JP2003216043A - レーザ印字用汎用紙に対する生産ライン内外レーザビーム照射による改竄防止刻入 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】必要マーキング事項を永久かつ不変に製品寿命
迄、保証する。また、生産上の突発事項に対し、時間、
コストの面で無駄のない対応を可能とする。 【解決手段】表層から順に有色層、基材、反射材、粘着
層、台紙から構成される５層構造の印字ラベルにおい
て、レーザ発生装置により有色層を貫通し、ポリエステ
ルフィルム基材層の表層部まで刻入し、印字する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の技術分野】本発明は、各種製部品に貼付しその
対象物の仕様、使用方法、危険表示等を明示する安価な
汎用レーザ印字ラベルに、コンピュータ付レーザ発射装
置により、表記事項をラベル本体の基材表層部まで刻入
するもので、製品寿命まで永久不変に保存する改竄防止
技術であり、機械加工や印刷部門に属する。なお、本方
式は製造ライン内にて対応可能につき、非常に安価に対
処可能である。また、約２〜３ｍｍ英数文字であれば、
約７０文字を３秒以内で印字でき、高速処理が可能であ
る。

【０００２】

【利用分野】本発明は、各種ラベルやネームプレート等
にレーザ光を照射し基材表層部まで刻入することによる
永久的に不滅な印字方法にて産業機器、電化製品、自動
車、通信機器を始め、全ての完成品や部品に貼付け、そ
の対象物の仕様、使用方法、危険表示等、各種表記事項
を製品寿命まで表示するもので、広範囲な物品に安価に
対処可能である。

【０００３】

【永久不滅の質的効果】長期間寿命の製品に対し、印字
内容が従来の塗料やインキでは使用環境により自然消
滅、清掃時の洗浄剤等による間接消滅があったが、本方
法はラベルの基材表層部まで刻入するため表面の有色層
が消滅しても判読は容易に可能である。取分け危険表示
の永久表示は人身事故防止に威力を発揮する

【０００４】

【高級品の盗難防止】高級自動車盗難に代表される紛失
物の所在を明確にする手段として、本マーキングの特長
は、対象物の仕様、使用方法、危険表示等、必要事項を
ラベルにレーザ刻入し、対象物に貼付することにより、
誰でも容易に判読でき、自動車の如き登録制の商品の場
合、紛失時はラベル記入内容より逆探査し所持者を探索
する事が可能である。なお、盗難されラベルが剥がされ
た場合、ラベル無しより盗難されたものと断定できる。
また、最悪時、ラベルが張り替えられた場合、レーザ印
字機製造メーカの納入実績より納入先を確認し、犯行者
の検索は比較的簡単に割出すことができ、本ラベルによ
る盗難防止は安価で確実な方法である。

【０００５】

【従来技術 １】有色層離脱方法一般的レーザ印字方法
にて、表層部の有色層をレーザ光照射により溶融し、基
材色を判読する標準的で最も安価な方法である。

【従来技術 ２】印字部塗料埋め込み方法特公平５−３
７７５３号 公報にて提案されたもので、透明機材の上
に第１色層塗料を塗り、反対面よりレーザ光を照射し、
塗料部を加熱・膨張させ剥離しマーキング部を形成した
後、色調の異なる第２色層塗料をマーキング部に色塗り
する方法で、２度塗りによるコストアップを招いてい
る。

【従来技術 ３】印字部貫通方法特公平８−１３２２５
８号 公報にて提案されたもので、有色層、基材、反射
材、粘着層をレーザ光照射により貫通させたラベルを対
象製品に貼付け、その製品の塗装表面色を貫通面を通し
判読する方法であるが、ラベル本来の目的を半減するも
のである。

【０００６】

【従来技術の問題点】

【汎用印刷ラベル】通常のラベルやネームプレートは表
記事項を明確にするために塗料またはインキを使用し、
周囲色と区別し表記内容を明示しているが、表記事項を
消去する各種外乱要因：日光を含む各種光、赤・紫外
線、汚泥、塩水、シンナーを含む薬品類、高温・高湿等
により表記内容が消滅する恐れがある。このため、コー
ションラベルや重要表記事項を刻印したラベル表面にコ
ーティング処理を施し、消滅防止が行われているがコス
トアップ要因となっている。また、製品仕様を明示する
ラベルにて、識別を明確にする事を目的として表層色を
変化させる場合、製品毎に所定のラベルを必要とするた
め、膨大な種類のラベルの調達が必要である。

【汎用レーザ印字ラベル】近年、安価なコンピュータ付
レーザ印字機の登場により、生産ラインに設置し、生産
量に即応した印字方法によりコストダウンが図られ、徐
々に普及し始めた段階である。なお、ラベル材質に限定
はあるものの、本発明の改竄防止技術と同一につき、利
用に当ってはユーザに一任する。

【改竄防止レーザ印字ラベル】高級品の盗難防止策の一
環として近年開発された専用紙にレーザ印字を施すもの
であるが、印字紙が非常に高価である。

【０００７】

【発明の効果】印字紙には汎用ポリエステルフィルムを
使用するため、用紙代は不変。設備費としてレーザ印刷
機、印字紙送り装置、両機の保持装置等が必要で、約６
〜７百万円を要する。ラベル購入費との投資対効果によ
り導入判断を決定すること。

【０００８】

【汎用レーザ印字ラベル紙の適正確認】本発明を推進す
るに当り、改竄防止仕様に見合う既存の汎用ラベル材質
を、レーザ光照射にて基材表層部焼去特性を同一条件に
て確認した結果、 ポリ塩化ビニール ： 最終焼却処分時、環境
汚染の元凶のため対象外。 アルミ基材 ： 高価につき対象外。 ポリエステルフィルム ： 鮮明な焼去痕が残り、
良好。 アート・ユポ・上質紙 ： 貫通し使用不可。

【０００９】

【レーザ印字概要図】

【図面の簡単な説明】

【図１】ラベル構造断面図

【図２】レーザ印字後のラベル構造断面図

【符号の説明】 有色層（必要に応じ塗装） 基材 反射材 粘着層（のり） 台紙（セパレータ） レーザ光 マーキング部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】製品仕様、使用方法、危険表示等を明示す
   る貼付ラベルの基材表層部をレーザビーム照射により焼
   去し、表示内容を永久不変に保存する印字技術である。
2. 【請求項２】レーザ印字用汎用紙の基材表層部迄、必要
   表記事項をレーザ刻入したラベルを製部品に貼付し、製
   品寿命まで表記事項を明示することにより、安価に改竄
   防止を達成する。
3. 【請求項３】レーザ印字の最大特長は、製造ライン内に
   コンピュータ付レーザ印字装置を設置し、突発事項を含
   む生産状況に１対１で無駄なくグッドタイミングに対応
   することである。
4. 【請求項４】多種類生産品にて識別および装飾用に色分
   けを要する場合、従来の購入ラベル対応では、製品毎に
   ラベルを必要としたが、ライン内印字につき、色別印字
   紙に統一され、大幅に減少されるため発注、受入検査、
   入庫、在庫等管理費の削減が可能である。
5. 【請求項５】本発明の主目的は、安価なレーザ印字によ
   る改竄防止であるが改竄防止の不必要な場合において
   も、生産ラインへのレーザ印字装置の設置による投資効
   果が得られる場合はインライン化を推奨する。