JP2003218486A - 印刷配線板用変性シアネートエステル樹脂ワニス及びその製造方法 - Google Patents

印刷配線板用変性シアネートエステル樹脂ワニス及びその製造方法

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JP2003218486A
JP2003218486A JP2002011666A JP2002011666A JP2003218486A JP 2003218486 A JP2003218486 A JP 2003218486A JP 2002011666 A JP2002011666 A JP 2002011666A JP 2002011666 A JP2002011666 A JP 2002011666A JP 2003218486 A JP2003218486 A JP 2003218486A
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cyanate ester
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Hidenori Moriya
英紀 守屋
Harumi Negishi
春巳 根岸
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐熱性が良好で、従来の熱硬化性樹脂積層板と
同様な成形性及び加工性を示し、かつ高周波帯域での誘
電正接が低く、低損失性に優れた印刷配線板が得られる
印刷配線板用樹脂ワニス及びその製造方法を提供する。 【解決手段】(A)シアネートエステル類化合物、
(B)一価フェノール類化合物、(C)ポリプロピレン
樹脂、(D)シアネートエステル類化合物と反応性を有
しない難燃剤及び(E)金属系反応触媒を必須成分とし
て含有する変性シアネートエステル樹脂の印刷配線板用
樹脂ワニスの製造方法において、(C)ポリプロピレン
樹脂を(F)芳香族炭化水素系溶剤に加熱溶解し、次い
でその溶液中で(A)シアネートエステル類化合物と
(B)一価フェノール類化合物を(E)金属系反応触媒
の存在化で反応させて変性シアネートエステル樹脂とポ
リプロピレン樹脂との相容化樹脂溶液を製造した後、反
応溶液に(G)ケトン系溶媒を投入攪拌して相容化樹脂
を懸濁化することを特徴とする印刷配線板用樹脂ワニス
及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波帯域におい
て低損失性が求められる無線通信関連の端末機器やアン
テナ、マイクロプロセッサの動作周波数が数百MHzを
超えるような高速コンピュータ等に用いられる印刷配線
板用の基板を製造するのに適した樹脂組成物及び樹脂ワ
ニスに関するものである。即ち本発明は、高周波特性に
優れる変性シアネートエステル系硬化性樹脂組成物を用
いた印刷配線板用樹脂ワニス及びその製造法に関する。
【0002】更に詳しくは、耐熱性が良好で、従来のエ
ポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂積層板と同様な成形性及び
加工性を示し、かつ誘導特性、特に高周波帯域での誘電
正接が低く、低損失性に優れた高密度多層配線板製造が
可能な硬化性樹脂組成物に関するものであり、更に該当
する上記の印刷配線板用の積層板を製造する際に、プレ
ス成形後での積層板のカスレ不良(樹脂不足)を防ぐた
めに、樹脂付着量の高いプリプレグを得るのに適した樹
脂濃度の高い含浸用樹脂ワニスの製造方法に関するもの
である。
【0003】
【従来の技術】高度情報化社会では、大量のデータを高
速で処理する必要があり、コンピュータや情報機器端末
等では信号の高周波化が進んでいる。しかしながら、電
気信号は周波数が高くなる程、伝送損失が大きくなると
いう性質があり、高周波化に対応した低損失性の印刷配
線板の開発が強く求められている。
【0004】印刷配線板での伝送損失は、配線(導体)
の形状、表皮抵抗、特性インピーダンス等で決まる導体
損と配線周りの絶縁層(誘電体)の誘電特性で決まる誘
電体損とからなり、高周波回路では誘電体損による電力
ロスの影響が大きい。したがって、高周波回路の伝送損
失を低減するためには、プリント配線板用基板(特に絶
縁樹脂)の低誘電率及び低誘電正接(tanδ)化が必
要と考えられる。例えば、高周波信号を扱う移動体通信
関連の機器では、信号の高周波化に伴い準マイクロ波帯
(1〜3GHz)での伝送損失を少なくするため、誘電
正接の低い基板が強く望まれるようになっている。
【0005】また、コンピュータ等の電子情報機器で
は、大量の情報を短時間で処理するために動作周波数が
200MHzを超える高速マイクロプロセッサの開発や
信号の高周波化が進んでいる。このような高速パルス信
号を扱う機器では、印刷配線板上での遅延が問題になっ
てきた。印刷配線板での信号遅延時間は、配線まわりの
絶縁物の比誘電率εγの平方根に比例して長くなるた
め、コンピュータ等に用いられる配線板では、誘電率の
低い基板用樹脂が要求されている。
【0006】以上のような信号の高周波化に対応し、印
刷配線板の高周波特性を改善する樹脂組成物として、熱
硬化性樹脂の中で最も誘電率が低いシアネートエステル
樹脂による組成物として、特公昭46−41112号公
報に示されているシアネートエステル/エポキシ樹脂組
成物、特公昭52−31279号公報に示されているビ
スマレイミド/シアネートエステル/エポキシ樹脂組成
物を用いる方法がある。
【0007】また、熱可塑性樹脂を用いて高周波特性を
改善するものとして、特公平5−77705号公報に示
されているポリフェニレンエーテル樹脂(PPO又はP
PE)と、架橋性ポリマ/モノマとの樹脂組成物及び特
公平6−92533号公報に示されている特定の硬化性
官能基を持つポリフェニレンエーテル樹脂と架橋性モノ
マとの樹脂組成物等のように、耐熱性熱可塑性樹脂の中
では、誘導特性が良好なポリフェニレンエーテル系樹脂
組成物を用いる方法がある。また、誘電率が低いシアネ
ートエステル樹脂と誘電特性が良好なポリフェニレンエ
ーテル樹脂からなる樹脂組成物を用いて高周波特性を改
善するものとして、特公昭63−33506号公報に示
されているシアネートエステル/ビスマレイミドとフェ
ニレンエーテル樹脂との樹脂組成物、特開平5−311
071号公報に示されているフェノール変性樹脂/シア
ネートエステル反応物とポリフェニレンエーテル樹脂と
の樹脂組成物を用いる方法がある。更に高周波特性の良
い耐熱性成形材料として、特公昭61−18937号公
報に示されているように、ポリフェニレンエーテル樹脂
にシアネートエステル樹脂を混練した樹脂組成物があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特公昭46−4111
2号公報や特公昭52−31279号公報に示される方
法は、誘電率が若干低くなるもののシアネートエステル
樹脂以外の他の熱硬化性樹脂を含有してなるため、高周
波特性が不十分という問題点があった。特公平5−77
705号公報や特公平6−92533号公報に示される
方法は、誘電特性は改善されるものの、本来熱可塑性ポ
リマであるポリフェニレンエーテル樹脂を主体としてい
るために、樹脂組成物の溶融粘度が高く流動性が不足す
るという問題点があった。したがって、積層板をプレス
成形する時に高温高圧が必要となったり、微細な回路パ
ターン間の溝を埋める必要が有る多層印刷配線板を製造
するには成形性が悪くて不適であった。
【0009】特公昭63−33506号公報や特開平5
−311071号公報に示される方法は、ポリフェニレ
ンエーテル樹脂と併用する熱硬化性樹脂がビスマレイミ
ド/シアネートエステル樹脂やフェノール変性樹脂/シ
アネートエステル反応物であるため、誘電特性が若干改
善されるものの高周波特性は依然として不十分であると
いう問題点があった。なお、高周波特性を良くするため
にポリフェニレンエーテル樹脂の配合量を増加すると、
前述のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物と同様に樹
脂組成物の溶融粘度が高くなって、流動性が不足するた
め成形性が悪いという問題点があった。
【0010】また、特公昭61−18937号公報に示
されるポリフェニレンエーテル樹脂に混練した樹脂組成
物は、誘電特性が良好であり、かつシアネートエステル
樹脂で変性すると溶融粘度が低くなるために樹脂組成物
の成形性も比較的良好であるものの、硬化性成分として
シアネートエステル樹脂を単独で用いるとその樹脂硬化
物の誘電特性は、誘電正接が誘電率の値の割に高いとい
う傾向にあり、高周波帯域の伝送損失を十分に低減でき
ないという問題点があった。さらに、誘電正接を低くす
るためシアネートエステルの配合量を少なく(ポリフェ
ニレンエーテル樹脂の配合量を増加)すると、前述のポ
リフェニレンエーテル系樹脂組成物と同様に樹脂組成物
の溶融粘度が高くなって、流動性が不足するため成形性
が悪いという問題点があった。
【0011】このような状況を鑑みて本発明者らは、先
に特定のシアネートエステル樹脂を1価フェノール類化
合物で変性した組成物をマトリックス樹脂の一部または
全部に用いる方法(特願平9−80033号)を提案し
た。しかしながら、特定のシアネートエステル樹脂を1
価フェノール類化合物で変性することによって、高周波
特性が良好な樹脂組成物を得ることができたが、使用し
ている特定のシアネートエステル樹脂が特殊かつ高価で
あるという問題点があった。本発明は、耐熱性が良好
で、従来のエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂積層板と同様
な成形性及び加工性を示し、かつ誘電特性、特に高周波
帯域での誘電正接が低く低損失性に優れた印刷配線板が
得られる印刷配線板用樹脂ワニス及びその製造方法を提
供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)式
[1]で示されるシアネートエステル類化合物、(B)
式[2]で示される一価フェノール類化合物、(C)ポ
リプロピレン樹脂、(D)シアネートエステル類化合物
との反応性を有しない難燃剤及び(E)金属系反応触媒
を必須成分とする変性シアネートエステル系樹脂の印刷
配線板用樹脂ワニスの製造方法において、(C)ポリプ
ロピレン樹脂を(F)芳香族炭化水素系溶剤に加熱溶解
し、次いでその溶液中で(A)シアネートエステル類化
合物と(B)一価フェノール類化合物を(E)金属系反
応触媒の存在化で反応させて変性シアネートエステル樹
脂とポリプロピレン樹脂との相溶化樹脂溶液を製造した
後、反応溶液に(G)ケトン系溶媒を投入攪拌して相溶
化樹脂を懸濁化することを特徴とし、高周波特性に優れ
る変性シアネートエステル系樹脂組成物の高濃度化を可
能にする印刷配線板用樹脂ワニス及びその製造方法であ
る。
【0013】また、更に加えて本発明は、(A)式
[1]で示されるシアネートエステル類化合物の100
重量部に対して(B)式[2]で示される一価フェノー
ル類化合物と4〜30重量部配合することを特徴とする
高周波帯域での誘電正接が低く、低損失性に優れる変性
シアネートエステル系硬化性樹脂組成物において、プレ
ス成形後での積層板のカスレ不良(樹脂の不足)を防ぐ
ために樹脂付着量の高い塗工布を得るのに適した樹脂濃
度の高い含浸用樹脂ワニス及びその製造方法である。
【0014】高分子材料など誘電特性は、双極子の配向
分極による影響が大きく、したがって分子内の極性基を
少なくすることにより低誘電率化が図れ、また極性基の
運動性を抑えることにより誘電正接を低くすることが可
能である。シアネートエステル樹脂は、極性の強いシア
ナト基を有していながら硬化時には対称性かつ剛直なト
リアジン構造を生成するので、熱硬化性樹脂としては、
最も低い誘電率及び誘電正接の硬化物が得られるという
特徴がある。しかしながら、実際の硬化反応において
は、シアネートエステル樹脂中の全てのシアナト基が反
応してトリアジン構造を生成することは不可能であり、
硬化反応の進行に伴って反応系が流動性を失い、未反応
のシアナト基として系内に残存することになる。その結
果、これまでは本来の硬化物より誘電率や誘電正接の高
い硬化物しか得られなかった。
【0015】これに対して本発明の印刷配線板用樹脂ワ
ニスでは、(B)一価フェノール類化合物を適正量配合
することで、未反応として残るシアナト基をイミドカー
ボネート化してその極性を減じることにより、硬化物の
誘電率と誘電正接を低下させようとしたものである。こ
の目的で用いる材料としては、シアナト基との反応性が
高く、また単官能で比較的低分子量であり、かつシアネ
ートエステル樹脂との相溶性の良い(分子構造に類似性
あり)化合物が適していると考えられる。本発明の樹脂
組成物で用いている一価のフェノール類化合物は、この
ような理由によって特定された化合物である。
【0016】従来、シアネートエステルの三量化反応
(トリアジン環の生成)の助触媒として、ノニルフェノ
ール等のフェノール化合物は、シアネートエステル10
0重量部に対して1〜2重量部程度用いられていた。し
かし、配合量が触媒量であったため上記のような未反応
のシアナト基と反応し、低極性化するという効果は認め
られなかった。然るに本発明者らがフェノール化合物の
配合量について検討した結果、フェノール化合物を従来
よりも多量に配合することにより、硬化物の誘電率と誘
電正接が低下することを認め、かつ特定の一価フェノー
ル類化合物を用いれば、配合量が増えることによる耐熱
性の低下も抑制できることを見出した。そのため本発明
の方法によれば、これまでのシアネートエステル樹脂単
独の硬化物や、従来のエポキシ樹脂や多価フェノール類
(片方の水酸基が未反応基として残り易いため誘電特性
をかえって悪化させる)及びビスマレイミド等を配合し
た樹脂の硬化物よりも誘電率と誘電正接の低い硬化物が
得られるようになった。
【0017】したがって、本発明の印刷配線板用樹脂ワ
ニスでは、一価フェノール類化合物の配合量が重要であ
る。すなわち、配合量が少ない場合は、未反応として残
存する全てのシアナト基と反応し低極性化することがで
きず、配合量が必要量より多い場合は、かえって自分自
身が未反応として残存し、自身の水酸基の極性によって
硬化物の誘電特性を悪化させてしまうことになるからで
ある。さらに、本発明の印刷配線板用ワニスでは、誘電
特性が良好な熱可塑性樹脂である(C)ポリプロピレン
樹脂を、上記の変性シアネートエステル樹脂に配合する
ことにより、誘電特性の向上を図っている。シアネート
エステル樹脂とポリプロピレン樹脂とは、本来非相容系
であり均一な樹脂を得ることが困難であるが、本発明者
らが見出した手法によれば、(A)シアネートエステル
類化合物と(B)一価フェノール類化合物の反応を、ポ
リプロピレン樹脂の溶媒溶液中で反応を行うと、いわゆ
る“セミIPN”化樹脂が生成し均一な樹脂溶液が得ら
れることが分かった。
【0018】すなわち、本発明の印刷配線板用樹脂ワニ
スにおいては、(F)芳香族炭化水素系溶剤を用いて
(C)ポリプロピレン樹脂を加熱溶解し、その溶液中で
(A)シアネートエステル類化合物のオリゴマ化及び
(A)シアネートエステル類化合物と(B)一価フェノ
ール類化合物のイミドカーボネート化反応を行い、変性
シアネートエステル樹脂とポリプロピレン樹脂との相溶
化樹脂を製造している。この際の相溶化については、変
性シアネートエステル樹脂とポリプロピレン樹脂が化学
的結合を形成している可能性は少なく、その替わりに変
性シアネートエステル樹脂の一部がポリプロピレン樹脂
の分子鎖に絡みながらオリゴマ化が進み、いわゆる“セ
ミIPN”化樹脂が生成していると考えられる。この場
合、分子鎖の絡みを促進するには、溶解中のポリプロピ
レン樹脂の分子鎖を広がるようにし、かつ変性シアネー
トエステル樹脂の一部がポリプロピレン樹脂の分子鎖に
絡み易くするため、ポリプロピレン樹脂の良溶媒であっ
て、同時に変性シアネートエステル樹脂も良く溶解する
(F)芳香族炭化水素系溶媒を反応溶媒に用いることが
好ましい。
【0019】しかしながら、良溶媒に溶解された高分子
量溶液は、一般にその粘度が高くなるという性質があ
り、本発明の樹脂組成物においても(F)芳香族炭化水
素系溶液の状態では、粘度が非常に高く高濃度溶液では
固形に近くなってしまう。そのため、低濃度の印刷配線
板用樹脂ワニスしか得ることができず、結果的にプリプ
レグの樹脂付着量が低くなり、プレス成形後に積層板の
カスレ不良(樹脂の不足)が発生するという問題が生じ
た。そこで、本発明者らは、高濃度の印刷配線板用樹脂
ワニスを得るために、芳香族炭化水素系溶液中に製造し
た変性シアネートエステル樹脂とポリプロピレン樹脂と
の相溶化樹脂溶液に、(C)ケトン系溶媒を投入攪拌し
て懸濁化し低粘度化する手法を採用し、高濃度の変性シ
アネートエステル樹脂とポリプロピレン樹脂との相溶化
樹脂の(F)芳香族炭化水素系溶剤溶液を製造した後
に、(G)ケトン系溶媒を投入攪拌し懸濁化させること
により、比較的高濃度で粘度も高くならず、樹脂付着量
の高いプリプレグが製造できるような印刷配線板用樹脂
ワニスを考案した。
【0020】また、本発明の印刷配線板用樹脂ワニスに
おいて用いられる難燃剤は、(A)シアネートエステル
類化合物と(B)一価フェノール類化合物の反応を阻害
しないように、シアネートエステル類化合物と反応性を
有しないことが必須であり、炭化水素系の低極性化合物
であるため、硬化物の誘電特性を悪化させることが少な
い。また、もう一種類の特定した難燃剤は、炭化水素系
以外の化合物であってもシアネートエステルの硬化物と
同様なトリアジン構造を持っているため、シアネートエ
ステル樹脂硬化物に相容し易く、耐熱性や誘電特性を悪
化させることなく難燃性を付与することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の印刷配線板用樹脂ワニス
及びその製造法は、(A)式[1]で示されるシアネー
トエステル類化合物、(B)式[2]で示される一価フ
ェノール類化合物、(C)ポリプロピレン樹脂、(D)
シアネートエステル類化合物との反応性を有しない難燃
剤及び(E)金属系反応触媒を必須成分とする変性シア
ネートエステル系樹脂の印刷配線板用樹脂ワニスの製造
方法において、(C)ポリプロピレン樹脂を(F)芳香
族炭化水素系溶剤に加熱溶解し、次いでその溶液中で
(A)シアネートエステル類化合物と(B)一価フェノ
ール類化合物を(E)金属系反応触媒の存在化で反応さ
せて変性シアネートエステル樹脂とポリプロピレン樹脂
との相溶化樹脂溶液を製造した後、反応溶液に(G)ケ
トン系溶媒を投入攪拌して相溶化樹脂を懸濁化すること
を特徴とし、高周波特性に優れる変性シアネートエステ
ル系樹脂組成物の高濃度化が可能な印刷配線板用樹脂ワ
ニス及びその製造方法である。
【0022】本発明における(A)シアネートエステル
類化合物は、式[1]で示されるように1分子にシアナ
ト基を2個有するシアネートエステル類化合物である。
式[1]で示される化合物としては、例えば、ビス(4
−シアナトフェニル)エタン、2,2−ビス(4−シア
ナトフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメ
チル−4−シアナトフェニル)メタン、2,2−ビス
(4−シアナトフェニル)−1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロプロパン、α,α’−ビス(4−シアナ
トフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、フェノー
ル付加ポリスチレン重合体のシアネートエステル化物等
が挙げられる。その中でも、2,2−ビス(4−シアナ
トフェニル)プロパン及び2,2−ビス(3,5−ジメ
チル−4−シアナトフェニル)等が硬化物の誘電特性と
成形性のバランスが特に良好であるため好ましい。また
(A)シアネートエステル類化合物は、一種類を単独で
用いてもよく、又は二種類以上混合してもよい。
【0023】本発明における(B)一価フェノール類化
合物は、式[2]で示される一価フェノール類であり、
耐熱性の良好な化合物が好ましい。式[2]で示される
化合物としては、例えばp−(α−クミル)フェノール
が挙げられる。なお、(B)一価フェノール類化合物
は、一種類を単独で用いてもよく、又は二種類以上を混
合して用いてもよい。本発明における(B)一価フェノ
ール類化合物の配合量は、(A)シアネートエステル類
化合物100重量部に対して4〜30重量部とするのが
好ましく、5〜30重量部とすることがより好ましく、
5〜25重量部とすることが特に好ましい。(B)一価
フェノール類化合物の配合量が、4重量部未満では十分
な誘電特性が得られず、特に高周波帯域での誘電正接が
十分に低くならない傾向がある。また、30重量部を超
えるとかえって誘電正接が高くなるという傾向があり望
ましくない。したがって、本発明が提供する高周波帯に
おいて誘電正接の低いシアネートエステル系樹脂硬化物
を得るためには、(A)シアネートエステル類化合物に
対して適切な配合量の(B)一価フェノール類化合物を
配合する必要がある。
【0024】本発明における(A)シアネートエステル
類化合物と(B)一価フェノール類化合物は、通常、そ
れぞれを反応させて得られる変性シアネートエステル樹
脂として用いられる。すなわち、(A)シアネートエス
テル類化合物のプレポリマ化と共に、(A)シアネート
エステル類化合物に(B)一価フェノール類化合物を付
加させたイミドカーボネート化変性樹脂として用いられ
る。(A)シアネートエステル類化合物と(B)一価フ
ェノール類化合物を反応させる際には、(B)一価フェ
ノール類化合物を反応初期から上記の適正配合量の全部
を投入して反応させて変性シアネートエステル樹脂とし
ても良いし、反応初期は上記の適正配合量の一部を反応
させ、冷却後残りの(B)一価フェノール類化合物を投
入して、Bステージ化時あるいは硬化時に反応させて変
性シアネートエステル樹脂としても良い。
【0025】本発明における(C)ポリプロピレン樹脂
の配合量は、(A)シアネートエステル類化合物100
重量部に対して5〜300重量部とすることが好まし
く、10〜200重量部とすることがより好ましく、1
0〜100重量部とすることが特に好ましい。(C)ポ
リプロピレン樹脂の配合量が、5重量部未満では十分な
誘電特性が得られなくなる傾向があり、300重量部を
超えると樹脂の溶融粘度が高くなって流動性が不足する
ため成形性が悪くなり、また(A)シアネートエステル
類の反応性も悪くなる傾向がある。
【0026】本発明における(D)シアネートエステル
類化合物と反応性を有しない難燃剤としては、例えば、
1,2−ジブロモ−4−(1,2−ジブロモエチル)シ
クロヘキサン、テトラブロモシクロヘキサン、ヘキサブ
ロモシクロドデカン、ポリブロモジフェニルエーテル、
臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカーボネート及び式
[3]で示される臭素化トリフェニルシアネレート系難
燃剤等が挙げられ、その中でも、1,2−ジブロモ−4
−(1,2−ジブロモエチル)シクロヘキサン、テトラ
ブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、
2,4,6−トリス(トリブロモフェノキシ)−1,
3,5−トリアジン等が得られる硬化物の誘電特性が良
好であるのでより好ましい。本発明における(D)シア
ネートエステル類化合物と反応性を有しない難燃剤の配
合量は、(A)シアネートエステル類化合物、(B)一
価フェノール類化合物及び(C)ポリプロピレン樹脂の
総量100重量部に対して5〜30重量部とすることが
好ましく、5〜20重量部とすることがより好ましく、
10〜20重量部とすることが特に好ましい。(D)シ
アネートエステル類化合物と反応性を有しない難燃剤の
配合量が、5重量部未満では耐熱性が不十分となる傾向
があり、30重量部を超えると樹脂の耐熱性が低下する
傾向がある。
【0027】本発明の(E)金属系反応触媒は、(A)
シアネートエステル類化合物と(B)一価フェノール類
化合物との反応を促進するものであり、変性シアネート
系樹脂組成物を製造する際の反応触媒及び積層板を製造
する際の硬化促進剤として用いられる。金属系反応触媒
類としては、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、
亜鉛等の金属触媒類が用いられ、具体的には、2−エチ
ルヘキサン酸塩やナフテン酸塩等の有機金属塩化合物及
びアセチルアセトン錯体等の有機金属錯体として用いら
れる。変性シアネート系樹脂組成物を製造する際の反応
促進剤と積層板を製造する際の硬化促進剤で同一の金属
系反応触媒を単独で用いてもよく、又はそれぞれ別の二
種類以上を用いてもよい。本発明における(E)金属系
反応触媒の配合量は、(A)シアネートエステル類化合
物に対して1〜300ppmとすることが好ましく、1
〜200ppmとすることがより好ましく、2〜150
ppmとすることが特に好ましい。(E)金属系反応触
媒の配合量が1ppm未満では反応性及び硬化性が不十
分となる傾向があり、300ppmを超えると反応の制
御が難しくなったり、硬化が速くなりすぎて成形性が悪
くなる傾向がある。また、本発明における(E)金属系
反応触媒の配合時期は、変性シアネート系樹脂組成物を
製造する際に、反応促進剤及び硬化促進剤として必要な
量を同時にまとめて配合してもよいし、変性シアネート
系樹脂組成物を製造する際に変性反応の促進に必要な量
を用い、反応終了後残りの触媒または別の金属系触媒を
硬化促進剤として添加混合してもよい。
【0028】本発明の(F)芳香族炭化水素系溶剤は、
(C)ポリプロピレン樹脂を加熱溶解する溶剤であり、
かつ(A)シアネートエステル類化合物と(B)一価フ
ェノール類化合物の反応と(C)ポリプロピレン樹脂と
の相溶化を行う際の反応溶媒となるものである。(F)
芳香族炭化水素系溶剤は、その沸点が70〜170℃の
範囲にあることが好ましく、具体例としてはトルエン、
キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン及び
メシチレン等が挙げられ、これらのうち一種類以上が用
いられ、トルエンが特に好ましい。(F)芳香族炭化水
素溶剤の沸点が70℃未満であると、塗工作業中に揮散
し易く、ワニスの粘度が増加したりプリプレグの樹脂付
着量が変化するので好ましくない。また沸点が170℃
を超えると、プリプレグ中の溶剤残存量が多くなり易
く、積層板中にボイドが生じたり耐熱性の劣化原因にな
るので好ましくない。ポリフェニレンエーテル樹脂を芳
香族炭化水素系溶剤の加熱溶解するのは、加熱温度が低
いと溶解しにくいためであり、50〜140℃で溶解す
ることが溶解させる時間が短くなることや、最終的に高
濃度のワニスを製造するために溶剤使用量を少なくでき
るので好ましい。本発明における(F)芳香族炭化水素
系溶剤の配合量は、(C)ポリプロピレン樹脂100重
量部に対して150〜500重量部用いて加熱溶解する
のが好ましく、150〜400重量部がより好ましく、
150〜300重量部が特に好ましい。
【0029】本発明の(G)ケトン系溶剤は、(C)ポ
リプロピレン樹脂の芳香族炭化水素系溶剤中で(A)変
性シアネートエステル系類化合物と(B)一価フェノー
ル類化合物を反応させることで製造した変性シアネート
エステル樹脂とポリプロピレン樹脂との相溶化樹脂を懸
濁化するために添加するもので、当該樹脂の貧溶媒が用
いられる。通常は、変性シアネートエステル樹脂とポリ
プロピレン樹脂との相溶化樹脂溶液中にケトン系溶剤を
投入攪拌するが、その逆にケトン系溶媒中に相溶化樹脂
溶液を投入攪拌してもよい。(G)ケトン系溶剤は、そ
の沸点が50〜170℃の範囲にあることが好ましく、
具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、2−
ペンタノン、3−ぺンタノン、メチルイソブチルケト
ン、2−ヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノ
ン、シクロヘキサノン等が挙げられ、これらのうち一種
類以上が用いられ、メチルエチルケトンが特に好まし
い。(G)ケトン系溶剤の沸点が50℃未満であると、
塗工作業中に揮散し易く、ワニスの粘度が増加したりプ
リプレグの樹脂付着量が変化するので好ましくない。ま
た沸点が170℃を超えると、プリプレグ中の溶剤残存
量が多くなり易く、積層板中にボイドが生じたり耐熱性
の劣化原因になるので好ましくない。本発明における
(G)ケトン系溶剤の配合量は、(C)ポリプロピレン
樹脂の溶解に用いた(F)芳香族炭化水素系溶剤100
重量部に対して50〜500重量部添加して懸濁化する
のが望ましく、50〜400重量部がより好ましく、5
0〜300重量部が特に好ましい。
【0030】本発明の印刷配線板用樹脂ワニスでは、上
記溶媒以外に必要に応じて、変性シアネートエステル樹
脂とポリプロピレン樹脂との相溶化樹脂の懸濁状態を変
化させない範囲で他の溶剤を併用しても良い。併用でき
る溶剤の具体例としては、トリクロロエチレン、クロロ
ベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミ
ド系やN−メチルピロリドン等の窒素系溶剤等が挙げら
れ、これらの溶剤類は、一種類又は二種類以上を併用し
て用いることができる。
【0031】本発明の印刷配線板用樹脂ワニスの製造方
法は、(A)シアネートエステル類化合物、(B)一価
フェノール類化合物、(C)ポリプロピレン樹脂、
(D)シアネートエステル類化合物と反応性を有しない
難燃剤及び(E)金属系反応触媒を必須成分として含有
する変性シアネートエステル系樹脂の印刷配線板用樹脂
ワニスの製造方法において、(C)ポリプロピレン樹脂
を(F)芳香族炭化水素系溶剤に加熱溶解し、次いでそ
の溶液中で(A)シアネートエステル類化合物と(B)
一価フェノール類化合物を(E)金属系反応触媒の存在
化で反応させて変性シアネートエステル樹脂とポリプロ
ピレン樹脂との相溶化樹脂溶液を製造した後、反応溶液
に(G)ケトン系溶媒を投入攪拌して相溶化樹脂を懸濁
化することを特徴とする、変性シアネートエステル系樹
脂組成物の高濃度化が可能な印刷配線板用樹脂ワニスの
製造方法であり、(D)シアネート類化合物と反応性を
有しない難燃剤を、(A)シアネートエステル類化合物
と(B)一価フェノール類化合物の反応液中に溶解させ
て(E)金属系反応触媒の存在化で変性シアネートエス
テル樹脂とポリプロピレン樹脂との相溶化樹脂溶液を製
造しても良いし、または(C)ポリプロピレン樹脂の芳
香族炭化水素系溶液中で(A)シアネートエステル類化
合物と(B)一価フェノール類化合物を(E)金属系反
応触媒の存在下で反応させて変性シアネートエステル樹
脂とポリプロピレン樹脂の相溶化樹脂溶液を製造した後
に(D)シアネートエステル類化合物と反応性を有しな
い難燃剤を投入溶解しても良い。
【0032】また、本発明の印刷配線板用樹脂ワニスの
製造方法においては、(C)ポリプロピレン樹脂の芳香
族炭化水素系溶液中で(A)シアネートエステル類化合
物と(B)一価フェノール類化合物を(E)金属系反応
触媒の存在化で反応させて、変性シアネートエステル樹
脂とポリプロピレン樹脂との相溶化樹脂溶液を製造する
際に、(B)一価フェノール類化合物の配合量の全部を
用いて(A)シアネートエステル類化合物と反応させ
て、その後(F)ケトン系溶媒を投入攪拌して相溶化樹
脂を懸濁化しても良いし、また(C)ポリプロピレン樹
脂の芳香族炭化水素系溶液中で、(A)シアネートエス
テル類化合物と反応させる時には、(B)一価フェノー
ル類化合物の一部を用いて(A)シアネートエステル類
化合物と(E)金属系反応触媒の存在化で反応させて変
性シアネートエステル樹脂とポリプロピレン樹脂との相
溶化樹脂溶液を製造し、その反応液に(F)ケトン系溶
媒に投入攪拌して相溶化樹脂を懸濁化した後で、(B)
一価フェノール類化合物の配合量の残りを投入溶解して
も良い。
【0033】さらに、本発明の印刷配線板用樹脂ワニス
の製造方法においては、(C)ポリプロピレン樹脂を
(F)芳香族炭化水素系溶剤に加熱溶解し、次いでその
溶液中で(A)シアネートエステル類化合物と(B)一
価フェノール類化合物を(E)金属系反応触媒の存在化
で反応させて変性シアネートエステル樹脂とポリプロピ
レン樹脂との相溶化樹脂溶液を製造した後、(F)ケト
ン系溶媒に投入攪拌して相溶化樹脂を懸濁化した後で、
さらに同種あるいは別の種類の(E)金属系反応触媒を
配合しても良い。
【0034】本発明の印刷配線板用樹脂ワニスには、上
記必須成分以外に必要に応じて無機充填剤及びその他添
加剤を配合することができる。充填剤としては、シリ
カ、アルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、
クレイ、タルク、窒化珪素、窒化ホウ素、酸化チタン、
チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウ
ム等を使用することができる。この配合量としては、本
発明の樹脂組成物の総量100重量部に対して、250
重量部以下とすることが、本発明の樹脂ワニスをガラス
布等の基材に含浸する場合に、均一な樹脂付着量でかつ
要綱名外観を得るため好ましい。
【0035】以上、説明した本発明の印刷配線板用樹脂
ワニスは、例えば、以下に示すようにして印刷配線板用
のプリプレグ及び積層板の製造に供せられる。すなわ
ち、本発明の印刷配線板用樹脂ワニスをガラス布等の基
材に含浸し乾燥することによって、まずプリプレグを作
製する。次いで、このプリプレグを任意の枚数重ね、そ
の上面又は片面に金属箔を重ねて加熱加圧成形すること
により、両面又は片面の金属張り積層板とすることがで
きる。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。表1に示す配合量に従い、印刷配線板用樹脂ワニス
を製造した。
【0037】実施例1 温度計、冷却管、攪拌装置を備えた5リットルの4つ口
セパラブルフラスコに、トルエン450gとポリプロピ
レン樹脂(和光純薬工業製)210gを投入し、80℃
に加熱し攪拌溶解した。次に、2,2−ビス(4−シア
ネートフェニル)プロパン(ArocyB−10、旭チ
バ株式会社製商品名)700g、p−(α−クミル)フ
ェノール(サンテクノケミカル株式会社製)64g、臭
素化トリフェニルシアヌレート(ピロガードSR−24
5、第一工業製薬株式会社製)135gを投入溶解後、
ナフテン酸コバルト(Co含有量=8重量%、日本化学
産業株式会社製)の10%トルエン希釈溶液4gを添加
し、還流温度で1時間反応させた。次いで反応液を冷却
し、内温が90℃になったらメチルエチルケトン(ME
X)600gを攪拌しながら投入し懸濁化させた。さら
に室温まで冷却した後、ナフテン酸亜鉛(Zn含有量=
8重量%、日本化学産業株式会社製)の10重量%トル
エン希釈溶液1gを添加し攪拌溶解して、印刷配線板用
樹脂ワニス(固形分濃度=51重量%)を製造した。
【0038】実施例2 温度計、冷却管、攪拌装置を備えた5リットルの4つ口
セパラブルフラスコに、トルエン300gとポリプロピ
レン樹脂(和光純薬工業製)140gを投入し、80℃
に加熱し攪拌溶解した。次に、2,2−ビス(4−シア
ネートフェニル)プロパン(ArocyB−10、旭チ
バ株式会社製商品名)700g、p−(α−クミル)フ
ェノール(サンテクノケミカル株式会社製)10g、臭
素化トリフェニルシアヌレート(ピロガードSR−24
5、第一工業製薬株式会社製商品名)125gを投入溶
解後、ナフテン酸マンガン(Mn含有量=8重量%、日
本化学産業株式会社製)の10重量%トルエン希釈溶液
3gを添加し、還流温度で1時間反応させた。次いで反
応液を冷却し、内温が90℃になったらメチルエチルケ
トン(MEX)600gを攪拌しながら投入し懸濁化さ
せた。さらに室温まで冷却した後、p−(α−クミル)
フェノール75g、ナフテン酸亜鉛(Zn含有量=8重
量%、日本化学産業株式会社製)の10重量%トルエン
希釈溶液1gを添加し攪拌溶解して、印刷配線板用樹脂
ワニス(固形分濃度=54重量%)を製造した。
【0039】実施例3 温度計、冷却管、攪拌装置を備えた5リットルの4つ口
セパラブルフラスコに、トルエン300gとポリプロピ
レン樹脂(和光純薬工業製)を投入し、80℃に加熱し
攪拌溶解した。次に、α,α’−ビス(4−シアナトフ
ェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン(PTX−36
6、旭チバ株式会社製商品名)800g、p−(α−ク
ミル)フェノール(サンテクノケミカル株式会社製)1
0gを投入溶解後、ナフテン酸鉄(鉄含有量=5重量
%、日本化学産業株式会社製)の10重量%トルエン希
釈溶液2gを添加し、還流温度で1時間反応させ、次い
でテトラブロモシクロオクタン(SaytexBC−4
8、アルベマール社製商品名)110gを投入溶解させ
た。反応液を冷却し、内温が90℃になったらメチルエ
チルケトン(MEX)600gを攪拌しながら投入し懸
濁化させた。さらに室温まで冷却した後、p−(α−ク
ミル)フェノール75g、ナフテン酸銅(銅含有量=5
重量%、日本化学産業株式会社製)の10重量%トルエ
ン希釈溶液2gを添加し攪拌溶解して、印刷配線板用樹
脂ワニス(固形分濃度=54重量%)を製造した。
【0040】実施例4 温度計、冷却管、攪拌装置を備えた5リットルの4つ口
セパラブルフラスコに、トルエン600gとポリプロピ
レン樹脂(和光純薬工業製)300gを投入し、2,2
−ビス(3,5−ジメチル−4−シアナトフェニル)メ
タン(ArocyM−10、旭チバ株式会社製商品名)
600g、p−(α−クミル)フェノール(サンテクノ
ケミカル株式会社製)30gを投入溶解後、ナフテン酸
コバルト(Co含有量=8重量%、日本化学産業株式会
社製)の10重量%トルエン希釈溶液4gを添加し、還
流温度で1時間反応させ、次いでヘキサブロモシクロド
デカン(CD−75P、グレードレイクス社製)150
gを投入溶解させた。反応液を冷却し、内温が90℃に
なったらメチルエチルケトン(MEX)750gを攪拌
しながら投入し懸濁化させた。さらに室温まで冷却した
後、p−(α−クミル)フェノール120gを添加し攪
拌溶解して、印刷配線板用樹脂ワニス(固形分濃度=4
7重量%)を製造した。
【0041】実施例5 温度計、冷却管、攪拌装置を備えた5リットルの4つ口
セパラブルフラスコに、トルエン750gとポリプロピ
レン樹脂(和光純薬工業製)400gを投入し、80℃
に加熱し攪拌溶解した。次に、2,2−ビス(4−シア
ナトフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロパン(ArocyF−10、旭チバ株式会社製
商品名)500g、p−(α−クミル)フェノール(サ
ンテクノケミカル株式会社製)28gを投入溶解後、ナ
フテン酸銅(Cu含有量=5重量%、日本化学産業株式
会社製)の10重量%トルエン希釈溶液6gを添加し、
還流温度で1時間反応させ、次いで1.2−ジブロモ−
4−(1,2−ジブロモエチル)シクロヘキサン(Sa
ytexBCL−462、アルベマール社製商品名)1
50gを投入溶解させた。次いで反応液を冷却し、内温
が90℃になったらメチルエチルケトン(MEX)50
0gを攪拌しながら投入し懸濁化させた。室温まで冷却
した後、ナフテン酸マンガン(Mn含有量=8重量%、
日本化学産業株式会社製)の10重量%トルエン希釈溶
液1gを添加し攪拌溶解して、印刷配線板用樹脂ワニス
(固形分濃度=46重量%)を製造した。
【0042】比較例1 実施例1において、トルエン1800gにポリフェニレ
ンエーテル樹脂(PKN4752、日本ジーイープラス
チック株式会社製商品名)210g、2,2−ビス(4
−シアネートフェニル)プロパン(ArocyB−1
0、旭チバ株式会社製商品名)700g及びp−(α−
クミル)フェノールの替わりに2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン(BPA;ビスフェノール
A、三井東圧化学株式会社製)69gを投入し、攪拌溶
解後ナフテン酸コバルト(Co含有量=8重量%、日本
化学産業株式会社製)の10重量%トルエン希釈溶液3
gを添加して還流温度で1時間反応させた。次いで、難
燃剤としてシアナト基と反応性を有する臭素化ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(ESB400、住友化学工業
株式会社製商品名)200gを投入溶解し冷却した。し
かし、常温付近で樹脂溶液が固化(グリース状)したた
め、トルエン1200gをさらに添加して攪拌溶解し、
印刷配線板用樹脂ワニス(固形分濃度=28重量%)を
製造した。
【0043】比較例2 実施例1において、トルエン1800gにポリプロピレ
ン樹脂(和光純薬工業製)210g、2,2−ビス(4
−シアネートフェニル)プロパン(ArocyB−1
0、旭チバ株式会社製商品名)700g及びp−(α−
クミル)フェノールの替わりにノニルフェノール(三井
東圧化学株式会社製)11gを投入し、攪拌溶解後ナフ
テン酸コバルト(Co含有量=8重量%、日本化学産業
株式会社製)の10重量%トルエン希釈溶液4gを添加
して還流温度で1時間反応させた。次いで、難燃剤とし
てシアナト基と反応性を有する臭素化ビスフェノールA
型エポキシ樹脂(ESB400、住友化学工業株式会社
製商品名)190gを投入溶解し冷却した。しかし、常
温付近で樹脂溶液が固化(グリース状)したため、トル
エン900gをさらに添加して攪拌溶解し、印刷配線板
用樹脂ワニス(固形分濃度=29重量%)を製造した。
【0044】比較例3 実施例1において、トルエン1500gにポリプロピレ
ン樹脂(和光純薬工業製)210gを投入し80℃に加
熱して攪拌溶解し、次に2,2−ビス(4−シアネート
フェニル)プロパン(ArocyB−10、旭チバ株式
会社製商品名)の替わりに2,2−ビス(4−シアネー
トフェニル)プロパンのオリゴマ(ArocyB−3
0、旭チバ株式会社製商品名)700g、p−(α−ク
ミル)フェノールの替わりにノニルフェノール(三井東
圧化学株式会社製)67g及び難燃剤としてシアナト基
と反応性を有する臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(ESB400、住友化学工業株式会社製商品名)2
00gを投入して80℃で1時間加熱溶解した。次いで
常温まで冷却し、ナフテン酸亜鉛(Zn含有量=8重量
%、日本化学産業株式会社製)の10重量%トルエン希
釈溶液2gを添加して印刷配線板用樹脂ワニス(固形分
濃度=44重量%)を製造した。しかし、この樹脂ワニ
スは2日後にポリフェニレンエーテル樹脂の凝集分離物
が観察された。
【0045】比較例4 実施例4において、トルエン1600gにポリプロピレ
ン樹脂(和光純薬工業製)300g、ビス(3,5−ジ
メチル−4−シアナトフェニル)メタン(ArocyM
−10、旭チバ株式会社製商品名)600g及びp−
(α−クミル)フェノール(サンテクノケミカル株式会
社製)の替わりにノニルフェノール9gを投入し、攪拌
溶融後ナフテン酸マンガン(Mn含有量=8重量%、日
本化学産業株式会社製)の10重量%トルエン希釈溶液
3gを添加して還流温度で1時間反応させた。次いで、
難燃剤としてシアナト基と反応性を有するテトラブロモ
ビスフェノールA(ファイヤーガードFG−2000、
帝人化成株式会社製商品名)150gを投入して投入溶
解し冷却した。しかし、常温付近で樹脂溶液が固化(グ
リース状)したため、トルエン1200gをさらに添加
して攪拌溶解し、印刷配線板用樹脂ワニス(固形分濃度
=27重量%)を製造した。
【0046】
【表1】 (A)B−10(旭チバ株式会社製商品名);2,2,
−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン M−10(旭チバ株式会社製商品名);ビス(3,5−
ジメチル−4−シアナトフェニル)メタン F−10(旭チバ株式会社製商品名);2,2,−ビス
(4−シアナトフェニル)−1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロプロパン RTX−366(旭チバ株式会社製商品名);α,α’
−ビス(4−シアナトフェニル)−m−ジイソプロピル
ベンゼン B−30(旭チバ株式会社製商品名);2,2,−ビス
(4−シアナトフェニル)プロパンのオリゴマ (B)PCP(サンテクノケミカル株式会社製);p−
(α−クミル)フェノール BPA(ビスフェノールA、三井東圧化学株式会社
製);2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン NP(三井東圧化学株式会社製);ノニルフェノール (C)ポリプロピレン(和光純薬工業製);ポリプロピ
レン樹脂 (D)BCL−462(アルベマール社製商品名);
1,2−ジブロモ−4−(1,2−ジブロモエチル)シ
クロヘキサン BC−48(アルベマール社製商品名);テトラブロモ
シクロオクタン CD−75P(グレートレイクス社製);ヘキサブロモ
シクロドデカン SR−245(第一工業製薬株式会社製商品名);2,
4,6−トリス(トリブロモフェノキシ)−1,3,5
−トリアジン ESB−400(住友化学工業製);臭素化ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂 TBA(FG−2000、帝人化成製);臭素化ビスフ
ェノールA (E)Co;ナフテン酸コバルト(Co=8重量%、日
本化学産業株式会社製)の10重量%トルエン希釈溶液 Zn;ナフテン酸亜鉛(Zn=8重量%、日本化学産業
株式会社製)の10重量%トルエン希釈溶液 Mn;ナフテン酸マンガン(Mn=8重量%、日本化学
産業株式会社製)の10重量%トルエン希釈溶液 Fe;ナフテン酸鉄(Fe=5重量%、日本化学産業株
式会社製)の10重量%トルエン希釈溶液 Cu;ナフテン酸銅(Cu=5重量%、日本化学産業株
式会社製)の10重量%トルエン希釈溶液
【0047】得られた印刷配線板用樹脂ワニスを0.2
mm厚のEガラス布(坪量209g/m)に含浸
し、140℃で5〜10分加熱して樹脂付着量40〜4
5重量%のプリプレグを得た。なお、比較例1、2及び
4の印刷配線板用樹脂ワニスの場合は、固形分濃度が低
いため上記含浸塗工作業を繰り返し2回行って、樹脂付
着量40〜45重量%のプリプレグを得た。また、比較
例3のプリプレグは、シアネートエステル樹脂とポリプ
ロピレン樹脂の分離が観察された。次に、プリプレグ4
枚と両側に18μm厚の銅箔を積層し、170℃、2.
5MPaの条件で60分プレス成形した後、230℃で
120分加熱処理して銅張り積層板を作製した。得られ
た銅張り積層板について、以下に示す測定方法により誘
電特性、はんだ耐熱性、銅箔ピール強さ及び耐熱性を測
定評価した。その結果を表2に示す。
【0048】<特性評価方法> ・比誘電率及び誘電正接/1GHz:トリプレート構造
直線線路共振器法により測定。・はんだ耐熱性:銅箔を
エッチングした試験片をPCT(121℃、0.22M Pa)中に保持した後、260℃の溶融はんだ20秒浸
漬して、外観を調べた。表中のOKとは、ミーズリング
及びふくれの発生が無いことを意味する。 ・銅箔ピール強さ:JIS−C−6481に準拠して測
定。 ・耐熱性:UL−94垂直試験法に準拠して測定。
【0049】
【表2】
【0050】表2から明らかなように、実施例1〜5の
印刷配線板用ワニスを用いた積層板は、何れも1GHz
での比誘電率、誘電正接が低く、吸湿時のはんだ耐熱
性、銅箔ピール強さが良好である。これに対して比較例
は、1GHzの比誘電率及び誘電正接が高く、はんだ耐
熱性等の問題があった。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明の印刷配線板用変性
シアネートエステル系樹脂ワニスは、高周波帯域での誘
電率や誘電正接が低く、かつはんだ耐熱性、接着性、耐
熱性が良好であり、高周波信号を扱う機器の印刷配線板
の製造に用いる印刷配線板用樹脂ワニスとして好適であ
る。また、本発明の印刷配線板用ワニスの製造方法は、
変性シアネートエステル系樹脂の高濃度化が可能であ
り、高周波信号を扱う機器の印刷配線板の製造に好適で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CB081 DJ001 JA03 JA05 JA10 JA33 JA47 JA64 JB36 JC38 KA04 KA06 KA12 LA02 LA03 MA07 MA09 MA10 NA12 NA14 NA17 PB08 PB11

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)式[1]で示されるシアネートエス
    テル類化合物。 【化1】 【化2】 (式中、R及びRは、水素原子または炭素数1〜
    4の低級アルキル基を表し、それぞれ同じであっても異
    なっていてもよい。またnは1〜2の正の整数)、
    (C)ポリプロピレン樹脂(D)シアネートエステル類
    化合物と反応性を有しない難燃剤及び(E)金属系反応
    触媒を必須成分として含有する変性シアネートエステル
    系樹脂の印刷配線板用樹脂ワニスの製造方法において、
    (C)ポリプロピレン樹脂を(F)芳香族炭化水素系溶
    剤に加熱溶解し、次いでその溶液中で(A)シアネート
    エステル類化合物と(B)一価フェノール類化合物を
    (E)金属系反応触媒の存在化で反応させて変性シアネ
    ートエステル樹脂とポリプロピレン樹脂との相溶化樹脂
    溶液を製造した後、反応溶液に(G)ケトン系溶媒を投
    入攪拌して相溶化樹脂を懸濁化することを特徴とする。
    変性シアネートエステル系樹脂組成物の高濃度化が可能
    な印刷配線板用樹脂ワニス及びその製造方法。
  2. 【請求項2】(C)ポリプロピレン樹脂を(F)芳香族
    炭化水素系溶剤に加熱溶解し、次いでその溶液中で
    (A)シアネートエステル類化合物と(B)一価フェノ
    ール類化合物を(E)金属系反応触媒の存在化で反応さ
    せて変性シアネートエステル樹脂とポリプロピレン樹脂
    との相溶化樹脂溶液を製造した後、反応溶液に(G)ケ
    トン系溶媒を投入攪拌して相溶化樹脂を懸濁化する変性
    シアネートエステル系樹脂組成物の印刷配線板用樹脂ワ
    ニスの製造方法において、(D)シアネートエステル類
    化合物と反応性を有しない難燃剤を、(A)シアネート
    エステル類化合物と(B)一価フェノール類化合物の反
    応液中に溶解させて(E)金属系反応触媒の存在化で変
    性シアネートエステル樹脂とポリプロピレン樹脂との相
    溶化樹脂溶液を製造するか、又は相溶化樹脂溶液の製造
    後に投入溶解し、次に(G)ケトン系溶媒を投入攪拌し
    て相溶化樹脂を懸濁化することを特徴とする請求項1記
    載の印刷配線板用樹脂ワニス及びその製造方法。
  3. 【請求項3】(C)ポリプロピレン樹脂を(F)芳香族
    炭化水素系溶剤に加熱溶解し、次いでその溶液中(A)
    シアネートエステル類化合物と(B)一価フェノール類
    化合物を(E)金属系反応触媒の存在化で反応させて変
    性シアネートエステル樹脂とポリプロピレン樹脂との相
    溶化樹脂溶液を製造した後、(G)ケトン系溶媒を投入
    攪拌して相溶化樹脂を懸濁化する変性シアネートエステ
    ル系樹脂組成物の印刷配線板用樹脂ワニスの製造方法に
    おいて、(B)一価フェノール類化合物の一部を用い
    て、(A)シアネートエステル類化合物と(E)金属系
    反応触媒の存在化で反応させて、変性シアネートエステ
    ル樹脂とポリプロピレン樹脂との相溶化樹脂溶液を製造
    し、その反応液に(G)ケトン系溶媒を投入攪拌して相
    溶化樹脂を懸濁化した後で、(B)一価フェノール類化
    合物の配合量の残りを投入溶解することを特徴とする請
    求項1及び2記載の印刷配線板用樹脂ワニス及びその製
    造方法。
  4. 【請求項4】(C)ポリプロピレン樹脂を(F)芳香族
    炭化水素系溶剤に加熱溶解し、次いでその溶液中で
    (A)シアネートエステル類化合物と(B)一価フェノ
    ール類化合物を(E)金属系反応触媒の存在化で反応さ
    せて変性シアネートエステル樹脂とポリプロピレン樹脂
    との相溶化樹脂溶液を製造した後、(G)ケトン系溶媒
    を投入攪拌して相溶化樹脂を懸濁化する変性シアネート
    エステル系樹脂組成物の印刷配線板用樹脂ワニスの製造
    方法において、(G)ケトン系溶媒を投入攪拌して相溶
    化樹脂を懸濁化した後で、さらに(E)金属系反応触媒
    を配合することを特徴とする請求項1乃至3記載の印刷
    配線板用樹脂ワニス及びその製造方法。
  5. 【請求項5】(A)シアネートエステル類化合物の10
    0重量部に対して、(B)一価フェノール類化合物を4
    〜30重量部配合することを特徴とする請求項1乃至4
    記載の印刷配線板用樹脂ワニスの製造方法。
  6. 【請求項6】(A)シアネートエステル類化合物が、
    2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン及び
    2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−シアナトフェニ
    ル)メタンのいずれかの1種又は混合物である請求項1
    乃至5記載の印刷配線板用樹脂ワニス及びその製造方
    法。
  7. 【請求項7】(B)一価フェノール類化合物がp−(α
    −クミル)フェノールである請求項1乃至6記載の印刷
    配線板用樹脂ワニス及びその製造方法。
  8. 【請求項8】(D)シアネートエステル類化合物と反応
    性を有しない難燃剤が、1,2−ジブロモ−4−(1,
    2−ジブロモエチル)シクロヘキサン、テトラブロモシ
    クロオクタン及びヘキサブロモシクロドデカンから選ば
    れる脂環式難燃剤の一種又はこれらの2種類以上の混合
    物である請求項1乃至7記載の印刷配線板用樹脂ワニス
    及びその製造方法。
  9. 【請求項9】(D)シアネートエステル類化合物と反応
    性を有しない難燃剤が、式[3] 【化3】 (式中、l、m、nは、1〜5の整数を表し、それぞれ
    同じ値であっても異なっていてもよい)で示される臭素
    化トリフェニルシアヌレート系難燃剤又はこれら少なく
    とも1種類以上とその他のシアネートエステル類化合物
    と反応性を有しない難燃剤との2種類以上の混合物であ
    る請求項1乃至7記載の印刷配線板用樹脂ワニス及びそ
    の製造方法。
  10. 【請求項10】(E)金属系反応触媒がマンガン、鉄、
    コバルト、ニッケル、銅、亜鉛の2−エチルヘキサン酸
    塩、ナフテン酸塩及びアセチルアセトン錯体から選ばれ
    る一種類又は二種類以上である請求項1乃至9記載の印
    刷配線板用樹脂ワニス及びその製造方法。
  11. 【請求項11】(F)芳香族炭化水素系溶剤を(C)ポ
    リプロピレン樹脂100重量部に対して150〜500
    重量部用いて、加熱溶解することを特徴とする請求項1
    乃至10記載の印刷配線板用樹脂ワニス及びその製造方
    法。
  12. 【請求項12】(G)ケトン系溶媒を(C)ポリプロピ
    レン樹脂の溶解に用いた(F)芳香族炭化水素系溶剤1
    00重量部に対して、50〜500重量部用いてること
    を特徴とする請求項1乃至10記載の印刷配線板用樹脂
    ワニス及びその製造方法。
  13. 【請求項13】(F)芳香族炭化水素系溶剤の沸点が7
    0〜170℃である請求項1乃至12記載の印刷配線板
    用樹脂ワニス及びその製造方法。
  14. 【請求項14】(F)芳香族炭化水素系溶剤がトルエ
    ン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン
    及びメシチレンのうちいずれか一種類以上を用いた請求
    項1乃至13記載の印刷配線板用樹脂ワニス及びその製
    造方法。
  15. 【請求項15】(G)ケトン系溶媒の沸点が50〜17
    0℃である請求項1乃至14記載の印刷配線板用樹脂ワ
    ニス及びその製造方法。
  16. 【請求項16】(G)ケトン系溶媒がアセトン、メチル
    エチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、メチ
    ルイソブチルケトン、2−ヘキサノン、シクロペンタノ
    ン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノンのうちいずれか
    の一種類以上を用いた請求項1乃至15記載の印刷配線
    板用樹脂ワニス及びその製造方法。
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