JP2003216887A - 半導体レーザ装置及びバーコード読み取り装置 - Google Patents

半導体レーザ装置及びバーコード読み取り装置

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JP2003216887A
JP2003216887A JP2002016367A JP2002016367A JP2003216887A JP 2003216887 A JP2003216887 A JP 2003216887A JP 2002016367 A JP2002016367 A JP 2002016367A JP 2002016367 A JP2002016367 A JP 2002016367A JP 2003216887 A JP2003216887 A JP 2003216887A
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laser device
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Hidekuni Aizawa
秀邦 相澤
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バーコード読み取り装置において、半導体レ
ーザ装置をスキャンユニットの近くに配置すると、半導
体レーザ装置の構成部品がスキャンユニットのマグネッ
ト磁界に反応して正常な動作を行えなくなる。 【解決手段】 半導体レーザ装置1の構成要素となる素
子固定部4、ベース部材2及びリードピン3を非磁性材
料によって形成することにより、この半導体レーザ装置
1を共通のハウジング部材21を用いてスキャンユニッ
ト11の近傍に配置した場合に、上記構成要素がスキャ
ンユニット11のマグネット磁界に反応することを回避
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ装置
とこれを用いたバーコード読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は一般的なバーコード読み取り装
置の構成を示す模式図である。図示したバーコード読み
取り装置では、発光素子100からの光を発光用レンズ
101で絞り、この光をスキャンユニット200のスキ
ャンミラー201で反射し、バーコード300に照射す
る。このとき、バーコード300の全域に亘って光を照
射(スキャン)するため、スキャンミラー201を揺動
させる。
【0003】スキャンミラー201を揺動させる駆動手
段としては、スキャンミラー201の長手方向のほぼ中
間部に揺動軸(回動軸)204を設けることにより、こ
の揺動軸204を中心にスキャンミラー201を揺動自
在に支持するとともに、揺動軸204からミラー長手方
向にずれた位置でスキャンミラー201にマグネット
(永久磁石)202を取り付けて当該マグネット202
の一端側を駆動コイル203内に嵌挿したものとなって
いる。
【0004】この揺動駆動手段においては、駆動コイル
203に通電する(例えば一定周期で正負の電流を流
す)ことにより、駆動コイル203の軸芯方向に磁界を
発生させるとともに、その磁界極性(磁界の向き)を電
流の正負によって周期的に反転させる。これにより、駆
動コイル203に対してマグネット202が磁気的な吸
引・反発作用を繰り返すため、これに連動してスキャン
ミラー201が揺動軸204を中心に揺動することにな
る。
【0005】一方、バーコード300面に照射された光
は、乱反射しながらもバーコード300の白黒による光
量変化をもって再びスキャンミラー201に戻り、そこ
で反射された光は受光用レンズ401により集光され
る。受光用レンズ401で集光された光は受光素子40
0により受光される。この受光素子400では受光した
光量の変化を電気的に変換して出力する。なお、読み取
り精度向上のため、受光素子400の前面にはバンドパ
スフィルタ(BPF)402を設けて発光光周波数以外
の不要な光(自然光など)の採光を防止している。ま
た、発光素子100と受光素子400とは、図示のよう
に平面的に配置される以外にも、3次元的に配置される
場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したバ
ーコード読み取り装置を含めて、発光素子100には半
導体レーザ素子が多用されている。この種の発光素子1
00は、ヒートシンク機能を兼ねたベース部材上に実装
され、かつ発光方向にガラス窓が組み込まれた金属製の
キャップで封止される。また、ベース部材には、発光素
子100とこれを駆動する駆動回路とを電気的に接続す
るために複数のリードピンが植設される。このような構
成を採用した半導体レーザ装置では、ベース部材やリー
ドピン、さらにはキャップの材料として、加工性を重視
した鉄系の合金材料(Fe−Ni合金等)が用いられて
いる。
【0007】しかしながら、上記構成の半導体レーザ装
置をバーコード読み取り装置に使用した場合は、半導体
レーザ装置の近くに揺動駆動のためのマグネット202
を配置すると、半導体レーザ装置の構成部品(磁性材
料)がマグネット202の磁界に反応してその間に磁気
吸引力が作用するため、スキャンミラー201を正常に
動作させることができなくなる。したがって、マグネッ
ト202から十分に離れた位置に半導体レーザ装置を配
置する必要があり、この点が装置の小型化を図るうえで
障害になっていた。
【0008】また、半導体レーザ装置の構成部品がマグ
ネット202の磁界に反応すると、これに伴う磁気吸引
力によってスキャンミラー201の静止姿勢(中立位
置)に狂いが生じてしまう。さらに、駆動コイル203
の駆動によってスキャンミラー201を揺動させる際に
は、マグネット202と半導体レーザ装置との間に作用
する磁気吸引力に打ち勝つような強い駆動磁界を発生さ
せる必要がある。そのため、装置の小型化と省電力化の
両立が非常に困難なものとなっていた。
【0009】また、バーコード読み取り装置以外でも、
磁気を利用して動作する駆動体(例えば、モータ類)の
近くに半導体レーザ装置を配置すると、上記同様の理由
で駆動体を正常に動作させることができなくなる場合が
あった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体レー
ザ装置は、半導体レーザ素子と、この半導体レーザ素子
が固着された素子固定部と、この素子固定部を一体に保
持するベース部材と、このベース部材に植設された外部
接続用のリードピンとを有し、かつ素子固定部、ベース
部材及びリードピンを非磁性材料によって形成した構成
となっている。
【0011】上記構成の半導体レーザ装置においては、
素子固定部、ベース部材及びリードピンを非磁性材料に
よって形成することにより、これらの構成要素がマグネ
ット等の磁界に反応しなくなる。そのため、磁気を利用
して動作する駆動体の近くに半導体レーザ装置を配置し
た場合でも、それらの間に磁気吸引力が作用しないた
め、駆動体を正常に動作させることが可能となる。
【0012】本発明に係るバーコード読み取り装置は、
半導体レーザ素子と、この半導体レーザ素子が固着され
た素子固定部と、この素子固定部を一体に保持するベー
ス部材と、このベース部材に植設された外部接続用のリ
ードピンとを有し、かつ素子固定部、ベース部材及びリ
ードピンを非磁性材料によって形成してなる半導体レー
ザ装置と、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を
バーコード上でスキャンさせるスキャンミラーと、その
スキャン動作に際してスキャンミラーをマグネットの磁
力を利用して揺動させる揺動駆動部とを有するスキャン
ユニットとを備えた構成となっている。
【0013】上記構成のバーコード読み取り装置におい
ては、半導体レーザ装置を構成する素子固定部、ベース
部材及びリードピンを非磁性材料によって形成すること
により、これらの構成要素がマグネット等の磁界に反応
しなくなる。そのため、マグネットの磁力を利用して動
作する揺動駆動部の近くに半導体レーザ装置を配置した
場合でも、それらの間に磁気吸引力が作用しないため、
揺動駆動部によってスキャンミラーを正常に揺動動作さ
せることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体レーザ
装置とこれを用いたバーコード読み取り装置の具体的な
実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0015】図1は本発明の実施形態に係るバーコード
読み取り装置に適用される半導体レーザ装置の構成を示
す斜視図であり、図2はその側面図である。図示した半
導体レーザ装置1は、略円柱状のベース部材2にこれを
貫通する状態で複数本のリードピン3が植設されてい
る。ベース部材2の外形寸法は一般のレーザダイオード
と共通でφ5.6mmに設定されている。各々のリード
ピン3は、ベース部材2の中心軸(図中一点鎖線で示
す)方向と略平行に配置されている。
【0016】ベース部材2の主面(図の上面)には、角
柱状の素子固定部4が設けられている。この素子固定部
4は、断面四角形をなすもので、その底面をベース部材
2に密着させた状態で固定されている。素子固定部4
は、ベース部材2と一体構造で設けられる場合もある。
素子固定部4の一側面には四角いチップ状の発光素子5
が実装されている。この発光素子5は、レーザダイオー
ド等の半導体レーザ素子によって構成されている。発光
素子5の実装面(上記の一側面)と直角をなす素子固定
部4の頂面には、同じく四角いチップ状の受光素子6が
実装されている。発光素子5及び受光素子6は、それぞ
れに対応する素子固定部4の実装面(一側面、頂面)
に、例えば銀ペースト等の接合材を用いて固着されてい
る。また、発光素子5及び受光素子6は、それぞれに対
応するリードピン3にワイヤボンディングによって電気
的に接続されている。
【0017】発光素子5は、レーザ発光を行う発光部5
Aを有し、この発光部5Aからバーコード読み取り用の
レーザ光を出射するものである。発光素子5におけるレ
ーザ光の出射方向(発光方向)は、ベース部材2の中心
軸方向と略直交する方向(図のX矢視方向)に設定され
ている。
【0018】受光素子6は、発光素子5での発光によっ
て得られるバーコード(不図示)からの反射光を受光す
るもので、そのための受光面6Aが、ベース部材2の中
心軸方向の一方(図2の上方)に向けて配置されてい
る。この受光素子6においては、発光素子5から出射さ
れるレーザ光を図示しないスキャンユニット(後述)の
スキャンミラーで反射してバーコードに照射した際に、
このバーコードからの反射光を受光面6Aで受光する。
受光素子6の受光面6Aには、自然光などの不要な光を
カットするために、図示しないバンドパスフィルタが設
けられる。このように発光素子5と受光素子6を共通の
ベース部材2上に実装してなる半導体レーザ装置1は、
一つのレーザ装置でレーザ発光機能とレーザ受光機能を
兼ね備えたレーザモジュールとして構成されている。
【0019】上記構成の半導体レーザ装置1において
は、図3に示すベース部材2、リードピン3及び素子固
定部4がいずれも非磁性材料によって形成されている。
非磁性材料としては、リードピン3を用いて電気的な接
続(導通)状態を確保したり、ベース部材2や素子固定
部4を用いて所望の放熱性を確保したりするために、金
属系材料を用いることが望ましい。具体的な金属系材料
としては、銅、アルミニウム、チタンやそれらを主成分
とする合金などの非鉄材料、或いはオーステナイト系ス
テンレス鋼(SUS材)に代表される非磁性鋼等を好適
に用いることができる。また、非鉄材料である銅合金等
に金メッキなどの表面処理を施したものを用いることが
できる。ただし、リードピン3とベース部材2を金属系
の非磁性材料で形成した場合は、それらを電気的に絶縁
するために、両者(2,3)の嵌合部分で、ガラス等の
絶縁材料からなる接合材7によりリードピン3をベース
部材2に接合固定する必要がある。
【0020】また、ベース部材2については、これを非
磁性材料である樹脂によって形成することも可能であ
る。ベース部材2を樹脂によって形成した場合は、金属
系材料を使用する場合に比較して装置全体の軽量化を図
ることができる。また、材料費の低減と量産性の向上に
よって低コスト化を図ることができる。
【0021】また、ベース部材2全体が電気的な絶縁性
を有するものとなるため、例えばベース部材2を樹脂成
形によって作製する場合に、リードピン3を成形金型内
に挿入設置した状態で射出成形する、いわゆるインサー
ト成形などの成形方法を用いることにより、図4に示す
ように、ベース部材2と一体構造でリードピン3を固定
した構成を採用することができる。かかる構成を採用す
ることにより、ベース部材2に接合材7を用いてリード
ピン3を固定する作業(工程)が不要になるため、大幅
な低コスト化を実現することができる。また、ベース部
材2とリードピン3との相対的な位置精度を向上させる
ことができる。
【0022】さらに、ベース部材2を形成する樹脂とし
ては、熱硬化性樹脂に比較して成形性、成形サイクルタ
イム、品質、コストなどの点で優れる熱可塑性樹脂を用
いることが好ましい。また、熱可塑性樹脂の中でも、特
に液晶ポリマー(芳香族系ポリエステル等)を用いるこ
とが望ましい。その理由は、次のような事情による。す
なわち、素子固定部4に発光素子5や受光素子6を実装
する場合は、銀ペーストなどの接合材を用いて発光素子
5や受光素子6を素子固定部4に固着させる必要があ
る。この固着させるときの硬化温度は約160℃であ
り、しかもその硬化温度を維持したまま恒温槽などに長
時間にわたって放置される場合がある。これに対して、
液晶ポリマーは約230℃の耐熱性を持つことから、恒
温槽に長時間放置されても軟化する恐れがなく、成形性
も良好なものとなる。よって、半導体レーザ装置1の品
質及び信頼性を高めることができる。
【0023】ちなみに、バーコード読み取り装置への適
用に際しては、レーザ発光に要する電力(ワット数)が
約3mW以下と低く、しかもレーザ発光の動作時間が1
0秒程度と短いため、レーザ光を連続的に長時間発光す
る他の用途に比較して高い放熱性を要求されることがな
い。そのため、発光素子5が固着される素子固定部4だ
けを金属系材料で形成することにより、実用上十分な放
熱性を持たせることができる。
【0024】また、本実施形態に係るバーコード読み取
り装置では、上述した半導体レーザ装置1を、外気との
接触を遮断したりワイヤボンディングの金線を保護した
りする気密封止用の金属キャップを使用しない、いわゆ
るキャップレスの状態で使用するものである。ただし、
キャップ付きで使用する場合は、このキャップについて
も非磁性材料(非鉄材料、非磁性鋼等)で形成すること
が望ましい。
【0025】図5は本発明の実施形態に係るバーコード
読み取り装置に適用されるスキャンユニットの構成を示
す斜視図であり、図6は図5に示すスキャンユニットを
J矢視方向から見た場合の一部破断面を含む側面図であ
る。
【0026】図示したスキャンユニット11は、大きく
は、揺動部材12と、マグネット(永久磁石)13と、
揺動駆動部14、スキャンミラー15とを備えて構成さ
れている。揺動部材12は側面視略三角形(直角三角
形)に形成されたもので、この揺動部材12に平らな板
状のスキャンミラー15が一体に保持されている。スキ
ャンミラー15は、揺動部材12の傾斜面12A(図6
参照)に例えば接着剤を用いて固定状態に取り付けられ
ている。このスキャンミラー15は、上述した発光素子
から出射されたレーザ光をバーコードに向けて反射させ
るための反射面15Aを有するものである。また、スキ
ャンミラー15は、揺動部材12の揺動動作に応じて反
射面15Aの向き(ミラー傾き角度)を変化させること
により、当該反射面15Aで反射した光をバーコード上
でスキャン(走査)させるものである。
【0027】揺動部材12の両側には、当該揺動部材1
2の外側に同軸上に突出する状態で揺動軸16が設けら
れている。揺動部材12は、その両側の揺動軸16を図
示しない軸受け部で支持することにより、当該揺動軸1
6を中心に揺動可能に支持される。揺動軸16は、例え
ば揺動部材12を樹脂で一体成形するにあたって当該揺
動部材12に一体に形成したものであってもよいし、揺
動部材12に圧入等によって組み込んだものであっても
よい。部品点数を削減するうえでは前者の方が好まし
い。
【0028】さらに、揺動部材12の下面(上記傾斜面
12Aと鋭角をなす面)には、棒状のマグネット13が
例えば接着剤を用いて装着(固定)されている。マグネ
ット13は断面四角形に形成されている。また、マグネ
ット13は、その長手方向(軸方向)の中間部を着磁極
性の境界部として、一方端をN極、他方端をS極とした
マグネット構成になっている。揺動部材12の底面にマ
グネット13を装着するにあたって、マグネット13の
取り付け方向は揺動軸16と略直交する方向に設定さ
れ、これにしたがってマグネット13が形成する磁界の
方向も揺動軸16と略直交する方向に設定されている。
また、マグネット13の着磁極性の境界部は、揺動軸1
6の中心(軸芯)を通り且つマグネット13が装着され
る面と略直角をなす仮想線上(揺動軸16の中心から揺
動部材12の底面に垂直に下ろした仮想線上)に位置す
るように配置されている。
【0029】一方、揺動駆動部14は、マグネット13
との間に隙間Gを介して配置されている。この揺動駆動
部14は、上記隙間G部分でマグネット13が形成する
磁界との磁気的な吸引・反発作用により揺動部材12を
揺動させるもので、駆動コイル17、筒状部材18及び
コア部材19を有して構成されている。駆動コイル17
は、コイル線材を一方向に巻線して形成されるものであ
る。駆動コイル17に正負(交流)の電流を流すと、そ
の電流の向きに応じた駆動磁界がコイル巻線中心を通る
ように発生する。この駆動磁界の方向は、マグネット1
3が形成する磁界の方向(図6の左右方向)に対してこ
れと略直交する方向(図6の上下方向)に、また揺動軸
16の中心軸方向に対してもこれと略直交する方向に設
定されている。
【0030】筒状部材18は、例えば樹脂等によって構
成されるもので、駆動コイル17の内部に組み込まれて
いる。筒状部材18の中心部にはコア部材19の形状に
対応した貫通孔18Aが設けられている。この場合はコ
ア部材19の断面形状が円形になっているため、これに
対応して貫通孔18Aの孔形状も円形になっている。筒
状部材18は、駆動コイル17を巻線する際の巻き芯
(ボビン)として用いることもできる。
【0031】コア部材19は、周知の磁性材料、より好
ましくは、例えばソフトフェライト(Mn−Zn合
金)、パーマロイ(Fe−Ni合金)、電磁軟鉄、セン
ダスト(Fe−Si−Al合金)、電磁ステンレス(F
e−Cr合金)等の軟磁性材料(保磁力が小さく、透磁
率が高い磁性材料)によって構成されるもので、軸方向
に一様な径をもつ断面円形のピン状に形成されている。
このコア部材19は、上述のように駆動コイル17の内
部に組み込まれた筒状部材18の貫通孔18Aに嵌挿さ
れている。また、コア部材19の一端部は上記隙間Gを
介してマグネット13(より具体的には着磁極性の境界
部)と対向する状態に配置されている。
【0032】ここで、上記構成からなるスキャンユニッ
ト11の動作について説明する。先ず、マグネット13
と揺動駆動部14との間に所定の隙間Gを確保した状態
で、マグネット13と対向する位置にコア部材19を配
置すると、その隙間G部分でマグネット13とコア部材
19の間に磁気吸引力が作用する。そのため、揺動部材
12に保持されたスキャンミラー15は、マグネット1
3とコア部材19の間で磁気吸引力がバランスされた状
態(平衡状態)で静止状態(中立位置)に保持される。
【0033】こうした状態の下で、駆動コイル17に一
定周期で正負の電流を流すと、その電流の向きに応じた
駆動磁界が駆動コイル17の中心、すなわちコア部材1
9の中心軸方向に発生する。このとき、駆動コイル17
によって発生する駆動磁界により、例えば図6に示すよ
うにマグネット13に近接するコア部材19の一端部が
S極、同他端部がN極となるように磁化されると、マグ
ネット13のN極にはコア部材19側に吸引しようとす
る磁力が働き、マグネット13のS極にはコア部材19
から反発しようとする磁力が働く。
【0034】この磁気的な吸引・反発作用により、揺動
部材12には、揺動軸16を中心に回転させようとする
モーメントZが発生する。また、電流の正負の反転によ
って駆動磁界の向きが反転すると、先程と反対方向に揺
動部材12を回転させようとするモーメントが発生す
る。これにより揺動部材12は、当該揺動部材12に一
体に保持されたスキャンミラー15とともに、駆動コイ
ル17に流れる電流(交流)の周波数に応じて揺動す
る。
【0035】上記構成からなる半導体レーザ装置1とス
キャンユニット11は、バーコード読み取り装置の外装
材となる共通のハウジングに収納される。このハウジン
グは、第1のハウジング部材と第2のハウジング部材と
を組み付けて構成(一体化)される。先ず、ハウジング
に半導体レーザ装置1とスキャンユニット11を収納す
るにあたっては、当該半導体レーザ装置1とスキャンユ
ニット11を図7及び図8に示す第1のハウジング部材
21に組み付ける。
【0036】第1のハウジング部材21は、例えば樹脂
の一体成形によって得られるもので、平面視略長方形に
形成されている。第1のハウジング部材21の各コーナ
ー部分は面取り状に形成されている。また、第1のハウ
ジング部材21の内部には、半導体レーザ装置1を収納
するための収納空間部23とスキャンユニット11を収
納するための収納空間部24とが形成されている。これ
ら2つの収納空間部23,24の間(境界部)には半円
状のレンズ支持部25が形成されている。このレンズ支
持部25は、発光用レンズ35を支持するためのもの
で、このレンズ形状が円筒状であることから、これに適
合するようにレンズ支持部25が半円状に形成されてい
る。また、2つの空間部23,24は、いずれも第1の
ハウジング部材21の厚み方向に突き抜けた構造となっ
ている。
【0037】収納空間部23に対しては、図7の下側か
ら半導体レーザ装置1が組み込まれている。収納空間部
23を囲むハウジング外周壁には切り欠き部27が形成
されている。この切り欠き部27は、半導体レーザ装置
1の構成部品、特にベース部材2との位置的な干渉を回
避するためのものである。一方、収納空間部24に対し
ては、図6の上側からスキャンユニット11の揺動機構
(揺動部材12,スキャンミラー15を含む)が組み込
まれている。収納空間部24の両側縁には角溝状の軸受
け部28が形成されている。この軸受け部28には揺動
部材12の両側から突出した揺動軸16が係合し、これ
によって揺動軸16を中心に揺動部材12が揺動自在に
支持されている。
【0038】また、第1のハウジング部材21には、上
記2つの収納空間部23,24の各開口部を塞ぐ状態で
基板34が取り付けられている。基板34には複数のピ
ン孔35が設けられ、これらのピン孔35に半導体レー
ザ装置1のリードピン3が嵌挿されている。各々のリー
ドピン3は、はんだ付けによって基板34に電気的かつ
機械的に接続されている。また、基板34には揺動駆動
部14を構成する駆動コイル17と筒状部材18とが取
り付けられ、この筒状部材18の貫通孔18Aにコア部
材19が挿入固定されている。
【0039】このように半導体レーザ装置1とスキャン
ユニット11が組み込まれた第1のハウジング部材12
に対しては、上述した基板34と反対側から図9に示す
ように第2のハウジング部材22が組み付けられる。第
2のハウジング部材22は、例えば樹脂の一体成形によ
って得られるもので、上記第1のハウジング部材21と
同様に平面視略長方形(コーナー部分は面取り状)に形
成されている。
【0040】第2のハウジング部材22の内部には、上
記2つの収納空間部23,24に対応する2つの収納空
間部が形成されている。そして、第1のハウジング部材
21に第2のハウジング部材22を組み付けることによ
り、互いの収納空間部が一つに組み合わせられる構成と
なっている。このとき、半導体レーザ装置1の素子実装
部分を収納する収納空間部は、外気との接触を遮断した
り金線を保護したりするために気密状態に封止される。
また、第2のハウジング部材22には、受光素子6に光
を入射させるために透光性の受光窓31が設けられてい
る。この受光窓31は、例えば受光素子6に通じる第2
のハウジング部材2の開口部に受光用レンズを嵌め込む
ことによって構成されるものである。
【0041】このように第1,第2のハウジング部材2
1,22を用いて半導体レーザ装置1とスキャンユニッ
ト11を収納した状態では、当該半導体レーザ装置1と
スキャンユニット11、さらには基板34や発光用レン
ズ35などが共通のハウジングによって保持されるた
め、装置全体を小型化することができる。
【0042】さらに、装置の小型化を図るにあたって、
半導体レーザ装置1とスキャンユニット11(特に、揺
動駆動部14)を互いに近づけて配置した場合でも、半
導体レーザ装置1の構成部品(ベース部材2、リードピ
ン3、素子固定部4)を非磁性材料で形成しているた
め、半導体レーザ装置1とマグネット13との間に磁気
吸引力が作用することがない。したがって、マグネット
13とこれに対向するコア部材19との磁気的なバラン
ス状態により、スキャンミラー15を所望の静止姿勢
(中立位置)に保持することができる。また、駆動コイ
ル17に通電して揺動部材12を揺動させた際にも、半
導体レーザ装置1が揺動駆動部14の磁気回路に磁気的
な影響を与えないため、スムーズな揺動動作によってレ
ーザ光をスキャンさせることができる。これにより、装
置の小型化と省電力化を両立させることが可能となる。
【0043】なお、本発明に係る半導体レーザ装置は、
上述したたバーコード読み取り装置への適用に限らず、
磁気を利用して動作する駆動体(例えば、モータ類等)
の近く配置される半導体レーザ装置に適用して好適なも
のである。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、半
導体レーザ装置を構成する素子固定部、ベース部材及び
リードピンを非磁性材料によって形成することにより、
これらの構成要素がマグネット等の磁界に反応しなくな
るため、磁気を利用して動作する駆動体の近くに半導体
レーザ装置を配置した場合でも、駆動体を正常に動作さ
せることができる。また、かかる構成の半導体レーザ装
置をバーコード読み取り装置に用いることにより、マグ
ネットの磁力を利用して動作する揺動駆動部の近くに半
導体レーザ装置を配置した場合でも、揺動駆動部によっ
てスキャンミラーを正常に揺動動作させることができ
る。その結果、バーコード読み取り装置の小型化と省電
力化を両立させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るバーコード読み取り装
置に適用される半導体レーザ装置の構成を示す斜視図で
ある。
【図2】本発明の実施形態に係るバーコード読み取り装
置に適用される半導体レーザ装置の構成を示す側面図で
ある。
【図3】半導体レーザ装置の構成材料とリードピンの固
定構造を説明する図(その1)である。
【図4】半導体レーザ装置の構成材料とリードピンの固
定構造を説明する図(その2)である。
【図5】本発明の実施形態に係るバーコード読み取り装
置に適用されるスキャンユニットの構成を示す斜視図で
ある。
【図6】図5に示すスキャンユニットをJ矢視方向から
見た場合の一部破断面を含む側面図である。
【図7】本発明の実施形態に係るバーコード読み取り装
置のケーシング構造を説明する図(その1)である。
【図8】本発明の実施形態に係るバーコード読み取り装
置のケーシング構造を説明する図(その2)である。
【図9】本発明の実施形態に係るバーコード読み取り装
置のケーシング構造を説明する図(その3)である。
【図10】一般的なバーコード読み取り装置の構成を示
す模式図である。
【符号の説明】
1…半導体レーザ装置、2…ベース部材、3…リードピ
ン、4…素子固定部、5…発光素子(半導体レーザ素
子)、6…受光素子、11…スキャンユニット、12…
揺動部材、14…揺動駆動部、15…スキャンミラー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザ素子と、 前記半導体レーザ素子が固着された素子固定部と、 前記素子固定部を一体に保持するベース部材と、 前記ベース部材に植設された外部接続用のリードピンと
    を有し、 かつ前記素子固定部、前記ベース部材及び前記リードピ
    ンを非磁性材料によって形成してなることを特徴とする
    半導体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 前記素子固定部、前記ベース部材及び前
    記リードピンを金属系材料によって形成してなることを
    特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記ベース部材を樹脂によって形成して
    なることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装
    置。
  4. 【請求項4】 前記半導体レーザ素子を封止するキャッ
    プを備えるとともに、当該キャップを非磁性材料によっ
    て形成してなることを特徴とする請求項1記載の半導体
    レーザ装置。
  5. 【請求項5】 前記素子固定部、前記ベース部材及び前
    記リードピンを形成する金属系材料に非鉄材料又は非磁
    性鋼を用いてなることを特徴とする請求項2記載の半導
    体レーザ装置。
  6. 【請求項6】 前記ベース部材を形成する樹脂に液晶ポ
    リマーを用いてなることを特徴とする請求項3記載の半
    導体レーザ装置。
  7. 【請求項7】 半導体レーザ素子と、この半導体レーザ
    素子が固着された素子固定部と、この素子固定部を一体
    に保持するベース部材と、このベース部材に植設された
    外部接続用のリードピンとを有し、かつ前記素子固定
    部、前記ベース部材及び前記リードピンを非磁性材料に
    よって形成してなる半導体レーザ装置と、 前記半導体レーザ素子から出射されるレーザ光をバーコ
    ード上でスキャンさせるスキャンミラーと、そのスキャ
    ン動作に際して前記スキャンミラーをマグネットの磁力
    を利用して揺動させる揺動駆動部とを有するスキャンユ
    ニットとを備えることを特徴とするバーコード読み取り
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1293402C (zh) * 2003-10-20 2007-01-03 中国科学院半导体研究所 具有自动识别装置的同轴封装半导体激光器耦合用夹具
WO2011092735A1 (ja) 2010-01-27 2011-08-04 三菱電機株式会社 半導体レーザモジュール

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