JP2003222381A - ラインディフューザ - Google Patents

ラインディフューザ

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JP2003222381A JP2002022483A JP2002022483A JP2003222381A JP 2003222381 A JP2003222381 A JP 2003222381A JP 2002022483 A JP2002022483 A JP 2002022483A JP 2002022483 A JP2002022483 A JP 2002022483A JP 2003222381 A JP2003222381 A JP 2003222381A
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Giichi Shindo
義一 進藤
Akira Torimi
明 鳥實
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拓也 重松
Takayuki Koba
隆之 木場
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Kyoritsu Air Tech Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 調和空気の吹出方向の調節が容易であり、吹
出方向の再現性が良好であり、吹出方向変更に起因する
性能変化が極めて小さく、空調効率も高いラインディフ
ューザを提供する。 【解決手段】 ラインディフューザ1においては、金属
板で形成され側面視形状が略台形をした箱体状のチャン
バ2の一方の側面に調和空気を導入するための給気用接
続口3が設けられ、チャンバ1内に導入した調和空気を
吹き出すための矩形の吹出用開口4がチャンバ1の底面
に設けられ、チャンバ1内において吹出用開口4に臨む
位置にその短辺4aより短い短辺5cを有する矩形の気
流切替板5が吹出用開口4の短辺方向Xに移動可能に配
置され、吹出用開口4の長辺に沿ってそれぞれ短辺4a
と平行方向に突出した導流部材6が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調機器から送給
される調和空気を室内へ吹き出すために天井面上方に設
置されるラインディフューザに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、室内の美観性や施工の迅速性など
の観点から、いわゆるシステム天井の採用が増加してい
るが、これらのシステム天井では、空調機器から送風さ
れる調和空気の吹出口として、天井面に開口する長矩形
状の空気吹出口を下面部分に備えたラインディフューザ
が多用されている。
【0003】本願に関連する従来技術として、例えば、
実開昭51−24041号公報、実開昭51−7106
4号公報、実公平7−31075号公報に開示されてい
るラインディフューザがある。
【0004】実開昭51−24041号公報に開示され
ているラインディフューザはチャンバの長手方向端部の
内側面に設けられた凹凸を有するV字状のガイドに、羽
根の両端部に設けられた弾性支持金具を移動可能に係止
した構造であり、羽根とともに弾性支持金具を前記ガイ
ドに沿って移動させて羽根の係止角度を変えることによ
って気流の吹出方向を設定する。
【0005】実開昭51−71064号公報に開示され
ているラインディフューザは、羽根の長手方向両端部か
ら突出した偏心軸を、吹出口開口部の長手方向両端部に
回動可能に係止した構造であり、偏心軸を中心に羽根を
回動させて羽根の傾斜角度を変えることによって気流の
吹出方向を設定する。
【0006】実公平7−31075号公報に開示されて
いる二枚羽根対向型ディフューザは、吹出口開口部の長
手方向に沿って架設された支持軸に、二枚の羽根を抱き
合わせた状態で回動可能に係止した構造であり、二枚の
羽根の開度や傾斜角度を変えることによって気流の吹出
方向や風量の設定を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】実開昭51−2404
1号公報に開示されているラインディフューザは、羽根
を一度設定した場所に戻して元の気流方向に設定し直す
ことが困難であるため、羽根位置の再現性が悪い。ま
た、実開昭51−71064号公報に開示されているラ
インディフューザは、羽根の角度調節は人間の感覚に頼
って行われるため、前述のラインディフューザと同様、
羽根位置の再現性が悪い。
【0008】一方、実公平7−31075号公報に開示
されている二枚羽根対向型ディフューザの場合、羽根位
置の調節が難しく、羽根位置の再現性も悪く、羽根の傾
斜角度や開度によって吹出口の性能(騒音、圧力損失)
が変化するため、微妙な調節が要求される。また、羽根
の開度を変えて風量を変えると、吹出方向も変化してし
まう。
【0009】さらに、図9に示すように、前記公報に開
示されているラインディフューザを含む従来のラインデ
ィフューザ90において、ダクト接続口95へ送給され
る調和空気94の吹出方向を水平方向に設定した場合、
開口部96から吹き出す気流91,92が天井面Cに張
り付いた状態となって、空調効率が悪化することがあ
る。
【0010】すなわち、天井Cに沿った気流91,92
は速度が速く、到達距離も長いため、付近に他のライン
ディフューザ97,98がある場合、これらから吹き出
す気流と干渉し合ってドラフトを生じたり、これらから
吹き出す気流と合流してさらに到達距離が伸びて部屋9
9の天井C全体を覆う一体的な気流となり冷房空気の拡
散を阻害して空調効率を低下させたりしている。また、
部屋99の天井Cに沿って移動した気流91は壁面Wに
ぶつかって下降し、冷房空気が床Fを這って移動するこ
とによってドラフトを生じることもある。
【0011】本発明が解決しようとする課題は、調和空
気の吹出方向の調節が容易であり、吹出方向の再現性が
良好であり、吹出方向変更に起因する性能変化が極めて
小さく、空調効率も高いラインディフューザを提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のラインディフュ
ーザは、調和空気を導入する給気用接続口と、導入した
調和空気を吹き出す矩形の吹出用開口とを有する箱体状
のチャンバと、前記チャンバ内の前記吹出用開口に臨む
位置に前記吹出用開口の短辺方向に移動可能に配置され
前記吹出用開口の短辺より短い短辺を有する矩形の気流
切替板と、前記吹出用開口の長辺に沿ってそれぞれ短辺
と平行方向に突設された導流部材と、前記気流切替板の
長辺が前記チャンバ内面に当接するまで前記気流切替板
を移動させたとき両者間の少なくとも一部に隙間を残す
ための隙間形成手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】このような構成とすれば、給気用接続口か
らチャンバ内に導入された調和空気の吹出方向は、気流
切替板とチャンバ内面と間に生じる空間と導流部材との
位置関係によって吹出用開口面に垂直な方向から平行な
方向の範囲内で定められ、吹出用開口から手を差し込ん
で吹出用開口に臨む位置にある気流切替板をその短辺方
向に移動させるだけで前記範囲内で気流吹出方向を変更
できるので、調和空気の吹出方向の調節が容易であり、
気流切替板の位置は吹出用開口から目視確認できるので
吹出方向の再現性が良好である。
【0014】また、気流切替板は平板状であり、その移
動に伴って吹出用開口の流路面積が変化したり、圧力損
失や騒音が変化したりすることがないので、吹出方向変
更に起因する性能変化が極めて小さい。さらに、気流切
替板の一方の長辺がチャンバ内面に当接した状態にある
とき当該長辺とチャンバ内面との隙間から吹出用開口に
向かって吹き出す気流が、他方の長辺とチャンバ内面と
の間から吹き出す気流が吹出用開口面と略同一面に沿っ
て移動するのを阻止するので、冷房空気を吹き出す際の
ドラフトの発生や冷房空気の天井面への張り付きによる
拡散不良をなくすことができ、高い空調効率が得られ
る。
【0015】ここで、前記隙間形成手段として、前記気
流切替板の両方または片方の長辺に切欠部を設けること
により、切欠部のある長辺がチャンバ内面に当接したと
きに隙間が形成され、この隙間から吹き出す気流が天井
面(吹出用開口面と略同一面)に張り付こうとする気流
を引き離す作用を発揮するため、吹出用開口から水平方
向に吹き出す気流が天井面に張り付くのを防止すること
ができる。このため、気流の干渉を考慮した上での吹出
口(ラインディフューザ)の配置設計が容易に行うこと
ができるようになる。また、切欠部の位置や切欠深さは
使用条件に応じて選択することができるので、必要に応
じた気流が得られる。
【0016】この場合、前記気流切替板の両方または片
方の長辺上においてそれぞれ前記給気用接続口から前記
チャンバ内を経由して最短距離に位置する部分を含む領
域に前記切欠部を設けることにより、給気用接続口から
導入される調和空気の流量が最も多い部分に隙間が位置
することとなるため、前述した天井面への気流張り付き
防止作用がより大きくなり、下方へ膨らんだ気流を得る
ことができる。このため、気流干渉を考慮した吹出口の
配置設計が容易に行えるようになり、高い空調効率が得
られる。
【0017】また、前記気流切替板の片方の長辺が前記
チャンバの内面に当接するまで前記気流切替板を移動さ
せたとき、前記気流切替板の他方の長辺の切欠部を閉塞
するための閉塞部材を前記気流切替板に隣接させて配置
することが望ましい。このような閉塞部材を設ければ、
チャンバ内面に当接していない方に位置する長辺にある
切欠部が閉塞部材で塞がれるので、流路に露出した切欠
部を気流が通過することによって生じる鉛直下向き気流
が気流切替板本来の気流変向機能を阻害するのを防止す
ることができ、流路に露出した切欠部を気流が通過する
際に発生する振動や風切り音に起因する騒音も抑制する
ことができる。
【0018】また、前記気流切替板の長辺が前記チャン
バ内面に当接するまで前記気流切替板を移動させたと
き、前記気流切替板を前記長辺と平行な軸を中心に回動
させ傾斜状態に保持するための傾動機構を設けることに
より、チャンバ内に導入された調和空気を傾斜した気流
切替板で吹出用開口面に向かって斜め方向に誘導し、吹
出用開口から斜めに吹き出すことが可能となるので、吹
出用開口面からの気流吹出方向の多様性が増し、使用条
件に適した高効率の空調を行うことができる。
【0019】さらに、前記吹出用開口面から前記チャン
バ内に25mm〜40mm引っ込んだ位置に前記気流切
替板を配置することにより、当該気流切替板は前記導流
部材よりも上方へ適度に離れて位置することとなるた
め、吹出用開口から手を差し込んで気流切替板の位置変
更を行う際の作業性が良好となるだけでなく、気流吹出
方向を水平に設定した場合、その気流変向作用が最大と
なる。なお、吹出用開口面と気流切替板との距離が短す
ぎると単に気流を遮る作用しか生じないようになり、前
記距離が長すぎると気流切替板によって一旦変向された
気流の方向が元の状態に戻るようになり気流切替板とし
ての機能が低下する傾向が生じる。
【0020】一方、前記給気用接続口の開閉および開度
設定を行うため互いに接近、離隔可能な複数の開閉部材
と、前記吹出用開口から手を差し込んで前記開閉部材の
開閉および開度設定を行うための操作部材とを設けるこ
とにより、吹出用開口からの手動操作で気流吹出方向の
調節から独立した吹出流量調節が可能となるため、簡単
な操作で使用条件に適した微妙な空調条件の設定を行う
ことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1(a)は本発明の実施の形態
であるラインディフューザを示す側面図、図1(b)は
前記ラインディフューザの底面図、図2は図1(a)の
A−A線における一部省略断面図、図3(a)は図1に
示すラインディフューザの透視側面図、図3(b)は気
流切替板の平面図、図4は図3(a)の部分拡大図であ
る。
【0022】図1〜図4に示すように、本実施形態のラ
インディフューザ1においては、金属板で形成され側面
視形状が略台形をした箱体状のチャンバ2の一方の側面
に調和空気を導入するための給気用接続口3が設けら
れ、チャンバ1内に導入した調和空気を吹き出すための
矩形の吹出用開口4がチャンバ1の底面に設けられ、チ
ャンバ1内において吹出用開口4に臨む位置にその短辺
4aより短い短辺5cを有する矩形の気流切替板5が吹
出用開口4の短辺方向Xに移動可能に配置され、吹出用
開口4の長辺に沿ってそれぞれ短辺4aと平行方向に突
出した導流部材6が設けられている。
【0023】気流切替板5の両方の短辺5c部分はそれ
ぞれチャンバ2内の両端に設けられた略台形状の支持部
材7上にスライド可能に載置され、チャンバ2を構成す
る側板2aの内面に垂下状に固定された複数の略釣り針
形状の板バネ8の下端湾曲部8aが気流切替板5の上面
を押圧した状態で保持されているため、気流切替板5は
支持部材7の上辺7aに沿ってその短辺5c方向にスラ
イド可能であり、気流切替板5aの長辺5a,5bのい
ずれかがチャンバ2の側板2aの内面に当接する位置に
おいては、気流切替板5は長辺5a,5bと平行な軸を
中心に回動して支持部材7の斜辺7b上で45度に傾斜
した状態で保持される。
【0024】また、気流切替板5の一方の長辺5aの中
央付近には切欠深さの異なる複数の切欠部51,52,
53が段階的に設けられ、他方の長辺5bの中央付近に
は切欠深さが一定の切欠部54が設けられ、気流切替板
5を手動操作で移動させるための複数の切替具5dが気
流切替板5の下面に垂下状に形成されている。
【0025】一方、給気用接続口3のチャンバ2内にお
ける開口部分には、給気用接続口3の開閉および開度設
定を行うため水平方向にスライドして互いに接近、離隔
可能な2枚の開閉部材11,12と、吹出用開口4から
手を差し込んで開閉部材11,12の開閉操作および開
度設定を行うための操作部材10とを設けている。開閉
部材11,12による開閉機構については後述する。
【0026】ここで、図5を参照して、気流切替板5の
設定位置と吹出用開口4からの気流吹出方向との関係に
ついて説明する。図5(c)に示すように気流切替板5
を支持部材7の上辺7a直上に配置すると、気流切替板
5の長辺5a,5bとチャンバ2の側板2aとの間に形
成された2つの開口部13を通過した気流が吹出用開口
4から真下に向かって吹き出す。
【0027】また、図5(b)または(d)に示すよう
に気流切替板5を側板2aのいずれかに当接するまで移
動させると、気流切替板5の長辺5a,5bのいずれか
と側板2aとの間に形成された開口部14,15を通過
した気流がそれぞれ開口部14,15側に位置する導流
部材6によって誘導され吹出用開口4から水平方向へ吹
き出す。
【0028】次に、図(a)または(e)に示すよう
に、気流切替板5の長辺5a,5bのいずれかが側面2
aに当接した位置において45度に傾斜させると、気流
切替板5の長辺5a,5bのいずれかと側板2aとの間
に形成された開口部16,17を通過した気流がそれぞ
れ開口部16,17側に位置する導流部材6および気流
切替板5によって誘導され吹出用開口4から45度傾斜
した方向へ吹き出す。
【0029】このように、給気用接続口3からチャンバ
2内に導入された調和空気の吹出方向は、気流切替板5
とチャンバ2の側板2aの内面と間に生じる空間と導流
部材6などとの位置関係によって吹出用開口面に垂直な
方向から平行な方向の範囲内で定められ、吹出用開口4
から手を差し込んで吹出用開口4に臨む位置にある気流
切替板5の切替具5dをその短辺5c方向に移動させる
だけで前記範囲内で気流吹出方向を変更できるので、気
流吹出方向の調節が容易であり、気流切替板5の位置は
吹出用開口4から目視確認できるので吹出方向の再現性
も良好である。
【0030】また、気流切替板5は平板状であり、その
移動に伴って吹出用開口4の流路面積が変化したり、圧
力損失や騒音が変化したりすることがないので、吹出方
向変更に起因する性能変化も極めて小さい。なお、本実
施形態では、吹出用開口4からチャンバ2内に30mm
引っ込んだ位置に気流切替板5を配置しているため、気
流切替板5は導流部材6よりも上方へ適度に離れて位置
することとなり、吹出用開口4から手を差し込んで気流
切替板5の位置変更を行う際の作業性が良好となるだけ
でなく、気流吹出方向を水平に設定した場合、その気流
変向作用が最も大となる。
【0031】ここで、図6を参照して、気流切替板5に
形成された切欠部51〜54の機能について説明する。
図6(a)に示すように気流切替板5の長辺5aが供給
用接続口3と対向する側板2aの内面に当接していると
き切欠部51,52,53によって側板2aと気流切替
板5との間に隙間S1が形成されるため、隙間S1から
吹出用開口4に向かって吹き出す気流K1が、他方の長
辺5bと側板2aの内面との間から吹き出す気流K2を
下方へ押圧し、気流K2が吹出用開口面と略同一面に沿
って水平移動するのを阻止することができる。
【0032】同様に、図6(b)に示すように、気流切
替板5の長辺5bが供給用接続口3がある方の側板2a
の内面に当接しているとき切欠部54によって側板2a
と気流切替板5との間に隙間S2が形成されるため、隙
間S2から吹出用開口4に向かって吹き出す気流K3
が、他方の長辺5aと側板2aの内面との間から吹き出
す気流K4を下方へ押圧し、気流K4が吹出用開口面と
略同一面に沿って水平移動するのを阻止することができ
る。
【0033】このように、気流切替板5の長辺5a,5
bが側面2aのいずれかに当接しているとき、切欠部5
1〜54によって隙間S1,S2が確保され、これらか
ら吹き出す気流K1,K3が気流K2,K4を下方へ押
圧するので、図9で示したような冷房空気を吹き出す際
のドラフトや冷房空気の天井面への張り付きによる拡散
不良が発生せず、ラインディフューザ1の吹出用開口4
から吹き出した気流K1,K4は、図8に示すように、
下方へ膨らんだ状態に拡散し、気流干渉なども発生しな
いので、高い空調効率が得られる。
【0034】切欠部51〜54はいずれも、気流切替板
5の長辺5a,5b上においてそれぞれ給気用接続口3
からチャンバ2内を経由して最短距離に位置する長辺5
a,5bの中央部分を含む領域に設けているため、給気
用接続口3から導入される調和空気の流量が最も多い部
分に隙間S1,S2が形成され、隙間S1,S2から吹
き出す気流K1,K3の押圧力が大となり、吹出用開口
4から吹き出す気流が天井面に張り付くのを防止する作
用が最も大となる。
【0035】さらに、気流切替板5が図6(a)または
(b)の状態にあるとき、側板2aと当接していない方
に位置する切欠部51〜54は、気流切替板5の下面に
隣接して配置された閉塞部材18によって塞がれるの
で、気流K2,K4が通過する際に発生する振動や風切
り音に起因する騒音を抑制することができる。また、閉
塞部材18がなければ流路に露出した切欠部51〜54
を通過して鉛直下向き気流が生じ、気流切替板5本来の
気流変向機能が悪化することがあるが、前述したように
閉塞部材18で切欠部51〜54を塞ぐことにより、こ
のような弊害を防止することができる。
【0036】次に、図3および図7を参照して、開閉部
材11,12による開閉機構について説明する。2枚の
開閉部材11,12は水平方向にスライドして互いに接
近、離隔可能であり、図7(a)に示すように、開閉部
材11,12には四角形の開口11c,12cが開設さ
れ、操作部材10は開閉部材12と一体的に形成され、
開閉部材11,12の下方にはラック11a,12aが
設けられている。
【0037】チャンバ2の給気用接続口3がある方の側
板2a内面に、開閉部材11,12はラック11a,1
2a部分が対向するように重ねて配置され、係止具19
によってスライド自在に係止され、対向するラック11
a,12aにはピニオンギア20が歯合されている。し
たがって、操作部材10を水平方向に移動させると開閉
部材12が同時に移動し、開閉部材12の下方に形成さ
れているラック12aがピニオンギア20を回動させ、
ピニオンギア20の回動によってラック11aが水平移
動することで開閉部材11が開閉部材12と反対方向へ
移動する。
【0038】このように、操作部材10の位置を変更さ
せて開閉部材11,12の開口11c,12cの重なり
状態を変化させることにより、給気用開口部3におい
て、図7(b)に示すような全閉状態、図7(c)に示
すような半開状態あるいは図7(d)に示すような全開
状態を選択することができる。すなわち、吹出用開口4
から手を差し込んで操作部材10を手動操作することに
よって気流吹出方向の調節から独立した吹出流量調節が
可能であるため、簡単な操作で使用条件に適した微妙な
空調条件の設定を行うことができる。
【0039】
【発明の効果】本発明により、以下の効果を奏する。
【0040】(1)給気用接続口と矩形の吹出用開口と
を有する箱体状のチャンバと、前記チャンバ内の吹出用
開口に臨む位置に吹出用開口の短辺方向に移動可能に配
置され吹出用開口の短辺より短い短辺を有する矩形の気
流切替板と、吹出用開口の長辺に沿ってそれぞれ短辺と
平行方向に突設された導流部材と、気流切替板の長辺が
チャンバ内面に当接するまで気流切替板を移動させたと
き両者間の少なくとも一部に隙間を残すための隙間形成
手段と備えたことにより、調和空気の吹出方向の調節が
容易であり、吹出方向の再現性が良好であり、吹出方向
変更に起因する性能変化も極めて小さくなる。
【0041】(2)前記隙間形成手段として、前記気流
切替板の両方または片方の長辺に切欠部を設けることに
より、切欠部とチャンバ内面との隙間から吹き出す気流
が天井面に張り付こうとする気流を引き離す作用を発揮
するため、吹出用開口から水平方向に吹き出す気流が天
井面に張り付くのを防止することができ、気流の干渉を
考慮した上でのラインディフューザの配置設計が容易と
なる。また、切欠部の位置や切欠深さは使用条件に応じ
て選択することができるので、必要に応じた気流が得ら
れる。
【0042】(3)前記気流切替板の両方または片方の
長辺上においてそれぞれ前記給気用接続口から前記チャ
ンバ内を経由して最短距離に位置する部分を含む領域に
前記切欠部を設けることにより、流量が最も多い部分に
隙間が位置することとなるため、天井面への気流張り付
き防止作用がより大きくなり、下方へ膨らんだ気流を得
ることができる。このため、気流干渉を考慮した吹出口
の配置設計が容易に行えるようになり、高い空調効率が
得られる。
【0043】(4)前記気流切替板の片方の長辺が前記
チャンバの内面に当接するまで前記気流切替板を移動さ
せたとき、前記気流切替板の他方の長辺の切欠部を閉塞
するための閉塞部材を前記気流切替板に隣接させて配置
することにより、気流切替板の気流変向機能が悪化する
のを防止することができ、切欠部の振動や風切り音に起
因する騒音も抑制することができる。
【0044】(5)前記気流切替板の長辺が前記チャン
バ内面に当接するまで前記気流切替板を移動させたと
き、前記気流切替板を前記長辺と平行な軸を中心に回動
させ傾斜状態に保持するための傾動機構を設けることに
より、吹出用開口から斜めに吹き出すことが可能となる
ので、吹出用開口面からの気流吹出方向の多様性が増
し、使用条件に適した高効率の空調を行うことができ
る。
【0045】(6)前記吹出用開口面から前記チャンバ
内に25mm〜40mm引っ込んだ位置に前記気流切替
板を配置することにより、吹出用開口から手を差し込ん
で気流切替板の位置変更を行う際の作業性が良好となる
だけでなく、気流吹出方向を水平に設定した場合の気流
変向作用が最も大となる。
【0046】(7)前記給気用接続口の開閉および開度
設定を行うため互いに接近、離隔可能な複数の開閉部材
と、前記吹出用開口から手を差し込んで前記開閉部材の
開閉および開度設定を行うための操作部材とを設けるこ
とにより、吹出用開口からの手動操作で気流吹出方向の
調節から独立した吹出流量調節が可能となるため、簡単
な操作で使用条件に適した微妙な空調条件の設定を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の実施の形態であるラインデ
ィフューザを示す側面図、(b)はラインディフューザ
の底面図である。
【図2】 図1(a)のA−A線における一部省略断面
図である。
【図3】 (a)は図1に示すラインディフューザの透
視側面図、(b)は気流切替板の平面図である。
【図4】 図3(a)の部分拡大図である。
【図5】 気流切替板の使用状態を示す説明図である。
【図6】 気流切替板の使用状態を示す説明図である。
【図7】 開閉機構の使用状態を示す説明図である。
【図8】 図1に示すラインディフューザからの気流吹
出状態を示す説明図である。
【図9】従来のラインディフューザからの気流吹出状態
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ラインディフューザ 2 チャンバ 2a 側板 3 給気用接続口 4 吹出用開口 4a,5c 短辺 4b,5a,5b 長辺 5 気流切替板 5d 切替具 6 導流部材 7 支持部材 7a 上辺 7b 斜辺 8 板バネ 10 操作部材 11,12 開閉部材 11a,12a ラック 11c,12c 開口 13,14,15,16,17 開口部 18 閉塞部材 19 係止具 20 ピニオンギア 51,52,53,54 切欠部 S1,S2 隙間 K1,K2,K3,K4 気流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 進藤 義一 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034−4 協 立エアテック株式会社内 (72)発明者 鳥實 明 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034−4 協 立エアテック株式会社内 (72)発明者 重松 拓也 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034−4 協 立エアテック株式会社内 (72)発明者 木場 隆之 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034−4 協 立エアテック株式会社内 Fターム(参考) 3L081 AA02 AB01 EA02 EA03 HA08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調和空気を導入する給気用接続口と、導
    入した調和空気を吹き出す矩形の吹出用開口とを有する
    箱体状のチャンバと、前記チャンバ内の前記吹出用開口
    に臨む位置に前記吹出用開口の短辺方向に移動可能に配
    置され前記吹出用開口の短辺より短い短辺を有する矩形
    の気流切替板と、前記吹出用開口の長辺に沿ってそれぞ
    れ短辺と平行方向に突設された導流部材と、前記気流切
    替板の長辺が前記チャンバ内面に当接するまで前記気流
    切替板を移動させたとき両者間の少なくとも一部に隙間
    を残すための隙間形成手段とを備えたことを特徴とする
    ラインディフューザ。
  2. 【請求項2】 前記隙間形成手段として、前記気流切替
    板の両方または片方の長辺に切欠部を設けた請求項1記
    載のラインディフューザ。
  3. 【請求項3】 前記気流切替板の両方または片方の長辺
    上においてそれぞれ前記給気用接続口から前記チャンバ
    内を経由して最短距離に位置する部分を含む部分に前記
    切欠部を設けた請求項2記載のラインディフューザ。
  4. 【請求項4】 前記気流切替板の片方の長辺が前記チャ
    ンバの内面に当接するまで前記気流切替板を移動させた
    とき、前記気流切替板の他方の長辺の切欠部を閉塞する
    ための閉塞部材を前記気流切替板に隣接させて配置した
    請求項2または3記載のラインディフューザ。
  5. 【請求項5】 前記気流切替板の長辺が前記チャンバ内
    面に当接するまで前記気流切替板を移動させたとき、前
    記気流切替板を前記長辺と平行な軸を中心に回動させ傾
    斜状態に保持するための傾動機構を設けた請求項1〜4
    のいずれかに記載のラインディフューザ。
  6. 【請求項6】 前記吹出用開口面から前記チャンバ内に
    25mm〜40mm引っ込んだ位置に前記気流切替板を
    配置した請求項1〜5のいずれかに記載のラインディフ
    ューザ。
  7. 【請求項7】 前記給気用接続口の開閉および開度設定
    を行うため互いに接近、離隔可能な複数の開閉部材と、
    前記吹出用開口から手を差し込んで前記開閉部材の開閉
    および開度設定を行うための操作部材とを設けた請求項
    1記載のラインディフューザ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009204240A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Miyagawa Kasei Ind Co Ltd 風向調整機構
KR101332486B1 (ko) 2011-07-01 2013-11-26 문치영 공조장치 덕트용 선형 취출구
KR102018769B1 (ko) * 2018-12-18 2019-09-05 최현일 실내 공조용 기류 가변형 챔버

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