JP2003224745A - 画素シフトカメラ - Google Patents

画素シフトカメラ

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JP2003224745A
JP2003224745A JP2002023579A JP2002023579A JP2003224745A JP 2003224745 A JP2003224745 A JP 2003224745A JP 2002023579 A JP2002023579 A JP 2002023579A JP 2002023579 A JP2002023579 A JP 2002023579A JP 2003224745 A JP2003224745 A JP 2003224745A
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ccd
pixel shift
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actuator
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Fuminori Suzuki
文典 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】CCDを微小移動させて複数の画像を撮りこれ
らの画像を合成して最終画像を得る画素シフトカメラに
おいて、サイズ、与圧、アオリ、及びゴミの問題を解決
する。 【解決手段】積層圧電素子に変位に依存しないほとんど
一定の強い与圧をかけることによって、強くて安定した
圧電アクチュエータを構成し、XYテーブルを含むCC
D回りの構造設計にできる限りの自由度を与えることに
よって解決した。具体的には、洗濯バサミ状の構造体に
5Kg以上の鋏み力を与え、これで積層圧電素子を鋏み
つけることで圧電アクチュエータを構成し、これをCC
Dの背後に配置することで直径50mmの円筒形の中に
全てを収めることができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、画素シフトカメラ
のCCD微小移動構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画素シフトカメラは、昨今流行の「デジ
カメ」とは異なり、業務用としてのみ流通しており、顕
微鏡画像の入力装置としては高い評価を得ている。理由
は、被写体が静止していることが条件として満足される
場合には、コストの割には圧倒的な高解像度が得られる
からである。一般的には、CCD2次元イメージセンサ
(以降CCDという。)として正方形画素の全画素読み
出しタイプのものを用いることにより画素毎の情報を損
なわずに取り出せるように構成した上で、CCDと入射
光の相対位置を何らかの方法で微小移動させて画素間の
情報を読み出していくことによりCCD単体の画素数の
4倍乃至9倍の画素数の画像を構築するものである。
【0003】しかし、画素の大きさは4〜7μm程度で
あり、求められる移動寸法はその3分の1乃至2分の1
の単位なので、如何にして正確で速い移動を行い安定し
た再現性を保つかがこの種のカメラの性能を左右する課
題のひとつであった。例えば、2/3インチ140万画
素のCCDを用いた場合、移動したい最大の距離は、理
由は本発明の主要な部分ではないので省略するが、画素
寸法6.7μmの3分の5の11.17μmである。速
い移動を実現するためには、積層圧電素子を用いるのが
適切と思われ、80Vで4μmほど伸びる積層圧電素子
を用いてアクチュエータを構成しようとすると、約3倍
に変位増幅しなければならないが、構造と部品の形状に
よっては、摩擦によるヒステリシスや弾性変形による変
位のロスが生じる。
【0004】この解決策として、本発明者が特開平9−
219867で提案した構造は、X、Y方向に自在に動
く移動プレートを有するXYテーブルと、前記移動プレ
ートをX、Y方向に引っ張るための連結部材つきの剛性
の強い金属部材(変位増幅アングル)2本と、これらを
押す積層圧電素子2個とで構成され、これらを比較的厚
みのある金属板(ベースプレート)に固定し、さらにこ
のベースプレートをカメラ本体に固定する構造となって
いた。XYテーブルは、弾性を有する薄板を折り曲げて
作られており、長方形が菱形になるような形で変形する
ことにより移動プレートを平行移動する形状を2方向に
形成することで実現していた。そして、前記変位増幅ア
ングルは一方の端を支点として若干回転するように支持
部材を介して前記ベースプレートに固定され、積層圧電
素子は前記変位増幅アングルの前記支点寄りの部分を押
す形となるように固定され、XYテーブル上の移動プレ
ートを前記連結部材で横から引っ張る構造となってい
た。このように部品がほぼ同じ平面上に並ぶ構造だった
ため、カメラの幅と高さが大きくなって持ちにくく商品
価値を下げてしまっていた。
【0005】図3は、実際に量産されている画素シフト
カメラのCCD周辺の部品配置を背後から示した図であ
り、変位増幅率は約4倍となっており、破線で示してあ
る20がCCDである。CCD20は移動プレート21
に密着して取り付けられ、移動プレート21には2つの
引っ掛けアングル21a、21bがあり、それぞれ連結
部材22、23によって引っ張られる形となり、前記連
結部材22、23はそれぞれ変位増幅アングル24,2
5の先端にネジ止めされている。前記変位増幅アングル
24,25は剛性の強いステンレスの角材であり、もう
一方の端部はステンレスの薄板を介してベースプレート
26の立ち上がり部にネジ止めされている。積層圧電素
子27,28はそれぞれ金属キャップ29,30が先端
に接着されており、これで前記変位増幅アングル24,
25の4分の1の位置を押し付けるようになっており、
後端はピエゾ支持ブロック31,32に接着されてい
る。前記ピエゾ支持ブロック31,32は、前記ベース
プレート26の立ち上がり部に取り付けられた与圧ネジ
33,34によって位置が微妙に調整され、調整後前記
ベースプレート26にネジ止めされるようになってい
る。前記ベースプレート26は、CCD20の中心がレ
ンズ中心(図示せず)にくるようにカメラ本体35に固
定される。このような構成となっているため、幅78m
m、高さ69mmと、大きくなっている。
【0006】また、積層圧電素子に対する与圧は、予め
移動プレートを僅かに引っ張るように各部品を固定する
ことで、XYテーブルのバネ性によって積層圧電素子に
圧力が掛かるようにしていた。具体的には、300μm
ほど移動プレートが移動する程度で、これには200g
位の力が必要となっている。そのため、圧電素子に掛か
る与圧は約4倍の800g程度であり、XYテーブルの
与圧のための変形量(300μm)と画素シフトのため
の変形量(11μm)の差が小さいため、与圧が変化し
易く不安定であった。それだけでなく、他にも様々な問
題を抱えていた。すなわち、薄板を折り曲げて作られた
XYテーブルの問題としては、アオリ、つまりCCDの
受光面の向きが正確に前を向かないという問題があっ
た。加工誤差と取り付け誤差によって、長方形が菱形に
なるような形で変形するのではなく、台形が崩れた台形
になるような形で変形するのが主な原因であった。さら
に、このアオリを修正するために、前記ベースプレート
をカメラ本体側からネジで突き上げて若干ベースプレー
トを変形させるなどの対策が必要となるが、この対策が
さらに、前記与圧に悪影響を及ぼし、与圧不足による作
動不良を招いたり、CCD位置が変化してバックフォー
カスの再調整が必要になったりと問題が多かったのであ
る。さらに、CCD素子を密封できる構造ではなく、C
CDを微小移動させなければならない都合で至る所に隙
間があるため、ゴミがつきやすく、CCD装着後の全て
の工程をクリーンルームで行なうか、傷をつけずにゴミ
やしみをふき取ることのできる熟練工を育てるか、専門
メーカーに清掃を委託するしかなく、コスト上でも大変
な問題があったのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、サイズ、与圧、アオリ、及びゴミの問題である。
【0008】
【課題を解決するための手段】積層圧電素子に、変位に
依存しないほとんど一定の強い与圧をかけることによっ
て強くて安定したアクチュエータを構成し、XYテーブ
ルを含むCCD回りの構造設計にできる限りの自由度を
与えることによって解決した。すなわち、アクチュエー
タが強いため、移動部が少々重くても良いのでCCDに
赤外線カットフィルタで蓋をすることができる。この蓋
をするためには複雑なXYテーブルは邪魔になるが、ア
クチュエータが強いため、Oリング一個で済ますことが
できる。アオリを完全に無くすためにCCD取り付け部
材に4本の支柱を立てて面をしっかり固定しても、アク
チュエータが強いため、支柱に若干の弾性があれば微小
移動に支障はない。アオリの心配がないならば、必ずし
もCCD取り付け部材を真横から引っ張る必要はないの
で、CCD取り付け部材にポールを立ててこのポールの
先端部を引っ張る方式が可能となり、アクチュエータを
CCDの横ではなく背後に設置することができるように
なり、従来に無くスリムな画素シフトカメラが可能とな
るのである。
【0009】
【発明の実施の形態】サイズ、与圧、アオリ、及びゴミ
の問題解決という目的を、部品点数をむしろ減らした上
に、性能を損なわずに実現した。
【0010】
【実施例】図1は、本発明装置の画素シフトカメラを示
す平面図であって、CCD1はCCDベース2を鋏むよ
うにCCD回路基板15に半田付けされると共にフィル
ターハウジング3、及び赤外線カットフィルタ4によっ
て密封される構造となっており、前記赤外線カットフィ
ルタ4はCトメワ5により固定されている。前記CCD
ベース2には4本のサイドピラー7が圧入されており、
このサイドピラー7の反対側はインナーベース14に圧
入されている。前記CCDベース2のCCDと反対側に
はセンターポスト6が立ててあり、これにY軸用の圧電
アクチュエータ8とX軸用の圧電アクチュエータ9の連
結部材が一本のネジで共締めされている。前記圧電アク
チュエータ8、9はカメラ本体のハウジングベース11
にネジ止めされ、前記フィルターハウジング3はOリン
グ10を介して前記ハウジングベース11に軟らかく固
定される。前記Oリング10は、レンズ用Cマウントネ
ジ付きのフロントエンド12により前記ハウジングベー
ス11に固定されている。13は、前記インナーベース
14を前後にスライド可能に支持するとともに固定する
ための棒状の部材、ハウジングピラーであり、3本が前
記ハウジングベース11に圧入され、反対側はリアエン
ド19がネジ止めされている。18は、多ピンコネクタ
ーとこれにつながるREAR回路基板16を固定するコ
ネクターパネルであり、前記インナーベース14と同様
にハウジングピラー13に固定される。前記REAR回
路基板16にはFPCコネクター17が実装されてお
り、FPCにより前記CCD回路基板15に実装されて
いるFPCコネクター(図示せず)と接続される。
【0011】図2は、本発明装置の画素シフトカメラの
主要部分を示す分解斜視図であって、前記CCD1、C
CDベース2、フィルターハウジング3、カットフィル
タ4、Cトメワ5、センターポスト6、サイドピラー7
の形を、断面を斜線で示しながら表現するとともに、前
記圧電アクチュエータ8の構成を示している。8hは連
結部材としてのアクチュエータヘッドであり、連結軸方
向には剛性が強くそれ以外の方向には弾性を持つような
形状となっており、アクチュエータアーム8bにネジ止
めされ、前記アクチュエータアーム8bはアクチュエー
タベース8aに対してアクチュエータピン8iによって
回転自由に連結されている。8dは、発生力20Kgの
積層圧電素子であり、前記アクチュエータベース8aの
上に置かれ、上からアジャストブロック8eを介して前
記アクチュエータアーム8bにより押さえつけられる。
前記アジャストブロック8eは、組み立て易くするため
に薄いバネ材で作られたブロックホルダ8gによって予
め前記アクチュエータアーム8bに仮止めされ、さらに
アクチュエータ調整ネジ8fによって前記アクチュエー
タアーム8b側から押されるようになっている。前記ア
クチュエータベース8aと前記アクチュエータアーム8
bは、間に強力な与圧バネ8cが図のように挿入されて
おり、前記積層圧電素子8dを挟み込んだ後、前記アク
チュエータ調整ネジ8fによってほぼ平行になるように
調整される。与圧バネ8cの強さは、前記積層圧電素子
8dをその発生力のほぼ半分程度の力、この場合10K
gで鋏むことができるようにバネ設計される。こうし
て、前記アクチュエータヘッド8hの駆動力は約3Kg
となり、従来の10倍の強力なアクチュエータが実現で
きる。
【0012】このように、圧電アクチュエータの配置を
CCDの背後に持ってくることができたためカメラ全体
を直径50mmの円筒形の中に収めることが可能とな
り、従来の69mmx78mmに比べると面積比で3分
の1近くにまで小さくなった。また、従来板金加工によ
り作られていたXYテーブルやベースプレートが無くな
ったため、これらを止めていたネジが不要となり、合計
50本以上あったネジが約半分になった。
【0013】与圧の画素シフトに伴う変動量に関して
は、例えば、バネの両腕の開き角度を90度に成形し、
組立後はほぼ平行になるとすれば、バネの先端の変形量
は20mm以上となり、画素シフトに伴う変形は11μ
m程度であるから、与圧変動は20000分の11以下
となる。従来の300分の11と比較すると飛躍的に改
善されている。
【0014】アオリに関しては、4本の前記サイドピラ
ー7に依るところが大きいが、寸法精度が多少悪くて
も、4本のばらつきが余程大きくない限り、問題は無
い。
【0015】ゴミに関しては、従来CCDと赤外線カッ
トフィルターの表と裏の3面について掃除をする必要が
あったが、本発明ではCCDを完全に密封する構造にで
きたため、赤外線カットフィルターの表のみを管理すれ
ばよくなった。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明の画素シフト
カメラは、安定した強い与圧を積層圧電素子に与えられ
る構造にできたため、負荷の重量や抵抗力の影響を受け
難くなったことにより、赤外線カットフィルタなどでC
CDを密封することでゴミ対策ができただけでなく、丈
夫な支柱によるアオリ対策が可能となり、その強いアオ
リ対策のお陰で、圧電アクチュエータをCCDの背後に
配置することが可能となり、大幅なスリム化が実現でき
た。さらに、部品点数が減った。
【図面の簡単な説明】
【図1】画素シフトカメラの構成を示した平面図であ
る。
【図2】画素シフトカメラの構成の一部を示した斜視図
である。
【図3】従来の画素シフトカメラの構成の一部を示した
平面図である。
【符号の説明】
1 CCD2次元イメージセンサー 2 CCDベース 3 フィルターハウジング 4 赤外線カットフィルター 5 Cトメワ 6 センターポスト 7 サイドピラー 8 Y軸用の圧電アクチュエータ 9 X軸用の圧電アクチュエータ 10 Oリング 11 ハウジングベース 12 フロントエンド 13 ハウジングピラー 14 インナーベース 15 CCD回路基板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズ系を介して被写体からの反射散乱
    光をCCD2次元イメージセンサに受光するとともに、
    前記CCD2次元イメージセンサを受光面に平行な2次
    元方向にCCD取り付け部材ごと微小移動させて複数の
    画像を撮りこれらの画像を合成して最終画像を得る画素
    シフトカメラにおいて、前記微小移動を行なうために、
    発生力10Kg以上の積層圧電素子と、前記積層圧電素
    子を鋏む洗濯バサミ状の構造体と、前記洗濯バサミ状の
    構造体に5Kg以上の鋏み力を与えるばねと、前記洗濯
    バサミ状の構造体の後方先端部と前記CCD取り付け部
    材とを連結する連結部材とから成り、前記洗濯バサミ状
    の構造体の後方のもう一方の先端部はカメラ本体に固定
    できるように成形されるとともに前記連結部材は連結軸
    方向には剛性が強くそれ以外の方向には弾性を持つよう
    な形状となっている圧電アクチュエータを少なくとも2
    セット備え、前記CCD取り付け部材はカメラ本体に弾
    性体を介して固定されていることを特徴とする画素シフ
    トカメラ。
  2. 【請求項2】 前記圧電アクチュエータは前記CCD取
    り付け部材の背後に配置されていることを特徴とする請
    求項1記載の画素シフトカメラ。
JP2002023579A 2002-01-31 2002-01-31 画素シフトカメラ Pending JP2003224745A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008199359A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Nec Tokin Corp 音響信号発生用圧電装置
US8466975B2 (en) 2008-10-24 2013-06-18 Samsung Electronics Co., Ltd. Image pickup devices and methods of processing image signals using image pickup devices
JP2014014006A (ja) * 2012-07-04 2014-01-23 Olympus Corp 撮像装置
KR101571475B1 (ko) 2009-08-27 2015-11-25 엘지이노텍 주식회사 카메라 모듈

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