JP2003220976A - 車体フレーム構造 - Google Patents

車体フレーム構造

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JP2003220976A
JP2003220976A JP2002018208A JP2002018208A JP2003220976A JP 2003220976 A JP2003220976 A JP 2003220976A JP 2002018208 A JP2002018208 A JP 2002018208A JP 2002018208 A JP2002018208 A JP 2002018208A JP 2003220976 A JP2003220976 A JP 2003220976A
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Takayuki Yamada
孝行 山田
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮変形時に圧縮荷重と曲げモーメント
とが同時に発生し得るフレーム部材における曲げ強度を
高めて圧縮時の座屈荷重の変化を安定させる。 【解決手段】 衝突時に座屈変形することにより衝撃エ
ネルギを吸収するフレーム部材としてのフロントサイド
フレームの直線フレーム部2bが車幅方向に傾いて設け
られた配置構造において、その直線フレーム部を多角形
断面形状の中空部材として形成し、その断面における傾
く側の領域A1の各角部12aの厚肉部14を、粉状の
合金化元素を添加して半導体レーザにて帯状に熱を加え
て高強度化する。フレーム部材の断面における傾く側の
領域の強度を高めることから、フレーム部材の車幅方向
の傾きにより発生するモーメントを抑制することができ
るため、フレーム部材の曲げ強度が高まり、フレーム部
材を安定的に座屈させることができ、衝突エネルギの吸
収効率を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体フレーム構造
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の衝突時の衝突エネルギを
吸収するための車体フレーム構造にあっては、車体前部
に設けられたフロントサイドフレームの軸線方向圧縮座
屈変形により衝突エネルギを吸収するようにしたものが
ある。例えば同一出願人の特開平11−208519号
に開示されているように、アルミニウム押し出し型材で
中空部材を形成し、その中空部材の断面形状を、6角形
断面形状とし、その中心部から放射状に延出して各角部
に至る6本のリブを設けた断面構造とすると良い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記フロン
トサイドフレームにあっては、車体の左右から車体前部
に向けて延出する左右一対となるように配設されている
ものがある。図10に示されるように、フロントダッシ
ュボード31の下部に結合された一対のフロントサイド
フレーム32が車体前部へ向けて延出するように設けら
れている。さらに、エンジンサイズやサスペンションの
スペースの確保などとの両立を図るため、両サイドフレ
ーム32は、車体前部に向けて延出されるに連れて拡開
するように設けられる場合がある。
【0004】なお、圧縮変形の効率的な設計を容易にす
るために、フロントサイドフレーム32を、車体後部側
では車軸などを開扉するべく上下方向に湾曲する湾曲フ
レーム部32aと、車体前部側で略前後方向に直線的に
なる直線フレーム部32bとを結合して構成すると良
い。この場合には、圧縮変形による衝突エネルギの吸収
を直線フレーム部32bで主に行うことになり、座屈荷
重の設計が容易である。
【0005】上記したようなフロントサイドフレーム3
2の中心軸は車体前後方向軸に対して車幅方向に傾いて
いる(図のθ)ことになる。このような配置構造の場合
には、前方衝突時のフロントサイドフレーム32の圧縮
変形時に、図に示されるように圧縮荷重Fとモーメント
Mzとが同時に作用する。この場合には、上記モーメン
トMzが直線フレーム部32bの湾曲フレーム部32a
との取り付け点に発生し、上記圧縮荷重Fとモーメント
Mzとが同時に作用する場合には、フロントバンパー3
3側のフレーム先端から直線フレーム部32bの座屈変
形が発生することが望ましい。そのため、座屈荷重に対
するフロントサイドフレーム32の曲げ強度のより一層
の向上が望まれる。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るべく、圧縮変形時に圧縮荷重と曲げモーメントとが同
時に発生する場合でも曲げ強度を高めて圧縮時の座屈荷
重の変化を安定させることを実現するために、本発明に
於いては、衝突時の衝撃吸収を軸方向についての塑性変
形で行うフレーム部材(2b)が車幅方向に傾いて設け
られた車体フレーム構造であって、前記フレーム部材
(2b)が、その中心軸に直交する断面において、前記
傾く側の領域(A1)の強度が相反する側の領域(A
2)の強度よりも大きくなるように形成されているもの
とした。
【0007】これによれば、フレーム部材が車幅方向に
傾いて設けられている配置構造において衝突によるフレ
ーム部材の圧縮変形時に圧縮荷重と曲げモーメントとが
同時に発生する場合でも、その曲げモーメントを抑制す
ることができる。フレーム部材が傾けられている場合に
は、その傾けられた側に曲がる変形が生じ易くなるた
め、フレーム部材の断面における傾く側の領域の強度を
高めることにより、フレーム部材の車幅方向の傾きによ
る影響を抑えることができる。これにより、フレーム部
材を安定的に座屈させることができ、衝突エネルギの吸
収効率を高めることができる。
【0008】また、前記フレーム部材(2b)が前記車
幅方向について略左右対称の多角形断面形状に形成され
ていると共に、前記多角形断面形状における各角部(1
2a)の強度が前記各領域(A1・A2)に対応して変
えられていると良い。これによれば、多角形断面形状の
角部の剛性をフレーム部材の傾きに応じて変えることに
なり、多角形断面形状の角部は圧縮荷重に対する座屈強
度に大きく寄与するため、微小部分に対する強度向上で
曲げ強度を大きくすることができる。
【0009】特に、前記強度の違いが断面積の違いから
なると良い。また、多角形断面形状における前記各角部
(12a)に設けられた補強部材(23a・23b・2
3c)の断面形状の違いからなると良い。これによれ
ば、座屈荷重の違いに対する設計変更を容易に行うこと
ができ、汎用性が高い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面に示された具体
例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明す
る。
【0011】図1は、本発明が適用された自動車の車体
フレームのフロント部分を示している。この車体フレー
ムは、鋼板で形成された種々の部材を互いに結合するこ
とで組み立てられている。図では、フロントダッシュボ
ード1の前方部分(エンジンルーム)が示されており、
そのフロントダッシュボード1の下部には一対のフレー
ム部材としてのサイドフレーム2の後端が結合されてい
る。両サイドフレーム2の各前端は車体前部へ向けて延
出し、両サイドフレーム2の前端部間にはフロントバル
クヘッド3が結合されている。
【0012】図におけるサイドフレーム2は、多角形
(図示例では六角形)の断面形状をなし、図示されない
前車軸回りとの干渉を避けるために、その長手方向中間
部から車体後方側にて下向きに凹となるように適宜な曲
率で湾曲している湾曲フレーム部2aと、その湾曲フレ
ーム部2aに取り付けられ車体前方側に延出する直線フ
レーム部2bとからなる。なお、サイドフレーム2の適
所には、エンジンマウントブラケット4やダンパーベー
ス5などが結合されている。またその前端には、図1に
は示されていないがフロントバンパーが取り付けられる
ようになっている。
【0013】フロントバルクヘッド3は、プレス成型さ
れたアッパ部材6と、一対のサイド部材7と、ロワ部材
8とからなる。ロワ部材8の左右各端と両サイド部材7
の各下端とが溶接結合されていると共に、両サイド部材
7の各上端とアッパ部材6とが図示されていないボルト
を用いて結合されて、フロントバルクヘッド3がサブア
センブリ化されている。またアッパ部材6とロワ部材8
との両左右方向中間部同士が、プレス成型された縦部材
9で連結されている。このようにして構成されたフロン
トバルクヘッド3は、サイドフレーム2に対して所望に
応じて反復着脱が可能なように、両サイド部材7の上下
方向中間部をサイドフレーム2にボルトを用いて結合さ
れている。
【0014】図2(a)は、本発明が適用された車体フ
レーム構造の第1の実施形態に於ける基本的断面形状を
示している。この車体フレーム構造は、例えば上記サイ
ドフレーム2に用いられ、図の表裏方向に向いた中心軸
Oに直交する断面(紙面に平行する面)の外形輪郭形状
が六角形をなす中空部材からなる。図示例では、6枚形
状の板状外周部11により六角形の外周部が形成され、
その中空内には、サイドフレーム2の中心軸O(断面の
中心)から各角部12に向けて放射状に延出する6枚形
状の板状中リブ部13が形成されている。
【0015】サイドフレーム2の断面形状は、中心軸O
を通る対称軸Cに対して車幅方向について略左右対称の
多角形断面形状に形成されている。そして、対称軸Cに
対して傾く側の領域A1に配置される各角部12aに対
して、例えば図2(b)のクロスハッチングで示される
厚肉部分14に対して、粉状の合金化元素として例えば
MnやCuやCrを添加し、半導体レーザにて帯状に熱
を加える。これにより、厚肉部分14が溶融し、その部
分が、合金化されるため母材に対して高強度化され、傾
く側の領域A1の強度が相反する側の領域A2の強度よ
りも大きくなる。そのため、フレームの圧縮変形時に中
心軸Oに対する左右での強度の差によるモーメントを発
生することが可能になる。
【0016】なお、集光部の幅が広い半導体レーザのビ
ームを用いて溶融することにより、作業時間の短縮を図
ることができる。また、図2(b)に示されるように、
レーザガン16をフレーム部材(直線フレーム部2b)
の外方に配置して、フレーム部材の表面のみからの角部
12aに対する溶融処理が可能である。これにより、断
面形状を変更することなく強度向上加工ができるため、
押し出し成型の型の設計変更をする必要が無いことか
ら、従来のフレーム部材に対しても適用可能である。
【0017】図3に、車両の衝突時のフレームに作用す
る力の状態を示す。図3に示されるサブフレーム2は、
従来例と同様に、直線フレーム部2bを有し、車軸に対
して角度θだけ車幅方向外側に傾いて設けられているも
のとする。この場合の直線フレーム部2bの湾曲フレー
ム部2aとの結合部(フレーム取り付け点)からフロン
トバンパーのバンパービーム15の前端に至る長さをL
f、バンパービーム15に作用するフレーム圧縮荷重を
F、バンパービーム15からの荷重をFm、バンパービ
ーム15の荷重点から車幅方向中心点までの長さをLm
1、バンパービーム15の荷重点からフレーム荷重点ま
での長さをLm2、両長さLm1・Lm2の和をLm、エンジ
ンマウント取り付け点に作用するエンジン前後慣性力を
Fe、フレーム取り付け点からエンジンマウント取り付
け点までの長さをLe、バンパービーム15による横力
をFyとすると、フレーム取り付け点に加わるモーメン
トMzは、 Mz=F×(Lftanθ)+Fe×Le+Fy×Lf+
Fm(Lm−Lm1)+Fm(Lm−Lm1)/3Lm
として表される。なお、右回りを正とする。
【0018】図3に示されるようにフロントサイドフレ
ーム2に角度θがついた状態でフレーム取り付け点にモ
ーメントMzが作用する。モーメントMzがフロントサ
イドフレーム2の曲げモーメントの許容値を超えた場合
には、フロントサイドフレーム2が曲げられてしまうた
め、十分な衝突エネルギの吸収を行うことができなくな
る。
【0019】それに対して、図2(b)のクロスハッチ
ングで示される厚肉部分14を上記したようにして合金
化して高強度化することにより、フレーム取り付け点に
作用するモーメントMzとに対して反対向きのモーメン
トを発生させることができる。これにより、補強板など
を使用することなく、フレームレイアウト上での曲げ強
度を高めることができるため、簡単な構造で十分な衝突
エネルギの吸収を行うことができる。
【0020】図4に第2の実施の形態を示す。なお、図
2(a)と同様の部分については同一の符号を付してそ
の詳しい説明を省略する。この例では、傾く側の領域A
1に配置される各角部12aの断面積が、相反する側の
領域A2に配置される各角部12bの断面積よりも大き
くされている。この形状は、アルミ押し出し成型により
簡単に加工することができる。このようにしても、上記
第1の実施の形態と同様の作用効果を奏し得る。
【0021】図5に第3の実施の形態を示す。なお、図
2(a)と同様の部分については同一の符号を付してそ
の詳しい説明を省略する。この例では、6枚の外周部板
材21により六角形の外形を形成し、3枚の板状中リブ
部22により対角線を形成し、補強部材としての大小各
6枚ずつの連結用板材23a・23bにより各角部にお
ける外周部板材21及び板状中リブ部22を連結して、
中空部材を形成している。
【0022】なお、板状中リブ部22は、2枚のV字形
断面形状の曲折板材と1枚の平板材とを組み合わせてな
る。図5に示されるように、2枚の曲折板材の曲折部同
士を平板材の中間部を挟んで対向させるように配置し、
それら3部材の接合点をレーザ溶接することにより、6
0度ピッチの6枚形状の板状中リブ部22が形成されて
いる。各部材の結合も上記実施の形態と同じくレーザ溶
接による。このレーザ溶接にあっては、一方の側から1
回の溶接作業で接合可能であることから、裏側すなわち
中空部材の中空内に溶接ガンを入れる必要が無く、内部
の空間が狭い断面の小さなフレームも製作可能である。
これにより、座屈荷重の設定範囲が広がり、設計自由度
が増大する。
【0023】また、板材を組み合わせて中空部材を形成
する構造により、厚肉部分14を薄板の組み合わせで構
成することができ、同じ圧縮荷重を発生し得るものであ
ればフレームを軽量化し得る。さらに、角部12a・1
2bにおける座屈変形が図6に示されるように波形にな
り得る。角から連結用板材23a・23bの結合点まで
の距離を短くすることにより、座屈変形時の座屈波長を
短くすることができる。ここで、座屈波長とは、図6に
示されるように、圧縮荷重Pによる圧縮変形時の座屈に
より生じた波形における高さNである。この座屈波長が
短くなるということは、波の数がより多くなることにな
り、1つの波を形成する荷重が同じであれば全体の荷重
が増加する。したがって、座屈波長を短くすることによ
り、圧縮変形時の重量当たりの圧縮荷重を上げることが
できると共に、座屈荷重の変動が抑えられ、安定した座
屈変形が得られ、設計が容易になる。
【0024】このようにして構成した第3の実施の形態
にあっては、傾く側の領域A1に配置される各角部12
aにおける連結用板材23aの長さ(外周部板材21と
板状中リブ部22とに対する結合点間の長さ)が、相反
する側の領域A2に配置される各角部12bにおける連
結用板材23bの長さよりも長くされている。これによ
り、領域A1における各角部12aの強度を領域A2側
よりも高めることができるため、上記第1の実施の形態
と同様の作用効果を奏し得る。さらに、連結用板材23
a・23bの長さ違いのものを容易に製作することがで
き、座屈荷重の変更に対する設計自由度が大きく、汎用
性が高い。
【0025】図7は第4の実施の形態を示す図5と同様
の図である。なお、図5と同様の部分については同一の
符号を付してその詳しい説明を省略する。この例では、
各連結用板材23bに同一のものを用いている。そし
て、傾く側の領域A1に配置される各角部12aにおけ
る連結用板材23bにより囲まれた三角形断面の各空間
に充填材24が充填されている。充填材24としては、
例えば硬質ウレタンが良いが、それに限定されるもので
はなく、強度を高め得る材質のものであれば良い。
【0026】相反する側の領域A2に配置される各角部
12bにおける連結用板材23bにより囲まれた三角形
断面の各空間はそのままにされている。これにより、領
域A1における各角部12aの強度を領域A2側よりも
高めることができるため、上記第1の実施の形態と同様
の作用効果を奏し得る。また、連結用板材23bの形状
を全て同じにすることができると共に、充填作業を比較
的簡単に行うことができるため、製造コストを低廉化し
得る。
【0027】図8は第5の実施の形態を示す図5と同様
の図である。なお、図5と同様の部分については同一の
符号を付してその詳しい説明を省略する。この例では、
同一長さの連結用板材23b・23cを用いている。そ
して、傾く側の領域A1に配置される各角部12aにお
ける連結用板材23cの板厚が、相反する側の領域A2
に配置される各角部12bにおける連結用板材23bの
板厚よりも厚くされている。これにより、領域A1にお
ける各角部12aの強度を領域A2側よりも高めること
ができるため、上記第1の実施の形態と同様の作用効果
を奏し得る。また、第3の実施の形態と同様に、連結用
板材23b・23cの板厚違いのものを容易に製作する
ことができ、座屈荷重の変更に対する設計自由度が大き
く、汎用性が高い。
【0028】図9は第6の実施の形態を示す図5と同様
の図である。なお、図5と同様の部分については同一の
符号を付してその詳しい説明を省略する。この例では、
同一長さの連結用板材23b・23dを用いている。そ
して、傾く側の領域A1に配置される各角部12aにお
ける連結用板材23dには焼き入れ処理したものを用い
ている。相反する側の領域A2に配置される各角部12
bにおける連結用板材23bは焼き入れ処理をしていな
い。これにより、領域A1における各角部12aの強度
を領域A2側よりも高めることができるため、上記第1
の実施の形態と同様の作用効果を奏し得る。特に、焼き
入れにより、その強度を著しく高めることができるた
め、同一座屈強度の場合には軽量化し得る。また、第3
の実施の形態と同様に、連結用板材23dの焼き入れ条
件を変えたものを容易に製作することができ、座屈荷重
の変更に対する設計自由度が大きく、汎用性が高い。
【0029】なお、図2においてフロントサイドフレー
ム2が前方に延出するに連れて車幅方向に拡開する例に
ついて示したが、反対に狭まるものにも本発明を適用す
ることができる。そのような場合には、フレームの断面
形状において強度を高める領域を、上記図示例における
車幅方向外側に対して車幅方向内側にすれば良い。ま
た、本発明によるフレーム部材にあっては、上記した実
施の形態のように車体前部のフロントサイドフレームに
限定されるものではなく、車体後部のリアサイドフレー
ムにも適用可能である。
【0030】また、図示例では正六角形断面形状の例を
示したが、正六角形に限られるものではない。なお、正
多角形の場合には左右略対称形になり得るため、設計が
容易である。また、外周部を円形に形成しても良く、直
径方向の板状中リブ部を設けることで上記各図示例と同
様に構成し得る。
【0031】
【発明の効果】このように本発明によれば、フレーム部
材が傾けられている場合に対して、フレーム部材の断面
における傾く側の領域の強度を高めることから、フレー
ム部材の車幅方向の傾きにより発生するモーメントを抑
制することができるため、フレーム部材の曲げ強度が高
まり、フレーム部材を安定的に座屈させることができ、
衝突エネルギの吸収効率を高めることができる。
【0032】また、フレーム部材を多角形断面形状に形
成した場合に、多角形断面形状の角部の強度をフレーム
部材の傾きに応じて変えることにより、多角形断面形状
の角部は圧縮荷重に対する座屈強度に大きく寄与するた
め、微小部分に対する強度向上で曲げ強度を大きくする
ことができる。
【0033】また、強度の違いをフレーム部材の断面積
を変えたり、多角形断面形状における各角部に設けられ
た補強部材の断面形状を変えたりすると良い。これによ
れば、座屈荷重の違いに対する設計変更を容易に行うこ
とができ、汎用性を高め得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された自動車の車体フレームのフ
ロント部分を示す斜視図。
【図2】(a)は本発明が適用されたフロントサイドフ
レームの断面形状を示す図であり、(b)はその要部拡
大説明図。
【図3】傾けて設けられたフロントサイドフレームにお
けるモーメントの算出式を求めるための説明図。
【図4】第2の実施の形態を示す図2(a)に対応する
図。
【図5】第3の実施の形態を示す図2(a)に対応する
図。
【図6】座屈波長の説明図。
【図7】第4の実施の形態を示す図5に対応する図。
【図8】第5の実施の形態を示す図5に対応する図。
【図9】第6の実施の形態を示す図5に対応する図。
【図10】傾けて設けられたフロントサイドフレームに
おける荷重及びモーメントを示す説明図。
【符号の説明】
2b 直線フレーム部(フレーム部材) 12a 角部 23a・23b・23c 連結用板材(補強部材) A1 傾く側の領域 A2 相反する側の領域
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月8日(2002.2.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衝突時の衝撃吸収を軸方向についての塑
    性変形で行うフレーム部材が車幅方向に傾いて設けられ
    た車体フレーム構造であって、 前記フレーム部材が、その中心軸に直交する断面におい
    て、前記傾く側の領域の強度が相反する側の領域の強度
    よりも大きくなるように形成されていることを特徴とす
    る車体フレーム構造。
  2. 【請求項2】 前記フレーム部材が前記車幅方向につい
    て略左右対称の多角形断面形状に形成されていると共
    に、前記多角形断面形状における各角部の強度が前記各
    領域に対応して変えられていることを特徴とする請求項
    1に記載の車体フレーム構造。
  3. 【請求項3】 前記強度の違いが断面積の違いからなる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車体
    フレーム構造。
  4. 【請求項4】 前記強度の違いが、前記各角部に設けら
    れた補強部材の断面形状の違いからなることを特徴とす
    る請求項2に記載の車体フレーム構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012047340A (ja) * 2011-10-14 2012-03-08 Sumitomo Metal Ind Ltd 衝撃吸収部材

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JP2012047340A (ja) * 2011-10-14 2012-03-08 Sumitomo Metal Ind Ltd 衝撃吸収部材

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