JP2003221325A - 眼疾患の予防または治療薬 - Google Patents

眼疾患の予防または治療薬

Info

Publication number
JP2003221325A
JP2003221325A JP2002017464A JP2002017464A JP2003221325A JP 2003221325 A JP2003221325 A JP 2003221325A JP 2002017464 A JP2002017464 A JP 2002017464A JP 2002017464 A JP2002017464 A JP 2002017464A JP 2003221325 A JP2003221325 A JP 2003221325A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituent
preventive
eye diseases
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002017464A
Other languages
English (en)
Inventor
Miki Kobayashi
幹 小林
Yukio Iino
幸生 飯野
Jun Yamada
潤 山田
Shigeru Kinoshita
茂 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP2002017464A priority Critical patent/JP2003221325A/ja
Publication of JP2003221325A publication Critical patent/JP2003221325A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 眼疾患の予防または治療に有効な薬剤を提供
すること。 【解決手段】 特定の構造のシクロプロパンカルボン酸
アミド化合物または製薬学的に許容されるその塩を有効
成分とする、眼疾患の予防または治療薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は眼部を構成する組織
である結膜、角膜、強膜、ブドウ膜、脈絡膜、網膜に生
じる血管新生等の細胞増殖性疾患の進行を防止するのに
有効な眼疾患の予防または治療薬に関する。
【0002】
【従来の技術】眼部を構成する組織である結膜、角膜、
強膜、ブドウ膜、脈絡膜、網膜においては、血管新生を
中心とする細胞増殖が起因となり、治療に難渋し、最終
的には失明に至る疾患が存在する。その具体例と治療の
現状は次の通りである。 1)角膜の血管新生による障害 角膜はImmune Privilege siteの一つで、血管やリンパ
管がないことなどが特徴である。しかし、不正なコンタ
クトレンズ装用眼や角膜フリクテン、その他の重篤な角
膜炎症眼においては新生血管が生じ、それに伴走してリ
ンパ管も侵入する。強度の新生血管は不可逆的な視力低
下を生じるばかりか、慢性炎症の場を提供し、治療に抵
抗しやすくなる。また血管新生は角膜移植などを行う際
の最も大きなリスクファクターとなる。したがって、角
膜新生血管を抑制する薬剤は角膜の透明性維持やImmune
Privilegeの維持に非常に重要である。
【0003】2)糖尿病性網膜症 近年、糖尿病患者数は増加の一途をたどり、日本で600
万人以上と言われ、今後も増加する傾向にある。この糖
尿病の三大合併症の一つである糖尿病網膜症は後天的失
明の第一原因であり、内科・眼科のみならず社会的にも
大きな問題となっている。糖尿病網膜症の悪化には、網
膜血管無灌流領域に対する新生血管が関与しており、種
々の病態を経て失明に至る。網膜血管無灌流領域の形成
には、血管内皮の接着因子の上昇による白血球の連鎖接
着が塞栓を生じることが言われている。また、広範な無
灌流領域により、虹彩にも新生血管が生じることがあ
り、異常な眼圧上昇を示す新生血管緑内障として、末期
的な病態を呈することもしばしば見られる。これらの新
生血管を抑制する薬剤は糖尿病網膜症増悪を抑制し、社
会的にも貢献するものと思われる。抗炎症作用を有する
薬物は、血管内皮の接着因子の発現低下により、無灌流
領域の形成をも抑制すると考えられる。
【0004】3)加齢性黄斑変性症 加齢性黄斑変性症(以下AMD)は高齢者の黄斑に生じる
疾患で、網膜色素上皮細胞・ブルッフ膜・脈絡膜血管の
加齢変化を基盤として発症する。両眼性の発症も稀では
なく、特に滲出型のAMDは失明につながりやすく、いか
なる加療も奏効しない事から、臨床的に重要な疾患とな
っている。その主要な病態は黄斑に生じる脈絡膜新生血
管である。しかし、黄斑に生じるという特性から、従来
のレーザー光凝固などの治療法が適応にならない症例も
多く、画期的な治療法は無い。血管新生の原因として
は、血管内皮増殖因子(VEGF)・アンギオポイエチン・
トランスフォーミング増殖因子-β(TGF-β)・色素上
皮由来因子(PEDF)等の相互作用やIL-8産生の増大
によって生じると言われている。
【0005】4)緑内障 開放隅角緑内障は、眼内圧上昇による視神経障害をもた
らし、視野狭窄や視力障害などの永続的な視機能障害を
来す疾患で、これに対して線維柱帯切除術などの濾過手
術が行われる。手術目的は、手術で作成した強膜弁によ
って、眼内圧を一定に保ったまま、眼内液を眼外へ排出
させるものである。緑内障濾過手術の成績は術式そのも
のよりも術後の瘢痕形成の程度により左右されることが
知られている。しかし、術後の創傷治癒作用により強膜
弁は自己閉鎖しやすく、このような症例には再手術が必
要になる。近年、核酸代謝阻害剤を使用し、濾過手術の
成績向上を目指す試みが行われているが、手術中にしか
使用できないことや、創傷治癒の遅れ、過剰濾過による
低眼圧黄斑症などが問題となっている。濾過手術後に
は、血漿蛋白・血球などの滲出やフィブリンフィブロネ
クチンマトリックス形成などを含む急性の炎症反応、マ
クロファージ・線維芽細胞などの細胞成分の遊走・増
殖、増殖した線維芽細胞によるプロコラーゲンの産生、
そのコラーゲンへの成熟、などの一連の反応が生じる。
こうした濾過手術後の一連の組織反応過程を阻害するこ
とによる線維芽細胞増殖阻害剤は、治療薬として有用な
効果があると思われる。
【0006】5)翼状片 角膜輪部から角膜中央にむけて細胞が増殖する疾患で、
細胞増殖の範囲が広いと視野狭窄を生じる。強い太陽光
の刺激との関連性が指摘されているが、原因不明の疾患
である。通常は手術による除去しか方法がないが、再発
しやすく、再発の場合には制癌剤であるマイトマイシン
Cが用いられている。再発を生じない有効な薬剤が求め
られている。
【0007】こうした背景から、以上のごとく、眼部血
管新生抑制作用等の細胞増殖抑制作用を有する薬剤は、
眼疾患においての有効な予防または治療薬となり、患者
のQOLの改善に寄与するこが予想されるが、今までに
有効な薬剤は見出されていない。なお、本発明で用いる
シクロプロパンカルボン酸アミド化合物は、公開特許
(WO00/15603、WO01/02359、WO
01/16091)および出願特許(特願2000−3
34271)に記載されているが、本発明で対象とする
眼疾患の予防または治療効果については開示されていな
い。また、本発明と類似の骨格を有するシクロプロパン
カルボン酸アミド化合物としては、たとえば公開特許
(WO99/61013)に下記化合物の記載がある
が、本発明で対象とする眼疾患の予防または治療効果に
ついては開示されていない。
【0008】
【化5】
【0009】また、例えば論文(ジャーナル・オブ・ア
グリカルチュラル・アンド・フード・ケミストリ、15
巻、501頁、1967年)に除草活性を有する化合物
が記載されているが、本発明で対象とする眼疾患の予防
または治療効果については開示されていない。また、例
えば公開特許(US5622989)に、下記化合物が
抗炎症作用を有することが記載されているが、本発明で
対象とする眼疾患に対する予防または治療効果について
は開示されていない。
【0010】
【化6】
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、薬効
が高く、副作用の少ない眼疾患の予防または治療薬を開
発し、提供する事である。
【0012】
【課題を解決するための手段】発明者らは、眼部におけ
る血管新生等の細胞増殖性疾患においては、IL-8産
生の増大を抑制することができれば、その結果として血
管新生等の細胞増殖を抑制できると仮定し、IL-8産
生の強力な抑制効果を有する化合物を鋭意検討した結
果、一般式(I)または(II)で示されるシクロプロパ
ンカルボン酸アミド化合物が眼疾患の予防または治療に
有効であることを見いだし、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明は、下記一般式(I)または下記一般式(I
I)で示されるシクロプロパンカルボン酸アミド化合物
または製薬学的に許容されるその塩を有効成分とする眼
疾患の予防または治療薬を提供する。
【0013】
【化7】
【0014】〔式中、R1、R2はそれぞれ同じでも異な
ってもよくアルキル基またはハロゲン原子を示し、R3
は水素原子またはアルキル基を示し、Aは置換基を有し
てもよい芳香環または置換基を有してもよい芳香族複素
環を示す。〕
【0015】
【化8】
【0016】〔式中、R4、R5はそれぞれ同じでも異な
ってもよくアルキル基またはハロゲン原子を示し、
6、R7はそれぞれ同じでも異なってもよく水素原子ま
たはアルキル基を示し、R8は置換基を有してもよいシ
クロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置
換基を有してもよいヘテロアリール基を示し、B1,B2
はそれぞれ同じでも異なってもよく置換基を有してもよ
い芳香環または置換基を有してもよい芳香族複素環を示
し、−X−は原子間結合、−O−、−O−CO−、−C
O−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR9−、
−CO−、−CO−NR10−、−NR11−CO−、−C
1213−、−O−CHR14−、−CHR15−O−、−
S−CHR16−、−CHR17−S−(ここで、R9、R
10、R11は水素原子、アルキル基、またはアシル基のい
ずれかを示し、R12、R13、R14、R15、R16、R17
それぞれ同じでも異なってもよく水素原子、ハロゲン原
子、水酸基、置換基を有してもよいアルキル基、メルカ
プト基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシルオキシ
基、アミノ基、アルキルアミノ基、アミノ保護基で置換
されたアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニ
ル基、アミノカルボニル基、またはシアノ基を示す)を
示し、−Y−は−CO−または−CH2−を示し、nは
0〜6から選ばれる整数を示す。〕
【0017】本発明の眼疾患の予防または治療薬として
の使用具体例を述べる。 1)角膜血管新生による障害に対する、点眼剤としての
使用 本発明化合物を有効成分とする点眼剤は、角膜新生血管
阻害作用が期待できる。 2)糖尿病網膜症に対する、内服剤としての使用 本発明化合物を有効成分とする内服剤は、糖尿病性網膜
症に対する治療薬として期待できる。 3)加齢性円盤状黄斑変性症に対する、内服剤としての
使用 本発明化合物を有効成分とする内服薬は、加齢性黄斑変
性症に対する治療薬として期待できる。 4)緑内障に対する、点眼剤、局所注射剤、内服剤とし
ての使用 本発明化合物を有効成分とする薬剤は、緑内障に対する
治療薬として期待できる。 5)翼状片に対する、点眼剤、局所注射剤 本発明化合物を有効成分とする薬剤は、翼状片に対する
治療薬として期待できる。
【0018】
【発明の実施の形態】一般式(I)または(II)中、ハ
ロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子があげられる。アルキル基とは、炭素数
1〜6、好ましくは炭素数1〜3の直鎖もしくは分岐鎖
状のアルキル基を示し、具体的には例えばメチル基、エ
チル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル
基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル
基、n-ペンチル基、イソペンチル基、tert-ペンチ
ル基、ネオペンチル基、2-ペンチル基、3-ペンチル
基、n-ヘキシル基、2-ヘキシル基などがあげられ、好
ましくはメチル基、エチル基などがあげられる。
【0019】シクロアルキル基とは、炭素数3〜6の環
状のアルキル基を示し、具体的には例えばシクロプロピ
ル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基などがあげられ、より好ましくはシクロプロピル
基があげられる。アリール基とは、炭素原子で構成され
る単環または2環の芳香環からなる置換基を示し、具体
的には例えばフェニル基、インデニル基、ナフチル基な
どがあげられ、好ましくはフェニル基があげられる。ア
ラルキル基とは、アリール基で置換されたアルキル基を
示し、そのアリール基の例は前記「アリール基」で示し
たものがあげられ、そのアリール基上には置換基を有し
ていてもよい。具体的にはベンジル基、フェネチル基、
フェニルプロピル基などがあげられ、好ましくはベンジ
ル基があげられる。
【0020】ヘテロアリール基とは、炭素、窒素、酸
素、およびイオウなどで構成される5〜7員の1〜3環
の芳香族複素環からなる置換基をあらわし、具体的には
例えば、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリ
ミジル基、ピラジル基、フリル基、チエニル基、ピロリ
ル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル
基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル
基、テトラゾリル基、ピラゾリル基、フラザニル基、チ
アジアゾリル基、インドリル基などがあげられ、好まし
くはピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、イミダゾ
リル基、トリアゾリル基であり、より好ましくはピリジ
ル基である。芳香環とは、炭素原子で構成される単環ま
たは2つの環からなる芳香環をあらわし、具体的には例
えばベンゼン環、ナフタレン環、インデン環などがあげ
られ、好ましくはベンゼン環があげられる。芳香族複素
環とは、炭素および窒素、酸素、イオウなどで構成され
る5〜7員の1〜3つの環からなる芳香族複素環をあら
わし、具体的には例えば、ピリジン環、ピリダジン環、
ピリミジン環、ピラジン環、ピロール環、フラン環、チ
オフェン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ピ
ラゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、イソチア
ゾール環、チアジアゾール環、フラザン環、インドール
環、イソインドール環、ベンゾフラン環、イソベンゾフ
ラン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾピラゾール環、ベ
ンゾイミダゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチ
アゾール環、プリン環、ピラゾロピリジン環、キノリン
環、イソキノリン環、ナフチリジン環、キナゾリン環、
ベンゾジアゼピン環、カルバゾール環、ジベンゾフラン
環などがあげられる。
【0021】アシル基とは、ホルミル基、または炭素数
1〜6の直鎖もしくは分岐鎖もしくは環状のアルキル基
を有するアシル基、または置換基を有してもよいアリー
ル基を有するアシル基であり、具体的には例えばホルミ
ル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソ
ブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル
基、ヘキサノイル基、アクリロイル基、メタクリロイル
基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、ベンゾイル
基、ナフトイル基などがあげられる。アルコキシ基と
は、炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜3の直鎖また
は分岐鎖または環状のアルキル基を有するアルコキシ基
を示し、具体的には例えばメトキシ基、エトキシ基、n
-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イ
ソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ
基、シクロプロピルオキシ基、シクロブトキシ基、シク
ロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、トリフ
ルオロメトキシ基などがあげられ、好ましくはメトキシ
基、エトキシ基などがあげられる。
【0022】アリールオキシ基とは、酸素原子上に置換
基を有してもよいアリール基が置換したアリールオキシ
基を示し、そのアリール基の例は前記「アリール基」で
示したものがあげられる。具体的には例えばフェノキシ
基、インデニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−
ナフチルオキシ基などがあげられ、好ましくはフェノキ
シ基があげられる。アルキルチオ基とは、炭素数1〜6
の直鎖または分岐鎖状または環状のアルキル基を有する
アルキルチオ基を示し、具体的には例えばメチルチオ
基、エチルチオ基、n-プロピルチオ基、イソプロピル
チオ基、n-ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec-
ブチルチオ基、tert-ブチルチオ基、シクロプロピ
ルチオ基、シクロブチルチオ基、シクロペンチルチオ
基、シクロブチルチオ基などがあげられる。
【0023】アリールチオ基とは、硫黄原子上に置換基
を有してもよいアリール基が置換したアリールチオ基を
示し、そのアリール基の例は前記「アリール基」で示し
たものがあげられる。具体的には例えばフェニルチオ
基、インデニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフ
チルチオ基などがあげられ、好ましくはフェニルチオ基
があげられる。アシルオキシ基とは、ホルミルオキシ
基、または炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖もしくは
環状のアルキル基を有するアシルオキシ基、または置換
されていてもよいアリール基を有するアシルオキシ基を
示し、具体的には例えばホルミルオキシ基、アセチルオ
キシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イ
ソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリル
オキシ基、ピバロイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ
基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、
クロトノイルオキシ基、イソクロトノイルオキシ基、ベ
ンゾイルオキシ基、ナフトイルオキシ基などがあげられ
る。
【0024】アルキルアミノ基とは、アルキル基で一置
換もしくは二置換されたアミノ基であり、そのアルキル
基の例は前記「アルキル基」で示したものがあげられ
る。具体的には例えば、アミノ基、メチルアミノ基、エ
チルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ
基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピル
アミノ基、ジイソプロピルアミノ基、メチルエチルアミ
ノ基などがあげられる。「アミノ保護基で置換されたア
ミノ基」におけるアミノ保護基とは、通常用いられる保
護基であり、アミノ基を諸反応から保護するものであれ
ば特に限定されない。具体的には、ホルミル基、アセチ
ル基、ピバロイル基などのアシル基、またはメトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキ
シカルボニル基、(フルオレン-9-イル)メトキシカル
ボニル基などのアルコキシカルボニル基などがあげられ
る。アルコキシカルボニル基とは、炭素数1〜6の直鎖
または分岐鎖または環状のアルキル基を有するアルコキ
シカルボニル基を示し、具体的には例えばメトキシカル
ボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニ
ル基、イソプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカル
ボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec-ブトキ
シカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基など
があげられる。
【0025】置換基を有してもよいとは、置換基を有し
ない場合、および置換基を有する場合には少なくとも1
個以上の置換基により置換されていることを示し、該置
換基は同一または異なっていてもよく、また置換基の位
置は任意であって、特に限定されるものではない。置換
基として具体的には例えば、ハロゲン原子、水酸基、ア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、メルカプト基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アミノ基、
アルキルアミノ基、アミノ保護基で置換されたアミノ
基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アミノ
カルボニル基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、また
はシアノ基などがあげられる。本発明では、一般式
(I)で表されるシクロプロパンカルボン酸アミド化合
物またはその製薬学的に許容される塩としては、式中、
次のものが好ましい。R1、R2してはメチル基、塩素原
子、臭素原子が好ましく、メチル基、塩素原子がより好
ましく、メチル基がさらに好ましい。R3としては水素
原子またはメチル基が好ましく、水素原子がより好まし
い。Aとしては置換基を有する芳香環または置換基を有
する複素環が好ましく、置換基を有するベンゼン環また
は置換基を有するピリジン環がより好ましく、置換基を
有するベンゼン環がさらに好ましく、4−ベンジルベン
ゼン環または4−(クロロフェニルオキシ)ベンゼン環
が特に好ましい。
【0026】また本発明では、一般式(II)で表される
シクロプロパンカルボン酸アミド化合物またはその製薬
学的に許容される塩としては、式中、次のものが好まし
い。R4、R5してはメチル基、塩素原子、臭素原子が好
ましく、メチル基、塩素原子がより好ましく、メチル基
がさらに好ましい。R6、R7としては水素原子またはメ
チル基が好ましく、水素原子がより好ましい。R8とし
ては2,2−ジメチルシクロプロピル基、2,2−ジク
ロロシクロプロピル基、置換基を有してもよいアリール
基または置換基を有してもいヘテロアリール基が好まし
く、2,2−ジメチルシクロプロピル基、2,2−ジク
ロロシクロプロピル基がより好ましい。B1、B2として
は置換基を有してもよい芳香環または置換基を有しても
よい芳香族複素環が好ましく、置換基を有してもよいベ
ンゼン環、置換基を有してもよいピリジン環、置換基を
有してもよいピリミジン環がより好ましく、置換基を有
してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいピリジン
環がさらに好ましい。特にB1およびB2が、共にベンゼ
ン環であるのが好ましく、又は、B1またはB2の少なく
とも一方が、置換基を有してもよいベンゼン環ではない
のが好ましく、又は、B1またはB2の少なくとも一方
が、置換基を有してもよい芳香族複素環であるのが好ま
しく、又は、B1が、置換基を有してもよいピリジン
環、置換基を有してもよいピリミジン環のいずれかを示
し、B2が、置換基を有してもよいベンゼン環であるの
が好ましい。−X−としては−O−、−S−、−NH
−、−CH2−、−CH(OH)−、−S−CH2−が好ま
しい。−Y−としては−CO−、−CH2−が好まし
く、−CO−がより好ましい。nとしては0〜6から選
ばれる整数であるのが好ましく、0〜3から選ばれる整
数であるのがより好ましい。
【0027】製薬学的に許容される塩とは、具体的には
例えば十分に酸性である本発明化合物についてはそのア
ンモニウム塩、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウ
ム塩などが例示され、これらが好ましい)、アルカリ土
類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩などが例示さ
れ、これらが好ましい)、有機塩基の塩としてはたとえ
ばジシクロヘキシルアミン塩、ベンザチン塩、N-メチ
ル-D-グルカン塩、ヒドラミン塩、アルギニンまたはリ
ジンのようなアミノ酸の塩などが挙げられる。さらに十
分に塩基性である本発明化合物ついてはその酸付加塩、
例えば塩酸、硫酸、硝酸、りん酸などの無機酸塩、また
は酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、フマル
酸、モノメチル硫酸等の有機酸塩などが挙げられる。ま
た、場合によっては含水物あるいは水和物であってもよ
い。また本発明は、全ての光学異性体及び幾何異性体な
どの異性体、水和物、溶媒和物もしくは結晶形を包含す
るものである。
【0028】本発明の化合物は以下の方法により合成す
ることができる。例えば本発明の化合物(I)におい
て、Aが置換基を有するベンゼン環であるものは、下記
に示すように対応するアニリン類と、対応する酸クロラ
イド等の酸ハライドを塩基存在下反応させるか、または
カルボン酸を縮合剤存在下反応させることにより目的と
する化合物を得ることができる。
【0029】
【化9】
【0030】(Rはベンゼン環上の置換基を示し、Xは
水酸基またはハロゲン原子を示す。)また、上記の反応
を応用することにより、本発明化合物を合成することが
できる。一般式(I)及び(II)の化合物を眼疾患の予
防または治療薬として使用する場合、経口投与、静脈内
投与、経皮投与、点眼投与することができる。投与量は
投与する患者の症状、年齢、投与方法によって異なる
が、通常1〜3000mg/kg/日である。
【0031】一般式(I)及び(II)の化合物は常法に
より製剤化することができる。製剤の形としては注射
剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、クリー
ム剤、軟膏剤、点眼剤、乳化剤、座薬などが挙げられ、
製剤用担体としては、例えば、乳糖、ブドウ糖、D-マ
ンニトール、澱粉、結晶セルロース、炭酸カルシウム、
カオリン、デンプン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン、エタノール、カルボキシメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム塩、ス
テアリン酸マグネシウム、タルク、アセチルセルロー
ス、白糖、酸化チタン、安息香酸、パラオキシ安息香酸
エステル、デヒドロ酢酸ナトリウム、アラビアゴム、ト
ラガント、メチルセルロース、卵黄、界面活性剤、白
糖、単シロップ、クエン酸、蒸留水、エタノール、グリ
セリン、プロピレングリコール、マクロゴール、リン酸
一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸ナ
トリウム、ブドウ糖、塩化ナトリウム、フェノール、チ
メロサール、パラオキシ安息香酸エステル、亜硫酸水素
ナトリウム等があり、製剤の形に応じて、一般式(I)
及び(II)の化合物と混合して使用される。さらに、本
発明の製剤中における一般式(I)及び(II)の含有量
は、製剤の形によって大きく変動し、特に限定されるも
のではないが、通常は、組成物全量に対して0.01〜100
重量%、好ましくは1〜100重量%である。
【0032】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に述
べる。なお、以下の実施例は、本発明を説明するための
ものであって、本発明をこれに限定するものではない。
なお本発明のシクロプロパンカルボン酸アミド化合物の
合成方法は、公開特許(WO00/15603、WO0
1/02359、WO01/16091)および出願特
許(特願2000−334271)に記載されているの
で、以下に未公開の化合物の合成方法を示す。
【0033】(参考例:化合物番号18、19、20の
製造)4−アミノジフェニルメタン(183mg, 1mmol)を
ジクロロメタン(10ml)に溶解し、トリエチルアミン
(0.4ml, 2.9mmol)、2,2−ジメチルシクロプロパン
カルボン酸から常法に従い合成した2,2−ジメチルシ
クロプロパンカルボニルクロライド(337mg, 2.5mmol)
を加え、室温にて14時間攪拌した。反応終了後溶媒を
留去し、酢酸エチルで抽出、常法に従い洗浄・乾燥・濃
縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル、ヘキサン)で精製し目的とする化合物番号18(19
7mg、71%)を得た。 1H-NMR(300MHz, CDCl3) δ= 0.79-0.82(1H, m), 1.18-
1.22(7H, m), 1.38-1.42(1H, m), 4.76(2H, s), 7.10-
7.20(4H, m), 7.23-7.25(2H, m), 7.42-7.44(3H, m).
MS(ESI) m/z 280 (M+H)+ 上記と同様の方法を用いて、化合物番号19および化合
物番号20を製造した。
【0034】(化合物番号19) 1H-NMR(300MHz, CDCl3) δ= 0.75-0.84(1H, m), 1.14-
1.21(7H, m), 1.39-1.41(1H, m), 7.07(2H, d, J=8.4H
z), 7.37(2H, d, J=8.4Hz). MS(ESI) m/z 204 (M+H)
+. (化合物番号20) 1H-NMR(300MHz, CDCl3) δ0.85(1H, dd, J=3.7Hz, 7.5H
z), 1.20-1.25(7H, m),1.39(1H, dd, J=5.4Hz, 8.1Hz),
6.90(2H, d, J=9.0Hz), 6.96(2H, d, J=9.0Hz), 7.23-
7.28(2H, m), 7.48(2H, d, J=8.7Hz).MS(ESI) m/z 316
(M+H)+.
【0035】以下に本発明において評価を実施する化合
物の構造を示す。
【化10】
【0036】
【化11】
【0037】(実施例1)ヒト角膜上皮細胞でのIL-1誘
導におけるIL-8産生抑制効果 ヒト不死化角膜上皮細胞株(HCE)を用いた。細胞
は、10%FBSを添加したDMEM/F−12培地に
て継代し、実験開始日前日に60,000/wellの
濃度で48wellプレートにまいた。本発明の化合物
はDMSOに適当な濃度で溶解し、48wellプレー
トに、DMSOの最終濃度が1%以下になるように添加
した。化合物添加後の1時間から8時間後に、最終濃度
1ng/mlになるようにそれぞれのwellにIL−
1αを添加し、IL−8産生を誘導した。16時間後に
培地を回収し、産生されたIL−8量を測定した。IL
−8量の測定は、ELISA法で測定した。結果をまと
めて表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1の結果から、本発明化合物は角膜上皮
細胞からのIL-8の産生抑制効果を示すことがわかる。従
って、本発明化合物は角膜上皮細胞からのIL-8の産生抑
制効果を示したことから、角膜における血管新生抑制作
用を有し、眼部を構成する組織である結膜、角膜、強
膜、ブドウ膜、脈絡膜、網膜に生じる血管新生等の細胞
増殖性疾患の進行を防止するのに有効な薬剤であると考
えられる。
【0040】(実施例2)ヒト脈絡膜血管内皮細胞(CE
C)および網膜色素上皮細胞(RPE)の培養実験における
血管新生阻害効果 新生血管に対する効果を検定する評価系として、CECやR
PEの遊走および管腔形成を検討する実験系を用いる。遊
走評価の方法としては、ファイブロネクチン(5μg/wel
l)でコートしたポリカルボネート膜(8μm pores)をトラ
ンスウェル上層に設置する。トランスウェルの上層にそ
れぞれの細胞(5x104)を、下層にVEGF(10ng/ml) と化
合物10μg/mlをいれ、37 ℃(95% air - 5% CO2)で6時間
培養する。培養後、トランスウェルのフィルターを洗
浄、メタノールで固定 (4℃・10分)、ヘマトキシリン染
色を行い、顕微鏡にてポリカルボネート膜を貫通した細
胞を計算し比較検討する。その結果、VEGFによるCECやR
PEの遊走は化合物によって有意に阻害される。血管腔形
成評価の方法として、コラーゲン混和物(400μl: 8 vol
of Vitrogen 100 (Celtrix, Palo Alto, CA), 1 vol o
f 0.2 N NaOH and 200mM HEPES and 1 vol of 10 X RPM
I medium (Gibco) containing 5 μg/ml fibronectin
(Sigma) and 5 μg/ml laminin (Sigma))を24ウェルプ
レートに入れ、37℃、3時間培養することでゲル化させ
る。次に、ゲル化したプレート上に105個のヒトCECを2
% FCSを混合するendothelial basal medium (EBM)を用
いて37 ℃、24時間培養する。次に、培養液のみを除去
し120μlのコラーゲン混和物を入れる。さらに、1.2ml
のEBM (2% FCS, VEGF (10ng/ml), (0-10mg)を含む)を加
え、2日ごとに培養液を交換する。この方法を用いてcap
illary-like tubesを形成させる。5日後にゲルを冷凍凝
固し、phase-contrast microscopeを用いて組織写真を1
0カ所以上撮影し、その後image analyser (Cosmozone 1
S; Nikon, Tokyo, Japan)を用いてcapillary-like tube
sの長さを測定する。その結果、管腔の長さは、本発明
化合物によって有意に阻害されるが、形態学的に細胞死
は観察されない。以上により、本発明化合物は脈絡膜お
よび網膜における新生血管形成を阻害する作用を示し、
新生血管阻害剤としての有用性が示される。
【0041】(実施例3)角膜移植法による血管新生モ
デルにおける新生血管形成阻害効果 in vivoにおける血管新生の阻害効果を検討するモデル
系として、無血管組織である角膜間質中にVEGF、FGF、I
L-8などの血管新生活性を有する物質を埋め込み角膜強
膜移行部より誘導される新生血管を観察する。角膜間質
中に埋めこむ試料ペレット作製は、次のように行う。Po
ly(2-hydroxyethyl methacrylate)樹脂(Polyscience
s、Inc.)を無菌的に粉末状にできる限り細かく砕く。滅
菌シャーレの端に粉末状樹脂0.5gを入れ、99%エチルア
ルコールを0.5ml加えかき混ぜて糊状にする。ここに、V
EGF、FGF、IL-8などの溶液0.5〜1.5ml加え、なるべく均
一に混ざるようによく攪拌した後乾燥させる。角膜移植
には、ウサギあるいはラットを用いる。ウサギは、静脈
内全身麻酔の後、球後麻酔を行う。左手で眼窩下縁を探
り、ここの皮膚上より22ゲージ針付注射器を眼窩下壁に
沿って刺入する。眼窩後壁に針先をあて2%キシロカイン
0.5mlを注入する。麻酔完了後、眼球結膜眼瞼結膜移行
部の結膜を眼輪筋とともに摘む。続いて180°反対側の
結膜も摘む。27ゲージの針付1ml注射器を角膜のほぼ中
央で眼球の後上方へ向けて刺入する。生理食塩水を少量
ずつ角膜間質内に注入し、角膜に浮腫状の膨隆をつく
る。針先を丸く曲げて鈍針とした26ゲージの針をつけた
1mlの注射器を用い、浮腫状となった角膜間質を鈍的に
分け広げてポケットを作製する。細かい短冊状に切り出
した試料ペレットを虹彩ピンセットを用いてポケットに
挿入する。続いて、反対側の眼球にも同様の手術操作を
行う。ペレット包埋から3〜4日後に、新生血管が強膜角
膜移行部の血管床からペレットに向かって伸長する。試
験化合物を媒体に溶解し、手術直後から片側眼球に点眼
する。対称眼球は、無処置コントロールとして、媒体の
み点眼する。新生血管の観察は、術後より3週間目まで
毎日肉眼あるいは写真撮影を行う。または、3週間後眼
球を摘出し、組織染色により、新生血管の長さ、面積を
測定する。このモデル系において、VEGF、FGF、あるい
はIL-8により誘起される新生血管は、本発明化合物によ
り有意に阻害される。以上のことから、本発明化合物
は、眼部における新生血管阻害効果が示される。
【0042】
【発明の効果】上記の結果から明らかなように、本発明
の化合物は、眼疾患の予防または治療に用いるのに有用
である
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 27/06 A61P 27/06 43/00 111 43/00 111 // C07D 213/75 C07D 213/75 239/48 239/48 (72)発明者 山田 潤 京都府乙訓郡大山崎町円明寺薬師前1番地 (72)発明者 木下 茂 大阪府大阪市阿倍野区北畠1−3−11 Fターム(参考) 4C055 AA01 BA02 BA42 BB10 CA02 CA53 CB03 DA01 4C086 AA01 AA02 BC17 BC42 MA01 MA04 NA14 ZA33 ZC02 4C206 AA01 AA02 GA31 NA14 ZA33 ZC02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示されるシクロプロ
    パンカルボン酸アミド化合物またはその製薬学的に許容
    される塩を有効成分とする眼疾患の予防または治療薬。 【化1】 〔式中、R1、R2はそれぞれ同じでも異なってもよく、
    アルキル基またはハロゲン原子を示し、R3は水素原子
    またはアルキル基を示し、Aは置換基を有してもよい芳
    香環または置換基を有してもよい芳香族複素環を示
    す。〕
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)で示されるシクロプロ
    パンカルボン酸アミド化合物またはその製薬学的に許容
    される塩を有効成分とする眼疾患の予防または治療薬。 【化2】 〔式中、R4、R5はそれぞれ同じでも異なってもよく、
    アルキル基またはハロゲン原子を示し、R6、R7はそれ
    ぞれ同じでも異なってもよく、水素原子またはアルキル
    基を示し、R8は置換基を有してもよいシクロアルキル
    基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有して
    もよいヘテロアリール基を示し、B1、B2は、それぞれ
    同じでも異なってもよく、置換基を有してもよい芳香環
    または置換基を有してもよい芳香族複素環を示し、−X
    −は、原子間結合、−O−、−O−CO−、−CO−O
    −、−S−、−SO−、−SO2−、−NR9−、−CO
    −、−CO−NR10−、−NR11−CO−、−CR12
    13−、−O−CHR14−、−CHR15−O−、−S−C
    HR16−、−CHR17−S−(ここで、R9、R10、R
    11は水素原子、アルキル基、またはアシル基のいずれか
    を示し、R12、R13、R14、R15、R16、R17はそれぞ
    れ同じでも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、
    水酸基、置換基を有してもよいアルキル基、メルカプト
    基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシルオキシ基、
    アミノ基、アルキルアミノ基、アミノ保護基で置換され
    たアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル
    基、アミノカルボニル基、またはシアノ基を示す)を示
    し、−Y−は−CO−または−CH 2−を示し、nは0
    〜6から選ばれる整数を示す。〕
  3. 【請求項3】 一般式(II)の−X−が、−O−、−S
    −、−NH−、−CH2−、−CH(OH)−または−S
    −CH2−のいずれかである請求項2記載の眼疾患の予
    防または治療薬。
  4. 【請求項4】 一般式(II)のB1およびB2が、共に置
    換基を有してもよいベンゼン環である請求項3記載の眼
    疾患の予防または治療薬。
  5. 【請求項5】 一般式(II)のB1またはB2の少なくと
    も一方が、置換基を有してもよい芳香族複素環である請
    求項3記載の眼疾患の予防または治療薬。
  6. 【請求項6】 一般式(II)のB1が、置換基を有して
    もよいピジリン環、置換基を有してもよいピリミジン環
    のいずれかを示し、B2が、置換基を有してもよいベン
    ゼン環である請求項5記載の眼疾患の予防または治療
    薬。
  7. 【請求項7】 一般式(II)のR4、R5がそれぞれ同じ
    でも異なってもよく、メチル基または塩素原子であり、
    8が2,2−ジメチルシクロプロピル基または2,2
    −ジクロロシクロプロピル基のいずれかであり、−Y−
    が−CO−であり、n=0である請求項6記載の眼疾患
    の予防または治療薬。
  8. 【請求項8】 一般式(II)のR4、R5がそれぞれ同じ
    でも異なってもよく、メチル基または塩素原子であり、
    8が置換基を有してもよいアリール基または置換基を
    有してもよいヘテロアリール基であり、−Y−が−CO
    −であり、nが0〜3から選ばれる整数である請求項6
    記載の眼疾患の予防または治療薬。
  9. 【請求項9】 一般式(II)のR4、R5がそれぞれ同じ
    でも異なってもよく、メチル基または塩素原子であり、
    8が置換基を有してもよいアリール基または置換基を
    有してもよいヘテロアリール基であり、−Y−が−CH
    2−であり、nが0〜3から選ばれる整数である請求項
    6記載の眼疾患の予防または治療薬。
  10. 【請求項10】一般式(II)のR6、R7が水素原子であ
    る請求項2〜9のいずれか1項記載の眼疾患の予防また
    は治療薬。
  11. 【請求項11】 下記の式で示されるシクロプロパンカ
    ルボン酸アミド化合物または製薬学的に許容されるその
    塩のすくなくとも一種を有効成分とする眼疾患の予防ま
    たは治療薬。 【化3】 【化4】
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項記載の
    シクロプロパン酸アミド化合物または製薬学的に許容さ
    れるその塩を有効成分とする眼部結膜、角膜、強膜、ブ
    ドウ膜、脈絡膜、網膜における疾患の予防または治療
    薬。
  13. 【請求項13】 請求項1〜11のいずれか1項記載
    のシクロプロパンカルボン酸アミド化合物または製薬学
    的に許容されるその塩を有効成分とする、角膜血管新
    生、糖尿病性網膜症、加齢性円盤状黄斑変性症、新生血
    管緑内障又は翼状片の予防または治療薬。
JP2002017464A 2002-01-25 2002-01-25 眼疾患の予防または治療薬 Pending JP2003221325A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002017464A JP2003221325A (ja) 2002-01-25 2002-01-25 眼疾患の予防または治療薬

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002017464A JP2003221325A (ja) 2002-01-25 2002-01-25 眼疾患の予防または治療薬

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003221325A true JP2003221325A (ja) 2003-08-05

Family

ID=27742842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002017464A Pending JP2003221325A (ja) 2002-01-25 2002-01-25 眼疾患の予防または治療薬

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003221325A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6480909B2 (ja) アンギオテンシン関連疾患の処置のための方法、化合物および組成物
KR20090010161A (ko) 시클로리그난의 제2형 당뇨병의 치료를 위한, 그리고 피임약으로서의 용도
JP2008247898A (ja) トリテルペノイドを有効成分として含有する酸化ストレスが関連する眼疾患の予防又は治療剤
JP6502919B2 (ja) アミドピリジンオール誘導体またはその薬剤学的に許容可能な塩、及びそれを有効成分として含有する薬学組成物
JP2005527605A (ja) 白内障および他の眼球疾患の進行の改善
EP3808352A1 (en) Use of salidroside and derivative thereof in preparation of inhibitor medicament for diseases of ophthalmic fibrosis caused by abnormalities of extracellular matrix proteins
KR101821593B1 (ko) 안질환 치료제
JP6407145B2 (ja) 網脈絡膜障害の抑制剤
KR20010006485A (ko) 망막 색소상피세포의 과잉증식에 관한 질환의 예방 또는 치료제
JP2022507404A (ja) 眼疾患治療用のペプチド及び医薬組成物
JP2005526768A (ja) 炎症関連遺伝子を調節するデキサナビノール及びデキサナビノール類似体
WO2009082124A2 (en) Pharmaceutical composition for the treatment and prevention of glaucoma
JPWO2005079792A1 (ja) 重症糖尿病網膜症の予防又は治療剤
KR20100124756A (ko) 시신경 장해를 동반하는 안질환의 예방 또는 치료제
WO2011149012A1 (ja) イソキノリンスルホニル誘導体を有効成分として含有する網脈絡膜変性疾患の予防または治療剤、網脈絡膜変性疾患の予防または治療方法、イソキノリンスルホニル誘導体またはその医薬的に許容される塩、ならびにその使用
WO2006123675A1 (ja) アミジノ誘導体を有効成分として含む神経細胞の保護剤
JP2003221325A (ja) 眼疾患の予防または治療薬
CN108558810B (zh) 具有rock激酶抑制作用的黄酮类衍生物
US20070054901A1 (en) Dihydrothiazine prodrugs of thiazolium agents
WO2010056710A1 (en) Compositions and methods for treating eye diseases
KR20110084514A (ko) 피리딘-3-카르발데히드 o-(피페리딘-1-일-프로필)-옥심 유도체를 유효 성분으로서 함유하는 망맥락막 변성 질환의 치료제
WO2021039791A1 (ja) 血管新生関連疾患の予防又は治療用医薬組成物
CN110585196A (zh) 一种治疗及预防眼科疾病的药物及其应用
KR102619332B1 (ko) Bet 단백질을 저해하는 신규한 카르복스아마이드 리독스 유도체 및 이를 이용한 안과질환 예방 및 치료용 조성물
JPWO2002041917A1 (ja) 眼科用剤

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040218