JP2003219996A - 自走式掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸引装置のみあるいは拭取装置を備えた自走
式掃除機では清掃困難な個所を、効率よく速やかに清掃
できる自走式掃除機を提供する。 【解決手段】 自走式掃除機において、駆動輪２及び駆
動モータ６等の走行装置を備えると共に、送風ファン１
１及びファンモータ１２を有するエア吹出し装置を搭載
している。エア吹出し装置は、たとえば上方に立ち上が
る塔形の送風ダクト１０を有し、該送風ダクト１０の上
端部分にエア吹出し口１３を横向きに形成している。ま
た、掃除場所の壁に接触しうる接触センサー２１を備
え、壁面に沿って走行するようにしている。掃除機を自
立走行させながら、棚あるいは机の上等のダストを吹き
払う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本願発明は、部屋等を自立走
行して自動的に掃除を行なう自走式掃除機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の自走式掃除機は、床面に向けて開
口する吸引口を備えた吸引型や、モップ等を装着した拭
取型があり、いずれも床面の掃除にのみ適用されてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような吸引型あ
るいは拭取型の自走式掃除機は、床面のダストを吸引力
により吸引し、あるいは拭き取るだけであるので、机、
棚、あるいは家具の上のように高い個所や、凹凸のある
面に付着した埃を除去することはできなかった。また、
床面を掃除する場合でも、壁際や隅のダストを除去する
能力は低かった。

【０００４】

【発明の目的】本願発明の目的は、机や棚の上等の高い
所、凹凸のある面、小物や人形等を置いてある面又は壁
際あるいは隅でも、ダストを綺麗に除去することができ
る自走式掃除機を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本願請求項１記載の自走式掃除機は、走行装置を備え
ると共に、送風ファン及びファンモータを有するエア吹
出し装置を搭載したことを特徴としている。

【０００６】請求項２記載の発明は、請求項１記載の自
走式掃除機において、エア吹出し装置は、上方に立ち上
がる送風ダクトを有し、該ダクトの上端部分にエア吹出
し口を形成している。

【０００７】請求項３記載の発明は、請求項１記載の自
走式掃除機において、エア吹出し装置は、下方に延びる
送風ダクトを有し、床面近傍にエア吹出し口を形成して
いる。

【０００８】請求項４記載の発明は、請求項１〜３記載
の自走式掃除機において、床面に向いて開口する吸気ダ
クトを有している。

【０００９】請求項５記載の発明は、請求項１〜４記載
の自走式掃除機において、壁に接触しうる接触センサー
及び該接触センサーからの検出信号が入力される制御装
置を備え、該接触センサーからの検出信号に基づき壁面
に沿って走行するようにしている。

【００１０】

【発明の実施の形態１】図１は本願発明を適用したエア
吹出し式の自走式掃除機の縦断左側面略図であり、走行
装置として、機体１の左右両側に駆動輪２を備えると共
に後部にボール型キャスター輪３を備えており、駆動機
構として変速ギヤ機構５、駆動モータ６及びバッテリ
（図示せず）等を搭載し、発停、前後進切換及び方向転
換等の制御を行うために制御装置８を搭載している。

【００１１】上記自走可能な機体１の前部に、エア吹出
し装置として上方に突出する塔型の送風ダクト１０が設
けられ、機体後部に送風ファン１１及びファンモータ１
２が搭載されている。送風ダクト１０の上半部１０ａに
は横向き（水平方向）に開口するエア吹出し口１３が形
成されており、該エア吹出し口１３は縦長のスロット状
になっている。エア吹出し口１３を有するダクト上半部
１０ａは回転継手１５を介して回転可能にダクト下半部
１０ｂに接続しており、これによりエア吹出し口１３の
開口方向（送風方向）を前後左右のいかなる方向にも設
定できるようになっている。送風ダクト１０の高さはた
とえば机等の高さに適応するように１００ｃｍ程度に設
定されている。

【００１２】送風ダクト１０内は機体１内の送風通路１
６を介して送風ファン１１のエア吐出口２０に接続し、
送風ファン１１の軸芯側のエア吸込口１７はフィルター
を有する吸気口１８を介して機体外部に連通している。

【００１３】機体１の前部にはたとえば右斜め前方に張
り出す接触センサー２１が設けられており、該接触セン
サー２１は前記制御装置８の入力部に接続され、たとえ
ば右方の壁に接触している状態や、前方の壁に衝突して
いる状態等を検知して接触検知信号を制御装置８に入力
する。

【００１４】制御装置８はマイコン及びメモリ等を内蔵
し、掃除機の発停、前後進切換及び方向転換並びにそれ
らの動作を組み合わせた各種プログラムが読み込まれて
いる。たとえば接触センサー２１が右側の壁を検出して
いる時には、概ね直進走行を維持し、接触センサー２１
が右側の壁を離れた時には右側に適当な角度操舵して再
び接触センサー２１を右側の壁に接触させ、また、接触
センサー２１が前方の壁に接触して前方からの力が加わ
った時には、所定角度で左へ方向転換するように、駆動
モータ６又は減速ギヤ機構５に各種操舵信号を送るよう
にプログラミングされている。

【００１５】［掃除方法］図２のように接触センサー２
１を右側の壁３１に接触させると共に、吹出し口１３を
右向きにセットし、掃除機を直進走行させる。掃除機は
右側の壁３１に沿って前進しながら棚面３６上の小物３
７等に向ってエアを吹き出し、ダストを吹き払う。

【００１６】図３において、前方の壁３５に接触センサ
ー２１が接触した場合には、左に９０°旋回し、前方の
壁３５に沿って走行を続ける。このように周囲の壁３
１，３５等に沿って反時計周りに部屋内を一周させ、棚
面及び棚面上に置かれた小物、人形あるいは陳列品のダ
ストを吹き払う。

【００１７】部屋の中央に置かれた机３３の上等を清掃
する場合には、エア吹出し口１３を左側に向け、机３３
に向けてエアを吹き出すようにする。掃除機の走行経路
は上述の棚を清掃する場合と同様であり、壁３１，３５
に沿って反時計周りに部屋を一周する。

【００１８】

【発明の実施の形態２】図４は床面送風型の自走式掃除
機である。送風ダクト４０は機体１の上面から前下方に
斜めに延び、床面３２の近傍でエア吹出し口４３が前向
きに開口している。その他の構造は図１〜図３の塔型の
自走式掃除機と同様であり、同じ部品には同じ符号を付
してある。

【００１９】図４の床面送風型においても、接触センサ
ー２１を利用し、右側の壁に沿って部屋内を一周させ、
床面を掃除する。ダストを吹き払う送風型であるので、
特に壁際及び隅のダストを強力に吹き払うことができ
る。

【００２０】

【発明の実施の形態３】図５は図４の床面送風型の改良
であって、図４と同様のエア吹出し装置に加え、機体後
部に、送風ファン１１の吸引力を利用した吸引装置を設
けている。この吸引装置は、機体後部に形成されたバッ
グ収納室５０に集塵バッグ５１を取り替え自在に収納
し、バッグ収納室５０の後端に逆止弁５７を介して後下
方に延びる吸引ダクト５５を設け、該吸引ダクト５５の
後端吸引口５６を床面３２に向けて開口している。バッ
グ収納室５０の上側には開閉自在な蓋５２が設けられて
いる。送風ファン１１の軸芯側吸込部５３にはフィルタ
が配置されている。

【００２１】図５の自走式掃除機による清掃作業は基本
的には図４と同様であるが、床面を吹き払う作業と同時
に床面のダストを吸引する。

【００２２】清掃作業中、吸引ダクト５５により床面３
２から吸い込まれた空気及びダストは、逆止弁５７を介
して集塵バッグ５１に入り、該集塵バッグ５１でダスト
を除去した後、フィルタ付吸込部５３を介して送風ファ
ン１１に吸い込まれ、吹出しダクト４０へ送られる。

【００２３】

【その他の実施の形態】（１）エア吹出し口の形状は、
図１に示すような縦に細長いスロット状に限定はされ
ず、断面円形あるいは横長の長円形等、必要に応じて各
種形状を採用することが可能である。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように本願発明によると、 （１）走行装置を備えると共に、送風ファン及びファン
モータを有するエア吹出し装置を搭載し、エアの吹出し
によりダスト等を吹き払うようにしているので、従来の
ように吸引装置のみあるいは拭取装置のみを備えた自走
式掃除機では掃除困難な場所、すなわち吸引口やモップ
等を接触あるいは近づけることが困難な場所の掃除を無
人で行なうことができる。

【００２５】（２）エア吹出し装置として、上方に立ち
上がる送風ダクトを有し、該ダクトの上端部分にエア吹
出し口を形成していると、小物や置物等を飾っている机
や棚の上を簡単に清掃できる。

【００２６】（３）エア吹出し装置として、下方に延び
る送風ダクトを備え、床面近傍に吹出し口を形成してい
ると、床面の壁際及び隅のダストを効果的に吹き払うこ
とができる。

【００２７】（４）エア吹出し装置と共に、床面に向い
て開口する吸気ダクトを有していると、エア吹出しによ
るダストの吹き払い作業と同時に、ダストの吸込作業も
行なうことができ、清掃の効率が向上する。

【００２８】（５）掃除場所の壁に接触しうる接触セン
サーを備え、壁面に沿って走行するようにしていると、
部屋の中全体を無駄なく清掃することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本願発明を適用した自走式掃除機の縦断左側
面略図である。

【図２】 清掃中の状態を示す図１の自走式掃除機の背
面図である。

【図３】 清掃中の状態を示す図１の自走式掃除機の平
面図である。

【図４】 本願発明の第２の実施の形態を示す自走式掃
除機の縦断左側面略図である。

【図５】 本願発明の第３の実施の形態を示す自走式掃
除機の縦断左側面略図である。

【符号の説明】

１ 機体 ２ 駆動輪 ３ キャスター輪 ８ 制御装置 １０ 吹出しダクト １１ 送風ファン １２ ファンモータ １３ エア吹出し口 １８ 吸気口 ２１ 接触センサー ４０ 吹出しダクト ４３ エア吹出し口 ５１ 集塵バッグ ５５ 吸引ダクト ５６ 吸引口 ５７ 逆止弁

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行装置を備えると共に、送風ファン及
   びファンモータを有するエア吹出し装置を搭載したこと
   を特徴とする自走式掃除機。
2. 【請求項２】 エア吹出し装置は、上方に立ち上がる送
   風ダクトを有し、該ダクトの上端部分にエア吹出し口を
   形成していることを特徴とする請求項１記載の自走式掃
   除機。
3. 【請求項３】 エア吹出し装置は、下方に延びる送風ダ
   クトを有し、床面近傍にエア吹出し口を形成しているこ
   とを特徴とする請求項１記載の自走式掃除機。
4. 【請求項４】 床面に向いて開口する吸気ダクトを有し
   ていることを特徴とする請求項１〜３記載の自走式掃除
   機。
5. 【請求項５】 壁に接触しうる接触センサー及び該接触
   センサーからの検出信号が入力される制御装置を備え、
   該接触センサーからの検出信号に基づき壁面に沿って走
   行するようにしていることを特徴とする請求項１〜４記
   載の自走式掃除機。