JP2003216658A - 設計支援方法およびプログラム - Google Patents

設計支援方法およびプログラム

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JP2003216658A JP2002010790A JP2002010790A JP2003216658A JP 2003216658 A JP2003216658 A JP 2003216658A JP 2002010790 A JP2002010790 A JP 2002010790A JP 2002010790 A JP2002010790 A JP 2002010790A JP 2003216658 A JP2003216658 A JP 2003216658A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高精度な応答曲面近似式の作成や応答曲面空間
の拡張を容易化する設計支援方法及びプログラムを提供
する 【解決手段】対象とする現象又はシステムの設計空間に
おける応答曲面近似式の作成を支援するため、設計空間
の部分領域について、第1の応答曲面近似式をもとにサ
ンプリング点のデータを算出し、少なくともこの部分領
域を包含する包含領域について、第2の応答曲面近似式
の係数に関し線形1次の応答曲面モデルを算出する。こ
の第2の応答曲面近似式の各係数を状態量とし、観測デ
ータを用いる状態推定アルゴリズムに基づき状態量を推
定することにより残差又は分散推定値を求め、応答曲面
モデルの適合度を算定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、応答曲面法を利用
した設計支援方法およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの急速な進歩に伴い、応力
/変形解析、熱解析、振動/騒音解析が、大規模な非線
形問題に対しても比較的容易に実施できるようになって
きている。こうした背景のもと、近年、設計最適化分野
や品質工学分野の近似解法として、応答曲面法がその理
論の平易さと近似手法としての利便さから広く利用され
ている。応答曲面法は、対象とする現象あるいはシステ
ムに対する応答曲面近似式の構築と活用の為の方法論で
ある。応答曲面近似式とは、n個(n>1)の変数xi
から予測される応答yについての関係式を近似したもの
である。
【0003】CAE(Computer Aided Engineering)を
用いた設計最適化や信頼性予測は、近似解空間として多
用されており、一回のCAE計算コストを無視し得る場
合、各数値実験を応答曲面近似式上での計算で代替する
ことで、高速に最適化あるいは信頼性予測を行なおうと
するものである。ここでは、実験計画法を基礎にした手
法により、数値実験点の数を減少させながら精度の高い
応答曲面の近似式を作成する方法が用いられている。そ
して応力シミュレーションなどの技術を用い、応力値や
変形量といった特性値を抽出し、応答曲面近似式を作成
するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、非線形
性などを伴う複雑かつ大規模な設計空間データの解析に
おいては、比較的単純な近似式(例えば低次の主効果項
のみの近似式)によって現象あるいはシステムを精度良
く記述することが困難な場合が多い。また、応答曲面近
似式の構築にあたって、あらかじめ相互作用に関する情
報が確認されている場合以外には、各変数の相互作用項
の導入についての有効な指針は少ない。このような場
合、すべての相互作用項を考慮すれば、変数が多くなる
に従い数値実験点が指数的に増大するだけではなく、冗
長性が強い(汎化誤差が大きい)近似モデルとなるため
注意を要する。
【0005】従来、設計空間を領域分割することによ
り、高精度な応答曲面を各領域について作成してきた。
しかしながら、応答曲面空間の拡張、あるいは、より高
精度な応答曲面近似式の作成に際し、再度、実験計画や
解析を実行し直すには多大な労力が必要となる場合が多
く、新たな設計空間データが得られるたびに容易に応答
曲面近似式を更新可能な実用に則した手法が必要とされ
ている。また、設計空間データが複数の領域において応
答曲面近似式として蓄積されるに従い、設計空間情報の
未知の部分を、積極的に新たな相互作用項を含んだ形の
応答曲面モデル(応答曲面近似式: Response Surface M
odel)で表現し、能動的に情報抽出を行うための方法論
を構築することが重要である。
【0006】本発明は、このような課題に着目してなさ
れたものであり、その目的とするところは、応答曲面モ
デルの構築にあたって、設計変数間の相互作用項の導入
についての有効な指針を得ることができ、応答曲面空間
の拡張、あるいは、より高精度な応答曲面近似式の作成
を容易化する設計支援方法及びプログラムを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る設計支援方法は、設計空間における
応答曲面近似式の作成を支援する設計支援方法におい
て、前記設計空間の部分領域について、第1の応答曲面
近似式をもとにサンプリング点のデータを算出する工程
と、少なくとも前記部分領域を包含する包含領域につい
て、第2の応答曲面近似式の係数に関し線形1次の応答
曲面モデルを算出する工程と、前記第2の応答曲面近似
式の各係数を状態量とし、前記観測データを用いる状態
推定アルゴリズムに基づき前記状態量を推定することに
より残差又は分散推定値を求め、該残差又は分散推定値
に基づいて前記応答曲面モデルの適合度を算定する工程
と、を具備することを特徴とする設計支援方法である。
【0008】また、本発明に係るプログラムは、設計空
間における応答曲面近似式の作成を支援する設計支援プ
ログラムにおいて、コンピュータに、前記設計空間の部
分領域について、第1の応答曲面近似式をもとにサンプ
リング点のデータを算出する工程と、少なくとも前記部
分領域を包含する包含領域について、第2の応答曲面近
似式の係数に関し線形1次の応答曲面モデルを算出する
工程と、前記第2の応答曲面近似式の各係数を状態量と
し、前記観測データを用いる状態推定アルゴリズムに基
づき前記状態量を推定することにより残差又は分散推定
値を求め、該残差又は分散推定値に基づいて前記応答曲
面モデルの適合度を算定する工程、を実行させるための
設計支援プログラムである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態を説明する。
【0010】図1は本発明の一実施形態に係る設計支援
システムの概略構成を示すブロック図である。この設計
支援システムは、汎用又は専用のコンピュータ(例えば
PCやEWS等)および同コンピュータ上で動作するプ
ログラムを利用して実現することができ、図1に示すよ
うに入力装置11、CPU(中央演算処理装置)12、
ROM13、RAM14からなるハードウェア構成を有
するとともに、少なくとも設計データベース20及び応
答曲面データベース30を備えている。
【0011】これらのデータベース、および本発明に係
るデータ処理の過程で生じる一時的な計算結果等のデー
タ等は、図示しない補助記憶装置に記憶、保持される。
かかる補助記憶装置は、例えばフロッピー(登録商標)
ディスク装置、磁気ディスク装置、CD−ROM装置、
DVD装置等のいずれか又はその組み合わせから構成さ
れる。本発明に係るデータ処理を実現するための上記プ
ログラムは、例えば同補助記憶装置を通じて供給され、
RAM14に読み出されると共にCPU12により実行
される。入力装置11は例えばキーボードやマウス等か
らなり、ユーザが上記プログラムの実行開始や終了等の
各種指示を本システムに与えるためのものである。出力
装置13は本発明に係るデータ処理の結果等を出力する
ためのものであり、CRTやプリンタ等から構成され
る。
【0012】このような本実施形態の設計支援システム
は、設計変数データベース20及び応答曲面データベー
ス30を参照して次に説明するデータ処理を実行し、設
計空間内に広範囲な応答曲面モデル(図2参照)を構築
したり、既に得られている応答曲面モデルから、さらに
高精度な応答曲面モデルを構築するといった作業を、設
計空間内において新たなデータが得られた際に容易に行
えるよう支援するものである。
【0013】図3は本発明の設計支援を実現するデータ
処理の概略手順を示すフローチャートである。
【0014】この図3に示す概略手順は、複数の初期応
答曲面近似式をベースに算出されるサンプリング点、あ
るいは、新たに得られた数値実験点をもとに、応答曲面
近似式を高精度化するというものであって、初期応答曲
面近似式の作成(STEP0)、各種応答曲面モデルの
想定(STEP1)、カルマンフィルタアルゴリズムに
よる応答曲面近似式のアップデート(STEP2)、ベ
イズの定理をベースにした応答曲面モデル多重仮説検定
(STEP4)の4つのステップから構成される。以
下、これらSTEP0乃至STEP4の各ステップにつ
いて説明する。
【0015】(STEP0:初期の応答曲面近似式の作
成)まず、設計空間が適切に領域分割され、部分空間に
おいて精度良く応答曲面近似式が作成されている状態を
初期状態として想定する。この領域分割は、設計案ごと
に領域を分割する場合や、変形モードなどの構造応答モ
ードの違いにより領域を分割する場合、あるいは、設計
空間を等間隔で領域分割する場合などが考えられる。
【0016】従来、応答曲面近似式としては、取扱いが
容易で統計的手法の適用が可能な多項式が多く用いられ
ている。しかし、変数変換を行なうことで線形化可能な
非線形関数も多く用いられる。例えば、指数関数、べき
乗関数、有理関数、対数関数、ロジスティック関数など
である。柏村らは、構造解析に実験計画法と応答曲面法
を導入し、非線形問題にも適用可能な直交多項式ベース
の応答曲面法を構築しており、設計作業に必要な影響度
解析、特性値の最適化、拡張1次近似2次モーメント法
(AFOSM)をベースにした構造信頼性の評価を効率
的かつ汎用的に実施できることを示している。本実施形
態では、例えばこのように柏村らにより提案された直交
表および直交多項式を利用した応答曲面法(参考文献
(1)(2):付記に記載)を利用し、当該設計空間を規定す
る各種設計変数を格納した設計変数データベース20を
参照しながら、設計に内在する変数の関数として近似式
を作成し、これを初期の応答曲面近似式とする。
【0017】本実施形態において、初期の応答曲面近似
式には、チェビシェフ(Chebyshev)の直交多項式(参考
文献(1))を用いることとする。また、数値実験点は直
交表を用いた実験計画法により決定する。かかる応答曲
面近似式は、各数値実験点(すなわち直交表の列)の解
析結果を用いて作成する回帰式に相当する。なお、直交
多項式は、低次項が優先され各次数項が互いに独立であ
るという特徴を持っていることから、任意の次数で近似
式を打ち切っても残った次数においては最良な回帰式を
示す。
【0018】応答をyとし、設計に内在する変数をxi
とし、各変数の平均値をμiとするとき、かかる応答は
式(1)で表される。ただし、x1,x2,…は設計変数
を示し、μ1,μ2,…は平均値を示し、aは係数を示
し、kおよびhは水準数および水準間隔をそれぞれ示して
いる。
【0019】
【数1】
【0020】応答曲面近似式を作成する過程において
は、各変数が応答に与える影響度を多項式の成分に直交
分解して評価する方法を用いることで分散分析を行なう
ことが可能である。ここで、影響度とは各変数の変動に
伴う応答の変化の程度を表している。この方法により影
響度は、応答曲面近似式を作成する過程で1次、2次な
どのように分解された特性に対して求めることができ
る。
【0021】このように当該STEP0によって、対象
とする現象あるいはシステムにおける設計空間内を領域
分割し、それぞれの分割領域についての(部分的な)初
期の応答曲面近似式が作成される。そしてこの初期の応
答曲面近似式から、サンプリング点が観測データ(値)
として算出され、後の処理(応答曲面モデルの更新:S
TEP2)にて用いることができるようになる。なお、
当該STEP0により作成された初期の応答曲面近似式
は、次に説明する新たな応答曲面モデルの想定にも利用
され得る。
【0022】(STEP1:各種の応答曲面モデルの想
定)非線形性を伴う複雑かつ大規模な現象やシステムで
あっても、変数変換により作成された多変数関数を新た
な変数として再定義することにより、これらを線形1次
式の応答曲面モデルとして近似的に表現できる場合が多
いと考えられる。しかしながら、このような変数の再定
義の仕方は多数存在するため、たとえある次数以下に限
定した場合であっても、新たな変数となる多変数関数を
有する応答曲面モデルは多数存在し得る。そのため、よ
り高精度な応答曲面近似式あるいはより広い領域におけ
る応答曲面近似式を構築するにあたり、応答曲面モデル
の想定を効率的に行い得る実用に則した方法が必要であ
る。
【0023】設計変数データベース20には、各設計変
数が格納されるが、各設計変数は線形化可能な非線形関
数、例えば指数関数、べき乗関数、有理関数、対数関
数、ロジスティック関数などに対し事前に線形化を施し
ておいたものとしても良い。応答曲面モデルデータベー
ス30には、想定され得る各設計変数の多変数関数の集
合が格納されている。
【0024】STEP1では、この応答曲面モデルデー
タベース30を参照し、複数の異なる応答曲面モデルを
想定する。すなわち、応答曲面モデルデータベース30
から多変数関数を選択して新たな変数として再定義し、
それらを、再定義した各変数の係数に関し線形1次式と
なるように組み合わせることにより想定する。
【0025】尚、応答曲面モデルの想定においては、特
性値の単位系を考慮した次元解析により、多変数関数の
選択を絞り込むようにしてもよい。または、応答曲面モ
デルを、初期の応答曲面近似式(設計変数の主効果のみ
を考慮)に、多変数関数を新たに再定義してなる1次の
各種変数項を追加することによって想定してもよい。
【0026】本実施形態では、別領域において構築した
応答曲面近似式から算出したサンプリング点あるいは新
たに得られた数値実験点を観測データとして、ベイズ理
論(参考文献(3)〜(7))に基づくカルマンフィルタによ
りアップデート(STEP2)しつつ、逐次、多重仮説
検定による適合確率の指標をもとに各応答曲面モデルを
算定する(STEP3)。
【0027】変数変換により作成された多変数関数を新
たな変数Xiとして再定義し、これを用いて想定した線
形一次式の応答曲面モデルは、一般に、以下のように表
現される。
【0028】
【数2】
【0029】ただし、式中のNは変数の数、aは未知パ
ラメータを意味している。
【0030】STEP2における応答曲面近似式のアッ
プデートにおいては、別領域(他の部分領域)の応答曲
面近似式をベースに算出されたサンプリング点、あるい
は、新たに得られた数値実験点を観測値として用いる。
ステップkにおいて、観測値Y1,・・・,YNが得られ
た場合、次の観測方程式(3)を構成できる。
【0031】
【数3】
【0032】ただし、νkはガウス性の白色雑音を示し
ている。
【0033】ここで、パラメータ(a1,a2・・・,a9)を
状態量とおくと、式(4)の状態方程式が得られる。
【0034】
【数4】
【0035】係数ベクトルaの事前分布をf(a)とす
る。得られたサンプリング点(Y,C)をもとに、
式(6)で表されるf(a|Y)をベイズ理論を用い
て推定することを考える。
【0036】
【数5】
【0037】このとき、akの期待値は、有効推定(最
小分散推定値)としての性質をもつ。状態量の期待値と
分散を効率良く求めるアルゴリズムとして、本実施形態
ではカルマンフィルタのアルゴリズム(参考文献(8)
(9))を用いる。
【0038】(STEP2:カルマンフィルタによる応
答曲面近似式のアップデート)カルマンフィルタは最小
2乗推定法の1つである。システム内の不確定量と観測
の不確定量を含む状態方程式(8)と観測方程式(9)
により、対象とするシステムを表現できる場合を考え
る。このとき、ステップkにおける状態量推定は式(1
0)、カルマンゲインは式(11)、誤差共分散行列は
式(13)により算出される。
【0039】
【数6】
【0040】ただし、a(k)は状態ベクトル、y
(k)は観測ベクトル、A及びCは行列、w(k)はシ
ステム雑音、v(k)は観測雑音、kは離散時間系であ
る。また、時間間隔をΔtとすると、kΔtが観測時刻
であり、行列AおよびCはモデル化により決定される。
観測値y(k)が得られるごとにa(k)の推定値が求
められる。初期の状態推定ベクトルの誤差共分散行列を
仮定することにより、カルマンフィルタのアルゴリズム
(参考文献(3))を用いてパラメータ(a1,a2・・
・,a9)の推定値を求め、応答曲面近似式をアップデ
ートすることが可能である。
【0041】複数の応答曲面近似式からサンプリング点
を算出する過程においては、ステップkにおいて、各近
似式から算出するサンプリング点の内訳つまり観測値ベ
クトルの要素の内訳をコントロールするよう実施形態を
構成してもよい。例えば、応答曲面近似式の精度を高め
たい領域付近において、サンプリング点内訳比率を高め
ることが好ましい。あるいは、全ステップにおける各近
似式から算出するサンプリング数の内訳比率をコントロ
ールすることも好ましい。この場合において、交差確認
法(Cross-Validation法)やBoostrap法などの
再サンプリング手法を利用することが好ましい。
【0042】(STEP3:ベイズの定理を用いた多重
仮設検定)ベイズの定理を用いた多重仮設検定法は、プ
ラントなどの異常兆候判定法として福田・清水らにより
提案・適用され有効性が示されている(参考文献(3)(4)
(6)(7))。本実施形態では、ベイズの定理に基づく多重
仮説検定法により、応答曲面モデルの適合判定を行う。
具体的には、応答曲面近似式がアップデート(STEP
2)されるごとに多重仮説検定を行い、各応答曲面モデ
ルの有意性を算定する。
【0043】ベイズの定理は式(16)のように定式化
されている。
【0044】
【数7】
【0045】ただし、P(Ei)は事象Eiの事前確率、
P(Ei|A)は事象Eiの事後確率(事象Aのもとで特
定の事象Eiが生起する確率)、P(A|Ei)は事象E
iのもとで事象Aの起こる確率である。この式から、事
象Aという条件下で特定のE iが生起するたびに、事象
iの事後確率P(Ei|A)を更新すると、逐次的に正
しい確率に漸近していく。すなわち、はじめは過去の経
験に基づく判断や僅かな観測データに基づいてシステム
の状態を推定せざるを得なかった場合であっても、新た
なデータを得るたびに事後確率を修正して、正しい確率
へ近づけることができる。ベイズの定理を多重仮説検定
に応用し、カルマンフィルタのアルゴリズムによりアッ
プデートされた応答曲面近似式の残差(観測値と推定値
の差)から、観測システムの状態を逐次的に推定でき
る。
【0046】カルマンフィルタから算出される残差は、
状態方程式と観測方程式から記述されるモデルが、対象
とする現象あるいはシステムと一致している場合、平均
0の正規分布に従う。応答曲面モデルiに対するカルマ
ンフィルタから出力される残差γ(k)は、平均0、共分
散Vi(k)の正規分布N(0,Vi(k))に従う。残差
γ(k)がγ+dγの間に出現する確率は式(17)のよう
に表現できる。
【0047】
【数8】
【0048】この確率は式(16)のP(A|Ei)に
相当する。
【0049】ただし、mはyの次元、Vi(k)=E
(γi T(k)γi(k))である。
【0050】故に、事後確率Pi(k)(=P(Ei
A))は式(18)のように表現できる。
【0051】
【数9】
【0052】ここでいう多重仮説検定とは、検定対象と
なるシステムに対していくつかのモデルを仮定し、観測
中のシステムがどれに該当するかを確率論的に判定する
方法であって、この方法は以下の手順からなる。
【0053】(1)応答曲面モデル1,応答曲面モデル2,
・・・,応答曲面モデルnを設定する。
【0054】(2)仮説Hiすなわち「観測中のシステ
ムは応答曲面モデルi(i=1,2,・・・,n)に適合する」をたて
る。この事象をEとする。
【0055】(3)「仮説は正しいT(True:真) とし
て、その仮説がH1,H2,・・・,Hnである確率P(E1
T),P(E2|T),・・・,P(En|T)を計算す
る。
【0056】新たなデータが与えられるたびに上記
(1)〜(3)の計算を繰り返し、最大値をとり、かつ
予め設定しておいた閾(しきい)値を超える仮説を採択
する。これにより、適合確率を指標にして各種応答曲面
モデルを逐次算定することができる。
【0057】線形回帰モデルの適合性や冗長性の比較に
おいて、対象とする空間内の未知データに対しても有効
に働くような汎化能力を評価するための簡便な手法とし
て、RissanenのMDL(Minimum Description L
ength)や赤池のAIC(Akaike’s Information Criteri
on)などの情報量基準(参考文献(10)(11))が
知られている。本実施形態では、上記MDLの値を計算
することが可能なように構成される。MDLは、Ris
sanenにより符号化における記述長最小化(Minimal
Description Length)原理として導出されたものであ
り、式(19)のように定義される。
【0058】 MDL= −(最大対数尤度)+(N/2)・logP = −(P/2)・log(SSR/P)+(N/2)・logP …(19) ここで、Nはモデルの自由度、SSRは残差平方和、P
はサンプル数を示している。第1項からモデルの近似誤
差を評価でき、第2項から自由度の大小を評価できる。
これらは、近似誤差が小さく且つ自由度の小さいモデル
を算定するための指標として有効である。そこで、情報
量基準値を指標に、上述したSTEP2において想定す
る各種応答曲面モデルを絞り込むようにしたり、あるい
は、情報量基準値の指標と多重仮説検定とを併用して応
答曲面モデルの算定を行なうように実施形態を構成する
ことが好ましい。
【0059】以上説明した本実施形態の設計支援システ
ムは、新たな設計空間データが得られるたびに、応答曲
面空間の拡張あるいはより高精度な応答曲面近似式を作
成するなどといった応答曲面近似式の更新を、実験計画
や解析を実行し直す多大な労力を必要とせずに容易に行
うことができ、実用的である。
【0060】これにより、対象とする設計空間内におけ
る各変数の相互作用項に関する有益な情報を容易に抽出
することができるようになる。具体的には、設計を繰り
返すごとにCAE技術を用いた解析結果が設計空間に蓄
えられるにつれ、積極的に設計空間情報(例えば変数の
相互作用情報)を抽出することができるようになる。こ
れは、設計を効率的に行うためのノウハウを蓄えるとい
う意味において極めて有効である。
【0061】以下、より具体的な本発明の実施例を説明
する。
【0062】[実施例]電子機器の軽薄短小化が加速
し、搭載部品に対する小型化の要求が一段と高まってい
る。こうした背景のもと、高密度実装が可能なフリップ
チップ接続技術の開発が活発に行われている。
【0063】図4に示すように、圧着工法によるフリッ
プチップは、接続用樹脂42を介してチップ46のスタ
ッドバンプ44とTAB電極43を熱圧着し接続を行
う。接続信頼性を確保するためバンプ44の周辺を樹脂
42で固着・封止する構造をとっており、樹脂選定はフ
リップチップ実装の高信頼性化にとって重要なアイテム
である。また、圧着工法によるフリップチップの場合、
ボンディング荷重(B’g荷重)f1および樹脂42の
硬化収縮・応力緩和・熱収縮により最終的なバンプ反発
力f2つまり接続マージンが決まる。樹脂選定やB’g
荷重の設定によっては、高温・吸湿試験において樹脂の
膨潤により接続オープン(電気抵抗の上昇)が発生する
場合がある。長期信頼性を確保するためには、樹脂42
の特性やTAB(又は基板)40の材料特性の影響度の
明確化、およびB’g荷重f1の適正化が重要課題にな
る。
【0064】上記実施形態にて説明したSTEP0に従
い、樹脂42の特性及びTAB40の材料特性ならびに
B’g荷重f1を設計変数とするバンプ反発力f2につ
いて初期の応答曲面近似式を作成した結果を以下に示
す。
【0065】(初期の応答曲面近似式) 高温吸湿後の金バンプ/パッド界面圧縮荷重(gf)=
-96.4+0.679 X1+0.00132 X1 2+4.64 X2-0.500 X2 2+22.9
X3-3.89 X3 2+1.16 X 4-0.00593 X4 2 本応答曲面近似式は、TAB弾性率が2〜6Gpaを対
象に近似式を構築したものである。以下、(実施例1)
基板弾性率が12GPaの場合の解析データが新たに得
られた場合の応答曲面近似式の更新例、(実施例2)基
板弾性率が8〜12GPaの範囲において新たに得られ
た応答曲面近似式をベースに算出したサンプリング点を
観測データとした場合の2〜12GPaの全領域に対す
る応答曲面近似式の構築例をそれぞれ示す。
【0066】[実施例1]新たな数値実験点による更新
例 図5に示すように、実施例1は、基板弾性率が12GP
aの場合の解析データが新たに6個ほど(他の変数につ
いては一様乱数値にて設定)得られた場合について、初
期の応答曲面近似式(基板弾性率2〜6GPa)を、本
発明に従い、基板弾性率2〜12GPaを対象にした応
答曲面近似式に更新することを試みる。ここで観測点
は、新たに得られた数値実験点6個と、部分領域(基板
弾性率2〜6GPa)において作成した初期の高精度な
応答曲面近似式をもとに得た18データを逐次、各ステ
ップにおいて算出することにより与えた。なお、図5に
おいて、50は応答曲面近似範囲の拡張前を示し、51
は応答曲面近似範囲の拡張領域を示し、52は各領域を
包含した応答曲面近似範囲を示している。
【0067】以下のように、考慮する相互作用項の異な
る7つの応答曲面モデルを対象に検証した。ここで、応
答曲面モデル2〜7の相互作用項の係数は初期値0に設
定した。 応答曲面モデル1:相互作用項なし(初期モデル) 応答曲面モデル2:X12を考慮した場合 応答曲面モデル3:X13を考慮した場合 応答曲面モデル4:X14を考慮した場合 応答曲面モデル5:X23を考慮した場合 応答曲面モデル6:X24を考慮した場合 応答曲面モデル7:X34を考慮した場合 ベイズの定理を用いた多重仮設検定法を上記7つの応答
曲面モデルの適合判定に適用する。応答曲面モデルがア
ップデートされるごとに多重仮説検定を行い、各応答曲
面モデルの有意性を算定する(図6参照)。
【0068】更新後の応答曲面近似式を以下に示す。
【0069】RSM1= -96.0 + 0.666X1 + 0.00134 X1 2
+2.62 X2 -0.123 X2 2+ 22.2 X3 -4.41 X3 2 + 1.29 X
4 -0.00665 X4 2 RSM2 = -96.4 + 0.822X1 + 0.000988 X1 2 + 3.93 X2
-0.119 X2 2+ 22.1 X3 -4.45 X3 2 + 1.12 X4 -0.00590 X
4 2 -0.0169X1 X2 RSM3 = -95.8 + 0.621X1 + 0.00134 X1 2 + 2.72 X2 -
0.129 X2 2+ 21.7 X3 -4.78 X3 2 + 1.31 X4 -0.00669 X4
2 + 0.0233X1 X3 RSM4 = -96.0 + 0.661X1 + 0.00134 X1 2 + 2.62 X2 -
0.122 X2 2+ 22.3 X3 -4.39 X3 2 + 1.29 X4 -0.00669 X4
2 + 0.0000560X1 X4 RSM5 = -96.1 + 0.667X1 + 0.00134 X1 2 + 2.72 X2 -
0.117 X2 2+ 22.4 X3 -4.32 X3 2 + 1.28 X4 -0.00660 X4
2 -0.0922 X2 X3 RSM6= -96.3 + 0.653X1 + 0.00140 X1 2 + 3.38 X2 -
0.0828 X2 2+ 22.3 X3 -4.36 X3 2 + 1.25 X4 -0.00606 X
4 2 -0.0135 X2 X4 RSM7 = -96.1 + 0.663X1 + 0.00136 X1 2 + 2.59 X2 -
0.121X2 2+ 22.6 X3 -4.13 X3 2 + 1.29 X4 -0.00648 X4 2
-0.0180 X3 X4 本実施例においては、実施形態にて説明した情報量基準
(MDL)の算出をサンプリング点に対する更新前後に
ついて行った。その結果を表1に示す。なお、表1にお
ける「RSM」は「応答曲面モデル」の略記である。
【0070】
【表1】
【0071】いずれの応答曲面モデルも初期に比べてM
DL値は小さくなっている。多重仮説検定に基づく適合
確率の変化を図7に示す。この結果から、応答曲面モデ
ル2が適合度が良いことがわかる。近似式作成に用いた
数値実験点以外の解析データ(一様乱数により数値実験
点10データ取得)により分散推定値を評価した結果を
表2に示す。多重仮説検定結果と同じく、応答曲面モデ
ル2の分散推定値が小さいことがわかる。本対象の場
合、相互作用項X12を考慮すると汎化誤差が小さくな
ることを、本発明により算定できることがわかる。
【0072】
【表2】
【0073】[実施例2]別領域の応答曲面近似式のサ
ンプリング点による更新例 図8に示す要に、実施例2では、基板弾性率が8〜12
GPaの範囲において新たに得られた応答曲面近似式を
ベースに算出したサンプリング点を観測データとして、
基板弾性率2〜12GPaの全領域に対する応答曲面近
似式を、初期の応答曲面近似式の更新によって構築する
ことを試みる。
【0074】ここでは、基板弾性率が8〜12GPaの
範囲(別領域)について、直交表と直交多項式により以
下の応答曲面近似式が得られた場合について考える。
【0075】Y= -59.5+0.862 X1 -0.000144 X1 2 -2.38
X2 + 0.103X2 2+39.1 X3-8.31 X3 2+0.500 X4-0.00207X4
2 なお、図6において60は初期応答曲面近似範囲を示
し、61は上記別領域の応答曲面近似範囲を示し、62
は各領域を包含した応答曲面近似範囲を示している。
【0076】サンプリング点については、上記別領域に
て得られた応答曲面近似式が対象とする設計空間におい
て一様乱数を発生させることにより得た10データと、
部分領域(基板弾性率2〜6GPa)において作成した
初期の高精度な応答曲面近似式をもとに得た10データ
を合わせた合計20データを逐次、各ステップにおいて
算出することにより得た。また、対象とする応答曲面モ
デルは、実施例1と同じく、考慮する相互作用項の異な
る7モデルとした。該サンプリング点を観測データとし
て、カルマンフィルタによりアップデートを行った結果
を以下に示す。
【0077】RSM1= -96.5 + 0.709 X1 + 0.00103 X1 2
+ 3.38 X2 - 0.249 X2 2+ 22.8 X3 -4.04 X3 2+ 1.14 X
4-0.00546 X4 2 RSM2= -96.2 + 0.836 X1 + 0.00108 X1 2 + 4.71 X2 -
0.108 X2 2+ 22.7 X3 -4.03 X3 2+ 0.96 X4-0.00474 X4 2
-0.0270 X1 X2 RSM3= -96.0 + 0.573 X1 + 0.00106 X1 2 + 3.71 X2 -
0.276 X2 2+ 21.2 X3 -5.14 X3 2 + 1.23 X4-0.00569 X4
2+ 0.0664 X1 X3 RSM4= -96.4 + 0.688 X1 + 0.00102 X1 2 + 3.37 X2 -
0.248 X2 2+ 22.9 X3 -4.00 X3 2 + 1.16 X4 -0.00566
X4 2 + 0.0002 X1 X4 RSM5= -96.5 + 0.710 X1 + 0.00102 X1 2 + 3.42 X2 -
0.246 X2 2+ 22.8 X3 -4.01 X3 2 + 1.14 X4 -0.00546 X
4 2 -0.0383 X2X3 RSM6= -96.3 + 0.717 X1 + 0.00100 X1 2 + 2.38 X2-
0.326 X2 2+ 23.0 X3 -3.95 X3 2 + 1.17 X4 -0.00606 X4
2 +0.0195 X2X4 RSM7= -96.5 + 0.705 X1 + 0.00104 X1 2 + 3.35 X2 -
0.247 X2 2+ 23.2 X3 -3.71 X3 2 + 1.15 X4 -0.00527 X
4 2-0.0214 X3X4 実施例2においても、情報量基準(MDL)の算出をサ
ンプリング点に対する更新前後について行った。その結
果を表3に示す。
【0078】
【表3】
【0079】いずれの応答曲面モデルも初期に比べてM
DL値は小さくなっているが、各モデルの適合度の差が
有意かどうかの判断が困難である。多重仮説検定に基づ
く適合確率の変化を図9に示す。この結果から、実施例
1と同じく応答曲面モデル2の適合度が良いことがわか
る。近似式作成に用いた数値実験点以外の解析データ
(一様乱数により数値実験点10データ取得)により分
散推定値を評価した結果を表4に示す。多重仮説検定結
果と同じく、応答曲面モデル2の分散推定値が小さいこ
とがわかる。実施例1と同様に、相互作用項X12を考
慮すると汎化誤差が小さくなることを、本発明により算
定できることがわかる。
【0080】
【表4】
【0081】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず種々変形して実施可能である。
【0082】[付記]下記は参考文献の一覧である。
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波書店,(1994).
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
設計空間データが複数の領域において応答曲面近似式と
して蓄積されるにつれ、設計空間情報の未知の部分を、
積極的に新たな相互作用項を含んだ形の応答曲面モデル
で表現し、能動的に相互作用項等に関する情報抽出を行
うことができる設計支援方法及びプログラムを提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る設計支援システム
の概略構成を示すブロック図
【図2】 設計空間における応答曲面近似を示すグラフ
【図3】 実施形態に係る設計支援システムの処理手順
を示すフローチャート
【図4】 本発明の実施例に係る圧着工法によるフリッ
プチップを示す図
【図5】 実施例1に係る応答曲面近似式の更新を説明
するための図
【図6】 多重仮説検定による応答曲面近似モデルの算
定の流れを示す図
【図7】 実施例1に係る多重仮説検定に基づく適合確
率の変化を示すグラフ
【図8】 実施例2に係る応答曲面近似式の更新を説明
するための図
【図9】 実施例2に係る多重仮説検定に基づく適合確
率の変化を示すグラフ
【符号の説明】
11…入力装置 12…CPU 13…ROM 14…RAM 15…出力装置 20…設計変数データベース 30…応答曲面モデルデータベース
フロントページの続き (72)発明者 松岡 敬 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 釘宮 哲也 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 白鳥 正樹 神奈川県横浜市青葉区荏田比1−2 (江 田ロビニア103) (72)発明者 于 強 神奈川県横浜市保土ヶ谷区東川島町87 (サンコートガーデンA202) Fターム(参考) 5B046 FA18 JA07 KA05 5B056 BB61 HH00

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設計空間における応答曲面近似式の作成
    を支援する設計支援方法において、 前記設計空間の部分領域について、第1の応答曲面近似
    式をもとにサンプリング点のデータを算出する工程と、 少なくとも前記部分領域を包含する包含領域について、
    第2の応答曲面近似式の係数に関し線形1次の応答曲面
    モデルを算出する工程と、 前記第2の応答曲面近似式の各係数を状態量とし、前記
    観測データを用いる状態推定アルゴリズムに基づき前記
    状態量を推定することにより残差又は分散推定値を求
    め、該残差又は分散推定値に基づいて前記応答曲面モデ
    ルの適合度を算定する工程と、を具備することを特徴と
    する設計支援方法。
  2. 【請求項2】 前記応答曲面モデルを算出する工程は、
    設計変数の多変数関数を新たな変数として再定義する工
    程と、 再定義された前記新たな変数を前記第2の応答曲面近似
    式に導入する工程と、を含むことを特徴とする請求項1
    に記載の設計支援方法。
  3. 【請求項3】 前記状態推定アルゴリズムに用いる観測
    データを、新たに得られた実験点とすることを特徴とす
    る請求項1又は2のいずれかに記載の設計支援方法。
  4. 【請求項4】 前記応答曲面モデルの適合度を算定する
    工程は、 多重仮説検定により前記応答曲面モデルの適合確率を計
    算する工程と、 前記適合確率を所定の閾値と比較する工程と、 を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項
    に記載の設計支援方法。
  5. 【請求項5】 前記多変数関数を、前記設計変数の特性
    値の単位系を考慮した線形化変換及び次元解析により選
    定する工程をさらに含むことを特徴とする請求項2に記
    載の設計支援方法。
  6. 【請求項6】 複数の前記第1の応答曲面近似式からの
    サンプリング点の数又は次元を、前記設計空間内の部分
    領域ごとにコントロールする工程をさらに具備すること
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の設
    計支援方法。
  7. 【請求項7】 前記応答曲面モデルを評価するために、
    情報量基準を算出する工程をさらに具備することを特徴
    とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の設計支援
    方法。
  8. 【請求項8】 前記応答曲面モデルを、前記第1の応答
    曲面近似式に対し、再定義された前記新たな変数に係る
    項を追加又は削除することにより算定することを特徴と
    する請求項2乃至7のいずれか一項に記載の設計支援方
    法。
  9. 【請求項9】 設計空間における応答曲面近似式の作成
    を支援する設計支援プログラムにおいて、 コンピュータに、 前記設計空間の部分領域について、第1の応答曲面近似
    式をもとにサンプリング点のデータを算出する工程と、 少なくとも前記部分領域を包含する包含領域について、
    第2の応答曲面近似式の係数に関し線形1次の応答曲面
    モデルを算出する工程と、 前記第2の応答曲面近似式の各係数を状態量とし、前記
    観測データを用いる状態推定アルゴリズムに基づき前記
    状態量を推定することにより残差又は分散推定値を求
    め、該残差又は分散推定値に基づいて前記応答曲面モデ
    ルの適合度を算定する工程、を実行させるための設計支
    援プログラム。
  10. 【請求項10】 前記応答曲面モデルを算出する工程
    は、設計変数の多変数関数を新たな変数として再定義す
    る工程と、 再定義された前記新たな変数を前記第2の応答曲面近似
    式に導入する工程と、を含むことを特徴とする請求項9
    に記載の設計支援プログラム。
  11. 【請求項11】 前記状態推定アルゴリズムに用いる観
    測データを、新たに得られた実験点とすることを特徴と
    する請求項9又は10のいずれかに記載の設計支援方
    法。
  12. 【請求項12】 前記応答曲面モデルの適合度を算定す
    る工程は、 多重仮説検定により前記応答曲面モデルの適合確率を計
    算する工程と、 前記適合確率を所定の閾値と比較する工程と、 を含むことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一
    項に記載の設計支援プログラム。
  13. 【請求項13】 前記多変数関数を、前記設計変数の特
    性値の単位系を考慮した線形化変換及び次元解析により
    選定する工程をさらに含むことを特徴とする請求項10
    に記載の設計支援プログラム。
  14. 【請求項14】 複数の前記第1の応答曲面近似式から
    のサンプリング点の数又は次元を、前記設計空間内の部
    分領域ごとにコントロールする工程をさらに具備するこ
    とを特徴とする請求項9乃至13のいずれか一項に記載
    の設計支援プログラム。
  15. 【請求項15】 前記応答曲面モデルを評価するため
    に、情報量基準を算出する工程をさらに具備することを
    特徴とする請求項9乃至14のいずれか一項に記載の設
    計支援プログラム。
  16. 【請求項16】 前記応答曲面モデルを、前記第1の応
    答曲面近似式に対し、再定義された前記新たな変数に係
    る項を追加又は削除することにより算定することを特徴
    とする請求項10乃至15のいずれか一項に記載の設計
    支援プログラム。
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