JP3815547B2 - 軸封装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、攪拌機器等の流体機器の貫通軸部分での漏洩を防止するための軸封装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば攪拌機器、混合機器、反応機器等の流体機器の貫通軸部分では、軸振れによって内部の流体が漏洩することがあった。このため、従来は図5に示すような軸振れ追随機能を有する軸封装置が一般的に用いられている。この軸封装置41は、図5に示すようにグランドパッキン42を内装したパッキンボックス43と封液側フランジ44との間に、両端面が平面に形成された摺動リング45が設けられている。また、この摺動リング45の両端面にOリング46が設けられている。そして、ばねを用いた押圧機構47によってパッキンボックス43は、摺動リング45を介して封液側フランジ44に所定の圧力で弾性的に押圧されている。このような構成で、軸の径方向への軸振れに対しては摺動リング45と、封液側フランジ44とが摺動することにより、軸の長手方向への軸振れに対しては押圧機構47により、それぞれパッキンボックス43が追随できるようになっている。
【0003】
また、図6に示すような1次シール部と2次シール部を有する軸封装置も用いられている。この軸封装置51は、封液側の1次シール部52と、大気側の2次シール部53との間に両端面が平面に形成された摺動リング54を設けている。また、この摺動リング54の両端面にOリング55を設けている。そして、押圧機構56によって2次シール部53は、摺動リング54を介して1次シール部52に所定の圧力で弾性的に押圧されている。また、ガス封入口57より1次シール部52と2次シール部53との間にパージガスを供給し、1次シール部52の軸摺動面に内部流体が侵入しないようにしている。この場合も上記同様に、軸の径方向への軸振れに対しては摺動リング54と、1次シール部52とが摺動することにより、軸の長手方向への軸振れに対しては押圧機構56により、それぞれ2次シール部53が追随できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のような軸封装置41では、軸の径方向および軸の長手方向への変位には追随できる。しかしながら、実際の軸振れでは、軸の径方向および長手方向への変位だけでなく、3次元的な複雑な変位が発生している。このような3次元的な複雑な変位が発生した場合には、軸振れに対する追随性が不充分となって、グランドパッキン42が軸と片当たりして過摺動状態となり、グランドパッキン42に早期摩耗を生じたり、グランドパッキン42とパッキンボックス43との間に隙間を生じて、内部流体の漏れを生じていた。また、摺動リング45とOリング46との間に隙間ができるため、この摺動リング45部分より内部流体の漏洩が起こり易くなっていた。
【0005】
加えて、上記のような1次シール部と2次シール部を有する軸封装置51では、上記のように摺動リング54とOリング55との間に隙間ができると、この摺動リング54部分よりパージガスの漏洩が起こり、1次シール部52の軸摺動面への内部流体の侵入を許すため、グランドパッキンに摩耗や損傷が発生し、密封性が低下して内部流体の漏洩が起こり易くなっていた。また、グランドパッキンに摩耗や損傷が発生することで短寿命となっていた。
本発明は上記の事情に鑑みて提案されたものであって、3次元的な変位の軸振れに対しても追随でき、内部流体の漏洩を防止することができる軸封装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するための以下の手段を採用している。すなわち、少なくとも1本のグランドパッキンを内装したパッキンボックスが、封液側フランジにねじ込まれた締め付けボルトと、この締め付けボルトに装着された圧縮コイルスプリング、スプリングカラーおよび締め付けナットとにより構成されている押圧機構によって当該封液側フランジに、両端面にOリングが設けられている摺動リングを介して所定の圧力で弾性的に押圧されている軸封装置において、上記摺動リングの一端面を球面に形成するとともに、この摺動リングの球面の端面に当接される上記パッキンボックスまたは上記封液側フランジの端面を、上記摺動リングの球面に対応した球面を形成し、上記摺動リングの他端面を平面に形成するとともに、この摺動リングの平面形状の端面と、上記パッキンボックスまたは上記封液側フランジの平面形状の端面とが、軸の径方向へ相対的に摺動することができるという手段を採用している(請求項1)。
このように構成することにより、摺動リングの球面の端面と、封液側フランジまたはパッキンボックスの球面の端面とが球面に沿って全ての方向へ摺動することができる。また、摺動リングの平面形状の端面と、パッキンボックス(封液側フランジの端面に球面を形成した場合)または封液側フランジ(パッキンボックスの端面に球面を形成した場合)の平面形状の端面とが、軸の径方向へ相対的に摺動することができる。これによって、3次元的な変位の軸振れに対してもパッキンボックスが追随でき、内部流体の漏洩を防止することができる。
【0007】
また、少なくとも1本のグランドパッキンを内装した2次シール部が、封液側に設けられた1次シール部に摺動リングを介して所定の圧力で弾性的に押圧されている軸封装置において、上記摺動リングの一端面を球面に形成するとともに、この摺動リングの球面の端面に当接される上記1次シール部または上記2次シール部の端面を、上記摺動リングの球面に対応した球面に形成するという手段も採用している(請求項2)。
このように構成することにより、摺動リングの球面の端面と、1次シール部または2次シール部の球面の端面とが球面に沿って全ての方向へ摺動することができる。また、摺動リングの平面形状の端面と、2次シール部(1次シール部の端面に球面を形成した場合)または1次シール部(2次シール部の端面に球面を形成した場合)の平面形状の端面とが、軸の径方向へ相対的に摺動することができる。これによって、3次元的な変位の軸振れに対しても2次シール部が追随でき、グランドパッキンの早期摩耗や、パッキンボックスとの間のシール圧が低下することも生じない。また、摺動リング部分よりパージガスの漏洩が起こり難くなる。したがって、1次シール部の軸摺動面に内部流体が侵入し難くなるため、グランドパッキンの摩耗や損傷の発生が少なく、密封性の低下による内部流体の漏洩も起こり難くなる。また、グランドパッキンに摩耗や損傷の発生が少ないので、長寿命とすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は本発明に係る軸封装置の一実施の形態を示す概略断面図であり、以下、図に基づいてこの軸封装置の構成について説明する。
図1に示すように軸封装置1は、主に、機器本体に固定されているフランジ2、グランドパッキン7等が内装されるパッキンボックス3、グランドパッキン7等を固定するためのパッキン押え4、摺動リング5、ガスを供給するガス供給手段16等を備えている。
パッキンボックス3には、複数の上記グランドパッキン7、これらグランドパッキン7の内で最封液側のグランドパッキン7dの封液側にブッシュ8、グランドパッキン7b、7cの間にランタンリング9、および最大気側のグランドパッキン7aの大気側にスペーサリング15がそれぞれ内装されている。また、パッキンボックス3には、ブッシュ8へガスを導入するためのガス封入口12が貫通形成されている。
【0009】
上記グランドパッキン7、ブッシュ8、ランタンリング9およびスペーサリング15は、押圧機構11によってパッキン押え4を介して所定の圧力で弾性的に押圧されている。この圧力によって、グランドパッキン7を軸10の長手方向へ押し潰すように変形させて、このグランドパッキン7と軸10との間に押圧力を生じさせている。押圧機構11は、パッキンボックス3にねじ込まれたパッキン押え4を挿通させた締め付けボルト11aと、この締め付けボルト11aに装着された圧縮コイルスプリング11b、スプリングカラー11cおよび締め付けナット11dとにより構成されており、上記圧縮コイルスプリング11bの付勢力によりパッキン押え4を図において左方向に付勢している。
【0010】
また、上記パッキンボックス3は、押圧機構13によって摺動リング5介してフランジ2に所定の圧力で押圧されており、この摺動リング5の両端面には、Oリング6が設けられている。この押圧機構13は、押圧機構11と同様にフランジ2にねじ込まれた締め付けボルト13aと、この締め付けボルト13aに装着された圧縮コイルスプリング13b、スプリングカラー13cおよび締め付けナット13dとにより構成されている。
【0011】
摺動リング5は、フランジ2側端面が軸10の軸線上に中心Qを有する球面凸形状に、パッキンボックス3側端面が平面形状に形成されている。また、この摺動リング5の球面凸形状端面に当接されるフランジ2の端面は、この球面凸形状に対応した球面凹形状に形成されている。そして、摺動リング5の球面凸形状端面と、フランジ2の球面凹形状端面とが球面に沿う全ての方向(図1に示す断面図上においてはL方向)に対して摺動可能である。一方、摺動リング5の平面形状端面に当接されるパッキンボックス3の端面は、平面形状に形成されている。そして、摺動リング5の平面形状端面に対して、パッキンボックス3の平面形状端面が軸の径方向(図1上においてはM方向)へ摺動することが可能である。
このように、軸の傾斜方向および径方向への軸振れに対しては摺動リング5と、フランジ2およびパッキンボックス3との摺動によって、また軸の長手方向(図1上においてはN方向)への軸振れに対しては押圧機構13によって、それぞれパッキンボックス3が追随できる。これによって、3次元的な変位の軸振れに対してもパッキンボックス3が追随でき、内部流体の漏洩を防止することができる。
【0012】
パッキンボックス3に内装される環状のブッシュ8は、図2(a)に示すように対を成すパッキン側部材8aと封液側部材8bとにより構成されている。このパッキン側部材8aは、図2(a)、(b)に示すように封液側の端面が平面状に、封液側部材8b側の端面がテーパ状に形成され、このテーパ状端面にパッキン摺動面(内周面)へガスを供給するための外周側と内周側とに連通する螺旋状の溝14が形成されている。この溝14は、溝断面積が外周側から内周側に向かうに従って減少するように形成されており、外周端がガス封入口12に連通されている。なお、溝14の断面形状は、図2(a)に示すような円弧状に限られるものではなく、例えば凹形状であっても構わない。一方、封液側部材8bは、図2(a)に示すようにパッキン側の端面が平面状に、パッキン側部材8a側の端面が、パッキン側部材8aのテーパ状端面と当接するようにテーパ状に形成されている。
【0013】
ガス供給手段16によりガス封入口12へ供給されたガスは、ブッシュ8の溝14の外周端より溝14へ導入される。そして、溝14へ導入されたガスは、溝14の外周側から内周側へ流速を増加させながら流れてパッキン摺動面近傍に吹き付けられ、パッキンボックス3の底部3aの内周と軸10との間のクリアランスSに侵入してきた内部流体を機器内部に向かって吹き飛ばす。ここで、ガスは、螺旋状の溝14を通過することによって軸の周方向へ慣性が付与されるので、軸の全周にわたって供給されることになる。これによって、パッキンボックス3の底部3aの内周と軸10との間のクリアランスSに内部流体の成分が堆積するのを防止することができ、さらにパッキン摺動面に内部流体が侵入するのを防止することができる。
【0014】
(実施の形態2)
図3は本発明に係る軸封装置の他の実施の形態を示す概略断面図であり、以下、図に基づいてこの軸封装置の構成について説明する。
図3に示すように軸封装置21は、主に、封液側に1次シール部A、大気側に2次シール部B、この1次シール部Aと2次シール部Bとの間に摺動リング28、ガスを供給するガス供給手段40等を備えている。
1次シール部Aは、グランドパッキン23等が内装されるパッキンボックス22、グランドパッキン23等を固定するためのパッキン押え25等を備えている。パッキンボックス22には、複数のグランドパッキン23、これらグランドパッキン23の内で最封液側のグランドパッキン23cの封液側にブッシュ24がそれぞれ内装されている。また、パッキンボックス22には、ブッシュ24へガスを導入するためのガス封入口27が、パッキン押え25には、1次シール部Aと2次シール部Bとの間に窒素等のパージガスを封入するためのガス封入口29がそれぞれ貫通形成されている。
【0015】
上記グランドパッキン23およびブッシュ24は、パッキン押え25を介して押圧機構26によって所定の圧力で弾性的に押圧されている。この圧力によって、1次シール部Aではグランドパッキン23を軸39の長手方向へ押し潰すように変形させて、このグランドパッキン23と軸39との間に押圧力を生じさせている。押圧機構26は、パッキンボックス22にねじ込まれたパッキン押え25を挿通させた締め付けボルト26aと、この締め付けボルト26aに装着された圧縮コイルスプリング26b、スプリングカラー26cおよび締め付けナット26dとにより構成されており、上記圧縮コイルスプリング26bの付勢力によりパッキン押え25を図において左方向に付勢している。
【0016】
2次シール部Bは、グランドパッキン31等が内装されるパッキンボックス30、グランドパッキン31等を固定するためのパッキン押え34等を備えている。パッキンボックス30には、複数のグランドパッキン31、これらグランドパッキン31の内で最封液側のグランドパッキン31dの封液側および最大気側のグランドパッキン31aの大気側にスペーサリング32、グランドパッキン31b,31cの間にランタンリング33がそれぞれ内装されている。また、パッキンボックス30には、1次シール部Aと2次シール部Bとの間に封入されたパージガスを抜くためのガスリーク口38が設けられている。
【0017】
上記グランドパッキン31、スペーサリング32およびランタンリング33は、パッキン押え34を介して押圧機構35によって所定の圧力で押圧されている。この圧力によって、2次シール部Bではグランドパッキン31を軸39の長手方向へ押し潰すように変形させて、このグランドパッキン31と軸39との隙間を小さくすることによって流体を封止している。押圧機構35は、押圧機構26と同様にパッキンボックス30にねじ込まれたパッキン押え34を挿通させた締め付けボルト35aと、この締め付けボルト35aに装着された圧縮コイルスプリング35b、スプリングカラー35cおよび締め付けナット35dとにより構成されており、上記圧縮コイルスプリング35bの付勢力によりパッキン押え34を図において左方向に付勢している。
【0018】
2次シール部Bのパッキンボックス30は、押圧機構36によって摺動リング28介して1次シール部Aのパッキン押え25に所定の圧力で押圧されており、この摺動リング28の両端面には、Oリング37が設けられている。この押圧機構36は、パッキン押え25にねじ込まれた締め付けボルト36aと、この締め付けボルト36aに装着された圧縮コイルスプリング36bおよび締め付けナット36cとにより構成されている。
【0019】
摺動リング28は、1次シール部A側端面が軸39の軸線上に中心Qを有する球面凸形状に、2次シール部B側端面が平面形状に形成されている。また、この摺動リング28の球面凸形状端面に当接される1次シール部Aのパッキン押え25の端面は、この球面凸形状に対応した球面凹形状に形成されている。そして、摺動リング28の球面凸形状端面と、パッキン押え25の球面凹形状端面とが球面に沿う全ての方向(図3に示す断面図上においてはL方向)に対して摺動可能である。一方、摺動リング28の平面形状端面に当接される2次シール部Bのパッキンボックス30の端面は、平面形状に形成されている。そして、摺動リング28の平面形状端面に対して、パッキンボックス30の平面形状端面が軸の径方向(図3上においてはM方向)へ摺動することが可能である。
このように、軸の傾斜方向および径方向への軸振れに対しては摺動リング28と、パッキン押え25およびパッキンボックス30との摺動によって、また軸の長手方向(図3上においてはN方向)への軸振れに対しては押圧機構36によって、それぞれパッキンボックス30が追随できる。これによって、3次元的な変位の軸振れに対してもパッキンボックス30が追随でき、内部流体の漏洩を防止することができる。
【0020】
1次シール部Aと2次シール部Bとの間には、ガス封入口29からパージガスを供給しており、1次シール部Aのパッキン摺動面に内部流体が侵入しないようにしている。また、このパージガスや機器内部から漏出したガスを、大気側に漏洩させないためにランタンリング33を介してガスリーク口38より回収している。なお、このパージガスのパージ圧は、機器内部圧力より0.05〜0.1MPa程度高くすることが好ましい。例えば、パージ圧が機器内部圧力より0.05MPa以下しか高くない場合には、パージガスの封入による内部流体の侵入防止効果が低くなる。一方、パージ圧が機器内部圧力より0.1MPa以上高い場合には、パッキンの締付圧以外に過剰な圧力がパッキンに作用するため、パッキン内周と軸外周との間の面圧が高くなりすぎて異常摺動を引き起こし、内部流体の漏洩の原因となるとともに、摺動リング28と1次シール部Aおよび2次シール部Bとの間からパージガスが漏洩することになる。
【0021】
1次シール部Aのパッキンボックス22に内装される環状のブッシュ24は、図4(a)に示すように対を成すパッキン側部材24aと封液側部材24bとにより構成されている。このパッキン側部材24aの封液側部材24b側の端面には、図4(a)、(c)に示すようにパッキン摺動面へガスを供給するための溝241が円周等配に複数形成されている。この溝241は、図4(b)に示すように底面がテーパ状に形成され、外周側と内周側とに連通している。また、溝241は、溝断面積が外周側から内周側に向かうに従って減少するように形成されている。また、パッキン側部材24aの円周面には溝241に連通する溝242が形成されており、ガス封入口27に連通されている。一方、封液側部材24bは両端面が平面な環状に形成されている。
【0022】
ガス供給手段40によりガス封入口27へ供給されたガスは、ブッシュ24の溝242へ導入される。そして、溝242に導入されたガスは、この溝242を通って溝241の外周側から内周側へ流速を増加させながら流れてパッキン摺動面近傍に吹き付けられ、パッキンボックス22の底部22aの内周と軸39との間のクリアランスSに侵入してきた内部流体を機器内部に向かって吹き飛ばす。これによって、パッキンボックス22の底部22aの内周と軸39との間のクリアランスSに内部流体の成分が堆積するのを防止することができ、さらにパッキン摺動面に内部流体が侵入するのを防止することができる。
【0023】
なお、上記実施の形態1では、摺動リング5は、フランジ2側端面を球面凸形状に、パッキンボックス3側端面を平面形状に形成しているが、これに限られるものではなく、パッキンボックス3側端面を球面凸形状に、フランジ2側端面を平面形状に形成しても構わない。また、摺動リング5側を球面凸形状に、フランジ2側を球面凹形状に形成しているが、これに限られるものではなく、摺動リング5側を球面凹形状に、フランジ2側を球面凸形状に形成しても構わない。また、摺動リング5は、軸振れに対して摺動しやすいように摩擦係数の低い材質、例えばフッ素樹脂系等の材質が望ましい。これらの点に関しては、上記実施の形態2での摺動リング28等についても同様である。
【0024】
また、上記実施の形態1では、ブッシュ8は上記のように螺旋状の溝14を形成した構成であるが、これに限られるものではなく、実施の形態2でのブッシュ24のような構成とすることも可能である。同様に、実施の形態2でのブッシュ24の構成を、実施の形態1でのブッシュ8のような構成とすることも可能である。なお、ブッシュ8またはブッシュ24からパッキン摺動面に供給されるガスの流速は、クリアランスSに侵入してきた内部流体を機器内部に吹き飛ばすために5m/s以上であることが好ましい。
【0025】
さらに、上記実施の形態1における溝14、および上記実施の形態2における溝241は、それぞれ上記のように溝断面積が外周側から内周側に向かうに従って減少するように形成することが好ましいが、これに限られるものではない。
また、上記各実施の形態では、パッキンボックスに複数のグランドパッキンを内装した構成であるが、これに限られるものではなく、少なくとも1本のグランドパッキンが内装されていればよい。また、上記実施の形態2における1次シール部Aは、パッキンボックス22にグランドパッキン23を内装した構成であるが、これに限られるものではなく、例えばオイルシール等であっても構わない。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る軸封装置では、摺動リングの一端面を球面に、パッキンボックスまたは封液側フランジの端面を、摺動リングの球面に対応した球面に形成しているので、摺動リングの球面の端面と、封液側フランジまたはパッキンボックスの球面の端面とが球面に沿って全ての方向へ摺動することができる。また、摺動リングの平面形状の端面と、パッキンボックスまたは封液側フランジの平面形状の端面とが、軸の径方向へ相対的に摺動することができる。これによって、3次元的な変位の軸振れに対してもパッキンボックスが追随でき、内部流体の漏洩を防止することができる。
【0027】
また、1次シール部および2次シール部を備えた軸封装置の場合は、摺動リングの一端面を球面に、1次シール部または2次シール部の端面を、摺動リングの球面に対応した球面に形成しているので、摺動リングの球面の端面と、1次シール部または2次シール部の球面の端面とが球面に沿って全ての方向へ摺動することができる。また、摺動リングの平面形状の端面と、2次シール部または1次シール部の平面形状の端面とが、軸の径方向へ相対的に摺動することができる。これによって、3次元的な変位の軸振れに対しても2次シール部が追随でき、摺動リング部分よりパージガスの漏洩が起こり難くなる。したがって、1次シール部の軸摺動面に内部流体が侵入し難くなるため、グランドパッキンの摩耗や損傷の発生が少なく、密封性の低下による内部流体の漏洩も起こり難くなる。また、グランドパッキンに摩耗や損傷の発生が少ないので、長寿命とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軸封装置の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る軸封装置の一実施の形態に用いるブッシュを示す図であり、(a)はその断面図、(b)はその正面図である。
【図3】本発明に係る軸封装置の他の実施の形態を示す概略断面図である。
【図4】本発明に係る軸封装置の他の実施の形態に用いるブッシュを示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその断面図、(c)はその正面図である。
【図5】従来の軸封装置を示す概略断面図である。
【図6】従来の1次シール部と2次シール部を有する軸封装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
A 1次シール部
B 2次シール部
1 軸封装置
2 フランジ
3、22、30 パッキンボックス
4、25、34 パッキン押え
5、28 摺動リング
7、23、31 グランドパッキン
8、24 ブッシュ
12、27、29 ガス封入口

Claims (2)

  1. 少なくとも1本のグランドパッキンを内装したパッキンボックスが、封液側フランジにねじ込まれた締め付けボルトと、この締め付けボルトに装着された圧縮コイルスプリング、スプリングカラーおよび締め付けナットとにより構成されている押圧機構によって当該封液側フランジに、両端面にOリングが設けられている摺動リングを介して所定の圧力で弾性的に押圧されている軸封装置において、
    上記摺動リングの一端面を球面に形成するとともに、この摺動リングの球面の端面に当接される上記パッキンボックスまたは上記封液側フランジの端面を、上記摺動リングの球面に対応した球面を形成し、
    上記摺動リングの他端面を平面に形成するとともに、この摺動リングの平面形状の端面と、上記パッキンボックスまたは上記封液側フランジの平面形状の端面とが、軸の径方向へ相対的に摺動することができることを特徴とする軸封装置。
  2. 少なくとも1本のグランドパッキンを内装した2次シール部が、封液側に設けられた1次シール部に摺動リングを介して所定の圧力で弾性的に押圧されている軸封装置において、
    上記摺動リングの一端面を球面に形成するとともに、この摺動リングの球面の端面に当接される上記1次シール部または上記2次シール部の端面を、上記摺動リングの球面に対応した球面に形成したことを特徴とする軸封装置。
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