JP2003226134A - 車両用マイナスイオン発生器 - Google Patents

車両用マイナスイオン発生器

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JP2003226134A JP2002025750A JP2002025750A JP2003226134A JP 2003226134 A JP2003226134 A JP 2003226134A JP 2002025750 A JP2002025750 A JP 2002025750A JP 2002025750 A JP2002025750 A JP 2002025750A JP 2003226134 A JP2003226134 A JP 2003226134A
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    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H3/00Other air-treating devices
    • B60H3/0071Electrically conditioning the air, e.g. by ionizing

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用マイナスイオン発生器のマイナスイオ
ン発生量安定化を図る。 【解決手段】 サイドフェイス吹出グリル58に温度調
節された空気を流通させるサイドフェイスダクト56に
接続され、温度調節された空気を分流させるイオン送風
ダクト230を備え、このイオン送風ダクト230内に
放電針210を位置させる。ここで、サイドフェイス吹
出グリル58は、夏期には冷房用の冷風を吹き出し、冬
期には車両側面窓ガラスに向けて温風を吹き出して車両
側面窓ガラスの曇り止めのために使用されるため、いず
れの吹出モードであっても温度調節された空気が吹き出
されるようになっている。従って、いずれの吹出モード
であるかに関わらず、放電針210周囲に風流れが生じ
ることとなり、放電針210近傍に位置する各種部材の
帯電によるマイナスイオン量の減少を抑制でき、ひいて
は、車室内におけるマイナスイオン量の安定化を図るこ
とが容易にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調装置を備える
車両に搭載され、放電針からの放電によりマイナスイオ
ンを発生させて車室内に放射する車両用マイナスイオン
発生器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、マイナスイオン発生器200を
車両の天井内装材1と天井ボデー2との間に搭載した、
従来の車両搭載構造を示す断面図である。そして、マイ
ナスイオン発生器200に備えられた放電針210から
電子を空気中に飛ばしてマイナスイオンを発生させる。
そして、このマイナスイオンを天井内装材1に開口する
放射口1aを介して車室内に放射させるようになってい
る。
【0003】なお、図5に示すマイナスイオン発生器2
00には、放電針210の周囲を覆って車両乗員の放電
針210への接触を防止する保護カバー233が備えら
れている。そして、この保護カバー233は、放射口1
aに接続されて天井内装材1内側に袋状の空間233b
を形成し、発生したマイナスイオンが天井内装材1内側
に漏れ出てしまい、放射口1aからのイオン量が減って
しまうことを防止するとともに天井内装材1と天井ボデ
ー2との間の空調されていない空気が放射口ベゼル3を
通じて車室内へ進入し、乗員の温熱面での快適性が損な
われることを防止している。
【0004】また、放射口ベゼル3は、放射口1aに備
えられて、車両乗員の放電針11への接触を防止しつつ
天井内装材1内側を車室内側から目隠しするものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のマ
イナスイオン発生器200では、放電針210が袋状の
空間233bに配置されているため放電針210周囲に
は風流れがないため、車室内のマイナスイオン量は電子
放射エネルギーによって左右されるところが大きい。そ
して、放電針210近傍に位置する保護カバー233、
放射口ベゼル3その他の部材が帯電すると、放電針21
0からの電子放射エネルギーが減少するため、車室内に
おけるマイナスイオン量が著しく低下するとともに不安
定となってしまう。
【0006】本発明は、上記点に鑑み、車両用マイナス
イオン発生器において、車室内におけるマイナスイオン
量の安定化を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、空気と熱交換する熱交
換器(23、31)と、熱交換の度合を調節して空気温
度を調節する温度調節手段(32)と、熱交換器(2
3、31)を内蔵する空調ケース(40)と、空調ケー
ス(40)に接続され、温度調節手段(32)により熱
交換されて温度調節された空気をサイドフェイス吹出グ
リル(58)まで流通させるサイドフェイスダクト(5
6)とを有する空調装置(100)が備えられた車両に
おいて、この車両に搭載され、放電によりマイナスイオ
ンを発生させる放電針(210)を有し、マイナスイオ
ンを車室内に放射するマイナスイオン発生器であって、
サイドフェイスダクト(56)に接続され、温度調節さ
れた空気を分流させる分流ダクト(230)を備え、分
流ダクト(230)内に放電針(210)を位置させる
ことを特徴とする。
【0008】ここで、一般的に、サイドフェイス吹出グ
リル(58)とは、車室内前席側の幅方向の左右両側部
において前席乗員の上半身に向けて温度調節された空気
を吹き出す吹出口であり、夏期においては冷房用の冷風
を吹き出し、冬期においては車両側面窓ガラスに向けて
温風を吹き出して車両側面窓ガラスの曇り止めのために
使用される。そのため、サイドフェイス吹出グリル(5
8)は、複数の吹出モードのうちいずれの吹出モードで
あっても温度調節された空気が吹き出されるようになっ
ている。
【0009】そして、上記請求項1に記載の発明では、
このようなサイドフェイス吹出グリル(58)にく空気
を流通させるサイドフェイスダクト(56)に分流ダク
ト(230)を接続し、その分流ダクト(230)内に
放電針(210)を位置させるので、いずれの吹出モー
ドであるかに関わらず、放電針(210)周囲に風流れ
が生じることとなる。これにより、放電針(210)周
囲に風流れが生じるので、放電針(210)からの電子
放射エネルギーに送風エネルギーが加わることで、車室
内におけるマイナスイオン量の安定化を図ることができ
る。
【0010】しかも、空調装置(100)からの送風を
利用して放電針(210)周囲に風流れを生じさせるの
で、放電針(210)に送風するための送風機を新規に
設ける必要がない。よって、マイナスイオン発生器の車
両搭載スペースを小さくできるとともに、部品点数増加
を抑制してマイナスイオン発生器のコストダウンを図る
ことができる。
【0011】さらに、放電針(210)周囲に風流れを
生じさせるのに利用する送風空気は温度調節されている
ので、マイナスイオンの放射にともなって乗員の温感に
合わない温度の空気を車室内に流出させてしまうことを
防止できる。
【0012】請求項2に記載の発明では、空気と熱交換
する熱交換器(23、31)と、熱交換の度合を調節し
て空気温度を調節する温度調節手段(32)と、熱交換
器(23、31)を内蔵し、温度調節手段(32)によ
り温度調節された空気を吹き出す複数の吹出口(33、
35、37)が形成された空調ケース(40)と、複数
の吹出口(33、35、37)を切替開閉して複数の吹
出モードを設定する吹出モード設定手段(34、36、
38)とを有する空調装置(100)が備えられた車両
において、この車両に搭載され、放電によりマイナスイ
オンを発生させる放電針(210)を有し、マイナスイ
オンを車室内に放射するマイナスイオン発生器であっ
て、空調ケース(40)のうち複数の吹出口(33、3
5、37)の空気流れ下流側部分に接続され、温度調節
された空気を分流させる分流ダクト(230)を備え、
分流ダクト(230)内に前記放電針(210)を位置
させることを特徴とする。
【0013】これによれば、分流ダクト(230)は、
空調ケース(40)のうち複数の吹出口(33、35、
37)の空気流れ下流側部分に接続されているので、複
数の吹出モードのうちいずれの吹出モードであっても分
流ダクト(230)に風流れが生じることとなる。
【0014】そして、このような分流ダクト(230)
内に放電針(210)を位置させるので、いずれの吹出
モードであるかに関わらず、放電針(210)周囲に風
流れを生じさせることができる。これにより、放電針
(210)周囲に風流れが生じるので、放電針(21
0)からの電子放射エネルギーに送風エネルギーが加わ
ることで、車室内におけるマイナスイオン量の安定化を
図ることができる。
【0015】しかも、空調装置(100)からの送風を
利用して放電針(210)周囲に風流れを生じさせるの
で、放電針(210)に送風するための送風機を新規に
設ける必要がない。よって、マイナスイオン発生器の車
両搭載スペースを小さくできるとともに、部品点数増加
を抑制してマイナスイオン発生器のコストダウンを図る
ことができる。
【0016】さらに、放電針(210)周囲に風流れを
生じさせるのに利用する送風空気は温度調節されている
ので、マイナスイオンの放射にともなって乗員の温感に
合わない温度の空気を車室内に流出させてしまうことを
防止できる。
【0017】請求項3に記載の発明では、温度調節手段
(32)は、内気センサ(80)により検出された車室
内温度に基づいて空気温度を調節するようになってお
り、分流ダクト(230)は、分流された空気の負圧作
用により内気センサ(80)の周囲に内気の対流を生じ
させるアスピレータ(60)を構成するものであること
を特徴とする。
【0018】ここで、一般的にアスピレータ(60)
は、複数の吹出モードのうちいずれの吹出モードであっ
ても風流れが生じるように構成されているため、請求項
3に記載の発明のように分流ダクト(230)でアスピ
レータ(60)を構成し、アスピレータ(60)を流通
する空調風を利用して、放電針(210)周囲に風流れ
を生じさせるようにして好適である。
【0019】また、請求項4に記載の発明では、上記空
調装置(100)であって、請求項1ないし3のいずれ
か1つに記載の車両用マイナスイオン発生器(200)
を備えることを特徴とする。
【0020】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図に
基づいて説明する。
【0022】(第1実施形態)本実施形態のマイナスイ
オン発生器が搭載される車両には、図1に示す空調装置
100が備えられており、はじめに、この空調装置10
0の構造を説明する。なお、図1は、空調装置100の
うち車室内にて空調装置通風系を構成する部分のみを模
式的に示すものであり、この空調装置通風系は、図1
中、一点鎖線にて区画して示すように、大別して、送風
機ユニット10、クーラユニット20、及びヒータユニ
ット30の3つの部分に分かれている。
【0023】ヒータユニット30は、車室内の計器盤下
方部のうち、車両左右方向の略中央部に配置されてい
る。一方、クーラユニット20はヒータユニット30の
車両前方側に配置され、送風機ユニット10はクーラユ
ニット20の車両助手席側にオフセットして配置されて
いる。
【0024】送風機ユニット10には、車室内空気(以
下、内気と呼ぶ。)を導入する図示しない内気導入口
と、車室外空気(以下、外気と呼ぶ。)を導入する図示
しない外気導入口が備えられている。これらの導入口は
図示しない内外気切替ドアによって、切替開閉されるよ
うになっている。
【0025】そして、送風機ユニット10のスクロール
ケース41内に、上記導入口からの導入空気を送風する
送風ファン16が配置されている。このファン16は周
知の遠心多翼ファン(シロッコファン)からなるもので
あって、電動モータ16aにて回転駆動される。
【0026】次に、クーラユニット20及びヒータユニ
ット30は、ポリプロピレン等の樹脂製の空調ケース4
0内に冷房用熱交換器としての蒸発器23と暖房用熱交
換器としてのヒータコア31とを両方とも一体的に内蔵
するタイプのものである。
【0027】蒸発器23は、空気通路21全域を横切る
ように空調ケース40内に配置されている。この蒸発器
23は周知のごとく冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空
調空気から吸熱して、空調空気を冷却するものである。
【0028】ヒータコア31は、蒸発器23の空気流れ
下流側に、所定の間隔を開けて隣接配置されている。こ
のヒータコア31は、蒸発器23を通過した冷風を再加
熱するものであって、例えば、その内部に高温のエンジ
ン冷却水(温水)が流れ、この冷却水を熱源として空気
を加熱するものである。また、ヒータコア31は、空気
通路21の全域を横切るものではなく、ヒータコア31
をバイパスする領域すなわちバイパス通路(図示せず)
が図1の紙面手前側または奥側に形成される。
【0029】そして、ヒータコア31の空気上流側に
は、温度調節手段としてのエアミックスドア32が設け
られている。このエアミックスドア32は、空調ケース
40に対して回転自在に設けられた回転軸32a回りに
回動する。回転軸32aの駆動は、この回転軸32aに
連結されたサーボモータ(図示せず)によって回転軸3
2aが回転させられることによって行われる。そしてエ
アミックスドア32の停止位置によって、ヒータコア3
1を通る冷風量と上記バイパス通路を通る冷風量との割
合を調節して、車室内への吹出風温度を調節するように
なっている。
【0030】空調ケース40のうちヒータコア31の空
気下流上方部位には、デフロスタ吹出口33が開口して
いる。そして、このデフロスタ吹出口33は、回転軸3
4aにより回動自在なデフロスタドア34により開閉さ
れる。
【0031】また、空調ケース40のうちヒータコア3
1の空気下流上方部位には、センタフェイスおよびサイ
ドフェイス吹出口35が図1の紙面垂直方向に並んで開
口している。そして、これらのフェイス吹出口35は、
回転軸36aにより回動自在なフェイスドア36により
開閉される。なお、フェイスドア36を図1の実線に示
す全閉位置に回動させた状態において、センタフェイス
吹出口は完全に閉塞されるが、サイドフェイス吹出口3
5は僅かに開口して空調風が漏れ出るようになってい
る。
【0032】また、空調ケース40のうちヒータコア3
1の空気下流下方部位には、フット吹出口37が開口し
ている。そして、このフット吹出口37は、回転軸38
aにより回動自在なフットドア38により開閉される。
【0033】また、デフロスタドア34、フェイスドア
36およびフットドア38は吹出モード設定手段であっ
て、図示しないリンク機構、ケーブル等を介して空調操
作パネルの吹出モード切替用手動操作機構に連結され
て、連動操作するか、あるいは、吹出モード切替用のド
ア手段を、サーボモータを用いたモード切替用アクチュ
エータ機構により連動操作する。そして、これら各ドア
34、36、38の切換操作によって周知の吹出モード
である、フェイスモード、バイレベルモード、フットモ
ード、フットデフモード及びデフロスタモードが切り換
えられる。
【0034】図2は、空調装置100の通風系を構成す
る部分であり、空調ケース40から温度調節された空気
を後述する吹出グリル52、54、57、58、240
まで計器盤内側にて流通させる各ダクト51、53、5
5、56、230を示す斜視図であり、図中の矢印は、
空調装置100を車両に搭載した状態の前後左右上下方
向を示すものである。なお、図1における各吹出口3
3、35、37の位置は模式的なものであり、図2と異
なっているが、本実施形態において各吹出口33、3
5、37の実際の位置は図2に示す位置関係となってい
る。
【0035】デフロスタ吹出口33にはデフロスタダク
ト51が接続され、このデフロスタダクト51には車両
前面窓ガラスに向けて風を吹き出すデフロスタ吹出グリ
ル52が設けてある。また、デフロスタダクト51には
左右のサイドデフロスタダクト53が接続され、その先
端のサイドデフロスタ吹出グリル54から車両の左右の
側面窓ガラスに向けて風を吹き出すようになっている。
【0036】また、センタフェイスおよびサイドフェイ
ス吹出口35には、センタフェイスダクト55及び左右
のサイドフェイスダクト56が接続され、それぞれの先
端に設けたセンタフェイス吹出グリル57、サイドフェ
イス吹出グリル58から車室内の乗員の顔部側へ風を吹
き出すようになっている。
【0037】また、フット吹出口37には、図示しない
フットダクトが接続され、車室内の乗員足元に温風を吹
き出すようになっている。
【0038】次に、本発明の要部である車両用マイナス
イオン発生器200の構造を説明すると、上述のように
説明した空調装置100が搭載された車両のうち、図示
しない計器盤の内側にマイナスイオン発生器200が搭
載されており、具体的には、センタフェイスダクト55
の上面に配置されている。
【0039】マイナスイオン発生器200は、放電針2
10から電子を空気中に飛ばすものであり、この電子が
空気中の酸素分子に衝突することにより酸素分子をマイ
ナスイオン化させる周知のマイナスイオン発生機構を有
するものである。因みに、本実施形態では、周知の電子
放射式のマイナスイオン発生器200を採用している。
【0040】このマイナスイオン発生器200は、上記
放電針210と、放電針210に所定の電圧を印可する
発生器本体220と、上記特許請求の範囲に記載の分流
ダクトに対応するイオン送風ダクト230とから構成さ
れている。
【0041】イオン送風ダクト230の一端は、空調装
置100のサイドフェイスダクト56の上面に接続さ
れ、空調ケース40内で温度調節された空気をサイドフ
ェイスダクト56から分流させるものである。そして、
イオン送風ダクト230内に放電針210を位置させ
て、放電針210周囲で発生したマイナスイオンがイオ
ン送風ダクト230の他端に設けられたイオン吹出グリ
ル240から車室内に吹き出されるようになっている。
【0042】以下、簡単に上記吹出モードを説明する。
【0043】 フェイスモード フェイスドア36にてフェイス吹出口35を全開し、デ
フロスタドア34にてデフロスタ吹出口33を閉塞し、
フットドア38にてフット吹出口37を閉塞する。これ
により、エアミックスドア32にて温度調節された空調
風は、フェイス吹出口35だけに送風されることにな
る。
【0044】 バイレベルモード フェイスドア36にてフェイス吹出口35を開口し、デ
フロスタドア34にてデフロスタ吹出口33を閉塞し、
フットドア38にてフット吹出口37を開口する。これ
により、エアミックスドア32にて温度調節された空調
風のうち、外気側通路21を流れた空調風は、フェイス
吹出口35へ、内気側通路22を流れた空調風は、フッ
ト吹出口37に送風される。
【0045】 フットモード フェイスドア36にてフェイス吹出口35を閉塞し、デ
フロスタドア34にてデフロスタ吹出口33を若干開口
し、フットドア38にてフット吹出口37を開口する。
これにより、エアミックスドア32にて温度調節された
空調風のうち、内気側通路22を流れた空調風は、フッ
ト吹出口37へ、外気側通路21を流れた空調風は、デ
フロスタ吹出口33に送風される。なお、この場合フッ
ト吹出口37とデフロスタ吹出口33とに送風される空
調風の風量割合は、約8対2としてある。
【0046】 フットデフモード(フットデフロスタ
モード) フェイスドア36にてフェイス吹出口35を閉塞し、デ
フロスタドア34にてデフロスタ吹出口33をほぼ全開
し、フットドア38にてフット吹出口37を開口する。
これにより、エアミックスドア32にて温度調節された
空調風のうち、内気側通路22を流れた空調風はフット
吹出口37へ、外気側通路21を流れた空調風はデフロ
スタ吹出口33に送風される。なお、この場合フット吹
出口37とデフロスタ吹出口33とに送風される空調風
の風量割合は、約5対5としてある。
【0047】なお、図1は冬期の暖房時に通常用いられ
るフットデフモードを示す。
【0048】 デフロスタモード フェイスドア36にてフェイス吹出口35を閉塞し、デ
フロスタドア34にてデフロスタ吹出口33をほぼ全開
し、フットドア38にてフット吹出口37を閉塞する。
これにより、エアミックスドア32にて温度調節された
空調風のうち、外気側通路21および内気側通路22の
双方からデフロスタ吹出口33に送風される。
【0049】ここで、サイドフェイス吹出グリル58
は、夏期においては冷房用の冷風を吹き出し、冬期にお
いては車両側面窓ガラスに向けて温風を吹き出して車両
側面窓ガラスの曇り止めのために使用される。そのた
め、上記したように、フェイスドア36を図1の実線に
示す全閉位置に回動させた状態であってもサイドフェイ
ス吹出口35は僅かに開口して空調風が漏れ出るように
なっており、サイドフェイス吹出グリル58は、いずれ
の吹出モードであっても温度調節された空気が吹き出さ
れる。
【0050】そして、本実施形態では、サイドフェイス
ダクト56にイオン送風ダクト230を接続し、そのイ
オン送風ダクト230内に放電針210を位置させるの
で、いずれの吹出モードであるかに関わらず、放電針2
10周囲に風流れを生じさせることができる。これによ
り、イオン送風ダクト230、イオン吹出グリル240
その他の放電針210近傍に位置する部材の帯電を抑制
でき、ひいては、車室内におけるマイナスイオン発生量
の安定化を図ることができる。
【0051】しかも、空調装置100からの送風を利用
して放電針210周囲に風流れを生じさせるので、放電
針210に送風するための送風機を新規に設ける必要が
ない。よって、マイナスイオン発生器200の車両搭載
スペースを小さくできるとともに、部品点数増加を抑制
してマイナスイオン発生器200のコストダウンを図る
ことができる。
【0052】さらに、放電針210周囲に風流れを生じ
させるのに利用する送風空気は温度調節されているの
で、マイナスイオンの放射にともなって乗員の温感に合
わない温度の空気を車室内に流出させてしまうことを防
止できる。
【0053】(第2実施形態)上記第1実施形態ではサ
イドフェイスダクト56を流通する空調風を利用して放
電針210周囲に風流れを生じさせているが、本実施形
態では、空調装置100に備えられたアスピレータ60
を流通する空調風を利用して、放電針210周囲に風流
れを生じさせている。
【0054】図1の符号60は、空調ケース40のうち
各吹出口33、35、37の空気流れ下流側部分、か
つ、ヒータコア31の空気流れ上流側部分に接続された
アスピレータ60を示しており、図3は、本実施形態の
アスピレータ60を示す図1の部分拡大図である。
【0055】具体的には、アスピレータ60は、空調ケ
ース40内の空気通路21において、ヒータコア31の
空気流れ下流側部分に形成された開口孔40eと連通す
るように取り付けられている。そして、開口孔40eに
は管231が接続されている。管231内において、分
岐管路61と一体に連なるノズル部62を突出させてお
り、このノズル部62の先端部と管231との隙間が吸
引部63として形成されている。
【0056】ここで、本実施形態では、イオン送風ダク
ト230を、アスピレータ60の管231と、この管2
31に接続される図4に示すダクト232と、ダクト2
32に接続されるとともに放電針210の周囲を覆って
車両乗員の放電針210への接触を防止する保護カバー
233とから構成している。すなわち、イオン送風ダク
ト230によりアスピレータ60の一部を構成してい
る。
【0057】ここで、分岐管路61のノズル部62と反
対側端部、すなわち管231の外部側の端部には、ホー
ス70の一端が接続されている。そして、ホース70の
他端側は車室内に開口している。また、ホース70内に
は温度検知可能な内気センサ80が設けられている。内
気センサ80は、例えば、サーミスタ素子を用いたもの
であり、温度により抵抗が変化するサーミスタの物理的
性質を利用したものである。
【0058】従って、内気側通路22のヒータコア31
を通った空気が、開口孔40eから管231に一部漏れ
ることによって、吸引部63に負圧が発生し、イオン送
風ダクト230内には図3および図4中の矢印Aに示す
ような気流が発生する。このとき、車室内空気がホース
70内に取り込まれ、アスピレータ60のノズル部62
を通り、内気側通路22から漏れだした空気とともにイ
オン放射口233aから車室内に吹出される。
【0059】そのため、ホース70内を車室内空気が循
環する形となるため、内気センサ80は平均した車室内
温度を検知することができる。そして、このように検知
された室内温度に基づいて、上記エアミックスドア32
等が作動するようになっている。
【0060】以上により、本実施形態によれば、いずれ
の吹出モードであってもイオン送風ダクト230に風流
れが生じ、放電針210周囲に風流れを生じさせること
ができるので、第1実施形態と同様の効果を得ることが
できる。
【0061】ところで、本実施形態において、冬期の暖
房時には通常、内外気吸入モードとして上記2層流モー
ドが用いられる。すなわち、外気が外気導入口13から
導入されて外気側通路21内を流れ、一方、内気は内気
導入口12から内気側通路22内を流れる。そのため、
アスピレータ60から車室内に吹出す風は、外気からの
冷風ではなく、内気のみの風となり、この吹出風が万
一、乗員に当たっても不快感は無い。
【0062】特に本実施形態では、アスピレータ60が
内気側通路22のうち、ヒータコア31の下流側の部位
と連通しているから、ヒータコア31にて快適に空調さ
れた風がアスピレータ60から吹出すことになり、乗員
の不快感をより低減することができる。
【0063】なお、本発明の実施にあたり、上記アスピ
レータ60を廃止して、ダクト232を開口孔40eに
直接接続するようにしても、本実施形態の効果を同様に
得ることができる。
【0064】(他の実施形態)上記第1および第2実施
形態では、電子放射式のマイナスイオン発生器200を
採用しているが、本発明の実施にあたり、コロナ放電に
よる周知のコロナ放電式のマイナスイオン発生器200
を採用するようにしてもよい。ここで、コロナ放電式で
は電子放射式に比べてマイナスイオン発生量を増加させ
ることができる反面、オゾン発生量も増加してしまい、
オゾン臭により乗員の快適性が悪化してしまう。
【0065】また、上記第2実施形態では、アスピレー
タ60を、空調ケース40の開口孔40eと連通するよ
うに取り付けているが、本発明の実施にあたり、サイド
フェイスダクト56に開口孔を設けてこの開口孔にアス
ピレータ60を連通するように取り付けてもよい。
【0066】また、上記第2実施形態において、エアミ
ックスドア32をヒータコア31の空気流れ上流側に配
置しているが、ヒータコア31の下流側に配置する場合
には、イオン送風ダクト230を、空調ケース40のう
ちエアミックスドア32の下流側かつ各吹出口33、3
5、37の上流側部分に接続するようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置の
全体構成を示す模式図である。
【図2】第1実施形態のマイナスイオン発生器の車両搭
載位置を示す斜視図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るアスピレータを示
す、図1の部分拡大図である。
【図4】第2実施形態に係るマイナスイオン発生器を示
す斜視図である。
【図5】従来のマイナスイオン発生器を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
23…蒸発器(熱交換器)、31…ヒータコア(熱交換
器)、32…エアミックスドア(温度調節手段)、40
…空調ケース、56…サイドフェイスダクト、58…サ
イドフェイス吹出グリル、100…空調装置、210…
放電針、230…イオン送風ダクト(分流ダクト)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気と熱交換する熱交換器(23、3
    1)と、 前記熱交換の度合を調節して空気温度を調節する温度調
    節手段(32)と、 前記熱交換器(23、31)を内蔵する空調ケース(4
    0)と、 前記空調ケース(40)に接続され、前記温度調節手段
    (32)により熱交換されて温度調節された空気をサイ
    ドフェイス吹出グリル(58)まで流通させるサイドフ
    ェイスダクト(56)とを有する空調装置(100)が
    備えられた車両において、 前記車両に搭載され、放電によりマイナスイオンを発生
    させる放電針(210)を有し、前記マイナスイオンを
    車室内に放射するマイナスイオン発生器であって、 前記サイドフェイスダクト(56)に接続され、前記温
    度調節された空気を分流させる分流ダクト(230)を
    備え、 前記分流ダクト(230)内に前記放電針(210)を
    位置させることを特徴とする車両用マイナスイオン発生
    器。
  2. 【請求項2】 空気と熱交換する熱交換器(23、3
    1)と、 前記熱交換の度合を調節して空気温度を調節する温度調
    節手段(32)と、 前記熱交換器(23、31)を内蔵し、前記温度調節手
    段(32)により温度調節された空気を吹き出す複数の
    吹出口(33、35、37)が形成された空調ケース
    (40)と、 前記複数の吹出口(33、35、37)を切替開閉して
    複数の吹出モードを設定する吹出モード設定手段(3
    4、36、38)とを有する空調装置(100)が備え
    られた車両において、 前記車両に搭載され、放電によりマイナスイオンを発生
    させる放電針(210)を有し、前記マイナスイオンを
    車室内に放射するマイナスイオン発生器であって、 前記空調ケース(40)のうち前記複数の吹出口(3
    3、35、37)の空気流れ下流側部分に接続され、前
    記温度調節された空気を分流させる分流ダクト(23
    0)を備え、 前記分流ダクト(230)内に前記放電針(210)を
    位置させることを特徴とする車両用マイナスイオン発生
    器。
  3. 【請求項3】 前記温度調節手段(32)は、内気セン
    サ(80)により検出された車室内温度に基づいて空気
    温度を調節するようになっており、 前記分流ダクト(230)は、前記分流された空気の負
    圧作用により前記内気センサ(80)の周囲に内気の対
    流を生じさせるアスピレータ(60)を構成するもので
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用
    マイナスイオン発生器。
  4. 【請求項4】 前記空調装置であって、請求項1ないし
    3のいずれか1つに記載の車両用マイナスイオン発生器
    を備えることを特徴とする車両用空調装置。
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