JP2003223010A - 剥離剤組成物 - Google Patents
剥離剤組成物Info
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Abstract
電極と、アルミニウム又はアルミニウム合金の配線との
どちらにも共通に使用可能な、デポ剥離性に優れ、半導
体素子やLCD上の金属配線や金属薄膜等の各種部材に
対する腐食防止効果に優れた剥離剤組成物及び該剥離剤
組成物を使用するデポの剥離方法を提供すること。 【解決手段】(a)n価の塩基酸の第n段目の酸解離指
数pKan (25℃)が3以上11以下である酸及び/
又はその塩と、(b)水と、(c)分子中に窒素原子を
含むキレート剤とを含有し、pHが6以上11以下であ
り、少なくとも(A)タングステン又はタングステン合
金の配線又は電極と(B)アルミニウム又はアルミニウ
ム合金の配線とを備える半導体の製造工程において使用
される剥離剤組成物、並びに該剥離剤組成物を使用して
基板上のデポを剥離する方法。
Description
ステン又はタングステン合金の配線又は電極とアルミニ
ウム又はアルミニウム合金の配線とを備える半導体の製
造工程において使用される剥離剤組成物に関する。さら
に詳しくは、シリコンウェハ等の半導体用基板上に半導
体素子を形成する工程、中でもタングステン又はタング
ステン合金の配線又は電極及びアルミニウム又はアルミ
ニウム合金の配線を、反応ガスを使用しドライエッチン
グとアッシングを行った後の残渣、つまりレジスト残渣
及びエッチング残渣等の、いわゆるデポを除去する工程
に用いるアッシング後の半導体の製造工程において使用
される剥離剤組成物に関する。特に、タングステン又は
タングステン合金の配線やゲート電極の作製工程(フロ
ントエンドプロセス)、ビット線形成工程、アルミニウ
ム又はアルミニウム合金の配線の形成工程等における、
ドライエッチング及びアッシング後のデポの洗浄工程に
用いることができる剥離剤組成物に関する。
PVD(物理的気相成長)やCVD(化学的気相成長)
等により導電性膜や絶縁性膜を形成後、リソグラフィー
により薄膜上に所定のレジストパターンを形成し、これ
をマスクとして下層部の薄膜を選択的にエッチングして
除去する工程が行われる。その後、レジストはアッシン
グ(灰化)処理により除去されるが、無機化合物を主体
とするデポは残存する。これを洗浄する目的で従来より
アミン系剥離剤等が使われてきた。
組成物では、アミン系化合物又は水の含有量が多くなる
と、剥離剤組成物のpHが高くなり、基板上のアルミニ
ウム・タングステンといった金属配線や金属薄膜等に対
して腐食が起こりやすくなり、金属表面が変色又は溶解
したりするといった欠点があった。また、処理温度も6
0℃以上の高温が必要であり、腐食の面でもエネルギー
コストの面でも問題があった。
る配線のデポの剥離に好適な剤が必要とされているが、
剥離装置の設置スペースや剥離液の保管スペースを低減
するため、どの配線にも共通して用い得る優れた効果を
有する剥離剤が求められている。例えば、特開2001
−51429号公報で酸及び/又はその塩と、水と、分
子中に窒素原子を含むキレート剤とを含有し、pHが8
未満である剥離剤組成物が提案されている。しかし、こ
こにはアルミニウム配線の剥離性について、とりわけp
H0.5〜3.5において好適な結果が報告されている
が、タングステン配線及び電極のデポ剥離については報
告されていない。
金の配線又は電極と、Al又はAl合金の配線とのどち
らにも共通に使用可能な、デポ剥離性に優れ、半導体素
子やLCD上の金属配線や金属薄膜等の各種部材に対す
る腐食防止効果に優れた剥離剤組成物及び該剥離剤組成
物を使用するデポの剥離方法を提供することを目的とす
る。
ン又はタングステン合金(以下、W又はW合金ともい
う)の配線及び電極におけるデポ剥離挙動について詳細
に調べたところ、アルミニウム又はアルミニウム合金
(以下、Al又はAl合金ともいう)の配線の場合とは
異なり、デポの剥離はpHが高くなるにつれて向上する
ことを初めて見い出した。また、Al又はAl合金の配
線の場合、中性領域より高くても少ないながらデポ(酸
化アルミニウム)を溶解することも見い出した。さら
に、近年、配線幅が0.13〜0.18μmと細くなっ
てきたことで、エッチング面積が小さくなり、デポが薄
くなってきているため、その剥離がし易くなる傾向にあ
る。従って、これらの事実を考慮し、鋭意研究をするこ
とで、W又はW合金の配線及び電極のデポ並びにAl又
はAl合金の配線のデポに対して共通して優れた剥離性
能を示すという、優れた特性を有する本発明を完成する
に至った。
の塩基酸の第n段目の酸解離指数pKan (25℃)が
3以上11以下である酸及び/又はその塩と、(b)水
と、(c)分子中に窒素原子を含むキレート剤とを含有
し、pHが6以上11以下であり、少なくとも(A)タ
ングステン又はタングステン合金の配線又は電極と
(B)アルミニウム又はアルミニウム合金の配線とを備
える半導体の製造工程において使用される剥離剤組成
物、並びに〔2〕前記〔1〕記載の剥離剤組成物を使用
して基板上のデポを剥離する方法に関する。
n価の塩基酸の第n段目の酸解離指数pKa n (25
℃)が3以上11以下のものである。pKan (25
℃)は、タングステン及びアルミニウムのデポ剥離性と
耐腐食性の両立の観点から、5以上11以下が好まし
い。なお、pKan (25℃)は、以下の方法によって
得られたものをいう。
てHn Aと表す)を水にとかすと次のように解離する。
数Ka1 、Ka2 、Kan は以下のように定義される。 Ka1 =[Hn-1 A- ][H+ ]/[Hn A] Ka2 =[Hn-2 A2-][H+ ]/[Hn-1 A- ] Kan =[An-][H+ ]/[HA(n-1)-]
第n段の解離指数はpKan と表わされる。 pKan =log(1/Kan )=−logKan
訂4版、基礎編II(日本化学会編)、II−317頁、表
10・18 水溶液中の無機化合物の酸解離定数(25
℃)、II−317〜321頁、表10・19 有機化合
物の酸解離定数(25℃)、理化学辞典第4版(岩波書
店)より与えられ、また、前記に記載のないものについ
てはイオン平衡(化学同人)53頁、66〜68頁に記
載の通常の実験方法に基づいて求めることができる。
水素酸、ペルオキソ酸等の無機酸;カルボン酸、チオカ
ルボン酸、過酸、メルカプタン、スルホン酸、ホスファ
チジン酸、ジチオカルボン酸、スルフィン酸、スルフェ
ン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、炭酸エステル、硫酸
エステル、リン酸エステル、ホウ酸エステル、等の有機
酸が挙げられる。
ホウ酸、ヨウ素酸、硝酸、硫酸、次亜臭素酸、次亜塩素
酸、亜塩素酸、過塩素酸、亜硝酸、亜硫酸等のオキソ
酸;臭化水素酸、塩酸、フッ化水素酸、ヨウ化水素酸、
硫化水素酸等の水素酸;ペルオキソ硝酸、ペルオキソ硫
酸、ペルオキソ二硫酸等のペルオキソ酸等が挙げられ
る。
属材料に対する腐食防止の観点から、カルボン酸が好ま
しい。カルボン酸としては、直鎖飽和モノカルボン酸、
直鎖不飽和モノカルボン酸、分岐鎖飽和モノカルボン
酸、分岐鎖不飽和モノカルボン酸、飽和多価カルボン
酸、不飽和多価カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ア
ルコキシカルボン酸、芳香環を有するカルボン酸、脂環
を有するカルボン酸等が挙げられる。
岐鎖状若しくは環状の骨格からなる飽和又は不飽和炭化
水素基であり、R3 の炭化水素基は1〜5個の酸素原子
又は硫黄原子を有していてもよく、R3 の炭素原子に結
合している水素原子は−OH基又は−SH基で置換され
ていてもよく、q個の−COOH基はR3の同一炭素原
子に1個又は複数個結合していてもよく、pは0又は
1、qは1〜40の整数、rは1〜3の整数、Bは存在
しないか又は−O−基、−CO−基若しくは−S−基を
示す。)で表されるカルボン酸が好ましい。
料に対する腐食防止の観点から、R 3 は水素原子、炭素
数1〜18の直鎖状の飽和炭化水素基、炭素数3〜18
の分岐鎖状の飽和炭化水素基、炭素数2〜18の直鎖状
の不飽和炭化水素基、炭素数3〜18の分岐鎖状の不飽
和炭化水素基、炭素数3〜18の脂環を有する飽和又は
不飽和炭化水素基、炭素数6〜18の芳香環を有する飽
和又は不飽和炭化水素基が好ましい。さらには、R3 は
炭素数1〜12の直鎖状の飽和炭化水素基、炭素数3〜
12の分岐鎖状の飽和炭化水素基、炭素数2〜12の直
鎖状の不飽和炭化水素基、炭素数3〜12の分岐鎖状の
不飽和炭化水素基、炭素数3〜12の脂環を有する飽和
又は不飽和炭化水素基、炭素数6〜12の芳香環を有す
る飽和又は不飽和炭化水素基がより好ましい。特に、R
3 は炭素数1〜6の直鎖状の飽和炭化水素基、炭素数3
〜6の分岐鎖状の飽和炭化水素基、炭素数2〜6の直鎖
状の不飽和炭化水素基、炭素数3〜6の分岐鎖状の不飽
和炭化水素基、炭素数3〜6の脂環を有する飽和又は不
飽和炭化水素基、炭素数6〜8の芳香環を有する飽和又
は不飽和炭化水素基が最も好ましい。また、R3 の炭化
水素基に酸素原子又は硫黄原子を有する場合、それぞれ
1〜2個がより好ましい。
及び金属材料に対する腐食防止の観点から、1〜18の
整数が好ましく、1〜12の整数がより好ましく、1〜
6の整数がさらに好ましく、1〜2の整数が特に好まし
い。
酸、酢酸、プロピオン酸等の炭素数が1〜18の直鎖飽
和モノカルボン酸;アクリル酸、クロトン酸、ビニル酢
酸、4−ペンテン酸、6−ヘプテン酸、2−オクテン
酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の直鎖不飽和モノカ
ルボン酸;イソ酪酸、イソバレリン酸、ピバリン酸、2
−メチル酪酸、2−メチルバレリン酸、2, 2−ジメチ
ル酪酸、2−エチル酪酸、tert−ブチル酪酸、2, 2−
ジメチルペンタン酸、2−エチルペンタン酸、2−メチ
ルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、2, 4−ジメチ
ルヘキサン酸、2−メチルヘプタン酸、2−プロピルペ
ンタン酸、3, 5, 5−トリメチルヘキサン酸、2−メ
チルオクタン酸、2−エチルヘプタン酸、2−エチル−
2, 3, 3−トリメチル酪酸、2, 2, 4, 4−テトラ
メチルペンタン酸、2, 2−ジイソプロピルプロピオン
酸等の分岐鎖飽和モノカルボン酸;メタクリル酸、チグ
リン酸、3, 3−ジメチルアクリル酸、2, 2−ジメチ
ル−4−ペンテン酸、2−エチル−2−ヘキセン酸、シ
トロネリル酸等の分岐鎖不飽和モノカルボン酸;シュウ
酸、マロン酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメ
チルマロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、2, 2−ジ
メチルコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、3−メチル
アジピン酸、セバシン酸、ヘキサデカンジオン酸、1,
2,3−プロパントリカルボン酸、1,2,3,4−ブ
タンテトラカルボン酸、ポリアクリル酸、ポリマレイン
酸等の飽和多価カルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シ
トラコン酸、メサコン酸、cis-アコニット酸、trans-ア
コニット酸等の不飽和多価カルボン酸;乳酸、グルコン
酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸等のヒドロキシカルボ
ン酸;メトキシ酢酸、エトキシ酢酸等のアルコキシカル
ボン酸;安息香酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ナ
フトエ酸等の芳香環を有するカルボン酸;シクロヘキサ
ンカルボン酸、シクロヘキサンプロピオン酸、シクロヘ
キサン酪酸、シクロペンタンカルボン酸等の脂環を有す
るカルボン酸等が挙げられる。
等の炭素数が1〜6の直鎖飽和モノカルボン酸;シュウ
酸、マロン酸、コハク酸等の飽和多価カルボン酸;乳
酸、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸等のヒド
ロキシカルボン酸;メトキシ酢酸、エトキシ酢酸等のア
ルコキシカルボン酸がより好ましい。特に、蟻酸、酢
酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、乳酸、グルコン
酸、酒石酸、リンゴ酸及びクエン酸が好ましい。
ないが、デポ剥離性及び金属材料に対する腐食防止の観
点から、46〜400が好ましく、より好ましくは46
〜200である。
合物又は塩基性無機化合物との塩等が挙げられる。塩基
性有機化合物としては、一級アミン、二級アミン、三級
アミン、イミン、アルカノールアミン、アミド、塩基性
の複素環式化合物及び水酸化第四級アンモニウム等が挙
げられる。塩基性無機化合物としては、アンモニア、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等
が挙げられる。これらの中では、金属イオンの混入を避
ける観点から、酸のアンモニウム塩及び酸と塩基性有機
化合物との塩が好ましい。特にアンモニウム塩は、W又
はW合金の配線又は電極において生成するデポが酸化タ
ングステンであるため、タングステンのアンモニウム塩
を形成することにより水溶性となり、容易に剥離するこ
とから特に好ましい。これらの酸の塩は、単独で又は2
種以上を混合して使用してもよい。
又は2種以上を混合して使用してもよい。
組成物中における含有量は、優れたデポ剥離性を得る観
点から、0.01〜65重量%が好ましく、デポ剥離性
及び金属材料に対する腐食防止の観点から、0.05〜
55重量%がより好ましく、更に0.1〜35重量%が
好ましく、特に0.5〜20重量%が好ましい。
離剤組成物が半導体素子やLCDの製造分野で使用され
ることを考慮して、イオン交換水、純水や超純水等のイ
オン性物質やパーティクル等を極力低減させたものが好
ましい。
は、デポ剥離性を向上させる観点から30〜99重量%
が好ましい。本発明において、かかる範囲に水の含有量
を調節することにより、優れたデポ剥離性及び金属材料
に対する腐食防止効果を有する剥離剤組成物を得ること
ができる。また、水の含有量は、デポ剥離性及び金属材
料に対する腐食防止の観点から、より好ましくは40〜
97重量%、さらに好ましくは60〜95重量%であ
る。
は、分子中に1〜3級のアミノ基及び/又は4級アンモ
ニウム塩を含み、分子量が40〜3000の化合物を指
す。キレート剤とは、水溶性の金属キレートを生成する
ような金属封鎖剤をいい、具体的には、金属イオンと配
位結合して該金属イオンを包み込む多座配位子をいう。
なお、金属イオンに配位結合する能力をもった電子供与
体を配位子と呼び、配位子1分子に電子供与基を2、
3、4個持つものをそれぞれ2座、3座、4座配位子と
いい、2座配位子以上を総称して、多座配位子という。
(c)分子中に窒素原子を含むキレート剤の例として
は、「金属キレート(III) 」(上野景平、阪口武一編
集、南江堂発行、昭和42年第1版)の「安定度定数
表」15〜55頁に記載のアミン及びその誘導体、アミ
ノポリカルボン酸並びにアミノ酸からなる群より選ばれ
た1種以上が挙げられる。
0の直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の骨格からなる飽和
又は不飽和炭化水素基であり、R4 、R5 及びR 6 の炭
化水素基は1〜5個の酸素原子、窒素原子又は硫黄原子
を有していてもよく、R4 、R5 及びR6 の炭素原子に
結合している水素原子は−OH基、−NH 2 基又は−S
H2 基で置換されていてもよい。なお、R4 、R5 及び
R6 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物が挙げられる。
N−メチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジア
ミン、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミ
ン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、
ペンタメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、イミ
ダゾール、ヒスタミン等が挙げられる。
5 、R4 YN−CH2 CH2 −NY2 、Y2 N−(CH
2 )u −NY2 (式中、R4 及びR5 は前記と同じ、Yは−CH2 CO
OH又は−CH2 −CH 2 COOHを示す。uは1〜1
0の整数を示す。)で表される化合物が挙げられる。
イミノジ酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸;NY3
型であるニトリロトリ酢酸;R4 YN−CH2 CH2 −
NYR5 型であるN,N’−エチレンジアミンジ酢酸;
R4 YN−CH2 CH2 −NY2 型であるN’−ヒドロ
キシエチル−N,N,N’−トリ酢酸;Y2 N−(CH
2 )u −NY2 型であるエチレンジアミンテトラ酢酸等
が挙げられる。中でも、W又はW合金を有する配線又は
電極のデポ剥離性の観点から、N,N’−エチレンジア
ミンジ酢酸、N’−ヒドロキシエチル−N,N,N’−
トリ酢酸及びエチレンジアミンテトラ酢酸が好ましい。
OOH)とアミノ基(NH2 )を有していればよい。そ
の具体例としては、グリシン、アラニン、β−アラニ
ン、ザルコシン、アスパラギン酸、アスパラギン、リシ
ン、セリンと、ジヒドロキシエチルグリシン(N,N−
ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン)、グリシン
N,N’−1,2−エタンジルビス〔N−(カルボキシ
メチル)、グリシンN−〔2−〔ビス(カルボキシメチ
ル)アミノ〕エチル〕−N−(2−ヒドロキシエチル)
等のグリシン誘導体等が挙げられる。W又はW合金の配
線又は電極のデポ剥離性の観点から、グリシン、アラニ
ン、アスパラギン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエ
チル)グリシン、グリシンN,N’−1,2−エタンジ
ルビス〔N−(カルボキシメチル)及びグリシンN−
〔2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕−
N−(2−ヒドロキシエチル)が好ましい。
合物の剥離剤組成物中における含有量は、0.01〜2
0重量%が好ましく、0.05〜10重量%がより好ま
しく、0.1〜5重量%が更に好ましい。該含有量は、
W又はW合金の配線又は電極のデポ剥離性の観点から、
0.01重量%以上が好ましく、また、相溶性の観点か
ら、20重量%以下であることが好ましい。
は、式(I): R1 [(X)(AO)k R2 ]m (I) (式中、R1 は水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素
基、Xは−O−基、−COO−基、−NH−基、又は−
N((AO)n H)−基、k及びnは1〜20、Aは炭
素数2又は3のアルキレン基、R2 は水素原子又は炭素
数1〜8の炭化水素基、mは1〜8を示す。)で表され
るアルキレンオキサイド化合物、アルコール類、エーテ
ル類、カルボニル類、エステル類、フェノール類、含窒
素化合物、含硫黄化合物等が挙げられる。(d)有機溶
剤の具体例は、新版溶剤ポケットブック((株)オーム
社、平成6年6月10日発行)のデータ編331〜76
1頁に記載の化合物が挙げられる。
炭素数1〜6の炭化水素基が好ましく、R2 は水素原子
又は炭素数1〜4の炭化水素基が好ましく、水素原子又
は炭素数1又は2の炭化水素基がより好ましく、mは1
〜3が好ましく、1又は2がさらに好ましい。
化合物の具体例としては、エチレングリコールのメチル
エーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチル
エーテル、ヘキシルエーテル、フェニルエーテル、ベン
ジルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、
ブチルメチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ブチ
ルエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエー
テル等;それらに対応するジエチレングリコールアルキ
ルエーテル、トリエチレングリコールアルキルエーテル
等;テトラエチレングリコールのメチルエーテル、エチ
ルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル、ヘキ
シルエーテル、フェニルエーテル、ベンジルエーテル、
ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等;それらに対応
するペンタエチレングリコールアルキルエーテル、ヘキ
サエチレングリコールアルキルエーテル、プロピレング
リコールアルキルエーテル、ジプロピレングリコールア
ルキルエーテル、トリプロピレングリコールアルキルエ
ーテル等が挙げられる。
は、式(III) : R3 −(OH)m (III) (式中、R3 及びmは前記式(II)、式(I)の定義と
それぞれ同じ。)で表される化合物が挙げられる。
る化合物が挙げられる。
じ。)で表される化合物が挙げられる。
る化合物が挙げられる。
岐鎖状若しくは環状の骨格からなる飽和又は不飽和炭化
水素基であり、R7 の炭化水素基は1〜5個の酸素原
子、窒素原子又は硫黄原子を有していてもよく、R7 の
炭素原子に結合している水素原子は−OH基、−NH2
基、−SH基又は−NO2 基で置換されていてもよい。
sは0〜5、tは1〜3を示す。)で表される化合物を
指す。
原子を含んでいる化合物であれば特に限定はない。含硫
黄化合物は分子量200以下の硫黄原子を含んでいる化
合物であれば特に限定はない。
(I)で表されるアルキレンオキサイド化合物であるジ
エチレングリコールモノブチルエーテル及びジエチレン
グリコールモノヘキシルエーテル;アルコール類である
プロパノール、ブタノール及びペンタノール;エーテル
類であるトリオキサン及びメチラール;カルボニル類で
あるアクロレイン及びメチルエチルケトン;エステル類
であるアセト酢酸ニトリル及びギ酸エチル;フェノール
類であるベンジルフェノール;含窒素化合物であるジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル
−2−ピロリドン及びジメチルイミダゾリジノン;含硫
黄化合物であるジメチルスルホキサイド及びスルホラン
が好ましい。これらの(d)有機溶剤は、単独で又は2
種以上を混合して使用してもよい。
性確保及び作業性の観点から、60℃以下が好ましく、
30℃以下がより好ましく、10℃以下がさらに好まし
い。
その塩若しくは水の浸透を促進し、その結果としてデポ
剥離性を向上させる観点から、25℃の水に0. 5重量
%以上溶解するものが好ましく、4重量%以上溶解する
ものがより好ましく、7 重量%以上溶解するものが更に
好ましい。
含有量は、優れたデポ剥離性及び高い浸透力を得る観点
から、0.1〜90重量%が好ましく、0.5〜80重
量%がより好ましく、1〜50重量%がさらに好まし
い。
(d)成分の含有量は、該組成物製造時の含有量、及び
使用時の含有量のいずれであっても良い。通常、濃縮液
として組成物は製造され、これを使用時に希釈して用い
る場合が多い。
物のpHは、6以上11以下であることが必要とされ
る。本発明においては、剥離剤組成物のpHが6以上1
1以下であることにも一つの大きな特徴があり、pHを
6以上11以下に調節することにより、デポ剥離性が十
分で、しかも金属材料に対する腐食が抑制でき、その結
果、半導体素子の生産性向上や品質向上に寄与できると
いう優れた効果が発現される。従って、剥離剤組成物
が、前記(a)〜(c)成分又はさらに(d)成分を含
有していても、そのpHが6未満では、優れたW又はW
合金の配線又は電極のデポ剥離性及び金属材料に対する
腐食防止性は得られない。該pHの下限は、6.5以上
が好ましく、7.0以上がより好ましく、7.5以上が
さらに好ましく、8.0以上が特に好ましい。またpH
の上限は、10以下が好ましく、9.5以下がより好ま
しく、9.2以下がさらに好ましく、8.7以下が特に
好ましい。pHとしては、好ましくは6.5〜10、よ
り好ましくは7.0〜9.5、さらに好ましくは7.5
〜9.2、特に好ましくは8.0〜9.2、最も好まし
くは8.0〜8.7である。
剤、アニオン界面活性剤等の界面活性剤を適宜配合する
ことができる。
(A)W又はW合金の配線又は電極と、(B)Al又は
Al合金の配線とを備える半導体の製造工程において使
用されるものである。通常、半導体の製造工程において
は、W又はW合金の配線、W又はW合金の電極、Al又
はAl合金の配線が、適宜所望の順に工程を分けて製造
されている。従って、本発明の剥離剤組成物は、半導体
素子やLCD等の無機部材等の部材上に付着したデポ
を、それらの部材を損じることなく容易に剥離し得るも
のであるため、半導体素子やLCD等の製造工程におけ
る複数のデポ剥離工程に好適に使用し得るものである。
を半導体の製造工程中の複数のデポ剥離工程に使用する
ことで、剥離装置の設置スペースや剥離液の保管スペー
スを大幅に低減することができるという優れた効果が発
現される。
ポを除去する本発明のデポの剥離方法としては、例え
ば、処理すべきウェハを1枚づつ又は複数枚をまとめて
治具にセットし、本発明の剥離剤組成物中に浸漬し、治
具を揺動したり剥離液に超音波や噴流等の機械力を与え
ながら剥離処理する方法や、処理すべきウェハ上に本発
明の剥離剤組成物を噴射あるいはスプレーして剥離処理
する方法が好適に挙げられる。その際の剥離組成物の温
度は、作業性の観点から10℃〜100℃が好ましく、
15〜70℃であることがより好ましい。尚、これら剥
離工程後、ウェハ上に残留する剥離剤組成物は、水又は
イソプロピルアルコール等の溶剤等によりリンスし除去
されることが好ましい。
Si3 N4 〔基板/3/100/10/50/50(n
m)〕の積層基板に対してノボラック樹脂材質のポジ型
フォトレジストを用いてパターン化し、プラズマエッチ
ング処理を行った。エッチング処理ガスとしてはフッ素
系、塩素系のガスを順次用いた。エッチング後、フォト
レジストを酸素プラズマ灰化処理により除去した。
板/100/100/400/100(nm)〕の積層
基板に対し、ノボラック樹脂材質のポジ型フォトレジス
トを用いてパターン化し、プラズマエッチング処理を行
った。エッチング処理ガスとしては塩素系、フッ素系の
ガスを順次用いた。エッチングの後、フォトレジストを
酸素プラズマ灰化処理により除去した。
板/400/50/300(nm)〕の積層基板に対し
てノボラック樹脂材質のポジ型フォトレジストを用いて
パターン化し、プラズマエッチング処理を行った。エッ
チング処理ガスとしては塩素系、フッ素系のガスを順次
用いた。エッチングの後、フォトレジストを酸素プラズ
マ灰化処理により除去した。
1〜5で得られた剥離剤組成物を用いて、30℃、10
分で基板を浸漬洗浄した後、水でリンスを行った。乾燥
後に電界放射型走査電子顕微鏡で基板の表面を5万倍に
拡大して、形成した配線又はホールパターンを100個
観察し、そのデポ剥離性と配線の腐食性を下記基準によ
り評価した。その結果を表1、2に示す。
/100 )×100 評価基準 A:95%以上100%以下、B:90%以上95%未
満、C:80%以上90%未満、D:0%以上80%未
満
の個数)/100 )×100 評価基準 A:0%以上2.5%未満、B:2.5%以上5%未
満、C:5%以上10%未満、D:10%以上100%
以下 なお、上記の評価において、全ての評価がA又はBのも
のを合格品とする。
られた剥離剤組成物は、いずれも比較例1〜5で得られ
た剥離剤組成物に比べて、各種配線に存在するデポの剥
離性に優れ、かつ腐食も発生しにくいものであることが
わかる。
処理を受けて変質したデポでも容易にかつ短時間で剥離
することができ、しかもアルミニウム、タングステン、
これらの合金等の配線材料に対する腐食が抑制できる。
その結果、半導体素子やLCD等の生産性向上や品質向
上に大きく寄与できる。
Claims (6)
- 【請求項1】 (a)n価の塩基酸の第n段目の酸解離
指数pKan (25℃)が3以上11以下である酸及び
/又はその塩と、(b)水と、(c)分子中に窒素原子
を含むキレート剤とを含有し、pHが6以上11以下で
あり、少なくとも(A)タングステン又はタングステン
合金の配線又は電極と(B)アルミニウム又はアルミニ
ウム合金の配線とを備える半導体の製造工程において使
用される剥離剤組成物。 - 【請求項2】 (c)分子中に窒素原子を含むキレート
剤が、アミンもしくはその誘導体、アミノポリカルボン
酸、又はアミノ酸である請求項1記載の剥離剤組成物。 - 【請求項3】 さらに、式(I): R1 [(X)(AO)k R2 ]m (I) (式中、R1 は水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素
基、Xは−O−基、−COO−基、−NH−基、又は−
N((AO)n H)−基、k及びnは1〜20、Aは炭
素数2又は3のアルキレン基、R2 は水素原子又は炭素
数1〜8の炭化水素基、mは1〜8を示す。)で表され
るアルキレンオキサイド化合物、アルコール類、エーテ
ル類、カルボニル類、エステル類、フェノール類、含窒
素化合物及び含硫黄化合物からなる群より選ばれる1種
以上の有機溶剤(d)を含有する、請求項1又は2記載
の剥離剤組成物。 - 【請求項4】 (a)酸及び/又はその塩が、有機酸及
び/又はその塩である請求項1〜3いずれか記載の剥離
剤組成物。 - 【請求項5】 pHが8.0〜9.2である請求項1〜
4いずれか記載の剥離剤組成物。 - 【請求項6】 請求項1〜5いずれか記載の剥離剤組成
物を使用して基板上のデポを剥離する方法。
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