JP2003219644A - コンバータ回路 - Google Patents

コンバータ回路

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JP2003219644A JP2002013797A JP2002013797A JP2003219644A JP 2003219644 A JP2003219644 A JP 2003219644A JP 2002013797 A JP2002013797 A JP 2002013797A JP 2002013797 A JP2002013797 A JP 2002013797A JP 2003219644 A JP2003219644 A JP 2003219644A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トランスの漏洩インダクタンスに蓄えられる
エネルギーによる損失を最小限に抑えることにより、そ
の漏洩インダクタンスが問題にならないコンバ−タ回路
を提供すること。 【構成】 直流電源から負荷に至る電流路を選択的に開
閉するスイッチング半導体素子に直列に接続されるトラ
ンスの1次巻線と、キャリアライフタイムの長い電荷蓄
積ダイオードとほぼ一定の電圧を維持する電圧クランプ
手段と、前記トランスの2次巻線に直列接続される整流
用半導体素子と、前記スイッチング半導体素子のスイッ
チング動作を制御する制御回路とを有するコンバータに
おいて、前記電圧クランプ手段の電圧をほぼ一定に保持
するためにその電圧クランプ手段を充電する充電手段を
備えたことを特徴とするコンバータ回路。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、スイッチング半導体
素子のスイッチング時の急激な電圧や電流の変化により
発生するサ−ジ電圧からスイッチング半導体素子を保護
するための回路を備えたコンバータに関する。
【0002】
【従来技術】 スイッチング半導体素子などがターンオ
フする際に発生するサージ抑制手段としてはスナバ回路
が用いられることが多い。従来の代表的なスナバ回路と
しては、コンデンサと抵抗、さらにこれらにダイオード
などを付加したものが知られているが、このようなスナ
バ回路はサージ電力などを消費するので、電力損失が大
きく、電力効率を向上させるという面では難点がある。
【0003】 このような問題点を解決する回路とし
て、特開平9−149649号公報などに開示された技
術がある。この技術は、一般的なダイオードのキャリア
ライフタイムに比べてキャリアライフタイムの大幅に長
い電荷蓄積ダイオードと電圧クランプ手段、代表的なも
のとしてはコンデンサとを直列接続した回路を、保護す
べきスイッチング半導体素子と並列に接続したことが特
徴である。その回路を用いたDC−DCコンバータの回
路構成を図3に示す。
【0004】 このコンバータ回路は、商用交流電源と
整流回路などからなる直流入力電源1、この直流入力電
源1と直列に接続されたトランス2の1次巻線2aとM
OSFETなどのようなスイッチング半導体素子3、ス
イッチング半導体素子3と並列に接続された電荷蓄積ダ
イオード4とコンデンサのような電圧クランプ手段5と
の直列接続体、直流入力電源1の正極と、電荷蓄積ダイ
オード4と電圧クランプ用コンデンサ5との接続点間に
接続された放電用抵抗6、スイッチング半導体素子3に
並列に接続された共振用コンデンサ7と逆並列のダイオ
ード8、トランス2の2次巻線2bと直列に接続された
整流用ダイオード9、フライホイーリング用ダイオード
10、フィルタ回路を構成するインダクタ11とコンデ
ンサ12、出力電圧が一定になるようにスイッチング半
導体素子3を制御するパルス幅制御回路13からなり、
テレビ受像回路のような家電製品などからなる負荷14
が接続される。
【0005】 特開平9−149649号公報などに開
示された技術は、キャリアライフタイムの長い電荷蓄積
ダイオードはキャリアライフタイムの短い通常のダイオ
ードに比べて、順方向電流が流れるとき大きな電荷を蓄
積できるので、より大きな逆方向電流に相当する電荷を
流すことができるという知見に基づいている。
【0006】 ここで、電圧クランプ用コンデンサ5は
比較的キャパシタンスの大きなものであり、負荷変動の
比較的小さな領域ではスイッチング半導体素子3の両端
の電圧をほぼ一定の電圧に維持する。電圧クランプ用コ
ンデンサ5の電圧は、トランス2の励磁エネルギーと漏
れインダクタンスと配線のインダクタンスに蓄えられた
エネルギーによる充電と、電荷蓄積ダイオード4の逆方
向導通時の放電、抵抗値の大きい抵抗6を通しての放電
とが釣り合う電圧で安定し、前記インダクタンスとコン
デンサ7との共振により直流入力電源1の電圧よりも高
い電圧に維持される。また、電荷蓄積ダイオード4はス
イッチング半導体素子3のスイッチング周期以上の長い
キャリアライフタイムを有する。
【0007】 このコンバータ回路の大きな特徴の一つ
は下記のようなところにある。スイッチング半導体素子
3のオン期間にトランス2の励磁インダクタンス、漏れ
インダクタンスや配線のインダクタンスに蓄えられたエ
ネルギーが、スイッチング半導体素子3のオフ期間にキ
ャリアライフタイムの大きな、つまり電荷をより多く蓄
積できる電荷蓄積ダイオード4を通して電圧クランプコ
ンデンサ5に蓄えられる。このとき、電荷蓄積ダイオー
ド4を通して順方向に流れた電流、つまり前記エネルギ
ーに相当する順方向電流に対応するキャリアが電荷蓄積
ダイオード4に蓄積される。そして、トランス2の励磁
インダクタンス、漏れインダクタンスや配線のインダク
タンスに蓄えられたエネルギーが全て電荷蓄積ダイオー
ド4の順方向を通して電圧クランプ用コンデンサ5に放
出されてしまうと、電圧クランプ用コンデンサ5に蓄え
られたエネルギーは逆に電荷蓄積ダイオード4の逆方向
導通、トランス2の励磁インダクタンス、漏れインダク
タンスや配線のインダクタンスを通して直流入力電源1
に戻され、回収される。このとき、電荷蓄積ダイオード
4を通して順方向に流れた電流、つまり前記エネルギー
に相当するキャリアに等しいキャリアに相当する電流が
電荷蓄積ダイオード4を逆方向に流れるとき、電荷蓄積
ダイオード4は逆回復し、逆方向導通が止む。このコン
バータ回路では、スイッチング半導体素子3のオフ期間
に電荷蓄積ダイオード4がほぼ逆回復するように回路設
計されている。
【0008】 この電荷蓄積ダイオード4と電圧クラン
プ用コンデンサ5とからなる回路のもう一つの特徴は、
トランス2のリセット回路として作用するところにあ
る。一般に、トランスの磁気飽和を避けるためには、ト
ランス巻線に印加される電圧とその印加時間の積、つま
り電圧・時間積はある期間でみて正負等しくする必要が
ある。図3の回路では、電圧クランプ用コンデンサ5の
電圧から直流入力電源1の電圧を差し引いた電圧がトラ
ンス2のリセット電圧となるので、電圧クランプ用コン
デンサ5の電圧が高ければリセット電圧が大きくなるた
めトランス2のリセット時間は短くなり、その電圧が低
ければリセット電圧が小さくなるためトランス2のリセ
ット時間は長くなる。したがって、直流入力電源1の電
圧は一定であるので、電圧クランプ用コンデンサ5の電
圧の大きさがトランス2のリセット電圧を決定すること
になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】 以上述べたように、
特開平9−149649号公報などに開示された従来の
フォワードコンバ−タ回路では、電荷蓄積ダイオード4
と電圧クランプ用コンデンサ5とからなるスナバ回路の
働きによりスイッチング半導体素子3のターンオフ時に
不要な過電圧が印加されるのを防ぐと共に、トランス2
の漏れインダクタンスや配線のインダクタンスに蓄えら
れたエネルギーの大部分を直流入力電源1へ戻している
ので、スナバ損失を小さくできるというメリットを有す
る優れた技術である。
【0010】 しかし、この回路は、軽負荷時などのよ
うに、電圧クランプ用コンデンサ5を充電するエネルギ
ーが小さい場合などでは、電圧クランプ用コンデンサ5
の電圧は低下する。このような軽負荷状態で運転してい
るとき、負荷急変により急激に負荷電流が大きくなる
と、スイッチング半導体素子3のオンパルス幅が急激に
広がり、トランス2の電圧・時間積が大きくなるので、
短くなったオフ期間中にトランス2がリセットできなく
なる。つまり、トランス2のリセットに要するリセット
時間がスイッチング半導体素子3のオフ期間を越えるよ
うな急激な負荷急変と電圧クランプ用コンデンサ5の低
い電圧状態が現出した場合には、トランス2がスイッチ
ング半導体素子3のオフ期間にリセットできず、トラン
ス2のリセット期間中には電荷蓄積ダイオード4が逆方
向に導通しているため、スイッチング半導体素子3がオ
ンすると電圧クランプ用コンデンサ5を瞬間的に短絡
し、ピークの大きな短絡電流が流れてスイッチング半導
体素子3や電荷蓄積ダイオード4を破壊又は損傷してし
まうという問題がある。
【0011】 本発明は、電圧クランプ用コンデンサ5
に充電手段を付加することにより電圧クランプ用コンデ
ンサ5の電圧を所望の一定値に保持できるので、軽負荷
状態から通常の負荷状態に急変する場合などでも、トラ
ンスを速やかにリセットすることができ、スイッチング
半導体素子のオフ期間に確実にトランスのリセットが可
能なコンバータ回路を提供することを目的としている。
【0012】
【問題を解決するための手段】前述のような問題を解決
するため、請求項1の発明では、直流電源から負荷に至
る電流路を選択的に開閉するスイッチング半導体素子
と、そのスイッチング半導体素子に直列に接続されるト
ランスの1次巻線と、前記スイッチング半導体素子に並
列に接続され、かつ互いに直列接続されたキャリアライ
フタイムの長い電荷蓄積ダイオードとほぼ一定の電圧を
維持する電圧クランプ手段と、前記トランスの2次巻線
に直列接続される整流用半導体素子と、前記スイッチン
グ半導体素子のスイッチング動作を制御する制御回路と
を備えたコンバータ回路において、前記電圧クランプ手
段の電圧をほぼ一定に保持するためにその電圧クランプ
手段を充電する充電手段を前記電圧クランプ手段に跨が
って接続したコンバータ回路を提供する。
【0013】前述のような問題を解決するため、請求項
2の発明では、請求項1において、前記充電手段は、前
記トランスに設けられた第3の巻線と、該第3の巻線に
直列接続された整流器とからなるコンバータ回路を提供
する。
【0014】前述のような問題を解決するため、請求項
3の発明では、請求項1において、前記充電手段は、直
流電源からなるコンバータ回路を提供する。
【0015】前述のような問題を解決するため、請求項
4の発明では、請求項1において、前記充電手段は、交
流電源と整流器とからなるコンバータ回路を提供する。
【0016】前述のような問題を解決するため、請求項
5の発明では、請求項1ないし請求項4のいずれかにお
いて、前記トランスの前記1次巻線と2次巻線とは分布
容量が小さくなるように、比較的粗結合になるよう巻か
れているコンバータ回路を提供する。
【0017】前述のような問題を解決するため、請求項
6の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれかにお
いて、前記制御回路は、前記電荷蓄積ダイオードが有す
るキャリアライフタイムに相当する時間よりも短い周期
で、前記スイッチング半導体素子をスイッチングさせる
コンバータ回路を提供する。
【0018】前述のような問題を解決するため、請求項
7の発明では、請求項1ないし請求項6のいずれかにお
いて、前記トランスの2次側には、整流素子として働く
MOSFETからなる同期整流回路が接続されているコ
ンバータ回路を提供する。
【0019】
【 発明を実施するための形態及び実施例】 本発明
は、特開平9−149649号公報などに開示された技
術を利用したフォワードコンバータ回路である。そのコ
ンバータ回路は、トランスの漏洩インダクタンスや配線
のインダクタンスに蓄えられたエネルギーを、MOSF
ETのようなスイッチング半導体素子のオフ期間に、一
般的なダイオードに比べて長いキャリアライフタイムを
有する電荷蓄積ダイオードの順方向導通を通して電圧ク
ランプ手段に一旦蓄え、その蓄えられたエネルギーの多
くが電荷蓄積ダイオードの逆方向導通を通して直流入力
電源に戻された後にスイッチング半導体素子をオンさせ
る制御回路を備えている。
【0020】 図1により本発明にかかる第1の実施例
を説明する。この実施例は図1に示す回路構成になって
おり、各回路部品間の接続は図示のとおりである。図1
において、図3で参照した記号と同一の記号は相当する
回路部品を示すものとする。電荷蓄積ダイオ−ド4は、
スイッチング半導体素子3のスイッチング周期以上の長
いキャリアライフタイムを有する。キャリアライフタイ
ムの長いダイオ−ドは、通常の短いものに比べて本質的
に逆方向導通を長時間保持する特性を有するが、蓄積電
荷と等しい電荷が逆方向から注入された時点で、ダイオ
−ドの逆方向阻止能力が回復する。
【0021】 電圧クランプ手段5は、スイッチング半
導体素子3の両端に印加される電圧を一定に保持する作
用を行い、一般的には簡便な手段としてコンデンサが用
いられるが、直流入力電源1の電圧よりも高い設定電圧
を呈する乾電池や蓄電池のような電池であっても良い。
この実施例では、以後、電圧クランプ手段5をコンデン
サとして説明する。電圧クランプ用のコンデンサ5の電
圧は、軽負荷時を除いてほぼ一定であり、直流入力電源
1の電圧よりも高い設定電圧に維持される。したがっ
て、通常の動作において、スイッチング半導体素子3が
ターンオフするとき、トランス2の漏洩インダクタンス
や不図示の配線インダクタンスに蓄えられたエネルギー
が電荷蓄積ダイオ−ド4を通して電圧クランプ用コンデ
ンサ5に蓄えられるが、電圧クランプ用コンデンサ5の
電圧はほとんど変化せずほぼ一定である。つまり、電圧
クランプ用コンデンサ5はこのような比較的大きなキャ
パシタンスを有する。この実施例において、スイッチン
グ半導体素子3の動作に関連する電荷蓄積ダイオ−ド4
と電圧クランプ用コンデンサ5の働きは、従来例と全く
同じであるので、説明を省略する。
【0022】 この発明の重要な構成は、電圧クランプ
用コンデンサ5に充電手段を設けたところにあり、この
実施例ではトランス2に第3の巻線2cと、第3の巻線
2cに誘起される交流電圧を整流する整流器15とから
なる充電回路を電圧クランプ用コンデンサ5に跨がって
接続している。この充電回路の第3の巻線2cは、電圧
クランプ用コンデンサ5がほぼ一定電圧にあるときに
は、その一定電圧よりも小さな電圧を誘起する巻数とな
っている。このコンバータ回路の動作については、前記
充電手段に関連する動作を除いて、特開平9−1496
49号公報に記載のコンバータ回路の場合とほぼ同様で
あるのでコンバータ回路全体の動作については説明を省
略する
【0023】 ここで、電圧クランプ用コンデンサ5の
ほぼ一定の電圧は、前述したようにトランス2のリセッ
ト電圧が電圧クランプ用コンデンサ5の電圧から直流入
力電源1の電圧を差し引いた電圧であるから、スイッチ
ング半導体素子3のオフ期間にトランス2のリセットが
行われるような値であって、スイッチング半導体素子3
の両端にかかる電圧をなるべく小さくするという観点か
ら決められる。したがって、通常の負荷時にはトランス
2の第3の巻線2cと整流器15とからなる充電回路か
ら電圧クランプ用コンデンサ5に充電電流は流れない。
もし通常の負荷時に、充電回路から電圧クランプ用コン
デンサ5に充電電流が流れると、放電用抵抗6を通して
流れる電流が大きくなり、電力損失が大きくなり、好ま
しくない。したがって、通常の負荷時での前記充電回路
の出力電圧は電圧クランプ用コンデンサ5のほぼ一定の
電圧よりも幾分低い値になるよう、トランス2の第3の
巻線2cの巻数は設定される。
【0024】 以上の記述から明らかなように、通常の
負荷状態では前記充電回路が存在しない従来の回路動作
と同様であるので説明を省略する。次に、通常の負荷状
態から軽負荷状態になると、トランス2の1次巻線2a
を流れる電流が減少するので、電圧クランプ用コンデン
サ5の電圧は低下する。電圧クランプ用コンデンサ5の
電圧がほぼ一定の値よりも減少し、トランス2の第3の
巻線2cと整流器15とからなる充電回路の出力電圧よ
りも低くなると、その充電回路から電圧クランプ用コン
デンサ5に電流が流れ、電圧クランプ用コンデンサ5の
電圧は前記充電回路の出力電圧にほぼ保持される。
【0025】 この軽負荷時には、トランス2の第3の
巻線2cの電流も減少するが、通常の負荷時でも軽負荷
時でも、負荷電圧が一定になるようスイッチング半導体
素子3のオン、オフを制御しているので、流れる電流の
変化にかかわらず2次巻線2bの電圧はほぼ一定であ
り、トランス結合により、トランス2の1次巻線2aと
第3の巻線2cそれぞれの電圧もほぼ一定に保たれる。
このことから、第3の巻線2cと整流回路15とからな
る充電回路の出力電圧は、負荷電流の大小にかかわらず
ほぼ一定である。したがって、軽負荷時でも電圧クラン
プ用コンデンサ5の電圧は前記充電回路の出力電圧に等
しいほぼ一定の電圧に保持される。なお、軽負荷時には
通常の負荷時に比べてスイッチング半導体素子3のオン
パルス幅が短くなるように、制御回路13はスイッチン
グ半導体素子3を制御している。
【0026】 このような軽負荷状態で動作していると
き、負荷急変により通常の負荷、又はそれよりも重い負
荷に変化したとき、当然にスイッチング半導体素子3の
オンパルス幅が急に広がり、オフパルス幅は狭くなる。
もし、前記充電回路が存在せず、電圧クランプ用コンデ
ンサ5の電圧が低下していたとすると、電圧クランプ用
コンデンサ5の電圧から直流入力電源1の電圧を差し引
いた電圧、つまりリセット電圧が小さくなるので、スイ
ッチング半導体素子3のオフパルス幅が狭くなるのに伴
い、トランス2のリセットが行われない場合も生じる。
しかし、この発明のように前記充電回路を備えている
と、負荷急変により軽負荷から通常の負荷又はそれより
も重い負荷に変化したとしても、電圧クランプ用コンデ
ンサ5の電圧は設定電圧よりも幾分低い電圧に維持され
ているので、リセット電圧は幾分低下するだけであり、
したがって、スイッチング半導体素子3のオフパルス
幅、つまりリセット期間が狭くなっても、トランス2の
リセットを確実に行える可能性が高くなる。なお、整流
器15はブリッジ形整流器であっても勿論良い。
【0027】 次に、図2により本発明の第2の実施例
について説明する。この実施例では、電圧クランプ用コ
ンデンサ5の充電回路は直流電源16からなる点が図1
の実施例と異なる点であり、他は図1のものと同じであ
る。直流電源16は蓄電池、又は発電機と整流器とから
なっても良いが、一般的には図示しない商用交流電源と
その交流電圧を整流する整流用ダイオードなどからな
る。直流電源16の出力電圧は、前記実施例と同様に、
電圧クランプ用コンデンサ5の前記定電圧よりも幾分低
い電圧値である。この実施例でも、軽負荷状態になって
電圧クランプ用コンデンサ5の電圧が直流電源16の出
力電圧よりも低下しようとすると、直流電源16から電
圧クランプ用コンデンサ5に電流が流れ、これを充電し
て電圧クランプ用コンデンサ5の電圧を直流電源16の
出力電圧に保持する。前述のように、直流電源16の出
力電圧は電圧クランプ用コンデンサ5の設定電圧よりも
幾分小さな電圧であるので、軽負荷状態から急激に通常
の負荷又は重負荷状態に変化してスイッチング半導体素
子3のオフ期間が急激に短くなっても、トランス2のリ
セットがそのオフ期間に完了しないような不都合は起り
難い。
【0028】 以上の記載から明らかなように、トラン
ス2の漏洩インダクタンスに蓄えられたエネルギーの多
くは電荷蓄積ダイオード4を通して一旦電圧クランプ用
コンデンサに蓄えられた後、電荷蓄積ダイオード4の逆
導通期間に直流入力電源1に戻されるので、トランス2
の漏洩インダクタンスや配線のインダクタンスに蓄えら
れるエネルギーによる電力損失は小さい。そして、本発
明では通常の負荷時での軽負荷時でもトランスのリセッ
トが確実に行われ、コンバータ回路が正常に動作するの
で、2次側の巻線2a、2cと2次側巻線2bとの間を
粗結合にして漏洩インダクタンスを大きくする一方で、
分布容量を小さくすれば、トランス2の漏洩インダクタ
ンスに蓄えられたエネルギーによる損失を大きくするこ
となく、分布容量を通して1次側から2次側に流れる漏
れ電流を小さくできるという効果も奏する。このことは
トランスの1次巻線と2次巻線間が粗結合であって良い
ということなので、トランスの製作を簡便にすることが
でき、トランスの低コスト化が可能になる。
【0029】 なお、以上の実施例において、スイッチ
ング半導体素子3としてMOSFETを用いた場合に
は、コンデンサ7に代えてそのソース−ドレイン間キャ
パシタンスを、またダイオード7に代えてそのボディダ
イオードを用いることができる。また、以上の実施例で
は整流素子としてダイオード9、10を用いたが、ダイ
オード9、10のいずれか一方又は双方をMOSFET
に代えた同期整流回路を用いても良い。この同期整流回
路は広く一般に広く知られているものであるので、説明
を省略する。
【0030】
【発明の効果】 以上述べたように本発明では、スイッ
チング半導体素子のスイッチッグ周期よりも長いキャリ
アライフタイムを有する電荷蓄積ダイオ−ドと電圧クラ
ンプ手段とにより、トランス2の漏れインダクタンスや
配線のインダクタンスに蓄えられたエネルギーのほとん
どを直流入力電源に回収できる回路構成において、軽負
荷時に電圧クランプ手段を充電する充電手段を備えたの
で、軽負荷時にトランスのリセット電圧が低下するのを
抑制でき、したがって軽負荷時でもトランスのリセット
を確実に行える。また、トランス2の漏れインダクタン
スを小さくする必要はないので、トランス2の1次巻線
2aと2次巻線2bとを密結合にする必要はなく、した
がって、従来に比べてかなり安価なトランスを用いるこ
とができ、コスト面で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるコンバータ回路の一実施例を示
す図である。
【図2】本発明にかかるコンバータ回路の他の一実施例
を示す図である。
【図3】従来のコンバータ回路を示す図である。
【符号の説明】
1・・・直流入力電源 2・・・トランス 2a・・トランス2の1次巻線 2b・・トランス2の2次巻線 2c・・トランス2の第3の巻線 3・・・スイッチング半導体素子 4・・・電荷蓄積ダイオ−ド 5・・・電圧クランプ手段 6・・・放電用抵抗 7・・・コンデンサ 8・・・ダイオード 9・・・整流用ダイオード 10・・・フライホイール用ダイオード 11・・・平滑用インダクタ 12・・・平滑用コンデンサ 13・・・制御回路 14・・・負荷 15・・・ダイオード 16・・・直流電源

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源から負荷に至る電流路を選択的
    に開閉するスイッチング半導体素子と、 該スイッチング半導体素子に直列に接続されるトランス
    の1次巻線と、 前記スイッチング半導体素子に並列に接続され、かつ互
    いに直列接続されたキャリアライフタイムの長い電荷蓄
    積ダイオードとほぼ一定の電圧を維持する電圧クランプ
    手段と、 前記トランスの2次巻線に直列接続される整流用半導体
    素子と、 前記スイッチング半導体素子のスイッチング動作を制御
    する制御回路と、 を備えたコンバータ回路において、 前記電圧クランプ手段の電圧をほぼ一定に保持するため
    にその電圧クランプ手段を充電する充電手段を前記電圧
    クランプ手段に跨がって接続したことを特徴とするコン
    バータ回路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記充電手段は、前記トランスに設けられた第3の巻線
    と、該第3の巻線に直列接続された整流器とからなるこ
    とを特徴とするコンバータ回路。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記充電手段は、直流電源からなることを特徴とするコ
    ンバータ回路。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記充電手段は、交流電源と整流器とからなることを特
    徴とするコンバータ回路。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかにお
    いて、 前記トランスの前記1次巻線と2次巻線とは分布容量が
    小さくなるように、比較的粗結合になるよう巻かれてい
    ることを特徴とするコンバータ回路。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかにお
    いて、 前記制御回路は、前記電荷蓄積ダイオードが有するキャ
    リアライフタイムに相当する時間よりも短い周期で、前
    記スイッチング半導体素子をスイッチングさせることを
    特徴とするコンバータ回路。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかにお
    いて、 前記トランスの2次側には、整流素子として働くMOS
    FETからなる同期整流回路が接続されていることを特
    徴とするコンバータ回路。
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