JP2003220454A - 連鋳機用密封装置 - Google Patents

連鋳機用密封装置

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JP2003220454A
JP2003220454A JP2002270864A JP2002270864A JP2003220454A JP 2003220454 A JP2003220454 A JP 2003220454A JP 2002270864 A JP2002270864 A JP 2002270864A JP 2002270864 A JP2002270864 A JP 2002270864A JP 2003220454 A JP2003220454 A JP 2003220454A
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JP
Japan
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roll shaft
sealing device
packings
fluid pressure
packing
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JP2002270864A
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Hiroaki Monma
弘明 門馬
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Nok Corp
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Nok Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C13/00Rolls, drums, discs, or the like; Bearings or mountings therefor
    • F16C13/02Bearings

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  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連鋳機のロールベアリング部2におけるロー
ル軸箱3とロール軸5との間をシールする密封装置1に
おいて、グリースやダストに対するシール性に優れ、ベ
アリングの寿命を延ばすことができる密封装置1を提供
する。 【解決手段】 V形開放端面7a,8aを互いに対向さ
せるようにしてロール軸箱3とロール軸5との間に配置
される複数のVパッキン7,8と、Vパッキン7,8を
その背面側から支持するように配置されるアダプタ1
1,12と、複数のVパッキン7,8の中間部9に流体
圧を供給する流体圧供給部13とを有している。アダプ
タ11,12としては、樹脂製のメスアダプタであっ
て、かつその内周面11b,12bがテーパ状に形成さ
れることにより、ロール軸5の周面に摺動自在に密接す
るリップ11c,12cが形成されているものが好適で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密封装置に係り、
更に詳しくは、鉄鋼分野ないし製鉄分野等の連鋳機設備
に用いられる連鋳機用密封装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】連鋳機(連続鋳造機械、Continu
ous Casting Machine(CC))
は、転炉や電気炉等で作られた溶鋼を鋳型で冷やし、中
で固まった鋼を鋳型の底から帯のように連続的に引き出
して鋼片を作る装置であり、図6に示すように、鋼片を
移送する移送路に多数のロール51を有し(図では一つ
のみを示している)、ロール51の軸部(以下、ロール
軸またはロール軸部とも称する)51aを回転自在に支
持するロールベアリング部52を有し、ロールベアリン
グ部52の機内Aにベアリング潤滑用グリースを供給す
るグリース供給路53を有し、更に、機内Aのグリース
が機外Bへ流出することがないようにかつ機外Bの水や
スケール等のダストが機内Aへ侵入することがないよう
に連鋳機用密封装置54を有している。
【0003】この連鋳機用密封装置54としては従来か
ら、図示したようにオイルシール55が用いられている
が、近年、その耐久性(耐熱性および耐磨耗性等)向上
の観点から、図7に示すように樹脂製のシールリング5
7にゴム状弾性材製のバックリング58を組み合わせた
スリッパーシール56が用いられている。
【0004】しかしながら、このスリッパーシール56
を連鋳機用密封装置54として用いる場合には、以下の
ような不都合がある。
【0005】 スケール等のダストが侵入するとこれ
らが研摩粉として作用するため、ロール軸51aとシー
ルリング57との摺動部やシールリング57とバックリ
ング58との接触部に摩耗が発生する。その結果、グリ
ースが大量に流出し、ベアリング59の寿命が低下す
る。 スリッパーシール56はメインシール1個使いのシ
ールであるため、上記の問題が生じると、即グリース
が流出し、ベアリング59の寿命が低下する。 スリッパーシール56は、ゴム状弾性材製のバック
リング58につぶし代を設定し、その反発力によって樹
脂製のシールリング57を相手面に押し付けてシール性
を確保するものである。そのため、偏心等によってつぶ
し代を確保できない状況においては、即シール性が失わ
れてしまう。
【0006】また、従来、回転軸のシール装置として特
許第3062845号公報に掲載されたものが知られて
いるが、このシール装置には、本発明の連鋳機用密封装
置の必須構成部品であるアダプタ(メスアダプタ)が設
けられていない。
【0007】
【特許文献1】特許第3062845号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
みて、連鋳機のロールベアリング部におけるロール軸箱
とロール軸との間をシールする密封装置において、グリ
ースやダストに対するシール性に優れ、ベアリングの寿
命を延ばすことができる連鋳機用密封装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1による密封装置は、連鋳機のロー
ルベアリング部におけるロール軸箱とロール軸との間を
シールする密封装置において、V形開放端面を互いに対
向させるようにして前記ロール軸箱とロール軸との間に
配置される複数のVパッキンと、前記Vパッキンをその
背面側から支持するように配置されるアダプタと、前記
複数のVパッキンの中間部に流体圧を供給する流体圧供
給部とを有することを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項2による密封装置
は、上記した請求項1の密封装置において、アダプタが
樹脂製のメスアダプタであり、その内周面がテーパ状に
形成されることにより、ロール軸の周面に摺動自在に密
接するリップが形成されていることを特徴とするもので
ある。
【0011】また、本発明の請求項3による密封装置
は、連鋳機のロールベアリング部におけるロール軸箱と
ロール軸との間をシールする密封装置において、前記ロ
ール軸箱とロール軸との間に互いに対向するように配置
される複数のパッキンと、前記複数のパッキンの中間部
に流体圧を供給する流体圧供給部とを有することを特徴
とするものである。
【0012】上記構成を備えた本発明の請求項1による
密封装置においては、V形開放端面を互いに対向させる
ようにしてロール軸箱およびロール軸間に複数のVパッ
キンおよびアダプタが配置され、この複数のVパッキン
の間の中間部に流体圧供給部から流体圧が供給されるた
めに、この流体圧によってVパッキンのリップが内周側
および外周側へ押し広げられることになる。Vパッキン
は、使用の状況に応じてこれを増し締めすることができ
るものである。
【0013】また、この密封装置は、機内(ベアリング
側)のグリースを主に機内側Vパッキンにおいてシール
するが、グリースが機内側Vパッキンを通過する事態が
発生すると中間部の流体圧が抵抗体としてシール作用を
なし、更に機外側Vパッキンがシール作用をなす。ま
た、機外(大気側)のダストを主に機外側Vパッキンに
おいてシールするが、ダストが機外側Vパッキンを通過
する事態が発生すると中間部の流体圧が抵抗体としてシ
ール作用をなし、更に機内側Vパッキンがシール作用を
なす。したがってグリースおよびダストの双方に対して
それぞれ、多段のシール構造が形成されることになる。
【0014】またこれに加えて、上記構成を備えた本発
明の請求項2による密封装置においては、アダプタが樹
脂製のメスアダプタとされ、その内周面がテーパ状に形
成されてロール軸の周面に摺動自在に密接するリップが
形成されているために、このアダプタもリップにおいて
グリースまたはダストに対するシール作用をなし、上記
多段のシール構造にその一部として参画することにな
る。
【0015】Vパッキンの材質としては、耐熱性に優れ
たPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を用いるの
が好適であり、特に充填材入りのPTFEを用いると、
併せて耐圧性および耐磨耗性を向上させることができ
る。アダプタの材質についてもPTFEが好適である。
【0016】また、上記構成を備えた本発明の請求項3
による密封装置においては、ロール軸箱とロール軸との
間に互いに対向するように複数のパッキンが配置され、
この複数のパッキンの間の中間部に流体圧供給部から流
体圧が供給されるために、この流体圧によってパッキン
のリップが内周側および外周側へ押し広げられることに
なる。パッキンは例えばUパッキンである。
【0017】また、この密封装置は、機内(ベアリング
側)のグリースを主に機内側パッキンにおいてシールす
るが、グリースが機内側パッキンを通過する事態が発生
すると中間部の流体圧が抵抗体としてシール作用をな
し、更に機外側パッキンがシール作用をなす。また、機
外(大気側)のダストを主に機外側パッキンにおいてシ
ールするが、ダストが機外側パッキンを通過する事態が
発生すると中間部の流体圧が抵抗体としてシール作用を
なし、更に機内側パッキンがシール作用をなす。したが
ってグリースおよびダストの双方に対してそれぞれ、多
段のシール構造が形成されることになる。
【0018】パッキンの材質としては、耐熱性に優れた
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を用いるのが
好適であり、特に充填材入りのPTFEを用いると、併
せて耐圧性および耐磨耗性を向上させることができる。
【0019】尚、本件出願には、以下の技術的事項が含
まれる。
【0020】すなわち、上記目的を達成するため、本件
出願が提案する一の密封装置は、耐熱・耐磨耗性向上と
して、PTFE製Vパッキンを用い、グリース・ダスト
密封性向上として、流体圧を用いる密封装置であり、ま
た、PTFE製Vパッキンを対向に装着し、中間部から
流体圧を封入する密封装置である。また、耐熱・耐摩耗
性向上として、PTFE製Uパッキンを用い、グリース
・ダスト密封性向上として、流体圧を用いる密封装置で
あり、また、PTFE製Uパッキンを対向に装着し、中
間部から流体圧を封入する密封装置である。また、耐熱
・耐摩耗性向上として、PTFE製パッキンを用い、グ
リース・ダスト密封性向上として、流体圧を用いる密封
装置であり、また、PTFE製パッキンを対向に装着
し、中間部から流体圧を封入する密封装置である。
【0021】連鋳機用密封装置は、連鋳機ロール軸箱用
密封装置、または連続鋳造機械ベアリング用密封装置と
称されることもある。
【0022】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施例を図面にし
たがって説明する。
【0023】第一実施例・・・図1は、本発明の第一実
施例に係る密封装置1を備えた連鋳機のロールベアリン
グ部2の概略断面を示しており、当該密封装置1は、ベ
アリング4を収容したロール軸箱3とロール軸5との間
をシールするものである。ロール軸5にはその外周にそ
の一部としてスリーブ6が嵌着される場合があり、この
場合にはこのスリーブ6とロール軸箱3との間に密封装
置1が配置される。また当該密封装置1はベアリング4
の軸方向両側にそれぞれ配置されるものである。
【0024】密封装置1は、以下のように構成されてい
る。
【0025】すなわち、図2に示すように先ず、V形開
放端面7a,8aを互いに対向させるようにしてロール
軸箱3およびロール軸5間に配置される複数のVパッキ
ン7,8が設けられており、この複数のVパッキン7,
8の間の中間部9にランタン10が設けられており、V
パッキン7,8の背面側にそれぞれアダプタ11,12
が設けられている。
【0026】Vパッキン7,8は、当該密封装置1の主
シール部品として用いられるものであって、PTFEま
たは充填材入りPTFEを成形材料として断面略V字形
ないし略「く」の字形に形成されており、ロール軸5の
周面に摺動自在に密接する内周リップ7b,8bと、ロ
ール軸箱3の内面(内周面)に摺動自在に密接する外周
リップ7c,8cとを一体に有している。Vの字ないし
「く」の字の凹んだ方の軸方向端面がV形開放端面7
a,8aであって、Vパッキン7,8の正面である。こ
のVパッキン7,8は中間部9ないしランタン10の軸
方向両側にそれぞれ複数(図では三つずつ)が同じ向き
に重ねて設けられ、機内A側のVパッキン7がその正面
を機外B側へ向けて設けられるとともに、機外B側のV
パッキン8がその正面を機内A側へ向けて設けられてい
る。
【0027】ランタン10は、上記機内A側のVパッキ
ン7および機外B側のVパッキン8をそれぞれその正面
側から保持するものであって、金属等の剛材をもって環
状に成形されている。その軸方向両端面にはそれぞれ、
Vパッキン7,8のV形開放端面7a,8aに嵌まり込
んでVパッキン7,8を支持するための断面三角形状を
呈する環状の凸部10aが一体成形されており、その内
周面および外周面にはそれぞれ環状の溝部10bが形成
されている。また内外溝部10bの溝底部間には、両溝
部10bを連通する連通孔10cが形成されている。
【0028】アダプタ11,12は、上記機内A側のV
パッキン7および機外B側のVパッキン8をその背面側
から保持するものであって、PTFEまたは充填材入り
PTFEをもって環状に成形されており、軸方向に一対
が配置されている。図3に示すようにその正面には、V
パッキン7,8の背面凸部7d,8dを嵌め込んでVパ
ッキン7,8を支持するための断面三角形状を呈する環
状の凹部11a,12aが形成されており、よってこの
アダプタ11,12はメスアダプタとされている。ま
た、その内周面11b,12bは全面に亙って円錐面状
を呈するテーパ状に形成されており、その最小内径部
に、ロール軸5の周面に摺動自在に密接する環状のリッ
プ11c,12cが形成されている。このリップ11
c,12cはアダプタ11,12の背面側に設けられて
おり、すなわちアダプタ11,12の内周面11b,1
2bはその正面側から背面側へかけて内径寸法が徐々に
小さくなるように形成されている。中心軸線0に対する
内周面11b,12bないしリップ11c,12cの傾
斜角度θは10±2°(8〜12°)程度の大きさが好
適である。また、アダプタ11,12の自由状態におけ
る肉厚(最大肉厚)Tはロール軸箱3およびロール軸5
間の装着空間の径方向幅t(図2参照)に対して100
〜110%の大きさに形成されており、よって装着時、
リップ11c,12cに相手面(ロール軸5周面)に対
する面圧が発生するように設定されている。
【0029】また、図示しない支持手段に支持されたロ
ール軸箱3には、上記Vパッキン7,8間の中間部9に
対して流体圧を供給するための流体圧供給部13が設け
られており、図示しない流体圧供給源から供給路14を
介して中間部9へ所定圧力の流体圧を供給する。供給す
る流体圧の大きさPは、グリースが充填される機内A圧
力よりもこれを大きく設定するのが好適である。通常、
ベアリング側の内圧(グリースアップ圧)は約0.3〜
10MPa程度の大きさである。
【0030】上記構成の密封装置1は、ロール軸箱3の
内面に予め形成した環状の段部3aの端面に機内A側の
アダプタ11をその背面を突き当てた状態で挿入し、次
いで順次、機内A側のVパッキン7、ランタン10、機
外B側のVパッキン8および機外B側のアダプタ12を
挿入し、押さえ部材15をロール軸箱3の端部にネジ1
6を用いて固定する。押さえ部材15を固定すると、各
部品は押さえ部材15および段部3a端面間において軸
方向に圧縮され、Vパッキン7,8およびアダプタ1
1,12の各リップ7b,7c,8b,8c,11c,
12cが相手面(ロール軸5周面またはロール軸箱3内
面)に密接する。そして、この状態で連鋳機の作動に応
じて流体圧供給部13から中間部9へ流体圧を供給する
と、この流体圧が各Vパッキン7,8およびアダプタ1
1,12に作用し、また自らも抵抗体として作用する。
【0031】上記構成の密封装置1によれば、以下の作
用効果を奏することが可能である。
【0032】 V形開放端面7a,8aを互いに対向
させるようにしてロール軸箱3およびロール軸5間に複
数のVパッキン7,8が配置されるとともにこの複数の
Vパッキン7,8の間の中間部9に流体圧が供給される
ために、以下の作用効果を得ることができる。ア) 中
間部9に供給する流体圧によって各Vパッキン7,8の
内周リップ7b,8bが内周側へ押し広げられるととも
に外周リップ7c,8cが外周側へ押し広げられるため
に、両リップ7b,8b,7c,8cとも相手面(ロー
ル軸5周面またはロール軸箱3内面)に対する優れた追
随性を発揮することができる。イ) 機内Aのグリース
が機内A側のVパッキン7を通過しても最終的に機外B
側のVパッキン8でシールするため、グリースの機外B
への流出を防止することができる。ウ) 機外Bのダス
トが機外B側のVパッキン8を通過しても最終的に機内
A側のVパッキン7でシールするため、ダストの機内A
への侵入を防止することができる。
【0033】 Vパッキン7,8の間の中間部9に流
体圧を供給することにより流体圧自体が抵抗体として作
用するため、グリースの流出およびダストの侵入を有効
に防止することができる(抵抗体の併用)。
【0034】 主シール部品としてVパッキン7,8
を用いることにしたために、そのリップ7b,7c,8
b,8cが或る程度摺動摩耗した段階で増し締めするこ
とができ、よって主シール部品(Vパッキン7,8)の
寿命を向上させることができる。尚、この増し締めは、
図2に示したように機外B側のVパッキン8と押さえ部
材15との間にシム17を介装することによりこれを行
なう。
【0035】 主シール部品としてPTFE製のVパ
ッキン7,8を用いることにしたために、主シール部品
(Vパッキン7,8)の耐熱性を向上させることがで
き、また充填材入りPTFE製のVパッキン7,8を用
いることにより主シール部品(Vパッキン7,8)の耐
圧性および耐磨耗性を向上させることができる。
【0036】 Vパッキン7,8を保持するアダプタ
11,12として、PTFE製のメスアダプタを用い、
かつこのメスアダプタの内周面11b,12bをテーパ
状に形成してリップ11c,12cを形成したために、
このリップ11c,12cもシール作用を奏し、よって
グリースの流出およびダストの侵入を有効に防止するこ
とができる。
【0037】 アダプタ11,12の肉厚寸法Tをロ
ール軸箱3およびロール軸5間の装着空間の径方向幅t
に対して100〜110%の大きさに形成することによ
り、リップ11c,12cの面圧を確保することがで
き、よってグリースの流出およびダストの侵入を有効に
防止することができる。また、増し締めにより肉厚寸法
Tが増加するため、シール性を向上させることができ
る。
【0038】第二実施例・・・図4は、本発明の第二実
施例に係る密封装置21を備えた連鋳機のロールベアリ
ング部22の概略断面を示しており、当該密封装置21
は、ベアリング24を収容したロール軸箱23とロール
軸25との間をシールするものである。ロール軸25に
はその外周にその一部としてスリーブ26が嵌着される
場合があり、この場合にはこのスリーブ26とロール軸
箱23との間に密封装置21が配置される。また当該密
封装置21はベアリング24の軸方向両側にそれぞれ配
置されるものである。
【0039】密封装置21は、以下のように構成されて
いる。
【0040】すなわち、図5に示すように先ず、ロール
軸箱23の軸孔内周面に軸方向一対の環状の装着溝23
aが設けられており、この一対の装着溝23aに、U形
開放端面27a,28aを互いに対向させるようにして
一対のUパッキン27,28が装着されている。
【0041】このUパッキン27,28は、当該密封装
置21の主シール部品として用いられるものであって、
PTFEまたは充填材入りPTFEを成形材料として断
面略U字形に形成されており、ロール軸25の周面に摺
動自在に密接する内周リップ27b,28bと、ロール
軸箱23の内面(内周面、装着溝23a底面)に摺動自
在に密接する外周リップ27c,28cとを一体に有し
ている。Uの字の凹んだ方の軸方向端面がU形開放端面
27a,28aであって、Uパッキン27,28の正面
である。また、このUパッキン27,28は、機内A側
のUパッキン27がその正面を機外B側へ向けて設けら
れるとともに、機外B側のUパッキン28がその正面を
機内A側へ向けて設けられている。
【0042】また、図示しない支持手段に支持されたロ
ール軸箱23には、上記Uパッキン27,28間の中間
部29に対して流体圧を供給するための流体圧供給部3
3が設けられており、図示しない流体圧供給源から供給
路34を介して中間部29へ所定圧力の流体圧を供給す
る。供給する流体圧の大きさPは、グリースが充填され
る機内A圧力よりもこれを大きく設定するのが好適であ
る。通常、ベアリング側の内圧(グリースアップ圧)は
約0.3〜10MPa程度の大きさである。
【0043】上記構成の密封装置21によれば、以下の
作用効果を奏することが可能である。
【0044】 ロール軸箱23とロール軸25との間
に互いに対向するように一対のUパッキン27,28が
配置されるとともにこの一対のUパッキン27,28の
間の中間部29に流体圧が供給されるために、以下の作
用効果を得ることができる。ア) 中間部29に供給す
る流体圧によって各Uパッキン27,28の内周リップ
27b,28bが内周側へ押し広げられるとともに外周
リップ27c,28cが外周側へ押し広げられるため
に、両リップ27b,28b,27c,28cとも相手
面(ロール軸25周面またはロール軸箱23内面)に対
する優れた追随性を発揮することができる。イ) 機内
Aのグリースが機内A側のUパッキン27を通過しても
最終的に機外B側のUパッキン28でシールするため、
グリースの機外Bへの流出を防止することができる。
ウ) 機外Bのダストが機外B側のUパッキン28を通
過しても最終的に機内A側のUパッキン27でシールす
るため、ダストの機内Aへの侵入を防止することができ
る。
【0045】 Uパッキン27,28の間の中間部2
9に流体圧を供給することにより流体圧自体が抵抗体と
して作用するため、グリースの流出およびダストの侵入
を有効に防止することができる(抵抗体の併用)。
【0046】 主シール部品としてPTFE製のUパ
ッキン27,28を用いることにしたために、主シール
部品(Uパッキン27,28)の耐熱性を向上させるこ
とができ、また充填材入りPTFE製のUパッキン2
7,28を用いることにより主シール部品(Uパッキン
27,28)の耐圧性および耐磨耗性を向上させること
ができる。
【0047】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。
【0048】すなわち、上記構成を備えた本発明の請求
項1による密封装置においては、V形開放端面を互いに
対向させるようにしてロール軸箱およびロール軸間に複
数のVパッキンを配置するとともにこの複数のVパッキ
ンの間の中間部に流体圧を供給するために、以下の作用
効果を奏することができる。 ア) 中間部に供給する流体圧によってVパッキンのリ
ップが内周側および外周側へ押し広げられるために、相
手面に対する優れた追随性を発揮することができる。 イ) 機内のグリースが機内側のVパッキンを通過して
も機外側のVパッキンでシールするため、グリースの機
外への流出を防止することができる。 ウ) 機外のダストが機外側のVパッキンを通過しても
機内側のVパッキンでシールするため、ダストの機内へ
の侵入を防止することができる。
【0049】また、Vパッキンの間の中間部に流体圧を
供給することにより流体圧自体が抵抗体として作用する
ため、グリースの流出およびダストの侵入を有効に防止
することができる。
【0050】また、主シール部品としてVパッキンを用
いることにしたために、リップが或る程度摺動摩耗した
段階で増し締めすることができ、よって主シール部品
(Vパッキン)の寿命を向上させることができる。
【0051】またこれに加えて、上記構成を備えた本発
明の請求項2による密封装置においては、Vパッキンを
保持するアダプタとして樹脂製のメスアダプタを用い、
かつこのメスアダプタの内周面をテーパ状に形成してリ
ップを形成したために、このリップもシール作用を奏す
る。したがってグリースの流出およびダストの侵入を一
層有効に防止することができる。また、このアダプタは
増し締めにより肉厚寸法が増加するため、長期間に亙っ
て優れたシール性を発揮するものである。
【0052】また、上記構成を備えた本発明の請求項3
による密封装置においては、ロール軸箱とロール軸との
間に互いに対向するように複数のパッキンを配置すると
ともにこの複数のパッキンの間の中間部に流体圧を供給
するために、以下の作用効果を奏することができる。 ア) 中間部に供給する流体圧によってパッキンのリッ
プが内周側および外周側へ押し広げられるために、相手
面に対する優れた追随性を発揮することができる。 イ) 機内のグリースが機内側のパッキンを通過しても
機外側のパッキンでシールするため、グリースの機外へ
の流出を防止することができる。 ウ) 機外のダストが機外側のパッキンを通過しても機
内側のパッキンでシールするため、ダストの機内への侵
入を防止することができる。
【0053】また、パッキンの間の中間部に流体圧を供
給することにより流体圧自体が抵抗体として作用するた
め、グリースの流出およびダストの侵入を有効に防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る密封装置を備えた連
鋳機のロールベアリング部の概略断面図
【図2】同密封装置の要部拡大断面図
【図3】アダプタの単品半裁断面図
【図4】本発明の第二実施例に係る密封装置を備えた連
鋳機のロールベアリング部の概略断面図
【図5】同密封装置の要部拡大断面図
【図6】従来例に係る密封装置を備えた連鋳機のロール
ベアリング部の概略断面図
【図7】他の従来例に係る密封装置の要部断面図
【符号の説明】
1,21 密封装置 2,22 ロールベアリング部 3,23 ロール軸箱 3a 段部 23a 装着溝 4,24 ベアリング 5,25 ロール軸 6,26 スリーブ 7,8 Vパッキン 7a,8a V形開放端面 7b,8b,27b,28b 内周リップ 7c,8c,27c,28c 外周リップ 9,29 中間部 10 ランタン 10a 凸部 10b 溝部 10c 連通孔 11,12 アダプタ 11a,12a 凹部 11b,12b 内周面 11c,12c リップ 13,33 流体圧供給部 14,34 供給路 15 押さえ部材 16 止めネジ 17 シム 27,28 Uパッキン(パッキン) 27a,28a U形開放端面 A 機内側(ベアリング側) B 機外側(大気側) 0 中心軸線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16J 15/46 F16J 15/46

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連鋳機のロールベアリング部(2)にお
    けるロール軸箱(3)とロール軸(5)との間をシール
    する密封装置(1)において、 V形開放端面(7a)(8a)を互いに対向させるよう
    にして前記ロール軸箱(3)とロール軸(5)との間に
    配置される複数のVパッキン(7)(8)と、前記Vパ
    ッキン(7)(8)をその背面側から支持するように配
    置されるアダプタ(11)(12)と、前記複数のVパ
    ッキン(7)(8)の中間部(9)に流体圧を供給する
    流体圧供給部(13)とを有することを特徴とする連鋳
    機用密封装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の密封装置において、 アダプタ(11)(12)が樹脂製のメスアダプタであ
    り、その内周面(11b)(12b)がテーパ状に形成
    されることにより、ロール軸(5)の周面に摺動自在に
    密接するリップ(11c)(12c)が形成されている
    ことを特徴とする連鋳機用密封装置。
  3. 【請求項3】 連鋳機のロールベアリング部(22)に
    おけるロール軸箱(23)とロール軸(25)との間を
    シールする密封装置(21)において、 前記ロール軸箱(23)とロール軸(25)との間に互
    いに対向するように配置される複数のパッキン(27)
    (28)と、前記複数のパッキン(27)(28)の中
    間部(29)に流体圧を供給する流体圧供給部(33)
    とを有することを特徴とする連鋳機用密封装置。
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