JP2003232661A - 流量計測装置及びこの装置を機能させるためのプログラム - Google Patents

流量計測装置及びこの装置を機能させるためのプログラム

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JP2003232661A
JP2003232661A JP2002029225A JP2002029225A JP2003232661A JP 2003232661 A JP2003232661 A JP 2003232661A JP 2002029225 A JP2002029225 A JP 2002029225A JP 2002029225 A JP2002029225 A JP 2002029225A JP 2003232661 A JP2003232661 A JP 2003232661A
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JP
Japan
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delay time
delay
time
flow rate
repeating
Prior art date
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Pending
Application number
JP2002029225A
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English (en)
Inventor
Bunichi Shiba
文一 芝
Koichi Takemura
晃一 竹村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰返し測定における遅延時間の精度は測定精
度にそのまま影響を与えるので、繰返し動作の前後で遅
延時間を実測して補正する。 【解決手段】 繰返し動作の前で遅延時間制御手段21
は遅延手段16を動作し、動作時間を遅延時間計測手段
17で計測される。同様に一連の繰返し動作が終了する
と再度遅延時間を測定する。そして繰返し動作の前後で
計測された遅延時間を基に繰返し回数調整手段24で繰
返し回数を変更し遅延手段16の特性にあわせた最適な
計測動作を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波を利用して
気体や液体などの流量を計測する流量計測装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の超音波流量計としては、
例えば、特開2000−292232公報に記載されて
いるものがあった。図13は、前記公報に記載された従
来の超音波流量計の構成を示すブロック図である。
【0003】図13において、流体流路1の途中に超音
波を発信する第1振動子2と受信する第2振動子3が流
れ方向に配置されている。4は第1振動子2への送信回
路、5は第2振動子3で受信した超音波を信号処理する
受信回路である。6は受信回路5で超音波を検知した後
第1振動子2からの送信と第2振動子3での受信を複数
回繰り返す繰返し手段である。9は受信回路で超音波を
検出した後、再度第1振動子2から超音波を送信するま
での遅延時間を発生させる遅延時間発生手段であり、1
0は遅延時間発生手段9により発生した遅延時間を計測
する遅延時間計測手段、11は遅延時間発生手段9の計
測値を基に、遅延時間を制御する遅延時間制御手段、1
2はは繰返し手段により行われる複数回の超音波伝達の
所要時間を計測する累積時間計測手段、8は遅延時間計
測手段12および累積時間計測手段12の計測値から流
量を求める流量演算手段である。送信回路5より送出さ
れたバースト信号により第1振動子2から発信された超
音波信号は、流れの中を伝搬し、第2振動子3で受信さ
れ受信回路6で検知され、遅延時間発生手段9で発生し
た遅延時間を置いた後、再び送信回路5よりバースト信
号が送出される。送信回路5からのバースト信号は、予
め定められた回数だけ繰り返され、この繰返しに要した
時間を累積時間計測手段12で、また、遅延時間を遅延
時間計測手段10により計測する。
【0004】更に、流量演算手段8では、累積時間計測
手段12で求めた値から遅延時間計測手段10で求めた
遅延時間を差し引くことにより、超音波の伝達のみの所
要時間Tを求める。
【0005】次に、遅延時間の計測方法について説明す
る。計測開始時には、遅延時間制御手段11により計測
繰返し中の遅延時間の設定値の指示が遅延時間発生手段
9に与えられる。更に、繰返し手段6により遅延時間発
生手段9にトリガ信号が送出される。この時、累積時間
計測手段12により、超音波伝達時間の計測が開始され
ると共に、遅延時間計測手段11で1回目の遅延時間の
計測を開始する。次に、所定の遅延時間が完了すると、
遅延時間計測11は計測動作を終了し、この時求めた遅
延時間t1を流量演算手段8へ記憶させる。その後、繰
返し手段6により、遅延→送受信→送受信→・・・・の
如く規定の回数だけ動作を繰り返す。受信回路5でn回
目の受信信号を検知されると、最後にもう一度、遅延時
間発生手段9により遅延時間と同等の時間が発生し、遅
延時間計測手段10が計測を開始する。所定の遅延時間
が終了した後は、実施例1と同様に、累積時間計測手段
12ではn回分の超音波伝達時間とn+1回の遅延時間
の合計値Ta、遅延時間計測手段11では、n+1回目
の遅延時間t(n+1)が得られる。
【0006】遅延時間発生手段9で生成される時間が変
化するものと考えれば、n回の送受信の前後の遅延時間
を計測すれば、繰返し動作の間の遅延時間の変化を推定
できる。すなわち、直線的に変化していると仮定すれ
ば、t1とt(n+1)の平均値を遅延時間の代表値と
考えることが可能であるし、何らかの曲線変化を示すの
であれば、荷重平均値を代表値と考えることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の超
音波流量計における、遅延時間の演算のように繰返しの
最初と最後だけの時間を参考にしていては、繰返し回数
や伝搬時間の違いにより遅延時間の精度が期待したほど
高まらない場合がある。
【0008】例えば繰り返し動作の途中で回路電流によ
る発熱などが影響し遅延発生手段の動作の特性が変化す
る場合があり、遅延時間が一定にならないことがある。
また、これを解消するために繰り返し回数を増加して平
均するなどの対策があるが、時間が長くなると周囲温度
の状態や電源電圧の変化、さらに動作時間により遅延時
間の精度に影響がでてくる。
【0009】また超音波の送受信を切換え動作すると、
その切換え動作中は遅延発生手段の動作は停止している
ため再度動作を開始する時は遅延時間の変動が発生する
可能性が大きい。遅延時間の精度は流量の測定精度にそ
のまま影響を与えるので、高精度の遅延時間をもつ遅延
回路の実現が課題であった。例えば、音速を340m/
sは0.34mm/μsとなり、数nsの時間のずれが
測定精度に大きな影響を与える。また、繰り返し回数を
増加すれば電力も増大するなどの付随的な問題も発生し
てくる。
【0010】本発明は上記の課題を解決するもので、繰
返しの最初と最後に計測した遅延時間の時間差を基に繰
返し回数を変更することで遅延手段の初期動作特性の差
を小さくし流量演算における遅延時間の精度を向上で
き、その結果精度の良い流量計測を実現することを目的
としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記従来の課題を解決す
るために、本発明の遅延時間制御手段は遅延時間計測手
段を前記繰返し手段による超音波伝達開始時および切換
え手段動作後の超音波伝達終了時に動作し、前記遅延時
間計測手段で求めた遅延時間の計測差が超音波伝達前後
で予め定めた値より大きい場合に前記繰返し手段の繰返
し回数を変更する繰返し回数調整手段を有し、繰返しの
最初と最後に計測した遅延時間の時間差を基に繰返し回
数を変更することで遅延手段の初期動作特性の差を小さ
くし流量演算における遅延時間の精度を向上でき、その
結果精度の良い流量計測を実現することを目的としてい
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、被測定流体の流れる流路に配置され超音波を送受信
する一対の振動子と、振動子からの信号発信の遅延時間
を発生する遅延手段と、遅延手段の遅延時間を計測する
遅延時間計測手段と、振動子間相互の超音波伝達を複数
回行う繰返し手段と、遅延時間計測手段の計測値を基
に、遅延時間を制御する遅延時間制御手段と、繰返し手
段による超音波伝達の累積時間を計測する計時手段と、
計時手段と遅延時間制御手段の信号から流量を算出する
流量演算手段と、一対の振動子の送信機能と受信機能を
切換え設定する切換え手段を備え、遅延時間制御手段は
遅延時間計測手段を前記繰返し手段による超音波伝達開
始時および切換え手段動作後の超音波伝達終了時に動作
し、遅延時間計測手段で求めた遅延時間の計測差が超音
波伝達前後で予め定めた値より大きい場合に繰り返し手
段の繰り返し回数を変更する繰返し回数調整手段を有す
る流量計測装置である。
【0013】そして、超音波伝達開始時および終了時と
切換え手段動作後の超音波伝達終了時に遅延時間を計測
し、その差が予め定めた値より大きい場合に切換え手段
動作前後の繰り返し回数を変更することで、遅延手段の
初期動作特性の差を小さくでき流量演算における遅延時
間の精度を向上することができ、その結果流量演算の精
度のよい測定を実現することが可能になる。
【0014】請求項2に記載の発明は、特に、請求項1
に記載の遅延時間制御手段が遅延時間計測手段を切換え
手段の動作前の繰返し手段による超音波伝達開始時およ
び切換え手段動作後の繰返し手段による超音波伝達終了
時に動作し、遅延時間計測手段で求めた遅延時間の計測
差に応じて、繰返し回数調整手段は、繰り返し手段の繰
り返し回数を変更することにより、遅延手段の初期安定
化を変化することで最適な状態に調整し、流量演算にお
ける遅延時間の精度を向上することができ、その結果流
量演算の精度のよい測定を実現することが可能になる。
【0015】請求項3に記載の発明は、特に、請求項1
に記載の遅延時間制御手段が遅延時間計測手段を切換え
手段の動作前の繰返し手段による超音波伝達開始時およ
び切換え手段動作後の繰返し手段による超音波伝達終了
時に動作し、遅延時間計測手段で求めた遅延時間の計測
差が予め定めた値以内になるよう繰返し回数調整手段
は、繰り返し手段の繰り返し回数を変更することによ
り、遅延手段の初期安定化を変化することで最適な状態
に調整し、流量演算における遅延時間の精度を向上する
ことができ、その結果流量演算の精度のよい測定を実現
することが可能になる。
【0016】請求項4に記載の発明は、特に、請求項1
に記載の遅延時間制御手段が繰返し回数調整手段で遅延
時間計測手段を繰返し手段による超音波伝達開始時およ
び切換え手段動作後の超音波伝達終了時に動作し、遅延
時間計測手段で求めた遅延時間の計測差が超音波伝達前
後で予め定めた値より大きい場合に繰り返し手段の繰り
返し回数を切換え手段の前後で変更することにより、切
換え手段動作前後の繰り返し回数を別々に変更すること
で、遅延手段の動作特性の合わせた流量演算における遅
延時間の精度を向上することができ、その結果流量演算
の精度のよい測定を実現することが可能になる。
【0017】請求項5に記載の発明は、特に、請求項1
に記載の遅延時間制御手段が繰返し回数調整手段で遅延
時間計測手段を切換え手段の動作前の繰返し手段による
超音波伝達開始時および切換え手段動作後の繰返し手段
による超音波伝達終了時に動作し、遅延時間計測手段で
求めた遅延時間の計測差に応じて、繰り返し手段の繰り
返し回数を切換え手段の前後で変更することにより、切
換え手段動作前後の繰り返し回数を別々に変更すること
で、遅延手段の初期安定化を個々に変化することで最適
な状態にし、流量演算における遅延時間の精度を向上す
ることができ、その結果流量演算の精度のよい測定を実
現することが可能になる。
【0018】請求項6に記載の発明は、特に、請求項1
に記載の遅延時間制御手段が繰返し回数調整手段で遅延
時間計測手段を切換え手段の動作前の繰返し手段による
超音波伝達開始時および切換え手段動作後の繰返し手段
による超音波伝達終了時に動作し、遅延時間計測手段で
求めた遅延時間の計測差が予め定めた値以内になるよう
繰返し回数を変更することにより、遅延手段の初期安定
化を個々に変化することで最適な状態にもっていき、流
量演算における遅延時間の精度を向上し、その結果流量
演算の精度のよい測定を実現することが可能になる。
【0019】請求項7に記載の発明は、特に、請求項1
から請求項6のいずれか1項記載の流量計測装置におい
て、遅延時間制御手段や繰返し回数調整手段の動作を確
実にするためのコンピュータを機能させるためのプログ
ラムを有する構成としたもので、これにより遅延時間制
御手段や繰返し回数調整手段の動作をソフトで行うこと
により判定などの条件設定、変更が容易にでき、また経
年変化などにも柔軟に対応できるためよりフレキシブル
に遅延時間の精度向上を行うことができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0021】(実施例1)請求項1、請求項2および請
求項3に係る発明を実施例1の流量計測装置として説明
する。図1は本実施例の構成を示す流量計測装置のブロ
ック図である。図1おいて、本発明の超音波流量計は被
測定流体の流れる流路1と、流路1に配置された超音波
を送受信する第1の振動子2、第2の振動子3と、第1
の振動子2を駆動する駆動手段13と、駆動手段13を
動作する計測スタート信号を出力する制御手段14と、
第2の振動子3の受信信号を受け受信タイミングを決定
するタイミング検知手段15と、タイミング検知手段1
5の出力を所定の遅延時間遅れて駆動手段13のトリガ
信号として出力する遅延手段16と、遅延手段16の動
作時間すなわち遅延時間を計測する遅延時間計測手段1
7と、超音波の送受信そして遅延手段16で遅延時間の
後に再度超音波の送受信を繰り返すという動作回数を計
測し所定の回数で動作を停止する繰返し手段18と、少
なくとも駆動手段13による第1の振動子2の駆動開始
から繰返し手段18の動作停止までの超音波の伝搬時間
を測定する計時手段19と、計時手段19の値から一対
の振動子間の流速を演算し、それから流量を求める流量
演算手段20と、遅延時間計測手段の計測値を基に遅延
時間を制御する遅延時間制御手段21と、遅延時間制御
手段21で計測差から遅延時間を調節する遅延時間補正
手段22を有するものである。駆動手段13と第1の振
動子2、および第2の振動子3とタイミング検知手段1
5の間に切換手段23を設け、超音波の送受信を第1の
振動子2と第2の振動子3の間で交互に行うようにして
いる。さらに繰返し回数調整手段24を設け、遅延手段
16の動作により繰返し回数を調整する。
【0022】通常の動作を説明する。制御手段14から
スタート信号を受けた駆動手段13が第1の振動子2を
一定時間パルス駆動を行うと同時に計時手段20は制御
手段14からの信号によってに時間計測始める。パルス
駆動された第1の振動子2からは超音波が送信される。
第1の振動子2から送信した超音波は被測定流体中を伝
搬し第2の振動子3で受信される。第2の振動子3の受
信出力は、タイミング検知手段15で信号を増幅された
後、予め定められている受信タイミングの信号レベルで
超音波の受信を決定する。繰返し動作を行わない場合は
この超音波の受信を決定した時点で計時手段21の動作
を停止し、その時間情報tから(式1)によって流速を
求める。
【0023】(計時手段20から得た測定時間をt、超
音波振動子間の流れ方向の有効距離をL、音速をc、被
測定流体の流速をvとする) v=(L/t)−c ・・・(式1) タイミング検知手段15は通常コンパレータによって基
準電圧と受信信号を比較するようになっていることが多
い。
【0024】繰返し手段18を用いる今回の動作はタイ
ミング検知手段15の判定結果を遅延手段16で一定時
間遅延させた後に駆動手段13に返し、再度送信を行
う。繰返し動作を決められた回数行い、その時間を計時
手段20で測定し、計時手段20の測定時間を元に(式
2)の計算によって流速を求める。
【0025】(遅延手段の遅延時間をTd、繰返しの回
数をn、測定時間をts、超音波振動子間の流れ方向の
有効距離をL、音速をc、被測定流体の流速をvとす
る) v=L/(ts/n−Td)−c ・・・(式2) この方法によれば(式1)の方法に比べ精度よく測定す
ることができる。
【0026】また、第1の超音波振動子2と第2の超音
波振動子3とを切り替え、被測定流体の上流から下流と
下流から上流へのそれぞれの伝搬時間を測定し、(式
3)より速度vを求める(上流から下流への測定時間時
間をt1、下流から上流への測定時間時間をt2とす
る)。
【0027】 v=L/2((1/t1)−(1/t2))・・・(式3) この方法によれば音速の変化の影響を受けずに流度を測
定することが出来るので、流速・流量・距離などの測定
に広く利用されている。
【0028】流速vが求まると、それに流路1の断面積
を乗ずることにより流量を導くことができる。
【0029】通常の動作は図3に示すタイミング図のよ
うになる。すなわち、制御手段14による時刻t0にお
ける開始信号から計測を開始し、t1で駆動手段13を
介して第1の超音波振動子2を駆動する。そこで発生し
た超音波信号は流路内を伝搬し時刻t2で第2の超音波
振動子3に到達し、タイミング検知手段15で受信点を
検知すると時刻t3から遅延手段16が動作し、予め定
めた時間だけ動作した後時刻t4で繰返し手段18に信
号を送る。繰返し手段18はこの信号を入力すると駆動
手段13に信号を送出し、再び第1の超音波振動子2を
駆動する。以下、この繰返しを行っている。
【0030】繰返し手段18で決められた回数動作する
と図3時刻t5で送受信動作は停止し、その時間は図に
示すTとなる。その後、切換え手段23が送受信を切換
える。すなわち第1の超音波振動子2が受信側、第2の
超音波振動子3が送信側になる。そして同様な繰返し動
作を行う。時間的な動作は図4に示すようにT1の間は
第1の超音波振動子2が送信側、第2の超音波振動子3
が受信側、Tchで切換え動作を行い、T2では反対に
第1の超音波振動子2が受信側、第2の超音波振動子3
が送信側となる。
【0031】なお、図3に示す送信波、受信波の動作は
図4以下の説明では同じため記述を省略しているが、内
部動作は図3と同じである。
【0032】このように繰返し手段18で決められた回
数動作する場合に1回目と最終回目では遅延手段16の
動作が異なることがある。通常、遅延手段16としては
LC分布定数回路等が用いられているが、これらの素子
には抵抗成分も含まれている。遅延手段16に抵抗分が
あると電流を流していけば繰返し1回目では問題無い
が、回数を重ねていくにつれ電流による発熱が発生し、
その結果遅延時間が変化してくる。しかし、この発熱も
平衡点があるためある一定回数以上の繰返し回数では遅
延時間が一定とみて良い。図2(a)に繰返し回数と遅
延手段16の1回当たりの遅延時間の概念図を示す。こ
れより繰返し回数が少ないと遅延時間の差が大きいこと
がわかる。遅延時間の差が大きいと流量演算手段で計時
手段20が測定した時間から遅延時間の繰返し回数分を
差し引き超音波伝搬時間分のみから流量を求める際、遅
延時間の合計に誤差が生じてくる。この問題を回避する
には以下の方法がある。
【0033】図2(a)に示しているように遅延手段1
6の1回当たりの遅延手段は異なっている。具体的には
図3のD0、D1とD2の時間が等しくないということ
である。ここでD0は制御手段14から最初遅延手段1
6に信号を送出して作成しても良いし、制御手段14自
身で作成しても良い。
【0034】流量を算出する場合は時刻t0からt5ま
での時間Tから実際超音波の伝搬した時間だけを用いる
ためD0,D1,D2の時間を差し引かなければならな
い。この時間を正確に求めるため、図5に示すように時
刻t0の前taで制御手段14から遅延時間制御手段2
1に信号が入力される。この信号により遅延時間制御手
段は遅延手段16を動作する。そして動作時間は遅延時
間計測手段17で計測される。また時刻t5で一連の繰
返し動作が終了すると時刻tbにおいて時刻taの場合
と同様に遅延時間制御手段21が遅延手段16を動作
し、その動作時間を遅延時間計測手段17で測定する。
その後切換え手段23が送受信動作を切換え(時間Tc
h)T1と同じ動作をT2時間行い、一連の繰返し動作
が終了後、同様に時刻tcにおいて時刻taの場合と同
様に遅延時間制御手段21が遅延手段16を動作し、そ
の動作時間を遅延時間計測手段17で測定する。そして
taとtb、tcで計測された遅延時間を基に遅延時間
補正手段22は繰返し動作中の遅延手段の動作時間を推
定する。例えばこれはtaとtbの時に測定した遅延時
間の単純平均に繰返し回数に関するある係数を乗じた時
間とtbとtcの時に測定した遅延時間の単純平均に繰
返し回数に関するある係数を乗じた時間を遅延時間とし
て用いるなどである。
【0035】遅延時間補正手段22内部での動作とし
て、比例定数をα、定数項をβとすると流量演算で用い
る遅延時間をα*(ta+tb)+βと単純な式で求め
てもよい。
【0036】また遅延時間の差を用いてα*(tb−t
a)+taとしても良い。さらに単純に実験等で求めた
遅延時間の差と補整値の関係をテーブルなどで持つこと
でtb−taの値からテーブルの値を参照するルックテ
ーブル型の補整でも良い。これをT1,T2別々に行っ
ても良いし、同じ値を用いても良い。
【0037】この遅延時間補正手段22が求めた遅延時
間を流量演算手段21に送出すると、計時手段19から
の時間信号から正確な遅延時間を差し引くことができ
る。遅延時間補正手段22による補正としては図2
(a),(b)および(c)に示しているような繰返し
回数による要因、繰返し時間による要因、1回の繰返し
にかかる時間による要因など色々な要因を考慮して求め
ることが必要になる。このため計測の前後で求めた遅延
時間と本来の遅延時間の関係を実験等で求めて記憶手段
などに保管しておき、その情報を基に補正したり、経年
変化を考えると記憶手段に遅延時間の状態を動作中に一
定期間ごと刻々と記録し、その変移を参考に遅延時間の
補正を行うことが可能である。さらにこの記憶手段の情
報は外部から書き換えることが可能にしておくと実測し
た値を入力するなど利用範囲が広がる。
【0038】図2(a)に示すように繰返し回数により
遅延時間の変化することがわかっている場合、切換え動
作を含めると遅延時間の動作は図2(d)のようになる
ため、制御手段14は遅延時間制御手段に信号を送出
し、計測の最初、電源を投入した時や一定時間毎に繰返
し回数を変化して、その前後に図5のような遅延時間の
差を調べてみる。例えば図2(a)のP,Q,Rのよう
に繰返し回数を変化しその動作の前後で遅延時間を調べ
ることで繰返し回数による遅延時間の変化tP,tQ,
tRを遅延時間計測手段17で実測することができる。
この動作は切換え手段23で送受信を反転しても行う。
これにより遅延時間補正手段22はこの時間変化を基に
遅延時間の平均値を精度よく求めることが可能になる。
【0039】例えば繰り返し回数がPしかない時の遅延
時間とRまで繰り返す時の遅延時間は流量演算に用いる
場合大きく異なってくる。式2を変形すると式2‘とな
る。
【0040】 v=L/(ts − ΣTd)/n−c ・・・(式2‘) ここでΣTdとは遅延手段16の遅延時間の繰り返し回
数分における合計値である。この値を直接求めることが
できれば精度良く演算ができるが実際には推定値や演算
値を用いている。遅延時間の合計値と考えると繰り返し
回数PとRでは大きく異なることが図2より容易に理解
できる。そこですべての繰り返し回数を調べることまで
しなくてもある特定の繰り返し回数において遅延時間を
調べることは十分可能である。そこで実際に繰り返し回
数を変化してその繰り返し回数後の遅延時間を実測する
ことで流量演算に用いる遅延時間の平均値を精度良く求
めることが可能になる。
【0041】以上のように時刻ta,tab,tcで測
定した遅延時間で全体の遅延時間を推定することは可能
であるが、3箇所の遅延時間の差が大きくなりすぎると
その補整も難しくなる。この問題を解決する方法を図
5、図6を用いて次に説明する。
【0042】図5内において時刻t0からt5までの動
作は図3と同じのため詳細な図中の記述と説明を省略す
る。図5において時刻t0の前taで制御手段14から
遅延時間制御手段21に信号が入力され、遅延時間制御
手段21は遅延手段16を動作する。そして図6の10
0で遅延手段16の動作時間Td1は遅延時間計測手段
17で計測される。T1時間経過後、切換え動作を行
い、同様な一連の繰返し動作が終了すると時刻tcにお
いて時刻taの場合と同様に遅延時間制御手段21が遅
延手段16を動作し、101でその動作時間Td2を遅
延時間計測手段17で測定する。そして102でTd1
とTd2の差dを求め、103においてdが予め定めた
値Txより大きいと繰返し動作中の遅延時間の変動も大
きいと推測できるため、極力この差を小さくするように
104で繰返し回数調整手段24は繰返し回数を変更す
る。
【0043】具体的には遅延時間の差が大きい時は繰返
し回数が少なく図2で示しているように、繰返し動作時
間Tは遅延時間がどんどん変化している時間になってい
る可能性が高い。このためさらに繰返し回数を多くして
遅延手段16の変動が飽和している領域までもっていけ
ば良い。これは遅延手段16を動作することで遅延手段
内部の動作が例えば回路電流が流れることにより発熱作
用による安定領域に達するためである。
【0044】このように超音波伝達開始時および終了時
と切換え手段23動作後の超音波伝達終了時に遅延時間
を計測し、その差が予め定めた値より大きい場合に切換
え手段動作前後の繰り返し回数を変更することで、遅延
手段16の初期動作特性の差を小さくでき流量演算にお
ける遅延時間の精度を向上することができ、その結果流
量演算の精度のよい測定を実現することが可能になる。
また反対に遅延時間の差が小さいときはさらに繰返し回
数を少なくしても良い場合がある。繰返し回数を少なく
すればそれだけ動作時間も短くなり省電力効果も期待で
きる。
【0045】また、図5と図7を用いて他の動作を説明
する。周囲温度や繰返し回数などにより繰返し動作内の
遅延時間の推移は変動する。したがって、時刻t0の前
taにおいて110で遅延手段16の動作時間Td1を
計測する。そして、切換え手段23動作後の一連の繰返
し動作が終了する時刻tcにおいて111で遅延手段1
6の動作時間Td2を測定する。そして112でTd1
とTd2の差dを求め、113においてdが予め定めた
値Txより大きいが判定する。大きい場合は114で差
dに関する関数とした繰返し回数tdlを求め、115
で繰返し回数調整手段24がこのtdlに繰返し回数を
設定するよう、繰返し手段18に信号を送出する。11
4の関数f(d)は単純なdに比例した演算でも良い
し、遅延手段16の非線形動作現象に対応できるような
関数を選定しても良い。
【0046】このように、繰返し回数を調整することに
より遅延手段の初期安定化を変化することで最適な状態
に調整し、流量演算における遅延時間の精度を向上する
ことができ、その結果流量演算の精度のよい測定を実現
することが可能になる。
【0047】また、図5と図8を用いて他の動作を説明
する。周囲温度や繰返し回数などにより繰返し動作内の
遅延時間の推移は時間とともに変動する。したがって、
時刻t0の前taにおいて120で遅延手段16の動作
時間Td1を計測する。そして、切換え手段23が動作
し送受信を判定した一連の繰返し動作が終了すると時刻
tcにおいて121で遅延手段16の動作時間Td2を
測定する。そして122でTd1とTd2の差dを求
め、123においてdが予め定めた値Txより大きいが
判定する。大きい場合は124で繰返し回数tdlを前
回の値よりαだけ長くする。反対にdが予め定めた値T
xより小さい場合は125でtdlを前回の値よりαだ
け短くする。このようにして求めた繰返し回数を126
で繰返し回数調整手段24が繰返し手段18に設定す
る。tdlの大きさは繰返し回数であるため0より大き
く、また上限も常識程度の回数までしか大きくしないの
は言うまでもない。
【0048】図8中に記述している繰返し回数の変化幅
αの値は予め定めた値Txより小さいことは言うまでも
ない。具体的な値としては流路の構成や流体の種類にも
よるが全体で数回から数100回の幅で設定するのが実
用上便利である。そしてこの動作は繰り返し手段18に
よる繰り返し動作が終了するたびにαずつ繰返し回数を
微調整し続けることができる。これにより種々の外乱な
どが発生しても常に繰返し回数を調整することで流量演
算精度を一定値以内に保つことが可能になる。繰返し回
数の調整を行うことにより計測前後の遅延時間の差が一
定時間より短くなるように説明したが、123で上限と
下限を設けてその間に入るようにすれば収束はより早く
なり、電力で動作する回路においては省電力効果が大き
くなる。
【0049】このように、超音波伝達開始時および切換
え手段23動作後の超音波伝達終了時に遅延時間を計測
し、その差が予め定めた値以内になるよう繰返し回数を
調整することにより、遅延手段16の初期安定化を変化
することで最適な状態に調整し、流量演算における遅延
時間の精度を向上することができ、その結果流量演算の
精度のよい測定を実現することが可能になる。さらに必
用以上の遅延時間精度を得るために電力を使用しないた
め省電力で精度のよい測定を実現することが可能にな
る。
【0050】なお、図6、図7、図8の説明では遅延時
間の測定を繰返し動作の前と切換え手段23動作後の繰
返し動作終了後の2箇所でしか行っていないが、切換え
手段23の動作している状態である図5のtbにおいて
も測定し、3箇所の遅延時間を元に同様の繰返し回数を
設定してもよい。
【0051】(実施例2)請求項4、請求項5および請
求項6に係る発明を実施例2の流量計測装置として説明
する。図1、図5および図9を用いて動作を説明する。
実施例1と異なるところは、超音波伝送前後の遅延時間
の計測差によって切換え手段の動作前後の繰返し回数を
変更しながら動作することである。
【0052】まず図5、図9を用いて動作を説明する。
図5内において時刻t0からt5までの動作は図3と同
じのため詳細な図中の記述と説明を省略する。図5にお
いて時刻t0の前taで制御手段14から遅延時間制御
手段21に信号が入力され、遅延時間制御手段21は遅
延手段16を動作する。そして図9の130で遅延手段
16の動作時間Td1は遅延時間計測手段17で計測さ
れる。T1時間経過後、切換え動作を行う。その後、送
受信が切換わり同様な一連の繰返し動作がT2経過後に
終了すると時刻tcにおいて時刻ta、tbの場合と同
様に遅延時間制御手段21が遅延手段16を動作し、1
31でその動作時間Td2を遅延時間計測手段17で測
定する。そして132でTd1とTd2の差dを求め、
133においてdが予め定めた値Txより大きいと切換
え動作前後において遅延時間の変動が大きいと推測でき
るため、極力この差を小さくするように134で切換え
動作前後の繰返し回数を繰返し回数調整手段24で別々
に設定する。例えば切換え手段23動作前の繰返し回数
S1をSx回、切換え手段動作後の繰返し回数S2をS
y回というように設定する。遅延時間の差が大きい場合
は遅延手段16の動作が安定するまでに時間がかかると
も考えられるためS1を多くし、安定すると少々回数を
減らしてもよいためS2を少なくするなどの調整が容易
にできる。
【0053】このように切換え手段動作前後の繰り返し
回数を別々に変更することで、遅延手段16の動作特性
の合わせた流量演算における遅延時間の精度を向上する
ことができ、その結果流量演算の精度のよい測定を実現
することが可能になる。
【0054】繰返し回数の調整幅は予め定めた一定回数
でも良いし周囲温度や供給電圧に対応し、それらの値を
用いて演算した時間を用いても良い。
【0055】また、図5と図10を用いて他の動作を説
明する。周囲温度や繰返し回数などにより繰返し動作内
の遅延時間の推移は変動する。さらには切換え手段23
の動作中、一旦遅延手段16の動作が停止するため、こ
こでも遅延時間の変動が発生する。したがって、時刻t
0の前taにおいて140で遅延手段16の動作時間T
d1を計測する。そして、T1時間経過後、切換え動作
を行う。その後、141で送受信が切換わり同様な一連
の繰返し動作がT2経過後に終了すると時刻tcにおい
て時刻ta、tbの場合と同様に遅延時間制御手段21
が遅延手段16を動作し、その動作時間Td2を遅延時
間計測手段17で測定する。
【0056】そして142でTd1とTd2の差dを求
める。143においてdが予め定めた値Txより大きい
が判定する。dが予め定めた値Txより大きいと切換え
動作前後において遅延時間の変動が大きいと推測できる
ため、極力この差を小さくするように144で差dに関
する関数とした時間td1を求め、145で切換え動作
前後の繰返し回数を繰返し回数調整手段24で別々に設
定する。例えば切換え手段23動作前の繰返し回数S1
をf(d)・Sx回、切換え手段動作後の繰返し回数S
2をf(d)・Sy回というように設定する。この調整
により遅延時間の差が大きい場合は遅延手段16の動作
が安定するまでに時間がかかるとも考えられるためS1
を多くし、安定すると少々回数を減らしてもよいためS
2を少なくするなどの調整が容易にできる。図10中の
繰返し回数のSxは切換え手段動作前の繰返し動作にお
いて予め設定している回数、Syは切換え手段動作後の
繰返し動作において予め設定している回数を示してい
る。
【0057】このように切換え手段動作前後の繰り返し
回数を別々に変更することで、遅延手段16の初期安定
化を繰返し回数の変化で最適な状態にすることが可能に
なり、流量演算における遅延時間の精度を向上すること
ができる。そして、その結果流量演算の精度のよい測定
を実現することが可能になる。
【0058】144の関数f(d)は単純なdに比例し
た演算でも良いし、遅延手段16の非線形動作現象に対
応できるような関数を選定しても良い。
【0059】また、図5と図11を用いて他の動作を説
明する。周囲温度や繰返し回数などにより繰返し動作内
の遅延時間の推移は時間とともに変動する。したがっ
て、時刻t0の前taにおいて150で遅延手段16の
動作時間Td1を計測する。そして、切換え手段23が
動作し送受信を反転し一連の繰返し動作が終了すると1
51で時刻tcにおいても遅延手段16の動作時間Td
3を測定する。
【0060】そして152でTd1とTd2の差dを求
める。次に153においてdが予め定めた値Txより大
きいが判定する。大きい場合は切換え動作中の時間にお
いても遅延時間の変動が大きいと推測できるため、極力
この差を小さくするように154で計測時間である繰返
し回数td1を前回の値よりαだけ多くする。
【0061】反対にdが予め定めた値Txより小さい場
合は155でtd1を前回の値よりαだけ短くする。そ
して156で切換え動作前後の繰返し回数を繰返し回数
調整手段24で別々に設定する。例えば切換え手段23
動作前の繰返し回数S1をSx+td1回、切換え手段
動作後の繰返し回数S2をSy+td1回というように
設定する。この調整により遅延時間の差が大きい場合は
遅延手段16の動作が安定するまでに時間がかかるとも
考えられるためS1を多くし、安定すると少々回数を減
らしてもよいためS2を少なくするなどの調整が容易に
できる。図11中の繰返し回数のSxは切換え手段動作
前の繰返し動作において予め設定している回数、Syは
切換え手段動作後の繰返し動作において予め設定してい
る回数を示している。td1の大きさは繰返し回数であ
るため0より大きく、また上限も常識程度の回数までし
か多くしないのは言うまでもない。
【0062】図11中に記述している繰返し回数の変化
幅αの値は予め定めた値Txより小さいことは言うまで
もない。具体的な値としては流路の構成や流体の種類に
もよるが全体で数回から数100回の幅で設定するのが
実用上便利である。そしてこの動作は繰り返し手段18
による繰り返し動作が終了するたびにαずつ繰返し回数
を微調整し続けることができる。これにより種々の外乱
などが発生しても常に繰返し回数を調整することで流量
演算精度を一定値以内に保つことが可能になる。
【0063】繰返し回数の調整を行うことにより計測前
後の遅延時間の差が一定時間より短くなるように説明し
たが、153で上限と下限を設けてその間に入るように
すれば収束はより早くなり、電力で動作する回路におい
ては省電力効果が大きくなる。
【0064】このように、超音波伝達開始時および切換
え手段23動作後の超音波伝達終了時に遅延時間を計測
し、その差が予め定めた値以内になるよう繰返し回数を
調整することにより、遅延手段16の初期安定化を個々
に変化することで最適な状態にもっていき、流量演算に
おける遅延時間の精度を向上することができ、その結果
流量演算の精度のよい測定を実現することが可能にな
る。さらに必用以上の遅延時間精度を得るために電力を
使用しないため省電力で精度のよい測定を実現すること
が可能になる。
【0065】なお、図9、図10、図11の説明では遅
延時間の測定を繰返し動作の前と切換え手段23動作後
の繰返し動作終了後の2箇所でしか行っていないが、切
換え手段23の動作している状態である図5のtbにお
いて制御手段14から遅延時間制御手段21に信号が入
力され、遅延時間16の動作時間を計測し、3箇所の遅
延時間を求め、上記実施例に示した2箇所の遅延時間を
用いた場合と同様に3つの値を用いて繰返し回数を設定
してもよい。
【0066】(実施例3)請求項7に係る発明を実施例
3の流量計測装置として説明する。実施例1と異なると
ころは、流量計測装置において、繰返し回数調整手段や
遅延時間制御手段の動作を確実にするためのコンピュー
タを機能させるためのプログラムを有する記憶媒体25
を用いていることである。図12を用いて動作を説明す
る。実施例1から実施例2で示した遅延時間制御手段2
1や遅延時間補正手段22および繰返し回数調整手段2
4の動作を行うには、予め実験等により流量と繰返し回
数、繰返し時間、超音波の伝搬時間などの相関を求め、
例えばファジィ制御のメンバーシップ関数のように適合
度というような形で判断する判定ソフトをプログラムと
して記憶媒体25に格納しておく。通常マイクロコンピ
ュータのメモリやフラッシュメモリ等電気的に書き込み
可能なものにしておくと利用が便利である。
【0067】このように遅延時間制御手段21や繰返し
回数調整手段24の動作をプログラムで行うことができ
るようになると遅延時間の補正などの条件設定、変更が
容易でできるためよりフレキシブルに流量演算の精度向
上を行うことができる。また経年変化などにも柔軟に対
応できるためよりフレキシブルに遅延時間の精度向上を
行うことができる。
【0068】なお本実施例において遅延時間制御手段2
1や繰返し回数調整手段24以外の動作もマイコン等に
よりプログラムで行ってもよい。
【0069】
【発明の効果】以上の説明から明らかのように本発明の
流量計測装置によれば、繰返し動作の前後で遅延時間を
計測し、その差が予め定めた値より大きい場合に切換え
手段動作前後の繰返し回数を変更することで、遅延手段
の初期動作特性の差を小さくでき流量演算における遅延
時間の精度を向上することができ、その結果流量演算の
精度のよい測定を実現することが可能になるという効果
が得られる。
【0070】また、切換え手段動作前後の繰返し回数を
別々に変更することで、遅延手段の動作特性の合わせた
流量演算における遅延時間の精度を向上することがで
き、その結果流量演算の精度のよい測定を実現すること
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における流量計測装置の全体
のブロック図
【図2】(a)同流量計測装置における繰返し回数と遅
延時間の関係を示す図 (b)同流量計測装置における繰返し時間と遅延時間の
関係を示す図 (c)同流量計測装置における1回の繰返し時間と遅延
時間の関係を示す図 (d)同流量計測装置における動作時間と遅延時間の関
係を示す図
【図3】(a)同流量計測装置における制御手段の動作
を示すタイミング図 (b)同流量計測装置における送信波の動作を示すタイ
ミング図 (c)同流量計測装置における受信波の動作を示すタイ
ミング図 (d)同流量計測装置における遅延手段の動作を示すタ
イミング図
【図4】同流量計測装置における制御手段の動作を示す
タイミング図
【図5】(a)同流量計測装置における制御手段の動作
を示すタイミング図 (d)同流量計測装置における遅延手段の動作を示すタ
イミング図
【図6】同流量計測装置における遅延時間制御手段の動
作を示すフローチャート
【図7】同流量計測装置における遅延時間制御手段の動
作を示すフローチャート
【図8】同流量計測装置における遅延時間制御手段の動
作を示すフローチャート
【図9】本発明の実施例2の流量計測装置における遅延
時間制御手段の動作を示すフローチャート
【図10】同流量計測装置の遅延時間制御手段の動作を
示すフローチャート
【図11】同流量計測装置の遅延時間制御手段の動作を
示すフローチャート
【図12】本発明の実施例3における流量計測装置の全
体のブロック図
【図13】従来の流量計測装置の全体のブロック図
【符号の説明】
1 流路 2 第1の振動子 3 第2の振動子 16 遅延手段 17 遅延時間計測手段 18 繰返し手段 19 計時手段 20 流量演算手段 21 遅延時間制御手段 22 遅延時間補正手段 23 切換え手段 24 繰返し回数調整手段 25 記憶媒体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定流体の流れる流路に配置され超音
    波を送受信する一対の振動子と、前記振動子からの信号
    発信の遅延時間を発生する遅延手段と、前記遅延手段の
    遅延時間を計測する遅延時間計測手段と、前記振動子間
    相互の超音波伝達を複数回行う繰返し手段と、前記遅延
    時間計測手段の計測値を基に、遅延時間を制御する遅延
    時間制御手段と、前記繰返し手段による超音波伝達の累
    積時間を計測する計時手段と、前記計時手段と前記遅延
    時間制御手段の信号から流量を算出する流量演算手段
    と、前記一対の振動子の送信機能と受信機能を切換え設
    定する切換え手段を備え、前記遅延時間制御手段は前記
    遅延時間計測手段を前記繰返し手段による超音波伝達開
    始時および切換え手段動作後の超音波伝達終了時に動作
    し、前記遅延時間計測手段で求めた遅延時間の計測差が
    超音波伝達前後で予め定めた値より大きい場合に前記繰
    り返し手段の繰り返し回数を変更する繰返し回数調整手
    段を有する流量計測装置。
  2. 【請求項2】 遅延時間制御手段は、遅延時間計測手段
    を切換え手段の動作前の繰返し手段による超音波伝達開
    始時および切換え手段動作後の繰返し手段による超音波
    伝達終了時に動作し、前記遅延時間計測手段で求めた遅
    延時間の計測差に応じて、繰返し回数調整手段は、前記
    繰り返し手段の繰り返し回数を変更する請求項1記載の
    流量計測装置。
  3. 【請求項3】 遅延時間制御手段は、遅延時間計測手段
    を切換え手段の動作前の繰返し手段による超音波伝達開
    始時および切換え手段動作後の繰返し手段による超音波
    伝達終了時に動作し、前記遅延時間計測手段で求めた遅
    延時間の計測差が予め定めた値以内になるよう繰返し回
    数調整手段は、前記繰り返し手段の繰り返し回数を変更
    する請求項1記載の流量計測装置。
  4. 【請求項4】 遅延時間制御手段は遅延時間計測手段を
    繰返し手段による超音波伝達開始時および切換え手段動
    作後の超音波伝達終了時に動作し、前記遅延時間計測手
    段で求めた遅延時間の計測差が超音波伝達前後で予め定
    めた値より大きい場合に前記繰り返し手段の繰り返し回
    数を切換え手段の前後で変更する繰返し回数調整手段を
    有する流量計測装置
  5. 【請求項5】 遅延時間制御手段は、遅延時間計測手段
    を切換え手段の動作前の繰返し手段による超音波伝達開
    始時および切換え手段動作後の繰返し手段による超音波
    伝達終了時に動作し、前記遅延時間計測手段で求めた遅
    延時間の計測差に応じて、繰返し回数調整手段は、前記
    繰り返し手段の繰り返し回数を切換え手段の前後で変更
    する請求項1記載の流量計測装置。
  6. 【請求項6】 遅延時間制御手段は、遅延時間計測手段
    を切換え手段の動作前の繰返し手段による超音波伝達開
    始時および切換え手段動作後の繰返し手段による超音波
    伝達終了時に動作し、前記遅延時間計測手段で求めた遅
    延時間の計測差が予め定めた値以内になるよう繰返し回
    数調整手段は、前記繰り返し手段の繰り返し回数を切換
    え手段の前後で変更する請求項1記載の流量計測装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項記載の遅延
    時間制御手段としてコンピュータを機能させるためのプ
    ログラム。
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