JP2003225405A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003225405A
JP2003225405A JP2002028836A JP2002028836A JP2003225405A JP 2003225405 A JP2003225405 A JP 2003225405A JP 2002028836 A JP2002028836 A JP 2002028836A JP 2002028836 A JP2002028836 A JP 2002028836A JP 2003225405 A JP2003225405 A JP 2003225405A
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command
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big hit
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game
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JP2002028836A
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Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Takashi Hayashi
隆志 林
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性の高い保留予告演出を実行する。 【解決手段】 遊技制御手段において、実行条件成立時
判定手段56aは、可変表示装置9における特別図柄の
変動の実行条件の成立(始動入賞14A)時に特別図柄
の変動に関わる判定を行う。そして、実行条件成立時コ
マンド送信手段56dは、保留記憶数(始動入賞記憶
数)を示す保留記憶数コマンドと、実行条件成立時判定
手段56aの判定結果にもとづく判定結果コマンドとを
演出制御手段101Aに送信する。また、表示結果決定
手段56bは、特別図柄の変動の開始条件の成立にもと
づいて可変表示装置9における特別図柄の表示結果と変
動パターンとを決定する。そして、可変表示コマンド送
信手段56cは、表示結果決定手段56bの決定結果に
もとづく可変表示コマンドを演出制御手段101Aに送
信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ遊技機等
の遊技機に係り、特に、遊技制御手段から送信される指
示コマンドにもとづいて識別情報の可変表示を行う遊技
機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パチンコ遊技機等の遊技機におい
ては、遊技盤面のほぼ中央位置に設けられた特別図柄表
示装置(可変表示装置)において複数種の特別図柄(識
別情報)の変動表示を行い、その表示結果により大当り
とするか否かを決定する、いわゆる特図ゲームを行うも
のが数多く提供されている。このような遊技機では、始
動入賞口内に遊技球が入賞するタイミングで大当りとす
るか否かを判定するものが一般的であり、大当りとする
か否かを判定する始動入賞を所定数記憶できるように構
成されている。
【0003】また、前述した遊技機では、リーチ表示態
様や大当り表示態様が表示される旨を事前に報知する、
いわゆる予告機能を備えたものがある。この予告として
は、例えば、可変表示結果が確定する以前の段階で、特
別図柄の可変表示態様や背景画像が変化したり、所定の
キャラクタが登場又は変化したり、ランプ・LED等の
発光体を明滅させたりすることによって行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、遊技制
御手段から送信される識別情報の可変表示に関する指示
コマンドは、一般に識別情報の変動開始時に送信される
ようになっていたため、可変表示に関する指示コマンド
には、前述した始動入賞の記憶数が反映されることはな
かった。
【0005】このため、リーチ表示態様とする指示コマ
ンドが送信されると、遊技状態が変動表示時間を短くす
る動作状態であったとしても表示態様が確定するまでの
時間が長くなってしまい、また、始動入賞の記憶中にリ
ーチ表示態様または大当り表示態様となるような記憶が
あったとしても、それ以前の表示態様には何ら作用を及
ぼすこともなかった。
【0006】本発明は、上記した問題点に鑑みなされた
もので、その目的とするところは、始動入賞のタイミン
グで遊技制御手段から表示制御に関する指示コマンドを
送信することにより、他の始動入賞の記憶にもとづく変
動態様に変化を与える遊技機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置(例
えば可変表示装置9)を有し、所定条件(例えば大当り
判定用乱数が大当り判定値と一致)を満たすことによっ
て大当りとなる場合、識別情報の変動表示結果をあらか
じめ定められた大当り表示態様(例えば左中右の識別情
報が揃った表示態様)とするとともに、その遊技状態を
遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技
状態)に制御可能となる遊技機であって、遊技の進行を
総括的に制御する遊技制御手段(CPU56等)と、遊
技制御手段から送信される遊技状態の指示コマンド(例
えば表示制御コマンド)にもとづいて、可変表示装置に
おける識別情報の可変表示制御を含む演出制御を行う演
出制御手段(例えば表示制御用CPU101を含む表示
制御手段)とを備え、遊技制御手段が、可変表示装置の
変動開始条件(例えば、遊技領域に設けられた始動入賞
領域への入賞)の成立時に演出制御手段に対して遊技状
態の指示コマンドを送信する条件成立時コマンド送信手
段(例えば遊技制御手段におけるステップS122,S
126,S128,S133のコマンド作成処理を実行
する部分で実現される)と、可変表示装置の変動開始時
に演出制御手段に対して遊技状態の指示コマンドを送信
する変動開始時コマンド送信手段(例えば遊技制御手段
における停止図柄設定処理の結果に応じたコマンドを送
信するコマンド作成処理を実行する部分で実現される)
とを有し、条件成立時コマンド送信手段により送信され
る指示コマンドには、変動開始条件が成立した変動表示
の条件成立数を示す条件成立数指示コマンド(例えば始
動入賞記憶数指定の表示制御コマンド:E0XX
(H))と、今回変動開始条件が成立した変動表示にお
いて大当りとするか否かを指示する大当り判定指示コマ
ンド(例えば大当り入賞1指定の表示制御コマンド)
と、今回変動開始条件が成立した変動表示において大当
りとなる場合、その大当りを特別な大当り(例えば確変
状態に移行させる条件となる大当り)とするか否かを指
示する特別大当り指示コマンド(例えば大当り入賞2指
定の表示制御コマンド)とが含まれ、変動開始時コマン
ド送信手段により送信される指示コマンドには、可変表
示の開始を指示する可変表示開始指示コマンド(例えば
変動パターン指定の表示制御コマンド:80XX
(H))と、変動表示態様種別を指示する変動表示態様
指示コマンド(例えば変動パターン指定の表示制御コマ
ンド:80XX(H))と、識別情報の変動表示結果を
指示する変動表示結果指示コマンド(例えば左図柄指
定、中図柄指定、右図柄指定の表示制御コマンド:91
XX(H),92XX(H),92XX(H))と、可
変表示の終了を指示する可変表示終了指示コマンド(例
えば特別図柄停止の表示制御コマンド:A000
(H))とが含まれることを特徴とする。
【0008】本発明による他の態様の遊技機は、複数種
類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置(例えば可
変表示装置9)を有し、所定条件(例えば大当り判定用
乱数が大当り判定値と一致)を満たすことによって大当
りとなる場合、識別情報の変動表示結果をあらかじめ定
められた大当り表示態様(例えば左中右の識別情報が揃
った表示態様)とするとともに、その遊技状態を遊技者
にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)
に制御可能となる遊技機であって、遊技の進行を総括的
に制御する遊技制御手段(CPU56等)と、遊技制御
手段から送信される遊技状態の指示コマンド(例えば表
示制御コマンド)にもとづいて、可変表示装置における
識別情報の可変表示制御を含む演出制御を行う演出制御
手段(例えば表示制御用CPU101を含む表示制御手
段)とを備え、遊技制御手段が、可変表示装置の変動開
始条件(例えば、遊技領域に設けられた始動入賞領域へ
の入賞)の成立時に演出制御手段に対して遊技状態の指
示コマンドを送信する条件成立時コマンド送信手段(例
えば遊技制御手段におけるステップS122,S12
6,S128,S133のコマンド作成処理を実行する
部分で実現される)と、可変表示装置の変動開始時に演
出制御手段に対して遊技状態の指示コマンドを送信する
変動開始時コマンド送信手段(例えば遊技制御手段にお
ける停止図柄設定処理の結果に応じたコマンドを送信す
るコマンド作成処理を実行する部分で実現される)とを
有し、条件成立時コマンド送信手段により送信される指
示コマンドには、変動開始条件が成立した変動表示の条
件成立数を示す条件成立数指示コマンド(例えば始動入
賞記憶数指定の表示制御コマンド:E0XX(H))
と、今回変動開始条件が成立した変動表示においてリー
チ演出表示を行うか否かを指示するリーチ演出表示態様
指示コマンド(例えばリーチ入賞時指定の表示制御コマ
ンド:E501(H))と、今回変動開始条件が成立し
た変動表示において大当りとするか否かを指示する大当
り判定指示コマンド(例えば大当り入賞1指定の表示制
御コマンド)と、今回変動開始条件が成立した変動表示
において大当りとなる場合、その大当りを特別な大当り
(例えば確変状態に移行させる条件となる大当り)とす
るか否かを指示する特別大当り指示コマンド(例えば大
当り入賞2指定の表示制御コマンド)とが含まれ、変動
開始時コマンド送信手段により送信される指示コマンド
には、可変表示の開始を指示する可変表示開始指示コマ
ンド(例えば変動パターン指定の表示制御コマンド:8
0XX(H))と、変動表示態様種別を指示する変動表
示態様指示コマンド(例えば変動パターン指定の表示制
御コマンド:80XX(H))と、識別情報の変動表示
結果を指示する変動表示結果指示コマンド(例えば左図
柄指定、中図柄指定、右図柄指定の表示制御コマンド:
91XX(H),92XX(H),92XX(H))
と、可変表示の終了を指示する可変表示終了指示コマン
ド(例えば特別図柄停止の表示制御コマンド:A000
(H))とが含まれることを特徴とする。
【0009】演出制御手段が、条件成立時コマンド送信
手段から送信される指示コマンド(例えば変動パターン
指定の表示制御コマンド:80XX(H))にもとづい
て、変動表示結果が確定する前に、リーチ演出表示態様
となる旨のリーチ予告報知を行うように構成されていて
もよい。
【0010】演出制御手段が、条件成立時コマンド送信
手段から送信される指示コマンド(例えば変動パターン
指定の表示制御コマンド:80XX(H))にもとづい
て、変動表示結果が確定する前に、大当りとなる旨の大
当り予告報知を行うように構成されていてもよい。
【0011】演出制御手段が、条件成立時コマンド送信
手段から送信される指示コマンド(例えば変動パターン
指定の表示制御コマンド:80XX(H))にもとづい
て、変動表示結果が確定する前に、特別大当りとなる旨
の特別大当り予告報知を行うように構成されていてもよ
い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の一実施形態を詳細に説明する。なお、本実施形態にお
ける遊技機としては、LCD(Liquid Crystal Displa
y)等からなる可変表示装置により特図ゲームを行う遊
技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカ
ードリーダ(CR:Card Reader )式の第1種パチンコ
遊技機を例にとって説明する。しかし、適用対象となる
遊技機は、これに限るものではなく、パチンコ遊技機等
の弾球遊技機であっても、例えば、第2種あるいは第3
種に分類される遊技機や、一般電役機、またはパチコン
と呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構
わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを
行うCR式パチンコ遊技機だけでなく、現金によって球
貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。まず、
CR式の第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説
明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、
図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
【0013】パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成
された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取
り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊
技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に
形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対
して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構
部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けら
れる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構
造体である。
【0014】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供
給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技
球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハ
ンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2
の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられてい
る。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その
板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体であ
る。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されて
いる。
【0015】遊技領域7の中央付近には、それぞれが識
別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を
含む可変表示装置(特別可変表示部)9が設けられてい
る。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、
「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。
また、可変表示装置9には、始動入賞口14に入った有
効入賞球数すなわち始動入賞記憶数を表示する4つの特
別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18
が設けられている。有効始動入賞(始動入賞記憶数が4
未満のときの始動入賞)がある毎に、表示色を変化させ
る(例えば青色表示から赤色表示に変化させる)始動記
憶表示エリア18を1増やす。そして、可変表示装置9
の可変表示が開始される毎に、表示色が変化している始
動記憶表示エリア18を1減らす(すなわち表示色をも
とに戻す)。この例では、図柄表示エリアと始動記憶表
示エリア18とが区分けされて設けられているので、可
変表示中も始動入賞記憶数が表示された状態とすること
ができる。なお、始動記憶表示エリア18を図柄表示エ
リアの一部に設けるようにしてもよく、この場合には、
可変表示中は始動入賞記憶数の表示を中断するようにす
ればよい。また、この例では、始動記憶表示エリア18
を可変表示装置9に設けるようにしているが、始動入賞
記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を
可変表示装置9とは別個に設けるようにしてもよい。
【0016】可変表示装置9の下方には、始動入賞口1
4としての可変入賞球装置15が設けられている。始動
入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導か
れ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、
始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装
置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレ
ノイド16によって開状態とされる。
【0017】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20
は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技
盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)
に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉
板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出され
る。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換え
るためのソレノイド21Aも設けられている。
【0018】ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッ
チ32aで検出されると、普通図柄始動入賞記憶が上限
に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そし
て、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可
変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10
の表示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10に
おいて表示状態が変化する可変表示を開始できる状態で
なければ、普通図柄始動入賞記憶の値が1増やされる。
普通図柄表示器10の近傍には、普通図柄始動入賞記憶
数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図
柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32へ
の入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯
するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の
可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減ら
す。なお、特別図柄と普通図柄とを一つの可変表示装置
で可変表示するように構成することもできる。その場合
には、特別可変表示部と普通可変表示部とは1つの可変
表示装置で実現される。
【0019】この実施の形態では、左右のランプ(点灯
時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによ
って可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば2
9.2秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側
のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否か
は、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱
数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決
定される。普通図柄表示器10における可変表示の表示
結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回
数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい
状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、
普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者に
とって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0020】さらに、確変状態では、普通図柄表示器1
0における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる
とともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数と
のうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさ
らに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、
普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)
が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利
になるようにしてもよい。
【0021】遊技盤6には、複数の入賞口29,30,
33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,3
3への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の
左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25
が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収する
アウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上
部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられ
ている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左
枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられてい
る。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口
等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ラン
プ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cお
よび装飾用LEDは、遊技機に設けられている発光体の
一例である。
【0022】そして、この例では、左枠ランプ28bの
近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51
が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れ
たときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置さ
れ、プリペイドカードが挿入されることによって球貸し
を可能にするカードユニット50も示されている。
【0023】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニ
ット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応してい
るのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット
50内にカードが投入されていることを示すカード投入
表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入され
るカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏
面に設けられているカードリーダライタの機構を点検す
る場合にカードユニット50を解放するためのカードユ
ニット錠156が設けられている。
【0024】打球発射装置から発射された遊技球は、打
球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域
7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口ス
イッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始で
きる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が
可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始でき
る状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
【0025】可変表示装置9における特別図柄の可変表
示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特
別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示態様)であ
ると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板2
0が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例え
ば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開
閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞ス
イッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20
の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例
えば15ラウンド)許容される。
【0026】停止時の可変表示装置9における特別図柄
の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)
の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が
高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさ
らに有利な状態(特別遊技状態)となる。
【0027】次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造につ
いて図3を参照して説明する。図3は、遊技機を裏面か
ら見た背面図である。
【0028】図3に示すように、遊技機裏面側では、可
変表示装置9を制御する図柄制御基板80を含む可変表
示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ
等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置され
ている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコ
ンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置され
ている。さらに、遊技盤6に設けられている各種装飾L
EDおよび普通図柄始動記憶表示器41、装飾ランプ2
5、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ラン
プ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球
切れランプ52を点灯制御するランプ制御手段が搭載さ
れたランプ制御基板35、スピーカ27からの音発生を
制御する音制御手段が搭載された音制御基板70も設け
られている。また、DC30V、DC21V、DC12
VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電源
基板910や発射制御基板91が設けられている。
【0029】遊技機裏面において、上方には、各種情報
を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナ
ル基板160が設置されている。ターミナル基板160
には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入し
て外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外
部出力するための賞球用端子および球貸し個数信号を外
部出力するための球貸し用端子が設けられている。ま
た、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えた情報端子盤34が
設置されている。
【0030】さらに、各基板(主基板31や払出制御基
板37等)に含まれる記憶内容保持手段(例えば、電力
供給停止時にもその内容を保持可能な変動データ記憶手
段すなわちバックアップRAM)に記憶されたバックア
ップデータをクリアするための操作手段としてのクリア
スイッチ921が搭載されたスイッチ基板190が設け
られている。スイッチ基板190には、クリアスイッチ
921と、主基板31等の他の基板と接続されるコネク
タ922が設けられている。
【0031】貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導
レールを通り、賞球ケース40Aで覆われた球払出装置
に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段
としての球切れスイッチ187が設けられている。球切
れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の
払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通
路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留
タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイ
ッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク
38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出ス
イッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置
島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球
の補給が行われる。
【0032】入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸
し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿
3が満杯になり、さらに遊技球が払い出されると、遊技
球は余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払い出さ
れると、満タンスイッチ48(図3において図示せず)
がオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータ
の回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに
発射装置の駆動も停止する。
【0033】図4は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図4には、払出制御
基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射
制御基板91および図柄制御基板80も示されている。
主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1
を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ9
21からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路5
8と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、
開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内
の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路
53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と
が搭載されている。
【0034】なお、図4には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサ
と称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出
できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)
であれば、その名称を問わない。スイッチと称されてい
るものがセンサと称されているもの等でもよいこと、す
なわち、スイッチが遊技媒体検出手段の一例であること
は、他の実施の形態でも同様である。
【0035】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装
置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞
球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを
示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等
の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載さ
れている。
【0036】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのR
AM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU5
6およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態で
は、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されて
いる。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコン
ピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータ
は、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、R
OM54およびI/Oポート部57は外付けであっても
内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54
に格納されているプログラムに従って制御を実行するの
で、以下、CPU56が実行する(または、処理を行
う)ということは、具体的には、CPU56がプログラ
ムに従って制御を実行することである。このことは、主
基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについ
ても同様である。
【0037】また、RAM(CPU内蔵RAMであって
もよい。)55の一部または全部が、電源基板910に
おいて作成されるバックアップ電源によってバックアッ
プされているバックアップRAMである。すなわち、遊
技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RA
M55の一部または全部の内容は保存される。
【0038】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0039】この実施の形態では、ランプ制御基板35
に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられ
ている普通図柄始動記憶表示器41および装飾ランプ2
5の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天
枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28
c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御
を行う。なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体
でもよく、この実施の形態および他の実施の形態で用い
られているLEDも他の種類の発光体でもよい。すなわ
ち、ランプやLEDは発光体の一例である。また、特別
図柄を可変表示する可変表示装置9および普通図柄を可
変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御
基板80に搭載されている表示制御手段によって行われ
る。
【0040】各制御手段は遊技機に設けられている電気
部品の制御を行うので、以下、各制御手段を電気部品制
御手段といい、電気部品制御手段が搭載された基板を電
気部品制御基板ということがある。電気部品とは、遊技
機に設けられている部品(機構部品や回路等)であって
電気的に動作するものである。電気部品制御手段とし
て、例えば、電気部品としての球払出装置を制御する払
出制御手段、電気部品としての演出用の可変表示装置の
制御を行う表示制御手段、電気部品としての演出制御用
の発光体(ランプやLED)の制御を行うランプ制御手
段、電気部品としての演出用のスピーカからの音発生の
制御を行う音制御手段がある。また、演出用の電気部品
を制御する表示制御手段、ランプ制御手段、音制御手段
等を演出制御手段ということがある。
【0041】図5は、図柄制御基板80内の回路構成
を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示
装置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポ
ート(ポート0,2)570,572および出力バッフ
ァ回路620,62Aとともに示すブロック図である。
出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデ
ータが出力され、出力ポート570からは1ビットのス
トローブ信号(INT信号)が出力される。また、この
実施の形態では、コマンドデータをパラレル通信(この
例では8ビットパラレル)によって送信する構成として
いるが、シリアル通信によってやりとりされるようにし
てもよい。
【0042】表示制御用CPU101は、制御データR
OM102に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ
回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力
バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信
する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例
えば汎用ICである74HC540,74HC14を使
用することができる。なお、表示制御用CPU101が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路105A,105Bと表示制御用CPU101との
間に、I/Oポートが設けられる。
【0043】そして、表示制御用CPU101は、受信
した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示され
る画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマン
ドに応じた指令をVDP(ビデオディスプレイプロセッ
サ)103に与える。VDP103は、キャラクタRO
M86から必要なデータを読み出す。VDP103は、
入力したデータに従ってLCD82に表示するための画
像データを生成し、R,G,B信号および同期信号をL
CD82に出力する。
【0044】なお、図5には、VDP103をリセット
するためのリセット回路83、VDP103に動作クロ
ックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高
い画像データを格納するキャラクタROM86も示され
ている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の
高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される
人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からな
る画像などである。
【0045】入力バッファ回路105A,105Bは、
主基板31から図柄制御基板80へ向かう方向にのみ信
号を通過させることができる。従って、図柄制御基板8
0側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すな
わち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポ
ートともに不可逆性情報入力手段を構成する。図柄制御
基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造
によって出力される信号が主基板31側に伝わることは
ない。
【0046】高周波信号を遮断するノイズフィルタ10
7として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズ
が使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によっ
て、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとして
も、その影響は除去される。また、主基板31のバッフ
ァ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設
けてもよい。
【0047】なお、主基板31とランプ制御基板35と
の間のランプ制御コマンドの信号送受信部分の構成や、
主基板31と音制御基板70との間の音制御コマンドの
信号送信部分の構成は、上述した図5に示した主基板3
1と図柄制御基板80との間の表示制御コマンドの信号
送受信部分と同様に構成される。
【0048】次に遊技機の動作について説明する。図6
は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およ
びROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理
を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投
入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになる
と、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開
始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必
要な初期設定を行う。
【0049】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの
初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0050】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の
外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3
と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0051】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類
のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が
発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設
定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタック
にセーブする。
【0052】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0053】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0054】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出
する機能を有している。
【0055】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0056】次いで、CPU56は、入力ポートを介し
て入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を
1回だけ確認する(ステップS7)。その確認において
オンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化
処理を実行する(ステップS11〜ステップS15)。
【0057】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバック
アップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデ
ータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か
確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行わ
れていないことを確認したら、CPU56は初期化処理
を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデ
ータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理にお
いてバックアップRAM領域に設定されるバックアップ
フラグの状態によって確認される。この例では、バック
アップフラグ領域に「55H」が設定されていればバッ
クアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の
値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を
意味する。
【0058】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ス
テップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停
止時処理にて同一の処理によって算出され保存されてい
るチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給
停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRA
M領域のデータは保存されているはずであるから、チェ
ック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック
結果が正常でないということは、バックアップRAM領
域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なってい
ることを意味する。そのような場合には、内部状態を電
力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供
給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初
期化処理を実行する。
【0059】チェック結果が正常であれば、CPU56
は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部
品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すた
めの遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そし
て、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プ
ログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのア
ドレスに復帰する。
【0060】なお、この実施の形態では、バックアップ
フラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップ
RAM領域のデータが保存されているか否かを確認して
いるが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、
バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、
状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
【0061】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定
の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普
通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、
特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、
賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御
状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期
値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS1
2)。さらに、球払出装置97からの払出が可能である
ことを指示する払出可能状態指定コマンドを払出制御基
板37に対して送信する処理を行う(ステップS1
3)。また、他のサブ基板(ランプ制御基板35、音制
御基板70、図柄制御基板80)を初期化するための初
期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する
(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示
装置9に表示される初期図柄を示すコマンド(図柄制御
基板80に対して)や賞球ランプ51および球切れラン
プ52の消灯を指示するコマンド(ランプ制御基板35
に対して)等がある。
【0062】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。
【0063】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理
(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステ
ップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処
理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割
込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新
処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割
込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数と
は、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための
乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発
生するためのカウンタのカウント値を更新する処理であ
る。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を
発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理で
ある。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定す
るための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用
乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定する
ための乱数である。後述する遊技制御処理において、大
当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周する
と、そのカウンタに初期値が設定される。
【0064】なお、表示用乱数更新処理が実行されると
きには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理
が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タ
イマ割込処理における処理と競合してしまうのを避ける
ためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイ
マ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生
するためのカウンタのカウント値を更新してしまったの
では、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。し
かし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にして
おけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0065】タイマ割込が発生すると、CPU56は、
レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図
7に示すステップS21〜S31の遊技制御処理を実行
する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、ス
イッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動
口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口
スイッチ24a等のスイッチの検出信号を入力し、それ
らの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS2
1)。
【0066】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタの
カウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。
CPU56は、さらに、表示用乱数を生成するためのカ
ウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS
24)。
【0067】図8は、各乱数を示す説明図である。各乱
数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用さ
れる。 (1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する
(大当り判定用) (2)ランダム2−1〜2−3(ランダム2):特別図
柄の左中右のはずれ図柄決定用(特別図柄左中右) (3)ランダム3:大当りを発生させる特別図柄の組合
せを決定する(大当り図柄決定用) (4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する
(変動パターン決定用) (5)ランダム5:大当りを発生させない場合にリーチ
とするか否かを決定する(リーチ判定用) (6)ランダム6:普通図柄にもとづく当りを発生させ
るか否か決定する(普通図柄当り判定用) (7)ランダム7:ランダム1の初期値を決定する(ラ
ンダム1初期値決定用) (8)ランダム8:ランダム6の初期値を決定する(ラ
ンダム6初期値決定用)
【0068】図7に示された遊技制御処理におけるステ
ップS23では、CPU56は、(1)の大当り判定用
乱数、(3)の大当り図柄決定用乱数、および(6)の
普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカ
ウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判
定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または
初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、
上記(1)〜(8)の乱数以外の普通図柄に関する乱数
等も用いられている。
【0069】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示
器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図
柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて
実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、
遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0070】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して
表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定
して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS28)。
【0071】さらに、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う
(ステップS29)。
【0072】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS30)。可変入賞球装置15または開閉板20を開
状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を
切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動
指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動す
る。
【0073】そして、CPU56は、入賞口スイッチ2
9a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞
球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップ
S32)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aの何れかがオンしたことにもとづく
入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す
払出制御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載
されている払出制御用CPU371は、賞球個数を示す
払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS3
2)、割込許可状態に設定する(ステップS33)。
【0074】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御
処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割
込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、
遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにし
てもよい。
【0075】図9は、この実施の形態で使用される左図
柄、中図柄および右図柄を示す説明図である。この実施
の形態では、「1」〜「12」の図柄が、可変表示装置
9において可変表示(変動)される。「1」〜「12」
の図柄には、図柄番号0〜11の図柄番号が付されてい
る。また、可変表示装置9における最終停止図柄(確定
図柄)が揃った場合に大当りが発生する。そして、奇数
の図柄で揃った場合に、大当りが発生する確率が向上し
た状態である高確率状態(確変状態)に変化する。
【0076】図10は、CPU56が実行する特別図柄
プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャート
である。図10に示す特別図柄プロセス処理は、図7の
フローチャートにおけるステップS25の具体的な処理
である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際
に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)およ
び入賞確認処理(ステップS311)を行った後に、内
部状態に応じて、ステップS301〜S307のうちの
いずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の
変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するため
のタイマである。
【0077】入賞確認処理(ステップS311):始動
入賞口14に打球入賞して始動口スイッチ14aがオン
するのを待つ。始動口スイッチ14aがオンすると、始
動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を+
1するとともに、大当り決定用乱数等の各乱数を抽出
し、大当りとするかはずれとするか等の判定を行う。
【0078】停止図柄設定処理(ステップS301):
特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。
特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入
賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、
図柄の変動パターンを決定するとともに、左中右図柄の
停止図柄を決定する。停止図柄は、大当り、はずれ、リ
ーチなどの特別図柄変動待ち処理(ステップS311)
での判定結果や、可変表示開始時の制御状態にもとづい
て決定される。処理を終えると、内部状態(特別図柄プ
ロセスフラグ)をステップS302に移行するように更
新する。
【0079】全図柄変動開始処理(ステップS30
2):可変表示装置9において全図柄が変動開始される
ように制御する。このとき、図柄制御基板80に対し
て、左中右最終停止図柄と変動態様(変動パターン)を
指令する情報とが送信される。処理を終えると、内部状
態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に移
行するように更新する。
【0080】全図柄停止待ち処理(ステップS30
3):所定時間(ステップS310の変動短縮タイマで
示された時間)が経過すると、可変表示装置9において
表示される全図柄が停止される。そして、停止図柄が大
当り図柄の組み合わせである場合には、内部状態(特別
図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するよ
うに更新する。そうでない場合には、内部状態をステッ
プS301に移行するように更新する。
【0081】大入賞口開放開始処理(ステップS30
4):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的に
は、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイ
ド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセス
タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定
し、大当りフラグ(大当り中であることを示すフラグ)
のセットを行う。処理を終えると、内部状態(特別図柄
プロセスフラグ)をステップS305に移行するように
更新する。
【0082】大入賞口開放中処理(ステップS30
5):大入賞口ラウンド表示の表示制御コマンドデータ
を図柄制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条
件の成立を確認する処理等を行う。最終的な大入賞口の
閉成条件が成立したら、内部状態をステップS306に
移行するように更新する。
【0083】特定領域有効時間処理(ステップS30
6):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大
当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大
当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウ
ンドがある場合には、内部状態をステップS304に移
行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当
り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全
てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS
307に移行するように更新する。
【0084】大当り終了処理(ステップS307):大
当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための
表示を行う。その表示が終了したら、内部状態をステッ
プS301に移行するように更新する。
【0085】図11は、この実施の形態で用いられる変
動パターンの一例を示す説明図である。図11におい
て、「EXT」とは、2バイト構成の表示制御コマンド
における2バイト目のEXTデータを示す。また、「時
間」は図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示
す。
【0086】なお、「通常変動」とは、リーチ態様を伴
わない変動パターンである。「ノーマルリーチ」とは、
リーチ態様を伴うが変動結果(停止図柄)が大当りを生
じさせるものとならない変動パターンである。「リーチ
A」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を持
つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なると
は、リーチ変動時間において異なった態様の変動態様
(速度や回転方向等)やキャラクタ等が現れることをい
う。例えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様に
よってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチ
A」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様
を含むリーチ態様が実現される。
【0087】また、「リーチB」は、「ノーマルリー
チ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変
動パターンである。そして、「リーチC」は、「ノーマ
ルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異な
るリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「リー
チA」、「リーチB」および「リーチC」では、大当り
となる場合と大当りとならない場合とがある。
【0088】この実施の形態では、さらに、短縮表示パ
ターンが用いられる。短縮表示パターンは、左中右の図
柄の変動時間が例えば1.0秒という極めて短い変動パ
ターンである。
【0089】図12は入賞確認処理(ステップS31
1)を示すフローチャートである。打球が遊技盤6に設
けられている始動入賞口14に入賞すると、始動口スイ
ッチ14aがオンする。入賞確認処理において、CPU
56は、スイッチ回路58を介して始動口スイッチ14
aがオンしたことを判定すると(ステップS111)、
始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか
確認する(ステップS112)。始動入賞記憶数が4に
達していなければ、始動入賞記憶数を1増やし(ステッ
プS113)、大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出
し、それらを始動入賞記憶数の値に対応した保存領域
(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS1
14)。なお、乱数を抽出するとは、乱数を生成させる
ためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出し
たカウント値を乱数値とすることである。ステップS1
14では、図8に示された乱数のうち、ランダム1〜ラ
ンダム5が抽出される。
【0090】次いで、CPU56は、再度、ランダム1
(大当り判定用乱数)を生成するためのカウンタからラ
ンダム1を抽出し(ステップS115)、大当り判定モ
ジュールを実行する。すなわち、大当り判定サブルーチ
ンをコールする(ステップS116)。大当り判定モジ
ュールにおいてランダム1の値にもとづいて大当りでは
ないと判定された場合には(ステップS117)、ラン
ダム5(リーチ判定用乱数)を生成するためのカウンタ
からランダム5を抽出し(ステップS118)、リーチ
判定モジュールを実行する。すなわち、リーチ判定サブ
ルーチンをコールする(ステップS119)。
【0091】さらに、CPU56は、始動入賞記憶指定
のコマンド送信テーブルをセットし(ステップS12
1)、サブルーチンであるコマンド作成処理を実行する
(ステップS122)。なお、コマンド送信テーブルを
セットするとは、コマンド送信テーブルのアドレスを指
定する処理(アドレスを所定のレジスタ等に設定する処
理)である。そして、コマンド作成処理を実行すること
によって表示制御コマンド等が図柄制御基板80等に送
信される。この実施の形態では、表示制御手段に送信さ
れうる各表示制御コマンドはROMのコマンド送信テー
ブルに格納されている。
【0092】大当り判定モジュールにおいて大当りであ
ると判定されている場合には(ステップS123)、高
確率状態に移行することが可能になる大当り(確変大当
り)となるか否かの判定を行う(ステップS124)。
具体的には、ステップS114で抽出した乱数のうちラ
ンダム3(大当り図柄決定用乱数)を用いて大当り図柄
を決定し、決定された大当り図柄が奇数の図柄番号の図
柄であれば確変大当りとなると判定する。なお、ランダ
ム3の値に応じた大当り図柄テーブルに設定されている
図柄番号の各図柄が大当り図柄として決定される。ま
た、大当り図柄決定用乱数を用いて大当り図柄を決定し
た後に確変大当りとするのか否かを決定するのではな
く、確変とするか否かを決定する乱数を用いて確変大当
りとするのか否かを決定するようにしてもよい。
【0093】確変大当りとしない場合には、大当り入賞
1指定のコマンド送信テーブルをセットし(ステップS
125)、コマンド作成処理を実行する(ステップS1
26)。また、確変大当りとする場合には、大当り入賞
2指定のコマンド送信テーブルをセットし(ステップS
127)、コマンド作成処理を実行する(ステップS1
28)。
【0094】ステップS123において大当りとしない
ように判定されたときには、リーチ判定モジュールにお
いてリーチである(大当りとはしないがリーチとする、
以下、はずれリーチともいう。)と判定されている場合
には(ステップS131)、リーチ入賞指定のコマンド
送信テーブルをセットし(ステップS132)、コマン
ド作成処理を実行する(ステップS133)。大当りで
もなくはずれリーチでもない場合には、はずれ入賞指定
のコマンド送信テーブルをセットし(ステップS13
4)、コマンド作成処理を実行する(ステップS13
5)。
【0095】以上の処理によって、始動入賞記憶数が増
えるときには、図柄制御基板80に搭載されている表示
制御手段に対して、始動入賞記憶数指定の表示制御コマ
ンドが送信され、また、大当り入賞1指定、大当り入賞
2指定、リーチ入賞指定またははずれ入賞指定の表示制
御コマンドが送信される。なお、この実施の形態では、
大当りではない場合には、リーチ入賞指定またははずれ
入賞指定の表示制御コマンドが送信されるが、大当りで
はない場合には常にはずれ入賞指定の表示制御コマンド
が送信されるようにしてもよい。以下、大当り入賞1指
定、大当り入賞2指定、リーチ入賞指定およびはずれ入
賞指定の表示制御コマンドを、入賞時判定結果コマンド
または判定結果コマンドということがある。
【0096】なお、リーチ入賞指定の表示制御コマンド
はリーチ演出コマンドの一例であり、大当り入賞1指定
の表示制御コマンドおよび大当り入賞2指定の表示制御
コマンドは、特定表示結果コマンドの一例である。ま
た、大当り入賞1指定の表示制御コマンドおよび大当り
入賞2指定の表示制御コマンドのうち大当り入賞2指定
の表示制御コマンドは、識別情報の表示結果が大当り遊
技状態の生じやすい状態である確変状態(特別遊技状
態)に移行させる条件となる特別の表示結果であるか否
かを指定する特別表示結果コマンドの一例である。
【0097】また、この時点で決定される大当りおよび
リーチは、可変表示装置9における可変表示開始を開始
させるための条件(実行条件であって開始条件ではな
い)の成立にもとづいて決定されたものである。可変表
示装置9において可変表示を開始できる条件(開始条
件)の成立したときには、あらためて、大当りとするか
否か、またはずれリーチとするか否かが決定される。そ
して、その決定結果にもとづいて実際の可変表示の表示
結果が導出される。ただし、可変表示の開始条件が成立
したときに用いられる乱数値は、可変表示の実行条件が
成立したときに抽出され保存領域に保存された値であ
る。従って、可変表示の開始条件が成立したときの確変
大当りとするか否かと、非確変大当りとするか否かと、
はずれリーチとするか否かの決定結果は、可変表示の実
行条件が成立したときの決定結果と同じになる。
【0098】そして、表示結果決定手段による数値デー
タの抽出に相当するステップステップS114の処理
と、実行条件成立時判定手段による識別情報の表示結果
に関わる判定に相当するステップS115〜S119の
処理とは1回のタイマ割込処理内で完了する。従って、
可変表示の開始条件が成立したときの確変大当りとする
か否かと、非確変大当りとするか否かと、はずれリーチ
とするか否かの決定結果は、可変表示の実行条件が成立
したときの決定結果と同じになることが保証される。
【0099】図13(A)は、大当り判定モジュールで
用いられる大当り判定テーブルの一例を示す説明図であ
る。また、図13(B)は、リーチ判定モジュールで用
いられるリーチ判定テーブルの一例を示す説明図であ
る。図13(A)に示すように、この実施の形態では、
低確率時(非確変時)では大当り判定値は「3」であ
り、高確率時(確変時)では大当り判定値は「3」、
「7」、「79」、「103」、「107」である。ま
た、図13(B)に示すように、リーチ判定値は、
「0」、「1」、「11」である。
【0100】図14は、大当り判定モジュールを示すフ
ローチャートである。大当り判定処理において、CPU
56は、まず、そのときの状態が確変中であるか否か判
定し(ステップS141)、確変中であれば、図13
(A)に示された大当り判定テーブル中の高確率時のテ
ーブルを使用することに決定する(ステップS14
2)。確変中でなければ、大当り判定テーブル中の低確
率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS
143)。
【0101】そして、抽出されているランダム1の値に
一致する値が大当り判定テーブル中にあるか否か判定し
(ステップS144,S145)、一致する値があれば
大当りとすることにし(ステップS146)、一致する
値がなければ大当りとしないことに決定する(ステップ
S147)。
【0102】図15は、リーチ判定モジュールを示すフ
ローチャートである。リーチ判定処理において、CPU
56は、抽出されているランダム5の値に一致する値が
リーチ判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS
151,S152)、一致する値があればリーチするこ
とにし(ステップS153)、一致する値がなければリ
ーチしないことに決定する(ステップS154)。
【0103】図16は、停止図柄設定処理(ステップS
301)を示すフローチャートである。停止図柄設定処
理において、CPU56は、特別図柄の変動を開始する
ことができる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステ
ップS301を示す値となっている場合)には(ステッ
プS51)、始動入賞記憶数の値を確認する(ステップ
S52)。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステッ
プS301を示す値となっている場合とは、可変表示装
置9において図柄の変動がなされていず、かつ、大当り
遊技中でもない場合である。
【0104】始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞
記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数
値を読み出すとともに(ステップS53)、始動入賞記
憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフト
する(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=
n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されて
いる各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保
存領域に格納する。
【0105】次いで、CPU56は、減算後の始動入賞
記憶数指定のコマンド送信テーブルをセットし(ステッ
プS55)、コマンド作成処理を実行する(ステップS
56)。さらに、大当り判定モジュールを実行する(ス
テップS57)。ここでは、大当り判定モジュールにお
いて、ステップS53で保存領域から読み出したランダ
ム1の値にもとづいて大当りとするか否かの判定が行わ
れる。
【0106】大当りとすることに決定した場合には(ス
テップS58)、CPU56は、大当り図柄用乱数(ラ
ンダム3)の値に従って大当り図柄を決定する(ステッ
プS59)。この実施の形態では、ランダム3の値に応
じた大当り図柄テーブルに設定されている図柄番号の各
図柄が、大当り図柄として決定される。大当り図柄テー
ブルには、複数種類の大当り図柄の組み合わせのそれぞ
れに対応した左中右の図柄番号が設定されている。ま
た、変動パターン決定用乱数(ランダム4)の値にもと
づいて特別図柄の変動パターンを決定する(ステップS
60)。ここでは、変動パターン11〜14のうちのい
ずれかの変動パターンが決定される(図11参照)。
【0107】大当りとしないことに決定した場合には
(ステップS58)、CPU56は、リーチ判定モジュ
ールを実行する(ステップS61)。ここでは、リーチ
判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域か
ら読み出したランダム3の値にもとづいて大当りとする
か否かの判定が行われる。また、大当りとしない場合の
停止図柄の決定を行う。この実施の形態では、ステップ
S52で読み出した値、すなわち抽出されているランダ
ム2−1の値に従って左図柄を決定する(ステップS5
7)。リーチすることに決定した場合には、ランダム2
−1の値に従って左右図柄を決定し、ランダム2−2の
値に従って中図柄を決定する(ステップS63)。ここ
で、決定された中図柄が左右図柄と一致した場合には、
中図柄に対応した乱数の値に1加算した値に対応する図
柄を中図柄の停止図柄として、大当り図柄と一致しない
ようにする。そして、変動パターン決定用乱数(ランダ
ム4)の値にもとづいて特別図柄の変動パターンを決定
する(ステップS64)。ここでは、変動パターン2〜
10のうちのいずれかの変動パターンが決定される(図
11参照)。
【0108】大当りとせずリーチにもしないことに決定
した場合には、CPU56は、大当りとせずリーチにも
しない場合の停止図柄の決定を行う。すなわち、ランダ
ム2−1の値に従って左図柄を決定し、ランダム2−2
の値に従って中図柄を決定するとともに、ランダム2−
3の値に従って右図柄を決定する(ステップS65)。
なお、ここでは、左右図柄が一致した場合には右図柄を
1図柄ずらし、リーチにもならないはずれとなるように
する。そして、確変中か否かを確認する(ステップS6
6)。確変中あれば変動パターンをはずれ時短縮変動パ
ターンとすることに決定する(ステップS67)。確変
状態でなければランダム4の値に応じて変動パターンを
はずれ時の通常変動パターンとすることに決定する(ス
テップS68)。なお、はずれ時短縮変動パターンは、
左右中の図柄の変動時間が例えば1.0秒という通常変
動パターンよりも変動期間が短い変動パターンである。
また、この実施の形態では、はずれ時短縮変動パターン
ではないはずれ時の変動パターンは変動パターン1のみ
であるから(図11参照)、ランダム4の値にもとづく
抽選を行わなくてもよい。
【0109】以上のようにして、始動入賞があったとき
に図柄変動の表示態様が大当りとするか、リーチ態様と
するか、はずれとするか判定されるとともに、その判定
結果にもとづいて変動パターンが選択され、図柄の変動
開始が可能となったときに演出に用いる変動パターンが
決定されるとともにそれぞれの停止図柄の組合せが決定
される。また、遊技制御手段は、決定結果にもとづく制
御コマンド(変動パターンを特定可能な制御コマンド)
を、表示制御手段、音制御手段およびランプ制御手段に
送信する処理を行う。
【0110】次に、遊技制御手段から各電気部品制御手
段に対する制御コマンドの送出方式について説明する。
図17は、主基板31から図柄制御基板80に送信され
る表示制御コマンドの信号線を示す説明図である。図1
7に示すように、この実施の形態では、表示制御コマン
ドは、表示制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板
31から図柄制御基板80に送信される。また、主基板
31と図柄制御基板80との間には、ストローブ信号を
送信するための表示制御INT信号の信号線も配線され
ている。図17には、表示制御コマンドの例が示されて
いるが、他の電気部品制御基板への制御コマンドも、8
本の信号線と1本のINT信号の信号線によって送信さ
れる。
【0111】遊技制御手段から他の電気部品制御基板
(サブ基板)に制御コマンドを出力しようとするとき
に、コマンド送信テーブルの先頭アドレスの設定が行わ
れる。図18(A)は、コマンド送信テーブルの一構成
例を示す説明図である。1つのコマンド送信テーブルは
3バイトで構成され、1バイト目にはINTデータが設
定される。また、2バイト目のコマンドデータ1には、
制御コマンドの1バイト目のMODEデータが設定され
る。そして、3バイト目のコマンドデータ2には、制御
コマンドの2バイト目のEXTデータが設定される。
【0112】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータが設定されるようにしてもよ
い。例えば、コマンドデータ2のビット7(ワークエリ
ア参照ビット)が0であれば、コマンドデータ2にEX
Tデータそのものが設定されていることを示す。そのよ
うなEXTデータはビット7が0であるデータである。
この実施の形態では、ワークエリア参照ビットが1であ
れば、EXTデータとして、送信バッファの内容を使用
することを示す。なお、ワークエリア参照ビットが1で
あれば、他の7ビットが、EXTデータが格納されてい
るテーブルのアドレスを指定するためのオフセットであ
ることを示すように構成することもできる。
【0113】図18(B)INTデータの一構成例を示
す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払
出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否か
を示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことを示す。また、INTデータにお
けるビット1は、図柄出制御基板80に表示制御コマン
ドを送出すべきか否かを示す。ビット1が「1」である
ならば、表示制御コマンドを送出すべきことを示す。ま
た、INTデータのビット2,3は、それぞれ、ランプ
制御コマンド、音制御コマンドを送出すべきか否かを示
すビットである。
【0114】図19は、主基板31から他の電気部品制
御基板に送出される制御コマンドのコマンド形態の一例
を示す説明図である。この実施の形態では、制御コマン
ドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマ
ンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの
種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット
7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット
(ビット7)は必ず「0」とされる。このように、電気
部品制御基板へのコマンドとなる制御コマンドは、複数
のデータで構成され、先頭ビットによってそれぞれを区
別可能な態様になっている。なお、図19に示されたコ
マンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いても
よい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制
御コマンドを用いてもよい。また、図19は図柄制御基
板80に送出される表示制御コマンドが例示されている
が、他の電気部品制御基板に送出される制御コマンドも
同一構成である。
【0115】図20に示すように、制御コマンドは、8
ビットの制御信号CD0〜CD7(コマンドデータ)と
INT信号(取込信号)とで構成される。図柄制御基板
80に搭載されている表示制御手段は、INT信号が立
ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイト
のデータの取り込み処理を開始する。
【0116】なお、制御コマンドは、電気部品制御手段
が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この
例では、INT信号のレベルが変化することであり、認
識可能に1回だけ送出されるとは、例えば表示制御信号
の1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じてIN
T信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されるこ
とである。
【0117】図21は、図柄制御基板80に送出される
表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図
21に示す例において、コマンド8000(H)〜80
0E(H)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9
における特別図柄の変動パターンを指定する表示制御コ
マンドである。なお、変動パターンを指定するコマンド
(変動パターンコマンド)は変動開始指示も兼ねてい
る。また、コマンド800E(H)は、短縮表示パター
ンを指定するコマンドである。
【0118】コマンド88XX(H)(X=4ビットの
任意の値)は、普通図柄の変動パターンに関する表示制
御コマンドである。コマンド89XX(H)は、普通図
柄の停止図柄を指定する表示制御コマンドである。コマ
ンド8A00(H)は、普通図柄の可変表示の停止を指
示する表示制御コマンドである。
【0119】コマンド91XX(H)、92XX(H)
および93XX(H)は、特別図柄の左中右の停止図柄
を指定する表示制御コマンドである。「XX」には図柄
番号が設定される。また、コマンドA000(H)は、
特別図柄の可変表示の停止を指示する表示制御コマンド
である。コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始か
ら大当り遊技終了までの間に送出される表示制御コマン
ドである。そして、コマンドC000(H)〜EXXX
(H)は、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらな
い可変表示装置9の表示状態に関する表示制御コマンド
である。
【0120】コマンドE0XX(H)は、可変表示装置
9における始動入賞記憶数を表示する表示エリアにおい
て、表示色を変化させる始動記憶表示エリア18の個数
を示す表示制御コマンドである。例えば、表示制御手段
は、各始動記憶表示エリア18のうち「XX(H)」で
指定される個数の始動記憶表示エリア18の表示色を変
化させる。すなわち、コマンドE0XX(H)は、保留
個数という情報を報知するために設けられている表示エ
リアの制御を指示するコマンドである。なお、表示色を
変化させる始動記憶表示エリア18の個数に関するコマ
ンドが、表示色を変化させるエリアの個数の増減を示す
ように構成されていてもよい。また、この実施の形態で
は、始動入賞記憶の上限値は4であるから、「XX」は
0〜4のいずれかである。
【0121】また、コマンドE400(H)は、高確率
状態から低確率状態になったときに送信されるコマンド
であり、コマンドE401(H)は、低確率状態から高
確率状態になったときに送信されるコマンドである。
【0122】コマンドE5XX(H)は、始動入賞が生
じたときに、コマンドE0XX(H)に続いて送信され
るコマンドである。E500(H)ははずれ入賞指定の
表示制御コマンドであり、E501(H)はリーチ入賞
指定の表示制御コマンドであり、E502(H)は大当
り1入賞指定の表示制御コマンドであり、E503
(H)は大当り1入賞指定の表示制御コマンドである。
【0123】図柄制御基板80の表示制御手段は、主基
板31の遊技制御手段から上述した表示制御コマンドを
受信すると図21に示された内容に応じて可変表示装置
9および普通図柄表示器10の表示状態を変更する。
【0124】図22は、遊技の制御を行う主基板31か
らランプ制御基板35に送出されるランプ制御コマンド
の内容の一例を示す説明図である。ランプ制御コマンド
もMODEとEXTの2バイト構成である。図22に示
す例において、コマンド80XX(H)(X=4ビット
の任意の値)は、可変表示装置9における特別図柄の変
動パターンすなわち可変表示装置9における表示結果導
出動作に関わる演出内容に対応したランプ・LED(遊
技機に設けられている演出用のランプやLED等の発光
手段)表示制御パターンを指定する変動中ランプ指定の
ランプ制御コマンドである。また、コマンドA000
(H)は、特別図柄の可変表示の停止時のランプ・LE
D表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドであ
り、コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大
当り遊技終了までの間のランプ・LED表示制御パター
ンを指示するランプ制御コマンドである。そして、コマ
ンドC000(H)は、客待ちデモンストレーション時
のランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制
御コマンドである。
【0125】なお、コマンド80XX(H)、9XXX
(H),AXXX(H)、BXXX(H)およびCXX
X(H)は、遊技進行状況に応じて遊技制御手段から送
出されるランプ制御コマンドである。ランプ制御手段
は、上述したランプ制御コマンドを受信すると図22に
示された内容に応じてランプ・LEDの表示状態を変更
する。なお、コマンド8XXX(H)、9XXX
(H),AXXX(H)、BXXX(H)およびCXX
X(H)は、表示制御コマンドや音制御コマンドと例え
ば共通の制御状態において共通に用いられる。
【0126】コマンドE1XX(H)は、普通図柄始動
記憶表示器41の点灯個数を示すランプ制御コマンドで
ある。例えば、ランプ制御手段は、普通図柄始動記憶表
示器41における「XX(H)」で指定される個数の表
示器を点灯状態とする。
【0127】コマンドE200(H)およびE201
(H)は、賞球ランプ51の表示状態に関するランプ制
御コマンドであり、コマンドE300(H)およびE3
01(H)は、球切れランプ52の表示状態に関するラ
ンプ制御コマンドである。ランプ制御手段は、遊技制御
手段から「E201(H)」のランプ制御コマンドを受
信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球残がある場合
としてあらかじめ定められた表示状態とし、「E200
(H)」のランプ制御コマンドを受信すると賞球ランプ
51の表示状態を賞球残がない場合としてあらかじめ定
められた表示状態とする。また、「E300(H)」の
ランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ52の表
示状態を球あり中の表示状態とし、「E301(H)」
のランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ52の
表示状態を球切れ中の表示状態とする。
【0128】また、コマンドE400(H)は、低確率
状態(通常状態)になったことを示すランプ制御コマン
ドであり、コマンドE401(H)は、高確率状態(確
変状態)になったことを示すランプ制御コマンドであ
る。
【0129】図23は、遊技を制御する主基板31から
音声制御基板70に送出される音声制御コマンドの内容
の一例を示す説明図である。音声制御コマンドもMOD
EとEXTの2バイト構成である。図23に示す例にお
いて、コマンド80XX(H)(X=4ビットの任意の
値)は、特別図柄の変動期間における音発生パターンを
指定する音声制御コマンドである。コマンドBXXX
(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間
における音発生パターンを指定する音声制御コマンドで
ある。その他のコマンドは、特別図柄の変動および大当
り遊技に関わらない音声制御コマンドである。例えば、
コマンドC000(H)は、客待ちデモンストレーショ
ン時の音発生パターンを指定する音声制御コマンドであ
る。音声制御基板70の音声制御手段は、主基板31の
遊技制御手段から上述した音声制御コマンドを受信する
と図19に示された内容に応じて音声出力状態を変更す
る。
【0130】なお、この実施の形態では、遊技制御手段
が、E5XX(H)の表示制御コマンドを送信する際
に、音制御基板70にも、同じデータである音制御コマ
ンドを送信している。また、E0XX(H)の始動入賞
記憶数指定の表示制御コマンドを送信する際に、音制御
基板70にも、同じデータである音制御コマンドを送信
している。ただし、音制御基板70に搭載されている音
制御手段は、始動入賞記憶数指定の音制御コマンドを受
信したことにもとづいて始動入賞記憶数を報知する訳で
はなく、例えば、始動入賞記憶数指定の音制御コマンド
を連続予告に関する制御に使用する。
【0131】図24は、特別図柄の可変表示に関わる表
示制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図で
ある。遊技制御手段は、可変表示を開始させるときに、
変動パターン指定の表示制御コマンドを送信し、続い
て、左図柄指定、中図柄指定、右図柄指定の表示制御コ
マンドを送信する。そして、変動時間(可変表示期間)
が終了すると、左右中図柄を最終停止(確定)させるた
めに全図柄の停止を指示する特別図柄停止(A000
(H))の表示制御コマンドを送信する。
【0132】なお、この実施の形態では、可変表示の開
始を示す可変表示開始指定コマンドおよび可変表示態様
を特定可能な可変表示態様指定コマンドは、変動パター
ン指定の表示制御コマンドで実現され、識別情報の表示
結果を特定可能な識別情報指定コマンドは、左図柄指
定、中図柄指定、右図柄指定の表示制御コマンドで実現
され、可変表示の終了を示す可変表示終了指定コマンド
は、特別図柄停止の表示制御コマンドで実現されてい
る。また、この実施の形態では、変動パターン指定の表
示制御コマンドが可変表示の開始を示す可変表示開始指
定コマンドおよび可変表示態様を特定可能な可変表示態
様指定コマンドとして兼用されているが、可変表示開始
指定コマンドと可変表示態様を特定可能な可変表示態様
指定コマンドとを別にしてもよい。
【0133】図25は、コマンド作成処理の処理例を示
すフローチャートである。コマンド作成処理は、コマン
ド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理である。
コマンド作成処理は、遊技制御処理では、ステップS2
5の特別図柄プロセス処理、ステップS27の特別図柄
コマンド制御処理、ステップS28の普通図柄コマンド
制御処理等において、制御コマンドを作成する際にコー
ルされる。
【0134】コマンド作成処理において、CPU56
は、まず、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック
等に退避する(ステップS331)。そして、ポインタ
が指していたコマンド送信テーブルのINTデータを引
数1にロードする(ステップS332)。引数1は、後
述するコマンド送信処理に対する入力情報になる。ま
た、コマンド送信テーブルを指すアドレスを+1する
(ステップS333)。従って、コマンド送信テーブル
を指すアドレスは、コマンドデータ1のアドレスに一致
する。
【0135】次いで、CPU56は、コマンドデータ1
を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。
引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報
になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールす
る(ステップS335)。
【0136】図26は、コマンド送信処理ルーチンを示
すフローチャートである。コマンド送信処理ルーチンに
おいて、CPU56は、引数1に設定されているデータ
すなわちINTデータを、比較値として決められている
ワークエリアに設定する(ステップS351)。次い
で、CPU56は、送信回数=4を、処理数として決め
られているワークエリアに設定する(ステップS35
2)。そして、払出制御信号を出力するためのポート1
のアドレスをIOアドレスにセットする(ステップS3
53)。この実施の形態では、ポート1のアドレスは、
払出制御信号を出力するための出力ポートのアドレスで
ある。また、ポート2〜4のアドレスが、表示制御信
号、ランプ制御信号、音声制御信号を出力するための出
力ポートのアドレスである。
【0137】次に、CPU56は、比較値を1ビット右
にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS355)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、最初
のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0138】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS3
56)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアド
レスにポート1のアドレスが設定されているので、その
ときに、払出制御コマンドのMODEデータがポート1
に出力される。
【0139】次いで、CPU56は、IOアドレスを1
加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減
算する(ステップS358)。加算前にポート1を示し
ていた場合には、IOアドレスに対する加算処理によっ
て、IOアドレスにはポート2のアドレスが設定され
る。ポート2は、表示制御コマンドを出力するためのポ
ートである。そして、CPU56は、処理数の値を確認
し(ステップS359)、値が0になっていなければ、
ステップS354に戻る。ステップS354で再度シフ
ト処理が行われる。
【0140】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否か
のチェックが行われる。このように、それぞれのシフト
処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理
によってチェックされる制御コマンド(払出制御コマン
ド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コ
マンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0141】よって、キャリーフラグが「1」になった
ときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)
に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モ
ジュールで、各電気部品制御手段に対する制御コマンド
の送出処理を行うことができる。
【0142】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力す
べきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に
対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略
化されている。
【0143】次に、CPU56は、シフト処理開始前の
INTデータが格納されている引数1の内容を読み出し
(ステップS360)、読み出したデータをポート0に
出力する(ステップS361)。この実施の形態では、
ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信
号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0
〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御IN
T信号、ランプ制御INT信号、音制御INT信号を出
力するためのポートである。INTデータでは、ステッ
プS351〜S359の処理で出力された制御コマンド
(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コ
マンド、音制御コマンド)に応じたINT信号の出力ビ
ットに対応したビットが「1」になっている。従って、
ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制御コマン
ド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御
コマンド、音制御コマンド)に対応したINT信号がハ
イレベルになる。
【0144】次いで、CPU56は、ウェイトカウンタ
に所定値を設定し(ステップS362)、その値が0に
なるまで1ずつ減算する(ステップS363,S36
4)。ウェイトカウンタの値が0になると、クリアデー
タ(00)を設定して(ステップS365)、そのデー
タをポート0に出力する(ステップS366)。よっ
て、INT信号はローレベルになる。また、ウェイトカ
ウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値
が0になるまで1ずつ減算する(ステップS368,S
369)。そして、ウェイトカウンタの値が0になると
(ステップS369のY)、処理を終了する。
【0145】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータ(コマンド送信テーブルにおける
2バイト目のデータ)が送出される。そこで、CPU5
6は、図25に示すステップS336で、コマンド送信
テーブルを指す値を1加算する。従って、コマンド送信
テーブルにおける3バイト目のコマンドデータ2の領域
が指定される。CPU56は、指し示されたコマンドデ
ータ2の内容を引数2にロードする(ステップS33
7)。また、コマンドデータ2のビット7(ワークエリ
ア参照ビット)の値が「0」であるか否か確認する(ス
テップS338)。0でなければ、コマンド拡張データ
アドレステーブルの先頭アドレスをポインタにセットし
(ステップS339)、そのポインタにコマンドデータ
2のビット6〜ビット0の値を加算してアドレスを算出
する(ステップS340)。そして、そのアドレスが指
すエリアのデータを引数2にロードする(ステップS3
41)。
【0146】コマンド拡張データアドレステーブルに
は、各サブ基板の制御手段に送出されうるEXTデータ
が順次設定されている。よって、以上の処理によって、
ワークエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマン
ドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレス
テーブル内のEXTデータが引数2にロードされ、ワー
クエリア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデ
ータ2の内容がそのまま引数2にロードされる。なお、
コマンド拡張データアドレステーブルからEXTデータ
が読み出される場合でも、そのデータのビット7は
「0」である。
【0147】次に、CPU56は、コマンド送信処理ル
ーチンをコールする(ステップS342)。従って、M
ODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXT
データが送出される。その後、CPU56は、コマンド
送信テーブルのアドレスを復旧し(ステップS34
3)、コマンド送信テーブルを指す読出ポインタの値を
更新する(ステップS344)。そして、さらに送出す
べきコマンドがあれば(ステップS345)、ステップ
S331に戻る。
【0148】以上のようにして、2バイト構成の制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ
制御コマンド、音制御コマンド)が、対応する電気部品
制御手段に送信される。電気部品制御手段ではINT信
号の立ち上がりを検出すると制御コマンドの取り込み処
理を開始する。なお、各電気部品制御手段は、INT信
号の立ち下がりで制御コマンドの取り込み処理を開始し
てもよい。また、INT信号の極性を図21に示された
場合と逆にしてもよい。
【0149】図27は、可変表示装置9において実行さ
れる予告演出(大当りとなること、またはリーチとなる
可能性があることを報知するための演出)の例を示す説
明図である。図27(A)〜(C)に例示するように、
この実施の形態では、可変表示装置9において、背景
(図柄表示エリア以外の部分)に現れるキャラクタ等の
表示による3種類の予告演出を行うことが可能である。
図27(A)に示す予告Aおよび図27(B)に示す予
告Bは、連続予告(保留予告:始動入賞発生時に実行さ
れる大当りとするか否かの抽選の結果にもとづいて、以
後の複数回の特別図柄の可変表示において始動入賞記憶
数を上限として連続して実行される予告演出)以外の予
告演出であり、図27(C)に示す予告は、連続予告に
おいて用いられる予告演出である。
【0150】次に、表示制御手段の動作を説明する。図
28は、表示制御用CPU101が実行するメイン処理
を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、
RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また表示制御
の起動間隔を決めるための2msタイマの初期設定等を
行うための初期化処理が行われる(ステップS70
1)。その後、表示制御用CPU101は、タイマ割込
フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ
処理に移行する。図29に示すように、タイマ割込が発
生すると、表示制御用CPU101は、タイマ割込フラ
グをセットする(ステップS711)。メイン処理にお
いて、タイマ割込フラグがセットされていたら、表示制
御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップ
S703)、以下の表示制御処理を実行する。
【0151】この実施の形態では、タイマ割込は2ms
毎にかかる。すなわち、表示制御処理は、2ms毎に起
動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理
ではフラグセットのみがなされ、具体的な表示制御処理
はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で
表示制御処理を実行してもよい。
【0152】表示制御処理において、表示制御用CPU
101は、まず、受信した表示制御コマンドを解析する
(コマンド解析実行処理:ステップS704)。次いで
表示制御用CPU101は、表示制御プロセス処理を行
う(ステップS705)。表示制御プロセス処理では、
制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に
対応したプロセスを選択して実行する。そして、予告乱
数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS70
6)。その後、ステップS702のタイマ割込フラグの
確認を行う処理に戻る。
【0153】次に、主基板31からの表示制御コマンド
受信処理について説明する。図30は、主基板31から
受信した表示制御コマンドを格納するためのコマンド受
信バッファの一構成例を示す説明図である。この例で
は、2バイト構成の表示制御コマンドを6個格納可能な
リングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられ
る。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバ
ッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そし
て、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示す
コマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信
個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしも
リングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定
コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド
受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコ
マンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受
信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。音声
制御手段や、ランプ制御手段においても同様に、リング
バッファ形式でないバッファ形式としてもよい。この場
合、表示制御手段、音声制御手段、ランプ制御手段は、
変動パターンなどの格納領域に格納される最新のコマン
ドにもとづき制御される。これにより、主基板31から
の指示に迅速に対応することができる。
【0154】図31は、割込処理による表示制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板31か
らの表示制御用のINT信号は表示制御用CPU101
の割込端子に入力されている。例えば、主基板31から
のINT信号がオン状態になると、表示制御用CPU1
01において割込がかかる。そして、図31に示す表示
制御コマンドの受信処理が開始される。
【0155】表示制御コマンドの受信処理において、表
示制御用CPU101は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS670)。なお、割込が発生す
ると表示制御用CPU101は自動的に割込禁止状態に
設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを
用いている場合には、ステップS670の処理の実行前
に割込禁止命令(DI命令)を発行することが好まし
い。次いで、表示制御コマンドデータの入力に割り当て
られている入力ポートからデータを読み込む(ステップ
S671)。そして、2バイト構成の表示制御コマンド
のうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS
672)。
【0156】1バイト目であるか否かは、受信したコマ
ンドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認さ
れる。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成で
ある表示制御コマンドのうちのMODEデータ(1バイ
ト目)のはずである(図19参照)。そこで、表示制御
用CPU101は、先頭ビットが「1」であれば、有効
な1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受
信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示
す受信コマンドバッファに格納する(ステップS67
3)。
【0157】表示制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS674)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0158】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステッ
プS675)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である表示制御コマンドのうちのEXTデータ
(2バイト目)のはずである(図19参照)。なお、ス
テップS674における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。
【0159】ステップS675において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS676)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS677)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS678)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS679)、
割込許可に設定する(ステップS680)。
【0160】表示制御コマンドは2バイト構成であっ
て、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)と
は、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわ
ち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受
信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受
信側において直ちに検出できる。よって、上述したよう
に、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定する
ことができる。なお、このことは、払出制御コマンド、
ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドについても同
様である。
【0161】図32および図33は、コマンド解析処理
(ステップS704)の具体例を示すフローチャートで
ある。主基板31から受信された表示制御コマンドは受
信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理
では、受信コマンドバッファに格納されているコマンド
の内容が確認される。
【0162】コマンド解析処理において、表示制御用C
PU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマ
ンドが格納されているか否か確認する(ステップS61
1)。格納されているか否かは、コマンド受信カウンタ
の値と読出ポインタとを比較することによって判定され
る。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納さ
れていない場合である。コマンド受信バッファに受信コ
マンドが格納されている場合には、表示制御用CPU1
01は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み
出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポ
インタの値を+1しておく。
【0163】受信した表示制御コマンドが特別図柄左指
定の表示制御コマンド(91XX(H))であれば(ス
テップS613)、表示制御用CPU101は、「X
X」で示される左図柄を示すデータを、RAMにおける
左図柄格納領域に格納する(ステップS614)。ま
た、特別図柄中指定の表示制御コマンド(92XX
(H))であれば(ステップS616)、表示制御用C
PU101は、「XX」で示される中図柄を示すデータ
を、RAMにおける中図柄格納領域に格納する(ステッ
プS617)。そして、特別図柄右指定の表示制御コマ
ンド(93XX(H))であれば(ステップS61
8)、表示制御用CPU101は、「XX」で示される
右図柄を示すデータを、RAMにおける右図柄格納領域
に格納する(ステップS619)。
【0164】また、受信した表示制御コマンドが変動パ
ターン指定の表示制御コマンドであれば(ステップS6
21)、表示制御用CPU101は、そのコマンドのE
XTデータを変動パターンデータ格納領域に格納し(ス
テップS622)、変動パターン受信フラグをセットす
る(ステップS623)。
【0165】受信した表示制御コマンドが始動入賞記憶
数指定の表示制御コマンドであれば(ステップS63
1)、表示制御用CPU101は、RAMにおける始動
入賞数記憶領域の始動入賞記憶数を表示制御コマンドで
指定された数に更新する(ステップS632)。また、
可変表示装置9において表示色が変化する始動記憶表示
エリア18の数を更新する(ステップS633)。さら
に、同期乱数カウンタの値を+1する(ステップS63
4)。同期乱数カウンタとは、連続予告を実行するか否
か決定するための同期乱数を生成するためのカウンタで
ある。なお、この実施の形態では、同期乱数カウンタの
カウント値は0〜126の範囲の値をとり、カウント値
が127になったら、その値を0に戻す。
【0166】また、受信した表示制御コマンドがはずれ
入賞指定の表示制御コマンドであれば(ステップS63
5)、表示制御用CPU101は、同期乱数カウンタの
値を+1するとともに(ステップS636)、同期乱数
カウンタのカウント値を読み出すことによって同期乱数
を抽出し(ステップS637)、連続予告の判定を行う
(ステップS638)。受信した表示制御コマンドがリ
ーチ入賞指定の表示制御コマンドである場合にも(ステ
ップS639)、同期乱数カウンタの値を+1するとと
もに(ステップS640)、同期乱数を抽出し(ステッ
プS641)、連続予告の判定を行う(ステップS64
2)。
【0167】また、受信した表示制御コマンドが大当り
入賞1指定の表示制御コマンドである場合にも(ステッ
プS651)、同期乱数カウンタの値を+1するととも
に(ステップS652)、同期乱数を抽出し(ステップ
S653)、連続予告の判定を行う(ステップS65
4)。さらに、受信した表示制御コマンドが大当り入賞
2指定の表示制御コマンドである場合にも(ステップS
655)、同期乱数カウンタの値を+1するとともに
(ステップS656)、同期乱数を抽出し(ステップS
657)、連続予告の判定を行う(ステップS65
8)。
【0168】そして、ステップS612で読み出した受
信コマンドがその他の表示制御コマンドである場合に
は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステ
ップS659)。
【0169】次に、連続予告の判定について説明する。
図34は、始動入賞記憶数と連続予告の実行回数の関係
の一例を示す説明図である。図34(A)は、はずれ入
賞指定の表示制御コマンドを受信した場合の始動入賞記
憶数と連続予告の実行回数の関係を示し、図34(B)
は、リーチ入賞指定の表示制御コマンドを受信した場合
の始動入賞記憶数と連続予告の実行回数の関係を示し、
図34(C)は、大当り入賞1指定の表示制御コマンド
を受信した場合の始動入賞記憶数と連続予告の実行回数
の関係を示す。そして、図34(D)は、大当り入賞2
指定の表示制御コマンドを受信した場合の始動入賞記憶
数と連続予告の実行回数の関係を示す。
【0170】図34に示すように、この実施の形態で
は、はずれ入賞指定の表示制御コマンドを受信した場合
には、同期乱数の値が29または124(連続予告判定
値)に一致すれば連続予告を実行可能であり、リーチ入
賞指定の表示制御コマンドを受信した場合には、同期乱
数の値が7、29、79または124(連続予告判定
値)に一致すれば連続予告を実行可能であり、大当り入
賞1指定の表示制御コマンドを受信した場合には、同期
乱数の値が7〜27または105〜124(連続予告判
定値)に一致すれば連続予告が実行可能である。そし
て、大当り入賞2指定の表示制御コマンドを受信した場
合には、同期乱数の値が3〜67または85〜124
(連続予告判定値)に一致すれば連続予告が実行可能で
ある。
【0171】図35は、ステップS638,S642,
S654,S658で実行される連続予告の判定処理例
を示すフローチャートである。連続予告の判定処理にお
いて、表示制御用CPU101は、まず、連続予告を実
行中であるか否か判定する(ステップS661)。実行
中であるか否かは、実行中にセットされている内部フラ
グである連続予告実行中フラグによって判定できる。連
続予告の実行中でなければ、連続予告判定テーブルを選
択する(ステップS662)。連続予告判定テーブルと
は、図34に示された情報が設定されているテーブルで
あり、はずれ入賞指定の表示制御コマンドを受信した場
合には図34(A)に示す情報に対応したテーブルが選
択され、リーチ入賞指定の表示制御コマンドを受信した
場合には図34(B)に示す情報に対応したテーブルが
選択され、大当り入賞1指定の表示制御コマンドを受信
した場合には図34(C)に示す情報に対応したテーブ
ルが選択され、大当り入賞2指定の表示制御コマンドを
受信した場合には図34(D)に示す情報に対応したテ
ーブルが選択される。
【0172】そして、表示制御用CPU101は、抽出
されている同期乱数の値と同じ連続予告判定値が連続予
告判定テーブルに設定されているか否か確認し(ステッ
プS663)、一致しているものがあれば、連続予告判
定テーブルから対応する実行回数を抽出する。実行回数
が0でなければ(ステップS664)、実行回数をRA
Mにおける実行回数バッファに格納し(ステップS66
5)、連続予告抽選済フラグセットする(ステップS6
66)。
【0173】以上の処理によって、同期乱数カウンタ
は、始動入賞記憶数指定、はずれ入賞指定、リーチ入賞
指定、大当り入賞1指定、大当り入賞2指定の表示制御
コマンドを受信する度に歩進し、はずれ入賞指定、リー
チ入賞指定、大当り入賞1指定、大当り入賞2指定の表
示制御コマンドを受信すると連続予告を行うか否かの抽
選が実行される。そして、連続予告を行うことに決定さ
れた場合には、そのときの始動入賞記憶数に応じてあら
かじめ決められた実行回数が決定される。
【0174】後述するように、表示制御用CPU101
は、0回でない実行回数が決定された後、可変表示装置
9において特別図柄の可変表示を行う場合には、実行回
数分の特別図柄の可変表示期間において予告演出(連続
予告)を行う。
【0175】図36は、図28に示されたメイン処理に
おける表示制御プロセス処理(ステップS705)を示
すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、
表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800
〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理
において、以下のような処理が実行される。
【0176】変動パターンコマンド受信待ち処理(ステ
ップS800):コマンド受信割込処理によって、変動
時間を特定可能な表示制御コマンド(変動パターンコマ
ンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パ
ターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パ
ターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変
動パターン受信フラグは、コマンド解析処理によって、
変動パターン指定の表示制御コマンドが受信されたこと
が確認された場合にセットされる(ステップS62
3)。
【0177】予告選択処理(ステップS801):予告
演出を行うか否かと、行う場合の予告演出の種類を決定
する。
【0178】全図柄変動開始処理(ステップS80
2):左中右図柄の変動が開始されるように制御する。
【0179】図柄変動中処理(ステップS803):変
動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タ
イミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視す
る。また、左右図柄の停止制御を行う。
【0180】全図柄停止待ち設定処理(ステップS80
4):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示
制御コマンド(特別図柄停止の表示制御コマンド)を受
信していたら、図柄の変動を停止し停止図柄(確定図
柄)を表示する制御を行う。
【0181】大当り表示処理(ステップS805):変
動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示
の制御を行う。
【0182】大当たり遊技中処理(ステップS80
6):大当たり遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口
開放前表示や大入賞口開放時表示の表示制御コマンドを
受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0183】図37は、変動パターンテーブル毎に設定
されているプロセスデータの一構成例を示す説明図であ
る。プロセスデータは、プロセスタイマ設定値と表示制
御実行テーブルの組み合わせが複数集まったデータで構
成されている。各表示制御実行テーブルには、変動パタ
ーンを構成する各変動態様が記載されている。また、プ
ロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が
設定されている。表示制御用CPU101は、プロセス
データ参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている
時間だけ表示制御実行テーブルに設定されている変動態
様で図柄を変動表示させる制御を行う。
【0184】図37に示すプロセスデータは、図柄制御
基板80におけるROMに格納されている。また、プロ
セスデータは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意
されている。
【0185】図38は、図36に示された表示制御プロ
セス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理
(ステップS800)を示すフローチャートである。変
動パターンコマンド受信待ち処理において、表示制御用
CPU101は、変動パターン受信フラグがセットされ
たか否か確認する(ステップS871)。セットされて
いたら、そのフラグをリセットする(ステップS87
2)。そして、表示制御プロセスフラグの値を予告選択
処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ス
テップS873)。
【0186】図39は、図36に示された表示制御プロ
セス処理における予告選択処理(ステップS801)を
示すフローチャートである。予告選択処理において、表
示制御用CPU101は、連続予告を実行中であるか否
か確認する(ステップS811)。実行中でなければ、
連続予告抽選済フラグがセットされているか否か確認す
る(ステップS812)。連続予告抽選済フラグがセッ
トされていれば、すなわち、連続予告を行うことに決定
されていれば、連続予告抽選済フラグをリセットし(ス
テップS813)、実行回数バッファの内容を実行回数
カウンタに設定する(ステップS814)。そして、連
続予告実行中フラグをセットする(ステップS81
5)。
【0187】また、決定した予告演出に対応した予告開
始時間決定タイマをスタートする(ステップS81
6)。そして、表示制御プロセスフラグを全図柄変動開
始処理(ステップS802)に対応した値に更新する
(ステップS817)。予告開始時間決定タイマは、可
変表示装置9において図柄の変動が開始されてから、予
告演出を開始するタイミングを決定するためのタイマで
ある。
【0188】ステップS811において連続予告実行中
であると確認したら、表示制御用CPU101は、実行
回数カウンタを−1し(ステップS821)、実行回数
カウンタが0でなければステップS816に移行する
(ステップS822)。実行回数カウンタが0になった
場合には、決定された実行回数分の連続予告が既に完了
していることになる。その場合には、ステップS825
に移行する。
【0189】ステップS812において、連続予告抽選
済フラグがセットされていないことを確認した場合に
は、予告Aまたは予告Bによる予告演出を行う。あるい
は、予告演出を行わないことにする。具体的には、予告
乱数カウンタから乱数値を抽出し(ステップS82
5)、乱数値にもとづいて予告する/しないと、予告す
るならば予告Aと予告Bのうちのいずれの態様で予告演
出を行うのかを決定する(ステップS826)。例え
ば、予告しない/予告A/予告Bのそれぞれに対応した
判定値が設定されているテーブルをROMに用意してお
き、乱数値と判定値とを比較することによって、予告す
る/しないと、予告するならば予告Aと予告Bのうちの
いずれの態様で予告演出を行うのかを決定する。予告A
または予告Bの予告演出を行うことに決定した場合には
(ステップS827)、ステップS816に移行する。
【0190】図40は、表示制御プロセス処理における
全図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフロー
チャートである。全図柄変動開始処理において、表示制
御用CPU101は、まず、使用する変動パターンテー
ブルを選択する(ステップS881)。そして、変動時
間タイマをスタートし(ステップS882)、表示制御
プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にす
る(ステップS883)。
【0191】図41は、表示制御プロセス処理における
図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャ
ートである。図柄変動中処理において、表示制御用CP
U101は、予告開始時間決定用タイマがタイムアウト
したか否か確認する(ステップS831)。タイムアウ
トしていたら、既に決定されている予告演出にもとづく
表示が行われるようにVDP103を制御する(ステッ
プS832)。ここで、予告演出を実行するためのパタ
ーンテーブル(タイマ設定値と制御実行テーブルの組み
合わせが複数集まったデータ)を用いて予告演出を実行
するようにしてもよいが、変動パターンテーブル毎に設
定されているプロセスデータを、さらに、予告演出の種
類に応じて細分化して設定しておき、実現される変動パ
ターンおよび実行される予告演出に応じたプロセスデー
タを使用するようにしてもよい。変動パターンおよび予
告演出に応じたプロセスデータを使用する場合には、予
告演出の表示制御は、図柄の可変表示とともに、プロセ
スデータの内容に応じて実行される。
【0192】表示制御手段は、予告演出の表示制御を、
変動時間タイマがタイムアウトする前すなわち変動表示
結果が確定する前に終了する。なお、この実施の形態で
は、変動パターン11〜14以外の変動パターン(変動
パターン1〜10および15)による特別図柄の変動で
は変動表示結果が大当り図柄とならないので(図11参
照)、変動パターン1〜10および15による特別図柄
の変動中に実行される予告演出は、遊技制御手段から送
信される指示コマンド(この例では変動パターン指定の
表示制御コマンド)にもとづいて、変動表示結果が確定
する前に実行される、リーチ演出表示態様となる旨のリ
ーチ予告報知に相当する。また、変動パターン11〜1
4による特別図柄の変動中に実行される予告演出は、遊
技制御手段から送信される指示コマンドにもとづいて、
変動表示結果が確定する前に実行される、大当りとなる
旨の大当り予告報知に相当する。さらに、リーチ予告報
知に用いられる予告の種類と大当り予告報知に用いられ
る予告の種類とを別にし、変動パターン2〜変動パター
ン10(リーチとなるが左中右の確定図柄が揃わない変
動パターン:図11参照)による特別図柄の変動中にお
いて、左右図柄が揃った後(リーチとなった後)の演出
期間中で、大当り予告報知に用いられる種類の予告演出
を行うようにしてもよい。そのような予告演出は実際に
は大当り遊技の発生を予告しているものではないが、遊
技演出のバリエーションを豊富にするために効果的であ
る。また、非確変大当り予告報知に用いられる予告の種
類と確変大当り予告報知に用いられる予告の種類とを別
にして、非確変大当り予告報知と確変大当り予告報知と
を区別して実行するようにしてもよい。さらに、図34
(B)に示す情報に対応したテーブルを使用した場合の
予告演出をリーチ予告とし、図34(C)に示す情報に
対応したテーブルを使用した場合の予告演出を大当り予
告または非確変大当り予告とし、図34(D)に示す情
報に対応したテーブルを使用した場合の予告演出を確変
大当り予告としてもよい。
【0193】また、表示制御用CPU101は、プロセ
スタイマがタイムアウトしたら(ステップS833)、
表示制御実行テーブルの切り替えを行う(ステップS8
34)。すなわち、プロセスデータにおいて、次に設定
されているプロセスタイマをスタートさせるとともに、
その次に設定されている表示制御実行テーブルの内容に
従ってVDP103を制御する。従って、VDP103
は、表示制御実行テーブルの内容に応じて可変表示装置
9の表示状態を制御する。
【0194】そして、変動時間タイマがタイムアウトし
ていたら(ステップS835)、特別図柄停止の表示制
御コマンドの受信を監視するための監視タイマをスター
トさせ(ステップS836)、表示制御プロセスフラグ
の値を全図柄停止待ち処理に対応した値にする(ステッ
プS837)。
【0195】図42は、表示制御プロセス処理における
全図柄停止待ち処理(ステップS804)を示すフロー
チャートである。全図柄停止待ち処理において、表示制
御用CPU101は、全図柄停止を指示する表示制御コ
マンド(特別図柄停止の表示制御コマンド)を受信して
いるか否か確認する(ステップS841)。全図柄停止
を指示する表示制御コマンドを受信していれば、記憶さ
れている停止図柄で図柄を停止させる制御を行う(ステ
ップS842)。
【0196】そして、ステップS842で大当り図柄を
表示した場合には、表示制御用CPU101は、表示制
御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS8
05)に対応した値に設定する(ステップS844)。
そして、連続予告の実行回数を示す実行回数カウンタの
値をクリアしておくとともに(ステップS846)、連
続予告実行中フラグをリセットする(ステップS84
7)。ステップS842で大当り図柄を表示しない場合
(はずれ図柄を表示した場合)には、表示制御用CPU
101は、表示制御プロセスフラグの値を変動パターン
コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した
値に設定する(ステップS844)。
【0197】全図柄停止を指定する表示制御コマンドを
受信していない場合には、監視タイマがタイムアウトし
ているかどうか確認する(ステップS848)。タイム
アウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断し
て、可変表示装置9にエラー画面を表示する制御を行う
(ステップS849)。そして、ステップS843に移
行する。
【0198】図43は、表示制御プロセス処理における
大当り表示処理(ステップS805)を示すフローチャ
ートである。大当り表示処理において、表示制御用CP
U101は、確変大当りか否か判定する(ステップS8
51)。表示制御用CPU101は、例えば、確定図柄
にもとづいて確変大当りか否かを判定することができ
る。確変大当りであれば、表示制御用CPU101は、
例えば、「確変大当り」を可変表示装置9に表示させる
表示制御を行う(ステップS852)。具体的には、
「確変大当り」の表示指示をVDP103に通知する。
すると、VDP103は、指示された表示の画像データ
を作成する。また、画像データを背景画像と合成する。
確変大当りでなければ、表示制御用CPU101は、例
えば、「大当り」を可変表示装置9に表示させる表示制
御を行う(ステップS853)。そして、表示制御プロ
セスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS80
6)に対応した値に設定する(ステップS854)。
【0199】図44は、表示制御プロセス処理における
大当り遊技中処理(ステップS806)を示すフローチ
ャートである。大当り遊技中処理において、表示制御用
CPU101は、主基板31から大当り終了表示の表示
制御コマンドを受信したら(ステップS861)、可変
表示装置9に大当りの終了を示す表示を行わせる制御を
行った後(ステップS862)、表示制御プロセスフラ
グの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップ
S800)に対応した値に設定する。なお、大当り遊技
中処理において、表示制御用CPU101は、大入賞口
開放前表示や大入賞口開放時表示の表示制御コマンドを
受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0200】以上に説明したように、演出制御手段とし
ての表示制御手段は、遊技制御手段が始動入賞時に判定
した結果(始動入賞時に抽出した乱数の値にもとづいて
大当りが発生するか否かとリーチするか否か)にもとづ
いて、連続予告(保留予告)を実行するか否かを決定
し、実行する場合には実行回数を決定する。また、連続
予告の実行中では、予告Aおよび予告Bの態様での予告
演出は行われない(ステップS811からS821に移
行するので)。また、大当りが発生した場合には、実行
回数分の連続予告が完了していなくても連続予告は終了
する(ステップS847参照)。
【0201】例えば、可変表示装置9において図柄の変
動が行われている場合に、始動入賞記憶数が「4」であ
ることを示す表示制御コマンドと、大当り入賞指定の表
示制御コマンドとを受信した場合を想定する。そして、
連続予告を行うか否かの判定において、連続予告するこ
とに決定され、実行回数が4であったとする。また、始
動入賞記憶が1,2,3に対応する判定結果は大当りで
なかったとする。その場合、現在行われている図柄の変
動が終了した後、第4回目の図柄の変動の結果大当りが
発生する。また、現在行われている図柄の変動が終了し
た後、第1回目〜第4回目の図柄の変動が行われている
ときに連続予告演出が実行される。そして、第4回目の
図柄の変動の結果大当りが発生する。すなわち、第4回
目の図柄の変動の結果大当りが発生することを、それ以
前の回の図柄の変動中において、遊技者に所定の報知
(すなわち予告演出)することができる。
【0202】図34に例示されたように、始動入賞が発
生したときに大当りとなると決定された場合には、大当
りとならない場合に比べて、高い確率で連続予告が行わ
れることが決定され、かつ、実行回数も多い。従って、
連続予告の信頼度(連続予告が実行された場合に、実際
に大当りが発生する割合)は高く、遊技者は、連続予告
の発生によって大当りの発生を強く期待することができ
る。さらに、非確変大当りとなる場合に比べて、確変大
当りとなる場合には、より高い確率で連続予告が行われ
ることが決定される。従って、確変大当りとなる場合に
は、連続予告が実行される確率も高くなり、遊技者にと
ってより信頼性の高い連続予告が実現される。すなわ
ち、表示制御手段は、将来、大当りや確変大当りが出現
することを示唆するような保留記憶数にもとづく演出を
行うことができる。
【0203】そして、遊技制御手段において、始動入賞
が発生したとき(可変表示の実行条件が成立したとき)
と、新たな可変表示を開始できる状態になったとき(可
変表示の開始条件が成立したとき)との双方のタイミン
グにおいて、大当りとするか否かの判定(識別情報の判
定結果に関わる判定)とはずれリーチとするか否かの判
定(識別情報の内容に関わる判定)とを判定するのであ
るが、いずれのタイミングでも、1つの大当り判定モジ
ュールおよびリーチ判定モジュールが用いられる。ま
た、1つの大当り判定テーブルおよびリーチ判定テーブ
ルが用いられる。従って、連続予告を行うように構成し
た場合でも、連続予告を行わない場合に比べて、遊技制
御手段におけるプログラム容量が増大することはない。
すなわち、遊技制御手段におけるプログラム容量を増大
させずに遊技演出の内容を豊富にすることができる。
【0204】図45は、本発明の概要を示す概念図であ
る。図45に示すように、遊技制御手段において、実行
条件成立時判定手段56aは、可変表示装置9における
特別図柄の変動の実行条件の成立(例えば始動入賞14
A)時に特別図柄の変動に関わる判定を行う。そして、
実行条件成立時コマンド送信手段56dは、保留記憶数
(始動入賞記憶数)を示す保留記憶数コマンドと、実行
条件成立時判定手段56aの判定結果にもとづく判定結
果コマンドとを演出制御手段(例えば可変表示装置9の
表示制御を行う表示制御手段)101Aに送信する。ま
た、表示結果決定手段56bは、特別図柄の変動の開始
条件の成立(例えば可変表示装置9において図柄の変動
や大当り遊技演出がなされなくなったこと。)にもとづ
いて可変表示装置9における特別図柄の表示結果と変動
パターンとを決定する。そして、可変表示コマンド送信
手段56cは、表示結果決定手段56bの決定結果にも
とづく可変表示コマンドを演出制御手段101Aに送信
する。可変表示コマンドとして、例えば、特別図柄の変
動の開始を示す可変表示開始指定コマンド、変動パター
ンを特定可能な可変表示態様指定コマンド、特別図柄の
変動の表示結果を特定可能な識別情報指定コマンドおよ
び特別図柄の変動の終了を示す可変表示終了指定コマン
ドがある。また、判定結果コマンドとして、リーチ状態
が生ずることを示すリーチ演出コマンドや、大当りが発
生することを示す特定表示結果コマンドや、高確率状態
に移行させる大当りが発生することを示す特別表示結果
コマンドがある。
【0205】なお、上記の実施の形態では、表示制御手
段は始動入賞記憶数の表示制御も行い、遊技制御手段
は、はずれ入賞指定の表示制御コマンド、リーチ入賞指
定の表示制御コマンド、大当り入賞1指定および大当り
入賞2指定の表示制御コマンドとは別個に、それらの表
示制御コマンドを送信する前に始動入賞記憶数指定の表
示制御コマンドを送信するように構成されていた。しか
し、始動入賞記憶数指定の表示制御コマンドと、はずれ
入賞指定の表示制御コマンド、リーチ入賞指定の表示制
御コマンド、大当り入賞1指定および大当り入賞2指定
の表示制御コマンドとを兼用するようにしてもよい。す
なわち、保留記憶数コマンドが実行条件成立時判定手段
による判定結果を特定可能な情報を含むように構成して
もよい。例えば、E5XX(H)の表示制御コマンドに
おける8ビットのEXTデータのうち4ビットをはずれ
入賞指定、リーチ入賞指定および大当り入賞指定に割り
当て、他の4ビットを始動入賞記憶数指定に割り当て
る。
【0206】また、上記の実施の形態では、遊技制御手
段は、有効始動入賞発生時に始動入賞記憶数指定の表示
制御コマンドと、はずれ入賞指定の表示制御コマンド、
リーチ入賞指定の表示制御コマンド、大当り入賞1指定
または大当り入賞2指定の表示制御コマンドとを表示制
御手段に送信したが、始動入賞記憶数指定の表示制御コ
マンドを除く入賞時判定結果コマンド(判定結果コマン
ド)を送信するようにしてもよい。そのように構成した
場合には、始動入賞記憶数を加味した連続予告を行うこ
とはできないが、始動入賞時における大当り等の判定の
結果と、可変表示装置9において可変表示を行うときの
判定の結果とは一致することが保証されているので、始
動入賞記憶数指定の表示制御コマンド以外の入賞時判定
結果コマンドの受信にもとづいて予告演出を行うように
しても、予告演出の信頼性は高い。
【0207】また、上記の実施の形態では、遊技制御手
段は、始動入賞が発生したときに大当り入賞1指定また
は大当り入賞2指定の表示制御コマンドを表示制御手段
に送信したが、確変の有無を示す表示制御コマンドを用
いずに、単に大当り入賞指定の表示制御コマンドを送信
するようにしてもよい。そのように構成されている場合
には、表示制御手段は、大当り入賞指定の表示制御コマ
ンドを受信した場合には、例えば図34(C)に示され
た情報を使用すればよい。
【0208】さらに、入賞時判定結果コマンドとして、
大当り入賞指定の表示制御コマンドおよびはずれ入賞指
定の表示制御コマンドのみを用いてもよい(すなわち、
表示制御手段は大当りの有無のみを認識する)。また、
リーチ入賞指定の表示制御コマンドおよびはずれ入賞指
定の表示制御コマンドのみを用いてもよい(すなわち、
表示制御手段ははずれリーチの有無のみを認識する)。
【0209】また、上記の実施の形態では、大当り入賞
1指定の表示制御コマンドが非確変大当りに対応したコ
マンドであり、大当り入賞2指定の表示制御コマンドが
確変大当りに対応したコマンドであったが、確変/非確
変を問わず大当りが発生すると判定した場合には大当り
入賞指定の表示制御コマンドを送信し、確変大当りが発
生する場合には、大当り入賞指定の表示制御コマンドと
ともに確変を指定する表示制御コマンドを送信するよう
にしてもよい。
【0210】また、遊技制御手段は、表示制御手段以外
の演出制御手段に対して、始動入賞記憶数指定の制御コ
マンド、はずれ入賞指定の制御コマンド、リーチ入賞指
定の制御コマンドおよび大当り入賞指定の制御コマンド
を送信するようにしてもよい。例えば、上記の実施の形
態では、音制御手段にそれらの制御コマンドを送信して
いる(図23参照)。従って、音制御手段が、表示制御
手段と同様に、それらの制御コマンドにもとづいて、連
続予告を行うか否かを決定するとともに、連続予告を行
う場合には実行回数を決定するように構成されることに
よって、表示制御手段による可変表示装置9における連
続予告の演出と同期させて、スピーカ27を用いた連続
予告の演出を実行することができる。
【0211】なお、上記の実施の形態では、入賞確認処
理(図12参照)において変動パターンを選択する処理
を行っていなかったが、入賞確認処理において、変動パ
ターンを選択する処理も行うようにしてもよい。
【0212】また、上記の実施の形態では、入賞時判定
結果コマンドにもとづいて、演出制御手段が連続予告演
出を実行したが、連続予告演出に限らず、他の演出を実
行するようにしてもよい。例えば、可変表示装置9にお
いて可変表示の開始から表示結果を表示するまでの全体
の演出、大当り遊技中の演出(例えば、大当り遊技中の
演出がストーリー展開するもので、演出制御手段におい
て抽選を行って、大当り遊技中にストーリーの内容を複
数のストーリーの中から抽選して決定する)や、確変や
時短を選択する演出などの各種の演出を実行するように
してもよい。
【0213】また、上記の実施の形態では、連続予告お
よび予告A,Bの演出をキャラクタによって行ったが、
予告演出はどのような形態のものであってもよく、例え
ば、すべり演出(低速変動状態において数図柄分高速変
動させる演出)や、もどり演出(図柄の停止位置を通り
過ぎたあと逆向きに変動させる演出)などのような特別
図柄の変動態様を変化させることで予告演出を行うよう
にしてもよい。また、背景を変化させることによって予
告演出を行うようにしてもよい。
【0214】また、上記の実施の形態では、始動入賞記
憶数を最大4個であるとしていたが、他の数であっても
よい。
【0215】また、上述した実施の形態では、入賞確認
処理(図12参照)における判定処理(ステップS11
5〜ステップS119)が、始動入賞口への入賞があっ
た場合に開始されたが、遊技機が、例えば複数個の入賞
がなければ可変表示が開始されない構成である場合に
は、複数個の入賞があったことを条件に判定処理を開始
するようにしてもよい。また、所定の可変入賞装置(例
えば第2種可変入賞球装置)が有利な状態となっている
期間(例えば開放動作を実行したときから所定期間が経
過するまでの期間)にのみ入賞が認められるような場合
には、当該期間中に遊技球が入賞したことを条件に判定
処理を開始するようにしてもよい。
【0216】また、上記の実施の形態では、遊技機は、
主基板31から各演出制御基板(図柄制御基板80、ラ
ンプ制御基板35、音制御基板70)に制御コマンドを
送信し、各演出制御基板が受信した制御コマンドにもと
づいて演出手段(可変表示装置9、ランプ・LEDなど
の発光体、スピーカ27)を制御する遊技機であった
が、各演出制御基板の一部の機能(例えば図柄制御基板
80の有する機能)を有する主演出制御基板を設け、主
基板31からの制御コマンドにもとづいて、主演出制御
基板が、各演出制御基板に制御コマンドを送信するよう
に構成された遊技機であっても本発明を適用することが
できる。
【0217】また、上記の実施の形態では、以下のよう
な形態の遊技機も開示されている。すなわち、演出制御
手段が、遊技制御手段の条件成立時コマンド送信手段に
よって送信される指示コマンドの受信にもとづいて、可
変表示の開始条件が成立する以前に演出用の電気部品に
より所定の報知(例えば連続予告)を行うための演出表
示を実行可能であるように構成されている。よって、演
出制御手段が、将来、特定の可変表示態様が出現するこ
とを示唆するような保留記憶数にもとづく演出を行うこ
とができる。
【0218】所定の報知は可変表示の開始条件が成立し
たことにもとづく識別情報の可変表示の表示結果が特定
の表示結果となる可能性の報知(例えば予告演出)であ
り、演出制御手段が、条件成立時コマンド送信手段によ
って送信される指示コマンドを受信した場合に報知の実
行回数(例えば連続予告の実行回数)を決定するように
構成されている。よって、信頼性の高い連続予告を実現
することができる。
【0219】遊技制御手段が、所定の数値データ(例え
ば大当り判定用の乱数を発生するためのカウンタのカウ
ント値)を更新する数値データ更新手段(例えば大当り
判定用の乱数を発生するためのカウンタのカウント値を
更新するステップS23の処理を行う部分)を含み、可
変表示の実行条件の成立時に、数値データ更新手段が更
新した数値データを抽出して所定の記憶領域(例えば始
動入賞記憶数に応じて設けられているRAM55の保存
領域)に格納し(例えばステップS114の処理)、可
変表示の開始条件の成立時に、記憶領域から数値データ
を読み出して読み出した数値データにもとづいて識別情
報の表示結果を決定し(例えばステップS53〜S58
の処理)、可変表示の実行条件の成立時に、数値データ
更新手段が更新した数値データにもとづいて識別情報の
表示結果に関わる判定を行う(例えばステップS11
5,S116の処理)ように構成されている。可変表示
の開始条件の成立の判定を行うために新たな数値データ
更新手段を設ける必要はなく、遊技制御手段の負担が軽
減される。
【0220】遊技制御手段が実行する制御が所定期間毎
に発生するタイマ割込に応じて実行される定期処理(例
えば2msタイマ割込処理)を含み、定期処理が、数値
データ更新手段が数値データを更新する処理を含み、遊
技制御手段が、表示結果決定手段(例えば遊技制御手段
におけるステップS59,S63,S67を実行する部
分)による数値データの抽出と実行条件成立時判定手段
(例えば遊技制御手段におけるステップS115〜S1
19を実行する部分)による識別情報の表示結果に関わ
る判定とを1回の定期処理にて完了させるように構成さ
れる。よって、表示結果決定手段と実行条件成立時判定
手段が同一の数値データを扱うことが保証され、表示結
果決定手段による決定と実行条件成立時判定手段による
判定との間で矛盾を生じさせないようにすることができ
る。
【0221】遊技制御手段が、保留記憶数コマンドを判
定結果コマンドよりも先に送信する(例えば入賞確認処
理においてステップS121,S122の処理を先に実
行)。よって、演出制御手段は、最新の保留記憶数にも
とづいて連続予告に関する決定を行うことができる。
【0222】なお、上述した実施の形態において、「特
定遊技状態」とは、所定の遊技価値が付与された遊技者
にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特定遊
技状態」は、例えば、例えば可変入賞球装置の状態が打
球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊
技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利
が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやす
くなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態で
ある。
【0223】また、上述した実施の形態において、「特
別遊技状態」とは、大当りとなりやすい遊技者にとって
有利な状態を意味する。具体的には、「特別遊技状態」
は、例えば、特別図柄が大当り図柄で揃う確率が高確率
状態とされる確変状態、単位時間あたりの普通図柄の変
動回数が高められる時短状態、可変入賞球装置15の開
成期間や開成回数が高められる開放延長状態などの大当
りとなる確率が高められている高確率状態である。な
お、時短状態は、可変入賞球装置15の開放回数が高め
られていることから単位時間あたりの入賞回数が増加
し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高めら
れるので、大当りとなる確率が高められている状態とい
える。また、同様に、開放延長状態は、可変入賞球装置
15の開成期間や開成回数が高められていることから単
位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特
別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる
確率が高められている状態といえる。
【0224】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明で
は、遊技制御手段が、可変表示装置の変動開始条件の成
立時に演出制御手段に対して遊技状態の指示コマンドを
送信する条件成立時コマンド送信手段と、可変表示装置
の変動開始時に演出制御手段に対して遊技状態の指示コ
マンドを送信する変動開始時コマンド送信手段とを有
し、条件成立時コマンド送信手段により送信される指示
コマンドには、変動開始条件が成立した変動表示の条件
成立数を示す条件成立数指示コマンドと、今回変動開始
条件が成立した変動表示において大当りとするか否かを
指示する大当り判定指示コマンドと、今回変動開始条件
が成立した変動表示において大当りとなる場合、その大
当りを特別な大当りとするか否かを指示する特別大当り
指示コマンドとが含まれ、変動開始時コマンド送信手段
により送信される指示コマンドには、可変表示の開始を
指示する可変表示開始指示コマンドと、変動表示態様種
別を指示する変動表示態様指示コマンドと、識別情報の
変動表示結果を指示する変動表示結果指示コマンドと、
可変表示の終了を指示する可変表示終了指示コマンドと
が含まれるように構成されているので、リーチ演出表示
が出現することを示唆するための信頼性の高い始動入賞
の記憶にもとづく演出を行うことができるという効果が
ある。
【0225】請求項2記載の発明では、遊技制御手段
が、可変表示装置の変動開始条件の成立時に演出制御手
段に対して遊技状態の指示コマンドを送信する条件成立
時コマンド送信手段と、可変表示装置の変動開始時に演
出制御手段に対して遊技状態の指示コマンドを送信する
変動開始時コマンド送信手段とを有し、条件成立時コマ
ンド送信手段により送信される指示コマンドには、変動
開始条件が成立した変動表示の条件成立数を示す条件成
立数指示コマンドと、今回変動開始条件が成立した変動
表示においてリーチ演出表示を行うか否かを指示するリ
ーチ演出表示態様指示コマンドと、今回変動開始条件が
成立した変動表示において大当りとするか否かを指示す
る大当り判定指示コマンドと、今回変動開始条件が成立
した変動表示において大当りとなる場合、その大当りを
特別な大当りとするか否かを指示する特別大当り指示コ
マンドとが含まれ、変動開始時コマンド送信手段により
送信される指示コマンドには、可変表示の開始を指示す
る可変表示開始指示コマンドと、変動表示態様種別を指
示する変動表示態様指示コマンドと、識別情報の変動表
示結果を指示する変動表示結果指示コマンドと、可変表
示の終了を指示する可変表示終了指示コマンドとが含ま
れるように構成されているので、演出制御手段が、将
来、特定の表示結果が出現することを示唆するための信
頼性の高い始動入賞の記憶にもとづく演出を行うことが
できるという効果がある。
【0226】請求項3記載の発明では、演出制御手段
が、条件成立時コマンド送信手段から送信される指示コ
マンドにもとづいて、変動表示結果が確定する前に、リ
ーチ演出表示態様となる旨のリーチ予告報知を行うよう
に構成されているので、演出制御手段が、信頼性の高い
リーチ予告報知演出を行うことができる。
【0227】請求項4記載の発明では、演出制御手段
が、条件成立時コマンド送信手段から送信される指示コ
マンドにもとづいて、変動表示結果が確定する前に、大
当りとなる旨の大当り予告報知を行うように構成されて
いるので、信頼性の高い大当り予告報知演出を行うこと
ができる。
【0228】請求項5記載の発明では、演出制御手段
が、条件成立時コマンド送信手段から送信される指示コ
マンドにもとづいて、変動表示結果が確定する前に、特
別大当りとなる旨の特別大当り予告報知を行うように構
成されているので、信頼性の高い特別大当り予告報知演
出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前
面を示す正面図である。
【図3】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示す
ブロック図である。
【図5】 図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図6】 主基板におけるCPUが実行するメイン処理
を示すフローチャートである。
【図7】 2msタイマ割込処理を示すフローチャート
である。
【図8】 各乱数を示す説明図である。
【図9】 左中右図柄の一例を示す説明図である。
【図10】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャー
トである
【図11】 変動パターンの一例を示す説明図である。
【図12】 入賞確認処理を示すフローチャートであ
る。
【図13】 大当り判定テーブルおよびリーチ判定テー
ブルの一例を示す説明図である。
【図14】 大当り判定モジュールを示すフローチャー
トである。
【図15】 リーチ判定モジュールを示すフローチャー
トである。
【図16】 停止図柄設定処理を示すフローチャートで
ある。
【図17】 表示制御コマンドの信号線を示す説明図で
ある。
【図18】 コマンド送信テーブル等の一構成例を示す
説明図である。
【図19】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図20】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図21】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図22】 ランプ制御コマンドの内容の一例を示す説
明図である。
【図23】 音制御コマンドの内容の一例を示す説明図
である。
【図24】 特別図柄の可変表示に関わる表示制御コマ
ンドの送信タイミングを示すタイミング図である。
【図25】 コマンド作成処理の処理例を示すフローチ
ャートである。
【図26】 コマンド送信処理ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図27】 予告演出の例を示す説明図である。
【図28】 表示制御用CPUが実行するメイン処理を
示すフローチャートである。
【図29】 タイマ割込処理を示すフローチャートであ
る。
【図30】 コマンド受信バッファの構成を示す説明図
である。
【図31】 コマンド受信割込処理を示すフローチャー
トである。
【図32】 コマンド解析処理を示すフローチャートで
ある。
【図33】 コマンド解析処理を示すフローチャートで
ある。
【図34】 始動入賞記憶数と連続予告の実行回数の関
係の一例を示す説明図である。
【図35】 連続予告の判定処理を示すフローチャート
である。
【図36】 表示制御プロセス処理を示すフローチャー
トである。
【図37】 プロセスデータの一構成例を示す説明図で
ある。
【図38】 変動パターンコマンドコマンド受信待ち処
理を示すフローチャートである。
【図39】 予告選択処理を示すフローチャートであ
る。
【図40】 全図柄変動開始処理を示すフローチャート
である。
【図41】 図柄変動中処理を示すフローチャートであ
る。
【図42】 全図柄停止待ち処理を示すフローチャート
である。
【図43】 大当り表示処理を示すフローチャートであ
る。
【図44】 大当り遊技中処理を示すフローチャートで
ある。
【図45】 本発明の概要を示す概念図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 9 可変表示装置 31 主基板 35 ランプ制御基板 56 CPU 70 音制御基板 80 図柄制御基板 101 表示制御用CPU

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類の識別情報を可変表示可能な可
    変表示装置を有し、所定条件を満たすことによって大当
    りとなる場合、前記識別情報の変動表示結果をあらかじ
    め定められた大当り表示態様とするとともに、その遊技
    状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能と
    なる遊技機であって、 遊技の進行を総括的に制御する遊技制御手段と、 前記遊技制御手段から送信される遊技状態の指示コマン
    ドにもとづいて、前記可変表示装置における識別情報の
    可変表示制御を含む演出制御を行う演出制御手段とを備
    え、 前記遊技制御手段は、 前記可変表示装置の変動開始条件の成立時に前記演出制
    御手段に対して遊技状態の指示コマンドを送信する条件
    成立時コマンド送信手段と、 前記可変表示装置の変動開始時に前記演出制御手段に対
    して遊技状態の指示コマンドを送信する変動開始時コマ
    ンド送信手段とを有し、 前記条件成立時コマンド送信手段により送信される指示
    コマンドには、変動開始条件が成立した変動表示の条件
    成立数を示す条件成立数指示コマンドと、今回変動開始
    条件が成立した変動表示において大当りとするか否かを
    指示する大当り判定指示コマンドと、今回変動開始条件
    が成立した変動表示において大当りとなる場合、その大
    当りを特別な大当りとするか否かを指示する特別大当り
    指示コマンドとが含まれ、 前記変動開始時コマンド送信手段により送信される指示
    コマンドには、可変表示の開始を指示する可変表示開始
    指示コマンドと、変動表示態様種別を指示する変動表示
    態様指示コマンドと、識別情報の変動表示結果を指示す
    る変動表示結果指示コマンドと、可変表示の終了を指示
    する可変表示終了指示コマンドとが含まれることを特徴
    とする遊技機。
  2. 【請求項2】 複数種類の識別情報を可変表示可能な可
    変表示装置を有し、所定条件を満たすことによって大当
    りとなる場合、前記識別情報の変動表示結果をあらかじ
    め定められた大当り表示態様とするとともに、その遊技
    状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能と
    なる遊技機であって、 遊技の進行を総括的に制御する遊技制御手段と、 前記遊技制御手段から送信される遊技状態の指示コマン
    ドにもとづいて、前記可変表示装置における識別情報の
    可変表示制御を含む演出制御を行う演出制御手段とを備
    え、 前記遊技制御手段は、 前記可変表示装置の変動開始条件の成立時に前記演出制
    御手段に対して遊技状態の指示コマンドを送信する条件
    成立時コマンド送信手段と、 前記可変表示装置の変動開始時に前記演出制御手段に対
    して遊技状態の指示コマンドを送信する変動開始時コマ
    ンド送信手段とを有し、 前記条件成立時コマンド送信手段により送信される指示
    コマンドには、変動開始条件が成立した変動表示の条件
    成立数を示す条件成立数指示コマンドと、今回変動開始
    条件が成立した変動表示においてリーチ演出表示を行う
    か否かを指示するリーチ演出表示態様指示コマンドと今
    回変動開始条件が成立した変動表示において大当りとす
    るか否かを指示する大当り判定指示コマンドと、今回変
    動開始条件が成立した変動表示において大当りとなる場
    合、その大当りを特別な大当りとするか否かを指示する
    特別大当り指示コマンドとが含まれ、 前記変動開始時コマンド送信手段により送信される指示
    コマンドには、可変表示の開始を指示する可変表示開始
    指示コマンドと、変動表示態様種別を指示する変動表示
    態様指示コマンドと、識別情報の変動表示結果を指示す
    る変動表示結果指示コマンドと、可変表示の終了を指示
    する可変表示終了指示コマンドとが含まれることを特徴
    とする遊技機。
  3. 【請求項3】 演出制御手段は、条件成立時コマンド送
    信手段から送信される指示コマンドにもとづいて、変動
    表示結果が確定する前に、リーチ演出表示態様となる旨
    のリーチ予告報知を行う請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 演出制御手段は、条件成立時コマンド送
    信手段から送信される指示コマンドにもとづいて、変動
    表示結果が確定する前に、大当りとなる旨の大当り予告
    報知を行う請求項1から請求項3のうちのいずれかに記
    載の遊技機。
  5. 【請求項5】 演出制御手段は、条件成立時コマンド送
    信手段から送信される指示コマンドにもとづいて、変動
    表示結果が確定する前に、特別大当りとなる旨の特別大
    当り予告報知を行う請求項1から請求項4のうちのいず
    れかに記載の遊技機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005278663A (ja) * 2004-03-26 2005-10-13 Sankyo Kk 遊技機
JP2010094557A (ja) * 2010-02-03 2010-04-30 Sankyo Co Ltd 遊技機
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