JP2003226027A - インク残量表示装置,インク残量表示方法,インク残量表示プログラムおよびこのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

インク残量表示装置,インク残量表示方法,インク残量表示プログラムおよびこのプログラムを記録した記録媒体

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JP2003226027A
JP2003226027A JP2002026084A JP2002026084A JP2003226027A JP 2003226027 A JP2003226027 A JP 2003226027A JP 2002026084 A JP2002026084 A JP 2002026084A JP 2002026084 A JP2002026084 A JP 2002026084A JP 2003226027 A JP2003226027 A JP 2003226027A
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JP
Japan
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ink
amount
display
remaining
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JP2002026084A
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English (en)
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Takeshi Muto
健 武藤
Kazuhiro Mizuide
一弘 水出
Kenji Ito
健二 伊藤
Hiroyuki Ishikura
裕之 石倉
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 推測残量と実残量とに差のある場合でも、ユ
ーザーに与える違和感を抑制することの可能なインク残
量表示装置を提供する。 【解決手段】 本プリンターでは、MPU51が、イン
クジェットプリンターにおいて表示されるインク残量
(表示残量)を連続的に変化させるようになっている。
すなわち、MPU51は、表示残量が実残量と大きく異
なってしまった場合でも、表示残量を実残量に対して徐
々に近づけるように、補正を行うようになっている。こ
れにより、本プリンターでは、上記のような場合でも、
表示残量を急激に変化させることを防止できるので、ユ
ーザーに違和感(見た目の違和感)を与えてしまうこと
を回避することが可能となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷装置に備えら
れたインクタンクにおけるインク残量を外部に表示する
インク残量表示装置と、この装置に使用されているイン
ク残量表示方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンターは、シート
(記録用紙)上にインクを噴出(吐出)することで印刷
を行う印刷装置である。そして、低騒音、低ランニング
コスト、装置の小型化やカラー化が容易である等の利点
から、プリンターや複写機等に広く利用されている。
【0003】インクジェットプリンターは、通常、イン
クを噴出するためのインクヘッドと、蓄積しているイン
クをヘッドに供給するインクタンク(タンク)とを備え
ている。そして、通常、タンクの取り替え時期(あるい
はインクの補充時期)をユーザーに知らせるために、タ
ンク内のインク残量を外部に表示するようになってい
る。
【0004】ところで、このようなインクジェットプリ
ンターでは、タンク内のインク残量を、カウンター(イ
ンクドットカウンター)と光センサー(インクレベルセ
ンサー)とを用いて推測・検出するように設定されてい
る。
【0005】すなわち、カウンターは、印刷にかかる画
像データの内容から、印刷に使用されるインク量を取得
する。そして、取得したインク量を印刷前のインク残量
から差し引くことで、印刷後のインク残量を推測するも
のである。なお、このようなカウンターは、例えば、特
開平9−156123号公報や、特開平11−5300
号公報等に記載されている。
【0006】一方、光センサーは、透明なタンク内のイ
ンク残量を直接的に検出するものである。すなわち、光
センサーは、タンクの一部に光を照射する光源と、タン
クからの反射光を受光する受光素子とを備えている。ま
た、タンクは、インクの液面(インク面)より下の部位
(インクの充填されている部位)では光を吸収する一
方、インク面より上の部位(インクのない部位)では、
光を反射するようになっている。
【0007】従って、光センサーでは、タンク内のイン
ク面が光照射位置まで降下すると、タンクによって光が
反射され、受光素子に到達するように設定されている。
すなわち、この光センサーは、タンク内のインク残量
が、ある特定の閾値にまで減少したか否かを検出するも
のである。
【0008】なお、光センサーは、通常、タンク内のイ
ンクが残り少ないことをユーザーに知らせるものであ
る。このため、光センサーによって検出されるインク面
(上記の閾値に対応)は、比較的に低い位置(例えば、
インク残量が25%程度にまで減少したときの位置)に
設定されている。
【0009】そして、従来のインクジェットプリンター
では、実際のインク残量(タンク内に残っている真のイ
ンク量;実残量)が閾値に到達するまでは、カウンター
による推測値(推測残量)を、表示残量(外部に表示さ
れるインク残量)とするようになっている。そして、実
残量が閾値に到達したときには、その閾値(実残量に等
しい)を表示残量とし、さらに、この閾値を用いて推測
残量を修正するように設定されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のインクジェットプリンターでは、実残量が
閾値に到達したときに、表示残量が、推測残量から実残
量に突然に切り替わるようになっている。このため、推
測残量と実残量とに大きな差のある場合には、表示残量
を急激に変化させてしまうため、ユーザーに違和感を与
えてしまう。
【0011】本発明は、上記のような従来の問題点を解
決するために成されたものである。そして、その目的
は、推測残量と実残量とに差のある場合でも、ユーザー
に与える違和感を抑制することの可能なインク残量表示
装置と、この装置に使用されているインク残量表示方法
とを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明にかかるインク残量表示装置(本表示装
置)は、印刷装置に備えられたインクタンクにおけるイ
ンク残量を外部に表示するインク残量表示装置におい
て、印刷に使用されるインク量を取得し、このインク量
を印刷前のインク残量から差し引くことで、印刷後のイ
ンク残量を推測する残量推測部と、残量推測部によって
推測されたインク残量である推測残量を補正して補正推
測残量を生成し、表示残量として外部に表示する残量表
示部とを備えており、この残量表示部が、インクエンプ
ティ時に表示される表示残量を、実際のインク残量であ
る実残量に一致させるように、かつ、表示残量を連続的
に変化させるように、補正推測残量を生成するように設
定されていることを特徴としている。
【0013】本表示装置は、インクジェットプリンター
等の、インクを使用して印刷を行う印刷装置に備えられ
るものである。このような印刷装置には、印刷に使用す
るインクを蓄積しておくためのインクタンクが備えられ
ている。そして、本表示装置は、このようなインクタン
クにおけるインク残量を、例えばインクタンクの取り替
え時期(あるいはインクの補充時期)をユーザーに知ら
せるために、本表示装置や印刷装置に設けられた表示パ
ネルなどを用いて、外部(本表示装置や印刷装置の外
部)に表示するためのものである。
【0014】そして、本表示装置は、このような表示を
実現するために、残量推測部を有している。残量推測部
は、印刷装置が印刷を行う際、印刷内容(画像データ
等)に基づいて、その印刷に使用されるインク量を取得
する。そして、印刷前のインク残量(印刷の前に表示さ
れていたインク残量)から、取得したインク量を差し引
くことで、印刷後のインク残量を求める(推測する)機
能を有している。
【0015】この残量推測部の機能により、本表示装置
は、インクタンクのインク残量を、概略的に求めること
が可能となっている。なお、以下では、残量推測部によ
って推測されたインク残量を、推測残量と称する。
【0016】また、本表示装置は、推測残量を実残量に
近づけるように推測残量を補正して補正推測残量を生成
し、表示残量(表示されるインク残量)として外部に表
示する残量表示部を備えている。そして、特に、本表示
装置では、この残量表示部が、インクエンプティ時に表
示される表示残量を実残量(インクタンクにおける実際
のインク残量)に一致させるように、補正推測残量を生
成するように設定されている。
【0017】ここで、インクエンプティ時とは、インク
タンク内のインク残量が、非常に少なくなったとき(印
刷を行えなくなったとき;インク残量がほぼ0となった
とき)のことである。すなわち、残量表示部は、インク
エンプティ時において実残量と表示残量とを一致させる
ように、実残量となる補正推測残量を求めるようになっ
ている。
【0018】これにより、本表示装置では、インクエン
プティ時における表示残量をほぼ0とできる。従って、
インクエンプティとなる前なのに(まだ印刷可能である
のに)表示残量が0となる、あるいは、印刷可能な残量
が表示されているのに、実際はインクエンプティであ
る、といった事態を防止することが可能となっている。
【0019】さらに、残量表示部は、表示残量を連続的
に変化させるように、補正推測残量を求めるようになっ
ている。ここで、表示残量を連続的に変化させるとは、
実残量の変化に対する表示残量の変化を、滑らかなスロ
ープ状(直線も含む)とすることである。
【0020】すなわち、残量表示部は、表示残量が実残
量と大きく異なってしまった場合でも、表示残量を実残
量に対して徐々に近づけるように、補正推測残量を求め
るようになっている。これにより、本表示装置では、上
記のような場合でも、表示残量を急激に変化させること
を防止できるので、ユーザーに違和感を与えてしまうこ
とを回避することが可能となっている。
【0021】また、本表示装置に、インクタンクの実残
量が所定の閾値に到達したか否かを検知する残量センサ
ーを備えるようにしてもよい。また、この場合、上記の
残量表示部は、実残量が所定の閾値に到達したときに、
実残量と推測残量との値に基づいて、補正推測残量の生
成に用いる補正式を求めるように設定されていることが
好ましい。
【0022】この構成では、残量表示部は、実残量が閾
値に到達したときに補正式を求め、この式を用いて、そ
の後の推測残量補正(補正推測残量の算出)を行うよう
になる。これにより、推測残量を容易に補正することが
可能となる。
【0023】なお、この場合、実残量が閾値に到達する
前では、残量表示部は、他の方法による補正を行っても
よいし、また、補正を行わず、推測残量をそのまま表示
残量として表示するように設定されていてもよい。
【0024】また、この構成では、残量表示部は、推測
残量と実残量との差の絶対値である推測誤差を見積もる
ことが好ましい。そして、推測誤差が所定値以上である
場合に、上記の補正式を用いた補正推測残量の生成を実
行するように設定されていることが好ましい。この構成
では、残量表示部は、推測誤差の大きい場合に限り、補
正式を用いた補正推測残量の生成を行うこととなる。こ
れにより、不要な補正処理の実行を回避できる。
【0025】また、この構成において、残量表示部は、
上記の補正式を用いて、実残量が閾値に達したときの推
測残量と、インクエンプティ時における実残量とを結ぶ
直線に沿って変化するような補正推測残量を生成するよ
うに設定されていることが好ましい。すなわち、補正式
が、上記の直線に沿って変化するような補正推測残量を
生成する式となっていることが好ましい。これにより、
インクエンプティ時において実残量と表示残量とを一致
させること、および、表示残量を連続的に変化させるこ
とが容易となる。
【0026】また、このような補正推測残量を生成する
ための補正式は、例えば、 インクエンプティ時における実残量;D インクエンプティ時における実際のインク使用量;F 閾値;B 実残量が閾値に到達したときの推測残量;ZO 実際のインク使用量;X 全インク量;G 補正推測残量;Y 印刷前の表示残量;Y1 推測残量;Z とすると、 Y=Y1 −{(ZO −D)/(F−G+B)}・(G−
B)(Y1 −Z)/(G−ZO ) という式として表現できる。
【0027】すなわち、残量表示部は、この補正式を用
いることによって、定数ZO ,D,B,F,G、およ
び、既知の変数のY1 ・Zから、実残量が閾値に達した
ときの推測残量と、インクエンプティ時における実残量
とを結ぶ直線に沿って変化するような補正推測残量Y
を、容易に求められる。
【0028】また、本表示装置に、上記のような閾値を
複数設定するようにしてもよい。この場合、実残量が各
閾値に到達したことを検知するために、各閾値に応じて
複数の残量センサーを備えることが好ましい。また、こ
の場合、残量表示部は、実残量が各閾値に達する度に、
実残量と推測残量との値に基づいて、補正推測残量の生
成に用いる補正式を求めるように設定されていることが
好ましい。
【0029】これにより、残量表示部は、閾値に到達す
る度に補正式を修正できるので、より滑らかに変化する
とともに、より実残量に近い補正推測残量を生成するこ
とが可能となる。
【0030】また、本発明のインク残量表示方法(本表
示方法)は、印刷装置に備えられたインクタンクにおけ
るインク残量を外部に表示するインク残量表示方法にお
いて、印刷に使用されるインク量を取得し、このインク
量を印刷前のインク残量から差し引くことで、印刷後の
インク残量を推測する残量推測工程と、残量推測工程に
おいて推測されたインク残量である推測残量を補正して
補正推測残量を生成し、表示残量として外部に表示する
残量表示工程とを含み、この残量表示工程が、インクエ
ンプティ時に表示される表示残量を、実際のインク残量
である実残量に一致させるように、かつ、表示残量を連
続的に変化させるように、補正推測残量を生成するよう
に設定されていることを特徴としている。
【0031】本表示方法は、上記した本表示装置におい
て使用されているインク残量表示方法である。すなわ
ち、本表示方法では、残量表示工程において、インクエ
ンプティ時に表示される表示残量を実残量に一致させる
ように、補正推測残量を生成するように設定されてい
る。
【0032】これにより、本表示方法では、インクエン
プティ時における表示残量をほぼ0とできる。従って、
インクエンプティとなる前なのに(まだ印刷可能である
のに)表示残量が0となる、あるいは、印刷可能な残量
が表示されているのに、実際はインクエンプティであ
る、といった事態を防止できる。
【0033】さらに、本表示方法における残量表示工程
では、表示残量を連続的に変化させるように、補正推測
残量を求めるようになっている。これにより、本表示装
置では、表示残量を急激に変化させることを防止できる
ので、ユーザーに違和感を与えてしまうことを回避する
ことが可能となっている。
【0034】また、本発明の残量表示プログラムは、印
刷装置に接続されたコンピューターを、本表示装置にお
ける残量推測部および残量表示部として機能させるため
のものである。また、本発明の残量表示プログラムを、
印刷装置に接続されたコンピューターに、上記した本表
示方法における残量推測工程および残量表示工程を実行
させるための残量表示プログラム、と表現することもで
きる。
【0035】印刷装置に接続されたコンピューターにこ
れらのプログラムを読み取らせることで、本表示装置に
おける残量推測部および残量表示部(あるいは本表示方
法における残量推測工程および残量表示工程)の処理
を、そのコンピューターによって実現することが可能と
なる。
【0036】また、これらのプログラムをコンピュータ
ー読取可能な記録媒体に記録させておくことで、プログ
ラムの保存・流通を容易に行えるようになる。さらに、
この記録媒体を読み込ませることで、印刷装置に接続さ
れたコンピューターによって、本表示装置における残量
推測部および残量表示部(あるいは本表示方法における
残量推測工程および残量表示工程)の処理を実施でき
る。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について説
明する。図2は、本実施の形態にかかるインクジェット
プリンター(本プリンター)の構成を示す説明図であ
る。本プリンターは、図示しない画像処理装置(コンピ
ューター等)から送信される画像データを受信する。そ
して、Y(黄色),M(マゼンタ),C(シアン),K
(黒)の4色のカラーインクを用いて、画像データに応
じた画像をシート(記録用紙)に印刷するものである。
【0038】図2に示すように、本プリンターは、給紙
トレイ1,印刷ヘッド2,搬送路3,ピックアップロー
ラ11,搬送ローラ12,PSローラ対13,排出ロー
ラ対14を備えている。
【0039】また、本プリンターは、これらの部材とと
もに、制御部および操作部を有している(後述)。ここ
で、制御部とは、外部から送信された画像データを解析
し、上記の部材を制御して印刷を行うものである。ま
た、操作部は、ユーザーの入力を受け付けるとともに、
ユーザーに対して所定の情報を表示するものである。
【0040】図2に示す搬送路3は、本プリンターの中
央部を水平方向に伸びるように形成されているシートの
搬送経路である。給紙トレイ1は、本プリンターの下方
に設けられており、印刷用のシート(印刷材料)をセッ
トするためのものである。ピックアップローラ11およ
び搬送ローラ12は、制御部から受ける給紙命令に応じ
て、給紙トレイ1にセットされたシートを、1枚毎に搬
送路3に送り込むための給紙装置(給紙ローラ)であ
る。
【0041】PSローラ対13は、搬送路3上のシート
を、印刷ヘッド2による画像印刷に適した位置に配置す
るためのものである。すなわち、PSローラ対13は、
給紙トレイ1から搬送されてきたシートの描画領域の先
端を、印刷ヘッド2における印刷位置に配置させ、その
状態で一旦停止する。そして、後述する印刷走査の段階
に応じて、シートを搬送させるように設定されている。
また、PSローラ対13は、印刷にかかるシートを圧接
して、光沢および表面平滑性を付与する機能も有してい
る。
【0042】印刷ヘッド2は、制御部の制御により、搬
送路3を搬送されてきたシートに対してインク(記録
剤)を吐出して画像を印刷するものである。そして、こ
の印刷ヘッド2は、インクキャリッジ21,保持シャフ
ト22および搬送ベルト(図示せず)を備えている。
【0043】インクキャリッジ21は、インクを吐出す
るインクヘッド(図示せず)と、インクヘッドにインク
を供給するインクタンク(後述)とを備えているもので
ある。なお、インクキャリッジ21は、YMCKの4色
のカラーインクに応じて、インクヘッド・インクタンク
を、それぞれ4つずつ備えている。
【0044】保持シャフト22は、インクキャリッジ2
1を、走査方向に沿って移動できるように案内するため
のガイドである。ここで、走査方向とは、搬送路3の延
びる方向(シートの搬送方向)に対して垂直な方向(図
2の手前側から奥側に向かう方向)のことである。
【0045】搬送ベルトは、制御部の指示により、イン
クキャリッジ21を、保持シャフト22に沿って移動さ
せるものである。すなわち、搬送ベルトは、シートに画
像を印刷する際、インクキャリッジ21を、走査方向に
おける一方の端部に設けられた、スタート位置に配置さ
せる。その後、搬送ベルトは、インクキャリッジ21
を、他方の端部に設けられた停止位置まで、走査方向に
沿って移動させる。
【0046】そして、この移動の際、インクキャリッジ
21が、画像データに応じてシートに対してインクを吐
出する。これにより、印刷ヘッド2によって、1ライン
分の画像(ライン画像)を印刷できるようになってい
る。なお、ライン画像の幅は、インクヘッドの縦幅(シ
ート搬送方向での幅)に相当する。
【0047】また、1つのライン画像が印刷された後、
PSローラ対13は、搬送路3上のシートを、ライン画
像の幅分だけ搬送させる。また、この搬送の間に、搬送
ベルトは、インクキャリッジ21をスタート位置に復帰
させる(印刷走査)。
【0048】そして、本プリンターでは、このような印
刷走査を繰り返し行うことで、印刷ヘッド2によって、
画像データに応じた画像をシートに印刷するようになっ
ている。
【0049】また、搬送路3の終端には、印刷済みのシ
ートを載置するための載置台である排出トレイ(図示せ
ず)が設けられている。そして、図2に示した排出ロー
ラ対14は、この排紙トレイに対して、搬送路3上のシ
ートを適切に排出するための排紙装置である。
【0050】ここで、上記したインクキャリッジ21に
備えられているインクタンクについて説明する。図3
は、このインクタンク23と、インクタンク23内のイ
ンクレベル(インク残量)を検知する光センサー(イン
クレベルセンサー;残量センサー)31とを示す説明図
である。
【0051】インクタンク23は、上記したように、イ
ンクキャリッジ21のインクヘッドにインクを供給する
ものであり、YMCKの4色のカラーインクに応じて、
インクキャリッジ21内に4つずつ備えられている。
【0052】この図に示すように、インクタンク23
は、その透明な筐体の内部にインク24を有していると
ともに、筐体壁面に、ラベル25およびタンク検出パネ
ル(インクタンク有無検出用パネル)26を備えてい
る。ここで、ラベル25は、インクタンク23の製造者
(ブランド名)を特定するための指標である。
【0053】また、タンク検出パネル26は、インクキ
ャリッジ21内の所定位置(正位置)にインクタンク2
3が配置されているか否かを検出するためのものであ
る。すなわち、本プリンターでは、制御部の指示によ
り、インクキャリッジ21におけるインクタンク23の
正位置に向けて、図示しない光源から光を照射するよう
になっている。そして、制御部は、タンク検出パネル2
6からの反射光を検出器(図示せず)で検知した場合、
インクタンク23が正位置に配置されていると判断す
る。一方、反射光を検知できないときには、インクタン
ク23が正位置にないと判断し、操作部を用いて、その
旨をユーザーに告知するように設定されている。
【0054】一方、光センサー31は、4つのインクタ
ンク23のそれぞれに1つずつ設けられており、各イン
クタンク23内におけるインク24の残量(インク残
量)を直接的に検出する機能を有している。すなわち、
光センサー31は、インクタンク23の一部に光を照射
する光源と、インクタンク23からの反射光を受光する
受光素子とを備えている。
【0055】また、インクタンク23の側面(光センサ
ー31と対峙している筐体側面)は、インク24の液面
(インク面)以下の部位(インク24の充填されている
部位)では光を吸収する一方、インク面より上の部位
(インク24のない部位)では、光を反射するようにな
っている。
【0056】従って、光センサー31では、インクタン
ク23内のインク面が光照射位置より下に降りると(す
なわち、インク残量が光照射位置に応じた特定の閾値以
下となると)、インクタンク23によって光が反射さ
れ、受光素子に到達するように設定されている。このよ
うに、この光センサー31は、インクタンク23内のイ
ンク残量が特定の閾値にまで減少したか否かを検出する
ものである。
【0057】なお、本プリンターでは、この閾値は、イ
ンクタンク23における全容量の25%に設定されてい
る。すなわち、本プリンターでは、光センサー31によ
って検出されるインク面(光照射位置)は、「インクタ
ンク23におけるインク残量が、全容量の25%となっ
たときのインク面(位置)」に設定されている。
【0058】次に、本プリンターの制御部および操作部
について説明する。図4は、これら制御部41および操
作部42の構成(インク残量表示装置の構成)を示すブ
ロック図である。この図に示すように、操作パネル42
は、各種の操作キー,スイッチ,キーボード等を備えた
操作部61と、LCD(Liquid Crystal Display)から
なる表示部62とを備えている。そして、これらを用い
て、ユーザーの指示を受け付けるとともに、本プリンタ
ーの動作状態や、各種の印刷エラー等をユーザーに示す
機能を有している。
【0059】また、制御部41は、MPU51,ROM
52,RAM53,インク残量推測部54,インク残量
比較部55,補正係数算出部56,光センサー制御部5
7を備えている。
【0060】MPU(高速超小型演算処理装置;残量表
示部)51は、本プリンターにおける全動作を制御す
る、本プリンターの中枢部である。ROM(Read Only
Memory)52は、MPU51によって使用される各種プ
ログラムを記憶するためのメモリである。
【0061】RAM(Random Access Memory)53は、
MPU51によって使用される一時記憶部であり、印刷
にかかる画像データや、後述する推測残量・実残量等を
記憶するものである。また、MPU51は、ROM52
内のプログラムを使用する際に、これをRAM53に読
み込ませる(一時的に記憶させる)ようになっている。
【0062】インク残量推測部(残量推測部)54は、
各インクタンク23のインク残量を推測するものであ
る。すなわち、本プリンターでは、インクタンク23の
取り替え時期(あるいはインクの補充時期)をユーザー
に知らせるために、4つのインクタンク23におけるぞ
れぞれのインク残量を、表示部62によって外部に表示
するようになっている。
【0063】そして、本プリンターでは、インク残量が
閾値に到達するまでは、外部に表示するインク残量(表
示残量)として、インク残量推測部54によって推測さ
れた値を用いるように設定されている。
【0064】ここで、インク残量推測部54は、印刷に
かかる画像データの内容から、印刷に使用される各色の
インク量(インクドット数)の情報を取得する。そし
て、取得したインク量を印刷前のインク残量から差し引
くことで、印刷後のインク残量を推測するものである。
なお、以下では、インク残量推測部54によって推測さ
れたインク残量を、推測残量とする。さらに、インクタ
ンク23内の実際のインク残量を、実残量と称する。
【0065】また、本プリンターでは、インク残量が閾
値に到達したときに、推測残量と実残量とに一定以上の
差のある場合には、インク残量比較部55,補正係数算
出部56,光センサー制御部57によって、推測残量を
実残量に合わせるように、補正係数を用いた推測残量の
補正(後述)を行う。そして、補正後の推測残量(補正
推測残量)を、表示残量として表示するようになってい
る。
【0066】すなわち、光センサー制御部(残量表示
部)57は、4つの光センサー制御部57を制御して、
インク残量(実残量)が全容量の25%にまで減少した
状態のインクタンク23があるか否か、および、どのイ
ンクタンク23がそのような状態となったのかを検出さ
せるものである。
【0067】また、インク残量比較部(残量表示部)5
5は、光センサー制御部57(光センサー31)によっ
て実残量が閾値に達したインクタンク23が検出された
ときに、そのインクタンク23に関する推測残量と実残
量(閾値)とを比較するものである。そして、推測残量
と実残量との差の絶対値(推測誤差)が所定値より小さ
いか否か、を判断するように設定されている。
【0068】補正係数算出部(残量表示部)56は、推
測誤差が所定値以上であると判断された場合に、後述す
る推測残量および閾値を用いて、推測残量を補正するた
めの補正係数を求めるものである。なお、補正係数算出
部56は、この補正係数を、推測残量と閾値との差に応
じて決定するようになっている。
【0069】また、MPU51は、補正係数算出部56
によって求められた補正係数を用いて補正推測残量を生
成し、表示残量として表示部62に表示させるようにな
っている。
【0070】なお、MPU51は、推測誤差が所定値よ
り小さいと判断された場合には、補正係数として1を設
定する。ここで、補正係数として1を設定した場合、推
測残量と補正推測残量とは等しくなり、推測残量は、実
際には補正されないこととなる。
【0071】次に、本プリンターにおける印刷処理につ
いて説明する。図5は、この印刷処理の流れを示すフロ
ーチャートである。この図に示すように、本プリンター
は、電源(図示せず)の投入後、操作部61に対するユ
ーザーの印刷指示のあるまで、待機状態となっている
(S1・S2)。
【0072】そして、印刷指示を受け付けた場合、MP
U51は、本プリンターの各種のセンサー(図示せず)
を制御して、印刷処理に関するエラー発生の有無を確認
する。そして、何らかのエラーが発生していると判断し
た場合、MPU51は、本プリンターの全機能を停止さ
せ(S7)、表示部62を用いて、エラーの発生したこ
と、および、発生したエラーの種類をユーザーに伝達す
る。一方、エラーは発生していないと判断した場合、M
PU51は、図2に示した本プリンターの各部材を制御
して、印刷処理を実行させる(S4)。
【0073】次に、MPU51は、後述する残量表示処
理を行う(S5)。なお、この処理では、MPU51
は、補正係数を用いて、各インクタンク23に関する補
正推測残量を算出し、表示部62によって表示させる。
【0074】その後、MPU51は、S2において指示
された印刷を終了していない場合にはS3に戻る一方、
印刷を終了している場合には、S1の待機状態に戻る
(S6)。
【0075】次に、図5においてS5として示した残量
表示処理について説明する。図1は、この残量表示処理
の流れを示すフローチャートである。なお、この残量表
示処理は、4つのインクタンク23のそれぞれに対して
個別に行われる。
【0076】この図に示すように、残量表示処理では、
MPU51は、まず、インク残量推測部54を制御し
て、インクタンク23の推測残量を取得する(S1
3)。その後、MPU51は、補正フラグが1であるか
否かを判断する(S12)。なお、この補正フラグと
は、インクタンク23の実残量が初めて閾値以下となっ
たとき(閾値に到達したとき)に1となるフラグであ
る。
【0077】そして、補正フラグが1であると判断した
場合には、MPU51は、補正係数を従前値(いままで
の補正係数と同様の値)に設定する(S17)。一方、
補正フラグが1ではないと判断した場合、MPU51
は、まず、このインクタンク23に関する補正係数を1
に設定する(S13)。その後、MPU51は、光セン
サー制御部57を制御して、インクタンク23の実残量
が閾値に達しているか否か(閾値以下であるか否か)を
判定させる(S14)。
【0078】そして、閾値に達していないと判断された
場合、MPU51は、そのインクタンク23に関する補
正係数を従前値(すなわち1)に設定する(S17)。
【0079】一方、インクタンク23の実残量が閾値に
達していると判断された場合、MPU51は、補正フラ
グを1に設定する(S15)。その後、MPU51は、
インク残量比較部55を制御して、推測残量と実残量と
の差の絶対値(推測誤差)が、所定値Kよりも小さいか
否かを判断させる(S16)。
【0080】そして、この推測誤差が所定値Kより小さ
いと判断された場合、MPU51は、推測残量を特に補
正する必要はないと判断し、そのインクタンク23に関
する補正係数を従前値(すなわち1)に設定する(S1
7)。なお、この所定値Kは、閾値における5%程度の
値である。
【0081】また、MPU51は、推測誤差が所定値K
以上であると判断された場合、推測残量を補正する必要
があると判断し、補正係数算出部56に推測残量を伝達
する。これを受けて、補正係数算出部56は、このイン
クタンク23に関する補正係数を算出し、MPU51に
伝達する(S20;補正係数算出部56による補正係数
の算出方法については後述する)。そして、MPU51
は、このインクタンク23に関する補正係数を、補正係
数算出部56による算出結果(算出値)に設定する(S
21)。
【0082】次に、MPU51は、S17あるいはS2
1において設定された補正係数を用いて推測残量を補正
し、補正推測残量を算出する(S18;補正推測残量の
算出については後述する)。その後、MPU51は、表
示部62を制御して、補正推測残量を外部に表示させ
(S19)、図5のS6に処理を進める(リターン)。
なお、本プリンターでは、補正推測残量を、インクタン
クの全容量に対する割合(100分率)として表示する
ようになっている。
【0083】ここで、補正係数算出部56による補正係
数の算出方法と、MPU51による補正推測残量の算出
方法について説明する。図6は、表示されるインク残量
(すなわち表示残量)と、インクタンク23から実際に
出て行ったインク量(インク使用量;インクタンク23
の容量から実残量を差し引いた値)との関係を示すグラ
フである。
【0084】このグラフでは、インク残量推測部54が
推測残量を実残量よりも多めに見積もってしまった場合
(推測過多時)における、実残量が閾値に到達する前の
表示残量(推測残量と同一)の変化を、実線♯1として
示している。また、同様に、インク残量推測部54が推
測残量を実残量よりも少なく算出してしまった場合(推
測不足時)における、実残量が閾値に到達する前の表示
残量(推測残量と同一)の変化を、実線♯2として示し
ている。また、破線♯0は、インク使用量に対する実残
量の変遷である。
【0085】また、このグラフにおける縦軸のGは、未
使用の(満タン状態の)インクタンク23におけるイン
ク量(全インク量)である。また、縦軸のDは、インク
タンク23のインクエンプティ時における実残量であ
る。また、横軸のFは、同じくインクエンプティ時にお
けるインク使用量である。なお、インクエンプティ時と
は、インクタンク23内のインク残量が、非常に少なく
なったとき(印刷を行えなくなったとき)のことであ
り、このときの実残量はほぼ0である。
【0086】また、このグラフにおける横軸のEは、イ
ンクタンク23内のインク残量(実残量)が閾値に到達
したときのインク使用量である。従って、破線♯2おい
て値Eに対応する縦軸のBは、閾値そのものである。な
お、これらEおよびBは、E=G−Bという関係にあ
る。さらに、縦軸におけるA・Cは、実線♯1・♯2に
おいてEに対応する値であり、推測過多時および推測不
足時における、実残量が閾値に到達したときの表示残量
である。なお、以下では、AあるいはCとBとの差の絶
対値(すなわち推測誤差)は、所定値K以上であるとす
る。
【0087】さらに、実線♯1a・♯2aは、推測過多
時および推測不足時における、実残量が閾値に到達した
後の表示残量(補正推測残量)である。すなわち、この
グラフに示した推測過多時および推測不足時において
は、推測誤差は所定値K以上である。このため、実線♯
1a・♯2aは、補正係数算出部56によって求められ
た補正係数(≠1)を用いて算出される値となってい
る。
【0088】また、この図に示すように、補正係数算出
部56は、インクエンプティ時における実線♯1a・♯
2aの値をDとするように、補正係数および補正式を求
めるようになっている。
【0089】すなわち、 実残量が閾値に到達したときの推測残量(既知の定
数);ZO インク使用量(既知の定数);X 全インク量(既知の定数);G 補正推測残量(未知の変数);Y 直前(印刷前)の表示残量(既知の変数);Y1 推測残量(既知の変数);Z とすると、補正係数算出部56は、補正係数Rを、 R=(ZO −D)/(F−E) =(ZO −D)/(F−G+B) …(1) なる(1)式を用いて求める。
【0090】また、上記の変数・定数の間には、以下の
(2)(3)式が成立する。 Y=Y1 −{(ZO −D)/(F−E)}X … (2) (G−ZO )/E=(Y1 −Z)/X … (3) (2)(3)からXを消去すると、 Y=Y1 −{(ZO −D)/(F−E)}・E(Y1 −Z)/(G−ZO ) =Y1 −R・(G−B)(Y1 −Z)/(G−ZO )… (4) この(4)により、定数ZO ,D,B(E),F,G、
および、既知の変数のY1 ・Zを用いて、補正推測残量
Yを求めることが可能となる。
【0091】すなわち、MPU51は、補正係数算出部
56から得た補正係数Rと、定数E,ZO ,Gを用い
て、(4)式をより具体的な計算式に変換する(Rおよ
び各定数を(4)式にあてはめる)。そして、既知の変
数Y1 ・Zを用いて、変換後の(4)式を使用した演算
を行うことで、表示残量となる補正推測残量Yを算出す
るようになっている。
【0092】なお、S17において、推測誤差が所定値
Kよりも小さいと判断された場合、実際、Rおよび
{(G−B)/(G−ZO )}は、ほぼ1となる。この
とき、MPU51は、処理を簡潔にするために、これら
の値を単に1に設定する。これにより、(4)式から、
Y=Z(補正推測残量=推測残量)が導かれる。
【0093】以上のように、本プリンターでは、MPU
51が、インクエンプティ時に表示される表示残量を実
残量に一致させるように、補正推測残量を生成するよう
に設定されている。すなわち、MPU51は、インクエ
ンプティ時において実残量と表示残量とを一致させるよ
うに、実残量となる補正推測残量を求めるようになって
いる。
【0094】これにより、本プリンターでは、インクエ
ンプティ時における表示残量をほぼ0とできる。従っ
て、インクエンプティとなる前なのに(まだ印刷可能で
あるのに)表示残量が0となる、あるいは、印刷可能な
残量が表示されているのに、実際はインクエンプティで
ある、といった事態を防止することが可能となってい
る。
【0095】さらに、MPU51は、表示残量を連続的
に変化させるように、補正推測残量を求めるようになっ
ている。すなわち、MPU51は、表示残量が実残量と
大きく異なってしまった場合でも、表示残量を実残量に
対して徐々に近づけるように、補正推測残量を求めるよ
うになっている。すなわち、MPU51は、表示残量
を、例えば、40%から25%に急峻に変化させること
なく、40%→…→35%→…→25%のように変化さ
せるようになっている。
【0096】これにより、本プリンターでは、上記のよ
うな場合でも、表示残量を急激に変化させることを防止
できるので、ユーザーに違和感(見た目の違和感)を与
えてしまうことを回避することが可能となっている。
【0097】また、本プリンターは、インクタンクの実
残量が所定の閾値に到達したか否かを検知する光センサ
ー31を備えている。また、MPU51は、実残量が所
定の閾値に到達したときに、実残量と推測残量との値に
基づいて、補正推測残量の生成に用いる補正式(定数を
あてはめた後の(変換後の)(4)式)を求めるように
設定されている。
【0098】すなわち、MPU51は、実残量が閾値に
到達したときに(4)式を求め、この式を用いて、その
後の推測残量補正(補正推測残量の算出)を行うように
なる。これにより、推測残量を容易に補正することが可
能となる。
【0099】また、本プリンターでは、MPU51(お
よびインク残量比較部55)が、推測残量と実残量との
差の絶対値である推測誤差を見積もるようになってい
る。そして、推測誤差が所定値K以上である場合に、
(4)式を用いた補正推測残量の生成を実行するように
設定されている。すなわち、MPU51は、推測誤差の
大きい場合に限り、補正式を用いた補正推測残量の生成
を行うようになっている。これにより、不要な補正処理
の実行を回避できる。
【0100】また、この構成において、MPU51は、
(4)式を用いて、実残量が閾値に達したときの推測残
量と、インクエンプティ時における実残量とを結ぶ直線
に沿って変化するような補正推測残量を生成するように
設定されている。すなわち、(4)式が、上記の直線に
沿って変化するような補正推測残量を生成する式となっ
ている。これにより、インクエンプティ時において実残
量と表示残量とを一致させること、および、表示残量を
連続的に変化させることが容易となる。
【0101】なお、本実施の形態では、光センサー31
によって検出されるインク面の位置を、「インクタンク
23におけるインク残量が、全容量の25%となったと
きの位置」に設定するとしている。しかしながら、光セ
ンサー31の検出位置は、これに限らず、どのような位
置に設定してもよい。なお、光センサー31を1つだけ
設ける場合には、インクタンク23内のインク残量が比
較的少なくなったことを検知できるように、その設置位
置を比較的低くする(閾値を比較的に小さくする)こと
が好ましい。
【0102】また、インクタンク23に対して複数の閾
値を設定し、これらの閾値に応じて光センサー31を複
数設けるようにしてもよい。この場合、MPU51は、
実残量が各閾値に達する毎に、インク残量比較部55に
よる判断を実行させるとともに、判断結果に応じて、
(4)式内の定数ZO ,D,B,F,Gを変更すること
が好ましい。これにより、MPU51は、閾値に到達す
る度に補正式を修正できるので、より滑らかに変化する
とともに、より実残量に近い補正推測残量を生成するこ
とが可能となる。
【0103】また、本実施の形態では、推測誤差が所定
値Kより小さい場合には、R={(ZO −D)/(F−
G+B)}および{(G−B)/(G−ZO )}の値を
1に設定し、推測誤差に実質的な補正を加えないとして
いる。しかしながら、これに限らず、推測誤差がいかよ
うに小さくても、上記の値を正確に算出し、(4)式を
用いて推測誤差を算出するようにしてもよい。
【0104】また、本実施の形態では、インク残量推測
部54が、印刷にかかる画像データの内容から、印刷に
使用される各色のインク量(インクドット数)の情報を
取得するとしている。しかしながら、これに限らず、イ
ンク残量推測部54は、インクヘッドに伝達される駆動
信号に基づいて、上記のインク量を取得するようにして
もよい。この駆動信号は、インクヘッドにおけるインク
吐出回数を制御するものである。
【0105】また、本実施の形態では、(4)式を用い
て、実残量が閾値に達したときの推測残量と、インクエ
ンプティ時における実残量とを結ぶ直線に沿って変化す
るような補正推測残量を生成するとしている。
【0106】しかしながら、MPU51は、これに限ら
ず、表示残量(補正推測残量)を滑らかに(連続的に)
変化させるとともに、インクエンプティ時に表示される
表示残量を実残量に一致させるような補正であれば、推
測残量をどのように補正してもかまわない。特に、上記
のような直線ではなく、2次関数等の曲線に沿って変化
するように、補正推測残量を求めるようにしてもよい。
【0107】また、本実施の形態では、MPU51は、
実残量が閾値に到達する前では、推測残量をそのまま表
示残量として表示するように設定されている。しかしな
がら、これに限らず、実残量が閾値に到達する前では、
MPU51は、推測残量に対し、他の方法による補正を
行って、補正推測残量を生成するようにしてもよい。こ
の場合における他の補正は、インクエンプティ時に表示
される表示残量を、実際のインク残量である実残量に一
致させるように、かつ、表示残量を連続的に変化させる
ように、補正推測残量を生成するものであることが好ま
しい。
【0108】また、また、本実施の形態では、本プリン
ターを、YMCKの4色のカラーインクを用いてカラー
印刷を行うものとしている。しかしながら、これに限ら
ず、本プリンターを、単色のインクを用いてモノクロ印
刷を行うように設定してもよい。
【0109】また、本実施の携帯では、本プリンターが
インクジェットプリンターであるとしている。しかしな
がら、本プリンターは、インクを使用して印刷を行うも
のであれば、インクジェットプリンターである必要はな
い。
【0110】また、本実施の形態では、MPU51を、
本プリンターにおける全動作を制御する、本プリンター
の中枢部であるとしている。しかしながら、これに限ら
ず、MPU51を、インク残量表示に関する処理だけを
制御する部材とするようにしてもよい。この場合、この
処理以外の処理(印刷処理等)を行うための別の制御装
置を、本プリンター(あるいは制御部41内)に設ける
ことが好ましい。
【0111】また、本実施の形態では、表示部62をL
CDからなるとしている。しかしながら、これに限ら
ず、表示部62を、有機EL等の他の表示装置から構成
するようにしてもよい。
【0112】また、本実施の形態では、本プリンターに
おける印刷処理・残量表示処理を、制御部41における
MPU51の制御により行うとしている。しかしなが
ら、これに限らず、これらの処理を行うためのプログラ
ムを記録媒体に記録し、このプログラムを読み出すこと
のできる情報処理装置を、制御部41部に代えて用いる
ようにしてもよい。
【0113】この構成では、情報処理装置の演算装置
(CPUやMPU)が、記録媒体に記録されているプロ
グラムを読み出し、印刷処理・残量表示処理を実行す
る。従って、このプログラム自体が、印刷処理・残量表
示処理を実現するといえる。
【0114】ここで、上記の情報処理装置としては、一
般的なコンピューター(ワークステーションやパソコ
ン)の他に、コンピューターに装着される、機能拡張ボ
ードや機能拡張ユニットを用いることができる。
【0115】また、上記のプログラムとは、印刷処理・
残量表示処理を実現するソフトウェアのプログラムコー
ド(実行形式プログラム,中間コードプログラム,ソー
スプログラム等)のことである。このプログラムは、単
体で使用されるものでも、他のプログラム(OS等)と
組み合わせて用いられるものでもよい。また、このプロ
グラムは、記録媒体から読み出された後、装置内のメモ
リ(RAM等)にいったん記憶され、その後再び読み出
されて実行されるようなものでもよい。
【0116】また、プログラムを記録させる記録媒体
は、情報処理装置と容易に分離できるものでもよいし、
装置に固定(装着)されるものでもよい。さらに、外部
記憶機器として装置に接続するものでもよい。
【0117】このような記録媒体としては、ビデオテー
プやカセットテープ等の磁気テープ、フロッピー(登録
商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスク、C
D−ROM,MO,MD,DVD,CD−R等の光ディ
スク(光磁気ディスク)、ICカード,光カード等のメ
モリカード、マスクROM,EPROM,EEPRO
M,フラッシュROM等の半導体メモリなどを適用でき
る。また、ネットワーク(イントラネット・インターネ
ット等)を介して情報処理装置と接続されている記録媒
体を用いてもよい。この場合、情報処理装置は、ネット
ワークを介するダウンロードによりプログラムを取得す
る。すなわち、上記のプログラムを、ネットワーク(有
線回線あるいは無線回線に接続されたもの)等の伝送媒
体(流動的にプログラムを保持する媒体)を介して取得
するようにしてもよい。なお、ダウンロードを行うため
のプログラムは、装置内にあらかじめ記憶されているこ
とが好ましい。
【0118】また、従来のインクジェットプリンターで
は、インクドットカウンタ(インクノズルが吐出された
ドット数)を用いてインク残量を計数し、制御・表示す
る。但し、インクレベルセンサ(透明なインクタンク使
用)がある特定の閾値(インク残量25%)を検知した
ら、実際のインクドットカウンター値とは無関係に、イ
ンク残量表示は25%(百分率表示)となる。両者を用
いて検出した場合、実際の見た目のインク残量(インク
レベルセンサー検知)とインクドットカウンターによる
計時では、インク残量に差が生じる。従ってインク残量
を表示するにあたり、ある所から急激に残量が変化する
ように見える。
【0119】これに対し、本発明では、インクドットカ
ウンターによる計時およびインクレベルセンサーによる
検知によって、インク残量を検知し、前者と後者とで検
知にずれが生じた場合は、見た目に違和感がないよう
に、インク残量計時変化量を補正するようになってい
る。これによってインク残量表示が40%→25%のよ
うに表示が急に変化することなく、40%→35%→…
→25%というように制御できる。
【0120】また、図4に示したインク残量推測部5
4,補正係数算出部56,光センサー制御部57は、そ
れぞれ、インク残量計数手段,インクドット数補正手
段,インク残量検知手段と表現することもできる。
【0121】また、図6に示したA〜F点を、それぞ
れ、実際のインクドットカウンタ値,インクレベルセン
サによるインク残量閾値検知時の理想残インクドットカ
ウンタ値,実際のインクドットカウンタ値,インク切れ
発生時の理想残インクドットカウンタ値,インクレベル
センサによるインク残量閾値検知時の理想(残)インク
ドットカウンタ値,インク切れ発生時の理想(残)ドッ
トインクカウンタ値と表現することもできる。
【0122】また、実線♯1(♯2)を、理想値よりも
残インクドット数が上回る(下回る)場合の、実際の変
化推移(直線)であると表現できる。また、破線♯0
を、理想直線(基準値)の理想変化推移であると表現で
きる。実線♯1a(♯2a)を、♯1(♯2)に対して
補正後の直線(調整直線)であると表現できる。
【0123】また、本発明を、以下の第1〜7インクジ
ェット記録装置として表現することもできる。すなわ
ち、第1インクジェット記録装置は、インク残量を検出
・表示可能なインクジェット記録装置において、インク
カートリッジ内のインク残量を検知する検知手段、イン
ク吐出に応じてインクカートリッジのインク残量を計数
する手段、前記インク残量検知手段および前記計数手段
の計測値を比較する手段、前記比較手段の結果をもとに
残インクドット数を補正する手段、およびインク残量を
表示するインク残量表示手段をもつ構成である。
【0124】また、第2インクジェット記録装置は、第
1インクジェット記録装置において、前記検知手段およ
び前記計数手段の計測値を比較する手段によって得られ
た比較結果に差が生じた場合、補正係数を算出し、現在
のインクドット数に補正係数を乗じることにより残イン
クドット数を補正する、残インクドット数を補正する手
段を保有する構成である。
【0125】また、第3インクジェット記録装置は、第
1インクジェット記録装置において、前記検知手段およ
び前記計数手段の計測値を比較する手段によって得られ
た比較結果に差が生じた場合、現残インクドット数を理
想残インクドット数とし、補正係数を算出し、現在のイ
ンクドット数に補正係数を乗じることにより残インクド
ット数を補正する、残インクドット数を補正する手段を
保有している構成である。
【0126】また、第4インクジェット記録装置は、第
1あるいは第2インクジェット記録装置において、前記
残インクドット数を補正する手段は、前記インクカート
リッジ内のインク残量を検知する検知手段で得られた、
1つまたは複数の特定の閾値に達した時に(補正を)実
施する構成である。
【0127】また、第5インクジェット記録装置は、第
4インクジェット記録装置において、前記インクカート
リッジ内のインク残量を検知する検知手段で得られたあ
る特定の閾値とはインク残少であることを表示する構成
である。
【0128】また、第6インクジェット記録装置は、第
4インクジェット記録装置において、複数の特定の閾値
を保有する場合、ある閾値に達したときに補正手段が実
施されていても、次の閾値に達した時、前記検知手段お
よび前記計数手段の計測値を比較する手段によって得ら
れた比較結果に差がなかった場合、補正手段が実施され
ないよう制御する制御手段を保有する構成である。
【0129】また、第7インクジェット記録装置は、第
2インクジェット記録装置において、残インクドット数
補正有無を検知して、インク補正手段の使用可否を判定
する構成である。
【0130】
【発明の効果】以上のように、本発明のインク残量表示
装置(本表示装置)は、印刷装置に備えられたインクタ
ンクにおけるインク残量を外部に表示するインク残量表
示装置において、印刷に使用されるインク量を取得し、
このインク量を印刷前のインク残量から差し引くこと
で、印刷後のインク残量を推測する残量推測部と、残量
推測部によって推測されたインク残量である推測残量を
補正して補正推測残量を生成し、表示残量として外部に
表示する残量表示部とを備えており、この残量表示部
が、インクエンプティ時に表示される表示残量を、実際
のインク残量である実残量に一致させるように、かつ、
表示残量を連続的に変化させるように、補正推測残量を
生成するように設定されている構成である。
【0131】本表示装置では、残量表示部が、インクエ
ンプティ時に表示される表示残量を実残量(インクタン
クにおける実際のインク残量)に一致させるように、補
正推測残量を生成するように設定されている。すなわ
ち、残量表示部は、インクエンプティ時において実残量
と表示残量とを一致させるように、実残量となる補正推
測残量を求めるようになっている。
【0132】これにより、本表示装置では、インクエン
プティ時における表示残量をほぼ0とできる。従って、
インクエンプティとなる前なのに(まだ印刷可能である
のに)表示残量が0となる、あるいは、印刷可能な残量
が表示されているのに、実際はインクエンプティであ
る、といった事態を防止することが可能となっている。
【0133】さらに、残量表示部は、表示残量を連続的
に変化させるように、補正推測残量を求めるようになっ
ている。ここで、表示残量を連続的に変化させるとは、
実残量の変化に対する表示残量の変化を、滑らかなスロ
ープ状(直線も含む)とすることである。
【0134】すなわち、残量表示部は、表示残量が実残
量と大きく異なってしまった場合でも、表示残量を実残
量に対して徐々に近づけるように、補正推測残量を求め
るようになっている。これにより、本表示装置では、上
記のような場合でも、表示残量を急激に変化させること
を防止できるので、ユーザーに違和感を与えてしまうこ
とを回避することが可能となっている。
【0135】また、本表示装置に、インクタンクの実残
量が所定の閾値に到達したか否かを検知する残量センサ
ーを備えるようにしてもよい。また、この場合、上記の
残量表示部は、実残量が所定の閾値に到達したときに、
実残量と推測残量との値に基づいて、補正推測残量の生
成に用いる補正式を求めるように設定されていることが
好ましい。
【0136】この構成では、残量表示部は、実残量が閾
値に到達したときに補正式を求め、この式を用いて、そ
の後の推測残量補正(補正推測残量の算出)を行うよう
になる。これにより、推測残量を容易に補正することが
可能となる。
【0137】なお、この場合、実残量が閾値に到達する
前では、残量表示部は、他の方法による補正を行っても
よいし、また、補正を行わず、推測残量をそのまま表示
残量として表示するように設定されていてもよい。
【0138】また、この構成では、残量表示部は、推測
残量と実残量との差の絶対値である推測誤差を見積もる
ことが好ましい。そして、推測誤差が所定値以上である
場合に、上記の補正式を用いた補正推測残量の生成を実
行するように設定されていることが好ましい。この構成
では、残量表示部は、推測誤差の大きい場合に限り、補
正式を用いた補正推測残量の生成を行うこととなる。こ
れにより、不要な補正処理の実行を回避できる。
【0139】また、この構成において、残量表示部は、
上記の補正式を用いて、実残量が閾値に達したときの推
測残量と、インクエンプティ時における実残量とを結ぶ
直線に沿って変化するような補正推測残量を生成するよ
うに設定されていることが好ましい。すなわち、補正式
が、上記の直線に沿って変化するような補正推測残量を
生成する式となっていることが好ましい。これにより、
インクエンプティ時において実残量と表示残量とを一致
させること、および、表示残量を連続的に変化させるこ
とが容易となる。
【0140】また、このような補正推測残量を生成する
ための補正式は、例えば、 インクエンプティ時における実残量;D インクエンプティ時における実際のインク使用量;F 閾値;B 実残量が閾値に到達したときの推測残量;ZO 実際のインク使用量;X 全インク量;G 補正推測残量;Y 印刷前の表示残量;Y1 推測残量;Z とすると、 Y=Y1 −{(ZO −D)/(F−G+B)}・(G−
B)(Y1 −Z)/(G−ZO ) という式として表現できる。
【0141】すなわち、残量表示部は、この補正式を用
いることによって、定数ZO ,D,B,F,G、およ
び、既知の変数のY1 ・Zから、実残量が閾値に達した
ときの推測残量と、インクエンプティ時における実残量
とを結ぶ直線に沿って変化するような補正推測残量Y
を、容易に求められる。
【0142】また、本表示装置に、上記のような閾値を
複数設定するようにしてもよい。この場合、実残量が各
閾値に到達したことを検知するために、各閾値に応じて
複数の残量センサーを備えることが好ましい。また、こ
の場合、残量表示部は、実残量が各閾値に達する度に、
実残量と推測残量との値に基づいて、補正推測残量の生
成に用いる補正式を求めるように設定されていることが
好ましい。
【0143】これにより、残量表示部は、閾値に到達す
る度に補正式を修正できるので、より滑らかに変化する
とともに、より実残量に近い補正推測残量を生成するこ
とが可能となる。
【0144】また、本発明のインク残量表示方法(本表
示方法)は、印刷装置に備えられたインクタンクにおけ
るインク残量を外部に表示するインク残量表示方法にお
いて、印刷に使用されるインク量を取得し、このインク
量を印刷前のインク残量から差し引くことで、印刷後の
インク残量を推測する残量推測工程と、残量推測工程に
おいて推測されたインク残量である推測残量を補正して
補正推測残量を生成し、表示残量として外部に表示する
残量表示工程とを含み、この残量表示工程が、インクエ
ンプティ時に表示される表示残量を、実際のインク残量
である実残量に一致させるように、かつ、表示残量を連
続的に変化させるように、補正推測残量を生成するよう
に設定されている方法である。
【0145】本表示方法は、上記した本表示装置におい
て使用されているインク残量表示方法である。すなわ
ち、本表示方法では、残量表示工程において、インクエ
ンプティ時に表示される表示残量を実残量に一致させる
ように、補正推測残量を生成するように設定されてい
る。
【0146】これにより、本表示方法では、インクエン
プティ時における表示残量をほぼ0とできる。従って、
インクエンプティとなる前なのに(まだ印刷可能である
のに)表示残量が0となる、あるいは、印刷可能な残量
が表示されているのに、実際はインクエンプティであ
る、といった事態を防止できる。
【0147】さらに、本表示方法における残量表示工程
では、表示残量を連続的に変化させるように、補正推測
残量を求めるようになっている。これにより、本表示装
置では、表示残量を急激に変化させることを防止できる
ので、ユーザーに違和感を与えてしまうことを回避する
ことが可能となっている。
【0148】また、本発明の残量表示プログラムは、印
刷装置に接続されたコンピューターを、本表示装置にお
ける残量推測部および残量表示部として機能させるため
のものである。また、本発明の残量表示プログラムを、
印刷装置に接続されたコンピューターに、上記した本表
示方法における残量推測工程および残量表示工程を実行
させるための残量表示プログラム、と表現することもで
きる。
【0149】印刷装置に接続されたコンピューターにこ
れらのプログラムを読み取らせることで、本表示装置に
おける残量推測部および残量表示部(あるいは本表示方
法における残量推測工程および残量表示工程)の処理
を、そのコンピューターによって実現することが可能と
なる。
【0150】また、これらのプログラムをコンピュータ
ー読取可能な記録媒体に記録させておくことで、プログ
ラムの保存・流通を容易に行えるようになる。さらに、
この記録媒体を読み込ませることで、印刷装置に接続さ
れたコンピューターによって、本表示装置における残量
推測部および残量表示部(あるいは本表示方法における
残量推測工程および残量表示工程)の処理を実施でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるインクジェットプ
リンター(本プリンター)における、印刷処理の残量表
示処理の流れを示すフローチャートである。
【図2】本プリンターの構成を示す説明図である。
【図3】本プリンターに備えられたインクタンクと、イ
ンクタンク内のインクレベル(インク残量)を検知する
光センサー(インクレベルセンサー)とを示す説明図で
ある。
【図4】本プリンターの制御部および操作部の構成を示
すブロック図である。
【図5】本プリンターにおける印刷処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図6】本プリンターにおける表示残量と、インクタン
クから実際に出て行ったインク量(インク使用量)との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2 印刷ヘッド 3 搬送路 21 インクキャリッジ 23 インクタンク 24 インク 25 ラベル 26 タンク検出パネル 31 光センサー(残量センサー) 41 制御部(インク残量表示装置) 42 操作パネル 42 操作部(インク残量表示装置) 51 MPU(残量表示部) 52 ROM 53 RAM 54 インク残量推測部(残量推測部) 55 インク残量比較部(残量表示部) 56 補正係数算出部(残量表示部) 57 光センサー制御部(残量表示部) 61 操作部 62 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 健二 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 石倉 裕之 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA29 EB20 EB52 EB56 EB58 EB59 EC26 2C061 AQ05 AR01 CQ40 HJ07 HJ10 HK11 HK18 HN15

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷装置に備えられたインクタンクにおけ
    るインク残量を外部に表示するインク残量表示装置にお
    いて、 印刷に使用されるインク量を取得し、このインク量を印
    刷前のインク残量から差し引くことで、印刷後のインク
    残量を推測する残量推測部と、 残量推測部によって推測されたインク残量である推測残
    量を補正して補正推測残量を生成し、表示残量として外
    部に表示する残量表示部とを備えており、この残量表示
    部が、 インクエンプティ時に表示される表示残量を、実際のイ
    ンク残量である実残量に一致させるように、かつ、表示
    残量を連続的に変化させるように、補正推測残量を生成
    するように設定されていることを特徴とするインク残量
    表示装置。
  2. 【請求項2】インクタンクの実残量が所定の閾値に到達
    したか否かを検知する残量センサーを備え、 上記の残量表示部は、実残量が所定の閾値に到達したと
    きに、実残量と推測残量との値に基づいて、補正推測残
    量の生成に用いる補正式を求めるように設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のインク残量表示装
    置。
  3. 【請求項3】上記残量表示部は、 推測残量と実残量との差の絶対値である推測誤差が所定
    値以上であると判断し場合に、上記の補正式を用いた補
    正推測残量の生成を実行するように設定されていること
    を特徴とする請求項2に記載のインク残量表示装置。
  4. 【請求項4】上記の残量表示部は、実残量が閾値に達し
    たときの推測残量と、インクエンプティ時における実残
    量とを結ぶ直線に沿って変化するような補正推測残量
    を、上記の補正式によって生成するように設定されてい
    ることを特徴とする請求項3に記載のインク残量表示装
    置。
  5. 【請求項5】インクエンプティ時における実残量;D インクエンプティ時における実際のインク使用量;F 閾値;B 実残量が閾値に到達したときの推測残量;ZO 実際のインク使用量;X 全インク量;G 補正推測残量;Y 印刷前の表示残量;Y1 推測残量;Z とすると、上記の残量表示部は、 Y=Y1 −{(ZO −D)/(F−G+B)}・(G−
    B)(Y1 −Z)/(G−ZO ) という補正式を用いることによって、定数ZO ,D,
    B,F,G、および、既知の変数のY1 ・Zから、補正
    推測残量Yを求めるように設定されていることを特徴と
    する請求項4に記載のインク残量表示装置。
  6. 【請求項6】上記の閾値が複数設定されているととも
    に、各閾値に応じて上記の残量センサーを複数備えてお
    り、 上記残量表示部が、実残量が各閾値に達する度に補正式
    を求めるように設定されていることを特徴とする請求項
    2に記載のインク残量表示装置。
  7. 【請求項7】印刷装置に備えられたインクタンクにおけ
    るインク残量を外部に表示するインク残量表示方法にお
    いて、 印刷に使用されるインク量を取得し、このインク量を印
    刷前のインク残量から差し引くことで、印刷後のインク
    残量を推測する残量推測工程と、 残量推測工程において推測されたインク残量である推測
    残量を補正して補正推測残量を生成し、表示残量として
    外部に表示する残量表示工程とを含み、 この残量表示工程が、 インクエンプティ時に表示される表示残量を、実際のイ
    ンク残量である実残量に一致させるように、かつ、表示
    残量を連続的に変化させるように、補正推測残量を生成
    するように設定されていることを特徴とするインク残量
    表示方法。
  8. 【請求項8】印刷装置に接続されたコンピューターを、
    請求項1〜6のいずれかに記載のインク残量表示装置に
    おける残量推測部および残量表示部として機能させるた
    めのインク残量表示プログラム。
  9. 【請求項9】印刷装置に接続されたコンピューターに、
    請求項7に記載のインク残量表示方法における残量推測
    工程および残量表示工程を実行させるためのインク残量
    表示プログラム。
  10. 【請求項10】請求項8または9に記載のインク残量表
    示プログラムを記録した記録媒体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004021165A1 (ja) * 2002-08-30 2004-03-11 Seiko Epson Corporation ネットワークを介した印刷装置の監視
JP2016128283A (ja) * 2015-01-09 2016-07-14 株式会社オートネットワーク技術研究所 自動車用電源供給装置及び電源ボックス
JP2017173446A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 コニカミノルタ株式会社 ライフ残量検知方法、画像形成装置、および画像形成装置用プログラム
JP2018171923A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 ブラザー工業株式会社 液体排出装置及びシステム

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