JP2003224205A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP2003224205A
JP2003224205A JP2002020405A JP2002020405A JP2003224205A JP 2003224205 A JP2003224205 A JP 2003224205A JP 2002020405 A JP2002020405 A JP 2002020405A JP 2002020405 A JP2002020405 A JP 2002020405A JP 2003224205 A JP2003224205 A JP 2003224205A
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insulating film
film
conductive barrier
conductive
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Junji Noma
淳史 野間
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性バリア層の酸化膨張応力による変形を
抑制し、優れた特性を有する容量素子を備えた半導体装
置およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体能動素子105が形成された半導
体基板101と、半導体基板101上に形成され、半導
体能動素子105に到達する開口を有する層間絶縁膜1
06と、前記開口内に充填するように形成された導電性
プラグ107と、導電性プラグ107および層間絶縁膜
106上に形成された導電性バリア層108a、109
aと、導電性バリア層108a、109a上に形成され
た容量素子113とを備えた半導体装置において、少な
くとも導電性バリア層108aの直下の層間絶縁膜10
6が、導電性バリア層108aの酸化膨張による変形を
防止する変形防止膜106bで構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強誘電体材料また
は高誘電率材料からなる容量絶縁膜を有する容量素子を
備えた半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年デジタル技術の進展に伴い、大容量
のデータを高速に処理または保存する傾向が高まり、電
子機器に使用される半導体装置の高集積化、高性能化が
要求されている。そこで、半導体記憶装置(DRAM)
の高集積化を実現するために、これを構成する容量素子
の容量絶縁膜として、従来のシリコン酸化物または窒化
物に代えて、高誘電率膜を用いる技術が広く研究開発さ
れている。また、従来にない低電圧かつ高速での書き込
み、読み出し動作が可能な不揮発性RAMを実現するた
めに、自発分極特性を有する強誘電体膜を容量絶縁膜に
用いる技術も盛んに研究開発されている。
【0003】これらの高誘電率膜や強誘電体膜の材料と
してはチタン酸バリウムストロンチウムや五酸化タンタ
ル、チタン酸ジルコン酸鉛やタンタル酸ビスマスストロ
ンチウム等のビスマス層状ペロブスカイト構造を有する
化合物が広く用いられている。その堆積方法としては、
MOD(Metal Organic Deposit
ion)法、ゾルゲル法、スパッタ法、MOCVD(M
etal Organic Chemical Vap
or Deposition)法等があるが、いずれの
方法においても、高誘電率膜や強誘電体膜を堆積した後
に、600℃〜800℃程度の高温酸素雰囲気中で結晶
化させる必要がある。
【0004】一方、これらの容量絶縁膜を有する容量素
子を備えたDRAMや不揮発性RAMのメモリセル構造
としては、半導体装置のさらなる高集積化のために、ス
タック型セル構造が従来から用いられている。スタック
型セル構造は、導電性のコンタクトプラグを用いて、メ
モリセルトランジスタの上方に容量素子を配置した構造
であり、記憶保持に必要な容量の大きさを確保しつつメ
モリセル面積を縮小することができ、半導体装置の高集
積化に必須の構造である。
【0005】従来の半導体装置およびその製造方法につ
いて、図5および図6を参照しながら説明する。
【0006】図5は従来の半導体装置の構成を示す断面
図である。図5において、半導体基板101に、ゲート
絶縁膜102、ゲート電極103および不純物拡散層1
04からなる電界効果型トランジスタ(半導体能動素
子)105が形成されている。半導体基板101上に
は、層間絶縁膜106が形成され、層間絶縁膜106の
所定領域に設けられた開口には、開口内に充填するよう
に形成された導電性プラグ107が形成されている。
【0007】導電性プラグ107および層間絶縁膜10
6の上には、第1の導電性バリア層108aおよび第2
の導電性バリア層109aが順次形成されている。その
上には、下部電極110a、容量絶縁膜111および上
部電極112aが積層されて構成されている容量素子1
13が設置されている。
【0008】図6は従来の半導体装置の製造方法を示す
断面図である。まず、図6(a)に示すように、ゲート
絶縁膜102、ゲート電極103、不純物拡散層104
からなる電界効果型トランジスタ105が形成された半
導体基板101の上に、CVD法等を用いて全面にわた
って層間絶縁膜106を堆積する。
【0009】次に、図6(b)に示すように、層間絶縁
膜106の所定領域をエッチングして、下端が電界効果
トランジスタ105の不純物拡散層104に到達する開
口を形成した後、CVD法およびCMP法等を用いて、
この開口内に充填するように導電性プラグ107を形成
する。
【0010】次に、図6(c)に示すように、導電性プ
ラグ107および層間絶縁膜106の上に第1の導電性
バリア層となる導電膜108、第2の導電性バリア層と
なる導電膜109、下部電極となる導電膜110、容量
絶縁膜111および上部電極となる導電膜112をスパ
ッタ法等を用いて順次堆積する。
【0011】最後に、図6(d)に示すように、上部電
極となる導電膜112、容量絶縁膜111、下部電極と
なる導電膜110、第2の導電性バリア層となる導電膜
109および第1の導電性バリア層となる導電膜108
を反応性イオンエッチング法等を用いて順次エッチング
した後に、酸素雰囲気中での熱処理により容量絶縁膜1
11を結晶化させる。こうして、第2の導電性バリア層
109aの上に下部電極110a、容量絶縁膜111お
よび上部電極112aからなる容量素子113が形成さ
れる。
【0012】この半導体装置は、容量素子113が電界
効果型トランジスタ105の上方に配置されたスタック
型構成であり、電界効果型トランジスタ105と容量素
子113は、導電性プラグ107、第1の導電性バリア
層108aおよび第2の導電性バリア層109aを介し
て電気的に接続されている。
【0013】ここで、第1の導電性バリア層108a
は、容量絶縁膜111の結晶化熱処理工程において、導
電性プラグ107の構成材料が容量素子に拡散すること
を防止するために設けられており、例えば、窒化チタ
ン、窒化タンタル、窒化チタンアルミニウム等の導電性
窒化物系材料がよく用いられる。
【0014】一方、第2の導電性バリア層109aは、
酸素雰囲気中での容量絶縁膜111の結晶化熱処理工程
において、第1の導電性バリア層108aや導電性プラ
グ107に上方から酸素が拡散することを防止し、酸化
することで生じるコンタクト抵抗の上昇を防止するため
に設けられており、例えば、イリジウム、酸化イリジウ
ム、ルテニウム、酸化ルテニウム等からなる膜もしくは
それらの積層膜がよく用いられる。
【0015】また、層間絶縁膜106の材料としては、
表面の平坦化やエッチング等の加工の容易性から、例え
ば、数モル%のホウ素や燐を含むシリコン酸化膜(以下
BPSG膜と称する)がよく用いられる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
半導体装置およびその製造方法においては、第1の導電
性バリア層108aと第2の導電性バリア層109aと
の間に頻繁に剥離が発生することで、導電性プラグ10
7と容量素子113との間に生じるコンタクト抵抗が増
加するという問題があった。そこで、この剥離状態を詳
細に分析した結果、剥離の根本原因として、以下に説明
する問題点があることを見出した。問題点を図7を参照
して説明する。
【0017】従来の半導体装置およびその製造方法にお
いて、第2の導電性バリア層109aによって第1の導
電性バリア層108aへの酸素の縦方向拡散は極めて効
果的に防止されている。しかし、図7(a)に示すよう
に、第1の導電性バリア層108aの側壁は第2の導電
性バリア層109aで被覆されずに露出しているため、
この側壁からの酸素(O2)の横方向拡散によって第1
の導電性バリア層108aの外周領域の酸化が若干進行
する。
【0018】一般に、金属系材料は酸化されると体積が
膨張する性質を有する。そのため、図7(b)に示すよ
うに、第1の導電性バリア層108aの外周領域には、
局所的な膜厚増加が生じる。この局所的な膜厚増加によ
って第1の導電性バリア層108aには大きな内部応力
が発生し、これを緩和するために第1の導電性バリア層
108aは湾曲して変形しようとする。
【0019】第1の導電性バリア層108aの上方には
第2の導電性バリア層109aや下部電極110aなど
の金属や金属酸化物という比較的高硬度の材料で構成さ
れた膜が存在する。そのため、第1の導電性バリア層1
08aが上方向に湾曲変形することは抑制される。しか
しながら、第1の導電性バリア層108aの下方に存在
する層間絶縁膜106には硬度の低いBPSG等を用い
ているため、それ自身が外部からの押し込み応力に対し
て変形しやすい。したがって、第1の導電性バリア層1
08aが下方向に湾曲変形することを抑制することがで
きない。
【0020】その結果、図7(c)に示すように、第1
の導電性バリア層108aは層間絶縁膜106を押し込
むように下方向に湾曲変形し、第1の導電性バリア層1
08aと第2の導電性バリア層109aとの間に剥離が
発生する。容量絶縁膜111の結晶化工程においてこの
ような剥離が生ずると、酸素が剥離部分に沿って中央部
へと急速に拡散し、第1の導電性バリア層108aのう
ちの導電性プラグ107に接する部分にまで容易に到達
し、この部分が酸化して導電性プラグ107と容量素子
113間のコンタクト抵抗が上昇する。つまり、層間絶
縁膜106の硬度が低いために、第1の導電性バリア層
108aの外周領域の酸化に起因した応力変形を抑制で
きないという根本的問題点があり、このために剥離が発
生してコンタクト抵抗が上昇していた。
【0021】本発明は、かかる事情に鑑みなされたもの
であり、導電性バリア層の酸化膨張応力による変形を抑
制し、優れた特性を有する容量素子を備えた半導体装置
およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
半導体能動素子が形成された半導体基板と、前記半導体
基板上に形成され、前記半導体能動素子に到達する開口
を有する層間絶縁膜と、前記半導体能動素子に電気的に
接続されるとともに、前記開口内に充填するように形成
された導電性プラグと、前記導電性プラグと電気的に接
続されるとともに、前記導電性プラグおよび前記層間絶
縁膜上に形成された導電性バリア層と、前記導電性バリ
ア層上に形成され、下部電極、容量絶縁膜および上部電
極が積層されて構成された容量素子とを備えた半導体装
置において、少なくとも前記導電性バリア層の直下の前
記層間絶縁膜が、前記導電性バリア層の酸化膨張による
変形を防止する変形防止膜で構成されている。それによ
り、導電性バリア層の外周領域の酸化膨張応力に起因し
た下方向への湾曲変形を抑制することができ、導電性バ
リア層の剥離を防止して、導電性プラグと容量素子との
間のコンタクト抵抗の上昇を防ぐことができる。
【0023】また、好ましくは、前記変形防止膜は、2
000gN/mm2以上(ただし、gは重力加速度であ
る)のビッカース硬度を有する膜とする。それにより、
変形防止膜は押し込み応力に対する十分な耐性を有す
る。
【0024】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
半導体能動素子が形成された半導体基板上に層間絶縁膜
を堆積する工程と、前記層間絶縁膜に前記半導体能動素
子に到達する開口を形成した後、前記開口内に充填する
ように導電性プラグを形成する工程と、前記導電性プラ
グおよび層間絶縁膜の上に導電性バリア層と、下部電
極、容量絶縁膜および上部電極からなる容量素子を形成
する工程とを有する半導体装置の製造方法において、少
なくとも前記導電性バリア層の直下の前記層間絶縁膜
を、前記導電性バリア層の酸化膨張による変形を防止す
る変形防止膜で形成する工程を備えている。それによ
り、半導体装置の製造時に起こる導電性バリア層の外周
領域の酸化膨張応力に起因した下方向への湾曲変形を抑
制することができ、導電性バリア層が剥離しないため、
導電性プラグと容量素子との間のコンタクト抵抗の上昇
を防いで、半導体装置を製造することができる。
【0025】また、好ましくは、前記変形防止膜を形成
する工程では、前記導電性バリア層の直下の前記層間絶
縁膜を、高密度プラズマCVD法を用いて堆積する。そ
れにより、押し込み応力に対する十分な耐性を有する変
形防止膜を、容易に形成することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態にかかる半導
体装置およびその製造方法ついて説明する。
【0027】図1は本実施の形態における半導体装置の
構成を示す断面図である。半導体基板101に、ゲート
絶縁膜102、ゲート電極103および不純物拡散層1
04からなる電界効果型トランジスタ(半導体能動素
子)105が形成されている。半導体基板101上に
は、BPSGからなる絶縁膜106aおよび絶縁膜10
6aの上に形成されたシリコン酸化膜からなる変形防止
膜106bの積層膜からなる層間絶縁膜106が形成さ
れている。また、層間絶縁膜106の所定領域に設けら
れた開口には、開口内に充填するようにタングステンか
らなる導電性プラグ107が形成されている。
【0028】さらに、導電性プラグ107および層間絶
縁膜106の上には、窒化チタンアルミニウムからなる
第1の導電性バリア層108aおよびイリジウムと酸化
イリジウムの積層膜からなる第2の導電性バリア層10
9aが順次形成されている。さらに、白金からなる下部
電極110a、Sr2Bi2(Ta2-XNbX)O9(2≧
X≧0)からなる容量絶縁膜111および白金からなる
上部電極112aが順次形成されて構成されている容量
素子113が、第2の導電性バリア層109aの上に設
置されている。
【0029】図2は本実施の形態における半導体装置の
製造工程を示す断面図である。まず、図2(a)に示す
ように、ゲート絶縁膜102、ゲート電極103、不純
物拡散層104からなる電界効果型トランジスタ105
が形成された半導体基板101の上に全面にわたってB
PSGからなる絶縁膜106aをCVD法等を用いて堆
積する。引き続き、絶縁膜106a上に、シリコン酸化
膜からなる高硬度の変形防止膜106bを、例えば、反
応ガスとしてSiH4およびO2を用い、圧力0.8P
a、パワー1300Wの条件で、高密度プラズマCVD
法を用いて450nm堆積し、層間絶縁膜106を形成
する。
【0030】次に、図2(b)に示すように、層間絶縁
膜106の所定領域をRIE(Reactive Io
n Etching)法等を用いてエッチングして、下
端が電界効果トランジスタ105の不純物拡散層104
に到達する開口を形成した後、CVD法およびCMP法
等を用いて、この開口内に充填するようにタングステン
からなる導電性プラグ107を形成する。
【0031】次に、図2(c)に示すように、導電性プ
ラグ107および層間絶縁膜106上の全面にわたっ
て、第1の導電性バリア層となる窒化チタンアルミニウ
ムからなる導電膜108、第2の導電性バリア層となる
イリジウムと酸化イリジウム積層膜からなる導電膜10
9、下部電極となる白金からなる導電膜110、Sr2
Bi2(Ta2-XNbX)O9(2≧X≧0)からなる容量
絶縁膜111および上部電極となる白金からなる導電膜
112をCVD法やスパッタ法等を用いて順次堆積す
る。
【0032】最後に、図2(d)に示すように、上部電
極となる導電膜112、容量絶縁膜111、下部電極と
なる導電膜110、第2の導電性バリア層となる導電膜
109および第1の導電性バリア層となる導電膜108
をRIE法等を用いて順次エッチングした後に、酸素雰
囲気中で700℃〜800℃の熱処理を行って、容量絶
縁膜111を結晶化させる。こうして、第2の導電性バ
リア層109aの上に下部電極110a、容量絶縁膜1
11および上部電極112aからなる容量素子113が
形成される。
【0033】以上説明した本実施の形態における半導体
装置および半導体装置の製造方法によれば、導電性バリ
ア層108aの直下の層間絶縁膜106が、高密度プラ
ズマCVD法を用いて堆積された高硬度の変形防止膜1
06bで構成されている。変形防止膜106bは、上方
に位置する第1の導電性バリア層108aが変形しよう
とした時の下方向への押し込み応力に対して十分な耐性
を有している。
【0034】それにより、酸素雰囲気中での容量絶縁膜
111の結晶化熱処理において、第1の導電性バリア層
108aの外周領域が酸化膨張した場合でも、その応力
に起因した第1の導電性バリア層108aの下方向への
湾曲変形を抑制することができる。そのため、第1の導
電性バリア層108aと第2の導電性バリア層109a
との間の剥離を防止することができ、導電性プラグ10
7と容量素子113との間のコンタクト抵抗の上昇を防
止することができる。
【0035】次に、本実施の形態における半導体装置と
従来の半導体装置とを具体的な測定値をもとに比較した
結果について説明する。
【0036】図3は本実施の形態における半導体装置と
従来の半導体装置とで導電性プラグ107と容量素子1
13の間のコンタクト抵抗値の測定結果分布を示した図
である。なお、本実施の形態における半導体装置のビッ
カース硬度は2000gN/mm2であり、従来の半導
体装置のビッカース硬度は1000gN/mm2であ
る。図3からわかるように、従来の半導体装置ではコン
タクト抵抗が800〜1600Ω(平均1000Ω)と
いう高い値に分布している。上述したように、これは、
第1の導電性バリア層108aがその外周領域の酸化膨
張応力によって下方向へ湾曲変形することにより剥離が
発生し、それによって第1の導電性バリア層108aの
うちの導電性プラグ107に接する部分までもが酸化さ
れてしまうからである。
【0037】これに対して本実施の形態における半導体
装置では、コンタクト抵抗が100Ω前後(平均80
Ω)の低い値となり、ばらつきも大幅に低減している。
第1の導電性バリア層108aの直下の層間絶縁膜10
6を高硬度の変形防止膜106bで構成したことによっ
て第1の導電性バリア層108aの変形による剥離が防
止され、それにより、コンタクト抵抗の上昇が抑制され
たためである。
【0038】次に、本実施の形態における半導体装置の
変形防止膜の硬度とコンタクト抵抗値との関係を測定値
をもとに説明する。
【0039】図4は本実施の形態における半導体装置の
変形防止膜106bのビッカース硬度と導電性プラグ1
07と容量素子113の間のコンタクト抵抗値との関係
を示した図である。なお、変形防止膜106bのビッカ
ース硬度を変化させるには、変形防止膜106bの材料
であるシリコン酸化膜中に異なる濃度の燐を不純物とし
て含有させた。例えば、ビッカース硬度を2000gN
/mm2以上とするためには、燐の濃度は0.5モル%
以下である。また、コンタクト抵抗値は測定値のばらつ
きの平均値である。
【0040】図4からわかるように、コンタクト抵抗値
は変形防止層106bのビッカース硬度と密接に関係し
ている。ただし、gは重力加速度である。ビッカース硬
度が約1600gN/mm2以上になると急激に低下し
はじめ、2000gN/mm2以上で安定的に低いコン
タクト抵抗が得られることがわかる。変形防止膜106
bの硬度が大きいほど、第1の導電性バリア層108a
の酸化膨張による下方向への押し込み応力に対する耐性
が強くなり、変形防止効果が大きくなるからである。
【0041】以上からわかるように、変形防止膜106
bとしては2000gN/mm2以上のビッカース硬度
を有する膜を用いることが好ましい。本実施の形態にお
ける半導体装置では、高密度プラズマCVD法を用いて
シリコン酸化膜からなる変形防止膜106bを堆積させ
ているが、高密度プラズマCVD法によれば非常に緻密
で高硬度の膜を堆積することが可能で、2000gN/
mm2を越えるビッカース硬度を有する変形防止層膜1
06bをきわめて容易に堆積することができる。
【0042】なお、本実施の形態における半導体装置お
よびその製造方法では、層間絶縁膜106を絶縁膜10
6aと変形防止膜106bの積層構成としたが、変形防
止膜106bは、少なくとも第1の導電性バリア層10
8aの直下に形成されておれば、同様の効果が得られ、
また、層間絶縁膜106の全体を変形防止膜106bで
構成した単層構成をとっても全く同様の効果が得られ
る。また、変形防止層膜106bの材料としてはシリコ
ン酸化膜を用いたが、シリコン窒化膜、アルミニウム酸
化膜またはジルコニウム酸化膜等を用いても同様の効果
が得られる。
【0043】また、第1の導電性バリア層108aの材
料として窒化チタンアルミニウムを用いているが、窒化
チタンや窒化タンタル等のその他の窒化物系導電性材料
を用いてもよい。
【0044】また、第2の導電性バリア層109aの材
料としてイリジウムと酸化イリジウムの積層膜を用いて
いるが、酸素の拡散を防止する能力のある材料であれ
ば、他のいかなる材料からなる単層膜もしくは積層膜を
用いてもよく、さらに下部電極110aに酸素拡散防止
機能を持たせた場合等では、第2の導電性バリア層10
9aが存在しなくてもよい。
【0045】また、容量絶縁膜111の材料としてSr
2Bi2(Ta2-XNbX)O9(2≧X≧0)を用いた
が、他のビスマス層状ペロブスカイト構造を有する化合
物、またはチタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸バリウムス
トロンチウム、酸化タンタル等を用いてもよい。
【0046】さらに、本実施の形態において、第1の導
電性バリア層108a、第2の導電性バリア層109
a、下部電極110a、容量絶縁膜111および上部電
極112aのお互いの大きさや配置関係は単なる一例を
示しているに過ぎない。したがって、本発明の効果は、
本実施の形態に何ら限定されることはない。
【0047】
【発明の効果】本発明の半導体装置およびその製造方法
によれば、導電性バリア層の外周領域の酸化膨張応力に
起因した下方向への湾曲変形が抑制され、導電性バリア
層の剥離が防止されるため、導電性プラグと容量素子と
の間のコンタクト抵抗の上昇を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の構
成を示す断面図
【図2】 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製
造方法を示す断面図
【図3】 本発明の実施の形態にかかる半導体装置と従
来の半導体装置とのコンタクト抵抗値の分布図
【図4】 本発明の実施の形態にかかる半導体装置のビ
ッカース硬度とコンタクト抵抗値との関係図
【図5】 従来の半導体装置の構成を示す断面図
【図6】 従来の半導体装置の製造方法を示す断面図
【図7】 従来の半導体装置の問題点の説明図
【符号の説明】
101 半導体基板 102 ゲート絶縁膜 103 ゲート電極 104 不純物拡散層 105 電界効果型トランジ
スタ 106 層間絶縁膜 106a 絶縁膜 106b 変形防止膜 107 導電性プラグ 108、109、110、112 導電層 108a 第1の導電性バリア
層 109a 第2の導電性バリア
層 110a 下部電極 111 容量絶縁膜 112a 上部電極 113 容量素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体能動素子が形成された半導体基板
    と、前記半導体基板上に形成され、前記半導体能動素子
    に到達する開口を有する層間絶縁膜と、前記半導体能動
    素子に電気的に接続されるとともに、前記開口内に充填
    するように形成された導電性プラグと、前記導電性プラ
    グと電気的に接続されるとともに、前記導電性プラグお
    よび前記層間絶縁膜上に形成された導電性バリア層と、
    前記導電性バリア層上に形成され、下部電極、容量絶縁
    膜および上部電極が積層されて構成された容量素子とを
    備えた半導体装置において、少なくとも前記導電性バリ
    ア層の直下の前記層間絶縁膜が、前記導電性バリア層の
    酸化膨張による変形を防止する変形防止膜で構成された
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記変形防止膜は、2000gN/mm
    2以上(ただし、gは重力加速度である)のビッカース
    硬度を有する膜であることを特徴とする請求項1に記載
    の半導体装置。
  3. 【請求項3】 半導体能動素子が形成された半導体基板
    上に層間絶縁膜を堆積する工程と、前記層間絶縁膜に前
    記半導体能動素子に到達する開口を形成した後、前記開
    口内に充填するように導電性プラグを形成する工程と、
    前記導電性プラグおよび層間絶縁膜の上に導電性バリア
    層と、下部電極、容量絶縁膜および上部電極からなる容
    量素子を形成する工程とを有する半導体装置の製造方法
    において、 少なくとも前記導電性バリア層の直下の前記層間絶縁膜
    を、前記導電性バリア層の酸化膨張による変形を防止す
    る変形防止膜で形成する工程を備えることを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記変形防止膜を形成する工程は、前記
    導電性バリア層の直下の前記層間絶縁膜を、高密度プラ
    ズマCVD法を用いて堆積することを特徴とする請求項
    3に記載の半導体装置の製造方法。
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JP2007115972A (ja) * 2005-10-21 2007-05-10 Fujitsu Ltd 半導体装置とその製造方法

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