JP2003221317A - ベタイン類含有毛髪化粧料組成物 - Google Patents

ベタイン類含有毛髪化粧料組成物

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JP2003221317A JP2002020684A JP2002020684A JP2003221317A JP 2003221317 A JP2003221317 A JP 2003221317A JP 2002020684 A JP2002020684 A JP 2002020684A JP 2002020684 A JP2002020684 A JP 2002020684A JP 2003221317 A JP2003221317 A JP 2003221317A
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hair
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Toshio Kato
敏雄 加藤
Takeshi Kashima
毅 加嶋
Eiji Watabe
英司 渡部
Kunio Okumura
邦雄 奥村
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セット力及び使用感に優れ、かつエタノール
またはエタノール/水溶液を0〜−5℃の温度で長期
間、放置しても沈殿を生成せず、低温保存安定性に優れ
たポリアミノ酸誘導体を含有する毛髪化粧料組成物を提
供すること。 【解決手段】 ポリアミノ酸誘導体のエタノールまたは
含水エタノール溶液に、グリシンベタイン、γ−ブチロ
ベタイン等のベタイン類を添加することにより、低温
(0〜−5℃)で放置した場合に生じる沈殿の生成を抑
制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミノ酸誘導
体を含有する毛髪化粧料組成物に関する。更に詳しく
は、エタノール溶液及び含水エタノール溶液中における
低温でのポリアミノ酸誘導体の溶解安定性に優れた毛髪
化粧料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、毛髪を整えるために使用する毛髪
化粧料としては油脂、ワックス等を主成分とするヘアリ
キッド、ヘアチック、ポマード等の油性化粧料が使用さ
れていた。このような油性化粧料では、使用時に頭皮が
ベタついたり、洗髪時に落ちが悪いといった問題があ
り、近年では代わって、合成高分子化合物を主成分とす
るセットローションやヘアースプレー等の使用へと変化
してきている。
【0003】しかしながら、プロパン、ブタン等の炭化
水素を噴射剤とするエアゾールスプレーの場合には、炭
化水素の存在により、整髪成分であるポリマーの溶液中
(例えば、溶質:ポリマー/溶媒:アルコール)におけ
る溶解度が低下するため、溶液の不均一化、ポリマー析
出等を生ずる問題があった。このような場合には、スプ
レーに使用した場合、ノズルの詰まり、あるいは塗膜形
成等が不均一である等の問題があった。
【0004】ベタイン類を添加し溶解性を改善した従来
の技術として、特開昭62−12713にはベタイン
類、アルキル硫酸トリエタノールアミンおよびアルキル
硫酸アルカリ金属塩、ならびに脂肪酸アルキロールアミ
ドをある一定範囲の比率で配合することにより、ピリチ
オン系薬剤、特にビス(2−ピリジルチオ−1−オキシ
ド)金属塩をシャンプー中に、安定に、長時間分散させ
る方法が開示されている。また特開平9−136817
号には、セット力及び使用感に優れ、かつ溶解性の改善
された毛髪化粧料を提供するために、ポリアスパラギン
酸やポリグルタミン酸などのポリ酸性アミノ酸とカチオ
ン化セルロースを併用することにより析出するコンプレ
ックスを、両性界面活性剤を併用することにより溶解す
る方法が開示されている。
【0005】一方、本発明者らは、特開平10−253
44号で、疎水性基と親水性基を有するポリアミノ酸誘
導体、その製造方法、毛髪処理剤組成物及び香粧品組成
物を開示している。このポリアミノ酸誘導体は、毛髪化
粧料として、セット力及び使用感に優れた特徴を有する
ポリマーである。
【0006】しかしながら、ポリマー側鎖に疎水性基と
して長鎖のアルキル基を有するポリマーはセット力が向
上してくるものの、アルコール又は含水アルコール中に
おいて低温(0〜−5℃)に放置することにより不溶性
の沈殿が生成する傾向があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ポリアミノ酸誘導体を毛髪化粧料としてス
プレーに使用する場合、沈殿が生成することによるノズ
ルの詰まり、あるいは塗膜形成の不均一化を防ぐことが
できる、ポリアミノ酸誘導体の溶解性が改善された毛髪
化粧料組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリアミ
ノ酸誘導体の低温溶解性向上に効果のある添加剤につい
て検討を進めた結果、ベタイン類を添加することによっ
て、ポリマー性能を低下させず(例えば、セット力)、
ポリマーがエタノール及び水−エタノール混合溶液に溶
解後、低温状態(0〜−5℃)で長期間、放置してもポ
リマーの沈殿を生じないことを見い出し、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明は、[1] 重合体と
してポリアミノ酸誘導体、およびベタイン類を含有する
毛髪化粧料組成物であり、[2] ポリアミノ酸誘導体
がポリアスパラギン酸誘導体である[1]記載の毛髪化
粧料組成物であり、[3] ベタイン類がグリシンベタ
インであることを特徴とする[2]記載の毛髪化粧料で
あり、[4] ベタイン類の配合量が組成物全体の0.
01質量%以上、30質量%以下であることを特徴とす
る[2]記載の毛髪化粧料組成物であり、[5] ベタ
イン類の配合量が組成物全体の0.1質量%以上、10
質量%以下であることを特徴とする[2]記載の毛髪化
粧料組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリアミノ酸と
は、アミノ酸がペプチド縮重合した重合体を包含する。
また、コポリアミノ酸なる語の概念をも包含する。コポ
リマーである場合はランダム共重合体、交替共重合体、
ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれでもよ
い。
【0010】本発明に用いられるポリアミノ酸誘導体と
は、前記ポリアミノ酸の側鎖としてアルキル基、ベタイ
ン基等のペンダント構造を有するポリマーをいう。この
ようなポリアミノ酸誘導体の中で、特にポリアスパラギ
ン酸誘導体が好ましい。すなわち、本発明で好ましいポ
リアミノ酸誘導体として用いられるポリアスパラギン酸
誘導体は、ポリアスパラギン酸の側鎖としてアルキル
基、ベタイン基等のペンダント構造を有する誘導体であ
りポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸とはその構造
が異なる。
【0011】ポリアスパラギン酸誘導体の製造方法につ
いては、特に制限はない。すなわちアスパラギン酸若し
くはそれらの塩の重縮合反応から得られるポリこはく酸
イミドとアミン類を塩基性触媒存在下又は非存在下で反
応させ、必要に応じて、さらにハロゲン化有機酸等を反
応させることにより簡易かつ良好に製造できる。
【0012】本発明に用いられるポリアスパラギン酸誘
導体の製造方法において、原料として用いるポリこはく
酸イミドは、公知の方法で製造できる。例えば、ジャー
ナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティー
(J.Amer.Chem.Soc),80巻,336
1(1958)に、アスパラギン酸を200℃で2〜3
時間加熱重合させる方法が開示されている。また特公昭
48−20638には、85%リン酸を触媒としてロー
タリーエバポレーターを用いて薄膜状で反応を行うこと
により、高分子量のポリこはく酸イミドを得る方法が開
示されている。米国特許第5057597号には、工業
的にポリこはく酸イミドを得る方法として、流動床によ
りポリこはく酸イミドを加熱縮合させる方法が開示され
ている。
【0013】ポリこはく酸イミドの分子量は、所望する
毛髪化粧料としての特性を有する生成物が得られれば、
特に制限されないが、その繰り返し単位の数nは10乃
至5000であることが好ましい。分子量の観点から
は、GPCによる重量平均分子量は5000以上50万
以下が望ましく、9000以上30万以下がより好まし
く、1万以上20万以下が特に好ましい。
【0014】また本発明に用いられるポリアスパラギン
酸誘導体の分子量は、毛髪化粧料の効果が実現すれば、
特に制限されない。その平均分子量は、GPCによる重
量平均分子量換算で、5000以上500万以下が望ま
しく、7000以上400万以下程度が好ましく、80
00以上350万以下程度がより好ましく、1万以上2
00万以下程度が最も好ましい。
【0015】本発明の特許請求の範囲及び明細書におい
て用いる「毛髪化粧料」なる語の概念は、例えば「第2
6回新入社員テキスト」(東京化粧品工業会・東京化粧
品技術者会共同主催、財団法人日本粧業会主催、平成6
年6月、朝日生命ホール)第34項及び第35項の「表
―化粧品の種類と効能の範囲」記載の種別及び品目、並
びに、同テキスト64項記載の「毛髪化粧品の分類」記
載の化粧品及び医薬部外品を含有する。
【0016】本発明で用いられるポリアスパラギン酸誘
導体は、組成物全体に対して固形分として0.1〜10
質量%配合でき、その配合量が0.1質量%未満である
と十分な仕上がり感が得られず、10質量%を越えると
べたつき感が強くなりすぎる。
【0017】また、本発明で用いられるベタイン類は、
アミノ酸のN−置換トリアルキル置換体であり、例えば
グリシンベタイン、γ−ブチロベタイン、ホマリン、ト
リゴネリン、β−アラニンベタイン、カルニチン、アト
リニン、ホモセリンベタイン、アントプレウリン、バリ
ンベタイン、リジンベタイン、オルニチンベタイン、ア
ラニンベタイン、タウロベタイン、スタキドリン、グル
タミン酸ベタイン、フェニルアラニンベタイン等が挙げ
られる。これらの中でγ−ブチロベタインが好ましく、
グリシンベタインが特に好ましい。なお、これらのグリ
シンベタイン及びγ−ブチロベタインは、動植物界に広
く分布していることが知られており、この点において、
本発明の毛髪化粧料中に配合するに好ましいベタイン類
である。
【0018】また、これらのベタイン類は、1種または
2種以上を組み合わせて用いることができ、全組成中に
0.01〜30質量%配合すると、0℃まで冷却した場
合でも沈殿を析出することがなく、特に0.1〜10質
量%配合することが特に好ましい。
【0019】本発明における低温安定性基材として使用
するベタイン類は成分としてポリアミノ酸誘導体を含む
整髪剤用スプレー組成物に添加することができる。その
含有割合が少なすぎると低温での溶解安定性が低下する
傾向が認められる。一方、添加量を過剰に用いた場合、
毛髪に過剰の樹脂が付着することになりごわつき感やフ
レーキング現象をもたらすため好ましくない。
【0020】本発明における整髪剤用スプレー組成物
は、通常、溶媒を含む。この溶媒はポリアミノ酸誘導体
又はその溶液を希釈するために用いる。この溶媒として
は、水及び/又は低級アルコールを主体とする溶媒が望
ましく、特に低級アルコール及びその混合物が望まし
い。
【0021】溶媒には、例えば、エチレングリコール、
エチルセロソルブ、ジオキサン、酢酸メチル等の親水性
溶媒が比較的少量含まれていてもよい。低級アルコール
の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、
n−プロパノール、イソプロパノール、1−メトキシプ
ロパノール等及びその混合物が挙げられ、水を含有して
いてもよい。特に好ましくはエタノール、エタノール/
イソプロパノール混合溶媒、水、水/エタノール混合溶
媒、水/イソプロパノール混合溶媒等が挙げられる。
【0022】整髪剤用スプレー組成物には噴射剤を加え
ることもできる。この場合の噴射剤として、例えば、n
−プロパン、n−ブタン、イソブタン、2−ジメチルプ
ロパン、イソペンタン、ジメチルエーテル等が挙げられ
る。又、例えば、炭化水素又は塩化炭化水素、フルオロ
カーボン類、フロン類、水、窒素、LPG、LNG、低
沸点有機液体、炭酸ガス、不活性ガス等であってもよ
い。好ましくはプロパン、n−ブタン、イソブタン、2
−ジメチルプロパン、イソペンタン、ジメチルエーテル
及びそれらの混合物の液化ガスである。これらの噴射剤
は、ジフルオロジクロロメタン、フルオロトリクロロメ
タン等のフッ化炭化水素類、メチレンクロライド等の塩
化炭化水素、窒素、二酸化炭素等と混合して使用しても
よい。特に好ましい噴射剤としては、n−プロパン、n
−ブタン、イソブタンの混合物よりなる石油系の液化ガ
スとジメチルエーテルとの混合物が挙げられる。その使
用量は、10乃至75質量%が好ましい。
【0023】フルオロカーボン類の例としては、CFC
−11、CFC−12、CFC−113、CFC−11
4等のCFCシリーズのフロンが挙げられる。ただし、
これらの従来型のクロロフルオロカーボン(CFC)
は、オゾン層破壊物質として使用が規制される。したが
って、規制に適合し、環境規制基準をクリアした新規の
噴射剤や噴射技術を、適宜応用することが望ましい。上
記クロロフルオロカーボン(CFC)の代替物質の具体
例としては、例えば、ハイドロクロロフルオロカーボン
(HCFC)シリーズやハイドロフルオロカーボン(H
FC)シリーズ等が挙げられ、より具体的には、HCF
C−141b、HCFC−142b、HCFC−141
b/142b、HFC−134a、HFC−143a、
HCFC−22、CFC−1113、HFC−32、H
FC−125、HCFC−124、HFC−125/H
CFC−124、HFC−125、HFC−152a、
HCFC−123、HFC4310等が挙げられる。
【0024】本発明の整髪剤用スプレー組成物には、公
知の添加剤ないし補助剤、例えばイソプロピルミリステ
ート、ステアリルステアレート、オレイン酸オクチルド
デシル等のエステル類、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、グリセリン、ソルビトールなどの保湿
剤、シリコン油及び高重合メチルポリシロキサン、有機
シリコーン樹脂及び変性シリコーンなどのシリコーン化
合物類、流動パラフィン、ワセリン、固形パラフィン、
スクワラン等の油剤、セチルアルコール、ステアリルア
ルコール等の高級アルコール、メチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、カチオン化セルロース等のセ
ルロース誘導体、リン脂質、蛋白質、ムコ多糖類、植物
抽出物、pH調製剤、香料等を必要に応じて配合でき
る。
【0025】さらにノニオン性、カチオン性、アニオン
性の界面活性剤を本発明の効果を損なわない範囲で添加
できる。
【0026】ノニオン性界面活性剤として、ポリオキシ
エチレンセチルエーテル等のポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリコ
ール等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、モノラウ
リン酸ソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレ
ンソルビタン、モノオレイン酸グリセリン等の脂肪酸エ
ステル、ショ糖脂肪酸エステル等が例示できる。カチオ
ン型界面活性剤としては、塩化セチルトリメチルアンモ
ニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化
セチルトリメチルアンモニウム等が例示できる。
【0027】またアニオン性界面活性剤としては、ラウ
リル硫酸トリエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウ
ム、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、N−
ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ミリ
ストイル−L−グルタミン酸ナトリウム等のアシルグル
タミン酸塩、ポリオキシエチレンステアリルアミドスル
ホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、パルミチ
ン酸ナトリウム等の脂肪酸塩、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテルリン酸等のアルキルエーテルリン酸塩等を
例示できる。
【0028】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の内
容を詳細に説明するが、本発明がこれらに限定されるも
のではない。 [評価方法]実施例及び比較例において採用した評価方
法を以下に示す。 (1)原料ポリこはく酸イミドの重量平均分子量 原料ポリこはく酸イミドの重量平均分子量(以下、Mw
という)は、GPCによりポリスチレンを標準として以
下の条件で評価した。
【0029】 装置 : 日本分光880−PU 検出器 : Shodex RID−300 カラム : Shodex KD−804+KD−80
M 溶媒 : 0.01M LiBr/DMF 濃度 : 0.5質量% 注入量 : 20μl 流速 : 1.0ml/min
【0030】(2)ポリアスパラギン誘導体の重量平均
分子量 ポリアスパラギン酸誘導体のMwは、GPCにより以下
の条件で評価した。水系GPCはポリエチレンオキシド
を標準物質とし、クロロホルム系GPCはポリスチレン
を標準とした。
【0031】(水系GPC) 装置 : 日本分光880−PU 検出器 : 日本分光830−RI カラム : Shodex OHpak B−804 溶媒 : 0.1M KCl/水:メタノール=8:2 濃度 : 0.5質量% 注入量 : 20μl 流速 : 0.4ml/min (クロロホルム系GPC) 装置、検出器 : Shodex GPC Syste
m−11 カラム : Shodex K−805L 溶媒 : クロロホルム 濃度 : 0.5質量% 注入量 : 20μl 流速 : 1.0ml/min
【0032】[実施例1〜10] 低温安定性試験 1)ポリアミノ酸誘導体の製造 [製造例1] ポリアミノ酸誘導体の製造 500mlセパラブルフラスコにN,N−ジメチルホル
ムアミド383g装入した後、窒素気流下、攪拌しなが
ら25〜30℃でポリこはく酸イミド(分子量10万)
48.5gを装入し65℃まで昇温した。同温度で、ラ
ウリルアミン(LA)2.78gを30分要して装入
後、65〜70℃で3時間反応させた。同温度で、n−
オクチルアミン(OA)45.2gを1時間要して装入
した後、同温度で3時間反応させた。同温度でジメチル
アミノプロピルアミン(DAP)13.8gを0.5時
間要して装入した後、同温度で3時間反応させた。その
後、内温を45℃まで冷却し、モノクロロ酢酸ナトリウ
ム16.5gを装入し45〜50℃で20時間反応させ
た。反応液を70%アセトニトリル水932gに10〜
15℃下に1時間要して排出した後、同温度で15時間
熟成した。生成した沈殿物を濾過し、70%アセトニト
リル水466gで洗浄し、濾塊を窒素気流下、60℃で
6時間、100℃で8時間乾燥した。粗収量 112.
3g 粗収率95.0%であった。この方法で得られた
ポリアミノ酸誘導体を、LA3/OA70/Bet27
と記載する。
【0033】[製造例2] ポリアミノ酸誘導体の製造 LA5.56g、OA43.3g、DAP13.8gを
用いる以外は、製造例1と同様に行った。粗収量11
4.2g、粗収率96.0%であった。この方法で得ら
れたポリアミノ酸誘導体を、LA6/OA67/Bet
27と記載する。
【0034】[製造例3] ポリアミノ酸誘導体の製造 LA0.92g、OA46.5g、DAP13.8gを
用いる以外は、製造例1と同様に行った。粗収量11
5.3g、粗収率98.0%であった。この方法で得ら
れたポリアミノ酸誘導体を、LA1/OA72/Bet
27と記載する。
【0035】[製造例4] ポリアミノ酸誘導体の製造 ポリこはく酸イミド(分子量6万)を用いる以外は、製
造例1と同様に行った。粗収量113.5g、粗収率9
6.0%であった。この方法で得られたポリアミノ酸誘
導体を、LA3/OA70/Bet27と記載する。
【0036】[製造例5] ポリアミノ酸誘導体の製造 OA45.2g、DAP12.3g、モノクロロ酢酸ナ
トリウム14.0gを用いる以外は製造例2と同様に行
った。粗収量115.0g、粗収率97.0%であっ
た。この方法で得られたポリアミノ酸誘導体を、LA6
/OA70/Bet24と記載する。
【0037】[製造例6] ポリアミノ酸誘導体の製造 ステアリルアミン(SA)8.10gを用いる以外は、
製造例1と同様に行った。粗収量115.9g、粗収率
97.0%であった。この方法で得られたポリアミノ酸
誘導体を、SA3/OA70/Bet27と記載する。
【0038】[製造例7] ポリアミノ酸誘導体の製造 ポリこはく酸イミド(分子量10万)を6万に代える以
外は、製造例6と同様に行った。粗収量115.9g、
粗収率97.0%であった。この方法で得られたポリア
ミノ酸誘導体を、SA3/OA70/Bet27と記載
する。
【0039】2)低温安定性の評価 安定性評価サンプルの調製は以下のように行った。前記
製造例に示したポリアミノ酸誘導体サンプルを各正確に
2gを秤量した後、エタノール18gを加えてポリマー
濃度10質量%ポリマー/エタノール溶液を調製した。
沈殿生成の有無は、10質量%溶液を0℃で7日間放置
し、以下のように判定した。結果を表1に示す。 ×: 沈殿が生成する。 ○: 沈殿が生成しない。
【0040】
【表1】
【0041】以上の結果より、ベタイン類を添加するこ
とにより、低温における沈殿生成が効果的に抑えられ
た。
【0042】[実施例11〜16] 性能評価 表2に示すように製造例1〜7で製造したポリアスパラ
ギン酸誘導体のエタノール溶液20%を調製し、この溶
液にベタイン類、LPG等を配合し、それぞれの成分の
組成物全体に対する濃度が、表2に示した濃度になるよ
うにサンプルを調製した。評価は、以下に示す方法で行
った。なおスプレーサンプルは、0〜−5℃で24時間
放置し、スプレー塗布し性能評価を行った。ベタイン類
を加えないスプレーサンプルは比較例1とした。
【0043】(1)スプレーパターン スプレーサンプルを30cmの距離より感熱紙に1度ス
プレー塗布した。感熱紙の発色状況により、スプレーパ
ターンを次のように評価した。 ○: 噴霧液の粒子が細かく、均一にスプレーされた。 △: 噴霧液の粒子がやや粗く、やや不均一にスプレー
され、噴霧の広がりはやや狭く中心部に噴霧される密度
がやや濃かった。 ×: 噴霧液の粒子が粗く、不均一にスプレーされ、噴
霧の広がりが狭く中心部に密度濃く噴霧された。
【0044】(2)目詰まり スプレーサンプルを1日3回スプレーした後、0〜5℃
で3日間放置し、再びスプレーするときの目詰まりを次
のように評価した。 ○: 目詰まりを起こさなかった。 ×: 目詰まりを起こした。
【0045】(3)フィルム平滑性 スプレーサンプルをガラス板上に3秒間スプレーし、2
0℃、60%RH(相対湿度)の雰囲気下で1日放置
し、目視及び指覚で次のように評価した。 ○: 平滑である。 ×: 平滑でない。
【0046】(4)フィルム硬度 上記ガラス板をJIS5400に従い鉛筆硬度を測定
し、次のように評価した。 ○: F以下。 △: 2H〜H。 ×: 3H以上。
【0047】(5)セット力 長さ23cmの直毛の毛髪を、0.25質量%ラウリル
硫酸ソーダ水溶液で洗浄し、乾燥させた後、2gずつ束
ねた。この毛髪にスプレーサンプルを10秒間スプレー
し、1.2cmのカーラーに巻き、乾燥後30℃、90
%RH(相対湿度)の雰囲気下で吊り下げ、5時間後の
カールリテンション率(%)を算出し、次のように評価
した。
【0048】カールリテンション率(%)=[(L−L
n)/(L−L0)]×100 ここで、 L : もとの直毛の毛髪の長さ(cm) L0: 0時間のカールの長さ(cm) Ln: n時間後のカールの長さ(cm) ◎: カールリテンション率が85%以上。 ○: カールリテンション率が70%以上。 △: カールリテンション率が50%以上。 ×: カールリテンション率が50%未満。
【0049】(6)フレーキング カールリテンション評価と同様に作成したカール状の毛
髪を、櫛でといた時に脱落した樹脂の量を評価した。 ○: 脱落ほとんどなし。 △: 脱落少ない。 ×: 脱落多い。
【0050】(6)艶 カールリテンション評価と同様に作成したカール状の毛
髪の艶を、視覚で評価した。 ○: 艶がある。 △: やや艶がある。 ×: 艶がない。
【0051】(8)感触 カールリテンション評価と同様に作成したカール状の毛
髪を、手で触ったときの感触を評価した。 ○: 良好ななめらかさ。 △: なめらかさが少し不足。 ×: なめらかさを感じない。
【0052】
【表2】
【0053】以上のように、ベタイン類を添加すること
により低温(0〜−5℃)で放置してもスプレー性能
(スプレーパターン、目詰まり)を改善し、ポリアスパ
ラギン酸誘導体のフィルム性能、整髪性能には影響を与
えないことが判った。
【0054】
【発明の効果】本発明により、低温におけるポリアミノ
酸誘導体の溶解安定性が向上した毛髪化粧料組成物が得
られる。これにより目詰まり、スプレー塗布後の皮膜均
一性が保たれ、使用後の感触が極めて良い毛髪化粧料組
成物を提供する事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 邦雄 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 Fターム(参考) 4C083 AC102 AC711 AC712 AD411 AD412 CC31 CC32 DD08 EE01 EE06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合体としてポリアミノ酸誘導体、およ
    びベタイン類を含有する毛髪化粧料組成物。
  2. 【請求項2】 ポリアミノ酸誘導体がポリアスパラギン
    酸誘導体である請求項1記載の毛髪化粧料組成物。
  3. 【請求項3】 ベタイン類がグリシンベタインであるこ
    とを特徴とする請求項2記載の毛髪化粧料組成物。
  4. 【請求項4】 ベタイン類の配合量が組成物全体の0.
    01質量%以上、30質量%以下であることを特徴とす
    る請求項2記載の毛髪化粧料組成物。
  5. 【請求項5】 ベタイン類の配合量が組成物全体の0.
    1質量%以上、10質量%以下であることを特徴とする
    請求項2記載の毛髪化粧料組成物。
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JP4646669B2 (ja) * 2005-03-30 2011-03-09 キヤノン株式会社 吐出用液体、吐出方法、液滴化方法、カートリッジ及び吐出装置

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