスミドと同一物である)を制限酵素HindIII
およびEcoRIで消化し、6.5%ポリアクリルアミド電
気泳動(PAGE)で分離後、約1kbのHindIII-EcoR
I断片(フラグメント1)をゲルより回収した。一方、
1μgのpME-CPLACEを鋳型とし、2種の合成オリゴヌク
レオチド、GPA790M(5'-CAAGCCATTTGGGGACTCTCGGATG-
3';配列番号18)およびDelSTOP_Hpa(5'-TTGTTAACAT
CAGTATAATCATAATATATGC-3';配列番号19)(キコーテ
ック)をプライマーとして用い、DNAポリメラーゼEx
Taqを用いた10サイクルのPCR反応により、約0.
65kbの断片を増幅した。この断片をEcoRIおよびHpa
Iで消化した後、6.5% PAGEで分離し、約0.2
6kbのEcoRI-HpaI断片(フラグメント2)をゲルより
回収した。上記pcHISGα16あるいはpcHISGαi2をHindII
IおよびEcoRVで消化し、BAP処理による脱リン酸化を
行った後、これをフラグメント1及びフラグメント2と
三者でライゲーションし、大腸菌DH5αを形質転換し
た。2種のプライマー、GPA790MおよびFusion#RまたはB
GH#R(キコーテック)を用いてPCR反応を行い、目的
のサイズのバンドを生じるクローンを選択した。制限酵
素消化パターンおよび挿入塩基配列が目的のものである
ことを確認後、それぞれpcPLACE/Gα16およびpcPLACE/G
αi2と命名した。これらpcPLACE/Gαの構築の工程を図
3に示す。
【0066】実施例2 恒常的活性化の評価 導入前日にCOS−1細胞を、10%FCS含有DME
M/φ10cmディッシュに1.5×106細胞/10
mlの濃度となるように播種した。遺伝子導入試薬Fu
GENE6(ロッシュ)を用い、ディッシュ1枚あたり
5μgのpME-CPLACE、pcPLACE/Gα16およびpcPLACE/Gα
i2を導入した。コントロールとして、1枚はcDNAイ
ンサートを含まないベクターpcDNA3.1(+)を導入した。
導入後24時間後に、各々ディッシュ3枚より膜画分
(100,000g遠沈画分)を調製し、以下の
35S]GTPγS結合実験に用いた。[35S]GTP
γSの結合活性の測定は、以下の方法で行った。即ち、
上記のように調製した膜画分と適当な濃度の[35S]標
識GTPγSを混合し、室温で適当な時間インキュベー
トした後、バキュームマニホールドに装着したグラスフ
ィルター上にアプライした。冷却したバッファーで十分
に洗浄後、グラスフィルターを4mlのACSIIを入れ
たバイアルに添加し、[35S]のカウントを液体シンチ
レーションカウンター(パッカード社、TRI-CARB 2700T
R型)で測定した。同時に、反応系に非標識のGTPγ
Sを過剰量添加することにより、非特異的な結合を測定
した。非特異的結合を差し引いたカウントを特異的結合
として算出した。結果を図4に示す。
【0067】その結果、C-PLACE1003238は、Gi-2αと
融合させた場合のみ、[35S]GTPγSの結合活性が
上昇した。G16αとの融合蛋白質では活性の上昇が認め
られなかった。この結果は、C-PLACE1003238がGiαと
共役する受容体であり、Giαと融合させることによ
り、リガンド非依存的な恒常的活性化が起こったことを
示している。従って、Giαとの融合蛋白質を発現させ
た細胞の膜画分を用いることにより、リガンドが不明な
場合でも阻害剤のスクリーニングが可能である。
【0068】実施例3 抗体の作製及びそれを用いた免
疫染色 まず、C-PLACE1003238のAsn-12からLeu-36までの25ア
ミノ酸(NNELHGQESHNSGNRSDGPGKNTTL;配列番号20)
からなるペプチドをペプチド合成機で合成した。この合
成ペプチドをウシサイログロブリンとコンジュゲートし
た後、2羽のウサギを免疫することにより、抗ペプチド
抗体を作製した。
【0069】公共のDNAデータベースに対するホモロ
ジー検索の結果、C-PLACE1003238は、部分的ながら、ヒ
ト、ラット、マウス間でアミノ酸配列が類似していた。
そこで、上記ヒト型に対するペプチド抗体を用い、ラッ
トの組織に対する免疫染色を行った。即ち、SDラット
を4% PFAで全身灌流固定した後、種々の組織を摘
出し、凍結切片を作製した。凍結切片に対し、上記の方
法で得られた抗血清およびHRP標識した抗ウサギIg
G抗体を用い、抗原抗体反応を行った後、HRPの発色
基質を添加して、発色を行った。その結果、ラット膀胱
の移行上皮および前立腺の腺上皮で最も強い染色が認め
られた(図5)。
【0070】実施例4 C-PLACE1003238に対するリガン
ドのスクリーニング 実施例2で作製したC-PLACE1003238−Giα融合蛋白質
発現COS−1細胞から調製した膜画分、およびC-PLAC
E1003238−Giα融合蛋白質非発現COS−1細胞から
調製した膜画分を用いてスクリーニングを行う。即ち、
それぞれの膜画分と適当な濃度の[35S]GTPγSを
混合し、被験物質を添加したものと添加しないものを、
それぞれ室温で適当な時間インキュベートした後、バキ
ュームマニホールドに装着したグラスフィルター上にア
プライし、バッファーで十分に洗浄後、グラスフィルタ
ーを4mlのACSIIを入れたバイアルに添加し、[35
S]のカウントを液体シンチレーションカウンター(パ
ッカード社、TRI-CARB 2700TR型)で測定する。同時
に、反応系に非標識のGTPγSを過剰量添加すること
により、非特異的な結合を測定する。非特異的結合を差
し引いたカウントを特異的結合として算出し、被験物質
を添加したサンプルと添加しないサンプルとで数値を比
較する。C-PLACE1003238−Giα融合蛋白質発現COS
−1細胞から調製した膜画分に対してのみ作用する被験
物質をスクリーニングする。
【0071】
【発明の効果】本発明のスクリーニング系及びスクリー
ニング方法によれば、生理的リガンドの非存在下にC-PL
ACE1003238のアゴニスト又はインバースアゴニストをス
クリーニングすることができ、創薬ターゲットとしての
C-PLACE1003238に実用化の途を開いた点で有用である。
特に、C-PLACE1003238の組織特異的発現を考慮すると、
本発明は、泌尿器系組織、胎盤、扁桃等の組織における
疾患の予防及び治療に有効な化合物、当該疾患の疾患マ
ーカーの探索、当該疾患マーカーを用いた診断方法の開
発に極めて有用である。また、本発明の抗体はC-PLACE1
003238を特異的に認識するので、本受容体が関与する疾
患の疾患マーカーとして、また当該疾患の予防治療剤と
して有用である。
【0072】
【配列表フリーテキスト】配列番号3:C-PLACE1003238
mRNAを増幅するためのセンスプライマーとして機
能すべくデザインされたオリゴヌクレオチド。 配列番号4:C-PLACE1003238 mRNAを増幅するため
のアンチセンスプライマーとして機能すべくデザインさ
れたオリゴヌクレオチド。 配列番号5:G16α cDNAを増幅するためのセンス
プライマーとして機能すべくデザインされたオリゴヌク
レオチド。 配列番号6:G16α cDNAを増幅するためのアンチ
センスプライマーとして機能すべくデザインされたオリ
ゴヌクレオチド。 配列番号7:Gi-2α cDNAを増幅するためのセンス
プライマーとして機能すべくデザインされたオリゴヌク
レオチド。 配列番号8:Gi-2α cDNAを増幅するためのアンチ
センスプライマーとして機能すべくデザインされたオリ
ゴヌクレオチド。 配列番号9:pcGα16からG16αコード配列を増幅する
ためのセンスプライマーとして機能すべくデザインされ
たオリゴヌクレオチド。 配列番号10:pcGαi2からGi-2αコード配列を増幅す
るためのセンスプライマーとして機能すべくデザインさ
れたオリゴヌクレオチド。 配列番号11:pcGα16からG16αコード配列、およびp
cGαi2からGi-2αコード配列を増幅するためのアンチ
センスプライマーとして機能すべくデザインされたオリ
ゴヌクレオチド。 配列番号12:EcoRV認識配列および6xHisコード配列か
らなるオリゴヌクレオチド(HIS2 リンカー)。 配列番号13:6xHisコード配列のアンチセンス鎖から
なるオリゴヌクレオチド(HIS2(R) リンカー)。 配列番号14:pcHISGα16に含まれるインサートcDN
A配列。 配列番号15:pcHISGα16に含まれるcDNAにコード
されるポリペプチドのアミノ酸配列。 配列番号16:pcHISGαi2に含まれるインサートcDN
A配列。 配列番号17:pcHISGαi2に含まれるcDNAにコード
されるポリペプチドのアミノ酸配列。 配列番号18:C-PLACE1003238のC末端フラグメント
(0.65kb)を増幅するためのセンスプライマーと
して機能すべくデザインされたオリゴヌクレオチド。 配列番号19:C-PLACE1003238のC末端フラグメント
(0.65kb)を増幅するためのアンチセンスプライ
マーとして機能すべくデザインされたオリゴヌクレオチ
ド。 配列番号20:抗C-PLACE1003238抗体を製造するための
抗原としてデザインされたオリゴペプチド。
【0073】
【配列表】 Sequence Listing <110> Sumitomo Pharmaceuticals Helix Research Institute <120> Method for screening of ligand for C-PLACE1003238. <130> A5351 <160> 18 <210> 1 <211> 358 <212> Prt <213> Homo sapiens <400> 1 Met Gly Phe Asn Leu Thr Leu Ala Lys Leu Pro Asn Asn Glu Leu His 1 5 10 15 Gly Gln Glu Ser His Asn Ser Gly Asn Arg Ser Asp Gly Pro Gly Lys 20 25 30 Asn Thr Thr Leu His Asn Glu Phe Asp Thr Ile Val Leu Pro Val Leu 35 40 45 Tyr Leu Ile Ile Phe Val Ala Ser Ile Leu Leu Asn Gly Leu Ala Val 50 55 60 Trp Ile Phe Phe His Ile Arg Asn Lys Thr Ser Phe Ile Phe Tyr Leu 65 70 75 80 Lys Asn Ile Val Val Ala Asp Leu Ile Met Thr Leu Thr Phe Pro Phe 85 90 95 Arg Ile Val His Asp Ala Gly Phe Gly Pro Trp Tyr Phe Lys Phe Ile 100 105 110 Leu Cys Arg Tyr Thr Ser Val Leu Phe Tyr Ala Asn Met Tyr Thr Ser 115 120 125 Ile Val Phe Leu Gly Leu Ile Ser Ile Asp Arg Tyr Leu Lys Val Val 130 135 140 Lys Pro Phe Gly Asp Ser Arg Met Tyr Asn Ile Thr Phe Thr Lys Val 145 150 155 160 Leu Ser Val Cys Val Trp Val Ile Met Ala Val Leu Ser Leu Pro Asn 165 170 175 Ile Ile Leu Thr Asn Gly Gln Pro Thr Glu Asp Asn Ile His Asp Cys 180 185 190 Ser Lys Leu Lys Ser Pro Leu Gly Val Lys Trp His Thr Ala Val Thr 195 200 205 Tyr Val Asn Ser Cys Leu Phe Val Ala Val Leu Val Ile Leu Ile Gly 210 215 220 Cys Tyr Ile Ala Ile Ser Arg Tyr Ile His Lys Ser Ser Arg Gln Phe 225 230 235 240 Ile Ser Gln Ser Ser Arg Lys Arg Lys His Asn Gln Ser Ile Arg Val 245 250 255 Val Val Ala Val Phe Phe Thr Cys Phe Leu Pro Tyr His Leu Cys Arg 260 265 270 Ile Pro Phe Thr Phe Ser His Leu Asp Arg Leu Leu Asp Glu Ser Ala 275 280 285 Gln Lys Ile Leu Tyr Tyr Cys Lys Glu Ile Thr Leu Phe Leu Ser Ala 290 295 300 Cys Asn Val Cys Leu Asp Pro Ile Ile Tyr Phe Phe Met Cys Arg Ser 305 310 315 320 Phe Ser Arg Arg Leu Phe Lys Lys Ser Asn Ile Arg Thr Arg Ser Glu 325 330 335 Ser Ile Arg Ser Leu Gln Ser Val Arg Arg Ser Glu Val Arg Ile Tyr 340 345 350 Tyr Asp Tyr Thr Asp Val 355 <210> 2 <211> 1074 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (1)..(1074) <400> 1 atg ggg ttc aac ttg acg ctt gca aaa tta cca aat aac gag ctg cac 48 Met Gly Phe Asn Leu Thr Leu Ala Lys Leu Pro Asn Asn Glu Leu His 1 5 10 15 ggc caa gag agt cac aat tca ggc aac agg agc gac ggg cca gga aag 96 Gly Gln Glu Ser His Asn Ser Gly Asn Arg Ser Asp Gly Pro Gly Lys 20 25 30 aac acc acc ctt cac aat gaa ttt gac aca att gtc ttg ccg gtg ctt 144 Asn Thr Thr Leu His Asn Glu Phe Asp Thr Ile Val Leu Pro Val Leu 35 40 45 tat ctc att ata ttt gtg gca agc atc ttg ctg aat ggt tta gca gtg 192 Tyr Leu Ile Ile Phe Val Ala Ser Ile Leu Leu Asn Gly Leu Ala Val 50 55 60 tgg atc ttc ttc cac att agg aat aaa acc agc ttc ata ttc tat ctc 240 Trp Ile Phe Phe His Ile Arg Asn Lys Thr Ser Phe Ile Phe Tyr Leu 65 70 75 80 aaa aac ata gtg gtt gca gac ctc ata atg acg ctg aca ttt cca ttt 288 Lys Asn Ile Val Val Ala Asp Leu Ile Met Thr Leu Thr Phe Pro Phe 85 90 95 cga ata gtc cat gat gca gga ttt gga cct tgg tac ttc aag ttt att 336 Arg Ile Val His Asp Ala Gly Phe Gly Pro Trp Tyr Phe Lys Phe Ile 100 105 110 ctc tgc aga tac act tca gtt ttg ttt tat gca aac atg tat act tcc 384 Leu Cys Arg Tyr Thr Ser Val Leu Phe Tyr Ala Asn Met Tyr Thr Ser 115 120 125 atc gtg ttc ctt ggg ctg ata agc att gat cgc tat ctg aag gtg gtc 432 Ile Val Phe Leu Gly Leu Ile Ser Ile Asp Arg Tyr Leu Lys Val Val 130 135 140 aag cca ttt ggg gac tct cgg atg tac aac ata acc ttc acg aag gtt 480 Lys Pro Phe Gly Asp Ser Arg Met Tyr Asn Ile Thr Phe Thr Lys Val 145 150 155 160 tta tct gtt tgt gtt tgg gtg atc atg gct gtt ttg tct ttg cca aac 528 Leu Ser Val Cys Val Trp Val Ile Met Ala Val Leu Ser Leu Pro Asn 165 170 175 atc atc ctg aca aat ggt cag cca aca gag gac aat atc cat gac tgc 576 Ile Ile Leu Thr Asn Gly Gln Pro Thr Glu Asp Asn Ile His Asp Cys 180 185 190 tca aaa ctt aaa agt cct ttg ggg gtc aaa tgg cat acg gca gtc acc 624 Ser Lys Leu Lys Ser Pro Leu Gly Val Lys Trp His Thr Ala Val Thr 195 200 205 tat gtg aac agc tgc ttg ttt gtg gcc gtg ctg gtg att ctg atc gga 672 Tyr Val Asn Ser Cys Leu Phe Val Ala Val Leu Val Ile Leu Ile Gly 210 215 220 tgt tac ata gcc ata tcc agg tac atc cac aaa tcc agc agg caa ttc 720 Cys Tyr Ile Ala Ile Ser Arg Tyr Ile His Lys Ser Ser Arg Gln Phe 225 230 235 240 ata agt cag tca agc cga aag cga aaa cat aac cag agc atc agg gtt 768 Ile Ser Gln Ser Ser Arg Lys Arg Lys His Asn Gln Ser Ile Arg Val 245 250 255 gtt gtg gct gtg ttt ttt acc tgc ttt cta cca tat cac ttg tgc aga 816 Val Val Ala Val Phe Phe Thr Cys Phe Leu Pro Tyr His Leu Cys Arg 260 265 270 att cct ttt act ttt agt cac tta gac agg ctt tta gat gaa tct gca 864 Ile Pro Phe Thr Phe Ser His Leu Asp Arg Leu Leu Asp Glu Ser Ala 275 280 285 caa aaa atc cta tat tac tgc aaa gaa att aca ctt ttc ttg tct gcg 912 Gln Lys Ile Leu Tyr Tyr Cys Lys Glu Ile Thr Leu Phe Leu Ser Ala 290 295 300 tgt aat gtt tgc ctg gat cca ata att tac ttt ttc atg tgt agg tca 960 Cys Asn Val Cys Leu Asp Pro Ile Ile Tyr Phe Phe Met Cys Arg Ser 305 310 315 320 ttt tca aga agg ctg ttc aaa aaa tca aat atc aga acc agg agt gaa 1008 Phe Ser Arg Arg Leu Phe Lys Lys Ser Asn Ile Arg Thr Arg Ser Glu 325 330 335 agc atc aga tca ctg caa agt gtg aga aga tcg gaa gtt cgc ata tat 1056 Ser Ile Arg Ser Leu Gln Ser Val Arg Arg Ser Glu Val Arg Ile Tyr 340 345 350 tat gat tat act gat gtg 1074 Tyr Asp Tyr Thr Asp Val 355 <210> 3 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as sense primer for amplifying C-PLACE1003238 mRNA. <400> 3 gtcaagccat ttggggactc tcgga 25 <210> 4 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as antisense primer for amplifying C-PLACE1003238 mRNA. <400> 4 cgtatgccat ttgaccccca aagga 25 <210> 5 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as sense primer for amplifying G16αcDNA. <400> 5 ccatggcccg ctcgctgacc 20 <210> 6 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as antisense primer for amplifying G16αcDNA. <400> 6 ccgaggctgg agagatagac c 21 <210> 7 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as sense primer for amplifying Gi-2αcDNA. <400> 7 gcggcggagc ggcggaacg 19 <210> 8 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as antisense primer for amplifying Gi-2αcDNA. <400> 8 ggagaaaagc ggcgggggaa cagg 24 <210> 9 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as sense primer for amplifying G16αcoding sequence from pcGα16. <400> 9 atggcccgct cgctgacctg g 21 <210> 10 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as sense primer for amplifying Gi-2αcoding sequence from pcGαi2. <400> 10 atgggctgca ccgtgagcgc c 21 <210> 11 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as antisense primer for amplifying G16αcoding sequence from pcGα16 and Gi-2αcoding sequence from pcGαi2. <400> 11 tagaaggcac agtcgagg 18 <210> 12 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide consisting of EcoRV recognition sequence and 6xHis coding sequence (HIS2 linker). <400> 12 gatatccatc atcatcatca ccat 24 <210> 13 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide consisting of antisense strand of 6xHis coding sequence (HIS2(R) linker). <400> 12 atggtgatga tgatgatg 18 <210> 14 <211> 1245 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Insert cDNA sequence contained in pcHISGα16. <220> <221> CDS <222> (1)..(1245) <400> 14 atc cat cat cat cat cac cat atg gcc cgc tcg ctg acc tgg cgc tgc 48 Ile His His His His His His Met Ala Arg Ser Leu Thr Trp Arg Cys 1 5 10 15 tgc ccc tgg tgc ctg acg gag gat gag aag gcc gcc gcc cgg gtg gac 96 Cys Pro Trp Cys Leu Thr Glu Asp Glu Lys Ala Ala Ala Arg Val Asp 20 25 30 cag gag atc aac agg atc ctc ttg gag cag aag aag cag gac cgc ggg 144 Gln Glu Ile Asn Arg Ile Leu Leu Glu Gln Lys Lys Gln Asp Arg Gly 35 40 45 gag ctg aag ctg ctg ctt ttg ggc cca ggc gag agc ggg aag agc acc 192 Glu Leu Lys Leu Leu Leu Leu Gly Pro Gly Glu Ser Gly Lys Ser Thr 50 55 60 ttc atc aag cag atg cgg atc atc cac ggc gcc ggc tac tcg gag gag 240 Phe Ile Lys Gln Met Arg Ile Ile His Gly Ala Gly Tyr Ser Glu Glu 65 70 75 80 gag cgc aag ggc ttc cgg ccc ctg gtc tac cag aac atc ttc gtg tcc 288 Glu Arg Lys Gly Phe Arg Pro Leu Val Tyr Gln Asn Ile Phe Val Ser 85 90 95 atg cgg gcc atg atc gag gcc atg gag cgg ctg cag att cca ttc agc 336 Met Arg Ala Met Ile Glu Ala Met Glu Arg Leu Gln Ile Pro Phe Ser 100 105 110 agg ccc gag agc aag cac cac gct agc ctg gtc atg agc cag gac ccc 384 Arg Pro Glu Ser Lys His His Ala Ser Leu Val Met Ser Gln Asp Pro 115 120 125 tat aaa gtg acc acg ttt gag aag cgc tac gct gcg gcc atg cag tgg 432 Tyr Lys Val Thr Thr Phe Glu Lys Arg Tyr Ala Ala Ala Met Gln Trp 130 135 140 ctg tgg agg gat gcc ggc atc cgg gcc tgc tat gag cgt cgg cgg gaa 480 Leu Trp Arg Asp Ala Gly Ile Arg Ala Cys Tyr Glu Arg Arg Arg Glu 145 150 155 160 ttc cac ctg ctc gat tca gcc gtg tac tac ctg tcc cac ctg gag cgc 528 Phe His Leu Leu Asp Ser Ala Val Tyr Tyr Leu Ser His Leu Glu Arg 165 170 175 atc acc gag gag ggc tac gtc ccc aca gct cag gac gtg ctc cgc agc 576 Ile Thr Glu Glu Gly Tyr Val Pro Thr Ala Gln Asp Val Leu Arg Ser 180 185 190 cgc atg ccc acc act ggc atc aac gag tac tgc ttc tcc gtg cag aaa 624 Arg Met Pro Thr Thr Gly Ile Asn Glu Tyr Cys Phe Ser Val Gln Lys 195 200 205 acc aac ctg cgg atc gtg gac gtc ggg ggc cag aag tca gag cgt aag 672 Thr Asn Leu Arg Ile Val Asp Val Gly Gly Gln Lys Ser Glu Arg Lys 210 215 220 aaa tgg atc cat tgt ttc gag aac gtg atc gcc ctc atc tac ctg gcc 720 Lys Trp Ile His Cys Phe Glu Asn Val Ile Ala Leu Ile Tyr Leu Ala 225 230 235 240 tca ctg agt gaa tac gac cag tgc ctg gag gag aac aac cag gag aac 768 Ser Leu Ser Glu Tyr Asp Gln Cys Leu Glu Glu Asn Asn Gln Glu Asn 245 250 255 cgc atg aag gag agc ctc gca ttg ttt ggg act atc ctg gaa cta ccc 816 Arg Met Lys Glu Ser Leu Ala Leu Phe Gly Thr Ile Leu Glu Leu Pro 260 265 270 tgg ttc aaa agc aca tcc gtc atc ctc ttt ctc aac aaa acc gac atc 864 Trp Phe Lys Ser Thr Ser Val Ile Leu Phe Leu Asn Lys Thr Asp Ile 275 280 285 ctg gag gag aaa atc ccc acc tcc cac ctg gct acc tat ttc ccc agt 912 Leu Glu Glu Lys Ile Pro Thr Ser His Leu Ala Thr Tyr Phe Pro Ser 290 295 300 ttc cag ggc cct aag cag gat gct gag gca gcc aag agg ttc atc ctg 960 Phe Gln Gly Pro Lys Gln Asp Ala Glu Ala Ala Lys Arg Phe Ile Leu 305 310 315 320 gac atg tac acg agg atg tac acc ggg tgc gtg gac ggc ccc gag ggc 1008 Asp Met Tyr Thr Arg Met Tyr Thr Gly Cys Val Asp Gly Pro Glu Gly 325 330 335 agc aag aag ggc gca cga tcc cga cgc ctc ttc agc cac tac aca tgt 1056 Ser Lys Lys Gly Ala Arg Ser Arg Arg Leu Phe Ser His Tyr Thr Cys 340 345 350 gcc aca gac aca cag aac atc cgc aag gtc ttc aag gac gtg cgg gac 1104 Ala Thr Asp Thr Gln Asn Ile Arg Lys Val Phe Lys Asp Val Arg Asp 355 360 365 tcg gtg ctc gcc cgc tac ctg gac gag atc aac ctg ctg tgacccaggc 1153 Ser Val Leu Ala Arg Tyr Leu Asp Glu Ile Asn Leu Leu 370 375 380 cccacctggg gcaggcggca ccggcgggcg ggtgggaggt gggagtggct gcagggaccc 1213 ctagtgtccc tggtctatct ctccagcctc gg 1245 <210> 15 <211> 381 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Amino acid sequence of polypeptide encoded by cDNA contained in pcHISGα16. <400> 15 Ile His His His His His His Met Ala Arg Ser Leu Thr Trp Arg Cys 1 5 10 15 Cys Pro Trp Cys Leu Thr Glu Asp Glu Lys Ala Ala Ala Arg Val Asp 20 25 30 Gln Glu Ile Asn Arg Ile Leu Leu Glu Gln Lys Lys Gln Asp Arg Gly 35 40 45 Glu Leu Lys Leu Leu Leu Leu Gly Pro Gly Glu Ser Gly Lys Ser Thr 50 55 60 Phe Ile Lys Gln Met Arg Ile Ile His Gly Ala Gly Tyr Ser Glu Glu 65 70 75 80 Glu Arg Lys Gly Phe Arg Pro Leu Val Tyr Gln Asn Ile Phe Val Ser 85 90 95 Met Arg Ala Met Ile Glu Ala Met Glu Arg Leu Gln Ile Pro Phe Ser 100 105 110 Arg Pro Glu Ser Lys His His Ala Ser Leu Val Met Ser Gln Asp Pro 115 120 125 Tyr Lys Val Thr Thr Phe Glu Lys Arg Tyr Ala Ala Ala Met Gln Trp 130 135 140 Leu Trp Arg Asp Ala Gly Ile Arg Ala Cys Tyr Glu Arg Arg Arg Glu 145 150 155 160 Phe His Leu Leu Asp Ser Ala Val Tyr Tyr Leu Ser His Leu Glu Arg 165 170 175 Ile Thr Glu Glu Gly Tyr Val Pro Thr Ala Gln Asp Val Leu Arg Ser 180 185 190 Arg Met Pro Thr Thr Gly Ile Asn Glu Tyr Cys Phe Ser Val Gln Lys 195 200 205 Thr Asn Leu Arg Ile Val Asp Val Gly Gly Gln Lys Ser Glu Arg Lys 210 215 220 Lys Trp Ile His Cys Phe Glu Asn Val Ile Ala Leu Ile Tyr Leu Ala 225 230 235 240 Ser Leu Ser Glu Tyr Asp Gln Cys Leu Glu Glu Asn Asn Gln Glu Asn 245 250 255 Arg Met Lys Glu Ser Leu Ala Leu Phe Gly Thr Ile Leu Glu Leu Pro 260 265 270 Trp Phe Lys Ser Thr Ser Val Ile Leu Phe Leu Asn Lys Thr Asp Ile 275 280 285 Leu Glu Glu Lys Ile Pro Thr Ser His Leu Ala Thr Tyr Phe Pro Ser 290 295 300 Phe Gln Gly Pro Lys Gln Asp Ala Glu Ala Ala Lys Arg Phe Ile Leu 305 310 315 320 Asp Met Tyr Thr Arg Met Tyr Thr Gly Cys Val Asp Gly Pro Glu Gly 325 330 335 Ser Lys Lys Gly Ala Arg Ser Arg Arg Leu Phe Ser His Tyr Thr Cys 340 345 350 Ala Thr Asp Thr Gln Asn Ile Arg Lys Val Phe Lys Asp Val Arg Asp 355 360 365 Ser Val Leu Ala Arg Tyr Leu Asp Glu Ile Asn Leu Leu 370 375 380 <210> 16 <211> 1203 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Insert cDNA sequence contained in pcHISGαi2. <220> <221> CDS <222> (1)..(1203) <400> 16 atc cat cat cat cat cac cat atg ggc tgc acc gtg agc gcc gag gac 48 Ile His His His His His His Met Gly Cys Thr Val Ser Ala Glu Asp 1 5 10 15 aag gcg gcg gcc gag cgc tct aag atg atc gac aag aac ctg cgg gag 96 Lys Ala Ala Ala Glu Arg Ser Lys Met Ile Asp Lys Asn Leu Arg Glu 20 25 30 gac gga gag aag gcg gcg cgg gag gtg aag ttg ctg ctg ttg ggt gct 144 Asp Gly Glu Lys Ala Ala Arg Glu Val Lys Leu Leu Leu Leu Gly Ala 35 40 45 ggg gag tca ggg aag agc acc atc gtc aag cag atg aag atc atc cac 192 Gly Glu Ser Gly Lys Ser Thr Ile Val Lys Gln Met Lys Ile Ile His 50 55 60 gag gat ggc tac tcc gag gag gaa tgc cgg cag tac cgg gcg gtt gtc 240 Glu Asp Gly Tyr Ser Glu Glu Glu Cys Arg Gln Tyr Arg Ala Val Val 65 70 75 80 tac agc aac acc atc cag tcc atc atg gcc att gtc aaa gcc atg ggc 288 Tyr Ser Asn Thr Ile Gln Ser Ile Met Ala Ile Val Lys Ala Met Gly 85 90 95 aac ctg cag atc gac ttt gcc gac ccc tcc aga gcg gac gac gcc agg 336 Asn Leu Gln Ile Asp Phe Ala Asp Pro Ser Arg Ala Asp Asp Ala Arg 100 105 110 cag cta ttt gca ctg tcc tgc acc gcc gag gag caa ggc gtg ctc cct 384 Gln Leu Phe Ala Leu Ser Cys Thr Ala Glu Glu Gln Gly Val Leu Pro 115 120 125 gat gac ctg tcc ggc gtc atc cgg agg ctc tgg gct gac cat ggt gtg 432 Asp Asp Leu Ser Gly Val Ile Arg Arg Leu Trp Ala Asp His Gly Val 130 135 140 cag gcc tgc ttt ggc cgc tca agg gaa tac cag ctc aac gac tca gct 480 Gln Ala Cys Phe Gly Arg Ser Arg Glu Tyr Gln Leu Asn Asp Ser Ala 145 150 155 160 gcc tac tac ctg aac gac ctg gag cgt att gca cag agt gac tac atc 528 Ala Tyr Tyr Leu Asn Asp Leu Glu Arg Ile Ala Gln Ser Asp Tyr Ile 165 170 175 ccc aca cag caa gat gtg cta cgg acc cgc gta aag acc acg ggg atc 576 Pro Thr Gln Gln Asp Val Leu Arg Thr Arg Val Lys Thr Thr Gly Ile 180 185 190 gtg gag aca cac ttc acc ttc aag gac cta cac ttc aag atg ttt gat 624 Val Glu Thr His Phe Thr Phe Lys Asp Leu His Phe Lys Met Phe Asp 195 200 205 gtg ggt ggt cag cgg tct gag cgg aag aag tgg atc cac tgc ttt gag 672 Val Gly Gly Gln Arg Ser Glu Arg Lys Lys Trp Ile His Cys Phe Glu 210 215 220 ggc gtc aca gcc atc atc ttc tgc gta gcc ttg agc gcc tat gac ttg 720 Gly Val Thr Ala Ile Ile Phe Cys Val Ala Leu Ser Ala Tyr Asp Leu 225 230 235 240 gtg cta gct gag gac gag gag atg aac cgc atg cat gag agc atg aag 768 Val Leu Ala Glu Asp Glu Glu Met Asn Arg Met His Glu Ser Met Lys 245 250 255 cta ttc gat agc atc tgc aac aac aag tgg ttc aca gac acg tcc atc 816 Leu Phe Asp Ser Ile Cys Asn Asn Lys Trp Phe Thr Asp Thr Ser Ile 260 265 270 atc ctc ttc ctc aac aag aag gac ctg ttt gag gag aag atc aca cac 864 Ile Leu Phe Leu Asn Lys Lys Asp Leu Phe Glu Glu Lys Ile Thr His 275 280 285 agt ccc ctg acc atc tgc ttc cct gag tac aca ggg gcc aac aaa tat 912 Ser Pro Leu Thr Ile Cys Phe Pro Glu Tyr Thr Gly Ala Asn Lys Tyr 290 295 300 gat gag gca gcc agc tac atc cag agt aag ttt gag gac ctg aat aag 960 Asp Glu Ala Ala Ser Tyr Ile Gln Ser Lys Phe Glu Asp Leu Asn Lys 305 310 315 320 cgc aaa gac acc aag gag atc tac acg cac ttc acg tgc gcc acc gac 1008 Arg Lys Asp Thr Lys Glu Ile Tyr Thr His Phe Thr Cys Ala Thr Asp 325 330 335 acc aag aac gtg cag ttc gtg ttt gac gcc gtc acc gat gtc atc atc 1056 Thr Lys Asn Val Gln Phe Val Phe Asp Ala Val Thr Asp Val Ile Ile 340 345 350 aag aac aac ctg aag gac tgc ggc ctc ttc tgaggggcag cggggcctgg 1106 Lys Asn Asn Leu Lys Asp Cys Gly Leu Phe 355 360 cgggatgggc caccgccgac tttgtacccc ccaacccctg aggaagatgg gggcaagaag 1166 atcacgctcc ccgcctgttc ccccgccgct tttctcc 1203 <210> 17 <211> 362 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Amino acid sequence of polypeptide encoded by cDNA contained in pcHISGαi2. <400> 17 Ile His His His His His His Met Gly Cys Thr Val Ser Ala Glu Asp 1 5 10 15 Lys Ala Ala Ala Glu Arg Ser Lys Met Ile Asp Lys Asn Leu Arg Glu 20 25 30 Asp Gly Glu Lys Ala Ala Arg Glu Val Lys Leu Leu Leu Leu Gly Ala 35 40 45 Gly Glu Ser Gly Lys Ser Thr Ile Val Lys Gln Met Lys Ile Ile His 50 55 60 Glu Asp Gly Tyr Ser Glu Glu Glu Cys Arg Gln Tyr Arg Ala Val Val 65 70 75 80 Tyr Ser Asn Thr Ile Gln Ser Ile Met Ala Ile Val Lys Ala Met Gly 85 90 95 Asn Leu Gln Ile Asp Phe Ala Asp Pro Ser Arg Ala Asp Asp Ala Arg 100 105 110 Gln Leu Phe Ala Leu Ser Cys Thr Ala Glu Glu Gln Gly Val Leu Pro 115 120 125 Asp Asp Leu Ser Gly Val Ile Arg Arg Leu Trp Ala Asp His Gly Val 130 135 140 Gln Ala Cys Phe Gly Arg Ser Arg Glu Tyr Gln Leu Asn Asp Ser Ala 145 150 155 160 Ala Tyr Tyr Leu Asn Asp Leu Glu Arg Ile Ala Gln Ser Asp Tyr Ile 165 170 175 Pro Thr Gln Gln Asp Val Leu Arg Thr Arg Val Lys Thr Thr Gly Ile 180 185 190 Val Glu Thr His Phe Thr Phe Lys Asp Leu His Phe Lys Met Phe Asp 195 200 205 Val Gly Gly Gln Arg Ser Glu Arg Lys Lys Trp Ile His Cys Phe Glu 210 215 220 Gly Val Thr Ala Ile Ile Phe Cys Val Ala Leu Ser Ala Tyr Asp Leu 225 230 235 240 Val Leu Ala Glu Asp Glu Glu Met Asn Arg Met His Glu Ser Met Lys 245 250 255 Leu Phe Asp Ser Ile Cys Asn Asn Lys Trp Phe Thr Asp Thr Ser Ile 260 265 270 Ile Leu Phe Leu Asn Lys Lys Asp Leu Phe Glu Glu Lys Ile Thr His 275 280 285 Ser Pro Leu Thr Ile Cys Phe Pro Glu Tyr Thr Gly Ala Asn Lys Tyr 290 295 300 Asp Glu Ala Ala Ser Tyr Ile Gln Ser Lys Phe Glu Asp Leu Asn Lys 305 310 315 320 Arg Lys Asp Thr Lys Glu Ile Tyr Thr His Phe Thr Cys Ala Thr Asp 325 330 335 Thr Lys Asn Val Gln Phe Val Phe Asp Ala Val Thr Asp Val Ile Ile 340 345 350 Lys Asn Asn Leu Lys Asp Cys Gly Leu Phe 355 360 <210> 18 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as sense primer for amplifying C-PLACE1003238 C-terminal fragment (0.65 kb). <400> 18 caagccattt ggggactctc ggatg 25 <210> 19 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as antisense primer for amplifying C-PLACE1003238 C-terminal fragment (0.65 kb). <400> 19 ttgttaacat cagtataatc ataatatatg c 31 <210> 20 <211> 25 <212> Prt <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligopeptide designed as antigen for producing anti-C-PLACE1003238 antibody. <400> 20 Asn Asn Glu Leu His Gly Gln Glu Ser His Asn Ser Gly Asn Arg Ser 1 5 10 15 Asp Gly Pro Gly Lys Asn Thr Thr Leu 20 25
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒト組織におけるC-PLACE1003238の発現分布を
示すゲル電気泳動写真である。
【図2】pcHISGα16およびpcHISGαi2の構築の工程を示
す図である。
【図3】C-PLACE1003238−Gα発現プラスミド構築の工
程を示す図である。
【図4】C-PLACE1003238−Gα融合のGα活性化効果を
示す図である。
【図5】ラット膀胱及び前立腺におけるC-PLACE1003238
蛋白質の発現の様子を示す免疫染色写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 11/10 A61P 11/10 15/00 15/00 35/00 35/00 C07K 16/28 C07K 16/28 C12N 15/09 C12Q 1/02 C12Q 1/02 1/44 1/44 1/68 A 1/68 G01N 33/15 ZNAZ G01N 33/15 ZNA 33/566 33/566 C12N 15/00 A (72)発明者 金岡 昌治 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友製薬株式会社内 (72)発明者 根来 尚温 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友製薬株式会社内 Fターム(参考) 4B024 AA11 CA02 CA07 DA02 FA02 FA10 FA20 GA11 HA01 HA11 4B063 QA01 QA05 QA18 QQ08 QQ13 QQ32 QQ43 QQ53 QQ63 QQ89 QR32 QR41 QR48 QR56 QR59 QR77 QR80 QS34 4C084 AA16 ZA59 ZA63 ZA81 ZB26 4H045 AA11 BA10 CA40 DA75 EA50 FA71

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)又は(b)のポリペプチ
    ド: (a)配列番号1記載のアミノ酸配列からなるポリペプ
    チド (b)配列番号1記載のアミノ酸配列において、1もし
    くは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、付加または修
    飾されたアミノ酸配列からなり、C-PLACE1003238と同等
    のリガンド−受容体相互作用を示し、且つGiファミリ
    ーに属するG蛋白質αサブユニットと共役して該サブユ
    ニットのGDP・GTP交換反応を促進する活性を有す
    るポリペプチドに対するリガンドのスクリーニング系で
    あって、該ポリペプチドを含む脂質二重層膜、並びにG
    iファミリーに属するG蛋白質αサブユニットのGPC
    Rとの結合に関与する領域及び任意のG蛋白質αサブユ
    ニットのグアニンヌクレオチドとの結合に関与する領域
    を少なくとも含むポリペプチドを構成要素として含むこ
    とを特徴とするスクリーニング系。
  2. 【請求項2】 該(a)又は(b)のポリペプチドをコ
    ードするDNAを含む発現ベクターと、Giファミリー
    に属するG蛋白質αサブユニットのGPCRとの結合に
    関与する領域及び任意のG蛋白質αサブユニットのグア
    ニンヌクレオチドとの結合に関与する領域を少なくとも
    含むポリペプチドをコードするDNAを含む発現ベクタ
    ーとでトランスフェクトした宿主動物細胞、該細胞のホ
    モジネートまたは該細胞由来の膜画分である、請求項1
    記載のスクリーニング系。
  3. 【請求項3】 該(a)又は(b)のポリペプチドのC
    末端側に、Giファミリーに属するG蛋白質αサブユニ
    ットのGPCRとの結合に関与する領域及び任意のG蛋
    白質αサブユニットのグアニンヌクレオチドとの結合に
    関与する領域を少なくとも含むポリペプチドが融合した
    ポリペプチドをコードするDNAを含む発現ベクターで
    トランスフェクトした宿主動物細胞、該細胞のホモジネ
    ートまたは該細胞由来の膜画分である、請求項1記載の
    スクリーニング系。
  4. 【請求項4】 該(a)又は(b)のポリペプチドをコ
    ードするDNAを含む発現ベクターでトランスフェクト
    した、Giファミリーに属するG蛋白質αサブユニット
    を内因的に発現する宿主動物細胞、該細胞のホモジネー
    トまたは該細胞由来の膜画分である、請求項1記載のス
    クリーニング系。
  5. 【請求項5】 Giファミリーに属するG蛋白質αサブ
    ユニットのGPCRとの結合に関与する領域及び任意の
    G蛋白質αサブユニットのグアニンヌクレオチドとの結
    合に関与する領域を少なくとも含むポリペプチドが、G
    iファミリーに属するG蛋白質αサブユニットの効果器
    と相互作用するためのドメインをさらに含むものであ
    る、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング
    系。
  6. 【請求項6】 Giファミリーに属するG蛋白質αサブ
    ユニットのGPCRとの結合に関与する領域及び任意の
    G蛋白質αサブユニットのグアニンヌクレオチドとの結
    合に関与する領域を少なくとも含むポリペプチドが、G
    qファミリーに属するG蛋白質αサブユニットの効果器
    と相互作用するためのドメインをさらに含むものであ
    る、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング
    系。
  7. 【請求項7】 cAMP応答エレメントを含むプロモー
    ター領域の制御下にあるリポーター遺伝子を含む発現ベ
    クターをさらに含む宿主動物細胞である、請求項4また
    は5記載のスクリーニング系。
  8. 【請求項8】 TPA応答エレメントを含むプロモータ
    ー領域の制御下にあるリポーター遺伝子を含む発現ベク
    ターをさらに含む宿主動物細胞である、請求項6記載の
    スクリーニング系。
  9. 【請求項9】 該リガンドが、泌尿器、胎盤又は扁桃に
    おける疾患の予防及び治療に有効である、請求項1〜8
    のいずれかに記載のスクリーニング系。
  10. 【請求項10】 該リガンドが、泌尿器、胎盤又は扁桃
    における疾患のマーカー物質である、請求項1〜8のい
    ずれかに記載のスクリーニング系。
  11. 【請求項11】 以下の(a)又は(b)のポリペプチ
    ド: (a)配列番号1記載のアミノ酸配列からなるポリペプ
    チド (b)配列番号1記載のアミノ酸配列において、1もし
    くは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、付加または修
    飾されたアミノ酸配列からなり、C-PLACE1003238と同等
    のリガンド−受容体相互作用を示し、且つGiファミリ
    ーに属するG蛋白質αサブユニットと共役して該サブユ
    ニットのGDP・GTP交換反応を促進する活性を有す
    るポリペプチドに対するリガンドのスクリーニング法で
    あって、該ポリペプチドを含む脂質二重層膜、並びにG
    iファミリーに属するG蛋白質αサブユニットのGPC
    Rとの結合に関与する領域及び任意のG蛋白質αサブユ
    ニットのグアニンヌクレオチドとの結合に関与する領域
    を少なくとも含むポリペプチドを構成要素として含む系
    において、該サブユニットのGDP・GTP交換反応又
    は該サブユニットを含むポリペプチドと相互作用する効
    果器の活性を、被験物質の存在下と非存在下で比較する
    ことを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 請求項2〜4のいずれかに記載のスク
    リーニング系に、被験物質の存在下及び非存在下で標識
    したGTPγSを添加し、該サブユニットのグアニンヌ
    クレオチドとの結合に関与する領域に結合した標識量を
    両条件下で比較することを特徴とする、請求項11記載
    の方法。
  13. 【請求項13】 請求項4又は5記載のスクリーニング
    系に、被験物質の存在下及び非存在下でGTPを添加
    し、アデニル酸シクラーゼ活性を両条件下で比較するこ
    とを特徴とする、請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 請求項4又は5記載の動物細胞におけ
    るcAMP量を、被験物質の存在下と非存在下で比較す
    ることを特徴とする、請求項11記載の方法。
  15. 【請求項15】 請求項6記載のスクリーニング系に、
    被験物質の存在下及び非存在下でホスファチジルイノシ
    トール−4,5−二リン酸を添加し、ホスホリパーゼC
    活性を両条件下で比較することを特徴とする、請求項1
    1記載の方法。
  16. 【請求項16】 請求項6記載の動物細胞における細胞
    内カルシウムイオンの量を、被験物質の存在下と非存在
    下で比較することを特徴とする、請求項11記載の方
    法。
  17. 【請求項17】 請求項7記載のスクリーニング系にお
    けるリポーター遺伝子の発現量を、被験物質の存在下と
    非存在下で比較することを特徴とする、請求項11記載
    の方法。
  18. 【請求項18】 請求項8記載のスクリーニング系にお
    けるリポーター遺伝子の発現量を、被験物質の存在下と
    非存在下で比較することを特徴とする、請求項11記載
    の方法。
  19. 【請求項19】 該リガンドが、泌尿器、胎盤又は扁桃
    における疾患の予防及び治療に有効である、請求項11
    〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の方法により得られる
    リガンドと、医薬上許容される担体とを配合することを
    特徴とする、泌尿器、胎盤又は扁桃における疾患の予防
    及び治療剤の製造方法。
  21. 【請求項21】請求項11〜18のいずれかに記載の方
    法によりリガンドであると認定された生体物質につい
    て、泌尿器、胎盤又は扁桃由来の生体試料中での存在量
    を、当該組織に疾患を有する患者と正常人との間で比較
    することを特徴とする、泌尿器、胎盤又は扁桃における
    疾患のマーカー物質の同定方法。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の方法により同定され
    るマーカー物質の、泌尿器、胎盤又は扁桃由来の生体試
    料中での存在量を測定することを特徴とする、泌尿器、
    胎盤又は扁桃における疾患の診断方法。
  23. 【請求項23】 配列番号1に示されるアミノ酸配列
    中、アミノ酸番号12〜36で示されるアミノ酸配列か
    らなるペプチドを特異的に認識する抗体。
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