JP2003229437A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2003229437A JP2003024390A JP2003024390A JP2003229437A JP 2003229437 A JP2003229437 A JP 2003229437A JP 2003024390 A JP2003024390 A JP 2003024390A JP 2003024390 A JP2003024390 A JP 2003024390A JP 2003229437 A JP2003229437 A JP 2003229437A
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節男 中嶋
Hisashi Otani
久 大谷
Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オフ電流値の十分に低いスイッチング用TFT
と、ホットキャリア注入に強い電流制御用TFTとを有
する半導体装置を提供する。 【解決手段】一つの画素に、二つのnチャネル型薄膜ト
ランジスタを有する半導体装置において、前記nチャネ
ル型薄膜トランジスタのゲート電極は、ゲート絶縁膜に
接して形成された第1の導電層と、前記第1の導電層と
前記ゲート絶縁膜とに接して形成された第2の導電層と
を有し、前記nチャネル型薄膜トランジスタの半導体層
は、チャネル形成領域と、前記チャネル形成領域に接し
て形成された一導電型の第1の不純物領域と、前記第1
の不純物領域に接して形成された一導電型の第2の不純
物領域とを有し、前記第1の不純物領域の一部は、前記
第2の導電層の前記ゲート絶縁膜に接する領域と重なっ
ていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は絶縁表面を有する基
板上に薄膜トランジスタで構成された回路を有する半導
体装置およびその作製方法に関する。例えば、液晶表示
装置に代表される電気光学装置および電気光学装置を搭
載した電子機器の構成に関する。なお、本願明細書にお
いて半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能
する装置全般を指し、上記電気光学装置およびその電気
光学装置を搭載した電子機器を範疇に含んでいる。
【0002】
【従来の技術】薄膜トランジスタ(以下、TFTと記
す)は透明ガラス基板上に作製することができるので、
アクティブマトリクス型液晶表示装置への応用開発が積
極的に進められてきた。結晶構造を有する半導体層で形
成したTFT(以下、結晶質TFTと記す)は高移動度
が得られるので、同一基板上に機能回路を集積させて高
精細な画像表示を実現することが可能になった。
【0003】本願明細書において、前記結晶構造を有す
る半導体膜とは、単結晶半導体、多結晶半導体、微結晶
半導体を含み、さらに、特開平7−130652号公
報、特開平8−78329号公報、特開平10−135
468号公報、または特開平10−135469号公報
で開示された半導体を含んでいる。
【0004】アクティブマトリクス型液晶表示装置を構
成するためには、画素部だけでも100〜200万個の
結晶質TFTが必要であり、さらに周辺に設けられる機
能回路を付加するとそれ以上の数の結晶質TFTが必要
であった。そして、液晶表示装置を安定に動作させるた
めには、個々の結晶質TFTFの信頼性を確保しておく
必要があった。
【0005】TFTなどの電界効果トランジスタの特性
は、ドレイン電流とドレイン電圧が比例して増加する線
形領域と、ドレイン電圧が増加してもドレイン電流が飽
和する飽和領域と、ドレイン電圧を印加しても理想的に
は電流が流れない遮断領域とに分けて考えることができ
る。本明細書では、線形領域と飽和領域をTFTのオン
領域と呼び、遮断領域をオフ領域と呼ぶ。また、便宜
上、オン領域のドレイン電流をオン電流と呼びオフ領域
の電流をオフ電流と呼ぶ。
【0006】アクティブマトリクス型液晶表示装置の画
素部はnチャネル型TFT(以下、画素TFTと記す)
で構成されていて、振幅15〜20V程度のゲート電圧
が印加されるので、オン領域とオフ領域の両方の特性を
満足する必要があった。一方、画素部を駆動するために
設けられる周辺回路はCMOS回路を基本として構成さ
れ、主にオン領域の特性が重要であった。しかし、結晶
質TFTはオフ電流が上がりやすいという問題点があっ
た。また、結晶質TFTを長期間駆動させると移動度や
オン電流の低下、オフ電流の増加といった劣化現象がし
ばしば観測された。この原因の一つは、ドレイン近傍の
高電界が原因で発生するホットキャリア注入現象にある
と考えられた。
【0007】MOSトランジスタの分野では、オフ電流
を下げ、さらにドレイン近傍の高電界を緩和する方法と
して、低濃度ドレイン(LDD:Lightly Doped Drai
n)構造が知られている。この構造はソース領域とドレ
イン領域の内側、すなわちチャネル形成領域側に低濃度
の不純物領域を設けたものであり、この低濃度不純物領
域をLDD領域と呼んでいる。
【0008】同様に結晶質TFTでもLDD構造を形成
することは知られていた。例えば、ゲート電極をマスク
として、第1の不純物添加の工程によりLDD領域とな
る低濃度不純物領域を形成しておき、その後異方性エッ
チングの技術を利用してゲート電極の両側にサイドウオ
ールを形成し、ゲート電極とサイドウオールをマスクと
して第2の不純物添加の工程によりソース領域とドレイ
ン領域となる高濃度不純物領域を形成することができ
た。
【0009】しかし、LDD構造は通常の構造のTFT
と比べて、オフ電流を下げることができても、構造的に
直列抵抗成分が増えてしまうため、結果としてTFTの
オン電流も低下させてしまう欠点があった。また、オン
電流の劣化を完全に防ぐことはできなかった。この欠点
を補う方法として、LDD領域をゲート絶縁膜を介して
ゲート電極とオーバーラップさせる構造が知られてい
る。この構造を形成する方法は幾つかあるが、例えば、
GOLD(Gate-drain Overlapped LDD)や、LAT
ID(Large-tilt-angle implanted drain)として知
られている。このような構造とすることで、ドレイン近
傍の高電界を緩和してホットキャリアに対する耐性を高
め、同時にオン電流の低下を防ぐことができた。
【0010】また、結晶質TFTにおいても、ソース領
域とドレイン領域とチャネル形成領域のみから形成され
た単純な構成の結晶質TFTに比べ、LDD構造を設け
ることによりホットキャリアに対する耐性が向上し、さ
らにGOLD構造を採用するときわめて優れた効果が得
られることが確認されていた。この事実は、「"A Nove
l Self-aligned Gate-overlapped LDD Poly-Si TF
T with High Reliability and Performance", Mu
tsuko Hatano,Hajime Akimoto and Takeshi Saka
i, IEDM97-523」に述べられている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】結晶質TFTにおい
て、ホットキャリア注入現象を抑止するためにLDD構
造を形成することは有効な手段であった。さらにGOL
D構造にすると、LDD構造で見られたオン電流の低下
を防ぐことができた。そして、信頼性の面からも良好な
結果が得られた。
【0012】しかし、GOLD構造はオン電流の劣化を
防ぐことができるが、特に画素TFTのように、オフ特
性で高いゲート電圧が印加されるとき、オフ電流が増加
してしまう欠点があった。画素TFTでオフ電流が増加
すると、消費電力が増えたり、画像表示に異常が現れた
りする不都合が生じた。これはオフ領域の特性で、ゲー
ト電極とオーバーラップさせて形成されたLDD領域に
反転層が形成されるためであると考えられた。
【0013】以上のように、結晶質TFTで高い信頼性
を達成するためには素子の構造面からの検討が必要であ
った。そのために、GOLD構造を形成することが望ま
しかった。しかし、従来の方法では、自己整合的にLD
D領域を形成することができるが、サイドウオール膜を
異方性エッチングで形成する工程は、液晶表示装置のよ
うに大面積のガラス基板を処理するには不向きであり、
サイドウオールの幅でLDD領域の長さが決まるので、
素子寸法の設計上の自由度もきわめて限定されるもので
あった。
【0014】また画素TFTのように、オン領域とオフ
領域の両方の特性が重視され、その信頼性を満足させ、
オフ電流の増加もなくそうとすると、従来のGOLD構
造のままでは不十分であった。
【0015】本発明は、従来技術よりも簡便な方法で、
ゲート電極とLDD領域とをオーバーラップさせた構造
の結晶質TFTとその作製技術を提供することを第1の
目的としている。また、GOLD構造ではオフ特性で高
いゲート電圧が印加されたとき、オフ電流が増加してし
まう問題点があった。そのため本発明は、オフ電流の増
加を防止できる構造とその作製方法を提供することを第
2の目的としている。
【0016】さらに本発明は、液晶表示装置の画素部
と、その周辺に設けられるCMOS回路を基本とした駆
動回路とその作製方法において、少なくともnチャネル
型TFTのLDD領域がゲート電極とオーバーラップし
ている構造として、かつ、オフ電流の増加を防止できる
構造とその作製方法を提供することを第3の目的として
いる。
【0017】
【課題を解決するための手段】図17は、これまでの知
見を基にして、TFTの構造とそのとき得られるVg−
Id(ゲート電圧―ドレイン電流)特性を模式的に示し
たものである。図17(A−1)は、半導体層がチャネ
ル形成領域と、ソース領域と、ドレイン領域とから成る
最も単純なTFTの構造である。同図(B−1)の特性
は、+Vg側はTFTのオン領域であり、−Vg側はオ
フ領域である。そして、実線は初期特性を示し、破線は
バイアスストレスを印加した後の特性を示している。こ
の構造ではオン電流とオフ電流共に高く、また、バイア
スストレスによる劣化も大きく、画素TFTなどにこの
構造は使用できなかった。
【0018】図17(A−2)は、(A−1)にLDD
領域となる低濃度不純物領域が設けられた構造であり、
ゲート電極とオーバーラップしないLDD構造である。
このとき(B−2)に示すように、オフ電流をある程度
抑えることができるが、オン電流の劣化を防ぐことはで
きなかった。また、図17(A−3)は、LDD領域が
ゲート電極と完全にオーバーラップした構造で、GOL
D構造とも呼ばれるものである。このとき(B−3)に
示すように、オン電流の劣化を抑えることはできるが、
LDD構造よりもオフ電流が増加してしまう欠点があっ
た。
【0019】従って、図17(A−1)、(A−2)、
(A−3)に示す構造では、画素部に必要なオン領域の
特性とオフ領域の特性を、信頼性の問題を含めて同時に
満足させることはできなかった。しかし、図17(A−
4)の構造とすることで、オン電流の劣化を防ぎ、オフ
電流の増加を抑えることができることがわかった。これ
は、LDD領域をゲート電極とオーバーラップする領域
と、しない領域の2つの領域に分けることで、達成でき
るものであった。ゲート電極とオーバーラップしたLD
D領域でホットキャリア注入現象を抑止して、かつ、ゲ
ート電極とオーバーラップしないLDD領域でオフ電流
の増加を防ぐ効果を兼ね備えたものであった。
【0020】本発明は、LDD領域がゲート電極とオー
バーラップした構造を得るためにゲート電極を複数の層
から形成し、ゲート電極の第1の導電層を形成する工程
と、ゲート電極の第2の導電層を形成する工程とを有
し、前記第1の導電層を形成する工程の後で1回目の不
純物元素を添加する工程を行い、LDD領域となる第1
の不純物領域を形成し、前記第2の導電層を形成する工
程の後で2回目の不純物元素を添加する工程を行い、ソ
ース領域とドレイン領域となる第2の不純物領域を形成
する工程を行うものである。そして、第2の導電層の一
部を除去させて、LDD領域が第2の導電層とオーバー
ラップしない領域が設けられたTFTを形成するもので
ある。
【0021】従って、本願明細書で開示する発明の構成
は、各画素にnチャネル型薄膜トランジスタが設けられ
た画素部を有する半導体装置において、前記nチャネル
型薄膜トランジスタのゲート電極は、ゲート絶縁膜に接
して形成された第1の導電層と、前記第1の導電層と前
記ゲート絶縁膜とに接して形成された第2の導電層とを
有し、前記nチャネル型薄膜トランジスタの半導体層
は、チャネル形成領域と、該チャネル形成領域に接して
形成された一導電型の第1の不純物領域と、該第1の不
純物領域に接して形成された一導電型の第2の不純物領
域とを有し、前記第1の不純物領域の一部は、前記第2
の導電層の前記ゲート絶縁膜に接する領域と重なって設
けられていることを特徴としている。
【0022】また、他の発明の構成は、nチャネル型薄
膜トランジスタとpチャネル型薄膜トランジスタとで形
成されたCMOS回路を含む半導体装置において、前記
nチャネル型薄膜トランジスタのゲート電極は、ゲート
絶縁膜に接して形成された第1の導電層と、前記第1の
導電層と前記ゲート絶縁膜とに接して形成された第2の
導電層とを有し、前記nチャネル型薄膜トランジスタの
半導体層は、チャネル形成領域と、該チャネル形成領域
に接して形成された一導電型の第1の不純物領域と、該
第1の不純物領域に接して形成された一導電型の第2の
不純物領域とを有し、前記第1の不純物領域の一部は、
前記第2の導電層の前記ゲート絶縁膜に接する領域と重
なって設けられていることを特徴としている。
【0023】また、他の発明の構成は、各画素にnチャ
ネル型薄膜トランジスタが設けられた画素部と、nチャ
ネル型薄膜トランジスタとpチャネル型薄膜トランジス
タとで形成されたCMOS回路を含む半導体装置におい
て、前記nチャネル型薄膜トランジスタのゲート電極
は、ゲート絶縁膜に接して形成された第1の導電層と、
前記第1の導電層と前記ゲート絶縁膜とに接して形成さ
れた第2の導電層とを有し、前記nチャネル型薄膜トラ
ンジスタの半導体層は、チャネル形成領域と、該チャネ
ル形成領域に接して形成された一導電型の第1の不純物
領域と、該第1の不純物領域に接して形成された一導電
型の第2の不純物領域とを有し、前記第1の不純物領域
の一部は、前記第2の導電層の前記ゲート絶縁膜に接す
る領域と重なって設けられていることを特徴としてい
る。
【0024】上記発明の構成において、前記第1の不純
物領域は、LDD領域を形成し、前記第2の不純物領域
は、ソース領域またはドレイン領域を形成する。一方、
前記pチャネル型薄膜トランジスタのゲート電極は、ゲ
ート絶縁膜に接して形成された第1の導電層と、前記第
1の導電層と前記ゲート絶縁膜とに接して形成された第
2の導電層とから形成され、pチャネル型薄膜トランジ
スタの半導体層は、チャネル形成領域と、該チャネル形
成領域に接して形成された一導電型とは逆の導電型の第
3の不純物領域とから成っている。
【0025】また、上記発明の構成において、前記第2
の不純物領域に接して設けられ、前記第1の不純物領域
と同じ導電型の半導体層と、前記ゲート絶縁膜と、前記
第1の導電層と前記第2の導電層とから成る容量配線と
から保持容量が形成されている構成をとることもでき
る。
【0026】さらに本発明の構成において、前記第1の
導電層は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タング
ステン(W)、モリブデン(Mo)から選ばれた元素の
一種または、該元素を主成分とする合金材料で形成され
ていれば良い。
【0027】また、前記第1の導電層は、前記ゲート絶
縁膜に接して形成される導電層(A)と、前記導電層(A)
の上に形成される一つまたは複数の導電層から成ること
を特徴とし、前記ゲート絶縁膜に接して形成される導電
層(A)は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タング
ステン(W)、モリブデン(Mo)から選ばれた元素の
一種または、該元素を主成分とする合金材料から成り、
前記導電層(A)の上に形成される一つまたは複数の導電
層のうち少なくとも一つの導電層は、アルミニウム(A
l)、銅(Cu)から選ばれた元素の一種または、該元
素を主成分とする合金材料で形成されることが望まし
い。さらに、前記第2の導電層は、チタン(Ti)、タ
ンタル(Ta)、タングステン(W)、モリブデン(M
o)から選ばれた元素の一種または、該元素を主成分と
する合金材料から形成されることが望ましい。
【0028】上記構成を得るために、本発明の半導体装
置の作製方法は、絶縁表面を有する基板上に半導体層を
形成する第1の工程と、前記半導体層に接してゲート絶
縁膜を形成する第2の工程と、前記ゲート絶縁膜に接し
て第1の導電層を形成する第3の工程と、前記第1の導
電層をマスクとして前記半導体層に周期律表15族に属
する元素を添加して第1の不純物領域を形成する第4の
工程と、前記第1の導電層と前記ゲート絶縁膜とに接し
て第2の導電層を形成する第5の工程と、前記第2の導
電層をマスクとして前記半導体層に周期律表15族に属
する元素を添加して第2の不純物領域を形成する第6の
工程と、前記第2の導電層の一部を除去する第7の工程
とを有することを特徴とする。
【0029】また、他の発明の構成は、絶縁表面を有す
る基板上に第1の半導体層と第2の半導体層とを形成す
る第1の工程と、前記第1の半導体層と第2の半導体層
とに接してゲート絶縁膜を形成する第2の工程と、前記
ゲート絶縁膜に接して第1の導電層を形成する第3の工
程と、前記第1の導電層をマスクとして少なくとも前記
第1の半導体層に周期律表15族に属する元素を添加し
て第1の不純物領域を形成する第4の工程と、前記第1
の導電層と前記ゲート絶縁膜とに接して第2の導電層を
形成する第5の工程と、前記第2の導電層をマスクとし
て少なくとも前記第1の半導体層に周期律表15族に属
する元素を添加して第2の不純物領域を形成する第6の
工程と、前記第2の導電層をマスクとして前記第2の半
導体層のみに周期律表13族に属する元素を添加して第
3の不純物領域を形成する第7の工程とを有することを
特徴とする。
【0030】また、他の発明の構成は、絶縁表面を有す
る基板上に第1の半導体層と第2の半導体層とを形成す
る第1の工程と、前記第1の半導体層と第2の半導体層
とに接してゲート絶縁膜を形成する第2の工程と、前記
ゲート絶縁膜に接して第1の導電層を形成する第3の工
程と、前記第1の導電層をマスクとして少なくとも前記
第1の半導体層に周期律表15族に属する元素を添加し
て第1の不純物領域を形成する第4の工程と、前記第1
の導電層と前記ゲート絶縁膜とに接して第2の導電層を
形成する第5の工程と、前記第2の導電層をマスクとし
て少なくとも前記第1の半導体層に周期律表15族に属
する元素を添加して第2の不純物領域を形成する第6の
工程と、前記第2の導電層の一部を除去する第7の工程
と、前記第2の導電層をマスクとして前記第2の半導体
層のみに周期律表13族に属する元素を添加して第3の
不純物領域を形成する第8の工程とを有することを特徴
とする。
【0031】上記発明の構成において、前記第1の不純
物領域はLDD領域を形成し、前記第2の不純物領域は
ソース領域またはドレイン領域を形成する工程であるこ
とを特徴とする。また、前記第2の不純物領域から延在
した半導体層に前記第1の不純物領域と同じ濃度で周期
律表15族に属する元素を添加する工程と、前記第1の
導電層と前記第2の導電層とで容量配線を形成する工程
とを有することを特徴とする。
【0032】本発明の構成において、前記第1の導電層
は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン
(W)、モリブデン(Mo)から選ばれた元素の一種ま
たは、該元素を主成分とする合金材料から形成する工程
とする。
【0033】前記第1の導電層は、前記ゲート絶縁膜に
接して形成される導電層(A)と、前記導電層(A)の
上に形成される一つまたは複数の導電層とを形成する工
程であり、前記導電層(A)は、チタン(Ti)、タン
タル(Ta)、タングステン(W)、モリブデン(M
o)から選ばれた元素の一種または、該元素を主成分と
する合金材料から形成され、前記導電層(A)の上に形
成される一つまたは複数の導電性層のうち、少なくとも
一つの導電層は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)か
ら選ばれた元素の一種または、該元素を主成分とする合
金材料で形成され、前記第2の導電層は、チタン(T
i)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、モリブ
デン(Mo)から選ばれた元素の一種または、該元素を
主成分とする合金材料から形成されることを特徴とす
る。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図1
を用いて説明する。101は絶縁表面を有する基板であ
る。例えば、酸化シリコン膜を設けた、ガラス基板、ス
テンレス基板、プラスチック基板、セラミックス基板、
シリコン基板を用いることができる。またその他に石英
基板を用いても良い。
【0035】そして、基板101のTFTが形成される
表面には、下地膜102が形成されている。下地膜10
2は酸化シリコン膜や窒化シリコン膜で形成され、基板
101から半導体層への不純物の拡散を防ぐために設け
られている。その他に下地膜102は、酸化窒化シリコ
ン膜で形成してもよい。
【0036】前記基板上に形成される半導体層は、プラ
ズマCVD法、減圧CVD法、スパッタ法などの成膜法
で形成される非晶質半導体を、レーザー結晶化法や熱処
理による固相成長法で結晶化された、結晶質半導体で形
成することが望ましい。前記成膜法で形成される微結晶
半導体を用いることも可能である。ここで適用できる半
導体材料は、シリコン、ゲルマニウム、またシリコンゲ
ルマニウム合金、炭化シリコンであり、その他にガリウ
ム砒素などの化合物半導体材料を用いることもできる。
【0037】或いは、基板101上に形成する半導体層
は、単結晶シリコン層を形成したSOI(Silicon On
Insulators)基板としても良い。SOI基板にはその
構造や作製方法によっていくつかの種類が知られている
が、代表的には、SIMOX(Separation by Implan
ted Oxygen)、ELTRAN(Epitaxial Layer Tra
nsfer:キャノン社の登録商標)基板、Smart-Cut(SOIT
EC社の登録商標)などを使用することができる。勿論、
その他のSOI基板を使用することも可能である。
【0038】図1では、nチャネル型およびpチャネル
型TFTの断面構造を示している。nチャネル型TFT
およびpチャネル型TFTのゲート電極は、第1の導電
層と第2の導電層とから成っている。図1では、第1の
導電層は3層構造となっており、ゲート絶縁膜103に
接して設けられた導電層(A)111、115と、その上
に積層された、導電層(B)112、116と、導電層
(C)113、117から成っている。そして、第2の導
電層114、118は、前記第1の導電層の上面及び側
面に接し、さらにゲート絶縁膜103上に延在して設け
られている。
【0039】第1の導電層を構成する導電層(A)11
1、115は、Ti、Ta、Mo、Wなど元素か、これ
らの元素を主成分とする合金材料で形成されている。ま
た、導電層(B)112、116は抵抗率の低い、Alや
Cuを用いることが望ましい。また導電層(C)113、
117は、導電層(A)と同様にTi、Ta、Mo、Wな
ど元素か、これらの元素を主成分とする合金材料で形成
されている。ここで導電層(B)は、液晶表示装置のよう
な大面積の基板に本発明のTFTを形成することを考慮
して、ゲート電極の抵抗を低くする目的で設けられるも
のである。用途によっては、第1の導電層を前記導電層
(A)のみで形成しても良く、また3層以上積層させても
構わない。
【0040】第2の導電層114、118は、前記第1
の導電層と電気的に導通していて、ゲート絶縁膜103
に延在して設けられている。図16はゲート電極の構成
を詳細に示し、第2の導電層は最初L3の長さで設けら
れ、その後エッチング処理によりL5の長さ分だけ除去
して最終的にL2の長さに形成される。従って、第1の
導電層をL1とすると、第2の導電層がゲート絶縁膜に
延在する長さはL4で表すことができる。
【0041】ここで、本発明において、L1は0.1〜
10μm、L3は0.5〜22μmの長さで形成するこ
とが望ましい。また、第2の導電層を除去する長さL5
は0.1〜3μmとすれば良い。従って、L2は0.3
〜16μm、L4は0.1〜3μmとなる。
【0042】第1の導電層と第2の導電層は、1回目の
不純物元素を添加する工程と2回目の不純物元素を添加
する工程でマスクとしての機能を併せ持ち、その点を考
慮してL1とL3、および、L2とL5の長さを決める
必要がある。図16で示したように、第2の導電層をあ
らかじめL3の長さで形成しておき、その後エッチング
処理によりL5の長さだけ除去して、L2の長さとする
のは、本発明の構成を得るために、LDD領域となる第
1の不純物領域1605が、ゲート絶縁膜を介して第2
のゲート絶縁膜と接する領域をL4の長さで、接しない
領域をL5の長さで設けるためである。
【0043】いずれにしても、本発明を画素部に適用す
る場合には、実際的な開口率を得るために、ゲート電極
には薄膜の抵抗率が2〜3μΩ・cmの低抵抗材料を用
いる必要があり、AlやCuなどを使用することが望ま
しい。そして耐熱性を考慮すると、ゲート電極の構造と
して、低抵抗材料で形成した導電層(B)をTa、W、
Moなどの高融点金属かその合金から成るゲート電極の
第1の導電層の導電層(A)や導電層(C)、さらに第
2の導電層で囲んだクラッド構造とすることが望まし
い。
【0044】nチャネル型TFTの半導体層は、チャネ
ル形成領域104と、前記チャネル形成領域に接して設
けられた第1の不純物領域105と、前記第1の不純物
領域105に接して設けられたソース領域106とドレ
イン領域107とから形成されている。第1の不純物領
域105は、ゲート絶縁膜103を介して、第2の導電
層114がゲート絶縁膜と重なって設けられている。
【0045】第1の不純物領域105はn型を付与する
不純物元素の濃度が1×1016〜1×1019atoms/c
m3、代表的には1×1017〜5×1018atoms/cm3であ
る。また、ソース領域106とドレイン領域107の不
純物濃度は、1×1020〜1×1021atoms/cm3、代表
的には1×1020〜5×1020atoms/cm3とすれば良
い。
【0046】この時、チャネル形成領域104には、あ
らかじめ1×1016〜5×1018atoms/cm3の濃度でボ
ロンが添加されても良い。このボロンはしきい値電圧を
制御するために添加されるものであり、同様の効果が得
られるものであれば他の元素で代用することもできる。
【0047】一方、pチャネル型TFTの第3の不純物
領域109、110は、ソース領域とドレイン領域とを
形成するものである。そして、第3の不純物領域10
9、110にはn型を付与する不純物元素がnチャネル
型TFTのソース領域106とドレイン領域107と同
じ濃度で含まれているが、その1.5〜3倍の濃度でp
型を付与する不純物元素が添加されている。この第3の
不純物領域109、110はゲート電極の第2の導電層
118の外側に設けられている。
【0048】以上示したように本発明のTFTは、ゲー
ト電極を第1の導電層と、第2の導電層とから成る構造
を有し、図1で示すように第2の導電層は、第1の導電
層とゲート絶縁膜とに接して設けられている。そして、
少なくともnチャネル型TFTにおいて、ゲート絶縁膜
を介して半導体層に設けられた第1の不純物領域の一部
が第2の導電層と重なって設けられている構造に特徴が
ある。
【0049】図1で示された構造は、第1の導電層をマ
スクとして、LDD領域となる第1の不純物領域を形成
し、第2の導電層をマスクとしてソース領域とドレイン
領域となる第2の不純物領域を形成した後で、エッチン
グ処理により第2の導電層を後退させることにより実現
できる。従って、LDD領域の長さは、第1の導電層の
長さL1と第2の導電層の長さL3で決まり、LDD領
域が第2の導電層と重ならない長さは、第2の導電層を
後退させる量L5で任意に決めることができる。このよ
うな方法は、TFTの設計上または製作上において自由
度を広げることが可能となり非常に有効である。
【0050】一方、pチャネル型TFTには第3の不純
物領域109、110が形成され、LDD構造となる領
域は設けないものとする。第3の不純物領域は、ソース
領域109とドレイン領域110を形成する。勿論、本
発明のLDD構造を設けても良いが、pチャネル型TF
Tはもともと信頼性が高いため、オン電流を稼いでnチ
ャネル型TFTとの特性バランスをとった方が好まし
い。本発明を図1に示すようにCMOS回路に適用する
場合には、特にこの特性のバランスをとることが重要で
ある。但し、本発明の構造をpチャネル型TFTに適用
しても何ら問題はない。
【0051】こうしてnチャネル型TFTおよびpチャ
ネル型TFTが完成したら、第1の層間絶縁膜119で
覆い、ソース配線120、121ドレイン配線122を
設ける。ソース配線とドレイン配線は第1の層間絶縁膜
に設けたコンタクトホールで第2及び第3の不純物領域
と接触している。図1の構造では、これらを設けた後で
パッシベーション膜123として窒化シリコン膜を設け
ている。さらに有機樹脂材料でなる第2の層間絶縁膜1
24が設けられている。第2の層間絶縁膜は、有機樹脂
材料に限定される必要はないが、例えば、液晶表示装置
に応用する場合には、表面の平坦性を確保するために有
機樹脂材料を用いることが好ましい。
【0052】図1では、nチャネル型TFTとpチャネ
ル型TFTとを相補的組み合わせて成るCMOS回路を
例にして示したが、nチャネル型TFTを用いたNMO
S回路や、液晶表示装置の画素部に本発明を適用するこ
ともできる。
【0053】以上に示した本発明の構成について、以下
に示す実施例でさらに詳細に説明する。
【0054】[実施例1]本実施例では、本発明の構成
を、画素部とその周辺に設けられる駆動回路の基本形態
であるCMOS回路を同時に作製する方法について説明
する。
【0055】図2において、基板201には、例えばコ
ーニング社の1737ガラス基板に代表される無アルカ
リガラス基板を用いた。そして、基板201のTFTが
形成される表面に、酸化シリコンを主成分とする下地膜
202を200nmの厚さに形成した。下地膜202
は、窒化シリコン膜を用いても良いし、酸化窒化シリコ
ン膜を用いても良い。
【0056】下地膜202は上記材料の1層で形成して
も良いし、2層以上の積層構造としても良い。いずれに
してもその厚さが100〜300nm程度になるように形
成する。例えば、プラズマCVD法でSiH4、NH3
2Oから作製される第1の酸化窒化シリコン膜を10
〜100nmの厚さに形成し、SiH4、N2Oから作製さ
れる第2の酸化窒化シリコン膜を100〜200nmの
厚さに積層形成した2層構造として下地膜202を形成
する。
【0057】次に、この下地膜202の上に50nmの
厚さで、非晶質シリコン膜をプラズマCVD法で形成す
る。非晶質シリコン膜は含有水素量にもよるが、好まし
くは400〜500℃に加熱して脱水素処理を行い、含
有水素量を5atm%以下として、結晶化の工程を行うこ
とが望ましい。
【0058】非晶質シリコン膜を結晶化する工程は、公
知のレーザー結晶化技術または熱結晶化の技術を用いれ
ば良い。本実施例では、パルス発振型のKrFエキシマ
レーザー光を線状に集光して非晶質シリコン膜に照射し
て結晶質シリコン膜とした。
【0059】尚、本実施例では初期膜を非晶質シリコン
膜として用いたが、初期膜として微結晶シリコン膜を用
いても構わないし、直接結晶性を有するシリコン膜を成
膜しても良い。
【0060】こうして形成された結晶質シリコン膜をパ
ターニングして、島状の半導体層204、205、20
6を形成した。
【0061】次に、半導体層204、205、206を
覆って、酸化シリコンまたは窒化シリコンを主成分とす
るゲート絶縁膜203を形成した。ここではプラズマC
VD法で酸化窒化シリコン膜を100nmの厚さに形成
した。そして、図では説明しないが、ゲート絶縁膜20
3の表面にゲート電極の第1の導電層を構成する、導電
層(A)としてTaを10〜200nm、例えば50n
mの厚さに、さらに導電層(B)としてAlを100〜
1000nm、例えば200nmの厚さでスパッタ法に
より形成した。そして、公知のパターニング技術によ
り、第1の導電層を構成する導電層(A)207、20
8、209、210と、導電層(B)の212、21
3、214、215が形成される。このとき、図16で
示したようにゲート電極の第1の導電層の長さL1は適
宣決めれば良く0.1〜10μm、ここでは2μmの長
さでパターニングした。(図2(A))
【0062】第1の導電層を構成する導電層(B)とし
て、Alを用いる場合には、純Alを用いても良いし、
Ti、Si、Scから選ばれた元素が0.1〜5atm%
添加されたAl合金を用いても良い。また銅を用いる場
合には、図示しないが、ゲート絶縁膜203の表面に窒
化シリコン膜を30〜100nmの厚さで設けておくと
好ましい。
【0063】また、図2では画素部を構成するnチャネ
ル型TFTのドレイン側に保持容量を設ける構造となっ
ている。このとき、第1の導電層と同じ材料で保持容量
の配線電極211、216が形成される。
【0064】こうして図2(A)に示す構造が形成され
たら、1回目のn型不純物を添加する工程を行い、第1
の不純物領域を形成した。結晶質半導体材料に対してn
型を付与する不純物元素としては、リン(P)、砒素
(As)、アンチモン(Sb)などが知られているが、
ここでは、リンを用い、フォスフィン(PH3)を用い
たイオンドープ法で行った。この工程では、ゲート絶縁
膜203を通してその下の半導体層にリンを添加するた
めに、加速電圧は80keVと高めに設定した。また、
こうして形成された不純物領域は、後に示すnチャネル
型TFTの第1の不純物領域229、236、240を
形成するもので、LDD領域として機能するものであ
る。従ってこの領域のリンの濃度は、1×1016〜1×
1019atoms/cm3の範囲にするのが好ましく、ここでは
1×1018atoms/cm3とした。(図2(B))
【0065】半導体層中に添加された前記不純物元素
は、レーザーアニール法や、熱処理により活性化させる
必要があった。この工程は、ソース領域およびドレイン
領域を形成する不純物添加の工程のあと実施しても良い
が、この段階でレーザーアニール法により活性化させる
ことは効果的であった。
【0066】この工程で、第1の導電層を構成する導電
層(A)207、208、209、210と導電層
(B)212、213、214、215は、リンの添加
に対してマスクとして機能する。その結果ゲート絶縁膜
を介して存在する半導体層の第1の導電層真下には、ま
ったく、あるいは殆どリンが添加されなかった。そし
て、図2(B)に示すように、リンが添加された不純物
領域218、219、220、221、222が形成され
た。この工程ではCMOS回路を形成するpチャネル型
TFTの半導体層205にはリンが添加されないように
レジストマスク217を設けた。
【0067】そして、レジストマスク217を除去した
後、ゲート電極の第2の導電層を形成する工程を行っ
た。ここでは、第2の導電層の材料にTaを用い、10
0〜1000nm、例えば200nmの厚さに形成し
た。そして、公知の技術によりパターニングを行い、第
2の導電層243、244、245、246を形成し
た。この時、第2の導電層の長さL3(図16で示した
符号の部分に相当する長さ)は0.5〜22μm、ここ
では5μmとなるようにパターニングした。結果とし
て、第2の導電層は、第1の導電層の両側にそれぞれ
1.5μmの長さでゲート絶縁膜と接する領域(L6)
が形成された。
【0068】また、画素TFTのドレイン側に保持容量
が設けられるが、この保持容量の電極247は第2の導
電層と同時に形成される。
【0069】そして、第2の導電層243、244、2
45、246をマスクとして、2回目のn型を付与する
不純物元素を添加して、第2の不純物領域を形成する工
程を行った。このとき図2(C)に示す様に、第2の導
電層をパターニングするときに設けたレジストマスク2
23、224、225、226、227をそのまま残し
ておいても良い。ここでは同様に、フォスフィン(PH
3)を用いたイオンドープ法で行った。この工程でも、
ゲート絶縁膜203を通してその下の半導体層にリンを
添加するために、加速電圧は80keVと高めに設定し
た。そして、ここで形成される第2の不純物領域は、n
チャネル型TFTのソース領域230、237、および
ドレイン領域231、241として機能させるため、こ
の領域のリンの濃度は、1×1020〜1×1021atoms/
cm3とするのが好ましく、ここでは1×1020atoms/cm3
とした。(図2(C))
【0070】また、ここで図示はしないが、ソース領域
230、237、およびドレイン領域231、241を
覆うゲート絶縁膜を除去して、その領域の半導体層を露
出させ直接リンを添加しても良い。この工程を加える
と、イオンドープ法の加速電圧を10keVまで下げる
ことができ、また、効率良くリンを添加することができ
た。
【0071】また、pチャネル型TFTの一部の領域2
33、234にも同じ濃度でリンが添加されるが、後の
工程でその2倍の濃度でボロンを添加するため、導電型
は反転せず、pチャネル型TFTの動作上何ら問題はな
かった。
【0072】図2(C)の状態が得られたら、レジスト
マスク223、224、225,226,227は除去
して、再度フォトレジスト膜を形成し、裏面からの露光
によってパターニングした。このとき図3(A)に示す
ように、第1および第2の導電層をマスクとして自己整
合的にレジストマスク248、249、250、25
6、257が形成された。裏面からの露光は、直接光と
散乱光を利用して行うもので、オーバー露光とすること
で、図3(A)のようにレジストマスクを第2の導電層
の内側に設けることができた。
【0073】そして、第2の導電層のマスクされていな
い部分をエッチングして除去した。エッチングは通常の
ドライエッチング技術を用いればよく、CF4とO2ガス
を用いて行った。そして、図3(B)に示すように、L
5(図16で示した符号の部分に相当する長さ)の長さ
だけ除去した。L5の長さは0.1〜3μmの範囲で適
宣調整すれば良く、ここでは0.5μmとした。その結
果、nチャネル型TFTにおいて、LDD領域となる第
1の不純物領域の長さ1.5μmの内、1μm(L4)
の長さで第2の導電層と重なる領域が形成され、0.5
μm(L5)の長さで第2の導電層と重ならない領域を
形成することができた。
【0074】次にフォトレジスト膜をマスクとして、n
チャネル型TFTを形成する領域をレジストマスク25
8、259で覆って、pチャネル型TFTが形成される
領域のみにp型を付与する不純物添加の工程を行った。
p型を付与する不純物元素としては、ボロン(B)、ア
ルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)が知られている
が、ここではボロンをその不純物元素として、ジボラン
(B26)を用いてイオンドープ法で添加した。ここで
も加速電圧を80keVとして、2×1020atoms/cm3
の濃度にボロンを添加した。そして、図3(B)に示す
ようにボロンが高濃度に添加された第3の不純物領域2
62、261が形成された。この第3の不純物領域は後
にpチャネル型TFTのソース領域261、ドレイン領
域領域262となった。(図3(B))
【0075】それぞれの濃度で添加されたn型またはp
型を付与する不純物元素は、このままでは活性化せず有
効に作用しないので、活性化の工程を行う必要があっ
た。この工程は、電気加熱炉を用いた熱アニール法や、
前述のエキシマレーザーを用いたレーザーアニール法
や、ハロゲンランプを用いたラピットサーマルアニール
法(RTA法)で行うことができた。
【0076】熱アニール法では、窒素雰囲気中において
550℃、2時間の加熱処理をして活性化を行った。本
実施例では、第1の導電層を構成する導電層(B)にA
lを用いたクラッド構造としてあり、Taで形成された
導電層(A)と第2の導電層がAlを覆って形成されて
いるため、Taがブロッキング層として機能して、Al
原子が他の領域に拡散することを防ぐことができた。ま
た、レーザーアニール法では、パルス発振型のKrFエ
キシマレーザー光を線状に集光して照射することにより
活性化が行われた。また、レーザーアニール法を実施し
た後に熱アニール法を実施すると、さらに良い結果が得
られた。またこの工程は、イオンドーピングによって結
晶性が破壊された領域をアニールする効果も兼ね備えて
いて、その領域の結晶性を改善することもできた。
【0077】以上の工程で、ゲート電極を第1の導電層
と、その第1の導電層に接して第2の導電層が設けら
れ、半導体層204、206にはLDD領域となる第1
の不純物領域と、ソース領域とドレイン領域となる第2
の不純物領域が形成された。そして、第1の不純物領域
は、ゲート絶縁膜を介して第2の導電層と重なる領域と
重ならない領域が形成された。一方、pチャネル型TF
Tでは、チャネル形成領域と、ソース領域と、ドレイン
領域とが形成された。
【0078】図3(B)の状態が得られたら、レジスト
マスク258、259を除去して、第1の層間絶縁膜2
63を1000nmの厚さに形成した。第1の層間絶縁
膜263としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、
酸化窒化シリコン膜、有機樹脂膜、およびそれらの積層
膜を用いることができる。本実施例では、図示しない
が、最初に窒化シリコン膜を50nm形成し、さらに酸
化シリコン膜を950nm形成した2層構造とした。
【0079】第1の層間絶縁膜263はその後、パター
ニングでそれぞれのTFTのソース領域と、ドレイン領
域にコンタクトホールを形成した。そして、ソース配線
264、265、266、とドレイン配線267、26
8を形成した。図示していないが、本実施例ではこの電
極を、Ti膜を100nm、Tiを含むAl膜300n
m、Ti膜150nmをスパッタ法で連続して形成した
3層構造の配線として用いた。
【0080】そして、ソース配線264、265、26
6とドレイン配線267、268と、第1の層間絶縁膜
263を覆ってパッシベーション膜269を形成した。
パッシベーション膜269は、窒化シリコン膜で50n
mの厚さで形成した。さらに、有機樹脂からなる第2の
層間絶縁膜270を約1000nmの厚さに形成した。
有機樹脂膜としては、ポリイミド、アクリル、ポリイミ
ドアミド等を使用することができる。有機性樹脂膜を用
いることの利点は、成膜方法が簡単である点や、比誘電
率が低いので、寄生容量を低減できる点、平坦性に優れ
る点などが上げられる。なお上述した以外の有機性樹脂
膜を用いることもできる。ここでは、基板に塗布後、熱
重合するタイプのポリイミドを用い、300℃で焼成し
て形成した。
【0081】こうして図3(C)に示すように、基板2
01上にCMOS回路と、画素部が形成されたアクティ
ブマトリクス基板が作製された。また、画素TFTのド
レイン側には、保持容量が同時に形成された。
【0082】[実施例2]本実施例では、実施例1と同じ
工程で図2(C)に示す状態得た後、他の方法で第2の
導電層の一部を除去して、第1の不純物領域が第2の導
電層と重なる領域と重ならない領域とを形成する例を示
す。
【0083】まず、図2(C)に示すように、第2の導
電層のパターニング工程で使用したレジストマスク22
3、224、225、226、227をそのまま使用し
て、エッチングにより、第2のゲート電の一部を図4
(A)に示すようにL5の長さだけ除去した。
【0084】この工程は、ドライエッチングで行うこと
ができた。第2の導電層の材料にもよるが、基本的には
フッ素(F)系ガスを用いることにより等方性エッチン
グが進み、レジストマスクの下にある第2の導電層材料
を除去することができた。例えば、Taの場合にはCF
4ガスで可能であり、Tiの場合にはCF4やCCl4
スで可能であり、Moの場合にはSF6やNF3で可能で
あった。
【0085】そして、図4(B)に示すように、L5の
長さだけ、ここでは0.7μm除去した。その結果、n
チャネル型TFTにおいて、LDD領域となる第1の不
純物領域は1.5μmの長さ(L6)で形成されてお
り、0.8μmの長さ(L4)で第2の導電層と重なる
領域が形成され、0.7μmの長さ(L5)で第2の導
電層と重ならない領域を形成することができた。
【0086】以降の工程は、実施例1と同様に行うこと
で、図4(C)に示すアクティブマトリクス基板が形成
された。
【0087】[実施例3]本実施例では、実施例1または
実施例2で形成されたアクティブマトリクス基板から、
アクティブマトリクス型液晶表示装置を作製する工程を
説明する。
【0088】図3(C)または図4(C)の状態のアク
ティブマトリクス基板に対して、第2の層間絶縁膜27
0にドレイン配線268に達するコンタクトホールを形
成し、画素電極271を形成した。画素電極271は、
透過型液晶表示装置とする場合には透明導電膜を用い、
反射型の液晶表示装置とする場合には金属膜を用いれば
良い。ここでは透過型の液晶表示装置とするために、酸
化インジウム・スズ(ITO)膜を100nmの厚さに
スパッタ法で形成し、画素電極271を形成した。
【0089】図5(A)の状態が形成されたら、配向膜
272を第2の層間絶縁膜270と画素電極271形成
する。通常液晶表示素子の配向膜にはポリイミド樹脂が
多く用いられている。対向側の基板273には、透明導
電膜274と、配向膜275とを形成した。配向膜は形
成された後、ラビング処理を施して液晶分子がある一定
のプレチルト角を持って平行配向するようにした。
【0090】上記の工程を経て、画素部と、CMOS回
路が形成されたアクティブマトリクス基板と対向基板と
を、公知のセル組み工程によってシール材やスペーサ
(共に図示せず)などを介して貼りあわせる。その後、
両基板の間に液晶材料276を注入し、封止剤(図示せ
ず)によって完全に封止した。よって図5(B)に示す
アクティブマトリクス型液晶表示装置が完成した。
【0091】次に本実施例のアクティブマトリクス型液
晶表示装置の構成を、図7と図8を用いて説明する。図
7は本実施例のアクティブマトリクス基板の斜視図であ
る。アクティブマトリクス基板は、ガラス基板201上
に形成された、画素部701と、走査(ゲート)線駆動
回路702と、データ(ソース)線駆動回路703で構成
される。画素部の画素TFT700はnチャネル型TF
Tであり、周辺に設けられる駆動回路はCMOS回路を
基本として構成されている。走査(ゲート)線駆動回路
702と、データ(ソース)線駆動回路703はそれぞ
れゲート配線802とソース配線803で画素部701
に接続されている。
【0092】図8(A)は画素部701の上面図であ
り、ほぼ1画素の上面図である。画素部にはnチャネル
型TFTが設けられている。ゲート配線802に連続し
て形成されるゲート電極820は、図示されていないゲ
ート絶縁膜を介してその下の半導体層801と交差して
いる。図示はしていないが、半導体層には第2の不純物
領域として形成されたソース領域、ドレイン領域と第1
の不純物領域が形成されている。また、画素TFTのド
レイン側には、半導体層と、ゲート絶縁膜と、第1及び
第2の導電層と同じ材料で形成された電極とから、保持
容量807が形成されている。そして、保持容量807
に接続した容量配線821が、ゲート配線802と平行
に設けられている。また、図8(A)で示すA―A‘に
沿った断面構造は、図3(C)および図4(C)に示す
画素部の断面図に対応している。
【0093】一方、図8(B)に示すCMOS回路で
は、ゲート配線819から延在するゲート電極813、
814が、図示されていないゲート絶縁膜を介してその
下の半導体層810、812とそれぞれ交差している。
図示はしていないが、同様にnチャネル型TFTの半導
体層には第2の不純物領域として形成されたソース領
域、ドレイン領域と、第1の不純物領域が形成されてい
る。また、pチャネル型TFTの半導体層には第3の不
純物領域として形成されたソース領域とドレイン領域が
形成されている。そして、その位置関係は、B―B‘に
沿った断面構造は、図3(C)または図4(C)に示す
画素部の断面図に対応している。
【0094】本実施例では、画素TFT700をダブル
ゲートの構造としているが、シングルゲートの構造でも
良いし、トリプルゲートとしたマルチゲート構造にして
も構わない。本実施例のアクティブマトリクス基板の構
造は、本実施例の構造に限定されるものではない。本発
明の構造は、ゲート電極の構造と、ゲート絶縁膜を介し
て設けられた半導体層のソース領域と、ドレイン領域
と、その他の不純物領域の構成に特徴があるので、それ
以外の構成については実施者が適宣決定すれば良い。
【0095】[実施例4]本実施例は、実施例1と同じ工
程であるが、画素TFTとCMOS回路のnチャネル型
TFTおよびpチャネル型TFTの、ゲート電極の第2
の導電層の構造が異なる一例を示す。このとき、図6
(A)に示すように、第2の導電層280、281、2
82、283は、第1の導電層に接していて、各TFT
のドレイン側にのみ延在した形態となっている。第2の
導電層をこのような形態としても、nチャネル型TFT
のドレイン領域231、238、241に接する第1の
不純物領域229、236、240を形成することで、
ドレイン側に形成される高電界領域を緩和することがで
きた。
【0096】本実施例の工程は、基本的に実施例1で示
す工程に従えば良く、第2の導電層の形状はパターニン
グの工程で使用するフォトマスクを変更すだけで、他の
工程は何ら変更する必要はない。しかし、nチャネル型
TFTの第1の不純物領域229はドレイン領域側のみ
に形成される。
【0097】第1の不純物領域はゲート絶縁膜を介して
第2の導電層と重なる領域と重ならない領域が形成され
る。一方、pチャネル型TFTでは、チャネル形成領域
260、ソース領域261とドレイン領域262とが形
成される。そして、第1の層間絶縁膜263、ソース配
線264、265、266、とドレイン配線267、2
68、パッシベーション膜269を形成した。有機樹脂
からなる第2の層間絶縁膜270を形成した。
【0098】そして、図6(B)に示すように、nチャ
ネル型TFTにおいて、LDD領域となる第1の不純物
領域は、L4の長さで第2の導電層と重なる領域が形成
され、L5の長さで第2の導電層と重ならない領域を形
成することができた。以降の工程は、実施例1と同様に
行うことで、図4(C)に示すアクティブマトリクス基
板が形成された。このようなアクティブマトリクス基板
を用いて、実施例3で示した方法に従えば同様に液晶表
示装置を作製することができる。
【0099】[実施例5]本実施例では、実施形態およ
び実施例1、2、4において半導体層として用いる結晶
質半導体膜を、触媒元素を用いた熱アニール法により形
成する例を示す。触媒元素を用いる場合、特開平7−1
30652号公報、特開平8−78329号公報で開示
された技術を用いることが望ましい。
【0100】ここで、特開平7−130652号公報に
開示されている技術を本発明に適用する場合の例を図9
に示す。まず基板901に酸化シリコン膜902を設
け、その上に非晶質シリコン膜903を形成した。さら
に、重量換算で10ppmのニッケルを含む酢酸ニッケ
ル塩溶液を塗布してニッケル含有層904を形成する
(図9(A))。
【0101】次に、500℃、1時間の脱水素工程の
後、500〜650℃で4〜12時間、例えば550
℃、8時間の熱処理を行い、結晶質シリコン膜905を
形成する。こうして得られた結晶質シリコン膜905は
非常に優れた結晶性を有している(図9(B))。
【0102】また、特開平8−78329号公報で開示
された技術は、触媒元素を選択的に添加することによっ
て、非晶質半導体膜の選択的な結晶化を可能としたもの
である。同技術を本発明に適用した場合について図10
で説明する。
【0103】まず、ガラス基板1001に酸化シリコン
膜1002を設け、その上に非晶質シリコン膜100
3、酸化シリコン膜1004を連続的に形成する。この
時、酸化シリコン膜1004の厚さは150nmとす
る。
【0104】次に酸化シリコン膜1004をパターニン
グして、選択的に開孔部1005を形成し、その後、重
量換算で10ppmのニッケルを含む酢酸ニッケル塩溶
液を塗布する。これにより、ニッケル含有層1006が
形成され、ニッケル含有層1006は開孔部1005の
底部のみで非晶質シリコン膜1002と接触している
(図10(A))。
【0105】次に、500〜650℃で4〜24時間、
例えば570℃、14時間の熱処理を行い、結晶質シリ
コン膜1007を形成する。この結晶化の過程では、ニ
ッケルが接した非晶質シリコン膜の部分が最初に結晶化
し、そこから横方向へと結晶化が進行する。こうして形
成された結晶質シリコン膜1007は棒状または針状の
結晶が集合して成り、その各々の結晶は巨視的に見れば
ある特定の方向性をもって成長しているため、結晶性が
揃っているという利点がある(図10(B))。
【0106】尚、上記2つの技術において使用可能な触
媒元素は、ニッケル(Ni)の以外にも鉄(Fe)、パ
ラジウム(Pd)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、コバル
ト(Co)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)と
いった元素を用いても良い。
【0107】以上のような技術を用いて結晶質半導体膜
(結晶質シリコン膜や結晶質シリコンゲルマニウム膜な
どを含む)を形成し、パターニングを行えば、結晶質T
FTの半導体層を形成することができる。本実施例の技
術を用いて、結晶質半導体膜から作製されたTFTは、
優れた特性が得られるが、そのため高い信頼性を要求さ
れている。しかしながら、本発明のTFT構造を採用す
ることで、本実施例の技術を最大限に生かしたTFTを
作製することが可能となる。
【0108】[実施例6]本実施例は、実施形態および
実施例1、2、4で用いられる半導体層を形成する方法
として、非晶質半導体膜を初期膜として前記触媒元素を
用いて結晶質半導体膜を形成した後で、その触媒元素を
結晶質半導体膜から除去する工程を行った例を示す。本
実施例ではその方法として、特開平10−24773
5、特開平10−135468号公報または特開平10
−135469号公報に記載された技術を用いる。
【0109】同公報に記載された技術は、非晶質半導体
膜の結晶化に用いた触媒元素を結晶化後にリンのゲッタ
リング作用を用いて除去する技術である。同技術を用い
ることで、結晶質半導体膜中の触媒元素の濃度を1×1
17atoms/cm3以下、好ましくは1×1016atoms/cm3
まで低減することができる。
【0110】本実施例の構成について図11を用いて説
明する。ガラス基板1101はコーニング社の1737
基板に代表される無アルカリガラス基板を用いている。
図11(A)では、実施例5で示した結晶化の技術を用
いて、下地1102、結晶質シリコン膜1103が形成
された状態を示している。そして、結晶質シリコン膜1
103の表面にマスク用の酸化シリコン膜1104が1
50nmの厚さに形成され、パターニングにより開孔部
が設けられ、結晶質シリコン膜を露出させた領域を設け
てある。そして、リンを添加する工程を実施して、結晶
質シリコン膜にリンが添加された領域1105が設け
る。
【0111】この状態で、窒素雰囲気中で550〜80
0℃、5〜24時間、例えば600℃、12時間の熱処
理を行うと、結晶質シリコン膜にリンが添加された領域
1105がゲッタリングサイトとして働き、結晶質シリ
コン膜1103に残存していた触媒元素はリンが添加さ
れた領域1105に偏析させることができる。
【0112】そして、マスク用の酸化シリコン膜110
4と、リンが添加された領域1105とをエッチングし
て除去することにより、結晶化の工程で使用した触媒元
素の濃度が1×1017atoms/cm3以下にまで低減された
結晶質シリコン膜を得ることができる。この結晶質シリ
コン膜はそのまま実施例1、2、4で示した本発明のT
FTの半導体層として使用することができる。
【0113】[実施例7]本実施例では、実施形態およ
び実施例1、2、4で示した本発明のTFTを作製する
工程において、半導体層とゲート絶縁膜を形成する他の
実施例を示す。そして、本実施例の構成を図12で説明
する。
【0114】ここでは、少なくとも700〜1100℃
程度の耐熱性を有する基板が必要であり、石英基板12
01が用いる。そして実施例5で示した技術を用い、結
晶質半導体を形成する。これをTFTの半導体層とする
ために、島状にパターニングして半導体層1202、1
203を形成する。そして、半導体層1202、120
3を覆って、ゲート絶縁膜1204を酸化シリコンを主
成分とする膜で形成した。本実施例では、プラズマCV
D法で酸化窒化シリコン膜を70nmの厚さで形成する
(図12(A))。
【0115】そして、ハロゲン(代表的には塩素)と酸
素を含む雰囲気中で熱処理を行う。本実施例では、95
0℃、30分とする。尚、処理温度は700〜1100
℃の範囲で選択すれば良く、処理時間も10分から8時
間の間で選択すれば良い(図12(B))。
【0116】その結果、本実施例の条件では、半導体層
1202、1203とゲート絶縁膜1204との界面で
熱酸化膜が形成され、ゲート絶縁膜1207が形成され
る。また、ハロゲン雰囲気での酸化の過程で、ゲート絶
縁膜1204と半導体層1202、1203に含まれる
不純物で、特に金属不純物元素はハロゲンと化合物を形
成し、気相中に除去することができる。
【0117】以上の工程で作製されるゲート絶縁膜12
07は、絶縁耐圧が高く半導体層1205、1206と
ゲート絶縁膜1207の界面は非常に良好なものであっ
た。本発明のTFTの構成を得るためには、以降の工程
は実施例1、2、4に従えば良い。
【0118】[実施例8]本実施例では、実施例1と異
なる工程順序で結晶質TFTを作製する例を図13に示
す。まず、実施例1において、図2(A)で示される半
導体層204、205、206は、実施例5で示す方法
で作製された結晶性シリコン膜を用いている。このと
き、結晶化の工程で用いられた触媒元素が半導体層中に
わずかに残存していた。そして、その後の工程は、実施
例1に従い図3(B)に示すp型を付与する不純物添加
の工程までを実施した。そして、レジストマスク25
8、259を除去した。
【0119】このとき、図13に示すように、nチャネ
ル型TFTのソース領域230、237と、ドレイン領
域231、238、241と、pチャネル型TFTのソ
ース領域261と、ドレイン領域262とにはいずれも
図2(C)の工程で添加されたリンが添加されていた。
実施例1に従えばこのときリン濃度は1×1019〜1×
1021atoms/cm3であった。
【0120】この状態で、窒素雰囲気中で500〜80
0℃、1〜24時間、例えば600℃、12時間の加熱
処理の工程を行った。この工程により、添加されたn型
及びp型を付与する不純物元素を活性化することができ
た。さらに、前記リンが添加された領域がゲッタリング
サイトとなり、結晶化の工程の後残存していた触媒元素
を偏析させることができた。その結果、チャネル形成領
域から触媒元素を除去することができた。
【0121】図13の工程が終了したら、以降の工程は
実施例1の工程に従い、図3(C)の状態を形成するこ
とにより、アクティブマトリクス基板を作製することが
できた。このようなアクティブマトリクス基板を用い
て、実施例3で示した方法に従えば同様に液晶表示装置
を作製することができる。
【0122】[実施例9]本実施例では、本発明のTF
Tにおけるゲート電極の構成の例を図14で示す。ゲー
ト電極は、第1の導電層と、第1の導電層に接して形成
される第2の導電層とから成っている。そして、第1の
導電層は、一つまたは複数の導電層から形成されるもの
である。
【0123】図14(A)は、第1の導電層のゲート絶
縁膜に接して形成される導電層(A)をTa膜で形成し、
その導電層(A)上に積層して、導電層(B)をTiで形成
し、導電層(C)をAlを主成分とする膜で形成し、第4
の導電層をTiで形成した構造を有している。ここで、
導電層(A)の厚さは30〜200nmの厚さに、また、
他の導電層の厚さは50〜100nmの厚さで形成する
ことが望ましい。
【0124】ゲート絶縁膜に接する導電層(A)は、その
上に形成する導電層の構成元素がゲート絶縁膜中にしみ
込むのを防ぐバリア層としての役割を果たすものであ
り、Ti、Ta、W、Mo、などの高融点金属か、その
合金材料を用いることが望ましい。また、図14(A)
で形成された導電層(C)はAlを主成分とする膜であ
り、これはゲート電極の抵抗率を下げるために設けられ
る。そして、形成されるAl膜の平坦性を高めるため
に、スカンジウム(Sc)、Ti、シリコン(Si)な
どの元素を0.1〜5atm%の割合で含有させたAl合
金膜を用いると望ましい。いずれにしても、本発明を1
0インチクラスかそれ以上の液晶表示装置に適用する場
合には、ゲート電極の抵抗を下げるために、Alまたは
Cuを主成分とする抵抗率の低い材料を用いることが望
ましい。さらに、第1の導電層とゲート絶縁膜に接して
形成される第2の導電層は、耐熱性を高めるために、T
i、Ta、W、Mo、などの高融点金属か、その合金材
料を用いることが望ましい。
【0125】図14(B)は他の構成例であり、第1の
導電層をMo−W合金膜から成る一つの層で第2の導電
層をTi−Mo合金膜で形成したものである。第1の導
電層は1層のみで形成しても良く、このとき厚さは50
〜100nmとすれば良い。
【0126】図14(C)は、第1の導電層を構成する
導電層(A)をTi膜で形成し、導電層(B)を銅(Cu)
を主成分とする膜で形成し、導電層(C)をTi膜で形成
したものである。Al膜と同様にCu膜を用いてもゲー
ト電極の抵抗率を下げることが可能である。また、第2
の導電層はTi膜で形成した。
【0127】図14(D)は、第1の導電層を構成する
導電層(A)をTi膜で形成し、導電層(B)をAlを主成
分とする膜で形成し、導電層(C)をTi膜で形成したも
のである。第2の導電層はMo膜で形成した。
【0128】[実施例10]本実施例では、図16のL
4に相当する長さをTFT形成部と配線部とで異ならせ
る場合について図18を用いて説明する。
【0129】図18において、半導体層140上には第
1の導電層141及び第2の導電層142が形成されて
いる。この時、第2の導電層142は第1の導電層14
1を覆い隠すように形成されるが、本明細書中では第1
の導電層141と重ならない部分の長さをL4と定義し
ている。
【0130】本実施例の場合、TFT形成部(半導体層
の上)ではL4の長さ(ここではW LDDと表す)を0.
1〜2μm(代表的には0.3〜1.5μm)とする。
そして、配線部(半導体層の上以外)ではL4'の長さ
(ここではWLと表す)を0.05〜0.5μm(代表的
には0.1〜0.3μm)とする。
【0131】即ち、本実施例はTFT形成部よりも配線
形成部の方において第2の導電層の線幅を狭くすること
に特徴がある。なぜならば配線形成部ではL4に相当す
る領域は必要なく、却って配線の高密度集積化を妨げる
要因となってしまうため、可能な限り線幅を狭くした方
が好ましいからである。
【0132】従って、本実施例の構成を用いることで配
線の高密度集積化が容易となり、延いては半導体装置の
高密度集積化が可能となる。なお、本実施例の構成は実
施例1〜12のいずれの構成とも自由に組み合わせるこ
とが可能である。
【0133】[実施例11]本実施例では、本願発明を
用いてEL(エレクトロルミネッセンス)表示装置を作
製した例について説明する。
【0134】図21(A)は本願発明を用いたEL表示
装置の上面図である。図21(A)において、4010
は基板、4011は画素部、4012はソース側駆動回
路、4013はゲート側駆動回路であり、それぞれの駆
動回路は配線4014〜4016を経てFPC4017
に至り、外部機器へと接続される。
【0135】このとき、少なくとも画素部、好ましくは
駆動回路及び画素部を囲むようにしてカバー材600
0、シーリング材(ハウジング材ともいう)7000、
密封材(第2のシーリング材)7001が設けられてい
る。
【0136】また、図21(B)は本実施例のEL表示
装置の断面構造であり、基板4010、下地膜4021
の上に駆動回路用TFT(但し、ここではnチャネル型
TFTとpチャネル型TFTを組み合わせたCMOS回
路を図示している。)4022及び画素部用TFT40
23(但し、ここではEL素子への電流を制御するTF
Tだけ図示している。)が形成されている。これらのT
FTは公知の構造(トップゲート構造またはボトムゲー
ト構造)を用いれば良い。
【0137】本願発明は、駆動回路用TFT4022、
画素部用TF4023に際して用いることができる。
【0138】本願発明を用いて駆動回路用TFT402
2、画素部用TFT4023が完成したら、樹脂材料で
なる層間絶縁膜(平坦化膜)4026の上に画素部用T
FT4023のドレインと電気的に接続する透明導電膜
でなる画素電極4027を形成する。透明導電膜として
は、酸化インジウムと酸化スズとの化合物(ITOと呼
ばれる)または酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物を
用いることができる。そして、画素電極4027を形成
したら、絶縁膜4028を形成し、画素電極4027上
に開口部を形成する。
【0139】次に、EL層4029を形成する。EL層
4029は公知のEL材料(正孔注入層、正孔輸送層、
発光層、電子輸送層または電子注入層)を自由に組み合
わせて積層構造または単層構造とすれば良い。どのよう
な構造とするかは公知の技術を用いれば良い。また、E
L材料には低分子系材料と高分子系(ポリマー系)材料
がある。低分子系材料を用いる場合は蒸着法を用いる
が、高分子系材料を用いる場合には、スピンコート法、
印刷法またはインクジェット法等の簡易な方法を用いる
ことが可能である。
【0140】本実施例では、シャドーマスクを用いて蒸
着法によりEL層を形成する。シャドーマスクを用いて
画素毎に波長の異なる発光が可能な発光層(赤色発光
層、緑色発光層及び青色発光層)を形成することで、カ
ラー表示が可能となる。その他にも、色変換層(CC
M)とカラーフィルターを組み合わせた方式、白色発光
層とカラーフィルターを組み合わせた方式があるがいず
れの方法を用いても良い。勿論、単色発光のEL表示装
置とすることもできる。
【0141】EL層4029を形成したら、その上に陰
極4030を形成する。陰極4030とEL層4029
の界面に存在する水分や酸素は極力排除しておくことが
望ましい。従って、真空中でEL層4029と陰極40
30を連続成膜するか、EL層4029を不活性雰囲気
で形成し、大気解放しないで陰極4030を形成すると
いった工夫が必要である。本実施例ではマルチチャンバ
ー方式(クラスターツール方式)の成膜装置を用いるこ
とで上述のような成膜を可能とする。
【0142】なお、本実施例では陰極4030として、
LiF(フッ化リチウム)膜とAl(アルミニウム)膜
の積層構造を用いる。具体的にはEL層4029上に蒸
着法で1nm厚のLiF(フッ化リチウム)膜を形成
し、その上に300nm厚のアルミニウム膜を形成す
る。勿論、公知の陰極材料であるMgAg電極を用いて
も良い。そして陰極4030は4031で示される領域
において配線4016に接続される。配線4016は陰
極4030に所定の電圧を与えるための電源供給線であ
り、導電性ペースト材料4032を介してFPC401
7に接続される。
【0143】4031に示された領域において陰極40
30と配線4016とを電気的に接続するために、層間
絶縁膜4026及び絶縁膜4028にコンタクトホール
を形成する必要がある。これらは層間絶縁膜4026の
エッチング時(画素電極用コンタクトホールの形成時)
や絶縁膜4028のエッチング時(EL層形成前の開口
部の形成時)に形成しておけば良い。また、絶縁膜40
28をエッチングする際に、層間絶縁膜4026まで一
括でエッチングしても良い。この場合、層間絶縁膜40
26と絶縁膜4028が同じ樹脂材料であれば、コンタ
クトホールの形状を良好なものとすることができる。
【0144】このようにして形成されたEL素子の表面
を覆って、パッシベーション膜6003、充填材600
4、カバー材6000が形成される。
【0145】さらに、EL素子部を囲むようにして、カ
バー材7000と基板4010の内側にシーリング材が
設けられ、さらにシーリング材7000の外側には密封
材(第2のシーリング材)7001が形成される。
【0146】このとき、この充填材6004は、カバー
材6000を接着するための接着剤としても機能する。
充填材6004としては、PVC(ポリビニルクロライ
ド)、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビ
ニルブチラル)またはEVA(エチレンビニルアセテー
ト)を用いることができる。この充填材6004の内部
に乾燥剤を設けておくと、吸湿効果を保持できるので好
ましい。
【0147】また、充填材6004の中にスペーサーを
含有させてもよい。このとき、スペーサーをBaOなど
からなる粒状物質とし、スペーサー自体に吸湿性をもた
せてもよい。
【0148】スペーサーを設けた場合、パッシベーショ
ン膜6003はスペーサー圧を緩和することができる。
また、パッシベーション膜とは別に、スペーサー圧を緩
和する樹脂膜などを設けてもよい。
【0149】また、カバー材6000としては、ガラス
板、アルミニウム板、ステンレス板、FRP(Fibe
rglass−Reinforced Plastic
s)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、
マイラーフィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリ
ルフィルムを用いることができる。なお、充填材600
4としてPVBやEVAを用いる場合、数十μmのアル
ミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフィルムで
挟んだ構造のシートを用いることが好ましい。
【0150】但し、EL素子からの発光方向(光の放射
方向)によっては、カバー材6000が透光性を有する
必要がある。
【0151】また、配線4016はシーリング材700
0および密封材7001と基板4010との隙間を通っ
てFPC4017に電気的に接続される。なお、ここで
は配線4016について説明したが、他の配線401
4、4015も同様にしてシーリング材7000および
密封材7001の下を通ってFPC4017に電気的に
接続される。
【0152】[実施例12]本実施例では、本願発明を用
いて実施例15とは異なる形態のEL表示装置を作製し
た例について、図22(A)、(B)を用いて説明す
る。図21(A)、(B)と同じ番号のものは同じ部分
を指しているので説明は省略する。
【0153】図22(A)は本実施例のEL表示装置の
上面図であり、図22(A)をA-A'で切断した断面図
を図22(B)に示す。
【0154】実施例11に従って、EL素子の表面を覆
ってパッシベーション膜6003までを形成する。
【0155】さらに、EL素子を覆うようにして充填材6
004を設ける。この充填材6004は、カバー材60
00を接着するための接着剤としても機能する。充填材
6004としては、PVC(ポリビニルクロライド)、
エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビニルブ
チラル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)を
用いることができる。この充填材6004の内部に乾燥
剤を設けておくと、吸湿効果を保持できるので好まし
い。
【0156】また、充填材6004の中にスペーサーを
含有させてもよい。このとき、スペーサーをBaOなど
からなる粒状物質とし、スペーサー自体に吸湿性をもた
せてもよい。
【0157】スペーサーを設けた場合、パッシベーショ
ン膜6003はスペーサー圧を緩和することができる。
また、パッシベーション膜とは別に、スペーサー圧を緩
和する樹脂膜などを設けてもよい。
【0158】また、カバー材6000としては、ガラス
板、アルミニウム板、ステンレス板、FRP(Fibe
rglass−Reinforced Plastic
s)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、
マイラーフィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリ
ルフィルムを用いることができる。なお、充填材600
4としてPVBやEVAを用いる場合、数十μmのアル
ミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフィルムで
挟んだ構造のシートを用いることが好ましい。
【0159】但し、EL素子からの発光方向(光の放射
方向)によっては、カバー材6000が透光性を有する
必要がある。
【0160】次に、充填材6004を用いてカバー材6
000を接着した後、充填材6004の側面(露呈面)
を覆うようにフレーム材6001を取り付ける。フレー
ム材6001はシーリング材(接着剤として機能する)
6002によって接着される。このとき、シーリング材
6002としては、光硬化性樹脂を用いるのが好ましい
が、EL層の耐熱性が許せば熱硬化性樹脂を用いても良
い。なお、シーリング材6002はできるだけ水分や酸
素を透過しない材料であることが望ましい。また、シー
リング材6002の内部に乾燥剤を添加してあっても良
い。
【0161】また、配線4016はシーリング材600
2と基板4010との隙間を通ってFPC4017に電
気的に接続される。なお、ここでは配線4016につい
て説明したが、他の配線4014、4015も同様にし
てシーリング材6002の下を通ってFPC4017に
電気的に接続される。
【0162】[実施例13]実施例11および12のよう
な構成からなるEL表示パネルにおいて、本願発明を用
いることができる。画素部の詳細な断面構造を図23
に、上面構造を図24(A)に、回路図を図24(B)
に示す。図23、図24(A)及び図24(B)では共
通の符号を用いるので互いに参照すれば良い。
【0163】図23において、基板3501上に設けら
れたスイッチング用TFT3502は本願発明のnチャ
ネル型TFTを用いて形成される(実施例1〜10参
照)。本実施例ではダブルゲート構造としているが、構
造及び作製プロセスに大きな違いはないので説明は省略
する。但し、ダブルゲート構造とすることで実質的に二
つのTFTが直列された構造となり、オフ電流値を低減
することができるという利点がある。なお、本実施例で
はダブルゲート構造としているが、シングルゲート構造
でも構わないし、トリプルゲート構造やそれ以上のゲー
ト本数を持つマルチゲート構造でも構わない。また、本
願発明のpチャネル型TFTを用いて形成しても構わな
い。
【0164】また、電流制御用TFT3503は本願発
明のnチャネル型TFTを用いて形成される。このと
き、スイッチング用TFT3502のドレイン配線35
は配線36によって電流制御用TFTのゲート電極37
に電気的に接続されている。また、38で示される配線
は、スイッチング用TFT3502のゲート電極39
a、39bを電気的に接続するゲート配線である。
【0165】このとき、電流制御用TFT3503が本
願発明の構造であることは非常に重要な意味を持つ。電
流制御用TFTはEL素子を流れる電流量を制御するた
めの素子であるため、多くの電流が流れ、熱による劣化
やホットキャリアによる劣化の危険性が高い素子でもあ
る。そのため、電流制御用TFTのドレイン側に、ゲー
ト絶縁膜を介してゲート電極に重なるようにLDD領域
を設ける本願発明の構造は極めて有効である。
【0166】また、本実施例では電流制御用TFT35
03をシングルゲート構造で図示しているが、複数のT
FTを直列につなげたマルチゲート構造としても良い。
さらに、複数のTFTを並列につなげて実質的にチャネ
ル形成領域を複数に分割し、熱の放射を高い効率で行え
るようにした構造としても良い。このような構造は熱に
よる劣化対策として有効である。
【0167】また、図24(A)に示すように、電流制
御用TFT3503のゲート電極37となる配線は35
04で示される領域で、電流制御用TFT3503のド
レイン配線40と絶縁膜を介して重なる。このとき、3
504で示される領域ではコンデンサが形成される。こ
のコンデンサ3504は電流制御用TFT3503のゲ
ートにかかる電圧を保持するためのコンデンサとして機
能する。なお、ドレイン配線40は電流供給線(電源
線)3506に接続され、常に一定の電圧が加えられて
いる。
【0168】スイッチング用TFT3502及び電流制
御用TFT3503の上には第1パッシベーション膜4
1が設けられ、その上に樹脂絶縁膜でなる平坦化膜42
が形成される。平坦化膜42を用いてTFTによる段差
を平坦化することは非常に重要である。後に形成される
EL層は非常に薄いため、段差が存在することによって
発光不良を起こす場合がある。従って、EL層をできる
だけ平坦面に形成しうるように画素電極を形成する前に
平坦化しておくことが望ましい。
【0169】また、43は反射性の高い導電膜でなる画
素電極(EL素子の陰極)であり、電流制御用TFT3
503のドレインに電気的に接続される。画素電極43
としてはアルミニウム合金膜、銅合金膜または銀合金膜
など低抵抗な導電膜またはそれらの積層膜を用いること
が好ましい。勿論、他の導電膜との積層構造としても良
い。
【0170】また、絶縁膜(好ましくは樹脂)で形成さ
れたバンク44a、44bにより形成された溝(画素に相
当する)の中に発光層45が形成される。なお、ここで
は一画素しか図示していないが、R(赤)、G(緑)、
B(青)の各色に対応した発光層を作り分けても良い。
発光層とする有機EL材料としてはπ共役ポリマー系材
料を用いる。代表的なポリマー系材料としては、ポリパ
ラフェニレンビニレン(PPV)系、ポリビニルカルバ
ゾール(PVK)系、ポリフルオレン系などが挙げられ
る。
【0171】なお、PPV系有機EL材料としては様々
な型のものがあるが、例えば「H. Shenk,H.Becker,O.Ge
lsen,E.Kluge,W.Kreuder,and H.Spreitzer,“Polymers
forLight Emitting Diodes”,Euro Display,Proceeding
s,1999,p.33-37」や特開平10−92576号公報に記
載されたような材料を用いれば良い。
【0172】具体的な発光層としては、赤色に発光する
発光層にはシアノポリフェニレンビニレン、緑色に発光
する発光層にはポリフェニレンビニレン、青色に発光す
る発光層にはポリフェニレンビニレン若しくはポリアル
キルフェニレンを用いれば良い。膜厚は30〜150n
m(好ましくは40〜100nm)とすれば良い。
【0173】但し、以上の例は発光層として用いること
のできる有機EL材料の一例であって、これに限定する
必要はまったくない。発光層、電荷輸送層または電荷注
入層を自由に組み合わせてEL層(発光及びそのための
キャリアの移動を行わせるための層)を形成すれば良
い。
【0174】例えば、本実施例ではポリマー系材料を発
光層として用いる例を示したが、低分子系有機EL材料
を用いても良い。また、電荷輸送層や電荷注入層として
炭化珪素等の無機材料を用いることも可能である。これ
らの有機EL材料や無機材料は公知の材料を用いること
ができる。
【0175】本実施例では発光層45の上にPEDOT
(ポリチオフェン)またはPAni(ポリアニリン)で
なる正孔注入層46を設けた積層構造のEL層としてい
る。そして、正孔注入層46の上には透明導電膜でなる
陽極47が設けられる。本実施例の場合、発光層45で
生成された光は上面側に向かって(TFTの上方に向か
って)放射されるため、陽極は透光性でなければならな
い。透明導電膜としては酸化インジウムと酸化スズとの
化合物や酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物を用いる
ことができるが、耐熱性の低い発光層や正孔注入層を形
成した後で形成するため、可能な限り低温で成膜できる
ものが好ましい。
【0176】陽極47まで形成された時点でEL素子3
505が完成する。なお、ここでいうEL素子3505
は、画素電極(陰極)43、発光層45、正孔注入層4
6及び陽極47で形成されたコンデンサを指す。図24
(A)に示すように画素電極43は画素の面積にほぼ一
致するため、画素全体がEL素子として機能する。従っ
て、発光の利用効率が非常に高く、明るい画像表示が可
能となる。
【0177】ところで、本実施例では、陽極47の上に
さらに第2パッシベーション膜48を設けている。第2
パッシベーション膜48としては窒化珪素膜または窒化
酸化珪素膜が好ましい。この目的は、外部とEL素子と
を遮断することであり、有機EL材料の酸化による劣化
を防ぐ意味と、有機EL材料からの脱ガスを抑える意味
との両方を併せ持つ。これによりEL表示装置の信頼性
が高められる。
【0178】以上のように本願発明のEL表示パネルは
図23のような構造の画素からなる画素部を有し、オフ
電流値の十分に低いスイッチング用TFTと、ホットキ
ャリア注入に強い電流制御用TFTとを有する。従っ
て、高い信頼性を有し、且つ、良好な画像表示が可能な
EL表示パネルが得られる。
【0179】なお、本実施例の構成は、実施例1〜10
構成と自由に組み合わせて実施することが可能である。
また、実施例18の電子機器の表示部として本実施例の
EL表示パネルを用いることは有効である。
【0180】[実施例14]本実施例では、実施例13に
示した画素部において、EL素子3505の構造を反転
させた構造について説明する。説明には図25を用い
る。なお、図23の構造と異なる点はEL素子の部分と
電流制御用TFTだけであるので、その他の説明は省略
することとする。
【0181】図25において、電流制御用TFT350
3は本願発明のpチャネル型TFTを用いて形成され
る。作製プロセスは実施例1〜10を参照すれば良い。
【0182】本実施例では、画素電極(陽極)50とし
て透明導電膜を用いる。具体的には酸化インジウムと酸
化亜鉛との化合物でなる導電膜を用いる。勿論、酸化イ
ンジウムと酸化スズとの化合物でなる導電膜を用いても
良い。
【0183】そして、絶縁膜でなるバンク51a、51b
が形成された後、溶液塗布によりポリビニルカルバゾー
ルでなる発光層52が形成される。その上にはカリウム
アセチルアセトネート(acacKと表記される)でな
る電子注入層53、アルミニウム合金でなる陰極54が
形成される。この場合、陰極54がパッシベーション膜
としても機能する。こうしてEL素子3701が形成さ
れる。
【0184】本実施例の場合、発光層52で発生した光
は、矢印で示されるようにTFTが形成された基板の方
に向かって放射される。
【0185】なお、本実施例の構成は、実施例1〜10
の構成と自由に組み合わせて実施することが可能であ
る。また、実施例18の電子機器の表示部として本実施
例のEL表示パネルを用いることは有効である。
【0186】[実施例15]本実施例では、図24(B)
に示した回路図とは異なる構造の画素とした場合の例に
ついて図26(A)〜(C)に示す。なお、本実施例に
おいて、3801はスイッチング用TFT3802のソ
ース配線、3803はスイッチング用TFT3802の
ゲート配線、3804は電流制御用TFT、3805は
コンデンサ、3806、3808は電流供給線、380
7はEL素子とする。
【0187】図26(A)は、二つの画素間で電流供給
線3806を共通とした場合の例である。即ち、二つの
画素が電流供給線3806を中心に線対称となるように
形成されている点に特徴がある。この場合、電源供給線
の本数を減らすことができるため、画素部をさらに高精
細化することができる。
【0188】また、図26(B)は、電流供給線380
8をゲート配線3803と平行に設けた場合の例であ
る。なお、図26(B)では電流供給線3808とゲー
ト配線3803とが重ならないように設けた構造となっ
ているが、両者が異なる層に形成される配線であれば、
絶縁膜を介して重なるように設けることもできる。この
場合、電源供給線3808とゲート配線3803とで専
有面積を共有させることができるため、画素部をさらに
高精細化することができる。
【0189】また、図26(C)は、図26(B)の構
造と同様に電流供給線3808をゲート配線3803と
平行に設け、さらに、二つの画素を電流供給線3808
を中心に線対称となるように形成する点に特徴がある。
また、電流供給線3808をゲート配線3803のいず
れか一方と重なるように設けることも有効である。この
場合、電源供給線の本数を減らすことができるため、画
素部をさらに高精細化することができる。
【0190】なお、本実施例の構成は、実施例1〜12
の構成と自由に組み合わせて実施することが可能であ
る。また、実施例18の電子機器の表示部として本実施
例の画素構造を有するEL表示パネルを用いることは有
効である。
【0191】[実施例16]実施例13に示した図24
(A)、24(B)では電流制御用TFT3503のゲ
ートにかかる電圧を保持するためにコンデンサ3504
を設ける構造としているが、コンデンサ3504を省略
することも可能である。実施例13の場合、電流制御用
TFT3503として実施例1〜10に示すような本願
発明のnチャネル型TFTを用いているため、ゲート絶
縁膜を介してゲート電極に重なるように設けられたLD
D領域を有している。この重なり合った領域には一般的
にゲート容量と呼ばれる寄生容量が形成されるが、本実
施例ではこの寄生容量をコンデンサ3504の代わりと
して積極的に用いる点に特徴がある。
【0192】この寄生容量のキャパシタンスは、上記ゲ
ート電極とLDD領域とが重なり合った面積によって変
化するため、その重なり合った領域に含まれるLDD領
域の長さによって決まる。
【0193】また、実施例15に示した図26(A)、
(B)、(C)の構造においても同様に、コンデンサ3
805を省略することは可能である。
【0194】なお、本実施例の構成は、実施例1〜12
の構成と自由に組み合わせて実施することが可能であ
る。また、実施例18の電子機器の表示部として本実施
例の画素構造を有するEL表示パネルを用いることは有
効である。
【0195】[実施例17]実施例3で示したの液晶表
示装置にはネマチック液晶以外にも様々な液晶を用いる
ことが可能である。例えば、1998, SID, "Characterist
ics and Driving Scheme of Polymer-Stabilized Monos
table FLCD Exhibiting Fast Response Timeand High C
ontrast Ratio with Gray-Scale Capability" by H. Fu
rue et al.や、1997, SID DIGEST, 841, "A Full-Color
Thresholdless AntiferroelectricLCD Exhibiting Wid
e Viewing Angle with Fast Response Time" by T. Yos
hida et al.や、1996, J. Mater. Chem. 6(4), 671-67
3, "Thresholdless antiferroelectricity in liquid c
rystals and its application to displays" by S. Inu
i et al.や、米国特許第5594569 号に開示された液晶を
用いることが可能である。
【0196】等方相−コレステリック相−カイラルスメ
クティックC相転移系列を示す強誘電性液晶(FLC)
を用い、DC電圧を印加しながらコレステリック相−カ
イラルスメクティックC相転移をさせ、かつコーンエッ
ジをほぼラビング方向に一致させた単安定FLCの電気
光学特性を図39に示す。図39に示すような強誘電性
液晶による表示モードは「Half−V字スイッチング
モード」と呼ばれている。図39に示すグラフの縦軸は
透過率(任意単位)、横軸は印加電圧である。「Hal
f−V字スイッチングモード」については、寺田らの”
Half−V字スイッチングモードFLCD”、第46
回応用物理学関係連合講演会講演予稿集、1999年3
月、第1316頁、および吉原らの”強誘電性液晶によ
る時分割フルカラーLCD”、液晶第3巻第3号第19
0頁に詳しい。
【0197】図27に示されるように、このような強誘
電性混合液晶を用いると、低電圧駆動かつ階調表示が可
能となることがわかる。本願発明の液晶表示装置には、
このような電気光学特性を示す強誘電性液晶も用いるこ
とができる。
【0198】また、ある温度域において反強誘電相を示
す液晶を反強誘電性液晶(AFLC)という。反強誘電
性液晶を有する混合液晶には、電場に対して透過率が連
続的に変化する電気光学応答特性を示す、無しきい値反
強誘電性混合液晶と呼ばれるものがある。この無しきい
値反強誘電性混合液晶は、いわゆるV字型の電気光学応
答特性を示すものがあり、その駆動電圧が約±2.5V
程度(セル厚約1μm〜2μm)のものも見出されてい
る。
【0199】また、一般に、無しきい値反強誘電性混合
液晶は自発分極が大きく、液晶自体の誘電率が高い。こ
のため、無しきい値反強誘電性混合液晶を液晶表示装置
に用いる場合には、画素に比較的大きな保持容量が必要
となってくる。よって、自発分極が小さな無しきい値反
強誘電性混合液晶を用いるのが好ましい。
【0200】なお、このような無しきい値反強誘電性混
合液晶を本願発明の液晶表示装置に用いることによって
低電圧駆動が実現されるので、低消費電力化が実現され
る。
【0201】[実施例18]本実施例では、本願発明の
TFT回路によるアクティブマトリクス型液晶表示装置
を組み込んだ半導体装置について説明する。
【0202】このような半導体装置には、携帯情報端末
(電子手帳、モバイルコンピュータ、携帯電話等)、ビ
デオカメラ、スチルカメラ、パーソナルコンピュータ、
テレビ等が挙げられる。それらの一例を図15、図1
9、図20に示す。
【0203】図15(A)は携帯電話であり、本体90
01、音声出力部9002、音声入力部9003、表示
装置9004、操作スイッチ9005、アンテナ900
6から構成されている。本願発明は音声出力部900
2、音声入力部9003、及びアクティブマトリクス基
板を備えた表示装置9004に適用することができる。
【0204】図15(B)はビデオカメラであり、本体
9101、表示装置9102、音声入力部9103、操
作スイッチ9104、バッテリー9105、受像部91
06から成っている。本願発明は音声入力部9103、
及びアクティブマトリクス基板を備えた表示装置910
2、受像部9106に適用することができる。
【0205】図15(C)はモバイルコンピュータであ
り、本体9201、カメラ部9202、受像部920
3、操作スイッチ9204、表示装置9205で構成さ
れている。本願発明は受像部9203、及びアクティブ
マトリクス基板を備えた表示装置9205に適用するこ
とができる。
【0206】図15(D)はヘッドマウントディスプレ
イであり、本体9301、表示装置9302、アーム部
9303で構成される。本願発明は表示装置9302に
適用することができる。また、表示されていないが、そ
の他の信号制御用回路に使用することもできる。
【0207】図15(E)は携帯書籍であり、本体95
01、表示装置9502、9503、記憶媒体950
4、操作スイッチ9505、アンテナ9506から構成
されており、ミニディスク(MD)やDVDに記憶され
たデータや、アンテナで受信したデータを表示するもの
である。表示装置9502、9503は直視型の表示装
置であり、本願発明はこの適用することができる。
【0208】図19(A)はパーソナルコンピュータで
あり、本体9601、画像入力部9602、表示装置9
603、キーボード9604で構成される。
【0209】図19(B)はプログラムを記録した記録
媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであ
り、本体9701、表示装置9702、スピーカ部97
03、記録媒体9704、操作スイッチ9705で構成
される。なお、この装置は記録媒体としてDVD(Di
gtial Versatile Disc)、CD等
を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネット
を行うことができる。
【0210】図19(C)はデジタルカメラであり、本
体9801、表示装置9802、接眼部9803、操作
スイッチ9804、受像部(図示しない)で構成され
る。
【0211】図20(A)はフロント型プロジェクター
であり、表示装置2601、スクリーン2602で構成
される。本願発明は表示装置やその他の信号制御回路に
適用することができる。
【0212】図20(B)はリア型プロジェクターであ
り、本体2701、表示装置2702、ミラー270
3、スクリーン2704で構成される。本願発明は表示
装置やその他の信号制御回路に適用することができる。
【0213】なお、図27(C)は、図20(A)及び
図20(B)中における表示装置2601、2702の
構造の一例を示した図である。表示装置2601、27
02は、光源光学系2801、ミラー2802、280
4〜2806、ダイクロイックミラー2803、プリズ
ム2807、液晶表示装置2808、位相差板280
9、投射光学系2810で構成される。投射光学系28
10、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施例
は三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば単板
式であってもよい。また、図20(C)中において矢印
で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能
を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィル
ム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0214】また、図20(D)は、図20(C)中に
おける光源光学系2810の構造の一例を示した図であ
る。本実施例では、光源光学系2810は、リフレクタ
ー2811、光源2812、レンズアレイ2813、2
814、偏光変換素子2815、集光レンズ2816で
構成される。なお、図20(D)に示した光源光学系は
一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に
実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィル
ムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光
学系を設けてもよい。また、本願発明はその他にも、イ
メージセンサやEL型表示素子に適用することも可能で
ある。このように、本願発明の適用範囲はきわめて広
く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能であ
る。
【0215】[実施例19]本実施例では、本発明をア
クティブマトリクス型有機エレクトロルミネッセンス
(有機EL)材料を用いた表示装置(有機EL表示装
置)に適用した例を図28で説明する。図28(A)は
ガラス基板上に表示領域とその周辺に駆動回路を設けた
アクティブマトリクス型有機EL表示装置の回路図を示
す。この有機EL表示装置は、基板上に設けられた表示
領域2811、X方向周辺駆動回路2812、Y方向周
辺駆動回路2813から成る。この表示領域2811
は、スイッチ用TFT2830、保持容量2832、電
流制御用TFT2831、有機EL素子2833、X方
向信号線2818a、2818b、電源線2819a、
2819b、Y方向信号線2820a、2820b、2
820cなどにより構成される。
【0216】図28(B)はほぼ一画素分の上面図を示
している。スイッチ用TFT2830と電流制御用TF
T2831は、実施例1、3の工程に基づいて作製され
るnチャネル型TFTと同様にして形成する。
【0217】図29は図28(B)におけるB−B'断
面図であり、スイッチ用TFT2830、保持容量28
32、電流制御用TFT2831および有機EL素子部
の断面図を示している。そして、基板2840上に下地
膜2841、2842、ゲート絶縁膜2845、第1の
層間絶縁膜2846、ゲート電極2847、2848、
容量配線2849、ソースおよびドレイン配線2818
a、2819a、2851、2852、第2の層間絶縁
膜2850は実施例1、3と同様にして作製する。そし
て、その上に第2の層間絶縁膜2850と同様にして、
第3の層間絶縁膜2853を形成し、さらにドレイン配
線2852に達するコンタクトホールを形成した後、透
明導電膜から成る画素電極2854を形成する。有機E
L素子部は、この画素電極2854とその画素電極上と
第3の層間絶縁膜2853上に渡って形成された有機E
L層2855と、その上に形成されたMgAg化合物か
らなる第1の電極2856、Alから成る第2の電極2
857により形成されている。そして、図示しないがカ
ラーフィルターを設ければカラー表示をすることも可能
である。いずれにしても、実施例1、3で示したアクテ
ィブマトリクス基板の作製方法を応用すれば容易にアク
ティブマトリクス型有機EL表示装置を作製することが
できる。
【0218】本実施例のアクティブマトリクス型の有機
EL表示装置のTFTは、実施形態および実施例1、3
で示した発明に基づいて作製する。このような有機EL
表示装置に好適に用いることが可能である。
【0219】
【発明の効果】本発明を実施することで、画素部のnチ
ャネル型TFTに15〜20Vのゲート電圧を印加して
駆動させても、安定した動作を得ることができた。その
結果、結晶性TFTで作製されたCMOS回路を含む半
導体装置、また、具体的には液晶表示装置の画素部や、
その周辺に設けられる駆動回路の信頼性を高め、長時間
の使用に耐える液晶表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のTFTの断面図。
【図2】 TFTの作製工程を示す断面図。
【図3】 TFTの作製工程を示す断面図。
【図4】 TFTの作製工程を示す断面図。
【図5】 TFTの作製工程を示す断面図。
【図6】 TFTの作製工程を示す断面図。
【図7】 アクティブマトリクス基板の斜視図。
【図8】 画素部とCMOS回路の上面図
【図9】 結晶性シリコン膜の作製工程を示す図。
【図10】 結晶性シリコン膜の作製工程を示す図。
【図11】 結晶性シリコン膜の作製工程を示す図。
【図12】 結晶性シリコン膜の作製工程を示す図。
【図13】 TFTの作製工程を示す断面図。
【図14】 ゲート電極の構成を示す図。
【図15】 半導体装置の一例を示す図。
【図16】 ゲート電極の構成を示す図。
【図17】 TFTの構造と電気的特性を説明する図。
【図18】 ゲート電極の構成を示す図。
【図19】 半導体装置の一例を示す図。
【図20】 プロジェクターの構成を説明する図。
【図21】 アクティブマトリクス型のEL表示装置の
構成を示す図。
【図22】 アクティブマトリクス型のEL表示装置の
構成を示す図。
【図23】 アクティブマトリクス型のEL表示装置の
画素部の構成を示す断面図。
【図24】 アクティブマトリクス型のEL表示装置の
画素部の構成を示す上面図と回路図。
【図25】 アクティブマトリクス型のEL表示装置の
画素部の構成を示す断面図。
【図26】 アクティブマトリクス型のEL表示装置の
画素部の構成を示す回路図。
【図27】 反強誘電性混合液晶の光透過率特性の一例
を示す図。
【図28】 アクティブマトリクス型のEL表示装置の
構成を示す図。
【図29】 アクティブマトリクス型のEL表示装置の
画素部の構成を示す断面図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K007 AB11 BA06 DB03 GA00 5F110 AA06 BB02 BB04 CC02 DD02 DD03 DD13 DD14 DD15 DD17 EE02 EE03 EE04 EE06 EE14 EE22 EE28 EE44 FF02 FF03 FF04 FF30 GG01 GG02 GG13 GG25 GG45 HJ01 HJ04 HJ12 HJ23 HL04 HL06 HL12 HL23 HM15 NN01 NN03 NN22 NN23 NN24 NN27 NN72 NN73 NN78 PP03 PP10 PP34 PP35 QQ04 QQ09 QQ11 QQ12 QQ28

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一つの画素に二つのnチャネル型薄膜トラ
    ンジスタを有し、前記nチャネル型薄膜トランジスタの
    一方には発光層を有する素子が接続されている半導体装
    置において、 前記nチャネル型薄膜トランジスタのゲート電極は、ゲ
    ート絶縁膜に接して形成された第1の導電層と、前記第
    1の導電層と前記ゲート絶縁膜とに接して形成された第
    2の導電層とを有し、 前記nチャネル型薄膜トランジスタの半導体層は、チャ
    ネル形成領域と、前記チャネル形成領域に接して形成さ
    れた一導電型の第1の不純物領域と、前記第1の不純物
    領域に接して形成された一導電型の第2の不純物領域と
    を有し、 前記第1の不純物領域の一部は、前記第2の導電層の前
    記ゲート絶縁膜に接する領域と重なっていることを特徴
    とする半導体装置。
  2. 【請求項2】一つの画素に二つのnチャネル型薄膜トラ
    ンジスタを有し、前記nチャネル型薄膜トランジスタの
    一方には発光層を有する素子が接続されている半導体装
    置において、 前記nチャネル型薄膜トランジスタのゲート電極は、ゲ
    ート絶縁膜上に形成された第1の導電層と、前記第1の
    導電層の上面及び側面に接して形成され、さらに前記ゲ
    ート絶縁膜上に延在して設けられた第2の導電層とを有
    し、 前記nチャネル型薄膜トランジスタの半導体層は、チャ
    ネル形成領域と、前記チャネル形成領域に接して形成さ
    れた一導電型の第1の不純物領域と、前記第1の不純物
    領域に接して形成された一導電型の第2の不純物領域と
    を有し、前記第1の不純物領域の一部は、前記ゲート絶
    縁膜上に延在した前記第2の導電層と重なっていること
    を特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、少なく
    とも一つの前記nチャネル型薄膜トランジスタはマルチ
    ゲート構造を有することを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】一つの画素にnチャネル型薄膜トランジス
    タとpチャネル型薄膜トランジスタとを有し、前記pチ
    ャネル型薄膜トランジスタには発光層を有する素子が接
    続されている半導体装置において、 前記nチャネル型薄膜トランジスタのゲート電極は、ゲ
    ート絶縁膜に接して形成された第1の導電層と、前記第
    1の導電層と前記ゲート絶縁膜とに接して形成された第
    2の導電層とを有し、 前記nチャネル型薄膜トランジスタの半導体層は、チャ
    ネル形成領域と、前記チャネル形成領域に接して形成さ
    れた一導電型の第1の不純物領域と、前記第1の不純物
    領域に接して形成された一導電型の第2の不純物領域と
    を有し、 前記第1の不純物領域の一部は、前記第2の導電層の前
    記ゲート絶縁膜に接する領域と重なっていることを特徴
    とする半導体装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記pチャネル型薄膜トランジスタのゲート電極は、ゲ
    ート絶縁膜に接して形成された第1の導電層と、前記第
    1の導電層と前記ゲート絶縁膜とに接して形成された第
    2の導電層とを有し、 前記pチャネル型薄膜トランジスタの半導体層は、チャ
    ネル形成領域と、前記チャネル形成領域に接して形成さ
    れた一導電型の第3の不純物領域とを有することを特徴
    とする半導体装置。
  6. 【請求項6】一つの画素にnチャネル型薄膜トランジス
    タとpチャネル型薄膜トランジスタとを有し、前記pチ
    ャネル型薄膜トランジスタには発光層を有する素子が接
    続されている半導体装置において、 前記nチャネル型薄膜トランジスタ及び前記pチャネル
    型薄膜トランジスタのゲート電極は、ゲート絶縁膜上に
    形成された第1の導電層と、前記第1の導電層の上面及
    び側面に接して形成され、さらに前記ゲート絶縁膜上に
    延在して設けられた第2の導電層とを有し、 前記nチャネル型薄膜トランジスタの半導体層は、第1
    のチャネル形成領域と、前記第1のチャネル形成領域に
    接して形成された一導電型の第1の不純物領域と、前記
    第1の不純物領域に接して形成された一導電型の第2の
    不純物領域とを有し、 前記pチャネル型薄膜トランジスタの半導体層は、第2
    のチャネル形成領域と、前記第2のチャネル形成領域に
    接して形成された一導電型の第3の不純物領域とを有
    し、 前記第1の不純物領域の一部は、前記ゲート絶縁膜上に
    延在した前記第2の導電層と重なり、前記第3の不純物
    領域は、前記第2の導電層と重ならないことを特徴とす
    る半導体装置。
  7. 【請求項7】請求項4乃至請求項6のいずれか1項にお
    いて、前記nチャネル型薄膜トランジスタはマルチゲー
    ト構造を有することを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】請求項1乃至請求項7のいずれか1項にお
    いて、 前記第1の不純物領域は低濃度不純物領域であり、前記
    第2の不純物領域はソース領域またはドレイン領域であ
    ることを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】請求項1乃至請求項8のいずれか1項にお
    いて、 前記第1の不純物領域と同じ導電型の半導体層と、前記
    ゲート絶縁膜と、前記第1の導電層と前記第2の導電層
    とから成る保持容量が形成されていることを特徴とする
    半導体装置。
  10. 【請求項10】請求項1乃至請求項9のいずれか1項に
    おいて、 前記第1の導電層はチタン(Ti)、タンタル(T
    a)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)から選
    ばれた元素または、前記元素を主成分とする合金材料で
    形成されることを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】請求項1乃至請求項9のいずれか1項に
    おいて、 前記第1の導電層は、前記ゲート絶縁膜に接して形成さ
    れる導電層(A)と、前記導電層(A)の上に形成される、
    一または複数の導電層から形成されることを特徴とする
    半導体装置。
  12. 【請求項12】請求項11において、 前記導電層(A)は、チタン(Ti)、タンタル(T
    a)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)から選
    ばれた元素または、前記元素を主成分とする合金材料か
    ら形成され、前記導電層(A)の上に形成される一また
    は複数の導電層のうち、少なくとも一つの導電層は、ア
    ルミニウム(Al)、銅(Cu)から選ばれた元素また
    は、前記元素を主成分とする合金材料で形成されること
    を特徴とする半導体装置。
  13. 【請求項13】請求項1乃至請求項12のいずれか1項
    において、 前記第2の導電層は、チタン(Ti)、タンタル(T
    a)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)から選
    ばれた元素または、前記元素を主成分とする合金材料か
    ら形成されることを特徴とする半導体装置。
  14. 【請求項14】請求項1乃至請求項13のいずれか1項
    において、 前記第1の不純物領域に含まれる不純物元素の濃度は1
    ×1016〜1×1019atoms/cm3であることを特徴とす
    る半導体装置。
  15. 【請求項15】請求項1乃至請求項14のいずれか1項
    において、 前記半導体装置は、EL表示装置であることを特徴とす
    る半導体装置。
  16. 【請求項16】請求項1乃至請求項14のいずれか1項
    において、 前記半導体装置は、携帯電話、ビデオカメラ、携帯型情
    報端末、ゴーグル型ディスプレイ、プロジェクションT
    V、携帯型電子書籍、パーソナルコンピュータ、デジタ
    ルビデオディスクプレーヤー、デジタルカメラ、プロジ
    ェクター、液晶テレビから選ばれた一つであることを特
    徴とする半導体装置。
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